JP4523686B2 - 電子部と機構部とが各々独立している電子秤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子秤に係り、特に負荷された荷重により物理的に変形又は変位する機構部と、この機構部の制御及び機構部から出力されるデータの処理を行う演算部とを分離した電子秤に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子天秤と通称される電磁平衡式秤量装置や、ロードセル式秤量装置等の電子秤では、秤量物の荷重を直接受けたり、或いは受けた荷重を電磁部等に伝達する荷重伝達機構等の機構部と、この機構部の変位により出力される電気信号や電気量(電子天秤の場合)、又は機構部の変形により出力される電気信号や電気量(ロードセル式秤量装置の場合)に基づき各種演算や機構部の制御を行う電気(電子)的処理部としての電子部とを有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の電子秤において、電子(電気)的処理を行う部分(以下「電子部」とする)は、中央処理部(CPU)、A/D変換部、各種メモリー回路等多数の電子部品から構成されており、しかも電子秤に対する多機能化、高性能化等の要求に対応するため、より多種類かつ多数の電子部品が搭載される傾向にある。
【0004】
図8は電子天秤の従来構成を示す。電子天秤51は各種電子回路から構成される電子部51A、この電子部51Aに付随し、この電子部51Aに対してデータの入出力を行う入出力部51A´と、秤量物の荷重を直接受ける計量機構52、及び温度補正データを得るための温度センサ56を有する機構部51Bとからなり、これら電子部51A、入出力部51A´及び機構部51Bが一体となって一つの秤量装置を形成している。
【0005】
上記電子天秤においては、計量機構52に負荷された荷重による変位を解消するようサーボ機構53が作用し、制御部54の指令信号により重量A/D部61から電気的出力がなされ、この電気的出力を制御部54で演算処理することにより表示部55において荷重の表示が行われる。一方、電子天秤内部或いは電子天秤の周囲の温度が温度センサー56により計測され、ROM等の記憶部58に記憶しておいた温度データと温度A/D部57を介して出力された温度データとを比較するなどして前記制御部54において温度補正を行ったり、或いは内蔵分銅による校正を行ったりする。またデータ入出力部59を介して外部演算装置にデータを出力してデータの加工を行ったり、或いは校正、秤量室のドアの開閉等各種の設定を行う。また当然のことながら、装置に不具合が生じた場合、或いは使用者が使用方法を熟知していない新たな設定を行う等の場合には大冊の取扱説明書60を繰って所定の情報を得る必要がある。
【0006】
上記従来構成からも明らかなとおり、電子部51Aは電子秤を目的の精度で作動させるために極めて重要な働きをするものであり、この目的を達成するため、多種多様の電気(電子)部品を有する回路として構成されている。また、電子秤の精度が向上すると、同じ型式の電子秤であっても各機構の取り合いの微妙な差等により器差が表面化する。特に複雑な機構を有する電子天秤の場合にこの傾向が強い。このため工場出荷前に個々の装置毎に秤量装置の特性をチエックして補正データを作成し、この補正データを電子回路に記憶させて出荷している。このような点からも各秤量装置の電子部は比較的容量の大きなものとなる。
【0007】
上述のような理由により、電子秤の作動時には電子部からは相当量の発熱があり、この発熱が電子秤に悪影響を与えることになる。特に電子天秤の場合には、他の電子秤と比較して演算処理が多く、反面分解能が百万分の1、或いは数百万分の1という極めて高精度のものも提供されているため、電子部の熱により発生した装置内の空気の流れに起因する機構部の不安定化、機構を構成する部品の僅かな延び等による精度の低下等、発熱の影響は特に深刻なのもとなっている。
【0008】
しかし、機構部と電子部とが一つの秤量装置に配置される以上、電子部の発熱による影響を完全に防止することは事実上不可能である。従ってその対策も、機構部と電子部とをできるだけ隔離したり、熱による装置内の空気の流れを装置背面等の特定の方向に導くことにより、秤量皿等の機構部が空気流により煽られないようにして機構の安定化を図る等、対症療法的な対策とならざるを得ない。また最近の傾向として装置の小型化が要求され、装置の空間的制約が多くなり、電子部の隔離そのものが困難となっている。
【0009】
電子部の熱的影響を考えると、装置の精度確保の上から電子部をこれ以上大容量化することは困難である。従って電子秤としての基本的性能に係わる処理以外の処理には限界がある。例えば表示装置は、表示のための演算処理量が少ない数値表示用の7セグメント表示をそのまま使用せざるを得ず、このため、数字以外の情報の伝達に支障が生じたり、或いはメモリの容量等の制約から電子秤の使用は標準的な仕様となり、使用者が必要とするより細かい設定ができない等の問題がある。
【0010】
また、CD−ROM、光磁気ディスク(MO)、フロッピィディスク等の外部記憶媒体は、そのドライブ機構から相当量の発熱があること、及びトライブ機構作動時の振動等が秤量機構に悪影響を与える等の理由により秤量装置に対して設置することは事実上不可能である。このため、ソフトウェアはメモリ素子製造時に組み込む方法やROMとして実装せざるを得ず、通常、ソフトウェアの変更はメモリ素子の交換を必要とし、電子秤使用者によるソフトウェアの変更は容易でない状態となっている。つまり、機構部は全く同じ秤量装置であっても、秤量物の荷重を測定する通常型の電子秤、ビス等を始めとする同形同大の多数の部品の個数を計測する個数計、小動物等の重量を測定する動物天秤或いは水分計等、その目的に合ったソフトウエアを用意し、かつこれをその目的に対応する秤量装置に個別に搭載する必要があり不経済であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点に鑑み構成したものであり、電子秤のうち秤量物の荷重を直接受けて物理的な変形又は変位が生じ、この変形又は変位に対応して電気的出力を行う荷重測定機構部と、出力された電気量や電気信号を処理し或いは機構部を制御する電子部とを完全に分離し、機構部は電子秤機構部として独立の構成とし、一方電子部は外部演算装置としてこれも独立の構成とし、両者はケーブル或いは無線手段などの情報伝達手段で接続されるよう構成し、電子部は接続された複数の機構部の各々を識別する手段と、識別された機構部を個々に制御する手段とを有することを特徴とする電子秤である。
【0012】
【発明の実施の形態】
電子秤の構成が電磁平衡式の電子秤である電子天秤の場合、電子秤機構部は、秤量皿、電磁部、秤量皿に負荷された荷重を電磁部に伝達する荷重伝達機構、この荷重伝達機構の動作を案内するロバーバル機構等の機構部から構成される。従って電子秤機構部の構成自体は従来の電子秤とそれ程差のない構成となっており、使い勝手等も同様にすることができる。なお、電子部を設置しない分全体を小型化することが可能である。
【0013】
一方外部演算装置である電子部は前記機構部に対する専用機とすることも可能であるが、例えばパーソナルコンピュータ等の汎用演算装置を用いることも可能である。
【0014】
電子部は、電子秤の大きさ、発熱による機構部の影響等を考慮することなく構成することができるため、大容量のメモリによる各種ソフトウェアの搭載が可能となり、ソフトウェアを変更することによって一つの電子秤機構部を複数の目的に利用することができる。また、複数の電子天秤機構部を同時にかつ機構毎に制御することもできる。更に、従来は大冊の冊子として構成されていた取扱説明書も記憶できるため、検索機能を付加することにより電子秤機構部の使用時、不使用時に係わらず所望の内容を検索できる。特に電子秤機構部に不具合が発生した場合に、発生した不具合の種類から原因を検索特定するなど、従来では実現できない利便性を達成することができる。つまり、CD−ROM、MO等の外部記憶媒体、電話回線等を利用したデータ通信手段等を介してこのソフトウェアの供給を受ける事により、前記利便性を達成出来きるほか、電子はかり使用者がこのソフトウェアを容易に変更・追加することができるため、それぞれの電子はかり使用者に対応してソフトウェア自体をより使い勝手のよいものに変更することも可能となる。
【0015】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を参考に具体的に説明する。
図1は電子秤の一例として電磁平衡式の電子天秤を示している。図中符号1は電子天秤の機構部を、符号2はこの機構部1に対して独立に構成された電子部を各々示している。なお、図面では機構部1と電子部2とが近接して表示されているが、ケーブル等の情報伝達手段を介することにより、例えばそれぞれを別室に配置する等、各々の配置位置は自由に設定することができるように構成されている。
【0016】
同図において、機構部1は秤量物の荷重Wが直接負荷される秤量皿3、秤量皿3の荷重を電磁部6に伝達する荷重伝達機構4、この荷重伝達機構4を案内するロバーバル機構5等、荷重の負荷に対応して機械的動作を行う機構のみが配置されており、電子部品等を搭載した基盤類は基本的にはこの機構部1には設けられていない。なお、図示の構成では増幅器8aを中心とするサーボ回路2aが電子部2側に設けられているが、サーボ回路2aは機構部1側に設けるにようにしてもよい。
【0017】
秤量物の荷重Wに対応する荷重伝達機構4の変位は位置センサ7により検出され、この変位を解消して荷重伝達機構4を平衡させる電磁力を発するよう電子部2側のサーボ回路2aが働く。またこのサーボ回路2aに出力された電気量は別の増幅器8b、A/D変換部9を介してデジタル出力され、制御部11において演算処理された後例えば秤量物の荷重Wの計量値として表示部に表示される。なお、機構部1には、電子部2に対して複数の機構部1が接続された場合に、電子部2が各々の機構部1を識別するための識別コードを発信する、識別コード回路14が設けられている。
【0018】
図2は図1に示す構成に対応するブロック図である。電子部2は例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の外部演算手段を用いる。この外部演算手段は、発熱や大きさの制約を受けないため、電子天秤の装置内に組み込まれていた電子部と比較して格段の処理能力と処理速度を有する中央処理装置である制御部11と、内蔵或いは、FD、CD、MO等の外部記憶媒体からなる非常に大容量の記憶部12を有している。
【0019】
なお図2においては、図1に示す機構部1では示されていない温度センサー13及び識別コード回路14が示されている。前述のとおり電子秤、特に電子天秤では機構部の取り合わせの微妙な相違、電磁部出力の微妙な相違などにより同じ型式の装置であっても個々の装置に器差が生じる。このため工場出荷前に個々の装置について特性を試験し、温度補正データ、直線性補正データ、スパン補正データ等を個々の装置毎に作成する。従来はこれらのデータは電子秤の電気部に所謂ファームウエアとして回路的に組み込み記憶されていたが、本願ではこれらのデータは識別コードと共にMO、CD等大容量の外部記憶媒体に記憶され、当該機構部とこの機構部のデータを記憶した媒体とが一つのセットとして出荷される。なお識別回路コード回路14は機構部1に搭載されるため出来るだけ簡単なものとするのが良く、識別コードも例えば0001、0010等の二値化コードとしておくのが好適である。
【0020】
次に温度センサー13は機構部1の内部及び機構部1の周囲のうち少なくとも一方の温度を検出し、A/D変換部15を介して制御部11に温度データを出力する。
【0021】
制御部11はこの温度データに基づき秤量装置の温度補正を行う。また識別コード回路14は、前述のように個々の機構部毎に独特の識別信号を発するようセットすることにより、独立した演算装置である電子部2が複数の機構部1と接続している場合に、各機構部1を識別する。なお、図中符号16で示すI/Oポートは外部の通信手段等と接続する等してデータの出し入れを行うためのポートである。
【0022】
図3は前記電子部2において、特に記憶部12に設定されるデータの例を示す。なお、データは前述のように内部ディスク等、電子部2内の記憶媒体を用いる他、CD−ROM、FD、MO等の外部記憶媒体を利用してもよい。図中符号12aは補正データ群、12bはデータ処理ソフトウェア、12cは電子天秤の取扱説明書の内容、12dは装置の故障や作動不良等の異常発生時の対処方法のデータ、12eは電子天秤を異なる用途に用いるためのアプリケーションソフトウエアである。なお、この電子部2にはキーボード等の入力手段17、及びこの入力手段17によって電子天秤の計量モードを切り換えるモード切替手段18が示されている。
【0023】
図4は補正データ群12aの具体例を示す。記憶部12には各機構部に割り振られた識別コードに対応して、各機構部の補正データが記憶されている。識別コードは二値化コードとして、機構部1の識別コード回路14の構成が簡略化できるようになっている。この識別コードに対応して記憶部においては補正データコードが割り振られ、補正データコードに対応して各機構部の補正データF1〜Fnが記憶さている。各補正データは例えば温度補正データ、直線性補正データ、スパン補正データなどである。
【0024】
制御部11は機構部1の識別コード回路14から出力される識別コード(図4の場合は識別コード「0011」)により記憶部12からこの識別コードに対応する補正データコードF3Dを選択し、前記機構部に対応する補正値F3を選択し、温度補正データT3、直線性補正データL3、スパン補正データP3等を用いて補正を行う。
【0025】
以上の構成の電子天秤の作動状態の一例を主として図5を用いて説明する。
先ず、電子天秤のメインスイッチをオンとすることにより電子天秤機構部を起動させ(S1)、かつ機構部1から出力される識別コードを読み取り(S2)、機構部1の特定を行い、電子天秤の機構が安定するのを待つ(S3)。次に電子天秤の計量モードを設定する(S4)。この計量モードは前記入力手段17を介してモード切り換え部18を作動させることにより実施する。例えば、秤量物の荷重を計測しかつこの計測結果を表示する通常の計量モード、計測値から部品1個の重量を除して計測値を部品の個数として表示する部品等の個数計モード、マウス、ラット等動きを止めないため計測値が安定しない対象に対して一定時間計測しその平均値を対象物の重量として表示する小動物の計量モード、連続測定のデータを取り込む連続測定モード、対象物を加熱して水分を蒸発し、加熱前と加熱後の対象物の重量の変化から対象物の水分量を表示する水分計モード、食物カロリー計モード等を設定する。つまり、各計量モードは測定した計量値をそのモードが必要とする値に加工することにより実行される。
【0026】
所定のモードが設定されたならば計量動作に入り(S5)、電子天秤の異常の有無を監視し(S6)、異常が無い場合には出力された計量データを設定したモードに対応して処理する。即ち、機構部1から出力された重量データに対して、識別コードに対応する補正値を選択し(S7)、かつ選択された補正値により重量データを補正し(S8)、かつこの補正の演算に異常が認められなければ(S9)当該補正された重量データを測定値とし、個数計モードの場合には計量値から部品個数を算出し、小動物計量モードの場合には小動物の動きによる計量値の変動から平均値を算出する等、設定されたモードに対応するデータ処理を行い処理されたデータを表示する(S10)。
【0027】
図6は前記重量データの補正の一例をより具体的なステップとして示している。即ち、機構部1から出力された重量データ及び当該機構部に設けられた温度センサの温度データを読み込み(S8a)、機構部から時系列に出力された複数の重量データを平均化し(S8b)、重量データに対して温度補正を行い(S8c)、重量データの直線性を補正し(S8d)、直線性補正の終わった重量データのスパン補正を行い(S8e)、風袋値がある場合には重量データの風袋値との演算を行い(S8f)、最終的な重量データを算出する。
【0028】
一方図5に戻って、電子天秤に何らかの異常が生じた場合には、電子部2の制御部11は記憶手段12のうちから、異常時の対処ソフト12dにアクセスする(S11)と共に異常発生の事実や対象法を表示部10に表示する(S12)。表示方法の例として、後述する図7を用いて説明すると以下のとおりである。
【0029】
表示部10に対して例えば(B)として表示する「Error1、Error2」」等の文字を表示することにより、電子天秤に異常が生じたことを示すと共に、「計量値が安定しません。」等の異常の内容を示す。また「計量皿が何かに接触していませんか?」、「振動、風等がありませんか?」等の表示を行うことにより、この異常の原因と考えられる事態を具体的に示す。更に異常に対する対処方法として「原因を取り除いて下さい。」、「上記の原因が無い場合や、原因を取り除いても正常に戻らないときは販売店又は下記にご連絡下さい。ご連絡先(・・・・・)」等と表示して対処方法を具体的に示す。
【0030】
上記の状態において異常が解消した場合には計量動作に戻り、異常が解消しない場合には電子天秤を停止して、修理等を依頼する(S13、S14)。また重量値補正動作の際に異常が生じた場合(S9)でも同様のステップが実行される。
【0031】
次に、上記異常発生以外の作動例を図7を用いて説明する。
電子天秤の購入時等、装置の操作に不慣れな場合や、あまり使用していないモードを設定する場合等においては入力手段17を介して記憶手段12のうちの取扱説データ12c(図3参照)にアクセスし、所定の情報を表示部10に表示する。この場合、例えばキーワードを用いて検索することにより取扱説明書の所望の事項にアクセスするよう構成することも可能である(同図(A)参照)。
【0032】
また(C)に示すように、電子天秤をカロリー計として利用する場合には、先ず入力手段17を用いて、「牛肉ロース」、「レタス」等と計量対象の内容を入力した状態で対象物の計量を行う。電子部2は当該食品の計測重量を表示すると共に、アプリケーションソフトウェア12eの中のカロリー計のデータにアクセスし、計測重量に対応するカロリー、或いは単位量当たりのカロリーを表示したり、更には栄養素の種類や、計量対象物の単位重量当たりの栄養素の量を表示したりする。
【0033】
以上に示した計量値を始めとする各種データは一基の電子部2内で処理する他、通信手段を介して他の演算装置に出力する等、目的に応じていろいろな使用方法が考えられる。
【0034】
以上本発明を、機構部が電磁平衡式秤量装置の機構部である場合を例に説明したが、本発明は、起歪体及びこの起歪体に形成された歪みゲージからなり起歪体の変形を歪みゲージが電気的に出力することによって秤量物の荷重を計測するロードセル式の電子秤、或いは静電容量式の電子秤等、電子部を有する電子秤に広く応用可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明は従来一つの装置内に組み込まれていた電子部と秤量物の荷重を直接受ける機構部とをそれぞれ独立に構成したので、電子部は従来装置において機構部に悪影響を与えていた発熱等の問題を考慮することなく、演算速度や記憶容量を目的に応じて自由に設定することが可能となり、電子秤の性能を大幅に向上させることが可能となる。また電子部の高い処理能力を用いて、複数の機構部の識別しかつ各機構部を個々に制御することが可能となる。
【0036】
また、機構部は電子部の発熱に起因する気流による作動不安定や、機構各部の伸縮等の問題が生じなくなるため、よりデリケートで高性能の機構部を構成することが可能となり、この点からも電子秤の性能を向上させることが可能なる。
【0037】
更に、電子部における処理能力の限界により、電子秤は基本的には特定の目的に対応する単機能製品であったが、独立した電子部における高い処理能力により、計測データを多目的に処理する事が可能となり、一つの機構部を用いて通常の重量計の他、個数計、カロリー計等多目的に使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1の実施例を示す機構図である。
【図2】図1に示す構成をブロックとして示したブロック図である。
【図3】図2のうち、特に記憶部を中心に示したブロック図である。
【図4】各機構部の補正データの記憶状態の一例を示す記憶部の構成図である。
【図5】本発明装置の作動の一例を示すフロー図である。
【図6】図5に示すフローの一部をより具体的に示すフロー部分図である。
【図7】装置の実際の構成例と、表示部に表示される表示例とを示す図である。
【図8】従来型電子秤のブロック図である。
【符号の説明】
1 機構部
2 電子部
2a サーボ回路
3 秤量皿
4 荷重伝達機構
5 ロバーバル機構
6 電磁部
7 位置センサ
10 表示部
11 制御部(CPU)
12 記憶部
12a 個別の補正データ群
14 識別コード回路
17 入力手段
18 モード切替手段
Claims (4)
- 負荷された秤量物の荷重により物理的な変形又は変位を生じる機構部と、この機構部の変形又は変位に基づく電気的出力を当該秤量物の重量として演算処理する電子部とを有し、機構部と電子部とはそれぞれ別個の独立した装置として形成され、かつ電子部と機構部はケーブル等の情報伝達手段を介して接続されるよう構成された電子秤において、複数の機構部はそれぞれ所定の位置に配置され、かつこれらの機構部は電子部に対してそれぞれ接続可能に構成され、当該電子部は接続された各機構部を識別する手段を有し、かつ当該電子部の記憶部には当該識別手段に対応して識別される各機構部の固有のデータが記憶されるよう構成され、電子部はこの固有のデータにより各機構部を個別に制御すると共に、電子部で発生する熱が各機構部に影響を与えないように構成したことを特徴とする電子部と機構部とが各々独立している電子秤。
- 前記機構部を識別する手段は、各機構部に予め割り振られかつ機構部から発信された識別コードと、電子部に設けられた識別コード読み込み手段とからなり、電子部は受信した各識別コードにより機構部を特定し、当該識別コードに対応した補正データコードを介してこの補正データコードに対応する特定の補正データを選択し、選択された補正データにより特定された個々の機構部をそれぞれ制御するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の電子部と機構部とが各々独立している電子秤。
- 電子部には記憶部と、計量モードを切り換える手段とが設けられ、かつ記憶部には選定された計量モードに対応するデータ処理を行うソフトウェアが予め搭載され、電子部は選定されたソフトウエアにより機構部で計測された計測データを当該選択さた計量モードの表示値に加工するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の電子部と機構部とが各々独立している電子秤。
- 計量モードには、秤量物の荷重を重量として計測する通常の計量モードの外、部品等の個数計モード、小動物の計量モード、水分計モードの各モードのうち少なくとも一つが含まれ、これらの計量モードのうち部品等の個数計モードは計量値を部品の一つの重量を除して部品数を表示し、小動物計量モードは一定時間計量を連続し変化した測定値の平均値を小動物の重量計測値として表示し、水分計モードは加熱手段により対象物の水分を蒸発させ加熱前と加熱後の計測値の変化から当該対象物の水分含有料を表示するよう構成したことを特徴とする請求項3記載の電子部と機構部とが各々独立している電子秤。
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