JP3146742B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3146742B2
JP3146742B2 JP08066693A JP8066693A JP3146742B2 JP 3146742 B2 JP3146742 B2 JP 3146742B2 JP 08066693 A JP08066693 A JP 08066693A JP 8066693 A JP8066693 A JP 8066693A JP 3146742 B2 JP3146742 B2 JP 3146742B2
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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度調節された風を車
室内に吹き出す空調ユニットに加え、例えばドアの内面
等に輻射パネルを設けた車両用空調装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車においては、例えば、特開
平3−224818号公報に記載されているように、空
調ユニット(エアコン)による冷暖房を、例えばドアの
内面に設けた輻射パネル(熱電変換デバイス)によって
補助するようにしたものがある。これにより、効率的な
冷暖房が可能になり、省エネルギ化・燃費向上を実現で
きる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、助手席に人
を乗せずに運転者が1人で乗車することも多い。このよ
うな場合でも、上記従来構成のものは、左右の輻射パネ
ルが同じように温度調節されることになるが、運転者と
左右の輻射パネルとの距離は左側(助手席側)で遠く右
側(運転席側)で近くなるため、運転者のみの1人乗車
の場合、左右の輻射パネルが同じ温度に調節されると、
運転者が受ける熱量は左側が右側よりも少なくなってし
まい、暖房時に運転者は左側が寒いと感じてしまうこと
がある。つまり、助手席にも人が乗っている場合には、
暖房時には、助手席の人の体温が約36℃の熱源となる
ので、運転者が受ける熱量が左右でバランスするように
なるが、助手席に人が乗っていない場合には、助手席側
に約36℃の熱源(人)が無くなるため、運転者は助手
席側が寒いと感じてしまうものである。このような事情
は、冷房時についても同様である。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、横の座席に人が座っていない場
合でも、乗員が受ける熱量を左右でバランスさせること
ができて、輻射パネルを利用した快適な省エネルギ空調
を実現できる車両用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の車両用空調装置は、温度調節された風を車
室内に吹き出す空調ユニットと、車両の両側にそれぞれ
配置された輻射パネルとから構成され、前記空調ユニッ
トから吹き出す風と前記輻射パネルの表面温度とを制御
して車室内を暖房又は冷房するものにおいて、前記輻射
パネルから輻射熱を受ける位置の座席に人が座っている
か否かを検出する乗員検出手段と、この乗員検出手段に
より人が座っていない座席が検出されたときに、人が座
っていない側の輻射パネルの空調能力を人が座っている
側の輻射パネルの空調能力よりも高めるように補正する
補正手段とを備えた構成としたものである。
【0006】
【作用】上記構成によれば、乗員検出手段により、輻射
パネルから輻射熱を受ける位置の座席に人が座っている
か否かを検出し、もし、人が座っていない座席が検出さ
れたときには、補正手段により、人が座っていない側の
輻射パネルの空調能力を人が座っている側の輻射パネル
の空調能力よりも高めるように補正する。これにより、
人が座っていない側の輻射パネルの表面温度を人が座っ
ている側の輻射パネルの表面温度よりも暖房時に高く
(或は冷房時に低く)するように温度調節し、輻射パネ
ルから乗員が受ける熱量を左右でバランスさせる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図10
に基づいて説明する。まず、図6に基づいて空調ユニッ
ト21の構成を説明する。送風ダクト22の上流側に
は、車室外の空気(外気)を吸入する外気吸入口23
a,23bと、車室内の空気(内気)を吸入する内気吸
入口24a,24bとが設けられ、これら各吸入口23
a,23b,24a,24bから吸入する内外気の混合
割合が内外気ダンパ25a,25bによって切り替えら
れるようになっている。上記送風ダクト22内には、ブ
ロワ26が設けられ、このブロワ26の下流側に、冷凍
サイクル(図示せず)を構成するエバポレータ28,エ
アミックスダンパ29及びエンジン冷却水が循環するヒ
ータコア30が設けられている。上記エアミックスダン
パ29の開度を調節することによって、ヒータコア30
を通過する風と通過しない風の混合割合を調節して、吹
出風の温度を調節するようになっている。そして、送風
ダクト22の下流側には、自動車の前面ガラスに向けて
風を吹き出すDEF吹出口31と、乗員の上半身に向け
て風を吹き出すFACE吹出口32と、乗員の足元に向
けて風を吹き出すFOOT吹出口33が設けられ、これ
ら各吹出口31〜33にそれぞれダンパ34〜36が設
けられている。
【0008】以上のように構成された空調ユニット21
は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)37に
よって制御される。このECU37には、環境条件を検
出するために、内気温度センサ38,外気温度センサ3
9,日射量を検出する日射センサ40及び後述する左右
の輻射面温度センサ41,42からそれぞれ検出信号T
r ,Tam,Ts ,Tw1’,Tw2’が入力されると共に、
車速センサ57から車速信号Vが入力される。更に、こ
のECU37には、インストルメントパネル43(図2
参照)の中央部に設けられたエアコン操作パネル44か
ら操作信号が入力される。
【0009】このエアコン操作パネル44には、図4に
示すように、空調運転をオン/オフするA/Cスイッチ
48と、運転モードを自動/手動に切り替えるAUTO
スイッチ49と、吹出モードを「FACE」,「B/
L」,「FOOT」,「DEF」に切り替える4つの吹
出モード切替スイッチ50〜53と、吸気モードを外気
吸入/内気循環に切り替える吸気モード切替スイッチ5
4と、空調制御の目標値となる温感レベルSを手動設定
する温感レベル設定スイッチ55と、設定された温感レ
ベルSを表示する温感レベル表示部56とが設けられて
いる。
【0010】上記温感レベル設定スイッチ55により設
定する温感レベルSは、図5に示すように、乗員の感じ
る温感を例えば11段階にランク付けしたものであり、
例えば、乗員が「寒い」と感じる場合には温感レベルS
を“2”に設定し、「暖かい」と感じる場合には温感レ
ベルSを“−4”に設定することになる。本実施例で
は、温感レベル設定スイッチ55は、シーソー式のプッ
シュスイッチにより構成され、左側の「冷」部分を1回
プッシュ操作するごとに温感レベルSが1段階ずつ低下
し、右側の「暖」部分を1回プッシュ操作するごとに温
感レベルSが1段階ずつ上昇するようになっている。こ
の温感レベル設定スイッチ55を操作する前の初期状態
では、温感レベルSが“0”に自動的に設定される。ま
た、温感レベル表示部56は、11段階の温感レベルS
に対応して11個の発光素子56aを横一列に配列して
構成され、点灯する発光素子56aの位置によって温感
レベルSの設定状態を表示するようになっている。
【0011】一方、図2及び図3に示すように、前席側
の左右のドア60,61の内パネルは、それぞれ輻射熱
を放射する輻射パネル62,63として構成され、その
裏面にはそれぞれ熱電変換デバイス等から構成された発
熱・冷却源64が設けられている。各輻射パネル62,
63の輻射面(表面)にはそれぞれ輻射面温度Tw1’,
Tw2’を検出する輻射面温度センサ41,42が設けら
れている。更に、助手席65には、その席に人が座って
いるか否かを検出する乗員検出手段たる乗員センサ66
が設けられている。この乗員センサ66は、例えば圧力
スイッチにより構成されている。一方、運転席67に人
が座っているか否かは、イグニッションスイッチ(以下
「IGスイッチ」という)68(図6参照)のオン/オ
フ信号によりECU37が判断するようになっている。
これは、イグニッションスイッチ68をオンするときに
は、運転席67に運転者が座っているという事情を考慮
したものである。
【0012】前述したECU37は、マイクロコンピュ
ータを主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)
には、図1に示す制御プログラムが記憶されている。こ
のECU37は、図1の制御プログラムを実行すること
により、乗員センサ66により助手席65に人が座って
いないと検出されたときに、助手席65側(人が座って
いない側)の輻射パネル62の空調能力を、運転席67
側(人が座っている側)の輻射パネル63の空調能力よ
りも高めるように補正する補正手段として機能する。
【0013】以下、このECU37による制御内容を図
1のフローチャートに従って説明する。まず、ステップ
101で、温感レベル設定スイッチ55により設定され
た温感レベルSを読み込むと共に、内気温度センサ44
により検出した車室内の空気(内気)の温度Tr と、外
気温度センサ45により検出した車室外の空気(外気)
の温度Tamと、日射センサ46により検出した日射量T
s と、乗員センサ66の出力信号と、車速センサ57か
らの車速信号Vと、輻射面温度センサ41,42により
検出した左右の輻射パネル62,63の輻射面温度Tw
1’,Tw2’を読み込む。
【0014】次いで、ステップ102で、輻射パネル6
2,63のオフ時の車室内設定温度Tset ’を図7の関
係から求める。例えば、図7において、温感レベルS=
0のときには、Tset ’=T0 となり、温感レベルS=
+2のときには、Tset ’=T+2となり、温感レベルS
=−2のときには、Tset ’=T-2となる。
【0015】この後、ステップ103で、輻射パネル6
2,63のオフ時における空調ユニット21の目標吹出
温度Tao’を次の(1)式により計算する。 Tao’=Kset ・Tset ’−Kr ・Tr −Kam・Tam−Ks ・Ts −C ……(1) ここで、Tr は内気温度センサ38により検出した内気
温度、Tamは外気温度センサ39により検出した外気温
度、Ts は日射センサ40により検出した日射量、Kse
t ,Kr ,Kam,Ks は係数、Cは定数である。
【0016】次いで、ステップ104で、輻射パネル6
2,63のオフ時に、車室内の内気温度Tr を車室内設
定温度Tset ’にするための必要熱量Qaoを次の(2)
式により計算する。 Qao=Cp ・γ・Va ・(Tao’−Tr ) ……(2) ここで、Cp は空気の定圧比熱、γは空気の比重量、V
a は吹出風量である。この後、ステップ105で、必要
熱量Qao≧0であるか否かを判断し、「YES」、即ち
Qao≧0である場合には、暖房モードとなり、ステップ
106に移行する。
【0017】このステップ106では、目標輻射面温度
Twi(輻射パネル62,63の表面温度)を、最も省エ
ネルギとなる(省エネルギ度εが最大になる)ように決
定する。ここで、省エネルギ度εは次の(3)式で求め
られる。 ε=(Qr −Qp )/Qao ……(3) ここで、Qr は、輻射パネル62,63の暖房効果によ
る車室内設定温度の低下分ΔT(図10参照)により得
られる空調ユニット21の省エネルギ量であり、Qp
は、輻射パネル62,63の表面温度を目標輻射面温度
Twiにするために必要な輻射パネル62,63の入力電
力である。また、Qaoは、輻射パネル62,63のオフ
時に車室内の内気温度Tr を車室内設定温度Tset ’に
するための必要熱量であり、前述した(2)式により求
められる。
【0018】ところで、空調ユニット21の省エネルギ
量Qr は、外気温度Tamと車速Vの影響を受け、輻射パ
ネル62,63の入力電力Qp は、内気温度Tr と外気
温度Tam及び車速Vの影響を受け、必要熱量Qaoは、外
気温度Tamと車速Vの影響を受けるため、省エネルギ度
εは、車両構造によって変化するが、一例として示せ
ば、図8のようになる。この図8は、外気温度Tam=−
10℃のときの省エネルギ度εを、車速V=0km/
h,20km/h,40km/h,60km/h,80
km/hについて実線で示し、輻射パネル62,63の
入力電力量Qp を、外気温度Tam=−10℃,−8℃,
−5℃,−3℃,0℃について一点鎖線で示している。
前述したように、目標輻射面温度Twiは、省エネルギ度
εが最大になる温度に決定されるので、図8において、
80km/hのときにはTwi=T1 に決定され、60k
m/hのときにはTwi=T2 に決定され、40km/h
のときにはTwi=T3 に決定され、20km/hのとき
にはTwi=T4 に決定され、0km/hのときにはTwi
=T5 に決定される。
【0019】以上のようにして目標輻射面温度Twiを決
定した後、ステップ107で、外気温度Tamと車速Vに
応じて、図9の特性データから、目標輻射面温度Twiを
達成するために必要な輻射パネル62,63の入力電力
Qp を求める。
【0020】一方、ステップ105で「NO」の場合に
は、冷房モードとなり、ステップ108に移行して、上
述した暖房時と同じく、省エネルギ度εが最大になるよ
うに目標輻射面温度Twiを決定し(ステップ108)、
その目標輻射面温度Twiを達成するために必要な輻射パ
ネル62,63の入力電力Qp を求める(ステップ10
9)。
【0021】以上のようにして、暖房・冷房共に、目標
輻射面温度Twiと輻射パネル62,63の入力電力Qp
を決定した後、ステップ110に移行し、乗員センサ6
6の出力信号により、運転者の横に乗員が座っているか
否かを判断する。尚、運転席67に人が乗らずに自動車
を運転することは有り得ないため、イグニッションスイ
ッチ68がオンされているときには、運転者が運転席6
7に座っているものとみなされる。上記ステップ110
で「YES」、即ち運転者の横に乗員が座っている場合
には、互いに相手側の体温による熱を受けて各乗員の左
右の受熱量がバランスするので、左右の輻射パネル6
2,63の目標輻射面温度Tw1,Tw2を補正する必要が
ない。従って、この場合には、ステップ111で、Tw1
=Tw2(=Twi)と設定する。
【0022】これに対し、ステップ110で「NO」、
即ち運転者の横に乗員が座っていない場合には、例え
ば、暖房時に運転者は左側(助手席65側)が寒いと感
じてしまうので、ステップ112に移行して、人が座っ
ていない側(助手席65側)の輻射パネル62の表面温
度を人が座っている側(運転席67側)の輻射パネル6
3の表面温度よりも高めるように次の(4)式により補
正する。
【0023】 Tw1=Ts +ψ2 /ψ1 ・(Tw2−Ts ) ……(4) Tw1;助手席65側の輻射パネル62の目標輻射面温度 Tw2;運転席67側の輻射パネル63の目標輻射面温度 Ts ;乗員の体表面温度 ψ1 ;助手席65側の輻射パネル62と運転者との間の
角関係(形態係数) ψ2 ;運転席67側の輻射パネル63と運転者との間の
角関係(形態係数) 一般に、乗員が左右から受ける輻射熱量の相違は形態係
数ψ1 ,ψ2 により決定されるため、形態係数ψ1 ,ψ
2 の比に応じて目標輻射面温度Tw1を補正することによ
り、乗員が受ける熱量を左右でバランスさせるものであ
る。
【0024】参考までに、上記(4)式は、次のように
して導き出したものである。一般に、各乗員が受ける総
輻射熱量QRTは次式で求められる。
【0025】
【数1】 Qi ;輻射面i(輻射パネル62,63)からの輻射熱
量 αri;輻射面iの輻射熱伝達率 Twi;輻射面iの表面温度(目標輻射面温度) Si ;輻射面iの面積 ψi ;輻射面iと乗員との間の角関係(形態係数) この場合、左右の輻射面i(輻射パネル62,63)の
輻射熱伝達率αri、乗員の体表面温度Ts 及び左右の輻
射面iの面積Si は左右で等しいとみなせることから、
左右の輻射面iから乗員に与えられる輻射熱量Q1 ,Q
2 を等しくする左右の目標輻射面温度Tw1,Tw2の関係
は、次の(7),(8),(9)式を解くことで導き出
され、前述した(4)式が求められる。
【0026】 αr1・ψ1 (Ts −Tw1)S1 =αr2・ψ2 (Ts −Tw2)S2 …(7) αr1=αr2 …(8) S1 =S2 …(9) 従って、運転者の横に乗員が座っていない場合には、前
記(4)式により助手席65側の目標輻射面温度Tw1を
暖房時には運転席67側の目標輻射面温度Tw2よりも高
くなるように補正し、また冷房時にはTw1をTw2よりも
低くなるように補正した後、ステップ113に移行し
て、輻射パネル62,63のオン時における空調ユニッ
ト21の目標吹出温度Taoを次の(10)式により計算
する。 Tao=Kset ・Tset −Kr ・Tr −Kam・Tam−Ks ・Ts −C …(10) ここで、Tset は、輻射パネル62,63のオン時の車
室内設定温度であり、図7の関係から求められる。例え
ば、温感レベルS=0に設定されているときには、図7
においてS=0の直線とステップ106又は108で求
めた目標輻射面温度Twiとの交点の温度Tsoが車室内設
定温度Tset となり、同様に、温感レベルS=+2のと
きにはTset =Ts+2 となり、温感レベルS=−2のと
きには、Tset =Ts-2 となる。
【0027】上記(10)式により目標吹出温度Taoを
計算した後、ステップ114に移行し、空調ユニット2
1の吹出風温度が目標吹出温度Taoとなるように制御す
ると共に、左右の輻射パネル62,63の表面温度がそ
れぞれ目標輻射面温度Tw1,Tw2となるように制御す
る。以後、ステップ101に戻って上述した処理を繰り
返すことにより、輻射パネル62,63による空調効果
を助手席65の乗員の有無により適宜補正しつつ、乗員
の感じる温感が温感レベル設定スイッチ55により設定
された温感レベルSとなるように、且つ、消費エネルギ
が最小となるように、空調ユニット21と輻射パネル8
1の動作を総合的に制御する。
【0028】以上説明した第1実施例によれば、運転者
の横に乗員が座っていない場合には、助手席65側の目
標輻射面温度Tw1を、暖房時には運転席67側の目標輻
射面温度Tw2よりも高く(また冷房時にはTw2よりも低
く)なるように補正するので、助手席65の乗員の有無
に拘らず、常に、乗員が受ける熱量を左右でバランスさ
せることができて、輻射パネルを利用した快適な省エネ
ルギ空調を実現することができる。
【0029】しかも、(3)式で定義される省エネルギ
度εを最大にするように目標輻射面温度Twi(輻射パネ
ル62,63の表面温度)を決定するので、消費エネル
ギを最小にすることができて、最大の省エネルギ化・燃
費向上を実現できる。但し、本発明は、省エネルギ度ε
を最大にするものに限定されず、図8において、省エネ
ルギ度ε>0となる範囲内で、目標輻射面温度Twiを乗
員にとって最も快適な温度に設定するようにしても良
く、この場合でも、省エネルギ度ε>0であれば、省エ
ネルギ効果を得ることができる。
【0030】尚、目標輻射面温度Twiをあまり高くし過
ぎると、乗員の顔がほてってきて、却って不快感を感じ
るようになるので、目標輻射面温度Twiの上限温度を例
えば40〜50℃に設定し、この上限温度以下の範囲内
で目標輻射面温度Twiを設定するようにしても良い。
【0031】上記第1実施例では、輻射パネル62,6
3の発熱・冷却源64として熱電変換デバイスを用いた
が、空調ユニット21から吹き出す風の一部をドア6
0,61内に導くようにしても良い。
【0032】また、第1実施例では、輻射パネル62,
63を冷房時もオンさせるようにしたが、輻射パネル6
2,63を暖房時のみオンさせて、冷房時にはオフさせ
るようにしても良い。これを具体化したのが、図11に
示す本発明の第2実施例である。この第2実施例では、
ステップ105で「NO」、即ち冷房モード(Qao<
0)と判断されると、ステップ115に移行して、輻射
パネル62,63をオフする。この後、先のステップ1
03で決定した輻射パネル62,63のオフ時における
目標吹出温度Tao’を実際の目標吹出温度Taoにして
(ステップ116)、空調ユニット21を制御し(ステ
ップ117)、以後、ステップ101に戻って、第1実
施例と同じ処理を繰り返すことになる。
【0033】尚、この第2実施例では、輻射パネル6
2,63を冷房時に使用しないので、輻射パネル62,
63の裏面に発熱源として面状ヒータ,ヒートパイプ,
温水パイプ等を設ければ良い。
【0034】以上説明した第1及び第2実施例では、前
席側の左右のドア60,61の内パネルを輻射パネル6
2,63としたが、後席側の左右のドアの内パネルを輻
射パネルとしても良い。この場合には、後席の左右にそ
れぞれ乗員センサ(乗員検出手段)を設け、後席の乗員
の有無に応じて、輻射パネルの表面温度(輻射面温度)
を補正すれば良い。また、ドアの窓ガラスに透明ヒータ
を接合して窓ガラスを輻射パネルとして利用しても良
い。更に、車室の天井面やフロントガラスを輻射パネル
として利用しても良く、この場合には、天井面やフロン
トガラスの輻射パネルを左右に分割して輻射面温度を補
正すれば良い。但し、車室の天井面やドアの窓ガラスを
輻射パネルとする場合には、輻射パネルの位置が乗員の
顔に近くなるので、目標輻射面温度の上限値を例えば3
0℃に設定し、30℃以下の範囲内で目標輻射面温度を
設定することが好ましい。参考までに、図12に、種々
の輻射面の位置と車室内設定温度Tset との関係を示し
ている。
【0035】尚、第1及び第2実施例では、乗員が温感
レベル設定スイッチ55により温感レベルSを設定する
ようにしたが、これに代えて、乗員が車室内設定温度T
setを温度設定スイッチにより手動設定するようにして
も良い。また、第1及び第2実施例では、運転者の横に
乗員が座っていない場合、目標輻射面温度Tw1,Tw2を
(4)式を用いてECU37により自動的に補正するよ
うにしたが、この補正量を乗員が好みに応じて変更でき
るように、補正量を調節するスイッチを設け、このスイ
ッチにより設定された補正量で目標輻射面温度Tw1,T
w2を補正するようにしても良い。
【0036】また、上記実施例では、温感レベル設定ス
イッチ55の設定値に応じて、輻射パネル62,63の
温度制御と空調ユニット21からの吹出風制御とを共に
関連させて自動制御させたが、乗員の温度フィーリング
により合わせるという目的で、それぞれを独立して制御
させても良い。
【0037】例えば、AUTOスイッチ49をオンさせ
ている間は輻射パネルと吹出風とを共に関連させて制御
する。そして、AUTOスイッチ49をオフしたら、輻
射パネル62,63の温度を一定温度(AUTOスイッ
チ49をオフする直前の温度)とし、吹出風制御の方は
温感レベル設定スイッチ55の設定値にて決まる目標吹
出温度にて制御する。そして、IGスイッチ68をOF
Fし、再びIGスイッチ68をオンしたときには輻射パ
ネル62,63と吹出風とを共に関連させて制御する。
こうすることにより、輻射パネル62,63と吹出風と
を共に関連させて制御したときにフィリングが自分の好
みに合わないときには、AUTOスイッチ49をオフ
し、温感レベル設定スイッチ55を操作することによっ
て、自分のフィーリングに合わせて空調を行なうもので
ある。
【0038】その他、本発明は上記各実施例に限定され
ず、例えば、乗員検出手段として、圧力スイッチ等の乗
員センサに代えて、シートベルトの着用を検出するスイ
ッチを用いても良く、また、空調ユニット21の構成を
適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更して実施できることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、人が座っていない座席が検出されたときに、
人が座っていない側の輻射パネルの空調能力を人が座っ
ている側の輻射パネルの空調能力よりも高めるように補
正するので、他の乗員が横に座っているか否かを問わ
ず、常に、乗員が受ける熱量を左右でバランスさせるこ
とができて、輻射パネルを利用した快適な省エネルギ空
調を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の制御の流れを示すフロー
チャート
【図2】車室内の前席側を示す平面図
【図3】自動車の前席側のドアを内側から見た図
【図4】エアコン操作パネルの正面図
【図5】温感レベルSと乗員の温感との関係を示す図
【図6】空調装置の概略構成図
【図7】S=−2,0,+2のときの目標輻射面温度T
wiと車室内設定温度Tset との関係を示す図
【図8】目標輻射面温度Twiと省エネルギ度εとの関係
を示す図
【図9】外気温度Tamと輻射パネルの入力電力Qp との
関係を示す図
【図10】暖房時の輻射パネル使用による車室内設定温
度Tset の低下分ΔTを説明する図
【図11】本発明の第2実施例の制御の流れを示すフロ
ーチャート
【図12】種々の輻射面の位置と車室内設定温度Tset
との関係を示す図
【符号の説明】
21…空調ユニット、22…送風ダクト、26…ブロ
ワ、28…エバポレータ、29…エアミックスダンパ、
30…ヒータコア、37…ECU(補正手段)、38…
内気温度センサ、39…外気温度センサ、40…日射セ
ンサ、41…左輻射面温度センサ、42…右輻射面温度
センサ、55…温感レベル設定スイッチ、56…温感レ
ベル表示部、57…車速センサ、60,61…ドア、6
2…左輻射パネル、63…右輻射パネル、64…発熱・
冷却源、65…助手席、66…乗員センサ(乗員検出手
段)、67…運転席。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度調節された風を車室内に吹き出す空
    調ユニットと、車両の両側にそれぞれ配置された輻射パ
    ネルとから構成され、前記空調ユニットから吹き出す風
    と前記輻射パネルの表面温度とを制御して車室内を暖房
    又は冷房する車両用空調装置において、 前記輻射パネルから輻射熱を受ける位置の座席に人が座
    っているか否かを検出する乗員検出手段と、 この乗員検出手段により人が座っていない座席が検出さ
    れたときに、人が座っていない側の輻射パネルの空調能
    力を人が座っている側の輻射パネルの空調能力よりも高
    めるように補正する補正手段とを備えたことを特徴とす
    る車両用空調装置。
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