JP4552595B2 - 電気光学装置、その画像信号処理方法および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、その画像信号処理方法および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、データ信号を遅延したタイミングでサンプリングする等により生じる表示品位の低下を防止する技術に関する。
近年では、液晶などの表示用パネルによって縮小画像を形成するとともに、この縮小画像を光学系によってスクリーンや壁面等に拡大投射するプロジェクタが普及しつつある。プロジェクタは、それ自体で画像を作成する機能はなく、パソコンやテレビチューナなどの上位装置から画像データ(映像データ、映像信号ともいう)の供給を受ける。この画像データは、画素の階調(明るさ)を指定するものであって、マトリクス状に配列する画素の垂直走査および水平走査した形式で供給されるので、プロジェクタに用いられるパネルについても、この形式に準じて駆動するのが適切である。このため、プロジェクタに用いられるパネルでは、走査線を所定の順番に選択する一方、1行の走査線が選択される期間(1水平走査期間)にわたって、データ線を順番に選択するとともに、画像信号線に供給されたデータ信号を選択したデータ線にサンプリングする、という点順次方式が一般的である。なおここでいう、データ信号とは、画像データを液晶の駆動に適するように変換した信号である。
また最近では、ハイビジョンなどのように表示画像の高精細化に対処するため、相展開駆動という方式が考え出されている。この相展開駆動方式は、1水平走査期間において、データ線を予め定められた本数、例えば6本をブロックとしてまとめて同時に選択するとともに、選択走査線と選択データ線との交差に対応する画素への画像信号を時間軸に対し6倍に伸長して、選択したブロックに対応する6本のデータ線の各々にサンプリングする、という方式である。点順次式、相展開駆動方式のいずれであっても、データ信号をデータ線にサンプリングする点について何ら相違点はない。
ここで、データ線はサンプリング信号(パルス)によって選択される構成となっている。詳細には、画像信号線と各データ線との間にサンプリングスイッチがそれぞれ設けられるとともに、当該サンプリングスイッチがサンプリング信号にしたがってオンすることによって、データ信号がデータ線にサンプリングされる構成となっている。
一方、パネル自体は、ガラスなどの基板上にトランジスタや各種配線等が形成されるため、上記画像信号線を含めて各種信号線に容量等が寄生して、信号遅延が発生しやすい。このため、画像信号の供給タイミングに対して、サンプリング信号が遅延する、という状態も発生し得る。この状態が発生すると、あるデータ線にサンプリングされるべきデータ信号が正しくサンプリングされないので、いわゆるゴーストが発生して表示品位が低下する。そこで近年では、データ信号の変化分からゴーストの程度を予想し、これをキャンセルするようにデータ信号を補正する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−337641号公報
しかしながら、各種信号線における遅延量は、個体差や温度等の環境によって変化するので一律ではなく、したがって、上記データ信号の変化分のみからでは、ゴーストをキャンセルするような補正量を適切に求めることができない、という問題が生じた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、個体差や温度等の環境によって各種信号線の遅延量が変化しても、ゴーストをキャンセルする補正量を適切に求めることができる電気光学装置、電気光学装置の画像処理方法および電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差部に対応して設けられ、走査線及びデータ線が選択されたときに、データ線にサンプリングされたデータ信号に応じた階調となる画素と、前記走査線を選択する走査線駆動回路と、前記走査線が選択された期間にわたって、前記データ線を選択するためのパルス信号を順次生成するシフトレジスタと、前記シフトレジスタによってそれぞれ生成されたパルス信号からサンプリング信号を生成する論理回路と、画像信号線を介して供給されるデータ信号を前記サンプリング信号にしたがって前記データ線にサンプリングするサンプリング回路とを有する電気光学装置の画像信号処理方法であって、前記画像信号線を介して供給されるデータ信号に対する前記サンプリング信号の遅延量を検出し、複数の画素の階調を指定するシリアルの画像データをパラレルの画像データに変換して複数のチャネルに分配し、該チャネル毎に、分配された画像データと、分配された該画像データの次に分配された画像データとの間の変化分を求めるとともに、当該変化分に、前記遅延量の検出結果に応じた係数を乗じて補正値として算出して、当該補正値により前記画像データを補正し、前記補正された画像データを、前記データ信号に変換して前記画像信号線に供給することを特徴とする。この方法によれば、検出したサンプリング信号の遅延量に応じて、画像データの補正量を制御するので、個体差や環境温度等の変化を受けにくくなる。なお、ここでいうサンプリング信号の遅延量は、直接的・間接的のいずれによって検出してもよい。
本発明において、検出される遅延量が大なるにつれて、前記係数を大きくすることが好ましく、また、前記走査線が選択される期間の初期時から時間経過とともに、前記係数を大きくすることも好ましい。
さらに、本発明において、前記データ線は複数本毎にブロック化され、前記画像信号線は前記ブロックと同数の複数本であり、前記サンプリング信号によって同一ブロックのデータ線が複数本略同時に選択されて、互いに異なる画像信号線に供給された画像信号をサンプリングすることも好ましい。
なお、本発明は、電気光学装置の画像処理方法のほか、電気光学装置それ自体としても概念することができる。また、本発明に係る電子機器は、上記電気光学装置を有するので、個体差や環境温度等の変化を受けずにゴーストがキャンセルされる結果、表示品位の低下を防止することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、電気光学装置10は、処理回路50とパネル100とに大別される。このうち、処理回路50は、プリント基板に形成された回路モジュールであり、パネル100とは、FPC(Flexible Printed Circuit)基板等によって接続されている。
処理回路50は、データ信号供給回路300、走査制御回路212およびデータ変換回路214から構成され、このうち、データ信号供給回路300は、さらにS/P変換回路310、補正回路群320、D/A変換回路群330および増幅・反転回路340を有する。
このうち、S/P変換回路310は、垂直走査信号Vsおよび水平走査信号Hsおよびドットクロック信号DCLKに同期するとともに、図示しない上位装置から供給されるディジタルの画像データVidを、6チャネルに分配するとともに、それぞれ時間軸に6倍に伸長(相展開またはシリアル−パラレル変換ともいう)して、画像データVd1d〜Vd6dとして出力するものである。なお、説明の便宜上、画像データVd1d〜Vd6dをそれぞれチャネル1〜6と称する場合がある。
ここで、画像データVidは、水平有効表示期間では、画素の明るさを階調値で指定する一方、水平帰線期間では、画素を最低階調(黒色)に指定するデータである。なお、水平帰線期間において画素を最低階調に指定する理由は、主に、タイミングズレなどにより画素に供給されたとしても、当該画素を表示に寄与させないためである。また、画像データVidをシリアル−パラレル変換する理由は、後述するサンプリングスイッチにおいて、データ信号が印加される時間を長くして、サンプル&ホールド時間および充放電時間を確保するためである。
補正回路群320は、チャネル毎に設けられた補正回路3200の集合体であって、画像データVd1d〜Vd6を、それぞれ階調値の変化分に応じて補正して画像データVd1e〜Vd6eとして出力するものである。なお、補正回路3200の詳細な構成について後述する。
D/A変換回路群330は、チャネル毎に設けられたD/A変換器の集合体であって、補正された画像データVd1e〜Vd6eを、それぞれ階調値に応じた電圧のアナログ信号に変換するものである。
増幅・反転回路340は、アナログ変換された信号を、後述するように電圧Vcを基準にして正転または極性反転して、データ信号Vid1〜Vid6としてパネル100に供給するものである。
極性反転については、(a)走査線毎、(b)データ信毎、(c)画素毎、(d)面(フレーム)毎など様々な態様があるが、この実施形態にあっては(a)走査線毎の極性反転であるとする。ただし、本発明をこれに限定する趣旨ではない。
なお、電圧Vcは、後述する図7に示されるように画像信号の振幅中心電圧である。また、本実施形態では、便宜上、振幅中心電圧Vcよりも高位電圧を正極性と、低位電圧を負極性と、それぞれ称している。この実施形態では、画像データVidをシリアル−パラレル変換した後にアナログ変換する構成とするが、シリアル−パラレル変換前にアナログ変換しても良いのはもちろんである。
ここで説明の便宜上、パネル100の構成について説明する。このパネル100は、電気光学変化によって所定の画像を形成するものであり、図2は、パネル100の電気的な構成を示すブロック図である。また、図3は、パネル100の画素の詳細な構成を示す図である。
図2に示されるように、パネル100では、複数本の走査線112が横方向(X方向)に延接される一方、複数本のデータ線114が図において縦方向(Y方向)に延設されている。そして、これらの走査線112とデータ線114との交差の各々に対応するように画素110がそれぞれ設けられて、表示領域100aを構成している。
本実施形態では、走査線112の本数(行数)を「m」とし、データ線の本数(列数)を「6n」(6の倍数)として、画素110が、縦m行×横6n列のマトリクス状に配列する構成を想定する。
6本の画像信号線171には、増幅・反転回路340によるデータ信号Vid1〜Vid6がそれぞれ供給される。
各データ線114の一端には、画像信号線171に供給されるデータ信号Vid1〜Vid6の各々を、データ線114にサンプリングするためサンプリングスイッチ150がそれぞれ設けられている。各サンプリングスイッチ150は、本実施形態では、nチャネル型の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称する)であり、そのドレインがデータ線114に接続される一方、そのゲートは、6本のデータ線114を1単位として共通接続されている。
ここで、サンプリングスイッチ150のゲートが共通接続されているデータ線114を1つのブロックとして考える。そして、このようなブロックを考えた場合、図2において左から数えてj列目のデータ線114の一端にドレインが接続されたサンプリングスイッチ150は、jを6で割った余りが「1」であるならば、そのソースが、データ信号Vid1が供給される画像信号線171に接続される。同様に、jを6で割った余りが「2」、「3」、「4」、「5」、「0」であるデータ線114にドレインが接続されたサンプリングスイッチ150の各々は、そのソースが、データ信号Vid2〜Vid6が供給される画像信号線171にそれぞれ接続されている。例えば、図2において左から数えて11列目のデータ線114にドレインが接続されたサンプリングスイッチ150のソースは、「11」を6で割った余りが「5」であるから、データ信号Vid5が供給される画像信号線171に接続される。なお、ここでいう「j」は、データ線114を一般化して説明するためのものであって、1≦j≦6nを満たす正整数である。
走査線駆動回路130は、図5に示されるように、垂直有効表示期間の最初に供給される転送開始パルスDYを、クロック信号CLYのレベルが遷移する(立ち上がる又は立ち下がる)タイミングで取り込むとともに順次シフトして、水平走査期間(1H)だけHレベルになる走査信号G1、G2、…、Gmとして順次排他的に出力するものである。なお、走査線駆動回路130の詳細については、本発明と直接関連しないので省略する。
ブロック選択回路140は、シフトレジスタ142およびAND回路144を有する。このうち、シフトレジスタ142は、図6に示されるように、水平有効表示期間の最初に供給される転送開始パルスDXを、クロック信号CLXのレベルが遷移するタイミングで取り込むとともに順次シフトし、信号Sa1、Sa2、Sa3、…、Sa(n−1)、Sanとして出力するものである。
AND回路144は、シフトレジスタ142の各出力段にそれぞれ設けられ、当該出力段からの信号と、パルス信号線143の一端から供給される信号Ma/Enbとの論理積信号を求め、それぞれサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snとして出力するものである。
ここで、信号Ma/Enbは、図6に示されるように、水平帰線期間ではモニタパルスMaとなり、水平有効表示期間ではイネーブルパルスEnbとなる信号である。このうち、イネーブルパルスEnbは、Hレベルとなるパルス幅がクロック信号CLXの半周期よりも狭くなるように、走査制御回路212によって生成される。
このため、水平有効表示期間において、シフトレジスタ142による信号Sa1、Sa2、…、Sa(n−1)、Sanは、イネーブルパルスEnbによってパルス幅が狭められて、サンプリング信号S1、S2、S3、…、Snとして出力される。
これらのサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snは、図2においてブロック化されたデータ線114に対応するサンプリングスイッチのゲートに共通に供給される。例えば、左から数えて2番目のブロックには、7列〜12列目のデータ線114に対応するので、これらのデータ線114に対応するサンプリングスイッチ150のゲートには、サンプリング信号S2が共通に供給される。
なお、サンプリングスイッチ150を構成するTFTについては、本実施形態ではnチャネル型としているが、pチャネル型としても良いし、両チャネルを組み合わせた相補型としても良い。
本実施形態では、データ信号Vid1〜Vid6がそれぞれ供給される画像信号線171に隣接し、かつ、略並行となるように、モニタ信号線173が設けられている。なお、このモニタ信号線173は画像信号線171と同様の条件(材質、長さ、幅など)で形成されることが望ましい。
このモニタ信号線173の入力端である一端には、後述するように基準パルスRefが供給される一方、その他端は、位相差検出回路180に接続されている。この位相差検出回路180は、AND回路182とTFT184とを有し、このうち、AND回路182はAND回路144と同一回路構成であり、また、TFT184はサンプリングスイッチ150と同一回路構成である。
詳細には、AND回路182の入力端のうち一方がパルス信号線143の入力側の一端とは反対(終端)側に接続される一方、AND回路182の入力端の他方には、水平帰線期間においてのみHレベルとなる信号Brが供給される。また、TFT184は、サンプリングスイッチ150と同様にnチャネル型のTFTであり、そのゲートがAND回路182の出力端に接続され、そのソースがモニタ信号線173の他端に接続され、そのドレインがモニタ信号Detとして、処理回路50にフィードバックされる構成となっている。
次に、画素110について説明する。
図3に示されるように、画素110においては、nチャネル型のTFT116のソースがデータ線114に接続されるとともに、ドレインが画素電極118に接続される一方、ゲートが走査線112に接続されている。
また、画素電極118に対向するように対向電極108が全画素に対して共通に設けられるとともに、一定の電圧LCcomに維持される。そして、これらの画素電極118と対向電極108との間に液晶層105が挟持されている。このため、画素毎に、画素電極118、対向電極108および液晶層105からなる液晶容量が構成されることになる。
特に図示はしないが、両基板の各対向面には、液晶分子の長軸方向が両基板間で例えば約90度連続的に捻れるようにラビング処理された配向膜がそれぞれ設けられる一方、両基板の各背面側には配向方向に応じた偏光子がそれぞれ設けられる。
画素電極118と対向電極108との間を通過する光は、液晶層105に印加される電圧実効値がゼロであれば、液晶分子の捻れに沿って約90度旋光する一方、当該電圧実効値が大きくなるにつれて、液晶分子が電界方向に傾く結果、その旋光性が消失する。このため、例えば透過型において、入射側と背面側とに、配向方向に合わせて偏光軸が互いに直交する偏光子をそれぞれ配置させると、当該電圧実効値がゼロに近ければ、光の透過率が最大となって白色表示になる一方、電圧実効値が大きくなるにつれて透過する光量が減少して、ついには透過率が最小である黒色表示になる(ノーマリーホワイトモード)。
また、液晶容量において電荷をリークしにくくさせるために、蓄積容量109が画素毎に形成されている。この蓄積容量109の一端は、画素電極118(TFT116のドレイン)に接続される一方、その他端は、全画素にわたって共通接地されている。
なお、画素110におけるTFT116は、走査線駆動回路130や、シフトレジスタ142、AND回路144、サンプリングスイッチ150の構成素子と共通の製造プロセスで形成されて、装置全体の小型化や低コスト化に寄与している。
再び説明を図1に戻す。走査制御回路212は、上位装置から供給される垂直走査信号Vs、水平走査信号Hsおよびドットクロック信号DCLKから、転送開始パルスDXおよびクロック信号CLXを生成してブロック選択回路140による水平走査を制御するとともに、転送開始パルスDYおよびクロック信号CLYを生成して、走査線駆動回路130による垂直走査を制御するものである。
さらに、走査制御回路212は、図6に示されるように水平帰線期間において、クロック信号CLXの半分値であるパルス幅の基準パルスRefを、当該クロック信号CLXがHレベルである期間に同期して1ショット生成して、パネル100のモニタ信号線173に供給する。
また、走査制御回路212は、図6に示されるように水平有効表示期間において、クロック信号CLXの論理レベルが遷移するタイミングを含む過渡的な期間でLレベルとなり、それ以外の期間で、すなわち、クロック信号CLXの論理レベルが安定している期間でHレベルとなる信号をイネーブル信号Enbとして生成するとともに、水平帰線期間に生成した基準パルスRefをモニタパルスMaとしてイネーブル信号Enbの供給経路を同じくして、すなわち、モニタパルスMaとイネーブル信号Enbとを合わせて、信号Ma/Enbとしてパネル100のパルス信号線143に供給する。
なお、走査制御回路212は、垂直走査および水平走査の制御に合わせてデータ信号供給回路300における相展開動作や極性反転動作も制御する。
このように、走査制御回路212は、パネル100の垂直走査および水平走査を制御するが、上位装置から供給される画像データVidと一致したタイミングでリアルタイム制御するのではなく、画像データVidに対し6画素分だけ遅延したタイミングにて、制御する。この理由は、後述するように、本実施形態では補正回路群320において、画像データVd1e〜Vd6eが、それぞれ画像データVd1d〜Vd6dに対して、画像データVidの6画素分だけ遅延したタイミングで出力されるので、この出力タイミングに同期させる必要があるからである。
データ変換回路214は、パネル100から供給されたモニタ信号Detのパルス状態から、データ信号Vid1〜Vid6に対するサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延量を示すデータdθを算出して、チャネル毎の補正回路3200にそれぞれ供給するものである。
次に、補正回路群320(補正回路3200)の詳細について図4を参照して説明する。上述したように、補正回路群320は、チャネル毎に補正回路3200を有し、各補正回路同士は互いに同一構成である。そこで、補正回路3200については、チャネル1の、すなわち画像データVd1dを補正するものを例にとって説明する。
図4において、S/P変換回路310によって相展開された画像データVd1dは、遅延回路3202および加算器3204の加算端(+)にそれぞれ供給される。
このうち、遅延回路3202は、相展開における時間軸の伸長分に相当する期間、すなわち、相展開されたある画素の画像データVd1dを入力してから次の画素の画像データを入力するまでの期間であり、本実施形態では相展開される前の画像データVidの6画素分に相当する期間、換言すれば、クロック信号CLXの半周期に相当する期間だけ、入力データを遅延させるものである。遅延回路3202により遅延された画像データは、加算器3204の減算入力端(−)および加算器3210の加算入力端(+)にそれぞれ供給される。
加算器3204は、S/P変換回路310により変換された画像データVd1dから、当該画像データVd1dを遅延回路3202で遅延された画像データを減算するものである。したがって、遅延された画像データで示される階調値をbとし、次に供給される画像データで示される階調値をaとした場合、加算器3204による演算結果は、遅延された画像データから、次に供給される画像データに変化する際の階調値の変化分(a−b)を示すことになる。
一方、変換テーブル3208は、データ変換回路214(図1参照)によって算出されたデータdθを係数kに変換するものであり、その変換特性については、予め次のように定められている。すなわち、変換テーブル3208の変換特性は、データdθによってサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延量がゼロの場合には、係数kはゼロであり、当該遅延量が大きくなるにつれて、係数kが徐々に大きくなるような特性に設定されている。なお、実施形態では、直線的特性とするが、実際には実験的に定められるので、2次関数のような曲線特性であっても良い。
乗算器3208は、加算器3204による演算結果に係数kを乗算し、補正データとして、加算器3210の減算入力端(−)に供給する。加算器3210は、遅延された画像データから補正データを減算して、補正された画像データVd1eとして出力する。ここで、乗算器3208の乗算結果はk(a−b)で示されるので、補正された画像データVd1eは、階調値でいえば、b−k(a−b)で示されることになる。
ここではチャネル1について説明したが、チャネル2〜6の補正回路3200についても同様な構成となっている。このため、補正された画像データVd1e〜Vd6eは、それぞれ、画像データで示される階調値から、時間的に先の階調値に対する変化分に応じた補正値が減算されたものとなる。
次に、電気光学装置の動作について説明する。まず、イネーブルパルスEnbがクロック信号CLXに対して遅延しない状態を想定する。
電気光学装置の表示動作について、図5は、垂直走査を説明するためのタイミングチャートであり、図6は、水平走査を説明するためのタイミングチャートであり、図7は、連続する水平走査期間にわたって供給されるデータ信号の電圧波形の例を示す図である。
垂直有効表示期間の最初において、転送開始パルスDYが走査線駆動回路130に供給される。この供給によって、図5に示されるように、走査信号G1、G2、G3、…、Gmが順次排他的にHレベルになって、それぞれ走査線112に出力されるので、ここでは、まず走査信号G1がHレベルになる水平走査期間について着目する。なお、この水平走査期間では、正極性書込を行うものとする。
水平走査期間は、水平帰線期間とこれに続く水平表示期間とに分けられる。水平有効表示期間では、水平走査に同期して供給される画像データVidが、第1に、S/P変換回路310によって6チャネルに分配されるとともに、時間軸に対して6倍に伸長され、第2に、分配および伸長された画像データVd1d〜Vd1dが、それぞれ補正回路3200によってVd1e〜Vd1eに補正され、第3に、D/A変換回路群330によってそれぞれアナログ信号に変換され、第4に、さらに、増幅・反転回路340によって正極性書込に対応して電圧Vcを基準に正転して出力される。このため、増幅・反転回路340によるデータ信号Vid1〜Vid6の電圧は、画素を暗くさせるほど、電圧Vcよりも高位となる。
なお、イネーブルパルスEnbがクロック信号CLXに対して遅延しない状態であれば、サンプリングパルスS1、S2、S3、…、Snの遅延量はゼロであるので、補正回路3200の補正量もゼロとなる。したがって、この状態では、補正はまったくなされない。
一方、走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間では、図6に示されるように、シフトレジスタ142は、転送開始パルスDXをクロック信号CLXによって取り込むとともに順次シフトするので、信号Sa1、Sa2、Sa3、…、Sanは順番にHレベルとなる。
ここでは、イネーブルパルスEnbがクロック信号CLXに対して遅延していない場合を想定しているので、イネーブルパルスEnbは、図6に示されるようなものとなる。このため、信号Sa1、Sa2、Sa3、…、Sanは、イネーブルパルスEnbによりそれぞれHレベルとなるパルス幅が狭められて、サンプリング信号S1、S2、S3、…、S(n−1)、Snとして出力される。
いま、走査信号G1がHレベルになる水平有効走査期間において、サンプリング信号S1がHレベルになると、左から1番目のブロックに属する6本のデータ線114には、データ信号Vid1〜Vid6のうち対応するものがそれぞれサンプリングされる。そして、サンプリングされたデータ信号Vid1〜Vid6は、図2において上から数えて1行目の走査線112と当該6本(左から数えて1〜6列目)のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。
この後、サンプリング信号S2がHレベルになると、今度は、2番目のブロックに属する6本のデータ線114に、それぞれデータ信号Vid1〜Vid6がサンプリングされて、これらのデータ信号Vid1〜Vid6が、1行目の走査線112と当該6本(左から数えて7〜12列目)のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。
以下同様にして、サンプリング信号S3、S4、……、Snが順次Hレベルになると、第3番目、第4番目、…、第n番目のブロックに属する6本のデータ線114にデータ信号Vid1〜Vid6のうち対応するものがサンプリングされ、これらのデータ信号Vid1〜Vid6が、1行目の走査線112と当該6本のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。これにより、第1行目の画素のすべてに対する書き込みが完了することになる。
続いて、走査信号G2がHレベルになる期間について説明する。本実施形態では、上述したように、走査線単位の極性反転が行われるので、この水平有効表示期間においては、負極性書込が行われることになる。
一方、水平帰線期間において画像データVidは画素の黒色化を指定するが、直前の水平有効表示期間では正極性書込であったので、データ信号Vid1〜Vid6は、図7に示されるように、この水平帰線期間の略中心タイミングにおいて、画素110における画素電極118に印加された場合に当該画素を最低階調の黒色とさせる正極性電圧Vb(+)から当該画素を最低階調の黒色とさせる負極性電圧Vb(-)へと切り替わる。
なお、図7における電圧の関係について言及すると、電圧Vw(-)、Vg(-)は、画素110における画素電極118に印加された場合に当該画素を、それぞれ最高階調の白色、中間階調である灰色とさせる負極性電圧である。一方、Vw(+)、Vg(+)は、画素110における電極118に印加された場合に、それぞれ当該画素を最高階調の白色、中間階調である灰色とさせる正極性電圧であり、電圧Vcを基準にしたときにVw(-)、Vg(-)と対称関係にある。なお、走査信号G1、G2、G3、…、Gmの電圧関係については、そのLレベルが電圧Vb(-)よりも低く、走査信号のHレベルが電圧Vb( +)よりも高い。
走査信号G2がHレベルになる水平有効表示期間の動作は、走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間と同様であり、サンプリング信号S1、S2、S3、…、Snが順次Hレベルになって、第2行目の画素のすべてに対する書き込みが完了することになる。ただし、走査信号G2がHレベルとなる水平有効表示期間は負極性書込であるので、増幅・反転回路340は、6チャネルに分配されて、時間軸に対して6倍に伸長された信号を、負極性書込に対応して、電圧Vcを基準に反転して出力する。このため、データ信号Vid1〜Vid6の電圧は、図7に示されるように、画素を暗くさせるほど、電圧Vcよりも低位となる。
以下同様にして、走査信号G3、G4、…、GmがHレベルになって、第3行目、第4行目、…、第m行目の画素に対して書き込みが行われることになる。これにより、奇数行目の画素については正極性書込が行われる一方、偶数行目の画素については負極性書込が行われて、この1垂直走査期間においては、第1行目〜第m行目の画素のすべてにわたって書き込みが完了することになる。
なお、データ信号Vid〜Vid6は、水平帰線期間の略中心タイミングにおいて、正極性書込の水平有効表示期間から負極性書込の水平有効表示期間に移行する場合には電圧Vb(+)から電圧Vb(-)へ、負極性書込の水平有効表示期間から正極性書込の水平有効表示期間に移行する場合には電圧Vb(-)から電圧Vb(+)へ、それぞれ切り替わる。
また、次の1垂直走査期間においても、同様な書き込みが行われるが、この際、各行の画素に対する書込極性が入れ替えられる。すなわち、次の1垂直走査期間において、奇数行目の画素については負極性書込が行われる一方、偶数行目の画素については正極性書込が行われることになる。
このように、垂直走査期間毎に画素に対する書込極性が入れ替えられるので、液晶層105に直流成分が印加されることがなくなり、液晶層105の劣化が防止される。
ところで、データ信号Vid1〜Vid6や信号Ma/Enbなどの各種信号は、タイミングが揃えられて処理回路50から出力される。また、各種信号は、処理回路50からパネル100へFPC基板を介して供給されるが、銅箔パターン等の相違があるものの、経路が異なることに起因するタイミングズレはFPC基板では問題にならない、と考えられる。
しかしながら、パネル100では、配線等がガラス基板上に形成されるので、抵抗率や寄生容量はFPC基板と比較して大きい。さらに、パネル100において信号Ma/Enbとデータ信号Vid1〜Vid6とは供給経路とが異なる。
このため、パネル100において入力時にタイミングが一致していても、パネル100内部においてはデータ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対し、信号Ma/Enbに含まれるイネーブルパルスEnbに、位相差が発生する傾向が生じる。
仮に、図8(b)に示されるようにパネル100内部においてデータ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対してイネーブルパルスEnbの位相が遅れた場合、サンプリング信号S1、S2、S3、…、SnについてもHレベルとなるタイミングも遅延するので、データ線114には、本来の画素に対応するデータ信号がサンプリングされた後に、違う画素に対応するデータ信号がサンプリングされてしまう。このため、表示品位が著しく低下する。
例えば、同図に示されるように、階調値bの画素に続いて、階調値aの画素のデータ信号Vid1で示される場合に、サンプリング信号Si、S(i+1)が遅延したときを想定する。この場合、左から数えて{6(i−1)+1}番目のデータ線114には、階調値bのデータ信号Vid1だけがサンプリングされるべきなのであるが、サンプリング信号Siが遅延しているので、階調値aのデータ信号Vidをサンプリングした後に、次の階調値aのデータ信号Vid1もサンプリングされて、画素に書き込まれるデータ信号の電圧が変化してしまうことになる。
なお、図8(a)は、データ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対してイネーブルパルスEnbの供給タイミングが一致して、サンプリング信号Si、S(i+1)、S(i+2)、…、に遅延が発生していない理想的な状態を示す図である。また、ここでいう「i」は、サンプリング信号を一般的に説明するための符号であり、1≦i≦nを満たす正整数である。
そこで、実施形態では、パネル100内においてイネーブルパルスEnbの位相がデータ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対してどれだけズレいるかを位相差検出回路180で検出し、その位相差(遅延量)をデータ変換回路214で演算により変換し、画像データVid1〜Vid6をチャネル毎に当該遅延量に応じて補正する構成を採用している。
ところで、イネーブルパルスEnbの立ち上がりおよび立ち下がりタイミングは、クロック信号CLXに一致しないし、データ信号Vid1〜Vid6もアナログ信号である。このため、データ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対するイネーブルパルスEnbの位相ズレを直接的に検出することが困難である。
そこで、本実施形態では、表示に寄与しない水平帰線期間において、クロック信号CLXに同期し、かつ、半周期分の基準パルスRefを、イネーブルパルスEnbが供給されるパルス信号線143にモニタパルスMaとして供給するとともに、同じ基準パルスRefを、画像信号線171に隣接するモニタ信号線173にも供給して、モニタパルスMaと基準パルスRefとの位相差をパネル100内部で検出して、データ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対するイネーブルパルスEnbの位相ズレを間接的に検出する構成としたのである。
この構成の詳細について述べると、基準パルスRefがモニタ信号線173の入力側一端に供給されると、当該モニタ信号線173の他端であるTFT184のソースでは、データ信号Vid1〜Vid6と同程度の遅延が発生する。また、モニタパルスMaが、パルス信号線143の入力側一端に供給されると、当該パルス信号線143の他端であるAND回路182の入力端の一方では、イネーブルパルスEnbと同程度の遅延が生じる。このため、データ信号Vid1〜Vid6の供給タイミングに対するイネーブルパルスEnbの位相差は、基準パルスRefに対してモニタパルスMaがパネル100においてどれだけズレているかを次のように判断することで、検出することができる。
例えば図9(a)に示されるように、パネル100の入力時点において基準パルスRefとモニタパルスMaとが互いに一致している場合に、パネル100における遅延の程度が同一であれば、TFT184のソースに到達した基準パルスRef’と、AND回路182の入力端の一方に到達したモニタパルスMa’とは、ともに時間dだけ共通に遅延する。このため、TFT184のドレインに出力された直後の検出信号Detは、基準パルスRefよりも遅延こそすれ、同一のパルス幅(クロック信号CLXの半周期)を有することになる。
この検出信号Detは、処理回路50における調整制御回路230にフィードバックされるが、データ変換回路214が受信した時点(図9において信号Det’)では、TFT184のドレインに出力された直後の波形よりもさらに時間dだけ遅延する。ただし、そのパルス幅は、遅延とは無関係に保存された状態でデータ変換回路214に受信される。このため、データ変換回路214は、基準パルスRefがパネル100に送出されてから時間(d+d)経過した時点で信号Det’がHレベルに遷移し、かつ、信号Det’の(Hレベルの)パルス幅が基準パルスRefのパルス幅(クロック信号CLXの半周期)と同値であれば、パネル100内においてイネーブルパルスEnbがデータ信号Vid1〜Vid6に対して位相ズレしていない(遅延していない)、と判断することができる。
なお、時間d、dは、パネル固有の値であり、環境等によって変動しない性質の値であるので、実験的に遅延時間を求めて記憶させておき、データ変換回路214が判断時に記憶値を用いる構成とすれば良い。
また、上述したように走査制御回路212が基準パルスRefを出力した旨を通知すれば、データ変換回路214は、信号Det’の状態を、当該通知を受けてから時間(d+d)経過した時点で判断することができる。
一方、パネル100内においてイネーブルパルスEnbがデータ信号Vid1〜Vid6に対して位相が遅れていれば、図9(b)に示されるように、基準パルスRef’に対して、モニタパルスMa’はさらに遅延する。このため、TFT184のドレインに出力直後の検出信号DetがHレベルとなるパルス幅の前端部分が、基準パルスRef’よりも、遅延したモニタパルスMa’の分だけ短くなる。このあと、当該検出信号Detは、時間dだけ遅延し、そのパルス幅が保存された状態でデータ変換回路214に受信される。このため、データ変換回路214は、基準パルスRefがパネル100に送出されてから時間(d+d)経過した時点で信号Det’がLレベルであれば、パネル100内においてイネーブルパルスEnbの位相がデータ信号Vid1〜Vid6に対して遅れている、と判断することができる。さらに、データ変換回路214は、信号Det’が当該時点よりも後にHレベルとなったとき、そのパルス幅が基準パルスRefのパルス幅に対しどれだけ短くなっているかによって、イネーブルパルスEnbの遅延量、すなわち、サンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延量を求めることができる。
このようにして、データ変換回路214は、データ信号Vid1〜Vid6に対するサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延量を、基準パルスRefとモニタパルスMaとの位相差を示す信号Det’から間接的に求め、当該遅延量を示すデータdθとして、チャネル毎に設けられた補正回路3200に供給する。
一方、データ信号Vid1〜Vid6に対するサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延によって生じる表示品位の低下は、上述したように本来の画素に対応するデータ信号がサンプリングされた後に、違う画素に対応するデータ信号がサンプリングされることに起因する。なお、ここでいう「違う画素」とは、次に選択されるブロックに属するデータ線のうち、同一画像信号線171に対応するデータ線に対応する画素をいい、これは、画像データが相展開される場合に同一チャネルで次の画素にほかならない。すなわち、ある画素に着目した場合に、当該着目画素は、その次に供給される画素の画像データ(データ信号)の変化分の影響を受けることになる。さらに、このサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延量が大きくなるにつれて、次の画素の影響を受ける度合いも大きくなる。
ここで、補正回路3200は、上述したように、画像データVd1d〜Vd6dで示される階調値から、時間的に先の階調値に対する変化分に応じた補正値をそれぞれ減算して、画像データVd1e〜Vd6eとして出力する。この補正の際に、データdθで示される遅延量が大きくなるにつれて係数kが大きくなるような特性に設定されている。
このため、補正回路3200では、ある画素に着目した場合に、当該着目画素の階調値bを、次の画素の階調値aに至る変化分(a−b)に応じた値を打ち消すように、予め{k(a−b)}だけ減じて補正することになる。この補正の際に、係数kもデータdθで示される遅延量が大きくなるにつれて大きくなるので、サンプリング信号S1、S2、S3、…、Snの遅延量に応じて、次の画素の影響を受ける度合いが変化する点も考慮されることになる。
したがって、本実施形態によれば、データ信号Vid1〜Vid6に対してサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snが遅延しても、当該遅延による影響をキャンセルするように、画像データVd1d〜Vd6d(データ信号Vid1〜Vid6)が補正されるので、個体差や温度等の環境変化にも適切に対応することが可能となる。
ところで、上述した実施形態では、階調値の変化分および遅延量で補正量を決定する構成であったが、ゴーストの程度は、水平走査期間の初期では小さいが、水平走査期間の後期に向かって次第に大きくなる傾向がある。このため、図10に示されるように、変換テーブル3208の出力側と乗算器3208の入力側とに、係数kを供給する乗算器3210を介挿するとともに、水平走査期間の初期から終期に向かうにつれて、係数kを次第に大きくするように供給する構成とすれば良い。
また、実施形態では、画像データを補正する構成だけであったが、データ信号Vid1〜Vid6に対するイネーブルパルスEnbの位相差をなくす方向に、イネーブル信号Enb、クロック信号CLX(転送開始パルスDX)、データ信号Vid1〜Vid6のいずれかの供給タイミングを適宜調整する構成を組み合わせても良い。
実施形態では、信号Ma/Enbに検出用のモニタパルスMaを含ませたが、転送開始パルスDXをモニタパルスMaとしてモニタ信号線173に供給する構成としても良い。ただし、転送開始パルスDXで代用する場合には、転送開始パルスDXが供給されてからイネーブルパルスEnbが供給されるまで、ある程度時間が空くような構成に変更する必要がある。
また、データ信号Vid1〜Vid6に対するイネーブルパルスEnbのズレ量を間接的に検出するのではなく、例えば、帰線期間においてデータ信号Vid1〜Vid6に検出用ダミー信号を挿入するとともに、当該ダミー信号に同期した検出用イネーブルパルスを生成し、これら検出用ダミー信号と検出用イネーブルパルスをパネル100に供給することによって、パネル100内部における遅延を直接的に検出する構成としても良い。
また、上述した実施形態にあっては、画像データVidを6チャネルの画像データVd1d〜Vd6dに展開する構成したが、展開するチャネル数は、「6」に限られるものではない。また、相展開する構成に限られず、点順次方式であっても良い。さらに、イネーブルパルスEnbによってサンプリング信号を狭める構成でなくても適用可能である。
一方、上述した実施形態において、データ信号供給回路300は、ディジタルの画像信号Vidを処理するものとしたが、アナログの画像信号を処理する構成としても良い。また、データ信号供給回路300においては、S/P展開の後にアナログ変換する構成としたが、最終的な出力が同じアナログ信号であるならば、アナログ変換した後にS/P展開する構成としても良い。
さらに、上述した実施形態にあっては、対向電極108と画素電極118との電圧実効値が小さい場合に白色表示を行うノーマリーホワイトモードとして説明したが、黒色表示を行うノーマリーブラックモードとしても良い。
上述した実施形態では、液晶としてTN型を用いたが、BTN(Bi-stable Twisted Nematic)型・強誘電型などのメモリ性を有する双安定型や、高分子分散型、さらには、分子の長軸方向と短軸方向とで可視光の吸収に異方性を有する染料(ゲスト)を一定の分子配列の液晶(ホスト)に溶解して、染料分子を液晶分子と平行に配列させたGH(ゲストホスト)型などの液晶を用いても良い。
また、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する、という垂直配向(ホメオトロピック配向)の構成としても良いし、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する、という平行(水平)配向(ホモジニアス配向)の構成としても良い。このように、本発明では、液晶や配向方式として、種々のものに適用することが可能である。
以上については、液晶装置について説明したが、本発明では、画像データ(映像信号)を、画像信号線171を介して供給する構成であれば、例えばEL(Electronic Luminescence)素子、電子放出素子、電気泳動素子、デジタルミラー素子などを用いた装置や、プラズマディスプレイなどにも適用可能である。
<電子機器>
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置を用いた電子機器の例として、上述したパネル100をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
図11は、このプロジェクタの構成を示す平面図である。この図に示されるように、プロジェクタ2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ここで、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bの構成は、上述した実施形態におけるパネル100と同様であり、処理回路(図11では省略)から供給されるR、G、Bの各色に対応する画像信号でそれぞれ駆動されるものである。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。したがって、各色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ2114によってカラー画像が投射されることとなる。
なお、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー2108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。また、ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロイックプリズム2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100Gの透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bによる水平走査方向は、ライトバルブ100Gによる水平走査方向と逆向きにして、左右反転像を表示させる構成となっている。
また、電子機器としては、図11を参照して説明した他にも、直視型、例えば携帯電話や、パーソナルコンピュータ、テレビジョン、ビデオカメラのモニタ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、本発明に係る電気光学装置が適用可能なのは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。 同電気光学装置におけるパネルの構成を示す図である。 同パネルにおける画素の構成を示す図である。 同電気光学装置における1チャネル分の補正回路の構成を示す図である。 同電気光学装置の表示動作を説明するためのタイミングチャートである。 同電気光学装置の表示動作を説明するためのタイミングチャートである。 同電気光学装置の表示動作を説明するための図である。 同電気光学装置においてサンプリング信号の遅延を説明するための図である。 同電気光学装置においてイネーブルパルスと検出パルスとの関係を説明するための図である。 同電気光学装置における補正回路の別構成を示す図である。 同電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す図である。
符号の説明
100…パネル、130…走査線駆動回路、142…シフトレジスタ、143…パルス信号線、144…AND回路、150…サンプリングスイッチ、171…画像信号線、173…モニタ信号線、212…走査制御回路、214…データ変換回路、2100…プロジェクタ

Claims (6)

  1. 複数の走査線と複数のデータ線との各交差部に対応して設けられ、走査線及びデータ線が選択されたときに、データ線にサンプリングされたデータ信号に応じた階調となる画素と、
    前記走査線を選択する走査線駆動回路と、
    前記走査線が選択された期間にわたって、前記データ線を選択するためのパルス信号を順次生成するシフトレジスタと、
    前記シフトレジスタによってそれぞれ生成されたパルス信号からサンプリング信号を生成する論理回路と、
    画像信号線を介して供給されるデータ信号を前記サンプリング信号にしたがって前記データ線にサンプリングするサンプリング回路と
    を有する電気光学装置の画像信号処理方法であって、
    前記画像信号線を介して供給されるデータ信号に対する前記サンプリング信号の遅延量を検出し、
    複数の画素の階調を指定するシリアルの画像データをパラレルの画像データに変換して複数のチャネルに分配し、該チャネル毎に、分配された画像データと、分配された該画像データの次に分配された画像データとの間の変化分を求めるとともに、当該変化分に、前記遅延量の検出結果に応じた係数を乗じて補正値として算出して、当該補正値により前記画像データを補正し、
    記補正された画像データを、前記データ信号に変換して前記画像信号線に供給する
    ことを特徴とする電気光学装置の画像信号処理方法。
  2. 検出される遅延量が大なるにつれて、前記係数を大きくすることを特徴とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の画像信号処理方法。
  3. 前記走査線が選択される期間の初期時から時間経過とともに、前記係数を大きくすることを特徴とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の画像信号処理方法。
  4. 前記データ線は複数本毎にブロック化され、前記画像信号線は前記ブロックと同数の複数本であり、
    前記サンプリング信号によって同一ブロックのデータ線が複数本略同時に選択されて、
    互いに異なる画像信号線に供給された画像信号をサンプリングする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の画像信号処理方法。
  5. 複数の走査線と複数のデータ線との各交差部に対応して設けられ、走査線及びデータ線が選択されたときに、データ線にサンプリングされたデータ信号に応じた階調となる画素と、
    前記走査線を選択する走査線駆動回路と、
    前記走査線が選択された期間にわたって、前記データ線を選択するためのパルス信号を生成するシフトレジスタと、
    前記シフトレジスタによってそれぞれ生成されたパルス信号からサンプリング信号を生成する論理回路と、
    画像信号線を介して供給されるデータ信号を前記サンプリング信号にしたがって前記データ線にサンプリングするサンプリング回路と、
    前記画像信号線を介して供給されるデータ信号に対する前記サンプリング信号の遅延量を検出する検出回路と、
    複数の画素の階調を指定するシリアルの画像データをパラレルの画像データに変換して複数のチャネルに分配する変換回路と、
    該チャネル毎に、分配された画像データと、分配された該画像データの次に分配された画像データとの間の変化分を求めるとともに、当該変化分に、前記遅延量の検出結果に応じた係数を乗じて補正値として算出して、当該補正値により前記画像データを補正する補正回路と、
    前記補正回路によって補正された画像データを、前記データ信号に変換して前記画像信号線に供給するデータ信号供給回路と
    を有することを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を有することを特徴とする電子機器。
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