JP4584827B2 - 走査結像レンズ・光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
走査結像レンズに入射する光束を偏向させるための光偏向器として、ポリゴンミラーが広く用いられている。ポリゴンミラーの回転中心軸は一般に、走査結像レンズの光軸からずれて設置されるため、ポリゴンミラーの回転に伴い、偏向反射点と走査レンズとの位置関係の変動、所謂「サグ」が発生する。
即ち、ポリゴンミラーを用いる光走査装置では一般に、ポリゴンミラーにおける面倒れの補正のため、走査結像レンズへの入射光束が「副走査方向に関しては平行光束でない」ため、サグによる偏向反射点の変動に伴い、走査結像レンズによる「副走査方向の結像位置」がずれるので、副走査像面湾曲が劣化しやすいのである。
サグの影響を軽減する方法として、走査結像レンズを、主走査面(理想的に偏向された偏向光束の主光線が掃引する平面)内でシフトまたはチルトすることが知られているが、この方法では主走査像面湾曲と副走査像面湾曲の両者を同時に補正しきれず、書込みの高密度化のために「ビームスポット径を小径化」した場合のビームスポット径変動を押さえるには不十分で、書込みの高密度化の要請に答えることができない。
サグの影響を原理的に補正する方法として「走査結像レンズの副走査曲率半径を光軸に対し非対称に設定する」方法が提案されている(特許文献1〜5等)。
上記各公報記載の発明は何れも、副走査曲率半径を「単調変化」させるものであり、光学倍率の均一化と像面湾曲補正を両立させることは困難である。また、「副走査曲率半径が単調変化するレンズ面のみ」では、所望の光学性能を実現するために、走査結像レンズのレンズ枚数が3枚以上となったり、光軸近傍と周辺像高に相当する曲率半径の変化が大きくなりやすいため「遍肉度が大きくプラスチックなどで射出成形しにくいレンズ形状」となる等の不具合を生ずる。
また、光軸近傍の副走査方向断面が両凸形状で、副曲率半径に複数の極値を有する走査結像レンズが提案されている(特許文献6)。
しかし、この走査結像レンズは、両凸形状であるため、各像高ごとの主点位置を自由に設定することができず、各像高ごとの光学的横倍率を一定に保つことが難しく、ビームスポット径の変動を発生しやすいという問題を有している。
この発明はまた、ビームスポット径の安定したビームスポットで良好な書込みを行うことができ、高密度書込みが可能である光走査装置、このような光走査装置を用いて良好な画像形成を行いうる画像形成装置の実現を別の課題とする。
主走査方向および副走査方向は本来、被走査面上において定義されるべき方向であるが、混同の虞れは無いと思われるので、この明細書中においては、光源から被走査面に至る光路上で「主・副走査方向に対応する方向」を主・副走査方向と呼ぶことにする。
光偏向器は「サグ」が発生するようなもの、即ち、偏向反射面とその回転軸とが合致しないようなものであり、具体的にはポリゴンミラーや回転単面鏡や回転2面鏡等である。
特殊面は「副走査曲率が、光軸から主走査方向の周辺に行くに従い変化するような面」である。
この発明の走査結像レンズは「2枚玉以上」で構成される。従って、後述する実施の形態のように2枚玉構成とすることができることは勿論、3枚以上のレンズで構成することもできる。
(1) 0.62<|(he)/(hmax)|<0.93
を満足する位置に位置し、かつ、
光軸上の横倍率:β0、任意像高の横倍率:βhが、条件:
(2) 0.93<|βh/β0|<1.07
を満足する。
「副走査曲率の変化が主走査方向に非対称」であるとは、副走査曲率の主走査方向における変化が、主走査面内において対称軸を持たないことを意味する。
「極値」は極大もしくは極小であり、主走査方向のレンズ高さ(光軸からの距離)をh、レンズ高さ:hにおける副走査曲率をC(h)とするとき、曲率の微分:dC(h)/dhが0となるレンズ高さをh0として、曲率:C(h)がh0の両側で増加するか、h0の両側で減少する部位をいう。
このような副走査像面湾曲の「最大膨らみ位置」を与える像高:Hnは、有効書込み高さをHmとすると、
Hn={1/√(2)}×Hm=0.71×Hm (7)
で表される(近藤文雄著「レンズ設計技法(光学工業技術協会)」PP.146〜148)。
ポリゴンミラーのように偏向反射面とその回転軸の合致しない光偏向器を用いる場合、サグの影響により特に副走査像面湾曲が劣化しやすい。この場合に発生する副走査像面湾曲は、係数をc,d,...として、主に奇関数「c・H+d・H3+..」の形状の像面湾曲劣化を発生しやすい。このような副走査像面湾曲を有効に補正するため、副走査曲率の変化を「主走査方向に非対称」にするのである。
この発明においては、走査結像レンズは2枚玉以上で構成されるので、特に主走査方向の光学特性に関する設計の自由度が増し、主走査像面湾曲と等速度性とを良好に補正できるため、1枚玉では達成できない、例えば1200dpi以上の高密度書込みを実現することが可能になる。
上記請求項1記載の走査結像レンズは、副走査曲率の変化が主走査方向に非対称で、且つ、副走査曲率が2以上の極値を有する特殊面において、副走査曲率の極値の1つが「光軸近傍」にある。このように、光軸近傍にも極値を持たせることにより全像高にわたって良好な像面湾曲を得られる。
なお、この発明の走査結像レンズにおいて「副走査曲率の変化が主走査方向に非対称な特殊面」を持つレンズは、このレンズ面が主走査方向に非対称であるから、光軸として一般的な回転対称軸をもたない。この明細書中で「光軸」と言うとき、このような非対称形状のレンズに関しては「レンズ面形状を決定する基準座標系における、主・副走査方向に直交的な基準軸」を言うものとする。
また、請求項3または4記載の走査結像レンズは「走査結像レンズを構成する1枚以上のレンズにチルトおよび/またはシフトを与える」ことができる(請求項5)。
レンズにチルトおよび/またはシフトを与えることにより、サグによる主走査像面湾曲・等速度性の劣化を良好に補正することができる。
チルトやシフトのみでは十分には補正できない場合もある。特に、偏向光束が主走査方向に集束光束である場合には、サグにより副走査像面湾曲のみならず主走査像面湾曲・等速度性も大きく劣化するため、チルトまたはシフトのみでは高次の収差が残留してしまうが、請求項4のように、主走査断面内の形状が光軸に関して非対称なレンズ面を含めることにより、サグによる主走査像面湾曲・等速度性の劣化を有効に補正できる。
(3) Fs/W < 0.005
を満足することが好ましい(請求項7)。
プラスチックレンズを用いる場合「環境変動によるレンズ変形等で像面湾曲が劣化する」ことが懸念されるが、予め十分に小さい像面湾曲に設定しておくことにより環境変動による影響を許容することができる。
また、請求項11記載の画像形成装置は、具体的には、レーザプリンタやレーザプロッタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置等として実施できる。
この発明の走査結像レンズは、サグの存在に拘らず像面湾曲を良好に補正し、ビームスポット径の安定したビームスポットを形成できる。この発明の光走査装置は、上記走査結像レンズを用いることにより、ビームスポット径の安定したビームスポットで良好な書込みを行うことができ、高密度書込みが可能である。
そしてこの発明の画像形成装置は、上記光書込装置による光書込により極めて良質の画像を形成することができる。
「光源」である半導体レーザ10からの光束は、カップリングレンズ12により以後の光学系にカップリングされ、平行光束あるいは弱い発散性もしくは弱い集束性の光束となり、アパーチュア13の開口を通過する際に光束周辺部を遮光されて「ビーム整形」される。ビーム整形された光束は次いで、シリンダレンズ14により副走査方向に集束されつつ、ミラー15に反射されて主走査方向に長い線像に結像する。
即ち、図1に実施の形態を示す光走査装置は、光源10からの光束を主走査方向に長い線像に結像させ、線像の結像位置の近傍に偏向反射面16Aを持つ光偏向器16により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズ17,18により被走査面19上にビームスポットとして集光し、被走査面19上を等速度的に光走査する光走査装置であって、走査結像レンズとして請求項1、2記載のものを用いたものである。
「光偏向器」としてのポリゴンミラー16により偏向された偏向光束は、「走査結像レンズ」を構成するレンズ20,21を透過し、走査結像レンズの作用で被走査面19上にビームスポットとして集光し、被走査面19を等速的に光走査する。レンズ17,18により構成される走査結像レンズは、後述の実施例2に示すように、請求項1、3記載のものが用いられている。
即ち、図2に実施の形態を示す光走査装置は、光源10からの光束を主走査方向に長い線像に結像させ、線像の結像位置の近傍に偏向反射面16Aを持つ光偏向器16により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズ20,21により被走査面19上にビームスポットとして集光し、被走査面19上を等速度的に光走査する光走査装置であって、走査結像レンズとして請求項1または11に記載のものを用いたものである。
実施例1、2のうち、実施例1は図1に示した実施の形態の具体例であり、走査結像レンズを構成するレンズ17,18のうち、第1レンズ17は、入射側面(第1面)および射出側面(第2面)ともに「共軸非球面形状」を有しており、光軸位置における曲率半径をR、光軸からの距離をHとするとき、次式で表している。
X=(H2/R)/[1+√{1-(1+K)(H/R)2}]+
A4・H4+A6・H6+A8・H8・・ (8)
被走査面側の第2レンズ18は主走査面内における面形状が「非円弧形状」をなしており、光軸位置における主走査面内の曲率半径をRm 、光軸からの主走査方向の距離をY,円錐常数をKm,高次の係数をAm1,Am2,Am3,Am4,Am5,Am6,・・とするとき、光軸方向をXとして次の多項式で表している。
X=(Y2/Rm)/[1+√{1-(1+Km)(Y/Rm)2}]+
Am1・Y+Am3・Y3+Am4・Y4+Am5・Y5+Am6・Y6+・・ (9)
ここで、奇数次のAm1,Am3,Am5・・・・の少なくとも1つに「ゼロ以外の数値」を代入したものは主走査方向に非対称形状を有する。
第2レンズ18の入射側面(第3面)、射出側面(第4面)は、副走査面内の曲率半径:Rs(その逆数が「副走査曲率」である)は、Yに従って変化する形状であり、光軸における副走査面内の曲率半径をRs0、高次の係数をAs1,As2,As3,As4,As5・・とするとき、副走査曲率:Csを次式で表している。
Cs=1/Rs
=1/(Rs0+As1・Y+As2・Y2+As3・Y3+As4・Y4+As5・Y5+・・)...(10)
ここで、奇数次のAs1,As3,As5・・・の少なくとも1つに「ゼロ以外の数値」を代入したものは、副走査曲率が主走査方向に非対称となる。
図1,2に示す光学配置において、カップリングレンズ12によりカップリングされた光束を「弱い集束性の光束」とした場合、この弱い集束性の光束を「そのまま自然に集束させた場合に、光束が集束する位置」を自然集光点と呼ぶと、自然集光点の位置はカップリングされた光束の集束性の程度を表す。
また、図1,2に示す角:θはポリゴンミラー入射角と呼ばれる。また、図1,2において、符号:ζで示す距離を基準光線(走査結像レンズがないとすれば、被走査面に直交的になる偏向光束の主光線)に対する「ポリゴンミラーの中心軸ずれ」と呼ぶ。
サグ対策として、レンズ面にはチルトを与えることができる。チルト角(単位:度)をαで表し、反時計回りのチルト角を正とする。また、実施例2では、第1および第2レンズに対し、シフト:yが与えられている。
シフトは、上記基準光線に対するレンズ光軸の主走査方向における変位であり、図1,2において上方への変位を正とする。シフト:yは各レンズ面ごとに与えることができるが、以下の実施例では走査結像レンズに共通である。
なお、以下に与えられるレンズデータは、シフト・チルトが与えられていない状態におけるものである。長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
自然集光点:偏向反射面から被走査面側へ700mmの位置
ポリゴンミラー入射角:θ=60度
ポリゴンミラーの偏向反射面数:6
ポリゴンミラーの内接円半径:18mm
ポリゴンミラーの中心軸ずれξ:7.80mm
画角:−39.95度〜+40.1度
ポリゴンミラーの偏向反射面(面番号:0)以下のレンズデータ
面番号 Rm Rs x(面間隔) y α n(屈折率)
0 ∞ ∞ 26.150 0
1 -100.912 -100.912 18.000 0 1.52441
2 -76.404 -76.404 13.062 0
3 2895.637 100.694 15.000 1.52441
4 -163.649 -29.884 143.188
第1面および第2面は「共軸非球面」、第3面、第4面は「副走査曲率の変化
が主走査方向に非対称で、且つ、曲率の変化が1以上の極値を有し、且つ、主走
査断面内の形状が光軸に関して非対称である特殊面」である。
上記第1〜第4面に関する各係数のデータは、次の表1のごとくである。
図3(c)は、実施例1の走査結像レンズにおける副走査方向の横倍率の像高による変化を示す。
図のように、横倍率の像高による変動は小さく、条件(2)が満足されている。
条件(1)のパラメータ:|(he)/(hmax)|の値は、図3(a)のa,bの各点につき、
a点:|(-36)/(-44.9)|=0.80
b点:|(0)/(-44.9)|=0
であり、a点の極値で条件(1)を満足している。
条件(3)のパラメータ:Fs/Wの値は、0.027/210=0.0001で、条件(3)を満足する。
実施例1に関する像面湾曲と等速度性の図を図4に示す。等速度性の図における「歪曲収差」は、通常fθ特性に相当するものである。実施例1で、主・副走査方向の像面湾曲が極めて良好に補正され、等速度性も極めて良好である。
実施例2は、請求項1、3記載の発明の実施例である。
走査結像レンズの第2面および第3面、即ち、第1レンズ20の射出側面および第2レンズ21の入射側面の、主走査面内における面形状は非円弧形状をなしており、前述の式(9)により表している。実施例2で、第2、第3面の主走査面内での形状は、(9)式における偶数次の項のみを用いており従って主走査方向において光軸であるX軸に関して対称形状である。
走査結像レンズの第2,第3面は、副走査面内の曲率半径:Rs が、主走査方向の座標:Yに従って変化する形状であり、副走査曲率:Cs(Y)を、光軸を含む副走査面内の曲率をCs0,高次の係数をAs1,As2,As3,As4,As5・・として、次式で表している。 Cs=Cs0+As1・Y+As2・Y2+As3・Y3+As4・Y4+As5・Y5+ (11)
(11)式は、(10)式と曲率に関する表現が異なる。実施例2では、第2面の副走査曲率はY=0に関して対称((11)式の奇数次の項は0)であり、第3面は副走査曲率はY方向に非対称な特殊面である。
自然集光点:∞(カップリングされた光束は平行光束となる)
ポリゴンミラー入射角:θ=60度
ポリゴンミラーの偏向反射面数:6
ポリゴンミラーの内接円半径:13mm
ポリゴンミラーの中心軸ずれξ:5.22mm
画角:−42度〜+42度
ポリゴンミラーの偏向反射面(面番号:0)以下のレンズデータ
面番号 Rm Rs x(面間隔) y n(屈折率)
0 ∞ ∞ 52.390 1.588
1 -312.597 -312.597 31.400 1.52716
2 -82.915 -82.238 78.0
3 -500.00 -47.55 3.5 1.52716
4 -1000.00 -23.38 143.377
第1面は「共軸非球面」、第2面は「特殊面」、第3面は「副走査曲率の変化が主走査方向に非対称で、且つ、曲率の変化が1以上の極値を有する特殊面」であり、第4面は「ノーマルトロイダル面」である。
上記第1〜第3面に関する各係数のデータは、次の表2の如くである。
図5(b)は、実施例3の走査結像レンズにおける「副走査方向の横倍率の像高による変化」を示す。図のように、横倍率の像高による変動は小さく、条件(2)が満足されている。
条件(3)のパラメータ:Fs/Wの値は、0.203/320=0.0006で、条件(3)を満足する。 条件(1)のパラメータ:|(he)/(hmax)|の値は、図5(a)のb,cの各点につき、
b点:|(+87.5)/(+106)|=0.83
c点:|(+97.5)/(+106)|=0.92
であり、これら極値で条件(1)を満足している。
この画像形成装置はレーザプリンタである。
レーザプリンタ100は像担持体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。帯電手段としては「コロナチャージャ」を用いることもできる。
図20において、符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号120は給紙コロ、符号121は搬送路、符号122は排紙ローラ対、符号123はトレイ、符号Pは記録媒体としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である像担持体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一帯電され、光走査装置117のレーザビームLBの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって、画像部が露光されている。
この静電潜像は、現像装置113により反転現像され、像担持体111上にトナー画像が形成される。
トナー画像が転写されたのちの像担持体111の表面は、クリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
光走査装置117として、図1、図2に示した光走査装置(具体的には実施例1、2)を用いることにより、極めて良好な画像形成を実行することができる。
17,18 走査結像レンズ
19 被走査面
Claims (11)
- 光源からの光束を主走査方向に長い線像に結像させ、上記線像の結像位置の近傍に偏向反射面を持つ光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズにより被走査面上にビームスポットとして集光し、上記被走査面上を等速度的に光走査する光走査装置において用いられる走査結像レンズであって、
2枚玉以上で構成され、
副走査曲率が、光軸から主走査方向の周辺に行くに従い変化する特殊面を少なくとも1面有し、
該特殊面のうちの少なくとも1面は、副走査曲率の変化が主走査方向に非対称で、且つ、上記曲率が2つまたは3つの極値を有し、かつ、これら2つまたは3つの極値の1つは光軸近傍にあり、他の極値は、光軸の片側のみにあり、
上記特殊面の有する極値の少なくとも1つは、その主走査方向の位置:heが、+像高側または−像高側の、光軸からの有効レンズ高さ:hmaxに対し、条件:
(1) 0.62<|(he)/(hmax)|<0.93
を満足する位置に位置し、かつ、
光軸上の横倍率:β0、任意像高の横倍率:βhが、条件:
(2) 0.93<|βh/β0|<1.07
を満足することを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項1記載の走査結像レンズにおいて、
副走査曲率の変化が主走査方向に非対称な特殊面が2面あり、これらのうち1面においては、副走査曲率の極値が、光軸近傍の1つと、光軸の片側にある他の1つの合計2個であり、他の面においては、副走査曲率の極値が光軸近傍の1個であることを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項1記載の走査結像レンズにおいて、
副走査曲率の変化が主走査方向に非対称な特殊面が1面あり、この特殊面における副走査曲率の極値が、光軸近傍の1個と、光軸の片側にある他の2個との合計3個であることを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項2記載の走査結像レンズにおいて、
主走査断面内の形状が光軸に関して非対称であるレンズ面を含むことを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項3または4記載の走査結像レンズにおいて、
走査結像レンズを構成する1枚以上のレンズにチルトおよび/またはシフトを与えたことを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項3記載の走査結像レンズにおいて、
副走査曲率の変化が主走査方向に非対称で、且つ、上記副走査曲率が3個の極値を有する特殊面を有するレンズは、光軸近傍において副走査断面内の形状が正メニスカス形状であることを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項1〜6の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
有効書込幅:W、該有効書込幅内での副走査像面湾曲の幅:Fsが、条件:
(3) Fs/W < 0.005
を満足することを特徴とする走査結像レンズ。 - 請求項1〜7の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
少なくとも、特殊面を有するレンズがプラスチックレンズであることを特徴とする走査結像レンズ。 - 光源からの光束を主走査方向に長い線像に結像させ、上記線像の結像位置の近傍に偏向反射面を持つ光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズにより被走査面上にビームスポットとして集光し、上記被走査面上を等速度的に光走査する光走査装置において、
走査結像レンズとして、請求項1〜8の任意の1に記載のものを用いたことを特徴とする光走査装置。 - 像担持体に対して光走査を行って潜像を形成し、形成された潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において、
像担持体を光走査する光走査装置として、請求項9記載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、
潜像担持体として光導電性の感光体を用い、潜像担持体を均一に帯電したのち光走査により静電潜像を形成し、形成された静電潜像を現像してトナー画像を得、このトナー画像を記録媒体上に定着して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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