JP4577494B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵補助力をモータによって付与する電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置においては、操舵トルクと基本アシストトルクとの対応関係をアシスト特性として記憶し、トルクセンサにより操舵トルクを検出し、検出操舵トルクとアシスト特性に基づき求められる基本アシストトルクに応じた操舵補助力が発生するように操舵補助力発生用モータを制御している。
そのような電動パワーステアリング装置においては、舵角変化を生じない保舵状態や舵角を零に戻すための戻し操舵状態で、路面から車輪を介してドライバーに作用する負荷を軽減することが要望されている。そこで、一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクを、戻し操舵状態および保舵状態においては舵角の大きさを大きくする切り込み操舵状態におけるよりも大きくするように、記憶されたアシスト特性を遷移させることが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−1630号公報
しかし、上記従来技術においてはアシスト特性の遷移により操舵フィーリングが悪化するという問題がある。例えば、保舵状態で操舵補助力を大きくすると、保舵状態から切り込み操舵状態へ移行する当初は操舵補助力が過大になってしまう。また、一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクがアシスト特性の遷移により大きく変化する場合、操舵補助力が急激に変化してしまう。本発明は、そのような問題を解決することのできる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、操舵補助力を発生するモータと、操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵トルクと基本アシストトルクとの対応関係をアシスト特性として記憶する手段と、検出操舵トルクと前記アシスト特性に基づき求められる基本アシストトルクに応じた操舵補助力が発生するように、前記モータを制御する手段とを備え、一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクが、戻し操舵状態および保舵状態においては設定操舵速度を超える切り込み操舵状態におけるよりも大きくなるように、記憶された前記アシスト特性が遷移される電動パワーステアリング装置に適用される。
本発明の一つの特徴は、前記アシスト特性の遷移速度、切り込み操舵時は戻し操舵時よりも速くなるという設定条件に従い変更される点にある。これにより、保舵状態から切り込み操舵状態に移る当初に操舵補助力が過大になるのを防止できる。
本発明の別の一つの特徴は、前記アシスト特性の遷移による一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクの変化の量が、車両の運転状態に応じて変更され、前記アシスト特性の遷移速度、そのアシスト特性の遷移による一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクの変化の量が大きい程に遅くなるという設定条件に従って変更される点にある。これにより、一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクがアシスト特性の遷移により大きく変化する場合でも、操舵補助力が急激に変化することはない。
検出操舵トルクの値のシフト量を求める手段と、その求めたシフト量だけシフトされた検出操舵トルクの値に対応するトルク信号から高周波成分を除去するローパスフィルタと、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数の変更手段とが設けられ、そのシフト量だけシフトされた検出操舵トルクに対応する基本アシストトルクが前記アシスト特性から求められることで、記憶された前記アシスト特性が遷移され、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が変更されることで、前記アシスト特性の遷移速度が変更されるのが好ましい。これにより、シンプルな構成で本発明を実施することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、戻し操舵状態や保舵状態における操舵補助力と切り込み操舵状態における操舵補助力とを相違させる場合に操舵フィーリングが悪化するのをシンプルな構成で防止できる。
図1に示す第1実施形態の車両用電動パワーステアリング装置1は、操舵によるステアリングホイール2の回転を舵角が変化するように車輪3に伝達する機構を備える。本実施形態では、ステアリングホイール2の回転がステアリングシャフト4を介してピニオン5に伝達されることで、ピニオン5に噛み合うラック6が移動し、そのラック6の動きがタイロッド7やナックルアーム8を介して車輪3に伝達されることで舵角が変化する。
ステアリングホイール2の回転を車輪3に伝達する経路に作用する操舵補助力を発生するモータ10が設けられている。本実施形態では、モータ10の出力シャフトの回転を減速ギヤ機構11を介してステアリングシャフト4に伝達することで操舵補助力を付与する。
モータ10は駆動回路21を介してコンピュータにより構成される制御装置20に接続される。制御装置20に、ステアリングホイール2の操舵トルクTを検出するトルクセンサ22、ステアリングホイール2の回転角度に対応する操舵角度θh を検出する舵角センサ23、車速Vを検出する車速センサ24、モータ10の駆動電流iを検出する電流センサ26が接続される。
図2、図3は制御装置20によるモータ10の制御ブロック線図を示す。
図2に示すように、トルクセンサ22による検出操舵トルクTに、シフト量演算部30により求められたシフト量ΔTを加算部31において加算することで、検出操舵トルクTの値がシフト量ΔTだけシフトされる。
図3に示すように、シフト量演算部30は、基本シフト量演算要素30a、シフト用車速ゲイン演算要素30b、操舵速度ゲイン演算要素30cを有する。
基本シフト量演算要素30aにおいては、操舵トルクTと基本シフト量ΔToとの対応関係が例えばテーブルや演算式として記憶され、検出操舵トルクTに対応する基本シフト量ΔToが演算される。本実施形態では、基本シフト量ΔToは操舵トルクTが第1設定値T1に至るまでは零とされ、第2設定値T2に至るまでは操舵トルクTに比例し、その後は一定とされる。これにより、舵角が零近傍の直進走行状態において操舵補助力が発生することはないものとされている。また、保舵状態や戻し操舵状態においてドライバーの負荷が大きい程に操舵補助力を大きくしている。操舵トルクTと基本シフト量ΔToの正負の符号は右操舵時と左操舵時とで逆とすればよいので、図では左右一方に操舵された時の対応関係のみを示し、左右他方に操舵された時の対応関係の図示は省略している。なお、操舵トルクTと基本シフト量ΔToとの対応関係は図示のものには限定されない。
シフト用車速ゲイン演算要素30bにおいては、車速Vとシフト用車速ゲインGv′との対応関係が例えばテーブルや演算式として記憶され、検出車速Vに対応するシフト用車速ゲインGv′が演算される。本実施形態では、シフト用車速ゲインGv′は車速Vが設定値V1に至るまでは車速Vに比例し、その後は一定とされる。これにより、高車速で走行安定性が必要な場合の保舵状態や戻し操舵状態において操舵補助力を大きくしている。なお、車速Vとシフト用車速ゲインGv′との対応関係は図示のものに限定されない。
操舵速度ゲイン演算要素30cにおいては、操舵速度dθh /dtと操舵速度ゲインKとの対応関係が例えばテーブルや演算式として記憶され、微分要素30eでの検出操舵角度θh の微分により求められる操舵速度dθh /dtに対応する操舵速度ゲインKが演算される。本実施形態では、操舵速度dθh /dtの正負の符号は切り込み操舵状態で正、戻し操舵状態では負とされ、符号決定要素30fにて符号が定められる。例えば、検出操舵角度θh の正負の符号と検出操舵トルクTの正負の符号が一致する場合は切り込み操舵状態で操舵速度dθh /dtの符号は正と判定され、一致しない場合は戻し操舵状態で操舵速度dθh /dtの符号は負と判定される。なお、操舵速度dθh /dtに替えてモータ角速度や、トーションバー下側の角速度dθp /dtを用いて状態を判定してもよい。操舵速度ゲインKは、操舵速度dθh /dtの値が負すなわち戻し操舵状態である場合と、操舵速度dθh /dtが零すなわち保舵状態である場合と、操舵速度dθh /dtが正であって第1設定値ω1に至るまでは一定とされ、第1設定値ω1から第2設定値ω2に至るまでは操舵速度dθh /dtに反比例し、第2設定値ω2を超えた後は零とされる。これにより、戻し操舵状態と保舵状態においては設定操舵速度(本実施形態では第2設定値ω2)を超える切り込み操舵状態におけるよりも操舵補助力が大きくされる。また、切り込み操舵状態であっても操舵速度dθh /dtが第1設定値ω1に至るまでは操舵速度ゲインKが一定とされることで、切り込み方向にゆったり操舵する保舵状態に近いような場合は操舵補助力を大きくできる。なお、その設定操舵速度を零とし、切り込み操舵状態になれば保舵状態におけるよりも操舵補助力を小さくするようにしてもよい。
乗算部30g、30iにおいて基本シフト量ΔTo、シフト用車速ゲインGv′、および操舵速度ゲインKの積を求めローパスフィルタ61′を介することでシフト量ΔTが求められる。上記のように、加算部31においてトルクセンサ22による検出操舵トルクTに求めたシフト量ΔTを加算することで、検出操舵トルクTはシフト量ΔTだけシフトされる。演算部41においては、操舵トルクTと基本アシスト電流ioとの対応関係が例えばテーブルや演算式として記憶され、シフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)に対応する基本アシスト電流ioが演算される。ローパスフィルタ61により、シフト量ΔTだけシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)に対応するトルク信号から不要な高周波成分が除去される。操舵トルクTと基本アシスト電流ioとの対応関係は、例えば演算部41に示すように、操舵トルクTの大きさが大きくなる程に基本アシスト電流ioの大きさが大きくなるものとされる。操舵トルクTと基本アシスト電流ioの正負の符号は、右操舵時と左操舵時とで逆とされる。
基本アシスト電流ioがモータ10の目標駆動電流となり、基本アシスト電流ioと求めた駆動電流iとの偏差を低減するようにモータ10をフィードバック制御することで操舵補助力を付与する。基本アシスト電流ioは基本アシストトルクToに対応する。図2の演算部41における操舵トルクTと基本アシスト電流ioの関係は車速Vが一定である場合を図示するが、操舵トルクTと基本アシスト電流ioの関係は車速Vによって変化する。例えば、操舵トルクTが一定であれば車速Vが減少する程に基本アシスト電流ioが大きくなるものとされている。演算部41においては、予め定めた複数の設定車速毎に操舵トルクTと基本アシスト電流ioとの対応関係が例えばテーブルとして記憶され、検出車速Vが設定車速間の値である場合は補間演算により操舵トルクTと基本アシスト電流ioとの対応関係が求められる。これにより、操舵トルクTと基本アシストトルクToとの対応関係がアシスト特性として記憶され、そのアシスト特性と検出操舵トルクTに基づき求められる基本アシストトルクToに応じた操舵補助力が発生するようにモータ10が制御されることになる。
上記構成によれば、設定操舵速度ω2を超える切り込み操舵状態においては、検出操舵トルクTに対応する基本アシストトルクToに応じた操舵補助力を発生するようにモータ10が制御装置20により制御される。また、戻し操舵状態、保舵状態、および設定操舵速度ω2以下の切り込み操舵状態においては、シフト量ΔTだけシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)に対応する基本アシストトルクToに応じた操舵補助力を発生するようモータ10が制御装置20により制御される。すなわち、シフト量ΔTだけシフトされた検出操舵トルクTの値(T+ΔT)に対応する基本アシストトルクToが記憶されたアシスト特性から求められることで、一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクToが、戻し操舵状態および保舵状態においては設定操舵速度ω2を超える切り込み操舵状態におけるよりも大きくなるように、記憶されたアシスト特性が遷移されることになる。例えば、図4において実線Lで示す設定操舵速度ω2を超える切り込み操舵状態でのアシスト特性において、ある一定の操舵トルクTの値αでの基本アシストトルクToの値をβ、その一定の操舵トルクTの値αをシフト量ΔTだけシフトした値α+ΔTでの基本アシストトルクToの値をβ′とする。この場合、切り込み操舵状態では実線Lで示すアシスト特性が、戻し操舵状態および保舵状態においては二点鎖線L′で示すような、その一定の操舵トルクTの値αでの基本アシストトルクToの値がβ′のアシスト特性に仮想的に遷移されることになる。また、そのアシスト特性の遷移による一定の操舵トルクTに対応する基本アシストトルクToの変化の量は、基本シフト量ΔTo、シフト用車速ゲインGv′、および操舵速度ゲインKの積により求められるシフト量ΔTに対応することから、車速V、操舵トルクT、操舵角度θh といった車両の運転状態に応じて変更されることになる。
図4における実線Lで示すアシスト特性と二点鎖線L′で示すアシスト特性との間におけるようなアシスト特性の遷移の速度が、設定条件に従って変更される。本実施形態においては、そのアシスト特性の遷移速度は、切り込み操舵時は戻し操舵時よりも速くなるという設定条件に従い変更される。図2に示すように、制御装置20の操舵状態判定部45における切り込み操舵状態か戻し操舵状態かの判定結果に応じて、ローパスフィルタ61の時定数tが変更され、これによりローパスフィルタ61のカットオフ周波数1/(2πt)が変更される。なお、切り込み操舵状態か戻し操舵状態かの判定は、例えば、操舵速度dθh /dtの正負の符号と検出操舵トルクTの正負の符号が一致する場合は切り込み操舵状態と判定され、一致しない場合は戻し操舵状態と判定される。シフト量ΔTだけシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)に対応するトルク信号が、ローパスフィルタ61を介して演算部41に入力され、その値(T+ΔT)に対応する基本アシストトルクToが求められることで記憶されたアシスト特性が遷移される。よって、ローパスフィルタ61のカットオフ周波数1/(2πt)が変更されることで、検出操舵トルクTの値がシフト量ΔTだけシフトされる時にトルク信号の伝送速度が変化し、アシスト特性の遷移速度が変更される。本実施形態では、ローパスフィルタ61の時定数tは切り込み操舵時の値は戻し操舵時の値よりも小さくされる。例えば図5に示す周波数応答特性を表すボード線図は、横軸がローパスフィルタ61を通過するトルク信号の周波数(Hz)、縦軸がそのトルク信号の入力に対する出力の振幅比(dB)を表し、戻し操舵時の特性が2点鎖線で表され、切り込み操舵時の特性が実線で表される。
図6のフローチャートは制御装置20によるモータ10の制御手順を示す。まず、各センサによる検出値V、θh 、T、iを読み込み(ステップS1)、操舵速度dθh /dtと検出操舵トルクTの正負の符号から、操舵状態が切り込み操舵状態か戻し操舵状態か保舵状態かを判定し(ステップS2)、切り込み操舵状態であればローパスフィルタ61の時定数tの値を予め定めた第1設定値t1とし(ステップS3)、戻し操舵状態であれば第1設定値t1よりも大きな予め定めた第2設定値t2とする(ステップS4)。次に、時系列に求めた操舵角度θh を微分することで操舵速度dθh /dtを求め(ステップS5)、求めた操舵速度dθh /dt、検出操舵トルクT、検出車速V、検出操舵角度θh と検出操舵トルクTの正負の符号からシフト量ΔTを求める(ステップS6)。なお、ステップS2で保舵状態である場合はステップS5に進む。次に、シフト量ΔTだけシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)を求め(ステップS7)、そのシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)に対応する基本アシスト電流ioを求め(ステップS8)、基本アシスト電流ioと検出駆動電流iとの偏差を低減するようにモータ10をフィードバック制御する(ステップS9)。しかる後に制御を終了するか否かを例えばイグニッションスイッチがオンかオフかにより判断し(ステップS10)、制御を終了しない場合はステップS1に戻る。
上記第1実施形態によれば、アシスト特性の遷移速度は、切り込み操舵時は戻し操舵時よりも速くなるという設定条件に従い変更されるので、保舵状態から切り込み操舵状態に移るアシスト特性の遷移当初に操舵補助力の変化が遅れて操舵補助力が過大になるのを、アシスト特性の遷移速度を速くすることで防止できる。
図7〜図9は第2実施形態を示す。以下、第1施形態と同様部分は同一符号で示すと共に相違点を説明する。第1実施形態との相違は、アシスト特性の遷移速度は、切り込み操舵時は戻し操舵時よりも速くなるという設定条件に代えて、そのアシスト特性の遷移による一定の操舵トルクTに対応する基本アシストトルクToの変化の量が大きい程に遅くなるという設定条件に従って変更される点にある。本実施形態では、アシスト特性の遷移による一定の操舵トルクTに対応する基本アシストトルクToの変化の量はシフト量ΔTに対応することから、第1実施形態の操舵状態判定部45に代えてシフト量判定部46の判定結果に応じてローパスフィルタ61の時定数tが変更され、これによりローパスフィルタ61のカットオフ周波数1/(2πt)が変更される。すなわち、ローパスフィルタ61の時定数tはシフト量ΔTの大きさが大きい程に大きくされる。例えば図8に示すように、シフト量ΔTが零の時の特性が実線で表され、シフト量ΔTの増加時の特性が一点鎖線で表される。なお、時定数tはシフト量ΔTの大きさに応じて連続的に変化してもよいし段階的に変化してもよい。他は第1実施形態と同様とされる。
図9のフローチャートは制御装置20によるモータ10の制御手順を示す。まず、各センサによる検出値V、θh 、T、iを読み込み(ステップS101)、シフト量ΔTの大きさに応じてローパスフィルタ61の時定数tを設定する(ステップS102)。なお、制御開始時はシフト量ΔTとして予め定めた初期値を用いればよく、例えば初期値は零とされる。次に、時系列に求めた操舵角度θh を微分することで操舵速度dθh /dtを求め(ステップS103)、検出操舵角度θh と検出操舵トルクTの正負の符号、求めた操舵速度dθh /dt、検出操舵トルクT、検出車速Vからシフト量ΔTを求める(ステップS104)。次に、シフト量ΔTだけシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)を求め(ステップS105)、そのシフトされた検出操舵トルクの値(T+ΔT)に対応する基本アシスト電流ioを求め(ステップS106)、基本アシスト電流ioと検出駆動電流iとの偏差を低減するようにモータ10をフィードバック制御する(ステップS107)。しかる後に制御を終了するか否かを例えばイグニッションスイッチがオンかオフかによって判断し(ステップS108)、制御を終了しない場合はステップS101に戻る。
上記第2実施形態によれば、アシスト特性の遷移速度はシフト量ΔTが大きい程に遅くなるという設定条件に従い変更されるので、一定の操舵トルクTに対応する基本アシストトルクToがアシスト特性の遷移により大きく変化する場合でも、操舵補助力が急激に変化することはなく、アシスト特性の遷移当初に操舵補助力の過不足が生じるのをアシスト特性の遷移速度を遅くすることで防止できる。
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、ステアリングホイールの回転を舵角が変化するように車輪に伝達する機構は実施形態に限定されず、ステアリングホイールの回転をステアリングシャフトからラックピニオン以外のリンク機構を介して車輪に伝達するようなものでもよい。さらに、操舵補助力発生用モータの出力の操舵系への伝達機構は操舵補助力を付与することができれば実施形態に限定されず、例えばラックと一体のボールスクリューにねじ合わされるボールナットをモータの出力により駆動することで操舵補助力を付与してもよい。
本発明の実施形態の電動パワーステアリング装置の構成説明図 本発明の第1実施形態の電動パワーステアリング装置の制御ブロック線図 本発明の第1実施形態の電動パワーステアリング装置におけるシフト量を求めるための制御ブロック線図 本発明の実施形態の電動パワーステアリング装置における操舵トルクと基本アシストトルクとの間の関係を示す図 本発明の第1実施形態の電動パワーステアリング装置におけるローパスフィルタを通過するトルク信号の周波数応答特性を示す図 本発明の第1実施形態の電動パワーステアリング装置における制御手順を示すフローチャート 本発明の第2実施形態の電動パワーステアリング装置の制御ブロック線図 本発明の第2実施形態の電動パワーステアリング装置におけるローパスフィルタを通過するトルク信号の周波数応答特性を示す図 本発明の第2実施形態の電動パワーステアリング装置における制御手順を示すフローチャート
符号の説明
1 電動パワーステアリング装置
10 モータ
20 制御装置
22 トルクセンサ
61 ローパスフィルタ

Claims (3)

  1. 操舵補助力を発生するモータと、
    操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    操舵トルクと基本アシストトルクとの対応関係をアシスト特性として記憶する手段と、
    検出操舵トルクと前記アシスト特性に基づき求められる基本アシストトルクに応じた操舵補助力が発生するように、前記モータを制御する手段とを備え、
    一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクが、戻し操舵状態および保舵状態においては設定操舵速度を超える切り込み操舵状態におけるよりも大きくなるように、記憶された前記アシスト特性が遷移される電動パワーステアリング装置において、
    前記アシスト特性の遷移速度が、切り込み操舵時は戻し操舵時よりも速くなるという設定条件に従い変更されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 操舵補助力を発生するモータと、
    操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    操舵トルクと基本アシストトルクとの対応関係をアシスト特性として記憶する手段と、
    検出操舵トルクと前記アシスト特性に基づき求められる基本アシストトルクに応じた操舵補助力が発生するように、前記モータを制御する手段とを備え、
    一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクが、戻し操舵状態および保舵状態においては設定操舵速度を超える切り込み操舵状態におけるよりも大きくなるように、記憶された前記アシスト特性が遷移される電動パワーステアリング装置において、
    前記アシスト特性の遷移による一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクの変化の量が、車両の運転状態に応じて変更され、
    前記アシスト特性の遷移速度が、そのアシスト特性の遷移による一定の操舵トルクに対応する基本アシストトルクの変化の量が大きい程に遅くなるという設定条件に従い変更されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 検出操舵トルクの値のシフト量を求める手段と、
    その求めたシフト量だけシフトされた検出操舵トルクの値に対応するトルク信号から高周波成分を除去するローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタのカットオフ周波数の変更手段とが設けられ、
    そのシフト量だけシフトされた検出操舵トルクに対応する基本アシストトルクが前記アシスト特性から求められることで、記憶された前記アシスト特性が遷移され、
    前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が変更されることで、前記アシスト特性の遷移速度が変更される請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
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