JP4534221B2 - エアサスペンション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車等の車両に装着されて空気圧によって車体を支持するエアサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車に装着される一般的なエアサスペンション装置の一例について、図7を参照して説明する。図7に示すように、エアサスペンション装置1は、前後左右の各車輪と車体との間にエアスプリング2L、2R(左右の前輪のみ図示する。なお、添字Lは左側を示し添字Rは右側を示す。以下同じ)を介装し、各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rに、エア管路100L、100Rに設けられた車高調整バルブ4L、4R(ソレノイドバルブ)を介して圧縮エア給排装置5を接続した構成となっている。また、エアスプリング2L、2Rには、そのストロークに減衰力を作用させる油圧緩衝器7L,7Rが組込まれている。
【0003】
圧縮エア給排装置5は、各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rへ圧縮空気を供給するためのコンプレッサ6と、コンプレッサ6を駆動するモータ6Aと、空気室3L、3Rから圧縮空気を排出するためのエアソレノイドバルブ8と、コンプレッサ6から吐出された圧縮空気中の水分を除去するためのドライヤ9と、圧縮空気の給排による脈動の発生を防止するためのオリフィス10とを備えている。
【0004】
この構成により、コンプレッサ6を作動させ、エアソレノイドバルブ8を閉じ、車高調整バルブ4を開いて、エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rに圧縮空気をエア管路100L、100Rを介して供給することによって車高を上昇させることができ、コンプレッサ6を停止させ、車高調整バルブ4L、4R及びエアソレノイドバルブ8を開いて、空気室3L、3Rから圧縮空気をエア管路100L、100Rを介して排出することによって車高を低下させることができ、また、車高調整バルブ4を閉じることによって車高を維持することができる。そして、車高センサ、ステアリングセンサ、加速度センサ等の各種センサ(図示せず)の検出等に基づいて、車両の走行状態に応じて各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rの圧縮空気を適宜給排することにより、車高調整及び車体の姿勢制御を行なうことができる。
【0005】
さらに、従来、エアスプリングの空気室に、ソレノイドバルブを介してサブ空気室を接続し、エア管路に設けたソレノイドバルブの開閉によって空気室とサブ空気室とを連通、遮断することにより、空気室の容積を変化させて、エアスプリングばね定数を切換えられるようにしたエアサスペンション装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のエアサスペンション装置では、次のような問題がある。エア管路に設けたソレノイドバルブを開弁したとき、ソレノイドバルブの流路が抵抗となるため、車高調整および車体の姿勢制御のための圧縮通気の流通や空気室とサブ空気室との間の圧縮空気の流通が円滑に行なわれず、迅速な制御を行なうことができず、充分な効果が得られない。ソレノイドバルブの口径を大きくすることにより、抵抗を小さくすることができるが、このようにした場合、ソレノイドバルブの弁体を駆動するために大きなソレノイドが必要となり、車載が困難になると共に、消費電力が増大するという問題を生じる。
【0007】
また、上記のようなエアサスペンション装置においては、エアスプリングの負荷に応じて油圧緩衝器の減衰力を調整することが望まれている。そこで、本出願人は、エアスプリングの空気室内の圧縮空気の圧力を減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力調整弁に導入して、エアスプリングの負荷に応じて油圧緩衝器の減衰力を切換えるようにしたエアサスペンション装置を提案し、特許出願している(特願平6‐261449号(特開平8‐104118号)参照)。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ソレノイドを小型化し、消費電力を低減することができるエアサスペンション装置を提供することを目的とする。また、車両の乗り心地および操縦安定性を向上させることができるエアサスペンション装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明に係るエアサスペンション装置は、車体を懸架するエアスプリングを構成し、前記車体の左右または前後に配置されてエア供給源と接続された第1のエアスプリング及び第2のエアスプリングと、前記エア供給源と前記第1及び第2のエアスプリングとの間の接続を連通、遮断する前記第1及び第2のエアスプリングに共通の車高調整バルブと、前記車高調整バルブと前記第1のエアスプリング側との間をバルブを介在させることなく接続する第1エア管路と、該第1エア管路から分岐して前記第1、第2のエアスプリング間を互いに連結する第2エア管路と、該第2エア管路に設けられて前記第1、第2のエアスプリング間を連通、遮断する一つのパイロット型の制御バルブと、前記第1のエアスプリング内の圧力を前記制御バルブのパイロット圧力として導くパイロット管路と、を備えたことを特徴とする。
このように構成したことにより、第1のエアスプリング内の圧力によって制御バルブを切換えるので、制御バルブを切換えるためのソレノイド等の負担を軽減することができる。
そして、制御バルブによって、車体の左右または前後にエアスプリング間を連通、遮断することができる
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図7に示す従来例のものと同様の部分には同一の符号を用いて説明する。
【0011】
本発明の第1実施形態について、図1および図2を参照して説明する。図1および図2に示すように、本実施形態のサスペンション装置11では、左右の車輪と車体との間に介装されるエアスプリング12、13(第1、第2のエアスプリング)は、管路14、15(第1、第2エア管路)によって互いに接続されており、これらの管路14、15が1つの車高調整バルブ16を介して圧縮空気給排装置5(図7参照)(エア供給源)に接続されている。なお、ここでは、前輪側についてのみ説明し、後輪側については、前輪側と同様であるので、説明を省略する。
【0012】
エアスプリング12、13は、略有底円筒状で大径のアッパケース17と、略有底円筒状で小径のロワピストン18とをダイアフラム19によって結合して、内部に空気室20を形成したものである。ロワピストン18の上部には、フルバンプ時にアッパケース17に当接するバンプストッパ21が取付けられている。
【0013】
一方のエアスプリング12のアッパケース17に接続された管路14は、車高調整バルブ16に直接接続されているのに対して、他方のエアスプリング13のアッパケース17に接続された管路15の途中には、パイロット方式の制御バルブ22が介装されている。制御バルブ22のパイロット管路23は、管路15の管路14との接続部と制御バルブ22との間に接続されている。パイロット管路23にはパイロットバルブ24(弁手段)が設けられている。なお、パイロット管路23は、制御バルブ22を駆動するためのパイロット圧のみを導くものであり、エアスプリング12および13に対して圧縮空気を給排する管路14および15に比して、その直径が1/2以下(例えば、パイロット管路:直径3mm、管路:直径8mm)となっている。ここで、エアスプリング12の空気室20が、本発明におけるエア供給源と接続された第1のエアチャンバを構成し、エアスプリング13の空気室20が第2のエアチャンバを構成している。
【0014】
車高調整弁16は、常閉のソレノイドバルブであり、ソレノイドへの通電によって開弁する。制御バルブ22は、常閉のパイロット型開閉弁であり、パイロット管路23のパイロット圧によって開弁する。パイロットバルブ24(弁手段)は、常閉のソレノイドバルブであり、ソレノイドへの通電によって開弁する。これらの車高調整バルブ16、制御バルブ22およびパイロットバルブ24は、1つのケース内に収容されて一体的に設けられている。
【0015】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
車高調整バルブ16を閉じると、エアスプリング12、13の空気室20内の圧縮空気の給排は行なわれず、車高は変化しない。この状態で、パイロットバルブ24を閉じると、パイロット管路23のパイロット圧が大気に開放されて、制御バルブ22が閉じて管路15を遮断する。これにより、左右のエアスプリング12、13は、それぞれの空気室20内の圧縮空気を圧縮してばね力を得る。
【0016】
ソレノイドへ通電してパイロットバルブ24を開くと、一方のエアスプリング12の空気室20内の圧縮空気が、管路14、15およびパイロット管路23を介して、パイロット圧として制御バルブ22に導入されて、制御バルブ22が開弁する。これにより、左右のエアスプリング12、13の空気室20が、管路14、15を介して互いに連通され、実質的な空気室の容積が増大することになり、左右のエアスプリング12、13のばね定数が小さくなる。
【0017】
従って、車両の通常走行時(直進時)には、パイロットバルブ24を開いて制御バルブ22を開弁させ、左右のエアスプリング12、13の空気室20を互いに連通させて、ばね定数を小さくすることにより、乗り心地を向上させることができ、また、悪路走行時における車輪の路面追従性を向上させることができる。
【0018】
一方、加減速時、旋回時および高速走行時には、パイロットバルブ24を閉じて制御バルブ22を閉弁させ、左右のエアスプリング12、13の空気室20を遮断して、ばね定数を大きくすることにより、車体の姿勢変化(ピッチング、ローリング)を抑制して、操縦安定性を向上させることができる。
【0019】
また、車高調整を行なう場合には、パイロットバルブ24を開いて制御バルブ22を開弁させ、左右のエアスプリング12、13の空気室20を互いに連通させた状態で、車高調整バルブ16を開き、給排装置5を作動させて、左右のエアスプリング12、13の空気室20に、圧縮空気の給排することにより、車高を昇降させることができる。
【0020】
このとき、エアスプリング13への管路15に設けた制御バルブ22は、パイロット管路23に設けたパイロットバルブ24のソレノイドによってパイロット管路23を開閉することにより、エアスプリング12の空気室20内の圧縮空気をパイロット圧として、開閉することができるので、従来技術で述べたエア通路のエアソレノイドバルブに比して、パイロットバルブ24のソレノイドの負担を小さくでき、パイロットバルブ24のソレノイドを小型化して消費電力を低減することができる。
【0021】
さらに、管路15および管路15の制御バルブ22の口径を充分大きくできる(ソレノイドの能力に関係なく、エアの流通に抵抗を与えない口径に設定できる)ので、車体の姿勢変化(ピッチング、ローリング)の制御を迅速に行なうことができ、より効果的に車体の姿勢変化を抑制できる。
なお、以下に説明する第2乃至第4実施形態は、本明細書に記載された一連の発明に関連する実施形態であるが、特許請求の範囲に記載した本出願人が特許を受けようとする発明に係るものではない。
【0022】
次に、本発明の第2実施形態について、図3および図4を参照して説明する。
図3および図4に示すように、本実施形態のサスペンション装置25では、各車輪と車体との間に介装されるエアスプリング26(一輪のみ図示する)は、管路27(エア管路)によって車高調整バルブ28に接続され、また、管路29(エア間路)を介してサブ空気室30(サブチャンバ)に接続されており、各車輪の車高調整バルブ28が圧縮空気給排装置5(図7参照)に接続されている。
【0023】
エアスプリング26は、図2に示す第1実施形態のものと同様、アッパケース17と、ロワピストン18とをダイアフラム19によって結合して、内部に空気室20(第1のエアチャンバ)を形成し、ロワピストン18の上部にバンプストッパ21が取付けられている。サブ空気室30は、有底円筒状のケース31の開口部に、バルブ機構(後述)を一体的に収容するキャップ32を取付けて形成されている。
【0024】
エアスプリング26のアッパケース17に結合された管路27に接続する管路29には、パイロット方式の制御バルブ33が設けられている。制御バルブ33のパイロット管路34は、管路29の管路27との接続部と制御バルブ33との間に接続されている。パイロット管路34には、パイロットバルブ35(弁手段)が設けられている。なお、ここでも上記第1実施形態と同様に、パイロット管路34は、エアスプリング26およびサブ空気室30に対して圧縮空気を給排する管路27および29に比して、その直径が1/2以下(例えば、パイロット管路:直径3mm、管路:直径8mm)となっている。
【0025】
車高調整バルブ28は、常閉のソレノイドバルブであり、ソレノイドへの通電によって開弁する。制御バルブ33は、常閉のパイロット型開閉弁であり、パイロット管路34のパイロット圧によって開弁する。パイロットバルブ35は、常閉のソレノイドバルブであり、ソレノイドへの通電によって開弁する。これらの車高調整バルブ28、制御バルブ33およびパイロットバルブ35からなるバルブ機構は、空気室30のキャップ32の内部に一体的に収容されている。
【0026】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
車高調整バルブ28を閉じると、エアスプリング26およびサブ空気室30内の圧縮空気は給排されず、車高は変化しない。この状態で、パイロットバルブ35を閉じると、パイロット管路34のパイロット圧が大気に開放されて、制御バルブ33が閉じて管路29を遮断する。これにより、エアスプリング26は、サブ空気室30から遮断され、空気室20内の圧縮空気の圧力のみによってばね力を得る。
【0027】
ソレノイドへ通電してパイロットバルブ35を開くと、エアスプリング26の空気室20内の圧縮空気が、管路27、29およびパイロット管路34を介して、パイロット圧として制御バルブ33に導入されて、制御バルブ33が開弁する。これにより、エアスプリング26の空気室20が、管路27、29を介してサブ空気室30に連通され、空気室の実質的な容積が増大して、ばね定数が小さくなる。
【0028】
従って、車高センサ、ステアリングセンサ、加速度センサ等の各種センサ(図示せず)の検出等に基づいて、車両の走行状態に応じて、通常走行時(直進時)には、パイロットバルブ35を開いて制御バルブ33を開弁させ、エアスプリング26の空気室20をサブ空気室30に連通させて、ばね定数を小さくすることにより、乗り心地を向上させることができ、また、悪路走行時における車輪の路面追従性を向上させることができる。
【0029】
一方、加減速時、旋回時および高速走行時には、パイロットバルブ35を閉じて制御バルブ33を閉弁させ、エアスプリング26の空気室20をサブ空気室30から遮断して、ばね定数を大きくすることにより、車体の姿勢変化(ピッチング、ローリング)を抑制して、操縦安定性を向上させることができる。
【0030】
また、車高調整を行なう場合には、パイロットバルブ35を開いて制御バルブ33を開弁させ、エアスプリング26の空気室20とサブ空気室30とを連通させた状態で、車高調整バルブ28を開き、給排装置5を作動させて、エアスプリング26の空気室20およびサブ空気室30内の圧縮空気の給排を行なうことにより、車高を昇降させることができる。
【0031】
このとき、サブ空気室30への管路29に設けた制御バルブ33は、パイロット管路34に設けたパイロットバルブ35のソレノイドによってパイロット管路34を開閉することにより、エアスプリング26の空気室20内の圧縮空気をパイロット圧として、開閉することができるので、従来技術で述べたエア通路のエアソレノイドバルブに比して、パイロットバルブ35のソレノイドの負担を小さくでき、パイロットバルブ35のソレノイドを小型化して消費電力を低減することができる。
【0032】
さらに、管路29および管路29の制御バルブ33の口径を充分大きくできる(ソレノイドの能力に関係なく、エアの流通に抵抗を与えない口径に設定できる)ので、車体の姿勢変化(ピッチング、ローリング)の制御を迅速に行なうことができ、より効果的に車体の姿勢変化を抑制できる。
【0033】
次に、本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。なお、図7に示す従来例と同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。また、ここでは、前輪側についてのみ説明し、後輪側については、前輪側と同様であるので、説明を省略する。
【0034】
図5に示すように、本実施形態のエアサスペンション装置36では、左右の車輪と車体との間に介装された油圧緩衝器37L、37Rは、減衰力調整式油圧緩衝器であり、管路38(エア管路)から減衰力調整部のエアチャンバ200L、200R(減衰力調整エアチャンバ)内に導入された空気圧によって減衰力調整弁を切換えて減衰力を調整するようになっている。そして、油圧緩衝器37L、37Rは、管路38の圧力に応じて、その圧力が低いとき、減衰力が小さく(ソフト側)、圧力が高いとき、減衰力が大きく(ハード側)なるようになっている。なお、油圧緩衝器37L、37Rは、公知の様々な構造とすることができ、例えば、本出願による上記特許出願(特願平6‐261449号(特開平8‐104118号))に記載された減衰力調整式油圧緩衝器と同様な構造とすることができる。
【0035】
左右の油圧緩衝器37L、37Rのエアチャンバ200L、200Rにそれぞれ接続された管路38は、互いに連通されて制御バルブ39に接続されている。制御バルブ39は、パイロット方式の3ポート3位置切換弁であり、管路38が接続された第1ポート40と、大気に開放する第2ポート41と、シャトル弁42に接続される第3ポート43を有している。また、制御バルブ39は、2つのパイロット管路44、45を有しており、これらのパイロット管路は、左右のエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3R(第1のエアチャンバ)にそれぞれ接続されている。
【0036】
そして、制御バルブ39は、2つのパイロット管路44、45の空気圧が、ほぼ同圧の場合には、第1ポート40を第2ポート41に連通させるとともに、第3ポート43を閉鎖する位置(a)をとり、パイロット管路44、45間に所定の基準値を超える差圧が生じたとき、その差圧によって位置(b)または位置(c)に切換って、第3ポート43を第1ポート40に連通させるとともに、第2ポート41を閉鎖する。
【0037】
シャトル弁42は、制御バルブ39の第3ポート43に接続する出口ポート46と、2つの入口ポート47、48を有しており、これらの入口ポート47、48は、左右のエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rにそれぞれ接続されている。そして、シャトル弁42は、2つの入口ポート47、48のうち、圧力が高いほうを出口ポート46に連通させるとともに、他方のポートを遮断する。
【0038】
以上のように構成した本実施形態の作用について、次に説明する。
図7に示す従来例と同様、各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3R内の圧縮空気の反発力によって車体を支持して適度なクッションを得るとともに、エアスプリング2L、2Rのストロークに対して、油圧緩衝器37L、37Rによって減衰力を作用せる。また、車高調整バルブ4L、4Rを開き、圧縮空気給排装置5を作動させて、各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rの圧縮空気を給排することにより、車高調整を行ない、車高調整バルブ4L、4Rを閉じて車高を維持することができる。
【0039】
さらに、車両の通常走行(直進)走行時には、左右のエアスプリング2L、2Rがほぼ同じ位相でストロークするため、これらの空気室3L、3R内の圧縮空気は、ほほ同じ圧力となる。このため、制御バルブ39の2つのパイロット管路44、45に導入されるパイロット圧力がほぼ等しくなって、制御バルブ43は、位置(A)をとり、管路38が大気に開放される。その結果、管路38の圧力が低くなって、左右の油圧緩衝器37L、37Rの減衰力が共に小さくなり、乗り心地を向上させることができ、また、悪路走行時における車輪の路面追従性を向上させることができる。
【0040】
一方、旋回時等においては、車体のローリングによって左右のエアスプリング2L、2Rが異なる位相でストロークするため、これらの空気室3L、3R内の圧縮空気に差圧が生じる。これにより、制御バルブ39の2つのパイロット管路44、45に導入されるパイロット圧力に差圧が生じ、この差圧が所定の基準値を超えたとき、制御バルブ39が位置(b)または位置(c)に切換る(すなわち、左旋回時には、右側のエアスプリング2R側の圧力が高くなって位置(b)に切換り、右旋回時には、左側のエアスプリング2L側の圧力が高くなって位置(c)に切換る)。その結果、第1ポート40と第2ポート43とが連通され、シャトル弁42によって、左右のエアスプリング3L、3Rのうち圧力が高いほうの空気室内の圧縮空気が管路38に導入されて、左右の油圧緩衝器37L、37Rの減衰力が共に大きくなり、車体の姿勢変化を抑制して操縦安定性を向上させることができる。
【0041】
このとき、上記特願平6‐261449号(特開平8‐104118号)に記載されものでは、車体のローリング時に左右いずれか一方(通常、旋回の外側)の油圧緩衝器の減衰力を高めるのに対して、本実施形態では、エアスプリング3L、3Rの差圧によって、左右両方の油圧緩衝器37L、37Rの減衰力を大きくすることができるので、より効果的に車体の姿勢変化を抑制することができる。
【0042】
また、制御バルブ39をエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3R内の圧縮空気をパイロット圧力として駆動可能なパイロット型の制御バルブとしたので、その分、消費電力を低減することができる。さらに、上記第1及び第2実施形態と同様、パイロット管路44、45を除く他の管路38および各ポート40、41、43、46、47および48の口径を十分大きくできるので、迅速に車体の姿勢変化を抑制できる。
【0043】
次に、本発明の第4実施形態について、図6を参照して説明する。なお、図7に示す従来例と同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0044】
図6に示すように、本実施形態のエアサスペンション装置49では、左右のエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3R(第1のエアチャンバ)は、それぞれ、管路50、51(エア管路)によって、制御バルブ52を介して、共通のサブ空気室53(サブタンク)に接続されている。制御バルブ52は、パイロット方式の3ポート3位置切換弁であり、管路50に接続される第1ポート54と、管路51に接続される第2ポート55と、サブ空気室53に接続される第3ポート56とを有している。また、制御バルブ52は、2つのパイロット管路57、58を有しており、これらのパイロット管路57、58は、左右のエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rにそれぞれ接続されている。
【0045】
そして、制御バルブ52は、2つのパイロット管路57、58の空気圧が、ほぼ等しい場合には、第1、第2ポート54、55間を互いに連通させると共に、これらを第3ポート56に連通させる位置(a)をとり、パイロット管路57、58間に所定の基準値を超える差圧が生じたとき、その差圧によって位置(b)または位置(c)に切換って、第1、第2および第3ポート54、55、56を互いに遮断する。
【0046】
以上のように構成した本実施形態の作用について、次に説明する。
図7に示す従来例と同様、各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3R内の圧縮空気の反発力によって車体を支持して適度なクッションを得るとともに、エアスプリング2L、2Rのストロークに対して、油圧緩衝器7L,7Rによって減衰力を作用せる。また、車高調整バルブ4L、4Rを開き、圧縮空気給排装置5を作動させて、各エアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rの圧縮空気を給排することにより、車高調整を行ない、車高調整バルブ4L、4Rを閉じて車高を維持することができる。
【0047】
さらに、車両の通常走行(直進)走行時には、左右のエアスプリング2L、2Rがほぼ同じ位相でストロークするため、これらの空気室3L、3R内の圧縮空気は、ほほ同じ圧力となる。このため、制御バルブ52の2つのパイロット管路57、58に導入されるパイロット圧力がほぼ等しくなって、制御バルブ52は、位置(A)をとり、管路50、51間を互いに連通させると共に、これらの管路50、51が共にサブ空気室53に連通される。その結果、左右のエアスプリング2L、2Rによって圧縮される空気室の容積が実質的に増大して、左右のエアスプリング2L、2Rのばね定数が小さくなるので、乗り心地を向上させることができ、また、悪路走行時における車輪の路面追従性を向上させることができる。
【0048】
一方、旋回時等においては、車体のローリングによって左右のエアスプリング2L、2Rが異なる位相でストロークするため、これらの空気室3L、3R内の圧縮空気に差圧が生じる。これにより、制御バルブ52の2つのパイロット管路57、58に導入されるパイロット圧力に差圧が生じ、この差圧が所定の基準値を超えたとき、制御バルブ52が位置(b)または位置(c)に切換る(すなわち、左旋回時には、右側のエアスプリング2R側の圧力が高くなって位置(b)に切換り、右旋回時には、左側のエアスプリング2L側の圧力が高くなって位置(c)に切換る)。その結果、左右のエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3Rが互いに遮断されると共に、サブ空気室53からも遮断されるので、左右エアスプリング2L、2Rのばね定数が共に大きくなり、車体の姿勢変化を抑制して操縦安定性を向上させることができる。
【0049】
このとき、油圧緩衝器の減衰力を調整することによって車体の姿勢制御を行なう場合には、過渡的な姿勢変化に対しては有効であるが、定常的な姿勢変化に対しては充分な効果を得にくくなるが、本実施形態では、左右のエアスプリング2L、2Rのばね定数を増大させることにより、定常的な姿勢変化に対しても充分な効果を得ることができる。
【0050】
また、制御バルブ52をエアスプリング2L、2Rの空気室3L、3R内の圧縮空気をパイロット圧力として駆動可能なパイロット型の制御バルブとしたので、その分、消費電力を低減することができる。さらに、上記第1及び第2実施形態と同様、パイロット管路57、58を除く他の管路50、51および各ポート54、55および56の口径を充分大きくできるので、迅速に車体の姿勢変化を抑制できる。
【0051】
なお、上記第1、第2および第4実施形態では、車体の左右のエアスプリングを互いに接続して、ローリング等の主に車体左右方向の姿勢変化を制御する場合について説明しているが、本発明は、これに限らず、車体の前後のエアスプリングを互いに接続して、ダイブ、スクウォット、ピッチング等の主に車体前後方向の姿勢変化を制御することもできる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、発明に係るエアサスペンション装置によれば、第1のエアスプリング内の圧力によって制御バルブを切換えるので、制御バルブを切換えるためのソレノイド等の負担を軽減することができる。その結果、制御バルブの口径を大きくすると共に、ソレノイドを小型化して、消費電力を低減することができる。
そして、制御バルブによって、車体の左右または前後にエアスプリング間を連通、遮断し、適宜、エアスプリングのばね定数を小さくして、乗り心地を向上させることができ、また、ばね定数を大きくして、車体の姿勢変化を抑制し、操縦安定性を向上させることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエアサスペンション装置の要部の概略構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエアサスペンション装置のエアスプリングおよびバルブ機構を示す一部縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るエアサスペンション装置の要部の概略構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るエアサスペンション装置のエアスプリング、サブ空気室およびバルブ機構を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係るエアサスペンション装置の概略構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係るエアサスペンション装置の概略構成を示す回路図である。
【図7】従来のエアサスペンション装置の概略構成を示す回路図である。
【符号の説明】
2,12,26 エアスプリング
3,20 空気室(第1、第2のエアチャンバ)
5 圧縮空気給排装置(エア供給源)
11,25,36,49 エアサスペンション装置
14,15 管路(エア管路)
22,33,39,52制御バルブ
23,34,44,45,57,58パイロット管路
24,28 パイロットバルブ(弁手段)
30 サブ空気室(サブエアタンク)
37 減衰力調整式油圧緩衝器

Claims (3)

  1. 車体を懸架するエアスプリングを構成し、前記車体の左右または前後に配置されてエア供給源と接続された第1のエアスプリング及び第2のエアスプリングと、前記エア供給源と前記第1及び第2のエアスプリングとの間の接続を連通、遮断する前記第1及び第2のエアスプリングに共通の車高調整バルブと、前記車高調整バルブと前記第1のエアスプリング側との間をバルブを介在させることなく接続する第1エア管路と、該第1エア管路から分岐して前記第1、第2のエアスプリング間を互いに連結する第2エア管路と、該第2エア管路に設けられて前記第1、第2のエアスプリング間を連通、遮断する一つのパイロット型の制御バルブと、前記第1のエアスプリング内の圧力を前記制御バルブのパイロット圧力として導くパイロット管路と、を備えたことを特徴とするエアサスペンション装置。
  2. 前記第1及び第2のエアスプリングは、車体の左右に配置されたエアスプリングであることを特徴とする請求項1に記載のエアサスペンション装置。
  3. 前記パイロット管路に、該パイロット管路を連通、遮断する弁手段を設け、該弁手段を開閉して、前記制御バルブを切換えることにより、前記第1のエアスプリングと第2のエアスプリング間を連通、遮断するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエアサスペンション装置。
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