JP4611145B2 - 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に用いられる現像装置に係り、詳しくは、トナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤を用いる現像装置並びにこれを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来、トナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤を用いる現像装置として、特許文献1に記載の現像装置が知られている。
図18(a)乃至(d)は上記特許文献1に記載の現像装置を示す説明図である。なお、図中各種矢印は、現像剤の移動方向を示しており、その矢印が太いほど現像剤移動量が多いことを示している。
この現像装置304は、図18(a)に示すように、主に、現像剤担持体としての現像ローラ5と、回収搬送部材としての回収スクリュー6と、撹拌搬送部材としての第1撹拌スクリュー11A及び第2撹拌スクリュー11Bと、供給搬送部材としての供給スクリュー8と、現像剤規制部材としての現像ドクタ16とから構成されている。この現像装置304には、現像ローラ5の斜め下方に隣接するように、回収スクリュー6を内蔵する回収搬送路7が設けられている。また、この回収搬送路7と同じ水平面上に隣接するように、第1撹拌スクリュー11Aを内蔵する第1撹拌搬送路10Aが設けられている。さらに、この第1撹拌搬送路10Aの上方には、第2撹拌スクリュー11Bを内蔵する第2撹拌搬送路10Bが設けられている。また、この第2撹拌搬送路10Bと同じ水平面上に隣接するように、かつ、回収搬送路7の上方に位置するように、供給スクリュー8を内蔵する供給搬送路9が設けられている。この供給搬送路9は、現像ローラ5の斜め上方に隣接する。
この現像装置304における現像剤の搬送について説明する。
まず、供給スクリュー8により供給搬送路9内の現像剤が現像ローラ5に供給されると、その供給現像剤は現像ローラ5の回転に伴って、現像ドクタ16により規制され、その後図示しない潜像担持体と対向する現像領域へ搬送される。そして、この現像領域において、供給現像剤中のトナーが潜像担持体上の潜像に付着し、現像が行われる。このように現像領域でトナーを消費した供給現像剤は、その後、現像ローラ5上から除去され、回収搬送路7で回収される。この回収現像剤は、図18(c)に示すように、回収スクリュー6により搬送される。そして、回収搬送路7内の現像剤搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は、第1撹拌搬送路10Aへ移動する。その後、第1撹拌搬送路10Aへ移動した回収現像剤は、第1撹拌スクリュー11Aにより撹拌されながら、第1撹拌搬送路10A内の現像剤搬送方向下流端まで搬送される。第1撹拌搬送路10Aの下流端では現像剤が滞留して上方に盛り上がり、これにより第1撹拌搬送路10A内の現像剤がこの第1撹拌搬送路10の上方に隣接する第2撹拌搬送路10Bへ移動する。第2撹拌搬送路10Bへ移動した現像剤は、図18(d)に示すように、第2撹拌スクリュー11Bにより撹拌されながら、第2撹拌搬送路10B内の現像剤搬送方向下流端まで搬送される。その後、この現像剤は供給搬送路9内へ移動する。以上のように、この現像装置304では、現像剤を一方向に循環搬送する。
また、上記特許文献1の現像装置304は、図18(b)に示すように、回収搬送路7から第1撹拌搬送路10Aへ現像剤の受け渡しが行われる箇所143に開口したトナー補給口361Aとキャリア補給口361Bとを有する。トナー補給口361Aは、未使用トナーHTを収容したトナー収容部386Aに連通している。また、キャリア補給口361Bは、未使用キャリアHCを収容したキャリア収容部386Bに連通している。この現像装置304では、これらの補給口361A,361Bから未使用トナー及びキャリアを補給する。よって、現像後に回収搬送路7内へ回収された回収現像剤は、これらの補給口361A,361Bから補給を受けて第1撹拌搬送路10Aへ送られる。
また、供給搬送路9には、図18(a)に示すように、供給搬送路9内の現像剤を現像装置外に排出する現像剤排出口381が設けられている。この現像剤排出口381は、補給口361A,361Bからの未使用現像剤の補給に伴って供給搬送路9内の現像剤量が所定量を超過したときに、その超過分の現像剤を現像装置外に排出するためのものである。これにより、現像装置内の現像剤量は常に一定に保たれる。
上記特許文献1に記載の現像装置304においては、未使用キャリアHCを定期的に現像装置内に供給するとともに、繰り返しの画像形成に使用されて劣化したキャリアを現像装置外に排出するため、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を抑制し、常時安定したキャリアによるトナーへの摩擦帯電を実現できる。
特開2004−77587号公報
ところが、上記特許文献1に記載の現像装置304においては、現像剤排出口381が供給搬送路9に設けられているため、供給搬送路9内の現像剤を現像装置外へ排出することになる。供給搬送路9内の現像剤は、現像ローラ5に供給される現像剤であってそのトナー濃度は十分に高い。そのため、この現像装置304では、劣化したキャリアとともに、未だ十分に使用できる多くのトナーも一緒に現像装置外へ排出してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、上記特許文献1に記載の現像装置のように現像剤担持体への現像剤供給と現像剤担持体からの現像剤回収を分離した構成において、未使用現像剤の補給及び使用済み現像剤の排出を行う場合に、その排出に際にして未だ十分に使用できるトナーが排出されてしまう量を少なく抑えることができる現像装置並びにこれを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を備えた供給搬送路と、該供給搬送路から供給された該現像剤担持体上の該現像剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、該潜像担持体と対向する箇所を通過した後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を、該現像剤担持体の軸線方向に搬送する回収搬送部材を備えた回収搬送路と、現像に用いられずに該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収されて該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤とを受け取り、該現像剤担持体の軸線方向に該余剰現像剤と該回収現像剤とを撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材を備え、該余剰現像剤及び該回収現像剤を該供給搬送路に受け渡す撹拌搬送路と、該回収搬送路、該供給搬送路及び該撹拌搬送路の3つの搬送路を、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所を除いて互いに仕切る仕切り部材とを有する現像装置において、未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアを含む未使用現像剤を現像剤補給口から上記3つの搬送路のうちの少なくとも1つの搬送路に補給する現像剤補給手段と、上記現像装置内に存在する現像剤の全体量の一部に相当する量ずつ、上記回収搬送路中の現像剤を現像剤排出口から排出する現像剤排出手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記現像剤排出口を、上記回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の現像装置において、上記現像剤補給口を、上記回収搬送路中の上記現像剤排出口よりも現像剤搬送方向下流側又は上記撹拌搬送路中に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2の現像装置において、上記現像剤補給口を、上記回収搬送路及び上記供給搬送路から上記撹拌搬送路への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の現像装置において、上記現像剤排出手段は、現像装置内に存在する現像剤の量が規定量を超えたときにその越えた分の現像剤を排出するものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の現像装置において、上記現像剤補給手段は、上記現像剤補給口へ上記未使用現像剤を移送するための一軸偏心スクリューポンプを有し、該一軸偏心スクリューポンプに未使用現像剤を送り込むための現像剤補給路内を負圧化して該一軸偏心スクリューポンプ内の該未使用現像剤を該現像剤補給口から送り出す構成を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の現像装置において、上記回収搬送路を上記現像剤担持体の下方に設けるとともに、上記3つの搬送路をほぼ同じ高さに配置したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の現像装置において、上記供給搬送部材の最上位置が上記現像剤担持体の回転中心軸よりも下方に位置するように、かつ、該供給搬送部材の最上位置と該回転中心軸とを通る仮想平面と該回転中心軸を通る水平面とのなす角が10[°]以上40[°]以下の範囲内となるように、該供給搬送部材を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の現像装置において、上記回収搬送路を、上記撹拌搬送路の上方に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像にトナーを付着させてこれを現像する現像手段とを有し、該潜像担持体表面に形成されたトナー像を最終的に記録材上に転写して画像形成を行う画像形成装置において、上記現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、トナー及び磁性キャリアが予め混合された状態の未使用現像剤を内部に収容する現像剤収容器を有し、上記現像装置の上記現像剤補給手段は、該現像剤収容器内の未使用現像剤を上記現像剤補給口から上記少なくとも1つの搬送路に補給することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10又は11の画像形成装置において、上記現像装置内に存在する現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、該トナー濃度検知手段の検知結果に応じて、上記現像装置の上記現像剤補給手段による未使用現像剤の補給量を制御する補給量制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項10、11又は12の画像形成装置において、上記潜像担持体及び上記現像装置をそれぞれ複数有し、各潜像担持体上にそれぞれ形成された各トナー像が互いに重なり合った画像を最終的に記録材上に形成する構成を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項10、11、12又は13の画像形成装置において、上記潜像担持体及び上記現像装置を備え、かつ、該潜像担持体上のトナー像を記録材上に転写させるための作像部を2つ有し、一方の作像部による上記記録材の一方の面へのトナー像の転写、及び、他方の作像部による該記録材の他方の面へのトナー像の転写を、同時又は順次に行い、該記録材の両面に各トナー像が転写された後に該各トナー像を該記録材に定着させる定着手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項10、11、12、13又は14の画像形成装置において、上記磁性キャリアとして、その体積平均粒径が20[μm]以上60[μm]以下の範囲内であるものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項10、11、12、13、14又は15の画像形成装置において、上記トナーとして、その体積平均粒径が3[μm]以上8[μm]以下の範囲内であり、かつ、個数平均粒径に対する体積平均粒径の比率が1.00以上1.40以下の範囲であるものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項10、11、12、13、14、15又は16の画像形成装置において、上記トナーとして、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲内であるものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項10、11、12、13、14、15、16又は17の画像形成装置において、上記トナーとして、平均1次粒径が50[nm]以上500[nm]以下の範囲内であって嵩密度が0.3[g/cm3]以上である外部添加剤がトナー母体粒子表面に添加されたものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、少なくとも潜像担持体と該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の現像装置を用いることを特徴とするものである。
本発明においては、供給搬送路内の現像剤の現像剤担持体への供給と、現像後の現像剤の回収搬送路内への回収を互いに分離して行う。そして、現像剤補給手段により、未使用現像剤を現像剤補給口から上記3つの搬送路のうちの少なくとも1つの搬送路に補給するとともに、現像剤排出手段により現像装置内に存在する使用済み現像剤をその全体量の一部に相当する量ずつ現像剤排出口から排出する。これにより、トナー補給に際して磁性キャリアを補給するとともに、繰り返しの画像形成に使用されて劣化した磁性キャリアを含む使用済み現像剤を排出するので、後述するように、キャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を経時的に安定して抑制でき、磁性キャリアによるトナーの安定した摩擦帯電を経時的に実現し得る。
そして、本発明では、現像剤排出口が回収搬送路中に設けられているため、この現像剤排出口から排出される使用済み現像剤は回収搬送路内の現像剤である。回収搬送路内の現像剤は、現像によりトナーを消費した現像後の現像剤であり、そのトナー濃度が低いものである。よって、本発明によれば、現像剤排出口から排出される使用済み現像剤中のトナーの量を、上記特許文献1に記載の現像装置に比べて少なく抑えることができる。
本発明によれば、現像剤担持体への現像剤供給と現像剤担持体からの現像剤回収を分離した構成において、未使用現像剤の補給及び使用済み現像剤の排出を行う場合に、その排出に際して未だ十分に使用できるトナーが一緒に排出されてしまう量を少なく抑えることができるという優れた効果が奏される。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラー複写機(以下、単に「複写機」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。
この複写機は、プリンタ部100、操作・表示ユニット90、給紙装置40、自動画像読取装置200、紙補給装置300等を有している。
プリンタ部100は、紙搬送路43Aを境にして、その上方に配設された第1画像形成部(一方の作像部)と、下方に配設された第2画像形成部(他方の作像部)とを有している。第1画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する中間転写体である第1中間転写ベルト21を有する第1転写ユニット20を備えている。また、第2画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する中間転写体である第2中間転写ベルト31を有する第2転写ユニット30を備えている。第1中間転写ベルト21の上部張架面の上方には、4個の第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kが配置されている。一方、第2中間転写ベルト31の側部の傾斜した張架面の側方には、4個の第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kが配置されている。これらの第1プロセスユニット及び第2プロセスユニットの番号に付したY、M、C、Kという添字(色分け添字)は、それぞれ扱うトナーの色と対応しており、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。プロセスユニット内の各機器にも必要に応じて同様の色分け添字を付ける。
第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、それぞれ潜像担持体としての感光体1Y,1M,1C,1Kを有している。同様に、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kも、それぞれ潜像担持体としての感光体1Y,1M,1C,1Kを有している。第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの感光体1Y,1M,1C,1Kは、等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第1受像面という。同様に、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kの感光体1Y,1M,1C,1Kも等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第2中間転写ベルト31の側部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第2受像面という。
第1中間転写ベルト21は、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢であってその第1受像面をほぼ水平に延在させる姿勢となるように、複数のローラに張架されている。第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、このようなほぼ水平の第1受像面に接するように、互いにほぼ水平な状態で並列配設されている。
一方、第2中間転写ベルト31は、水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の姿勢であってその第2受像面を図中左上から右下にかけて傾斜させる姿勢となるように、複数のローラに張架されている。第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kは、このように傾斜している第2受像面に接するように、第2中間転写ベルト31の図中左側方にて、図中左上から右下にかけての斜めの配列になるように配設されている。
図3は、4つの第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kのうちの1つを示す拡大構成図である。
各第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、それぞれ扱うトナーの色が互いに異なる点を除いてほぼ同様の構成になっている。よって、図3では符号に付す色分け添字を省略している。
図3において、感光体1は、プリンタ部100の動作時に、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。この感光体1の周囲には、帯電手段であるスコロトロンチャージャ3、現像手段としての現像装置4、感光体クリーニング装置2、光除電装置Q、電位センサS1、画像センサS2等が配設されている。また、感光体1は、潜像形成手段である不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lによりその表面に静電潜像を形成される。本実施形態の感光体1としては、例えば直径30〜120[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)を被覆したドラム状のものを用いている。なお、感光体1としては、アモルファスシリコン(a−Si)層を被覆したものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。
感光体クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2c等を有し、後述の1次転写ニップを通過した後の感光体1の表面に残留する転写残トナーなどの異物を除去、回収する。
スコロトロンチャージャ3は、回転駆動される感光体1の表面を例えばマイナス極性に一様帯電させるものである。一様帯電を行う帯電手段としては、スコロトロンチャージャの代わりに、帯電ローラを用いてもよい。また、帯電バイアスが印加される帯電バイアス部材を感光体1の表面に接触させる方式のものでもよい。
不図示の露光装置は、色ごとの画像データに対応した光を、スコロトロンチャージャ3で一様に帯電済みの各感光体1の表面に走査し、静電潜像を形成するものである。露光装置としては、発光素子としてのLED(発光ダイオード)アレイと結晶素子とから構成されるものや、画像データに応じて変調したレーザ光をレーザ光源及びポリゴンミラー等を用いて走査するレーザスキャン方式のものを採用することができる。
本実施形態の現像方式は、トナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いて現像を行う2成分現像方式を採用している。また、本実施形態では、各感光体1の表面に形成された色ごとの静電潜像を、感光体1の帯電極性と同極性(マイナス極性)に帯電された各色トナーでそれぞれ現像する、いわゆる反転現像方式を採用する。本実施形態の現像装置4には、トナー濃度検知手段としての図示しない透磁式のトナー濃度センサが設けられている。また、プリンタ部100内部には、図2に示すように、現像剤収容器としての現像剤ボトル86Y,86M,86C,86Kが取り付けられており、トナー濃度センサの検知結果に応じて後述する現像剤補給手段としての現像剤補給装置により各色の現像剤が各現像装置4に補給される。現像装置4の構成の詳細な説明については後述する。
図4は、4つの第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kのうちの1つを示す拡大構成図である。
各第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kも、それぞれ扱うトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成になっているので、図4でも符号に付す色分け添字を省略している。第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kの構成は、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kと同様である。ただし、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kでは、図示の上では感光体1の回転方向が異なっているために、感光体1の回転軸1aを通る図中y軸に対して第1プロセスユニット80とは軸対称の構成となっている。このような軸対称の構成とすることは、感光体1の周囲に設ける部材の配置に関係する重要な点である。なぜなら、プリンタ部100との結合部、具体的には駆動手段との結合部、電気的接続部、現像剤補給装置、現像剤排出装置等との結合方法を配慮することで、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kと第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kとの間に互換性を持たせることができるからである。すなわち、第1プロセスユニット及び第2プロセスユニットのそれぞれに専用の現像装置、クリーニング装置等の部材を製造する必要がなくなる。その結果、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体の低コスト化を図ることができる。
先に示した図2において、第1画像形成部は、複数の第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kと、第1転写ユニット20とから構成される。また、第2画像形成部は、複数の第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kと、第2転写ユニット30とから構成される。また、プリンタ部100においては、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30とにより両面転写装置が構成される。
第1転写ユニット20は、図2に示すように、第1中間転写ベルト21を複数のローラ23,24,25,26(2個),27,28,29によって張架して、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの感光体1Y,1M,1C,1Kに接触させている。そして、第1中間転写ベルト21の内周部の各感光体1Y,1M,1C,1Kに対向する位置には1次転写ローラ22が設けられている。この接触により、第1転写ユニット20では、感光体1Y,1M,1C,1K上の各色トナー像(以下、「第1トナー像」という。)を第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写する1次転写ニップが形成される。第1中間転写ベルト21は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中時計回りに無端移動する。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ22が、感光体1Y,1M,1C,1Kとの間に第1中間転写ベルト21を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色の第1トナー像が第1中間転写ベルト21に重ね合わされて1次転写される。この重ね合わせにより、第1中間転写ベルト21上に、複数色第1トナー像が形成される。
第1中間転写ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にベルトクリーニング装置20Aが設けられている。このベルトクリーニング装置20Aは、各1次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト21の表面に残留する転写残トナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第1中間転写ベルト21に関連する部材は、第1転写ユニット20として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
一方、第2転写ユニット30は、第2中間転写ベルト31を複数のローラ32(4個),33,34,35,36(2個)によって張架して感光体1Y,1M,1C,1Kに接触させている。この接触により、第2転写ユニット30では、感光体1Y,1M,1C,1K上の各色トナー像(以下、「第2トナー像」という。)を第2中間転写ベルト31上に重ね合わせて転写する1次転写ニップが形成される。第2中間転写ベルト31は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中反時計回りに無端移動する。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ32が、感光体1Y,1M,1C,1Kとの間に第2中間転写ベルト31を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色の第2トナー像が第2中間転写ベルト31に重ね合わされて1次転写される。この重ね合わせにより、第2中間転写ベルト31に、複数色第2トナー像が形成される。
第2中間転写ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にベルトクリーニング装置30Aが設けられている。このベルトクリーニング装置30Aは、各1次転写ニップを通過した後の第2中間転写ベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第2中間転写ベルト31に関連する部材も、第2転写ユニット30として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
2つの中間転写ベルト21,31としては、それぞれ、例えば厚さが50〜600[μm]の樹脂フィルム又はゴムを基体とするベルトを用いる。そして、このベルトを、感光体1が担持する可視像たるトナー像が1次転写ローラ22,32に印加される1次転写バイアスによって静電的にベルト表面に転写し得る電気抵抗値を発揮するように構成する。かかる中間転写ベルトの一例として、ポリアミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値を106〜1012[Ω・cm]程度に調整したものを挙げることができる。また、2つの中間転写ベルト21,31は、それぞれ、ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブがベルト片側端部又は両側端部に設けられている。これらのベルト21,31のベルト周長は約1500[mm]である。
第1転写ユニット20における1次転写手段としての4つの1次転写ローラ22や、第2転写ユニット30における1次転写手段としての4つの1次転写ローラ32としては、例えば次のような構成のものを用いることができる。すなわち、芯金たる金属ローラの表面に導電性ゴム材料を被覆し、その芯金部に不図示の電源からバイアスを印加する構成を採用できる。本実施形態では、導電性ゴム材料として、ウレタンゴムにカーボンを分散したものを用い、その体積抵抗値を105[Ω・cm]程度に調整している。
プリンタ部100は、Kトナーだけによるモノクロ画像の出力も可能である。モノクロ画像を出力する場合には、第1転写ユニット20におけるY、M、C用のプロセスユニット80Y,80M,80Cは使用しない。具体的には、これらのプロセスユニット80Y,80M,80Cを稼動させないだけでなく、これらと第1中間転写ベルト21とを非接触に保つための機構によりプロセスユニット80Y,80M,80Cと第1中間転写ベルト21とを互いに離間させる。この機構としては、例えば、ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(不図示)を設け、ある点を中心に回動可能に支持する機構を採用できる。この機構を用いれば、この機構が感光体から遠ざかる方向に回動することにより、プロセスユニット80Y,80M,80Cと第1中間転写ベルト21とを離間させた状態で、感光体1Kだけを第1中間転写ベルト21と接触させ、ブラックトナーによるモノクロ画像の作像工程を実行することができる。このような構成であれば、感光体の寿命向上の点で有利である。なお、第2転写ユニット30も同様に、モノクロ画像出力時にプロセスユニット81Y,81M,81Cを第2中間転写ベルト31から離間させるようになっている。
第1中間転写ベルト21の外周には、2次転写ローラ46が、第1中間転写ベルト21を裏面で支えながら張架している支持ローラ28との間に第1中間転写ベルト21を挟み込むように配設されている。これにより、第1転写ユニット20においては、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46とが当接する2次転写ニップが形成されている。支持ローラ28からこの2次転写ニップを経て2次転写ローラ46に至るまでの領域が、両面転写装置における第1転写部になっている。2次転写ローラ46は、芯金たる金属ローラの表面に導電性ゴムを被覆したものであり、その芯金部には図示しない2次転写バイアス電源から2次転写バイアスが印加される。導電性ゴムは、カーボンの分散によって、その体積抵抗値が107[Ω・cm]程度に調整されている。
上述の2次転写ニップの図2中右側方には、レジストローラ対45が配設されている。このレジストローラ対45は、プリンタ部100の図中右側方に配設された給紙装置40から送られて来る記録材としての転写紙Pをローラ間に挟み込んだ後、両ローラの回転を一時中断する。そして、第1中間転写ベルト21上の重ね合わせトナー像である複数色第1トナー像に同期させ得るタイミングで、転写紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、2次転写ニップで、その一方の面である第1面(図中上側を向く面)に複数色第1トナー像が密着せしめられる。そして、2次転写バイアスやニップ圧の影響により、第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像がその第1面に2次転写される。2次転写ニップを通過した転写紙Pは、第1中間転写ベルト21や2次転写ローラ46から離れて、第2中間転写ベルト31に受け渡される。
第2転写ユニット30においては、第2中間転写ベルト31を張架している上部張架ローラ34によるベルト掛け回し箇所が、第2中間転写ベルト31の上部張架面になっている。この上部張架面の上方には、電荷付与手段たる転写チャージャ47が上部張架面と所定の間隙を介して対向するように配設されている。転写チャージャ47からこの所定の間隙を経由して上部張架ローラ34に至るまでの領域が、第2転写ユニット30の第2転写部となっている。
転写チャージャ47は公知のものを用いることができ、タングステンや金などの細い線を放電電極とし、これをケーシングで保持して、その放電電極に不図示の電源から転写電流を印加する。第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47の間に転写紙Pを通過させながら、その第1面に転写チャージャ47から発せられる電荷を付与することで、第2中間転写ベルト31上の複数色第2トナー像を転写紙Pの第2面に2次転写する。上述の2次転写バイアスや、転写チャージャ47による付与電荷は、いずれもトナーの極性と逆のプラス極性である。
プリンタ部100の図中右側方には転写紙Pを給紙可能に収納した給紙装置40が配備されている。この給紙装置は、複数の紙収容手段を備えている。具体的には、最も上段に配設された給紙トレイ40a、これの下方に配設された第1給紙カセット40b、これの下方に配設された第2給紙カセット40c、これの下方に配設された第3給紙カセット40dを備えている。これらの紙収容手段は、それぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。また、それぞれサイズの異なる転写紙Pを収容している。各紙収容手段において、最上位置の転写紙Pは、対応する給紙・分離手段41A,41B,41C,41Dにより選択的に分離、給紙され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより紙搬送路43Bや43Aに送られる。
紙搬送路43Aには、転写紙Pを両面転写装置の第1転写部や第2転写部へ送り出す給送タイミングをとるために、上記一対のレジストローラ対45が設けられている。さらに転写紙Pの搬送方向に対して直交する方向の位置を正規の位置とするための横レジ補正機構44が紙搬送路43Aに設けられている。横レジ補正機構44としては、次のものを例示することができる。すなわち、図示しない横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、転写紙の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように転写紙Pをスライド搬送する。そして、転写紙を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは転写紙Pのサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構44は、転写紙Pの搬送方向に対し転写紙Pの両方の横方向から、転写紙Pの両辺を短時間及び複数回押し、転写紙Pを所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
転写紙Pは、レジストローラ対45から、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46の当接によって2次転写ニップが形成されている第1転写部に向けて搬送される。その後、第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47とが対向している第2転写部に向けて送られる。
給紙装置40においては、複数の給紙トレイのうち、最も上に配設されている給紙トレイ40aから給紙される転写紙Pが、プリンタ部100の紙搬送路43Aに対して、曲げられることなくほぼ水平に真直ぐ搬送されるようになっている。このため、厚い転写紙Pや剛性の高い板紙でも、給紙トレイ40a内に収容すれば、その紙をプリンタ部100の紙搬送路43Aへ安定して給紙することができる。なお、給紙トレイ40aには、多様な特性の転写紙が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用するのが好適である。図示を省略しているが、紙搬送路43Aの要所には転写紙Pを検知するためのセンサを設けており、転写紙Pの存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
また、給紙トレイ40aの上方には、第2給紙路43Cが設けられている。この第2給紙路43Cに対しては、給紙装置40の図中右側方に設置されている紙補給装置300から、転写紙Pが給紙される。
第2転写ユニット30の図中左側方には、第2転写部を通過した転写紙Pを、転写紙搬送方向下流側の定着装置60における定着ニップまで、平面状態保って搬送するための紙搬送ユニット50が配置されている。紙搬送ユニット50は、複数の張架ローラ52,53,54,55,56によって紙搬送ベルト51を張架しながら、これを図中反時計回りに無端移動させる。紙搬送ベルト51の外側には、張架ローラ55に対向させて搬送クリーニング装置50A、ローラ56に対向させて転写紙Pを吸着させるための吸着用チャージャ57、分離ローラ54に対向し対向させて転写紙Pを分離させるための分離用チャージャ58を備えている。
紙搬送ユニット50は、第2転写ユニット30の第2転写部から排出される転写紙Pを、複数の張架ローラの1つである受入ローラ52によるベルト掛け回し箇所にて、紙搬送ベルト51上に受け取る。この受け取りよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51の表面には、吸着用チャージャ57によってトナーの極性と同極性のマイナスの電荷が付与される。この電荷の付与により、紙搬送ユニット50は、第2転写部から排出されてくる転写紙Pを紙搬送ベルト51の表面に静電吸着させることができる。
転写紙Pを表面に静電吸着させた紙搬送ベルト51は、その無端移動に伴って転写紙Pを図中右側から左側へと搬送する。そして、紙搬送ユニット50の図中左側方に配設されている定着手段としての定着装置60に向けて、転写紙Pを送り込む。この送り込みよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51の表面に静電吸着した転写紙Pには、分離用チャージャ58によって電荷が付与される。この電荷の付与により、それまで紙搬送ベルト51の表面に静電吸着していた転写紙Pが紙搬送ベルト51から容易に分離できるようになる。そして、複数の張架ローラのうち、定着装置60の最も近くに配設されている分離ローラ54によるベルト掛け回し箇所で、分離ローラ54の曲率にならって急激に移動方向を変えようとする紙搬送ベルト51から、転写紙Pが自身のコシの強さによって分離し、その転写紙Pは定着装置60に送り込まれる。
紙搬送ベルト51として、金属ベルト、ポリイミドベルト、ポリアミドベルトなどを採用することができる。そして、紙搬送ベルト51は、その表面にトナーとの離型性を与えるとともに、静電吸着用の帯電が可能な程度の抵抗値を有する。なお、紙搬送ベルト51の移動速度は、定着装置60における転写紙Pの移動速度にあわせる。
紙搬送ユニット50の記録紙搬送方向下流側には、加熱手段を有する定着装置60が設けられている。
定着装置60としては、定着ローラ内部にヒータを備える方式のもの、加熱されるベルトを走行させる方式のもの、誘導加熱を採用した方式のものなどを採用することができる。2つの定着ローラを当接して形成した定着ニップで転写紙Pを両面側からそれぞれ加熱することにより、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像がその転写紙P上にそれぞれ定着させる方式のものを採用している。転写紙Pの両面の画像の色合いや光沢度を同じにするため、2つの定着ローラについては、ベルト材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより、それぞれの面に対して最適な定着条件をつくりだすように、定着装置60の各種パラメータが制御されるようになっている。
定着装置60による定着処理が終了した転写紙Pは、排出路に向けて送り出される。この排出路には、定着処理後の転写紙Pを冷却して不安定なトナーの状態を早期に安定させる目的で、冷却機能を有した冷却ローラ対70が配設されている。この冷却ローラ対70としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラを採用することができる。
冷却ローラ対70によって冷却された転写紙Pは、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けられた排紙スタック部75に排紙、スタックされる。この排紙スタック部は、大量の転写紙をスタック可能にすべく、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお、排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置として、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置などを設けることもできる。
プリンタ部100の上面には、未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアが予め混合された未使用現像剤を内部に収容した現像剤ボトル86Y,86M,86C,86Kが、各色ごとに着脱可能にボトル収容部85内に収納されている。各現像剤ボトル86Y,86M,86C,86K内の未使用現像剤は、それぞれ、後述する現像剤補給装置により、必要に応じ、対応する色の現像装置4へ補給される。本実施形態では、補給される未使用現像剤として、トナー及び磁性キャリアが予め混合された状態のものを用いるが、補給用のトナーと磁性キャリアとを別々の容器に収容しておき、補給時にこれらを同時に又は別々に補給するように構成してもよい。本実施形態における未使用現像剤は、現像剤に対するトナーの重量比(トナー濃度)が85wt%前後に調整されたものである。なお、このトナー濃度の値は限定するものでなく、現像装置4や現像剤ボトル86Y,86M,86C,86Kの容量、設定寿命等に合わせて適宜設定されるものである。本実施形態では、上下に配設した第1画像形成部と第2画像形成部とで、互いに同色のトナーを扱う現像装置に対しては、共通の現像剤ボトルからトナーを供給するようになっているが、別々にすることもできる。消費量が多いK用の現像剤ボトル86Kは、他のボトル86Y,86M,86Cよりも大容量としておくことも可能である。ボトル収容部85は、ユーザーが位置する前面から見てプリンタ部100上面の奥側に設けられ、プリンタ部100上面の前面側は平面部分が確保されており、この平面部分をユーザーの作業台として利用できるようになっている。
プリンタ部100の上面に設けられた操作・表示ユニット90には、タッチパネル等からなる図示しない入力操作部が設けられており、これにより画像形成のための条件などがインプットされる。また、ディスプレイ等からなる図示しない表示部に各種の情報を表示することもでき、操作者とプリンタ部100との情報交換を容易なものとする。
また、プリンタ部100内部には、使用済現像剤収容器87が設けられている。この使用済現像剤収容器87は、感光体クリーニング装置2や、中間転写ベルトのベルトクリーニング装置20A,30A、紙搬送ベルトの搬送クリーニング装置50Aなどに連結されている。そして、これらから送られるトナーや紙粉等の異物を一括して回収して収容する。また、この使用済現像剤収容器87は、後述するように、現像装置4の現像剤排出手段にも連結されており、現像装置4から排出された使用済み現像剤も収容する。これらのクリーニング装置2,20A,30A,50Aや現像装置4に大容量の使用済現像剤収容器を備えないため、これらの装置を小型化でき、さらに使用済み現像剤等の廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(不図示)を使って使用済現像剤収容器87内の使用済み現像剤等の廃棄や容器交換などの警告を発する。
また、プリンタ部100内部に設けられた制御部95には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。定着装置60による熱や電装装置からの発熱により、画像形成装置内部は高温になるが、その対策としてファン96を設けて、内部部材の熱による機能低下を防止している。また、このファン96は冷却ローラ対70の放熱部と結合してあり、冷却ローラ対70の冷却効果を実効性を高めている。
給紙装置40の上部には、周知の技術によって原稿を自動搬送しながらその原稿の画像を読み取る自動画像読取装置(ADF)200が設けられており、これによる読取情報が制御部95に送られる。送られた読取情報に基づいて、プリンタ部100が駆動制御されて、原稿画像に対応した画像が出力される仕組みである。また、プリンタ部100に対しては、図示しないパーソナルコンピュータ等からの画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。更に、図示しない電話回線から送られてくる画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。給紙装置40の図中右側方には、上述のように、給紙装置40に転写紙Pを補給する紙補給装置300が配設されている。
次にプリンタ部100において、転写紙Pの片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。
片面記録の方法は、大別すると2種類あって選択が可能となっている。その2種類のうちの1つは、第1中間転写ベルト21に転写した複数色第1トナー像を転写紙Pの第1面に2次転写する方法である。この場合、排紙スタック部75上において、その複数色第1トナー像によるフルカラー画像が転写紙Pの上面に形成される。もう1つは、第2中間転写ベルト31に転写した複数色第2トナー像を転写紙Pの第2面に2次転写する方法である。この場合、排紙スタック部75上において、その第2トナー像によるフルカラー画像が転写紙Pの下面に形成される。形成すべき画像が複数の頁にわたるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好適である。
以下、最後の頁の画像から順に形成して頁順を揃わせるよう、第1中間転写ベルト21に複数色第1トナー像を担持させた後にこれを転写紙Pに転写させる方法を例に挙げて説明する。
プリンタ部100を稼動させると、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kにおける感光体1Y,1M,1C,1K及び第1中間転写ベルト21が回転する。同時に第2中間転写ベルト31も無端移動する。このとき、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kにおける感光体1Y,1M,1C,1Kは、第2中間転写ベルト31と離間されていて、不回転状態になっている。そして、第1プロセスユニット80Yによる画像形成が開始されると、LEDアレイと結像素子からなる不図示の露光装置の作動により、LEDから出射されたY用の画像データに対応した光が、スコロトロンチャージャ3によって一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて、Y用の静電潜像が形成される。
このY用の静電潜像は、Y用の第1プロセスユニット81Yの現像装置によってYトナー像に現像され、Y用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作は、感光体1M,1C,1K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。そして、第1中間転写ベルト21上のYトナー像に対し、M、C、K用の1次転写ニップで、それぞれMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が順次重なり合うように1次転写される。これらの1次転写により、第1中間転写ベルト21上に各色のトナー像が重なり合った複数色第1トナー像が担持される。そして、この複数色第1トナー像は、第1中間転写ベルト21とともに図中矢印の方向に移動される。
一方、給紙装置40は、内部の給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b,40c,40dから、画像データに対応する転写紙Pを給紙・分離手段41A,41B,41C,41Dのいずれか1つによって送り出す。そして、搬送ローラ対42B,42Cによってプリンタ部100の紙搬送路43Cに向けて搬送する。そして、横レジ補正機構44に送られる。横レジ補正機構44は、給紙装置40から両面転写装置に向けて搬送されている途中の転写紙Pにおける搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段である。この横レジ補正機構44は、レジストローラ対45よりも搬送方向上流側で、搬送方向に直交する紙面方向に並べられたガイド板対を、転写紙Pの搬送方向に直交する両端に突き当てることで、転写紙Pの姿勢の傾きを補正する。ガイド板対の2つのガイド板は、搬送方向に直交する紙面方向に移動可能になっており、給紙された転写紙Pの幅に合わせて移動することで、板間距離を転写紙Pの幅に合わせることができる。
横レジ補正機構44によって姿勢の傾きが補正された転写紙Pは、レジストローラ対45のローラ間に至る。このときレジストローラ対45は静止しており、転写紙Pの先端はレジストローラ対45のニップに入り込んだ状態で静止する。そして、第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像との位置が正規なものとなるようなタイミングで、レジストローラ対45が回転し、転写紙Pを転写領域に搬送する。
第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像は、第1中間転写ベルト21と同期して搬送される転写紙Pの第1面に、2次転写ローラ46による転写作用を受けて2次転写される。2次転写ローラ46に与えられるバイアスは、トナーの帯電極性とは逆のプラス極性である。2次転写ニップを通過した第1中間転写ベルト21の表面は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
また、各第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kでは、それぞれ、1次転写ニップを通過した後の感光体1Y,1M,1C,1K上に残留する転写残トナーが、感光体クリーニング装置2によってクリーニングされる。この感光体クリーニング装置2は、図2に示したように、クリーニングブラシ2aやクリーニングブレード2bによって感光体1Y,1M,1C,1Kの表面から転写残トナーを除去する。除去したトナー等の異物については、回収部材2cによって廃トナー収容器87に送る。なお、上述したセンサS1,S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナー像の濃度をそれぞれ検知し、その検知結果を、これを用いて適宜作像条件の設定や制御を行う制御部95に出力する。また、クリーニング後の感光体1の表面は、除電装置Qによって残留電荷が除電されて初期化される。
第1転写部の2次転写ニップで複数色第1トナー像が第1面に2次転写された転写紙Pは、第2転写ユニット30の第2中間転写ベルト31に受け渡された後、紙搬送ユニット50に送られる。そして、紙搬送ユニット50から定着装置60に送り込まれるが、この送り込みに先立って、転写紙Pに対して分離用チャージャ58による電荷が付与される。この付与により、第2中間転写ベルト31に静電吸着していた転写紙Pが紙搬送ベルト51から容易に分離できるようになる。
定着装置60内では、転写紙Pの第1面に担持された複数色第1トナー像を構成している各色トナーが、加熱によって軟化又は溶融し、互いに混色して完全なカラー画像となる。ここでは、転写紙Pはその第1面だけにトナーを担持しているので、両面にトナーを担持する両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギーは少なくて済む。制御部95は、原稿画像に応じて定着装置60が使用する電力を最適に制御する。定着処理が施された後であっても、複数色第1トナー像が転写紙P上で完全に固着するまでは、その複数色第1トナー像が搬送路のガイド部材等にこすられるなどして画像が乱れるおそれがある。この不具合を防止するべく、定着装置60を通過した転写紙は、冷却手段である冷却ローラ対70によりすぐに冷却される。
冷却ローラ対70を通過した転写紙Pは、排紙ローラ対71により排紙スタック部75にその画像面が上向きとなって排紙される。本例では、排紙スタック部75で若い頁の転写紙が順次上に重ねられるように作像順序がプログラムされているので、排紙スタック部75で頁順が揃う。また、排紙スタック部75は、排紙される転写紙Pの増加に従って下降するので、転写紙を確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。なお、画像記録済みの転写紙Pを排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工装置、ソータ、コレータ、綴じ装置、折り装置などの後処理装置に搬送するようにしてもよい。
なお、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kを用いて転写紙Pの第2面に画像を形成する場合も、上述した第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kを用いて転写紙Pの第1面に画像を形成する場合とほぼ同様であるので説明を省略する。ただし、この場合には、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kを稼働させない点と、頁揃えのために若い頁の画像から順に形成する点とが異なる点に留意する。
次に、プリンタ部100において転写紙Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。
プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの感光体1Y,1M,1C,1Kに、各色の第1トナー像を形成する。そして、これらは、Y、M、C、K用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21に順次重ね合わせて1次転写される。この工程とほぼ並行して、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kの感光体1Y,1M,1C,1Kに、各色の第2トナー像を形成し、これらをY、M、C、K用の1次転写ニップで第2中間転写ベルト31に順次重ね合わせて1次転写する。このようにして、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31のぞれぞれに、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像を形成する。
図2に示すように、本実施形態では、第2プロセスユニット81Y,81M,81C,81Kのユニット間隔は、第1プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kのユニット間隔よりも小さくなっている。これにより、第2転写ユニット30では、第1転写ユニット20よりも速く1次転写が完了する。また、複数色第1トナー像と複数色第2トナー像が転写紙Pの搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1トナー像の形成開始よりも遅れて第2トナー像の形成を開始させる。また、転写紙Pはレジストローラ対45で一時停止した後に搬送されるので、その時間も見込んで、転写紙Pの給紙等を行う。
レジストローラ対45は、タイミングをとって転写紙Pを2次転写ローラ46と第1中間転写ベルト21で構成された第1転写部の2次転写ニップに搬送する。この2次転写ニップには2次転写ローラ46を通じてプラス極性の転写電流が流れ込み、これにより転写紙Pの第1面に第1中間転写ベルト21上の複数色第1トナー像が転写される。このようにして第1面に複数色第トナー像が転写された転写紙Pは、2次転写ローラ46の搬送作用により、引き続き転写チャージャ47のある第2転写部に送られる。そして、その転写チャージャ47にプラス極性の転写電流が印加されることにより、第2中間転写ベルト31上にあらかじめ担持されている複数色第2トナー像が、その転写紙Pの第2面に2次転写される。
このようにして両面に複数色トナー像が転写された転写紙Pは、紙搬送ユニット50の紙搬送ベルト51によって、定着装置60へと移送される。このとき、紙搬送ベルト51の表面は、吸着用チャージャ57によりトナーの極性と同じマイナス極性に帯電されている。そのため、紙搬送ベルト51の表面と対向する転写紙Pの第2面に付着した未定着トナーは、紙搬送ベルト51側に移らない。その後、除電・分離用チャージャ58に交流が印加され、転写紙Pは紙搬送ベルト51から分離され、定着装置60に送り込まれる。そして、定着装置60内で加熱や加圧による定着処理が行われると、複数色第1トナー像及び複数色第2トナー像をそれぞれ構成する各色トナーが軟化又は溶融して互いに混色し、これらのトナー像が転写紙Pに定着する。その後、転写紙Pは、冷却ローラ対70と排紙ローラ対71とを経て冷却された後、排紙スタック部75上に排紙される。
複数の頁の画像を転写紙Pに両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。これにより、排紙スタック部75から取り出し、上下面を逆にしたときには、上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となるように頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置60に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御部95によって実行される。
以上の説明では、片面記録動作及び両面記録動作についてはフルカラー画像を形成する場合を例に挙げたが、Kトナーだけによるモノクロ画像を形成する場合もほぼ同様である。
また、メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
以上の構成を有するプリンタ部100においては、上述した第1画像形成部と制御部95との組合せにより、第1トナー像担持体である第1中間転写ベルト21の表面に第1トナー像を形成する第1トナー像形成部が構成されている。また、第2画像形成部と制御部95との組合せにより、第2トナー像担持体である第2中間転写ベルト31の表面に第2トナー像を形成する第2トナー像形成部が構成されている。また、第1画像形成部と第2画像形成部と制御部95との組合せにより、トナー像形成手段が構成されている。
次に、本発明の特徴部分である、現像装置4の構成について説明する。
図1は、本実施形態における現像装置4を示す概略構成図である。なお、各プロセスユニット80Y,80M,80C,80K,81Y,81M,81C,81Kに設けられる現像装置の構成は、それぞれ扱うトナーの色が異なる点を除いてほぼ同様の構成になっている。よって、図1では符号に付す色分け添字を省略している。
図1において、感光体1は、図中矢印G方向に回転しながらその表面をスコロトロンチャージャ3により帯電される。帯電された感光体1の表面には、不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像が形成され、この静電潜像に現像装置4によってトナーを付着させることによりトナー像とする。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。この現像ローラ5は、その表面に現像剤を担持し、その現像剤を感光体表面の静電潜像に接触させることで、その静電潜像にトナーを付着させる。また、現像装置4は、この現像ローラ5に現像剤を供給しながら、図1の紙面奥側に向けて現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュー8を有している。また、現像装置4は、供給スクリュー8との対向部の現像ローラ表面移動方向下流側に、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ16を備えている。また、現像装置4は、現像ローラ5と感光体1との対向部である現像領域の現像ローラ表面移動方向下流側に、現像領域を通過した現像後の現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュー8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュー6を備えている。供給スクリュー8を備えた供給搬送路9と回収スクリュー6を備えた回収搬送路7とは、現像ローラ5の下方に並設されている。
供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は、仕切り部材としての仕切り板134によって互いに仕切られている。ただし、この仕切り板134は、回収スクリュー6の搬送方向最下流側である図中紙面奥側の端部が開口部となっており、この開口部を通じて供給搬送路9と回収搬送路7とが互いに連通している。また、仕切り板134の上端部分を現像ローラ5に接触させると現像ローラ5の回転負荷が増大するので、本実施形態では、仕切り板134と現像ローラ5との間に望ましくは1[mm]以下の空隙を設けている。
また、現像装置4は、供給搬送路9に対して回収搬送路7の反対側に、撹拌搬送路10を備えている。この撹拌搬送路10には、現像剤を撹拌しながら供給スクリュー8とは逆方向である図中紙面手前側に搬送する撹拌搬送部材としての撹拌スクリュー11が設けられている。供給搬送路9と撹拌搬送路10とは、仕切り部材としての仕切り壁133によって互いに仕切られている。ただし、この仕切り壁133の図中紙面手前側と紙面奥側との両端は開口部となっており、この開口部を通じて供給搬送路9と撹拌搬送路10とは互いに連通している。
このような構成により、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された供給搬送路9内の余剰現像剤と、回収スクリュー6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤とは、撹拌搬送路10に受け渡される。そして、撹拌搬送路10は、受け取った余剰現像剤及び回収現像剤を、撹拌スクリュー11によって回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に向けて撹拌しながら搬送する。そして、その現像剤を、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に受け渡す。なお、撹拌搬送路10の下方には、トナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ127が設けられ、そのセンサ出力により現像剤補給手段としての現像剤補給装置160を作動し、現像剤ボトル86からの未使用現像剤の補給を行う。
仕切り壁133はケーシングの一部であり、仕切り板134はケーシングに保持されている。
現像剤補給装置160は、未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアを含む未使用現像剤を現像剤補給口161から上述した3つの搬送路7,9,10のうちの少なくとも1つの搬送路に補給するものである。本実施形態では、その現像剤補給口161が回収搬送路7及び供給搬送路9から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けられている。この箇所は、現像剤に対する撹拌作用が激しい場所であるので、この箇所に未使用現像剤を補給すれば、補給直後に激しく撹拌されてトナーの摩擦帯電を促進することができる。その結果、補給された未使用現像剤が供給搬送路9に搬送されて現像ローラ5に供給されたときにトナーの帯電量が不十分となるおそれを効果的に防止できる。なお、現像剤の受け渡しが行われる他の箇所で未使用現像剤の補給を行うようにしても同様である。
図5(a)及び(b)は、現像剤補給装置160を構成する一軸偏心スクリューポンプであるモーノポンプの構造を示す説明図である。
現像剤補給装置160は、現像剤ボトル86内の未使用現像剤を現像剤補給口161へ移送する手段として、一軸偏心スクリューポンプであるモーノポンプ162及び現像剤補給路としての柔軟性のある搬送チューブ163を備えている。モーノポンプ162は、図5(b)に示すように、金属又は樹脂などの剛性部材を用いて偏心させたスクリュー形状のローラ162aと、ゴム材料により内側が2条のスクリュー形状とされたステータ162bと、これらの両部材を内包するホルダ162cとから構成されている。モーノポンプ162の一端には、搬送チューブ163の一端が取り付けられており、その搬送チューブ163の他端は現像剤ボトル86に連結されている。補給用駆動モータ162dによりローラ162aが回転すると、ホルダ162c内に吸引圧力が発生し、搬送チューブ163内が吸引負圧化される。これにより、現像剤ボトル86内の未使用現像剤を吸引力により搬送チューブ163を介してホルダ162c内に受け取り、これを現像剤補給口161から現像装置4へ補給する。また、補給用駆動モータ162dに接続されている補給クラッチ162eにより、ローラ162aの回転動作(時間)を制御することができる。よって、この補給クラッチ162eのクラッチ動作を制御することで、未使用現像剤の補給量を細かく調整することができる。
このモーノポンプ162を利用すれば、現像剤ボトル86と現像装置4とを結ぶ搬送路を自由に曲げることができる。よって、搬送スクリュー等を利用した場合のように直線的な搬送路に制限される構成に比べて、現像剤ボトル86と現像装置4との位置関係の制約が少なくなり、複写機内のレイアウトの自由度が向上する。また、未使用現像剤を収容する現像剤ボトル86を現像装置4から離して配置できる結果、現像装置自体の小型化を図ることができる。
また、本実施形態の供給スクリュー8は、図1に示すように、その最上位置を示すスクリュー頂点14が現像ローラ5の回転中心軸15よりも下方になるように配置されている。また、現像ローラ5の回転中心軸15とスクリュー頂点14とを結んだ直線と、回転中心軸15を通る水平な直線とのなす角θ1は30[°]に設定されている。この角度θ1は供給スクリュー8の直径にも左右されるが、現像装置4の小型化の観点から10[°]以上40[°]以下の範囲内であるのが望ましい。
現像ローラ5への現像剤供給は現像ローラ5内に設けられた磁極が現像剤中の磁性キャリアを引きつけることによって行われる。上述のように、スクリュー頂点14が現像ローラ5の回転中心軸15よりも下方となるように配置すると、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響せず、磁力の大きさが現像剤の供給量に寄与することになる。その結果、現像ローラ5への現像剤供給は供給搬送路9中の現像剤の上部から確実に行われることになるので、供給スクリュー8の搬送方向において供給搬送路9内の現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5の軸方向にわたって適正な量の現像剤を現像ローラ5に供給することができる。
次に、現像ローラ5の磁極配置について説明する。
図6は、現像ローラ5の磁極配置の概略説明図である。
現像ローラ5の内部には、現像領域中で現像ローラ5の表面移動方向の最も下流側の位置に現像下流端側S極218が配置されており、供給スクリュー8と対向する位置に現像剤汲み上げ用S極219が配置されている。そして、現像下流端側S極218と現像剤汲み上げ用S極219との間の領域は、磁極が存在しない。この磁極が存在しない範囲が現像後の現像剤を回収搬送路7へ回収する現像剤回収領域となり、その回収搬送路7は現像剤回収領域と対向する現像ローラ5の真下の位置に配置されている。現像領域を通過した現像後の現像剤は、現像剤回収領域まで搬送されると磁力の影響を受けなくなり、現像ローラ5の回転による遠心力と自重とによって、回収搬送路7に落下し、回収される。
なお、現像ローラ5の上方で現像後の現像剤を回収することも考えられる。しかし、この場合、現像後の現像剤は、磁力の影響を受けない現像剤回収領域でも自重によって現像ローラ表面に乗った状態になる。よって、現像後の現像剤は、現像ローラ5の表面移動に伴って現像ローラ5に連れ回り、現像剤回収領域を通過して供給搬送路9まで搬送されてしまう。現像後の現像剤はトナー濃度が低い状態であるので、これが供給搬送路9まで搬送されてしまうと、そのまま現像に用いられるおそれがある。その結果、現像領域へ送られる現像ローラ5上の現像剤中のトナー濃度が低下したり不均一となったりする。本実施形態の現像装置4では、上述したように現像ローラ5の下方の表面を現像剤回収領域とし、その下方に回収搬送路7を設けている。よって、現像剤の自重は回収に寄与し、現像後の現像剤が現像ローラ5に連れ回って現像剤回収領域を通過してしまう事態を防止できる。したがって、トナー濃度が低い状態の現像後の現像剤が供給搬送路9まで搬送されてそのまま現像に用いられるおそれはない。
また、本実施形態の現像装置4は、回収搬送路7及び回収スクリュー6を現像ローラ5のほぼ真下に設け、供給搬送路9及び供給スクリュー8を現像ローラ5の横斜め下方に設けた構成である。このような構成により、現像下流端側S極218と汲み上げ用S極219との間隔を広く設定することができる。現像ローラへの現像剤供給と現像ローラからの現像剤回収を分離した従来の現像装置(従来の3軸現像装置)では、現像後の現像剤が汲み上げ側の磁極の影響で現像スリーブから分離せず、そのまま連れ回りしてしまうことがあった。よって、上述と同様に、トナー濃度が低い状態の現像後の現像剤がそのまま現像に用いられることがあった。これに対し、本実施形態の現像装置4は、現像下流端側S極218と汲み上げ用S極219との間隔を広く設定しているので、現像後の現像剤が汲み上げ用S極219の影響を受けにくい。したがって、トナー濃度が低い状態の現像後の現像剤がそのまま現像に用いられる事態を防止できる。
また、従来の3軸現像装置では、現像ローラの汲み上げ用磁極とその上流側の磁極との間の角度は角度が大きいものでも90[°]ぐらいであり、従来の現像ローラに対し20[°]以上広い間隔となる角度(約25[%]増)となっている。汲み上げ用磁極とその上流側の磁極との間隔を広くすると、上流側の磁極を通過した現像剤が汲み上げ磁極からの磁力の影響を受けにくく、上述した連れ回り現象が起きにくい。本実施形態の現像装置4では、汲み上げ用S極219と現像下流端側S極218との角度を113[°]としている。この角度はこれに限るものではなく、従来の3軸現像装置よりも大きい、例えば100[°]以上あれば、連れ回りに起因するトナー濃度の不具合をより確実に防止することができる。
供給搬送路9から現像ローラ5の表面に供給された現像剤は、その層厚を現像ドクタ16によって規制されることによって現像に最適な層厚となる。現像に最適な層厚とするには、現像剤を現像ドクタ16で規制する必要があるため、現像ローラ5に供給される現像剤の量は、現像ドクタ16を通過する現像剤の量よりも多い状態としなければならない。すなわち、現像ドクタ16の上流側のドクタ領域17では、常に現像剤が規制される状態にする必要がある。そのため、稼動していくうちに、ドクタ領域17には規制された被規制現像剤が溜まっていく。この被規制現像剤は、後からドクタ領域17に到達する現像剤によって持ち上げられ、その後落下し、再びドクタ領域17に戻るという対流の動きを見せる。本実施形態の現像装置4では、ドクタ領域17に被規制現像剤が溜まって対流を繰り返さないように、その被規制現像剤の量がある程度の量以上になったら、ドクタ領域17を迂回して供給搬送路9内へ戻るように、被規制現像剤回収部材18を設置している。現像ローラ5の磁力が影響して供給搬送路9内へ戻ろうとする被規制現像剤が被規制現像剤回収部材18上で滞留しないように、被規制現像剤回収部材18の位置は適切に設定されている。
現像ドクタ16は、現像装置4のケーシングに固定された放熱用部材19に密着固定されている。そのため、現像ドクタ16は、現像剤からの熱を放熱用部材19に伝達する機能を果たしている。この放熱用部材19の内側には、フィン120が形成されており、稼働中の空気流により放熱が行われる。このような構成によって、現像装置4内に存在する現像剤の温度上昇が低減されている。また、放熱用部材19は、現像装置4をプリンタ部100から着脱する際に案内ガイドとして使用されるガイド部121を備えている。また、現像装置4のケーシングには放熱フィン128も設けられており、プリンタ部100の前側から後側へ送られる冷却風により、現像装置全体の温度上昇を低減している。
現像ローラ5の下流側には、現像剤捕捉ローラ122が設置され、感光体1に付着した磁性キャリア及び現像ローラ5から落下した現像剤を捕捉する。そして、現像ローラ5と逆回転させ、補足した磁性キャリア又は現像剤を、現像ローラ5に戻すか、スクレーパ123により回収搬送路7に回収させるようになっている。
次に、3つの搬送路7,9,10内での現像剤の循環について説明する。
図7は、現像装置4のケーシングの上部を取り除いた状態において、ケーシングの下部によって形成される各搬送路7,9,10及びこれらの搬送路に設けられる各スクリュー6,8,11を感光体1側から見たときの斜視図である。
ケーシングの下部には、図中手前側より回収スクリュー6、供給スクリュー8、撹拌スクリュー11がこの順序で設置されており、それぞれのスクリュー6,8,11による搬送領域を分けるように、各搬送路7,9,10が形成されている。ただし、供給搬送路9と回収搬送路7とは、仕切り板134により隔離されている。現像剤は、回収スクリュー6及び供給スクリュー8によりそれぞれ矢印135,136の向きに搬送され、撹拌スクリュー11によりその逆向きの矢印137の向きに搬送される。このとき、回収スクリュー6及び供給スクリュー8の搬送方向を示す矢印135,136は、図1中手前から奥側への搬送方向であり、一方、撹拌スクリュー11の搬送方向を示す矢印137は図1中奥側から手前側への搬送方向である。
ここで、スクリューの構成について撹拌スクリュー11を例として説明する。
撹拌スクリュー11は、撹拌回転軸170に現像剤搬送方向に向かって現像剤を撹拌搬送する羽部である撹拌搬送羽部138と、現像剤を隣接する供給スクリュー8側に移送する撹拌横移送用パドル139とを備えている。さらに、現像剤搬送方向下流端側の軸受部に現像剤を送り込まないように、撹拌搬送路10の搬送方向下流端部の現像剤に搬送方向とは逆方向の搬送力を与える撹拌搬送羽部138とは逆の巻方向の撹拌逆送羽部140が取り付けられている。なお、回収スクリュー6及び供給スクリュー8も撹拌スクリュー11と同様な構成となっている。本実施形態における撹拌スクリュー11の具体的な構成は、1条のスクリューであって、その外径が30[mm]であり、そのピッチが36[mm]である。本実施形態における供給スクリュー8の具体的な構成は、1条のスクリューであって、その外径が27[mm]であり、そのピッチが36[mm]である。本実施形態における回収スクリュー6の具体的な構成は、2条のスクリューであって、その外径が25[mm]であり、そのピッチが34[mm]である。ただし、これらのスクリュー6,8,11の構成は、この構成に限定するものではない。
撹拌搬送路10での現像剤搬送方向下流側では、上述したように、仕切り壁133に開口部を設けてあり、撹拌搬送路10の現像剤搬送方向下流側端部と供給搬送路9の現像剤搬送方向上流側端部とが連通している。撹拌搬送路10の搬送方向下流側端部まで搬送された現像剤は、撹拌スクリュー11の撹拌横移送用パドル139により、供給スクリュー8側の供給搬送路9の搬送方向上流側端部に移送される。
一方、反対側の端部では、上述したように、仕切り壁133及び仕切り板134に開口部が設けてあり、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤搬送方向下流側端部と撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流側端部とが連通している。回収搬送路7に回収された回収現像剤は、回収スクリュー6の回収横移送用パドル141により、供給スクリュー8側の供給搬送路9に受け渡される。このようにして供給搬送路9に受け渡された回収現像剤は、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流側端部まで搬送された余剰現像剤と混合される。そして、混合された余剰現像剤及び回収現像剤は、供給スクリュー8の供給横移送用パドル142により、撹拌スクリュー11側の撹拌搬送路10に受け渡される。
ここで、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤搬送方向下流側端部と撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流側端部との3つの搬送路が連通する位置での現像剤の横方向の移送について説明する。
図8は、3つの搬送路7,9,10が互いに連通している箇所を示す断面図である。
仕切り壁133及び仕切り板134における現像剤の受け渡し箇所に対応する部分には、それぞれ開口部が設けられている。この箇所では、回収搬送路7、供給搬送路9及び撹拌搬送路10の回転するパドルによって横移送されるため、この箇所の底面部分を単純に平面とした場合、回転するパドルに対してデットポイントが生じてしまう。このようなデットポイントが生じると、現像剤の受け渡しをうまく行うことができない。そこで、本実施形態では、各搬送路7,9,10の間に、それぞれ回収・供給凸部131及び供給・撹拌凸部132を設け、それぞれの凸部を乗り越えた現像剤が逆流しないように構成している。また、やや上方に向けて現像剤を受け渡すことになる回収横移送用パドル141は、現像剤を押し出す現像剤押し出し面144に角度をもたせ、より外側に押し出すように構成されている。なお、パドルの数は2枚に限らず、点線141bで示すように、搬送量に応じて羽根の枚数を増やしてもよい。
3つの搬送路7,9,10のうちの真ん中に位置する供給搬送路9の供給横移送用パドル142は、受け渡された回収現像剤を供給搬送路9内へ引き込み、かつ、供給搬送路9内の現像剤を撹拌搬送路10へ押し出すため、回収横移送用パドル141のような角度を持たせず、ほぼフラットな状態に構成されている。
上述のように、現像装置4では、回収スクリュー6、供給スクリュー8及び撹拌スクリュー11と回収搬送路7、供給搬送路9及び撹拌搬送路10とを現像ローラ5の下方に横方向に配置し、現像剤を循環させている。そして、本実施形態では、搬送路間の現像剤の受け渡しがほぼ水平方向に行われる。よって、現像剤の循環において、現像剤を上方向に押し上げる箇所は存在しない。これにより、現像剤を上方向に押し上げる箇所が存在する構成に比べて、現像装置4内で現像剤を循環搬送する際に現像剤へのストレスを軽減することができ、現像剤の長寿命化を図ることができる。
また、回収スクリュー6及び供給スクリュー8の搬送方向下流端と、撹拌スクリュー11の搬送方向上流端とで3つの搬送路が連通している。これにより、回収現像剤と余剰現像剤とを簡易な構成で撹拌搬送路10へ受け渡すことができる。
また、従来、隣り合う搬送路間でほぼ水平方向に現像剤を受け渡す構成において、搬送方向下流端部付近でも軸方向に平行な方向の搬送力のみを現像剤に加えてその下流端に溜まった現像剤を開口部から溢れ出すようにして隣の搬送路に受け渡すものもある。このように軸方向のみの搬送力を現像剤に加える構成においては、その開口部から現像剤を溢れ出させる際に現像剤に大きな圧力を加えることになり、現像剤に過剰なストレスがかかる。そのため、現像剤の寿命を低下させるものであった。これに対し、本実施形態の現像装置4では、搬送路の搬送方向下流端部に横方向の搬送力を加えるパドル形状の部材を設けているので、上記従来の構成に比べて、現像剤の受け渡しに際して現像剤に加わる圧力が小さく、現像剤にかかるストレスの軽減を図ることができる。
図9は、現像装置4を斜め上方から見たときの斜視図である。
本実施形態では、現像剤補給口161が現像領域よりも軸方向外側に設けられている。上述した現像剤補給装置160により補給される未使用現像剤は、この現像剤補給口161を通じて図7に示した現像剤受け渡し箇所143に補給される。図9に示すように、回収搬送路7と供給搬送路9との間の現像剤受け渡し箇所の上方には、現像ローラ5のローラ回転軸5aが延びており、この部分にローラ回転軸5aを駆動する駆動部が設けられる。そのため、本実施形態の現像装置4では、回収搬送路7と供給搬送路9との間における現像剤受け渡し箇所の上方に現像剤補給口161を設けることはできない。この点について、駆動部による制約がなければ、回収搬送路7と供給搬送路9との間における現像剤受け渡し箇所の上方に現像剤補給口161を設けてもよい。回収搬送路7と供給搬送路9との間における現像剤受け渡し箇所で未使用現像剤を補給することにより、トナー濃度が低下している回収現像剤に未使用現像剤(高トナー濃度の現像剤)を供給することができるので、現像装置4に存在する現像剤のトナー濃度を効率的に一定に維持することができる。
図7や図8に示すように、撹拌搬送路10と供給搬送路9とを仕切る仕切り壁133には、供給スクリュー8の現像範囲の中央部以降の現像剤搬送方向下流側には現像剤嵩調節開口部145が設けられている。現像ローラ5が停止したときや、現像ドクタ16の設定により、現像に用いられる現像剤が減少して供給搬送路9内の現像剤の嵩が所望の高さよりも高くなることがある。現像剤の嵩が所望の高さよりも高くなると、供給スクリュー8による現像剤の搬送状態が変化し、極端に搬送効率が低下したり、正常な現像剤循環が保てなくなったりして、部分的な現像剤劣化などを引き起こすおそれがある。本実施形態では、供給搬送路9における現像範囲の中央部以降で現像剤の嵩が所望の高さ以上になると、現像剤嵩調節開口部145から撹拌搬送路10へ現像剤をオーバーフローする。よって、供給搬送路9における現像範囲の中央部以降における現像剤高さが一定の高さ以上になるのが防止される。なお、現像剤嵩調節開口部145から撹拌搬送路10へオーバーフローする現像剤は供給搬送路9内の現像剤であるので、そのトナー濃度は現像に適した状態である。よって、オーバーフローした現像剤を撹拌搬送路10の途中に受け渡しても、撹拌搬送路10内のトナー濃度が低下したりトナー濃度が不均一になったりすることはない。
現像剤嵩調節開口部145としては、図7に示すように複数箇所に分けて設けたものでも、現像範囲中央部以降全体を一つの開口部として設けたものでもよい。仕切り壁133における所定の高さよりも高い部分に開口部を設けることにより、供給搬送路9内の過剰な現像剤をオーバーフローさせて撹拌搬送路に受け渡すという上述した構成は、供給搬送路9と撹拌搬送路10とがほぼ同じ高さに並設されているからこそ可能な構成である。例えば、供給搬送路と撹拌搬送路とが上下に並設されている場合、撹拌搬送路が上方にあるために供給搬送路内の現像剤をオーバーフローさせても撹拌搬送路に受け渡すことはできない。供給搬送路が上方にある場合は、一度オーバーフローさせた現像剤を下方の撹拌搬送路に落下させる落下用の経路が必要となり、現像装置の構成が複雑になってしまう。本実施形態のように、供給搬送路9と撹拌搬送路10とをほぼ同じ高さに並設すると、仕切り壁133の所定の高さに開口部を設けるという簡易な構成で、供給搬送路9内の過剰な現像剤を撹拌搬送路10へ受け渡すことができる。
次に、各搬送路間の現像剤の搬送量の関係について説明する。
図10は、各搬送路7,9,10における単位時間当たりの現像剤搬送量及び現像剤の移動方向を説明するための説明図である。
図中左右方向は、プリンタ部100の奥行き方向、つまり現像ローラ5の軸方向に対応している。撹拌搬送路10での現像剤搬送量(以下、「撹拌搬送量」という。)146、供給搬送路9の現像剤搬送量(以下、「供給搬送量」という。)147、回収搬送路7現像剤搬送量(以下、「回収搬送量」という。)148を、それぞれ斜線で示してある。これらの搬送量146,147,148は、その図中上下方向長さが長いほどその地点の搬送量が多いことを示している。また、現像剤の搬送方向は、図中矢印135,136,137でそれぞれ示される。
撹拌搬送路10内の現像剤は、搬送方向下流側で供給搬送路9に受け渡される(矢印152)。供給搬送路9内の現像剤は、現像範囲では現像ローラ5を介して(現像領域を通過して)、回収搬送路7に順次移送される(矢印153)。したがって、現像範囲では供給搬送路9中の現像剤はその搬送方向に進むに従って順次減少し、回収搬送路7中の現像剤はその方向に従って逆にほぼ同じ量分だけ増加していく。また、回収搬送路7中の現像剤は、搬送方向下流端部で供給搬送路9に受け渡され(矢印154)、さらに、供給搬送路9の搬送方向下流端に存在する現像剤と共に、撹拌搬送路10に受け渡される(矢印155)ことになる。また、図7で説明した、回収搬送路7の搬送方向下流端から撹拌搬送路10の搬送方向上流端までの現像剤の受け渡しは、図10では領域Kの範囲で行われる。
現像装置4内で現像剤が円滑に循環するためには、各搬送路7,9,10及び各スクリュー6,8,11の搬送能力は、回収スクリュー6の出力搬送量をfとし、供給スクリュー8の出力搬送量をeとし、撹拌スクリュー11の入力搬送量をEとしたとき、E=e+fを満足する必要がある。また、撹拌搬送スクリューの出力搬送量=供給搬送スクリューの入力搬送量=撹拌搬送スクリューの入力搬送量=Eとなる。そして、現像剤の安定供給を考える場合、供給スクリュー8で搬送する供給搬送路9内の現像剤は、ある程度余裕を持たせる必要がある。このとき、供給搬送路9内での現像剤の充填度(高さ)及び供給スクリュー8の搬送効率が重要である。現像剤の高さは一定ではなく、撹拌方向により傾きを生じ、また、搬送効率も羽根のリード、材質、厚さ、条数により大きく変わってくるため、ある程度余裕をもった量として設定する必要がある。その誤差を±10[%]とし、確実なオーバーフロー量を10[%]と設定して、撹拌搬送路10から受け渡される現像剤の量Eの20[%]以上となるように、e>(E/5)が望ましい。
また、e→Eとなる(eがEに近づく)ことは、無駄に現像剤を送っていることになり、現像剤に余分なストレスを加えることになる。これは、現像ドクタ16により現像ローラ5の現像領域への供給量は決まり回収量も決まる。つまり、fは現像ドクタ16の通過量によって決定される。よって、e→Eとなるとなることは、供給量に対して余剰現像剤が単に多くなることになり、無駄に撹拌、搬送を行い、現像剤に余分なストレスを与えているだけとなる。また、余剰現像剤が多いと現像後の回収現像剤の比率が落ちるため、トナー濃度変化に対してトナー濃度センサ127の感度が鈍感になり、トナー濃度制御が難しくなる。
本実施形態の現像装置4では、以下の式(1)を満たすように設計を行った。
(E/3)>e>(E/4) ・・・(1)
その理由は次のとおりである。現像剤搬送効率の観点からすると、余剰現像剤についてはe→0が理想である。しかし、確実に現像ローラ上に一定量の現像剤を供給するためにはある程度余剰分が必要であることが第1の理由である。また、回収現像剤の比率が大きい場合、補給用トナーの補給を受けてトナー濃度を均一にするには高い撹拌性能が要求される。余剰現像剤の比率を上げれば、回収現像剤には、補給用トナーに加えて余剰現像剤からのトナーも多く加えることができるので、大きなトナー濃度ムラを押さえることが可能になる。これが第2の理由である。以上の理由から、本実施形態では、現像剤搬送効率の確保(現像剤低ストレス化)及びトナー濃度制御(トナー濃度センサの感度及びトナー濃度均一化)の観点から、搬送量を上記式(1)の範囲に設定している。
次に、本実施形態における現像剤補給装置160の動作について説明する。
図11は、現像剤補給装置160による未使用現像剤の補給動作を制御する制御系を示すブロック図である。
本実施形態における補給方式は、いわゆるトリクル現像方式と呼ばれるもので、公知のトナー補給動作のタイミングに合わせて磁性キャリアも一緒に補給するものである。制御部95は、各現像装置4に備わっている現像剤補給装置160の補給用駆動モータ162d及び補給クラッチ162eに接続されており、これらを制御して未使用現像剤の補給量を制御する補給量制御手段として機能する。また、制御部95は、各現像装置4に備わっているトナー濃度センサ127にも接続されている。また、制御部95は、画素カウント部97にも接続されている。この画素カウント部97は、画像データに基づいて出力画像の画素数をカウントするものである。
図12は、制御部95による補給動作の制御の流れを示すフローチャートである。
制御部95は、所定のタイミングでトナー濃度センサ127により現像装置4内の現像剤のトナー濃度を検知させ、その検知結果を取得する(S1)。そして、トナー濃度センサ127が検知したトナー濃度の変化から、現像装置4内の現像剤のトナー濃度が目標トナー濃度とするための未使用現像剤の補給量を算出する(S4)。なお、トナー濃度センサ127によるトナー濃度検知時にプリント動作中(印刷中)である場合(S2)、制御部95は、そのプリント動作に係る画像データの画素数を画素カウント部97から取得する(S3)。そして、この場合には、画素カウント部97から取得した現在印刷中の画像の画素数から出力画像の画像面積率等を算出し、その算出結果から当該印刷により消費される消費トナー量を求める。その後、制御部95は、トナー濃度センサ127が検知したトナー濃度の変化と、算出した消費トナー量とから、未使用現像剤の補給量を算出する(S4)。
このようにして未使用現像剤の補給量を算出したら、制御部95は、その算出結果から補給動作量を決定する(S5)。本実施形態では、上述したように、補給用駆動モータ162dの駆動後に補給クラッチ162eのクラッチ動作時間を制御することで補給量を細かく調整することができる。よって、制御部95は、補給用駆動モータ162dに駆動開始命令を出してこれを駆動させた後、決定した補給動作量に係るクラッチ動作時間分だけクラッチ動作させる命令を補給クラッチ162eに出してクラッチ動作させる。これにより、現像装置4内の現像剤のトナー濃度が目標トナー濃度とする量分の未使用現像剤が現像装置4へ補給される(S6)。
次に、現像装置4から使用済み現像剤を排出する構成及び動作について説明する。
図1に示すように、現像装置4には、現像装置4内に存在する現像剤を現像剤排出口181から排出する現像剤排出手段としての現像剤排出部180が設けられている。この現像剤排出部180の現像剤排出口181は、排出搬送路182を介して使用済現像剤収容器87に連通している。本実施形態では、現像剤補給装置160によりトナーと一緒に磁性キャリアも補給される。そのため、現像剤補給装置160による補給動作によって現像装置4内の現像剤のトナー濃度は目標トナー濃度とすることができるものの、現像装置4内の現像剤全体の量は、磁性キャリアの補給量に応じた分だけ増加していく。そこで、本実施形態では、現像剤排出部180により現像装置4内の現像剤の全体量の一部に相当する量ずつ現像装置4内の現像剤を徐々に排出して、現像装置4内の現像剤の全体量が一定になるようにしている。
具体的には、現像剤排出部180の現像剤排出口181は、回収搬送路7中の底面から所定の高さだけ上方の側面部分に開口している。詳しくは、現像装置4内に存在する現像剤の全体量が規定量であるときに回収搬送路7中に存在する現像剤の上部が位置することになる高さに、現像剤排出口181の下部が位置するように、現像剤排出口181が開口している。これにより、現像剤補給装置160による補給動作によって現像装置4内に存在する現像剤の量が規定量を超え、回収搬送路7中に存在する現像剤の嵩が増加してその現像剤の上部が現像剤排出口181の位置まで上昇すると、現像剤排出口181から現像剤がオーバーフローして排出される。すなわち、現像剤補給装置160による補給動作によって規定量を超えた分の現像剤は、現像剤排出口181から排出される。そして、現像剤排出口181から排出された現像剤は、排出搬送路182を介して使用済現像剤収容器87に送られて収容される。この排出搬送路182は、中空のチューブで内部に螺旋状のスクリュー部材を備えて現像剤を使用済現像剤収容器87へ搬送するものであってもよいし、重力により現像剤を落下させて使用済現像剤収容器87へ搬送するものであってもよい。
ここで、本実施形態では、現像剤排出口181を回収搬送路7中に設け、回収搬送路7内の現像剤を排出するように構成されている。この現像剤排出口から排出される回収搬送路7内の現像剤は、現像領域を通過してトナーを消費した現像後の現像剤(使用済み現像剤)である。そのため、その現像剤のトナー濃度は、現像装置4内の他の箇所に存在する現像剤に比べてずっと低い状態となっている。現像剤の排出に際しては、本来は磁性キャリアのみを排出することが望ましい。なぜなら、現像装置4内のトナーは現像によって消費され、補給動作により新しいトナーと次々と入れ替わるものであるため、現像装置4内に存在するトナーのほとんどは、経時的にも十分に使用可能な状態のものである。よって、現像剤の排出に際して磁性キャリアと一緒にトナーも排出すると、未だ十分に使用可能なトナーを無駄に排出することとなり、不経済であることから、本来的には磁性キャリアのみを排出することが望ましい。しかし、トナーと混合されている状態の磁性キャリアをトナーと分離して排出することは非常に困難であり、これを行おうとすると装置構成が非常に複雑になる。本実施形態では、現像装置4の中でも最もトナー濃度が低い状態にある回収搬送路7内の現像剤を排出するため、現像装置4内の他の箇所の現像剤を排出する場合に比べて、磁性キャリアと一緒に排出されるトナーの量を少なく抑えることができる。その結果、未だ十分に使用できるトナーが無駄に排出されてしまう量を少なく抑えることができる。
特に、本実施形態では、現像剤排出口181を、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部近傍、具体的には図7に示す位置に設けている。回収搬送路7中の現像剤搬送方向下流側端ではその回収現像剤が供給搬送路9側へ受け渡されるが、連続プリンタ時のように現像ローラ5から現像剤が次々と回収される状況下では、回収スクリュー6によりこの下流端に搬送されてくる回収現像剤の量がこの下流端から供給搬送路9側へ受け渡す現像剤量を越えることが起こり得る。この場合、回収搬送路7の下流側端に回収現像剤が滞留し、その滞留量が多くなりすぎると、回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触してしまうおそれがある。回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触すると、トナー濃度の低い状態の回収現像剤が現像ローラ5に連れ回って供給搬送路9まで搬送され、そのまま現像に用いられるおそれがある。この場合、現像領域へ送られる現像ローラ5上の現像剤中のトナー濃度が低下したり不均一となったりするおそれがある。本実施形態では、図7に示すように回収搬送路7の下流側端部近傍に現像剤排出口181を設けており、回収搬送路7の下流側端に回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触してしまうほど滞留する前に、その回収現像剤が現像剤排出口181から排出される。したがって、トナー濃度の低い状態の回収現像剤が現像ローラ5に連れ回って供給搬送路9まで搬送されることはない。
なお、本実施形態では、現像剤排出口181を回収搬送路7の側面に設けて現像装置4内に存在する現像剤の量が規定量を超えたときにその越えた分の現像剤を排出する構成であるが、これに限られるものではない。例えば、回収搬送路7の底面に現像剤排出口を設け、これに開閉可能なシャッターを備え付けてこのシャッターの動作を制御することで、現像剤を排出するように構成してもよい。この場合、例えば現像剤補給装置160による未使用現像剤の補給量に応じてシャッターの動作時間を決定する。これによれば、未使用現像剤の補給量と使用済み現像剤の排出量とをほぼ同量にすることができる。
また、本実施形態では、上述したように現像剤補給口161が、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流端よりも現像剤の循環方向上流側に位置する撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に位置する現像剤受け渡し箇所143で開口している。このように現像剤補給口161が現像剤排出口181よりも現像剤循環方向上流側に位置しているため、現像剤排出口181から排出される現像剤の中には、補給直後の未使用現像剤が含まれることはない。すなわち、現像剤補給口161から補給された未使用現像剤は、撹拌搬送路10を通って供給搬送路9へ受け渡された後、現像ローラ5に供給されて現像領域を通過した後でなければ、回収搬送路7内へ受け渡されることはない。よって、現像剤排出口181から排出される現像剤は、1回以上は現像を行った現像剤である。したがって、本実施形態によれば、補給直後の未使用現像剤が現像に寄与することなく現像剤排出口181から排出されて無駄になってしまう事態を防止できる。
次に、本実施形態で使用する現像剤の特性について説明する。
本複写機で用いる現像剤に含まれる磁性キャリアとしては、その体積平均粒径が20[μm]以上60[μm]以下の範囲内であるものを用いている。体積平均粒径が60[μm]以下の小粒径キャリアを用いることで、現像領域に存在する現像剤量が少なくても現像能力を低下させなくても済むようになる結果、現像装置4内に存在させる現像剤の全体量を低減することができる。また、特にストレスのかかる現像ドクタ16を通過する現像剤量が少なくなることから、現像剤の長寿命化を図ることができる。また、キャリアの低容量化を実現できる結果、現像剤ボトル86の小型化を図ることもできる。さらには、現像領域における磁気ブラシがより緻密になるため、高画質化や画質の安定性が達成される。なお、磁性キャリアの体積平均粒径が60[μm]より大きいと、現像剤循環部でオーバーフローがおきやすくなり、安定な剤循環が行えないおそれがある。一方、磁性キャリアの体積平均粒径が20[μm]より小さいと、感光体1にキャリアが付着したり、現像装置4外にキャリアが飛散しやすくなるという不具合が発生する。
なお、キャリアの体積平均粒径の測定は、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7[μm]以上125[μm]以下のレンジ設定で行った。
本複写機で用いる現像剤に含まれるトナーとしては、その体積平均粒径が3[μm]以上8[μm]以下の範囲内であり、かつ、個数平均粒径D1に対する体積平均粒径D4の比率(D4/D1)が1.00以上1.40以下の範囲であるものを用いている。体積平均粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって、現像における濃度変動を小さくすることができる。また、600[dpi]以上の微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。体積平均粒径が3[μm]未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。一方、体積平均粒径が8[μm]を超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。また、上記比率(D4/D1)は、1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナー粒子の粒度分布の測定方法は次のとおりである。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いることができる。まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1[%]NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20[mg]加える。試料が懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、上記測定装置により、アパーチャーとして100[μm]アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上40.30[μm]未満の粒子を対象とする。
また、本複写機で用いる現像剤に含まれるトナーとしては、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲内であるものを用いている。
図13は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
図14は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。形状係数SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、形状係数SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・(2)
一方、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(3)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・(3)
各形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触に近い状態になるためにトナー同士の吸着力は弱まりしたがって流動性が高くなる。ゆえに剤の循環性が向上するため、ストレスが小さくなり、長期的に安定した一方向循環を行うことが可能となる。また、トナーと感光体との接触状態が点接触に近い状態になるために、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。なお、形状係数SF−1及び形状係数SF−2のいずれかが180を超えると、流動性が悪化し、剤循環性が悪いために好ましくない。また、転写率が低下するため好ましくない。
また、本複写機で用いる現像剤のトナーとしては、平均1次粒径が50[nm]以上500[nm]以下の範囲内であって嵩密度が0.3[g/cm3]以上である微粒子(外部添加剤)がトナー母体粒子表面に添加されたものを用いている。この微粒子としては、の流動性向上剤としてのシリカ等が挙げられる。なお、上記微粒子としてシリカを用いる場合、通常は、シリカの平均1次粒は10〜30[nm]であり、その嵩密度は0.1〜0.2[mg/cm3]である。
本実施形態においては、トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また、微粒子は、トナー粒子、感光体、帯電付与部材との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、現像・転写効率の向上に有効である。また現像剤の流動性が高まるためストレスの低減効果があり、長寿命化にも寄与する。さらに、コロの役割を果たすため、感光体を摩耗または損傷させることなく、クリーニングブレードと感光体との高ストレス(高荷重、高速度等)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。さらに、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。しかも、微粒子として、平均一次粒径が50[μm]以上500[μm]以下の範囲のものを用いると、十分にその優れたクリーニング性能を活かすことができる上、極めて小粒径であるため、トナーの粉体流動性を低下させることがない。さらに、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。よって経時的にトナーの流動性および帯電性の変化が少ないため、長期的に現像剤の循環を安定に行うことができる。また画質の安定性も高くなる。
微粒子の平均1次粒径は、上述したように50[μm]以上500[nm]以下のものが用いられるが、特に100[μm]以上400[nm]以下の範囲が好ましい。平均1次粒径が50[nm]未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してコロの役割を低下する場合が生じる。一方、平均1次粒径が500[nm]よりも大きいと、微粒子がブレードと感光体表面との間に位置した場合、トナー自身の接触面積と同レベルのオーダーとなり、クリーニングされるべきトナー粒子を通過させる、即ちクリーニング不良を発生させやすくなる。
嵩密度が0.3[mg/cm3]未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナー及び微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、トナーとコロとしての効果や、クリーニング部で蓄積して、トナーのクリーニング不良を防止するいわゆるダム効果といった働きが低下してしまう。
本実施形態で採用し得る微粒子としては、無機化合物では、SiO2、TiO2、Al23、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe23、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O(TiO2)n、Al23・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4、SrTiO3等を例示することができ、好ましくは、SiO2、TiO2、Al23が挙げられる。特に、これらの無機化合物は、各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。また、有機化合物では、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。これらのうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
微粒子の嵩密度の測定方法は、次のとおりである。まず、100[ml]のメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100[ml]にする。その際、振動は与えなかった。そして、このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。嵩密度は下記の式(4)により算出される。
嵩密度(g/cm3)=微粒子量(g/100ml)÷100 ・・・(4)
微粒子をトナー表面に外部添加して付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法などが挙げられる。
〔変形例1〕
次に、上記実施形態に係る複写機の現像装置の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
上記実施形態の現像装置4は、図1に示したように3つの搬送路7,9,10がほぼ同じ高さに配置されているが、本変形例1の現像装置204は、供給搬送路9と撹拌搬送路10がほぼ同じ高さに配置されているが、回収搬送路7は撹拌搬送路10の上方に配置されている。なお、以下に説明する点以外は、上記実施形態の場合と同様である。
図15は、本変形例1における現像装置204を示す概略構成図である。
この現像装置204では、現像ローラ5の下方に、撹拌スクリュー11を備えた撹拌搬送路10及び供給スクリュー8を備えた供給搬送路9が互いにほぼ同じ高さに配置されている。また、撹拌搬送路10の上方には、回収スクリュー6を備えた回収搬送路7が配置されている。現像剤補給装置160からの未使用現像剤を補給する現像剤補給口161は、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流端の上部に開口している。また、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流端の底面には開口部143が設けられており、この開口部143を介して回収搬送路7の下流端は、撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に連通している。また、現像剤排出部180の現像剤排出口181は、回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部近傍で、その回収搬送路7の側面部に開口している。
次に、本変形例1における現像剤の循環について説明する。
図16は、各搬送路7,9,10を循環する現像剤の移動方向を説明するための説明図である。この図は、現像装置204を真上から見たときのものである。
この図16において、符号Aで示す破線で囲った部分は、図15に示した現像装置4を、上段部A(回収搬送路7及び現像ローラ5を含む部分)と、下段部B(供給搬送路9及び撹拌搬送路10を含む部分)とに分けたときの上段部Aに対応し、符号Bで示す破線で囲った部分は下段部Bに対応する。また、図16中の各種矢印は、現像剤の移動方向を示し、その矢印の大きさは現像剤の単位時間当たりの移動量を模式的に表している。
上段部Aにおいて、現像領域を通過した現像後の現像剤は、現像ローラ5内部の磁極により現像ローラから離脱し、供給搬送路9の上方に位置する回収スペース12を通過して回収搬送路7に回収される。回収搬送路7では、上記実施形態の場合と同様にその下流端に近いほど現像剤の移動量が多くなる。回収搬送路7中の回収現像剤は、その現像剤搬送方向下流端で現像剤補給口161から補給される未使用現像剤と一緒に、回収搬送路7の底面に設けられた開口部143を通って撹拌搬送路10へ受け渡される。
一方、下段部Bにおいては、回収搬送路7から上記開口部143を介して受け渡される現像剤は、撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端に落下する。また、この撹拌搬送路10の現像剤搬送方向上流端には、現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された供給搬送路9内の余剰現像剤も受け渡される。撹拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを撹拌しながら搬送する。
このように、本変形例1の現像剤の循環経路では、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが重力により落下することで行われる点を除いて、ほぼ同様である。そして、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが重力により落下する構成としていることにより、その受け渡し時に現像剤へ加わるストレスが上記実施形態の場合に比べて低減される。すなわち、上記実施形態では、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しを、回収スクリュー6に設けられた撹拌横移送用パドル139により送り出す構成であるが、これに比べて本変形例1のように落下させる構成の方が現像剤へ加わるストレスが少ない。よって、現像剤の長寿命化を図ることができる。
〔変形例2〕
次に、上記実施形態に係る複写機の一変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図17は、本変形例2における複写機を示す概略構成図である。
この複写機は、図2に示したいわゆる両面同時プリント方式である上記実施形態の複写機における画像形成部を1つだけ備えた、いわゆる一般的なタンデム型の画像形成装置である。この複写機のプリンタ部100は、各色ごとのプロセスカートリッジ220が直列に配置された構成になっている。各色ごとのプロセスカートリッジ220は、感光体1を中心に帯電手段である帯電ローラ223、現像手段である現像装置4、クリーニング手段である感光体クリーニング装置2等から構成される。また、4つのプロセスカートリッジ220の上方には潜像形成手段としての露光装置224が配置されており、下方には中間転写装置221が配置されている。その他に、紙搬送ユニット50、紙転写装置228、定着装置60などを備えている。プリンタ部100において、感光体1、帯電ローラ223、現像装置4及び感光体クリーニング装置2等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジ220として一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジ220をプリンタ部100本体に対して着脱可能に構成する。図17に示すプリンタ部100の作像動作は、上述の図2において裏面(第1面)の作像がないだけであるため、説明は省略する。
以上、上述した実施形態(各変形例を含む。以下同じ。)における複写機は、潜像担持体としての感光体1Y,1M,1C,1Kと、この感光体表面に潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置と、潜像にトナーを付着させてこれを現像する現像手段としての現像装置4,204とを有し、感光体表面に形成されたトナー像を最終的に記録材としての転写紙P上に転写して画像形成を行うものである。そして、この複写機に設けられる現像装置4,204は、内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持して回転し、感光体1Y,1M,1C,1Kと対向する箇所(現像領域)で感光体表面の潜像にトナーを供給する現像剤担持体としての現像ローラ5と、現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、この現像ローラ5に現像剤を供給する供給搬送部材としての供給スクリュー8を備えた供給搬送路9と、この供給搬送路9から供給された現像ローラ5上の現像剤の厚さを規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ16と、現像領域を通過した後の現像ローラ5上から回収された現像剤を、現像ローラ5の軸線方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュー6を備えた回収搬送路7と、現像に用いられずに供給搬送路9の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、現像ローラ5から回収されて回収搬送路7の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤とを受け取り、現像ローラ5の軸線方向にこれらの余剰現像剤と回収現像剤とを撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材としての撹拌スクリュー11を備え、これらの余剰現像剤及び回収現像剤を供給搬送路9に受け渡す撹拌搬送路10と、これらの3つの搬送路7,9,10を現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所を除いて互いに仕切る仕切り部材としての仕切り壁133及び仕切り板134とを有する。また、この現像装置4,204は、未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアを含む未使用現像剤を現像剤補給口161から上記3つの搬送路7,9,10のうちの少なくとも1つの搬送路である回収搬送路7に補給する現像剤補給手段としての現像剤補給装置160と、現像装置4内に存在する現像剤の全体量の一部に相当する量ずつ、回収搬送路7中の現像剤を現像剤排出口181から排出する現像剤排出手段としての現像剤排出部180とを備えている。このように、本現像装置4,204では、現像によりトナーを消費した後のトナー濃度が低い現像剤である回収搬送路内の現像剤を排出するので、未だ十分に使用できるトナーが無駄に排出されてしまう量を少なく抑えることができる。
また、上記実施形態では、現像剤排出口181が回収搬送路7の現像剤搬送方向下流側端部近傍に設けられているので、回収搬送路7の下流側端において回収現像剤が現像ローラ5の表面に接触してしまうほど滞留する前に、その回収現像剤を現像剤排出口181から排出できる。よって、トナー濃度の低い状態の回収現像剤が現像ローラ5に連れ回って供給搬送路9まで搬送されることはない。また、供給搬送路9内の現像剤量が減ると現像ローラ5に供給される現像剤量が少なくなって現像に影響が出るが、回収搬送路7内の現像剤量が減っても現像に影響が出ることはない。よって、上記実施形態によれば、現像に影響を出さずに現像剤を排出することができる。
また、上記実施形態では、現像剤補給口161が回収搬送路7中の現像剤排出口181よりも現像剤搬送方向下流側に設けられているので、現像剤排出口181から排出される現像剤は、1回以上は現像を行った現像剤である。よって、補給直後の未使用現像剤が現像に寄与することなく現像剤排出口181から排出されて無駄になってしまう事態を防止できる。この効果は、現像剤補給口161を撹拌搬送路10中に設けた場合にも同様に得られる。
また、上記実施形態では、現像剤補給口161が回収搬送路7及び供給搬送路9から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが行われる箇所143に設けられている。この箇所は、現像剤に対する撹拌作用が激しい場所であるため、この箇所に未使用現像剤を補給すれば、補給直後に激しく撹拌されてトナーの摩擦帯電を促進することができる。その結果、補給された未使用現像剤が供給搬送路9に搬送されて現像ローラ5に供給されたときにトナーの帯電量が不十分となるという事態を効果的に回避することができる。
また、上記実施形態では、現像装置4,204内に存在する現像剤の量が規定量を超えたときにその越えた分の現像剤が現像剤排出部180により排出されるように構成されている。これにより、現像装置4内の現像剤の全体量をほぼ一定に維持することができ、安定した現像を行うことができる。
また、上記実施形態では、現像剤補給装置160は、現像剤補給口161へ未使用現像剤を移送するための一軸偏心スクリューポンプであるモーノポンプ162を有し、そのモーノポンプ162に未使用現像剤を送り込むための現像剤補給路である搬送チューブ163内を負圧化してモーノポンプ162内の未使用現像剤を現像剤補給口161から送り出す構成を備えている。この構成によれば、現像剤ボトル86と現像装置4とを結ぶ搬送路を自由に曲げることができる。よって、搬送スクリュー等を利用した場合のように直線的な搬送路に制限される構成に比べて、現像剤ボトル86と現像装置4との位置関係の制約が少なくなり、複写機内のレイアウトの自由度が向上する。また、未使用現像剤を収容する現像剤ボトル86を現像装置4から離して配置できる結果、現像装置自体の小型化を図ることができる。
また、上記実施形態(上記変形例1を除く。)では、回収搬送路7を現像ローラ5の下方に設けるとともに、3つの搬送路7,9,10をほぼ同じ高さに配置している。これにより、現像装置4,204内で現像剤を循環搬送する際に現像剤を上方に持ち上げる必要がない。よって、現像剤に過剰なストレスがかかることを防止でき、現像剤へのストレスを軽減することができる。その結果、現像剤の長寿命化を図ることができる。
また、上記実施形態(上記変形例1を除く。)では、供給スクリュー8の最上位置14が現像ローラ5の回転中心軸15よりも下方に位置するように、かつ、供給スクリュー8の最上位置14と回転中心軸15とを通る仮想平面とこの回転中心軸15を通る水平面とのなす角が10[°]以上40[°]以下の範囲内となるように、供給スクリュー8が配置されている。これにより、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響しない。その結果、供給搬送路9内においてその現像剤搬送方向において現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5に適正な量の現像剤を供給することができる。
また、上記変形例1では、回収搬送路7が撹拌搬送路10の上方に設けられている。これにより、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡しが重力により落下する構成を採用できるので、回収搬送路7から撹拌搬送路10への現像剤の受け渡し方向が水平方向よりも上側である場合に比べて、その受け渡し時に現像剤へ加わるストレスを低減できる。よって、現像剤の長寿命化を図ることができる。
また、上記実施形態に係る複写機は、トナー及び磁性キャリアが予め混合された状態の未使用現像剤を内部に収容する現像剤収容器としての現像剤ボトル86Y,86M,86C,86Kを有し、現像装置4,204の現像剤補給装置160は、その現像剤ボトル内の未使用現像剤を現像剤補給口161から補給する。これにより、補給用のトナーと磁性キャリアとを別々の容器に収容しておく場合に比べて構成を簡素化できる。
また、上記実施形態に係る複写機は、現像装置4,204内に存在する現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ127と、このトナー濃度センサ127の検知結果に応じて現像装置の現像剤補給装置160による未使用現像剤の補給量を制御する補給量制御手段としての制御部95とを備えている。これにより、現像装置4,204内に存在する現像剤のトナー濃度を、目標とするトナー濃度に安定して維持することができる。
また、上記実施形態に係る複写機は、感光体1Y,1M,1C,1K及び現像装置4,204をそれぞれ複数有し、各感光体上にそれぞれ形成された各トナー像が互いに重なり合った画像を最終的に転写紙P上に形成する構成を備えている。この複写機は、いわゆるタンデム型の画像形成装置と呼ばれ、カラー画像のプリント速度の高速化の点で有利である。
また、上記実施形態(上記変形例1を除く。)に係る複写機は、感光体1Y,1M,1C,1K及び現像装置4,204を備え、かつ、その感光体1Y,1M,1C,1K上のトナー像を転写紙P上に転写させるための作像部としての画像形成部を2つ有する。そして、一方の作像部である第1画像形成部による転写紙Pの一方の面(第1面)へのトナー像の転写、及び、他方の作像部である第2画像形成部によるこの転写紙Pの他方の面(第2面)へのトナー像の転写を、同時又は順次に行い、その転写紙Pの両面に各トナー像が転写された後に各トナー像をこの転写紙Pに定着させる定着手段としての定着装置60を備えている。この複写機は、いわゆる両面同時プリント方式の画像形成装置と呼ばれ、1回のプリント動作で1枚の転写紙Pの両面に画像を形成できる。
また、上記実施形態に係る複写機で用いる現像剤の磁性キャリアは、その体積平均粒径が20[μm]以上60[μm]以下の範囲内である。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、上記実施形態に係る複写機で用いる現像剤のトナーは、その体積平均粒径が3[μm]以上8[μm]以下の範囲内であり、かつ、個数平均粒径に対する体積平均粒径の比率が1.00以上1.40以下の範囲である。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、上記実施形態に係る複写機で用いる現像剤のトナーは、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲内である。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、上記実施形態に係る複写機で用いる現像剤のトナーは、平均1次粒径が50[nm]以上500[nm]以下の範囲内であって嵩密度が0.3[g/cm3]以上である外部添加剤がトナー母体粒子表面に添加されたものを用いる。これにより、上述した種々の効果が得られる。
また、上記変形例2で説明したように、少なくとも感光体1とこの感光体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に支持され、複写機本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ220を採用し、その現像手段として、上述した現像装置4,204を用いる。上述した現像装置4,204を感光体1とともにプロセスカートリッジに搭載することで、本複写機に設けられている消耗品の交換が容易となる。
実施形態に係る複写機の現像装置を示す概略構成図。 同複写機の概略構成図。 同複写機のプリンタ部における4つの第1プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 同複写機のプリンタ部における4つの第2プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 (a)及び(b)は、同現像装置に設けられた現像剤補給装置を構成するモーノポンプの構造を示す説明図。 同現像装置に設けられた現像ローラの磁極配置の概略構成図。 同現像装置のケーシングの上部を取り除いた状態において、ケーシングの下部によって形成される各搬送路及びこれらの搬送路に設けられる各スクリューを感光体側から見たときの斜視図。 同現像装置の3つの搬送路が連通している箇所を示す断面図。 同現像装置を斜め上方から見たときの斜視図。 同3つの搬送路における単位時間当たりの現像剤搬送量及び現像剤の移動方向を説明するための説明図。 同現像剤補給装置による未使用現像剤の補給動作を制御する制御系を示すブロック図。 制御部による補給動作の制御の流れを示すフローチャート。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 変形例1における現像装置を示す概略構成図。 同現像装置の各搬送路を循環する現像剤の移動方向を説明するための説明図。 変形例2における複写機を示す概略構成図。 (a)乃至(d)は、特許文献1に記載の現像装置の概略構成図。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K 感光体
4,204,304 現像装置
5 現像ローラ
5a ローラ回転軸
6 回収スクリュー
7 回収搬送路
8 供給スクリュー
9 供給搬送路
10,10A,10B 撹拌搬送路
11,11A,11B 撹拌スクリュー
12 回収スペース
14 スクリュー頂点
15 回転中心軸
16 現像ドクタ
20 第1転写ユニット
21 第1中間転写ベルト
22,32 1次転写ローラ
30 第2転写ユニット
31 第2中間転写ベルト
50 紙搬送ユニット
51 紙搬送ベルト
60 定着装置
75 排紙スタック部
80Y,80M,80C,80K 第1プロセスユニット
81Y,81M,81C,81K 第2プロセスユニット
86Y,86M,86C,86K 現像剤ボトル
87 使用済現像剤収容器
95 制御部
100 プリンタ部
127 トナー濃度センサ
133 仕切り壁
134 仕切り板
160 現像剤補給装置
161 現像剤補給口
162 モーノポンプ
162d 補給用駆動モータ
162e 補給クラッチ
163 搬送チューブ
180 現像剤排出部
181,381 現像剤排出口
182 排出搬送路
220 プロセスカートリッジ
361A トナー補給口
361B キャリア補給口
386A トナー収容部
386B キャリア収容部

Claims (19)

  1. 内部に備えた複数の磁極により磁性キャリアとトナーとからなる現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を備えた供給搬送路と、
    該供給搬送路から供給された該現像剤担持体上の該現像剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、
    該潜像担持体と対向する箇所を通過した後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を、該現像剤担持体の軸線方向に搬送する回収搬送部材を備えた回収搬送路と、
    現像に用いられずに該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収されて該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤とを受け取り、該現像剤担持体の軸線方向に該余剰現像剤と該回収現像剤とを撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材を備え、該余剰現像剤及び該回収現像剤を該供給搬送路に受け渡す撹拌搬送路と、
    該回収搬送路、該供給搬送路及び該撹拌搬送路の3つの搬送路を、現像剤の受け取り及び受け渡しを行う箇所を除いて互いに仕切る仕切り部材とを有する現像装置において、
    未使用のトナー及び未使用の磁性キャリアを含む未使用現像剤を現像剤補給口から上記3つの搬送路のうちの少なくとも1つの搬送路に補給する現像剤補給手段と、
    上記現像装置内に存在する現像剤の全体量の一部に相当する量ずつ、上記回収搬送路中の現像剤を現像剤排出口から排出する現像剤排出手段とを有することを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記現像剤排出口を、上記回収搬送路の現像剤搬送方向下流側端部近傍に設けたことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2の現像装置において、
    上記現像剤補給口を、上記回収搬送路中の上記現像剤排出口よりも現像剤搬送方向下流側又は上記撹拌搬送路中に設けたことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1又は2の現像装置において、
    上記現像剤補給口を、上記回収搬送路及び上記供給搬送路から上記撹拌搬送路への現像剤の受け渡しが行われる箇所に設けたことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1、2、3又は4の現像装置において、
    上記現像剤排出手段は、現像装置内に存在する現像剤の量が規定量を超えたときにその越えた分の現像剤を排出するものであることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の現像装置において、
    上記現像剤補給手段は、上記現像剤補給口へ上記未使用現像剤を移送するための一軸偏心スクリューポンプを有し、該一軸偏心スクリューポンプに未使用現像剤を送り込むための現像剤補給路内を負圧化して該一軸偏心スクリューポンプ内の該未使用現像剤を該現像剤補給口から送り出す構成を備えていることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の現像装置において、
    上記回収搬送路を上記現像剤担持体の下方に設けるとともに、上記3つの搬送路をほぼ同じ高さに配置したことを特徴とする現像装置。
  8. 請求項7の現像装置において、
    上記供給搬送部材の最上位置が上記現像剤担持体の回転中心軸よりも下方に位置するように、かつ、該供給搬送部材の最上位置と該回転中心軸とを通る仮想平面と該回転中心軸を通る水平面とのなす角が10[°]以上40[°]以下の範囲内となるように、該供給搬送部材を配置したことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5又は6の現像装置において、
    上記回収搬送路を、上記撹拌搬送路の上方に設けたことを特徴とする現像装置。
  10. 潜像担持体と、
    該潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像にトナーを付着させてこれを現像する現像手段とを有し、
    該潜像担持体表面に形成されたトナー像を最終的に記録材上に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
    上記現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    トナー及び磁性キャリアが予め混合された状態の未使用現像剤を内部に収容する現像剤収容器を有し、
    上記現像装置の上記現像剤補給手段は、該現像剤収容器内の未使用現像剤を上記現像剤補給口から上記少なくとも1つの搬送路に補給することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11の画像形成装置において、
    上記現像装置内に存在する現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    該トナー濃度検知手段の検知結果に応じて、上記現像装置の上記現像剤補給手段による未使用現像剤の補給量を制御する補給量制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10、11又は12の画像形成装置において、
    上記潜像担持体及び上記現像装置をそれぞれ複数有し、
    各潜像担持体上にそれぞれ形成された各トナー像が互いに重なり合った画像を最終的に記録材上に形成する構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10、11、12又は13の画像形成装置において、
    上記潜像担持体及び上記現像装置を備え、かつ、該潜像担持体上のトナー像を記録材上に転写させるための作像部を2つ有し、
    一方の作像部による上記記録材の一方の面へのトナー像の転写、及び、他方の作像部による該記録材の他方の面へのトナー像の転写を、同時又は順次に行い、
    該記録材の両面に各トナー像が転写された後に該各トナー像を該記録材に定着させる定着手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項10、11、12、13又は14の画像形成装置において、
    上記磁性キャリアとして、その体積平均粒径が20[μm]以上60[μm]以下の範囲内であるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項10、11、12、13、14又は15の画像形成装置において、
    上記トナーとして、その体積平均粒径が3[μm]以上8[μm]以下の範囲内であり、かつ、個数平均粒径に対する体積平均粒径の比率が1.00以上1.40以下の範囲であるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項10、11、12、13、14、15又は16の画像形成装置において、
    上記トナーとして、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲内であるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項10、11、12、13、14、15、16又は17の画像形成装置において、
    上記トナーとして、平均1次粒径が50[nm]以上500[nm]以下の範囲内であって嵩密度が0.3[g/cm3]以上である外部添加剤がトナー母体粒子表面に添加されたものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  19. 少なくとも潜像担持体と該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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