JP4595123B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒燃焼式熱源と熱電発電モジュールとを備えた熱電発電装置に関する。
携帯電話やノート型パソコンなど携帯型の電子機器の進歩に伴い、これらの機器へ電力を供給する小型電源の開発も進んでいる。
近年、コンピューターのCPU(中央演算処理装置)等のように、電子機器の性能向上の速さは目を見はるものがあり、これに比例して電力消費量も飛躍的に増加している。
現在実用化されている小型電源は、そのほとんどが電池であるが、その高性能化、例えば、高エネルギー密度化は、電子機器の進歩に十分に追随できていない。このため、一回の充電で機器を使用できる時間が短くなる等の弊害が生じており、電源の性能が不十分であることが、進歩した機器の利便性を損なう大きな要因となっている。
そもそも、電池は、エネルギー変換型電源ではなく、貯蔵型電源であり、これ以上のエネルギー密度の向上は安全性面から問題がある。そこで、電池に代わる電源として、無充電で長時間用いることができ、しかも使用する場所で電気エネルギーを必要なだけ得ることが可能なエネルギー変換型の小型電源の開発への期待が高まっている。
熱電発電は、熱源が存在すれば発電が可能であり、タービンや電解質が不必要であるためにシステムが小型、軽量となり、しかも、騒音の発生も少なく、メンテナンスもほとんど必要ない等、非常に優れた発電方法である。このため、優れた性能を有する熱電発電モジュールと、小型で安全な熱源とを組み合わせれば、電源の連続使用が可能となり、電子機器の利便性が大きく向上するものと考えられる。
従来から、熱電発電モジュールに用いる熱電変換材料については各種の材料が開発されているが、そのほとんどはTeやSe等の毒性元素を含むものである。これに対して、近年、安全性が高く、しかも高温の空気中でも耐久性が良好な熱電変換材料として、各種の酸化物からなる熱電変換材料が報告されている(特許第3069701号公報、特許第3443641号公報、特許第3089301号公報、特許第3472814号公報、特許第3472813号公報、特開2003−282964号等参照)。
この様に、熱電変換材料については、新たな材料の開発が進められているが、効率のよい熱電発電を実現するために必要となる熱電発電モジュールや、これを熱源と組み合わせた小型電源装置については、開発が遅れているのが現状である。
本発明は、上記した如き従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、携帯用機器などの電源として適した携帯性に優れた電源装置であって、長時間安定した性能で電力を供給できる新規な熱電発電装置を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料として複合酸化物を用いた優れた性能の熱電発電モジュールを開発すると共に、このモジュールを触媒燃焼式の熱源と組み合わせて用いることによって、長時間安定に使用可能であって、小型、軽量で携帯性に優れた電源装置が得られることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の熱電発電装置を提供するものである。
1.p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端とを電気的に接続してなる熱電変換素子を複数個用い、該熱電変換素子のp型熱電変換材料の未接合の一端を、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の未接合の端部に接続する方法で複数の熱電変換素子を直列に接続してなる熱電発電モジュールと、
該熱電発電モジュールの一方の面を加熱するように配置された触媒燃焼式熱源とを
備えてなる熱電発電装置。
2.触媒燃焼式熱源が、触媒を充填してなる触媒燃焼室と、触媒燃焼室で発生した熱エネルギーを熱電発電モジュールに伝えるための熱伝達部とを備えたものである上記項1に記載の熱電発電装置。
3.触媒燃焼式熱源が、更に、触媒燃焼室に供給する燃料を収容した燃料容器を備えたものである上記項2に記載の熱電発電装置。
4.触媒燃焼式熱源が、更に、予熱器を備えたものである上記項2に記載の熱電発電装置。
5.触媒燃焼式熱源が、更に、予熱器を備えたものである上記項3に記載の熱電発電装置。
6.熱電発電モジュールで用いるp型熱電変換材料が、一般式:Ca Co (式中、Aは、 Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Aは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Ag、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6;0≦b≦0.8;2.0≦c≦4.5;0≦d≦2.0;8≦e≦10である。)で表される複合酸化物、及び一般式:BiPb Co (式中、Mは、Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Ca、Sr、Ba、Al、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Ag、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、1.8≦f≦2.2;0≦g≦0.4;1.8≦h≦2.2;1.6≦i≦2.2;0≦j≦0.5;8≦k≦10である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物であり、
n型熱電変換材料が、一般式:Ln Ni (式中、Lnはランタノイドから選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBiからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦m≦1.7;0≦n≦0.5;0.5≦p≦1.2;0≦q≦0.5;2.7≦r≦3.3である。)で表される複合酸化物、及び一般式:(Ln Ni (式中、Lnはランタノイドから選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBi からなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦s≦1.2;0≦t≦0.5;0.5≦u≦1.2;0≦v≦0.5;3.6≦w≦4.4である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物である上記項1に記載の熱電発電装置。
7. 熱電発電モジュールで用いるp型熱電変換材料が、一般式:Ca Co (式中、Aは、 Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Y及びランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6;0≦b≦0.8;8≦e≦10である。)で表される複合酸化物、及び一般式:BiPb Co(式中、Mは、Sr、Ca及びBaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、1.8≦f≦2.2;0≦g≦0.4;1.8≦h≦2.2;8≦k≦10である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物であり、
n型熱電変換材料が、一般式:La NiO(式中、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBiからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦m≦1.2;0≦n≦0.5;2.7≦r≦3.3である。)で表される複合酸化物、一般式:(La NiO(式中、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBi からなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦s≦1.2;0≦t≦0.5;3.6≦w≦4.4である。)で表される複合酸化物、及び一般式 : La Ni (式中、Rは、Na、K、Sr、Ca、Bi及びNdからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、Rは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、0.5≦x≦1.2;0≦y≦0.5;0.5≦p≦1.2;0.01≦q≦0.5;2.8≦r≦3.2である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物である上記項1に記載の熱電発電装置。
8. 熱電発電モジュールの加熱される面の反対側の面に、冷却手段を設けてなる上記項1〜7のいずれかに記載の熱電発電装置。
本発明の熱電発電装置は、p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端とを電気的に接続してなる熱電変換素子を複数個用い、該熱電変換素子のp型熱電変換材料の未接合の一端を、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の未接合の端部に電気的に接続する方法で複数の熱電変換素子を直列に接続してなる熱電発電モジュールと、該熱電発電モジュールの一方の面を加熱するように配置された触媒燃焼式熱源とを備えてなるものである。
以下、本発明の熱電発電装置、及びその各構成要素について具体的に説明する。
(1)触媒燃焼式熱源
触媒燃焼式熱源としては、触媒燃焼によって発生する熱エネルギーによって、熱電発電モジュールの片面を加熱できるものであれば、特に限定なく使用できる。
通常は、触媒を充填してなる触媒燃焼部と、触媒燃焼部で発生した熱エネルギーを熱電発電モジュールに伝えるための熱伝達部とを備えた触媒燃焼式熱源を用いることができる。
触媒燃焼部の具体的な構造については、特に限定的ではなく、公知の各種構造の触媒燃焼器を用いることができる。通常は、触媒成分を各種基材に担持させた構造の燃焼器を用いることができる。
触媒成分としては、触媒燃焼反応、即ち、後述する燃料成分の酸化反応に対して触媒活性を有する成分であれば特に限定なく使用できる。特に、触媒燃焼反応によって発生した熱エネルギーによって、熱電発電モジュールの片面を、例えば800℃程度以上に加熱できるものであることが好ましい。例えば、Pt,Pd等の貴金属類、Co等の酸化物などを触媒成分として用いることができるが、これらに限定されるものではない。高温での耐久性を考慮した場合には、特に、Pt微粒子、Pd微粒子、これらの混合物等が好ましい。
触媒成分を担持させるための基材は、十分な強度を有し、且つ耐熱性に優れた材料を用いることが好ましい。例えば、アルミナ、ジルコニアなどの耐熱性に優れたセラミックス材料や、これらの耐熱性セラミックスに熱膨張率が近く、更に良好な耐熱性を有する金属、例えば、SUS−510ステンレス等のFe―Cr―Al系セラミックスの表面に上記した耐熱性セラミックスをコーテイングし、焼結させた複合材料などを基材として用いることができる。該基材の形状については、特に限定的ではないが、燃料気体の流通性が良好で、燃料と触媒成分との接触面積が大きいことが好ましい。例えば、ハニカム構造の基材などを用いることができる。
燃料としては、触媒燃焼ができる物質であればよく、特に限定はされないが、安全面から、燃焼前後において有毒物質を含まない物質であることが好ましい。例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタンなどの炭化水素気体やメタノール、エタノール、ジエチルエーテルなどの有機物液体等を用いることができる。
燃料の供給方法については、特に限定的ではなく、燃料を収容した燃料容器を触媒燃焼部の燃料供給口に接続し、燃料容器と触媒燃焼式熱源とを一体化した構造としても良く、或いは、触媒燃焼式熱源とは別個に設けた燃料容器などを燃料供給源として用い、該燃料供給源と触媒燃焼部の燃料供給口とをパイプ、ホースなどの配管で接続しても良い。
特に、燃料容器と触媒燃焼式熱源とを一体化した構造とする場合には、熱源装置の移動が容易となり、燃料供給源の存在しない場所においても使用可能な携帯機器用の電源として有効に利用できる。
燃料容器中に収容する燃料は、破裂などに対する安全性を保つことができれば気体、液体、固体のいかなる状態でも良い。液体や固体燃料を用いる場合には、例えば、燃料容器内で揮発させてあらかじめ気体状態にしておけばよい。触媒燃焼部へ気体を供給するために、燃料容器内は燃焼部よりも高圧状態にしておくことが好ましい。尚、燃焼により燃料が減少するため、通常、燃料容器には燃料補充口を設ける。さらに、触媒燃焼部への燃料気体の供給を促進するために、ファン等を用いたブロワーを装着してもよい。この場合、ファンの動力としては、例えば、熱電発電によって生じた電気エネルギーを用いることができる。
燃料気体は、通常、空気等の酸素含有気体等と混合して、触媒燃焼に適した燃料濃度として、触媒燃焼部に供給する。このため、触媒燃焼式熱源には、通常、空気などの酸素含有気体を供給するための供給口を設ける。また、必要に応じて、燃料気体と酸素含有気体を混合するための混合室を設けることができる。燃料濃度は、燃料の種類、触媒物質の種類等によって異なるので、一概に規定できないが、空気と混合して用いる場合は、通常、体積百分率で燃料気体の濃度を0.5〜10%程度の範囲とすればよい。
熱伝導部は、触媒燃焼部で発生した熱エネルギーを熱電発電モジュールに伝える部分である。熱伝導部は、触媒燃焼部の形状に応じて、熱エネルギーを効率よく熱電発電モジュールに伝えることができるように設置すればよい。例えば、熱伝導部を板状の形状として、触媒燃焼によって高温に達した燃焼気体が、熱伝導部に直接吹き付けられるように設置することができる。また、燃焼気体の通過経路に平行に熱伝導部を配置して、通過する燃焼気体との接触によって熱を伝える構造としてもよい。この場合、熱伝導部は、例えば、燃焼気体の通過経路を取り囲む形で、四角形、円形などの筒状として設置することができる。
熱伝導部の材質は、高温の空気中においても化学的に安定であり、加熱・冷却サイクルによっても破損のないものであることが好ましい。熱電変換材料として高温作動型の酸化物を用いる場合には、通常、熱電発電モジュールの高温部を400〜800℃程度に加熱すればよく、この場合には、熱伝導部は、800℃程度においても安定な材料、例えば、アルミナなどのセラミックス、高温耐久性の高いステンレス、銀、白金などの金属などで形成することが好ましい。
触媒燃焼を開始するためには、通常、燃料気体又は触媒燃焼部を触媒燃焼反応に必要な温度まで加熱する。加熱温度は、燃料の種類や触媒物質の種類などによって異なるが、通常、300℃程度まで加熱すればよい。このため、触媒燃焼式熱源には、通常、燃料気体又は触媒燃焼部を触媒燃焼に必要な温度まで加熱するための予熱器を設置する。予熱器としては、例えば、燃料気体を燃焼させる方式のバーナーや、熱電発電によって発生した余剰電力をキャパシターや電池等に貯電し、再起動時にその電力により発熱するヒーター等を用いることができる。電源装置の携帯性を高めるためには、予熱器を触媒燃焼式熱源に一体化させることが好ましいが、例えば、該触媒燃焼装置の外部から燃料気体を導入する場合には、燃料気体の予熱器を触媒燃焼式熱源の外部に設置しても良い。
(2)熱電発電モジュール
熱電発電モジュールとしては、例えば、p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端とを電気的に接続してなる熱電変換素子を複数個用い、このような熱電変換素子のp型熱電変換材料の未接合の一端を、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の未接合の端部に電気的に接続する方法で複数の熱電変換素子を直列に接続してなる構造のものを用いることができる。
具体的な形状については、特に限定的ではないが、上記した触媒燃焼式熱源により効率よく加熱するためには、熱電変換材料を接合した基板面の面積が大きいことが好ましく、通常は、全体として板状の構造のモジュールが好ましい。
p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の種類については特に限定的ではなく、それぞれ、両端に温度差を生じさせた場合に、正のゼーベック係数を示す材料と、負のゼーベック係数を示す材料を用いればよい。本発明では、特に、高温の空気中において安定に使用できる酸化物からなる熱電変換材料を用いることが好ましい。
具体的には、p型熱電変換材料としては、Ca3Co4O9で表される複合酸化物、Ca3Co4O9のCa及び/又はCoの一部を他の元素で置換した複合酸化物、Bi2M2Co2O9(Mは、Sr、Ca又はBaである)で表される複合酸化物、Bi2M2Co2O9のBi及び/又はMの一部を他の元素で置換した複合酸化物等のCoO2系層状酸化物等を用いることができる。また、n型熱電変換材料としては、LnNiO3(Lnはランタノイドである)で表される複合酸化物、LnNiO3のLn及び/又はNiの一部を他の元素で置換した複合酸化物等のペロブスカイト構造を有する複合酸化物、Ln2NiO4で表される複合酸化物、Ln2NiO4のLn及び/又はNiの一部を他の元素で置換した複合酸化物等の層状ペロブスカイト構造を有する複合酸化物等を用いることができる。
これらの熱電変換材料について、更に具体的に説明する。
p型熱電変換材料
p型熱電変換材料としては、一般式:Ca Co (式中、Aは、 Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Aは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Ag、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6;0≦b≦0.8;2.0≦c≦4.5;0≦d≦2.0;8≦e≦10である。)で表される複合酸化物、及び一般式:BiPb Co (式中、Mは、Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Ca、Sr、Ba、Al、Yおよびランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Ag、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、1.8≦f≦2.2;0≦g≦0.4;1.8≦h≦2.2;1.6≦i≦2.2;0≦j≦0.5;8≦k≦10である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物を用いることができる。上記各一般式においてランタノイド元素としては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Lu等を例示できる。
この様な一般式で表される複合酸化物は、Ca、Co及び0により構成されるCaCo0という組成比、又はBi、M1及び0により構成されるBiM1 4という組成比の岩塩型構造を有する層と、六つの0が一つのCoに八面体配位し、その八面体がお互いに辺を共有するように二次元的に配列したCo02層が交互に積層した構造を有するものであり、前者の場合、CaCo0のCaの一部がAで置換され、さらにこの層のCoの一部及びCo02層のCoの一部がA2によって置換されており、後者ではBiの一部がPb又はM1の一部で置換され、Coの一部がMによって置換されている。
これらの複合酸化物はp型熱電変換材料として高いゼーベック係数を有し、且つ電気伝導性も良好である。例えば、100K以上の温度で100μV/K程度以上のゼーベック係数と、50mΩcm程度以下、好ましくは30mΩcm程度以下の電気抵抗率を有し、温度の上昇とともにゼーベック係数が増加し、電気抵抗率が減少する傾向を示すものを得ることができる。
上記した複合酸化物の内で、好ましい酸化物の一例として、一般式:Ca Co (式中、Aは、 Na、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Sr、Ba、Al、Bi、Y及びランタノイドからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6;0≦b≦0.8;8≦e≦10である。)で表される複合酸化物、一般式:BiPb Co(式中、Mは、Sr、Ca及びBaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、1.8≦f≦2.2;0≦g≦0.4;1.8≦h≦2.2;8≦k≦10である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物等を挙げることができる。これらの酸化物は、例えば、100K以上の温度で100μV/K程度以上のゼーベック係数と、10mΩcm程度以下の電気抵抗率を有し、温度の上昇とともにゼーベック係数が増加し、電気抵抗率が減少する傾向を示すものとすることができる。
上記各一般式で表される複合酸化物は、単結晶体或いは多結晶焼結体の何れでも良い。
これらの複合酸化物の製造方法については、特に限定はなく、上記した組成を有する単結晶体又は多結晶体を製造できる方法であればよい。
例えば、フラックス法、ゾーンメルト法、引き上げ法、ガラス前駆体を経由するガラスアニール法等の単結晶製造法、固相反応法、ゾルゲル法等の粉末製造法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法、ケミカル・ベーパー・デポジション法等の薄膜製造法等の公知の方法によって上記組成を有する結晶構造の複合酸化物を製造すればよい。
これらの方法の例として、以下、固相反応法による本発明の複合酸化物の製造方法について説明する。
上記した複合酸化物は、例えば、目的とする複合酸化物の元素成分比率と同様の元素成分比率となるように原料物質を混合し、焼成することによって製造することができる。
焼成温度及び焼成時間については、目的とする複合酸化物が形成される条件とすれば良く、特に限定されないが、例えば、1073〜1373K(絶対温度)程度の温度範囲において、20〜40時間程度焼成すれば良い。尚、原料物質として炭酸塩や有機化合物等を用いる場合には、焼成する前に予め仮焼きして原料物質を分解させた後、焼成して目的の複合酸化物を形成することが好ましい。例えば、原料物質として炭酸塩を用いる場合には、1073〜1173K(絶対温度)程度で10時間程度仮焼きした後、上記した条件で焼成すれば良い。焼成手段は特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等任意の手段を採用できる。焼成雰囲気は、通常、酸素気流中、空気中等の酸化性雰囲気中とすればよいが、原料物質が十分量の酸素を含む場合には、例えば、不活性雰囲気中で焼成することも可能である。生成する複合酸化物中の酸素量は、焼成時の酸素分圧、焼成温度、焼成時間等により制御することができ、酸素分圧が高い程、上記一般式における酸素比率を高くすることができる。
また、ガラス前駆体を経由するガラスアニール法では、まず、原料物質を溶融し、急冷して固化させる。この際の溶融条件は、原料物質を均一に溶融できる条件であれば良いが、溶融容器からの汚染や原料成分の蒸発を防止するためには、例えば、アルミナ製ルツボを用いる場合には、1473〜1673K(絶対温度)程度に加熱して溶融することが好ましい。加熱時間については特に限定はなく、原料物質が均一に溶融するまで加熱すればよく、通常、30分〜1時間程度の加熱時間とすれば良い。加熱手段については、特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等の任意の手段を採用することができる。溶融の際の雰囲気は、例えば空気中や300ml/l程度以下の酸素気流中等の酸素含有雰囲気とすればよいが、原料物質が十分量の酸素を含む場合には、不活性雰囲気で溶融しても良い。
急冷条件については特に限定的ではないが、形成される固化物の少なくとも表面部分がガラス状の非晶質層となる条件で急冷すればよい。例えば、溶融物を金属板上に流し出し、上方から圧縮する等の手段により急冷すればよい。冷却速度は、通常、500K(絶対温度)/秒程度以上とすればよく、10K/秒以上とすることが好ましい。
次いで、急冷により形成された固化物を酸素含有雰囲気中で熱処理することによって、該固化物の表面から、目的とする複合酸化物が繊維状の単結晶として成長する。
熱処理温度は、1153〜1203K(絶対温度)程度とすればよく、空気中や酸素気流中等の酸素含有雰囲気中で加熱すればよい。酸素気流中で加熱する場合には、例えば、300ml/分程度以下の流量の酸素気流中で加熱すればよい。熱処理時間については、特に限定はなく、目的とする単結晶の成長の程度に応じて決めればよいが、通常、60〜1000時間程度の加熱時間とすればよい。
原料物質の混合割合は、目的とする複合酸化物の組成に応じて決めることができる。具体的には、上記固化物の表面の非晶質層部分から繊維状の複合酸化物単結晶が形成される際に、該非晶質部分の溶融物の組成を液相組成として、これと相平衡にある固相の組成の酸化物単結晶が成長するので、互いに平衡状態にある融液相と固相(単結晶)の組成の関係によって、出発原料の組成を決めることができる。
この様な方法で得られる複合酸化物単結晶の大きさは、原料物質の種類、組成比、熱処理条件等により変わり得るが、例えば、長さ10〜1000μm程度、幅20〜200μm程度、厚さ1〜5μm程度の繊維状の形状を有するものとなる。
上記したガラス前駆体を経由するガラスアニール法及び固相反応法の何れの方法においても、焼成時の酸素流量により得られる物質の含有酸素量を制御することができ、流量が多いほど含有酸素量も多くなるが、含有酸素量の変化は、複合酸化物の電気的特性に大きな影響を及ばさない。
原料物質は焼成により酸化物を形成し得るものであれば特に限定されず、金属単体、酸化物、各種化合物(炭酸塩等)等が使用できる。例えば、Ca源としては、酸化カルシウム(CaO)、塩化カルシウム(CaCl)、炭酸カルシウム(CaCO)、硝酸カルシウム(Ca(NO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、ジメトキシカルシウム(Ca(OCH)、ジエトキシカルシウム(Ca(OC)、ジプロポキシカルシウム(Ca(OC)等のアルコキシド化合物等を用いることができ、Co源としては酸化コバルト(CoO、Co、Co)、塩化コバルト(CoCl)、炭酸コバルト(CoCO)、硝酸コバルト(Co(NO)、水酸化コバルト(Co(OH))、ジプロポキシコバルト(Co(OC)等のアルコキシド化合物等を用いることができる。その他の元素についても同様に元素単体、酸化物、塩化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、アルコキシド化合物等を用いることができる。また、上記複合酸化物の構成元素を二種以上含む化合物を使用してもよい。
n型熱電変換材料
n型熱電変換材料としては、一般式:Ln Ni (式中、Lnはランタノイドから選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBiからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦m≦1.7;0≦n≦0.5;0.5≦p≦1.2;0≦q≦0.5;2.7≦r≦3.3である。)で表される複合酸化物、及び一般式:(Ln Ni (式中、Lnはランタノイドから選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBiからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、Rは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦s≦1.2;0≦t≦0.5;0.5≦u≦1.2;0≦v≦0.5;3.6≦w≦4.4である。)で表される複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物を用いることができる。上記一般式において、m値は、0.5≦m≦1.7であり、0.5≦m≦1.2であることが好ましい。また、ランタノイド元素としては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Lu等を例示できる。
上記各一般式で表される複合酸化物は、負のゼーベック係数を有するものであり、該酸化物からなる材料の両端に温度差を生じさせた場合に、熱起電力により生じる電位は、高温側の方が低温側に比べて高くなり、n型熱電変換材料としての特性を示す。具体的には、上記複合酸化物は、373K以上の温度において負のゼーベック係数を有し、例えば、373K以上の温度で−1〜−20μV/K程度のゼーベック係数を有するものとなる。
更に、上記複合酸化物は、電気伝導性がよく、低い電気抵抗率を示し、例えば、373K以上の温度において、20mΩcm程度以下の電気抵抗率を有するものとすることができる。
上記した複合酸化物は、前者がペロブスカイト型の結晶構造、後者が一般に層状ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を有するものであり、一般に前者がABO3構造、後者がABO構造とも呼ばれる。どちらの複合酸化物もLnの一部がR1又はR3で置換され、Niの一部がR又はRで置換されている。
上記したn型熱電変換材料の内で、好ましい複合酸化物の一例として、
一般式:La NiO(式中、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBiからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦m≦1.2;0≦n≦0.5;2.7≦r≦3.3である。)で表される複合酸化物、一般式:(La NiO(式中、Rは、Na、K、Sr、Ca及びBi からなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦s≦1.2;0≦t≦0.5;3.6≦w≦4.4である。)で表される複合酸化物、一般式 : La Ni (式中、Rは、Na、K、Sr、Ca、Bi及びNdからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、Rは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、0.5≦x≦1.2;0≦y≦0.5;0.5≦p≦1.2;0.01≦q≦0.5;2.8≦r≦3.2である。)で表される複合酸化物等を挙げることができる。
これらの内で、一般式:La NiOで表される複合酸化物と、一般式:(La NiOで表される複合酸化物は、例えば100K以上の温度で-1〜-30mV/K程度のゼーベック係数を有し、且つ低い電気抵抗率を示す。また、例えば、100K以上の温度において、10mΩcm程度以下の電気抵抗率を有するものとすることができる。
また、一般式 : La Ni で表される複合酸化物は、100℃以上の温度において負のゼーベック係数を有するものであり、更に、電気伝導性がよく、低い電気抵抗率を示し、100℃以上の温度において、10mΩcm以下の電気抵抗率である。
上記各複合酸化物の多結晶焼結体は、目的とする複合酸化物の金属成分比率と同様の金属成分比率となるように原料物質を混合し、焼成することによって製造することができる。即ち、上記一般式におけるLn、R1、R2、R3、R4及びNiの金属成分比率となるように原料物質を混合し、焼成することにより、目的とする複合酸化物の多結晶焼結体を得ることができる。
原料物質としては、焼成により酸化物を形成し得るものであれば特に限定されず、金属単体、酸化物、各種化合物(炭酸塩等)等を使用できる。例えば、La源としては、酸化ランタン(La)、炭酸ランタン(La(CO)、硝酸ランタン(La(NO)、塩化ランタン(LaCl)、水酸化ランタン(La(OH))、アルコキシド化合物(ジメトキシランタン(La(OCH)、ジエトキシランタン(La(OC)、ジプロポキシランタン(La(OC)等)等を使用でき、Ni源としては、酸化ニッケル(NiO)、硝酸ニッケル(Ni(NO)、塩化ニッケル(NiCl)、水酸化ニッケル(Ni(OH))、アルコキシド化合物(ジメトキシニッケル(Ni(OCH)、ジエトキシニッケル(Ni(OC)、ジプロポキシニッケル(Ni(OC)等)等を使用できる。その他の元素についても同様に酸化物、塩化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、アルコキシド化合物等を用いることができる。また本発明の複合酸化物の構成元素を二種以上含む化合物を使用してもよい。
焼成温度及び焼成時間については、目的とする複合酸化物が形成される条件とすればよく、特に限定されないが、例えば、1123〜1273K(絶対温度)程度の温度範囲において、20時間〜40時間程度焼成すればよい。尚、原料物質として炭酸塩や有機化合物等を用いる場合には、焼成する前に予め仮焼して原料物質を分解させた後、焼成して目的の複合酸化物を形成することが好ましい。例えば、原料物質として、炭酸塩を用いる場合には、873〜1073K(絶対温度)程度で10時間程度仮焼した後、上記した条件で焼成すればよい。
焼成手段は特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等任意の手段を採用できる。焼成雰囲気は、通常、酸素気流中、空気中等の酸化性雰囲気中とすればよいが、原料物質が十分量の酸素を含む場合には、例えば、不活性雰囲気中で焼成することも可能である。
生成する複合酸化物中の酸素量は、焼成時の酸素分圧、焼成温度、焼成時間等により制御することができ、酸素分圧が高い程、上記一般式における酸素比率を高くすることができるが、熱電特性には大きな影響を与えない。
また、上記したp型熱電変換材料として用いる複合酸化物と同様に、例えば、フラックス法などの方法によって単結晶体として製造することも可能である。
熱電変換素子
本発明で用いる熱電変換素子は、上記したp型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端とを電気的に接続したものである。この場合、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の熱起電力の絶対値の和が、例えば、293〜1073K(絶対温度)の範囲の全ての温度において60μV/K程度以上、好ましくは100μV/K程度以上となるように熱電変換材料を組合せて用いることが好ましい。また、両材料とも、293〜1073K(絶対温度)の範囲の全ての温度において電気抵抗率が50mΩcm程度以下、好ましくは8mΩcm程度以下であることが好ましい。
使用するp型熱電変換材料及びn型熱電変換材料の形状、大きさ等については、特に限定されるものではなく、目的とする熱電発電モジュールの大きさ、形状等に応じて、必要な熱電性能を発揮できるように適宜決めればよい。例えば、一辺が1μm〜10cm程度の断面と100μm〜20cm程度の長さを有する直方体状の材料や、断面の直径が1μm〜10cmであって、長さが100μm〜20cm程度の円柱状の材料として用いることができる。
p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を電気的に接続するための具体的な方法については、特に限定はないが、接合した際に、293〜1073K(絶対温度)の全ての範囲において素子の熱起電力が60μV/K以上、電気抵抗が200mΩ以下の特性を維持できる方法が好ましい。
具体的な接続方法としては、例えば、高温での使用に耐え得る方法として、接合剤を用いてp型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を導電性材料に接着する方法、p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を直接又は導電性材料を介して圧着又は焼結させる方法、導体材料を用いてp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を電気的に接触させる方法等を例示できる。以下、これらの方法についてより具体的に説明する。
尚、接続によって生じる電気抵抗は、接続方法や接合部分の面積、使用する導電性材料の種類、大きさなどに依存するが、一般に、熱電変換素子全体の抵抗に占める接合部の抵抗の割合が50%程度以下となるように接続条件を設定することが好ましく、10%程度以下となるように設定することがより好ましく、5%程度以下となるように設定することが更に好ましい。
図1は、接合剤を用いてp型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を導電性材料に接着して得られた熱変換素子の一例を模式的に示す図面である。図1において、(a−1)型の素子は、接合剤を用いてp型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を基板に接着したものである。接合剤としては、金属ペースト、ハンダなどを用いることができるが、特に、1073K程度の高温においても溶融することなく、化学的に安定であり、低抵抗を維持できるものとして、金、銀、白金などの貴金属ペーストを用いることが好ましい。接着時には、基板と熱電変換材料とを密着させるために、加圧しながら接合剤を固化させても良い。基板としては、1073K程度の高温の空気中においても酸化されない材料を用いることが好ましく、例えば、アルミナなどの酸化物セラミックスからなる基板を用いればよい。基板の長さ、幅、厚さなどは、モジュールの大きさ、電気抵抗等に合わせて適宜設定すればよい。
図1に示した(a−2)型の素子は、基板として導電性セラミックス基板を用いるものであり、この場合には、基板と熱電変換材料との接着部分にのみ接合剤を付与すればよいが、絶縁性セラミックスを用いる場合には、(a−1)型のようにp型熱電変換材料の接着部分とn型熱電変換材料の接着部分の間を導電性を有する接合剤で連結する方法、(a−3)型のように絶縁性セラミックスに金属被覆を設ける方法などによってp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を電気的に接続することが必要である。
(a―2)型の素子で用いる導電性セラミックスについては、1073K程度の高温の空気中においても酸化されない材料を用いることが好ましい。また、基板の長さ、幅、厚さなどは、モジュールの大きさ、電気抵抗等に合わせて適宜設定すればよい。
(a−3)型の素子で用いる金属被覆としては、高温の空気中で酸化されず、低い電気抵抗を有するものであればよく、例えば、蒸着法などによって形成された銀、金、白金などの貴金属の被覆を用いることができる。
図1の(a−4)型の素子は、p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を導線で接続したものである。導線の接続には、(a−1)型の素子と同様の接合剤を用いることができる。導線としては、1073K程度の高温の空気中においても酸化されない材料を用いることが好ましく、例えば、金、銀、白金線などを用いることができる。導線の長さ、形状などについても、モジュールの大きさ、電気抵抗などに合わせて適宜選択すればよい。
図2は、焼結又は圧着によって電気的に接続して得られた熱電変換素子の一例を模式的に示す図面である。
図2の(s−1)型素子は、p型熱電変換材料の端部とn型熱電変換材料の端部を直接焼結させて接続した熱電変換素子である。このような材料は、例えば、p型熱電変換材料の一面とn型熱電変換材料の一面を焼結させた後、ダイヤモンドカッターなどを用いて焼結面に切り込みを入れて、両材料の一部分を分離させることによって得ることができる。切り込みの長さについては特に限定されず、必要な電気抵抗、電圧、機械的強度などに基づいて適宜決めればよい。両材料の接触部分については、その面積が大きくなると素子全体の電気抵抗が低減するが、その一方で熱電変換材料の分離した部分の長さが短いと、高温部と低温部の温度差が小さくなって発生電圧が小さくなるので、これらの点を考慮して適宜決めればよい。
図2の(s−2)型素子は、焼結や圧着によって素子を形成する際に、熱電変換材料間における反応防止、高い機械的強度の維持等のために、熱電変換材料間に金属シート、金属網、結合剤、導電性セラミックスなどの導電性材料を配置した状態で焼結や圧着を行って得られた素子である。この場合、金属シート、金属網などとしては、材料間の反応を防止でき、しかも低抵抗の材料であれば特に限定なく使用できる。厚さは、通常、1〜100μm程度が好ましい。結合剤としては、例えば、前記した結合剤を用いる接着方法で使用する貴金属ペースト等を用いることができる。また、導電性セラミックスとしては、特に限定はなく、適当な厚さの板状等の導電性セラミックス等を使用できる。
図2の(s−3)型素子は、導電性セラミックスを基板として用い、これにp型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を焼結によって接合したものである。また、(s−4)型素子は、(s−2)型素子と同様の金属シート、金属網などを用い、これを介して、p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端を導電性セラミックス基板に焼結によって接合したものである。(s−5)型素子は、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料のそれぞれの横断面と同様の形状及び面積を有する2枚の酸化物板を、金属シート、金属網等の導電性物質を介して、それぞれp型熱電変換材料とn型熱電変換材料に焼結によって接合したものである。酸化物板としては、接合対象の熱電変換材料に焼結によって接合させることができ、しかも長時間高温で使用した場合にも発電特性を劣化させることがない材料であれば、特に限定無く使用できる。特に、接合対象の熱電変換材料と同じ結晶構造を有する酸化物を用いることが好ましく、組成についても接合対象の熱電変換材料と同じであることがより好ましい。酸化物板の厚さについては、特に限定的ではないが、通常、1〜3mm程度とすればよい。
図2に示す素子を焼結法で作製する際には、ホットプレス焼結などの方法で加圧下で焼成することによって、材料間の密着性をより向上させることができる。
図3は、導体材料を用いてp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を電気的に接触させて得られる熱電変換素子の一例を模式的に示す図面である。
図3の(c−1)型素子は、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料に孔を開け、そこに導体材料を貫通させて、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を電気的に接続した熱電変換素子である。導体材料としては、1073K程度の高温においても溶融することなく、化学的に安定であり、低抵抗の材料を用いることが好ましい。例えば、上記した金属シート、金属網等の他、板状、棒状などの導電性セラミックス;アルミナなどの絶縁性セラミックスの表面を蒸着法等で金、銀等を被覆して導電性を付与した板状、棒状などの材料等を用いることができる。
(c−2)型熱電変換素子は、p型熱電変換材料の端部とn型熱電変換材料の端部に、導線等の各種の導体材料をクリップ等で固定して電気的に接続した熱電変換素子である。クリップの材質としては、例えば1073K程度の高温の空気中でも酸化されない材料を用いることが好ましく、金などの金属、アルミナ等の絶縁セラミックス等を用いることができる。導体材料としては、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を低抵抗で電気的に接続できる材料であればよく、例えば、各種金属、導電性セラミックスなどを用いることができる。導体材料の長さ、幅、厚さ等は、モジュールサイズ、電気抵抗等に合わせ適宜決めればよい。
導体材料を固定する機構としては、特に限定はなく、例えば、バネ式、ねじ込み式等のクリップで導体材料を挟み込んで固定すればよい。
(c−3)型熱電変換素子は、p型熱電変換材料の端部とn型熱電変換材料の端部に上記した各種の導体材料をねじ止めして電気的に接続した熱電変換素子である。導体材料としては、上記(c−1)型素子で用いたものと同様の材料を使用できる。
熱電発電モジュール
熱電発電モジュールは、上記した熱電変換素子を複数個用い、該熱電変換素子のp型熱電変換材料の未接合の端部を、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の未接合の端部に電気的に接続する方法で複数の熱電変換素子を直列に接続したものである。
通常は、接合剤を用いて熱電変換素子の未接合の端部を基板上に接着する方法で、p型熱電変換材料の端部と、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の端部とを基板上において接続すればよい。
図4に、一例として、接合剤を用いて基板上に複数の(a−1)型素子を接続した構造の熱電発電モジュールの概略図を示す。
図4の熱電発電モジュールは、熱電変換素子として、(a−1)型素子を用い、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の未接合の端部が基板に接するようにして素子を配置し、接合剤を用いて、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料が直列に接続されるように、該基板上に熱電変換材素子を接着して得られたものである。
基板は、主として、均熱性や機械強度の向上、電気的絶縁性の保持等の目的で用いられるものである。基板の材質は特に限定されないが、675K程度以上の高温において、溶融、破損等を生じることが無く、化学的に安定であり、しかも熱電変換材料、接合剤等と反応しない絶縁体であって熱伝導性がよい材料を用いることが好ましい。熱伝導性が高い基板を用いることによって、素子の高温部分の温度を高温熱源の温度に近づけることができ、発生電圧値を高くすることが可能となる。また、本発明で用いる熱電変換材料が酸化物であることから、熱膨張率などを考慮すると、基板材料としては、アルミナ等の酸化物セラミックスを用いることが好ましい。
熱電変換素子を基板に接着する場合には、低抵抗で接続可能な接合剤を用いることが好ましい。例えば、銀、金、白金等の貴金属ペースト、はんだ、白金線等を好適に用いることができる。
図5は、接触法によって得られた(s−2)型素子を用いた熱電発電モジュールの一例の断面の概略図である。高温部のセラミックス基板については、図4のモジュールと同様にして、接合剤を用いてp型熱電変換材料とn型熱電変換材料が直列に接続されるように熱電変換素子を接着すればよい。
低温部側については、例えば、接合剤を用いてアルミナなどの絶縁セラミックス基板を熱電変換素子に接着すればよい。低温部側の基板接続に用いる接合剤としては、高温側からモジュールを伝わってきた熱を低温側から大気中へ逃がすために、熱伝導度の高い接合剤を用いることが好ましい。また、各素子間の絶縁性を保持する必要があることから、基板全体に接合剤を付与する場合には、電気絶縁性の良い接合剤を用いる必要がある。この様な接合剤としては、例えば、シリコーン系接合剤等を用いることができる。また、熱電変換素子の低温部側が導電性物質に非接触状態で用いられる場合、例えば、低温部側が大気に接する状態で用いられる場合等には、低温部側に絶縁セラミックスを接着することなく、熱電変換材料が露出した状態で用いても良い。
一つのモジュールに用いる熱電変換素子の数は限定されず、必要とする電力により任意に選択することができる。図4は、84個の熱電変換素子を用いたモジュールの概略の構造を示すものである。モジュールの出力は、熱電変換素子の出力に熱電変換素子の使用数を乗じたものとほぼ等しい値となる。
熱電発電モジュールは、その一端を高温部に配置し、他端を低温部に配置することによって電圧を発生することができる。例えば、図4及び図5のモジュールでは、基板面を高温部に配置し、他端を低温部に配置すればよい。尚、該熱電発電モジュールは、この様な設置方法に限定されず、いずれか一端を高温側に配置し、他端を低温部側に配置すればよく、例えば、図4及び図5のモジュールについては、高温部側と低温部側を反対にして設置しても良い。
(3)熱電発電装置
本発明の熱電発電装置は、熱電発電モジュールと触媒燃焼式熱源とを備えたものであって、該熱電発電モジュールの一方の面を加熱できるように該触媒燃焼式熱源を配置したものである。例えば、触媒燃焼式熱源の熱伝導部が、熱電発電モジュールの一方の面に密着するように設置すればよい。
熱電発電装置の全体の構造については、特に限定的ではない。例えば、後述する実施例に示すように、触媒燃焼部で燃焼した燃焼ガスを熱伝導部に直接吹き付けて熱伝導部を加熱し、この熱によって熱電発電モジュールの一方の面を加熱する構造とすることができる。また、触媒燃焼部を取り囲む構造で熱伝導部を設置し、触媒燃焼部を通過する燃焼ガスとの接触により熱伝導部を加熱する構造としても良い。
熱伝導部の加熱温度については、燃料の供給量を調整することによって制御が可能である。このため、通常、触媒燃焼部には、供給する燃料の流量を制御するための燃料供給弁を設置する。
また、発電効率を高めるには、触媒燃焼式熱源によって加熱する面の反対側の面、即ち、熱電発電モジュールの低温部を冷却して、熱電変換材料の両端の温度差を大きくすればよい。冷却手段については、特に限定はなく、水冷、空冷、吸熱反応を用いた冷却等の各種の冷却手段を適用可能である。特に、軽量さを考慮すれば、空冷が望ましい。空冷の場合には、例えば、熱電発電モジュールの低温面に冷却器として、フィン、熱浴(ヒートシンク)等を密着させればよい。この場合、自然放熱によりモジュールを冷却してもよいが、ファンを取り付けてフィンや熱浴を強制冷却すれば、より発電効率を向上させることができる。ファンの駆動力としては、例えば、燃焼により生じた排気ガスを用いることができる。また排気ガスが室温程度まで、十分冷えていれば、それをフィンへ直接吹きかけてもよい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の熱電発電装置を具体的に説明する。
図6は、本発明の熱電発電装置の一例を模式的に示す図面である。図6の熱電発電装置では、熱電発電モジュールの一方の面に、熱伝導部としての加熱板を介して触媒燃焼器が密着するように設置されている。触媒燃焼器には、予熱バーナーを介して燃料タンクが結合されている。燃料タンクと予熱バーナーの結合部分には、燃料供給弁及び空気取込弁を設け、更に、該燃料タンクには、燃料を補充するための燃料補充口を設けている。
該熱電発電装置は、触媒燃焼器の周辺に断熱材を配置して反応熱で高温となることを防止している。これにより、携帯用としての使用が容易となる。
熱電発電モジュールの低温側の面には、冷却器としてフィンを設置し、更に、ファンを設置してフィンを強制冷却できる構造としている。この様な構造とすることによって、燃焼ガスによって加熱された面と、ファンによって冷却された面との間の温度差が大きくなり、効率の良い発電が可能となる。
図6の装置では、燃料タンク中に収容された燃料は、予熱バーナー部に送られる。一方、空気取込弁を開放して導入された空気も、燃料と共に予熱バーナー部に送られる。
予熱バーナーは、触媒燃焼器を加熱するために用いられるものであり、触媒燃焼に必要な温度に触媒燃焼器が加熱された後、予熱バーナーへの燃料の供給が停止される。
次いで、燃料と空気の混合気体は、触媒燃焼器に送られ、ここで混合気体の触媒燃焼が生じる。燃焼したガスは、熱伝導部である加熱板に吹き付けられ、燃焼ガスの熱エネルギーにより、加熱板に接触している熱電発電モジュールが加熱される。燃焼ガスは、触媒燃焼器に接続された配管を経て、燃焼気体排出口より排気ガスとして排出される。
本発明の熱電発電装置では、モジュール数を多くすることや加熱温度を高くすることによって、発電量を大きくすることが可能である。例えば、前述した構造の熱電発電モジュールでは、高温部を300℃程度以上に加熱した場合に、単位体積あたり100mW程度以上の発電が可能である。このため、例えば、大きさ3cm×3cm×5cm〜30cm×30cm×20cm程度、重さ100g〜5kg程度という小型、軽量な装置とした場合であっても、0.1〜50W程度の電力を得ることができる。
本発明の熱電発電装置は、優れた熱電変換性能を有する熱電発電モジュールと触媒燃焼式熱源とを組み合わせたものである。
この様な構造の熱電発電装置は、燃料容器を一体化することによって携帯電源としての使用が可能であり、各種機器の使用場所において、容易に電気エネルギーを得ることができる。また小型、軽量な装置であっても、50W程度までの電力を得ることが可能である。
このため、本発明の熱電発電装置は、携帯に適した電源として、例えば、携帯電話、ノート型パソコン等の携帯機器用の電源等として有効に用いることができる。
図1は、接合剤を用いて熱電変換材料を導電性材料に接着して得られた熱変換素子の一例を模式的に示す図面である。 図2は、焼結又は圧着によって電気的に接続して得られた熱電変換素子の一例を模式的に示す図面である。 図3は、導体材料を用いて熱電変換材料を電気的に接触させて得られた熱電変換素子の一例を模式的に示す図面である。 図4は、複数の(a−1)型素子を基板上に接続した構造の熱電発電モジュールの概略図である。 図5は、(s−2)型素子を用いた熱電発電モジュールの一例の断面の概略図である。 図6は、本発明の熱電発電装置の一例を模式的に示す図面である。 図7は、実施例1で得られた発電装置の発電特性を示すグラフである。 図8は、参考例1,63及び75の熱電変換素子の開放電圧と高温部の温度との関係を示すグラフである。 図9は、参考例1及び参考例75の熱電変換素子の電気抵抗と高温部の温度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の熱電発電装置について、更に具体的に説明する。
実施例1
下記の条件に従って図6に示した構造の熱電発電装置を作製した。
p型熱電変換材料
組成式:Ca2.7Bi0.3Co4O9.2で表されるp型熱電変換材料を下記の方法で作製した。
まず、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ビスマス(Bi2O3)及び酸化コバルト(Co3O4)をCa:Bi:Co(原子比)=2.7:0.3:4となるように秤量し、十分に混合した。得られた混合物をアルミナるつぼに入れ、1073K(800℃)、空気中で10時間焼成し、得られた焼成物をめのう乳鉢と乳棒を用いて十分に混合した。
この粉体を直径20mm、厚さ2〜10mm程度の円盤状に加圧成形し、アルミナボートに金シートを敷きその上に該成形体をのせて、1153K(880℃)、酸素気流中(300ml/分)で20時間焼成した。次いで、得られた焼結体を、めのう乳鉢と乳棒を用い粉砕した。
得られた粉体を30mm角、厚さ5mmの角板状に加圧成形し、10MPaの一軸加圧下、1123K(850℃)、空気中で20時間ホットプレス焼結を行った。得られたホットプレス焼結体を加圧面に垂直な面が4mm角、加圧面に沿った長さが5mmの直方体となるように切り出し、成形してp型熱電変換材料を得た。
n型熱電変換材料
組成式:La0.9Bi0.1NiO3.1で表されるn型熱電変換材料を下記の方法で作製した。
まず、硝酸ランタン(La(NO33・6H2O)、硝酸ビスマス(Bi(NO3)3・5H2O)及び硝酸ニッケル(Ni(NO3)2・6H2O)をLa:Bi:Ni(原子比)=0.9:0.1:1.0となるよう秤量し、アルミナるつぼ中で蒸留水に完全に溶解させて混合した。次いで、マグネティックスターラーを用いて撹拌しながら、蒸留水を蒸発させて乾固した。
析出物を1073K(800℃)の空気中で10時間加熱し焼成して、硝酸塩を熱分解した。次いで、焼成物をめのう乳鉢と乳棒で混合した。
得られた粉体を直径2cm、厚さ2〜10mm程度の円盤状に加圧成形した後、アルミナボートに白金シートを敷き、その上に該成形体をのせて1273K(1000℃)、酸素気流中(300ml/分)で20時間焼成した。得られた焼結体を、めのう乳鉢と乳棒を用いて粉砕した。この粉末を再度上記の大きさに加圧成形し、同条件で焼成して、得られた焼結体をめのう乳鉢と乳棒を用いて粉砕した。
得られた粉体を30mm角、厚さ5mmの角板状に加圧成型し、10MPaの一軸加圧下、1173K(900℃)の空気中で20時間ホットプレス焼結を行った。得られたホットプレス焼結体を加圧面に垂直な面が4mm角、加圧面に沿った長さが5mmの直方体となるように切り出し、成形してn型熱電変換材料を得た。
p型熱電変換材料接続用導電性ペースト
上記したp型熱電変換材料の製造工程において、1153K(880℃)で20時間焼成した後、粉砕して得た粉体について、更に、めのうポットとボールを用いてボールミル粉砕を10分間行った。得られた酸化物粉末を走査式電子顕微鏡で観察したところ、80%以上の個数の粒子が粒径1〜10μmの範囲内にあった。
この酸化物粉末を市販の銀ペースト(商標名:H−4215 昭栄化学社製)に添加してp型熱電変換材料接合用導電性ペーストを得た。使用した銀ペーストは、銀粉末85重量%、ホウケイ酸ビスマスガラス1重量%、エチルセルロース5重量%、テルピネオール4重量%及びブチルカルビトールアセテート5重量%からなるものであり、酸化物粉末の添加量は、銀ペースト中の銀粉末100重量部に対して6.25重量部であった。
n型熱電変換材料接合用導電性ペースト
上記したn型熱電変換材料の製造において、1273K(1000℃)で20時間焼成し、粉砕することを二回繰り返して得た粉体について、めのうポットとボールを用いて更に10分間ボールミル粉砕した。得られた酸化物粉末を走査式電子顕微鏡で観察したところ、80%以上の個数の粒子が粒径1〜10μmの範囲内にあった。
この酸化物粉末を市販の銀ペーストに添加してn型熱電変換材料接続用導電性ペーストを得た。使用した銀ペーストの種類、酸化物粉末の添加量は、p型熱電変換材料接続用導電性ペーストと同様である。
熱電変換素子
上記したp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を導電性基板に接続して、一対のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料による熱電変換素子を製造した。
導電性基板としては、5mm x 8mm、厚さ1mmのアルミナ板の5mm x 8mmの面に銀ペーストを均一に塗り、乾燥させて、銀ペーストによる導電性皮膜を形成した基板を用いた。
p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の4mm×4mmの面に、それぞれ上記したp型熱電変換材料接続用導電性ペーストとn型熱電変換材料接続用導電性ペーストを塗布し、上記アルミナ基板の銀ペースト被覆面上に、各熱電変換材料の導電性ペーストを塗布した面が接するように位置させ、373K(100℃)で10〜30分程度加熱した後、1073K(800℃)の空気中で15分間加熱して、導電性ペースト剤を乾燥、固化させた。次いで、基板と各熱電変換材料の接続部分を補強するために、アルミナを主成分とする絶縁性のセラミックスペーストを該接続部分に塗布し、乾燥させて熱電変換素子を作製した。
熱電発電モジュール
大きさ2cm×2cm、厚さ1mmのアルミナ板を基板として用い、熱電変換素子のp型熱電変換材料の未接合の端部と、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の未接合の端部とが接続されるように、熱電変換素子を基板上に接合して、10個の熱電変換素子が直列に接続された熱電発電モジュールを得た。接合剤としては、銀ペーストを用いた。
触媒燃焼式熱源
触媒燃焼器としては、SUS−510ステンレス製基材にアルミナを塗布し、焼結させてなる、1mm角の通気孔を30本有するハニカム構造(2cm×2cm×1cm)を有する担体の壁面に、粒径100μm以下の白金とパラジウム微粒子を1:1の重量比で担持させたものを用いた。
触媒燃焼式の熱源は、この触媒燃焼器の他に、加熱板、予熱バーナー及び燃料タンクを備えており、予熱バーナー部分と燃料タンクの接合部分には、燃料供給弁と空気取込弁が設けられている。
熱電発電装置の本体は、SUS−310ステンレス製であり、触媒燃焼器の周辺部分と外壁の間には、断熱材が挿入されている。
予熱バーナーは、燃料気体を燃焼させる構造のバーナーである。加熱板は、SUS−310ステンレス板によって形成されている。
燃料タンク中には、燃料として液化ブタンが貯蔵されている。
熱電発電装置
熱電発電装置は、上記した熱電発電モジュールのアルミナ基板面に、触媒燃焼式熱源の加熱板が密着するようにねじ止めで固定し、触媒燃焼による熱エネルギーでアルミナ基板が加熱されるように構成されている。
熱電発電モジュールの他方の面には、アルミニウム製の冷却フィンが設けられ、更に、冷却フィンの上部にはファンが設置されている。このファンは、燃焼による排気ガスをファン上部にある風当てに吹きかけることによって回転し、フィンに送風してフィンの冷却効率を向上させるように構成されている。
熱電発電方法
まず、燃料タンク中に収容された液化ブタンと空気の混合気体を予熱バーナーに供給し、予熱バーナーにおける燃焼熱によって触媒燃焼器を加熱した。触媒燃焼器の温度が300℃以上まで昇温した後、予熱バーナーへの燃料の供給を止めて予熱バーナーによる加熱を停止した。
次いで、燃料と空気を触媒燃焼器に供給して、触媒燃焼を開始した。
触媒燃焼によって生じた燃焼ガスを加熱板に吹き付けることによって加熱板を加熱し、この熱により熱電発電モジュールの基板面を加熱した。
一方、燃焼後の排気ガスは、燃焼気体排出口より排出され、その一部がファンの回転に利用された。
以上の方法により、熱電発電モジュールのアルミナ基板面が加熱され、該モジュールの反対面との温度差により、該熱電発電モジュールの両端部に接続した導線間に電圧が発生した。
図7は、上記熱電発電モジュールの高温部を400℃で加熱した場合の発電特性を示すグラフである。このグラフでは、出力は電流値に対して上に凸の放物線型の依存性を示した。また出力が極大値を示す外部抵抗値はモジュールの内部抵抗とほぼ一致した。これらの結果から、実施例1の発電器は、熱電モジュールの特性を十分に発揮するものであることが明らかである。
実施例2
実施例1と同様の構造の熱電発電装置において、触媒燃焼器のアルミナ担体として、28cm×28cm×5cmの大型担体を用い、加熱板として28cm×28cm×3cmのSUS−310ステンレス板を用いた。
熱電発電モジュールとしては、実施例1で用いた熱電発電モジュールを直列に169枚結合した大きさ26cm×26cm×7mmのモジュールを用いた。
得られた熱電発電装置の全体の大きさは、30cm×30cm×20cmであり、実施例1の発電装置と比べて、遙かに高い出力を有するものとなる。
実施例3
触媒燃焼器の予熱器として出力2kWの電気ヒータを用いること以外は、実施例1と同様の構造の熱電発電装置を作製した。ヒータへ電力を供給する電源として、熱電発電装置の作動時の余剰電力を充電できるキャパシタを設置した。このキャパシタは、交換可能であり、充電が不十分である場合には、既に充電されているキャパシタを始動電源として用いることができる。
この電気ヒータを用いて触媒燃焼器を300℃程度まで加熱した後、燃料と空気を触媒燃焼器に供給することによって、実施例1の熱電発電装置と同様に発電が可能であった。
以下、本発明の熱電発電装置において用いることができる熱電変換素子の具体例を参考例として示す。実施例1で用いた熱電変換素子に代えて、後述する各参考例の熱電変換素子を用いることによって、実施例1と同様に優れた性能を有する熱電発電装置を得ることができる。
参考例1〜62
原料として、炭酸カルシウム、酸化ビスマス及び酸化コバルトを用い、化学式:Ca2.7Bi0.3Co4O9.4で表される複合酸化物と同様の元素比となるように原料物質を混合し、大気圧中において、1073Kで10時間仮焼した。次いで、得られた焼成物を粉砕し、成形して、300ml/分の酸素ガス気流中で1153Kで20時間焼成した。その後、得られた焼成物を粉砕、加圧成形し、空気中で10MPaの一軸加圧下に、1123Kで20時間のホットプレス焼結を行い、p型熱電変換材料用の複合酸化物を作製した。
一方、原料として、La,Bi及びNiの各硝酸塩を用い、化学式:La0.9Bi0.1NiO3.1で表される複合酸化物と同様の元素比となるように原料物質を混合し、アルミナるつぼ中で蒸留水に溶解し撹拌混合した後、得られた水溶液を加熱して水を蒸発させて、乾固した。乾固物を大気中、873Kで10時間加熱し、得られた焼成物を粉砕、混合した後、加圧成形し、300ml/分の酸素ガス気流中で1273Kで20時間焼成した。次いで、焼成物を粉砕し混合して、加圧成形後、再度、300ml/分の酸素ガス気流中で1273Kで20時間焼成し、得られた焼成物を粉砕し、加圧成形した後、空気中で10MPaの一軸加圧下に、1173Kで20時間のホットプレス焼結を行ってn型熱電変換材料用の複合酸化物を作製した。
上記した方法で得られたp型熱電変換材料用の複合酸化物とn型熱電変換材料用の複合酸化物について、それぞれホットプレス時の加圧軸に平行な面を4mm×4mm、加圧面内に長さ5mmで直方体状に切り出し成形して、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を作製した。この様にして得られたp型熱電変換材料とn型熱電変換材料のそれぞれ1本ずつについて、4mm×4mm面に銀ペーストを塗り、それらを、表面に銀ペーストを塗布した長さ8mm、幅5mm、厚さ1mmのアルミナ基板上に平行に立てた。
次いで、銀ペーストを乾燥、固化させるため、1073K、空気中で15分間熱処理を行い、図1の(a−1)型の熱電変換素子(参考例1)を作製した。
また、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料として、下記表1及び表2に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例1と同様にして、図1の(a−1)型の熱電変換素子(参考例2〜62)を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表1及び表2に示す。
また、後述する参考例を含めた全ての参考例について、293〜1073Kの温度範囲において、電圧を高低温端の温度差で除した熱起電力は60μV/K以上であった。
参考例63〜65
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、各熱電変換材料の4mm×4mmの面に銀ペーストを塗り、長さ8mm、幅5mm、厚さ2mmの導電性基板(La0.9Bi0.1NiO3.1)の上に平行に立てた。
次いで、銀ペーストを乾燥、固化させるため、1073K、空気中で15分間熱処理を行い、図1の(a−2)型の熱電変換素子(参考例63)を作製した。
また、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料として、下記表3に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例63と同様にして、図1の(a−2)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表3に示す。
参考例66〜68
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、各熱電変換材料の4mm×4mmの面に銀ペーストを塗り、長さ8mm、幅5mm、厚さ2mmのアルミナ基板の表面を蒸着法によって銀で被覆した導電性基板上に平行に立てた。
次いで、銀ペーストを乾燥、固化させるため、1073K、空気中で15分間熱処理を行い、図1の(a−3)型の熱電変換素子(参考例66)を作製した。
また、参考例67及び68として、下記表4に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例66と同様にして、図1の(a−3)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表4に示す。
参考例69〜71
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、各熱電変換材料の4mm×4mmの面に銀ペーストを塗り、長さ10mm、直径0.5mmの白金線の両端をそれぞれ各熱電変換材料の銀ペーストを塗布した面上に位置させ、銀ペーストを乾燥、固化させるため、1073K、空気中で15分間熱処理を行い、図1の(a−4)型の熱電変換素子(参考例69)を作製した。
また、参考例70及び71として、下記表5に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例69と同様にして、図1の(a−4)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表5に示す。
参考例72〜74
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、一本ずつのp型熱電変換材料とn型熱電変換材料のそれぞれの4mm×5mmの面同士を密着させ、その面に垂直に加圧しながら、1073Kで3時間ホットプレス焼成を行った。
次いで、接合界面を材料の一端から長手方向(長さ5mmの方向)に3mmの長さまでダイヤモンドカッターを用いて切り込みを入れ、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料とを分離した。この方法により、図2に示す(s−1)型の焼結型素子(参考例72)を得た。
また、参考例73及び74として、下記表6に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例72と同様にして、図2の(s−1)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表6に示す。
参考例75〜77
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、一本ずつのp型熱電変換材料とn型熱電変換材料のそれぞれの4mm×5mmの面の間に直径0.25mm、23メッシュ/inchの銀網をはさみ、接触面に垂直方向に加圧しながら、1073K、空気中で3時間熱処理を行って、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を接合した。
次いで、接合界面を材料の一端から長手方向(長さ5mmの方向)に3mmの長さまでダイヤモンドカッターを用いて切れ込みをいれ、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料とを分離した。この方法により、図2に示す(s−2)型の焼結型素子(参考例75)を得た。
また、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料として、下記表7に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例75と同様にして、図2の(s−2)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表7に示す。
参考例78〜80
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、p型熱電変換材料の4mm×4mmの面とn型熱電変換材料の4mm ×4mmの面の両面上に位置するように、長さ8mm、幅5mm、厚さ2mmのLa0.9Bi0.1NiO3.1の導電性基板を載せ、接触面に垂直方向に加圧しながら1073K、空気中で3時間熱処理を行って焼結させ、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料に導電性基板を接合することにより、図2の(s−3)型の熱電変換素子を作製した。
また、参考例79及び80として、下記表8に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例78と同様にして、図2の(s−3)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表8に示す。
参考例81〜83
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、p型熱電変換材料の4mm×4mmの面とn型熱電変換材料の4mm×4mmの面の上に、それぞれ直径0.25mm、23メッシュ/inchの銀網を載せ、更に、両面上に位置するように、長さ8mm、幅5mm、厚さ2mmのLa0.9Bi0.1NiO3.1の導電性基板を載せ、接触面に垂直方向に加圧しながら1073K、空気中で3時間熱処理を行って焼結させて、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料に導電性基板を接合することにより、図2の(s−4)型の熱電変換素子(参考例81)を作製した。
また、参考例82及び83として、下記表9に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例81と同様にして、図2の(s−4)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表9に示す。
参考例84〜86
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、各材料の側面である4mm×5mmの面に材料の一端から長手方向(長さ5mmの方向)へ1mm、左右の端から2mmの位置に直径1mmのドリルで穴を材料の反対側の面まで貫通させた。この穴に直径1.2mmの銀線を差し込み、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を接続することによって、図3に示す(c−1)型の熱電変換素子(参考例84)を作製した。
また、参考例85及び86として、下記表10に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例84と同様にして、図3の(c−1)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表10に示す。
参考例87〜89
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、各材料の上部面(4×4mmの面)側に、銀製のバネ式のクリップを用いて銀製の直径0.5mm、長さ10mmの導線を固定して、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を接続することによって、図3に示す(c−2)型の熱電変換素子(参考例87)を作製した。
また、参考例88及び89として、下記表11に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例87と同様にして、図3の(c−2)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表11に示す。
参考例90〜92
参考例1で用いたものと同様の組成及び形状のp型熱電変換材料とn型熱電変換材料を用い、各材料の上部面(4mm×4mmの面)にメスのねじ山を切った。一方、二カ所の孔を設けた長さ8mm、幅5mm、厚さ2mmのLa0.9Bi0.1NiO3.1の導電性基板を、孔の位置が熱電変換材料のねじ山に位置と一致する様に両材料上に載せ、該導電性基板をp型熱電変換材料とn型熱電変換材料にねじ止めすることによって、図3に示す(s−3)型の熱電変換素子(参考例90)を作製した。
また、参考例91及び92として、下記表12に示す組成の複合酸化物を用いること以外は、参考例90と同様にして、図3の(c−3)型の熱電変換素子を作製した。尚、各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた熱電変換素子について、973Kにおける熱起電力及び電気抵抗と、973K、温度差600Kにおける出力を下記表12に示す。
特性試験例1
参考例1、63及び75で得た各熱電変換素子について、各素子の接合部を電気炉により加熱し、他端部を冷却して発電特性を評価した。図8は、高温部を300〜1000K、低温部を293〜400Kとしたときの発生電圧(開放電圧)と高温部の温度との関係を示すグラフである。発生電圧(開放電圧)は、高温部の温度上昇により増加する傾向が認められた。
これらの各素子の発生電圧を比較すると、参考例1及び63の素子の発生電圧が、参考例75の素子の発生電圧より高い傾向が認められる。これは、材料の上面部に基板を接合した参考例1及び63の素子では、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の分離している長さが、材料の長さと同じ5mmであるのに対して、材料側面を焼結させて切り込みを入れた参考例75の素子は、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の分離している長さが3mmであることが影響しているものと考えることができる。即ち、低温側からの材料が分離している長さが長い程、その間での温度差を大きく取ることができるため、発生電圧が高くなるものと思われる。
また、図9は、参考例1及び75の素子について、電気抵抗と高温部の温度との関係を示すグラフである。これから明らかなように、温度の上昇と共に電気抵抗が低下する傾向が認められた。
参考例93〜97
参考例1で得た熱電変換素子を84個用い、これらを長さ8cm、幅6cm、厚さ1mmのアルミナ基板上に、素子の接合していない面が接するように載せ、銀ペーストを用いて、各素子のp型端部とn型端部を交互に接続して、図4に示す熱電変換モジュール(参考例93)を作製した。
参考例1で得た熱電変換素子に代えて、参考例75、63、81又は84で得た熱電変換素子を用い、その他は、参考例93と同様にして、参考例94〜97の熱電変換モジュールを作製した。
得られた各熱電変換モジュールについて、アルミナ基板を高温部とし、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の接合部を低温部として、高温部を973K、低温部との温度差を600Kとした場合の開放電圧と、内部抵抗及び最高出力を表13に示す。ここで開放電圧は外部抵抗を負荷せず、モジュールに温度差を与えた時生じる電圧である。出力はモジュールの内部抵抗と同じ抵抗値を負荷したとき最高値に達した。
また、全ての参考例において、高温部を973Kとした場合、0.5W以上の出力が得られた。
更に、本発明の熱電発電装置で用いることができる熱電変換材料の一例について、製造例と得られた酸化物の物性値を参考例として示して、本発明の熱電発電装置で用いる熱電変換材料として有効であることを示す。
参考例98
一般式:Ca Co 又は一般式:BiPb Co で表されるp型熱電変換材料としての特性を有する複合酸化物を下記の方法で作製した。
原料物質としては、目的とする複合酸化物の構成元素を含む炭酸塩又は酸化物を用い、表14〜表81に記載した組成式と同じ元素比となるように原料物質を混合し、大気圧中において、1073Kで10時間仮焼した。次いで、得られた焼成物を粉砕し、成形して、300ml/分の酸素ガス気流中で20時間焼成した。その後、得られた焼成物を粉砕、加圧成形し、空気中で10MPaの一軸加圧下に、20時間のホットプレス焼結を行い、p型熱電変換材料用の複合酸化物を作製した。各酸化物を製造する際の焼成温度については、組成に応じて1073〜1273Kの範囲で変更し、更に、ホットプレス焼結の温度についても、1123〜1173Kの範囲で変更した。
得られた各酸化物について、700℃におけるゼーベック係数、700℃における電気抵抗率及び700℃における熱伝導度の測定結果を下記表14〜表81に示す。
以上の結果から明らかなように、表14〜表81に示された各酸化物は、p型熱電変換材料として優れた特性を有し、導電性も良好である。従って、実施例1の熱電発電装置におけるp型熱電変換材料に代えて、これらの酸化物を用いる場合にも、良好な熱電発電性能が発揮されるものと考えられる。
参考例99
一般式:Ln Ni 又は一般式:(Ln Ni で表されるn型熱電変換材料としての特性を有する複合酸化物を下記の方法で作製した。
原料物質としては、目的とする複合酸化物の構成元素を含む硝酸塩を用い、表82〜表128に記載した各組成式と同じ元素比となる割合で、各原料物質を蒸留水に完全に溶解し、アルミナるつぼ中で十分に撹拌混合した後、水分を蒸発させて乾固した。次いで、電気炉を用いて、析出物を空気中で600℃で10時間焼成して、硝酸塩を分解した。その後、焼成物を粉砕し、加圧成形後、300ml/分の酸素気流中で20時間焼成して複合酸化物を合成した。焼成温度及び焼成時間については、目的とする酸化物が生成するように700〜1100℃の範囲で適宜変更した。
下記表82〜表128に、得られた各複合酸化物における元素比、700℃におけるゼーベック係数、700℃における電気抵抗率、及び700℃における熱伝導度を示す。
以上の結果から明らかなように、表82〜表128に示された各酸化物は、n型熱電変換材料として優れた特性を有し、導電性も良好である。従って、実施例1の熱電発電装置におけるn型熱電変換材料に代えて、これらの酸化物を用いる場合にも、良好な熱電発電性能が発揮されるものと考えられる。

Claims (6)

  1. p型熱電変換材料の一端とn型熱電変換材料の一端とを電気的に接続してなる熱電変換素子を複数個用い、該熱電変換素子のp型熱電変換材料の未接合の一端を、他の熱電変換素子のn型熱電変換材料の未接合の端部に接続する方法で複数の熱電変換素子を直列に接続してなる熱電発電モジュールと、
    該熱電発電モジュールの一方の面を加熱するように配置された触媒燃焼式熱源とを
    備えてなる熱電発電装置であって
    前記熱電発電モジュールで用いるp型熱電変換材料が、一般式:Ca Co (式中、A は、K、Li、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Pb、Ba、Al、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびLuからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、A は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Ag、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、2.2≦a≦3.6;0≦b≦0.8;2.0≦c≦4.5;0.1≦d≦2.0;8≦e≦10である。)で表される複合酸化物であり、
    n型熱電変換材料が、一般式:Ln Ni (式中、LnはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびLuから選択される一種又は二種以上の元素であり、R は、Srであり、R は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Mo、W、Nb及びTaからなる群から選択される一種又は二種以上の元素であり、0.5≦m≦1.7;0≦n≦0.5;0.5≦p≦1.2;0.1≦q≦0.5;2.7≦r≦3.3である。)で表される複合酸化物である熱電発電装置
  2. 触媒燃焼式熱源が、触媒を充填してなる触媒燃焼室と、触媒燃焼室で発生した熱エネルギーを熱電発電モジュールに伝えるための熱伝達部とを備えたものである請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 触媒燃焼式熱源が、更に、触媒燃焼室に供給する燃料を収容した燃料容器を備えたものである請求項2に記載の熱電発電装置。
  4. 触媒燃焼式熱源が、更に、予熱器を備えたものである請求項2に記載の熱電発電装置。
  5. 触媒燃焼式熱源が、更に、予熱器を備えたものである請求項3に記載の熱電発電装置。
  6. 熱電発電モジュールの加熱される面の反対側の面に、冷却手段を設けてなる請求項1〜のいずれかに記載の熱電発電装置。
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