JP4571943B2 - 角速度センサ - Google Patents

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Description

本発明は、手振れ防止カメラ、カーナビゲーション装置などに使用され、物体の角速度を検出する角速度センサに関するものである。
近年、低コスト化及び小型化を図ることを目的とした角速度センサとして、半導体製造プロセス等における技術を応用して種々の機械要素の小型化を実現するMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いてシリコンウェハに振動子を形成し、このシリコンウェハを2枚のガラス基板で挟み込んで振動子を封止した構成をなす角速度センサが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
図10は、特許文献1に開示された従来の角速度センサの構成図である。角速度センサ60は、一対のガラス基板61,62と、両ガラス基板61,62の間に形成された重り71,ベース73及びT字形の支持ビーム72を有する振動子74が加工されたシリコンフレーム70とから構成されており、ガラス/シリコン/ガラスの三層構造になっている。上側のガラス基板61にはコンタクトホール63が空けられており、シリコンフレーム70には、コンタクトホール63に嵌められて振動子74を封止する柱64が形成されている。コンタクトホール63には金属がスパッタリングされており、このコンタクトホール63にワイヤボンディングされて、ガラス基板61に設けられている電極と電気的に接続されている。
ガラス基板61の下面には、放射方向に延びる櫛歯状の静電駆動用電極61aと、一対の容量検出用電極61bと、容量検出用電極61bの両側の二対の振動姿勢制御用電極61cとが設けられている。下側のガラス基板62の上面には、静電駆動用電極61aに対向する櫛歯状の静電駆動用電極62aと、容量検出用電極61b及び振動姿勢制御用電極61cに対向する一対の容量検出用電極62bとが設けられている。振動子74の円環状をなす重り71の上下面の静電駆動用電極61a,62aに対応する領域に放射状の溝76が形成されており、この溝76の凸部及び凹部に電極が形成されている。支持ビーム72の両端が重り71に連結され、支持ビーム72は重り71を中空に支持している。
静電駆動用電極61a,62aと振動子74の重り71の電極との間に駆動電圧が印加されると、静電駆動用電極61a,62aにはその接離方向に静電力が作用し、振動子74が2軸回りに回転振動される。ここで、x軸回りの角速度が加えられた場合、振動子74は、コリオリ力が作用することによって、y軸回りに振動する。この振動によって、容量検出用電極61b,62bと振動子74の重り71の表面との距離が変動することなり、これらの間の容量が変動するので、この容量変化を検出することにより、加えられた角速度を検出できる。
特開平11−264729号公報
特許文献1に記載された角速度センサにあっては、ガラス基板上に電極を設けて、それから配線取り出し用のスルーホールまで配線を施すため、金属の配線が封止部を横切り、振動子の封止の信頼性が低いという問題がある。また、シリコンユニットのエッチング深さとガラス基板上の電極の厚さとでキャパシタンスのギャップが規定されるが、エッチング深さの加工ばらつきを小さくすることは、エッチング幅の加工ばらつきを小さくすることに比べて困難である。これは、マスクパターンを利用すればエッチング幅の正確な加工は容易に行えるのに対して、エッチング深さはエッチング時間で制御されるがエッチング時間はエッチング条件に大いに影響されるためその制御が難しいからである。よって、均一な特性を有する角速度センサを量産できないという問題がある。
また、米国特許第5616864号には、中心部で支持された共振子としてのリング部の外側に静電駆動用の電極及び容量検出用の電極を形成した平面リング構造の角速度センサが開示されている。このような平面リング構造の角速度センサでは、cosnθモード(n:モード次数)の振動を利用して角速度を検出する。cosnθモードを用いる振動型の角速度センサ(ジャイロ)では、駆動する1次振動の固有振動数と角速度で発生するコリオリ力により励起される2次振動の固有振動数とが近い方が検出精度は良好である。しかしながら、リング部の加工誤差などによって両固有振動数はずれるため、2つの振動モードでの共振周波数を正確に整合させる必要がある。そこで、米国特許第5616864号では、静電駆動用の電極を利用して、リング部とこの静電駆動用の電極との間に固定直流オフセット電圧を印加することにより、2つの振動モードでの共振周波数を差分的に調整している。
静電駆動用の電極を振動周波数調整用の電極として併用させているので、制御回路が複雑になるという問題がある。また、静電駆動用の電極に直流オフセット電圧を印加することは容易であるが、容量検出用の電極に直流オフセット電圧を印加することは回路構成上困難であるため、振動周波数の調整用に容量検出用の電極は使用できない。よって、振動周波数の調整用に使用できる電極の数が少なくなり、限定された角度位置のみでの電極の使用に限定され、総面積も小さくなるので、モード周波数の整合機能が制限されるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、振動子の封止性を向上でき、均一な特性の製品を容易に量産できる角速度センサを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、回路構成が複雑でなく、モード周波数の調整を精度良く行える角速度センサを提供することにある。
本発明の角速度センサは、検出対象の角速度に応じて振動状態が変化するリング部を有する振動子を形成した半導体基板を備えた角速度センサにおいて、前記振動子の固有振動数に対応した交流電圧を印加して前記振動子に1次振動を励起する前記振動子の静電駆動用の電極と、前記振動子に生じた振動を容量変化に基づいて検出する前記振動子の容量検出用の電極とを、前記半導体基板の前記リング部外側にのみ形成してあり、電圧を与えて前記振動子との間に静電力を生じさせることで前記振動子における1次振動及び2次振動での固有振動数を合わせ込む前記振動子の振動周波数調整用の電極を、前記リング部内側にのみ形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、検出対象の角速度に応じて振動状態が変化するリング部を有する振動子を形成した半導体基板を備えた角速度センサにおいて、前記振動子の固有振動数に対応した交流電圧を印加して前記振動子に1次振動を励起する前記振動子の静電駆動用の電極と、前記振動子に生じた振動を容量変化に基づいて検出する前記振動子の容量検出用の電極とを、前記半導体基板の前記リング部内側にのみ形成してあり、電圧を与えて前記振動子との間に静電力を生じさせることで前記振動子における1次振動及び2次振動での固有振動数を合わせ込む前記振動子の振動周波数調整用の電極を、前記リング部外側にのみ形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動周波数調整用の電極の周囲に、前記リング部と同電位の部分を形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動子、前記半導体基板、前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、及び前記振動周波数調整用の電極は、同一材料で作成されていることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記同一材料はシリコンであることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、前記振動周波数調整用の電極及び前記半導体基板は、実質的に同じ平面上にあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動周波数調整用の電極の隣り合う電極間の設置角度差Δφが、Δφ<90°/n(n:前記振動子の振動モードのモード次数)を満たすことを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動周波数調整用の電極の個数は、3×2n、4×2nまたは5×2nである(n:前記振動子の振動モードのモード次数)ことを特徴とする。
本発明の角速度センサは、一組が3個、4個または5個の振動周波数調整用の電極からなる複数組の振動周波数調整用の電極を、360°/2n(n:前記振動子の振動モードのモード次数)の間隔で前記リング部の内側または外側に形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記複数組の間で対応する振動周波数調整用の電極が存在しており、各組の対応する振動周波数調整用の電極には同じ電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記複数組の間で対応する振動周波数調整用の電極が存在しており、各組の対応する振動周波数調整用の電極に独立的に電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動子は、前記半導体基板の中心部でその一端が支持され、その他端が前記リング部に連なる複数の梁部を有することを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動子は、前記半導体基板の前記リング部外側でその一端が支持され、その他端が前記リング部に連なる複数の梁部を有することを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記振動周波数調整用の電極と前記梁部との間に、前記リング部と同電位の部分を形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記同電位の部分に突起部を形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記容量検出用の電極からの検出信号を増幅する増幅回路を前記半導体基板に形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記半導体基板は2枚の支持基板で挟まれており、前記振動子、前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、及び前記振動周波数調整用の電極を収容するキャビティを形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、及び前記振動周波数調整用の電極、及び前記振動子を支える中心部の少なくとも1つを、前記2枚の支持基板の一方に接合させて形成してあることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記キャビティにゲッターを設けてあり、前記キャビティ内の雰囲気が100mTorr以下であることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記キャビティに不活性ガスまたはゲッターに吸着されないガスが封入されていることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記2枚の支持基板の一方に、前記静電駆動用の電極に接続する第1配線と該第1配線近傍の第2配線とが設けられており、前記第1配線及び第2配線夫々に逆位相の電圧を印加するように構成したことを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記2枚の支持基板の一方に、前記振動周波数調整用の電極に電圧を印加するための配線パターンが形成されていることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記配線パターンの本数は、前記振動周波数調整用の電極の個数/2n(n:前記振動子の振動モードのモード次数)本であり、前記各配線パターンには、360°/2n毎に設置された複数の前記振動周波数調整用の電極が接続されていることを特徴とする。
本発明の角速度センサは、前記静電駆動用の電極及び前記容量検出用の電極と前記リング部との距離に対する前記半導体基板の厚さの比を8以上としてあることを特徴とする。
本発明の角速度センサにあっては、半導体基板内に静電駆動用の電極及び容量検出用の電極を形成している。よって、特許文献1の角速度センサに比べて、振動子の封止特性が良好となる。また、キャパシタのギャップは振動子と静電駆動用の電極及び容量検出用の電極とのギャップで規定されるが、振動子とこれらの電極とを半導体基板の同一平面に形成しているため、このギャップは正確な制御が容易であるエッチング幅に依存することになり、均一な特性を有する角速度センサの量産が容易である。
本発明の角速度センサにあっては、静電駆動用の電極と、容量検出用の電極と、振動周波数調整用の電極とを各別に、半導体基板のリング部内側または外側に形成している。例えば、半導体基板のリング部外側に静電駆動用の電極及び容量検出用の電極を形成して、そのリング部内側に振動周波数調整用の電極を形成した構成、またはこれとは逆に、半導体基板のリング部内側に静電駆動用の電極及び容量検出用の電極を形成して、そのリング部外側に振動周波数調整用の電極を形成した構成とする。よって、米国特許第5616864号のように、振動周波数の調整に静電駆動用の電極を併用することがないので、制御回路は単純で簡略化された構成となる。また、リング部に沿って、振動周波数調整用の電極を均等配置できるので、周波数の整合を精度良く行える。
本発明の角速度センサにあっては、振動子、半導体基板、静電駆動用の電極、容量検出用の電極、及び振動周波数調整用の電極が、実質的に同一平面上で、例えばシリコンなどの同一材料で構成されている。よって、MEMSの加工技術の適用が容易である。
振動周波数調整用の電極をリング部に沿って配置する場合に、隣り合う電極間の設置角度ΔφがΔφ<90°/n(n:モード次数)の条件を満たすようにする。振動周波数調整用の電極間の角度分離がモード角分離よりも小さくなる要求を満たすことにより、振動周波数の調整を確実に行える。なお、振動周波数調整用の電極の個数は、3×2n、4×2nまたは5×2n(n:モード次数)の何れであっても良い。
本発明の角速度センサにあっては、3個、4個または5個の振動周波数調整用の電極から構成される各セットを360°/2n(n:モード次数)の間隔でリング部の内側または外側に形成している。n次の振動モードでは、360°/2n毎に対称性があるため、このような電極配置により、電極の総面積が大きくなって、周波数調整範囲が広がる。このような電極配置とする場合、各セット間において対応する電極、言い換えると360°/2nの間隔を隔てて配置されている電極に同じ電圧を印加するように構成しても良いし、または、これらの対応する各電極に異なる電圧を印加するように構成しても良い。前者の構成の場合には、配線パターンの簡素化、及び電圧源の個数の減少化を図れ、後者の構成の場合には、高い精度の周波数調整を図れる。
一般的な角型の振動子の場合には、周囲から延びるビーム(梁)によって固定されることが多く、この場合、ガラス/シリコン/ガラスの異種材料の構成では、温度変化時に膨張係数の差異に基づいて生じる内部応力の影響を強く受けるため、温度特性が悪くなることがある。これに対して、本発明の角速度センサでは、半導体基板の中心部で支持された複数の梁部に連なるリング部を有する振動子を使用しているため、温度変化時でも振動子に働く内部応力の変化が小さく、温度変化の影響を受けることがない。
本発明の角速度センサにあっては、振動周波数調整用の電極と梁部との間にリング部と同電位の部分(プレート)を設けている。よって、これらの振動周波数調整用の電極と梁部との間に静電引力が作用することを防止する。また、リング部と同電位である部分(プレート)に突起部を形成している。外部衝撃によって振動子が位置変動した場合に、この突起部により振動子は、プレートに先に衝突し、静電駆動用の電極及び容量検出用の電極に接着することがない。
本発明の角速度センサにあっては、容量検出用の電極での検出信号を増幅する増幅回路を半導体基板に形成しており、回路構成を小型化するとともに、検出信号以外の外乱成分(ノイズ)の入力を少なくする。
本発明の角速度センサにあっては、半導体基板がガラスまたはシリコン製の2枚の支持基板で挟まれ、静電駆動用の電極、容量検出用の電極、及び/または振動周波数調整用の電極が、上側の支持基板にのみ接合させている、すなわち、上側の支持基板につり下げて固定しているため、下側の支持基板に大きなキャビティを設けることができるとともに、ゲッターの設置面積を広くとれる。
本発明の角速度センサにあっては、Q値を所定以上にするために、下側の支持基板にゲッターを設けて振動子の雰囲気を低圧に保っている。一方でQ値の温度係数が高くならないように、振動子の雰囲気を所定の圧力に保つ必要があるため、不活性ガスまたはゲッターに吸着されないガスをキャビティに封入している。
本発明の角速度センサにあっては、上側の支持基板に、静電駆動用の電極に接続する第1配線と第1配線近傍の第2配線とを設け、第2配線に第1配線とは逆位相の電圧を印加するようにしている。静電駆動用の第1配線が、容量検出用の電極の上方を通った場合、クロストークが生じるため、第1配線の近傍に配した第2配線に逆位相の電圧を印加してこのクロストーク成分をキャンセルする。よって、容量検出用の電極はクロストークの影響を受けない。
本発明の角速度センサにあっては、上側の支持基板に、振動周波数調整用の電極の個数/2n(n:モード次数)本の配線パターンが形成され、各配線パターンには、360°/2n毎に設置された複数の振動周波数調整用の電極が接続されている。よって、同じ機能を有する複数の振動周波数調整用の電極をまとめて1つの配線パターンに接続させるため、配線パターンの簡略化を図れる。
本発明の角速度センサにあっては、静電駆動用の電極/容量検出用の電極及びリング部の距離と半導体基板の厚さとの比(アスペクト比)を調整する、具体的にはその比を8以上とすることにより、振動子の雰囲気が100mTorr以下であってもQ値の制御を容易とする。
本発明では、半導体基板内に静電駆動用の電極と容量検出用の電極と振動周波数調整用の電極とを形成するようにしたので、振動子の封止特性を向上できるとともに、制御回路が複雑でなくなり、均一な特性を有する角速度センサを容易に量産することができる。また、振動子をリング形状としているので、ガラス/シリコン/ガラスなどの異種材料の構成であっても、温度変化の影響を受けることなく、角速度を正確に検出することができる。例えば、振動周波数調整用の電極を振動子のリング部の内側に設けるようにしたので、リング部の内側領域を有効に利用でき、また、静電駆動用の電極及び容量検出用の電極の面積を大きく取れて十分に大きい容量を得ることができると共に、振動周波数調整用の電極の面積を大きく取れて振動周波数の高精度の調整を行うことができる。
本発明では、振動子、半導体基板、静電駆動用の電極、容量検出用の電極、及び振動周波数調整用の電極を、同一材料(シリコン)にて構成するようにしたので、MEMSの加工技術を用いて、これらの微細な構造物を高精度に作製することができる。
本発明では、隣り合う電極間の設置角度ΔφがΔφ<90°/n(n:モード次数)を満たすようにしたので、振動周波数の調整を確実に行うことができる。
本発明では、3個、4個または5個の振動周波数調整用の電極を1セットとして、各セットを360°/2n(n:モード次数)の間隔でリング部の内側または外側に形成するようにしたので、振動周波数調整用の電極の総面積を大きくできて、周波数調整範囲を広げることができる。
本発明では、梁部及びリング部と同電位のプレートを振動周波数調整用の電極と梁部との間に設けるようにしたので、振動周波数調整用の電極と梁部との間に静電引力が作用することを防止できる。また、梁部及びリング部と同電位であるプレートに突起部を形成するようにしたので、外部衝撃によって振動子が位置変動した場合でも、振動子が静電駆動用の電極及び容量検出用の電極に接着することを防止することができる。
本発明では、容量検出用の電極での検出信号を増幅する増幅回路を半導体基板に形成するようにしたので、回路構成を小型化できるとともに、検出信号の外乱入力を少なくして正確な検出結果を得ることができる。
本発明では、静電駆動用の電極、容量検出用の電極、及び/または振動周波数調整用の電極を上側の支持基板に接合させるようにしたので、これらの電極下方にある下側の支持基板に広いキャビティを形成できるとともに、ゲッタの設置面積を確保することができる。
本発明では、下側の支持基板のキャビティ内にゲッターを設け、振動子の雰囲気を低圧(100mTorr以下)に保つようにしたので、Q値を所定以上にすることができる。また、不活性ガスまたはゲッターに吸着されないガスをキャビティに封入して、静電駆動用の電極及び容量検出用の電極とリング部との距離に対する半導体基板の厚さの比(アスペクト比)を8以上とするようにしたので、振動子の雰囲気が100mTorr以下であっても、Q値を非常に高くさせずに所望の値に容易に制御することができる。
本発明では、支持基板上の静電駆動用の第1配線の近傍に、第1配線と逆位相の電圧を印加する第2配線を設けるようにしたので、容量検出用の電極に及ぼされるクロストークの影響を抑制することができる。
本発明では、上側の支持基板に形成された振動周波数調整用の電極の個数/2n(n:モード次数)本の配線パターンそれぞれに、360°/2n毎に設置された複数の振動周波数調整用の電極を接続するようにしたので、配線パターンの簡素化を実現することができる。
本発明に係る角速度センサの断面構成図である。 本発明に係る角速度センサのシリコンウェハの平面図である。 本発明に係る角速度センサにおけるプレートの拡大図である。 本発明に係る角速度センサでの1次振動及び2次振動の状態を示す図である。 振動周波数調整用の電極の配置例を示す模式図である。 振動周波数調整用の電極の配置例を示す模式図である。 静電駆動用の電極に接続されるガラス基板上の金属配線の模式図である。 振動周波数調整用の電極に接続されるガラス基板上の配線パターンを示す模式図である。 本発明に係る角速度センサの製造工程を示す断面図である。 従来の角速度センサの構成図である。
符号の説明
1 シリコンウェハ(半導体基板)
2,3 ガラス基板
10 振動子
11 中心部
12 梁部(ビーム)
13 リング部
21a,21b 静電駆動用の電極(駆動電極)
21e,21f 容量検出用の電極(検出電極)
22,24,26,28 ギャップ
23 振動周波数調整用の電極(調整電極)
25 プレート
25a,25b 突起部
27 パッド
29 増幅回路
31 スルーホール
32 パッド
33,34 キャビティ
35 ゲッター
36 ワイヤ
41 金属配線(第1配線)
42 電圧源
43 金属配線(第2配線)
51 配線パターン
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る角速度センサの断面構成図、図2は本発明に係る角速度センサのシリコンウェハの平面図である。
平面リング共振器構造を用いた角速度センサでは、振動のモード次数をnとした場合に、任意のnによるcosnθモードの対を用いても動作が可能である。しかしながら、高次モードでは、モード結合係数が低下し、またモードの形が複雑になるため、実用的には低次モード(n=2,n=3)が広く用いられている。以下の実施の形態では、n=2である例、つまりcos2θモードを用いた例について説明する。
本発明の角速度センサは、MEMS技術を用いて後述する振動子、各種の電極などを形成している半導体基板としてのシリコンウェハ1(例えば、厚さ100〜300μm)を、パイレックス(登録商標)ガラスからなる支持基板としての2枚のガラス基板2,3で挟み込んだ構成をなしており、ガラス/シリコン/ガラスの3層構造を採っている。そして、ガラス基板2,3は、シリコンウェハ1に形成された振動子10を低圧に封止している。振動子10は、中心部11で支持されて周方向に8等配して延在する8本の梁部(ビーム)12と、これらの8本の梁部12に連結された環状のリング部13とを有する。梁部12の一端は中心部11に支持され、その他端はリング部13に接続されており、梁部12がリング部13を支持している。
リング部13の外側には、リング部13から適宜(例えば10μm程度)のギャップ22を空けて、8個の電極21(21a〜21h)が等配的に形成されている。対向する電極同士は、同じ機能を有しており、電極21a及び21bは、振動子10に1次振動を起こさせるための静電駆動用の電極(以下単に駆動電極とも言う)であり、電極21c及び21dは、振動子10に生じた1次振動を検出するための電極であり、電極21e及び21fは、振動子10に生じた2次振動を検出するための容量検出用の電極(以下単に検出電極とも言う)であり、電極21g及び21hは、振動子10に生じた2次振動を打ち消すための電極である。
1次振動の振動数が振動子10の固有振動数に合うように、駆動電極21a,21bと1次振動検出用の電極21c,21dとの間で振幅及び周波数を制御している。2次振動によって発生するコリオリ力の影響を無くして検出精度の向上を図るべく、2次振動をヌルにするための電圧を電極21g及び21hに印加する。この電圧をモニタすることにより、角速度の大きさを検出する。このように同じ機能を有する電極を2個ずつ設けるようにしているため、検出感度を2倍とすることができる。また、対向する位置(点対称の位置)に同じ機能を有する電極を配置しているため、外部衝撃印加による出力変動の際に互いのキャンセル効果を期待できる。
リング部13の内側には、リング部13から適宜(例えば10μm程度)のギャップ24を空けて、16個の振動周波数調整用の電極(以下単に調整電極とも言う)23が等配的に形成されている。これらの調整電極23は、静電引力によって固有振動数を制御する電極であり、1次振動及び2次振動での固有振動数を合わせ込む(一致させる)ための電圧が印加される。本例では、16個の調整電極23を形成しており、両固有振動数の整合を良好に行える。
実質的に同一平面上に形成された振動子10(リング部13及び梁部12)と電極21と調整電極23とを、同一材料(シリコン)にて作製しているので、作製コストが低く、微細な構造物を精度良く作製することが可能なMEMS技術を使い易い。なお、MEMSの加工技術に適して導電性を有するシリコンを材料に用いることが一般的であるが、スパッタ法またはメッキ法で積層した金属を材料として用いても良い。
本発明では、駆動電極,検出電極などの8個の電極21(21a〜21h)をリング部13の外側に配置し、16個の調整電極23をリング部13の内側に配置している。よって、リング部13の外側に配置した8個の電極21は、調整電極23の設置に伴う面積減少の影響を受けることがなく、十分に大きい容量が得られる。すなわち、これらの24個の電極全てをリング部13の外側に配置する構成に比べて、8個の電極21の面積を大きくすることができて十分な容量を得ることができると共に、16個の調整電極23の面積を大きくすることができて振動周波数を高精度に調整することができる。また、リング部13の内側領域を有効に利用して調整電極23を形成しているため、小型の構成を実現できている。
隣り合う梁部12,12の間、及び、梁部12と電極23との間には、梁部12及びリング部13と同電位である8枚のプレート25が、梁部12,電極23の間にぞれぞれギャップ26,28を介して形成されている。図3は、このプレート25の拡大図であり、プレート25のリング部13との対向面及び梁部12との対向面には、突起部25a,25bが形成されている。
また、シリコンウェハ1の隅角部には、振動子10に生じた1次振動または2次振動を検出するための電極21c,21d,21e,21fでの検出信号を増幅する増幅回路29が形成されており、プリアンプをセンサチップに組み込んだ構成としている。
上側のガラス基板2には、上記電極21(21a〜21h),23に対応する位置にスルーホール31が形成されている。各電極21(21a〜21h),23のパッド27と、ガラス基板2の表面に形成したパッド32とを接続するワイヤ36が、各スルーホール31内を挿通している。ガラス基板2下部の振動子10(梁部12及びリング部13)に対応する領域は、部分的に欠削されてキャビティ33となっている。このスルーホール31及びキャビティ33を設けた部分以外の領域では、ガラス基板2の下面がシリコンウェハ1に接合されている。
下側のガラス基板3の上面側には、大きなキャビティ34が設けられており、キャビティ34の底面にゲッター35が設けられている。キャビティ34を設けた部分以外の領域では、ガラス基板3の上面がシリコンウェハ1に接合されている。ゲッター35は、ガラス基板3とシリコンウェハ1との陽極接合時に発生する水素ガスを吸着する。
2枚のガラス基板2,3で、振動子10、各種の電極21,23を支持するとともに、振動子10を低圧に封止している。リング部13の内側に設けた調整電極23は、上側のガラス基板2にのみ接合されている、言い換えると、上側のガラス基板2につり下げられて固定されているため、下側のガラス基板3に大きなキャビティ34を設けることができるとともに、ゲッター35の設置面積を広くとることが可能である。本発明では、シリコンウェハ1に駆動用または検出用の電極を形成しているため、ガラス基板にこれらの電極を設ける場合に比べて、封止特性が良好である。振動子10(梁部12及びリング部13)は、キャビティ33,34内で振動する。
次に、動作について説明する。本発明の角速度センサでは、静電引力を利用して振動子10を駆動させ(1次振動)、加えられた角速度に応じた新たな振動(2次振動)による静電容量の変化を検知し、その2次振動をヌルにするために電極21g及び21hに印加すべき電圧をモニタすることにより、加えられた角速度を検出する。まず、駆動電極21a,21bに電圧を印加して、振動子10にcos2θモードの1次振動を起こさせる。この1次振動の状態を図4(a)に示す。ここで、リング部13に垂直な軸を中心に角速度(図4(a)のΩ)が生じた場合、コリオリ力(図4(a)のfc)が発生し、sin2θモードの2次振動を起こさせる。この2次振動の状態を図4(b)に示す。1次振動と2次振動との共振周波数は、完全な構成であれば理論的には一致する。
振動子10の静電駆動用に直流電圧VDCと交流電圧VACとが印加された場合、電極に加えられる力Fは下記(1)式で示される。
F=εS(VDC+VAC/2d …(1)
但し、ε:誘電率、S:電極の面積、d:リング部,電極間の距離
振動時の振動子10と電極21c及び21dとの間に蓄積する電気量Qは下記(2)式で表され、下記(3)式で示される電流を検出することになるため、この電流の変化をモニタすることによって、1次振動を検出する。そして、加えられる角速度で発生するコリオリ力で励起する2次振動を電極21e及び21fで検出し、励起した2次振動をヌルにするために電極21g及び21hに印加すべき電圧をモニタして、加えられた角速度を検出する。
Figure 0004571943
但し、V:リング部,電極間の電圧、d:リング部,電極間の初期距離、
a:1次振動の振幅、ω:共振周波数
次に、本発明の特徴部分をなす調整電極23の構成、作用、効果などについて説明する。cosnθモードを用いる振動型の角速度センサでは、駆動する1次振動の固有振動数と角速度によって励起される2次振動の固有振動数とを正確に整合させる必要があり、調整電極23は、これらの固有振動数を整合させるための調整を行う。ある調整電極23に電圧が印加された場合に、cos2θモードでの周波数変化の大きさは、そのモードの振動軸に対する調整電極23の角度位置に依存する。cos2θモードは45°の振動軸のずれを持つ2つのモードを有するが、その一方のモードの振動軸方向(径方向の腹)に電圧が印加された場合、そのモード周波数での最大シフトが達成されることになる。この位置は他方のモードの径方向の節と一致し、この位置では径方向の動きはないので、このモードにおいて結果として周波数変化は最小となる。従って、製作過程で発生する不完全なリングにおける2つのモードの周波数差(つまり、非ゼロモードの周波数スプリット)を最小にするために、モード周波数を差分的に調整することが可能である。調整電極23に印加される電圧の大きさは、最初に測定された周波数スプリットを正確に補償するような周波数シフトを誘起するように計算される。
一方のモードの振動軸方向が1つの調整電極23に対して完全に一致しない場合、この位置で両方のモードが径方向の動きを持つため、電圧が印加されると両方の周波数が変化する。この場合、両方のモード周波数を一致させるためには、かなりの高電圧を要し、必要な電圧の計算はより複雑になる。要求される電圧を容易に計算できる場合、効率的に周波数の平衡を実現するためには、2つの振動モードのうち高い周波数を持つモードの振動軸に沿って、複数の電極に平衡力を正確に分解することが必要である。
そこで本実施の形態では、0°と90°との間、90°と180°との間、180°と270°との間、270°と360°(=0°)との間に、22.5°の間をあけてそれぞれ4個ずつの調整電極23を配置した構成としている。この構成では、高い周波数を持つモードの振動軸の両側の最も近い調整電極23に、下記(4)式,(5)式で示される電圧ΔV1,ΔV2が印加されて、振動軸(角度φm)に沿って分解力が与えられる。
Figure 0004571943
但し、φ1,φ2:振動軸(角度φm)の両側の最も近い2個の調整電極23の角度位置
n:モード次数(本実施の形態ではn=2)
ΔF:平衡すべきモード周波数スプリット
k:周波数調整係数を定義する定数
なお、高周波数モードの振動軸が1つの調整電極23の中心と一致する場合には、その1つの調整電極23のみに電圧を印加するだけで良い。例えば、φm=φ1であればΔV2=0となり、φm=φ2であればΔV1=0となる。
以上のような効果は、0°と90°との間のみに4個の調整電極23を配置するだけでも得られるが、本実施の形態では、同一の電圧を印加する調整電極23を他の角度領域にも設置することにより、調整電極23の総面積を増加させて、4倍の周波数調整範囲が得られるようにしている。これは、cos2θモードの振動形状が、90°毎に対称性を有するからである。一般的にn次の振動モードの場合では、360°/2n毎に対称性を有するため、360°/2n毎に振動周波数調整用の電極を配置すれば、cos2θモードと同様に周波数調整範囲を広げることができる。
調整電極23の配置条件は、高周波数モードの振動軸(角度φm)に沿って十分な角解像で平衡力を分解でき、cos2θモード周波数を差分的にシフトできることである。これには、隣り合う調整電極23,23間の設置角度差がモード離角度より小さいことが要求され、具体的に、その設置角度差Δφは、nをモード次数とした場合に、下記(6)式で示される条件を満たす必要がある。具体的に、設置角度差Δφは、cos2θモードの場合に45°未満、cos3θモードの場合に30°未満となる。
Δφ<90°/n …(6)
調整電極23,23の設置角度差が上記(6)式の限界に近く、しかも振動軸が2個の調整電極23,23の間に位置する場合には、調整電極23に印加される電圧が両方のモードに対して似通った効果をもつことになり、周波数整合には高電圧が必要である。しかしながら、個々の調整電極23が大きくなるため表面積が増加することにより、この効果は一部オフセットとなり得る。
調整電極23の総面積を最大限にして調整範囲を最大限にすることが好ましい。また、180°/nの各円弧の領域に調整電極23を同じ個数ずつ配置することが望ましく、このような構成により、調整電極23の構成を2n組まで増やすことができる。
本実施の形態では、90°の各円弧内で4個の調整電極23を設け、総数16個の調整電極23を設置している。図5,図6は、cos2θモードにおける調整電極23の配置の他の例を示している。図5に示す例では、90°の各円弧内で3個の調整電極23を設け、総数12個の調整電極23を設置している。図6に示す例では、90°の各円弧内で5個の調整電極23を設け、総数20個の調整電極23を設置している。
90°の各円弧内で2個の調整電極23を設置した場合には、上記(6)式の条件を満たさなくなって、周波数整合を行えなくなる。一方、調整電極23を設置個数を図6に示す例より多くすることもできるが、必要な電気的接続が増加し、差分電圧が印加される電極面積が小さくなってしまうので、実用的とは言えない。
よって、nをモード次数とした場合に、設置される調整電極23の総数は、3×2n、4×2nまたは5×2nとすることが実用的である。これに基づくと、cos3θモードの場合には、60°(180°/nでn=3)の各円弧の中に、3個、4個または5個の調整電極23をそれぞれ設け、総数で18個、24個または30個の調整電極23を設ける構成が好ましい。
以下、本発明の角速度センサの更なる特徴及びその特徴に基づく効果について説明する。中心部11で支持された8本の梁部12と、これらの梁部12に連結されたリング部13とから振動子10を構成しているため、他の振動子に比べて質量を小さくできて、慣性力の影響が少なくなる。また、振動子10が振動しても、その重心位置は変動しないため、反力が少なく、振動子10の固定系への影響が小さい。中心部11で支持されているため、ガラスとシリコンとにおける膨張係数の差から生じる内部応力の影響を受けることがなく、温度特性に優れている。
シリコンウェハ1に各種の電極を形成しているため、振動子10の封止機能の信頼性を高くできる。また、振動子10(リング部13)と各種の電極とを同一平面上に形成しているため、マスクパターンの幅を調整することにより、振動子10(リング部13)と各種の電極との間の距離を制御することになり、その制御は簡単であって、所望の距離を容易に実現できる。この結果、所望で均一な特性を有する角速度センサの量産が可能となる。
本発明の角速度センサにおけるQ値の制御について説明する。振動子10に一般的に求められるQ値は1000以上である。振動子10の雰囲気の圧力が高い場合にはQ値が低くなるため、圧力を低くするために、気体(特に陽極接合時に発生する水素ガス)を吸着するためのゲッター35をガラス基板3に設けている。但し、Q値が高すぎる場合には、振動子10を駆動する回路の制御系(特に駆動電圧の振動素を制御するPLL(Phase Lock Loop)回路など)に高い分解能が必要となる、温度係数が大きい内部摩擦によるダンパー効果が支配して温度特性が悪くなるなどの問題があるので、Q値には上限が存在する。
任意のQ値を得るために、陽極接合時にゲッター35が吸収しない希ガス(Ar,Neなど)を封入してガスによるダンパー効果を制御する方法が考えられる。しかしながら、陽極接合時には高電圧が印加されるので、希ガスの圧力が所定範囲である場合には放電が問題となる。例えば、Mを封入ガスに用い、陽極接合時に350V以上の電圧を印加した場合、100mTorr以上で放電が発生する。Q値は振動子10の雰囲気の圧力に影響され、100mTorr以下では、Q値が非常に高くなって上記上限を超えることになる。
同じ圧力下でも振動子10の構造がダンピング効果に大きな影響を与え、特に、ギャップ部でのスクイーズダンピング効果の影響力が高い。この点を考慮して、本実施の形態では、リング部13と電極21(21a〜21h)との間の距離d、つまりギャップ22の幅d(図1参照)に対するシリコンウェハ1の厚さT(図1参照)の割合(アスペクト比)T/dを高くする。具体的には、T/dの値を8以上として、振動子10のQ値を制御する。よって、本発明にあっては、100mTorr以下であっても、非常に高くならないようにQ値を制御することが可能である。
次に、梁部12,12の間、及び、梁部12,調整電極23の間に設けたプレート25と、プレート25に形成した突起部25aとの効果について説明する。プレート25は、振動子10(梁部12及びリング部13)と同電位であり、このようなプレート25を梁部12と調整電極23との間に設けているので、梁部12と調整電極23との間に静電引力が作用することを防止でき、固有振動数を変動させることがない。
外部衝撃による慣性力が生じた場合、プレート25の突起部25aの存在により、梁部12またはリング部13は、これと同電位であるプレート25に先に衝突するため、梁部12またはリング部13の変移量を抑制することができる。なお、突起部25aを梁部12またはリング部13に形成しても同様の効果を奏することはできるが、可動部材である梁部12またはリング部13に突起部25aを形成した場合、その質量変化、応力の異常発生など、振動に悪影響を及ぼすことが考えられるため、本発明では、固定部材であるプレート25に突起部25aを形成している。
また、振動子10に生じた1次振動または2次振動を検出するための電極21c,21d,21e,21fから出力される検出信号のレベルはかなり小さい。よって、浮遊容量に反応し、検出チャンネルに組み込まれる偽信号を生じさせる結果となり、性能が劣化することが考えられる。誤差を最小限にするためには、出来る限り電極の近傍で検出信号を増幅することが好ましい。そこで、本実施の形態では、シリコンウエハ1に増幅回路29を形成して、各電極21c,21d,21e,21fからの検出信号を増幅する。よって、レベルが小さくても、正確な検出信号を取得することが可能である。
次に、上側のガラス基板2上での金属配線について説明する。図7は、駆動電極21a(または21b)に接続される金属配線の模式図であり、図7において、図1,図2と同一部分には同一符号を付している。駆動電極21aのパッド27にワイヤ36を介して接続されるガラス基板2のパッド32に、その一端を接続させた第1配線としての駆動電圧用の金属配線41がガラス基板2上にパターン形成されている。金属配線41の他端は、電圧源42に接続されている。この金属配線41に並設して、第2配線としてのキャンセル用の金属配線43がガラス基板2上にパターン形成されている。この金属配線43の一端は開放され、他端は電圧源42に接続されている。
電圧源42は、金属配線41に駆動電圧を印加し、この駆動電圧と逆位相の電圧を金属配線43に印加する。駆動電圧用の金属配線41が検出電極21e(または21f)の上方を通った場合に、容量性結合による信号伝播(クロストーク)が発生する。そこで、本実施の形態では、金属配線41の近傍にある金属配線43に駆動電圧と逆位相の電圧を印加して、このクロストーク成分をキャンセルする。この結果、検出電極21e(または21f)ではクロストークの影響を受けない検出信号が得られて、正確な角速度を検出することができる。
一般に1次振動を駆動するための電圧は、2次振動をヌルにするための駆動電圧よりも大きいため、1次振動の駆動用電極21a,21bに接続される金属配線にのみ上述したような構成を適用すれば良い。このようにすれば、金属配線の必要以上の複雑化を防止できる。しかしながら、検出対象の角速度が非常に大きい場合には、2次振動をヌルにするための駆動電圧によるクロストークが有意の大きさとなるので、2次振動をヌルにするための駆動用電極21g,21hにも、同様の構成を適用することが好ましい。
次に、上側のガラス基板2上での16個の調整電極23における金属配線について説明する。図8は、この金属配線の模式図であり、図8において、図1,図2と同一部分には同一符号を付している。上側のガラス基板2には、16(調整電極23の個数)/2×2(モード次数)=4本の配線パターン51が形成されている。各配線パターン51には、360°/2×2=90°毎に設置された4個の調整電極23が、ガラス基板2に形成されたスルーホールを介してワイヤボンディング接続されている。各配線パターン51の一端は、ガラス基板2の一つの周縁部まで延長されている。そして、少なくとも1つの調整電極23へ電圧を印加する電圧源52に、これらの配線パターン51の一端が接続される。なお、53はリング部13に一定のDC電圧を与えるための電極である。
本実施の形態では、同一の調整用電圧が印加される4個ずつの調整電極23をそれぞれ各1本の配線パターン51にて接続するようにしたので、16個の調整電極23それぞれに対して配線を施す場合に比べて、配線構造の簡略化を図ることができる。
図8に示すような配線パターンにて、90°毎に設置された4個の調整電極23それぞれに同一の電圧を印加すれば、調整電極23用に準備する電圧源の個数を最少にできる。しかしながら、電圧源の分解能が充分でない場合に、高精度の周波数調整を実現するためには、90°毎に設置された4個の調整電極23に独立して異なる電圧を印加した方が良い。例えば、電圧源の分解能が3段階である場合には、90°毎に設置された各調整電極23に同一の電圧を印加したときに、3段階の平衡力しか与えられない。これに対して独立的に異なる電圧を印加できれば、12段階の平衡力を与えることができる。
振動周波数調整用の電極はセンサの内側に点在しているので、ガラス基板の上に配線パターンを配置してそれらの電極に電気的接続を施すことは、外部との配線を容易にするために有用である。
次に、本発明の角速度センサの製造方法について説明する。図9は、その製造工程を示す断面図である。シリコンウェハ1上にパッド27を形成する(図9(a))。具体的には、シリコンウェハ1の表面にパッド27となる金属膜を蒸着した後、フォトリソグラフィで作成したレジストパターンをマスクとしたウェットエッチングにより、パッド27をパターン形成する。
次いで、スルーホールが設けられた上側のガラス基板2を、陽極接合によってシリコンウェハ1に接合する(図9(b))。なお、接合されるガラス基板2には、サンドブラスト加工によってキャビティ33が予め作成されているとともに、金属膜の蒸着,フォトリソグラフィ,ウェットエッチングの一連の処理によって、その表面にパッド32及び金属配線(図示せず)が予め作成されている。次いで、シリコンウェハ1のガラス基板2との接合面とは反対側から、DeepRIE(Reactive Ion Etching)処理などを含むMEMS技術を用いて、リング部13を有する振動子、電極21,23、溝22,24などをシリコンウェハ1に形成する(図9(c))。
次いで、陽極接合により、シリコンウェハ1に下側のガラス基板3を接合する(図9(d))。なお、接合されるガラス基板3には、サンドブラスト加工にて作成されたキャビティ34の底面にゲッター35が予め設けられている。この接合時にArガスを封入し、接合後、ゲッター35を加熱して活性化させて水素ガスなどを吸着させる。最後に、シリコンウェハ1の電極21,23のパッド27とガラス基板2のパッド32とをワイヤ36にてボンディングする(図9(e))。
なお、上述した例ではガラス基板2/シリコンウェハ1/ガラス基板3からなるガラス/シリコン/ガラスの3層構成としたが、ガラス基板に代えてシリコン基板を使用することも可能であり、ガラス/シリコン/シリコンの3層構成またはシリコン/シリコン/ガラスの3層構成、更に、シリコン/シリコン/シリコンの3層構成であっても、本発明は適用可能である。但し、シリコン,シリコン間には絶縁を図るためにSiOなどの絶縁膜を介装する必要がある。また、シリコン,シリコンの接合は、陽極接合ではなくて、貼り合わせて加熱するフュージョン接合である。
なお、上述した実施の形態では、cos2θモードにて振動する場合について説明したが、cos3θモードにて振動する場合についても本発明を同様に適用することができ、一般的なcosnθモードの全てに対して、本発明の構成を用いることができる。
また、上述した実施の形態では、静電駆動用の電極及び容量駆動用の電極をリング部の外側に形成し、振動周波数調整用の電極をリング部の内側に形成したが、これとは逆に、静電駆動用の電極及び容量駆動用の電極をリング部の内側に形成し、振動周波数調整用の電極をリング部の外側に形成する構成であっても、本発明を同様に適用できる。更に、静電駆動用の電極と、容量駆動用の電極と、振動周波数調整用の電極とを、リング部の外側または内側に混在させて形成するようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、シリコンウェハの中心部で一端が支持された複数の梁部にてリング部を支持するようにしたが、リング部をその外側から支持するような構成であっても、本発明を同様に適用できる。
また、上述した実施の形態では、振動周波数調整用の電極のみが上側のガラス基板に接合される(つり下げられる)ようにしたが、静電駆動用の電極、容量駆動用の電極、及び/またはリング部を支える中心部も同様に、上側のガラス基板に接合される(つり下げられる)ようにしても良い。このようにすると、キャビティが大きくなり、ゲッターが占める面積も大きくなるので、信頼性の高いパッケージが可能となる。
また、上述した実施の形態では、リング部13と同電位のプレート25を設けるようにしているが、プレート25は必ずしも必須の部材ではない。梁部12、調整電極23のサイズ、または梁部12,調整電極23間の距離を調整することにより、弱い静電引力しかかからないようにできれば、プレート25を設ける必要はない。

Claims (24)

  1. 検出対象の角速度に応じて振動状態が変化するリング部を有する振動子を形成した半導体基板を備えた角速度センサにおいて、
    前記振動子の固有振動数に対応した交流電圧を印加して前記振動子に1次振動を励起する前記振動子の静電駆動用の電極と、前記振動子に生じた振動を容量変化に基づいて検出する前記振動子の容量検出用の電極とを、前記半導体基板の前記リング部外側にのみ形成してあり、電圧を与えて前記振動子との間に静電力を生じさせることで前記振動子における1次振動及び2次振動での固有振動数を合わせ込む前記振動子の振動周波数調整用の電極を、前記リング部内側にのみ形成してあることを特徴とする角速度センサ。
  2. 検出対象の角速度に応じて振動状態が変化するリング部を有する振動子を形成した半導体基板を備えた角速度センサにおいて、
    前記振動子の固有振動数に対応した交流電圧を印加して前記振動子に1次振動を励起する前記振動子の静電駆動用の電極と、前記振動子に生じた振動を容量変化に基づいて検出する前記振動子の容量検出用の電極とを、前記半導体基板の前記リング部内側にのみ形成してあり、電圧を与えて前記振動子との間に静電力を生じさせることで前記振動子における1次振動及び2次振動での固有振動数を合わせ込む前記振動子の振動周波数調整用の電極を、前記リング部外側にのみ形成してあることを特徴とする角速度センサ。
  3. 前記振動周波数調整用の電極の周囲に、前記リング部と同電位の部分を形成してあることを特徴とする請求項1または2に記載の角速度センサ。
  4. 前記振動子、前記半導体基板、前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、及び前記振動周波数調整用の電極は、同一材料で作成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の角速度センサ。
  5. 前記同一材料はシリコンであることを特徴とする請求項4記載の角速度センサ。
  6. 前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、前記振動周波数調整用の電極及び前記半導体基板は、実質的に同じ平面上にあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の角速度センサ。
  7. 前記振動周波数調整用の電極の隣り合う電極間の設置角度差Δφが、Δφ<90°/n(n:前記振動子の振動モードのモード次数)を満たすことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の角速度センサ。
  8. 前記振動周波数調整用の電極の個数は、3×2n、4×2nまたは5×2nである(n:前記振動子の振動モードのモード次数)ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の角速度センサ。
  9. 一組が3個、4個または5個の振動周波数調整用の電極からなる複数組の振動周波数調整用の電極を、360°/2n(n:前記振動子の振動モードのモード次数)の間隔で前記リング部の内側または外側に形成してあることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の角速度センサ。
  10. 前記複数組の間で対応する振動周波数調整用の電極が存在しており、各組の対応する振動周波数調整用の電極には同じ電圧が印加されることを特徴とする請求項9記載の角速度センサ。
  11. 前記複数組の間で対応する振動周波数調整用の電極が存在しており、各組の対応する振動周波数調整用の電極に独立的に電圧が印加されることを特徴とする請求項9記載の角速度センサ。
  12. 前記振動子は、前記半導体基板の中心部でその一端が支持され、その他端が前記リング部に連なる複数の梁部を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の角速度センサ。
  13. 前記振動子は、前記半導体基板の前記リング部外側でその一端が支持され、その他端が前記リング部に連なる複数の梁部を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の角速度センサ。
  14. 前記振動周波数調整用の電極と前記梁部との間に、前記リング部と同電位の部分を形成してあることを特徴とする請求項12または13記載の角速度センサ。
  15. 前記同電位の部分に突起部を形成してあることを特徴とする請求項14記載の角速度センサ。
  16. 前記容量検出用の電極からの検出信号を増幅する増幅回路を前記半導体基板に形成してあることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の角速度センサ。
  17. 前記半導体基板は2枚の支持基板で挟まれており、前記振動子、前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、及び前記振動周波数調整用の電極を収容するキャビティを形成してあることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の角速度センサ。
  18. 前記静電駆動用の電極、前記容量検出用の電極、及び前記振動周波数調整用の電極、及び前記振動子を支える中心部の少なくとも1つを、前記2枚の支持基板の一方に接合させて形成してあることを特徴とする請求項17記載の角速度センサ。
  19. 前記キャビティにゲッターを設けてあり、前記キャビティ内の雰囲気が100mTorr以下であることを特徴とする請求項17または18記載の角速度センサ。
  20. 前記キャビティに不活性ガスまたはゲッターに吸着されないガスが封入されていることを特徴とする請求項19記載の角速度センサ。
  21. 前記2枚の支持基板の一方に、前記静電駆動用の電極に接続する第1配線と該第1配線近傍の第2配線とが設けられており、前記第1配線及び第2配線夫々に逆位相の電圧を印加するように構成したことを特徴とする請求項17乃至20のいずれかに記載の角速度センサ。
  22. 前記2枚の支持基板の一方に、前記振動周波数調整用の電極に電圧を印加するための配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項17乃至21のいずれかに記載の角速度センサ。
  23. 前記配線パターンの本数は、前記振動周波数調整用の電極の個数/2n(n:前記振動子の振動モードのモード次数)本であり、前記各配線パターンには、360°/2n毎に設置された複数の前記振動周波数調整用の電極が接続されていることを特徴とする請求項22記載の角速度センサ。
  24. 前記静電駆動用の電極及び前記容量検出用の電極と前記リング部との距離に対する前記半導体基板の厚さの比を8以上としてあることを特徴とする請求項1乃至23のいずれかに記載の角速度センサ。
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