JP4590566B2 - Ito粉体およびその製造方法、ito導電膜塗料、並びに透明導電膜 - Google Patents

Ito粉体およびその製造方法、ito導電膜塗料、並びに透明導電膜 Download PDF

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Description

本発明は、透明導電膜の形成に用いられるITO粉体およびその製造方法、当該ITO粉体を含むITO導電膜塗料、並びに当該ITO導電膜塗料を用いて成膜される透明導電膜に関する。
本明細書においてITOとはSnを含有するIn酸化物のことである。このITOを含む透明導電膜は、可視光に対する高い透光性と導電性とを示すことから、各種表示デバイスや太陽電池などの透明導電膜として用いられている。そして、このITOを用いた透明導電膜の成膜方法として、当該ITOをスパッタリング等により成膜する物理成膜法、当該ITO粒子分散液または含ITO有機化合物を塗布する塗布成膜法が知られている。
塗布成膜法により得られるITO塗膜は、スパッタリング法などの物理成膜法により得られるITO膜と比べて導電性は多少低いものの、成膜の際に真空装置などの高価な装置を用いる必要がない上、大面積や複雑形状の成膜が可能である。この結果、塗布成膜法により得られるITO塗膜は、低コストになる利点がある。
さらに、当該塗布成膜法の中でも、塗料としてITO粒子分散液を用いる方法は、塗料として含ITO有機化合物を用いる方法と比較して、塗布膜を熱分解させることが不要な為、比較的低温プロセスで成膜でき、良好な導電性が得られる。従って、ITO粒子分散液の塗布によるITO塗膜の製造方法は、ブラウン管の電磁波シールド膜の成膜方法として広く用いられており、さらには、LCDやELなどの表示デバイスへの応用も検討されている。
一方、ITO粒子の組成もITOの導電性に影響を与える。ITOの導電性の発現には2種類の機構がある。第1の機構は、ITO結晶中のIn3+をSn4+へ置換することにより、1つの置換Sn原子につき、1つの自由電子が生じるものである。また、第2の機構はITO結晶中に酸素欠損をつくるものであり、1つの酸素欠損につき、2つの自由電子がつくられる。
当該Sn4+や酸素欠損は、キャリアである自由電子の密度を増大させて、ITO粒子の導電性を高める。しかし、当該酸素欠損が付与されたITO粒子は、導電特性の保存安定性に改善が望まれていた。これは、酸素欠損の付与されたITO粒子が大気中の酸素と再結合して、当該酸素欠損が減少し、ITO粒子の導電性が低下するためである。また、酸素欠損量の多い粒子ほど、大気中の酸素との反応が急激に起こるために経時変化が加速することも、保存安定性を損なう一因となっている。
次に、上述のようなITO粒子の従来の技術に係る製造方法について説明する。ITO粒子の代表的な製法例として、(1)水溶性のSn塩と水溶性のIn塩とを所定の比率で水に溶解し、中和剤を添加してITO前駆水酸化物を得る工程、(2)得られたITO前駆水酸化物を、250℃以上1000℃以下の温度で焼成する工程、を有するものである。この焼成工程は、ITO粒子へ酸素欠損を付与するために、還元雰囲気で行われる。
ここで、特許文献1には、比表面積が15m/g以上、30m/g以下であり、CIE(国際照明委員会)が定めるL*a*b*表色系において、a*が−12以上、−7以下、b*が15以上、25以下であるITO粒子を用いることにより、膜の電気抵抗値が10Ω/□以下でありながら、可視光反射率が1%以下という反射防止性を有し、経時変化による導電性の低下が少ない透明導電膜を得ることができる旨が記載されている。
特開2005−225700号公報
しかしながら本発明者らの検討によれば、ITO粒子分散液の塗布によりITO塗膜を得る方法は、前述のように利点が多い方法ではあっても、粉体における抵抗の経時変化が大きく、さらに周囲の環境により経時変化の度合いが異なるなど、安定性に問題があった。すなわち、通常ITO粒子は出来るだけ酸素を含む大気に接触させないことが望ましいが、実際上、ハンドリング時などには、全く大気に接触させないことは不可能であることに想到した。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、大気中であっても導電性の経時変化が少ないITO粒子を含むITO粉体、及びその製造方法、当該ITO粒子を含むITO導電膜塗料、並びに透明導電膜を提供することにある。
尚、本発明において、特に断りのない限り、ITO粒子の粒径は、BET粒径である。尚、ITO粒子は、TEM写真による実際の平均一次粒径イメージと、BET粒径とは、ほぼ近い値を示す。
本発明者らは、前述の課題を解決するため鋭意研究を行い、所定圧で成型したITO粉体の圧粉体であって、温度60℃、相対湿度90%の条件下で1時間保管後に測定した比抵抗値をR、同条件下で64時間保管後に測定した比抵抗値をR64としたとき、R64/R≦5.00であるITO粒子を含むITO粉体であれば、当該ITO粒子分散液の塗布により得られたITO塗膜は、大気中であっても導電性の経時変化が少ないITO塗膜となることに想到した。
さらに本発明者らは、焼成したITO粒子を低酸素濃度(酸素濃度3.0vol%以下)の雰囲気下で緩やかに酸化処理を行うことによって、ITO粒子の表面近傍に薄い安定化層をつくり、これにより、ITO粒子内の酸化を抑制する構成に想到した。そして当該安定化層の存在により、当該ITO粒子中に存在する酸素欠損が、大気解放時に空気中の酸素と反応することを抑制でき、ITO粒子の導電性の改善、及びその経時変化率の抑制を実現できることに想到し、本発明を完成した。
即ち、上述の課題を解決するための第1の構成は、
98.1MPaで成型したITO粉体の圧粉体を、温度60℃、相対湿度90%の条件下で1時間保管後に4探針法で測定した比抵抗値をR、同条件下で64時間保管後に測定した比抵抗値をR64としたとき、
64/R≦5.00
であることを特徴とするITO粉体である。
第2の構成は、
の値が、1×10−4Ω・cm以上、1×10−1Ω・cm以下であることを特徴とする第1の構成に記載のITO粉体である。
第3の構成は、
SnOの含有量が20質量%以下、且つ、BET粒径が15nm以上、200nm以下のITO粒子を含むことを特徴とする第1または第2の構成に記載のITO粉体である。
第4の構成は、
可視光領域における透過色を、CIE(国際照明委員会)が定めるL*a*b*表色系で評価したとき、b*の値が−15以上、15以下であることを特徴とする第1から第3の構成のいずれかに記載のITO粉体である。
第5の構成は、
水溶性のSn塩と水溶性のIn塩とから所定の比率の水溶液を作製し、中和してITO前駆水酸化物を得、このITO前駆水酸化物を、還元性雰囲気下において250℃以上、1000℃以下で焼成してITO粒子を得た後、当該ITO粒子を200℃以下の温度で、酸素濃度3.0vol%以下の酸素雰囲気下で処理して、ITO粉体を製造することを特徴とするITO粉体の製造方法である。
第6の構成は、
第1から第4の構成のいずれかに記載のITO粉体を含むことを特徴とするITO導電膜塗料である。
第7の構成は、
第6の構成に記載のITO導電膜塗料を用いて製造されたことを特徴とする透明導電膜である。
第1から第4の構成のいずれかに係るITO粒子を適宜な溶媒に分散して得られたITO導電膜塗料の塗布により得られた導電膜は、大気中であっても導電性の経時変化が少ないものである。
第5の構成に係るITO粉体の製造によれば、導電性が高く、大気中であっても導電性の経時変化が少ないITO粒子を含むITO粉体を、高い生産性をもって容易に製造することができる。
第6の構成に係るITO導電膜塗料は、高い導電性および透明度、並びに低い経時変化率を有するITO導電膜を容易に成膜することができる。
第7の構成に係る透明導電膜は、高い導電性および透明度、並びに低い経時変化率を有するものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本実施形態に係るITO粉体は、98.1MPaで成型した当該ITO粉体の圧粉体を、温度60℃、相対湿度90%の条件下で1時間保管後に4探針法で測定した比抵抗値をR、同条件下で64時間保管後に測定した比抵抗値をR64としたとき、R64/R≦5.00である、ITO粉体である。当該ITO粒子分散液の塗布により得られたITO塗膜は、大気中であっても導電性の経時変化が少ないITO塗膜となった。
さらに、当該Rの値が、1×10−4Ω・cm以上、1×10−1Ω・cm以下であるITO粉体であると、当該ITO粒子分散液の塗布により得られたITO塗膜は、導電性の経時変化が少なく、且つ、低抵抗なITO塗膜となった。
スズ含有水酸化インジウムであるITO前駆水酸化物(詳細は後述する。)、を焼成した場合、250℃でほぼ完全に脱水されて、BET粒径が15nm程度のITOが生成する。それ以下の温度での焼成では原理的に低抵抗で安定なITOは期待出来ない。焼成温度を高くすると、より大粒径のITO粒子を得ることが出来るが、当該ITOは、可視光に対する透過性も求められているため、当該ITO塗膜中に含まれるITO粒子のBET粒径は200nm以下であることが好ましい。これはITO塗膜中のBET粒径が200nm以下であれば、当該ITO塗膜の可視光に対する透明性を十分に維持できるためである。以上のことから、本実施形態に係るITO粉体は、BET粒径が15nm以上、200nm以下、さらに好ましくは、BET粒径が15nm以上、100nm以下のITO粒子を含むものである。
本実施形態に係るITO粉体は、SnOを20%以下の割合で含むことが好ましい。SnOはキャリアを生成して導電性を向上させる。また、SnOが20質量%以下であれば、キャリアの移動度の大幅な低下もないためである。
本実施形態に係るITO粉体は、可視光領域における透過色を、CIE(国際照明委員会)が定めるL*a*b*表色系で評価したとき、b*の値が−15以上、15以下となる。これは、ITOを焼成することによって当該ITO結晶中に酸素欠損が生じて、次第に青色を帯びてくるためである。ただし、あまりに強い還元条件下で焼成を行うと、ITO中に黒色の不導体であるInO等を生じ、導電性および光学特性を低下させる。
通常、焼成炉内で焼成されたITO粒子は酸素欠損を有している。しかし、当該ITO粒子中の酸素欠損は、炉内から取り出された後に大気中の酸素と反応して次第に減少し、導電性が低下する傾向を示す。
ここで、本発明者らは、焼成されたITO粒子が大気中の酸素と反応する前に、当該ITO粒子を低酸素濃度雰囲気下で処理して、当該ITO粒子中の酸素欠損を、当該低酸素濃度雰囲気中の酸素と緩やかに反応させるという、新規な構成に想到した。そして、当該ITO粒子中の酸素欠損を、当該低酸素濃度雰囲気中の酸素と緩やかに反応させることにより、大気中などの酸素存在下において、導電性の経時的な低下を抑制できることを見出した。これは、「(1)当該低酸素濃度雰囲気中の酸素と緩やかな反応により、当該ITO粒子の表面近傍に薄い安定化層がつくられる。」、「(2)当該安定化層は、当該ITO粒子が大気中の酸素と反応して、当該ITO粒子中の酸素欠損が減少するのを抑制している。」からであると考えられる。
上述したITO粒子の表面近傍に安定化層を形成させる安定化処理とは、具体的には、焼成完了後のITO粒子を、大気解放前に3.0vol%までの低酸素濃度の雰囲気に暴露させることである。そして、当該安定化処理によって、当該ITO粒子に極めてマイルドな酸化処理を行うことができると考えられる。
また、当該安定化処理における酸素濃度は、例えば0.1vol%程度の低濃度から開始し、急激な発熱反応が起きないよう、段階的あるいは漸増的に濃度を上昇させることが好ましい。また、前段の焼成工程において強い還元雰囲気下で焼成を行った場合には、ITO粒子中の酸素欠損量が多くなるため、低酸素濃度の雰囲気であっても、より強い発熱を伴う。この発熱は、安定化処理後のITO粒子の導電性を低下させる影響があるため、上記発熱が極力小さくなるように、酸素添加の初期濃度を低酸素側へ調整し、その後の濃度上昇も緩やかにすることが望ましい。
上述したように、ITO粒子の焼成工程において、NHガスあるいはHガス、COガスなどの還元性ガスを所定の濃度で炉内に添加すると、当該ITO粒子の酸素欠損量を調整することができる。この還元性ガスの添加と低酸素濃度雰囲気での安定化処理とを併せて行うことで、導電性の調整とその経時安定性を両立することができる。具体的には、焼成工程は焼成温度450〜1000℃、NHガス濃度0.5〜1.0vol%にすることで98.1MPaの圧力で成型した圧粉体についての比抵抗が1×10−1〜1×10−4Ω・cmの範囲になり、さらに前述の安定化処理を行うことで、経時変化率R64/Rが5.00以下の範囲にまで低減することが出来る。
[本実施形態のITO粒子の製造方法]
まず、第1工程として、水溶性のSn塩と水溶性のIn塩とをそれぞれ規定量秤量し混合した後、純水に溶解して水溶液を得る。そして、当該水溶液を、中和剤であるアルカリと反応させて、水酸化Snと水酸化Inを含むスラリーを生成させる。
ここで、水溶性のSnとInとの塩は、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが代表的であるが、中でも塩酸塩が好ましい。また、中和剤であるアルカリには、アンモニア、苛性ソーダ、苛性カリ、またはそれらの炭酸塩が用いられるが、中和反応後の水酸化Snおよび水酸化Inのスラリーの洗浄性を良好にする観点から、アンモニアを用いることが好ましい。
生成した水酸化Snと水酸化Inとの混合スラリーを固液分離により採取し、純水洗浄によって不純物を洗浄することで、純度を高めたITO前駆水酸化物のケーキが得られる。得られたITO前駆水酸化物のケーキを造粒し、100℃以上の温度で乾燥することにより、ITO前駆水酸化物の乾燥粉が得られる。
当該ITO前駆水酸化物において、Snは、(1)水酸化InのIn原子と置換している場合もあるが、(2)SnO、または水酸化Snとして、水酸化Inと共沈している場合もあり、(3)SnOまたは水酸化Snとして、水酸化Inと非晶質の混合体となっている場合もある。
当該ITO前駆水酸化物の粒径は、上述した水酸化物を得る湿式工程で決定されるが、主に反応温度、反応pH、液濃度を制御することで、当該粒径や形状を調整することができる。
好ましくは、微粒子単分散のITO前駆水酸化物を得るための方法のひとつは、反応等量で約2倍程度のNH水溶液中に、InやSnの塩化物を溶解した原液を3〜60分間程度で加え、逆中和反応させる方法である。このときの反応温度は20〜70℃、NH濃度は1〜10質量%、原液濃度はITO換算で1〜10質量%程度とすると微粒子単分散なITOの前駆水酸化物が反応液中に沈殿する。
次に、第2の工程である、得られたITO前駆水酸化物を焼成する工程について説明する。
当該焼成工程の目的は、(1)ITO前駆水酸化物を酸化物であるITOに転化すること、(2)得られるITO粒子の粒径を調整すること、(3)得られるITOの結晶に酸素欠損を与えること、である。従って、当該焼成工程は、ITOの結晶に酸素欠損を与えるために、不活性ガスと還元性ガスとを混合した弱還元雰囲気下で行うことが好ましい。
この弱還元雰囲気としては、通常、窒素やヘリウム、アルゴン等の不活性ガスに、水素や一酸化炭素、アンモニアガス等の還元性ガスを混合した混合ガスが用いられる。当該混合ガスにおける各ガスの混合比率は、ITOの結晶に付与しようとする酸素欠損量により異なる。但し、当該混合ガスの還元力が強すぎると、スズ含有水酸化インジウムはInO、金属In等になってしまう。また、水素や一酸化炭素等の混合比率の目安は、混合ガスが大気中で爆発限界を超えない程度の濃度にすることが望ましい。好ましくはNHを0.2〜5.0vol%(さらに好ましくは0.5〜1.0vol%)含むN雰囲気の条件で行うことにより、結晶中に適量の酸素を付与出来る。
当該焼成工程における焼成温度は、250℃以上、1000℃迄の条件で行われる。250℃以上であれば完全な酸化物を得ることが出来、1000℃以下であれば、ITO粒子間同士の激しい焼結を回避できる。好ましくは400℃以上、800℃以下である。当該焼成工程により生成するITO粒子は、焼成温度が高いほど粒子同士の焼結が進むことにより、粒径が大きくなる。
ここで、ITO粒子の粒径を所定の大きさに制御する方法について、さらに説明する。
ITOの粒径を所定の粒径に制御する方法には、大別して次の2つがある。
第1の方法は、BET粒径が5〜15nm程度の微細なITO前駆水酸化物を合成し、当該ITO前駆水酸化物を焼成してITOとする際の焼成温度を制御する方法である。第2の方法は、所定の粒径を有する粒状で結晶性の良いITO前駆水酸化物スズ含有水酸化インジウムを合成し、当該ITO前駆水酸化物の粒径を保持したままで、焼成してITOとする方法である。
第1の方法は、焼成温度を通常450℃〜1000℃とするが、焼成温度が高いほど、微細なITO粒子同士が焼結するため、大きな粒径を有するITO粒子が生成する。
NHを0.5vol%含むN雰囲気で焼成した場合のBET粒径は、450℃では約15nm、600℃では約25nm、800℃では約50nmとなり、温度増加に伴って粒径も大きく成長する。
第2の方法は、ITO前駆水酸化物の粒子合成の際の、反応液の温度、反応時間、反応pHを制御することにより、所定の粒径のITO前駆水酸化物粒子を生成させる方法である。得られた所定の粒径のITO前駆水酸化物粒子を、250℃〜550℃の比較的低温で焼成することにより、水酸化物の形状、粒径を保持したままでITO粒子を得ることができる。
例えば、反応温度10℃、反応pH7、中和時間1時間の条件で反応させると、長軸200〜250nm、短軸20nm程度の柱状粒子を得ることが出来る。
あるいは、反応温度10℃、反応pH9、中和時間1時間の条件で反応させると50〜100nm程度の粒径の板状粒子を得ることが出来る。
第3の工程は、得られたITO粒子を安定化処理する工程である。
当該ITO粒子に安定化処理を行う場合、上述の方法で得られたITO粒子を焼成後、炉内に保持したまま、200℃以下の所定温度において、大気よりも低い酸素濃度(酸素濃度3.0vol%以下)の雰囲気のガスを流通させることで、当該安定化処理を容易に実施することができる。
例えば、ITO焼成後、Nガス雰囲気で冷却し、所定温度において、まず0.2vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して20分間、次に、0.4vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して5分間、さらに、0.8vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して5分間、最後に、2.0vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して10分間、の計40分間の段階的な雰囲気置換により安定化処理を行う。
または、炉内の酸素濃度が、0.2vol%から2.0vol%へ漸増的に上昇するような雰囲気置換でも良い。
安定化処理を行って得られたITO粒子を炉内から取り出し後、単分散化させるため、ハンマーミル、ボールミル、ホモジナイザーなどで分散させる。このとき、できる限り一次粒子の粒径まで分散させることが好ましい。
安定化処理しないITO粒子の表面は活性であるため、大気中では酸素を吸着し、導電性を低下させるが、安定化処理したITO粒子は予め表面活性を緩和させているため、導電性の経時的な悪化を抑制することが出来る。
[本実施形態のITO粒子を用いた塗料(塗液)の製造方法]
本実施形態のITO粒子は、分散剤を用いて液状媒体物に分散させることにより、液状またはペースト状の分散物として塗料化される。この塗料化の方法は公知の方法を適用できる。液状媒体物としてはアルコール、ケトン、エーテル、エステル等の有機溶媒や水を使用でき、分散剤としては、界面活性剤やカップリング剤等を使用すればよい。バインダーは所望により用いればよいが、用いる場合には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、塩ビ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等を好適に使用できるが、これに限られない。本実施形態のITO粒子を液状媒体物に分散させる際には、ビーズミル等の分散装置を用いるのが好ましい。
[本実施形態のITO粒子を含む塗液を用いた塗膜の製造方法]
本実施形態のITO粒子を含む、液状またはペースト状の分散物の塗布または塗膜化に際しては、スクリーン印刷、スピンコート、ディップコート、ロールコート、刷毛コート、スプレーコート等の公知の方法を用いることができる。例えば、当該分散物を基板上に塗布する場合には、当該基板材料として、有機高分子、プラスチック、ガラス等をあげることができ、当該基板形状としてはフィルム状のものが一般的である。特に、タッチパネルのようにフレキシビリティを要求される基板には高分子フィルムが好ましい。当該高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、アラミド、ポリカーボネート等のフィルムを用いることができる。
(実施例1)
塩化Inと塩化Snとを準備し、モル比でSn:In=15:85となるよう、InClを1350g、SnCl・2HOを431.4g含む30Lの混合溶液(以下、原液と記載する。)を調整した。
他方、前記原液の中和剤として、当該原液中に存在する塩化Inと塩化Snとの2倍等量含む45LのNH水溶液を用意した。そして、原液とNH水溶液とが共に50℃になるよう調整し、原液を3分間かけてNH水溶液中に添加するが、このときNH水溶液の撹拌を続けた。当該添加により生成したスラリーをろ過し、次に純水で洗浄して、ITO前駆水酸化物のウェットケーキを得た。
このウェットケーキを造粒した後、大気中250℃で12時間乾燥させ、ITO前駆水酸化物のドライケーキを得た。このドライケーキを、焼成炉において、大気中400℃30分間の条件で焼成し、次に、大気雰囲気を、0.5vol%のNHを含むNガス雰囲気に置換して708℃2時間の焼成を行った。
この焼成後、炉内雰囲気をNガス置換するとともに炉内温度を室温(約25℃)まで冷却し、その後、Nガス雰囲気を、0.2vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して20分間、次に、0.4vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して5分間、さらに、0.8vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して5分間、最後に、2.0vol%酸素を含むNガス雰囲気に置換して10分間、の計40分間のパターンで安定化処理を行い、ITO粒子を得た。当該ITO粒子の性状を表1に示す。
ここで、ITO粒子の色度は、測式色差計を使用し反射光を用いて測定した。尚、測式色差計は、日本電色工業株式会社製Z−300Aを用いた。また、ITO粒子の比表面積(BET)は、QUANTACHROME社製MONOSORBを用いて測定し、BET粒径は、比表面積の値から次の式で換算した。
BET粒径=6/BET値×7.13×1000(nm)
(実施例2)
焼成までは実施例1と同様の操作を行った後、炉内温度を100℃に保持した。この状態で、実施例1と同様な雰囲気のパターンの下で安定化処理を行い、ITO粒子を得た。当該ITO粒子の性状を表1に示す。
(実施例3)
焼成までは実施例1と同様の操作を行った後、炉内温度を200℃に保持した。この状態で、実施例1と同様な雰囲気のパターンの下で安定化処理を行い、ITO粒子を得た。当該ITO粒子の性状を表1に示す。
(比較例1)
焼成までは実施例1と同様の操作を行った後、炉内温度を70℃以下に冷却し、安定化処理を行なわずにITO粒子を大気下に取り出した。当該ITO粒子の性状を表1に示す。
Figure 0004590566
(圧粉体の抵抗値測定)
次に、製造された実施例1〜3に係るITO粒子を含むITO粉体から圧粉体を製造し、当該圧粉体の抵抗値の測定を行った。さらに比較例1におけるITO粒子を含むITO粉体についても同様の測定を行った。当該測定結果を表2に示す。
ここで、ITO粉体の圧粉体の抵抗値測定について説明する。上述したITO粉体を内径25mmの金型に4g充填して98.1MPaの圧力をかけ、直径25mmの円柱状のペレットを作製した。当該ペレットの電気抵抗値を四探針法により測定した。尚、測定装置には、三菱化学製LORESTAHPを用いた。
(圧粉体の抵抗値の経時変化率測定)
次に、ITO粒子の圧粉体における抵抗値の経時変化率の測定について説明する。上述した抵抗値を測定した圧粉体を、恒温恒湿器内に設置し、60℃、相対湿度90%で計64時間保存した。当該圧粉体について、保存後1時間経過後の電気抵抗値をRとし、高温恒湿器内での保存X時間後の電気抵抗値をRxとし、R/R×100(%)から、圧粉体の電気抵抗値の経時変化率を求めた。尚、本実施例では、保存後1時間経過後のRと、64時間経過後のR64との変化率(R64/R)を、経時変化率と定義した。
当該測定結果を、表2および図1に示す。図1は、縦軸にR/R×100%をとり、横軸に経過時間をとったグラフである。図1において、実施例1は■でプロットし、実線で結び、実施例2は▲でプロットし、1点鎖線で結び、実施例3は×でプロットし、2点鎖線で結び、比較例1は●でプロットし、破線で結んだ。
Figure 0004590566
(評価)
実施例1〜3と比較例1について評価する。
表2および図1から明らかなように、安定化処理を行うことによって、圧粉体抵抗の経時的な増加を抑制することが出来る。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1〜3および比較例1に係るITO粒子を含む圧粉体の抵抗値の経時変化率を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 98.1MPaで成型したITO粉体の圧粉体を、温度60℃、相対湿度90%の条件下で1時間保管後に4探針法で測定した比抵抗値をR、同条件下で64時間保管後に測定した比抵抗値をR64としたとき、
    64/R≦5.00
    であることを特徴とするITO粉体。
  2. の値が、1×10−4Ω・cm以上、1×10−1Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1に記載のITO粉体。
  3. SnOの含有量が20質量%以下、且つ、BET粒径が15nm以上、200nm以下のITO粒子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のITO粉体。
  4. 可視光領域における透過色を、CIE(国際照明委員会)が定めるL*a*b*表色系で評価したとき、b*の値が−15以上、15以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のITO粉体。
  5. 水溶性のSn塩と水溶性のIn塩とから所定の比率の水溶液を作製し、中和してITO前駆水酸化物を得、このITO前駆水酸化物を、還元性雰囲気下において250℃以上、1000℃以下で焼成してITO粒子を得た後、当該ITO粒子を200℃以下の温度で、酸素濃度3.0vol%以下の酸素雰囲気下で処理して、ITO粉体を製造することを特徴とするITO粉体の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のITO粉体を含むことを特徴とするITO導電膜塗料。
  7. 請求項6に記載のITO導電膜塗料を用いて製造されたことを特徴とする透明導電膜。
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