JP2002188693A - 単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構造及び同機構の製造方法 - Google Patents

単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構造及び同機構の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純遊星歯車機構において遊星歯車の支持に
自動調心機能を持たせ、特にバックラッシを低減した減
速機を簡易な方法で得る。 【解決手段】 遊星歯車14はキャリヤに支持されたキ
ャリヤピン30によって支持されている。キャリヤピン
30は該キャリヤピン30の軸心Poに対してeだけ偏
心しており、且つその偏心角αが可変とされたクランク
部32を備える。遊星歯車14は、このクランク部32
の軸心Coを回転中心として回転自在に支持されてい
る。この結果各歯車を組み込む際に偏心角αが可変とさ
れることにより遊星歯車14の軸心Coが半径方向に自
動的に調心され、適正な大きさの太陽歯車を組み込むだ
けでバックラッシを最小に調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単純遊星歯車機構
の遊星歯車の支持構造、及び該支持構造を有する単純遊
星歯車機構の製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】単純遊星歯車機構は、太陽歯車と、キャ
リヤに支持されたキャリヤピンによって支持され、該太
陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接する内
歯歯車とを備える。この単純遊星歯車機構は、コンパク
トで比較的大きな減速比が得られること、及び各要素の
固定、入力、出力を変更することで減速比(あるいは増
速比)を容易に変更できること等から様々な用途に広く
利用されている。
【0003】又、最近の工場の生産ラインは、多品目を
同時に製造するために複雑化しており、従来のように単
一の動力でライン全体を動かすのではなく、個々の部分
にそれ専用の減速機付モータを配置して多様化に対応す
ると共により効率の高い生産が行われるように配慮され
ており、この意味でも、モータに連結する減速機のタイ
プとして、コンパクト化が可能な単純遊星歯車機構が注
目されている。
【0004】ところで、ロボットのアームのように、正
逆回転が繰り返され、且つ所定の絶対位置に確実に位置
決めすることが要求されるような用途においては、各歯
車のバックラッシの存在が問題となる。即ち、歯車の噛
合には、不可避的にバックラッシが存在するが、このバ
ックラッシが大きすぎると逆転指令が出されて例えば太
陽歯車が逆転を開始したとしても、その逆転が出力部材
(例えばキャリヤ)の逆転となって直ぐに反映されなか
ったり、あるいは停止位置が狂ったりするという問題が
発生する。そのため、バックラッシの低減はこの種の減
速機での大きな課題となっている。
【0005】バックラッシを低減する最も基本的な方法
は、大きさの僅かに異なる複数の歯車を予め用意してお
き、組付けの際に、最も隙間なく噛合する歯車を選択す
るというものであり、現実には多くの分野で実際に行わ
れている。一般的には、内歯歯車及び太陽歯車が選択の
対象とされる。
【0006】しかしながら、この方法は、多量の在庫点
数を必要とし、又組付けの作業性が極端に低下するた
め、結果としてコスト高になり易いという問題がある。
即ち、単純遊星歯車機構の場合、各歯車(太陽歯車、遊
星歯車及び内歯歯車)の大きさのばらつきの他に、キャ
リヤピンのキャリヤに対する支持位置のばらつきの問題
が加わるため、例えば遊星歯車の寸法が小さかった場合
に、上記方法によって適切なバックラッシを得るには、
太陽歯車として適正寸法より大きなものを組付ける必要
がある上に、更に内歯歯車として適正寸法よりも小さい
ものを選択する必要がある。
【0007】更には、特定の位置において各歯車がバッ
クラッシ無く噛合し得たとしても、これを実際に回転さ
せようとしたときに、(バックラッシが小さいが故に)
他の位置において歯車同士が干渉して回転抵抗が極端に
大きくなったりすることがあり、如何なる回転位置にお
いても常に極小のバックラッシで且つ円滑に回転し得る
ように組付けるには大変な時間コストを伴なう試行錯誤
が要求された。
【0008】試行錯誤なく、あるいは少ない試行錯誤で
所定の効果を得ようとした場合には、歯車自体の加工精
度自体を非常に高めておく必要がある。
【0009】そこで、このような試行錯誤によってバッ
クラッシを低減するのではなく、構造上の工夫を施すこ
とによってバックラッシをより簡易な方法で低減する技
術もいくつか提案されている。
【0010】特開昭63−6248号では、遊星歯車を
4個備えた単純遊星歯車機構において、互いに向かい合
う一対を組にして、一方の組の遊星歯車に係るキャリヤ
ピンの位置を周方向へオフセットして取り付け、いわゆ
るシザーズ状態にして低バックラッシを実現する方法が
提案されている。
【0011】特開平05−240315号では、同じく
遊星歯車を4個備えると共に、互いに向かい合う一対を
組にして、一方の組の遊星歯車のキャリヤピンの位置を
軸方向にオフセットして取り付けると共に、内歯歯車を
このオフセットされた遊星歯車に合わせて軸方向に2分
割し、この内歯歯車の一方を円周方向に捩じってシザー
ズ状態を形成し、両サイドに配置されたキャリヤの一方
から正転出力を、他方から逆転出力を取り出すことによ
り低バックラッシを実現する方法が提案されている。
【0012】特開平08−61438号においては、単
純遊星歯車機構の内歯歯車を弾性体によって形成し、遊
星歯車との噛み合いによるバックラッシを「負」とする
ことによって低バックラッシを実現する構造を提案して
いる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
前述の特開昭63−6248号に開示されているような
構造でバックラッシを低減する方法は、確かに正転及び
逆転の双方においてバックラッシを低減できるものの、
遊星歯車を4個備えていながら正転の時も逆転の時も、
それぞれ2個ずつしか動力の伝達に寄与させることがで
きず、伝達トルク容量が半減するという問題があった。
又、正転のトルク容量と逆転のトルク容量とを同一に維
持するには、それぞれに関与する遊星歯車の数を揃える
必要があり、現実的には事実上4個に限定されることか
ら、設計の自由度が小さいという問題もあった。
【0014】又、これに関連し、周知のように、各歯車
の寸法誤差、あるいは組付け位置の誤差を吸収(あるい
は許容)するという観点では、いわゆる4点支持よりも
3点支持の方が優れるが、この技術にあっては向かい合
う一対を組にしてバックラッシの調整を行うという構造
上、3点支持に相当する遊星歯車を3個のみ用いた構造
を採用することができないという問題もあった。
【0015】同様に、特開平05−240315号に開
示されているような構造で低バックラッシを実現する方
法も、動力伝達は4個の遊星歯車のうちの2個でしか行
うことができず、従って、伝達トルク容量を高く維持す
ることができず、また3点支持による構造を採用するこ
とができないという問題を有していた。
【0016】又、特開平08−61438号に開示され
ているような構造でバックラッシを低減する方法は、全
遊星歯車が正転及び逆転の双方に寄与できるという利点
はあるものの、内歯歯車を弾性体で形成する必要がある
ことから、加工性が悪く、又強度的にも十分な強さを維
持するのが困難であるという問題があった。又、内歯歯
車と各遊星歯車との噛合位置が移動する度に内歯歯車が
変形することから、耐久性の面でも不利になり易いとい
う問題もあった。
【0017】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、全ての遊星歯車を正転及び逆転
の双方に関与させることができ、簡単な手順で各位置に
おいて極小のバックラッシ状態の組付けを実現すること
を主たる課題とし、合わせてこれに関連する製造方法を
提供することをその課題としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、太陽歯車と、
キャリヤに支持されたキャリヤピンによって支持され、
該太陽歯車と外接する遊星歯車と、該遊星歯車が内接す
る内歯歯車と、を備えた単純遊星歯車機構の遊星歯車の
支持構造において、前記キャリヤピンが、該キャリヤピ
ンの軸心に対して偏心しており且つキャリヤピンに対し
て偏心している方向が可変とされたクランク部を備え、
前記遊星歯車が、このクランク部の軸心を回転中心とし
て回転自在に支持されていることにより、上記課題を解
決したものである。
【0019】本発明では、遊星歯車を支持するキャリヤ
ピンは、従来のような単純な円筒形ではなく、該キャリ
ヤピンの軸心に対して偏心しており、且つキャリヤピン
に対して偏心している方向(偏心角α)が半径方向に可
変とされたクランク部を有する。ここで偏心角αは、よ
り正確には、「単純遊星歯車機構のキャリヤピンの軸心
の接線方向(基準偏心方向と一致)と、キャリヤピンの
軸心とクランク部の軸心を結んだ直線とのなす角度」の
ことである。この偏心角αが変化することにより、クラ
ンク部の軸心が半径方向に変化する。遊星歯車は、この
半径方向に可変とされたクランク部の軸心を回転中心と
して回転自在に支持される。
【0020】従来は、該バックラッシが基本的に円周方
向における歯と歯の間において存在する「遊び」である
ことから、これを低減するために、噛合する歯同士を相
対的に「円周方向」にシフトさせる手法を採用してお
り、又この発想から抜け出せていなかった。これに対し
本発明は、軸心を「半径方向」に可変としているのが大
きな特徴である。
【0021】この構成により、遊星歯車を実際に回転支
持するクランク部の軸心(即ち遊星歯車の実質的な回転
中心位置)は、内歯歯車や太陽歯車との関係で最もバラ
ンスの取れた位置に調心可能となり、各種製造ばらつき
に極めて柔軟に対応することができるようになる。その
ため、例えば、太陽歯車のみ大きさを僅かに変えて複数
用意しておき、この中から組付け時に適切な大きさの太
陽歯車を選択するだけで、遊星歯車のキャリヤピンの位
置のズレを含めて各歯車の製造誤差を一度に吸収するこ
とも可能となる。
【0022】何よりも、全ての遊星歯車を正転方向に
も、逆転方向にも動力伝達に寄与させることができ、
又、遊星歯車の数を奇数にも偶数にも設定できることか
ら、例えば、後述するように、利点の多い遊星歯車3個
を用いた「3点支持構成」とすることもできるようにな
る。
【0023】なお、本発明は、遊星歯車の支持位置を半
径方向に調整する構成であることから、例えば本構成に
よって遊星歯車を内歯歯車側に寄せた場合には、基本的
に、太陽歯車側はむしろバックラッシが大きくなる。そ
のため、太陽歯車側においてその調整を行うのが好まし
いことになる。しかしながら、本発明は、必ずしもバッ
クラッシが拡大された側の歯車を「選択・調整」して組
み込むことを必須とするものではなく、全歯車について
予め定められた設計寸法で製造し、それらをそのまま組
み込むような構成においても十分利点が得られる。
【0024】即ち、通常遊星歯車の軸心は固定されてお
り、この軸心位置の誤差による影響も考慮する必要があ
ったことから、例えば太陽歯車の設計上の寸法はどうし
ても小さめに、内歯歯車の設計上の寸法はどうしても大
きめに設定せざるを得なかった。しかしながら、本発明
では、遊星歯車が自動調心機能を有するため、加工誤差
に対する余裕が生じ、設計上のバックラッシをより小さ
めに設定しても加工誤差による悪影響が顕在化しにくい
という利点が得られる。
【0025】又、遊星歯車は内歯歯車及び太陽歯車の双
方に対して応力あるいは反力がバランスした位置に位置
決めされることになるため、バックラッシを最小にした
ような状況であっても、極めて円滑に回転することがで
きるという効果も得られる。
【0026】なお、本発明においては前記クランク部を
具体的にどのようにして形成するかについては特に限定
されず、種々の構成が採用できる。
【0027】例えば、前記キャリヤピンに、前記遊星歯
車を回転可能に支持可能な偏心カムを、該キャリヤピン
と回転方向に一体化した状態で設け、且つ、該キャリヤ
ピンを、前記キャリヤによって回転自在に支持すること
により、前記キャリヤピンのクランク部を形成すること
ができる。「回転方向に一体化」させる場合、完全に一
体物で形成してもよく、複数の部材を合体して結果とし
て回転方向に一体化させてもよい。「回転自在に支持す
る」場合は、両者間にベアリング等を介在させてもよ
い。
【0028】又、前記キャリヤピンの外周に、前記遊星
歯車を回転自在に支持可能な偏心カムを、該キャリヤピ
ンに対して回転自在に組み込むことにより、前記キャリ
ヤピンのクランク部を形成することもできる。
【0029】ところで、本発明をより合理的に適用する
には、遊星歯車の個数は、例えばこれを3個に設定する
のがよい。
【0030】それは、遊星歯車は、内歯歯車の内側で且
つ太陽歯車の外側という拘束された軌道上を自転しなが
ら公転する必要があることから、各歯車の寸法誤差や組
付け誤差を吸収するという観点では、いわゆる3点支持
に相当する遊星歯車が3個という構成が最も合理的だか
らである。
【0031】本発明では、全ての遊星歯車がトルク伝達
に寄与することができ、且つ、遊星歯車の個数が偶数で
ある必要もないため、遊星歯車の数はトルク伝達容量の
観点でも、バックラッシ低減のために必要とされる個数
の観点でも、該遊星歯車の数を問題なく「3」に設定す
ることができる。
【0032】なお、前記キャリヤピンのそれぞれのクラ
ンク部の基準偏心方向は、該単純遊星歯車機構の軸心と
当該キャリヤピンの軸心とを結ぶ直線に対して同一の側
に向けられているようにするとよい。
【0033】本発明では、その構造上、各遊星歯車にお
いて、キャリヤピンの軸心と遊星歯車の回転中心とがズ
レていることに起因して遊星歯車を外側に押し出した
り、あるいは内側に引き込んだりするモーメント(ラジ
アル方向の力)が発生することがある。しかしながら、
このように全ての遊星歯車のキャリヤピンの基準偏心方
向を同一の側に維持して組み込むことにより、このモー
メントによる悪影響を軽減できる場合が多いことが確認
されている。
【0034】ここで「基準偏心方向」とは、キャリアピ
ンの軸心に対してクランク部の軸心が基本的に偏心して
いる方向、即ち偏心の基準となる方向を意味している。
具体的には、この方向はキャリアピンの接線方向にとら
れ(必ずしも完全一致でなくともよい)、この基準偏心
方向を基準にしてクランク部がキャリアピンの軸心を中
心として揺動されることにより、該クランク部の軸心が
半径方向に可変とされる。
【0035】従って、「基準偏心方向が単純遊星歯車機
構の軸心と当該キャリヤピンの軸心とを結ぶ直線に対し
て同一の側に向けられている」というのは、クランク部
の軸心が、キャリアピンの軸心に対して正転方向側に偏
心しているか、あるいは逆転方向側に偏心しているかが
統一されているということである。
【0036】又、このモーメントの発生に関して正逆方
向での影響の差を微少にするには、遊星歯車を敢えて偶
数個備え、且つ隣り合うキャリヤピンのクランク部の基
準偏心方向が、該単純遊星歯車機構の軸心と当該キャリ
ヤピンの軸心とを結ぶ直線に対して交互に逆側に向けら
れているようにすると良い。
【0037】即ち、この遊星歯車を外側に押し出した
り、内側に引き込んだりする力は、正転時と逆転時とで
反転する。従って、正転及び逆転での該モーメントの影
響差を軽減するには、確率的に正転時の挙動と逆転時の
挙動が等しくなるような対応で組付けておくのが最も合
理的である。
【0038】なお、これらのモーメントは、歯車及びキ
ャリヤピンの支持孔の製造誤差が微少であり、且つ誤差
の範囲も規定できるため、設計を工夫することにより現
実的には殆ど無視できるレベルに抑えることができるこ
とが確認されている。
【0039】ところで、本発明の最も大きな特徴は、キ
ャリヤピンのクランク部が有する自動調心機能にあり、
この機能があるが故に、例えば運転中においても、リア
ルタイムでその時の内歯歯車、遊星歯車、太陽歯車の三
者のトルク関係(半径方向のトルク関係)がバランスし
た状態に保たれるという利点が得られる。従って、ここ
で太陽歯車をフロート状態(その軸心が減速機の軸心に
対して微少に変化し得る状態:例えばスプラインや後述
する態様による結合状態)で組み込むようにした場合に
は、全ての遊星歯車における半径方向のトルク関係が相
互にバランスした状態がリアルタイムで維持されること
になる。特に、遊星歯車の個数が3個とされていた場合
には、理論上全ての遊星歯車における半径方向のトルク
関係が常に完全にバランスした状態で運転することがで
き、用途によっては極めて大きなメリットとなり得る。
【0040】しかしながら、その一方で、この自動調心
機能は、前述したように運転時に半径方向のモーメント
の発生を伴なうことから、例えば高速回転させるような
用途に使用する場合には、微少な製造ばらつきの影響を
大きく受けて円滑な回転・支持が却って阻害されること
も有り得る。
【0041】そこで、一度最適な状況に組み込みが完了
した場合には、この自動調心機能を敢えて無効にするべ
く、キャリヤピンのクランク部の偏心方向が固定できる
ような構成としておくのは良いアイデアである。
【0042】本発明において、キャリヤピンのクランク
部の偏心方向を固定した場合には、その固定した状態に
おけるクランク部の軸心が従来のキャリヤピンの軸心に
相当する「通常の」単純遊星歯車機構と同一の構成とな
る。このことは換言すると、従来の試行錯誤による最適
寸法の部品の選択によって最良の状態とされた単純遊星
歯車機構と同一の構成が、太陽歯車1個の調整のみで簡
単に実現できることに他ならない。
【0043】このように、本発明によれば、遊星歯車に
自動調心機能を持たせることができることから、まず内
歯歯車及び遊星歯車を組み込むと共に、大きさの異なる
複数の太陽歯車の中から、適正な大きさの太陽歯車を選
択的に抽出し、この抽出された太陽歯車を、既に組み込
まれた遊星歯車の中心部に、クランク部の偏心方向を調
整しながら組み込むことにより、バックラッシを極小に
した単純遊星歯車機構を製造することが簡単に実現でき
るようになる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0045】図1は、本発明に係る単純遊星歯車機構が
適用された単純遊星歯車減速機の概略縦断面図である。
【0046】この単純遊星歯車減速機R1の単純遊星歯
車機構S1は、太陽歯車12と、該太陽歯車12と外接
する3個の遊星歯車14と、該遊星歯車14が外接する
内歯歯車16と、を備える。
【0047】前記太陽歯車12は、入力軸18に直接歯
切りされている。この入力軸18は、モータの出力軸
(共に図示略)が挿入される凹部18Aを有し、ねじ部
18Bに螺合する締めボルト(図示略)を介して該出力
軸と連結されている。
【0048】なお、モータは連結用のボルト穴20Aを
介して継カバー20に連結されており、該継カバー20
はボルト20Bを介して減速機R1のケーシング22に
連結されている。
【0049】又、前記遊星歯車14はキャリヤ24に支
持されたキャリヤピン30を介して回転自在に支持され
ている。なお、このキャリヤピン30周りの構造につい
ては後に詳述する。
【0050】キャリヤ24は、ベアリング26を介して
ケーシング22に回転自在に支持されており、厚い円板
状の本体プレート24Aと、この本体プレート24Aに
立設され前記3個の遊星歯車14の間に位置決めされた
3本の支柱24Bと、この支柱24Bの端面にボルト2
8を介して連結されるカバープレート24Cと、から主
に構成される。
【0051】このキャリヤ24の本体プレート24Aに
は、ボルト40を介して出力軸42と一体化されたフラ
ンジ42Aが連結され、該キャリヤ24の自転が出力軸
42の回転として取り出される。
【0052】前記内歯歯車16は、ケーシング22と一
体的に形成されている。ケーシング22は取付孔22A
を介して図示せぬ外部の固定部材に固定される。
【0053】従って、この減速機R1は、太陽歯車入
力、内歯歯車固定、キャリヤ出力の単純遊星歯車機構を
備えていることになる。
【0054】なお、図の符号50はシール部材である。
【0055】ここで、この実施形態の最も大きな特徴で
ある遊星歯車14の支持構造について詳細に説明する。
【0056】図2〜図4(図4は概念図)を合わせて参
照して、遊星歯車14は、3個備えられ、それぞれキャ
リヤ24に支持されたキャリヤピン30によって支持さ
れている。このキャリヤピン30は、該キャリヤピン3
0の軸心Poに対して偏心しており、且つ該キャリヤピ
ン30に対する偏心方向(偏心角α)が可変とされたク
ランク部32を備える。なお、ここで「偏心角α」と
は、基準偏心方向(キャリアピンの軸心に対してクラン
ク部の軸心が基本的に偏心している方向、即ち偏心の基
準となる方向=接線方向)Taと、キャリヤピンの軸心
とクランク部の軸心を結んだ直線とのなす角度を意味し
ている。なお、この基準偏心方向Taは、この例では接
線方向と一致させているが、必ずしも完全一致させなく
てもよい。この基準偏心方向を基準にしてクランク部3
2がキャリアピン30の軸心Poを中心として偏心角α
だけ揺動されることにより、該クランク部32の軸心C
oが半径方向に可変とされる。
【0057】遊星歯車14は、このクランク部32の軸
心Coを回転中心として回転自在に支持される。
【0058】より具体的に説明すると、キャリヤピン3
0の外周にはキャリヤピン30の軸心Poを偏心量eだ
けずらした偏心カム34が設けられている。この偏心カ
ム34は、自身の外周に遊星歯車14を(ベアリング3
6を介して)回転自在に支持する。この偏心カム34は
キャリヤピン30とは回転方向に一体化されている。
【0059】又、キャリヤピン30自体はキャリヤ24
の本体プレート24Aに形成された孔24D及びカバー
プレート24Cに形成された孔24Eに回転自在に両持
ち支持されている(図1参照)。
【0060】この構造は、図4に示されるように、キャ
リヤピン30が、該キャリヤピン30の軸心Poに対し
て偏心量eだけ偏心しており、且つキャリヤピン30に
対して偏心している方向(偏心角α)が半径方向に可変
とされたクランク部32を備え、遊星歯車14が、この
クランク部32の軸心Coを回転中心として回転自在に
支持されていることと概念的に同義である。
【0061】次に、図5〜図7を用いてこの減速機R1
の作用を説明する。
【0062】今、遊星歯車14の寸法(具体的にはまた
ぎ歯厚)が適正であったとする。この場合、図5に示さ
れるように、遊星歯車14のクランク部32の偏心方向
はほぼ基準偏心方向Ta(偏心角α=0°)に近い偏心
角α1で組み付けられる。なお、このとき、それぞれの
キャリヤピン30のクランク部の基準偏心方向Taは、
単純遊星歯車機構の軸心Roと当該キャリヤピン30の
軸心Poとを結ぶ直線(キャリヤピン30の軌道の法線
No)に対して円周方向同一の側に揃えるようにする
(図5の例ではA側に統一)。
【0063】この状態で、適正バックラッシを得るに
は、適正またぎ歯厚の太陽歯車12を選んで各遊星歯車
14に囲まれた中央部分に組み込めばよい。これによ
り、即ち適正またぎ歯厚の太陽歯車12を選択して組み
込むだけで、遊星歯車14の支持位置(Co)を含めた
3種の歯車(太陽歯車12、遊星歯車14、及び内歯歯
車16)の適正な組合せバランスの調整作業が完了し、
バックラッシの小さい減速機R1を得ることができる。
【0064】なお、ここで、それぞれのキャリヤピン3
0のクランク部32の基準偏心方向Taを同一の方向
(図示の例では全てA側の方向)に揃えるようにしたの
は、各遊星歯車14において発生する半径方向のモーメ
ントの方向(外周側へ向けた押出し方向あるいは内周側
へ向けた引込み方向)を揃えることができ、その結果、
全周における各モーメントを互いに相殺し易くするため
である。
【0065】一方、例えば遊星歯車14(S)の寸法
(またぎ歯厚)が適正値よりも小さかった場合は、図6
に示されるように、キャリヤピン30のクランク部32
の偏心角αは、正の値α2となる。即ち、クランク部3
2の軸心Coは基準偏心方向Ta(偏心角α=0°)に
対して半径方向大側にシフトされる。なお、このとき
も、それぞれのキャリヤピン30のクランク部32の偏
心方向は、全体で互いに相殺させるためにそれぞれ同一
の方向(図6の例では全てA側の方向)に揃えるように
する。
【0066】この状態で、適正バックラッシを得るに
は、適正またぎ歯厚よりも大きな太陽歯車12(G)を
選んで各遊星歯車14(S)の中央部分に組み込めばよ
い。これにより、即ち適正またぎ歯厚よりも大きな太陽
歯車12(G)を選択して組み込むだけで、遊星歯車1
4(S)の支持位置(Co)を含めた3種の歯車の適正
な組合せバランスの調整作業は完了し、バックラッシの
小さい減速機R1を得ることができる。
【0067】なお、内歯歯車16の寸法(オーバピン寸
法)が適正値よりも大きかった場合も全く同様に考える
ことができ、適正またぎ歯厚よりも大きな太陽歯車12
(G)を選択して組み込むだけで、遊星歯車14の支持
位置を含めた三種の歯車の適正な組合せバランスの調整
作業が完了し、バックラッシの小さい減速機R1を得る
ことができる。
【0068】更に、例えば内歯歯車16(S)の寸法が
適正値よりも小さかった場合は、図7に示されるよう
に、キャリヤピン30のクランク部32の偏心角αは、
負の値α3となる。即ち遊星歯車14は基準偏心方向T
aに対して半径方向小側にシフトした位置で組み付けら
れる。なお、このときも、それぞれのキャリヤピン30
のクランク部32の基準偏心方向Taは、それぞれ同一
の方向(図7の例では全てA側の方向)に揃えるように
する。この状態で、適正バックラッシを得るには、適正
またぎ歯厚よりも小さな太陽歯車12(S)を選んで各
遊星歯車14の中央部分に組み込めばよい。これによ
り、即ち適正またぎ歯厚よりも小さな太陽歯車12
(S)を選択して組み込むだけで、遊星歯車14の支持
位置(Co)を含めた三種の歯車の適正な組合せバラン
スの調整作業が完了し、バックラッシの小さい減速機R
1を得ることができる。
【0069】又、この状況は、遊星歯車14の寸法が適
正値よりも大きかった場合と同様であり、従って適正ま
たぎ歯厚よりも小さな太陽歯車12(S)を選択して組
み込むだけで、バックラッシの小さい減速機R1を得る
ことができる。
【0070】このように、内歯歯車16、あるいは遊星
歯車14のいずれが大きくても、又小さくても、最後に
組付ける太陽歯車12の調整のみで適正バックラッシの
減速機R1を得ることができる。
【0071】なお、遊星歯車14は一般的には同時に加
工されるため、各遊星歯車14間において寸法のばらつ
きが生じる可能性は小さいが、もし3個の遊星歯車14
間において寸法にばらつきがあった場合には、最も大き
な寸法の遊星歯車を基準にバックラッシが最適化され
る。この場合、この最も大きな寸法の遊星歯車14によ
って逆転開始直後においても動力伝達が行われ、又、こ
れより小さな寸法の遊星歯車は、逆転の開始直後には
(バックラッシが存在しているため)動力伝達に寄与で
きないが、逆転が開始されるとその回転によってクラン
ク部の偏心方向が自動的に調整され、バックラッシが詰
められるため、それ以降は(全遊星歯車均等ではない
が)動力伝達に寄与する。この点が従来のシザーズ型の
バックラッシ低減機構と最も異なる本実施形態の大きな
利点である。
【0072】なお、この実施形態では、太陽歯車12
は、入力軸18に直接歯切りされており、該太陽歯車1
2の軸心So(=Ro)が固定状態に維持されていたが、
この太陽歯車12をフロート状態で、即ち、例えばスプ
ライン結合や、後述する実施形態のように、その軸心S
oが減速機R1の軸心Roに対して変化できるようにした
状態で組み込むようにすると、3個の遊星歯車14間で
その大きさに製造ばらつきがあっても、3個全てについ
て適正バックラッシとなる減速機R1を製造することが
でき、理論上常に全遊星歯車均等で動力伝達に寄与させ
ることができる。
【0073】即ち、この実施形態では、遊星歯車14の
個数を3個に設定してある。そのため、最後に組み込ま
れる太陽歯車12は、いわば3個の遊星歯車14によっ
て「3方向から3点支持」されることによってその軸心
Soが調整されることになる。そのため、たとえ各遊星
歯車14の寸法にばらつきがあっても、太陽歯車12の
軸心Soがそれに追随して変化することで、個々の遊星
歯車14それぞれにおいて上記バランス調整が行われる
ようになる。従って、内歯歯車16、あるいは遊星歯車
14のいずれが大きくても、又は小さくても、又、たと
え個々の遊星歯車14間において寸法のばらつきがあっ
たとしても、最後に組付ける太陽歯車12の軸心Soが
自動的に修正され、全遊星歯車14の噛合部分において
バックラッシが適正に調整された減速機R1を得ること
ができる。
【0074】ところで、これまでの実施形態において
は、キャリヤピン30と一体的に偏心カム34を設け、
キャリヤピン30をキャリヤ24の孔24D、24Eに
よって回転自在に両持ち支持するようにしていたが、本
発明においてはキャリヤピン30のクランク部32を具
体的にどのような構成によって実現するかについては、
特に限定されない。
【0075】例えば、図8に示されるように、キャリヤ
24によってキャリヤピン70を固定的に支持すると共
に、このキャリヤピン70に対して偏心カム72を回転
自在に組み込むようにしても、同様の効果が得られる。
【0076】この場合は、必ずしもキャリヤピン70を
両持ち支持する必要がないため、キャリヤ24によって
該キャリヤピン70を片持ち支持するような構成とする
こともでき、カバープレート24Cを省略できる分、コ
ストを低減でき、また軸方向長を短縮することもでき
る。
【0077】なお、これまでの実施形態では、本発明の
自動調心機能を利用して、組付けの最後に適正な大きさ
の太陽歯車を選択することにより、バックラッシを低減
させるようにしていたが、本発明は、必ずしも太陽歯車
の「選択」を必須とするものではなく、予め定められた
寸法の太陽歯車をそのまま組み込むような構成としても
よい。
【0078】この場合でも、従来は遊星歯車の軸心が固
定されていたため、太陽歯車の設計上の寸法はどうして
も小さめに設定せざるを得なかったが、本発明では、遊
星歯車が自動調心機能を有するため、多少大きめに設定
してもこれを吸収し易いという利点が得られる。
【0079】又、各部品の製造誤差あるいは組付け誤差
があったとしても、遊星歯車をより円滑に回転させるこ
とができる。
【0080】なお、太陽歯車を組み込む際に、(選択せ
ずに)設計に従って製造された太陽歯車をそのまま組み
込んだ場合の減速機全体のバックラッシは、各遊星歯車
の中で最も小さいバックラッシとなっている部分でのそ
れに一致するようになる。
【0081】ところで、上記実施形態にみられるよう
に、本発明では遊星歯車を3個備えるようにすると、自
動調心機能を最も有効に発揮することができるようにな
るが、本発明はもとより遊星歯車の数は特に限定されな
い。従って、これを4個に設定することも可能であり、
この場合でも4個全てを動力伝達に寄与させることがで
きる。
【0082】ここで、遊星歯車の数を4個とした場合に
は、図9に示されるように、向かい合う一対を組にし
て、一方の組の遊星歯車14に係るキャリヤピン30の
クランク部32の基準偏心方向Taと、他方の組の遊星
歯車14に係るキャリヤピン30のクランク部32の基
準偏心方向Taとを互いに逆方向に向けるという構造を
採用することもできる。図9の例では、図の上下方向に
位置する遊星歯車14のキャリヤピン30についてはA
側に、図の左右方向に位置する遊星歯車14のキャリヤ
ピン30についてはB側にそれぞれ向けるようにしてい
る。
【0083】この構造の利点は以下のとおりである。
【0084】即ち、本発明では、クランク構造によって
遊星歯車14の実質的な回転中心をキャリヤピン30の
軸心Poから外すようにしている。そのため、クランク
部32の偏心方向(偏心角α)がキャリヤピン30の軸
心Poに対してその基準偏心方向(接線方向)Taに一
致していない限り、不可避的にキャリヤピン30を半径
方向外側に押し出したり、あるいは内側に引き込んだり
するモーメントが発生する。
【0085】このモーメントは、正転と逆転とで押出し
あるいは引込みが逆になるため、正転時と逆転時とでそ
の挙動に微妙な差が生じる恐れがある。そこで、向かい
合う一対を組にして、一方の組と他方の組とでその基準
偏心方向がA側かB側かを逆にしておくことで、正転時
及び逆転時の挙動の差を(確率的に)最小限に抑えるこ
とができるようになる。
【0086】なお、この効果は、遊星歯車14の数が偶
数でさえあれば、その個数に拘らず同様に得ることがで
きる。この場合は、隣り合う遊星歯車14の基準偏心方
向を交互に逆に設定するとよい。
【0087】次に、キャリヤピン30のクランク部32
の偏心方向(偏心角α)を固定する構造について説明す
る。
【0088】本発明においては、既に述べたように、そ
のクランク部の構造上、(偏心方向αが基準偏心方向T
aに一致していない限り)キャリヤピン30を半径方向
外側に押し出したり、あるいは内側に引き込んだりする
モーメントが発生する。そこで、例えば最も適正な大き
さを有する太陽歯車12を組み込んだ後、その偏心方向
(偏心角α)を固定してしまう方法が考えられる。
【0089】即ち、本発明では、太陽歯車12のみの選
択によって、バックラッシを低減した減速機を容易に得
ることができる。この段階でクランク部32の偏心方向
(偏心角α)を固定すると、あたかもクランク部32の
軸心Coが従来のキャリヤピンに相当している「通常
の」内接噛合遊星歯車機構と全く同一の状態が形成され
る。
【0090】この内接噛合遊星歯車機構は、バックラッ
シが最小に抑えられており、且つ運転時に遊星歯車14
を半径方向外側に押出したり、あるいは内側に引き込ん
だりする力が発生しない。
【0091】従って、例えば高速状態で運転されるよう
な用途に使用する場合には、一度最良の状態に調整した
後、クランク部32の偏心方向を固定してしまった方が
むしろその良好な運転状態をそのまま長期に亘って維持
できる可能性がある。
【0092】図10に記載された減速機R2は、この設
計思想に基づいてキャリヤピン130のクランク部13
2の偏心方向を固定できるようにしている。即ち、この
図10に係る減速機R2においては、偏心カム134の
軸方向長さL1を遊星歯車114の軸方向長さL2より若
干大きめに設定してある。このように構成しておくと、
適正な大きさの太陽歯車112を選択的に組み込んだ後
にボルト128の締め込みを行うと、偏心カム134の
両端部134A、134Bがキャリヤ124の本体プレ
ーム124Aの偏心カム側の端部及びカバープレート1
24Cの偏心カム側の端部によって強く挟持され、偏心
カム134の偏心方向が固定され、以降遊星歯車114
はこの状態における偏心カム134の軸心(クランク部
132の軸心Co)を固定回転中心として回転すること
になる。
【0093】この組付け後にクランク部132の偏心方
向(偏心角α)を固定する方法は、運転時のクランク部
132のモーメントの発生を伴なわないため、正転時と
逆転時とで挙動の差が全く発生しないというメリットが
あり、従って、このモーメントを相殺するのが構造的に
難しい、遊星歯車の数が3を含む奇数に設定された単純
遊星歯車機構に適用すると特に有効である。
【0094】なお、その他の構成については、先の実施
形態と同一であるため、図中で下2桁が同一の符号を付
すにとめ、重複説明は省略する。
【0095】最後に、図11を参照して、太陽歯車をフ
ロート構造とした上で、本発明を2段型の減速機に適用
した具体例について詳述する。
【0096】この具体例に係る単純遊星歯車減速機R2
は、太陽歯車12と、該太陽歯車12と外接する3個の
遊星歯車14と、該遊星歯車14が内接する内歯歯車1
6と、を備えた(前述した実施形態と同様の)単純遊星
歯車機構Seに対し、その前段側に、太陽歯車72と、
該太陽歯車72と外接する3個の遊星歯車74と、該遊
星歯車74が内接する内歯歯車76と、を備えた単純遊
星歯車機構Spを付設し、2段型としたものである。
【0097】単純遊星歯車機構Spの太陽歯車72は、
その入力軸78に一体的に歯切りされている。この入力
軸78は、モータの出力軸(共に図示略)が挿入される
凹部78Aを有し、ねじ部78Bに螺合する締めボルト
(図示略)を介して該出力軸と連結されている。
【0098】なお、モータは連結用のボルト穴80Aを
介して(ケーシングの一部である)継カバー80に連結
されており、該継カバー80はボルト80Bを介して継
ケーシング82及び本体ケーシング22に連結されてい
る。
【0099】前記内歯歯車76は、この継ケーシング8
2と一体化されている。
【0100】これらの構成は、基本的に先の実施形態の
対応個所と同様の構成である。
【0101】前記遊星歯車74は、全周で3個配置され
ている。但し、各遊星歯車74はそれぞれキャリヤ84
のキャリヤピン孔84Dに圧入されたキャリアピン90
によって、ベアリング92を介して回転自在に支持され
ている。このキャリヤピン90はクランク部を有してい
ない。即ち、キャリヤピン90の軸心Poと遊星歯車7
4の回転中心は従来と同様に一致しており、偏心してい
ない。
【0102】なお、キャリアピン90の端面付近には、
リング状のアキシャルプレート94が組み込まれてい
る。
【0103】キャリヤ84は単純遊星歯車機構Spの出
力軸を兼ねており、後段の単純遊星歯車機構Seの入力
軸18が該キャリヤ84に直接圧入されている。
【0104】従って、この減速機R1は、太陽歯車入
力、内歯歯車固定、キャリヤ出力の単純遊星歯車機構を
2段備えており、その後段側が本発明に係る偏心構造の
単純遊星歯車機構とされていることになる。
【0105】図11から明らかなように、単純遊星歯車
機構Spのキャリアピン90はキャリア84に圧入状態
で挿入されているため、キャリアピン90とキャリア8
4は一体と見なせる。また、キャリヤ84と単純遊星歯
車機構Seの入力軸18も圧入状態で連結されているた
め、一体と見なせる。更に、この入力軸18には太陽歯
車12が一体的に形成されている。この太陽歯車12に
はアキシャルプレート86に回転自在に係合する突出部
12Aが形成されており、該アキシャルプレート86に
よって、軸方向の移動が規制されると共に、半径方向の
回転の支持がなされている。従って、結局2つのアキシ
ャルプレート84、86の間にキャリアピン90、キャ
リヤ84、入力軸18、太陽歯車12からなる中間要素
群が一体的に配置される構成となっている。
【0106】この中間要素群の図中右端側の支持は、単
純遊星歯車機構Spの太陽歯車72、遊星歯車74、及
び内歯歯車76が一種の大きな軸受としての機能を果た
すことがそのまま利用されており、特に専用の軸受は設
けられていない。即ち中間要素群全体をこのアキシャル
プレート86と前段側の単純遊星歯車機構Spそのもの
とにおいて両持ち支持するようにし、この部分での軸受
を一切省略するようにしている。
【0107】この結果、前段側の単純遊星歯車機構Sp
には従来通りのバックラッシ或いは「がた」が存在する
ことから、このバックラッシ或いは「がた」の存在によ
り後段側の単純遊星歯車機構Seの太陽歯車12が半径
方向に若干フロートされた状態が維持されている。
【0108】なお、前段側の単純遊星歯車機構Spにお
いて従来と同様に存在するバックラッシ或いは「がた」
の影響は、後段側の単純遊星歯車機構Seの存在によ
り、その減速比分の1に軽減される。従って実用上殆ど
無視し得るものとなる。
【0109】一方、前段側の単純遊星歯車機構Spは、
このバックラッシの存在により比較的高速で回転しても
極めて滑らかに回転することができる。また、後段側の
単純遊星歯車機構Seの太陽歯車12を半径方向に若干
フロートさせた状態を維持した上で、遊星歯車14が自
動調心されるため、常に全遊星歯車14がバックラッシ
のない均等負荷状態で回転することができる。この自動
調心は、前段で既に減速されている分、「低速回転状
態」で行われるため、極めて円滑に、且つ確実に実現さ
れる。
【0110】即ち、この実施形態は、前段側に敢えて従
来型の単純遊星歯車機構を持ってくることにより、前段
側の高速回転の円滑性を得、又、そのバックラッシ或い
はがたの存在を後段側の太陽歯車のフロート支持に積極
的に利用し、後段側の本発明本来の機能を最大限に引き
出すようにしたものである。
【0111】この実施形態においても、前述した本発明
の種々のバリエーションは無論採用可能であり、相応の
効果が得られる。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、遊星歯車(遊星ロー
ラ)に自動調心機能を持たせることができるため、各種
寸法誤差や組付け誤差の如何に拘らず、運転時の円滑性
をそれだけ向上させることができる。又、この自動調心
機能を利用して適正な大きさの太陽歯車(太陽ローラ)
を選択的に組み込むという簡単な方法で、バックラッシ
の小さな減速機、あるいはより適正な与圧力が付与され
た減速機を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内接噛合遊星歯車機構が適用され
た減速機の縦断面図
【図2】上記減速機におけるキャリヤピンの構造を示す
正面図及び側面図
【図3】上記キャリヤピンの斜視図
【図4】上記キャリヤピンの構造を概念的に示した斜視
【図5】上記内接噛合遊星歯車機構において適正な大き
さの内歯歯車に対して適正な大きさの遊星歯車が組み込
まれた時のキャリヤピンのクランク部の状態を示す線図
【図6】上記内接噛合遊星歯車機構において適正な大き
さの内歯歯車に対して適正値より小さな遊星歯車が組み
込まれた時のキャリヤピンのクランク部の状態を示す線
【図7】上記内接噛合遊星歯車機構において適正値より
小さな内歯歯車に対して適正な大きさの遊星歯車が組み
込まれた時のキャリヤピンのクランク部の状態を示す線
【図8】クランク部の他の例を示す部分断面図
【図9】遊星歯車を4個組み込んだ時の偏心方向の好ま
しい態様を示した線図
【図10】キャリヤピンのクランク部の偏心方向を固定
可能とした減速機を示す図1相当の縦断面図
【図11】本発明を2段型の遊星歯車減速機に適用した
例を示す図1相当の縦断面図
【符号の説明】
R1…減速機 S1…単純遊星歯車機構 12…太陽歯車 14…遊星歯車 16…内歯歯車 18…入力軸 20…継カバー 22…ケーシング 24…キャリヤ 30…キャリヤピン 32…クランク部 34…偏心カム Ro…減速機(単純遊星歯車機構)の軸心 Po…キャリヤピンの軸心 Co…クランク部(クランク部)の軸心 So…太陽ローラの軸心 Ta…基準偏心方向 e…偏心量 α…偏心角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深谷 末男 愛知県大府市朝日町六丁目1番地 住友重 機械工業株式会社名古屋製造所内 Fターム(参考) 3J027 FA05 FA18 GA01 GB03 GC13 GC22 GD04 GD08 GD12 GE05 3J030 AB01 BA01 BD01 3J063 AA27 AB12 BA04 BB50 CA01 CB06 CB48

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】太陽歯車と、キャリヤに支持されたキャリ
    ヤピンによって支持され、該太陽歯車と外接する遊星歯
    車と、該遊星歯車が内接する内歯歯車と、を備えた単純
    遊星歯車機構の遊星歯車の支持構造において、 前記キャリヤピンが、該キャリヤピンの軸心に対して偏
    心しており且つ該キャリヤピンの軸心に対して偏心して
    いる方向が半径方向に可変とされたクランク部を備え、 前記遊星歯車が、この半径方向に可変とされたクランク
    部の軸心を回転中心として回転自在に支持されているこ
    とを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構
    造。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記キャリヤピンに、前記遊星歯車を回転自在に支持可
    能な偏心カムを、該キャリヤピンと回転方向に一体化し
    た状態で設け、且つ、 該キャリヤピンを、前記キャリヤによって回転自在に支
    持することにより、 前記キャリヤピンのクランク部の形成が実現されている
    ことを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構
    造。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記キャリヤピンの外周に、前記遊星歯車を回転自在に
    支持可能な偏心カムを、該キャリヤピンに対して回転自
    在に組み込むことにより、 前記キャリヤピンのクランク部の形成が実現されている
    ことを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構
    造。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記遊星歯車を3個備えたことを特徴とする単純遊星歯
    車機構の遊星歯車の支持構造。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記キャリヤピンのぞれぞれのクランク部の基準偏心方
    向が、該単純遊星歯車機構の軸心と当該キャリヤピンの
    軸心とを結ぶ直線に対して同一の側に向けられているこ
    とを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構
    造。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記遊星歯車を偶数個備え、且つ相隣り合うキャリヤピ
    ンのクランク部の基準偏心方向が、該単純遊星歯車機構
    の軸心と当該キャリヤピンの軸心とを結ぶ直線に対して
    交互に逆側に向けられていることを特徴とする単純遊星
    歯車機構の遊星歯車の支持構造。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記キャリヤピンのクランク部の偏心方向が固定可能と
    されていることを特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯
    車の支持構造。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記太陽歯車が、フロート状態で組み込まれていること
    を特徴とする単純遊星歯車機構の遊星歯車の支持構造。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載された単純
    遊星歯車機構の遊星歯車の支持構造を利用して、 内歯歯車及び遊星歯車を組み込むと共に、 大きさの異なる複数の太陽歯車の中から、適正の大きさ
    の太陽歯車を選択的に抽出し、 この抽出された太陽歯車を、既に組み込まれた前記遊星
    歯車の中心部に、前記キャリヤピンのクランク部の偏心
    方向を調整しながら組み込むことを特徴とする単純遊星
    歯車機構の製造方法。
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