JP4606810B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

本発明は半導体集積回路にかかわり、特には、フリップフロップ回路において無駄な電力消費を抑制するとともに、必要時の高速動作を確保するための技術に関する。
従来のD型フリップフロップ回路(以下FFと記す)は、ダイナミック型、スタティック型、センスアンプ型などがある。
回路の高速化を実現する回路例として、例えば、IEEE JOURNAL OFSOLID-STATE CIRCUITS,VOL.34,NO.4,APRIL.1999 のFig.18に記載されているSemiDynamic fli-flopのよ
うなダイナミック型FFを図13に示す。
また、消費電力の低減を実現する回路例として、例えば、特許文献1に記載されているクロック信号制御機能付きのフリップフロップ回路のようなスタティック型FFを図14に示す。このクロック信号制御機能付きのフリップフロップ回路は、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qが同一状態のときに内部クロックを停止し、内部動作を停止させ消費電力の低減を図るものである。
特開2001−267889号公報(第2−3頁、第5図)
しかしながら、ダイナミック型FFは、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qが同一状態である場合も消費電力が大きく、このため平均電流が大きいという問題がある。
また、スタティック型FFは、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qが同一状態のときに内部クロックを停止してFFの動作を停止させ、低消費電力化を実現することができるが、セットアップ時間が大きく、高速動作がむずかしいという問題がある。
ところで、半導体の微細化に伴って別の問題が生じる。すなわち、各トランジスタ間または各回路ブロック間を分離するために、半導体基板に浅いトレンチ分離領域(STI:Sharow TreNch Isolation)を形成する際に、MOS型トランジスタのソースまたはドレインを構成する拡散領域の特性である分子構造の格子定数が歪むということが現在のところ問題となっている。これにより、STIに近い領域に形成されるトランジスタの拡散領域にストレスがかかり、電荷移動度が低下し、電流能力(Ids)が低下し、閾値電圧(Vth)が上昇することになる。つまり、STIに近いトランジスタ、トランジスタ−トランジスタ間の拡散容量部の間隔が狭いトランジスタは特性が劣化することになる。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、従来、矛盾するとされていた低消費電力化と高速動作性の両立を実現することにある。
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を講じる。
[1]本発明による半導体集積回路は、入力データ信号とクロック信号と制御信号を入力し、出力データ信号を出力するラッチ回路と、前記出力データ信号を保持する保持回路と、前記入力データ信号と前記出力データ信号を入力し、前記入力データ信号と前記出力データ信号の論理の組み合わせにより前記制御信号を生成する帰還回路とを備える。そして、前記制御信号により前記ラッチ回路の内部動作をオン/オフ制御することを特徴とする。
この構成による作用は次のとおりである。入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わらない場合に、ラッチ回路の内部動作をオンにすると、その内部動作は結果的に無駄な動作となる。そこで、入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わらない場合に相当するときは、帰還回路はその論理の組み合わせに基づいてラッチ回路の内部動作をOFFにする制御信号を生成する。ラッチ回路は、その制御信号に基づいて内部動作を停止する。ただし、ラッチ回路に供給されているクロック信号を停止することはない。このクロック信号を停止することなくラッチ回路の内部動作を停止させるところがポイントである。これにより、消費電力を削減することが可能になる。次いで、入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わる場合に相当するときは、帰還回路からの制御信号はラッチ回路の内部動作をアサートするものとなり、ラッチ回路は内部動作を再開し、入力データ信号の変化を出力データ信号の変化へと導く。このとき、クロック信号は発振継続中であるため、セットアップの応答性が高く、高速動作が可能となる。すなわち、従来、矛盾するとされていた消費電力削減と高速動作との両立を実現することができる。
ここで、出力データ信号について補足する。例えば、D‐FFの場合、入力データ信号D、クロック信号CKに対して、出力データ信号は、第1の出力データ信号Qとその反転論理の第2の出力データ信号NQとがある。本発明においては、出力データ信号というときは、第1の出力データ信号Qまたは第2の出力データ信号NQのいずれか一方、または両方を指すものである。この点は、以下の説明にも該当するものである。
上記の「入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わらない場合」とは、例えば、入力データ信号Dに対して第1の出力データ信号Qを考えるとき、D=“H”、Q=“H”の場合と、D=“L”、Q=“L”の場合とがある。また、入力データ信号Dに対して第2の出力データ信号NQを考えるとき、D=“H”、NQ=“L”の場合と、D=“L”、Q=“H”の場合とがある。
[2]上記の[1]の半導体集積回路における前記帰還回路については、次のように構成することが好ましい。すなわち、その帰還回路は、前記入力データ信号と前記出力データ信号とが入力される。そして、前記出力データ信号に基づいて第1の制御信号を生成する。また、前記出力データ信号に基づいて生成される信号と前記入力データ信号とから合成される第2の制御信号を生成する。なお、これについては、後述する実施の形態1(図2)の帰還回路A3を参考にすることができる。
[3]上記の[1]の半導体集積回路における前記ラッチ回路については、次のように構成することが好ましい。すなわち、このラッチ回路は、第1のNAND型ダイナミック回路と第2のNAND型ダイナミック回路とを有する。
第1のNAND型ダイナミック回路は、前記入力データ信号と前記クロック信号と前記第1の制御信号とが入力され、第1のプリチャージノードの充放電を制御するものである。第2のNAND型ダイナミック回路は、前記第1のプリチャージノードと前記クロック信号と前記第2の制御信号が入力され、第2のプリチャージノードの充放電を制御するものである。
第1のNAND型ダイナミック回路は、前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、電荷が第1のプリチャージノードに充電され、前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記入力データ信号および前記第1の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を放電し、前記入力データ信号および前記第1の制御信号のいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を保持する。
第2のNAND型ダイナミック回路は、前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、第2のプリチャージノードに充電され、前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号の少なくともいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を保持する。
なお、これについては、後述する実施の形態1(図2)の第1のNAND型ダイナミック回路a1および第2のNAND型ダイナミック回路a2を参考にすることができる。
[4]上記の[1]の半導体集積回路における前記ラッチ回路については、次のように構成することが好ましい。すなわち、そのラッチ回路は、複数のP型MOSトランジスタと複数のN型MOSトランジスタと1つのインバータとから構成されている。具体的には次のとおりである。
ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第1のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが接地された第1のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記入力データ信号に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第2のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1の制御信号に接続され、ドレインが前記第2のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第3のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、前記ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第2のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第4のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2の制御信号に接続され、ドレインが前記第4のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第5のN型MOSトランジスタと、
入力端子が前記第2のプリチャージノードに接続された第1のインバータと、
ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続された第3のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが前記第3のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第4のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第4のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第6のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第5のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第6のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第7のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第6のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第7のP型MOSトランジスタと
を具備している。
なお、これについては、後述する実施の形態1(図2)のラッチ回路A1を参考にすることができる。
[5]上記において、前記ラッチ回路を次のように構成してもよい。すなわち、前記第1の制御信号および前記第2の制御信号が反転論理であれば、P型MOSトランジスタをN型MOSトランジスタに置き換え、N型MOSトランジスタをP型MOSトランジスタに置き換え、電源を接地に置き換え、接地を電源に置き換えて構成する。
[6]上記において、前記保持回路を次のように構成することが好ましい。すなわち、
ゲートが前記出力データ信号に接続され、ソースが電源に接続された第8のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記出力データ信号に接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第8のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第8のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第8のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の出力データ信号および前記第1の制御信号に接続された第9のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第8のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第1の出力データ信号および前記第1の制御信号に接続された第9のN型MOSトランジスタと
を具備している。
なお、これについては、後述する実施の形態1(図2)のデータ保持回路A2を参考にすることができる。
[7]上記において、前記帰還回路を次のように構成することが好ましい。すなわち、
ゲートが前記入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが前記第8のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第10のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが接地された第10のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記出力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが接地された第11のN型MOSトランジスタと
を具備している。
なお、これについては、後述する実施の形態1(図2)の帰還回路A3を参考にすることができる。
[8]本発明による半導体集積回路は、また、次のように構成されている。すなわち、複数の入力データ信号と入力データ信号選択信号とクロック信号と制御信号を入力し、出力データ信号を出力するラッチ回路と、前記出力データ信号を保持する保持回路と、前記入力データ信号と前記入力データ信号選択信号と前記出力データ信号を入力し、前記入力データ信号選択信号と前記入力データ信号選択信号が選択している前記入力データ信号と前記出力データ信号の論理の組み合わせにより前記制御信号を生成する帰還回路とを備える。そして、前記入力データ信号選択信号と前記入力データ信号選択信号が選択している前記入力データ信号に応じて、前記制御信号により前記ラッチ回路の内部動作をオン/オフ制御することを特徴とする。
これは、入力データ信号が複数ある場合のものである。例えば、フリップフロップ群からなる論理回路において、通常動作時の入力データ信号と、スキャンチェーンとしてのテスト動作時の入力データ信号のように、複数の入力データ信号を切り換えて入力することがある。この場合に、第1の入力データ信号のときは、その入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わらない場合に相当するときに、ラッチ回路の内部動作を停止させ、消費電力を削減するとともに、ラッチ回路の内部動作を再開するときには、セットアップの応答性を高くして、高速動作を可能とする。また、第2の入力データ信号のときは、通常のダイナミック型と同様の動作となり、高速動作が保証される。
[9]本発明による半導体集積回路は、第1の入力データ信号と第2の入力データ信号と入力データ信号選択信号とクロック信号と制御信号を入力し、出力データ信号を出力するラッチ回路と、前記出力データ信号を保持する保持回路と、前記第1の入力データ信号と前記入力データ信号選択信号と前記出力データ信号を入力し、前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合においては、前記第1の入力データ信号と前記出力データ信号の論理の組み合わせにより前記制御信号を制御し、かつ、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合においては、前記制御信号として常に一定値を出力する帰還回路とを備える。そして、前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合において、前記制御信号により前記ラッチ回路の内部動作をオン/オフ制御し、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合において、前記ラッチ回路の内部動作を常に動作状態に制御することを特徴とする。
この構成による作用は次のとおりである。入力データ信号選択信号が第1の入力データ信号を選択している状態では、上記の[1]と同様の機能を発揮する。すなわち、第1の入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わらない場合に相当するときは、帰還回路はその論理の組み合わせに基づいてラッチ回路の内部動作をOFFにする制御信号を生成する。ラッチ回路は、その制御信号に基づいて内部動作を停止する。ただし、ラッチ回路に供給されているクロック信号を停止することはない。このクロック信号を停止することなくラッチ回路の内部動作を停止させるところがポイントである。これにより、消費電力を削減することが可能になる。次いで、第1の入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせがクロック信号のアサートの前後で変わる場合に相当するときは、帰還回路からの制御信号はラッチ回路の内部動作をアサートするものとなり、ラッチ回路は内部動作を再開し、入力データ信号の変化を出力データ信号の変化へと導く。このとき、クロック信号は発振継続中であり、セットアップの応答性が高く、高速動作が可能となる。すなわち、従来、矛盾するとされていた消費電力削減と高速動作との両立を実現することができる。
また、入力データ信号選択信号が第2の入力データ信号を選択している状態では、通常のダイナミック型と同様の動作となり、高速動作が保証される。
この場合において、第1の入力データ信号としては遷移確率が低い信号を設定し、第2の入力データ信号としては遷移確率が高い信号を設定すればよい。例えば、フリップフロップ群からなる論理回路において、通常動作時の入力データ信号が第1の入力データ信号に相当し、スキャンチェーンとしてのテスト動作時の入力データ信号が第2の入力データ信号に相当する。
[10]上記の[9]の半導体集積回路における前記ラッチ回路については、次のように構成することが好ましい。すなわち、そのラッチ回路は、ダイナミック回路とNAND型ダイナミック回路とを有する。
ダイナミック回路は、次のように構成されている。すなわち、
前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合において、
前記第1の入力データ信号と前記出力データ信号に基づいて前記第1の入力データ信号と反転極性であるように出力された第1の制御信号が入力され、
前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、電荷が第1のプリチャージノードに充電され、
前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記第1の入力データ信号および前記第1の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1の入力データ信号および前記第1の制御信号がいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を保持する。
かつ、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合において、
前記第2の入力データ信号が“H”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を放電し、
前記第2の入力データ信号が“L”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を保持する。
また、NAND型ダイナミック回路は、次のように構成されている。すなわち、
前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合において、
前記第1のプリチャージノードと前記出力データ信号に基づいて前記第1の入力データ信号と同一極性であるように出力される信号と前記第1の入力データ信号の論理和である第2の制御信号が入力され、
前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、前記第2のプリチャージノードに充電され、
前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号がいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を保持する。
かつ、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合において、
前記入力データ信号選択信号が“H”レベルの場合において、前記第1のプリチャージノードが“H”レベルの場合、
前記第2のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1のプリチャージノードが“L”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を保持する。
なお、これについては、後述する実施の形態2(図5)のダイナミック回路a11およびNAND型ダイナミック回路a12を参考にすることができる。
[11]上記の[9]の半導体集積回路における前記ラッチ回路については、次のように構成することが好ましい。すなわち、そのラッチ回路は、複数のP型MOSトランジスタと複数のN型MOSトランジスタと1つのインバータとから構成されている。具体的には次のとおりである。
ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第1のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが接地された第1のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1の入力データ信号に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第2のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1の制御信号に接続され、ドレインが前記第2のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第3のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第2のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第4のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2の制御信号に接続され、ドレインが前記第4のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第5のN型MOSトランジスタと、
入力端子が前記第2のプリチャージノードに接続された第1のインバータと、
ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続された第3のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが前記第3のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第4のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第4のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第6のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第5のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第6のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第7のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第6のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第7のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第2の入力データ信号に接続され、ドレインが第1のプリチャージノードに接続された第17のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続され、ドレインが前記第17のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第18のN型MOSトランジスタと
を具備している。
なお、これについては、後述する実施の形態2(図5)のラッチ回路A11を参考にすることができる。
[12]上記の[9]〜[11]の半導体集積回路における前記帰還回路については、次のように構成することが好ましい。すなわち、その帰還回路は、
ゲートが前記出力データ信号に接続され、ソースが電源に接続された第8のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1の入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが前記第8のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第10のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第1の入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続された第10のN型MOSトランジスタと、ゲートが前記出力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが前記第10のN型MOSトランジスタのソースに接続された第11のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続され、ソースが電源に接続された第11のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第11のP型MOSトランジスタのドレインと接続された第12のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第12のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第10のN型MOSトランジスタのソースに接続された第13のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記第12のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続された第12のP型MOSトランジスタと、
ゲートがデータ保持ノードに接続され、ソースが前記第11のP型MOSトランジスタのドレインに接続され、ドレインが前記第1の制御信号に接続された第13のP型MOSトランジスタと、
ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続されドレインが前記第1の制御信号に接続され、ソースが接地された第14のN型MOSトランジスタと、
ゲートが前記データ保持ノードに接続され、ドレインが前記第1の制御信号に接続され、ソースが接地された第15のN型MOSトランジスタと
を具備している。
なお、これについては、後述する実施の形態2(図5)の帰還回路A13を参考にすることができる。
上記において、第1のプリチャージノードに対する放電経路での放電動作と第2のプリチャージノードに対する放電経路での放電動作が競合(レイシング)すると、誤動作を生じる可能性が残る。そこで、この競合を防止するために、第1のプリチャージノードでの電荷のディスチャージを早くし、第2のプリチャージノードでの電荷のディスチャージを遅くするように制御する。以下、この改良点について説明する。
[13]上記において、前記ラッチ回路は次のように構成することが好ましい。すなわち、物理配置上の空間的距離について、前記第1のN型MOSトランジスタと前記第3のN型MOSトランジスタとの距離は、前記第1のN型MOSトランジスタと前記第5のN型MOSトランジスタとの距離よりもに短く設定されている構成とする。
この構成による作用は次のとおりである。空間的距離が小さい方が動作しやすい。つまり、応答性がより高い。したがって、距離の短い方の第3のN型MOSトランジスタが存在する第1のプリチャージノードの放電経路の方がより早くディスチャージし、動作の安定性が増す。
[14]上記において、前記ラッチ回路は次のように構成することが好ましい。すなわち、MOSトランジスタの閾値電圧について、前記第2のN型MOSトランジスタおよび前記第3のN型MOSトランジスタの閾値電圧は、前記第4のN型MOSトランジスタおよび前記第5のN型MOSトランジスタの閾値電圧よりも低く設定されている構成とする。
この構成による作用は次のとおりである。閾値電圧が低い方が動作しやすい。つまり、応答性がより高い。したがって、閾値電圧の低い方の第2、第3のN型MOSトランジスタが存在する第1のプリチャージノードの放電経路の方がより早くディスチャージし、動作の安定性が増す。
[15]上記において、前記ラッチ回路は次のように構成することが好ましい。すなわち、前記第1のN型MOSトランジスタと前記第2のN型MOSトランジスタと前記第3のN型MOSトランジスタとが1つの回路ブロックとして半導体基板に形成され、また、前記第4のN型MOSトランジスタと前記第5のN型MOSトランジスタとが別の1つの回路ブロックとして前記半導体基板に形成されている。そして、前記第1のN型MOSトランジスタと前記第2のN型MOSトランジスタと前記第3のN型MOSトランジスタとは、隣接する他の回路ブロックに対して横方向にそれらのソースおよびドレインを構成する拡散領域とそれらのゲート電極と順に形成されている。また、前記第4のN型MOSトランジスタと前記第5のN型MOSトランジスタとは、隣接する他の回路ブロックに対して横方向にそれらのソースおよびドレインを構成する拡散領域とそれらのゲート電極とが順に形成されている。この方式によっても、第2、第3のN型MOSトランジスタが存在する第1のプリチャージノードの放電経路の方がより早くディスチャージし、動作の安定性が増す。
なお、これについては、後述する実施の形態3(図7)を参考にすることができる。
[16]上記[15]において、前記ラッチ回路は次のように構成することが好ましい。すなわち、前記隣接する他の回路ブロックとの間に形成される浅いトレンチ分離領域によって拡散領域の特性が劣化する場合、前記第4のN型MOSトランジスタのソースおよび前記第5のN型MOSトランジスタのドレインを構成する拡散領域が浅いトレンチ分離領域側に形成されている。この方式によっても、第1のプリチャージノードの放電経路の方がより早くディスチャージし、動作の安定性が増す。
なお、これについては、後述する実施の形態3(図8)を参考にすることができる。
[17]上記において、前記ラッチ回路は次のように構成することが好ましい。すなわち、前記ラッチ回路は、前記隣接する他の回路ブロックとの間に形成される浅いトレンチ分離領域によって拡散領域の特性が良化する場合、前記第1のN型MOSトランジスタおよび前記第2のN型MOSトランジスタおよび前記第3のN型MOSトランジスタのドレインを構成する拡散領域が浅いトレンチ分離領域側に形成されている。この方式によっても、第1のプリチャージノードの放電経路の方がより早くディスチャージし、動作の安定性が増す。
比較すると、[16]はトレンチ分離領域によって拡散領域の特性が劣化する場合であり、[17]はトレンチ分離領域によって拡散領域の特性が良化する場合であり、互いに逆の関係にあり、[16]では第4および第5のN型MOSトランジスタの拡散領域をクロック信号入力箇所から離すのに対して、[17]では第2および第3のN型MOSトランジスタの拡散領域をクロック信号入力箇所から離している。
[18]上記において、前記ラッチ回路は次のように構成することが好ましい。すなわち、前記ラッチ回路は、クロック停止時に、前記第1のN型MOSトランジスタのソースの電位と前記第6のN型MOSトランジスタのソースの電位と前記第7のN型MOSトランジスタのソースの電位を上昇させるように構成されている。
これによれば、クロック停止時に接地電位の電位レベルを上げることにより、ラッチ回路のリーク電流を削減することができる。
[19]上記において、前記ラッチ回路、保持回路、帰還回路の電源につき、ラッチ回路の電源と保持回路・帰還回路の電源とを互いに独立させ、個別的に制御可能に構成することが好ましい。このように構成することにより、ラッチ回路に対してクロック停止時は電源をOFFにし、保持回路に保持している情報を保ったまま、ラッチ回路のリーク電流を削減することができる。
[20]上記において、前記ラッチ回路におけるN型MOSトランジスタの基板電位を次のように制御することが好ましい。すなわち、前記第1の制御信号が“L”レベルの場合、前記第2のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第3のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて低くし、前記第1の制御信号が“H”レベルレベルの場合、前記第2のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第3のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて高くする。また、前記第2の制御信号が“L”レベルの場合、前記第4のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第5のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて低くし、前記第2の制御信号が“H”レベルの場合、前記第4のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第5のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて高くする。
このように構成することにより、N型MOSトランジスタの動作時には、基板電位をフォワードバイアス方向に制御して閾値電位を低くし、高速に動作させることができる。また、N型MOSトランジスタが静止する場合には、基板電位をバックバイアス方向に制御して閾値電位を高くし、リーク電流を削減することができる。
[21]上記において、前記ラッチ回路を次のように構成してもよい。すなわち、前記第1の制御信号および前記第2の制御信号が反転論理であれば、P型MOSトランジスタをN型MOSトランジスタに置き換え、N型MOSトランジスタをP型MOSトランジスタに置き換え、電源を接地に置き換え、接地を電源に置き換えて構成する。
[22]上記において、前記帰還回路は、次のように構成することが好ましい。前記クロック信号が“L”レベルの場合の前記入力データ信号および前記出力データ信号の論理の組み合わせにより生成する前記制御信号を保持し、前記クロック信号が“H”レベルの場合も前記ラッチ回路に前記保持している制御信号を出力するように構成する。
これによれば、前記制御信号を保持することにより前記制御信号を生成している信号のひとつである前記入力データ信号のホールド時間を短縮することができる。
[23]上記において、前記帰還回路は、次のように構成することが好ましい。前記帰還回路は、前記クロック信号が“L”レベルの場合ONするパスゲートと前記制御信号を保持する回路を備える制御信号ラッチ回路を備えるように構成する。
以上のように本発明によれば、入力データ信号と出力データ信号の論理の組み合わせが無駄な電力消費を招来するモードのときは、ラッチ回路へのクロック信号供給は継続したままの状態で、ラッチ回路の内部動作をOFFし、無駄な消費電力を削減するとともに、ラッチ回路の内部動作の再開時には、セットアップの応答性を高くして高速動作を可能とすることができる。このように、従来、矛盾するとされていた消費電力削減と高速動作との両立を実現することができる。
以下、本発明にかかわる半導体集積回路の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における半導体集積回路の概略構成を示すブロック図である。A1はラッチ回路、A2はデータ保持回路、A3は帰還回路であり、これらは上記[1]の通りの構成となっている。なお、帰還回路A3への入力については、信号ラインL1に代えて、二点鎖線のようにデータ保持回路A2からの信号ラインL2としてもよい。I02はインバータである。
図2は、本発明の実施の形態1における半導体集積回路の1構成例を示す回路図である。図2において、図1のA1,A2,A3が対応している。P01〜P10はP型MOSトランジスタであり、N01〜N11はN型MOSトランジスタであり、I01は第1のインバータ、I02は第2のインバータであり、入力データ信号D、クロック信号CKを入力して、第1の出力データ信号Q、第1の出力データ信号Qの反転論理である第2の出力データ信号NQを出力する。C01は第1のプリチャージノード、C02は第2のプリチャージノード、C03はデータ保持ノードであり、S01は第1の帰還信号、S02は第2の帰還信号である。これらの構成要素は、上記[4]で説明した内容に対応している。
第1のNAND型ダイナミック回路a1は、PchトランジスタP01、NchトランジスタN02、NchトランジスタN03およびNchトランジスタN01の直列接続として構成されている。第2のNAND型ダイナミック回路a2は、PchトランジスタP02、NchトランジスタN04、NchトランジスタN05およびNchトランジスタN01の直列接続として構成されている。
帰還回路A3が生成出力する第1の帰還信号S01は、第2の出力データ信号NQの論理反転に伴って論理反転する信号である。これは、第1のNAND型ダイナミック回路a1の放電の許可/禁止を制御するためのもので、NchトランジスタN03のゲートに接続されている。
帰還回路A3が生成出力する第2の帰還信号S02は、入力データ信号Dと第2の出力データ信号NQとに基づいて生成される。これは、第2のNAND型ダイナミック回路a2の放電の許可/禁止を制御するためのもので、NchトランジスタN05のゲートに接続されている。第2の帰還信号S02は、第1の出力データ信号Qが“L”レベルのときは必ず“L”レベルで、第1の出力データ信号Qが“H“レベルのときは入力データ信号Dが“H”レベルならやはり“L”レベルで、入力データ信号Dが“L”レベルなら“H”レベルとなる信号である。
なお、図2では、第1の出力データ信号Qと第2の出力データ信号NQが記述されているが、第1の出力データ信号Qしかない場合でも、第2の出力データ信号NQしかない場合でも問題ない。
図3は、図2の構成の半導体集積回路の動作を示す波形図である。
(1)時刻T0において、クロック信号CKが“L”レベルであり、PchトランジスタP01,P02はONとなり、一方、NchトランジスタN01がOFFとなる。このとき、入力データ信号Dも第1の出力データ信号Qも“L”レベルである。第2の出力データ信号NQは“H”レベルであり、データ保持ノードC03は“L”レベルであり、第1の帰還信号S01は“H”レベルであるので、NchトランジスタN03はON状態となっている。しかし、入力データ信号Dが“L”レベルのためNchトランジスタN02はOFF状態であり、“L”レベルのクロック信号CKのためにNchトランジスタN01もOFF状態であり、したがって、第1のプリチャージノードC01は“H”レベルにプリチャージされる。また、第2の出力データ信号NQが“H”レベルのためNchトランジスタN11はON状態であり、第2の帰還信号S02は“L”レベルのため、NchトランジスタN05はOFF状態である。第1のプリチャージノードC01が“H”レベルでNchトランジスタN04がON状態であるが、NchトランジスタN05がOFF状態であるので、第2のプリチャージノードC02は“H”レベルにプリチャージされる。
上記のように、時刻T0で第1のプリチャージノードC01および第2のプリチャージノードC02がともに“H”レベルにプリチャージされる。このとき、他の状態がどのようになっているかを示す。第1のインバータI01の出力は、第2のプリチャージノードC02が“H”レベルのため“L”レベルであり、その結果、PchトランジスタP06,P03はON状態である。また、PchトランジスタP07,P05はOFFである。NchトランジスタN06は、第1のプリチャージノードC01が“H”レベルであるのでON状態であり、PchトランジスタP04はOFFである。NchトランジスタN07は、NchトランジスタN06がONでグランドへの接続状態であるので、OFFである。PchトランジスタP08は第2の出力データ信号NQが“H”レベルであるのでOFFであり、NchトランジスタN08はON状態である。PchトランジスタP10は入力データ信号Dが“L”であるのでON、NchトランジスタN10はON状態である。NchトランジスタN08がONでグランドへの接続状態であるので、PchトランジスタP09はON、NchトランジスタN09はOFFである。データ保持回路A2におけるデータ保持ノードC03は“L”レベルとなっている。
(2)時刻T1でクロック信号CKが“H”レベルに立ち上がったとする。このとき、入力データ信号Dは“L”レベル、第1の出力データ信号Qは“L”レベルである。すなわち、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとがともに“L”レベルのラッチ回路内部動作の停止条件となっている。PchトランジスタP01,P02はOFFに反転し、NchトランジスタN01がONに反転するが、NchトランジスタN02は入力データ信号Dが“L”レベルのままであるためOFF状態を保つことから、第1のプリチャージノードC01に対する放電は起こらず、第1のプリチャージノードC01は電荷は保持し“H”レベルのままである。一方、NchトランジスタN05は第2の帰還信号S02が“L”レベルのままであるためOFF状態を保つことから、第2のプリチャージノードC02に対する放電は起こらず、第2のプリチャージノードC02は電荷は保持し“H”レベルのままである。ラッチ回路A1の出力段のPchトランジスタP05、NchトランジスタN07はともにOFF状態のままである。したがって、第2の出力データ信号NQおよび第1の出力データ信号Qの状態は変わらず、第1の帰還信号S01および第2の帰還信号S02も変わらない。
第1の出力データ信号Qが“L”レベルのときに入力データ信号Dが“L”であれば、クロック信号CKの立ち上がりで得られる結果は、元の第1の出力データ信号Qの状態と同じ“L”レベルである。したがって、ラッチ回路内部動作を停止しても結果は同じである。ラッチ回路内部動作を停止したので、消費電力を削減できる。しかも、ラッチ回路内部動作の停止をクロック信号CKの供給停止で実現するのではなく、論理回路内での信号伝播の制御によって行っている。そのため、後述(3)でラッチ回路内部動作の停止条件が解除されたのちの(4)での応答速度が速いものとなる。
(3)時刻T2において、入力データ信号Dが“L”レベルから“H”レベルに立ち上がったとする。これで、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとの論理の組み合わせが不一致となり、ラッチ回路内部動作の停止条件が解除される。
(4)次いで時刻T3において、クロック信号CKが“H”レベルに立ち上がったとする。入力データ信号Dが“H”レベルに反転すると、NchトランジスタN10がONし、第2の帰還信号S02は“L”レベルに保たれている。また、入力データ信号Dの“H”レベルへの反転により、NchトランジスタN02がONし、このとき、すでに第1の帰還信号S01が“H”レベルでNchトランジスタN03はON状態にあり、クロック信号CKの立ち上がりでNchトランジスタN01もON状態であるため、第1のプリチャージノードC01がグランドに接続され、放電が行われる。
放電のために第1のプリチャージノードC01が“L”レベルになると、NchトランジスタN06,N04に影響が伝播する。
NchトランジスタN06がOFF状態に反転し、PchトランジスタP04がON状態に反転する。PchトランジスタP03はON状態であったので、NchトランジスタN07のゲートが“H”レベルに反転し、NchトランジスタN07がON状態となる。これで、ラッチ回路A1の出力状態が切り換えられる。すなわち、NchトランジスタN07がグランドに接続されることから、第2の出力データ信号NQはそれまでの“H”レベルから“L”レベルへと反転する。これに伴って、第1の出力データ信号Qが“L”レベルから“H”レベルに反転する。第1の出力データ信号Qは入力データ信号Dとともに“H”レベルとなったことになる。同時に、第1の帰還信号S01が“L”レベルへ反転する。第1の帰還信号S01が“L”レベルになると、NchトランジスタN03がOFF状態に戻り、第1のプリチャージノードC01は充電許可待機状態となる。
また、第1のプリチャージノードC01が“L”レベルへ反転したことに伴い、NchトランジスタN04はOFFとなる。第2のプリチャージノードC02は電荷は保持したままで“H”レベルである。
第2の出力データ信号NQが“L”レベルへ反転したことは、データ保持回路A2に保持される。インバータ(P08,N08)の出力が反転し、データ保持ノードC03が“H”レベルへ反転する。なお、インバータ(P09,N09)の出力が“L”レベルに保持される。
以上のように、入力データ信号Dが“L”レベルから“H”レベルに反転し、その状態でクロック信号CKが立ち上がると、第1の出力データ信号Qが“L”レベルから“H”レベルに反転する。すなわち、ラッチ回路内部動作の停止条件が解除されたのちのクロック信号CKの立ち上がりにより、ラッチ回路内部動作の再開が高速に立ち上がっている。それは、クロック信号CKの発振を継続していたからである。
この期間の動作により、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとがともに“H”レベルのラッチ回路内部動作の停止条件が成立したことになる。
(5)時刻T4において、クロック信号CKが“L”レベルに立ち下がると、PchトランジスタP01,P02はONとなり、直前まで“L”レベルにあった第1のプリチャージノードC01は“H”レベルにプリチャージされる。なお、このとき、NchトランジスタN03は第1の帰還信号S01が“L”レベルのためOFF状態であり、プリチャージを補償する。第2のプリチャージノードC02に対しても電荷補充が行われる。
(6)時刻T5においてクロック信号CKが“H”レベルに立ち上がる。このとき、入力データ信号Dも第1の出力データ信号Qも“H”レベルである。これは、ラッチ回路内部動作の停止条件が成立していることを意味する。クロック信号CKの立ち上がりにより、PchトランジスタP01,P02はOFFに反転し、NchトランジスタN01がONに反転する。また、入力データ信号Dが“H”レベルであるので、NchトランジスタN02はON状態となっている。しかし、第1の帰還信号S01が“L”レベルのままで、NchトランジスタN03がOFF状態を保つため、第1のプリチャージノードC01に対する放電は起こらず、第1のプリチャージノードC01は電荷は保持し“H”レベルのままである。一方、NchトランジスタN05は第2の帰還信号S02が“L”レベルのままであるためOFF状態を保つことから、第2のプリチャージノードC02に対する放電は起こらず、第2のプリチャージノードC02は電荷は保持し“H”レベルのままである。よって、ラッチ回路A1の出力段のPchトランジスタP05、NchトランジスタN07はともにOFF状態のままである。したがって、第2の出力データ信号NQおよび第1の出力データ信号Qの状態は変わらず、第1の帰還信号S01および第2の帰還信号S02も変わらない。
ここで、上記した(4)の場合と比較すると、(4)の場合は、クロック信号CKの立ち上がりに起因して、第1のプリチャージノードC01で放電が生じ、ラッチ回路A1がアクティブに動作したが、その要因は、クロック信号CKの立ち上がりの直前で、入力データ信号Dが“H”レベル、出力データ信号Qが“L”レベルであるため、ラッチ回路内部動作の停止条件が解除されていたためである。
これに対して、(6)の場合は、クロック信号CKの立ち上がりにもかかわらず、第1のプリチャージノードC01でも第2のプリチャージノードC02でも放電は生じず、ラッチ回路の動作が停止されている。その要因は、クロック信号CKの立ち上がりの直前で、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとがともに“H”レベルのラッチ回路内部動作の停止条件が成立しているためである。
第1の出力データ信号Qが“H”レベルのときに入力データ信号Dが“H”であれば、クロック信号CKの立ち上がりで得られる結果は、元の第1の出力データ信号Qの状態と同じ“H”レベルである。したがって、ラッチ回路内部動作を停止しても結果は同じである。ラッチ回路内部動作を停止したので、消費電力を削減できる。しかも、ラッチ回路内部動作の停止をクロック信号CKの供給停止で実現するのではなく、論理回路内での信号伝播の制御によって行っている。そのため、後述(6)でラッチ回路内部動作の停止条件が解除されたのちの(7)応答速度が速いものとなる。
(7)時刻T6において、入力データ信号Dが“H”レベルから“L”レベルに立ち下がったとする。これで、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとの論理の組み合わせが不一致となり、ラッチ回路内部動作の停止条件が解除される。これにより、NchトランジスタN10がOFF状態に反転し、PchトランジスタP10がON状態に反転する。PchトランジスタP08はすでにON状態であるから、第2の帰還信号S02が“L”レベルから“H”レベルに反転する。その結果、NchトランジスタN05がON状態に反転する。これで、放電許可待機状態となる。ただし、クロック信号CKが“L”レベルで、PchトランジスタP02がON状態であり、また、PchトランジスタP06もON状態にあるため、第2のプリチャージノードC02には充電が継続されている。
(8)次いで時刻T7において、クロック信号CKが“H”レベルに立ち上がったとする。PchトランジスタP01がOFFし、第1のプリチャージノードC01への充電は停止される。また、NchトランジスタN01がONするが、第1の帰還信号S01が“L”レベルであるため、NchトランジスタN03はON状態を保ち、第1のプリチャージノードC01は電荷は保持したままでHレベルである。一方、PchトランジスタP02もOFFし、第2のプリチャージノードC02への充電も停止される。このときすでに第2の帰還信号S02が反転して“H”レベルにあり、連動してNchトランジスタN05がON状態に切り換わっているので、そして、NchトランジスタN04はもとからON状態であり、NchトランジスタN01はクロック信号CKの立ち上がりでONしているので、第2のプリチャージノードC02において放電が開始される。第2のプリチャージノードC02の電位が下がり、第1のインバータI01の出力が“H”レベルに反転すると、PchトランジスタP06がOFFし、第2のプリチャージノードC02の電位が急速に降下する。
この放電のために第2のプリチャージノードC02が“L”レベルになると、PchトランジスタP05がON状態に反転する。NchトランジスタN07はON状態のままである。これで、ラッチ回路A1の出力状態が切り換えられる。すなわち、PchトランジスタP05が電源電位VDDに接続されることから、第2の出力データ信号NQはそれまでの“L”レベルから“H”レベルに反転する。これに伴って、第1の出力データ信号Qが“H”レベルから“L”レベルに反転する。これで、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとがともに“L”レベルのラッチ回路内部動作の停止条件が成立となる。同時に、第1の帰還信号S01が“H”レベルへ反転する。第1の帰還信号S01が“H”レベルになると、NchトランジスタN03がON状態に戻り、第1のプリチャージノードC01は放電許可待機状態となる。
また、第2のプリチャージノードC02が“L”レベルへ反転したことに伴い、PchトランジスタP07はONとなり、第1のプリチャージノードC01へ電荷補充される。
第2の出力データ信号NQが“H”レベルへ反転したことは、データ保持回路A2に保持される。インバータ(P08,N08)の出力が反転し、データ保持ノードC03が“L”レベルへ反転する。なお、インバータ(P09,N09)の出力が“H”レベルに保持される。
以上のように、入力データ信号Dが“H”レベルから“L”レベルに反転し、その状態でクロック信号CKが立ち上がると、第1の出力データ信号Qが“H”レベルから“L”レベルに反転する、これは、あらかじめラッチ回路内部動作の停止条件(入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとがともに“H”レベル)が解除されていたことによる。
第2の出力データ信号NQが“H”レベルへ反転し、第1の帰還信号S01が“H”レベルになると、NchトランジスタN03がON状態に反転し、第1のプリチャージノードC01が放電許可待機状態となる。
また、第2の出力データ信号NQが“H”レベルに反転したことに伴い、帰還回路A3のNchトランジスタN11がON状態に反転し、第2の帰還信号S02も“H”レベルから“L”レベルに反転する。これに伴い、NchトランジスタN05がOFF状態に反転し、第2のプリチャージノードC02は充電許可待機状態となる。
(9)時刻T8でクロック信号CKが“L”レベルに立ち上がったとする。PchトランジスタP01,P02はONとなり、直前まで“L”レベルにあった第2のプリチャージノードC02は“H”レベルにプリチャージされる。なお、このとき、NchトランジスタN05は第2の帰還信号S02が“L”レベルのためOFF状態であり、プリチャージを補償する。第1のプリチャージノードC01に対しても電荷補充が行われる。これで、(1)の時刻T0と同じ状態に戻る。
上記で説明した本実施の形態をまとめると、次のようにいうことができる。
入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qとがともに“L”レベルまたはともに“H”レベルのラッチ回路内部動作の停止条件が成立しているときには、クロック信号CKの変化にかかわらず、ラッチ回路A1の内部動作を停止させ、低消費電力化を実現することが可能である。また、ラッチ回路A1の内部動作を停止させるときに、クロック信号CKの発振は継続しているので、論理の組み合わせが“H”,“L”または“L”,“H”になり、ラッチ回路内部動作の停止条件が解除されたのちのセットアップが高速化されている。
ここで、本実施の形態の半導体集積回路の動作が高速であることを回路シミュレーションデータに基づいて検証する。
セットアップの限界値は、入力データ信号Dの値がクロック信号CKの立ち上がりエッジより十分時間的に前に確定しているときの、クロック信号CK−出力データ信号NQの遅延値に比べて5%遅延したときと定義する。そして、セットアップ限界値で入力データ信号Dが確定したときの、入力データ信号Dおよび出力データ信号NQの遅延状態を検証する。
なお、シミュレーション条件は次のように設定した。
図2、図13、図14において、すべてのN型MOSトランジスタの単位幅あたりの飽和電流を380μA/μm、その閾値電圧を300mV、すべてのP型MOSトランジスタの単位幅あたりの飽和電流を160μA/μm、その閾値電圧を−300mV、電源電圧VDDを1.3V、すべてのトランジスタのチャネル長を0.12μmとした。
また、図2において、次のように仮定した。
NchトランジスタN01のチャネル幅を2μm、NchトランジスタN02のチャネル幅を2μm、NchトランジスタN03のチャネル幅を2μm、NchトランジスタN04のチャネル幅を2μm、NchトランジスタN05のチャネル幅を2μm、NchトランジスタN06のチャネル幅を0.4μm、NchトランジスタN07のチャネル幅を2μm、NchトランジスタN08のチャネル幅を0.4μm、NchトランジスタN09のチャネル幅を0.4μm、NchトランジスタN10のチャネル幅を0.4μm、NchトランジスタN11のチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタP01のチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタP02のチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタP03のチャネル幅を1.6μm、PchトランジスタP04のチャネル幅を1.6μm、PchトランジスタP05のチャネル幅を4μm、PchトランジスタP06のチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタP07のチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタP08のチャネル幅を2μm、PchトランジスタP09のチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタP10のチャネル幅を2μm、インバータI01のP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μm、インバータI01のN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータI02のP型MOSトランジスタのチャネル幅を5.4μm、インバータI02のN型MOSトランジスタのチャネル幅を3.2μmとした。
また、IEEE JOURNAL OF SOLID-STATECIRCUITS,VOL.34,NO.4,APRIL.1999 のFig.1
8.に示されるものを図13に掲げ、これを参照し、次のように仮定した。
NchトランジスタN201のチャネル幅を3.6μm、NchトランジスタN202のチャネル幅を4.9μm、NchトランジスタN203のチャネル幅を5.5μm、NchトランジスタN204のチャネル幅を1.7μm、NchトランジスタN205のチャネル幅を1.7μm、PchトランジスタP201のチャネル幅を0.8μm、PchトランジスタP202のチャネル幅を5.5μm、インバータI201のP型MOSトランジスタのチャネル幅を1.16μm、インバータI201のN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.6μm、インバータI202のP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μm、インバータI202のN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータI203のP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータI203のN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータI204のP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータI204のN型MOSトランジスタのチャネル幅を1.2μm、インバータI205のP型MOSトランジスタのチャネル幅を5.4μm、インバータI205のN型MOSトランジスタのチャネル幅を3.1μm、インバータI206のP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.6μm、インバータI206のN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、ANDゲートA201の2つのP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.5μm、ANDゲートA201の2つのN型MOSトランジスタのチャネル幅を1.9μmとした。
また、図14において、インバータ10hのP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μm、インバータ10hのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、トランスミッションゲート10iのP型MOSトランジスタのチャネル幅を1.0μm、トランスミッションゲート10iのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.5μm、インバータ10jのP型MOSトランジスタのチャネル幅を1.6μm、インバータ10jのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μm、トランスミッションゲート10cのP型MOSトランジスタのチャネル幅を2.0μm、トランスミッションゲート10cのN型MOSトランジスタのチャネル幅を1.0μm、インバータ10dのP型MOSトランジスタのチャネル幅を1.6μm、インバータ10dのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μm、インバータ10eのP型MOSトランジスタのチャネル幅を5.2μm、インバータ10eのN型MOSトランジスタのチャネル幅を3.2μm、インバータ10aのP型MOSトランジスタのチャネル幅を5.2μm、インバータ10aのN型MOSトランジスタのチャネル幅を3.2μm、クロックドインバータ10gの2つのP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、クロックドインバータ10gの2つのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、PchトランジスタPM1のチャネル幅を1.5μm、PchトランジスタPM2のチャネル幅を1.5μm、NchトランジスタNM1のチャネル幅を1.0μm、NchトランジスタNM2のチャネル幅を1.0μm、インバータ11のP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータ11のN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、ANDゲート13の3つのP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、ANDゲート13の3つのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、NORゲート15の2つのP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μm、NORゲート15の2つのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、NANDゲート17の2つのP型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、NANDゲート17の2つのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.4μm、インバータ19の2つのP型MOSトランジスタのチャネル幅を1.6μm、インバータ19の2つのN型MOSトランジスタのチャネル幅を0.8μmとした。
以上のような設定条件で回路シミュレーションを行った結果、図2において、入力データ信号Dが立ち上がってから出力データ信号NQが立ち上がるまでの遅延時間は、320psであった。また、入力データ信号Dが立ち下がってから出力データ信号NQが立ち下がるまでの遅延時間は、460psであった。
これに対して、図13において、入力データ信号Dが立ち上がってから出力データ信号NQが立ち上がるまでの遅延時間は、720psであり、入力データ信号Dが立ち下がってから出力データ信号NQが立ち下がるまでの遅延時間は、500psであった。
また、図14において、入力データ信号Dが立ち上がってから出力データ信号NQが立ち上がるまでの遅延時間は、890psであり、入力データ信号Dが立ち下がってから出力データ信号NQが立ち下がるまでの遅延時間は、890psであった。
以上のように、本発明の実施の形態1におけるラッチ回路の回路構成よれば、ダイナミックFFの第2段目をスタティックからダイナミックNAND型にし、第1段目、第2段目のデータ入力部のN型MOSトランジスタに直列に帰還回路を設け、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qが同一状態のときに、入力データ信号Dと第1の出力データ信号Qの論理に基づいてラッチ回路の内部動作を停止させることにより、低消費電力化を実現し、併せて、ダイナミック回路自身の高速性の維持も実現している。
ところで、本発明の実施の形態1におけるラッチ回路の回路構成においては、上記の作用効果に加えて、さらに次のような利点がある。すなわち、クロック信号CKの電圧レベルがラッチ回路A1の動作電圧より低くても動作が可能となり、定常な貫通電流も流れない。その理由を図2、図3を用いて次に説明する。
時刻T3において、クロック信号CKの論理“H”レベルの電圧値が低くても、プリチャージするPchトランジスタP01,P02の能力が弱く、NchトランジスタN01の閾値レベルさえ越えれば、NchトランジスタN02,N03がON状態であるため、第1のプリチャージノードC01はディスチャージされる。この状態においては、PchトランジスタP01が完全にOFFとならないので、NchトランジスタN02,N03,N01がON状態であるため、貫通電流が発生してしまうが、その直後に、NchトランジスタN03がOFFとなり、貫通電流は即座に停止される。
また、時刻T7において、クロック信号CKの論理“H”レベルの電圧値が低くても、プリチャージするPchトランジスタP01,P02の能力が弱く、NchトランジスタN01の閾値レベルさえ越えれば、NchトランジスタN04,N05がON状態であるため、第2のプリチャージノードC02はディスチャージされる。この状態においては、PchトランジスタP02が完全にOFFとならないので、NchトランジスタN04,N05,N01がON状態であるため、貫通電流が発生してしまうが、その直後に、NchトランジスタN05がOFFとなり、貫通電流は即座に停止される。
以上のように、図2に示す回路構成において、クロックを低振幅にすることができ、充放電エネルギーが削減され、半導体集積回路のさらなる低消費電力化が可能となる。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における半導体集積回路の概略構成を示すブロック図である。A11はラッチ回路、A12はデータ保持回路、A13は帰還回路であり、これらは上記[11]の通りの構成となっている。なお、帰還回路A13への入力については、信号ラインL11に代えて、二点鎖線のようにデータ保持回路A12からの信号ラインL12としてもよい。
図5は、本発明の実施の形態2における半導体集積回路の1構成例を示す回路図である。図5において、図4のA11,A12,A13が対応している。P101〜P113はP型MOSトランジスタであり、N101〜N117はN型MOSトランジスタであり、I101〜I104はインバータであり、遷移確率の低い第1の入力データ信号D1、遷移確率の高い第2の入力データ信号D2、入力データ信号選択信号SEL、クロック信号CKを入力して第1の出力データ信号Qを出力する。C101は第1のプリチャージノード、C102は第2のプリチャージノード、C103はデータ保持ノードであり、S101は第1の帰還信号、S102は第2の帰還信号である。これらの構成要素は、上記[11]で説明した内容に対応している。
ダイナミック回路a11は、PchトランジスタP101、NchトランジスタN102、NchトランジスタN103およびNchトランジスタN101の直列接続からなるNAND型ダイナミック回路、および、PchトランジスタP101、NchトランジスタN117、NchトランジスタN118およびNchトランジスタN101の直列接続からなるNAND型ダイナミック回路の組み合わせとして構成されている。NAND型ダイナミック回路a12は、PchトランジスタP102、NchトランジスタN104、NchトランジスタN105およびNchトランジスタN101の直列接続として構成されている。
図6は、図5の構成の半導体集積回路の動作を示す波形図である。
時刻T10から時刻T18までは、入力データ信号選択信号SELが“L”レベルであり、NchトランジスタN118がOFF状態を保つ。すなわち、入力データ信号選択信号SELが“L”レベルであるので、PchトランジスタP111がON状態にあり、NchトランジスタN112,N114がOFF状態にある。また、第1の出力データ信号Qは“L”レベルで、データ保持回路A12のデータ保持ノードC103も“L”レベルであることから、PchトランジスタP113はON状態に、NchトランジスタN115はOFF状態にある。したがって、NAND型ダイナミック回路a12のNchトランジスタN103のゲートに対する第1の帰還信号S101は“H”レベルとなっており、NchトランジスタN103はON状態となっている。以上の結果、時刻T10から時刻T18までの期間の動作は、図5の波形図の通り、上記の実施の形態1の場合と実質的に同一となる。
時刻T18の状態は次のようになっている。クロック信号CKが“L”レベルでプリチャージ期間となっており、ラッチ回路A11では、第1のプリチャージノードC101および第2のプリチャージノードC102は“H”レベルである。第1の出力データ信号Qは“L”レベル、第2の出力データ信号NQは“H”レベルである。データ保持回路A12のデータ保持ノードC103は“L”レベルである。PchトランジスタP101,P102,P106,P103はON状態、PchトランジスタP107,P105,P104はOFF状態、NchトランジスタN103,N104,N106はON状態、NchトランジスタN101,N102,N105,N107,N117,N118はOFF状態である。また、帰還回路A13では、PchトランジスタP110,P111,P113はON状態、PchトランジスタP108,P112はOFF状態、NchトランジスタN111,N113はON状態、NchトランジスタN110,N112,N114,N115はOFF状態である。
(1)時刻T19において、入力データ信号選択信号SELが“H”レベルに立ち上がったとする。これに伴い、PchトランジスタP111がOFF、NchトランジスタN112がON、NchトランジスタN114もONとなり、第1の帰還信号S101は“H”レベルから“L”レベルに反転する。その結果、NchトランジスタN103がOFF状態に反転する。また、PchトランジスタP111がOFF、NchトランジスタN112がONであるため、PchトランジスタP112がON、NchトランジスタN113がOFFとなり、第2の帰還信号S102は“L”レベルから“H”レベルに反転する。その結果、NchトランジスタN105はON状態に反転する。ただし、クロック信号CKは“L”レベルであり、NchトランジスタN101がOFF状態であるため、第1のプリチャージノードC101および第2のプリチャージノードC102は“H”レベルを保つ。
(2)時刻T20において、クロック信号CKが“H”レベルに立ち上がったとする。これにより、NchトランジスタN101がON状態に反転する。このとき、NchトランジスタN118はすでにON状態となっている。時刻T20の直前で、第2の入力データ信号D2は“L”レベルから“H”レベルに反転している。すなわち、NchトランジスタN117がON状態となっている。したがって、第1のプリチャージノードC101において電荷は放電し、“L”レベルとなる。一方、これに伴って、NchトランジスタN104はOFF状態に反転し、第2のプリチャージノードC102に対する放電は起こらず、第2のプリチャージノードC102は電荷を保持し、“H”レベルのままである。
第1のプリチャージノードC101が“L”レベルに反転したことにより、PchトランジスタP104がON状態に反転し、NchトランジスタN106がOFF状態に反転する。PchトランジスタP103はON状態であるから、NchトランジスタN107はON状態に反転する。その結果、第2の出力データ信号NQは“L”レベルに反転し、第1の出力データ信号Qは“H”レベルに反転する。データ保持ノードC103は“H”レベルに反転する。
(3)時刻T21において、クロック信号CKが立ち下がると、PchトランジスタP101が反転してON状態となり、第1のプリチャージノードC101に対して充電が行われる。
(4)時刻T22において、クロック信号CKが立ち上がると、NchトランジスタN101が反転してON状態となり、NchトランジスタN117,N118,N101の経路で放電が行われ、第1のプリチャージノードC101は“L”レベルに反転する。
その後、時刻T23までにもクロック信号CKが立ち下がり、第1のプリチャージノードC101に充電が行われる。
(5)時刻T23において、第2の入力データ信号D2が“H”レベルから“L”レベルに反転し、NchトランジスタN117がOFF状態に反転する。
(6)時刻T24において、クロック信号CKが“H”レベルに立ち上がったとする。PchトランジスタP101,P102がOFF状態に反転する。このとき、第1の帰還信号S101は“L”レベルで、NchトランジスタN103はOFF状態にある。一方、第2の帰還信号S102は“H”レベルであり、NchトランジスタN105はON状態にある。第1のプリチャージノードC101が“H”レベルであるから、NchトランジスタN104もON状態になっている。したがって、PchトランジスタP102が反転してOFF状態になると、第2のプリチャージノードC102はNchトランジスタN104,N105,N101を介してグランドに接続され、放電が行われる。このとき、第1のインバータI01の出力が“H”レベルへ反転し、PchトランジスタP106もOFF状態に反転する。その結果、第2のプリチャージノードC102は“H”レベルから“L”レベルに反転する。
(7)時刻T25において、クロック信号CKが“L”レベルに立ち下がったとする。PchトランジスタP102がON状態に反転するとともに、NchトランジスタN101がOFF状態に反転するので、第2のプリチャージノードC102に対して充電が行われ、第2のプリチャージノードC102は“H”レベルに反転する。
以上のように、入力データ信号選択信号SELが“H”レベルのときは、クロック信号CKの立ち下がりでプリチャージが行われ、クロック信号CKの立ち上がりでディスチャージが行われ、第2の入力データ信号D2の取り込みが行われる。ディスチャージについては、第2の入力データ信号D2が“H”レベルのときは、ダイナミック回路a11でディスチャージが行われ、第2の入力データ信号D2が“L”レベルのときは、NAND型ダイナミック回路a12でディスチャージが行われる。
本実施の形態の特徴点は次の通りである。
遷移確率が低い第1の入力データ信号D1が選択されている場合は、実施の形態1の場合と同様に、第1の入力データ信号D1と第1の出力データ信号Qが同一状態のときに、第1の入力データ信号D1と第1の出力データ信号Qの論理によりラッチ回路A11の内部動作を停止させ、低消費電力化を実現し、また、ダイナミック回路自身の高速性も維持することが可能である。
また、遷移確率が高い第2の入力データ信号D2が選択されている場合は、第1の出力データ信号Qの状態にかかわらず、ラッチ回路A11の内部動作を動作させたままで、ダイナミック回路自身の高速性を確保することができる。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3における半導体集積回路の一例を部分的に示す平面図である。本実施の形態3は、NchトランジスタN104,N105とNchトランジスタN117,N118との競合(レイシング)を防止するための技術である。第1のプリチャージノードC101の電荷のディスチャージを早くし、第2のプリチャージノードC102の電荷のディスチャージを遅くするように制御する。
図7において、図5のNchトランジスタN101、NchトランジスタN117,N118を回路ブロック30とし、また、NchトランジスタN104,N105を回路ブロック31として半導体基板に形成されている。
回路ブロック30は、NchトランジスタN101のソース、ドレインを構成する拡散領域およびゲート電極と、NchトランジスタN118のソース、ドレインを構成する拡散領域およびゲート電極と、NchトランジスタN117のソース、ドレインを構成する拡散領域およびゲート電極とが横方向に順に配置された状態で形成されている。NchトランジスタN118のソースを構成する拡散領域はNchトランジスタN101のドレインを構成する拡散領域と共通である。また、NchトランジスタN117のソースを構成する拡散領域はNchトランジスタN118のドレインを構成する拡散領域と共通である。
また、回路ブロック31は、NchトランジスタN105のソース、ドレインを構成する拡散領域およびゲート電極と、NchトランジスタN104のソース、ドレインを構成する拡散領域およびゲート電極とが横方向に順に配置された状態で形成されている。NchトランジスタN104のソースを構成する拡散領域はNchトランジスタN105のドレインを構成する拡散領域と共通である。
NchトランジスタN101のソース拡散領域は接地電位に接続されている。さらに、NchトランジスタN101のドレインおよびNchトランジスタN118のソースは、NchトランジスタN105のソースに接続されている。
本構成例では、回路ブロック30と回路ブロック31は横方向に隣接して形成されているが、縦方向に隣接して形成してもよい。
次に、以上のように構成された本実施の形態の半導体集積回路の動作を説明する。
例えば、図6における時刻T22においてクロック信号CKが立ち上がる前は、NchトランジスタN118は入力データ信号選択信号SELが“H”レベルであるためにON状態であり、第2の入力データ信号D2が“H”レベルであるため、NchトランジスタN117はON状態であり、NchトランジスタN105は第2の帰還信号S102が“H”レベルであるためON状態であり、NchトランジスタN104は第1のプリチャージノードC101が“H”レベルであるためON状態である。
その後、クロック信号CKが立ち上がった瞬間に、第1のプリチャージノードC101が“L”レベルに変化するまで、第2のプリチャージノードC102はNchトランジスタN104,N105のトランジスタの能力に応じてレベルが“L”レベル方向に落ちてしまう。
そのため、NchトランジスタN101のドレインを構成する拡散領域とNchトランジスタN118のソースを構成する拡散領域を、NchトランジスタN105のソースを構成する拡散領域に比べて近づけて配置することにより、第1のプリチャージノードC101の電荷のディスチャージを早くし、第2のプリチャージノードC102の電荷のディスチャージを遅くするように制御し、NchトランジスタN104,N105とNchトランジスタN117,N118との競合を防止する。
第1のプリチャージノードC101の電荷のディスチャージを早く、第2のプリチャージノードC102の電荷のディスチャージを遅くするように制御する別の方式を次に説明する。
NchトランジスタN117,N118の閾値電圧を、NchトランジスタN104,N105の閾値電圧に比べて低く設定することにより、第1のプリチャージノードC101の電荷のディスチャージを早く、第2のプリチャージノードC102の電荷のディスチャージを遅くするように制御する。これによって、NchトランジスタN104,N105のトランジスタとNchトランジスタN117,N118のトランジスタの競合を防止する。
また、隣接する他の回路ブロックとの間に形成されるSTI(Sharow TreNchIsolation)によってトランジスタ特性が劣化する場合、NchトランジスタN103のソース、NchトランジスタN104のドレインの拡散領域をSTI側に形成することにより、NchトランジスタN101、NchトランジスタN117,N118のトランジスタ特性の劣化(電流能力の低下、閾値電圧の上昇等)に比べて、NchトランジスタN103、NchトランジスタN104のドレインのトランジスタ特性の劣化が大きくなるように制御し、第1のプリチャージノードC101の電荷のディスチャージを早く、第2のプリチャージノードC102の電荷のディスチャージを遅くするようにNchトランジスタN104,N105のトランジスタとNchトランジスタN117,N118のトランジスタの競合を防止する。
また、本実施の形態では、NchトランジスタN117の外側にSTI分離が存在し、NchトランジスタN117のトランジスタ特性が劣化してしまう可能性があるが、図8のようにNchトランジスタN117の外側にダミーソース拡散領域およびダミーゲート電極のダミートランジスタN150を形成し、接地電位に共通に接続する構成をとり、NchトランジスタN117のトランジスタ特性の劣化をさらに抑えるように配置してもよい。
なお、本実施の形態では、現在のところ、隣接する他の回路ブロックとの間に形成されるSTIによってトランジスタ特性が劣化する場合がほとんどであることに基づいて、例示および説明した。
しかし、将来的に隣接する他の回路ブロックとの間に形成されるSTIによってトランジスタ特性が良化する場合が生じることも考えると、この場合は、NchトランジスタN117のソース拡散領域、NchトランジスタN118のドレイン拡散領域をSTI側に配置し、NchトランジスタN117,N118のトランジスタ特性の良化し、NchトランジスタN103のソース拡散領域、NchトランジスタN104のドレイン拡散領域の外側にダミーソース拡散領域およびダミーゲート電極を形成し、接地電位に共通に接続する構成をとり、NchトランジスタN103、NchトランジスタN104のトランジスタ特性の良化を抑えるように配置する。
なお、図7、図8においては、N117をN102に置き換え、N118をN103に置き換えて理解してもよい。
(実施の形態4)
図9、図10は本発明の実施の形態4における半導体集積回路の構成を示す構成図である。
図9において、P01〜P10はP型MOSトランジスタであり、N01〜N11はN型MOSトランジスタであり、I01は第1のインバータ、I02は第2のインバータであり、入力データ信号D、クロック信号CKを入力して、第1の出力データ信号Qおよびその反転論理である第2の出力データ信号NQを出力する。
200はラッチ回路であり、ラッチ回路を構成しているPchトランジスタP01〜P07および第1のインバータI01は電源VDD1に接続され、NchトランジスタN01〜N07および第1のインバータI01は接地電位VSS1に接続され、201は帰還回路および保持回路であり、帰還回路および保持回路201を構成しているPchトランジスタP08〜P10および第2のインバータI02は電源VDDに接続され、NchトランジスタN08〜N11および第2のインバータI02は接地電位VSSに接続されている。
図10は、ラッチ回路200、帰還回路および保持回路201に電源および接地電位を供給する構成図である。CLOCKはクロックであり、STOPはクロック制御信号であり、通常動作時はクロック制御信号STOPは“H”レベルを出力し、クロック停止時はクロック制御信号STOPは“L”レベルを出力する。
202はAND回路であり、通常動作時はラッチ回路200にクロックを供給し、クロック停止時は“L”レベルを供給する。
なお、今回はクロック停止時は“L”レベルを供給している構成例を示しているが、クロック停止時に“H”レベルを供給しても回路動作上、問題はない。
203は電源制御回路であり、電源VDD、接地電位VSSを入力し、クロック制御信号STOPが通常動作時は、電源VDD1は電源VDDと同レベルを出力し、接地電位VSS1は接地電位VSSと同レベルを出力する。クロック制御信号STOPがクロック停止時は、電源VDD1は電源VDDと同レベルを出力し、接地電位VSS1は接地電位VSSに比べ高い電位レベルを供給する。
このように電源制御回路203を制御することにより、クロック停止時は、接地電位VSS1の電位レベルを上げることにより、ラッチ回路200のリーク電流を削減することができる。
また、電源制御回路203について、クロック制御信号STOPが通常動作時は、電源VDD1は電源VDDと同レベルを出力し、接地電位VSS1は接地電位VSSと同レベルを出力する。また、クロック制御信号STOPがクロック停止時は、電源VDD1は接地電位VSSを供給し、接地電位VSS1は接地電位VSSを供給する。
このように電源制御回路203を制御するので、クロック停止時は電源をOFFにし、保持回路に保持している情報を保ったまま、ラッチ回路のリーク電流を削減することができる。
(実施の形態5)
図11、図12は、本発明の実施の形態5における半導体集積回路の構成を示す構成図である。
図11において、P01〜P10はP型MOSトランジスタであり、N01〜N11はN型MOSトランジスタであり、I01は第1のインバータ,I02は第2のインバータであり、入力データ信号D、クロック信号CKを入力して第1の出力データ信号Q、その反転論理である第2の出力データ信号NQを出力する。
300はラッチ回路であり、ラッチ回路を構成しているNchトランジスタN02,N03の基板電位はVBS1に接続し、NchトランジスタN04,N05の基板電位はVBS2に接続する。
図12は、ラッチ回路300に基板電源を供給する構成図である。
基板電位制御回路301は、ラッチ回路300より出力する第1の帰還信号S01、第2の帰還信号S02と電源VDDおよび接地電位VSSを入力し、第1の基板電位VBS1および第2の基板電位VBS2を出力する。第1の基板電位VBS1は第1のNAND型ダイナミック回路a1のNchトランジスタN02,N03に与えられ、第2の基板電位VBS2は第2のNAND型ダイナミック回路a2のNchトランジスタN04,N05に与えられている。
第1の基板電位VBS1は、第1の帰還信号S01が“L”レベルのときは、接地電位に比べて低い電位を出力し、第1の帰還信号S01が“H”レベルのときは、接地電位に比べて高い電位レベルを出力する。第2の基板電位VBS2は、第2の帰還信号S02が“L”レベルのときは、接地電位に比べて低い電位を出力し、第2の帰還信号S02が“H”レベルのときは、接地電位に比べて高い電位レベルを出力する。
このように基板電位制御回路301を制御することにより、第1の帰還信号S01が“H”レベルで、NchトランジスタN02,N03が動作する場合、基板電位をフォワードバイアス方向に制御し、NchトランジスタN02およびNchトランジスタN03の閾値電位を低くし、高速に動作させる。
逆に、第1の帰還信号S01が“L”レベルで、NchトランジスタN02,N03が静止する場合、基板電位をバックバイアス方向に制御し、NchトランジスタN02およびNchトランジスタN03の閾値電位を高くし、リーク電流を削減する。
また、第2の帰還信号S02が“H”レベルで、NchトランジスタN04,N05が動作する場合、基板電位をフォワードバイアス方向に制御し、NchトランジスタN04およびNchトランジスタN05の閾値電位を低くし、高速に動作させる。
逆に、第2の帰還信号S02が“L”レベルで、NchトランジスタN04,N05が静止する場合、基板電位をバックバイアス方向に制御し、NchトランジスタN04およびNchトランジスタN05の閾値電位を高くし、リーク電流を削減する。
(実施の形態6)
図15は、本発明の実施の形態6における半導体集積回路の1構成例を示す回路図である。図15において、P501〜P511はP型MOSトランジスタであり、N501〜N512はN型MOSトランジスタであり、I501は第1のインバータ、I502は第2のインバータであり、I503は第3のインバータ、I504は第4のインバータであり、I505は第5のインバータ、入力データ信号D、クロック信号CKを入力して、第1の出力データ信号Q、第1の出力データ信号Qの反転論理である第2の出力データ信号NQを出力する。C501は第1のプリチャージノード、C502は第2のプリチャージノード、C503はデータ保持ノードであり、S501は第1の帰還信号、S502は第2の帰還信号である。500は帰還回路である。なお、図15は実施の形態1で示した図2にパスゲート回路およびパスゲート回路の出力を保持する回路を追加した構成となっている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の半導体集積回路の動作を説明する。
例えば、入力データ信号Dが“H”レベル、第1の出力データ信号Qが“H”レベル、第2の出力データ信号NQが“L”レベルであり、クロック信号CKが“L”レベルである場合において、PchトランジスタP508はON、PchトランジスタP510はOFF、NchトランジスタN511はOFF、NchトランジスタN510はONである。また、クロック信号CKが“L”レベルであるため、NchトランジスタN512はON、インバータI505は“H”レベルを出力するため、PchトランジスタP511はONとなり、S502は“L”レベルとなる。
次にクロック信号CKが立ち上がり、“H”レベルとなった場合は、クロック信号CKが“H”レベルであるため、NchトランジスタN512はOFF、インバータI505は“L”レベルを出力するため、PchトランジスタP511はOFFとなり、S502はインバータI503およびI504により前値を保持する。
このようにクロック信号が“L”レベル期間でS502の値を確定させ、クロック信号が立ちあがるとPchトランジスタP511、NchトランジスタN512をOFFすることにより入力データ信号Dおよび第1の出力データ信号Q、第2の出力データ信号NQの値に依存せずにS502を保持する構成をとることにより入力データ信号Dのホールド時間が短縮できる。
本実施例では実施の形態1を基にした回路構成にて説明を行ったが、実施の形態2〜5に関しても、パスゲート回路およびパスゲート回路の出力を保持する回路を追加すれば同様の効果を得ることが可能である。
本発明の半導体集積回路は、フリップフロップ回路において無駄な電力消費を抑制するとともに、必要時には高速動作を確保するための技術等として有用である。
本発明の実施の形態1における半導体集積回路の概略的構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1における半導体集積回路の具体的構成例を示す回路図 本発明の実施の形態1の半導体集積回路の動作を示す波形図 本発明の実施の形態2における半導体集積回路の概略的構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2における半導体集積回路の具体的構成例を示す回路図 本発明の実施の形態2の半導体集積回路の動作を示す波形図 本発明の実施の形態3における半導体集積回路の一例を部分的に示す平面図 本発明の実施の形態3における半導体集積回路の別の例を部分的に示す平面図 本発明の実施の形態4における半導体集積回路の具体的構成例を示す回路図 本発明の実施の形態4における半導体集積回路の電源制御回路の周辺回路構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5における半導体集積回路の具体的構成例を示す回路図 本発明の実施の形態5における半導体集積回路の基板電位制御回路の周辺回路構成を示すブロック図 従来の技術における半導体集積回路の構成を示す回路図 従来の技術における別の半導体集積回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態6における半導体集積回路の具体的構成例を示す回路図
符号の説明
A1,A11 ラッチ回路
A2,A12 データ保持回路
A3,A13,500 帰還回路
a1 第1のNAND型ダイナミック回路
a2 第2のNAND型ダイナミック回路
a11 ダイナミック回路
a12 NAND型ダイナミック回路
CK クロック信号
C01,C101,C501 第1のプリチャージノード
C02,C102,C502 第2のプリチャージノード
D 入力データ信号
D1 第1の入力データ信号
D2 第2の入力データ信号
I01 第1のインバータ
I02 第2のインバータ
I101〜I104 インバータ
N01〜N11 Nchトランジスタ
N101〜N113 Nchトランジスタ
P01〜P18 Pchトランジスタ
P101〜P113 Pchトランジスタ
I501〜I505 インバータ
N501〜N512 Nchトランジスタ
P501〜P511 Pchトランジスタ
Q 第1の出力データ信号
NQ 第2の出力データ信号
SEL 入力データ信号選択信号
S01,S101,S501 第1の帰還信号(制御信号)
S02,S102,S502 第2の帰還信号(制御信号)
VBS1 第1の基板電位
VBS2 第2の基板電位
200,300 ラッチ回路
201,301 帰還回路およびデータ保持回路
202 AND回路
203 電源制御回路
302 基板電位制御回路

Claims (23)

  1. 入力データ信号とクロック信号と制御信号とを入力し、出力データ信号を出力するラッチ回路と、
    前記出力データ信号を保持する保持回路と、
    前記入力データ信号と前記出力データ信号とを入力し、前記入力データ信号と前記出力データ信号との論理の組み合わせにより前記制御信号を生成する帰還回路とを備え、
    前記制御信号により前記ラッチ回路の内部動作をオン/オフ制御することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記帰還回路は、前記入力データ信号と前記出力データ信号とが入力され、前記出力データ信号に基づいて生成される第1の制御信号と、前記出力データ信号に基づいて生成される信号と前記入力データ信号とから合成される第2の制御信号とを生成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 前記ラッチ回路は、第1のNAND型ダイナミック回路と第2のNAND型ダイナミック回路とを有し、
    前記第1のNAND型ダイナミック回路は、
    前記入力データ信号と前記クロック信号と前記第1の制御信号とが入力され、
    前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、電荷が第1のプリチャージノードに充電され、
    前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記入力データ信号および前記第1の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を放電し、前記入力データ信号および前記第1の制御信号の少なくともいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を保持するように構成され、
    前記第2のNAND型ダイナミック回路は、
    前記第1のプリチャージノードと前記クロック信号と前記第2の制御信号が入力され、
    前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、第2のプリチャージノードに充電され、
    前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号の少なくともいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を保持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回路。
  4. 前記ラッチ回路は、
    ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第1のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが接地された第1のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記入力データ信号に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第2のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1の制御信号に接続され、ドレインが前記第2のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第3のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第2のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第4のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2の制御信号に接続され、ドレインが前記第4のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第5のN型MOSトランジスタと、
    入力端子が前記第2のプリチャージノードに接続された第1のインバータと、
    ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続された第3のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが前記第3のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第4のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第4のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第6のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第5のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第6のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第7のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第6のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第7のP型MOSトランジスタと
    を具備したことを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。
  5. 前記ラッチ回路は、
    前記第1の制御信号および前記第2の制御信号が反転論理であれば、P型MOSトランジスタをN型MOSトランジスタに置き換え、N型MOSトランジスタをP型MOSトランジスタに置き換え、電源を接地に置き換え、接地を電源に置き換えて構成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体集積回路。
  6. 前記保持回路は、
    ゲートが前記出力データ信号に接続され、ソースが電源に接続された第8のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記出力データ信号に接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第8のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第8のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第8のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の出力データ信号および前記第1の制御信号に接続された第9のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第8のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第1の出力データ信号および前記第1の制御信号に接続された第9のN型MOSトランジスタと
    を具備したことを特徴とする請求項4に記載の半導体集積回路。
  7. 前記帰還回路は、
    ゲートが前記入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが前記第8のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第10のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが接地された第10のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記出力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが接地された第11のN型MOSトランジスタと
    を具備したことを特徴とする請求項4に記載の半導体集積回路。
  8. 複数の入力データ信号と入力データ信号選択信号とクロック信号と制御信号を入力し、出力データ信号を出力するラッチ回路と、
    前記出力データ信号を保持する保持回路と、
    前記入力データ信号と前記入力データ信号選択信号と前記出力データ信号とを入力し、前記入力データ信号選択信号が選択している前記入力データ信号と前記出力データ信号との論理の組み合わせにより前記制御信号を生成する帰還回路とを備え、
    前記入力データ信号選択信号が選択している前記入力データ信号に応じて、前記制御信号により前記ラッチ回路の内部動作をオン/オフ制御することを特徴とする半導体集積回路。
  9. 第1の入力データ信号と第2の入力データ信号と入力データ信号選択信号とクロック信号と制御信号とを入力し、出力データ信号を出力するラッチ回路と、
    前記出力データ信号を保持する保持回路と、
    前記第1の入力データ信号と前記入力データ信号選択信号と前記出力データ信号とを入力し、前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合においては、前記第1の入力データ信号と前記出力データ信号との論理の組み合わせにより前記制御信号を制御し、かつ、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合においては、前記制御信号として常に一定値を出力する帰還回路とを備え、
    前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合において、前記制御信号により前記ラッチ回路の内部動作をオン/オフ制御し、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合において、前記ラッチ回路の内部動作を常に動作状態に制御することを特徴とする半導体集積回路。
  10. 前記ラッチ回路は、ダイナミック回路とNAND型ダイナミック回路とを有し、
    前記ダイナミック回路は、
    前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合において、
    前記第1の入力データ信号と前記出力データ信号に基づいて前記第1の入力データ信号と反転極性であるように出力された第1の制御信号が入力され、
    前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、電荷が第1のプリチャージノードに充電され、
    前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記第1の入力データ信号および前記第1の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1の入力データ信号および前記第1の制御信号がいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を保持し、
    かつ、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合において、
    前記第2の入力データ信号が“H”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を放電し、
    前記第2の入力データ信号が“L”レベルの場合、前記第1のプリチャージノードの電荷を保持するように構成され、
    前記NAND型ダイナミック回路は、
    前記入力データ信号選択信号が前記第1の入力データ信号を選択している場合において、
    前記第1のプリチャージノードと前記出力データ信号に基づいて前記第1の入力データ信号と同一極性であるように出力される信号と前記第1の入力データ信号の論理和である第2の制御信号が入力され、
    前記クロック信号の立ち下がりから立ち上がりまでの期間で、前記第2のプリチャージノードに充電され、
    前記クロック信号の立ち上がりから立ち下がりまでの期間で、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号がともに“H”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1のプリチャージノードおよび前記第2の制御信号がいずれか一方が“L”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を保持し、
    かつ、前記入力データ信号選択信号が前記第2の入力データ信号を選択している場合において、
    前記入力データ信号選択信号が“H”レベルの場合において、前記第1のプリチャージノードが“H”レベルの場合、
    前記第2のプリチャージノードの電荷を放電し、前記第1のプリチャージノードが“L”レベルの場合、前記第2のプリチャージノードの電荷を保持するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体集積回路。
  11. 前記ラッチ回路は、
    ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第1のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが接地された第1のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1の入力データ信号に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第2のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1の制御信号に接続され、ドレインが前記第2のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第3のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記クロック信号に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第2のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第4のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2の制御信号に接続され、ドレインが前記第4のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第5のN型MOSトランジスタと、
    入力端子が前記第2のプリチャージノードに接続された第1のインバータと、
    ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続された第3のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが前記第3のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第4のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のプリチャージノードに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第4のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第6のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第5のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第6のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第1の出力データ信号に接続された第7のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1のインバータの出力端子に接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2のプリチャージノードに接続された第6のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2のプリチャージノードに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1のプリチャージノードに接続された第7のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2の入力データ信号に接続され、ドレインが第1のプリチャージノードに接続された第17のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続され、ドレインが前記第17のN型MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが第1のN型MOSトランジスタのドレインに接続された第18のN型MOSトランジスタと
    を具備したことを特徴とする請求項9に記載の半導体集積回路。
  12. 前記帰還回路は、
    ゲートが前記出力データ信号に接続され、ソースが電源に接続された第8のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1の入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが前記第8のP型MOSトランジスタのドレインに接続された第10のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1の入力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続された第10のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記出力データ信号に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続され、ソースが前記第10のN型MOSトランジスタのソースに接続された第11のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続され、ソースが電源に接続された第11のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第11のP型MOSトランジスタのドレインと接続された第12のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第12のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが接地され、ドレインが前記第10のN型MOSトランジスタのソースに接続された第13のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記第12のN型MOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2の制御信号に接続された第12のP型MOSトランジスタと、
    ゲートがデータ保持ノードに接続され、ソースが前記第11のP型MOSトランジスタのドレインに接続され、ドレインが前記第1の制御信号に接続された第13のP型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記入力データ信号選択信号に接続されドレインが前記第1の制御信号に接続され、ソースが接地された第14のN型MOSトランジスタと、
    ゲートが前記データ保持ノードに接続され、ドレインが前記第1の制御信号に接続され、ソースが接地された第15のN型MOSトランジスタと
    を具備したことを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれかに記載の半導体集積回路。
  13. 前記ラッチ回路において、物理配置上の空間的距離について、前記第1のN型MOSトランジスタと前記第3のN型MOSトランジスタとの距離は、前記第1のN型MOSトランジスタと前記第5のN型MOSトランジスタとの距離よりも短く設定されていることを特徴とする請求項4または請求項11に記載の半導体集積回路。
  14. 前記ラッチ回路において、MOSトランジスタの閾値電圧について、前記第2のN型MOSトランジスタおよび前記第3のN型MOSトランジスタの閾値電圧は、前記第4のN型MOSトランジスタおよび前記第5のN型MOSトランジスタの閾値電圧よりも低く設定されていることを特徴とする請求項4または請求項11に記載の半導体集積回路。
  15. 前記ラッチ回路は、
    前記第1のN型MOSトランジスタと前記第2のN型MOSトランジスタと前記第3のN型MOSトランジスタとが1つの回路ブロックとして半導体基板に形成され、
    前記第4のN型MOSトランジスタと前記第5のN型MOSトランジスタとが別の1つの回路ブロックとして前記半導体基板に形成され、
    前記第1のN型MOSトランジスタと前記第2のN型MOSトランジスタと前記第3のN型MOSトランジスタとは、隣接する他の回路ブロックに対して横方向にそれらのソースおよびドレインを構成する拡散領域とそれらのゲート電極と順に形成され、
    前記第4のN型MOSトランジスタと前記第5のN型MOSトランジスタとは、隣接する他の回路ブロックに対して横方向にそれらのソースおよびドレインを構成する拡散領域とそれらのゲート電極とが順に形成されることを特徴とする請求項4または請求項11に記載の半導体集積回路。
  16. 前記ラッチ回路は、前記隣接する他の回路ブロックとの間に形成される浅いトレンチ分離領域によって拡散領域の特性が劣化する場合、前記第4のN型MOSトランジスタのソースおよび前記第5のN型MOSトランジスタのドレインを構成する拡散領域が浅いトレンチ分離領域側に形成されることを特徴とする請求項15に記載の半導体集積回路。
  17. 前記ラッチ回路は、
    前記隣接する他の回路ブロックとの間に形成される浅いトレンチ分離領域によって拡散領域の特性が良化する場合、前記第1のN型MOSトランジスタおよび前記第2のN型MOSトランジスタおよび前記第3のN型MOSトランジスタのドレインを構成する拡散領域が浅いトレンチ分離領域側に形成されることを特徴とする請求項15に記載の半導体集積回路。
  18. 前記ラッチ回路は、クロック停止時に、前記第1のN型MOSトランジスタのソースの電位と前記第6のN型MOSトランジスタのソースの電位と前記第7のN型MOSトランジスタのソースの電位を上昇させるように構成されていることを特徴とする請求項4または請求項11に記載の半導体集積回路。
  19. 前記ラッチ回路の電源と前記保持回路および帰還回路の電源とが互いに独立し、個別的に制御可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれかに記載の半導体集積回路。
  20. 前記ラッチ回路は、前記第1の制御信号が“L”レベルの場合、前記第2のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第3のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて低くし、
    前記第1の制御信号が“H”レベルの場合、前記第2のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第3のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて高くし、
    前記第2の制御信号が“L”レベルの場合、前記第4のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第5のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて低くし、
    前記第2の制御信号が“H”レベルの場合、前記第4のN型MOSトランジスタの基板電位と前記第5のN型MOSトランジスタの基板電位を接地電位に比べて高くすることを特徴とする請求項4または請求項11に記載の半導体集積回路。
  21. 前記ラッチ回路は、
    前記第1の制御信号および前記第2の制御信号が反転論理であれば、P型MOSトランジスタをN型MOSトランジスタに置き換え、N型MOSトランジスタをP型MOSトランジスタに置き換え、電源を接地に置き換え、接地を電源に置き換えて構成されていることを特徴とする請求項10または請求項11または請求項13から請求項20までのいずれかに記載の半導体集積回路。
  22. 前記帰還回路は、前記クロック信号が“L”レベルの場合の前記入力データ信号および前記出力データ信号の論理の組み合わせにより生成する前記制御信号を保持し、前記クロック信号が“H”レベルの場合も前記ラッチ回路に前記保持している制御信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  23. 前記帰還回路は、前記クロック信号が“L”レベルの場合ONするパスゲートと前記制御信号を保持する回路を備える制御信号ラッチ回路を備えることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
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