JP2014024414A - 車両のパワーステアリング制御装置 - Google Patents

車両のパワーステアリング制御装置 Download PDF

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志郎 江副
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Abstract

【課題】走行路形状のみならずドライバの操舵状況を的確に反映してドライバがカーブから直進路への操舵を円滑に違和感なく自然に行う。
【解決手段】車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、前方走行路のカーブ半径Rと操舵角δHとドライバ操舵の切り戻し状態に基づいてカーブから直進路に遷移するカーブ出口における操舵角の中立位置における操舵トルクTsを0に近づく方向に基本アシストトルクTbを補正する基本アシストトルク補正量ΔTaを算出し、基本アシストトルクTbを基本アシストトルク補正量ΔTaで補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部12aに出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に、カーブ出口において適切な操舵フィーリングを実現する車両のパワーステアリング制御装置に関する。
従来より、車両においては、パワーステアリングモータで様々に操舵トルクを発生して操舵支援を行う操舵支援装置が提案され実用化されている。例えば、特開2007−38696号公報(以下、特許文献1)では、車両の前方の走行路を撮像した画像に基づき車両が走行路に沿って走行するように操舵機構に操舵トルクを付与する操舵支援装置において、走行路におけるカーブ出口を検出し、車両がカーブ出口を走行している場合に、カーブ出口時以外の場合と比べてハンドルを切り戻す際の操舵トルクの変化量を大きくして、カーブ出口でのハンドルの切り戻し遅れを抑制し、車両を走行路に追従して走行させるようにした操舵支援装置の技術が開示されている。
特開2007−38696号公報
ところで、上述の特許文献1に開示される操舵支援装置の技術では、ハンドルの切り戻し遅れを抑止してカーブ出口でのレーンキープを保つことは可能となるが、ドライバの操舵意思を主に考慮した場合には、必ずしもカーブ出口の走行路形状に追従するレーンキープ制御がドライバの望む操舵制御と合致するものとは限らず、上述のようなレーンキープ制御により却ってドライバに違和感を感じさせてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、走行路形状のみならずドライバの操舵状況を的確に反映してドライバがカーブから直進路への操舵を円滑に違和感なく自然に行うことができる車両のパワーステアリング制御装置を提供することを目的としている。
本発明の車両のパワーステアリング制御装置の一態様は、車両の運転状態に応じて操舵トルクのアシストトルクを基本アシストトルクとして設定する基本アシストトルク設定手段と、前方走行路の形状を認識する走行路形状認識手段と、上記前方走行路のカーブ半径と操舵角とドライバ操舵の切り戻し状態に基づいてカーブから直進路に遷移するカーブ出口における操舵角の中立位置における操舵トルクを0に近づく方向に上記基本アシストトルクを補正する基本アシストトルク補正量を算出するアシストトルク補正量算出手段と、上記基本アシストトルクを上記基本アシストトルク補正量で補正して操舵トルクをアシストするアクチュエータを駆動制御するステアリング制御手段とを備えた。
本発明による車両のパワーステアリング制御装置によれば、走行路形状のみならずドライバの操舵状況を的確に反映してドライバがカーブから直進路への操舵を円滑に違和感なく自然に行うことが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両の操舵系の構成説明図である。 本発明の実施の一形態に係る操舵制御部の機能ブロック図である。 本発明の実施の一形態に係るパワーステアリング制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る基本アシストトルク補正量算出ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係るカーブ半径補正値算出ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る基本アシストトルクの特性の一例を示す説明図である。 本発明の実施の一形態に係る舵角戻しゲインの特性の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る切り戻し判定値の説明図である。 本発明の実施の一形態に係るカーブ半径算出の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る前方走行路のカーブ半径の変化の説明図である。 本発明の実施の一形態に係るカーブ半径補正値算出処理の説明図で、図11(a)は現在のカーブ半径のリミッタ処理、不感帯処理を示し、図11(b)はカーブ半径偏差のリミッタ処理を示し、図11(c)はカーブ半径補正値を示し、図11(d)は舵角の補正の一例を示す。 本発明の実施の一形態に係る操舵トルクと操舵角のリサジュー線図における補正の効果の説明図で、図12(a)は(左)カーブから直進路へと遷移する走行路を示し、図12(b)は(左)カーブから(右)カーブへと遷移する走行路を示し、図12(c)は、図12(a)、図12(b)の走行路を走行する場合の操舵トルクと操舵角のリサジュー線図の一例を示す。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は電動パワーステアリング装置を示し、この電動パワーステアリング装置1は、ステアリング軸2が、図示しない車体フレームにステアリングコラム3を介して回動自在に支持されており、その一端が運転席側へ延出され、他端がエンジンルーム側へ延出されている。ステアリング軸2の運転席側端部には、ステアリングホイール4が固設され、また、エンジンルーム側へ延出する端部には、ピニオン軸5が連設されている。
エンジンルームには、車幅方向へ延出するステアリングギヤボックス6が配設されており、このステアリングギヤボックス6にラック軸7が往復移動自在に挿通支持されている。このラック軸7に形成されたラック(図示せず)に、ピニオン軸5に形成されたピニオン(図示せず)が噛合されて、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が形成されている。
また、ラック軸7の左右両端はステアリングギヤボックス6の端部から各々突出されており、その端部に、タイロッド8を介してフロントナックル9が連設されている。このフロントナックル9は、操舵輪としての左右輪10L,10Rを回動自在に支持すると共に、キングピン(図示せず)を介して車体フレームに転舵自在に支持されている。
従って、ステアリングホイール4を操作し、ステアリング軸2、ピニオン軸5を回転させると、このピニオン軸5の回転によりラック軸7が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル9がキングピン(図示せず)を中心に回動して、左右輪10L,10Rが左右方向へ転舵される。
また、ピニオン軸5にアシスト伝達機構11を介して、電動モータ12が連設されており、この電動モータ12にてステアリングホイール4に加える操舵トルクをアシストする。電動モータ12は、後述する操舵制御部20で設定される制御量(本実施の形態ではアシストトルクTa)でモータ駆動部12aを介して駆動制御される。尚、制御量は、アシストトルクTaに対応する電流値であっても良い。
操舵制御部20には、車速Vを検出する車速センサ31、操舵角δHを検出する操舵角センサ32、ステアリングホイール4に加えられた操舵トルクTsを検出する操舵トルクセンサ33、ステレオカメラ34aからの画像情報を処理して前方の走行路形状を認識する走行路形状認識手段としての前方環境認識装置34が接続されている。
ステレオカメラ34aは、固体撮像素子を用いた1組の(左右の)カメラで構成され、各カメラは、それぞれ車室内の天井前方に一定の基線長をもって取り付けられており、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像し、画像データを前方環境認識装置34に出力する。
前方環境認識装置34は、ステレオカメラ34aで撮像した画像を高速処理する画像処理エンジンを備え、この画像処理エンジンの出力結果と自車両の走行情報(自車速V等の走行情報)に基づいて認識処理を行う処理ユニットとして構成されている。この前方環境認識装置34におけるステレオカメラ34aの画像処理は、例えば、次のように行われる。
すなわち、前方環境認識装置34は、まず、ステレオカメラ34aで撮像した自車両の進行方向の1組のステレオ画像対に対し、対応する位置のずれ量から距離情報を求め、距離画像を生成する。そして、このデータを基に、周知のグルーピング処理を行い、予め記憶しておいた3次元的な道路形状データ、側壁データ、立体物データ等の枠(ウインドウ)と比較し、白線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データを抽出すると共に、立体物を、車両、横断歩行者、その他の立体物等の種別に分類して抽出する。これらのデータは、図9に示すように、自車両を原点として、自車両の前後方向をZ軸、幅方向をX軸とする座標系でのデータとして演算され、白線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、及び、立体物の種別、自車両からの距離、速度(距離の時間微分値+自車速V)、加速度(速度の時間微分値)、中心位置、両端位置等が立体物情報として操舵制御部20へ出力される。この際、特に道路形状については、例えば左白線と右白線との間の中央部分を連続した曲線(或いは直線)が自車の前方走行路として推定されて操舵制御部20へ出力される。尚、本実施の形態では、自車の前方走行路の形状を、ステレオカメラ34aからの画像情報を基に認識するようになっているが、他に、単眼カメラや、カラーカメラからの画像情報を基に認識する車両運転支援装置に対しても適用可能で、また、このようなカメラに、ミリ波レーダ、車々間通信等の他の認識センサを組み合わせても適用できることは云うまでもない。また、公知のナビゲーション装置を基に得られる地図情報や、インフラクトラクチャーにより提供される地図情報による道路形状を基に認識するようにしても良い。
上述のようにして認識される道路形状(前方走行路)は、その座標位置とその座標位置でのカーブ半径Rが算出され、座標情報として共に出力される。前方の予め設定した距離(前方注視距離:自車速・設定時間)Zsにおけるカーブ半径Rsは、図9に示すように、前方走行路の予め設定した距離Zsの座標を(Xs,Zs)とすると、例えば、以下の(1)式により、算出される。
Rs=(Xs+Zs)/(2・Xs) …(1)
操舵制御部20は、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、前方走行路のカーブ半径Rと操舵角δHとドライバ操舵の切り戻し状態に基づいてカーブから直進路に遷移するカーブ出口における操舵角の中立位置における操舵トルクTsを0に近づく方向に基本アシストトルクTbを補正する基本アシストトルク補正量ΔTaを算出し、基本アシストトルクTbを基本アシストトルク補正量ΔTaで補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部12aに出力するように構成されている。尚、本発明の実施の形態では、例として、左旋回方向を(+)、右旋回方向を(−)の符号として、以下特に説明しないが、これらの両方向が常に考慮されて制御されるものである。
このため、操舵制御部20は、図2に示すように、基本アシストトルク設定部21、基本アシストトルク補正量算出部22、アシストトルク算出部23から主要に構成されている。
基本アシストトルク設定部21は、車速センサ31から車速Vが入力され、操舵トルクセンサ33から操舵トルクTsが入力される。そして、例えば、図6に示すような、予め実験・計算等により設定しておいたマップを参照して、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、アシストトルク算出部23に出力する。尚、上述の基本アシストトルクTbの設定は、あくまでも一例であり、公知の、他のパラメータによるマップ・計算式、特性の異なるマップ・計算式を用いて設定するようにしても良い。このように、基本アシストトルク設定部21は、基本アシストトルク設定手段として設けられている。
基本アシストトルク補正量算出部22は、前方走行路のカーブ半径Rと操舵角δHとドライバ操舵の切り戻し状態に基づいて、カーブから直進路に遷移するカーブ出口における操舵角の中立位置における操舵トルクを0に近づく方向に基本アシストトルクTbを補正する基本アシストトルク補正量ΔTaを算出するアシストトルク補正量算出手段として設けられており、舵角戻しゲイン設定部22a、切り戻し判定値算出部22b、カーブ半径補正値算出部22c、基本アシストトルク補正量算出部22dから主要に構成されている。
舵角戻しゲイン設定部22aは、操舵角センサ32から操舵角δHが入力される。そして、例えば、図7に示すような、予め実験、計算等により設定しておいた操舵角δHに応じた舵角戻しゲインの特性のマップやテーブルを参照して、舵角戻しゲインGθを設定し、基本アシストトルク補正量算出部22dに出力する。後述するように、この舵角戻しゲインGθは、基本アシストトルク補正量ΔTaを算出するにあたり、乗算するゲインとなっており、本実施の形態では、操舵角の絶対値|δH|が大きくなるほど基本アシストトルク補正量の絶対値|ΔTa|が大きくなるように舵角戻しゲインGθを大きく設定する特性となっている。尚、この舵角戻しゲインGθは、更に、車速V等の他のパラメータにより可変設定されるようにしても良い。
切り戻し判定値算出部22bは、操舵角センサ32から操舵角δHが入力され、操舵トルクセンサ33から操舵トルクTsが入力される。そして、例えば、以下の(2)、(3)、(4)式の何れかにより、切り戻し判定値Vjを算出し、基本アシストトルク補正量算出部22dに出力する。
SIGN(Ts・(dδH/dt))>0:Vj=+1 …(2)
SIGN(Ts・(dδH/dt))<0:Vj=−1 …(3)
Ts・(dδH/dt)=0 :Vj=0 …(4)
ここで、SIGN(Ts・(dδH/dt))は、Ts・(dδH/dt)の符号を示す。
すなわち、図8の横軸を操舵角δH、縦軸を操舵トルクTsとする座標上に描かれる操舵状態のリサジュー線図上において、上述の(2)式で示される切り戻し判定値Vjは、操舵トルクTsが正となり操舵角δHが負から0となるまでの第2象限の領域と、操舵トルクTsが正の値で操舵角δHが0となってから、SHで示す、保舵状態(上述の(4)式)となるまでの第1象限の領域、及び、これら第1、第2象限の領域と原点Oに対して点対称の第3、第4象限の領域の実線の領域となっている。
また、図8のリサジュー線図上において、上述の(3)式で示される切り戻し判定値Vjは、保舵状態SHから操舵トルクTsが0となるまでの第1象限の領域と、この第1象限の領域と原点Oに対して点対称の第3象限の破線の領域となっている。
カーブ半径補正値算出部22cは、前方環境認識装置34から認識した道路形状(前方走行路)の座標が、その座標におけるカーブ半径Rと共に入力される。そして時々刻々入力される前方走行路の座標と、その座標におけるカーブ半径Rを基に、図10に示すように、現在のカーブ半径R0と設定時間(t秒)後におけるカーブ半径R1を算出し、このカーブ半径R0とカーブ半径R1を用いてカーブ半径補正値Tr1を算出して基本アシストトルク補正量算出部22dに出力する。
このカーブ半径補正値算出部22cで実行されるカーブ半径補正値Tr1の算出を図5のフローチャートと図11を用いて説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)301で、算出された現在のカーブ半径R0に対し、図11(a)に示すように、予め設定しておいた上限値(RH)でリミッタ処理して、略直線路での場合を制御対象から除き、また、予め設定しておいた閾値RLで不感帯処理して、未だカーブを旋回中であり、カーブ出口に到達しない場合を制御対処から除く。
次に、S302に進み、設定時間(t秒)後におけるカーブ半径R1から現在のカーブ半径R0を減算して、カーブ半径偏差ΔR(=R1−R0)を算出する。
次いで、S303に進み、カーブ半径偏差ΔRを予め設定しておいた上限値ΔRHでリミッタ処理を行い、カーブ半径偏差ΔRから判断できるカープ入口からカーブ出口までの値を切り分け(図11(b)参照)、この切り分けた値とS301でリミッタ/不感帯処理した現在のカーブ半径R0を乗算して、カーブ出口のみの値に切り分けて、このカーブ出口のみの値を、更に、下限値0でリミッタ処理する(図11(c)参照)。
次に、S304に進み、S303の下限値0でリミッタ処理した値を絶対値処理して、カーブ半径補正値Tr1として算出してルーチンを抜ける。
このように、カーブ半径補正値算出部22cでは、前方走行路のカーブ半径の変化が小さくなり、且つ、現在のカーブ半径が大きくなっていく際にカーブ出口を判断し、カーブ出口における現在のカーブ半径R0とカーブ半径偏差ΔRとを乗算して得られるカーブ出口の度合いに応じてカーブ半径補正値Tr1を算出するようになっている。
基本アシストトルク補正量算出部22dは、舵角戻しゲイン設定部22aから舵角戻しゲインGθが入力され、切り戻し判定値算出部22bから切り戻し判定値Vjが入力され、カーブ半径補正値算出部22cからカーブ半径補正値Tr1が入力される。そして、以下の(5)式により、基本アシストトルク補正量ΔTaを算出してアシストトルク算出部23に出力する。
ΔTa=Gθ・Tr1・Vj …(5)
アシストトルク算出部23は、基本アシストトルク設定部21から基本アシストトルクTbが入力され、基本アシストトルク補正量算出部22の基本アシストトルク補正量算出部22dから基本アシストトルク補正量ΔTaが入力される。そして、例えば、以下の(6)式により、基本アシストトルク補正量ΔTaで基本アシストトルクTbを補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部21に出力する。
Ta=Tb+ΔTa …(6)
このように、アシストトルク算出部23は、ステアリング制御手段として設けられている。
次に、上述の操舵制御部20で実行されるパワーステアリング制御を、図3、4のフローチャートで説明する。
まず、S101で、必要なパラメータ、すなわち、車速V、操舵角δH、操舵トルクTs、前方の走行路形状の座標とその座標におけるカーブ半径Rが読み込まれる。
次に、S102に進み、基本アシストトルク設定部21で、上述の如く、予め設定しておいたマップ(例えば、図6に示す)を参照して、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定する。
次いで、S103に進み、基本アシストトルク補正量算出部22で、以下の図4のフローチャートに従って、基本アシストトルク補正量ΔTaを算出する。
そして、S104に進み、アシストトルク算出部23で、前述の(6)式により、アシストトルクTaを算出し、モータ駆動部12aに出力してプログラムを抜ける。
上述のS103で実行される基本アシストトルク補正量ΔTaの算出は、図4のフローチャートに示すように、まず、S201で、舵角戻しゲイン設定部22aで、例えば、図7に示すような、予め実験、計算等により設定しておいた操舵角δHに応じた舵角戻しゲインの特性のマップやテーブルを参照して、舵角戻しゲインGθを設定する。
次いで、S202に進み、切り戻し判定値算出部22bで、例えば、前述の(2)、(3)、(4)式の何れかにより、切り戻し判定値Vjを算出する。
次に、S203に進んで、カーブ半径補正値算出部22cで、前述の如く、図5のフローチャートに従って、現在のカーブ半径R0と設定時間(t秒)後におけるカーブ半径R1を算出し、このカーブ半径R0とカーブ半径R1を用いてカーブ半径補正値Tr1を算出する。
そして、S204に進み、基本アシストトルク補正量算出部22dで、前述の(5)式により、基本アシストトルク補正量ΔTaを算出してルーチンを抜ける。
このように、本発明の実施の形態によれば、車速Vと操舵トルクTsを基に基本アシストトルクTbを設定し、前方走行路のカーブ半径Rと操舵角δHとドライバ操舵の切り戻し状態に基づいてカーブから直進路に遷移するカーブ出口における操舵角の中立位置における操舵トルクTsを0に近づく方向に基本アシストトルクTbを補正する基本アシストトルク補正量ΔTaを算出し、基本アシストトルクTbを基本アシストトルク補正量ΔTaで補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部12aに出力する。このため、走行路形状のみならずドライバの操舵状況を的確に反映してドライバがカーブから直進路への操舵を円滑に違和感なく自然に行うことが可能となる。
すなわち、ステアリング特性には、タイヤ側からの逆入力や振動等を考慮してフリクションが設定されており、例えば、走行路が、図12(a)に示すような、左カーブから直進路に遷移するA点(左カーブ)→B点(カーブ出口)→C点(直進路)を走行する場合では、操舵角δH−操舵トルクTsの関係は、図12(c)に示す、A点→B、C点と遷移することが理想である。
これに対し、走行路が、図12(b)に示すような、左カーブから右カーブに遷移するA点(左カーブ)→B’点(カーブ連結部)→C’点(右カーブ)を走行する場合では、操舵角δH−操舵トルクTsの関係は、図12(c)に示す、A点→B’点→C’点と遷移する方が滑らかに切り返すことができる。
本願では、このような問題を解決するため、例え、カーブ出口までの操舵波形が同じであっても、その前方の走行路に応じて、図12(a)に示すような、カーブから直進路に遷移する走行路においては、操舵角の中立位置における操舵トルクTsを0に近づく方向に基本アシストトルクTbを補正する基本アシストトルク補正量ΔTaを算出し、基本アシストトルクTbを基本アシストトルク補正量ΔTaで補正して制御量(アシストトルクTa)としてモータ駆動部12aに出力するものとなっている。すなわち、図12(c)における、A点→B’点→C’点と遷移する特性を、A点→B、C点と遷移する特性に補正するものである。
換言すれば、この基本アシストトルク補正量ΔTaによる補正を行った場合の操舵角δHは、図11(d)に示すように、基本アシストトルク補正量ΔTaの補正の無い状態では、δH0からδH1へとなる特性(破線)が、基本アシストトルク補正量ΔTaの補正の有る状態では、δH0からδH2となる特性(実線)となるものである。この際、基本アシストトルク補正量ΔTaは、単に走行路の形状だけではなくドライバの操舵状況に応じて設定されるため、単にレーンキープを良好に保つだけではなく、あくまでもドライバの操舵意思を主要に考慮して、カーブ出口での操舵を自然に違和感無く制御することが可能となっている。
1 電動パワーステアリング装置
4 ステアリングホイール
5 ピニオン軸
11 アシスト伝達機構
12 電動モータ
12a モータ駆動部
20 操舵制御部
21 基本アシストトルク設定部(基本アシストトルク設定手段)
22 基本アシストトルク補正量算出部(アシストトルク補正量算出手段)
22a 舵角戻しゲイン設定部
22b 切り戻し判定値算出部
22c カーブ半径補正値算出部
22d 基本アシストトルク補正量算出部
23 アシストトルク算出部(ステアリング制御手段)
31 車速センサ
32 操舵角センサ
33 操舵トルクセンサ
34 前方環境認識装置(走行路形状認識手段)
34a ステレオカメラ

Claims (5)

  1. 車両の運転状態に応じて操舵トルクのアシストトルクを基本アシストトルクとして設定する基本アシストトルク設定手段と、
    前方走行路の形状を認識する走行路形状認識手段と、
    上記前方走行路のカーブ半径と操舵角とドライバ操舵の切り戻し状態に基づいてカーブから直進路に遷移するカーブ出口における操舵角の中立位置における操舵トルクを0に近づく方向に上記基本アシストトルクを補正する基本アシストトルク補正量を算出するアシストトルク補正量算出手段と、
    上記基本アシストトルクを上記基本アシストトルク補正量で補正して操舵トルクをアシストするアクチュエータを駆動制御するステアリング制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両のパワーステアリング制御装置。
  2. 上記アシストトルク補正量算出手段は、操舵角の絶対値が大きくなるほど上記基本アシストトルク補正量の絶対値が大きくなるように設定することを特徴とする請求項1記載の車両のパワーステアリング制御装置。
  3. 上記アシストトルク補正量算出手段は、操舵トルクと操舵速度に基づいてドライバ操舵の切り戻し状態を判定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両のパワーステアリング制御装置。
  4. 上記アシストトルク補正量算出手段は、少なくとも上記前方走行路のカーブ半径の変化に基づいて上記基本アシストトルク補正量の絶対値を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両のパワーステアリング制御装置。
  5. 上記アシストトルク補正量算出手段は、上記前方走行路のカーブ半径の変化が小さくなり、且つ、現在のカーブ半径が大きくなっていく際に上記カーブ出口を判断し、該カーブ出口の度合いに応じて上記基本アシストトルク補正量の絶対値を算出することを特徴とする請求項4記載の車両のパワーステアリング制御装置。
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