JP4523731B2 - 水処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機凝集剤と有機高分子凝集剤(以下ポリマーという)を使用して凝集処理を行う水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上下水処理、各種排水処理において、懸濁質、溶存有機物を除去するために凝集処理が広く行われている。この凝集処理において、その凝集剤として硫酸アルミ、PAC(ポリ塩化アルミニウム)、塩化第二鉄などのアルミ系・鉄系の無機金属塩凝集剤が通常利用されている。
【0003】
しかし、処理する原水の水質によっては、これらの無機凝集剤だけでは、十分大きなフロックが形成されず、その後の沈殿工程、ろ過工程における固液分離速度が遅く良好な処理水水質が得られない場合がある。
【0004】
一方、排水・汚泥処理分野では、従来よりポリアクリルアミド等のポリマーがフロック形成・沈降分離を促進するために広く利用されている。上水分野では、ポリマー中に有害な不純物(アクリルアミドモノマー等)が含まれる可能性もあるため、これまで使用が認められていなかった。しかし、これら不純物濃度を十分低く抑えることは可能であり、日本においては不純物濃度を基準値以下に抑える条件で平成12年度から使用が認められるようになった。
【0005】
無機凝集剤およびポリマーを併用する凝集処理は、まず無機混和槽において無機凝集剤の注入混和を行い、その直後のポリマー混和槽でポリマーを注入混和する。このポリマー混和槽での撹拌は、無機凝集剤と原水中の懸濁物質との結合でできた微小なフロックにポリマーがさらに結合するよう急速撹拌による混和が行われる。さらに、その後段で、緩速撹拌を行い、フロックを成長させる。緩速撹拌は、通常1〜4段の一連の槽で行われ、後段に行くほど撹拌強度を小さくし、フロックを破壊させず大きく成長させるような撹拌条件としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来の排水処理などにおいては、フロックを大きくし、フロックの沈降速度を高め、沈殿槽を縮小することを主目的としてポリマーを使用しており、処理水水質の目標あるいは基準が緩やかであった。そこで、ポリマー注入を行う場合、その添加量の制御を行うが、撹拌強度などの他の条件については、一定の値を採用していた。
【0007】
ところが、浄水処理のように、凝集沈殿だけでなくろ過まで行い、ろ過水として濁度0.1度以下といった厳しい水質が要求される場合がでてきた。本発明者らは、各種の実験を行った結果、ポリマー混和槽における撹拌強度が、要求水質の達成の可否に大きく影響することを発見した。
【0008】
特に、ポリマー溶解液は粘度が高く水中での分散性がよくないため、注入率が高いほど、強い強度で撹拌し、より分散を図らないと、フロックの成長性に斑が生じたり、微小粒子を除去しきれない場合がある。凝集沈殿処理水をろ過に通水する場合にも、処理水水質が悪化する場合がある。逆に、注入率が低い場合には、高注入率の場合と同様の撹拌強度で撹拌すると、成長し始めたフロックが破壊されるなどして、フロックが十分に成長せず、沈殿処理への効果が減小することがある。
【0009】
また、水温によっても水・ポリマー溶解液の粘度が変わり、注入混和時の分散の様子が変わり、処理効果も変わる。とくに、低水温時には、水・ポリマーの粘度は高くなるため、分散しにくい。
【0010】
また、原水水質が比較的良好で、無機凝集剤の注入だけでフロック形成・沈降性がよく、沈殿処理水水質・ろ過水水質が良好かつ安定している場合には、ポリマーの注入は、必ずしも必要とされない。ポリマーを注入せず、無機凝集剤のみで処理を行う場合、無機凝集剤注入・短時間の急速撹拌を行い、その後、緩速撹拌を行うことが必要となる。したがって、ポリマーを注入しない場合、ポリマー混和槽における撹拌強度をポリマーを注入する場合と同様に行うと、急速撹拌時間が長くなりすぎ、フロックが十分大きくならない。その場合、バイパスラインを設けておいて、ポリマー混和槽を使用しないという選択もあるが、装置が複雑となり、バルブの切り替え操作も必要となる。また、その間、ポリマー混和槽の一部を遊ばせておくことのみならず、維持管理・再起動の煩雑さも生じる。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、良好な凝集処理を行うことができる水処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、無機凝集剤を混和する無機凝集剤混和槽と、この無機凝集剤混和槽からの流出水に、有機高分子凝集剤を混和する有機高分子凝集剤混和槽と、を有し、無機凝集剤と有機高分子凝集剤を使用して凝集処理を行う水処理装置において、前記有機高分子凝集剤混和槽における撹拌強度を前段の無機凝集剤混和槽の撹拌強度よりも大きな値とするとともに、この有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を有機高分子凝集剤注入率が大きいほど大きく、かつ水温が高いほど小さくなるように変化させることを特徴とする。
【0013】
このように、本発明によれば、有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を、有機高分子凝集剤注入率および水温に応じて変化させる。そこで、撹拌強度を適切なものに維持することができ、効果的な凝集処理が行え、良好な処理水を得ることができる。
【0014】
また、本発明は、無機凝集剤を混和する無機凝集剤混和槽と、この無機凝集剤混和槽からの流出水に、有機高分子凝集剤を混和する有機高分子凝集剤混和槽とを有し、無機凝集剤と有機高分子凝集剤の両方を使用して凝集処理を行うことができるとともに、有機高分子凝集剤混和槽に添加する有機高分子凝集時の添加量を実質的に0にすることができる水処理装置において、前記有機高分子凝集剤混和槽に有機高分子凝集剤を添加するときは、この有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を前段の無機凝集剤混和槽の撹拌強度よりも大きな値とするとともに、この有機高分子凝集剤混和槽における有機高分子凝集剤の添加量が実質的に0であるときには、この有機高分子凝集剤混和槽の撹拌強度を前記無機混和槽の撹拌強度より小さい値にする特徴とする。
【0015】
このように、本発明では、有機高分子凝集剤混和槽における有機高分子凝集剤の添加量が実質的に0であるときには、この有機高分子凝集剤混和槽の撹拌強度を前記無機混和槽の撹拌強度より小さい値にする。従って、有機高分子凝集剤を添加しない場合には、有機高分子凝集剤混和槽を後段のフロック形成槽の一部として利用することができる。そこで、バイパス管などが不要となり、好適な凝集処理を行うことができる。
【0016】
また、さらに、前記有機高分子凝集剤混和槽の流出水を緩速撹拌してフロック形成を助長するフロック形成槽を有し、前記有機高分子凝集剤混和槽における有機高分子凝集剤の添加量が実質的に0であるときには、前記有機高分子凝集剤混和槽の撹拌強度を前記無機混和槽の撹拌強度より小さい値であって、前記フロック形成槽における撹拌強度以上の値とすることが好適である。これによって、好適なフロック形成を行うことができる。
【0017】
また、前記有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を、有機高分子凝集剤注入率が大きいほど大きく、かつ水温が高いほど小さくなるように変化させることが好適である。
【0018】
また、有機高分子凝集剤はアクリルアミドモノマーを原料とするアニオン性またはノニオン性のものであり、分子量が1,000,000〜3,000,000ダルトンであることが好適である。このような有機高分子凝集剤により、無機凝集剤添加後のフロックの形成を好適に行うことができる。また、あらかじめイオン性状、分子量の異なる複数種類の凝集剤を用意しておき、原水水質に応じて最も効果の高い種類を使用することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、実施形態の水処理装置の構成を示す図である。河川水、湖沼水等の表流水からなる原水は、無機混和槽10に導入される。この無機混和槽10には、撹拌翼12aと、これを回転させるモータ12bとからなる撹拌機12が配置されている。また、この無機混和槽10には、無機凝集剤タンク14内の無機凝集剤がポンプ16によって供給される。無機凝集剤としては、例えばPAC(ポリ塩化アルミニウム:Al2O310%含有)が利用される。なお、この無機混和槽10の急速撹拌強度は通常300(S−1)未満、滞留時間は5分未満であるが、これに限定されない。
【0021】
次に、無機凝集剤が混合された水は、ポリマー混和槽18に導入される。このポリマー混和槽18には、撹拌翼20aと、これを回転させるモータ20bとからなる撹拌機20が配置されており、また高分子凝集剤タンク22内の高分子凝集剤がポンプ24によって供給される。高分子凝集剤としては、例えばノニオン性アクリルアミドポリマーが利用される。また、アニオン性アクリルアミドポリマーが好適な場合もあるが、これらに限定されるものではない。また、あらかじめイオン性状、分子量の異なる複数種類の凝集剤を用意しておき、原水水質に応じて最も効果の高い種類を使用することが好ましい。このポリマー混和槽18の急速撹拌強度は300(S−1)以上、滞留時間1〜10分程度に設定されている。
【0022】
ポリマー混和槽18からの無機凝集剤および高分子凝集剤が混合された水は、フロック形成槽28に導入される。このフロック形成槽28は、3槽からなり、それぞれに横軸パドル式の緩速撹拌機26が設けられている。この緩速撹拌機26は、各槽毎に撹拌強度を設定することが可能であり、通常、撹拌強度は徐々に弱くなるように設定されている。そして、このフロック形成槽28において緩速撹拌することによってフロックの粗大化が図られる。このフロック形成槽28における撹拌強度は、例えば、入り口側の槽から100−60−40(S−1)のように徐々に小さくなるように設定される。
【0023】
そして、無機凝集剤および高分子凝集剤によりフロック形成された水が沈殿槽30に導入され、ここで固形物が沈殿する。この沈殿槽30で沈殿した固形物は汚泥として系外に排除され、上澄み水は、砂ろ過器32に供給される。この砂ろ過器32は、内部にろ材層を有し、このろ材層によって残留する浮遊性固形物をろ過分離する。これによって、水道水として配水できる水質のろ過処理水が安定して得られる。なお、ろ材層は、例えば、アンスラサイト、ケイ砂の二層アンスラサイト、ケイ砂、ガーネットの三層等で形成される。
【0024】
ろ過処理水は、処理水タンク34に貯留され、消毒された後配水される。また、処理水タンク34内の処理水は、逆洗ポンプ36によって、砂ろ過器32の底部に供給できるようになっており、これによって砂ろ過器32を逆洗できる。また、砂ろ過器32の底部にはブロア38からの空気も供給することができるようになっており、これによって空気逆洗も行われる。
【0025】
そして、原水の無機混和槽10への流入経路には温度計40が設けられており、原水水温が測定される。なお、この温度は、各槽において余り変化がないため、無機混和槽10、ポリマー混和槽18、フロック形成槽28などのいずれの槽に設けてもよい。特に、ポリマー混和槽18内の水温は重要であり、このポリマー混和槽18に温度計を設けることが好適である。
【0026】
この温度計40の検出結果は、コントローラ42に供給される。このコントローラ42には、高分子凝集剤を添加するポンプ24の流量についての信号も供給されている。そして、このコントローラ42が水温と高分子凝集剤の添加量に基づいて、モータ20bの回転を制御して、撹拌機20の撹拌強度を制御する。
【0027】
なお、無機凝集剤の注入率、高分子凝集剤の注入率、高分子凝集剤の種類などは、原水についてのジャーテストなどによって、最適条件を決定し、原水濁度などによって変更するようになっている。
【0028】
なお、本実施形態では、無機凝集剤にPACを用いているが、硫酸バンド、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸アルミニウム・鉄等の鉄やアルミニウムを原料とするものであれば、特に限定する必要はない。また凝集助剤として、硫酸、塩酸、炭酸、水酸化ナトリウム、消石灰等を加えることも好ましい。
【0029】
次に、ポリマー混和槽18における撹拌機20の撹拌強度の設定について説明する。
【0030】
本実施形態では、ポリマー注入率が0.01mg/L以上の場合、ポリマー混和槽18での撹拌強度を、ポリマー注入率と水温に応じて変化させる。すなわち、温度、ポリマー注入率に応じて適切なG値を算出し、撹拌機20におけるG値または撹拌機20の回転数を制御する。なお、このポリマー混和槽18における撹拌強度G2は前段の無機混和槽10の撹拌強度G1よりも大きな値とし、G1値が300S−1未満の場合G2値をG値で300(S−1)以上とする。
【0031】
一方、ポリマー注入率が0mg/Lの場合、ポリマー混和槽18の撹拌強度G2を前段の無機混和槽10の撹拌強度G1よりも小さくし、緩速撹拌槽の一つとして機能させる。これによって、ポリマー混和槽18において、無機フロックの粗大化が促進される。
【0032】
まず、撹拌強度G2値については、ポリマー注入濃度が高くなるほど、大きくする。また使用するポリマー原液の濃度が高くなるほど、大きくすることが好適である。
例えば、G2を注入率に比例させた制御を行う場合、
【数1】
G2(S−1)= Ga×d+Gb ・・・ (1)
ここで、d:ポリマー注入率(mg/L)、Ga、Gbは定数であり、Ga、Gbは、予め実験機を用いた実験またはジャーテストで決定しておく。
【0033】
また、水温が低いとポリマーが混合しにくくなる。そこで、温度が低くなるに従って、撹拌強度を大きくする。
【数2】
G2(S−1)= Ga×d+Gb+Gc(T0−T)・・・ (2)
ここで、Gcは、所定の定数、T0は標準温度、Tはそのときの水温である。この式(2)により、水温T0の時には水温についての左辺第3項は、ゼロであるが、水温TがT0より高くなると所定値マイナス、低くなると所定値プラスされる。従って、この式(2)により、ポリマー注入量だけでなく、そのときの水温を考慮して、撹拌強度G2を決定することができる。ここで、定数Gcも各種温度におけるジャーテストによって決定する。なお、この式(2)は、水温TがT0を下回ったときのみに適用してもよい。
【0034】
原水水質に応じて、高分子凝集剤の種類を最も効果の高いものに切り換える場合、あらかじめ各種類について、上記数式の定数Ga,Gb,Gcを決定しておき切り換えた時点で使用する凝集剤の定数および注入率水温の条件から撹拌強度を算出することが好ましい。
【0035】
このように、本実施形態によれば、ポリマー混和槽18での撹拌強度をポリマー注入率と水温に応じて適正な値に変化させる。これによって、ポリマーの凝集効果が効果的に発揮され、良好な処理水水質が得られる。
【0036】
一方、条件によっては、無機凝集剤による凝集だけで、十分な処理水水質が得られる場合もある。このような場合には、ポリマーを添加する必要はない。ところがポリマー添加をやめた場合、ポリマー混和槽18で強い撹拌を行うと、フロックが細かくなってしまい処理水水質を十分なものにできない。従って、バイパス配管を設け、ポリマー混和槽18をバイパスしてフロック形成槽28に導入することが考えられる。ところが、このようなバイパス配管を設ける場合、その切り換え制御のための装置を設けなければならず、さらにポリマーの添加を再開する際に、問題が生じる。
【0037】
本実施形態では、ポリマーを使用しない場合も、撹拌強度を変えるだけでフロックの形成を阻害することがないだけではなく、より形成を促進することができる。すなわち、例えば、ポリマー混和槽18における撹拌強度を100(S−1)程度と、フロック形成槽28の第1槽における撹拌強度と同等の値にする。これによって、ポリマー混和槽18をバイパスさせて使用しない場合より、良い処理水水質が得られる。また、撹拌強度を変更するだけであるため、装置が簡素化され運転管理も容易になるという効果も得られる。
【0038】
従って、本実施形態では、ポリマー添加量が0.1mg/L以上の場合は、上述の式(2)に基づいて、撹拌機20を制御し、ポリマー添加量が0.1mg/L以下である実質的に0mg/Lと見なせる場合には、撹拌強度をフロック形成槽28の撹拌強度(特に第1槽の撹拌強度)と同等の値にする。これによって、常に良好な処理水が得られるような処理を行うことができる。
【0039】
【実施例】
本発明の効果を確認するため、ある湖沼の水を原水として下記実験装置にて処理実験を6ヶ月間行った。
【0040】
1.実験条件
(1)比較例の凝集沈殿ろ過装置
・原水流量:1,000m3/時
・無機混和槽:滞留時間3分、撹拌強度200(S−1)
・ポリマー混和槽:滞留時間5分 撹拌強度400(S−1)
・フロック形成槽:横軸パドル3段式、滞留時間30分
G値・滞留時間、1段目100(S−1)・10分、2段目60(S−1)・10分、3段目40(S−1)・10分
(なお、無機混和槽とフロック形成槽の間にはポリマー混和槽をバイパスできる配管およびそれに付随するバルブなどを有する。)
・沈殿槽:上向流式傾斜板付き沈殿槽、滞留時間40分、上昇速度3m/時
・砂ろ過器:アンスラサイト400mm 有効径1.0mm 均等係数1.4、ケイ砂400mm 有効径0.5mm 均等係数1.3、ろ過速度200m/日、48時間に一度逆流洗浄
・無機凝集剤:PAC(ポリ塩化アルミニウム)、注入率 40〜60mg/l・ポリマー:ノニオン性ポリアクリルアミド、溶解液濃度1000mg/L
【0041】
(2)本発明の凝集沈殿ろ過装置本発明の装置では、(i)ポリマー混和槽の撹拌強度が自動制御されること、(ii)ポリマー混和槽をバイパスする管を有せず、その分簡素な装置であること、が比較例の装置と異なるが、その他の点では、比較例の装置構成・処理条件と同じである。
【0042】
撹拌強度の自動制御についての詳細は以下のとおりである。
・撹拌装置は、フラッシュミキサー方式で回転数が可変である。撹拌強度はG値で制御し、そのG値に対応した回転数に自動で変更する。
・撹拌強度は、ポリマー注入率に合わせG値を一次比例させる。
G値決定条件式は、
【数3】
G(S−1)= 500×d+350 ・・・ (3)
である。ここで、d:ポリマー注入率(mg/L)であり、この式は上述の式(1)に対応し、定数であるGa=500、Gb=350である。この条件は、事前に行ったジャーテストの結果をもとに決定した。
【0043】
また、6ヶ月目以降水温15度未満では、水温が1度下がる毎にG値を(3)式の値に5(S−1)加えた値とした。なお、この式(4)は、水温が15度を下回ったときにのみ適用した。
すなわち、
【数4】
G(S−1)=500×d+350+5×(15−T)・・・ (4)
とする。この式(4)は、上述の式(2)に対応し、定数であるGc=5、T0=15である。この条件は、事前に行ったジャーテストの結果をもとに決定した。
【0044】
さらに、ポリマーの注入を行わない場合は、G値100(S−1)とした。
【0045】
この実験では、ポリマーを添加しないか、添加する場合には、添加量0.1mg/L以上とした。
【0046】
2.実験原水
・実験開始1ヶ月:濁度平均20度程度で、藻類が2000個/mL程度発生した。水温は20〜25度であった。
実験開始2ヶ月〜3ヶ月:濁度平均30度で、藻類が1万〜2万個/mLと大繁殖した。水温は25〜30度であった。
・実験開始3ヶ月〜4ヶ月目:濁度10度程度で、藻類数は大幅に減少し500個/mL程度であった。また、水温は25〜20度であった。
・実験開始5ヶ月目:再び濁度は20度に上昇した。水温は20〜15度であった。また、藻類数500個/mL程度であった。
・実験開始6ヶ月目:濁度20度程度で、水温15〜10度であった。
【0047】
3.実験結果
・実験開始から1ヶ月:ポリマーを0.1mg/L注入した処理を行った。比較装置・本発明装置とも撹拌強度はG値400(S−1)と同じ値とした。処理結果は、両装置とも同等で、沈殿処理水濁度0.3〜0.4度、ろ過水濁度0.03度で推移した。
【0048】
・2〜3ヶ月目:原水中に凝集性の悪い藻類(藍藻)が増殖し、ポリマー注入率0.1mg/Lでは沈殿処理水濁度・ろ過水濁度ともに十分な水質が得られず、特にろ過水濁度は処理目標の0.1度を安定して達成できない。
【0049】
このため、注入率を0.3mg/Lに上げた。それに伴って、本発明の装置は、ポリマー混和槽の撹拌強度を条件式(4)に従い、自動的にG値500(S−1)に上昇させた。比較装置の撹拌強度は400(S−1)のままである。沈殿処理水濁度は比較装置の方が0.4〜0.7度でやや不安定に推移したのに対し、本発明装置の方は0.3〜0.4度で安定して推移した。また、ろ過水濁度は、比較装置の方が0.04度で推移したのに対し、本発明装置の方は0.03度であり、最初の1ヶ月と同等の処理効果が得られた。
【0050】
・4ヶ月目:原水中の藻類の発生はおさまり、原水濁度も低下し、比較的処理のしやすい水となったので、ポリマーの注入を停止することにした。沈殿処理水濁度は、注入を行う場合よりもやや高くなるが、ろ過では十分な処理が行い得るとの判断からポリマーの注入を停止した。
【0051】
本発明装置では、自動的にポリマー混和槽の撹拌G値を100(S−1)に下げ、フロック形成槽の1槽とした。比較装置は、ポリマー混和槽には通水せず、バイパス管にて無機混和槽からフロック形成槽に直接通水した。沈殿処理水濁度は、比較装置が0.9〜1.1度で推移したのに対し、本発明装置の方が0.8〜1.0度で推移した。本発明装置の方が、凝集が長く行われることで、沈殿処理水濁度は若干良好であった。ろ過水濁度は、比較装置が0.04〜0.05度、本発明装置は0.04度で比較装置よりも良好であった。
【0052】
・5ヶ月目:再び原水濁度の上昇が見られたため、ポリマーを0.1mg/L注入することにした。本発明装置では、注入開始後、ポリマー混和槽の撹拌G値を上げるだけで、沈殿処理水濁度は1.0度→0.4度へ徐々に良好になっていった。それに対し、比較装置では、約1ヶ月使われていなかったポリマー混和槽に通水しての凝集沈殿処理は、混和槽に滞留していた水の影響で、沈殿処理水濁度は一時的に1.2度まで上がるなど不安定となり、安定するまでに約4時間を要した。
【0053】
6ヶ月目:原水水温が15度を下回ったため、水温補正を加えた条件式(3)に従って撹拌強度を自動調整するような機構とした。ポリマー注入率は0.1mg/Lである。水温が20度→15度に下がった期間、本装置のG値は400→425(S−1)に変化した。一方比較装置のG値は、400(S−1)のままである。この期間、沈殿処理水濁度は、本発明装置0.5〜0.6度で安定して推移したのに対し、比較装置0.5〜0.7度で推移し、本発明装置の方が良好であった。
【0054】
これら実験結果を総合すると、
(i)ポリマー注入率に合わせポリマー混和槽の撹拌強度を自動的に変える本発明装置の処理水水質は、比較装置よりも絶えず良好かつ安定であった。
(ii)ポリマーを注入しない処理の場合も、ポリマー混和槽を凝集槽の1槽とする本装置の方が、処理水水質も良く、かつ、ポリマー注入処理への移行が容易であった。
(iii)水温に応じても撹拌強度を変える本発明装置の処理水水質は、比較装置よりも良好であったといえる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を、有機高分子凝集剤注入率および水温に応じて変化させる。そこで、撹拌強度を適切なものに維持することができ、効果的な凝集処理が行え、良好な処理水を得ることができる。
【0056】
また、本発明では、有機高分子凝集剤混和槽における有機高分子凝集剤の添加量が実質的に0であるときには、この有機高分子凝集剤混和槽の撹拌強度を前記無機混和槽の撹拌強度より小さい値にする。従って、有機高分子凝集剤を添加しない場合には、有機高分子凝集剤混和槽を後段のフロック形成槽の一部として利用することができる。そこで、バイパス管などを不要として、好適な凝集処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の水処理装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
10 無機混和槽、18 ポリマー混和槽、20 撹拌装置、28 フロック形成槽、30 沈殿槽、32 砂ろ過器、40 温度計、42 コントローラ。
Claims (5)
- 無機凝集剤を混和する無機凝集剤混和槽と、この無機凝集剤混和槽からの流出水に、有機高分子凝集剤を混和する有機高分子凝集剤混和槽と、を有し、無機凝集剤と有機高分子凝集剤を使用して凝集処理を行う水処理装置において、
前記有機高分子凝集剤混和槽における撹拌強度を前段の無機凝集剤混和槽の撹拌強度よりも大きな値とするとともに、この有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を有機高分子凝集剤注入率が大きいほど大きく、かつ水温が高いほど小さくなるように変化させる水処理装置。 - 無機凝集剤を混和する無機凝集剤混和槽と、この無機凝集剤混和槽からの流出水に、有機高分子凝集剤を混和する有機高分子凝集剤混和槽とを有し、無機凝集剤と有機高分子凝集剤の両方を使用して凝集処理を行うことができるとともに、有機高分子凝集剤混和槽に添加する有機高分子凝集時の添加量を実質的に0にすることができる水処理装置において、
前記有機高分子凝集剤混和槽に有機高分子凝集剤を添加するときは、この有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を前段の無機凝集剤混和槽の撹拌強度よりも大きな値とするとともに、この有機高分子凝集剤混和槽における有機高分子凝集剤の添加量が実質的に0であるときには、この有機高分子凝集剤混和槽の撹拌強度を前記無機混和槽の撹拌強度より小さい値にする水処理装置。 - 請求項2に記載の装置において、
さらに、前記有機高分子凝集剤混和槽の流出水を緩速撹拌してフロック形成を助長するフロック形成槽を有し、前記有機高分子凝集剤混和槽における有機高分子凝集剤の添加量が実質的に0であるときには、前記有機高分子凝集剤混和槽の撹拌強度を前記無機混和槽の撹拌強度より小さい値であって、前記フロック形成槽における撹拌強度以上の値とする水処理装置。 - 請求項2または3に記載の装置において、
前記有機高分子凝集剤混和槽での撹拌強度を、有機高分子凝集剤注入率が大きいほど大きく、かつ水温が高いほど小さくなるように変化させる水処理装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の装置において、
有機高分子凝集剤はアクリルアミドモノマーを原料とするアニオン性またはノニオン性のものである水処理装置。
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