JP4561360B2 - 直流変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高効率な直流変換装置に関する。
図11に従来の直流変換装置の一例を示す。図11に示す直流変換装置は、アクティブクランプ方式と呼ばれるもので、直流電源VinにリアクトルL1とトランスTの1次巻線P1(巻数n1)とを介してMOSFET(以下、FETと称する。)等からなるスイッチQ1が接続されている。1次巻線P1の両端には、FET等からなるスイッチQ2とクランプコンデンサC2とからなる直列回路が接続されている。スイッチQ1及びスイッチQ2は、デットタイム期間を有し、制御回路11のPWM制御により交互にオン/オフするようになっている。
なお、リアクトルL1は、トランスTの1次巻線P1と2次巻線S1間のリーケージインダクタンスからなる。ダイオードD1は、スイッチQ1のドレイン−ソース間に接続され、ダイオードD2は、スイッチQ2のドレイン−ソース間に接続されていて、ダイオードD1は、スイッチQ1の寄生ダイオードでもよく、ダイオードD2は、スイッチQ2の寄生ダイオードでもよい。
また、トランスTの1次巻線P1とトランスTの2次巻線S1とは互いに同相電圧が発生するように巻回されている。トランスTの2次巻線S1(巻数n2)の一端にはダイオードD10のカソードが接続され、2次巻線S1の他端(●側)にはダイオードD11のカソードが接続され、ダイオードD11のアノードは、ダイオードD10のアノードに接続されている。
ダイオードD10の両端には、抵抗R11とコンデンサC11との直列回路が接続され、ダイオードD11の両端には、抵抗R12とコンデンサC12との直列回路が接続されており、これら2つの直列回路は、CRスナバ回路を構成し、ダイオードD10,D11のリカバリ時におけるサージ電圧を減衰するための回路である。
ダイオードD11の両端には、リアクトルL10とコンデンサC10との直列回路が接続されており、ダイオードD10,D11とリアクトルL10とコンデンサC10は、整流平滑回路を構成している。この整流平滑回路は、トランスTの2次巻線S1に誘起された電圧(オン/オフ制御されたパルス電圧)を整流平滑して直流出力を負荷50に出力する。
制御回路11は、負荷50の出力電圧に基づき、スイッチQ1をオン/オフ制御するためのパルスからなる制御信号を生成するとともに、出力電圧が所定の電圧となるようにその制御信号のデューティ比を制御する。
さらに、直流変換装置は、ローサイドドライバ13、ハイサイドドライバ15を備えている。ローサイドドライバ13は、制御回路11からのゲート信号Q1gをスイッチQ1のゲートに印加してスイッチQ1を駆動する。ハイサイドドライバ15は、制御回路11からのゲート信号Q2gをスイッチQ2のゲートに印加してスイッチQ2を駆動する。
次に、このように構成された直流変換装置の動作を図12に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図12において、Q1gはスイッチQ1へのゲート信号、Q2gはスイッチQ2へのゲート信号、Q1vはスイッチQ1のドレインーソース間の電圧、Q1iはスイッチQ1のドレイン電流、Q2iはスイッチQ2のドレイン電流、VD10はダイオードD10の電圧、D10iはダイオードD10の電流、VD11はダイオードD11の電圧、D11iはダイオードD11の電流を示している。
まず、時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、Vin→L1→P1→Q1→Vinで、スイッチQ1に電流Q1iが流れる。このとき、トランスTの2次側(負荷側)では、S1→L10→C10→D10→S1で電流D10iが流れて、負荷50に電力が供給される。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1がオフすると、電流Q1iが減少し、ダイオードD10の電流D10iも減少する。この電流D10iは、ダイオードD10の逆電流(リカバリ電流ともいう。)により、零から負に流れる。
時刻tにおいて、逆電流がオフする。この逆電流により、時刻tにダイオードD10にサージ電圧が印加される。また、期間T3において、ダイオードD10の電流D10iが減少すると、リアクトルL10に電流が流れているので、ダイオードD11の電流D11iが増加する。
そして、時刻tにおいて、L10→C10→D11→L10で電流D11iが流れる。また、1次巻線P1のインダクタンスに蓄えられた励磁電流は、P1→D2→C2→L1→P1と流れて、コンデンサC2に充電される。時刻tにおいて、励磁電流が零になると、コンデンサC2に蓄えられたエネルギーにより、C2→Q2→P1→L1→C2と電流Q2iが流れて、1次巻線P1の励磁インダクタンスにエネルギーが移動する。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ2がオフすると、1次巻線P1に蓄えられたエネルギーにより、スイッチQ1の電圧Q1vは減少していく。
時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、ダイオードD11の電流D11iが減少していく。そして、ダイオードD11の逆電流により、零から負の電流が流れ、時刻tにおいて、逆電流がオフする。この時も、逆電流によりダイオードD11にサージ電圧が印加される。
なお、従来の直流変換装置の関連技術として、例えば特許文献1が開示されている。
特開2001−8447号公報
このように、図11に示す従来の直流変換装置にあっては、ダイオードD10に印加される逆電流によるサージ電圧をコンデンサC11と抵抗R11からなるCRスナバ回路により減衰させ、ダイオードD11に印加される逆電流によるサージ電圧をコンデンサC12と抵抗R12からなるCRスナバ回路により減衰させていた。しかし、CRスナバ回路には抵抗分があるため、損失が大きく、高効率を図ることができなかった。
また、ダイオードD10とダイオードD11とのそれぞれに、並列にFET等の同期整流素子を接続して同期整流した場合には、同期整流素子のゲートのオフタイミングの遅れにより、より多くの逆電流が流れ、同期整流素子により大きな逆電圧が印加されるため、CRスナバ回路では、サージ電圧を吸収できない等の問題点がある。
本発明は、サージ電圧を適切な電圧にクランプすることで、トランスの2次側の整流素子の耐圧を低減させ、高効率な直流変換装置を提供することにある。
前記課題を解決するために以下の手段を採用した。請求項1の発明は、トランスの1次巻線に直列に接続された主スイッチをオン/オフさせることによりトランスの2次巻線の電圧を整流平滑して直流出力を得る直流変換装置において、前記トランスの2次側に設けられた整流素子の逆電流により発生するサージエネルギーをダイオードを介して蓄えるコンデンサと、このコンデンサの電圧を前記2次巻線に発生する電圧以上になるように、前記コンデンサに蓄えられたエネルギーを前記トランスの1次側及び前記直流出力側に回生する回生スイッチとを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、トランスの1次巻線に直列に接続された主スイッチと、このトランスの1次巻線の両端又は主スイッチの両端に接続されたクランプコンデンサ及び補助スイッチからなる直列回路とを有し、前記主スイッチと補助スイッチとを交互にオン/オフさせることによりトランスの2次巻線の電圧を整流平滑して直流出力を得る直流変換装置において、前記トランスの2次側に設けられた整流素子の逆電流により発生するサージエネルギーをダイオードを介して蓄えるコンデンサと、このコンデンサの電圧を前記2次巻線に発生する電圧以上になるように、前記コンデンサに蓄えられたエネルギーを前記トランスの1次側及び前記直流出力側に回生する回生スイッチとを備えることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1又は請求項2記載の直流電源装置において、前記コンデンサの電圧を検出する検出手段と、この検出手段で検出された前記コンデンサの電圧が所定値になるように前記回生スイッチのオン幅を制御するオン幅制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載の直流電源装置において、前記所定値は、前記トランスの2次巻線に発生する電圧値以上で且つ前記整流素子の耐圧以下の値であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の直流電源装置において、前記整流素子には並列に同期整流素子が接続されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の直流変換装置において、前記トランスの2次巻線は前記トランスの1次巻線と疎結合され、前記1次巻線と密結合され且つ前記2次巻線に直列に接続され、前記1次巻線及び2次巻線間のリーケージインダクタンスに蓄えられたエネルギーを前記主スイッチがオフ時に前記整流素子の整流出力を平滑する平滑コンデンサに帰還する前記トランスの帰還巻線を備えることを特徴とする。
本発明によれば、整流素子の逆電流により発生するサージエネルギーをダイオードを介してコンデンサに蓄え、回生スイッチは、コンデンサの電圧をトランスの2次巻線に発生する電圧以上になるように、コンデンサに蓄えられたエネルギーをトランスの1次側及び直流出力側に回生する。即ち、整流素子のリカバリによるサージ電圧や同期整流を用いた場合の逆電流のエネルギーを適切な電圧にクランプし、整流素子や同期整流素子に印加される電圧を低くすることができるため、整流素子の耐圧を低減させて、高効率な直流変換装置を提供できる。
以下、本発明の直流変換装置の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態の直流変換装置は、トランスの2次側の整流素子に流れる逆電流や同期整流とした場合にゲートオフ信号の遅れによる逆電流によるエネルギーをダイオードを介してコンデンサに蓄積し、そのコンデンサ電圧をトランスの2次巻線の電圧|Vs|(スイッチQ1がオン時にVin×n2/n1であり、スイッチQ2がオン時にコンデンサC2の電圧×n2/n1)以上で且つトランスの2次側の整流素子の耐圧以下になるように、トランスの1次側や直流出力側に回生することを特徴とし、サージ電圧を適切な電圧にクランプすることで、トランスの2次側の整流素子の耐圧を低減させ、損失のない高効率な直流変換装置を提供する。
図1は実施例1の直流変換装置の回路構成図である。図1に示す直流変換装置は、図11に示す直流変換装置に対して、抵抗R11,R12とコンデンサC11,C12と削除し、エネルギー回生回路20を追加した点が異なるので、ここでは、エネルギー回生回路20の構成についてのみ説明する。
エネルギー回生回路20において、ダイオードD20のアノードは、ダイオードD11のカソードに接続され、ダイオードD20のカソードは、コンデンサC20の一端とダイオードD21のカソードとFETからなるスイッチQ21のドレインに接続されている。ダイオードD21のアノードは、スイッチQ21のソースとダイオードD10のカソードに接続されている。
ダイオードD21とダイオードD20とコンデンサC20とは、サージエネルギー吸収回路を構成し、このサージエネルギー吸収回路は、ダイオードD10,D11に印加されるサージ電圧をコンデンサC20の電圧でクランプする。ダイオードD21はスイッチQ21の寄生ダイオードでもよい。
インバータ21、ダイオードD22、抵抗R20、コンデンサC21、インバータ22、ダイオードD23、コンデンサC22、ノア回路24、ドライバ25は、パルス生成手段を構成し、パルス生成手段は、スイッチQ21(本発明の回生スイッチに対応)を駆動するパルス信号からなる駆動信号を生成する。
インバータ21は、入力端がダイオードD10のカソードに接続され、ダイオードD10の電圧を反転して出力する。インバータ21の出力端には、ダイオードD22のカソードと抵抗R20の一端が接続され、ダイオードD22のアノードと抵抗R20の他端は、コンデンサC21の一端とインバータ22の入力端とノア回路24の第1入力端に接続されている。インバータ22の出力端はダイオードD23のカソードに接続され、ダイオードD23のアノードはコンデンサC22の一端に接続されている。
コンデンサC21の他端及びコンデンサC22の他端は接地されている。ダイオードD23のアノードとコンデンサC22の一端とトランジスタQ23のコレクタは、ノア回路24の第2入力端に接続されている。ドライバ25は、ノア回路24の出力を入力し、この出力に基づき駆動信号を生成し、駆動信号をスイッチQ21のゲートに印加することによりスイッチQ21をオン駆動させる。
抵抗R21、抵抗R22、基準電圧Er、コンパレータ23、抵抗R24、抵抗R25、トランジスタQ23,Q24は、本発明のオン幅制御手段に対応し、このオン幅制御手段は、コンデンサC20の電圧に応じて、スイッチQ21を駆動するための駆動信号のパルスオン幅を自動調整する。より具体的には、オン幅制御手段は、コンデンサC20の電圧が、トランスの2次巻線S1に発生する電圧値以上で且つダイオードD10,D11の耐圧以下の電圧になるように、駆動信号のパルスオン幅を制御する。
抵抗R21と抵抗R22とは直列に接続され、抵抗R21の一端はダイオードD20のカソードとコンデンサC20との接続点に接続され、抵抗R22の一端は接地されている。
コンパレータ23は、コンデンサC20の電圧を抵抗R21と抵抗R22とで分圧した分圧電圧を+端子に入力し、基準電圧Erを−端子に入力し、分圧電圧と基準電圧とを比較する。コンパレータ23は、コンデンサC20の電圧が基準電圧Er以上の場合には出力がHレベルとなり、コンデンサC20の電圧が基準電圧Er未満の場合には出力がLレベルとなる。
コンパレータ23の出力端は、抵抗R24を介してトランジスタQ24のコレクタに接続され、トランジスタQ24のエミッタ及びトランジスタQ23のエミッタは、電源Vccに接続されている。トランジスタQ23のベースとトランジスタQ24のベース及びコレクタと抵抗R25の一端とは、共通接続され、抵抗R25の他端は接地されている。トランジスタQ23とトランジスタQ24とは、カレントミラー回路を構成している。
次にこのように構成された実施例1の動作を図2に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図2において、VC21はコンデンサC21の両端電圧、VC22はコンデンサC22の両端電圧、Q21gはスイッチQ21へのゲート信号、Q21iはスイッチQ21のドレイン電流を示している。
まず、時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、Vin→L1→P1→Q1→Vinで、スイッチQ1に電流Q1iが流れる。このとき、トランスTの2次側では、S1→L10→C10→D10→S1で電流D10iが流れて、負荷50に電力が供給される。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1がオフすると、電流Q1iが減少し、ダイオードD10の電流D10iも減少する。この電流D10iは、ダイオードD10の逆電流により、零から負に流れる。また、ダイオードD10の電流D10iが減少すると、リアクトルL10に電流が流れているので、ダイオードD11の電流D11iが増加する。
次に、時刻tにおいて、逆電流がオフする。この逆電流により、時刻tにダイオードD10にサージ電圧が印加されるが、サージエネルギーは、ダイオードD21を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
また、ダイオードD10の電圧VD10により、インバータ21の入力は、Hレベルになり、インバータ21の出力はLレベルになる。このため、コンデンサC21に蓄えられたエネルギーは、ダイオードD22を介して瞬時に放電されるため、ノア回路24の第1入力端は瞬時にLレベルになる。このため、ノア回路24の出力は、Hレベルとなり、ゲート信号Q21gによりスイッチQ21はオンする。また、インバータ22の出力は、Hレベルになり、コンデンサC22の電圧VC22は、トランジスタQ23の電流で上昇していく。
また、時刻tにおいては、L10→C10→D11→L10で電流が流れる。また、1次巻線P1のインダクタンスに蓄えられた励磁電流は、P1→D2→C2→L1→P1と流れて、コンデンサC2に充電される。
次に、時刻tにおいて、サージエネルギーは、全てコンデンサC20に充電され、時刻tでオンしたスイッチQ21を流れてコンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、C20→Q21→S1→L10→C10→C20と流れる。また、トランスTを介してP1(S1)→Q2(D2)→C2→L1→P1と電流が流れて、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーがトランスの1次側及び直流出力側に回生される。
次に、時刻tにおいて、コンデンサC22の電圧がVc22がノア回路24のしきい値に達すると、ノア回路24の出力は、Lレベルとなり、スイッチQ21がオフし、2次巻線S1に流れていた電流は、S1→L10→C10→D10→S1と流れて、時刻tにおいて、電流D10iは零になる。
次に、時刻tにおいて、励磁電流が零になると、コンデンサC2に蓄えられたエネルギーは、C2→Q2→P1→L1→C2と流れて、1次巻線P1の励磁インダクタンスにエネルギーが移動する。
時刻tにおいて、スイッチQ2がオフすると、1次巻線P1に蓄えられたエネルギーにより、スイッチQ1の電圧Q1vは減少していく。
時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、ダイオードD11の電流D11iが減少していき、ダイオードD11の逆電流により零から負の電流が流れ、時刻t10において、逆電流がオフする。この時も、逆電流によりダイオードD11にサージ電圧が印加されるが、期間T11(時刻t10〜t11)において、サージエネルギーは、ダイオードD20を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
従って、サージエネルギーはコンデンサC20に蓄えられ、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、期間T5(時刻t〜t)において、トランスTの1次側及び直流出力側に回生される。
また、オン幅制御手段において、コンパレータ23は、コンデンサC20の電圧が基準電圧Er以上の場合にはHレベルを出力する。この場合には、Vcc→Q24→R24→23に流れる第1電流はなくなり、トランジスタQ24に流れる電流は、Vcc→Q24→R25の第2電流のみとなる。このため、トランジスタQ23に流れる電流は、第2電流のみとなり、コンデンサC22の充電電流は小さくなり、ノア回路24のパルス出力は大きくなる。このため、駆動信号のパルスオン幅は、コンデンサC20の電圧が大きくなると、大きくなる。
一方、コンデンサC20の電圧が基準電圧Er未満の場合にはLレベルを出力する。この場合には、Vcc→Q24→R24→23と第1電流が流れ、Q24に流れる電流は、第1電流と、Vcc→Q24→R25に流れる第2電流との和となる。このため、トランジスタQ23に流れる電流は、増加し、コンデンサC22の充電電流は大きくなり、ノア回路24のパルス出力は小さくなる。このため、駆動信号のパルスオン幅は、コンデンサC20の電圧が小さくなると、小さくなる。
このとき、オン幅制御手段は、コンデンサC20の電圧が、2次巻線S1に発生する電圧値以上で且つダイオードD10,D11の耐圧以下の電圧になるように、駆動信号のパルスオン幅を制御する。即ち、駆動信号のパルスオン幅を制御することにより、コンデンサC20の電圧を、2次巻線S1の電圧(スイッチQ1がオン時にVin×n2/n1であり、スイッチQ2がオン時にコンデンサC2の電圧×n2/n1)以上で且つトランスTの2次側のダイオードD10,D11の耐圧以下になるように、トランスTの1次側や直流出力側に回生する。これにより、コンデンサC20の電圧は、一定電圧となる。
このため、図2に示すように、期間T4でダイオードD10の電圧VD10が低く抑えられ、期間T11でダイオードD11の電圧VD11が低く抑えられていることがわかる。
このように実施例1の直流変換装置によれば、ダイオードD10,D11の逆電流により発生するサージエネルギーをダイオードD21,D20を介してコンデンサC20に蓄え、スイッチQ21は、コンデンサC20の電圧を2次巻線S1に発生する電圧以上で且つダイオードD10,D11の耐圧以下になるように、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーをトランスTの1次側及び直流出力側に回生する。これにより、サージ電圧を抑制でき、損失が発生せず、しかも整流素子の耐圧を低く抑えられるので、低耐圧のダイオードを使用でき、高効率の直流電源装置が構成できる。
図3は実施例2の直流変換装置の回路構成図である。実施例1の直流変換装置は、スイッチQ2がオンした時に、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーをトランスTの1次側及び直流出力側に回生したが、実施例2の直流変換装置は、スイッチQ1がオンした時に、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーをトランスTの1次側及び直流出力側に回生するように、ダイオードD20とスイッチQ21(D21)の接続を、実施例1の接続に対して逆にしたものである。即ち、コンデンサC20に直列に接続されたダイオードD20のアノードをダイオードD10のカソードに接続し、スイッチQ21のソースとダイオードD21のアノードとをダイオードD11のカソードに接続した点が異なる。
次にこのように構成された実施例2の動作を図4に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
まず、時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、Vin→L1→P1→Q1→Vinで、スイッチQ1に電流Q1iが流れる。このとき、トランスTの2次側では、S1→L10→C10→D10→S1で電流D10iが流れて、負荷50に電力が供給される。
次に、時刻t〜tにおいて、ダイオードD11の電流D11iが減少する。この電流D11iは、ダイオードD11の逆電流により、零から負に流れる。また、ダイオードD11の電流D11iが減少すると、リアクトルL10に電流が流れているので、ダイオードD10の電流D10iが増加する。次に、逆電流がオフすると、この逆電流により、ダイオードD11にサージ電圧が印加されるが、サージエネルギーは、ダイオードD21を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
また、ダイオードD11の電圧VD11により、インバータ21の入力は、Hレベルになり、インバータ21の出力はLレベルになる。このため、コンデンサC21に蓄えられたエネルギーは、ダイオードD22を介して瞬時に放電されるため、ノア回路24の第1入力端は瞬時にLレベルになる。このため、ノア回路24の出力は、Hレベルとなり、ゲート信号Q21gによりスイッチQ21はオンする。また、インバータ22の出力は、Hレベルになり、コンデンサC22の電圧VC22は、トランジスタQ23の電流で上昇していく。
次に、時刻tにおいて、サージエネルギーは、全てコンデンサC20に充電され、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、C20→Q21→L10→C10と流れる。また、時刻t〜tにおいて、トランスTを介してP1(S1)→L1→Vinと電流が流れて、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーがトランスTの1次側及び直流出力側に回生される。このため、時刻t〜tにおいて、電流Q1i及び電流D10iが減少する。
次に、時刻tにおいて、コンデンサC22の電圧がVc22がノア回路24のしきい値に達すると、ノア回路24の出力は、Lレベルとなり、スイッチQ21がオフし、2次巻線S1に流れていた電流は、S1→L10→C10→D10→S1と流れる。このため、時刻t〜tにおいて、電流D10iが増加する。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1がオフすると、電流Q1iが減少し、ダイオードD10の電流D10iも減少する。この電流D10iは、ダイオードD10の逆電流により、零から負に流れる。また、ダイオードD10の電流D10iが減少すると、リアクトルL10に電流が流れているので、ダイオードD11の電流D11iが増加する。
次に、時刻tにおいて、逆電流がオフする。この逆電流により、時刻tにダイオードD10にサージ電圧が印加されるが、サージエネルギーは、ダイオードD20を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
従って、サージエネルギーはコンデンサC20に蓄えられ、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、時刻t〜tにおいて、トランスTの1次側及び直流出力側に回生される。
また、時刻tにおいては、L10→C10→D11→L10で電流が流れる。また、1次巻線P1のインダクタンスに蓄えられた励磁電流は、P1→D2→C2→L1→P1と流れて、コンデンサC2に充電される。
次に、時刻t〜tにおいて、励磁電流が零になると、コンデンサC2に蓄えられたエネルギーは、C2→Q2→P1→L1→C2と流れて、1次巻線P1の励磁インダクタンスにエネルギーが移動する。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ2がオフすると、1次巻線P1に蓄えられたエネルギーにより、スイッチQ1の電圧Q1vは減少していく。
また、駆動信号のパルスオン幅を制御することにより、コンデンサC20の電圧を、2次巻線S1の電圧(スイッチQ1がオン時にVin×n2/n1であり、スイッチQ2がオン時にコンデンサC2の電圧×n2/n1)以上で且つ2次側のダイオードD10,D11の耐圧以下になるように、トランスTの1次側や直流出力側に回生する。このため、図4に示すように、ダイオードD10の電圧VD10及びダイオードD11の電圧VD11が低く抑えられていることがわかる。
このように実施例2の直流変換装置によれば、実施例1の直流変換装置の効果と同様な効果が得られる。
図5は実施例3の直流変換装置の回路構成図である。図5に示す実施例3の直流変換装置は、図1に示す直流変換装置に対して、ダイオードD10の両端にドレイン−ソースが接続されたFETからなるスイッチQ10と、ダイオードD11の両端にドレイン−ソース間が接続されたFETからなるスイッチQ11とを追加した点が異なる。スイッチQ10,Q11は同期整流素子を構成する。スイッチQ10のゲートは2次巻線S1の一端(●側)に接続され、スイッチQ11のゲートは2次巻線S1の他端に接続されている。
次にこのように構成された実施例3の動作を図6に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図6において、Q10iはスイッチQ10のドレイン電流、Q11iはスイッチQ11のドレイン電流を示している。
まず、時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、Vin→L1→P1→Q1→Vinで、スイッチQ1に電流Q1iが流れる。このとき、トランスTの2次側では、スイッチQ10がオンして、S1→L10→C10→Q10→S1で電流Q10iが流れて、負荷50に電力が供給される。この電流Q10iは、負から正に直線的に増加していく。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1がオフすると、電流Q1iが減少し、スイッチQ10の電流Q10iも減少する。この電流Q10iは、スイッチQ10の逆電流により、零から負に流れる。また、スイッチQ10の電流Q10iが減少すると、リアクトルL10に電流が流れているので、スイッチQ11の電流Q11iが増加する。
次に、時刻tにおいて、逆電流がオフする。この逆電流により、時刻tにスイッチQ10にサージ電圧が印加されるが、サージエネルギーは、ダイオードD21を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
また、スイッチQ10の電圧VQ10により、インバータ21の入力は、Hレベルになり、インバータ21の出力はLレベルになる。このため、コンデンサC21に蓄えられたエネルギーは、ダイオードD22を介して瞬時に放電されるため、ノア回路24の第1入力端は瞬時にLレベルになる。このため、ノア回路24の出力は、Hレベルとなり、ゲート信号Q21gによりスイッチQ21はオンする。また、インバータ22の出力は、Hレベルになり、コンデンサC22の電圧VC22は、トランジスタQ23の電流で上昇していく。
また、時刻tにおいては、スイッチQ11がオンし、L10→C10→Q11→L10で電流が流れる。また、1次巻線P1のインダクタンスに蓄えられた励磁電流は、P1→D2→C2→L1→P1と流れて、コンデンサC2に充電される。
次に、時刻t〜tにおいて、サージエネルギーは、全てコンデンサC20に充電され、時刻tでオンしたスイッチQ21を流れてコンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、C20→Q21→S1→L10→C10→C20と流れる。また、トランスTを介してP1(S1)→Q2(D2)→C2→L1→P1と電流が流れて、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーがトランスTの1次側及び直流出力側に回生される。
次に、時刻tにおいて、コンデンサC22の電圧がVc22がノア回路24のしきい値に達すると、ノア回路24の出力は、Lレベルとなり、スイッチQ21がオフし、2次巻線S1に流れていた電流は、S1→L10→C10→Q10→S1と流れて、時刻tにおいて、電流Q10iは零になる。
次に、時刻t5bにおいて、励磁電流が零になると、コンデンサC2に蓄えられたエネルギーは、C2→Q2→P1→L1→C2と流れて、1次巻線P1の励磁インダクタンスにエネルギーが移動する。
時刻tにおいて、スイッチQ2がオフすると、1次巻線P1に蓄えられたエネルギーにより、スイッチQ1の電圧Q1vは減少していく。
時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、スイッチQ11の電流が減少していき、スイッチQ11の逆電流により負の電流が流れ、時刻tにおいて、逆電流がオフする。この時も、逆電流によりスイッチQ11にサージ電圧が印加されるが、時刻t〜tにおいて、サージエネルギーは、ダイオードD20を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
従って、サージエネルギーはコンデンサC20に蓄えられ、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、時刻t〜tにおいて、トランスTの1次側及び直流出力側に回生される。
また、時刻t5aで、リアクトルL10がカットオフした場合でも、スイッチQ11のゲート電圧は、オフできない。このため、スイッチQ11がオンし、スイッチQ11の逆電流により負の電流が流れる。
また、駆動信号のパルスオン幅を制御することにより、コンデンサC20の電圧を、2次巻線S1の電圧(スイッチQ1がオン時にVin×n2/n1であり、スイッチQ2がオン時にコンデンサC2の電圧×n2/n1)以上で且つ2次側のスイッチQ10,Q11の耐圧以下になるように、トランスTの1次側や直流出力側に回生する。
このため、図6に示すように、スイッチQ10の電圧VQ10及びスイッチQ11の電圧VQ11が低く抑えられていることがわかる。
このように実施例3の直流変換装置によれば、実施例1の直流変換装置の効果と同様な効果が得られるとともに、スイッチQ10,Q11の同期整流素子を用いているので、損失が少なくて済む。
なお、ダイオードD20とスイッチQ21(D21)の接続を、図5に示す接続構成に対して逆にしてもよい。即ち、コンデンサC20に直列に接続されたダイオードD20のアノードをダイオードD10のカソードに接続し、スイッチQ21のソースとダイオードD21のアノードとをダイオードD11のカソードに接続した構成としてもよく、同様な効果が得られる。
図7は実施例4の直流変換装置の回路構成図である。図7において、トランスTaの1次側は、アクティブクランプ回路を採用すると共に、図1に示すトランスTの1次側の構成と同一であるので、その部分の説明は省略する。
トランスTaは、1次巻線P1と、この1次巻線P1と疎結合で且つ同相電圧が発生するように巻回された2次巻線S1と、1次巻線P1と密結合で且つ逆相電圧が発生するように巻回された帰還巻線S2(巻数n3)とを有する。2次巻線S1の一端は、帰還巻線S2の一端に接続されている。
2次巻線S1の両端には可飽和リアクトルSL1が接続されている。なお、可飽和リアクトルSL1は、2次巻線S1の両端に代えて、1次巻線P1の両端に接続されていてもよい。この可飽和リアクトルSL1はトランスTaのコアの飽和特性を用いている。
帰還巻線S2の他端(●側)にはダイオードD11のカソードが接続され、帰還巻線S2の一端にはダイオードD10のカソードが接続され、ダイオードD10のアノードは、ダイオードD11のアノードに接続されている。
ダイオードD10の両端にはFETからなるスイッチQ10のドレイン−ソースが接続され、ダイオードD11の両端にはFETからなるスイッチQ11のドレイン−ソースが接続されている。スイッチQ11のゲートは帰還巻線S2の一端に接続され、スイッチQ10のゲートは帰還巻線S2の他端に接続されている。
2次巻線S1の他端は、コンデンサC10の一端に接続され、コンデンサC10の他端は、ダイオードD10のアノードとダイオードD11のアノードとの接続点に接続されている。
また、コンデンサC20に直列に接続されたダイオードD20のアノードは、ダイオードD11のカソードに接続され、スイッチQ21のソースとダイオードD21のアノードとは、ダイオードD10のカソードに接続されている。
なお、図7に示すその他の構成は、図5に示す実施例3の直流変換装置の構成と同一であるので、同一部分には同一符号を付し、その詳細は省略する。
(トランスの構成)
トランスTaの構成例を図9に示す。図9に示すトランスTaは、日の字型のコア30を有し、コア30のコア部30aには、1次巻線P1と帰還巻線S2とが近接して巻回されている。これにより、1次巻線P1と帰還巻線S2間にわずかなリーケージインダクタンスを持たせている。また、コア30にはパスコア30cとギャップ31が形成され、外周コアには2次巻線S1が巻回されている。即ち、パスコア30cにより、1次巻線P1と2次巻線S1を疎結合させることにより、リーケージインダクタンスを大きくしている。
また、外周コア上で且つ1次巻線P1と2次巻線S1との間に、凹部30bが1箇所形成されている。この凹部30bにより、コアの磁路の一部の断面積が他の部分よりも狭くなり、その部分のみが飽和するので、コア損失を低減できる。また、この飽和する部分を可飽和リアクトルSL1として兼用している。また、このようなトランスTaを使用することにより、トランスと平滑リアクトル(図5のL10に対応)を一体化することができる。
次に、このように構成された実施例4の直流変換装置の動作を説明する。
動作波形は図6と同じで、まず、時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、Vin→P1→Q1→Vinで、スイッチQ1に電流Q1iが流れる。このとき、トランスTaの2次側では、スイッチQ10がオンして、S1→C10→Q10→S1で電流Q10iが流れて、負荷50に電力が供給される。
また、1次巻線P1と2次巻線S1とは、疎結合されているので、1次及び2次巻線間に大きなリーケージインダクタンスLr(図示せず)を有する。このため、リーケージインダクタンスLrには、Lr(Ir)/2のエネルギーが蓄えられる。IrはリーケージインダクタンスLrに流れる電流である。また、スイッチQ1をオンさせた時に、可飽和リアクトルSL1にも電流SL1iが流れて、可飽和リアクトルSL1にエネルギーが蓄えられる。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1がオフすると、電流Q1iが減少し、スイッチQ10の電流Q10iも減少する。この電流Q10iは、スイッチQ10の逆電流により、零から負に流れる。また、スイッチQ10の電流Q10iが減少すると、リーケージインダクタンスLrに電流が流れているので、スイッチQ11の電流Q11iが増加する。
次に、時刻tにおいて、逆電流がオフする。この逆電流により、スイッチQ10にサージ電圧が印加されるが、サージエネルギーは、ダイオードD21を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
また、スイッチQ10の電圧VQ10により、インバータ21の入力は、Hレベルになり、インバータ21の出力はLレベルになる。このため、コンデンサC21に蓄えられたエネルギーは、ダイオードD22を介して瞬時に放電されるため、ノア回路24の第1入力端は瞬時にLレベルになる。このため、ノア回路24の出力は、Hレベルとなり、ゲート信号Q21gによりスイッチQ21はオンする。また、インバータ22の出力は、Hレベルになり、コンデンサC22の電圧VC22は、トランジスタQ23の電流で上昇していく。
また、スイッチQ1がオフ時には、トランスTaの2次巻線S1の電圧は、逆電圧となるため、スイッチQ11がオンし、リーケージインダクタンスLrに蓄えられたエネルギーにより、帰還巻線S2に電圧が発生し、S2→S1→C10→Q11→S2と電流が流れ、エネルギーがコンデンサC10に帰還されて、引き続き負荷50に電力が供給される。また、1次巻線P1のインダクタンスに蓄えられた励磁電流は、P1→D2→C2→P1と流れて、コンデンサC2に充電される。
次に、サージエネルギーは、全てコンデンサC20に充電され、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、C20→Q21→SL1→C10→C20と流れ、また、C20→Q21→S2→Q11→C20と流れ、トランスTaを介してP1(S2)→Q2(D2)→C2→P1と電流が流れて、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーがトランスTaの1次側及び直流出力側に回生される。
次に、時刻tにおいて、コンデンサC22の電圧がVc22がノア回路24のしきい値に達すると、ノア回路24の出力は、Lレベルとなり、スイッチQ21がオフし、スイッチQ21に流れていた電流は、S2→Q11→Q10→S2と流れ、トランスTaを介してP1(S2)→Q2(D2)→C2→P1と流れ、時刻tにおいて、零になる。また、時刻tから2次巻線S1に流れていた電流は、
S1→C10→Q11→S2→S1と流れる。
次に、時刻t5bにおいて、励磁電流が零になると、コンデンサC2に蓄えられたエネルギーは、C2→Q2→P1→C2と流れて、1次巻線P1の励磁インダクタンスにエネルギーが移動する。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ2がオフすると、1次巻線P1に蓄えられたエネルギーにより、スイッチQ1の電圧Q1vは減少していく。
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1がオンすると、スイッチQ11の電流が減少していき、スイッチQ11の逆電流により負の電流が流れ、逆電流がオフする。この時も、逆電流によりスイッチQ11にサージ電圧が印加されるが、サージエネルギーは、ダイオードD20を介してコンデンサC20に蓄えられ、サージ電圧は、コンデンサC20の電圧でクランプされる。
従って、サージエネルギーはコンデンサC20に蓄えられ、コンデンサC20に蓄えられたエネルギーは、トランスTaの1次側及び直流出力側に回生される。
また、駆動信号のパルスオン幅を制御することにより、コンデンサC20の電圧を、2次巻線S1の電圧(スイッチQ1がオン時にVin×n2/n1であり、スイッチQ2がオン時にコンデンサC2の電圧×n2/n1)以上で且つ2次側のスイッチQ10,Q11の耐圧以下になるように、1次側や直流出力側に回生する。このため、スイッチQ10の電圧VQ10及びスイッチQ11の電圧VQ11が低く抑えることができる。
このように実施例4の直流変換装置によれば、実施例3の直流変換装置の効果と同様な効果が得られるとともに、スイッチQ10,Q11の同期整流素子を用いているので、損失が少なくて済む。また、平滑リアクトルを用いなくても済む。
図8は実施例5の直流変換装置の回路構成図である。実施例5の直流変換装置は、ダイオードD20とスイッチQ21(D21)の接続を、図7に示す実施例4の接続に対して逆にしたものである。即ち、コンデンサC20に直列に接続されたダイオードD20のアノードをダイオードD10のカソードに接続し、スイッチQ21のソースとダイオードD21のアノードとをダイオードD11のカソードに接続した点が異なる。このダイオードD20とスイッチQ21(D21)の接続構成は、図3に示す実施例2の接続構成と同一である。
このような実施例5の直流変換装置は、実施例4の直流変換装置と実施例2の直流変換装置とを組み合わせたものであるため、実施例4の効果と実施例2の効果とが得られる。
図10は実施例6の直流変換装置の回路構成図である。図10に示す実施例6の直流変換装置は、図3に示す直流変換装置のアクティブクランプ回路に代えて、スイッチQ1(主スイッチ)とCRスナバ回路を用いたことを特徴とする。
直流電源Vinの両端には、リアクトルL1と1次巻線P1とスイッチQ1との直列回路が接続されている。1次巻線P1とリアクトルL1との直列回路の両端には、ダイオードD2とコンデンサC2との直列回路が接続され、コンデンサC2には並列に抵抗R2が接続されている。抵抗R2とコンデンサC2とはCRスナバ回路を構成する。
このような実施例6の直流変換装置によっても、実施例2の直流変換装置の効果と略同様な効果が得られる。
なお、本発明は、実施例1乃至実施例6の直流変換装置に限定されることはない。例えば、実施例5において、アクティブクランプ回路に代えて、図10に示すスイッチQ1(主スイッチ)とCRスナバ回路を用いてもよく、同様な効果が得られる。
本発明は、DC−DCコンバータ、AC−DCコンバータ等のスイッチング電源装置に適用可能である。
実施例1の直流変換装置の回路構成図である。 実施例1の直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。 実施例2の直流変換装置の回路構成図である。 実施例2の直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。 実施例3の直流変換装置の回路構成図である。 実施例3の直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。 実施例4の直流変換装置の回路構成図である。 実施例5の直流変換装置の回路構成図である。 実施例4及び実施例5の直流変換装置に設けられたトランスの構造図である。 実施例6の直流変換装置の回路構成図である。 従来の直流変換装置の回路構成図である。 従来の直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
符号の説明
11 制御回路
13 ローサイドドライバ
15 ハイサイドドライバ
20 エネルギー回生回路
21,22 インバータ
23 コンパレータ
24 ノア回路
25 ドライバ
50 負荷
Q1,Q2,Q10,Q11,Q21 スイッチ
Q23,Q24 トランジスタ
T,Ta トランス
P1 1次巻線
S1 2次巻線
S2 帰還巻線
L1,L10 リアクトル
SL1 可飽和リアクトル
C10 コンデンサ
D1,D2,D10,D11,D20〜D23 ダイオード
C2,C10,C11,C12,C20〜C22 コンデンサ
R11,R12,R20〜R25 抵抗
30 コア
30a コア部
30b 凹部
31 ギャップ

Claims (6)

  1. トランスの1次巻線に直列に接続された主スイッチをオン/オフさせることによりトランスの2次巻線の電圧を整流平滑して直流出力を得る直流変換装置において、
    前記トランスの2次側に設けられた整流素子の逆電流により発生するサージエネルギーをダイオードを介して蓄えるコンデンサと、
    このコンデンサの電圧を前記2次巻線に発生する電圧以上になるように、前記コンデンサに蓄えられたエネルギーを前記トランスの1次側及び前記直流出力側に回生する回生スイッチと、
    を備えることを特徴とする直流変換装置。
  2. トランスの1次巻線に直列に接続された主スイッチと、このトランスの1次巻線の両端又は主スイッチの両端に接続されたクランプコンデンサ及び補助スイッチからなる直列回路とを有し、前記主スイッチと補助スイッチとを交互にオン/オフさせることによりトランスの2次巻線の電圧を整流平滑して直流出力を得る直流変換装置において、
    前記トランスの2次側に設けられた整流素子の逆電流により発生するサージエネルギーをダイオードを介して蓄えるコンデンサと、
    このコンデンサの電圧を前記2次巻線に発生する電圧以上になるように、前記コンデンサに蓄えられたエネルギーを前記トランスの1次側及び前記直流出力側に回生する回生スイッチと、
    を備えることを特徴とする直流変換装置。
  3. 前記コンデンサの電圧を検出する検出手段と、
    この検出手段で検出された前記コンデンサの電圧が所定値になるように前記回生スイッチのオン幅を制御するオン幅制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直流変換装置。
  4. 前記所定値は、前記トランスの2次巻線に発生する電圧値以上で且つ前記整流素子の耐圧以下の値であることを特徴とする請求項3記載の直流変換装置。
  5. 前記整流素子には並列に同期整流素子が接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の直流変換装置。
  6. 前記トランスの2次巻線は前記トランスの1次巻線と疎結合され、
    前記1次巻線と密結合され且つ前記2次巻線に直列に接続され、前記1次巻線及び2次巻線間のリーケージインダクタンスに蓄えられたエネルギーを前記主スイッチがオフ時に前記整流素子の整流出力を平滑する平滑コンデンサに帰還する前記トランスの帰還巻線を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の直流変換装置。
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