JP4588586B2 - 単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズ - Google Patents

単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズ Download PDF

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Description

本発明は、単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズに係る。
単純遊星歯車機構は、太陽歯車と、キャリヤに支持されたキャリヤピンによって支持され該太陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接する内歯歯車とを備える。この単純遊星歯車機構は、入出力が同心であること、伝達効率が良いこと等から様々な用途に広く利用されている。
具体的には、特許文献1に記載されるような単純遊星歯車機構を利用した遊星歯車装置が公知となっている。
図5に、特許文献1に記載の遊星歯車装置12を示す。
この遊星歯車装置12は、動力源であるモータのモータ軸(図示しない)の回転を、入力軸18で受け、減速し、キャリヤ30を介して出力軸32へと伝達可能とされている。
市場においては、減速比の多様化が求められていることもあり、このような遊星歯車装置12においても、種々の減速比を予め用意しておく必要性が生じる。このような場合、図6に示すように内歯歯車34は装置全体のコンパクト性等を維持するために共通として、太陽歯車22や遊星歯車24の大きさを適宜変更して、減速比のバリエーションを構成している。なお、このように太陽歯車22や遊星歯車24の大きさを適宜変更して減速比のバリエーションを揃えようとすると、それに伴いキャリヤピン26の軌道(動作時における公転軌道)も、揃える減速比毎に異なってしまう(図6、C1〜C3参照)。その結果、必然的にキャリヤ30も減速比ごとにそれぞれ用意する必要がある。
特開2002−188693号公報
従来例のような方法で、遊星歯車装置を種々の減速比に適用させるべく構成しようとすれば、総部品点数が増大することを意味し、これに伴い総在庫量が増大し、又、一ロット部品当たりの製作数が減少するため、部品コストが増大する。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、遊星歯車装置において、キャリヤの共通化を実現すること及びキャリヤを共通とした異なる減速比の遊星歯車装置のシリーズを提供することを主たる課題としている。
本発明は、太陽歯車と、キャリヤに支持されたキャリヤピンによって支持され該太陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接する内歯歯車と、を備えた減速比が異なる単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズにおいて、前記キャリヤピンは、該キャリヤピンの軸心に対して偏心しているクランク部を備え、前記遊星歯車が、前記クランク部の軸心を回転中心として回転自在に支持されると共に、前記キャリヤピンの軸心位置から前記クランク部の軸心位置までの偏心量が、前記クランク部の直径比0.1乃至0.3であり前記キャリヤは、シリーズ間で共通とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、遊星歯車を支持するキャリヤピンは、単純な円筒形ではなく、該キャリヤピンの軸心に対して偏心しているクランク部を備えている。又、遊星歯車は、このキャリヤピンの軸心に対して偏心した軸心を有するクランク部によって(該クランク部の軸心を回転中心として)回転自在に支持される。
これにより、種々の大きさの遊星歯車に対しクランク部の軸心位置を自由に調整でき、異なるピッチ円を有する複数種類の遊星歯車を、同一の軸心位置のキャリヤピンで内歯歯車に内接させることができる。
キャリヤピンの軸心位置を同一に維持できるというのは、該キャリヤピンと連結されている部材であるキャリヤを同一に維持できるということであり、装置全体の部品の共用化を大幅に促進できる。
本発明においては、キャリヤピンの軸心位置からクランク部の軸心位置までの偏心量が、クランク部の直径に対して0.1乃至0.3の範囲となるように設定される。
これは、偏心量がクランク部の直径に対して0.1未満となると、組込み可能な遊星歯車の種類が少なくなって「共通化の促進」という本発明の意図する本来的な効果が得られなくなってしまうためである。なお、キャリヤピンの軸心位置からクランク部の軸心位置までの偏心量として、クランク部の直径に対して0.1にも満たないような僅かな偏心を設けることで、遊星歯車等の製造誤差を吸収することは可能であるが、本発明は、敢えて一定以上の偏心量を設定することによって本発明特有の「共通化の促進」という課題を解決したものである。
同様の観点から、このキャリヤピンの軸心位置から前記クランク部の軸心位置までの偏心量は、前記キャリヤピンの直径比0.15乃至0.5の範囲に設定すべきである。
なお、これらの共通の範囲、即ち、前記クランク部の直径比0.1乃至0.3であって、且つ、前記キャリヤピンの直径比0.15乃至0.5の範囲に偏心量を設定すると一層良好である。
本発明により、総部品点数の減少、総在庫量の減少、一ロット当たりの製作数の増大による部品コストの減少が図れる。
以下図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る遊星歯車装置シリーズにおいて採用されている遊星歯車装置が適用されたギヤドモータGM110の概略縦断面図である。
ギヤドモータGM110は、モータ114と、遊星歯車装置112とから構成されている。
この遊星歯車装置112の単純遊星歯車機構S1は、太陽歯車122と、該太陽歯車122と外接する3個の遊星歯車124と、該遊星歯車124が内接する内歯歯車134と、を備える。
前記太陽歯車122は、入力軸118に圧入されている。この入力軸118は、モータ114のモータ軸116が挿入される挿入孔118Aを有し、モータ軸116をこの挿入孔118Aに挿入した状態で、ねじ部119に締めボルト(図示略)を螺合することで、発生する締結力により入力軸118とモータ軸116とが摩擦結合されている。
なお、モータ114は連結用のボルト穴140Aを介して継カバー140に連結されており、該継カバー140はボルト136を介して遊星歯車装置112のケーシング138に連結されている。
又、前記遊星歯車124はキャリヤ130に支持されたキャリヤピン126を介して回転自在に支持されている。なお、このキャリヤピン126周りの構造については後に詳述する。
キャリヤ130は、ベアリング144・146を介してケーシング138に回転自在に支持されており、厚い円板状の本体プレート130Aと、この本体プレート130Aに立設され前記3個の遊星歯車124の間に位置決めされた3本の支柱130Bと、この支柱130Bの端面にボルト142を介して連結されるカバープレート130Cと、から主に構成される。
このキャリヤ130の本体プレート130Aには、出力軸132が一体化され、該キャリヤ130の自転が出力軸132の回転として取り出される。
前記内歯歯車134は、ケーシング138と一体的に形成されている。ケーシング138は取付孔138Aを介して図示せぬ外部の固定部材に固定される。
従って、この遊星歯車装置112は、太陽歯車入力、内歯歯車固定、キャリヤ出力の単純遊星歯車機構を備えていることになる。
ここで、この実施形態の最も大きな特徴である遊星歯車124の支持構造について詳細に説明する。
図2は、図1におけるII−II線に沿う断面における、内歯歯車134、太陽歯車122、遊星歯車124の関係を示す図であり、(A)が減速比が大きい場合、(B)は減速比が中程度の場合、(C)が減速比が小さい場合をそれぞれ示したものである。
図2〜図4(図4は概念図)を合わせて参照して、遊星歯車124は3個備えられ、それぞれキャリヤ130に回転可能に支持されたキャリヤピン126によって支持されている。このキャリヤピン126には、該キャリヤピン126の軸心Poに対して偏心した偏心カムが回転方向に一体化した状態で設けられ、クランク部152が形成されている。これにより、キャリヤピン126をキャリヤ130に支持した状態で、キャリヤピン126の軸心Poに対するクランク部152の軸心Coの偏心方向(偏心角α)が可変とされている。なお、ここで「偏心角α」とは、基準偏心方向(クランク部の軸心が偏心している方向の基準となる方向=キャリヤピンの軸心Poとクランク部の軸心Coを結んだ直線と、キャリヤピンが公転する際にキャリヤピンの軸心Poが描く円との交点における接線)Taと、キャリヤピンの軸心とクランク部の軸心を結んだ直線とのなす角度を意味している。なお、この基準偏心方向Taは、この例では接線方向と一致させているが、必ずしも完全一致させなくてもよい。この基準偏心方向を基準にしてクランク部152がキャリヤピン126の軸心Poを中心として偏心角αだけ揺動されることにより、クランク部152の軸心Coの位置が周方向(キャリヤピン126の軸心Poを中心とした周方向)に回転可能とされる。
遊星歯車124は、このクランク部152の軸心Coを回転中心として回転自在に支持される。
より具体的に説明すると、キャリヤピン126の軸方向中央の外周には、クランク部としてキャリヤピン126の軸心Poから偏心量eだけずらした偏心カム150が設けられている。この偏心カム150は、自身の外周に遊星歯車124を(ベアリング151を介して)回転自在に支持する。この偏心カム150はキャリヤピン126とは回転方向に一体化されている。
又、キャリヤピン126自体はキャリヤ130の本体プレート130Aに形成された孔130D及びカバープレート130Cに形成された孔130Eに回転自在に両持ち支持されている(図1参照)。
この構造は、換言すると、キャリヤピン126は、該キャリヤピン126の軸心Poに対して偏心量eだけ偏心しているクランク部152を備え、且つ、クランク部152の軸心Coの位置が、キャリヤピン126の軸心Poの位置を中心に周方向に回転可能ととされており、遊星歯車124が、このクランク部152の軸心Coを回転中心として回転自在に支持されているということである。
次に、遊星歯車装置112を備えるギヤドモータGM110の作用について説明する。
モータ114に通電されると、モータ軸116が回転し、これに伴い入力軸118及び太陽歯車122も回転する。
この太陽歯車122の回転は、噛合する遊星歯車124を回転させる。この遊星歯車124は、太陽歯車122と噛合すると同時に内歯歯車134とも噛合しているため、太陽歯車122の周囲を自転しながらゆっくりと公転することとなる。このゆっくりとした公転成分をキャリヤ130を介して取り出すことによって、入力されたモータ軸116の回転が減速され、出力軸132へと出力される。
このときの減速比は、(太陽歯車122の歯の数+内歯歯車134の歯の数)/(太陽歯車122の歯の数)となり、これら両歯車122、134の歯数比を調整することで、減速比を調整することが可能である。
図2(B)に示すような中程度の減速比(ここでは約5)を得るための構成例を基準に説明すると、作動時においてクランク部152の中心Co(偏心カム150の中心、更には遊星歯車124の自転中心でもある)が通る軌動C5とキャリヤピンの軸心Poが通る軌動とが略一致しており、偏心角α2はほぼ180°に近い値となっている。
なお、ここで、それぞれのキャリヤピン126のクランク部152の基準偏心方向Taを同一の方向(図示の例では全てR側の方向)に揃えるようにしたのは、各遊星歯車124において発生する半径方向のモーメントの方向(外周側へ向けた押出し方向あるいは内周側へ向けた引込み方向)を揃えることができ、その結果、全周における各モーメントを互いに相殺し易くするためである。
一方で、同じ内歯歯車134を利用して減速比の大きい歯車装置112を構成すると、図2(A)のようになる(ここでは減速比9)。
大きな減速比を得るために、太陽歯車122は小さく、そしてその歯数は少なくなり、それを補うべく遊星歯車124が大きくなっている。この構成の変化に伴って前述した中程度の減速比(図2(B))の場合と比較すると、クランク部152の軸心Coの軌動C4はより内側(太陽歯車122側)へと位置する。
本発明を適用しない場合であるなら、この軌動の変化(C5→C4)はまさにキャリヤピンの軌動の変化に他ならないから、キャリヤピンを支えるキャリヤは2種類のものを用意せざるを得ず、必然的に部品点数が増大することとなっていた。
しかし、本発明を適用することで図2(A)に示すように、クランク部152を偏心角α1の角度をなしてキャリヤピンの軸心に対して回動させておくことにより、クランク部152の軸心Co、即ち、遊星歯車124の公転軌動が変化しても、キャリヤピン126の軸心Poの軌動は変化せずに(C5のまま)回転することが可能となっている。このことは減速比をある一定の範囲内で変化させた(減速比を大きくした)場合においても、単一種類のキャリヤ130を使用(キャリヤの共通化)することが可能となることを意味している。
更に、より小さな減速比の遊星歯車装置を構成する場合(図2(C)参照、ここでは減速比約3.67)でも同様である。即ち、クランク部の軸心Coの軌動C6がある一定の範囲内で大きく(内歯歯車134側へと)なった場合でも、クランク部152を偏心角α3の角度をなして回動させておくことにより、この変化を吸収することができる。
なお、図3に示すように、キャリヤピンの軸心Poと、クランク部152(偏心カム150)の軸心Coとの偏心量eは、以下のいずれかの条件を満たすように設定される。
第1の条件としては、偏心量eは、クランク部152の直径D(偏心カム150の直径)比0.1乃至0.3であることである。
これは、偏心量がクランク部の直径に対して0.1未満となると、組込み可能な遊星歯車の種類が少なくなって「共通化の促進」という本発明の意図する本来的な効果が得られなくなってしまうためである。逆に、偏心量は大きな程、1のキャリヤで種々の減速比に対応できるが、実際には偏心量がクランク部の直径に対して0.3以上になると、遊星歯車の組込みが困難になったり、クランク軸に掛かるラジアル方向のモーメントが大きくなったりする不具合が発生し、好ましくないとの理由による。
第2の条件としては、偏心量eは、キャリヤピン126の直径d比0.15乃至0.5であることである。
この点も、前記と同様に、偏心量がキャリヤピンの直径に対して0.15未満となると、組込み可能な遊星歯車の種類が少なくなって「共通化の促進」という本発明の意図する本来的な効果が得られなくなってしまうためである。逆に、偏心量は大きな程、1のキャリヤで種々の減速比に対応できるが、実際には偏心量がキャリヤピンの直径に対して0.5以上になると、遊星歯車の組込みが困難になったり、クランク軸に掛かるラジアル方向のモーメントが大きくなったりする不具合が発生し、好ましくない。
なお、更に好ましくは、上記第1、第2の両方の条件を満たしているとよい。
なお、偏心量eは、キャリヤを共通化させようとする最大減速比の構成におけるクランク部の軸心Coの軌動の直径PCDmin(図2においては(A)のPCD4が相当する)と、最小減速比の構成におけるクランク部の軸心Coの軌動の直径PCDmax(図2においては(C)のPCD6が相当する)との差を2で除した値となる。
なお、本発明においては前記クランク部を具体的にどのようにして形成するかについては特に限定されず、種々の構成が採用できる。
例えば、上述したように前記キャリヤピンに、前記遊星歯車を回転可能に支持可能な偏心カムを「回転方向に一体化」させる場合、完全に一体物で形成してもよく、複数の部材を合体して結果として回転方向に一体化させてもよい。又、前記キャリヤピンの外周に、前記遊星歯車を回転自在に支持可能な偏心カムを、該キャリヤピンに対して回転自在に組み込むことにより、前記キャリヤピンのクランク部を形成することもできる。なお、キャリヤピンを、キャリヤに「回転自在に支持する」場合は、両者間にベアリング等を介在させてもよい。
なお、前記実施形態においては、各遊星歯車の基準偏心方向Taは、該単純遊星歯車機構の軸心と当該キャリヤピンの軸心とを結ぶ直線に対して同一の側に向けられていた。
これは、本発明では、その構造上、各遊星歯車において、キャリヤピンの軸心と遊星歯車の回転中心とがズレていることに起因して遊星歯車を外側に押し出したり、あるいは内側に引き込んだりするモーメント(ラジアル方向の力)が発生することがあることを考慮したためである。しかしながら、本発明では、必ずしもこのように全ての遊星歯車のキャリヤピンの基準偏心方向を同一の側に維持して組み込むことを要求するものではない。
例えば、このモーメントの発生に関して正逆方向での影響の差を微少にするには、遊星歯車を偶数個備え、且つ隣り合うクランク部の基準偏心方向が、該単純遊星歯車機構の軸心と当該クランク部の軸心とを結ぶ直線に対して交互に逆側に向けられているようにすると良い。
即ち、この遊星歯車を外側に押し出したり、内側に引き込んだりする力は、正転時と逆転時とで反転する。従って、正転及び逆転での該モーメントの影響差を軽減するには、確率的に正転時の挙動と逆転時の挙動が等しくなるような対応で組付けておくのが合理的である。
なお、上記実施形態の場合は、クランク部が自動調心機能を有する。この機能により、例えば運転中においても、リアルタイムでその時の内歯歯車、遊星歯車、太陽歯車の三者のトルク関係(半径方向のトルク関係)がバランスした状態に保たれるという利点が得られる。従って、ここで太陽歯車をフロート状態(その軸心が減速機の軸心Roに対して微少に変化し得る状態:例えばスプラインによる結合状態)で組み込むようにした場合には、全ての遊星歯車における半径方向のトルク関係が相互にバランスした状態がリアルタイムで維持されることになる。特に、遊星歯車の個数が3個とされていた場合には、理論上全ての遊星歯車における半径方向のトルク関係が常に完全にバランスした状態で運転することができ、用途によっては極めて大きなメリットとなり得る。
逆に、一度最適な状況に組み込みが完了した場合に、この自動調心機能を敢えて無効にするべく、キャリヤピンとクランク部をキャリヤに対して固定できるような構成としても良い。例えば高速回転させるような用途に使用する場合には、微少な製造ばらつきがあっても円滑な回転・支持が可能となるからである。
本発明において、キャリヤピンとクランク部をキャリヤに対して固定した場合には、その固定した状態におけるクランク部の軸心が従来のキャリヤピンの軸心に相当する「通常の」単純遊星歯車機構と同一の構成となる。
このように本発明を適用することで、総部品点数の減少、総在庫量の減少、一ロット当たりの製作数の増大による部品コストの減少が期待できる。
本発明は、実施形態として示したギヤドモータをはじめ、広く変速装置として利用することができる。
本発明に係る遊星歯車装置シリーズにおいて採用されている遊星歯車装置が適用されたギヤドモータGM110の略縦断面図 図1におけるII−II線に沿う断面における、内歯歯車、太陽歯車、遊星歯車の関係を示す(A)は減速比が大きい場合、(B)は減速比が中程度の場合、(C)は減速比が小さい場合を示す図 偏心カムを備えたキャリヤピンの拡大図であって、(A)が側面図、(B)が正面図 図2において示した各減速比における太陽歯車、遊星歯車、キャリヤピンの位置関係を示した図 特許文献1記載の遊星歯車装置と略同様の遊星歯車装置を備えたギヤドモータGM10の断面図 図5におけるVI−VI線に沿う断面における、内歯歯車、太陽歯車、遊星歯車の関係を示す(A)は減速比が大きい場合、(B)は減速比が中程度の場合、(C)は減速比が小さい場合を示す図
符号の説明
GM110…ギヤドモータ
S1…単純遊星歯車機構
112…遊星歯車装置
118…入力軸
122…太陽歯車
124…遊星歯車
126…キャリヤピン
130…キャリヤ
134…内歯歯車
138…ケーシング
140…継カバー
150…偏心カム
152…クランク部
Ro…減速機(単純遊星歯車機構)の軸心
Po…キャリヤピンの軸心
Co…クランク部(偏心カム)の軸心
Ta…基準偏心方向
e…偏心量
α…偏心角

Claims (3)

  1. 太陽歯車と、キャリヤに支持されたキャリヤピンによって支持され該太陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接する内歯歯車と、を備えた減速比が異なる単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズにおいて、
    前記キャリヤピンは、該キャリヤピンの軸心に対して偏心しているクランク部を備え、
    前記遊星歯車が、前記クランク部の軸心を回転中心として回転自在に支持されると共に、前記キャリヤピンの軸心位置から前記クランク部の軸心位置までの偏心量が、前記クランク部の直径比0.1乃至0.3であり
    前記キャリヤは、シリーズ間で共通である
    ことを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズ。
  2. 太陽歯車と、キャリヤに支持されたキャリヤピンによって支持され該太陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接する内歯歯車と、を備えた減速比が異なる単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズにおいて、
    前記キャリヤピンは、該キャリヤピンの軸心に対して偏心しているクランク部を備え、
    前記遊星歯車が、前記クランク部の軸心を回転中心として回転自在に支持されると共に、前記キャリヤピンの軸心位置から前記クランク部の軸心位置までの偏心量が、前記キャリヤピンの直径比0.15乃至0.5であり
    前記キャリヤは、シリーズ間で共通である
    ことを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズ。
  3. 太陽歯車と、キャリヤに支持されたキャリヤピンによって支持され該太陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接する内歯歯車と、を備えた減速比が異なる単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズにおいて、
    前記キャリヤピンは、該キャリヤピンの軸心に対して偏心しているクランク部を備え、
    前記遊星歯車が、前記クランク部の軸心を回転中心として回転自在に支持されると共に、前記キャリヤピンの軸心位置から前記クランク部の軸心位置までの偏心量が、前記クランク部の直径比0.1乃至0.3であって、且つ、前記キャリヤピンの直径比0.15乃至0.5であり
    前記キャリヤは、シリーズ間で共通である
    ことを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズ。
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