JP4563907B2 - 眼鏡レンズ加工方法及びその装置 - Google Patents
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更に、請求項5の発明は、前端部側が後部を中心に上下回動可能に且つ左右動可能に設けられたキャリッジと、左右に向けて同軸に配設され且つ眼鏡レンズを挟持可能に前記キャリッジの前端部に保持された一対のレンズ軸と、前記レンズ軸を回転駆動させるレンズ軸駆動用モータと、砥石駆動モータにより回転駆動される砥石軸部に取り付けられ且つ前記レンズ軸間に挟持される眼鏡レンズの周縁を研削加工する研削砥石と、前記砥石軸部と前記レンズ軸との軸間距離を調整して前記眼鏡レンズを前記研削砥石に対して相対接近・離反させる軸間距離調整手段と、上下に延びるガイド部材に上下動可能に取り付けられた昇降台と、前記昇降台を昇降駆動する駆動モータと、前記昇降台に水平回動可能に保持された工具ホルダと、前記工具ホルダを水平回動させるホルダ回動機構と、工具回転駆動機構により回転駆動可能に前記工具ホルダの側面に保持され且つ前記工具ホルダと一体に水平回動させられることにより、前記レンズ軸の軸線又はこの軸線と平行な線に対して平行な状態から垂直な状態までの間で回動させられる回転加工手段と、前記軸間距離調整手段及び前記レンズ軸駆動用モータを玉型形状情報に基づいて作動制御して、前記レンズ軸間に挟持された眼鏡レンズの周縁を前記研削砥石により研削加工させる演算制御回路と、を備えると共に、前記眼鏡レンズを保持可能に設けられ且つ前記レンズ軸間に挟持させられるレンズホルダを備え、前記演算制御回路は、前記駆動モータ,前記ホルダ回動機構を作動制御して、前記眼鏡レンズに対する前記回転加工手段の位置及び向きを調整すると共に、前記軸間距離調整手段を作動制御して前記玉型形状に研削加工され且つ前記レンズホルダに保持された前記眼鏡レンズの周縁部を前記回転加工手段により加工可能に設けられている眼鏡レンズ加工装置であって、前記レンズホルダは、前記一対のレンズ軸間に保持させたときに、前記眼鏡レンズの光軸を前記レンズ軸に対して交差させた状態で、前記眼鏡レンズを前記一対のレンズ軸間から外れた位置に保持可能に設けられていることを特徴とする。
レンズ研削加工装置2の上部には、図1に示したように、装置本体3の前側に傾斜する上面(傾斜面)3aが設けられていると共に、上面3aの前部側(下部側)に開口する加工室4が形成されている。この加工室4は、斜め上下にスライド操作可能に装置本体3に取り付けられたカバー5で開閉される様になっている。
研削加工部10は、図3のように装置本体3に固定のトレイ12と、このトレイ12上に配置されたベース13と、トレイ12に固定されたベース駆動モータ(軸方向調整手段)14と、トレイ12から立ち上げられた支持部12aに先端が回転可能に支持されたベース駆動モータ14の出力軸(図示せず)に連動するネジ軸15とを備えている。
カバー5は、無色透明又は有色透明(例えば、グレー等の有色透明)の一枚のガラスや樹脂製のパネルから構成され、装置本体3の前後にスライドする。
研削加工部10は、図3のように装置本体3に固定のトレイ12と、このトレイ12上に配置されたベース13と、トレイ12に固定されたベース駆動モータ(軸方向調整手段)14と、トレイ12から立ち上げられた支持部12aに先端が回転可能に支持されたベース駆動モータ14の出力軸(図示せず)に連動するネジ軸15とを備えている。
(ベース13)
このベース13は、トレイ12の後縁部に沿って左右に延びる後側支持部13aと、後側支持部13aの左端部から前側延びる側方側支持部13bから略V字状に形成されている。この後側支持部13aの左右両端部上にはVブロック状の軸支持部13c,13dが固定され、側方側支持部13bの前端部上にはVブロック状の軸支持部13eが固定されている。
(キャリッジ22)
22はキャリッジ旋回軸21に取り付けられたキャリッジである。このキャリッジ22は、左右に間隔をおいて位置且つ前後に延びる軸取付用のアーム部22a,22bと、左右に延び且つアーム部22a,22bの後端部間を連設している連設部22cと、連設部22cの左右中央部に後方に向けて突設した支持突部22dから二股形状に形成されている。尚、アーム部22a,22b及び連設部22cはコ字状になっている。このアーム部22a,22b間に加工室4を形成する周壁11が配置されている。
(レンズ軸23,24のガイド)
上述した周壁11のガイドスリット11a1,11b1は、キャリッジ旋回軸21を中心に円弧状に形成されている。そして、ガイドスリット11a1、11b1には、キャリッジ22に保持させたレンズ軸23,24の互いに対向する端部が挿通されている。これによりレンズ軸23,24の対向端部は周壁11で囲まれた加工室4内に突出している。
(レンズ軸23,24の回転駆動系16)
レンズ軸23,24の回転駆動系16は、キャリッジ22に図示を省略した固定手段で固定されたレンズ軸駆動用モータ25と、キャリッジ22に回転自在に保持され且つレンズ軸駆動用モータ25の出力軸に連動する動力伝達軸(駆動軸)25aと、動力伝達軸25aの先端に設けられた駆動ギヤ26と、駆動ギヤ26に噛合し且つ一方のレンズ軸23に取り付けられた従動ギヤ26aを有する。図4では、駆動ギヤ26にウオームギヤを用い、従動ギヤ26aにウオームホイールを用いている。尚、駆動ギヤ26、従動ギヤ26aにはベベルギヤ(傘歯車)を用いることができる。
研削系17は、トレイ12に固定された砥石駆動モータ30と、砥石駆動モータ30の駆動がベルト31を介して伝達される伝達軸32と、伝達軸32の回転が伝達される砥石軸部33と、砥石軸部33に固定された研削砥石35を有する。尚、この研削砥石35は、符号を省略した粗研削砥石、ヤゲン砥石、仕上砥石等を有する。この粗研削砥石、ヤゲン砥石、仕上砥石は、軸線方向に並設されている。
<圧力調整機構45>
また、図5に示したようにキャリッジ22のキャリッジ旋回軸21の近傍には、眼鏡レンズMLの研削砥石35への圧接量を調整する圧力調整機構45が設けられている。
<軸間距離調整手段43>
ところで、図5に示すように、レンズ軸23,24と砥石軸部33との間は、加工室4の側方に配設した軸間距離制御手段としての軸間距離調整手段(軸間距離調整機構)43によって調整される様になっている。
<縁部加工装置100>
この縁部加工装置100は、図9,図10に示したように、トレイ12上に取り付けられたフレーム101を有する。このフレーム101は、ベース部材102と、上下に延び且つベース部材102の上面の両側部前側に下端部が固定された側板103,103と、側板103,103の上面の両側部後側に下端部が固定され且つ上端部が側板103,103の外面に固定された補強板104,104と、側板103,103の上端及び補強板104,104の上端に両端部が固定された上支持板105、及び上支持板105の一端部に設けた板状のアーム部材106を有する。
尚、筒軸111は、軸線周りに回転可能に上端部が昇降台107に保持されている。このヤゲン加工砥石113と穴開けスピンドル114は、所定間隔(例えば5cm程度)間隔を開けて取りつけられるので、加工済み眼鏡レンズMLへの穴あけ加工中に誤って小径のヤゲン砥石113が加工済み眼鏡レンズMLに接触したり、ヤゲン加工中に誤って穴あけ加工用の穴開けスピンドル114が加工済み眼鏡レンズMLに接触することはない。また、小径のヤゲン砥石と穴あけ加工ドリルの配置は上述に限定されず、水平に並置する以外に、鉛直方向に上下に並べてもよい。
(ヤゲン加工砥石113及び穴開けスピンドル114で加工される眼鏡レンズの保持具)
また、図12〜図15は、ヤゲン加工砥石113及び穴開けスピンドル114で加工される眼鏡レンズのレンズホルダ(レンズ保持具)124を有する。
上述の操作パネル6,7(即ち、操作パネル6,7の各スイッチ)は、図16に示したように、CPUを有する演算制御回路(演算制御手段)80に接続されている。また、この演算制御回路80には、記憶手段としてのROM81、記憶手段としてのデータメモリ82、RAM83が接続されていると共に、補正値メモリ84が接続されている。しかも、フォトセンサ210及び原点センサ214,215からの検出信号が演算制御回路80に入力されるようになっている。
(1).レンズ形状情報(玉型形状データ)
(i).メガネレンズ形状データの要求
スタート待機状態からメイン電源がオンされると、演算制御回路80はフレーム形状測定装置(フレームリーダ)1からレンズ形状情報(玉型形状データ)の読み込み要求があるか否かを判断する。
(ii)レンズ形状情報に対応するコバ厚の算出
玉型形状データ(θi,ρi)に基づく位置の眼鏡レンズMLのコバ厚を求めるには、先ず測定部18のフィーラ18c,18dが前側を向くように、測定軸18bを図示しない駆動モータにより回動させておく。
(iii)レンズ周縁研削加工
そして、演算制御回路80は、加工データ(θi′,ρi′)に基づいてパルスモータ59を正転又は逆転駆動制御して、レンズ軸23,24と砥石軸部33との軸間距離を調整して、レンズ軸23,24間に保持(挟持)された眼鏡レンズMLの周縁を研削砥石35の平砥石(符号省略)により眼鏡(メガネ)の玉型形状に研削加工する。
(iV)レンズホルダ124を用いた場合の縁部加工装置100による眼鏡レンズMLへの穴開け加工
図1の加工室の裏側には上述したように縁部加工装置100が設けられている。
この溝掘加工に際しては、玉型形状に周縁が加工された眼鏡レンズMLの周縁部に穴開けスピンドル114により溝掘加工を施す。この場合には、玉型形状に周縁が加工された眼鏡レンズMLを図19に示したようにレンズ軸23,24間に保持させておく。
(Vi)縁部加工装置100による眼鏡レンズMLへのヤゲン加工
このヤゲン加工に際しては、玉型形状に周縁が加工された眼鏡レンズMLの周縁部にヤゲン加工砥石113によりヤゲン加工を施す。この場合には、玉型形状に周縁が加工された眼鏡レンズMLを図20(d)に示したようにレンズ軸23,24間に保持させておく。
(Vii)縁部加工装置100による眼鏡レンズMLの面取加工
この面取加工に際しては、(V)のようにレンズホルダ124を用いないで、玉型形状に周縁が加工された眼鏡レンズMLの周縁部のコバ端の角部にヤゲン加工砥石113により面取加工を施す。この場合には、玉型形状に周縁が加工された眼鏡レンズMLを図21(b)に示したようにレンズ軸23,24間に保持させておく。
(Viii)具体的な制御式
(i)穴開け加工
上述した縁部加工装置100による眼鏡レンズMLの穴開け加工,ヤゲン加工,周面加工,面取加工等のより具体的な制御式について説明する。
穴中心をフレームボクシング中心座標で(X,Y)または曲座標(R,θ)とし、
レンズ前面カーブ(屈折率1.523基準)をCとすると、
穴の高さ位置Zを頂点基準で表わすと、Z=R−((523/C)2−R2)0.5
穴のXZ平面に沿った傾斜角ξは
ξ=Asin(X・C/523)
と表わせる。
ZZ=(X+(M+Z)・tan(ξ))・cos(ξ)
ZZ=(x2+(M+Z)2)0.5・cos(Atan((M+Z)
/X)−ξ)
となる。また、レンズ軸中心からレンズ表面までの距離(XX)は
XX=ZZ・tan(Atan((M+Z)/X)−ξ)
XX=(x2+(M+Z)2)0.5・sin(Atan((M+Z)/X)−ξ)
のように表せる。
全く同じ関係が成立する。
ZZ=(X+(M+Z)・tan(ξ))・cos(ξ)
ZZ=(x2+(M+Z)2)0.5・cos(Atan((M+Z)/X)−ξ)
XX=ZZ・tan(Atan((M+Z)/X)−ξ)
XX=(x2+(M+Z)2)0.5・sin(Atan((M+Z)/X)−ξ)
また、図25,図26に示したようにレンズ裏面(後側屈折面fb)側からの加工を想定すると、レンズ内部での頂点からの穴位置はZで表しているため表・裏面に関わらず、同じに表現される。
ZZ=(X+(M+Z+t)・tan(ξ))・cos(ξ)
ZZ=(x2+(M+Z+t)2)0.5・cos(Atan((M+Z+t)/X)−ξ)
XX=ZZ・(Atan((M+Z+t)/X)−ξ)
XX=(x2+(M+Z+t)2)0.5・sin(Atan((M+Z+t)/X)−ξ)
となる。
「η:砥石回転軸と揺動軸で出来る水平面からの垂直ツールのZ駆動の
移動方向倒れ角(穴空け加工のレンズ軸の基準位置となるときの揺動角)
Xtool:ツール先端位置
Xpr :加工開始時のレンズ表面からの距離
Xhole:穴空け貫通距離
Ab :砥石軸中心、揺動軸中心間距離
R :揺動半径
L :X駆動制御距離(砥石軸中心、レンズ軸中心間距離)」として、孔明け(孔開け)を説明する。
XXstart=−XX+Xtool−Xpr
となる。
XXend=−XX+Xtool+Xhole
となる。
XX=R・sin(θ)
θ=Asin(XX/R)
Lstart2=R2+Ab2−2・R・Ab・cos(η+θstart)
Lend2=R2+Ab2−2・R・Ab・cos(η+θend)
X=Lend−Lstart
とするようになっている。
R=θ
となる。
Zstart=ZZ+R・(1−cos(θstart))
Zend=ZZ+R・(1−cos(θend))
とする。
「ρPk: ρPeekヤゲン頂点位置のフレーム形状
ρSld: ρSholderヤゲン肩位置のフレーム形状
(ρPkに対してBevH分の帯巻き変換後のρ)」とする。また、図29において、
「Xtool: ツール基準位置に対する先端位置
Xbvst: レンズ軸が基準位置にあるときのツール基準位置までの
基準距離(25mm)
R: 揺動半径
Ab: 砥石軸と揺動軸との距離
X: X駆動制御量
η: レンズ軸が基準位置にあるときの揺動角」とする。
X2=R2+Ab2−2・R・Ab・cos(η)
となり、基準位置からのツールまでの正対距離XXは
XX=Xbvst+Xtool−L
=Xbvst+Xtool−ρ・cos(θ)
となる。
XX=R・sin(ξ)
ξ=Asin(XX/R)
となり、これらの関係から図の加工スタートポイントのX制御量は、
Xstart2=R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η+ξ)
Xstart=(R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η+ξ))0.5
となる。
Zstart=ρ・Cos(θ)+R・(1‐Cos(ξ))
となる。
Rstart=(π/2−η)−ξ
となる。
(ii)ヤゲン加工
また、図30〜図32によりレンズ加工部(垂直ツール即ちヤゲン砥石113)によるヤゲン制御を説明する。図30において、
「BevC: ヤゲンカーブ
BevH: ヤゲン高さ
BevW: ヤゲン幅(片幅)
ToolR: 刃物半径(ヤゲン肩の部分までの半径)」とする。
DstncZ=ρSld(+1)・Sin(θ+Δθ)−ρSld(-1)・Sin(θ-Δθ)
DstncY=((523/BevC)2−ρSld(-1)2)0.5−((523/BevC)2−ρSld(+1)2)0.5
となる。従って、これらより求められるヤゲン砥石113の制御量τは、
τ=Atan(DstncY/DstncZ)
となる。また、この際、Z制御量への変化量は、
Zhnk=(ToolR+BevW)・Sin(τ)
となり、Y制御量への変化量は
Yhnk=(ToolR+BevW)・Cos(τ)
となる。
「ρPk: ρPeek平仕上頂点位置のフレーム形状」
とすると、距離L及びZは、
L=ρPk・Cos(θ)
Z=ρPk・Sin(θ)とすなる。
「Xtool: ツール基準位置に対する先端位置
Xbvst: レンズ軸が基準位置にあるときのツール基準位置までの
基準距離(25mm)
R: 揺動半径
Ab: 砥石軸と揺動軸との距離
X: X駆動制御量
η: レンズ軸が基準位置にあるときの揺動角
XX: レンズがヤゲン加工される位置までのツールとの正対距離
ξ: XX移動による揺動角度」とする。
X2=R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η)
として求められる。また、基準位置からのツールまでの正対距離XXは
XX=Xbvst+Xtool−L+GrvD
=Xbvst+Xtool−ρPk・Cos(θ)+GrvD
となる。一方、その距離を移動するためのX制御は円弧運動のため、XX及びξは、
XX=R・Sin(ξ)
ξ=Asin(XX/R)
となる。これらの関係から図の加工スタートポイントのX制御量は、
Xstart2=R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η+ξ)
Xstart=(R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η+ξ))0.5
となる。また、Z方向の制御量は、加工角θによるずれと揺動によるずれ補正の和となる。即ち、Z方向の制御量Zstartは、
Zstart=ρ・Cos(θ)+R・(1‐Cos(ξ))
となる。また、レンス゛軸回転制御はレンス゛軸基準位置でツールに正対する方向を基準に考えると、この方向からのずれ量はξとなるので、レンス゛軸の回転制御量Rstartは、
Rstart=(π/2−η)−ξ
となる。
(iii)溝掘加工
また、図33において、
「GrvC: 溝カーフ゛
GrvD: 溝深さ
GrvW: 溝幅
ToolR: 刃物半径」
として、周面に開口するワイヤ溝をヤゲン砥石113のエンドミル113eにより眼鏡レンズMLの周面(コバ面)加工する場合を説明する。この場合、先ず溝カーブによる溝作成ポイントでの周方向への面傾斜角を求める。
そのtanとして角度を求める。この場合、Z方向距離DstncZおよびボクシングにおけるY方向距離DstncY、ヤゲン砥石113の制御量τは、
DstncZ=ρSld(+1)・Sin(θ+Δθ)−ρSld(-1)・Sin(θ-Δθ)
DstncY=((523/BevC)2−ρSld(-1)2)0.5−
((523/BevC)2−ρSld(+1)2)0.5
τ=Atan(DstncY/DstncZ)
となる。
Zhnk=(GrvW/2-ToolR)・Sin(τ)
となり、Y制御量への変化量(溝幅がツール直径より広い時)は
Yhnk=(GrvW/2-ToolR)・Cos(τ)
となる。
(iV)面取加工
また、図34によりレンズ加工部(垂直ツール、即ちヤゲン砥石113)による面取り加工制御を説明する。ここで、図34において、
「ρPk: ρPeek平仕上頂点位置のフレーム形状
L=ρPk・Cos(θ)
Z=ρPk・Sin(θ)
ToolR: ツールの半径(ヤケ゛ン制御では先端半径としたが、ツール側面までの半径
とする。)
ToolCh: 面取り加工をするときのレンス゛面側の切削面高さ
(ツール先端からの高さ)
ChmfW: 面取り幅
ChmfAgFr: 面取り面の傾斜角度(前面) 鉛直からの開き角度
(SGでは47°)
ChmfAGBk: 面取り面の傾斜角度(後面) 鉛直からの開き角度
(SG:33°SGII:43°)
ChmfD: 面取り幅の半径方向への切りこみ高さ
ChmfXX: 面取り形状基準からツール先端中心までのXX方向距離
ChmfYY: 面取り形状基準からツール先端中心までのYY方向距離 」とする。
ChmfYY=ToolR・Cos(ChmfAgFr)+ToolCh・Sin(ChmfAgFr)
ChmfXX=ToolR・Sin(ChmfAgFr)-TollCh・Cos(ChmfAgFr)
となる。
「TlBsXX: ツールのXY平面上での回転制御中心のツール先端中心からの距離
(XX方向)
TlBsYY: ツールのXY平面上での回転制御中心のツール先端中心からの距離
(YY方向)
ChmfAgFr: 面取り面の傾斜角度(前面) 鉛直からの開き角度
(SGでは47°)
ChmfAGBk: 面取り面の傾斜角度(後面) 鉛直からの開き角度
(SG:33°SGII:43°)
ToolXX: 基準位置のツール先端中心から回転後ツール先端中心までのXX方向距離
ToolYY: 基準位置のツール先端中心から回転後ツール先端中心までのYY方向距離」
とすると、ToolXX及びToolYYは、
ToolXX=TlBsXX・(1-Cos(ChmfAgFr))-TlBsYY・Sin(ChmfAgFr)
ToolYY=TlBsXX・Sin(ChmfAgFr)-TlBsYY・(1-Cos(ChmfAgFr))
となる。
「Xtool: ツール基準位置に対する先端位置
Xbvst: レンズ軸が基準位置にあるときのツール基準位置までの基準距離(25 mm)
R: 揺動半径
Ab: 砥石軸と揺動軸との距離
X: X駆動制御量
η: レンス゛軸が基準位置にあるときの揺動角
XX: レンズがヤゲン工される位置までのツールとの正対距離
ξ: XX移動による揺動角度」として、ヤゲン加工を説明する。
X2=R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η)
となる。また、基準位置からのツールまでの正対距離XXは
XX=Xbvst+Xtool−L+ChmfD+ChmfXX+ToolXX
=Xbvst+Xtool−ρPk・Cos(θ)+ChmfD+ChmfXX+ToolXX
となる。一方、その距離を移動するためのX制御は円弧運動のため、XX及びξは、
XX=R・Sin(ξ)
ξ=Asin(XX/R)
となる。これらの関係から図の加工スタートポイントのX制御量は、
Xstart2=R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η+ξ)
Xstart=(R2+Ab2−2・R・Ab・Cos(η+ξ))0.5
となる。また、Z方向の制御量は、加工角θによるずれと揺動によるずれ補正の和となる。この際の、Z方向の制御量は、
Zstart=ρPk・Cos(θ)+R・(1‐Cos(ξ))
となる。更に、レンズ軸回転制御はレンス゛軸基準位置でツールに正対する方向を基準に、この方向からのずれ量がξとなるので、レンズ軸の回転制御量は、
Rstart=(π/2-η)-ξ
となる。また、Y方向の制御量Yhnkは、レンズ前面または後面の計測から求められる座標に対して、ToolYY,ChmfYYを加えて補正した、
Yhnk=ToolYY+ChmfYY
となる。
<レンス゛表面又は裏面からの穴加工制御の捕捉説明>
レンズホルダ124を用いた場合の穴開け加工を説明する。
ξ=ASIN(X・C/523)
で表すことが出来る。ここで、上式のCはレンズの前面カーブ値であり、上式の数値523は一般硝子レンズの屈折率(1.523)を基準と考える場合の曲率半径への換算値である。
ZZ={X+(M+Z)・TAN(ξ)}・COS(ξ)
となる。この距離ZZを用いると、図23(b)においてレンズ回転軸23(24)の中心Xaから光軸Oに沿う方向の穴開け位置Daまでの距離XXは、
XX=ZZ*TAN[ATAN{(M+Z)/X}-ξ]
と表せる。従って、穴開けスピンドル(加工エンドミル)114で眼鏡レンズMLのレンズ前面の穴空け位置にネジ挿通孔(ネジ取付穴)140を開けるためには、距離ZZ、XXの位置関係に穴開けスピンドル(加工エンドミル)114とレンズとを配置する。
ZZ={X+(M+Z+t)・Tan(ξ)}・Cos(ξ)
XX=ZZ・Tan[Atan{(M+Z+t)/X}-ξ]
となる。
XXX=-XX‐Hdpt+Xtool
ZZZ=ZZ+Rswg・[1-Cos(θ)]
YYY=Y
RRR=ξ-θ
となる。ここでθは、レンズ回転軸23,24のX2方向への移動により決まり、
TAN(θ)=XXX/Rswg
となる。
L2=Rswg2+Ab2−2・Rswg・Ab・Cos[η+ATAN(XXX/Rswg)]
となる。
22…キャリッジ22
23,24…レンズ軸(レンズ回転軸)
35…研削砥石(回転研削手段)
113…ヤゲン砥石(回転加工手段)
114…穴開けスピンドル(回転加工手段)
124…レンズホルダ
125…レンズ配設枠(レンズ保持部)
126…突部(挟持部)
ML…眼鏡レンズ(玉型形状眼鏡レンズ)
Claims (6)
- 同軸に配設された一対のレンズ軸間に眼鏡レンズを挟持させて、前記レンズ軸と研削砥石の砥石軸との軸間距離を玉型形状情報に基づいて軸間距離調整手段により調整しながら、前記眼鏡レンズの周縁を前記研削砥石により玉型形状に研削加工した後、前記玉型形状に研削加工された前記眼鏡レンズの周縁部を回転加工手段により切削又は研削加工する眼鏡レンズ加工方法において、
前記一対のレンズ軸間に保持させたときに、前記眼鏡レンズの光軸を前記レンズ軸に対して交差させた状態で、前記眼鏡レンズを前記一対のレンズ軸間から外れた位置に保持するレンズホルダを用意して、前記眼鏡レンズが保持された前記レンズホルダを前記一対のレンズ軸間に保持させた後に、
前記回転加工手段が保持された工具ホルダを水平回動させて、前記回転加工手段の軸線が前記レンズ軸の軸線又はこの軸線と平行な線に対して平行な状態から垂直な状態までの間で前記回転加工手段を水平回動させると共に、前記一対のレンズ軸及び眼鏡レンズを前記レンズ軸の軸線方向に移動調整し、且つ、前記軸間距離調整手段により前記レンズホルダに保持させた前記眼鏡レンズの周縁部を前記回転加工手段に接触させて、前記眼鏡レンズの周縁部を切削又は研削加工させることを特徴とする眼鏡レンズ加工方法。 - 請求項1に記載の眼鏡レンズ加工方法において、前記工具ホルダは昇降駆動可能に設けられていることを特徴とする眼鏡レンズ加工方法。
- 同軸に配設された一対のレンズ軸間に眼鏡レンズを挟持させて、前記レンズ軸と研削砥石の砥石軸との軸間距離を玉型形状情報に基づいて軸間距離調整手段により調整しながら、前記眼鏡レンズの周縁を前記研削砥石により玉型形状に研削加工した後、前記玉型形状に研削加工された前記眼鏡レンズの周縁部を回転加工手段により切削又は研削加工する眼鏡レンズ加工装置において、
前記一対のレンズ軸間に保持され且つ前記眼鏡レンズの光軸を前記レンズ軸に対して交差させた状態で、前記眼鏡レンズを前記一対のレンズ軸間から外れた位置に保持するレンズホルダと、
前記回転加工手段が保持され且つ駆動モータにより水平回動するように駆動可能な工具ホルダと、
前記駆動モータを作動制御して前記回転加工手段が保持された工具ホルダを水平回動させることにより、前記回転加工手段の軸線が前記レンズ軸の軸線又はこの軸線と平行な線に対して平行な状態から垂直な状態までの間で前記回転加工手段を水平回動制御させると共に、前記軸間距離調整手段を作動制御することにより前記レンズホルダに保持された眼鏡レンズを前記工具ホルダに保持された回転加工手段に対して進退移動制御させて、前記眼鏡レンズの周縁部を前記回転加工手段により切削又は研削加工させることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項3に記載の眼鏡レンズ加工方法において、前記工具ホルダは昇降駆動可能に設けられていることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
- 前端部側が後部を中心に上下回動可能に且つ左右動可能に設けられたキャリッジと、
左右に向けて同軸に配設され且つ眼鏡レンズを挟持可能に前記キャリッジの前端部に保持された一対のレンズ軸と、
前記レンズ軸を回転駆動させるレンズ軸駆動用モータと、
砥石駆動モータにより回転駆動される砥石軸部に取り付けられ且つ前記レンズ軸間に挟持される眼鏡レンズの周縁を研削加工する研削砥石と、
前記砥石軸部と前記レンズ軸との軸間距離を調整して前記眼鏡レンズを前記研削砥石に対して相対接近・離反させる軸間距離調整手段と、
上下に延びるガイド部材に上下動可能に取り付けられた昇降台と、
前記昇降台を昇降駆動する駆動モータと、
前記昇降台に水平回動可能に保持された工具ホルダと、
前記工具ホルダを水平回動させるホルダ回動機構と、
工具回転駆動機構により回転駆動可能に前記工具ホルダの側面に保持され且つ前記工具ホルダと一体に水平回動させられることにより、前記レンズ軸の軸線又はこの軸線と平行な線に対して平行な状態から垂直な状態までの間で回動させられる回転加工手段と、
前記軸間距離調整手段及び前記レンズ軸駆動用モータを玉型形状情報に基づいて作動制御して、前記レンズ軸間に挟持された眼鏡レンズの周縁を前記研削砥石により研削加工させる演算制御回路と、を備えると共に、
前記眼鏡レンズを保持可能に設けられ且つ前記レンズ軸間に挟持させられるレンズホルダを備え、
前記演算制御回路は、前記駆動モータ,前記ホルダ回動機構を作動制御して、前記眼鏡レンズに対する前記回転加工手段の位置及び向きを調整すると共に、前記軸間距離調整手段を作動制御して前記玉型形状に研削加工され且つ前記レンズホルダに保持された前記眼鏡レンズの周縁部を前記回転加工手段により加工可能に設けられている眼鏡レンズ加工装置であって、
前記レンズホルダは、前記一対のレンズ軸間に保持させたときに、前記眼鏡レンズの光軸を前記レンズ軸に対して交差させた状態で、前記眼鏡レンズを前記一対のレンズ軸間から外れた位置に保持可能に設けられていることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項4又は5に記載の眼鏡レンズ加工装置において、前記レンズホルダは、前記眼鏡レンズを保持させるホルダ本体と、前記ホルダ本体を前記一対のレンズ軸間から外れた位置に位置させて前記レンズ軸間に保持させる突部と、レンズ吸着治具の軸部が嵌合可能に前記ホルダ本体に設けられ且つ軸線が前記レンズ軸と直交する軸嵌合穴と、前記軸嵌合穴と同軸に前記ホルダ本体に設けられた貫通孔と、前記貫通孔に嵌合され且つ前記軸嵌合穴側が突出する押圧保持軸と、前記押圧保持軸を前記軸嵌合穴に対して進退動調整可能に前記貫通孔に螺着された調整ネジと、を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
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