JP4613829B2 - 撮影装置、その制御方法及び制御プログラム - Google Patents
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Description
また、この種のカメラには、シャッターボタン操作後のぶれ量の波形の極大値を検出したタイミングから予め定めた時間だけ遅延させたタイミングで撮影を行うものもある(例えば、特許文献2)。
一方、上記特許文献2記載のものについても、ぶれ量が収束するか否かに関係なく、ぶれ量の波形の極大値を検出したタイミングを基準に撮影を行うので、ぶれが収束したタイミングで撮影を行うことができない。
この発明によれば、手ぶれ傾向を予測する予測演算等を行うことなく、撮影者の手ぶれ傾向を簡易かつ迅速に特定することができ、ぶれを低減した画像を撮影することが可能になる。
図1は本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮影装置)10の構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ10は、撮影部20、表示部30、操作部40、角速度検出部50、制御部60、外部記録再生部70及び着脱自在なリムーバブルメモリ80を備えている。
撮影部(撮影手段)20は、光学系21、イメージセンサ22、アナログフロントエンド(AFE)部23、画像処理部24及び圧縮・伸張部25を有している。光学系21は、複数のレンズ21a、絞り21b等で構成され、制御部60の制御の下、いずれかのレンズ21aと絞り21bが駆動されて、被写体をイメージセンサ22の受光面に結像させる。
圧縮・伸張部25は、画像処理部24から出力された画像データを圧縮し、また、圧縮された画像データを伸張するものであり、圧縮した画像データは外部記録再生部70に出力し、外部記録再生部70は、制御部60の制御の下、画像データをリムーバブルメモリ80に記録する。また、外部記録再生部70は、制御部60の制御の下、リムーバブルメモリ80に記録された圧縮画像データを読み出して圧縮・伸張部25に出力する。なお、リムーバブルメモリ80は、半導体メモリ、光ディスク、磁気ディスク又はハードディスク等が適用される。
そして、制御部60は、上記制御プログラムを実行することにより、シャッターボタン41aが半押しされると、撮影部のレンズ21aを駆動して被写体に焦点を合わせるオートフォーカス調整(自動焦点調整)や自動露出(AE)演算等の処理を行い、シャッターボタン41aが全押し操作されると、自動露出演算の結果に基づき絞り21bを調整してイメージセンサ22により撮影画像の取得を行う。
そこで、本実施形態では、ぶれを周波数解析して定常的に10Hz近傍にぶれの振幅の偏り、つまり、「撮影未熟練者特有のぶれ」が存在するか否かを判定することにより、撮影者が撮影熟練者か撮影未熟練者か否かを判別する撮影者判別処理を実行させる撮影者判別プログラムを制御プログラム100に含めている。
そして、シャッターボタン41aが半押しされると(ステップS2:YES)、制御部60は、ぶれ取得処理を開始する(ステップS2)。このぶれ取得処理は、制御部60が角速度検出部50から角速度検出信号を取り込み、手ぶれに相当するぶれ波形データとしてRAM63に格納すると共に、ぶれ量(以下、「手ぶれ量」という。)を算出し、この算出処理を複数回繰り返すことによって複数時点の手ぶれ量を取得して手ぶれ量の平均値(平均手ぶれ量)MAを演算により求めてRAM63に格納する処理である。
なお、ぶれ波形データを分割して各データ中に「撮影未熟練者特有のぶれ」が存在するか否かを判定する上述の方法に代えて、ぶれ波形データを時間をずらして複数取得してRAM63に格納しておき、各データ毎に「撮影未熟練者特有のぶれ」が存在するか否かを判定するようにしても、「撮影未熟練者特有のぶれ」が定常的に存在するか否かを判定可能である。
一方、ステップS4の判定で、「撮影未熟練者特有のぶれ」が定常的に存在しないと判定した場合には(ステップS4:NO)、制御部60は、撮影者が撮影熟練者であると判断し、撮影者が撮影熟練者の手ぶれ傾向であることを示す手ぶれ傾向情報をRAM63又はROM62に格納する(ステップS7)。以上が撮影者判別処理の動作である。
この撮影者判別処理は、撮影モード時に繰り返し実行され、これにより、撮影者がシャッターボタン41aを半押し操作する毎に、撮影者の手ぶれ傾向情報がRAM63又はROM62に格納されて蓄積される。
図8は第1撮影処理を示すフローチャートである。この図に示すように、制御部60は、まず、ぶれ量取得処理を開始してシャッターボタン操作後の手ぶれ量を順次取得し(ステップS10)、この手ぶれ量の平均値(以下、平均手ぶれ量M1)を演算により求め(ステップS11)、この平均手ぶれ量M1が、記憶済みのシャッターボタン操作前の平均手ぶれ量MA以下か否かを判定する(ステップS12)。
ここで、平均手ぶれ量M1が平均手ぶれ量MAより大きい場合には(ステップS12:NO)、制御部60は、ステップS10の処理に移行し、これにより、新たに平均手ぶれ量M1を求め、この平均手ぶれ量M1が平均手ぶれ量MA以下か否かを判定するステップS10〜S12の処理を繰り返す。
図9は第2撮影処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態では撮影条件のうち露出時間を設定する場合を例示するが、露出時間に限らず、絞り値を設定してもよい。
図9に示すように、制御部60は、まず、撮影プログラムに予め記述された許容手ぶれ量設定値L2を取得し(ステップS20)、この許容手ぶれ量設定値L2から記憶済みの平均手ぶれ量MAを除算し、この除算値に基づいてぶれを回避可能なぶれ回避露出時間TAを設定する(ステップS21)。
このように、ぶれを回避可能なぶれ回避露出時間TA以下の露出時間で撮影を行うので、ぶれ量が比較的大きい状況下でも、ぶれの少ない画像を撮影することができ、しかも、シャッターボタン操作後にすぐに撮影を行うので、撮影タイミングの遅れ(タイムラグ)を確実に回避することができる。以上が第2撮影処理である。
しかも、本実施形態では、「撮影未熟練者特有のぶれ」が定常的に存在するか否かを判定するので、撮影者が撮影熟練者であるにも拘わらず、希に「撮影未熟練者特有のぶれ」と同様のぶれが生じたとしても、その発生頻度が低いため、撮影者を撮影未熟練者と誤判定する場合を回避することができる。
上述の実施形態では、シャッターボタン41aの半押し後のぶれを検出して周波数解析する場合について述べたが、要は、撮影者がカメラを構えた状態のぶれを周波数解析すればよく、シャッターボタン41aの操作(半押し及び全押しを含む)前後の少なくともいずれかのぶれを検出して周波数解析しても、撮影者が撮影熟練者か撮影未熟練者か否かを判定することが可能である。
また、上述の実施形態では、上下方向(X軸)及び左右方向(Y軸)の手ぶれを検出する場合について例示したが、さらに、奥行き方向(Z軸)の手ぶれを検出してもよいし、また、上記いずれか1つの方向の手ぶれを検出してもよい。
また、上述の実施形態では、デジタルカメラに本発明を適用した場合を例示したが、これに限らず、要は、ぶれが問題となる機器に広く適用が可能であり、例えば、デジタルカメラ以外の撮影装置に広く適用することが可能であり、具体的には、カメラ付き携帯電話機、銀塩カメラ、及び、カメラ付き或いはカメラを外付け可能なPDAやノート型パソコン等に適用可能である。
Claims (3)
- 撮影指示用の操作子の操作に基づいて撮影する撮影手段と、
この撮影手段のぶれを検出するぶれ検出手段と、
このぶれ検出手段により前記操作子の操作前後の少なくともいずれかのぶれを検出し、10Hz近傍に予め定めた振幅以上のぶれが定常的に存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて撮影者の手ぶれ傾向が収束する傾向か否かを特定し、この特定した手ぶれ傾向に従った撮影処理を実行させる撮影制御手段とを備え、
前記撮影制御手段は、撮影者の手ぶれ傾向が収束する傾向であると特定した場合、前記操作子の操作後のぶれ量が前記操作子の操作前のぶれ量程度に至った際に、前記撮影手段による撮影を実行させ、撮影者の手ぶれ傾向が収束しない傾向であると特定した場合、自動或いは手動設定された撮影条件と、ぶれの影響を低減可能な撮影条件とを取得し、取得した撮影条件のうち、ぶれの少ない画像を撮影可能な方の撮影条件で前記撮影手段による撮影を実行させることを特徴とする撮影装置。 - 撮影指示用の操作子の操作前後の少なくともいずれかにおける撮影部のぶれを検出し、
10Hz近傍に予め定めた振幅以上のぶれが定常的に存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて撮影者の手ぶれ傾向が収束する傾向か否かを特定し、撮影者の手ぶれ傾向が収束する傾向であると特定した場合、前記操作子の操作後のぶれ量が前記操作子の操作前のぶれ量程度に至った際に、前記撮影手段による撮影を実行し、撮影者の手ぶれ傾向が収束しない傾向であると特定した場合、自動或いは手動設定された撮影条件と、ぶれの影響を低減可能な撮影条件とを取得し、取得した撮影条件のうち、ぶれの少ない画像を撮影可能な方の撮影条件で前記撮影手段による撮影を実行することを特徴とする撮影装置の制御方法。 - 撮影指示用の操作子の操作に基づいて撮影する撮影部を有するコンピュータを、
前記撮影部のぶれを検出するぶれ検出手段と、
このぶれ検出手段により前記操作子の操作前後の少なくともいずれかのぶれを検出し、10Hz近傍に予め定めた振幅以上のぶれが定常的に存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて撮影者の手ぶれ傾向が収束する傾向か否かを特定し、撮影者の手ぶれ傾向が収束する傾向であると特定した場合、前記操作子の操作後のぶれ量が前記操作子の操作前のぶれ量程度に至った際に、前記撮影部による撮影を実行させ、撮影者の手ぶれ傾向が収束しない傾向であると特定した場合、自動或いは手動設定された撮影条件と、ぶれの影響を低減可能な撮影条件とを取得し、取得した撮影条件のうち、ぶれの少ない画像を撮影可能な方の撮影条件で前記撮影部による撮影を実行させる撮影制御手段として機能させるための制御プログラム。
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