JP4578358B2 - 感光性樹脂積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は感光性樹脂積層体、ならびにその用途に関し、詳しくはプリント配線板、BGA、CSP等の半導体パッケージ用基板、リードフレーム用基板、COF用配線板等の製造に適した感光性樹脂積層体ならびにそれを用いたレジストパターンの形成方法に関する。
従来、プリント配線板、BGA、CSP等の半導体パッケージ用基板、リードフレーム用基板、COF用配線板等の製造用のレジストとして、支持体フィルムと感光性樹脂層と保護フィルムから成る、いわゆるドライフィルムレジスト(以下DFRと略称)が用いられている。DFRは、一般に支持体フィルム上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層し、さらに該感光性樹脂層上に保護フィルムを積層することにより調製される。ここで用いられる感光性樹脂層には、現在、その現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型のものが一般的である。
また、支持体フィルムとしては活性光を透過する透明なフィルムが用いられ、このようなフィルムとしてはポリビニルアルコールフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等がある。一般的には、適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられる。
また、保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムやシリコン等で表面処理したポリエステルフィルム等が用いられることがあるが、コスト及び感光性樹脂層との剥離特性の観点からポリオレフィンフィルムが一般に用いられる(特許文献1〜3)。
DFRを用いてプリント配線板を作製するには、まず保護フィルムを剥離した後、銅張積層板やフレキシブル基板等の永久回路作成用基板上にラミネーター等を用いDFRを積層し、配線パターンマスクフィルム等を通し露光を行う。次に必要に応じて支持体層を剥離し、現像液により未露光部分の感光性樹脂層を溶解、もしくは分散除去し、基板上にレジストパターンを形成させる。
レジストパターン形成後(パターニング後)、回路を形成させるプロセスは大きく2つの方法に分かれる。第一の方法は、レジストパターンによって覆われていない銅張り積層板等の銅面をエッチング除去した後、レジストパターン部分を現像液よりも強いアルカリ水溶液で除去するエッチング法であり、第二の方法は同上の銅面に銅、半田、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行った後、同様にレジストパターン部分の除去、さらに現れた銅張り積層板等の銅面をエッチングするめっき法である。エッチングには塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液等が用いられる。
DFRを用いたパターニング工程で活性光線に対する感光性樹脂層の感度がしばしば生産性の観点から問題となる場合がある。また、DFRは支持体フィルムと感光性樹脂層と保護フィルムの3層構造からなるロール状で提供されるが、ロール状である期間放置したのちパターニングすると感度が低下するという問題が生じる事がある。このようなロール状でホールドタイムを置くことにより感度低下が起こると、レジストパターンの解像性や密着性が低下し不良の原因となることがあるが、その原因はわかっていなかった。
本発明の目的は、上記問題点を克服し、高感度でホールドタイムによる感度変化(感度低下)の少ない感光性樹脂積層体を提供することにある。
特開平08-123018号公報 特開平11-153861号公報 特開2002-323759号公報
本発明は高感度でホールドタイムによる感度低下(感度変化)の少ない、すなわち保存安定性の良い感光性樹脂積層体を提供すること、ならびに、この感光性樹脂積層体を用いて、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光し、現像する工程を含むレジストパタ-ンの形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するため検討した結果、感光性樹脂積層体における保護フィルムに含有される酸化防止剤量を低減することにより高感度で且つホールドタイムによる感度低下を抑制できることを発見し、本発明に至った。
即ち、本発明は、
(1)少なくとも支持体フィルム、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層、保護フィルムを積層してなる感光性樹脂積層体の製造方法において、感光性樹脂組成物が(a)酸当量が100〜600であり、且つ重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂、(b)光重合性不飽和化合物、ならびに(c)光重合開始剤として、下記一般式(X)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含み、下記一般式(I)で表される酸化防止剤量が100ppm以下0ppm以上である保護フィルムを感光性樹脂層に接して積層することを特徴とする感光性樹脂積層体の製造方法。
Figure 0004578358
(式中、X、Y及びZは水素、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基のいずれかを表し、p、q及びrは1〜5の整数である。)
Figure 0004578358
(R 、R 及びR は各々独立に水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
(2)保護フィルムがポリエチレンフィルムである上記(1)に記載の感光性樹脂積層体の製造方法。
(3)上記(1)又は(2)に記載の製造方法により製造された感光性樹脂積層体。
(4)上記(3)に記載の感光性樹脂積層体の保護フィルムを剥離しながらラミネートすることにより基板上に感光性樹脂層を形成し、露光し、現像する工程を含むレジストパターンの形成方法。
(5)上記(4)記載の方法によりレジストパターンを形成し、ついでエッチングまたはめっきする工程を含む導体パターンの製造方法。
保護フィルム中の酸化防止剤量を一定値以下に規定することにより高感度で且つホールドタイムによる感度低下が少ない感光性樹脂積層体を提供できる。さらに該積層体を用いて、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光し、現像する工程を含むレジストパタ-ンの形成方法を提供することが可能である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で用いられる感光性樹脂積層体において支持体フィルムとしては、平滑性が高く、露光に用いられる活性光線に対して透過性が高い有機ポリマーフィルムが用いられる。支持体フィルムのヘ-ズは5.0以下が好ましい。支持体フィルムの厚みは、5〜25μmが好ましく、特に好ましくは、9〜16μmである。支持体フィルムとしての強度を保つ上で5μm以上が好ましく、微細な配線を作るために感光性樹脂層の解像性を良好に保つ上で25μm以下が好ましい。
このような支持体フィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリメタクリル酸メチル共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン共重合体、ポリアミド、セルロース誘導体等のフィルムが挙げられる。好ましくは、ポリエチレンテレフタレートが用いられる。
保護フィルムには、平滑性が高く支持体フィルムより感光性樹脂層との粘着性が低い有機ポリマーフィルムが用いられる。厚みは10〜60μmが好ましく、特に好ましくは15〜50μmである。保護フィルム自体の平滑性を保つ上で10μm以上が好ましく、感光性樹脂積層体のフィルムとしての操作性を保つ上で60μm以下が好ましい。
保護フィルムに用いられる例としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンやポリエステルあるいはシリコーン処理又はアルキッド処理により剥離性を向上させたポリエステル等のフィルムが挙げられる。ポリオレフィンフィルムが一般的には用いられ、好ましくはポリエチレンが用いられる。
ポリオレフィンフィルムはポリオレフィン樹脂をインフレーション成形法、あるいはT-ダイによるキャストフィルム成形法等で押出した後延伸処理することによってフィルム化して得る。この時、原料となるポリオレフィン樹脂には、添加剤として、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、充填剤等を適宜混合して使用する。すなわち、感光性樹脂積層体において、ポリオレフィンフィルムからなる保護フィルム中には酸化防止剤が微量含有していることになる。
本発明者は、感光性樹脂層と保護フィルムが接することになる感光性樹脂積層体を製造した後は、保護フィルム中に存在する酸化防止剤が時間とともに流出(ブリード)して感光性樹脂層に一部移行するのではないかと考えた。このことにより、露光時に該酸化防止剤が感光性樹脂層におけるラジカル重合を阻害して、レジストとしての本来の充分な感度を発現しなくなること、及び感光性樹脂積層体をロール状で保管した時に時間とともに酸化防止剤のブリード量が多くなり、感度は低下することが理解できる。従って、充分な感度とホールドタイムによる感度変化(感度低下)の少ない感光性樹脂積層体を得るためには、保護フィルム中に含有する酸化防止剤量を少なくすることが必要と考えて検討した結果、感光性樹脂積層体の製造時、感光性樹脂層に接して積層する時点で、保護フィルム中
の酸化防止剤の含有量を180ppm以下にする事が好ましいとの結果を得た。より好ましくは120ppm以下、さらに好ましくは60pmm以下、さらに好ましくは30ppm以下である。この観点からは酸化防止剤が含まれていない、即ち0PPMであることがきわめて好ましい。
保護フィルム中の酸化防止剤の含有量の制御は、保護フィルム作製時において、例えば、ポリオレフィン樹脂に対する酸化防止剤の仕込み量によって行われる。上記含有量は、仕込み量から換算した値である。
通常使用される酸化防止剤としては、例えば以下のものが挙げられる。
2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、アルキル化フェノール、4、4’-チオビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス-(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス-(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、n-オクタデシル-3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオプロピオネート。
また、トリエチレングリコール-ビス〔3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6-ヘキサンジオール-ビス〔3-(3、5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、ペンタエリスリトール-テトラキス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2-チオ-ジエチレンビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナミド)、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルフォスフォネート-ジエチルエステル、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレイト、オクチル化ジフエニルアミン、2,4-ビス[(オクチルチオ)メチル]-O-クレゾールがある。
また、ヒドラジン系としては、N,N’-ビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジンなどがある。また他にも、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、重金属不活性化剤などが適用できる。
上述のように、保護フィルム中の酸化防止剤は保護フィルム成形時に効果を奏し、感光性樹脂組成物の光ラジカル重合を阻害しないものが好ましい。下記一般式(I)または(II)で表される酸化防止剤を使用することは好ましい実施態様である。
Figure 0004578358
(R、R及びRは各々独立に水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
Figure 0004578358
(R及びRは各々独立に水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
上記一般式(I)で示される化合物において、R 、Rは感光性樹脂層に移行した時の感度低下抑制の観点からt-ブチル基が好ましい。一般式(I)で表される化合物の具体例としては2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)が挙げられる。
また、上記一般式(II)で示される化合物においても、R 、Rは感度低下抑制の観点からt-ブチル基が好ましい。上記一般式(II)で表される化合物の具体例としてはペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製 IRGANOX1010)が挙げられる。
上記一般式(I)または(II)の化合物を用いる場合はフィルム成型時の熱劣化物の発生を防ぐ観点から1ppm以上が好ましい。
一方、高感度とするには感光性樹脂組成物中の光重合開始剤の種類、配合量からのアプローチからでも可能であるが、例えば、光重合開始剤の配合量を多くすれば現像液中のスカムが増量し、保存安定性も悪化する。ホールドタイムによる感度の経時変化を抑制するという観点では酸化防止剤量を低減した特定の保護フィルムを感光性樹脂積層体の材料として用いることは極めて有用である。
ここで用いられる感光性樹脂組成物としては(a)酸当量が100〜600であり、且つ重量平均分子量が5000〜500000であるバインダ-用樹脂、(b)光重合性不飽和化合物、ならびに(c)光重合開始剤を含む組成物が用いられる。 本発明に用いられる(a)バインダ-用樹脂に含まれるカルボキシル基の量は、酸当量で100〜600が好ましく、より好ましくは300〜400である。酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有する線状重合体の質量を言う。
バインダ-用樹脂中のカルボキシル基は、感光性樹脂層にアルカリ水溶液に対する現像
性や剥離性を与えるために必要である。酸当量は、現像耐性、解像性および密着性の観点から100以上が好ましく、現像性および剥離性の観点から600以下が好ましい。
本発明に用いられる(a)バインダ-用樹脂の重量平均分子量は、5000〜500000であることが好ましい。バインダ-用樹脂の重量平均分子量は、解像性の観点から500000以下が好ましく、エッジフューズの観点から5000以上が好ましい。
なお、酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM-555)を使用
し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを用いて電位差滴定法により行われる。
分子量は、日本分光(株)製ゲルパ-ミエ-ションクロマトグラフィ-(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU-1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF-807、KF-806M、KF-806M、KF-802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプルによる検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
本発明に用いられる(a)バインダー用樹脂は、下記の2種類の単量体の中より、各々一種又はそれ以上の単量体を共重合させることにより得られる。
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル等が挙げられる。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を一個有し、感光性樹脂層の現像性、エッチング及びめっき工程での耐性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するように選ばれる。このようなものとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレ-ト、エチル(メタ)アクリレ-ト、ブチル(メタ)アクリレ-ト、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレ-ト等のアルキル(メタ)アクリレ-ト、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。また、高解像度の点でフェニル基を有するビニル化合物(例えば、スチレン)を用いることは本発明の好ましい実施態様である。
本発明に用いられる(a)バインダ-用樹脂は、上記単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノ-ル等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、過熱攪拌することにより合成を行うことが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合を用いていもよい。
本発明に用いられる(a)バインダ-用樹脂の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、20〜90質量%の範囲であり、好ましくは30〜70質量%である。露光、現像によって形成されるレジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程において十分な耐性等を有するという観点から20質量%以上90質量%以下が好ましい。
本発明に用いられる(b)光重合性不飽和化合物としては、例えば、1,6-ヘキサンジオ-ルジ(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジオ-ルジ(メタ)アクリレート、またポリプロピレングリコ-ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ-ルジ(メタ)アクリレート、2-ジ(p-ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロ-ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ-ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロ-ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロ-ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト-ルペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロ-ルプロパントリグリシジルエ-テルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノ-ルAジグリシジルエ-テルジ(メタ)アクリレート及び、β-ヒドロキシプロピル-β’-(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコ-ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェニキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、(メタ)アクリル基を有するウレタン化合物も挙げられる。該ウレタン化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ-ト、トリレンジイソシアネ-ト、又は2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ-ト等のジイソシアネ-ト化合物と、一分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリル基を有する化合物(2-ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコ-ルモノメタクリレ-ト等)とのウレタン化合物等が挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネ-トとオリゴプロピレングリコ-ルモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマ-PP1000)との反応物がある。
また、下記一般式(III)または(IV)で表される化合物を用いることはDFRのホールドタイムを置いた時の感度低下が少ないという観点から好ましい実施態様である。
また、下記一般式(III)及び(IV)の化合物は併用してもよく、前記光重合性不飽和化合物と併用してもちいても良い。
Figure 0004578358
(式中、R及びRはH又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、n、n及びnは3〜20の整数である。)
Figure 0004578358
(式中、R、RはH又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、AはC、BはCHCH(CH)、n+nは2〜30の整数、n+nは0〜30の整数、n、nは1〜29の整数、n、nは0〜29の整数である。-(A-O)-及び-(B-O)-の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、-(A-O)-及び-(B-O)-の順序は、何れがビスフェニル基側であってもよい。)
上記一般式(III)で表される化合物は、沸点、臭気の観点から、n、n及びnが、3以上であることが好ましい。単位質量あたりの光活性部位の濃度に起因する感度の観点からn,n及びnが、20以下であることが好ましい。本発明に用いられる上記一般式(III)で表される化合物の具体例としては、例えば、平均12モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ-ルにエチレンオキサイドをさらに両端にそれぞれ平均3モル付加したグリコ-ルのジメタクリレ-トが好ましいものとして挙げられる。
上記一般式(IV)で表される化合物は感度の観点からn+n及びn+nが30以下が好ましい。
本発明に用いられる上記一般式(IV)で表される化合物の具体例としては、ビスフェ
ノ-ルAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコ-ルのジメタクリレ-トや、ビスフェノ-ルAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコ-ルのジメタクリレ-ト(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE-500)及びビスフェノ-ルAの両端にそれぞれ平均2モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコ-ルのジメタクリレ-ト(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE-200)がある。
(b)光重合性不飽和化合物の、感光性樹脂組成物全体に対する割合は、3〜70質量%の範囲である。この割合が、感度の観点から3質量%以上が好ましく、エッジフューズの観点から70質量%以下が好ましい。好ましくは10〜60質量%、より好ましくは15〜55質量%である。
本発明において、(c)光重合開始剤として、下記一般式(X)で表される2,4,5-トリアリ-ルイミダゾ-ル二量体を含むことは高感度の観点から好ましい実施態様である。
Figure 0004578358
(式中、X、Y及びZは水素、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基のいずれかを表し、p、q及びrは1〜5の整数である。)
上記一般式(X)で表される化合物においては、2個のロフィン基を結合する共有結合は、1,1’-、1,2’-、1,4’-、2,2’-、2,4’-又は4,4’-位についているが、1,2’-位についている化合物が好ましい。
2,4,5-トリアリ-ルイミダゾ-ル二量体には、例えば、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾ-ル二量体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ビス-(m-メトキシフェニル)イミダゾ-ル二量体、2-(p-メトシキフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾ-ル二量体等があるが、特に、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾ-ル二量体が好ましい。
本発明に用いられる(c)光重合開始剤としては、上記一般式(X)で表される2,4,5-トリアリ-ルイミダゾ-ル二量体とp-アミノフェニルケトンを併用する系が好ましい
。p-アミノフェニルケトンとしては、例えば、p-アミノベンゾフェノン、p-ブチルアミノフェノン、p-ジメチルアミノアセトフェノン、p-ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’-ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p,p’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’-ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン等があげられる。
また、上記で示された化合物以外に、他の光重合開始剤との併用も可能である。ここでの光重合開始剤とは、各種の活性光線、例えば紫外線等により活性化され、重合を開始する化合物である。
他の光重合開始剤としては、例えば、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル類、9-フェニルアクリジン等のアクリジン化合物、ベンジルジメチルケタ-ル、ベンジルジエチルケタ-ル等がある。
また、例えば、チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキ
サントン等のチオキサントン類と、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステル化合物等の三級アミン化合物との組み合わせもある。
また、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-O-ベンゾイルオキシム、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(O-エトキシカルボニル)オキシム等のオキシムエステル類等がある。また、N-アリ-ル-α-アミノ酸化合物も用いることも可能であり、これらの中では、N-フェニルグリシンが特に好ましい。
本発明において、(c)光重合開始剤の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、0.1質量%〜20質量%であることが好ましい。この割合が0.1質量%未満であると十分な感度が得られない。また、この割合が20質量%を超えると、露光時にフォトマスクを通した光の回折によるかぶりが発生しやすくなり、その結果として解像性が悪化する。
本発明における感光性樹脂組成物には、染料、顔料等の着色物質を含有させることもできる。用いられる着色物質としては、例えば、フクシン、フタロシアニングリ-ン、オ-ラミン塩基、カルコキシドグリ-ンS,パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブル-2B、ビクトリアブル-、マラカイトグリ-ン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブル-20、ダイアモンドグリ-ン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)等が挙げられる。
本発明における感光性樹脂組成物には、光照射により発色する発色系染料を含有させることもできる。用いられる発色系染料としては、例えば、ロイコ染料又はフルオラン染料と、ハロゲン化合物の組み合わせがある。
ロイコ染料としては、例えば、トリス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリ-ン]等が挙げられる。
ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、四臭化炭素、トリス(2、3-ジブロモプロピル)ホスフェ-ト、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1、1、1-トリクロロ-2、2-ビス(p-クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、トリアジン化合物等が挙げられる。
トリアジン化合物としては、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジンが挙げられる。
このような発色系染料の中でも、トリブロモメチルフェニルスルフォンとロイコ染料との組み合わせや、トリアジン化合物とロイコ染料との組み合わせが有用である。
本発明における感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましいことである。
このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p-メトキシフェノ-ル、ハイドロキノン、ピロガロ-ル、ナフチルアミン、tert-ブチルカテコ-ル、塩化第一銅、2,6ージ-tert-ブチル-p-クレゾ-ル、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノ-ル)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノ-ル)、ジフェニルニトロソアミン、ペンタエリスリトール3,5-ジt-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸テトラエステル(エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ(株)製 IRGANOX245))等が挙げられる。
また、保存安定性を向上させるその他添加剤として、ビスフェノールAの両側にそれぞれ平均1モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールの両側にさらにプロピレンオキシドを付加した化合物、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1-(2-ジアルキルアミノ)カルボキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
また、本発明における感光性樹脂組成物に、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させることもできる。そのような添加剤としては、例えば、ジエチルフタレ-ト等のフタル酸エステル類やp-トルエンスルホンアミド、ポリプロピレングリコ-ル、ポリエチレングリコ-ルモノアルキルエ-テル等が挙げられる。
また、本発明において感光性樹脂層の膜厚は、感度影響の観点から0.1〜40μmである場合に効果が大きく、0.1〜15μmである場合により大きく、0.1〜5μmである場合にさらに大きい。
感光性樹脂積層体を得るには、上記感光性樹脂組成物をメチルエチルケトン等の適当な溶媒に溶解し、前述の支持体フィルム上に塗工し乾燥工程を経て溶媒を除去して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層の支持体フィルム面とは反対側の表面に、前述の保護フィルムを積層して得られる。支持体フィルムよりも保護フィルムの方が感光性樹脂層との密着力が充分小さく、容易に剥離できることがこの保護フィルムとしての重要な特性である。
次に、レジストパターン形成方法を含む導体パターンの製造方法の具体的な例を説明する。
(A)ラミネート工程:感光性樹脂積層体の保護フィルムを剥がしながら感光性樹脂層と基板の銅面とが接着する重ね方で、上下1対のホットロールの間を通すことにより圧着させる。
ロール温度は50〜120℃、ラミネート速度は0.1〜6.0m/分であることが好ましい。上下1対のロールは、エアーシリンダー、あるいはばねによりピンチされており、圧力はラミネートロールの単位長さ当たりの圧力として、0.1〜1.0MPa/cmが好ましく、0.2〜0.5MPa/cmがより好ましい。
ラミネーターとしては、1対のラミネートロールを用いる1段式ラミネーター、2対以上のラミネートロールを用いる多段式ラミネーター、ラミネートする部分を容器で覆った上で真空ポンプで減圧あるいは真空にする真空ラミネーター等が使用される。
また、ラミネートする前に基材との密着性を高めるために種々の処理(前処理)をすることがある。
例えば、物理的に基材表面を荒らす方法としてはバフロール研磨がある。また、銅を腐食させる能力を持つ酸性液を前処理液として使用し、必要に応じ、25〜50℃に加温し
て、浸漬法やスプレー法で基板を処理する。
前処理液としては、硫酸と過酸化水素水の混合液、過硫酸アンモニウムや過硫酸ナトリウムの水溶液、過硫酸アンモニウムや過硫酸ナトリウムの水溶液と硫酸の混合液、硝酸と硝酸金属塩と有機酸の混合物水溶液、酢酸金属塩と有機酸の混合物水溶液等が挙げられ、該有機酸としては、ギ酸、酢酸、リンゴ酸、アクリル酸、グリコール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
化学研磨剤、ソフトエッチング剤あるいは表面粗化剤として市販されている薬液も上記成分を含むものであれば使用できる。例としては、CPE-900、CPE-500(いずれも三菱ガス化学製、商品名)、CZ-8100、CB-801(いずれもメック製、商品名)が挙げられる。
(B)露光工程:所望の導体パターンが描画されたフォトマスクを支持体フィルム上に微小なギャップを介して乗せたり、あるいは密着させた状態で紫外線光源を用いて露光する。また、投影レンズを用いてフォトマスク像を感光性樹脂層に結像させて露光してもよい。フォトマスク像を投影して露光する場合、支持体フィルムを剥離して露光しても良いし、支持体フィルムがついたまま露光しても良い。紫外線光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのが好ましい。
(C)現像工程:支持体フィルムが残っている場合は、支持体フィルムを剥離した後、アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解または分散除去して、レジストパターンを基板上に形成する。
現像工程で用いられるアルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が挙げられる。最も一般的には、0.2〜2.0質量%の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
現像後の水洗水は、レジストパターンの密着性、解像度、裾引きの観点から脱イオン化していない水が好ましい。例えば市井、水道水があげられる。
(D)回路形成工程:基板上に形成されたレジストパターン上からエッチング液を用いてレジストパターンに覆われていない銅面をエッチングする、またはレジストパターンによって覆われていない銅面に銅、はんだ、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行う。
(E)剥離工程:レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する。
剥離工程で用いられるアルカリ水溶液としては、現像で用いたアルカリ水溶液よりもさらに強いアルカリ性であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、有機アミン化合物等が挙げられる。最も一般的には1〜5質量%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液が用いられる。
以下、実施例により本発明の実施の形態の例をさらに詳しく説明する。
1)感光性樹脂積層体の調製
表1に示す化合物の混合溶液を支持体フィルム上にバ-コ-タ-を用いて均一に塗布し
、95℃の乾燥機中で1分間乾燥して、10μm厚みの感光性樹脂層を形成する。さらに感光性樹脂層の上に保護フィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得る。
支持体フィルムには、R340G(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製、ポリエチレンテレフタレート、16μm厚み)を使用する。また、保護フィルムには22μm厚みのポリエチレンフィルム、又は20μm厚みのポリプロピレンフィルムを用いる。
同様に表3に示す化合物の混合溶液を支持体フィルムにバ-コ-タ-を用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で2分間乾燥して、15μm厚みの感光性樹脂層を形成する。さら
に感光性樹脂層の上に保護フィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得る。支持体フィルムには、R340G(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製、ポリエチレンテレフタレート、16μm厚み)を使用する。また、保護フィルムには21μm厚みのポリエチレンフィルムを用いる。
表2の実施例及び比較例、並びに表4にこれら保護フィルム中に含有する酸化防止剤2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール量及び下記の感度試験、ホールドタイム感度試験の結果を示す。
また、表1及び表3において略号(P-1〜C-4)で表した感光性樹脂組成物を構成する成分を後記する<記号説明>に示す。
2)配線板作製
(整面)
35μm圧延銅箔を積層した銅張積層板表面を湿式バフロ-ル研磨(スリーエム(株)製、商品名スコッチブライト(登録商標)#600、2連)する。
(ラミネート)
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥しながらラミネーターAL-70(旭化成製、商品名)を用いて感光性樹脂層をラミネートした。その条件は、ラミネート速度:1.5m/分、ラミネートロール温度:105℃、ラミネート圧力:0.35MPa/cmとする。
(露光)
マスクフィルムを通して、超高圧水銀ランプ(株式会社オ-ク製作所製HMW-201KB)により120mJ/cmで感光性樹脂層を露光する。
(現像)
続いてポリエチレンテレフタレ-ト支持フィルムを剥離した後、30℃の1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を約20秒間スプレ-し、未露光部分を溶解除去し、現像する。
[感度試験]
表2、表4記載の保護フィルムを張り合わせた感光性樹脂積層体を(DFR)を23℃、50%の環境下で5時間保存し、銅張積層板にラミネ-トされた積層体に、スト-ファ-製21段ステップタブレットを通して露光し、現像する。得られた硬化レジストの最高の残膜段数を感度とする。
[ホールドタイム感度試験]
表2、表4記載の保護フィルムを張り合わせたDFRを23℃、50%の環境下で保存し、2週間後に上記方法により感度試験を行う。
<記号説明>
P-1:メタクリル酸メチル50重量%、メタクリル酸25重量%、スチレン25重量%の三元共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度35重量%、重量平均分子量5万、当量344)
M-1:ビスフェノ-ルAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコ-ルのジメタクリレ-ト
M-2:ビスフェノ-ルAの両端にそれぞれ平均2モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコ-ルのジメタクリレ-ト(新中村化学工業(株)製NKエスエルBPE-200)
M-3:ヘキサメチレンジイソシアネ-トとオリゴプロピレングリコ-ルモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマ-PP1000)との反応物であるウレタンポリプロピレングリコールジメタクリレート
M-4:トリメチロ-ルプロパントリアクリレ-ト
M-5:トリオキシエチルトリメチロ-ルプロパントリアクリレ-ト(新中村化学工業(株)製 NKエステルA-TMPT-3EO)
A-1:4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
A-2:2-(o-クロロフェニル)-4、5-ジフェニルイミダゾ-ル二量体
B-1:ダイアモンドグリ-ン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標)
DIAMOND GREEN GH)
B-2:ロイコクリスタルバイオレット
C-1:p-トルエンスルホンアミド
C-2:ベンゾトリアゾール
C-3:エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブチル-4-ヒド
ロキシ-m-トリル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ(株)製
IRGANOX245)
C-4:1-(2-ジ−n−ブチルアミノメチル)-5-カルボキシルベンゾトリアゾールと1-(2-ジ−n−ブチルアミノメチル)-6-カルボキシルベンゾトリアゾールの1:1混合物
Figure 0004578358
Figure 0004578358
Figure 0004578358
Figure 0004578358
本発明はプリント配線板、BGA、CSP等の半導体パッケージ用基板、リードフレーム用基板、COF用配線板等の製造用に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. 少なくとも支持体フィルム、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層、保護フィルムを積層してなる感光性樹脂積層体の製造方法において、感光性樹脂組成物が(a)酸当量が100〜600であり、且つ重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂、(b)光重合性不飽和化合物、ならびに(c)光重合開始剤として、下記一般式(X)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含み、下記一般式(I)で表される酸化防止剤量が100ppm以下0ppm以上である保護フィルムを感光性樹脂層に接して積層することを特徴とする感光性樹脂積層体の製造方法。
    Figure 0004578358
    (式中、X、Y及びZは水素、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基のいずれかを表し、p、q及びrは1〜5の整数である。)
    Figure 0004578358
    (R 、R 及びR は各々独立に水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
  2. 保護フィルムがポリエチレンフィルムである請求項に記載の感光性樹脂積層体の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法により製造された感光性樹脂積層体。
  4. 請求項に記載の感光性樹脂積層体の保護フィルムを剥離しながらラミネートすることにより基板上に感光性樹脂層を形成し、露光し、現像する工程を含むレジストパターンの形成方法。
  5. 請求項記載の方法によりレジストパターンを形成し、ついでエッチングまたはめっきする工程を含む導体パターンの製造方法。
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