JP4580086B2 - タイヤトレッドプロファイル展開方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開発されたタイヤ基準モデルAの基準トレッドプロファイルから、このタイヤ基準モデルAとはタイヤサイズが異なる展開タイヤBの展開トレッドプロファイルを決定するタイヤトレッドプロファイル展開方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤのトレッド面は、走行中に路面と接地する部分であって、その輪郭形状(トレッドプロファイル)によってタイヤの直進安定性、操縦安定性、乗り心地性、耐摩耗性などの諸性能に大きな影響を与えることが知られており、そのためにトレッドプロファイルの開発が種々進められている。
【0003】
他方、このようなトレッドプロファイルの開発は、一般に、ある特定サイズのタイヤに対して行われ、しかる後、そのタイヤ特性を他のタイヤサイズのものにも反映させるため、トレッドプロファイルのサイズ展開が行われる。言い換えると、開発されたタイヤ基準モデルの基準トレッドプロファイルから、異なるタイヤサイズの展開タイヤの展開トレッドプロファイルを決定し、前記タイヤ基準モデルの性能傾向を有するタイヤのシリーズ化が図られるのである。
【0004】
このとき、従来の展開トレッドプロファイルpbの決定は、図9(A)に示すように、まず、タイヤ基準モデルAと展開タイヤBとのタイヤサイズを比較することによって、展開タイヤBの呼び巾Wbとタイヤ基準モデルAの呼び巾Waとの比Wb/Waである巾方向比α、及び展開タイヤBの断面高さHbとタイヤ基準モデルAの断面高さHaとの比Hb/Haである高さ方向比βを求める。そして、図9(B)に示すように、基準トレッドプロファイルpaを、前記α、βの倍率で巾方向及び高さ方向に拡大(又は縮小)することによって、展開トレッドプロファイルpbを決定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、従来の展開トレッドプロファイルpbは、タイヤ基準モデルAおよび展開タイヤBの断面サイズに基づく二次元的要素のみによって設定されており、タイヤ性能への影響力が大きい接地性などの三次元的要素の考慮に欠けるものであった。
【0006】
その結果、展開時においてタイヤ特性が変化してしまうなど、タイヤ基準モデルが有する優れた性能を、展開タイヤに充分に反映させることができないという問題がある。又そのために、開発段階において展開タイヤの性能確認を充分に行う必要が生じるなど、多くの時間、労力、コストが費やされることにもなる。
【0007】
そこで本発明は、断面サイズに基づく二次元的要素だけでなく、タイヤの接地性に係わる接地面積及び接地巾を考慮して展開トレッドプロファイルを決定することを基本として、タイヤ基準モデルが有する優れた性能を展開タイヤに充分に反映することができ、サイズ展開の信頼性を高めるとともに、開発段階における展開タイヤの性能確認の手間を大巾に省きうるタイヤトレッドプロファイル展開方法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明のうち請求項1記載の発明は、開発されたタイヤ基準モデルAの基準トレッドプロファイルから、このタイヤ基準モデルAとはタイヤサイズが異なる展開タイヤBの展開トレッドプロファイルを、前記タイヤ基準モデルAの性能傾向を有して決定するタイヤトレッドプロファイル展開方法であって、
基準トレッドプロファイルをトレッド縁間において関数Fa=F(x,y)=0により表示するステップと、
展開タイヤBの呼び巾Wb×(−0.6×扁平率+1.116)として展開タイヤBの目標接地巾Kbを求める接地巾設定ステップと、
タイヤ規格に規定された展開タイヤBの使用荷重Gbを使用内圧Pbで除すことにより目標接地面積Sbを求めるステップと、
タイヤ基準モデルAの前記関数F(x,y)=0に、展開タイヤBの呼び巾Wbとタイヤ基準モデルAの呼び巾Waとの比(Wb/Wa)により巾方向比初期値α、及び展開タイヤBの断面高さHbとタイヤ基準モデルAの断面高さHaとの比(Hb/Ha)により高さ方向比初期値βを定めて、仮展開トレッドプロファイルを関数Fb=F(x・α、y・β)=0によって求めるステップと、
前記仮展開トレッドプロファイルをタイヤ回転軸回りで回転させることにより仮展開三次元トレッドプロファイルをうるステップと、
この仮展開三次元トレッドプロファイルを、カット断面積Sxyが前記目標接地面積Sbと一致するまでスライスカットし、そのカット断面の巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとを比較するステップと、
前記巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとが一致しないとき、少なくとも高さ方向比初期値βを変え一致するまで仮展開トレッドプロファイルを変化することにより巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとが一致する前記展開トレッドプロファイルをうる算定ステップとからなることを特徴としている。
【0009】
また請求項2記載の発明では、前記カット断面積Sxyと前記目標接地面積Sb、及び巾方向長さKxyと前記目標接地巾Kbは、夫々その比が2.0%以下の差異のとき、一致すると判定されることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
第1発明であるタイヤトレッドプロファイル展開方法は、図1にそのフローチャートを例示するように、
▲1▼ 基準トレッドプロファイルFaを関数F(x,y)=0で表示するステップと、
▲2▼ 展開タイヤBのタイヤサイズから目標接地巾Kbを求める接地巾設定ステップと、
▲3▼ タイヤ規格に規定された使用荷重Gbと使用内圧Pbとから展開タイヤBの目標接地面積Sbを求めるステップと、
▲4▼ 基準トレッドプロファイルFaの前記関数F(x,y)=0から、仮展開トレッドプロファイルFb’を関数F(x・α、y・β)=0として求めるステップと、
▲5▼ 前記仮展開トレッドプロファイルFb’をタイヤ回転軸I回りで回転させてなる仮展開三次元トレッドプロファイルVb’をうるステップと、
▲6▼ 前記仮展開三次元トレッドプロファイルVb’をスライスカットし、カット断面積Sxyが前記目標接地面積Sbと一致したときのカット断面3の巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとを比較するステップと、
▲7▼ 前記巾方向長さKxyと目標接地巾Kbとが一致しないとき、一致するまで仮展開トレッドプロファイルFb’を変化させて巾方向長さKxyと目標接地巾Kbとが一致する展開トレッドプロファイルFbをうる算定ステップと、
を含んでいる。
【0012】
前記ステップ▲1▼は、図2に示す如く、開発されたタイヤ基準モデルAの基準トレッドプロファイルFaを、トレッド縁2e、2e間において関数F(x,y)=0により表示して特定するステップである。
【0013】
この基準トレッドプロファイルFaは、周知の如く、タイヤ回転軸Iを含んだタイヤ子午線断面におけるトレッド面2の輪郭線であり、本例では、便宜上、ビードベースラインをx軸、タイヤ赤道をy軸としたx−y直交座標で表示したものを例示している。なおタイヤ回転軸IをX軸、タイヤ赤道をY軸としたX−Y直交座標とすることもでき、このときX=x、Y=y+0.5・Dとした座標変換を行う(Dはリムの呼び径である)。このように、関数F(x,y)=0は、座標変換しうるものであるならば、例えば極座標(r、θ)など種々の座標系で表示される関数を含むことができ、さらには複数の関数をつなぎ合わせたものであっても良い。
【0014】
次に、前記ステップ(2)は、展開タイヤBのタイヤサイズから、次式(1)を用いて目標接地巾Kbを求めるステップである。
Kb=Wb×(−0.6×扁平率+1.116)−−−(1)
ここで、タイヤサイズ表示において、例えば「195/60R14」など呼び扁平率が表示される場合には、この呼び扁平率を使用する。また、例えば「7.5R16」など呼び扁平率が表示されていない場合には、そのタイヤサイズにおいてタイヤ規格で規定される設計断面巾、設計外径、及びリム径等から算出される扁平率を使用する。
【0015】
この式(1)は、本発明者による種々の実験結果から見出されたものであり、直進安定性、操縦安定性、乗り心地性、耐摩耗性などのタイヤ諸性能をバランス良く発揮しうる接地巾の呼び巾に対する割合を示すものである。従って、タイヤ基準モデルAにおいても、前記式(1)を満たしていることが好ましい。
【0016】
次に、前記ステップ▲3▼は、タイヤ規格に規定された展開タイヤBの使用荷重Gbと使用内圧Pbとから、次式(2)を用いて目標接地面積Sbを求めるステップである。
Sb=Gb/Pb−−−(2)
【0017】
ここで、使用内圧Pbとは、タイヤ規格がJATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" であり、特に乗用車用タイヤでは200kPaとする。又使用荷重Gbとは、JATMAであれば最大負荷能力の66%、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値の66%、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"の66%を意味する。
【0018】
一般に、曲げ剛性などを無視しうる風船等の圧力容器については、薄膜理論が適用できる。この薄膜理論では、例えば風船を荷重gで平面に押し当てた際、その平面と風船の接触面積sは、荷重gを充填内圧pで除した値(s=g/p)として近似的に求めることができる、というものである。
【0019】
なおタイヤには、実際には曲げ剛性があり、またその剛性分布もトレッド部、サイドウォール部で異なるものではある。しかしながら、実際、タイヤの接地面積は、上述のようにタイヤの使用荷重Gbを使用内圧Pbで除して求まる目標接地面積Sbに非常に近い値になることが経験的、実験的にも確認されている。
【0020】
そこで、本発明では、以下に説明するステップ▲4▼〜▲7▼を行い、前記基準トレッドプロファイルFaから断面サイズに基づいて二次元的に得られる従来的なプロファイルを、仮展開トレッドプロファイルFb’とするとともに、この仮展開トレッドプロファイルFb’を少しずつ変化せしめ、前記目標接地面積Sbに一致する接地面積と、前記目標接地巾Kbに一致する接地巾との双方を有する接地面を形成しうる仮展開トレッドプロファイルFb’を探し出し、それを展開トレッドプロファイルFbとして決定するものである。
【0021】
すなわち、前記ステップ▲4▼では、基準トレッドプロファイルFaの前記関数F(x,y)=0から、仮展開トレッドプロファイルFb’を関数F(x・α、y・β)=0として求める。
【0022】
詳しくは、前記図9(A)、(B)に示す如く、従来と同様、タイヤ基準モデルAと展開タイヤBとの断面サイズを比較し、展開タイヤBの呼び巾Wbとタイヤ基準モデルAの呼び巾Waとの比Wb/Waにより巾方向比初期値α、及び展開タイヤBの断面高さHbとタイヤ基準モデルAの断面高さHaとの比Hb/Haにより高さ方向比初期値βを定める。α=Wb/Wa、β=Hb/Haである。
【0023】
そして、基準トレッドプロファイルFaを、x軸方向にα倍、y軸方向にβ倍の割合で拡大(又は縮小)することによって、仮展開トレッドプロファイルFb’を関数F(x・α、y・β)=0として求めるのである。
【0024】
ここで、従来と相違することは、従来では関数F(x・α、y・β)=0が、最終の展開トレッドプロファイルpbであるのに対して、本発明では、この関数F(x・α、y・β)=0が、展開トレッドプロファイルFbを求めるための出発点に過ぎないことである。
【0025】
次に、前記ステップ▲5▼では、前記仮展開トレッドプロファイルFb’を前記タイヤ回転軸I(本例ではX軸に相当)の回りで回転させることにより、図3に示す如く、X−Y−Z座標上に仮展開三次元トレッドプロファイルVb’を特定する。なお仮展開三次元トレッドプロファイルVb’は、必ずしも360゜連続しなくても良く、接地形状を推定するのに必要な範囲で特定されれば良い。
【0026】
次に、前記ステップ▲6▼では、図3に示す如く、前記仮展開三次元トレッドプロファイルVb’を、カット断面積Sxyが前記目標接地面積Sbと一致するまでスライスカットし、そのカット断面3の巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとを比較するのである。
【0027】
詳しくは、前記仮展開三次元トレッドプロファイルVb’を、仮想路面と平行な平面5で切断(スライスカット)し、その切り口であるカット断面3のカット断面積Sxyを演算する。そして、このカット断面積Sxyが、前記目標接地面積Sbと一致するまで、前記プロファイルVb’表面からの平面5のカット深さδを違えながらスライスカットを繰り返す。具体的には、カット深さδにきざみ値Δδを順次加算する。そして、Sxy≒Sbとなった時のカット断面3の巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとを比較するのである。
【0028】
前記平面5は、タイヤ回転軸Iと平行、本例ではZ軸と直交な平面であり、従って、そのカット断面3は、仮展開三次元トレッドプロファイルVb’の最大半径をRmax としたとき、平面5の方程式Z=(Rmax −δ)と、仮展開三次元トレッドプロファイルVb’の曲面方程式G(X,Y,Z)=0とを連立して得ら れる曲線の関数f(X,Y)=0として求めることができる。また、このカット 断面3の輪郭を表す関数f(X,Y)=0を積分することにより、推定接地面積 であるカット断面積Sxyを演算しうるのである。
【0029】
そして、このカット断面3は、前記カット断面積Sxyと目標接地面積Sbとが一致(Sxy≒Sb)することを条件に、このときのカット断面3の形状を、直進状態における接地形状として近似的に推定しているのである。
【0030】
さらに本願発明では、このSxy≒Sbの条件の下で、前記カット断面3の巾方向長さKxyと前記目標接地巾Kbとを比較し、一致(Kxy≒Kb)したときには、そのときの仮展開トレッドプロファイルFb’を、最終の展開トレッドプロファイルFbとして決定するのである。一致しないとき、次のステップ▲7▼を行う。
【0031】
該ステップ▲7▼では、少なくとも前記高さ方向比初期値βを変え、一致するまで仮展開トレッドプロファイルFb’を変化させることにより、巾方向長さKxyと前記目標接地巾Kbとが一致する前記展開トレッドプロファイルFbをうるのである。
【0032】
言い換えると、前記高さ方向比初期値β(=Hb/Ha)に、きざみ値Δβを加算(又は減算)し、β+Δβ(又はβ−Δβ)を高さ方向比βiとして初期値βと置換え、仮展開トレッドプロファイルFb’を、新たな関数F(x・α、y・βi)=0として再設定する。その後、前記ステップ▲5▼、▲6▼を繰り返し、巾方向長さKxyと目標接地巾Kbとを比較する。そして、前記巾方向長さKxyと目標接地巾Kbとが一致するまで、この「高さ方向比βiの値変更による仮展開トレッドプロファイルFb’の再設定」→「ステップ▲5▼」→「ステップ▲6▼」を順次繰り返すのである。
【0033】
なお前記高さ方向比βiの変更は、本例の如く、前記初期値βを基準とし、値が増大する方向、或いは減少する方向に向かって順次行うことが、目的の展開トレッドプロファイルFbに早く到達するために好ましい。なお、前記仮展開トレッドプロファイルFb’の再設定においては、巾方向比初期値αの値を同様に変えて行うのも良い。
【0034】
このように、本実施形態のタイヤトレッドプロファイル展開方法では、断面サイズに基づいて得られる従来的なプロファイルを、仮展開トレッドプロファイルFb’として設定する。そして、この仮展開トレッドプロファイルFb’の形状を所定手法により少しずつ変化せしめ、前記目標接地面積Sbに一致する推定接地面積(カット断面積Sxyに相当)と、前記目標接地巾Kbに一致する推定接地巾(巾方向長さKxyに相当)との双方を有する推定接地面(カット断面3に相当)を形成しうる仮展開トレッドプロファイルFb’を探し出し、この仮展開トレッドプロファイルFb’を展開トレッドプロファイルFbとして決定するのである。
【0035】
従って、前記展開方法で設定された展開トレッドプロファイルFbを有する展開タイヤBでは、タイヤ性能への影響力が非常に大きい接地性が充分に考慮されているため、タイヤ基準モデルAが有する優れた性能を充分に受け継ぐことができ、このタイヤ基準モデルの性能傾向を有するタイヤを高精度でシリーズ化しうるのである。又これによって、サイズ展開の信頼性が大巾に高まり、開発段階における展開タイヤの性能確認の手間を省くことも可能となる。
【0036】
ここで、本願では、前記カット断面積Sxyが前記目標接地面積Sbの0.98〜1.02倍の範囲内のとき、好ましくは0.99〜1.01倍の範囲のとき、前記カット断面積Sxyが前記目標接地面積Sbと一致すると判定するものとする。同様に、前記巾方向長さKxyが前記目標接地巾Kbの0.98〜1.02倍の範囲内のとき、好ましくは0.99〜1.01倍の範囲のとき、前記巾方向長さKxyが前記目標接地巾Kbと一致すると判定する。
【0037】
またタイヤトレッドプロファイル展開方法における前記ステップ▲1▼〜▲7▼の処理は、例えばコンピュータを用いて容易に行うことができる。図1には、このような処理手順の一例をフローチャートによって示しているが、これはあくまで一例であり、特にステップ▲2▼、▲3▼は、ステップ▲6▼よりも前であれば、その処理位置は適宜入れ替えうる。
【0038】
【実施例】
本発明の展開方法を用い、タイヤサイズが215/45R15であるタイヤ基準モデルから、表1、2に示すタイヤサイズを有する展開タイヤを決定した例を示す。なお図4〜8には、決定した展開タイヤのトレッドプロファイル及びカット断面を、タイヤ基準モデルのトレッドプロファイル及びカット断面とともに図示している。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】
上述したように、本発明は、断面サイズに基づく二次元的要素だけでなく、タイヤ性能への影響力が非常に大きい接地性を充分に考慮して展開トレッドプロファイルを決定しているため、タイヤ基準モデルが有する優れた性能を展開タイヤに充分に反映することができ、このタイヤ基準モデルの性能傾向を有するタイヤを高精度でシリーズ化しうる。又サイズ展開の信頼性が大巾に高まり、開発段階における展開タイヤの性能確認の手間を省くことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の展開方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図2】基準トレッドプロファイルの関数表示を説明する平面図である。
【図3】仮展開三次元トレッドプロファイル及びそのスライスカットを説明する斜視図である。
【図4】(A) は、タイヤ基準モデルのトレッドプロファイル及びカット断面、(B)〜(D)はその展開タイヤのトレッドプロファイル及びカット断面を示す線図である。
【図5】(A) 〜(D)は、他の展開タイヤのトレッドプロファイル及びカット断面を示す線図である。
【図6】(A) 〜(D)は、他の展開タイヤのトレッドプロファイル及びカット断面を示す線図である。
【図7】(A) 〜(D)は、他の展開タイヤのトレッドプロファイル及びカット断面を示す線図である。
【図8】(A) 、(B)は、他の展開タイヤのトレッドプロファイル及びカット断面を示す線図である。
【図9】(A)はタイヤ基準モデルと展開タイヤとをサイズ比較した線図、(B)は従来のトレッドプロファイルの展開手段を説明する線図である。
【符号の説明】
2e トレッド縁
3 カット断面
A タイヤ基準モデル
B 展開タイヤ
Fa 基準トレッドプロファイル
Fb 展開トレッドプロファイル
Fb’ 仮展開トレッドプロファイル
Gb 使用荷重
Ha 断面高さ
Hb 断面高さ
I タイヤ回転軸
Kb 目標接地巾
Kxy 巾方向長さ
Pb 使用内圧
Sb 目標接地面積
Sxy カット断面積
Vb’ 仮展開三次元トレッドプロファイル
Wa 呼び巾
Wb 呼び巾
α 巾方向比初期値
β 方向比初期値
δ カット深さ
Claims (2)
- 開発されたタイヤ基準モデルAの基準トレッドプロファイルから、このタイヤ基準モデルAとはタイヤサイズが異なる展開タイヤBの展開トレッドプロファイルを、前記タイヤ基準モデルAの性能傾向を有して決定するタイヤトレッドプロファイル展開方法であって、
基準トレッドプロファイルをトレッド縁間において関数Fa=F(x,y)=0により表示するステップと、
展開タイヤBの呼び巾Wb×(−0.6×扁平率+1.116)として展開タイヤBの目標接地巾Kbを求める接地巾設定ステップと、
タイヤ規格に規定された展開タイヤBの使用荷重Gbを使用内圧Pbで除すことにより目標接地面積Sbを求めるステップと、
タイヤ基準モデルAの前記関数F(x,y)=0に、展開タイヤBの呼び巾Wbとタイヤ基準モデルAの呼び巾Waとの比(Wb/Wa)により巾方向比初期値α、及び展開タイヤBの断面高さHbとタイヤ基準モデルAの断面高さHaとの比(Hb/Ha)により高さ方向比初期値βを定めて、仮展開トレッドプロファイルを関数Fb=F(x・α、y・β)=0によって求めるステップと、
前記仮展開トレッドプロファイルをタイヤ回転軸回りで回転させることにより仮展開三次元トレッドプロファイルをうるステップと、
この仮展開三次元トレッドプロファイルを、カット断面積Sxyが前記目標接地面積Sbと一致するまでスライスカットし、そのカット断面の巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとを比較するステップと、
前記巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとが一致しないとき、少なくとも高さ方向比初期値βを変え一致するまで仮展開トレッドプロファイルを変化することにより巾方向長さKxyと、前記目標接地巾Kbとが一致する前記展開トレッドプロファイルをうる算定ステップとからなることを特徴とするタイヤトレッドプロファイル展開方法。 - 前記カット断面積Sxyと前記目標接地面積Sb、及び巾方向長さKxyと前記目標接地巾Kbは、夫々その比が2.0%以下の差異のとき、一致すると判定されることを特徴とする請求項1記載のタイヤトレッドプロファイル展開方法。
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