JP4584766B2 - スキージの角度制御方法およびスクリーン印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント基板等の基板にクリーム半田等のペーストを塗布するスクリーン印刷装置に関するものである。
従来から、ステージ上にセットした基板にマスクシート(以下、マスクという)を重装し、マスク上に供給したクリーム半田、導電ペースト等のペーストをスキージで拡張することにより、マスクに形成された開口部を介して基板上の所定位置にペーストを塗布(印刷)するようにしたスクリーン印刷装置が一般に知られている。
この種のスクリーン印刷装置としては、従来、傾き方向の異なる一対のスキージを昇降可能に備えたヘッドをもち、このヘッドをマスクに沿って往復移動させながら一対のスキージを交互に使ってペーストを拡張するものが主流であったが、この装置では、各スキージを別個に昇降させるために往動時と復動時の印刷荷重を均一に保つのが難しく、またマスクに対するスキージの接触角度(アタック角度)の自由度が少ない等の課題があった。
そこで、近年では、例えば特許文献1に開示されるように、スキージをヘッドに対してその長手方向と平行な軸回りに回転(揺動)可能に支持したスクリーン印刷装置が提案されている。この装置によると、スキージを前記軸回りに駆動するだけでアタック角度を任意に設定でき、また単一の機構でスキージを昇降駆動できるため往時と復時の印刷荷重を均一に保ち易くなるという利点がある。
特開平10−323964号公報
特許文献1に開示されるスクリーン印刷装置では、モータの駆動力を複数のギアを介してスキージに伝達するギア駆動方式、あるいは前記駆動力をプーリとタイミングベルトを介して伝達するベルト駆動方式のいずれかの方式でスキージを駆動するが、ここに次のような課題がある。
すなわち、スクリーン印刷装置ではアタック角度を精度良く制御することが印刷性能を確保する上で必要となる。ところが、ギア駆動方式ではバックラッシュが存在するため、その範囲内でアタック角度に誤差が生じることが考えられる。従って、このようなバックラッシュに起因するアタック角度の誤差を解消してアタック角度をより精度良く制御し得るようにすることが望まれる。特に、ヘッドの往動時と復動時とでは、マスクシートからの外力に基づきスキージに作用する回転力の向きが異なり、スキージには互いに反対回りの誤差が生じると考えられるため、この点を好適に解決する必要がある。
なお、以上はギア駆動方式のケースであるが、ベルト駆動方式の場合にも経時劣化等に伴うタイミングベルトの伸び(弛み)により同様の誤差が生じると考えられる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、スキージの回転によりアタック角度を切換えるように構成されたスクリーン印刷装置において、往動時および復動時を問わずスキージのアタック角度をより精度良く制御できるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、スキージを支持し、このスキージを基板に重ねられたマスクシートに沿って相対的に往復移動させるヘッドを備え、このヘッドに対して前記スキージがその移動方向と直交する軸回りに回転可能に支持されることによりこの回転によりスキージの傾き角度が切換えられるように構成されたスクリーン印刷装置における前記スキージの角度制御方法であって、印刷動作中のマスクシートからの反力により前記スキージに作用する前記軸回りの回転力のうちヘッド往動時にスキージに作用する回転力の方向を順方向とする一方、ヘッド復動時に作用する回転力の方向を逆方向として、スキージを前記逆方向に回転させてスキージの同方向への回転を規制したときのスキージの回転角度位置を第1原点位置として検出するとともに、前記スキージを前記順方向に回転させて同方向への回転を規制したときのスキージの回転角度位置を第2原点位置として検出し、印刷動作中、ヘッドの往動時には前記第1原点位置を基準としてマスクシートに対するスキージの前記傾き角度を制御する一方、ヘッドの復動時には前記第2原点位置を基準としてスキージの傾き角度を制御するようにしたものである(請求項1)。
この方法によると、例えばギア駆動方式によりスキージを駆動する場合には、そのバックラッシュによるスキージの角度誤差が解消される。すなわち、ヘッドを往動させる場合には、第1原点位置を基準にしてスキージが角度制御されるが、第1原点位置は、スキージを前記逆方向に回転させてスキージの同方向への回転を規制したときのスキージの回転角度位置であり、この位置ではギアに回転力が与えられる一方でスキージの回転が規制されることによりギアのバックラッシュの範囲内でスキージが相対的に順方向に押し戻された状態となる。そのため、ヘッドの往動時、マスクシートからの外力(マスクシートを介してスキージを基板に押圧する力に対する反力、および移動に伴う抵抗力)に基づく回転力によりバックラッシュの範囲内でスキージが順方向へ回転したとしても、上記の通りバックラッシュの範囲内でスキージを順方向に押し戻した回転角度位置である第1原点位置を基準としてスキージの角度制御が行われる結果、前記反力により回転した位置でスキージが正確な目標角度にセットされることとなる。そして、ヘッドの復動の場合にも、第2原点位置を基準にしてスキージが角度制御されることにより同様にしてスキージが正確な目標角度にセットされることとなる。
なお、以上はギア駆動方式によりスキージを駆動する場合であるが、ベルト駆動方式の場合にも、同様にしてスキージが角度制御されることにより、ベルトの伸びによるスキージの角度誤差が解消される。
一方、本発明に係るスクリーン印刷装置は、スキージを支持し、このスキージを基板に重ねられたマスクシートに沿って相対的に往復移動させるヘッドを備え、このヘッドに対して前記スキージがその移動方向と直交する軸回りに回転可能に支持され、かつモータ駆動によりスキージの傾き角度が切換えられるように構成されたスクリーン印刷装置において、印刷動作中のマスクシートからの反力により該スキージに作用する前記軸回りの回転力のうちヘッド往動時にスキージに作用する回転力の方向を順方向とする一方、ヘッド復動時に作用する回転力の方向を逆方向として、スキージを前記逆方向に回転させたときに同方向へのスキージの回転を規制する第1規制手段および前記スキージを前記順方向に回転させたときに同方向への回転を規制する第2規制手段と、第1規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記軸回りにおけるスキージの回転角度位置を第1原点位置として検出するとともに第2規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記軸回りにおけるスキージの回転角度位置を第2原点位置として検出する検出手段と、印刷動作中に、マスクシートに対するスキージの傾き角度を制御すべく前記モータを駆動制御する制御手段とを有し、この制御手段は、ヘッドの往動時には前記第1原点位置を基準としてスキージの前記傾き角度を制御する一方、ヘッドの復動時には前記第2原点位置を基準としてスキージの前記傾き角度を制御するように構成されているものである(請求項2)。
このスクリーン印刷装置によると、スキージを逆方向に回転駆動し、第1規制手段により回転が規制される位置までスキージを回転させると検出手段によりそのときのスキージの回転角度位置が第1原点位置として検出される。また、スキージを順方向に回転駆動し、第2規制手段により回転が規制される位置までスキージを回転させると検出手段によりそのときのスキージの回転角度位置が第2原点位置として検出される。そして、印刷動作中は、検出された第1原点位置に基づいて制御手段によりヘッド往動時のスキージの傾き角度が制御される一方、第2原点位置に基づいてヘッド復動時のスキージの傾き角度が制御される。
このスクリーン印刷装置においては、第1および第2原点位置に関するデータを記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手段が、印刷動作に先立ち、スキージを前記逆方向および順方向にそれぞれ回転させて前記検出手段により第1および第2原点位置を検出してこれら原点位置に関するデータを前記記憶手段に記憶する準備動作を実行し、印刷動作中には、前記記憶手段に記憶された原点位置データに基づきスキージの前記傾き角度を制御するように構成されているのが好ましい(請求項3)。
この構成によると、第1および第2原点位置の検出を含めた一連の印刷動作を自動化することが可能となる。
上記検出手段の具体的な構成としては、例えば検出手段は、前記モータの負荷を検出する負荷検出手段と前記モータの回転角度位置を検出する回転角度位置検出手段とを有し、各規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記負荷検出手段による検出負荷及び回転角度位置検出手段による検出回転角度位置に基づいて前記原点位置を検出するように構成することができる(請求項4)。
すなわち、スキージの回転を規制するとモータの負荷が上昇するが、この装置によると、この負荷上昇に基づきスキージの回転規制状態が検知され、その際のモータの回転角度位置が調べられることにより前記原点位置が検出される。
また、別の構成として、前記検出手段は、各規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記スキージ又は該スキージと一体的に前記軸回りに回転するスキージ保持部材を検知するセンサと、前記モータの回転角度位置を検出する回転角度位置検出手段とを有し、前記センサにより前記スキージ又はスキージ保持部材が検知されたときの前記回転角度位置検出手段による検出回転角度位置に基づいて前記原点位置を検出するものであってもよい(請求項5)。
この装置によると、スキージの回転が規制された状態がセンサにより検知され、その際のモータの回転角度位置が調べられることにより前記原点位置が検出される。
この場合、スキージ保持部材にドグが設けられる一方、スキージ保持部材を支持する支持部側に、前記ドグに当接することにより前記スキージ保持部材を検知する前記センサが設けられ、これらドグおよびセンサが前記スキージ保持部材の回転方向に互いに当接するとともにこの当接によりスキージの回転を規制するように設けられることにより前記ドグおよびセンサが前記規制手段を兼ねた構成となっているのが好ましい(請求項6)。
この構成によると、検出手段が規制手段を兼ねた合理的な構成が達成される。
なお、第1および第2規制手段は、前記軸回りにおけるスキージの回転領域のうち印刷動作中に使用される使用領域よりも外側の領域においてスキージの回転を規制するように設けられているのが好ましい(請求項7)。
この構成によると、スキージが使用領域の外側まで回転駆動されることにより第1および第2原点位置が検出される。そのため、第1および第2規制手段を設けてスキージの回転規制を行うようにしながらも印刷動作に支障がでることがない。
本発明に係るスキージの角度制御方法およびスクリーン印刷装置によると、ギア駆動方式によりスキージを駆動する場合に生じるバックラッシュによるスキージの角度誤差や、ベルト駆動方式によりスキージを駆動する場合に生じるベルトの伸び(弛み)によるスキージの角度誤差を、ヘッドの往動時および復動時を問わず好適に解消することができる。従って、スキージのいわゆるアタック角度をより精度良く制御することができ、その結果、印刷性能の信頼性を高めることができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1及び図2は、本発明に係るスクリーン印刷装置を概略的に示しており、図1は側面図(印刷済み基板搬出側から見た側面図)で、図2は正面図でそれぞれスクリーン印刷装置を示している。
これらの図に示すように、スクリーン印刷装置の基台1上には、搬入用コンベア2aと搬出用コンベア2bとが印刷ステージ3を挟んで配設されており、プリント基板W(以下、基板Wと略す)が搬入用コンベア2aにより印刷ステージ3に搬入され、ここで印刷処理に供された後、搬出用コンベア2bにより搬出されるように構成されている。
なお、以下の説明では、これらコンベア2a,2bによる基板Wの搬送方向をY軸方向、これと水平面上で直交する方向をX軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めるものとする。
印刷ステージ3には4軸ユニット10が配設されている。
この4軸ユニット10は、基板Wを支持して後記マスクシート4トに対してその下側から位置決めするもので、搬入用コンベア2aにより搬入された基板Wを水平に、かつX軸、Y軸、Z軸およびR軸(Z軸回りの回転)に変位可能に支持する。
すなわち、この4軸ユニット10は、前記基台1上に固定される固定テーブル11と、この固定テーブル11に対して相対的にX軸方向に移動可能に支持されてサーボモータにより駆動されるX軸テーブル12と、このX軸テーブル12に対して相対的にY軸方向に移動可能に設けられてサーボモータにより駆動されるY軸テーブル13と、このY軸テーブル13に対して相対的に回転可能に設けられてサーボモータにより駆動されるR軸テーブル14と、このR軸テーブル14に対して昇降可能に設けられてサーボモータにより駆動される昇降テーブル15とを階層的に備えている。そしてこの昇降テーブル15に設けられた支持ユニット16により基板Wを支持することにより、各テーブル12,13,14,15の駆動に応じて基板WをX軸、Y軸、Z軸およびR軸(Z軸回りの回転)方向の任意の位置に移動し得るようになっている。
支持ユニット16は、Z軸方向に出没可能な複数の支持ピンを備え、基板Wを直接支持する基板支持機構17と基板WをX軸方向両側からクランプするクランプ機構18とから構成されており、搬入用コンベア2aから支持ユニット16上に基板Wが搬入されると基板支持機構17の各支持ピンが突出して基板Wをその下側(裏面側)から支持するとともにクランプ機構18により基板WをX軸方向両側からクランプし、これにより基板Wを支持ユニット16に対して位置決め状態で固定するようになっている。
印刷ステージ3の上方にはマスクシート4が張設されており、このマスクシート4の上方に、該シート4上に供給されるクリーム半田、導電ペースト等のペーストを拡張するスキージ6aを備えた印刷用ヘッド6が配設されている。
ヘッド6はX軸方向及びZ軸方向に移動可能に支持されておりサーボモータにより駆動されるようになっている。すなわち、マスクシート4の上方にはX軸方向に延びる一対の固定レール7が設けられ、これら固定レール7に対してヘッド支持部材5が横架されるとともに、サーボモータにより駆動されるボールねじ(図示省略)に対してこのヘッド支持部材5が連結されている。また、ヘッド6がヘッド支持部材5に設けられたZ軸方向の固定レール22に装着されるとともにサーボモータ23に回転駆動されるボールねじ24に連結されている。そして、不図示のサーボモータの駆動により前記ヘッド6がヘッド支持部材5と一体的にX軸方向に移動するとともに、サーボモータ23の駆動によりヘッド支持部材5に対してヘッド6がZ軸方向に移動するようになっている。
図3〜図5はヘッド6の具体的な構成を示しており、図3は斜視図で、図4は正面図(図3のA方向矢視図)で、図5は背面図(図3のB方向矢視図)でそれぞれヘッド6を示している。
これらの図に示すように、ヘッド6は板状のメインフレーム20(図2,図3参照)を有しており、このフレーム20を介して前記固定レール22等に支持されている。このフレーム20には、断面逆L字型のアーム部材25が固定されており、このアーム部材25にはロードセル等の圧力センサ26が介装された支持部28が垂設され、この支持部28にサブフレーム30が揺動自在に支持されている。具体的には、Y軸方向に延びる第1支持軸29が支持部28に突設され、この第1支持軸29にベアリング等を介してサブフレーム30が支持されることにより、当該サブフレーム30がこの第1支持軸29回りに揺動自在に支持されている。
サブフレーム30には、後述するスキージユニット45が着脱可能に組付けられるユニット組付部材32が回転可能に支持されるとともに、このユニット組付部材32を駆動する駆動機構が搭載されている。なお、当実施形態では、ユニット組付部材32およびスキージユニット45が本発明に係るスキージ保持部材に相当する。
ユニット組付部材32は、Y軸方向に細長い長方形の板状の部材であって、その長手方向途中部分に突設されるアーム部32aを介してサブフレーム30に回転可能に支持されている。具体的には、Y軸方向に延びる第2支持軸34がその軸回りに回転可能な状態で前記サブフレーム30に支持され、この第2支持軸34に対して前記アーム部32aが固定(キー結合)されることにより、サブフレーム30に対してユニット組付部材32が揺動自在に支持されている。
ユニット組付部材32を支持する上記の第2支持軸34は、サブフレーム30を貫通して反対側に突出しておりこの突出部分にはギア44が固定(キー結合)されている。そして、駆動源としてのサーボモータ40がサブフレーム30に固定され、このモータ40の出力軸に駆動ギア41が装着されるとともに、この駆動ギア41と前記ギア44との間にアイドルギア42,43が介装されている。つまり、サーボモータ40、ギア41〜44及び第2支持軸34等により上記駆動機構が構成されており、サーボモータ40が作動すると、その回転駆動力がギア41〜44を介して第2支持軸34に伝達され、これによってユニット組付部材32が第2支持軸34回りに回転駆動されるようになっている。なお、アイドルギア42,43は、サブフレーム30に対して回転自在に軸支されている。
ユニット組付部材32には、スキージユニット45が着脱自在に組付けられている。このスキージユニット45は、スキージ6aとこれを保持するスキージホルダ46とから構成されており、スキージホルダ46に設けられた一対のねじ軸をユニット組付部材32に形成された案内溝32bに通し、さらにスキージホルダ46をユニット組付部材32に重ね合わせた状態で、前記各ねじ軸にナット部材48が螺合装着されることにより、ユニット組付部材32に対してスキージユニット45が固定されている。なお、図4では便宜上ナット部材48は図示を省略している。
スキージ6aは、例えば硬質ウレタン、あるいはステンレスからなるY軸方向に細長い長方形の板状部材で、同図に示すように、同様にY軸方向に細長い前記スキージホルダ46に重ね合わされた状態で当該ホルダ46に固定されている。スキージホルダ46の長手方向両端には、横漏れ防止板47がそれぞれ設けられており、印刷作業時には、スキージ6a側方(Y軸方向外側方)へのペーストの流動による横漏れがこの横漏れ防止板47により防止されるようになっている。なお、各横漏れ防止板47はスキージホルダ46に対してY軸回りに回転可能で、かつスキージ6aに対して中立の位置(図4に示す位置)に弾性的に保持されており、この構成により印刷動作中はマスクシート4に対するスキージ6aの傾き角度(以下、アタック角度という)に拘わらず横漏れ防止板47がマスクシート4に隙間無く摺接し得るようになっている。
さらに、サブフレーム30において前記駆動機構とは反対側の位置には、図5に示すように一対の規制部材(第1規制部材51,第2規制部材52という)が第2支持軸34を挟んで設けられている。これらの規制部材51,52は、スキージ6aの回転(サーボモータ40の駆動による回転、又はスキージ6aに外部から力を与えることによる回転)を強制的に阻止するもので、ユニット組付部材32(アーム部32a)に当接することによりスキージ6aの回転を規制する。
これらの規制部材51,52は、スキージ6aの回転領域のうち印刷動作中に使用される領域よりも外側の領域においてスキージ6aの回転を規制するように設けられており、同図において時計回りの方向を「順方向」、これと逆の方向を「逆方向」としたときに、第1規制部材51はスキージ6aの逆方向の回転を、第2規制部材52は順方向の回転をそれぞれ規制するように設けられている。すなわち、当実施形態では、これら規制部材51,52及びアーム部32a(ユニット組付部材32)等が本発明に係る規制手段に相当する。
なお、以下の説明においてスキージ6aの回転の説明について必要な場合には上記の方向(「順方向」、「逆方向」)を用いることにする。また、上記の通り、スキージ6aは、ユニット組付部材32(アーム部材32a)が規制部材51,52に当接することによりその回転が規制されるが、以下の説明では、便宜上、スキージ6aが規制部材51,52に当接する旨の表現を用いる場合もある。
上述したスクリーン印刷装置は、図1に示すように、その動作を制御する制御装置55を有している。この制御装置55は、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを予め記憶するROMおよび装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成されており、主制御部56、原点位置検出部57および記憶部58等の機能構成を有している。
主制御部56は、予め記憶されたプログラムおよび各種データに従ってヘッド6および4軸ユニット10等を作動させるべく上記サーボモータ等の各種アクチュエータの駆動を統括的に制御するとともに、当該制御に必要な各種演算を行うものである。特に、基板Wにペーストを塗布する本動作前には、スキージ6a(ユニット組付部材32)を回転駆動して前記規制部材51,52に当接させることによりスキージ6aの原点位置、すなわちスキージ6aのアタック角度を制御する上で基準となる位置を検出するための後記準備動作を実行し、本動作中は、この準備動作において検出した原点位置に基づいてスキージ6aを駆動制御する。
原点位置検出部57は、準備動作に基づき上記原点位置を検出するものである。具体的には、スキージ6aを駆動する前記サーボモータ40への供給電流値を検出するための電流計(本発明に係る負荷検出手段に相当)を有し、前記電流値が所定の閾値を超えた時点のスキージ6aの回転角度位置、すなわち同モータ40に組込まれた図外のエンコーダ(本発明に係る回転角度位置検出手段に相当)からの出力値を原点位置として検出するものである。すなわち、スキージ6aの回転が規制部材51,52に当接するとその負荷が増大するため、この状態をサーボモータ40に供給される電流値に基づき検知し、その時の回転角度位置をエンコーダからの出力に基づき検知するように構成されている。
記憶部58は、原点位置検出部57で検出された原点位置データを更新的に記憶するもので、ユニット組付部材32(アーム部材32a)を第1規制部材51に当接させたときに原点位置検出部57において検出される原点位置を第1原点位置、第2規制部材52に当接させたときに検出される原点位置を第2原点位置としてそれぞれ更新的に記憶する。
次に、上記制御装置55による印刷動作の制御例について図6,図7のフローチャートに従って説明する。
図6に基づき、この制御では、まずステップS1においてスキージ6aの原点位置の検出が必要か否かを判断する(ステップS1)。ここでYESと判断した場合には、原点位置を検出するための準備動作を実行する。なお、原点位置検出の要否は、原点位置の検出時期を予め設定しておき当該時期に該当するか否かに基づいて行う。検出時期としては例えば基板N枚毎、1ロット毎、1日毎、1週間毎等の期間を設定することができる。
図7はこの準備動作のサブルーチンを示している。準備動作では、まずサーボモータ40を作動させることによりスキージ6aを順方向(図4,図5の実線矢印参照)に回転させる(ステップS11)。そしてスキージ6aを第2規制部材52に当接させ、サーボモータ40に組込まれた前記エンコーダからの出力に基づき原点位置検出部57によってこの時の回転角度位置を検出することにより、この位置を第2原点位置データとして記憶部58に更新的に記憶する(ステップS12)。
第2原点位置の検出が完了すると(ステップS12でYES)、サーボモータ40を反転駆動することによりスキージ6aを逆方向に回転させ、スキージ6aを第1規制部材51に当接させることによりこの時の回転角度位置を検出するとともに、この位置を第1原点位置データとして記憶部58に更新的に記憶する(ステップS13,S14)。これにより準備動作が完了する。
なお、サーボモータ40の回転駆動力によりスキージ6aを第1規制部材51又は第2規制部材52に押付けた状態では、動力伝達系(すなわちギア41〜44)のバックラッシュが無い状態であり、サーボモータ40の回転角度位置は、動力伝達系の減速比(例えば回転速度が1/2に減速される場合は2)で除したスキージ6aの小さい回転角度位置と1対1で対応する。サーボモータ40の回転駆動力でスキージ6aを順方向に回転させて第2規制部材52に押付けた状態は、実際の印刷動作中では、マスクシート4からの外力でスキージ6aを逆方向に回転させようとするのを、サーボモータ40の回転位置保持機能で阻止してスキージ6aの回転角度位置を保持している状態に等しい。この状態でも、動力伝達系のバックラッシュは無い。同様に、サーボモータ40の回転駆動力でスキージ6aを逆方向に回転させて第1規制部材51に押付けた状態は、実際の印刷動作中では、マスクシート4からの外力でスキージ6aを順方向に回転させようとするのを、サーボモータ40の回転位置保持機能で阻止してスキージ6aの回転角度位置を保持している状態に等しい。
図6に戻って、上記の準備動作が完了すると、基板Wにペーストを塗布する本動作に移行する。本動作では、まず基板Wを印刷ステージ3に搬入し、この基板Wを基板支持機構17により支持した状態でクランプ機構18によりクランプする。これにより支持ユニット16により基板Wを支持する。そして、4軸ユニット10を駆動することにより基板Wをマスクシート4に対してその下側から重合させる。この際、各テーブル12,13,14,15を個別に駆動制御することによりマスクシート4に対して基板Wを位置決めする。
そして、ヘッド6が印刷ステージ3を挟んでX軸方向一方側又は他方側の何れにセットされているかの検知に基づき、次の印刷動作におけるヘッド6の移動方向を判断する(ステップS3)。なお、当実施形態では装置側面(基板搬出側の側面)から見た状態(図1の状態)を基準としてヘッド6の左側から右側への移動を「往動(往路)」、逆向きの移動を「復動(復路)」としており、ステップS3では、ヘッド6の移動方向が往動か否かを判断する。
ここで、YESと判断した場合には、記憶部58に記憶されている第1原点位置データを主制御部56に読込み、所定のアタック角度θが得られるように第1原点位置を基準としてサーボモータ40の目標位置を演算し(ステップS4)、ステップS5に移行する。
これに対してステップS3でNOと判断した場合、すなわちヘッド6の移動方向が復動(復路)であると判断した場合に、記憶部58に記憶されている第2原点位置データを主制御部56に読込み、所定のアタック角度θが得られるように第2原点位置を基準としてサーボモータ40の目標位置を演算する(ステップS9)。
こうして目標位置が求まると、この目標位置に基づいてサーボモータ40を駆動することによりマスクシート4に対してスキージ6aを傾け、この状態で印刷を開始する(ステップS5〜7)。具体的には、ヘッド6をヘッド支持部材5に対して下降させることにより、図8(b)に示すように、マスクシート4上の接触ポイントP0にスキージ6aのエッジ部分を圧接させる。詳しくは、ヘッド6を下降させてスキージ6aを接触ポイントP0に接触させ、さらに前記圧力センサ26に対して上下直列に配置された不図示のばね部材の弾性力に抗してヘッド6を下降させつつ、圧力センサ26による出力値が所定の値(押付荷重)となる高さ位置でヘッド6を停止させる。この状態で、図外の供給装置によりマスクシート4上にペーストを供給し、その後、ヘッド支持部材5を駆動することによりヘッド6をX軸方向に移動させる。この移動(往動)により、マスクシート4上のペーストをスキージ6aにより拡張しつつマスクシート4に形成された開口部を介して基板Wにペーストを塗布する。
そして、印刷が終了したか否か、すなわちヘッド6が印刷ステージ3を挟んで移動開始地点とは反対側の所定の印刷終了ポジションに到達したか否かを判断し(ステップS8)、ここでYESと判断すると一連の印刷動作を終了する。
以上のようなスクリーン印刷装置によると、スキージ6aをユニット組付部材32に固定的に組付け、このユニット組付部材32の回転駆動によりスキージ6aのアタック角度を切換えるように構成し、さらにスキージ6a(ユニット組付部材32)の駆動方式としてサーボモータ40の回転駆動力を、ギア41〜44等を介してスキージ6aに伝達するギア駆動方式を採用しているが、上記の通り予め求めた原点位置データに基づいてスキージ6aを駆動制御するように構成されているので、ギア41〜44のバックラッシュに起因するスキージ6aの角度誤差を確実に解消することができる。
すなわち、ヘッド6を往動(往路)させる場合には、第1原点位置を基準にしてスキージ6a(ユニット組付部材32)が駆動制御されるが、この第1原点位置は、図8(a)に示すように、スキージ6aを逆方向(同図の破線矢印方向)に回転させて第1規制部材51にユニット組付部材32を当接させたときのスキージ6aの位置であり、この位置では駆動ギア41に回転力が与えられる一方でスキージ6aの回転が規制されることによりバックラッシュの範囲内でスキージ6aが相対的に順方向(同図の実線矢印方向)に押し戻された状態となる。そのため、ヘッド6の往動時、図8(b)に示すようにマスクシート4からの反力によりスキージ6aがバックラッシュの範囲内で順方向(同図の実線矢印方向)へ回転しても、上記の通りスキージ6aがバックラッシュの範囲内で順方向に押し戻された位置である第1原点位置を基準としてスキージ6aが駆動制御されている結果(図6のステップS4,S5)、前記反力により回転した位置がちょうどスキージ6a(ユニット組付部材32)の目標位置となる。
同様に、ヘッド6を復動(復路)させる場合には、第2原点位置を基準にしてスキージ6aが角度制御されるが、この第2原点位置は、図9(a)に示すように、スキージ6aを順方向(同図の実線矢印方向)に回転させて第2規制部材52にユニット組付部材32を当接させたときのスキージ6aの回転位置であり、この位置では駆動ギア41に回転力が与えられる一方でスキージ6aの回転が規制されることによりバックラッシュの範囲内でスキージ6aが相対的に逆方向(同図の破線矢印方向)に押し戻された状態となる。そのため、図9(b)に示すように、ヘッド6の復動時、マスクシート4からの反力によりスキージ6aがバックラッシュの範囲内で逆方向(同図の破線矢印方向)へ回転しても、上記の通りスキージ6aがバックラッシュの範囲内で逆方向に押し戻された位置である第2原点位置を基準としてスキージ6a(サーボモータ40)が駆動制御されている結果(図6のステップS9,S5)、前記反力により回転した位置がちょうどスキージ6a(ユニット組付部材32)の目標位置となる。
そのため、往動時および復動時の何れの印刷動作においてもバックラッシュによる回転角度誤差を伴うことが無く、スキージ6aが所定の目標位置に正確にセットされることとなる。従って、印刷動作中のアタック角度をより精度良く制御することができ、その結果、印刷性能の信頼性を高めることができるようになる。
なお、補足として、印刷動作中、図8(b)に示すようにスキージ6aのエッジ部分には、マスクシート4からの外力として正確には押圧荷重の反力Fと抵抗力(=F×摩擦係数μ)とが作用し、この反力Fと抵抗力とのバランスによりスキージ6aに作用する回転力の方向が決まる。ここで、例えばアタック角度θがある値よりも小さい場合には、抵抗力によってスキージ6aに作用する回転力(逆方向の回転力)が反力Fによってスキージ6aに作用する回転力(順方向の回転力)に勝り、その結果、スキージ6aが逆方向に回転してギア41〜44の間の各バックラッシュが0となった状態でサーボモータ40により回転が阻止される。すなわち、印刷動作中、スキージ6aに所定のアタック角度θを与えるためには、サーボモータ40の回転駆動力でスキージ6aを順方向に回転させて第2規制部材52に押付けた状態で検出した第2原点位置データに基づきサーボモータ40の目標位置を求め、この目標位置に基づいてサーボモータ40を駆動する必要がある。一方、アタック角度θがある値よりも大きくなると、反力Fによってスキージ6aに作用する回転力が抵抗力によってスキージ6aに作用する回転力に勝り、その結果、スキージ6aが順方向に回転するため、スキージ6aに所定のアタック角度を与えるためにはスキージ6aを逆方向に回転させて第1規制部材51に押付けた状態で検出した第1原点位置データに基づきサーボモータ40の目標位置を求め、この目標位置に基づいてサーボモータ40を駆動する必要がある。つまり、図6のステップS4,S9はアタック角度θが主に所定値(摩擦係数μおよびスキージ6a回りの幾何学的形状により定まる値)よりも大きい場合のスキージの角度制御方法であり、アタック角度θがこの所定値よりも小さい場合には、ステップS4,S9での目標位置の算出に際しては原点位置データを切替えて実施することとなる。
ところで、上述したスクリーン印刷装置は、本発明に係るスクリーン印刷装置(本発明に係るスキージの角度制御方法が使用されるスクリーン印刷装置)の実施形態の一例であって、その具体的な構成およびスキージ6aの角度制御方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば以下のような態様を採ることもできる。
(1)実施形態の原点位置検出部57は、サーボモータ40への供給電流値を検出する電流計を有し、ユニット組付部材32(アーム部材32a)が各規制部材51,52に当接した状態を当該電流値の変化に基づいて検知することにより原点位置を求めるように構成されているが、例えば電流値(電流計)の代わりに印加電圧値を検出する(電圧計を設ける)ようにしてもよい。要するに、ユニット組付部材32(アーム部材32a)が各規制部材51,52に当接するとサーボモータ40の負荷が増加するため、原点位置検出部57は、この負荷の変化を直接的又は間接的に検知して原点位置を求めるように構成すればよい。
(2)実施形態では、ヘッド6のサブフレーム30に規制部材51,52を設け、これにユニット組付部材32を当接させることによりスキージ6aの回転を規制する、すなわちユニット組付部材32および規制部材51,52等により本発明に係る規制手段が構成されているが、この規制手段の構成として図10に示すような構成を執ることもできる。
すなわち、第2支持軸34回りに一対のドグ61,62(第1ドグ61,第2ドグ62)を軸方向にオフセットした状態で固定(キー結合)する一方、サブフレーム30に一対の圧接型のセンサ63,64(第1センサ63,第2センサ64)をそれぞれドグ61,62に対応する状態で前記軸方向に並べて固定し、ユニット組付部材32(アーム部材32a)を順方向に回転させると第2ドグ62が第2センサ64に当接してその回転が規制される(図中に一点鎖線で示す)とともに第2ドグ62の検知信号が第2センサ64から出力される一方、スキージ6aを逆方向に回転させると第1ドグ61が第1センサ63に当接してその回転が規制されるとともに第1ドグ61の検知信号が第1センサ63から出力されるように上記規制手段を構成してもよい。この構成の場合には、原点位置検出部57は、第1センサ63からの出力とサーボモータ40からのエンコーダ出力とに基づいて第1原点位置を検出し、第2センサ64からの出力と同エンコーダ出力とに基づいて第2原点位置を検出するように構成する。
このような構成によると、原点位置を検出するための手段を規制手段として一部兼用した合理的な構成が達成される。なお、この例では2つのセンサ63,64を使っているが、例えば各ドグ61,62を第2支持軸34の回りに一列に並べてその間隔を適宜調整することにより共通のセンサで対応するようにしてもよい。
(3)実施形態では、スキージ6aの駆動方式としてギア駆動方式を用いているが、勿論ベルト駆動方式を用いてもよい。具体的には、第2支持軸34のギア44の代わりにプーリを設けるとともに、サーボモータ40の出力軸に駆動ギア41に代えて駆動プーリを設け、これらプーリに亘って駆動ベルト(タイミングベルト)を装着した構成を用いてもよい。
なお、このようなベルト駆動方式を用いる場合にも本発明は有用である。すなわち、ベルト駆動方式においても駆動ベルトの経時劣化により伸び(弛み)が生じた場合には、ギア駆動方式においてバックラッシュの範囲内でアタック角度に誤差が生じるのと同様に、駆動ベルトの伸び(弛み)の範囲内でアタック角度に誤差が生じ得る。そのため、ベルト駆動方式の場合においても、上記実施形態のようにヘッド6の移動方向に応じた原点位置を検出して印刷動作中のアタック角度をこの原点位置に基づいて制御することにより、駆動ベルトの伸び(弛み)によるスキージ6aの角度誤差を、ヘッド6の往動時および復動時を問わず好適に解消することができ、アタック角度をより精度良く制御することができるようになる。
(4)実施形態では、スキージ6aの回転領域のうち印刷動作中に使用される領域(使用領域)よりも外側の領域においてスキージ6aの回転を規制するように規制部材51,52が設けられているが、例えば使用領域が広く規制部材51,52を固定的に設けることが不可能な場合には、使用領域内に規制部材51,52を着脱可能に設け、準備動作時のみオペレータが規制部材51,52を装着するように構成してもよい。
(5)実施形態では、実装動作中に原点位置の検出要否を自動的に判断し、必要な場合には原点位置検出のための準備動作を自動的に実施するように構成されているが、例えば任意のタイミングでオペレータが指示入力を行うことにより、マニュアル操作で準備動作を実行させるように構成してもよい。
(6)なお、印刷動作中にスキージ6aに作用する回転力は、既に説明した通り厳密には押圧荷重の反力Fと抵抗力(=F×摩擦係数μ)とのバランスが影響する。そして、このバランスはアタック角度θによって変化する。従って、スキージ6aの具体的な取付け構造およびアタック角度によっては、ヘッド6の往動時に第2原点位置を基準としてスキージ6aのアタック角度を制御する一方、ヘッド6の復動時に第2原点位置を基準として同アタック角度を制御するようにしてもよい。上記実施形態の構成では、上述した通り、スキージ6aのアタック角度が所定値よりも小さい場合がこれに該当する。
(7)実施形態では、スキージ6aの回転半径方向に対してスキージ6aの作業面(つまりペーストを拡張させる(押圧する)ための面)が直交するように構成されたスクリーン印刷装置の例であるが、勿論、従来技術の特許文献1に開示されるように、スキージの作業面が回転半径方向とほぼ平行となるようにスキージが設けられるスクリーン印刷装置についても本発明は適用可能である。例えば図8(b)に示すように、第2支持軸34を回動支点としてその回転半径方向と平行な作業面をもつスキージ(図中、符号6a′を付して模式的に示す)を設けてもよい。なお、この構成の場合は、スキージ6a′のエッジ部分(スクリーン4への圧接部分)は往動、復動に拘わらず常に進行方向に対して第2支持軸34の後側に位置するので、押圧荷重の反力Fおよび抵抗力によりスキージ6a′に作用する回転力の方向は一致する。そのため、アタック角度の目標位置の算出に際して、上記(6)のようにアタック角度に応じた原点位置データの切替えは必要ない。
本発明に係るスクリーン印刷装置(本発明に係るスキージの角度制御方法が使用されるスクリーン印刷装置)を示す側面概略図(印刷済み基板搬出側から見た側面図)である。 スクリーン印刷装置を示す正面概略図である。 スクリーン印刷装置のヘッドの具体的な構成を示す斜視図である。 ヘッドの具体的な構成を示す正面図(図3のA矢視図である)。 ヘッドの具体的な構成を示す背面図(図3のB矢視図である)。 制御装置による印刷動作の制御例を示すフローチャートである。 準備動作の制御例を示すフローチャート(図6のステップS2のサブルーチン)である。 制御装置によるスキージの角度制御の作用効果を説明するためのヘッドの模式図である((a)は第1原点位置検出時のヘッドを示し、(b)は往動(往路)時のヘッドを示す)。 制御装置によるスキージの角度制御の作用効果を説明するためのヘッドの模式図である((a)は第2原点位置検出時のヘッドを示し、(b)は復動(復路)時のヘッドを示す)。 ヘッドの別の構成を示す背面図(図5に相当する図)である。
符号の説明
3 印刷ステージ
4 マスクシート
5 ヘッド支持部材
6 ヘッド
6a スキージ
10 4軸ユニット
16 支持ユニット
40 サーボモータ
32 ユニット組付部材
45 スキージユニット
51 第1規制部材
52 第2規制部材
55 制御装置
56 主制御部
57 原点位置検出部
58 記憶部

Claims (7)

  1. スキージを支持し、このスキージを基板に重ねられたマスクシートに沿って相対的に往復移動させるヘッドを備え、このヘッドに対して前記スキージがその移動方向と直交する軸回りに回転可能に支持されることによりこの回転によりスキージの傾き角度が切換えられるように構成されたスクリーン印刷装置における前記スキージの角度制御方法であって、
    印刷動作中のマスクシートからの反力により前記スキージに作用する前記軸回りの回転力のうちヘッド往動時にスキージに作用する回転力の方向を順方向とする一方、ヘッド復動時に作用する回転力の方向を逆方向として、スキージを前記逆方向に回転させてスキージの同方向への回転を規制したときのスキージの回転角度位置を第1原点位置として検出するとともに、前記スキージを前記順方向に回転させて同方向への回転を規制したときのスキージの回転角度位置を第2原点位置として検出し、
    印刷動作中、ヘッドの往動時には前記第1原点位置を基準としてマスクシートに対するスキージの前記傾き角度を制御する一方、ヘッドの復動時には前記第2原点位置を基準としてスキージの傾き角度を制御する
    ことを特徴とするスキージの角度制御方法。
  2. スキージを支持し、このスキージを基板に重ねられたマスクシートに沿って相対的に往復移動させるヘッドを備え、このヘッドに対して前記スキージがその移動方向と直交する軸回りに回転可能に支持され、かつモータ駆動によりスキージの傾き角度が切換えられるように構成されたスクリーン印刷装置において、
    印刷動作中のマスクシートからの反力により該スキージに作用する前記軸回りの回転力のうちヘッド往動時にスキージに作用する回転力の方向を順方向とする一方、ヘッド復動時に作用する回転力の方向を逆方向として、スキージを前記逆方向に回転させたときに同方向へのスキージの回転を規制する第1規制手段および前記スキージを前記順方向に回転させたときに同方向への回転を規制する第2規制手段と、
    第1規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記軸回りにおけるスキージの回転角度位置を第1原点位置として検出するとともに第2規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記軸回りにおけるスキージの回転角度位置を第2原点位置として検出する検出手段と、
    印刷動作中に、マスクシートに対するスキージの傾き角度を制御すべく前記モータを駆動制御する制御手段とを有し、
    この制御手段は、ヘッドの往動時には前記第1原点位置を基準としてスキージの前記傾き角度を制御する一方、ヘッドの復動時には前記第2原点位置を基準としてスキージの前記傾き角度を制御することを特徴とするスクリーン印刷装置。
  3. 請求項2に記載のスクリーン印刷装置において、
    前記第1および第2原点位置に関するデータを記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、印刷動作に先立ち、スキージを前記逆方向および順方向にそれぞれ回転させて前記検出手段により第1および第2原点位置を検出してこれら原点位置に関するデータを前記記憶手段に記憶する準備動作を実行し、印刷動作中には、前記記憶手段に記憶された原点位置データに基づきスキージの前記傾き角度を制御することを特徴とするスクリーン印刷装置。
  4. 請求項2又は3に記載のスクリーン印刷装置において、
    前記検出手段は、前記モータの負荷を検出する負荷検出手段と前記モータの回転角度位置を検出する回転角度位置検出手段とを有し、各規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記負荷検出手段による検出負荷及び回転角度位置検出手段による検出回転角度位置に基づいて前記原点位置を検出することを特徴とするスクリーン印刷装置。
  5. 請求項2又は3に記載のスクリーン印刷装置において、
    前記検出手段は、各規制手段によりスキージの回転が規制されたときの前記スキージ又は該スキージと一体的に前記軸回りに回転するスキージ保持部材を検知するセンサと、前記モータの回転角度位置を検出する回転角度位置検出手段とを有し、前記センサにより前記スキージ又はスキージ保持部材が検知されたときの前記回転角度位置検出手段による検出回転角度位置に基づいて前記原点位置を検出することを特徴とするスクリーン印刷装置。
  6. 請求項5に記載のスクリーン印刷装置において、
    前記スキージ保持部材にドグが設けられる一方、スキージ保持部材を支持する支持部側に、前記ドグに当接することにより前記スキージ保持部材を検知する前記センサが設けられ、これらドグおよびセンサが前記スキージ保持部材の回転方向に互いに当接するとともにこの当接によりスキージの回転を規制するように設けられることにより前記ドグおよびセンサが前記規制手段を兼ねていることを特徴とするスクリーン印刷装置。
  7. 請求項2乃至6の何れかに記載のスクリーン印刷装置において、
    前記第1および第2規制手段は、前記軸回りにおけるスキージの回転領域のうち印刷動作中に使用される使用領域よりも外側の領域においてスキージの回転を規制するように設けられていることを特徴とするスクリーン印刷装置。
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