JP4621441B2 - 研磨具および研磨具の製造方法 - Google Patents

研磨具および研磨具の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4621441B2
JP4621441B2 JP2004170433A JP2004170433A JP4621441B2 JP 4621441 B2 JP4621441 B2 JP 4621441B2 JP 2004170433 A JP2004170433 A JP 2004170433A JP 2004170433 A JP2004170433 A JP 2004170433A JP 4621441 B2 JP4621441 B2 JP 4621441B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abrasive grains
polishing
binder
polishing tool
abrasive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004170433A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005349498A (ja
Inventor
軍 張
弘之 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004170433A priority Critical patent/JP4621441B2/ja
Publication of JP2005349498A publication Critical patent/JP2005349498A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4621441B2 publication Critical patent/JP4621441B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、ガラス、セラミックス、シリコン等の硬脆材料を仕上げ加工するための研磨具および研磨具の製造方法に関するものであり、特に、優れた加工面品位(鏡面)を損なうことなく、高加工能率を実現し、耐用寿命が長い研磨具および研磨具の製造方法を提供するものである。
シリコンウェーハやガラスディスクをはじめ、各種硬脆材料や金属材料からなる部品の最終仕上げ工程を対象に、遊離砥粒を用いた研磨加工仕上げ相当の優れた仕上げ面粗さを得ることのできる固定砥粒加工工具の開発が各方面で活発に行われている。砥粒加工において良好な加工面粗さを得るには、通常、微細な砥粒を使用することが有利であり、固定砥粒加工工具においても、それは同様である。
しかし、鏡面といった優れた加工面を得ることを目的として、粒径数μm以下の砥粒を用いた固定砥粒加工工具を使用すると、加工時に砥粒結合材と工作物との接触が生じやすく、その結果、加工抵抗の急増、砥粒の脱落等が生じ、最悪の場合には加工不可の状態に陥るだけでなく、切りくずなどによる目詰まりは、加工能率を低下させ、せっかく得られた鏡面に、再び、スクラッチ、傷などを与えてしまうといった問題点がある。
これらの問題を解決するものとして、微細な砥粒を造粒し、凝集した状態の粉末を砥粒として使用する固定砥粒加工工具がある。例えば、特許文献1および特許文献2には、凝集顆粒を基材上にバインダ樹脂で固定化した研磨具に関する発明が開示されている。さらに、特許文献3には、微細な一次粒子同士の結合状態に注目して、一次粒子同士の結合力(凝集力)と加工能率との関係を解明し、加工能率を向上させるには一次粒子同士の結合力の適正化が有効であることが開示されている。
しかし、特許文献3に記載されているように、加工面の品位を損なうことなく、加工能率を向上するには限界がある。なぜならば、一次粒子同士の結合力(凝集力)があまり弱すぎると、凝集顆粒(二次粒子)自身が破壊され、加工能率が極めて低く、加工物の前加工面を完全に除去することができない。その反面、一次粒子同士の結合力(凝集力)は高くなればなるほど、凝集顆粒本来の特徴がなくなり、通常の大粒径単粒子砥粒に近づき、加工能率こそ向上されるが、スクラッチなどが発生しやすくなり、加工面の品位が大きく劣化する。
また、特許文献1〜3に記載されている砥粒の特徴から分かるように、砥粒が研磨加工の進行に伴い、著しい磨耗が不可避であるため、加工能率の経時低下も一つの問題点となりうる。
さらに、特許文献1〜3に記載された発明は、いずれもその砥粒が単一種類のものを注目したものであって、砥粒材質の如何とその加工特性との関連についての配慮はなされていない。
それに対し、2種類以上の砥粒を使用した発明としては、たとえば、特許文献4および特許文献5などがある。特許文献4の記載によれば、粗目の研磨層と細目の研磨層を同時に設けた砥石であり、この砥石の切り込み方向に粗目の研磨層から細目の研磨層の順にすることによって、荒加工と仕上げ加工を同時に達成しようとしている。特許文献5の記載によれば、基材フィルムの上に研磨層を有し、その研磨層に固定砥粒として存在する第1の砥粒と、研磨時に遊離砥粒として働く第2の砥粒を有する。
特開2000−190228号公報 特開2000−237962号公報 特開2003−105324号公報 特開平7−246564号公報 特開2002−239921号公報
しかしながら、特許文献4に記載された方法は、あくまでも機械的な除去作用であり、得られる加工面の品位は限界があると共に、上記に述べた従来の固定砥粒工具の欠点、例えば、細目砥粒における目詰まりなどの欠点を解決することができないものである。
また、特許文献5に記載された発明によれば、第1の粒子は0.5〜5μm、第2の砥粒は1〜500nmでいずれも微細なものであるため、研磨層における砥粒の突き出し量の維持が非常に難しく、加工時に砥粒結合材(バインダ)と工作物との接触が生じやすい結果、加工抵抗が急増し、砥粒の脱落等も生じ、最悪の場合には加工不可の状態に陥ってしまう恐れがある。また、特許文献5に記載された発明によれば、あくまでも、研磨しろの少ない加工面の最終仕上げに想定したものであるため、研磨しろの多い、長時間加工可能な研磨具ではない。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ナノメータオーダの優れた加工面の品位を損なうことなく、従来の研磨具よりさらに高研磨能率かつ長寿命化を実現でき、また安価でかつ簡単に製造することができる研磨具および研磨具の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく様々な研究を重ねて分析を行った結果、ケミカル作用を有する第1の砥粒および機械的除去作用を有する第2の砥粒という2種類の砥粒の共同研磨特性に着目して、被研磨物にもよるが、高加工面品位を維持しながら、高加工能率を実現し、その加工能率を長く維持させ、長時間加工できる特性を得るには、ケミカル作用を有する第1の砥粒および機械的除去作用を有する第2の砥粒という2種類の砥粒の働きを併用することは極めて効果的であることを見出した。
ここにいう、ケミカル作用は、ガラスを例とした場合には、研磨工程において、砥粒、研磨具(ポリシャー)、研磨液とガラスと化学反応が起こり、被研磨面の表面に水和層が発生すると一般的にいわれている。また、機械的除去作用は、砥石の働きを例に説明すると、砥粒は無数の切り刃として、被研磨面の表面に切り込んで、引っかけして被研磨面の表面を機械的に除去することを指す。
ここで、基材の上に砥粒とバインダを含有させてなる研磨層において、第1の砥粒および第2の砥粒の突出し部と第1のバインダを含有させてなる第1の研磨層と、第2の砥粒と第2のバインダを含有させてなる第2の研磨層の2つがあり、そして、第の研磨層は第2の砥粒が第2のバインダから突出し、かつ第2の砥粒同士は隙間を設けて基材の上に配置され、かつ第の研磨層は少なくとも第2のバインダの上側である第2の砥粒同士の隙間に配置され、第1の研磨層は、被研磨面を研磨加工した際、研磨液などを添加することにより、第1のバインダが研磨液に徐々に溶け込むため、被研磨面に第1の砥粒が徐々に供給され、被研磨面にケミカル作用を有する第1の砥粒と機械的除去作用を有する第2の砥粒とを同時に供給することができ、研磨加工時に機械的作用とケミカル作用が同時に実現され、高加工面品位を損なうことなく、加工能率の更なる向上を達成できたと同時に、長時間の加工も実現させ、研磨具の長寿命化を実現できた。
また、被研磨面に対して、ケミカル作用を有する第1の砥粒と機械的除去作用を有する第2の砥粒を供給することによって、第1の砥粒は、被研磨物の表面と化学作用を起こし、柔らかい化学反応層を生じさせ、水を研磨液として使った場合には、柔らかい水和層を生じさせ、第2の砥粒により、メカニカル的に除去することができる。つまり、ケミカル作用を有する第1の砥粒と機械的除去作用を有する第2の砥粒を常に同時に被研磨面に供給することで、ケミカル作用と機械的作用の働きにより、化学反応層または水和層の生成と除去が繰り返され、従来では困難とされた高加工面品位を損なうことなく、加工能率の更なる向上を達成させるのに極めて効果的であると同時に、長時間の加工も実現させ、研磨具の長寿命化を実現できた。
即ち、請求項1に記載の研磨具は、基材の上に、それぞれ異なる砥粒とバインダを含有させてなる2つの研磨層を有する研磨具であって、第2の砥粒と第2のバインダとを含有させてなる第2の研磨層は、前記第2の砥粒が前記第2のバインダから突出し、かつ前記第2の砥粒同士は隙間を設けて前記基材の上に配置され、第1の砥粒第1のバインダとを含有させてなる第1の研磨層は、少なくとも前記第2のバインダの上側である前記第2の砥粒同士の隙間に配置され、前記第1の砥粒は、酸化セリウム(CeO 2 )または二酸化ケイ素(SiO 2 )からなる平均粒径が0.01μm〜1μmの範囲内であり、前記第1のバインダは、にかわ系接着剤、寒天、ポリビニルアルコール樹脂から選ばれた一種または二種以上の混合物であり、研磨液を供給することにより溶解して、前記第1の砥粒を被研磨面に放出するものであり、前記第2の砥粒は、バインダを含有させることなく酸化ジルコニウム(ZrO 2 )の粒子を凝集させて形成したものからなる平均粒径が20μm〜200μmの範囲内で、圧縮破壊強度が20MPa〜160MPaの範囲内であることを特徴とする。
請求項2に記載の研磨具は、請求項1の研磨具において、前記第2の砥粒は、バインダを含有させることなく前記粒子を凝集して形成した凝集体を、該粒子同士の結合点にネックが形成される温度で加熱処理して形成した多孔質体であることを特徴とする。
請求項3に記載の研磨具は、請求項1または2の研磨具において、前記第1の研磨層には、前記第2のバインダから突出した前記第2の砥粒が存在していることを特徴とする。
請求項4に記載の研磨具は、請求項1から3のいずれか1の研磨具において、前記第1の砥粒は、前記第1の研磨層全体に対し、10体積%乃至90体積%であり、第2の砥粒は、前記第2の研磨層全体に対し、50体積%以下であることを特徴とする。
請求項5に記載の研磨具は、請求項1から4のいずれか1の研磨具において、前記第1の砥粒を含有する前記第1の研磨層の厚さは、少なくとも前記第2の研磨層における前記第2の砥粒が前記第2のバインダから突出した厚さを有することを特徴とする。
請求項6に記載の研磨具は、請求項2に記載の研磨具において、前記ネックが形成される温度は、600度〜1600度の範囲であることを特徴とする。
請求項7に記載の研磨具は、請求項1に記載の研磨具において、前記被研磨面は、ガラス、セラミックス、シリコン、シリコン酸化膜などの硬脆材料の基板、ウェーハ、光ファイバー端面であることを特徴とする。
請求項8に記載の研磨具は、バインダを含有させることなく粒子を凝集して凝集体を形成する工程と、前記凝集体を加熱処理して、前記粒子同士の結合点にネックを形成した多孔質体である第2の砥粒を生成する工程と、基材の上に、前記第2の砥粒と第2のバインダを含有させた第2の塗布液を塗布する工程と、前記塗布した第2の塗布液を乾燥して第2の研磨層を形成する工程と、前記第2の研磨層の上に、第1の砥粒と第1のバインダを含有させた第1の塗布液を塗布する工程と、前記塗布した第1の塗布液を乾燥して第1の研磨層を形成する工程と、を備えた製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明の研磨具によれば、被研磨面に対し、それぞれ働きの異なる砥粒の供給が可能となり、従来の固定砥粒加工工具が困難とされている高加工面品位と高加工能率を両立して実現でき、高品質を維持しながら加工能率の向上が実現できる。
また、本発明の研磨具は、第1の砥粒は被研磨面に化学反応層または水和層を発生させる作用を有し、第2の砥粒は化学反応層または水和層を除去する作用を有するため、被研磨面を研磨加工する際、被研磨面に化学反応層または水和層が発生し、その発生した化学反応層または水和層は、第2の研磨層から突出している第2の砥粒によって機械的に除去されることから、被研磨面にケミカル作用と機械的除去作用を同時に働かせ、被研磨物の表面をバランスよく、均一に加工することができると同時に、加工面の品位を損なうことなく、加工能率を向上させることができる。
本発明の研磨具において、被研磨面を研磨加工する際、第1の砥粒を被研磨面に供給する構成を採った場合には、第1のバインダは、研磨加工の進行に伴い、例えば、徐々に研磨液または潤滑液に溶け込むことにより、被研磨面に第1の砥粒が供給され、研磨加工中にワークに対して確実にケミカル作用を働かせることができ、機械的除去作用と結び付いて、ケミカル作用を確実に果たすことができるため、被研磨物の表面をより均一に加工することができる。
本発明の研磨具において、第1の砥粒は、ケミカル作用の強いCeO2および/またはSiO2であり、第2の砥粒は、機械的除去作用の強いZrO2で、バインダを含有させることなく粒子を凝集して形成した凝集体を粒子同士の結合点にネックが形成される温度で加熱処理して形成した多孔質体である場合には、研磨加工の進行に伴い、第2の砥粒が徐々に磨耗していくため、常に被研磨面に対し、ケミカル作用の強い第1の砥粒と機械的除去作用の強い第2の砥粒という2種類の砥粒を確実に供給することができる。
本発明の研磨具において、第1の研磨層の表面には、第2の砥粒が存在している場合には、例えば、第1の砥粒を含有する第1の研磨層の最大厚みが、第2の研磨層における第2の砥粒の突き出し量とほぼ等しくなり、被研磨面にケミカル作用の強い第1の砥粒を供給できることだけでなく、機械的除去作用の強い第2の砥粒もより確実に供給できることになるため、被研磨面をバランスよく、均一に研磨加工することができると同時に、被研磨面の品位を損なうことなく、加工能率をより向上させることができる。
本発明の研磨具において、第1の砥粒の平均粒径は0.01〜1μmであり、第2の砥粒の粒径は20μm〜300μmである場合には、第2の研磨層において、第2の砥粒の突出し量が確実に確保でき、その第2の砥粒同士の間に、確実に第1の砥粒を含有する第1の研磨層を配置することができる。
本発明の研磨具において、第2の砥粒の含有率は50体積%以下である場合には、確実に第2の砥粒同士の間に、隙間を設けることができ、確実に第1の砥粒を含有する第1の研磨層を配置することができる。また、第1の砥粒の含有率が10体積%以上90体積%以下である場合には、確実に被研磨面に第1の砥粒を供給することができる。
本発明の研磨具の製造方法により、確実に高加工面品位と高加工能率の両立を実現し、極めて安価な研磨具を作製することができる。
本発明の研磨具について、図1(a)を参照しながら説明する。研磨具1は、基材15の上に、砥粒とバインダを含有させてなる研磨層10を有し、研磨層10は、被研磨面側に配置され、第1の砥粒11と第2の砥粒12と第1のバインダ13を含有させてなる第1の研磨層と、基材側に配置され、第2の砥粒12と第2のバインダ14を含有させてなる第2の研磨層とからなる。
第2の砥粒12は、バインダを含有させることなく粒子を凝集して形成してなるものであって、20MPa〜160MPaの圧縮破壊強度をもつ。
バインダを含有させることなく粒子を凝集して形成してなるものとしては、バインダを含有させることなく粒子を凝集して形成した凝集体であってもよく、その凝集体を、粒子同士の結合点にネックが形成される温度で加熱処理して形成した多孔質体であってもよい。例えば、50〜60nmからなる超微細ZrO2粉末を水で泥しょう化し、スプレードライヤーで噴霧させた場合には、一般的に、1μm〜300μmまでのサイズが得られる。なお、粒度分布がシャープでない場合には、分級プロセスを加えてもよい。
第2の砥粒12の圧縮破壊強度が20MPa〜160MPaの範囲内である必要があるのは、第2の砥粒12の圧縮破壊強度が20MPaよりも小さい場合には、第2の砥粒が研磨加工中につぶされ、研磨加工前の好ましくない被研磨面を完全に除去することができないからであり、逆に、圧縮破壊強度が160MPaよりも大きい場合には、機械的な除去作用が強すぎて砥粒の磨耗が進まず、研磨加工によって新たなスクラッチなどのダメージがもたらされるからである。また、圧縮破壊強度が20MPa〜160MPaの範囲に入る第2の砥粒は、研磨加工の進行に伴い、第1のバインダ13が研磨液に溶解するように徐々に磨耗するからである。
研磨具1は、被研磨面を研磨加工する際、第1の砥粒11を被研磨面に供給するものであることが好ましい。被研磨面にケミカル作用を効果的に働かせることができるため、好ましいからである。
第1のバインダ13は研磨加工中に研磨液に溶解することで、ケミカル作用の強い第1の砥粒を放出させる。第1のバインダ13は、にかわ系接着剤、寒天、ポリビニルアルコール樹脂から選ばれた一種または二種以上の混合物であることが好ましい。にかわは、加温により溶液状態(ゾル)、冷却するとゼリー状態(ゲル)となり、古くから接着剤として使われ、主に蛋白質コラーゲンの加水分解物であって、乾燥凝固したあとに、水分の添加により再び水に溶解する特性があるため、好ましいからであり、また、にかわ系接着剤以外に、寒天、あるいは重合度の低いポリビニルアルコールなどを用いても、乾燥凝固した後に、水分の添加により再び水に溶解するという効果が得られるため、好ましいからである。
第1の砥粒11としては、被研磨物にも左右されるが、古くから用いられている金属酸化物であればよく、例えば、Al23、CeO2、ZrO2、SiO2、Fe23、TiO2、MnOなどが挙げられる。
第1の砥粒11は、酸化セリウム(CeO2または二酸化ケイ素(SiO2)であることが好ましい。酸化セリウム(CeO2)は、ガラス、石英、シリコンの酸化膜などのガラス質のワークに対し、もっとも化学的な作用が高いと知られているため、好ましいからであり、二酸化ケイ素(SiO2)は、シリコンに対して、メカニカルケミカル作用が強いため、好ましいからである。
第1の砥粒11の平均粒径は、第1の砥粒を添加した効果が十分に発揮されるという点から、0.01〜1μmであるのが好ましい。
第1の砥粒11は、第1の研磨層全体に対し、10体積%乃至90体積%であるのが好ましい。第1の砥粒11の含有率が10体積%以上90体積%以下であれば、確実に被研磨面に第1の砥粒を供給することができる一方で、第1の砥粒11の含有率が10体積%未満であると、第1の砥粒を添加した効果が十分に得られない可能性があるため、好ましくないからであり、逆に、90体積%を超えると、研磨具1における結合剤量が少なすぎて、砥粒保持強度が著しく低下し、第1の研磨層が一気になくなって、徐々に溶解する特性が保てなくなるおそれがあるため、好ましくないからである。
第1の研磨層の表面には、第2の砥粒12が存在していることが好ましい。被研磨面にケミカル作用の強い第1の砥粒11を供給できることだけでなく、機械的除去作用の強い第2の砥粒12も供給できることから、被研磨面の表面をバランスよく、均一に加工することができると同時に、被研磨面の品位を損なうことなく加工能率をより向上させることができるため、好ましいからである。この場合、第1の砥粒11を含有する第1の研磨層の最大厚みが第2の研磨層における第2の砥粒12の突き出し量とほぼ等しくなるのがさらに好ましい。
第2の砥粒12としては、被研磨物にも左右されるが、硬質無機材料であれば特に限定されず、例えば、シリカ、ダイヤモンド、CBN、アルミナ、炭化珪素、酸化ジルコニウムなどが挙げられ、平均粒径が5μm以下の一次粒子の微細粉末が凝集して、平均粒径10〜300μm程度のもの、さらに好ましくは平均粒径20〜200μm程度の二次粒子径を備えたものが適する。微細粉末の凝集体は、ゾルゲル法、スプレードライヤー等の手段でつくることができる。
第2の砥粒12は、化学反応層または水和層を除去する作用を有するため、発生した化学反応層または水和層は、第2の研磨層から突出している第2の砥粒12より機械的に除去されて、切りくずなどがスムーズに排出されるだけでなく、目詰まりなどによるスクラッチも抑制され、化学反応層または水和層の生成と除去が繰り返されると、第1のバインダ13が溶解して、被研磨面に連続的に第1の砥粒11が供給され、高加工能率の長時間維持も可能となる。
第2の砥粒12は、バインダを含有させることなく粒子を凝集して形成した凝集体を、粒子同士の結合点にネックが形成される温度で加熱処理して形成した多孔質体であることが好ましい。バインダを含有させることなく、通常スプレードライヤーで粒子を凝集して形成した凝集体の粒子同士の結合力では弱すぎる場合もあるため、加熱処理して形成した多孔質体は強度的に適したものとなるからである。
加熱処理により一次粒子は成長するが、当該一次粒子がその構成物質の物質移動により成長するのみならず、粒子同士の結合箇所は、粒子の構成物質の物質移動により太くなり、不連続点のないなだらかな曲面となり、1葉双曲面状(鼓状)にくびれた、いわゆる「ネック」状となる。この加熱処理時の物質移動による一次粒子の成長および「ネック」形成については、例えば、株式会社産業技術センター発行「セラミック材料技術集成」(昭和54年4月10日初版第1刷発行)の「2.3 物質移動の機構と焼結のモデル」に詳細に記載されている。なお、焼成時には、焼成時間を短縮するためまたは硬さをさらに高めるため、加圧した状態で行ってもよい。また、焼成の温度範囲は、600〜1600℃が好ましい。
第2の砥粒12は、酸化ジルコニウム(ZrO2)であることが好ましい。酸化ジルコニウムは、古くからガラス研磨の砥粒の一つとして採用されているからであり、各種実験の結果から、酸化ジルコニウムが本発明の効果を最も発揮すると考えられるからである。
第2の砥粒12の粒径は、20μm〜300μmであることが好ましい。第1の砥粒11の平均粒径は0.01〜1μmであることと相俟って、第2の研磨層において、第2の砥粒12の突出し量が確実に確保でき、その第2の砥粒12同士の間に、確実に第1の砥粒11を含有する第1の研磨層を配置することができるため、好ましいからである。
第2の砥粒12は、第2の研磨層全体に対し、50体積%以下であることが好ましい。確実に第2の砥粒12同士に隙間を設けうることができ、確実に第1の砥粒11を含有する第1の研磨層を配置することができるため、好ましいからである。
第2のバインダ14としては、第2の砥粒12を固定することができるものであれば特に限定されず使用することができるが、例えば、ウレタン樹脂に有機溶媒を加えたものを例示することができる。
本発明の研磨具の製造方法は、基材15の上に、第2の砥粒12と第2のバインダ14を含有させた第2の塗布液を塗布した後、乾燥して、第2の研磨層を形成し、その後、第2の研磨層の上に、第1の砥粒11と第1のバインダ13を含有させた第1の塗布液を塗布した後、乾燥して、第1の研磨層を形成するものである。塗布液の塗布方法については、ワイヤバーコータ以外に、グラビアコータやリバースロールコータ、ナイフコータなども使用することができる。
本発明の研磨具1の被研磨面は、ガラス、セラミックス、シリコン、シリコン酸化膜などの硬脆材料の基板、ウェーハ、光ファイバー端面であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により補説する。
(実施例1)
50〜60nmからなる超微細ZrO2粉末(超微細粒子)を水で泥しょう化し、スプレードライヤーで噴霧させて、平均粒径D50で60μmの2次粒子(顆粒)を得た。平均粒径は、堀場製作所製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて、乾式で測定を行った。平均粒径の値は頻度積算50%のところの粒径を用いた(通常、メジアン径とも言う)。
この2次粒子のZrO2顆粒を電気炉の中に入れ、常法により焼成を行った。この焼成工程により、一次粒子同士の結合点にネックが形成し、その多数の一次粒子が部分的、かつ、空隙が形成された状態で結合した粒状の多孔質体が得られた。
焼成で得られた粒状の多孔質体中の結合力を評価するため、粒状の多孔質体をピックアップし、圧縮破壊試験を行った。この圧縮破壊強度試験は、平松、岡、木山による報告(日本鉱業会誌、81、1024(1965))に基づく島津製作所株式会社製、微小圧縮試験機MCTM500PCを用いて行った。試験条件として、試験荷重を10〜1000mN、負荷速度は0.446mN/secとし、平面圧子を用いて、被測定機械的除去作用の強い第1の砥粒に対し圧縮を行い、砥粒が圧縮破壊されたときの強度を測定した。このようにして、圧縮破壊強度が67MPaのものを機械的除去作用の強い第2の砥粒として採用した。
第2の砥粒として採用した圧縮破壊強度が67MPaのZrO2を粒子の体積比が40体積%になるよう、第2のバインダである液状のウレタン樹脂と混合し、さらに有機溶媒を加え、溶液粘度を調整した後、撹拌機を用いて10分程度混合攪拌して混合物を作製した。撹拌は、室温で、回転数は砥粒を破壊しない程度として50rpmで行った。
その後、図2で示すように、基材(例えば、厚さ約75μmのPET Film)上にワイヤバーコータを用いて、ZrO2砥粒を含んだ塗布液22を塗布した。そして、塗布した研磨具1を恒温槽(ヤマト科学製)60℃程度で30min程度乾燥した。上記の工程を経て、図3に示したような、ZrO2を機械的除去作用の強い第2の砥粒を含んだ第2の研磨層(B)を形成した。
ケミカル作用の強い第1の砥粒として、CeO2を採用した(昭和電工製SHOROX)。平均粒径D50は0.5〜1.0μm程度であった。このCeO2砥粒を、粒子の体積比が50体積%になるよう、60℃に熱した第1のバインダである液状にかわ系接着剤(新田ゼラチン株式会社製)に添加し、純水を加え、溶液粘度を調整した後、撹拌機を用いて10分程度混合攪拌して混合物を作製した。
そして、再び図2で示したようにZrO2を含んだ第2の研磨層(B)を有する基材を塗布機2の台にセットし、研磨層(B)の上にワイヤバーコータを再び用いてCeO2砥粒を含んだ塗布液22を塗布した。そのまま室温までに冷却させ、にかわ接着剤を凝固させて、CeO2砥粒を含んだ第1の研磨層(A)を第2の研磨層(B)の上に形成した。そして、にかわの接着力を高めるため、冷風などでにかわに含んでいる水分を乾燥させ、研磨具αを作製した。
このように作製した研磨具αを図4で示した加工装置の定盤4に取り付け、純水を研磨液として20ml/minで供給し、被研磨物3である面粗さ30nmRy前後の鏡面に調整したφ50mmのBK7光学ガラスディスクを加工した結果(加工条件:定盤回転数60rpm、加工圧力25kPa)、30分間で加工マーク(スクラッチ、加工傷など)フリー、かつ30nmRy以下の鏡面を維持できたと同時に、0.7μm/minという高い加工能率も維持できた。なお、面粗さの評価はテーラホプソン社製フォームタリサーフS4Cで行った。また、引き続きガラスディスクを10枚加工しても、スクラッチの発生は見られなかっただけではなく、加工能率の劣化も認められなかった。
(比較例1)
研磨層を機械的除去作用の強い第2のZrO2砥粒のみを用いた第2の研磨層からなるものにした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、研磨具βを作製した。
このように作製した研磨具βを研磨装置(図4)の定盤4に取りつけ、純水を研磨液として20ml/minで供給し、被研磨物3である面粗さ30nmRy前後の鏡面に調整したφ50mmのBK7光学ガラスディスクを加工した結果(加工条件:定盤回転数60rpm、加工圧力25kPa)、30分間で加工マーク(スクラッチ、加工傷など)フリー、かつ30nmRy以下の鏡面を維持できたが、加工能率は実施例1と比べ、全体的に値が約半分に低下し、また加工進行に伴い加工能率はだんだん劣化した。なお、面粗さの評価はテーラホプソン社製フォームタリサーフS4Cで行った。
(比較例2)
機械的除去作用の強い第2の砥粒として、通常の単粒子大粒径のZrO2(日本電工株式会社製)を使用した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、研磨具γを作製した。平均粒径は実施例1と同じく60μmであったが、圧縮破壊強度は325MPaであった。
このようにして作製した研磨具γを研磨装置(図4)の定盤4に取りつけ、純水を研磨液として20ml/minで供給し、被研磨物3である面粗さ30nmRy前後の鏡面に調整したφ50mmのBK7光学ガラスディスクを加工した結果(加工条件:定盤回転数60rpm、加工圧力25kPa)、30分間で加工能率は2.5μm/minと大きく上昇した。しかしながら、加工面に新たな加工マーク(スクラッチ)が無数に発生し、加工面粗さも2.8μmRy以上に著しく劣化した。なお、面粗さの評価はテーラホプソン社製フォームタリサーフS4Cで行った。
実施例1と比較例1、2により得られた結果を表1に示す。
Figure 0004621441
比較例1の場合、機械的除去作用の強い砥粒を含んだ研磨層だけを有する研磨具であるため、被研磨物に対しメカニカルな除去しかできない。多数の一次微細研磨材の粒子が部分的に、かつ、その間に空隙が形成された多孔質体であり、加工進行に伴い、徐々に磨耗していくため、研削屑が加工面から離脱しやすく、目詰まりなどによる加工ダメージを生じる可能性が著しく低減されたが、砥粒の磨耗により加工点の接触面積が段々大きくなって、加工点における加工圧力が下がり、それにつれて加工能率も下がっていった。
これに対して、実施例1はケミカル作用の強い第1の砥粒と機械的除去作用の強い第2の砥粒を併用することで、被研磨面の品位を損なうことなく、研磨能率が高められたことがわかった。研磨加工後の実施例1の研磨具αの表面を観察すると、比較例1、2と同じく、ZrO2砥粒は平坦化磨耗しており、また、その砥粒の周りにケミカル作用の強い第1の砥粒であるCeO2が付着されていることも観察された。このように、ケミカル作用の強いCeO2の介在で、ガラスの表面に柔らかい水和層が生じたため、第2のZrO2砥粒よってより容易に除去されるから、高い加工能率が実現した。
また、機械的除去作用の強いZrO2は多数の一次微細研磨材の粒子が部分的に、かつ、その間に空隙が形成された多孔質体であり、研磨加工の進行に伴い、徐々に磨耗していくため、研削屑、特に、ケミカル作用の強い第1の砥粒と被研磨物の表面と生成された水和層は、第2の砥粒の磨耗とともに被研磨面から離脱しやすく、目詰まりなどによる加工ダメージを生じる可能性が著しく低減され、高品質が保証された。
そして、図1(b)で示しているように、ZrO2砥粒の平坦磨耗と同時に、CeO2を固定するバインダであるにかわ接着剤は研磨液である水に徐々に溶解し、第1研磨層も段々減っていくために、被研磨物であるガラスの表面に常に二つの機能を持つ砥粒を確実に供給することができ、ガラスの表面にやわらかい水和層の生成と除去が繰り返され、加工能率の経時低下が抑制され、長時間でも高い加工能率が維持できた。
実施例1と比較例2との比較で分かるように、同じく2種類の機能をもつ砥粒を用いても、比較例2で用いた機械的除去作用の強い砥粒は通常の単粒子であるため、実施例1で述べたような多数の一次微細研磨材の粒子が部分的に、かつ、その間に空隙が形成された多孔質体でないため、通常の固定砥粒加工工具のように加工能率こそ高いが、高加工面品位の実現は不可能であった。
(実施例2)
ケミカル作用の強い第1の砥粒をCeO2からSiO2に代えた以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、研磨具θを作製した。SiO2の平均粒径は0.1μm、第1の研磨層における含有率は55体積%であった。
次に、実施例1と同じように研磨具θを図4に示す加工装置のラップ定盤4に取り付け、被研磨物3である#2000相当の砥石で研削加工した直径50mmのシリコンウェーハを研磨加工した結果、30分間の加工時間で加工マーク(スクラッチ)のない、加工面粗さ20nmRy以下の鏡面が得られながら、加工能率の経時劣化も認められなかった。
(実施例3)
基材である前記PETフィルムの上に、あらかじめ抜け穴をパターン化されたシートを敷き、その上から実施例1と同じ方法で、まず第2の砥粒ZrO2を含有する塗布液22を塗布し、乾燥した後、さらに第1の砥粒であるCeO2を含有した塗布液22をそのまま再塗布し、にかわ接着剤が凝固した後、抜け穴をパターン化されたシートをはがし、研磨具の表面にパターン化された2層の研磨層を有する研磨具ηを作製した(図5)。
このように作製した研磨具ηを同じく研磨装置(図4)の定盤4に取りつけ、純水を研磨液として20ml/minで供給し、被研磨物3である面粗さ30nmRy前後の鏡面に調整したφ50mmのBK7光学ガラスディスクを加工した結果(加工条件:定盤回転数60rpm、加工圧力25kPa)、実施例1と同様の結果が得られた。そして、被研磨面には通常ビットと呼ばれる細かい点傷の発生はさらに抑えられた傾向が見られた。これは、研磨層がパターン化されたことより、研磨液である水の供給がより確実にスムーズに行われ、そして切りくずの排出をより促進されたことにより改善された結果と考えられる。
なお、本発明は一次粒子である砥粒の種類、造粒凝集方法、添加物の種類、研磨具結合材の種類、加工工具の形状、被研磨物において、上記の実施例に限定されるものではない。
(a)は本発明の研磨具の一実施態様を示す断面図である。 (b)は研磨加工後における本発明の研磨具の態様の一例を示す断面図である。 本発明の研磨具の製造に用いる研磨具の作製装置を説明する図である。 第2の砥粒を含んだ第2の研磨層を形成した基材の一例を示す断面図である。 本発明の研磨具を用いた研磨装置の使用状態を示す説明図である。 本発明の研磨具におけるパターン化された研磨層の一例を示す図である。
符号の説明
1 研磨具
2 塗布機
3 被研磨物
4 定盤
10 研磨層
11 第1の砥粒
12 第2の砥粒
13 第1のバインダ
14 第2のバインダ
15 基材
21 ワイヤバー
22 塗布液
23 台

Claims (8)

  1. 基材の上に、それぞれ異なる砥粒とバインダを含有させてなる2つの研磨層を有する研磨具であって、
    第2の砥粒と第2のバインダとを含有させてなる第2の研磨層は、前記第2の砥粒が前記第2のバインダから突出し、かつ前記第2の砥粒同士は隙間を設けて前記基材の上に配置され、
    第1の砥粒と第1のバインダとを含有させてなる第1の研磨層は、少なくとも前記第2のバインダの上側である前記第2の砥粒同士の隙間に配置され、
    前記第1の砥粒は、酸化セリウム(CeO2)または二酸化ケイ素(SiO2)からなる平均粒径が0.01μm〜1μmの範囲内であり、
    前記第1のバインダは、にかわ系接着剤、寒天、ポリビニルアルコール樹脂から選ばれた一種または二種以上の混合物であり、研磨液を供給することにより溶解して、前記第1の砥粒を被研磨面に放出するものであり、
    前記第2の砥粒は、バインダを含有させることなく酸化ジルコニウム(ZrO2)の粒子を凝集させて形成したものからなる平均粒径が20μm〜200μmの範囲内で、圧縮破壊強度が20MPa〜160MPaの範囲内であることを特徴とする研磨具。
  2. 前記第2の砥粒は、バインダを含有させることなく前記粒子を凝集して形成した凝集体を、該粒子同士の結合点にネックが形成される温度で加熱処理して形成した多孔質体であることを特徴とする請求項1に記載の研磨具。
  3. 前記第1の研磨層には、前記第2のバインダから突出した前記第2の砥粒が存在していることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨具。
  4. 前記第1の砥粒は、前記第1の研磨層全体に対し、10体積%乃至90体積%であり、第2の砥粒は、前記第2の研磨層全体に対し、50体積%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の研磨具。
  5. 前記第1の砥粒を含有する前記第1の研磨層の厚さは、少なくとも前記第2の研磨層における前記第2の砥粒が前記第2のバインダから突出した厚さを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の研磨具。
  6. 前記ネックが形成される温度は、600度〜1600度の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の研磨具。
  7. 前記被研磨面は、ガラス、セラミックス、シリコン、シリコン酸化膜などの硬脆材料の基板、ウェーハ、光ファイバー端面であることを特徴とする請求項1に記載の研磨具。
  8. バインダを含有させることなく粒子を凝集して凝集体を形成する工程と、
    前記凝集体を加熱処理して、前記粒子同士の結合点にネックを形成した多孔質体である第2の砥粒を生成する工程と、
    基材の上に、前記第2の砥粒と第2のバインダを含有させた第2の塗布液を塗布する工程と、
    前記塗布した第2の塗布液を乾燥して第2の研磨層を形成する工程と、
    前記第2の研磨層の上に、第1の砥粒と第1のバインダを含有させた第1の塗布液を塗布する工程と、
    前記塗布した第1の塗布液を乾燥して第1の研磨層を形成する工程と、
    を備えた製造方法によって製造された、請求項1から7のいずれか1項に記載の研磨具。
JP2004170433A 2004-06-08 2004-06-08 研磨具および研磨具の製造方法 Expired - Fee Related JP4621441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004170433A JP4621441B2 (ja) 2004-06-08 2004-06-08 研磨具および研磨具の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004170433A JP4621441B2 (ja) 2004-06-08 2004-06-08 研磨具および研磨具の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005349498A JP2005349498A (ja) 2005-12-22
JP4621441B2 true JP4621441B2 (ja) 2011-01-26

Family

ID=35584372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004170433A Expired - Fee Related JP4621441B2 (ja) 2004-06-08 2004-06-08 研磨具および研磨具の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4621441B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6186809B2 (ja) 2013-03-29 2017-08-30 株式会社リコー 研磨ローラ、定着装置、及び画像形成装置
JP7197603B2 (ja) * 2018-11-13 2022-12-27 株式会社アドマテックス 多心フェルール用研磨材

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002538011A (ja) * 1999-03-05 2002-11-12 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 研磨粒子を含む接合システムを有する研磨物品
JP2003105324A (ja) * 2001-07-23 2003-04-09 Ricoh Co Ltd 砥粒及びその製造方法、研磨具及びその製造方法、研磨用砥石及びその製造方法、並びに研磨装置
JP2004034199A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Dainippon Printing Co Ltd 研磨フィルム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0985629A (ja) * 1995-09-28 1997-03-31 Fuji Photo Film Co Ltd 研磨体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002538011A (ja) * 1999-03-05 2002-11-12 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 研磨粒子を含む接合システムを有する研磨物品
JP2003105324A (ja) * 2001-07-23 2003-04-09 Ricoh Co Ltd 砥粒及びその製造方法、研磨具及びその製造方法、研磨用砥石及びその製造方法、並びに研磨装置
JP2004034199A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Dainippon Printing Co Ltd 研磨フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005349498A (ja) 2005-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8038751B2 (en) Coated abrasive products containing aggregates
US7396372B2 (en) Abrasive grain and method for producing it, polishing tool and method for producing it, grinding wheel and method for producing it, and polishing apparatus
TWI460261B (zh) 修飾適用於半導體製造之表面之組合物及方法
TWI409323B (zh) Hard crystalline substrate grinding methods and oily grinding slurry
KR101783406B1 (ko) 연마 패드 및 이의 제조방법
Chen et al. Relationship between mechanical properties and processing performance of agglomerated diamond abrasive compared with single diamond abrasive
JP2010131699A (ja) ビトリファイドボンド砥石
JP2004082323A (ja) 研磨具およびその製造方法
JP4573492B2 (ja) 合成砥石
JP2015165001A (ja) 研磨用砥粒とその製造方法と研磨方法と研磨装置とスラリー
JP4621441B2 (ja) 研磨具および研磨具の製造方法
JP6054341B2 (ja) 研磨用砥粒とその製造方法と研磨方法と研磨部材とスラリー
JP3990936B2 (ja) 砥粒及びその製造方法、研磨具及びその製造方法、研磨用砥石及びその製造方法、並びに研磨装置
JP4849590B2 (ja) 研磨工具及びその製造方法
JP4301434B2 (ja) 研磨砥粒及び研磨具
JP2005349542A (ja) 砥石およびそれの製造方法
JP2000237962A (ja) 鏡面加工用研磨具
JP4601317B2 (ja) 研磨具およびその製造方法
JP3040441B2 (ja) セラミックスの精密研磨方法
JP3688488B2 (ja) 固定砥粒加工工具
JP2008221353A (ja) 研磨具及びその製造方法
JP2001129764A (ja) シリコン加工用工具及びその製造方法並びにその工具を用いた加工方法
JP2018141057A (ja) 研磨用砥粒
JP2003117806A (ja) 多結晶セラミックスの鏡面研磨方法
JP2003011062A (ja) 研磨具及び研磨具の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101101

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4621441

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees