JP4560283B2 - 接着性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、接着性に優れた接着性組成物に関し、更に詳しくは、特定の官能基を含有する変性重合体又は変性水添重合体とポリオールとの混合物にジイソシアネートを反応させた後、更に低分子ジオールを反応させて得た接着性組成物、又は該接着性組成物に該変性重合体の官能基と反応する官能基を少なくとも3個有する成分を配合した接着性組成物、或いは該変性重合体又は変性水添重合体に該変性重合体の官能基と反応する官能基を少なくとも3個有する成分を配合した接着性組成物に関するものである。また、本発明は、これらの該接着性組成物の製造方法に関するものである。
最近、熱可塑性樹脂等を用いた人工皮革材料の開発が行われている。人工皮革材料は、主に熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー製のシートやフィルムと布を貼り合わせて使用される。従来、人工皮革材料としては塩化ビニル樹脂が広く使用されてきた。塩化ビニル樹脂は、可塑剤、充填剤の添加量を調整することにより硬度、力学的物性を広範に設定可能であり、柔軟性、耐磨耗性、耐傷付き性に優れた材料を提供することができる。しかし材料の軽量化や、近年、焼却、分解時の環境に対する負荷が高いとする懸念等から、ポリ塩化ビニル系材料を他の材料で代替する要求が高まってきた。この様な代替材料の候補として、オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン系ブロック共重合体等を例示することができる(例えば、特許文献1参照)。
人工皮革材料においては、かかる材料と被着体の布材を貼り合わせることのできる接着剤が必要とされる。例えば、接着剤の一例として、熱可塑性ゴムとウレタンプレポリマーからなる反応型ホットメルト接着剤組成物が開示されている。(例えば、特許文献2参照)
しかしながら、上記被着体に対し十分な接着性が得られず、さらに優れた接着性を有する接着剤の出現が熱望されていた。
特開平11−302983号公報 特開昭63−120785号公報
本発明の目的は、各種被着体に対し従来公知の接着剤よりも改良された接着性を有する接着剤、特にビニル芳香族炭化水素含有量が比較的高い共重合体に対して接着性が優れた接着性組成物を提供することにある。
本発明者らは、各種被着体、特にビニル芳香族炭化水素含有量が比較的高い重合体に対して接着性が優れた接着性組成物を提供することについて鋭意検討した結果、特定の官能基を有する変性重合体又は変性水添重合体と、ポリオール成分、ジイソシアネート成分及び低分子ジオールを反応させて得られた組成物、又は該接着性組成物に該変性重合体の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分を配合した接着性組成物、或いは該変性重合体又は変性水添重合体に該変性重合体の官能基と反応する官能基を少なくとも3個有する成分を配合した接着性組成物が優れた接着性を発現することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明は下記の通りである。
1.A.(a)ビニル芳香族炭化水素含有量が15〜85重量%、(b)重合体中の共役ジエン部分の1,2−ビニル結合量が15〜35%の共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
B.下記(B−1)
(B−1):ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
からなる接着性組成物。
2.A.(a)ビニル芳香族炭化水素含有量が15〜85重量%、(b)重合体中の共役ジエン部分の1,2−ビニル結合量が15〜35%の共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体に、イソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
B.下記(B−1)及び(B−2)
(B−1):ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
からなる組成物
(B−2):成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分(5)0.1〜20重量部
からなる接着性組成物。
3.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体に、イソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
の混合物に、
ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
を反応させた後、
低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
を反応させてなる接着性組成物。
4.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体、イソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
の混合物に、
ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
を反応させた後、
低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
を反応させてなる組成物と、
成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分(5) 0.1〜20重量部
からなる接着性組成物。
5.成分(1)のイソシアネート基と反応する官能基が、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる少なくとも1つの官能基である上記1〜4のいずれかに記載の接着性組成物。
6.成分(1)が、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる少なくとも1つの官能基を有する変性重合体又は変性水添重合体に水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、イソシアネート基、エポキシ基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を含有する2次変性剤を反応させてなる二次変性重合体又は二次変性水添重合体である上記1〜4のいずれかに記載の接着性組成物。
7.成分(2)のポリオールが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールから選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1〜6のいずれかに記載の接着性組成物。
8.成分(3)のジイソシアネートが、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルジイソシアネートから選ばれた1種又は2種以上の混合物である上記1〜7のいずれかに記載の接着性組成物。
9.成分(4)の低分子ジオールが、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6ヘキサンジオールから選ばれた1種又は2種以上の混合物である上記1〜8のいずれかに記載の接着性組成物。
10.成分(5)が、イソシアネート基、カルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する化合物である上記1又は上
記3〜9のいずれかに記載の接着性組成物。
11.上記1〜10のいずれかに記載の接着性組成物からなる人工皮革用接着性組成物。12.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
の混合物に、
ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
を反応させた後、
低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
を反応させることを特徴とする上記1,3,5〜10のいずれかに記載の接着性組成物の製造方法。
13.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
の混合物に、
ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
を反応させた後、
低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
を反応させた組成物に、
成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分(5) 0.1〜20重量部
を配合することを特徴とする上記2,4,5〜10のいずれかに記載の接着性組成物の製造方法。
本発明の接着性組成物は、熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体から構成されるシート、フィルム、チューブ状の押出成形品、シート、フィルム状のカレンダー成形、射出成形品、天然繊維及び/又は合成繊維から構成される織物、不織布など各種被着体に対する接着性に優れる。特に本発明の接着性組成物は、ビニル芳香族炭化水素の含有量が40重量%を越える共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体の水添共重合体、エチレンとビニル芳香族炭化水素との共重合体、或いはこれらの共重合体と熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体を配合した組成物からなる被着体に対して優れた接着性を発現し、人工皮革用に最適である。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明で使用する成分(1)の共役ジエン系重合体は、下記a、bから選ばれる少なくとも1 種の重合体に、イソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体(以後、これらを変性重合体等と呼ぶ)である。
a.共役ジエン重合体
b.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体
本発明で使用する共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる変性重合体等のビニル芳香族炭化水素含有量は、一般に5〜95重量%、好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは15〜85重量%である。柔軟性の良好な接着性組成物を得る際、ビニル芳香族炭化水素含有量が50重量%を超え、95重量%以下、好ましくは60重量%を超え、90重量%以下の場合には、変性重合体等の中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの割合(以後、重合体中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量の割合をビニル芳香族炭化水素のブロック率という)が60重量%未満、好ましくは50重量%未満、更に好ましくは40重量%以下であるであることが好ましい。ビニル芳香族炭化水素含有量が5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%の場合には、ビニル芳香族炭化水素のブロック率の制約はないが、90重量%未満、好ましくは80重量%未満、更に好ましくは60重量%未満であるであることが好ましい。なお、本発明において、ビニル芳香族炭化水素含有量が5重量%未満の場合は実質的に共役ジエン重合体とみなす。なお本発明において、水添物中のビニル芳香族化合物の含有量は、変性前の重合体、或いは水素添加前の重合体中のビニル芳香族化合物含有量で把握しても良い。
ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量の測定は、例えば四酸化オスミウムを触媒として水素添加前の共重合体をターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分の重量(但し、平均重合度が約30以下のビニル芳香族炭化水素重合体成分は除かれている)を用いて、次の式から求めることができる。
ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量(重量%)
=(水素添加前の重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの重量/ 水素添加前の重合体の重量)×100
本発明においては、成分(1)として、有機リチウム化合物を重合触媒として公知の方法で得られる重合体のリビング末端に後述する変性剤を付加反応することにより得られる変性重合体又はその水添物を使用することができる。かかる方法で得られる水添反応前の変性重合体は、例えば下記一般式で表されるような構造を有する。
(B)n−X
(A−B)n−X、 A−(B−A)n−X、
B−(A−B)n−X、 X−(A−B)n、
X−(A−B)n−X、 X−A−(B−A)n−X、
X−B−(A−B)n−X、 [(B−A)n]m−X、
[ (A−B)n] m−X、 [ (B−A)n−B] m−X、
[ (A−B)n−A] m−X
(上式において、Aはビニル芳香族炭化水素重合体セグメントであり、Bは共役ジエン重合体又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体、或いは共役ジエン重合体セグメント又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体セグメントである。共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していても、又テーパー状に分布していてもよい。又、該共重合体中には、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。nは1以上の整数、好ましくは1〜5の整数である。mは2以上の整数、好ましくは2〜11の整数である。Xは、後述する官能基を有する原子団が結合している変性剤の残基を示す。Xを後述するメタレーション反応で付加させる場合は、A及び/又はBの側鎖に結合している。また、Xに複数結合しているポリマー鎖の構造は同一でも、異なっていても良い。)本発明で使用する重合体は、上記一般式で表される重合体の任意の混合物でもよい。
本発明において、重合体中の共役ジエン部分の1,2−ビニル結合量(1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量。但し、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合量)は、後述する極性化合物等の使用により任意に変えることができる。一般に1,2−ビニル結合量は好ましくは5〜90%、より好ましくは10〜80%である。
本発明において、共役ジエンとは1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一つの重合体の製造において一種のみならず二種以上を使用してもよい。又、ビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、などがあるが、特に一般的なものとしてはスチレンが挙げられる。これらは一つの重合体の製造において一種のみならず二種以上を使用してもよい。
本発明において、重合体の製造に用いられる溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素系溶媒が使用できる。これらは一種のみならず二種以上を混合して使用してもよい。
重合開始剤としては、一般的に共役ジエン及びビニル芳香族化合物に対しアニオン重合活性があることが知られている脂肪族炭化水素アルカリ金属化合物、芳香族炭化水素アルカリ金属化合物、有機アミノアルカリ金属化合物等を用いることができる。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、好適な有機アルカリ金属化合物としては、炭素数1から20の脂肪族及び芳香族炭化水素リチウム化合物であって、1分子中に1個のリチウムを含む化合物や1分子中に複数のリチウムを含むジリチウム化合物、トリリチウム化合物、テトラリチウム化合物が挙げられる。具体的にはn−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとsec−ブチルリチウムの反応生成物、さらにジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の1,3−ブタジエンとの反応生成物等が挙げられる。更に、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
本発明において、重合体の製造時重合速度の調整、重合した共役ジエン部分のミクロ構造の変更、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との反応性比の調整などの目的で極性化合物やランダム化剤を使用することができる。極性化合物やランダム化剤としては、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル類、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、チオエーテル類、ヘキサメチルホスホルアミドなどのホスホルアミド、アルキルベンゼンスルホン酸のカリウム塩又はナトリウム塩、カリウムまたはナトリウムのアルコキシドなどが挙げられる。
本発明において、重合体を製造する際の重合温度は、好ましくは−10〜150℃、より好ましくは30〜120℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、好ましくは48時間以内であり、特に好適には0.5〜10時間である。又、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。更に、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないようにすることが好ましい。
本発明で用いる成分(1)の変性重合体等は、共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体等であり、特に好ましいものは、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体等である。
かかる官能基を有する原子団が結合している変性重合体等を得る方法は、重合体のリビング末端との付加反応により、該重合体に前記の官能基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合されている変性重合体を生成する官能基を有する変性剤、あるいは該官能基を公知の方法で保護した原子団が結合している変性剤を付加反応させる方法により得ることができる。
他の方法としては、重合体に有機リチウム化合物等の有機アルカリ金属化合物を反応(メタレーション反応)させ、有機アルカリ金属が付加した重合体に上記の変性剤を付加反応させる方法が上げられる。後者の場合、重合体の水添物を得た後にメタレーション反応させ、後述する変性剤を反応させてもよい。
本発明においては、上記のいずれの変性方法においても反応温度は好ましくは0〜150℃、より好ましくは20〜120℃である。変性反応に要する時間は他の条件によって異なるが、好ましくは24時間以内であり、特に好適には0.1〜10時間である。
本発明において、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体又はその水添物を得るために使用される変性剤としては、例えば特公平4−39495号公報や特開2002−201333号に記載された変性剤を使用できる。具体的には、下記のものが挙げられる。
例えば、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシランが挙げられる。
また、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシランが挙げられる。
また、γ−グリシドキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペンオキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジメトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジエトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジフェノキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルメシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルエトキシシランが挙げられる。
また、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルフェノキシシラン、トリス(γ−グリシドキシプロピル)メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、ビス(γ−メタクリロキシプロピル)ジメトキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピル)メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリエトキシシランが挙げられる。
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル−トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−エチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−エチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジエトキシシラン、β− (3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジブトキシシランが挙げられる。
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジエチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジエチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジイソプロペンオキシシラン、1,3− ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、N−メチルピロリドン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等が挙げられる。
有機リチウム化合物を重合触媒として上述のような方法で得た共重合体のリビング末端に上記の変性剤を反応させることにより、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が結合している変性剤の残基が結合している変性重合体が得られる。
本発明において、変性重合体の水添物は、上記で得られた変性重合体を水素添加することにより得られる。水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知である(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。具体的な水添触媒としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を使用することができる。好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物および/または還元性有機金属化合物との混合物が挙げられる。
水添反応は好ましくは0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は、好ましくは0.1〜15MPa、より好ましくは0.2〜10MPa、更に好ましくは0.3〜5MPaが推奨される。また、水添反応時間は好ましくは3分〜10時間、より好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
本発明に使用される変性水添重合体において、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率は目的に合わせて任意に選択でき、特に限定されない。重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の70%を超える、好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上が水添されていても良いし、一部のみが水添されていても良い。水素添加率が70%を超える場合、耐熱劣化性や耐候性の良好な接着性組成物が得られる。一部のみを水添する場合には、水添率が10〜70%、或いは15〜65%特に好ましくは20〜60%にすることが好ましく、未水添品の諸特性を維持しながら耐熱劣化性の良好な接着性組成物を得ることができる。
なお、重合体中のビニル芳香族炭化水素に基づく芳香族二重結合の水添率については特に制限はないが、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは20%以下が推奨される。水添添加率は、核磁気共鳴装置(NMR)により知ることができる。
本発明で使用する変性重合体等の重量平均分子量は、接着強度等の点から3万以上、接着性組成物の溶液の粘度及びその溶液の塗布性能の点から150万以下であることが好ましく、より好ましくは4万〜100万、更に好ましくは5万〜80万である。
本発明において、重合体中の共役ジエン化合物に基づくビニル結合量は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて知ることができる。また水添率も、同装置を用いて知ることができる。重合体又はその水添物の重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めることができる。重合体の分子量分布は、同様にGPCによる測定から求めることができ、重量平均分子量と数平均分子量の比である。
上記のようにして得られた変性重合体等の溶液は、必要に応じて触媒残渣を除去し、変性重合体等を溶液から分離することができる。溶媒の分離の方法としては、例えば重合後又は水添後の溶液にアセトンまたはアルコール等の重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、変性重合体等の溶液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、または直接重合体溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることができる。尚、本発明で使用する変性重合体等には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
本発明においては、成分(1)の変性重合体等として、共役ジエン系重合体又はその水添物に、α、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体、例えばその無水物、エステル化物、アミド化物、イミド化物をグラフト変性した変性重合体等を使用することができる。 α、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体の具体例としては、無水マレイン酸、無水マレイン酸イミド、アクリル酸又はそのエステル、メタアクリル酸又はそのエステル、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。α、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体の付加量は、共役ジエン系重合体又はその水添物100重量部当たり、一般に0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明においては、グラフト変性する場合の反応温度は、好ましくは100〜300℃、より好ましくは120〜280℃である。グラフト変性する方法の詳細については、例えば、特開昭62−79211号公報を参照できる。
さらに、本発明においては、成分(1)として上記の変性重合体等に、該変性重合体等の官能基と反応性を有する2次変性剤を反応させた二次変性重合体等を使用することができる。2次変性剤は、好ましくはカルボキシル基、酸無水物基、イソシアネート基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも2個有する2次変性剤である。但し官能基が酸無水物基の場合、酸無水物基が1個の2次変性剤であっても良い。変性重合体等に2次変性剤を反応させる場合、変性重合体等に結合されている官能基1当量あたり、2次変性剤が0.3〜10モル、好ましくは0.4〜5モル、更に好ましくは0.5〜4モルであることが推奨される。変性重合体等と2次変性剤を反応させる方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用できる。例えば、溶融混練方法や各成分を溶媒等に溶解又は分散混合して反応させる方法などが挙げられる。
2次変性剤として具体的なものは、カルボキシル基を有する変性剤としては、マレイン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、カルバリル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸等の脂肪族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。
酸無水物基を有する2次変性剤としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキシテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
イソシアネート基を有する2次変性剤としてはトルイレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、多官能芳香族イソシアナート等が挙げられる。エポキシ基を有する2次変性剤としてはテトラグリジジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、エチレングリコールジグリシジル、プロピレングリコールジグリシジル、テレフタル酸ジグリシジルエステルアクリレート等の他、変性重合体等を得るために使用される変性剤として記載されているエポキシ化合物などが挙げられる。
シラノール基を有する2次変性剤としては変性重合体等を得るために使用される変性剤として記載されているアルコキシシラン化合物の加水分解物等が挙げられる。アルコキシシラン基を有する2次変性剤としてはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルファン、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−ジスルファン、エトキシシロキサンオリゴマー等の他、変性重合体等を得るために使用される変性剤として記載されているシラン化合物などが挙げられる。
本発明で使用する成分(2)のポリオールとしては、ポリエ−テルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブチレンポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、水添ポリイソプレンポリオール、ポリアクリレートポリオール、ヒマシ油及びその誘導体等が挙げられる。前記ポリエーテルポリオールは、活性水素2個以上を有する低分子活性水素化合物の1種または2種以上の存在下にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを開環重合させて得られる単独重合体のポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオールあるいはランダムまたはブロック共重合体のポリオキシエチレン−プロピレンポリオール、ビスフェノールA及び/又はビスフェノールFのプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイド付加物、更にテトラヒドロフランの開環重合によって得られるポリオキシテトラメチレングリコール等であって、1分子中に2〜3個のヒドロキシ基を有する。
低分子活性水素化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等のトリオール類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、等のアミン類がある。前記ポリエステルポリオールは、通常、多塩基酸と多価アルコールとの反応あるいは多価アルコールにε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等を開環重合して製造され、末端にヒドロキシ基を有する。その多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸、アイコサン二酸、ダイマー酸、パラオキシ安息香酸、無水トリメリット酸、マレイン酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、前記のジオール類、トリオール類のほか、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ペンタエリスリトール、ポリブタジエンジオール、水添ポリブタジエンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールA及び/又はビスフェノールFのプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイド付加物、ノナンジオール、メチルオクタンジオール等が挙げられる。
特に好ましいポリオールは、1分子中に2個のヒドロキシ基を有するポリエーテルポリオールであり、具体的にはポリテトラメチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールである。
本発明において、成分(2)のポリオールの好ましい分子量は、接着性の点で200〜10000、更に好ましくは300〜8000、特に好ましくは500〜6000である。成分(2)の使用量は、成分(a)100重量部に対して、10〜60重量部、好ましくは15〜50重量部、更に好ましくは20〜40重量部である。
本発明で使用する成分(3)のジイソシアネートとしては、(水添)トリレンジイソシアネート、(水添)ジフェニルメタンジイソシアネート及びその変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、(水添)キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの中でも、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルジイソシアネートが好ましく、4,4−ジシクロヘキシルジイソシアネートが特に好ましい。
成分(3)の使用量は、成分(a)100重量部に対して、3〜30重量部、好ましくは4〜24重量部、更に好ましくは5〜18重量部である。
本発明において、成分(3)のジイソシアネートは、成分(2)のポリオール1モルに対して1モル以上、好ましくは1モルを超える量で使用して、末端がイソシアネート基であるプレポリマーを形成させることが好ましい。成分(3)のジイソシアネートの好ましい使用量は、成分(2)のポリオール1モルに対して1.1〜3.0モル、更に好ましくは1.3〜2.2モルであることが推奨される。
次に、本発明で使用する成分(4)の低分子量ジオールは、水酸基を2個有するジオールであり、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6ヘキサンジオール、水酸基を2個有するポリブタジエンオリゴマーまたはその水添物、水酸基を2個有するポリイソプレンオリゴマーまたはその水添物、水酸基を2個有するポリエチレンオリゴマー、水酸基を2個有するポリプロピレンオリゴマー、ポリエチレンオキサイドオリゴマー、ポリプロピレンオキサイドオリゴマー、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合オリゴマーなどが挙げられる。特に好ましいジオールは、1,4−ブタンジオールである。
成分(4)の分子量は一般に40以上、10000未満、好ましくは50以上、5000未満、更に好ましくは60以上、1000未満である。これらは2種またはそれ以上の混合物も使用することができる。成分(4)の使用量は、成分(1)100重量部に対して、0〜5重量部、好ましくは0.2〜5重量部、更に好ましくは0.4〜3重量部、とりわけ好ましくは0.6〜2.0重量部である。
本発明において使用する希釈剤は、本発明の接着性組成物を溶解する溶媒、或いは本発明の接着性組成物を懸濁・分散する溶媒である。希釈剤の具体例としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状・環状エーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、ジクロクジメチルメタン等のハロゲン系溶媒などが使用できる。これらは一種のみならず二種以上を混合して使用してもよい。本発明においては、本発明の接着性組成物を溶解させる溶媒が好ましい。これらの希釈剤の使用量は、成分(1)100重量部に対して、100〜2000重量部、好ましくは200〜1500重量部、更に好ましくは300〜1000重量部である。本発明においては、本発明の接着性組成物を溶解させた溶液の粘度が、100〜10000cps、好ましくは200〜5000cps、更に好ましくは300〜3000cpsとなるように希釈剤を使用することが被着体への塗布特性の点で推奨される。
また、必要により反応を促進させるため、通常のウレタン反応において使用される触媒[錫系触媒(ジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレート、オクチル酸錫等)、アミン触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等)、チタン系触媒(テトラブチルチタネート等)]などを使用してもよい。
本発明においては、成分(1)〜(4)からなる接着剤組成物に加えて成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個有する成分(5)を添加することができる。成分(5)の効果により,さらに接着性に優れた接着剤組成物が得られる。
また、本発明においては、成分(1)と成分(5)を組み合わせることにより、接着性に優れた接着剤組成物が得られる。
成分(5)は、イソシアネート基、カルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する化合物が好ましく、成分(1)の官能基の種類に応じて反応性を考慮して選定できる。
イソシアネート基を少なくとも3個有する化合物としては、多価イソシアネートのポリイソシアネート化合物およびこれらポリイソシアネート化合物の三量体、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネ−トウレタンプレポリマーなどが挙げられ、具体例としてトリス(p−イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、トリクロロイソシアヌリック酸、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
カルボキシル基を少なくとも3個有する化合物としては、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。酸無水物基を少なくとも2個有する化合物としては、無水ピロメリット酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキシテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
水酸基を少なくとも3個有する化合物としては、ペンタエリスリトール、レゾルシンホルムアルデヒド縮合物等が挙げられる。
エポキシ基を少なくとも3個有する化合物としては、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
アミノ基を少なくとも3個有する化合物としては、メラミン、トリアミノピリジン、トリアミノりん酸エステル、1,3,6−トリアミノメチルヘキサン、1,2,4−トリアミノベンゼン等が挙げられる。
シラノール基又はアルコキシシラン基を少なくとも3個有する化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルメトキシシラン、メチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
これらの成分の中でも、特にトリス(p−イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、トリクロロイソシアヌリック酸が好ましい。
成分(5)の使用量は、成分(1)100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部、更に好ましくは2〜8重量部である。
次に、本発明の接着性組成物の製法について述べる。まず、第一工程として、成分(1)の官能基含有重合体と成分(2)を希釈剤に溶解し、その溶液を攪拌しながら成分(3)のジイソシアネートを添加して反応させる。成分(1)と成分(2)を溶解させた溶液中の成分(1)の濃度は2〜35重量%、好ましくは4〜30重量%、更に好ましくは6〜25重量%であり、反応温度は、30〜140℃、好ましくは40〜120℃、更に好ましくは60〜100℃であることが好ましい。成分(3)のジイソシアネートを反応させる時間は、0.1〜5時間、好ましくは0.3〜4時間、更に好ましくは0.5〜3時間であることが好ましい。
次に、第二工程として、上記で得られた反応溶液に成分(4)の低分子量ジオールを添加して反応させる。この工程において必要に応じて希釈剤を添加して、得られる接着性組成物溶液の粘度が上記で述べた好ましい範囲になるように調整しても良い。成分(4)を反応させる反応温度は、30〜140℃、好ましくは40〜120℃、更に好ましくは60〜100℃であり、反応時間は、0.1〜5時間、好ましくは0.3〜4時間、更に好ましくは0.5〜3時間であることが好ましい。
本発明においては、必要により第三工程として、上記で得られた反応溶液に成分(5)を配合することができる。成分(5)を配合する条件は特に制限されないが、接着性組成物として被着体に塗布する際の粘度が過度に高くなるのを避けるため、50℃以下、好ましくは室温以下の温度で配合することが好ましい。
本発明の接着性組成物には、成分(1)〜(4)を反応させて得られる接着性組成物、又は該接着性組成物に成分(5)を配合した接着性組成物、或いは成分(1)と成分(5)からなる接着性組成物に多官能性ビニルモノマーである成分(6)を成分(1)100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜15重量部、更に好ましくは0.1〜10重量部、及び有機過酸化物である成分(7)を成分(1)100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部、更に好ましくは0.5〜10重量部配合することにより更に接着強度を向上させることができる。
多官能性ビニルモノマーの具体例としては、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ブチレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、メタルアクリレート等の多官能性アクリレートモノマー、ブチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート、メタルメタクリレート等の多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレート等の多官能性ビニルモノマーなどを併用することができる。これらの架橋促進剤(架橋助剤)の使用量は、通常は、成分(A)と成分(B)の合計量100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜15重量部、更に好ましくは0.1〜10重量部の割合で用いられる。
また、有機過酸化物の具体例としては、ジクミルペルオキシド、ジ− tert−ブチルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、tert−ブチルハイドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−tert−ブチルジペルオキシフタレート、tert−ブチルペルオキシラウレート、tert−ブチルペルオキシアセテート、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、tert−ブチルペルオキシマレイン酸、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルペルオキシ)ヘキシン−3、2,2−ビス(ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
これらの中では、臭気性等の点で、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシク−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等が好ましい。
本発明の接着性組成物には、必要により、ロジン系テルペン系樹脂、水添ロジン系テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂などの公知の粘着付与性樹脂、公知のナフテン系、パラフィン系のプロセスオイル及びこれらの混合オイルなどの軟化剤を添加することができる。その他、酸化防止剤、光安定剤などの安定剤等を添加することができ、具体的には、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載された各種添加剤が使用できる。
上記のようにして得られた本発明の接着性組成物は、各種被着体の接着剤として使用できる。本発明の接着性組成物が適用できる被着体としては、特に制限はなく、各種被着体に適用できる。
特に好ましい被着体は、ビニル芳香族炭化水素の含有量が40重量%を越える、好ましくは50重量%を越えて90重量%未満、更に好ましくは60重量%を越えて88重量%以下である共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体の水添共重合体、エチレンとビニル芳香族炭化水素との共重合体(これらを成分(a)と呼ぶ)、或いはこれらの成分(a)と熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体(これらを成分(b)と呼ぶ)を配合した組成物からなる被着体である。かかる被着体は柔軟性、耐磨耗性、耐打痕性等に優れ、これらの特徴を生かした積層体、被覆体等を得ることができる。
本発明の接着性組成物を適用する被着体として好ましい共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体の水添共重合体は、ビニル芳香族炭化水素の含有量が上記範囲であり、しかもビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量が、40重量%以下、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%、更に好ましくは10〜30重量%で、共役ジエンに基づく不飽和二重結合の水素添加率が70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上の水添共重合体である。
被着体として特に好ましい水添共重合体は、該水添共重合体に関して得られた粘弾性測定チャートにおいて、tanδ(損失正接)のピークが−10〜80℃、好ましくは0〜70℃、更に好ましくは5〜50℃に少なくとも1つ存在する共重合体である。−10〜80℃の温度範囲に存在するtanδのピークは、水添共役ジエン系共重合体の重合体鎖中における共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダム共重合体の水添共重合体部分に起因するピークである。この水添共重合体部分に起因するピークの存在が−10℃〜80℃の範囲に少なくとも1つ存在することは、被着体である水添共重合体の柔軟性、耐傷付き性、耐圧縮永久歪性の点で推奨される。
被着体として使用される上記の水添共重合体の重量平均分子量は、引張強度等の機械的強度や耐傷付き性、耐圧縮永久歪性の点から6万以上であり、成形加工性の観点から100万以下である。水添共重合体の好ましい重量平均分子量は10万を越え、80万以下、更に好ましくは13万〜50万であり、分子量分布は、1.05〜6であるが、成形加工性の点で1.2〜6、好ましくは1.4〜5、更に好ましくは1.6〜4.5であることが推奨される。なお、水添共重合体は、本発明で使用する成分(1)の変性重合体等と同様の方法で変性されていても良い。
上記の被着体としての水添共重合体(a)は、熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体(b)を配合した組成物からなる被着体としても使用できる。
本発明において成分(b)の熱可塑性樹脂としては、ビニル芳香族炭化水素含有量が60重量%を超える共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とのブロック共重合樹脂及びその水素添加物(但し、成分(a)の水添共重合体とは異なる);前記のビニル芳香族炭化水素の重合体;前記のビニル芳香族炭化水素と他のビニル単量体(例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリル酸及びアクリルメチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸及びメタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)との共重合樹脂;ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS);アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS);メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(MBS);ポリエチレン;エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びその加水分解物などの、エチレンと他の共重合可能なモノマーとからなるエチレン含有量が50重量%以上の共重合体;エチレン−アクリル酸アイオノマーや塩素化ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン;プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−アクリル酸エチル共重合体や塩素化ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、エチレン−ノルボルネン樹脂等の環状オレフィン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂及びその加水分解物などの、プロピレンと他の共重合可能な単量体とからなるプロピレン含有量が50重量%以上の共重合体;アクリル酸及びそのエステルやアミドの重合体;ポリアクリレート系樹脂;アクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリルの重合体;アクリロニトリル系モノマーと他の共重合可能な単量体とからなるアクリロニトリル系単量体含有量が50重量%以上の共重合体であるニトリル樹脂;ナイロン−46、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−610、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6ナイロン−12共重合体などのポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;熱可塑性ポリウレタン系樹脂;ポリ−4,4´−ジオキシジフェニル−2,2´−プロパンカーボネートなどのポリカーボネート系重合体;ポリエーテルスルホンやポリアリルスルホンなどの熱可塑性ポリスルホン;ポリオキシメチレン系樹脂;ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルなどのポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド、ポリ4,4´−ジフェニレンスルフィドなどのポリフェニレンスルフィド系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリエーテルケトン重合体又は共重合体;ポリケトン系樹脂;フッ素系樹脂;ポリオキシベンゾイル系重合体;ポリイミド系樹脂;1,2−ポリブタジエン、トランスポリブタジエンなどのポリブタジエン系樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂(b)は、水酸基、エポキシ基、アミノ基、カルボン酸基、酸無水物基、イソシアネート基等の極性基含有原子団が結合しているものでもよい。本発明に用いる熱可塑性樹脂(b)の数平均分子量は通常1,000以上、好ましくは5,000〜500万、更に好ましくは1万〜100万である。尚、熱可塑性樹脂(b)の数平均分子量は、上記したGPCにより測定することができる。
本発明において成分(b)のゴム状重合体としては、ブタジエンゴム及びその水素添加物;スチレン−ブタジエンゴム及びその水素添加物(但し、成分(a)の水添共重合体とは異なる);イソプレンゴム;アクリロニトリル−ブタジエンゴム及びその水素添加物;クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ヘキセンゴム、エチレン−オクテンゴム等のオレフィン系エラストマー;EPDMやEPM等を軟質相としたオレフィン系TPE;ブチルゴム;アクリルゴム;フッ素ゴム;シリコーンゴム;塩素化ポリエチレンゴム;エピクロルヒドリンゴム;α,β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共役ジエン共重合ゴム;ウレタンゴム;多硫化ゴム;スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びその水素添加物;スチレン−イソプレンブロック共重合体及びその水素添加物;スチレン−ブタジエン・イソプレンブロック共重合体及びその水素添加物等の、スチレン含有量が60重量%以下のスチレン系エラストマー;天然ゴムなどが挙げられる。これらのゴム状重合体は、官能基(カルボキシル基、カルボニル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基等)を付与した変性ゴムであっても良い。本発明に用いる成分(b)のゴム状重合体の数平均分子量は好ましくは1万以上、より好ましくは2万〜100万、更に好ましくは3万〜80万である。尚、ゴム状重合体の数平均分子量は、GPCにより測定することができる。
上記の成分(a)の水添共重合体と成分(b)の熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体の配合割合は、成分(a)/成分(b)の重量比で1/99〜99/1、好ましくは2/98〜90/10、更に好ましくは5/95〜80/20である。なお、上記した成分(b)として用いる熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体は、必要に応じて2種以上を併用することができる。
その他、本発明の接着性組成物が適用できる被着体としては、上記の熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重合体から構成される成形品、天然繊維及び/又は合成繊維から構成される織物、不織布などが挙げられる。
本発明の接着性組成物を適用する被着体の形状の制限はなく、シート、フィルム、チューブなど各種形状の押出成形品、カレンダー成形品、各種形状の射出成形品、中空成形品、圧空成型品、真空成形品等の形状が挙げられる。
本発明の接着性組成物の溶液等を被着体に塗布する方法は、特に制限されないが、具体的にはロールコーティングのような方法が挙げられる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
また以下の実施例において、重合体の特性や物性の測定は次のようにして行った。
A.重合体の特性
A−1)スチレン含有量
水添前の重合体を用い、紫外分光光度計(島津製作所製、UV−2450)を用いて測定した。
A−2)ポリスチレンブロック含有量
水添前の重合体を用い、I .M .Kolthoff,etal.,J.Polym .Sci .1,429(1946)に記載の四酸化オスミウム酸法で測定した。
A−3)ビニル結合量
水添前の重合体を使用し、赤外分光光度計(日本分光社製、FT/IR−230)を用いて測定した。共役ジエン重合体のビニル結合量はモレロ法により、また共役ジエンとスチレンとの共重合体のビニル結合量はハンプトン法により算出した。
水添後の(共)重合体を使用してビニル結合量を測定する場合、核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)を用いて測定した。
A−4)分子量及び分子量分布
GPC〔装置は、ウォーターズ製〕で測定した。溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で行った。重量平均分子量と数平均分子量が既知の市販の標準ポリスチレンを用いて作成した検量線を使用し、重量平均分子量を求めた。また、分子量分布は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である。
A−5)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液に関して、上記A−4のポリスチレン系ゲル(昭和電工製:Shodex)のGPCと、シリカ系カラムGPC(デュポン社製Zorbax)の両クロマトグラムを測定し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。試料は、変性後の重合体を用いた。
A−6)共役ジエンに基づく二重結合の水素添加率(水添率)
水添後の水添重合体を用い、核磁気共鳴装置(装置名:DPX−400;ドイツ国、BRUKER社製)で測定した。
A−7)tanδ(損失正接)のピーク温度
粘弾性測定解析装置((株)レオロジ社製 型式DVE- V4を使用)を用い、粘弾性スペクトルを測定して求めた。測定周波数は、10Hzである。
B.接着性の評価
B−1)接着性組成物と被着体との接着
ロールバーを用い、被着体に対し均一(厚さ:0.1mm)となるように接着剤組成物を塗布した。その後、80℃のオーブンで10分間かけて溶媒を揮発させた。次に、もう一方の被着体を貼り合わせ、150℃,50kgでプレスすることにより剥離試験に用いるサンプルを作成した。
B−2)接着強さ
T型剥離試験(JIS K 6854−3)による接着強さの測定から接着性を評価した。(接着強さが大きい程、接着性が優れる。)剥離試験条件は下記である。
{剥離試験}剥離速度:200mm/min.
C.水添触媒の調整
以下の実施例及び比較例において、(変性)重合体の水添反応に用いた水添触媒は下記の方法で調製した。
(1)水添触媒I
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン2リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジ−(p−トリル)40ミリモルと分子量が約1,000の1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合量約85%)150グラムを溶解した後、n−ブチルリチウム60ミリモルを含むシクロヘキサン溶液を添加して室温で5分反応させ、直ちにn−ブタノール40ミリモルを添加攪拌して室温で保存した。
(2)水添触媒II
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させた。
D.接着性組成物に使用する重合体の調製
D−1)ポリマー1
内容積が10リットルの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器にブタジエン55重量部、スチレン45重量部及びシクロヘキサン400重量部、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以後、TMEDAと呼ぶ)のシクロヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.40モル仕込んで温度50℃に調整した後、n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.08重量部添加して重合した。
n−ブチルリチウムの添加後反応器内の温度は徐々に上昇し、最高温度(約100℃)に達した後、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(以後、変性剤M1と呼ぶ)を重合に使用したn−ブチルリチウム1モルに対して0.25モル反応させて変性重合体を得た。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた変性重合体(ポリマー1)は、スチレン含有量は45重量%、ポリスチレンブロック含有量18重量%、ブタジエン部のビニル結合量35重量%、重量平均分子量が31万、分子量分布は1.4であった。尚、ポリマー1中に混在する未変性のブロック共重合体の割合は30重量%であった。
D−2)ポリマー2
攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器にスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでTMEDAを使用するn−ブチルリチウム1モルに対して0.1モル添加した後、n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.135重量部添加し、70℃で1時間重合した後、ブタジエン70重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合し、その後更にスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入して70℃で1時間重合した。
次に、上記で得られたリビングポリマーに、変性剤として1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以後、変性剤M2と呼ぶ)を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル添加して反応させた。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。 得られた変性重合体(ポリマー2)は、スチレン含有量が30重量%、ブロックスチレン量の分析値よりスチレンのブロック率は95%、ビニル結合量が15%、重量平均分子量が11.0万であった。尚、ポリマー2中に混在する未変性のブロック共重合体の割合は25重量%であった。
D−3)ポリマー3
攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器にスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでTMEDAを使用するn−ブチルリチウム1モルに対して0.3モル添加した後、n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.17重量部添加し、70℃で1時間重合した後、ブタジエン70重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合し、その後更にスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入して70℃で1時間重合した。
次に、上記で得られたリビングポリマーに、変性剤M2を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル添加して反応させた後、上記水添触媒Iをポリマー100重量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。水添反応は、水素添加率が85%になるように水素の供給量で調整した。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた変性重合体の水添物(ポリマー3)は、スチレン含有量が30重量%、ブロックスチレン量の分析値よりスチレンのブロック率は95%、ビニル結合量が35%、重量平均分子量が7万、水素添加率が85%であった。尚、ポリマー3中に混在する未変性のブロック共重合体の割合は30重量%であった。
D−4)ポリマー4
攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器にシクロヘキサン10重量部を反応器に仕込んで温度70℃に調整した後、n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.25重量部、TMEDAをn−ブチルリチウム1モルに対して0.7モル添加し、その後モノマーとしてスチレン22重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を約70℃に調整しながら30分間反応させた。
次に、ブタジエン34重量部とスチレン44重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を60分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。この間、反応器内温は約70℃になるように調整した。
次に、上記で得られた共重合体のリビングポリマーに変性剤M1を重合に使用したn−ブチルリチウム1モルに対して1/4モル反応させて変性重合体を得た。得られた変性共重合体のスチレン含有量は66重量%であり、ポリスチレンブロックの含有量は22重量%、ビニル結合量が30%であった。
次に、得られた共重合体をポリマー3と同様の方法で水添反応を行った。得られた変性重合体の水添物(ポリマー4)は、重量平均分子量が18万、分子量分布が1.3、水添率が98%であった。また、ポリマー4中に混在する未変性のブロック共重合体の割合は25重量%であった。なお、ポリマー4の粘弾性測定の結果、tanδのピ−クは2℃に存在した。
D−5)ポリマー5
D−2において、変性剤M2による変性反応を行わなかったこと以外はD−2)と同様にしてポリマー5を作成した。
D−6)ポリマー6
安定剤を添加する前のポリマー2の変性重合体溶液に、無水マレイン酸を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して2倍モル添加してさらに反応させて末端にカルボキシル基を有する二次変性重合体(ポリマー6)を得た。
E.被着体として使用する重合体の調製
E−1)ポリマーa
内容積が10リットルの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を2基使用し、まず非水添共重合体の連続重合を以下の方法で行った。
ブタジエン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を4.51リットル/hr、スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を5.97リットル/hr、モノマー(ブタジエンとスチレン合計)100重量部に対するn−ブチルリチウムの量が0.077重量部となるような濃度に調整したn−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液を2.0リットル/hrで1基目の反応器の底部にそれぞれ供給し、更にTMEDAの量がn−ブチルリチウム1モルに対して0.44モルとなる供給速度でTMEDAのシクロヘキサン溶液を供給し、90℃で連続重合した。反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近の温度は約88℃、反応器の上部付近の温度は約90℃であった。重合反応器における平均滞留時間は約45分であり、ブタジエンの転化率は、ほぼ100%、スチレンの転化率は99%であった。
1基目から出たポリマー溶液を2基目の底部へ供給し、それと同時に、スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を2.38リットル/hrの供給速度で2基目の底部に供給し、90℃で連続重合して共重合体(非水添共重合体)を得た。2基目の出口におけるスチレンの転化率は98%であった。
連続重合で得られた非水添共重合体を分析したところ、スチレン含有量は67重量%、ポリスチレンブロック含有量が20重量%、ブタジエン部のビニル結合量は14重量%、重量平均分子量は20万、分子量分布は1.9であった。
次に、連続重合で得られた非水添共重合体に、上記水添触媒IIを非水添共重合体100重量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。反応終了後にメタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加し、水添共重合体(ポリマーa)を得た。
ポリマーaの水添率は99%であった。また,粘弾性測定の結果,tanδのピ−クは10℃に存在した。
E−2)ポリマーb
内容積が10リットルの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を1基使用し、共重合を以下の方法で行った。
シクロヘキサン10重量部を反応器に仕込んで温度70℃に調整した後、n−ブチルリチウムを全使用モノマー100重量部に対して0.072重量部、TMEDAをn−ブチルリチウム1モルに対して0.8モル添加し、その後モノマーとしてスチレン10重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を約70℃に調整しながら30分間反応させた。
次に、ブタジエン35重量部とスチレン45重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を60分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。この間、反応器内温は約70℃になるように調整した。
その後、更にモノマーとしてスチレン10重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を約70℃に調整しながら30分間反応させた。得られた共重合体のスチレン含有量は65重量%であり、ポリスチレンブロックの含有量は20重量%、ブタジエン部のビニル結合量は20重量%、重量平均分子量は16万、分子量分布は1.1であった。
次に、得られた共重合体に、上記水添触媒IIを共重合体100重量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。反応終了後にメタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加し、水添共重合体(ポリマーb)を得た。該水添共重合体の水添率は97%であった。また,粘弾性測定の結果,tanδのピ−クは1℃に存在した。
E−3)ポリマーc
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を2基使用して連続重合を行った。1基目の反応器の底部から、ブタジエン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を2.06L/hrの供給速度で,またn−ブチルリチウムをモノマ−100gに対して0.110gになるような濃度に調整したシクロヘキサン溶液を1.3L/hrの供給速度で、更にTMEDAのシクロヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.08モルになるような供給速度でそれぞれ供給し、70℃で連続重合した。反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近の温度は約69℃、反応器の上部付近の温度は約70℃であった。重合反応器における平均滞留時間は、約145分であり、ブタジエンの転化率はほぼ100%であった。得られたポリマーをサンプリングし分析したところ、ブタジエン部のビニル結合量は16%であった。
1基目から出たポリマ−溶液を2基目の底部から供給、また同時に、ブタジエン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を3.03L/hrの供給速度で、スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を7.68L/hrの供給速度で、更にTMEDAのシクロヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.30モルになるような供給速度で2基目の底部にそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。2基目出口でのブタジエンの転化率はほぼ100%、スチレンの転化率は98%であった。
連続重合で得られたポリマーを分析したところ、スチレン含有量は63重量%、ポリスチレンブロック含有量0重量%、ブタジエン部のビニル結合量は14重量%(計算から2基目で重合したランダム共重合体中のブタジエン部のビニル結合量は14%)であった。また、重量平均分子量が17.0万、分子量分布は1.8であった。
次に、連続重合で得られたポリマーに、上記水添触媒IIをポリマー100重量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添共重合体(ポリマーc)は、水添率98%であった。また、粘弾性測定の結果、tanδのピークは27℃に存在した。
F.被着体の作製
F−1)被着体1
PET製不織布 (製品名:HOA(厚さ1mm):Hanol company <韓国> 社製)を使用した。
F−2)被着体2
ポリマーaを用い、160℃でカレンダー成形して0.4mm厚のフィルムを得た。得られたフィルムを2.5cm×20cmに切り出して被着体2を作製した。
F−3)被着体3
ポリマーbを使用して、被着体2と同様にして被着体3を作製した。
F−4)被着体4
ポリマーcを使用して、被着体2と同様にして被着体4を作製した。
F−5)被着体5
ポリマー成分をポリマーa60重量部,ランダムポリプロピレン(R370Y:SKChem.Co.<韓国>)20重量部、スチレンブタジエンブロックポリマー(KTR101:KumhoPetrochem.Co.<韓国>)20重量部に変えた以外は、被着体2と同様にして被着体5を作製した。
実施例1
成分(1)としてポリマー1を使用し、下記の方法により接着性組成物(1)を作製した。
1リットルの攪拌機付き反応器に300gのトルエンを投入し、細かく切ったポリマー1を75g添加した。反応器の温度を50℃に設定、攪拌してポリマーを完全に溶解させた。その後、内温を80℃に昇温し、分子量1000のポリテトラメチレングリコール17.7gを添加し攪拌溶解した。その後、ジブチル錫ジラウリレート0.01gを添加、さらに4,4−ジシクロヘキシルジイソシアネート6.62gを15分かけて添加した。次にトルエン60gを添加し、80℃のまま1時間反応させた。その後、1,4−ブタンジオール0.68gを添加、トルエン40gを追加し、さらに1時間反応させ、接着性組成物(1)を得た。
上記で得た接着性組成物(1)を使用して、被着体1/接着性組成物(1)/被着体2からなる積層シートを作製し、接着強さの測定を行った。その結果を表1に示す。
実施例2
ポリマー1の変わりにポリマー2を使用する以外は実施例1と同様の方法で接着性組成物(2)を作製した。得られた接着性組成物(2)を使用して実施例1と同様の積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例3
ポリマー1の変わりにポリマー3を使用する以外は実施例1と同様の方法で接着性組成物(3)を作製した。得られた接着性組成物(3)を使用して実施例1と同様の積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例4
ポリマー1の変わりにポリマー4を使用する以外は実施例1と同様の方法で接着性組成物(4)を作製した。得られた接着性組成物(4)を使用して実施例1と同様の積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
比較例1
ポリマー1の変わりにポリマー5を使用する以外は実施例1と同様の方法で接着性組成物(5)を作製した。得られた接着性組成物(5)を使用して実施例1と同様の積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例5
被着体2の変わりに被着体3を使用する以外は実施例1と同様の方法で積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例6
被着体2の変わりに被着体4を使用する以外は実施例1と同様の方法で積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例7
被着体2の変わりに被着体5を使用する以外は実施例1と同様の方法で積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例8
接着性組成物として、接着性組成物(1)に成分(5)のトリス(p−イソシアネートフェニル)チオフォスフェートを含有するポリイソシアネート系架橋剤(Desmodur RFE:Bayer製<独国>)(以後、架橋剤−1と呼ぶ)を5重量部(変性共重合体100重量部に対し)添加した組成物を使用した以外は、実施例1と同様の方法で積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例9
接着性組成物として、接着性組成物(1)に成分(5)のトリクロロイソシアヌリック酸を5重量部(変性共重合体100重量部に対し)添加した組成物を使用した以外は、実施例1と同様の方法で積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
実施例10
接着性組成物として、100重量部のポリマー6と架橋剤−1を5重量部添加した組成物を使用した以外は、実施例1と同様の方法で積層シートを作製した。接着強さの結果を表1に示す。
Figure 0004560283
本発明の接着性組成物を被着体に適用して得たシート、フィルム状成形品は、履物用素材、鞄・文具・本表紙等の素材、家具・壁紙等の建築用素材、椅子・食卓・家庭用品等のカバー素材、自動車内装用素材、家電製品のカバー素材など幅広い用途に利用できる。

Claims (13)

  1. A.(a)ビニル芳香族炭化水素含有量が15〜85重量%、(b)重合体中の共役ジエン部分の1,2−ビニル結合量が15〜35%の共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
    B.下記(B−1)
    (B−1):ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
    ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
    低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
    からなる接着性組成物。
  2. A.(a)ビニル芳香族炭化水素含有量が15〜85重量%、(b)重合体中の共役ジエン部分の1,2−ビニル結合量が15〜35%の共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
    B.下記(B−1)及び(B−2)
    (B−1):ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
    ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
    低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
    からなる組成物
    (B−2):成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分(5)0.1〜20重量部
    からなる接着性組成物。
  3. 共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
    ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
    の混合物に、
    ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
    を反応させた後、
    低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
    を反応させてなる接着性組成物。
  4. 共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体、イソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
    ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
    の混合物に、
    ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
    を反応させた後、
    低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
    を反応させてなる組成物と、
    成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分(5) 0.1〜20重量部
    からなる接着性組成物。
  5. 成分(1)のイソシアネート基と反応する官能基が、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる少なくとも1つの官能基である請求項1〜4のいずれかに記載の接着性組成物。
  6. 成分(1)が、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる少なくとも1つの官能基を有する変性重合体又は変性水添重合体に水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、イソシアネート基、エポキシ基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を含有する2次変性剤を反応させてなる二次変性重合体又は二次変性水添重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の接着性組成物。
  7. 成分(2)のポリオールが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールから選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1〜6のいずれかに記載の接着性組成物。
  8. 成分(3)のジイソシアネートが、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルジイソシアネートから選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1〜7のいずれかに記載の接着性組成物。
  9. 成分(4)の低分子ジオールが、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6ヘキサンジオールから選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1〜8のいずれかに記載の接着性組成物。
  10. 成分(5)が、イソシアネート基、カルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する化合物である請求項1又は請求項3〜9のいずれかに記載の接着性組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の接着性組成物からなる人工皮革用接着性組成物。
  12. 共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
    ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
    の混合物に、
    ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
    を反応させた後、
    低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
    を反応させることを特徴とする請求項1,3,5〜10のいずれかに記載の接着性組成物の製造方法。
  13. 共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体である共役ジエン系重合体にイソシアネート基と反応する官能基を有する原子団が少なくとも1個結合した変性重合体又は変性水添重合体である成分(1) 100重量部
    ポリオールである成分(2) 10〜60重量部
    の混合物に、
    ジイソシアネートである成分(3) 3〜30重量部
    を反応させた後、
    低分子ジオールである成分(4) 0.2〜5重量部
    を反応させた組成物に、
    成分(1)の官能基と反応する官能基を少なくとも3個(但し、官能基が酸無水物基の場合少なくとも2個)有する成分(5) 0.1〜20重量部
    を配合することを特徴とする請求項2,4,5〜10のいずれかに記載の接着性組成物の製造方法。
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