JP2007279330A - 現像装置、画像形成装置、これらに用いるキャリア、トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することができ、従来の磁極よりも汲み上げ量を低減することができ、スクリューを大径化することなく一方向循環現像装置の循環部速度を低減することができ、現像装置の長寿命化が図れるようにする。
【解決手段】現像剤坦持体5、供給スクリュー8、回収スクリュー6、攪拌スクリュー11を有し、余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌した現像剤を循環供給するとともに現像剤担持体に対向して供給路から現像剤担持体に供給された現像剤の層の高さを規制する現像剤規制部材とからなる現像装置であって、磁気ブラシが潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の法線方向磁束密度の減衰率が40%以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー作像が可能な複数の現像装置を備え、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置とこれに用いる現像装置、さらにはこれらに用いるキャリア、トナーに関する。
図14に示すような、2軸搬送タイプの現像装置は、現像ローラ101への現像剤供給及び回収用のオーガ102及び供給回収搬送路とトナー補給後の搬送攪拌用オーガ103及び攪拌搬送搬送路の2つの搬送オーガ及び2つの搬送路で構成され、現像ローラ101の下方に水平方向に配置されている。
また一方向循環方式(3軸構成)の現像装置についても種々開示されている。例えば特許文献1には、図15に示すように、縦型の現像装置において、二成分現像剤を十分に撹拌後現像ローラに循環供給することにより、高印字率の画像においても、画像濃度が均一で画像むらが無く且つ濃度の安定化を図り、表示品位を向上するために、第1の搬送路110からの余剰現像剤と、第2の搬送路111からの回収現像剤とを合流し、攪拌搬送した後に第1の搬送路110側に循環供給する第3の搬送路112を設け、第1の搬送路110に循環供給される攪拌現像剤のより一層のトナー濃度の均一化により高印字率の画像においても濃度が一定で画像ムラの無い高品位の画像を得るようにしたものが開示されている。図中116が現像装置、117がトナー補給口、118が現像ローラ、120が二成分現像剤、121が感光体ドラム、123が第1のオーガ、124が第2のオーガ、126が第3のオーガである。
特許文献2には、図16に示すように、トナー濃度が低下した現像剤が現像に再利用されてしまうと、現像剤のトナー濃度が不均一になりシートに形成される画像の濃度が不安定になることを解決する手段として、下方の第二のスクリューオーガが撹拌搬送した現像剤は、像担持体が潜像を形成する画像領域の幅より外側に設けた開口部を通して第三のスクリューオーガに移動し、他のスクリューオーガの撹拌搬送している現像剤が混じらない隔壁により遮蔽されて第三のスクリューオーガが撹拌搬送を行い、連通する上方の第一のスクリューオーガに移動するように構成する技術が開示されている。図中130が現像器で、現像器130は、現像マグネットローラ131と少なくとも3本のスクリューオーガ132〜134とブレード135を有している。スクリューオーガ132〜134それぞれの回転軸136は、像担持体137に対して互いに平行で、かつ、上下関係に配置した上方の第一のスクリューオーガ132と下方の第二のスクリューオーガ133の間の高さの位置に第三のスクリューオーガ134が設けられている。
また特許文献3には、図17に示すように、形成される画像の幅方向にほぼ平行に設けられ、両端部で連通する二つの攪拌室を有し、これらの攪拌室で現像剤を循環するように搬送する現像装置において、装置を小型化するとともに攪拌室内における現像剤の分布およびトナー濃度の分布を均一化し、濃度ムラのない良好な画像を得る発明として、二つの攪拌室140、141を上下に並設し、下にある攪拌室141内に、現像剤を搬送するオーガ142の他に、このオーガ142より上方にあってこのオーガ142と反対方向に現像剤を搬送する別のオーガ143を備える。これにより、下方の攪拌室141から上方の攪拌室140への現像剤の移送部付近に多くの現像剤が偏って堆積するのが防止され、ほぼ均一な現像剤の分布が維持される。図中144が静電潜像保持体、145が現像装置、146が現像剤担持体、147が現像剤規制部材である。
また3軸構成の現像装置において、レイアウト構成を規定している発明がある。この発明は、特に供給スクリュー頂点の位置は現像剤担持体中心から10度〜40度下方に配置すること、および回収、供給、攪拌スクリューはほぼ水平方向に配置することを特徴としている。これにより現像剤の長寿命化と画像濃度の安定性を図れるとしているが、装置が高速化した場合には循環部のスクリューを高速回転しないと供給部での現像剤の枯渇や回収部での剤あふれが発生してしまうおそれがあり、高速回転で循環が成立しても現像剤の劣化が早まってしまい、長期的な画像濃度安定性を得ることができない。
特開平11−167260号公報 特開2001−249545号公報 特許第3127594号公報
一方向循環現像方式は、現像後の現像剤を全て回収部にて回収し供給部に戻さない構成である。よって供給部では下流に行くに従い現像剤量が減少していくので、現像スリーブへの現像剤の供給量が不足しないように、また回収部では下流に行くに従い現像剤量が増加していくので、下流部にて現像剤がつまったり、供給部への剤戻りを起こしたりしないように、供給部、回収部とも十分な現像剤搬送速度を確保することが必要となる。
そのためには高速にスクリューを回転させる必要があった。しかしながら感光体の高線速化に伴い現像スリーブの回転数も上昇するにつれて現像剤循環部はさらに高回転数となるが、循環部にて高速に現像剤を循環させることは現像剤の劣化やスクリュー軸受部などの現像装置の劣化につながってしまう。一方、スクリュー径を大径化することで搬送量を上げることも可能だが、3つのスクリューを大径化することはレイアウト上現像部容積の巨大化につながり限界がある。よって一方向循環現像方式の高速化への対応は困難であった。
一方、前記供給および回収部の現像剤量の変動量はドクター通過後の現像剤量である汲み上げ量で決まるので、汲み上げ量を低減することで現像剤搬送速度の低減が図れが、単純に汲み上げ量を低減しただけでは、現像能力不足や磁気ブラシの摺擦による画質劣化を伴ってしまう恐れがある。これらの問題は現像領域における現像磁極の磁気ブラシの形状によるところが大きい。磁気ブラシが疎であると現像能力が低下し、またブラシのチェーンが長いと後端カスレなどの問題を引き起こす。
よって画像形成装置が高速化した場合においても、現像剤の劣化を防止し、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる一方向循環型現像装置を提供することが本発明の目的である。
本発明の請求項1に係る現像装置は、トナーとキャリアからなる現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する非磁性スリーブと、該非磁性スリーブ内に固定配置された磁石ローラとからなる現像剤坦持体と、該現像剤坦持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、前記現像剤坦持体に現像剤を供給する第一のスクリューを有する第一の搬送路と、前記現像剤坦持体5から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記第一のスクリューと平行でかつ同方向に搬送する第2のスクリューを有する第二の搬送路と、前記第一の搬送路から前記現像剤坦持体に供給されなかった余剰現像剤と、前記第一の搬送路を介して前記第二の搬送路からの回収現像剤との供給を受け、前記第一のスクリューと逆方向に攪拌搬送する第三のスクリューを有し、前記余剰現像剤と前記回収現像剤とを攪拌した現像剤を前記第一の搬送路9に循環供給する第三の搬送路と、前記現像剤担持体に対向して前記第一の搬送路から前記現像剤担持体に供給された現像剤の層の高さを規制する現像剤規制部材とからなる現像装置であって、前記磁気ブラシが前記潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40%以上としてなることを特徴とする。
すなわち画像形成装置が高速化した場合においても、現像剤の劣化を防止し、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供することが必要である。一方向循環現像方式においては、現像後の現像剤を全て回収部にて回収し供給部に戻さない構成である。よって供給部では下流に行くに従い現像剤量が減少していくので、現像スリーブへの現像剤の供給量が不足しないように、また回収部では下流に行くに従い現像剤量が増加していくので、下流部にて現像剤がつまったり、供給部への剤戻りを起こしたりしないように、供給部、回収部とも十分な現像剤搬送速度を確保することが必要となる。そのためには高速にスクリューを回転させる必要があった。しかし感光体の高線速化に伴い現像スリーブ回転数も上昇するにつれて現像剤循環部はさらに高回転数となるが、循環部にて高速に現像剤を循環させることは現像剤の劣化やスクリュー軸受部などの現像装置の劣化につながってしまう。一方、スクリュー径を大径化することで搬送量を上げることも可能だが、3つのスクリューを大径化することはレイアウト上現像部容積の巨大化につながり限界がある。よって一方向循環現像方式の高速化への対応は困難であった。一方、前記供給および回収部の現像剤量の変動量はドクター通過後の現像剤量である汲み上げ量で決まるので、汲み上げ量を低減することで現像剤搬送速度の低減が図れる。しかしながら単純に汲み上げ量を低減しただけでは、現像能力不足や磁気ブラシの摺擦による画質劣化を伴ってしまう恐れがあった。そこで、現像主磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40%以上とすることにより、穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することができるため、従来の磁極よりも汲み上げ量を低減することができる。それによりスクリューを大径化することなく一方向循環現像装置の循環部速度を低減することができるため、現像装置の長寿命化が図れる。また長期にわたって安定した画像濃度が得られるとともに、後端白抜けのない高画質な画像を得ることができる。なお主磁極の法線方向磁束密度の減衰率が40%未満の場合には密度の高い磁気ブラシを形成できずに現像能力不足や摺擦による画質劣化が生じてしまうことがある。
同請求項2に係るものは、トナーとキャリアからなる現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する非磁性スリーブと、該スリーブ内に固定配置された磁石ローラからなる現像剤坦持体と、該現像剤坦持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、前記現像剤坦持体に現像剤を供給する第一のスクリューを有する第一の搬送路と、前記現像剤坦持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記第一のスクリューと平行でかつ同方向に搬送する第2のスクリューを有する第二の搬送路と、前記第一の搬送路から前記現像剤坦持体に供給されなかった余剰現像剤と、前記第一の搬送路9を介して前記第二の搬送路からの回収現像剤との供給を受け、前記第一のスクリューと逆方向に攪拌搬送する第三のスクリューを有し、前記余剰現像剤と前記回収現像剤とを攪拌した現像剤を前記第一の搬送路に循環供給する第三の搬送路と、前記現像剤担持体に対向して前記第一の搬送路から前記現像剤担持体に供給された現像剤の層の高さを規制する現像剤規制部材とからなる現像装置であって、前記磁気ブラシが前記潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の半値幅を22度以下としてなることを特徴とする。すなわち、現像主磁極の半値幅を22度以下とすることにより、穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することができるため、従来の磁極よりも汲み上げ量を低減することができる。それにより一方向循環現像装置の循環部速度を低減することができるため、現像装置の長寿命化が図れる。また長期にわたって安定した画像濃度が得られるとともに、後端白抜けのない高画質な画像を得ることができる。なお、主磁極の半値幅が22度より大きい場合には密度の高い磁気ブラシを形成できずに現像能力不足や摺擦による画質劣化が生じてしまう。
同請求項3に係るものは、請求項1または2の現像装置において、前記磁気ブラシが前記潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の磁力形成を補助する補助磁石を備えたことを特徴とする。すなわち、現像主磁極の磁力形成を補助する補助磁極を備えたことにより、単一の現像磁極を使用するよりも安定して穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することができるため、従来の磁極よりも汲み上げ量を低減することができる。それにより一方向循環現像装置の循環部速度を低減することができるため、現像装置の長寿命化が図れる。また長期にわたって安定した画像濃度が得られるとともに、後端白抜けのない高画質な画像を得ることができる。
同請求項4に係るものは、請求項3の現像装置において、前記補助磁石を、前記主磁極の形成する主磁石の現像剤搬送方向の上流側及び下流側に配置することを特徴とする。すなわち、補助磁極を主磁極の上流側および下流側に配置することにより、安定して穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することが可能となり、現像剤の劣化を防止し、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供できる。
同請求項5に係るものは、請求項3または4の現像装置において、前記主磁極と前記補助磁極との極性を互いに異ならせてなることを特徴とする。すなわち、補助磁極の極性を規定し、補助磁極の極性が主磁極と異なることにより、安定して穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することが可能となり、現像剤の劣化を防止し、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供できる。
同請求項6に係るものは、請求項1から5のいずれかの現像装置において、前記主磁極を形成する磁石を、希土類金属合金によって構成してなることを特徴とする。すなわち主磁極を形成する磁石の構成について規定し、主磁極を形成する磁石は希土類金属合金によって構成することにより、安定して穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することが可能となり、現像剤の劣化を防止し、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供できる。
同請求項7に係るものは、請求項1から6のいずれかの現像装置において、前記各搬送路をほぼ水平に配置してなることを特徴とする。すなわち、現像剤搬送部において、現像剤の循環中のストレスを極力低減し、現像剤の長寿命化を達成するために、各搬送路がほぼ水平に配置されていることにより、現像剤を滞留させることなく循環させることができる。よって現像剤には過剰なストレスがかからないため、現像剤の長寿命化がなされることになり、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供できる。
同請求項8に係るものは、請求項1から6のいずれかの現像装置において、前記第一の搬送路9を、前記第二の搬送路7よりも下側に設置してなることを特徴とする。すなわち、供給部上部に回収部があるレイアウトの場合には、供給部に現像剤を溜めるスペースが限定されるため、供給部下流部において現像剤が枯渇しやすくなるが、供給部上部に回収部があるレイアウトの場合に上述のいずれかの請求項に係る発明を用いることで、現像能力不足や画質劣化を起こすことなく汲み上げ量の低減ができるため、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供できる。
同請求項9に係るものは、請求項1から8のいずれかの現像装置において、前記現像剤担持体に印加する電圧波形である現像バイアスを、直流成分に交流成分を重畳したACバイアスとすることを特徴とする。すなわち、汲み上げ量を低減した際に、さらなる画像安定性を確保するものである。現像バイアスにACバイアスを用いることにより現像能力が向上するため、低い汲み上げ量での現像でも画像濃度が減少するおそれがなく、長期にわたり安定した画像濃度と画質の得られる現像装置を提供できる。
本発明の請求項10に係る画像形成装置は、表面に静電潜像が形成される像担持体と、請求項1から9のいずれかの現像装置を複数備え、記録材にカラー画像を形成可能なことを特徴とする。長期間にわたって常に安定したトナー付着量を得ることができるので、画像濃度の安定性が高く、色再現性やカラーバランスの優れた高画質カラー画像を得ることの出来る画像形成装置を提供することが可能になる。
同請求項11に係るものは、請求項10のカラー画像形成装置において、前記記録材の第一の面に転写される第一のトナー像は、各色(C、M、Y、K)毎に現像器と感光体を少なくとも有する第一画像形成ユニット群と、該第一画像形成ユニット群にて形成された第一トナー像が転写され担持される第一トナー像担持ベルトからなる第一画像ステーションにより形成され、前記記録材の第二の面に転写される第二のトナー像は、各色(C、M、Y、K)毎に現像器と感光体を少なくとも有する第二画像形成ユニット群と前記第二画像形成ユニット群にて形成された第二トナー像が転写され担持される第二トナー像担持ベルトからなる第二画像ステーションにより形成され、定着前において前記第一のトナー像と第二のトナー像が同時もしくは順次に用紙に転写される、いわゆる1パス両面転写方式であることを特徴とする。本発明の現像装置を1パス両面構成の画像形成装置に用いることにより、長期的に濃度安定性に優れたカラー画像を非常に生産性高く得ることが可能となる。それにより表裏での画質差がなく、常に画質の安定したカラー両面画像を得ることが可能となる。
本発明の請求項12に係るキャリアは、請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から12のいずれかの画像形成装置に用いるキャリアであって、体積平均粒径が20〜60μmであることを特徴とする。小粒径なキャリアを用いることで、磁気ブラシの緻密化により現像能力の向上が図れるため、汲み上げ量をさらに低減することができる。それにより回収および供給部におけるスクリュー回転数低減が図れ、剤循環によるストレス低減に寄与する。さらには現像領域における磁気ブラシがより緻密になるために高画質化や画質の安定性が達成される。なおキャリアの平均粒径が60μmより大きいと現像剤循環部でオーバーフローする現像剤が多くなり、安定な剤循環が行えない。さらには磁気ブラシが粗くなるため満足の行く画質を得ることができない。また20μmより小さいと感光体にキャリアが付着したり、現像器からキャリアが飛散しやすくなるという不具合が発生する。
本発明の請求項13に係るトナーは、請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から12のいずれかの画像形成装置に用いるトナーであって、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。すなわち、粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって現像における濃度変動を小さくすることができる。また微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。なお、平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった不具合が発生しやすい。平均粒径(D4)が8μmを超えると、現像剤の流動性が悪化するとともに、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しく長期間画質を安定に維持することが困難となる。
同請求項14に係るものは、請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から13のいずれかの画像形成装置に用いるトナーであって、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする。トナーが球形に近いことにより、現像剤の流動性がよくなることで、剤循環におけるストレスが小さくなり、長期的に安定した剤循環と現像を行うことが可能となる。
同請求項15に係るものは、請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から14のいずれかの画像形成装置に用いるトナーであって、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3g/cm以上の微粒子が外添加されていることを特徴とする。すなわち、トナーにおける外添剤の埋没が少なく、経時にて現像剤の流動性および帯電特性の変化が小さいため、長期的に安定した剤循環と現像を行うことが可能となる。
本発明は、現像主磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40%以上とすることにより、穂立ちが短く密度の高い磁気ブラシを形成することができ、従来の磁極よりも汲み上げ量を低減することができ、それによりスクリューを大径化することなく一方向循環現像装置の循環部速度を低減することができるため、現像装置の長寿命化が図れる。また長期にわたって安定した画像濃度が得られるとともに、後端白抜けのない高画質な画像を得ることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
<現像器についての説明>
本発明の現像装置4についての詳細説明を図1を用いて以下に行う。図中1は感光体ドラム、2は帯電装置であり、Lは露光装置3(図1では図示を省略)からのレーザ光、4は現像装置であり、現像ローラ5から現像済の現像剤を回収搬送する回収スクリュー6及び回収搬送路7、現像ローラ5へ現像剤を供給搬送する供給スクリュー8及び供給搬送路9が現像ローラ5の下方に並設されている。回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤は同方向に搬送されている。搬送方向下流側で両搬送路は連通しており、回収スクリュー6で搬送された回収現像剤は供給搬送路に移送される。また、回収現像剤と供給搬送スクリュー8で搬送される現像ローラ5に供給されなかった現像剤は、連通している攪拌搬送路10に移送される。攪拌搬送路10に配置された攪拌搬送スクリュー11は、回収現像剤、現像ローラに供給されなかった現像剤及び後述する補給された現像剤を、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送し、搬送方向下流側で連通している供給搬送路に攪拌された現像剤を移送する。
各スクリュー6、8、11、及び各搬送路7、9、10は現像ローラ5の下方に横方向に配置されている。また、各搬送路7、9、10は、一体の下ケーシング12、及び上ケーシング13に保持された仕切り板により形成されている。ここで搬送路7と9は仕切り板6aにて、搬送路9、10は仕切り板6bにて、それぞれが仕切られている。仕切り板6aは画像出力領域すなわち現像ローラのある領域において搬送路7と9が完全に遮断される。
適正な現像剤量が供給されても、現像剤規制部材16で規制される現像剤量より多いことが望ましいため、稼動していくうちに現像剤規制部材16の上流側17で余剰現像剤がどんどん増加していく。その増加していく余剰現像剤が滞留し、循環対流を起こさないように、ある程度の量以上になった場合、迂回して供給搬送路9に還流させる余剰現像剤回収部材18が設置されている。また、現像ローラ5の磁力が影響し、還流現像剤が滞留しないように余剰現像剤回収部材18の位置が設置されている。
現像剤規制部材16は上ケーシング13に固定された放熱用部材19に密着固定される。現像剤規制部材16は現像剤からの熱を放熱用部材19に伝達し、放熱用部材の内側にはフィン20が形成され稼動中の空気流により放熱を行い、現像剤の温度上昇の低減を図っている。また、放熱用部材19には現像装置或いは感光体ユニット(図示せず)の機械本体(図示せず)への脱着時に案内ガイドとして使用されるガイド部21Aが設けられている。下ケーシング12には、放熱フィン28が設けられ、機械前部から後部へ送られる冷却風により、現像装置全体の温度上昇を低減、冷却できるようになっている。
現像ローラ5の下流側には、現像剤捕捉ローラ22Aが設置され、感光体1に付着した現像剤及び現像ローラ5から落下した現像剤を捕捉し、現像ローラ5と逆回転させ、現像ローラ5に戻すか、スクレーパ23Aにより回収搬送路7に回収させるようになっている。
次に下ケーシングで構成される各搬送路及び各オーガの感光体ドラム側からの斜視図である図2を用いて説明する。下ケーシング12には、図手前より回収スクリュー6、供給スクリュー8、及び攪拌搬送スクリュー11が設置され、それぞれのスクリューを取り巻くように、下ケーシング12には、上述の各搬送路が形成されている。但し、供給搬送路及び回収搬送路は、上ケーシング(図示せず)に保持され、下ケーシング12と勘合する仕切り板6aにより隔離されている。仕切り板6aは画像形成領域において回収部から供給部へ現像剤が進入しないように現像ローラに十分近接して設置されている。現像剤は、回収スクリュー6及び供給スクリュー8では矢印a、bの方向に、攪拌搬送スクリュー11では逆方向の矢印cの方向に搬送されている。
スクリューの構成を、攪拌搬送スクリュー11を例として説明する。現像剤搬送方向に向かって現像剤を攪拌搬送する搬送用スクリュー部11a、現像剤を隣接する供給スクリュー8側に移送する移送用パドル11b、及び軸受部に現像剤を送り込まないように、搬送用スクリュー11aと逆の巻方向の逆転スクリュー11cが設けられている。回収スクリュー6、及び供給スクリュー8も同様な構成となっている。
なお本実施例のスクリューの形状は
撹拌スクリュー:外径φ30、ピッチ36(2条)
供給スクリュー:外径φ27、ピッチ36(2条)
回収スクリュー:外径φ25、ピッチ34(2条)
としている。ただし、本発明あるいは本発明の実施例でこの値に限定するものではない。
現像剤の搬送方向下流側では、各搬送路が通じており、攪拌搬送路からの現像剤は攪拌搬送スクリュー11の移送パドル11bにより、供給スクリュー8側に、さらに、現像ローラ(図示せず)に送られなかった現像剤とともに、供給スクリュー8の移送パドル11bにより、攪拌搬送スクリュー11側に移送される。
攪拌搬送スクリュー11の下側で下ケーシング12に設けられたトナー濃度センサ(図示せず)からの出力信号により、制御系を含む後述する現像剤補給手段(図示せず)によって、供給スクリュー8から攪拌搬送スクリュー11の間の移送部位置8aに、上部からトナー補給が行われる。パドル11bによる現像剤の移送により、攪拌作用が大きい個所に現像剤補給を行うことで、補給されたトナーが短時間で攪拌、混合される。なおトナー補給位置は供給スクリュー8と攪拌搬送スクリュー11の間と限らず、回収スクリュー6と供給スクリュー8の間の移送部でもよい。
ここで現像ローラと現像磁極について詳細を図3を用いて説明する。現像装置4内には、現像剤担持体である現像ローラ41が感光体ドラム1に近接するように配置されている。現像ローラ41では、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してなる現像スリーブ43が不図示の回転駆動機構によって時計回り方向に回転されるようになっている。現像剤の搬送方向(図で見て時計回り方向)における現像領域の上流側部分には、現像剤チェーン穂の穂高さ、即ち、現像スリーブ上の現像剤量を規制するドクタブレード16が設置されている。このドクタブレード16と現像スリーブである現像ローラ5との間隔であるドクタギャップは0.4mmに設定されている。
現像スリーブ5に印加する電圧としては直流成分に交流成分を重畳したACバイアスを用いることができる。ACバイアスを印加することにより現像領域において磁気ブラシ中のトナーが電界によって振動してキャリアより離脱しやすくなり現像に寄与するトナーが増加するため現像能力が増加する。本実施例では交流成分としてはサイン波でピークツウピーク電圧が1.2kV、周波数5kHzの波形を、直流成分−500Vに重畳している。なお波形はこれに限定するものでなく、矩形波や鋸波などでもよい。
前記現像スリーブ5内には、当該現像スリーブ5の周表面に現像剤の穂立ちを生じるように磁界を形成する磁石ローラ体(磁石ローラ)5aが固定状態で備えられている。この磁石ローラ体から発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像剤のキャリアが現像スリーブ5上にチェーン状に穂立ちを起こし、このチェーン状に穂立ちを生じたキャリアに帯電トナーが付着されて、磁気ブラシが構成される。当該磁気ブラシは現像スリーブ5の回転によって現像スリーブ5と同方向(図で見て時計回り方向)に移送されることとなる。前記磁石ローラ体5aは、複数の磁極(磁石)を備えている。具体的には、現像領域部分に現像剤の穂立ちを生じる現像主磁石P1b、主磁極の磁力形成を補助する主磁極磁力形成補助磁石P1a、P1c、現像スリーブ5上に現像剤を汲み上げるための磁石P3、汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁石P4、P5、P6、現像後の領域で現像剤を搬送する磁極P2を備えている。これら各磁石P1b、P1a、P1c、P4、P5、P2及びP3は、現像スリーブ5の半径方向に向けて配置されている。本例では、磁石ローラ体5aを8極の磁石によって構成しているが、汲み上げ性、黒ベタ画像追従性を向上させるためにP3極からドクタブレード16の間に磁石(磁極)を更に増やして10極や12極で構成してもよい。
図3が示すように、前記現像主極群P1は、P1a、P1b、P1cの順で上流側から並ぶ横断面の小さな磁石から構成されている。横断面の小さいこれら磁石は希土類金属合金により作製されているが、サマリウム合金系磁石、特にサマリウムコバルト合金系磁石などを用いることもできる。希土類金属合金磁石のうち代表的な鉄ネオジウムボロン合金磁石では最大エネルギー積が358kJ/mであり、鉄ネオジウムボロン合金ボンド磁石では最大エネルギー積が80kJ/m前後である。このような磁石によって従来の磁石と異なり、相当に小サイズ化しても必要な現像ローラ表面磁力を確保できる。従来の通常フェライト磁石やフェライトボンド磁石では最大エネルギー積がそれぞれ36kJ/m前後、20kJ/m前後である。スリーブ径を大きくすることが許容される場合には、フェライト磁石やフェライトボンド磁石を用いて形状を大きくとり、あるいはスリーブ側に向いた磁石先端を細く形成することによっても半値幅を狭くすることが可能である。また、本実施例では横断面の小さな磁石により構成しているが、一体成形で形成される磁石ローラにより成形して良く、更に、P1極群以外の磁石を一体成形しP1極群を個別に形成し一体化若しくは同時に形成しても良い。扇状に形成した磁石を磁石ローラ軸に貼り合わせによって成形しても良い。
本例では、現像主磁石P1bと、汲み上げられた現像剤を搬送する磁石P4、汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁石P6がS極をなし、主磁極の磁力形成を補助する主磁極磁力形成補助磁石P1a、P1cと、現像後の領域で現像剤を搬送する磁極P2、現像スリーブ5上に現像剤を汲み上げるための磁石P3と、汲み上げられた現像剤を搬送する磁石P5がN極をなしている。
図4は、前記現像装置での現像ローラ5の磁力分布とその大きさ程度を示す図である。法線方向の磁束密度を測定し円チャートグラフとして示している。図4が示すように、主磁石P1bとして、現像ローラ5上の85mT以上の法線方向磁力を有する磁石が用いられている。キャリア付着に関する磁力は接線磁力であり、この接線磁力を大きくするためにはP1b、P1a、P1cの磁力を大きくする必要があるが、どれかを十分に大きくすることでキャリア付着の発生を抑えることができる。磁石P1b、P1a、P1cの磁石幅は3mmであった。この時のP1bの半値幅は16°であった。
また、現像ローラ5と感光体ドラム1の対向部分には、感光体ドラムと磁気ブラシが接触する領域(現像ニップ)が形成される。像担持体と磁気ブラシの間でトナー移動が起こり現像が行われるわけであるが、接触現像では主に前記領域でトナーの移動が起こる。このようなトナー移動による現像の際に、ベタ後端部分が白く抜ける所謂白抜け現象が問題となっている。
図5は、後端白抜けの原因を説明する現像部の概念図である。像担持体(感光体1)、現像剤担持体(現像ローラ乃至現像スリーブ5)はそれぞれ矢印a、bの方向に移動する。線速度は現像剤担持体の方が大きい。そのため磁気ブラシは常に像担持体に形成された静電潜像を追い越しながら現像する。現像領域上流側で非画像部(地肌部)に磁気ブラシが接触すると、磁気ブラシ先端に存在するトナーが現像領域内の電界の影響により現像剤担持体方向cへの力を受け、像担持体近傍から離れる。このため、磁気ブラシが非画像部に接触する時間が長いほど像担持体近傍のトナー濃度は低下することとなる。磁気ブラシが現像剤担持体の移動に伴って現像領域下流側に移動し、画像部に追いつくと、トナー濃度の低い磁気ブラシ先端が、既に現像されて像担持体に付着しているトナーを矢印dの方向に静電的に吸引する。このために画像後のトナーが少なくなる一方で、磁気ブラシ先端のトナー濃度は再び増加する。磁気ブラシが更に現像領域下流側に移動しても、トナー濃度が回復していれば像担持体からトナーを吸引することはなくなる。このような状態ならば問題ないが、磁気ブラシと画像部の接触が短い場合、トナー濃度の低い磁気ブラシ先端が画像部端部(後端)に接触することになり、その範囲で像担持体側のトナーが少なくなり、結果的に、現像領域を通過した像担持体上には後端部がかすれたような画像が形成される。
これは現像ニップが広いと、ニップ中での感光体と現像スリーブ間の電界強度の強さがニップ中央部とニップ境界部とで差ができることで、特に現像ニップの下流側では、感光体ドラム近傍のキャリア上の逆電荷によるトナー回収が、電界によるトナーの感光体ドラムへの付着よりも多くなるために発生すると考えられる。
よって現像ニップを狭くすることで、上述のようにニップ境界部でも電界強度が小さくならず、相対的にキャリアが感光体ドラム上に現像されているトナーを回収することが実質的になくなる。このため後端が白く抜ける現象が解消される。
本発明の減衰率とは、スリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値からとスリーブ表面から1mm離れたところでの法線方向磁束密度のピーク値の差をスリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値で割った比率である。磁極の減衰率が大きくなるということは、磁気ブラシの立ち上がり・倒れの間の穂立ち幅が小さくなることで、その結果、磁気ブラシは短く且つ密に立ち上がる。また現像ニップとは、潜像担持体と磁気ブラシが接触する領域であり、現像ニップ境界は、潜像担持体・現像剤担持体間の最近接地点よりも下流側の領域端である。
減衰率を大きくするには、その磁極を形成する磁石の選択によって実現可能である。また以下の実施の形態の項で述べるように、実験的に、磁極の半値幅を狭くすることで、その減衰率が大きくなることが判明している。当該半値幅を22°以下、望ましくは18°以下で構成するのが良い。半値幅とは、法線方向の磁力分布曲線の最高法線磁力(頂点)の半分の値(例えばN極によって作製されている磁石の最高法線磁力が120mT(ミリテスラ)であった場合、半値50%というと60mTである。半値80%という表現もあり、この場合には96mTとなる)を指す部分の角度幅のことである。主磁極の半値幅を狭くする一つの方策として、その磁力形成を補助する補助磁極を形成することが考えられる。半値幅が狭くなれば、磁気ブラシの穂立ち位置が主極に近づき、現像ニップ自体も狭くなる。前記補助磁極は、主磁極の現像剤搬送方向上流側及び/又は下流側に形成する。上流側と下流側の両方の他、上流側か下流側のいずれか一方に形成することができ、いずれもそれぞれ利点を有する。
次に、法線方向の磁力密度の減衰率を考察するにあたり、改めて図4に戻って説明する。図4は法線磁力パターンを示すもので、実線は現像スリーブ表面上の磁束密度を測定して円チャートグラフであり、破線は現像スリーブ表面から1mm離れたところでの法線方向の磁束密度を測定した円チャートグラフである。測定に使用した計測装置はADS社製ガウスメーター(HGM−8300)並びにADS社製A1型アキシャルプローブであり、円チャートレコーダにて記録した。
第1の例での磁石ローラによる観測では、主磁極P1bのスリーブ表面上の法線方向の磁束密度は95mTを示し、スリーブ表面から1mm離れた部分での法線方向磁束密度は44.2mTであり、磁束密度の変化量は50.8mTの磁力差であった。この時の法線方向磁束密度の減衰率(スリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値からとスリーブ表面から1mm離れたところでの法線方向磁束密度のピーク値の差をスリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値で割った比率)は53.5%である。主磁石の最高法線磁力が95mTである時の半値は47.5mTで、その半値幅は22°である。この主磁極の半値幅22°を境に、それより大きくすると異常画像の発生があることが確認された。
主磁極P1bの上流側に位置する主磁極磁力形成補助磁石P1aのスリーブ表面上の法線方向磁束密度は93mTを示し、スリーブ表面上から1mm離れた部分での法線方向磁束密度は49.6mTであり、磁束密度の変化量は43.4mTの磁力差であった。この時の法線方向磁束密度の減衰率は46.7%である。主磁極P1bの下流側に位置する主磁極磁力形成補助磁石P1cのスリーブ表面上の法線方向磁束密度は92mTを示し、スリーブ表面上から1mm離れた部分での法線方向磁束密度は51.7mTであり、磁束密度の変化量は40.3mTの磁力差であった。この時の法線方向磁束密度の減衰率は43.8%である。本例では、磁石ローラ上に発生した磁力線に沿って形成された磁気ブラシは、主磁極P1bに形成されるブラシ部分のみが感光体に接し、感光体上の静電潜像を顕像化する。この際、感光体が接しない状態で測定すると当該箇所での磁気ブラシの長さは約1.5mmで、従来の磁石ローラで形成される磁気ブラシ(約3mm)よりも穂立ちが短く、密になった状態を作り出すことが可能となった。現像剤規制部材と現像スリーブの間の距離が従来と同じである場合には、現像剤規制部材を通過する現像剤量が同じであるので、現像領域にある磁気ブラシは短く、密になっていることが確認できた。この現象は図4の法線磁力パターンからも理解でき、現像スリーブ表面から1mm離れたところでの法線磁束密度が大きく減少しているので、磁気ブラシは現像スリーブより離れたところではブラシチェーンを形成することができず、磁気ブラシが短く現像スリーブ表面に密に形成することとなる。ちなみに従来の磁石ローラでは、主磁極のスリーブ表面上の法線方向磁束密度は73mTを示し、スリーブ表面上から1mm離れた部分での法線方向磁束密度は51.8mTであり、磁束密度の変化量は21.2mTの磁力差であった。この時の法線方向磁束密度の減衰率は29%である。
実験値では、半値幅を小さくすることによって減衰率が高まることが判明している。半値幅を小さくするには、磁石の幅(スリーブ円周方向での幅)を小さくすることによって達成できる。例えば、前記第1の例では磁石P1b、P1a、P1cの磁石幅が3mmで、P1bの半値幅が16°であるが、2mm幅の磁石では主磁極の半値幅は12°であった。半値幅を狭くすることにより隣り合う磁石に回り込む磁力線量が増え、スリーブ表面より離れた部分での法線磁束密度が低下する。磁石ローラと現像スリーブの間には、磁石ローラが固定され現像スリーブが回転するのに必要な空間と現像スリーブの肉厚分とに基づく実質空隙が存在し、接線磁束密度位置が実質的に現像スリーブ側に集中するので、法線磁束密度はスリーブ表面から遠ざかるほど低下するのである。
減衰率の高い磁石ローラを使用すると磁気ブラシは短く密に形成される。これに対して、減衰率の低い従来の磁石ローラでは磁気ブラシは長く疎に形成される。これは、減衰率の大きい磁石により形成された磁界は、隣の磁石(例えばP1bに対するP1a、P1c)に引き付けられやすくなり、法線方向に磁束が広がるよりも接線方向に磁束が回り込む寄与が高くなり、法線方向の磁束密度が小さくなることによって法線方向に磁気ブラシが形成されにくくなり、短く、且つ密に磁気ブラシが形成される。例えば、減衰率の高い磁石P1bに形成される磁気ブラシは、細長く個別に形成されるよりも隣り合って短く形成された方が安定する。減衰率の低い従来の磁石ローラでは、現像剤の汲み上げ量を少なくしても磁気ブラシは短くならず、ほぼ前述した磁気ブラシと同等の長さとなってしまう。減衰率を高くするには、主磁極と隣り合う主磁極形成補助磁石を(スリーブ周方向において)主磁極位置に近づけることでも達成可能である。こうすることにより、主磁極から発せられる磁力線が隣り合う主磁極形成補助磁極に流れ込む磁力線が増すことになり、減衰率が高くなる。
<現像装置の他の実施構成>
現像装置の他の実施構成について図6および図7を用いて説明する。図6は現像装置の断面図を表し、感光体1に対向して現像ローラ5があり、現像剤循環路においては、上部に回収スクリュー6を備える回収路7が、その下部に攪拌スクリュー11を備える攪拌路10、供給スクリュー8を備える供給路9がそれぞれ配置されている。またトナー供給手段は現像剤供給口94を介して現像装置とつながれている。なお現像ローラ内部の磁極により供給路から現像ローラ側に現像剤が汲み上げられ、現像剤規制部材(ドクター)16により薄層化された現像剤が現像領域に搬送される。
磁極の詳細を以下に説明する。本実施例では、主磁極の上・下流側に補助磁極を備えない磁石ローラ体の配置構成である。磁石ローラ体は、現像領域部分に現像剤を穂立ちさせる現像主磁石P1、現像スリーブ上に現像剤を汲み上げるための磁石P5、汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁石P6、現像後の領域で現像剤を搬送、剤離れさせる磁極P2、P3、P4、備えている。これら各磁石は、現像スリーブの半径方向に向けて配置されている。本実施例では、磁石ローラ体を6極の磁石によって構成しているが、汲み上げ性、黒ベタ画像追従性を向上させるためにP5極からドクタブレード16の間に磁石(磁極)を更に増やして8極以上で構成してもよい。
主磁石の上・下流側に補助磁石を備えた例と同様に、現像主極を形成する主磁石P1は、横断面の小さな磁石から構成されている。横断面の小さい磁石は希土類金属合金により作製されているが、サマリウム合金磁石、特にサマリウムコバルト合金磁石などを用いることもできる。スリーブ径を大きくすることが許容される場合には、フェライト磁石やフェライトボンド磁石を用いてスリーブ側に向いた磁石先端を細く形成することで半値中央角を狭くすることが可能である。
次に現像剤の流れについて、やはり図6および図7を用いて説明する。図6において、現像ローラ5と回収路を含む上段部A、攪拌路と供給路を含む下段部Bに分けて、上から見た図が図6である。図6の矢印は現像剤の流れをあらわし、矢印の大きさは現像剤の流量を模式的にあらわしたものである。現像領域を通過後の現像剤は現像ローラ5内部の磁極により現像ローラより離れ、回収路7に集められる。回収路においては下流部に行くほど現像剤量が増加する。下流部において、剤落下口95から現像剤が下の攪拌路10に落下する。この剤落下口95の真上もしくは近傍にトナー供給口94が配置されており、供給されたトナーはこの剤落下口95から回収された現像剤とともに攪拌路10に落下する。
一方、下段部Bにおいては、攪拌部と供給部にて現像剤が循環しており、攪拌部上流では、上方より落下した回収剤と、供給部からの現像に用いられなかった余剰剤が混合されて攪拌されながら現像剤を搬送する。供給部では現像ローラに現像剤を供給し、下流部に行く従い現像剤量は低下する。
<画像形成装置全体の詳細説明>
図8は、本発明が適用される画像形成装置の内部の構成を示した略中央断面図である。
図8に示す画像形成装置本体100の内部において、記録体搬送路43Aを境にして、上部には矢印方向に無端移動する第1像担持ベルト21を備えた第1像担持体ユニット20を、下部には矢印方向に無端移動する第2像担持ベルト31を備えた第2像担持体ユニット30が配備されている。第1像担持ベルト21の上部張架面には、4個の第1画像形成ユニット80Y、80C、80M、80Kが、第2像担持ベルト31の傾斜した張架面には、4個の第2画像形成ユニット81Y、81C、81M、81Kが配備されている。これら第1、第2画像形成ユニットの番号に沿えたY、C、M、Kは、扱うトナーの色と対応させているもので、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。第1、第2画像形成ユニットに備えられ、第1像担持ベルト21と第2像担持ベルト31とともに回転する感光体1に対しても同じ意味あいでY、C、M、Kを沿えている。なお感光体1Yから1Kは同間隔で配置され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ像担持ベルト21、31との張架部の一部と接触する。
図9において、画像形成装置100の動作時に、不図示の駆動源により、矢印方向に回転するよう回転可能に支持された円筒状の感光体1の周囲に、静電写真プロセスに従い帯電手段であるスコロトロンチャージャ2、露光装置3、現像装置4、クリーニング装置2、光除電装置Q等の作像部材や電位センサS1、画像センサS2が配設されている。
感光体1は、例えば直径30〜120mm程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)を形成したものである。アモルファスシリコン(a−Si)層を形成した感光体も採用可能である。またベルト状の感光体も採用できる。クリーニング装置85は、クリーニングブラシ85a、クリーニングブレード85b、回収部材85cを備え、感光体ドラム1表面に残留するトナー等の異物を除去、回収する。
図示しない露光装置は、各色毎の画像データ対応の光を、スコロトロンチャージャ2で一様に帯電済みの各感光体ドラム1の表面に走査し、静電潜像を形成する。露光装置としては、発光素子としてLED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置が用い得るが、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用い、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光によるレーザスキャン方式の露光装置も採用できる。また帯電手段としては、チャージャのほかに、感光体ドラム1の表面に接触させるタイプ、たとえば帯電ローラも採用できる。
本実施例の現像は、トナーとキャリヤからなるニ成分現像剤を採用している現像方式である。負荷電の感光体1に対しレーザビームにより各感光体1の表面に形成された色毎の静電潜像は、感光体の帯電極性と同極性(マイナス極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる。いわゆる反転現像がおこなわれる。現像装置の構成の詳細説明については前述したとおりである。
複数のローラ23、24、25、26(2個)、27、28、29により支持されて矢印方向に走行する、像担持体としての第1像担持ベルト21が、第1の画像形成ユニット80Y〜80Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kの下部に設けられている。この像担持ベルト21は無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。また第1像担持ベルト21の内周部には各感光体1Y、1C、1M、1Kに対向させて1次転写ローラ22が設けられている。
第1像担持ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にクリーニング装置20Aが設けられている。このクリーニング装置20Aは、像担持ベルトベルト21の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。像担持ベルト21に関連する部材は、第1像担持体ユニットとして一体的に構成してあり、画像形成装置100に対し着脱が可能となっている。
複数のローラ33〜38により支持されて矢印方向に走行する、像担持体としての第2像担持ベルト31が、第2の画像形成ユニット81Y〜81Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kに接触して、設けられている。この像担持ベルト31は無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。像担持ベルト31の内周部には各感光体1Y、1C、1M、1Kに対向させて1次転写ローラ32が設けられている。
第2像担持ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にクリーニング装置30Aが設けられている。このクリーニング装置30Aは、像担持ベルトベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。像担持ベルト31に関連する部材は、第2像担持体ユニット30として一体的に構成してあり、画像形成装置100に対し着脱が可能となっている。
さらに前記第1像担持ベルト21の外周で、支持ローラ28の近傍には、第1の2次転写ローラ46が設けてある。第1像担持ベルト21と2次転写ローラ46の間に記録媒体(以下用紙P)を通過させながら、第1の2次転写ローラ46にバイアスを印加することで第1像担持ベルト21が担持するトナーによる画像が用紙Pに転写される。
前記第2像担持ベルト31の外周で、支持ローラ34の近傍には、第2の2次転写手段である転写チャージャ47が設けてある。転写チャージャ47は公知のタイプで、タングステンや金の細い線を放電電極とし、ケーシングで保持し、放電電極に不図示の電源から転写電流が印加される。像担持ベルト31と転写チャージャ47の間に用紙Pを通過させながら、転写電流を印加することで第2像担持ベルト31が担持するトナーによる画像が用紙Pに転写される。前記転写ローラ46と転写チャージャ47に印加される転写電流の極性は、ともにトナーの極性と逆のプラス極性である。
画像形成装置100の右側には用紙を供給可能に収納した給紙装置40が配備されており、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより記録体搬送経路43Bや43Aに送られる。記録体搬送路43Aの延長上に、前記第2の転写ステーションを通過した用紙を、記録体の搬送方向下流に備えた定着装置60における定着ニップまで、平面状態を保って搬送させるための、記録体移送手段50を備えている。記録体移送手段50は、矢印方向に無端移動する搬送ベルト51を支持するローラ52、53、54、55、56を有し、搬送ベルト51の外側には、ローラ55に対向させてクリーニング装置50A、ローラ56に対向させて記録体Pを吸着させるための吸着用チャージャ57、ローラ54に対向させて除電・分離チャージャ58を備えている。
未定着のトナー画像と接触しながら記録体Pとともに移動する搬送ベルト51は、前記吸着用チャージャ57により、トナーの極性と同極性のマイナス帯電が施される。搬送ベルト51として、金属ベルト、ポリイミドベルト、ポリアミドベルトなどが採用できる。表面にトナーとの離型性を与えるとともに、帯電可能の抵抗値を備える。このベルト51の走行速度は、定着装置における記録体の走行速度と合わせてある。
記録体搬送手段50の用紙搬送方向下流側には、加熱手段を有する定着装置60が設けられている。ローラ内部にヒータを備えるタイプ、加熱されるベルトを走行させるベルト定着装置、また加熱の方式に誘導加熱を採用した定着装置などが採用できる。用紙両面の画像の色合い、光沢度を同じにするため、定着ローラ、定着ベルトの材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、用紙の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。定着の終了した用紙を冷却し、不安定なトナーの状態を早期に安定させるため、冷却機能を有した冷却ローラ対70を定着後の搬送路に備えている。放熱部を有するヒートパイプ構造のローラが採用できる。冷却された用紙は、排紙ローラ対71により、画像形成装置100の左側に設けた排紙スタック部75に排紙、スタックさせる。この排紙スタック部は、大量の用紙をスタック可能にするため、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて用紙を搬送させることもできる。別の後処理装置としては、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置である。
未使用のキャリアを含む現像剤が収納された各色のカートリッジ86Y、86C、86M、86Kが、着脱可能に収納空間86に収納される。不図示の現像剤搬送手段により、各現像装置に必要に応じ現像剤を供給するようになっている。本実施例の構成は、上下に配された画像形成ユニット80、81に対し、カートリッジは共通にしているが、別々にすることもできる。消耗の多いブラックトナー用のカートリッジ86Kを、特に大容量としておくことも可能である。この収納空間86は、画像形成装置上面で操作方向から見て奥側にあって、画像形成装置上面の手前側は平面部分が確保されているため、作業台として利用できる。
以下、動作を説明する。
<片面記録の動作>
前記の構成において、用紙Pの片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。2種類のうちの一つは、第1の像担持ベルト21に担持させた画像を用紙の片面に直接転写する方法であり、他の方法は、第2の像担持ベルト31に担持させた画像を用紙の片面に直接転写する方法である。本実施の形態では画像形成装置100の構成から、第1の像担持ベルト21に担持させた画像を用紙の片面に直接転写する場合には、画像が用紙の上面に、第2の像担持ベルト31に担持させた画像を用紙の片面に直接転写する場合には、画像が用紙の下面に形成される。記録するべきデータが複数の頁になるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好都合である。最後の頁の画像データから順に記録して頁順を揃わせるよう、第1の像担持ベルト21に画像を担持させた後、用紙に転写させる方法について説明する。
画像形成装置100を稼動させると、第1の像担持ベルト21と第1の画像形成ユニット80Y〜80Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kが回動する。同時に第2の像担持ベルト31が回動するが、第2の画像形成ユニット81Y〜81Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kは第2の像担持ベルト31と離間されるとともに不回転状態にされる。まず、画像形成ユニット80Yによる画像形成から開始される。LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置4の作動により、LEDから出射されたイエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置3により一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて静電潜像が形成される。
静電潜像は現像ローラ5によりイエロートナーで現像され、可視像となり、1次転写ローラ22の転写作用により感光体1Yと同期して移動する第1像担持ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が感光体1C、1M、1K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。
この結果、第1像担持ベルト21上には、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色トナー画像が、順次重なり合ったフルカラートナー画像として担持され、第1像担持ベルト21とともに矢印の方向に移動される。
同時に給紙装置40のなかの給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b〜40dから、記録に使われる用紙Pがその供給のための給紙・分離手段41Aから41Dの一つにより繰り出され、搬送ローラ対42B、42Cにより記録体搬送路43Cに搬送される。用紙の先端がレジストローラ対45に咥えられない前に、ジョガー44は、用紙の搬送方向に対し両方の横方向から、用紙の両辺を押すように作動し、用紙横方向の位置整合がはかられる。レジストローラ対45は静止しており、用紙の先端はレジストローラ対45のニップに入り込んだ状態で静止するが、第1像担持ベルト21上の画像との位置が正規なものとなるよう、タイミングをとってレジストローラ対45が回転し、用紙を転写領域に搬送する。
第1像担持ベルト21上のこのフルカラートナー画像は、第1像担持ベルト21と同期して搬送される用紙Pの上面に、二次転写ローラ46による転写作用を受けて転写される。二次転写ローラ46に与えられるバイアスは、トナーの帯電極性と逆のプラス極性である。
その後、第1像担持ベルト21の表面が、ベルトクリーニング装置20Aによりクリーニングされる。また1次転写を終了した第1の画像形成ユニット80Y〜80Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kの表面に残留するトナー等の異物はクリーニング装置85のクリーニングブラシ85a、クリーニングブレード85bにより、各感光体の表面から除去される。各感光体の表面は除電装置Qによる残留電位の除電作用がおこなわれて次の作像・転写工程に備える。除去されたトナー等の異物は、回収手段85cにより、回収部87に送られる。なおセンサS1、S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために不図示の制御手段に情報を出す。
像担持ベルト21に重ねられて担持されていたトナー画像が転写された用紙Pは、搬送装置50の搬送ベルト51により定着装置60に向け移送される。用紙Pを確実に搬送ベルト51とともに移送できるよう、あらかじめ移送ベルト51の表面を、用紙の吸着用チャージャ57により帯電する。用紙Pが搬送ベルト51から分離され、確実に定着装置60に送られるよう、除電・分離チャージャ58が作動する。
用紙P上に重ねられていた各色のトナーが定着装置60の熱による定着作用を受け、溶融、混色されて完全にカラー画像となる。用紙の片面(上面)だけにトナーを有しているので、両面にトナーを有している両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギは少なくて済む。不図示の制御手段が画像に応じて定着装置の使用する電力を最適に制御する。定着されたトナーも用紙上で完全に固着するまでは、搬送路のガイド部材等にこすられ、画像が欠落したり、乱れたりする。この不具合を防止するため、冷却手段である冷却ローラ対70が作動し、トナーと用紙を冷却する。その後、排紙ローラ71により排紙スタック部75に、画像面が上向きとなって排紙される。排紙スタック部75では若い頁の記録物が順次上に重ねられるようにスタックされるよう、作像順序がプログラムされているので、頁順が揃う。排紙スタック部75は、排紙される用紙の増加に従って、下降するので、用紙は整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。記録済みの用紙を排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施するとか、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
用紙Pの片面に画像を形成させる他の方法では、第1の画像形成ユニット80Y〜80Kにおける画像の形成をおこなわないようにするのと、頁揃えのために若い頁の画像データから順に像形成をさせる点が異なるが、基本的には前記の片面記録の工程と同じなので、詳細を省略する。
<両面記録時の動作>
次に用紙Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。画像形成装置に開始信号が入力されると、前記、片面記録の動作で説明した第1の画像形成ユニット80Y、80C、80M、80Kで順次形成する各色ごとの画像を、第1像担持ベルト21に順次1次転写させ、第1の画像として担持させる工程とほぼ平行して、第2の画像形成ユニット81Y、81C、81M、81Kで順次形成する各色ごとの画像を第2像担持ベルト31aに順次1次転写させ、第2の画像として担持させる工程がおこなわれる。図1に示す構成なので、前記第1の画像と第2の画像が、用紙の搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1の画像の形成開始より遅れて第2の画像の形成が開始される。また用紙はレジストローラ対45で静止と再送がおこなわれるので、その時間も見込んで給紙され、ジョガー44で整合される。レジストローラ対45は、タイミングをとって用紙を第1の2次転写手段である転写ローラ46と第1像担持ベルト21で構成された第1転写ステーションに搬送する。転写ローラ46にプラス極性の転写電流が印加され、第1像担持ベルトから用紙Pの片面(図では上面)に画像が転写される。
このようにして片面に画像を有した用紙Pは、転写ローラ46の搬送作用により、引き続き第2の二次転写手段たる転写チャージャ47のある第2転写ステーションに送られる。そしてチャージャにプラス極性の転写電流が印加されることにより、第2像担持ベルト31aにあらかじめ担持されているフルカラーの第2の画像が、一括して用紙Pの下面に転写される。
このようにして両面にフルカラートナー像が転写された用紙Pは、搬送ベルト51により定着装置60へと移送される。吸着用チャージャにより、搬送ベルト51の表面はトナーの極性と同じマイナス極性で帯電される。用紙下面の未定着のトナーがベルトに移らないようにしている。除電・分離チャージャ58には、交流が印加され、用紙はベルト51から分離され、定着装置60へと移送される。定着装置60の熱による定着処理を受け、用紙の両面のトナー画像が溶融、混合される。用紙は引き続いて冷却ローラ対を通過し、排紙ローラ71により排紙スタック部75上に排紙される。
複数の頁の用紙に両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御すると、そこから取り出し、上下面を逆にしたとき記録物は上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となり頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御手段(不図示)により実行される。片面記録、両面記録動作に関して、フルカラー記録を実行させる例で説明したが、ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。
次に実施例4を図10に示す。これは前述の図8に対して通常の片面のみを一度に作像するカラー方式である、いわゆるタンデム構成である。概略構成を以下に示す。
図10のカラー画像形成装置は、いわゆるタンデム方式といわれ、各色毎のプロセスカートリッジPUが直列に配置された構成になっている。各色毎のプロセスカートリッジPUは、感光体1を中心に帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置96等から構成される。また各プロセスカートリッジPUの感光体1に対し、露光装置3、中間転写装置の第1像担持ベルト21が配置されており、その他に、用紙搬送部、紙転写装置34a、定着装置60などを備えている。本発明においては、上述の感光体1、帯電装置2、現像装置4及びクリ−ニング装置96等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジPUとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジPUを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。これらの作像動作は前述の図8において裏面(第二面)の作像がないだけであるため、説明は省略する。
次に本発明に用いられる現像剤の特性について説明する。キャリアについては、体積平均粒径が20〜60μmが好ましい。平均粒径が60μm以下の小粒径のキャリアを用いることで、現像能力を低下させることなく、くみあげ量を低減することができ、現像装置内で循環する現像剤量を低減することができる。特にストレスのかかる現像剤規制部材を通過する現像剤量が少なくなることから、長寿命化に寄与する。さらには現像領域における磁気ブラシがより緻密になるためにさらなる高画質化や画質の安定性が達成される。なおキャリアの平均粒径が60μmより大きいと現像剤循環部でオーバーフローがおきやすくなり、安定な剤循環が行えない。また20μmより小さいと感光体にキャリアが付着したり、現像器からキャリアが飛散しやすくなるという不具合が発生する。キャリアの平均粒径測定については、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7[μm]以上、125[μm]以下のレンジ設定で行うことができる。
次にトナー特性について説明する。粒径について、トナーの体積平均粒径は3〜8μmが好ましい。粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって現像における濃度変動を小さくすることができる。また600dpi以上の微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。一方、体積平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。体積平均粒径(D4)が8μmを超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。また、同時に重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.30の範囲にあることが好ましい。
(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図11、図12は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。すなわち、
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)
と表せる。SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。すなわち、
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)
と表せる。SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算できる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触となるためにトナー同士の吸着力は弱まりしたがって流動性が高くなる。ゆえに剤の循環性が向上するため、ストレスが小さくなり、長期的に安定した一方向循環を行うことが可能となる。また、トナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。一方、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、流動性が悪化し、剤循環性が悪いために好ましくない。また転写率が低下するため好ましくない。
本発明のトナーは、トナーの粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3mg/cm以上の微粒子(以下、単に微粒子という)を付着させたものである。なお、通常の流動性向上剤にシリカ等がよく用いられるが、例えば、このシリカの平均一次粒径は通常10〜30nm、嵩密度が0.1〜0.2mg/cmである。
また本発明において、トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また、微粒子は、トナー粒子、感光体、帯電付与部材との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、現像・転写効率の向上に有効である。また現像剤の流動性が高まるためストレスの低減効果があり、長寿命化にも寄与する。さらに、コロの役割を果たすため、感光体を摩耗または損傷させることなく、クリーニングブレードと感光体との高ストレス(高荷重、高速度等)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。さらに、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。しかも、微粒子として、平均一次粒径が50〜500μmの範囲のものを用いると、十分にその優れたクリーニング性能を活かすことができる上、極めて小粒径であるため、トナーの粉体流動性を低下させることがない。さらに、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。よって経時的にトナーの流動性および帯電性の変化が少ないため、長期的に現像剤の循環を安定に行うことができる。また画質の安定性も高くなる。
微粒子の平均一次粒径(以下、平均粒径という)は、50〜500nmのものが用いられ、特に100〜400nmのものが好ましい。50nm未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してコロの役割を低下する場合が生じる。一方、500μmよりも大きいと、微粒子がブレードと感光体表面の間に位置した場合、トナー自身の接触面積と同レベルのオーダーとなり、クリーニングされるべきトナー粒子を通過させる、即ちクリーニング不良を発生させやすくなる。
嵩密度が0.3mg/cm未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナー及び微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、トナーとコロとしての効果や、クリーニング部で蓄積して、トナーのクリーニング不良を防止するいわゆるダム効果といった働きが低下してしまう。
本発明の微粒子において、無機化合物としては、SiO、TiO、Al、MgO、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO、SrTiO等を例示することができ、好ましくは、SiO、TiO、Alが挙げられる。特にこれら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。
また、有機化合物の微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、前記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
なお、微粒子の嵩密度は下記の方法により測定した。100mlのメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100mlにした。その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。
嵩密度(g/cm)=微粒子量(g/100ml)÷100
本発明の微粒子を、トナー表面に外添加し付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法などがある。
ここで、図13の表に示すような現像磁極の現像ローラを用いた一方向循環型現像器を搭載した画像形成装置で、連続5万枚の耐久性評価を実施した。この画像形成装置の感光体線速は500mm/sである。評価内容として初期、5万枚印字後の画像白抜け、ざらつき、地肌汚れ、画像濃度偏差をランク付けした結果を図13に示す。最も良いレベルが5、異常が目立つレベル1、その中間を3とした。また、総合的な評価は画像白抜け、ざらつき、地肌汚れ、画像濃度偏差のランクの合計が17以上を◎、12以上を○、12未満を×として表している。
初期画像においては、主磁極半値幅が大きくなるにつれ、白抜けおよびざらつきの程度が悪くなる傾向が見られる。5万枚後の画像においては、半値幅が広いNo.1の水準では地肌汚れおよび濃度偏差も悪化している。これは現像剤の劣化により現像剤の帯電性が低下したためであると考えられる。
本発明の第1の実施例の現像装置を示す図 下ケーシングで構成される各搬送路及び各オーガの感光体ドラム側からの斜視図 現像ローラと現像磁極について示す図 現像装置での現像ローラの磁力分布とその大きさ程度を示す図 図1の実施例の変形例を示す図である。 現像装置の他の実施構成を示す図 現像装置の他の実施構成を示す図 本発明が適用される画像形成装置の内部の構成を示した略中央断面図 図8の装置のチャージャの部分の拡大図 本発明の第4の実施例に係る画像形成装置を示す図 形状係数SF−1について示す図 形状係数SF−2について示す図 現像磁極の現像ローラを用いた一方向循環型現像器を搭載した画像形成装置で、連続5万枚の耐久性評価を実施した結果を示す図 2軸搬送タイプの現像装置を示す図 一方向循環方式(3軸構成)の現像装置を示す図 他のスクリューオーガの撹拌搬送している現像剤が混じらない隔壁により遮蔽されて第三のスクリューオーガが撹拌搬送を行う現像装置を示す図 形成される画像の幅方向に連通する二つの攪拌室を有して現像剤を循環搬送する現像装置を示す図
符号の説明
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 現像ローラ
5a 磁石ローラ体(磁石ローラ)
6 回収スクリュー
6a、6b 仕切り板
7 回収搬送路
8 供給スクリュー
8a 移送部位置
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌搬送スクリュー
11a 搬送用スクリュー部
11b 移送用パドル
11c 逆転スクリュー
12 下ケーシング
13 上ケーシング
16 現像剤規制部材
18 余剰現像剤回収部材
19 放熱用部材
20 フィン
20A クリーニング装置
21 第1像担持ベルト
21A ガイド部
22A 現像剤捕捉ローラ
23〜29 ローラ
23A スクレーパ
28 放熱フィン
30 第2像担持体ユニット
30A クリーニング装置
31 第2像担持ベルト
31a 第2像担持ベルト
32 1次転写ローラ
33〜38 ローラ
34a 紙転写装置
40 給紙装置
40a 給紙トレイ
40b〜40d 給紙カセット
41 現像ローラ
41A〜41D 給紙・分離手段
42B、42C 搬送ローラ対
43 現像スリーブ
43A、43B、43C 記録体搬送路
44 ジョガー
45 レジストローラ対
46 2次転写ローラ
47 転写チャージャ
50 記録体移送手段
50A クリーニング装置
51 搬送ベルト
52〜56 ローラ
57 吸着用チャージャ
58 除電・分離チャージャ
60 定着装置
70 冷却ローラ対
71 排紙ローラ対
75 排紙スタック部
80Y、80C、80M、80K 第1画像形成ユニット
81Y、81C、81M、81K 第2画像形成ユニット
85 クリーニング装置
85a クリーニングブラシ
85b クリーニングブレード
85c 回収部材
86 収納空間
86Y、86C、86M、86K カートリッジ
94 現像剤供給口
95 剤落下口
96 クリーニング装置
100 画像形成装置本体
PU プロセスカートリッジ
Q 光除電装置
S1 電位センサ
S2 画像センサ
P 用紙
P1b 現像主磁石
P1a、P1c 主磁極磁力形成補助磁石
P3〜P6 磁石

Claims (15)

  1. トナーとキャリアからなる現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する非磁性スリーブと、該非磁性スリーブ内に固定配置された磁石ローラとからなる現像剤坦持体と、
    該現像剤坦持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、前記現像剤坦持体に現像剤を供給する第一のスクリューを有する第一の搬送路と、
    前記現像剤坦持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記第一のスクリューと平行でかつ同方向に搬送する第2のスクリューを有する第二の搬送路と、
    前記第一の搬送路9から前記現像剤坦持体に供給されなかった余剰現像剤と、前記第一の搬送路を介して前記第二の搬送路からの回収現像剤との供給を受け、前記第一のスクリューと逆方向に攪拌搬送する第三のスクリューを有し、前記余剰現像剤と前記回収現像剤とを攪拌した現像剤を前記第一の搬送路に循環供給する第三の搬送路と、
    前記現像剤担持体に対向して前記第一の搬送路から前記現像剤担持体に供給された現像剤の層の高さを規制する現像剤規制部材とからなる現像装置であって、
    前記磁気ブラシが前記潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40%以上としてなることを特徴とする現像装置。
  2. トナーとキャリアからなる現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する非磁性スリーブと、該スリーブ内に固定配置された磁石ローラからなる現像剤坦持体と、
    該現像剤坦持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、前記現像剤坦持体に現像剤を供給する第一のスクリューを有する第一の搬送路と、
    前記現像剤坦持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記第一のスクリューと平行でかつ同方向に搬送する第2のスクリューを有する第二の搬送路と、
    前記第一の搬送路から前記現像剤坦持体に供給されなかった余剰現像剤と、前記第一の搬送路を介して前記第二の搬送路からの回収現像剤との供給を受け、前記第一のスクリューと逆方向に攪拌搬送する第三のスクリューを有し、前記余剰現像剤と前記回収現像剤とを攪拌した現像剤を前記第一の搬送路に循環供給する第三の搬送路と、
    前記現像剤担持体に対向して前記第一の搬送路から前記現像剤担持体に供給された現像剤の層の高さを規制する現像剤規制部材とからなる現像装置であって、
    前記磁気ブラシが前記潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の半値幅を22度以下としてなることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2の現像装置において、前記磁気ブラシが前記潜像担持体に摺擦される現像ニップ領域における現像磁極である主磁極の磁力形成を補助する補助磁石を備えたことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項3の現像装置において、前記補助磁石を、前記主磁極の形成する主磁石の現像剤搬送方向の上流側及び下流側に配置することを特徴とする現像装置。
  5. 請求項3または4の現像装置において、前記主磁極と前記補助磁極との極性を互いに異ならせてなることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1から5のいずれかの現像装置において、前記主磁極を形成する磁石を、希土類金属合金によって構成してなることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1から6のいずれかの現像装置において、前記各搬送路をほぼ水平に配置してなることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1から6のいずれかの現像装置において、前記第一の搬送路9を、前記第二の搬送路7よりも下側に設置してなることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1から8のいずれかの現像装置において、前記現像剤担持体に印加する電圧波形である現像バイアスを、直流成分に交流成分を重畳したACバイアスとすることを特徴とする現像装置。
  10. 表面に静電潜像が形成される像担持体と、請求項1から9のいずれかの現像装置を複数備え、記録材にカラー画像を形成可能なことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、前記記録材の第一の面に転写される第一のトナー像は、各色(C、M、Y、K)毎に現像器と感光体を少なくとも有する第一画像形成ユニット群と、該第一画像形成ユニット群にて形成された第一トナー像が転写され担持される第一トナー像担持ベルトからなる第一画像ステーションにより形成され、
    前記記録材の第二の面に転写される第二のトナー像は、各色(C、M、Y、K)毎に現像器と感光体を少なくとも有する第二画像形成ユニット群と前記第二画像形成ユニット群にて形成された第二トナー像が転写され担持される第二トナー像担持ベルトからなる第二画像ステーションにより形成され、
    定着前において前記第一のトナー像と第二のトナー像が同時もしくは順次に用紙に転写される、いわゆる1パス両面転写方式であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から12のいずれかの画像形成装置に用いるキャリアであって、体積平均粒径が20〜60μmであることを特徴とするキャリア。
  13. 請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から12のいずれかの画像形成装置に用いるトナーであって、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とするトナー。
  14. 請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から13のいずれかの画像形成装置に用いるトナーであって、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とするトナー。
  15. 請求項1から9のいずれかの現像装置、または請求項10から14のいずれかの画像形成装置に用いるトナーであって、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3g/cm以上の微粒子が外添加されていることを特徴とするトナー。
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