JP4524623B2 - カーシート温度調節装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に取り付けられたカーシートの温度を適正に制御する温度制御技術の技術分野に属する。
最近の自動車には、乗員がより快適に過ごせるように、カーシートの温度を適正に調節するカーシート温度調節装置が設備されているものもある。通常のカーシート温度調節装置では、カーシートの座面および背当てにジュール熱による発熱体が内蔵されているばかりではなく、各カーシートに備え付けられたファンでカーシートの座面および背当てに送風し、その送風温度をペルチェ素子による加熱冷却で適正に調整するものが多い。たとえば特許文献1には、カーシート温度調節装置の温度設定をキャビン空調装置に連動させたり、逆にキャビン空調装置の温度設定をカーシート温度調節装置に連動させたりする発明が開示されている。
特開平10−297243号公報
しかしながら、前述の背景技術では、乗員の個体差に対する配慮はなされておらず、各乗員が暑がりであろうと寒がりであろうと、カーシートの温度調節は一律に行われるようになっている。
そこで本発明は、乗員各人の好みに合わせて各カーシートの温度調節を個別に行うことができるカーシート温度調節装置を提供することを解決すべき課題とする。
前記課題を解決するために、発明者は以下の手段を発明した。
(第1手段)
本発明の第1手段は、キャビン内の空気温度を調節するキャビン空調装置を設けた車両に併設され、複数あるカーシートのうち少なくとも二つの温度を調節することができるシート温度調節装置である。本手段の特徴は、これらのカーシートの温度調節を個別に行うことができるようになっていることである。
本手段では、複数のカーシートを温度調節するにあたり、全部一律に行うのではなく、個別に行うので、乗員各人の好みに合わせて各カーシートの温度調節を個別に行うことができる。その結果、本手段によれば、たとえば暑がりの人と寒がりの人とが同乗していても、それぞれにカーシートの温度を好み通りに設定することができるので、両者ともより快適に過ごすことができるようになるという効果がある。
なお、各カーシートの温度調節は、各カーシートに座った乗員から操作し易い位置に備え付けられた操作スイッチなどから行うのが基本であるが、運転員および助手によって操作可能な位置に設けられたカーシート温度調節パネルから調整することができるようになっていても良い。また、各カーシートの温度調節を行う操作手段は、直接的に目標温度の設定を行う形式でも良いが、単に「もっと暖かく」とか「もっと涼しく」といった操作で目標温度を調整していく形式でも良い。
(第2手段)
本発明の第2手段は、前述の第1手段において、前記カーシートの目標温度設定を個別に手動で行うマニュアルモードと、同設定を前記キャビン空調装置に連動して自動で行うオートモードとを含む複数の運転モードがあり、これらの運転モードのうち一つを選択する切替スイッチをもつことを特徴とする。
本手段では、各人がそれぞれの好みに合わせて手動でカーシートの温度を設定するマニュアルモードと、キャビン空調装置の温度設定などに連動して温度設定を自動で行うオートモードなどのうち、好みの運転モードを切替スイッチで選択することができる。前者のマニュアルモードは、言うなればお好みモードであって各乗員の好みや体調を色濃く反映することができ、一方、後者のオートモードは、言うなればお任せモードであってキャビン空調装置の目標温度設定から大きく影響を受ける。それゆえ、各乗員がそれぞれの好みによってカーシートの温度調節をしたい場合には、マニュアルモードを選択することによって各人にとって最適なカーシートの温度設定をすることができる。逆に、各人が操作できない場合や操作が面倒である場合には、オートモードを選択することにより、カーシートの温度をおおむね快適にすることができる。
なお、カーシート温度調節装置の運転モードを選択する切替スイッチは、運転席または助手席から操作可能な集中制御方式でも良いし、あるいは各カーシート付近に付属する個別制御方式でも良い。また、集中制御方式と個別制御方式とを併用し、一方の操作が他方の操作に優先するようにしたり、いずれか直近の操作が優先されるようにしても良い。あるいは、切替スイッチはECUなどに内蔵されており、乗員から直接的に操作できなくても、マニュアルモードでの温度調節操作の有無で自動的にマニュアルモードとオートモードとを切り替えるようになっていても良い。
(第3手段)
本発明の第3手段は、前述の第2手段において、前記マニュアルモードでは前記カーシートの前記目標温度設定を含む制御パラメータを記憶しておき、次回の前記オートモードでの作動時にこれらの制御パラメータを利用して各前記カーシートに個別の温度補正を行う機能を持つことを特徴とする。
本手段では、カーシート温度調節装置の運転モードに単にマニュアルモードとオートモードとがあるというだけではなく、マニュアルモードでの温度設定がオートモードにも反映されるようになっている。すなわち、いったんマニュアルモードでカーシートの適正な目標温度が設定されてしまうと、運転モードがオートモードに切り替えられたとしても、各乗員の好みに合わせてマニュアルモードで設定されていた制御パラメータが利用されるから、オートモードでも各シートで一律ということではなく、各乗員の好みを反映したカーシートの温度調節が行われる。
したがって本手段によれば、せっかく各乗員の好みのシート温度を設定しても、マニュアルモードからオートモードに切り替わったとたんに好みが反映されなくなるという不都合はなくなり、オートモードでも各人の好みが反映されるという効果がある。
なお、運転モードがマニュアルモードからオートモードに切り替えられた後、再びマニュアルモードに戻された場合には、前回のマニュアルモードの制御パラメータが保存されて再生されるようになっていて構わない。
(第4手段)
本発明の第4手段は、前述の第1手段において、各前記カーシートにおける乗員の有無により出力が異なる乗員センサをもち、この乗員センサの出力に基づいて当該カーシートに乗員が着座しているか否かを判定し、その判定結果によって当該カーシートの温度調節をするか否かを決定することを特徴とする。
ここで、乗員の着座を検出する乗員センサには、カーシートにかかる重量ないし押圧力を検出する接触型センサないし接触型スイッチ、カーシートの座面や背面に近接する空間での静電容量など場のもつ性質の変化を検出する非接触センサ、電磁波や音波で検出する遠隔センサなど、各種のタイプがあり得る。
本手段では、乗員センサの出力に基づいて所定のカーシートに乗員が着座しているか否かを判定してから、当該カーシートの温度調節をするか否かが決定されるので、判定が適正である限り、乗員不在のカーシートを加熱したり冷却したりすることがなくなる。したがって本手段によれば、カーシートに空席がある場合には当該カーシートの温度調節に要する電力が節約されるという効果がある。
(第5手段)
本発明の第5手段は、前述の第4手段において、前記乗員センサは前記車両に配設された赤外線センサであることを特徴とする。
本手段では、乗員センサが赤外線センサであり、アクティブではなくパッシブセンサであるから、乗員に何らの影響を及ぼす可能性なしに遠隔センシングを行うことができるという効果がある。また、荷物を座席に載せた場合の誤動作を防ぐことができたり、乗員センサの設置位置の自由度が高まるという効果がある。さらに、当該乗員の皮膚が露出するであろう範囲(例えば顔面から首もとにかけての範囲)からの赤外線強度を計測することにより、乗員の表面温度に関する測定データを取得してカーシート温度調節装置やキャビン空調装置に供することができるようになる。
(第6手段)
本発明の第6手段は、前述の第5手段において、さらに外気温度センサ、キャビン空気温度センサおよび日射センサをもち、これらのセンサの出力に、前記赤外線センサによる前記乗員の表面温度に関する測定データを加味して、当該カーシートの温度調節を行うことを特徴とする。ここで、これらのセンサは、前述のキャビン空調装置と本手段のカーシート温度調節装置とで共用しても良いし、そもそもキャビン空調装置とカーシート温度調節装置とを一体化させても構わない。
本手段では、各種センサの出力に、前記赤外線センサによる前記乗員の表面温度に関する測定データを加味して、各前記カーシートの温度調節が行われる。したがって本手段によれば、温度制御に関係するより多くデータに基づいてカーシートの温度調節を行うことができるようになり、ソフトウェア次第でより適正ないしより快適な温度調節が行われるという効果がある。
本発明の実施形態について、当業者に本発明が実施可能になるように、以下の実施例で具体的に説明する。なお、最良の実施形態は以下の各実施例のうちいずれかであるものと発明者は考えている。
(実施例1のハードウェア)
本発明の実施例1としての「カーシート温度調節装置」は、キャビン内の空気温度を調節するキャビン空調装置6を設けた車両としてのセダン型乗用車に併設され、五つあるカーシート1の温度をそれぞれに調節することができるカーシート温度調節装置である。すなわち、本実施例の特徴は、運転席および助手席の前席二つと、左右各一および中央の後席三つとのカーシートの温度調節を、各席毎に個別に行うことができるようになっていることである。なお、本実施例の説明では、分かり易くするために運転席と助手席とだけを例に取り上げて、カーシート温度調節装置の構成および作用効果について説明するが、助手席について成り立つことは三つの後席全てについても同様であることと解されたい。
本実施例のカーシート温度調節装置2は、図1に示すように、運転席と助手席との間のセンターコンソールに埋め込まれた操作パネル5と、運転席および助手席それぞれの座面の下に備え付けられたシート温度調節ECU3およびシート空調ユニット4とを有する。カーシート温度調節装置2は、キャビン内の空調を行うキャビン空調装置6と併設されており、操作パネル5は、キャビン空調装置6と本実施例のカーシート温度調節装置2との操作を兼務している。
すなわち図2に示すように、操作パネル5には、キャビン空調装置6の操作スイッチ一式(前者)とカーシート温度調節装置2の操作スイッチ一式(後者)とが備わっている。前者は従来のそれとおおむね同一であるが、後者には、たとえば運転席温度調節用のマニュアルスイッチ51と、助手席温度調節用のマニュアルスイッチ52とがある。マニュアルスイッチ51,52は、運転員および助手によって操作可能な位置に設けられており、単に「もっと暖かく」とか「もっと涼しく」といった操作で目標温度を調整していく形式になっている。なお、後席のシート温度調節は、センターコンソールの操作パネル5にあるマニュアルスイッチ51,52とは別に、着座した後席の各乗員から操作しやすい位置に備え付けられたそれぞれの操作スイッチ(図略)からできるようになっている。
前述のように、本実施例のカーシート温度調節装置2は、各座席1の下部に収容されたシート温度調節ECU3およびシート空調ユニット4を有する。シート空調ユニット4は、発熱または吸熱するペルチェ素子42と、キャビン内の空気をペルチェ素子42に送風するファン41と、ペルチェ素子42で加温または冷却された空気を座面および背当て面に導くダクト40とをもつ。ペルチェ素子42は、シート温度調節ECU3によって駆動されるようになっており、ペルチェ素子42にはその温度をシート温度調節ECU3にフィードバックする温度センサ43が付設されている。なお、各座席1の座面および背当て面にはそれぞれ発熱体44,45が埋設されており、シート温度調節ECU3によって電力が供給されると即座にシート表面を暖めることができるようになっている。
一方、キャビン空調装置6は、センターコンソールの操作パネル5と、ダッシュボードの裏側にエアコンECU7とエアコンユニットであるHVAC8とをもち、HVAC8は、ブロワ81、エバポレータ82およびヒータコア83などからなる。操作パネル5は、キャビン空調装置6の操作機能と、本実施例のカーシート温度調節装置2の操作機能とを兼用している。
なお、車両に装備されたキャビン空調装置6のエアコンECU7と、各座席1に装備された本実施例のシート温度調節ECU3とは、信号ケーブル10で互いに連絡している。それゆえ、操作パネル5にあるマニュアルスイッチ51,52の操作信号は、キャビン空調装置6のエアコンECU7と信号ケーブル10とを介してシート温度調節ECU3にもたらされる。また、キャビン空調装置6には、キャビン空気温度センサ91、外気温度センサ92および日射センサ93が装置されており、これらのセンサで検知された信号も、同様にエアコンECU7と信号ケーブル10とを介してシート温度調節ECU3に伝達される。
本実施例のカーシート温度調節装置2は、以上のように構成されているので、各シート温度調節ECU3により各カーシート1を温度調節が個別に行われる。すなわち、各カーシート1の座面および背当て面の温度調節を行うにあたり、全部一律に行うのではなく、個別に行うので、乗員各人の好みに合わせて各カーシートの温度調節を個別に行うことができるようになっている。その結果、本実施例のカーシート温度調節装置2によれば、たとえば暑がりの人と寒がりの人とが同乗していても、各自のカーシート1の温度を自ら好み通りに設定することができるので、両者ともより快適に過ごすことができるようになるという効果がある。
(実施例1の制御ロジック)
さて、本実施例のカーシート温度調節装置2がもつ各シート温度調節ECU3には、その座席1に装備されたシート空調ユニット4を制御するための制御ロジックが内蔵されている。
すなわち、図3に示すように、本実施例のカーシート温度調節装置2がもつ運転モードには、各カーシート1の目標温度設定を個別に手動で行うマニュアルモードと、同設定をキャビン空調装置6に連動して自動で行うオートモードとがある。そして、エンジンを始動する毎に、ステップS1でペルチェ素子42の温度センサ43からの温度計測データTaなどが読み込まれ、続いて判定ステップS2でマニュアルスイッチ51(または52)が操作されたかどうかが判定される。その判定結果をもって、マニュアルモード(ステップS5〜S6)とオートモード(S2〜S3)とのうち何れかが選択される。それゆえ、操作パネル5のマニュアルスイッチ51,52は、運転モードを選択する切替スイッチを兼ねている。
先ず、マニュアルスイッチ51,52が操作されておらず、運転モードがオートモードであるうちは、ステップS2で各種センサからの計測データがシート温度調節ECU3に取り込まれる。すなわち、シート温度調節ECU3は、キャビン空気温度センサ91、外気温度センサ92および日射センサ93などから車両状況に関する計測データを取り込むと共に、当該シート1に付設されたセンサ類からも計測データを取り込む。すなわち、着座センサ(図略)から当該シート1に着座した乗員の有無を判定する計測データを取り込み、同シートの着座面および背当て面にそれぞれ埋設された温度センサ(図略)からシート表面の温度計測データを取り込むなどする。
続いてステップS3では、シート温度調節ECU3は環境条件の判定を行い、シート空調ユニット4に装置されたファン41の風量(シート風量と称する)やペルチェ素子42の温度(ペルチェ温度と称する)に対する補正量を適正に修正演算する。この補正量の修正演算を補正制御(ステップS7)と称することにし、この補正演算を行うに際しては、前回のマニュアルモードの運転(後述する)で、ステップS6においてメモリ(図略)に記憶されていたシート風量およびペルチェ温度の補正量とその時の環境条件とを呼び出して行う。
そしてステップS4において、シート温度調節ECU3は以上の設定に従ってシート風量およびペルチェ温度などを決め、実際にシート空調ユニット4を駆動する。
次に、マニュアルスイッチ51,52が操作されて運転モードがマニュアルモードに切り替わっている状態では、ステップS5〜S7の処理が行われる。すなわちステップS5では、当該シート1に対応するマニュアルスイッチ51(または52)の上または下への操作回数(すなわち「もっと暖かく」または「もっと涼しく」との乗員の意思表示回数)に従って、マニュアル的にシート風量およびペルチェ温度の補正量を算出しておく。しかる後、続くステップS6において、シート風量およびペルチェ温度の補正量とその時の環境条件(Tao)とを、シート温度調節ECU3はそのメモリに記憶しておく。
なお、前述のステップS7における補正制御を行う際には、図4に示すように、ペルチェ素子42の冷却出力とペルチェ素子42に印加される電圧とシート風量との間には互いに定量的な関係があるので、この関係に基づいて適正に補正量の修正がなされる。たとえば、乗員がもっと涼しく過ごしたいので当該シート1をもっと冷却するという場合には、ペルチェ素子42の吸熱量とシート風量とに正の補正量を与えて当該シート1の温度を下げる。これらの補正量をメモリに記録しておくことにより、前述のような補正制御が可能になる。
以上をまとめると、本実施例では、各人がそれぞれの好みに合わせて手動でカーシートの温度を設定するマニュアルモードと、キャビン空調装置の温度設定などに連動して温度設定を自動で行うオートモードとのうち、好みの運転モードを切替スイッチで選択することができる。前者のマニュアルモードは、言うなればお好みモードであって各乗員の好みや体調を色濃く反映することができ、一方、後者のオートモードは、言うなればお任せモードであって、キャビン空調装置の目標温度設定から大きく影響を受ける。それゆえ、各乗員がそれぞれの好みによってカーシートの温度調節をしたい場合には、マニュアルスイッチ51,52を操作すれば、運転モードは自動的にオートモードからマニュアルモードに切り替えられ、各人にとって最適なカーシートの温度設定をすることができる。逆に、各人が当該シート1のマニュアルスイッチ51,52を操作しない場合には、運転モードはオートモードのままであり、当該シート1の温度はおおむね快適に保たれる。
そればかりではなく、各シート温度調節ECU3は、マニュアルモードではステップS6でカーシート1の目標温度設定を含む制御パラメータを記憶しておき、次回のオートモードでの作動時にこれらの制御パラメータを利用して当該カーシートに個別の温度補正を行う補正制御の機能を持つ。なお、運転モードがマニュアルモードからオートモードに切り替えられた後、再びマニュアルモードに戻された場合には、前回のマニュアルモードの制御パラメータが保存されて再生されるようになっている。
その結果、運転モードに単にマニュアルモードとオートモードとがあるというだけではなく、ステップS7での補正制御の機能により、マニュアルモードでの温度設定がオートモードにも反映されるようになっている。すなわち、いったんマニュアルモードでカーシートの適正な目標温度が設定されてしまうと、運転モードがオートモードに切り替えられたとしても、各乗員の好みに合わせてマニュアルモードで設定されていた制御パラメータが出力設定に利用されるから、オートモードでも各シートで一律ということではなく、各乗員の好みを反映したカーシートの温度調節が行われる。
したがって、本実施例のカーシート温度調節装置2によれば、せっかく各乗員の好みのシート温度を設定しても、マニュアルモードからオートモードに切り替わったとたんに好みが反映されなくなるという不都合はなくなり、オートモードでも各人の好みが反映されるという効果がある。
(実施例2の構成)
本発明の実施例2としての「カーシート温度調節装置」は、図5に示すように、前述のハードウェア構成および制御ロジックに加えて、運転席11および助手席12に着座した乗員の有無により出力が異なる乗員センサとして赤外線センサ94を車両内に装備している。赤外線センサ94は、カーシート1としての運転席11および助手席12に対して、前方から当該シートに着座した乗員の上半身、特に胸部および頭部を見下ろす位置にそれぞれ配設されている。ここで、赤外線センサ94は、所定の立体角範囲の赤外線放射量を検知する光学センサである。それゆえ、本実施例ではカーシート11,12の座面の中に体重によって作動するセンサないしスイッチを仕込むことは必要なくなる。
各赤外線センサ94は、実施例1で参照した図2中のキャビン空気温度センサ91、外気温度センサ92および日射センサ93に並んで、このようなシステムブロック線図に併設されているものと考えられたい。そして、各赤外線センサ94の出力信号は、いったんエアコンECU7に取り込まれた後、各種センサ91,92,93の出力信号と共に信号ケーブル10を介して対応する各シート温度調節ECU3に配信される。各シート温度調節ECU3は、各種センサ91,92,93の出力信号に、赤外線センサ94による乗員の表面温度に関する測定データを加味して、当該シート1の温度調節を行う制御ロジックをもつ。
(実施例2の作用効果)
本実施例では、シート温度調節ECU3が、乗員センサとしての赤外線センサ94の出力に基づいて所定のカーシート1に乗員が着座しているか否かを判定してから、当該シート1の温度調節(すなわち加熱、冷却ないし送風)をするか否かを決定する。それゆえ、その判定が適正である限り、乗員不在のカーシート1を無駄に加熱したり冷却したりすることがなくなる。したがって本実施例によれば、カーシート1に空席がある場合に節電効果が得られる。
また、本実施例では、乗員センサが赤外線センサ94であり、アクティブセンサではなくパッシブセンサであるから、乗員に何らの影響を及ぼす可能性なしに遠隔センシングを行うことができるという効果がある。併せて、荷物を座席に載せた場合の誤動作を防ぐことができたり、乗員センサの設置位置の自由度が高まるという効果がある。さらに、当該乗員の皮膚が露出するであろう範囲(例えば顔面から首もとにかけての範囲)からの赤外線強度を計測して乗員の表面温度に関する測定データを取得し、キャビン空調装置6にも提供することができるという効果もある。
そればかりではなく、各種センサ91,92,93の出力に、赤外線センサ84による乗員の表面温度に関する測定データを加味して、各カーシート1の温度調節が行われる。その結果、温度制御に関係するより多くデータに基づいてカーシート1の温度調節を行うことができるようになるので、温度調節がより適正で快適になるという効果がある。
実施例1としてのカーシート温度調節装置の配置を示す車両側断面図 実施例1のカーシート温度調節装置とカーエアコンとを示すブロック図 実施例1における制御ロジックを示すフローチャート 実施例1での補正処理の基になるペルチェ素子の冷却出力線図 実施例2での代表的なセンサの配置を示すキャビン斜視図
符号の説明
1:カーシート 11:運転席 12:助手席
2:カーシート温度調節装置
3:シート温度調節ECU
4:シート空調ユニット
40:ダクト 41:ファン 42:ペルチェ素子 43:温度センサ
44:発熱体(座面用) 45:発熱体(背当て用)
5:操作パネル
51:マニュアルスイッチ(運転席用)
52:マニュアルスイッチ(助手席用)
6:キャビン空調装置
7:エアコンECU
8:エアコンユニット(HVAC)
81:ブロワ 82:エバポレータ 83:ヒータコア
91:キャビン空気温度センサ 92:外気温度センサ 93:日照センサ
94:赤外線センサ(乗員センサとして)
10:信号ケーブル

Claims (1)

  1. キャビン内の空気温度を調節するキャビン空調装置を設けた車両に併設され、複数あるうち少なくとも二つのカーシートの温度を調節することができるカーシート温度調節装置において、
    前記カーシートの目標温度設定を個別に手動で行うマニュアルモードと、同設定を前記キャビン空調装置に連動して自動で行うオートモードとを含む複数の運転モードがあり、これらの運転モードのうち一つを選択する切替スイッチを持ち、
    前記マニュアルモードでは前記カーシートの前記目標温度設定を含む制御パラメータを記憶しておき、次回の前記オートモードでの作動時にこれらの制御パラメータを利用して各前記カーシートに個別の温度補正を行い、これらのカーシートの温度調節を個別に行うことができることを特徴とする、
    カーシート温度調節装置。
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