JP4521933B2 - シリコン単結晶の成長方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスの素材として使用されるシリコンウエーハ及びそのウエーハを製造するためのシリコン単結晶成長方法に関する。特に、本発明はチョクラルスキー法(以下CZ法と称する。)による大口径を有するシリコン単結晶の成長の際に、効率よくスリップ転位を除去しつつ、大口径で、かつ、高重量の単結晶引き上げすることができる絞り部育成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造に使用されるシリコンウエーハは、主にCZ法により成長させた単結晶から採取される。CZ法とは、周知の如く、石英坩堝内に収容されたシリコンの原料融液に種結晶を漬け、種結晶及び石英坩堝を逆方向に回転させながら種結晶を引き上げることにより、その下にシリコンの単結晶を育成する方法である。
【0003】
このようなCZ法による成長プロセスを経て製造されるシリコンウエーハでは、デバイスチップの集積度向上に伴うチップ面積の拡大により大径化が急速に進んでおり、現在200mm(8インチ)〜300mm(12インチ)径の結晶でのデバイスプロセスの実操業化が進められている。
【0004】
このようにウエーハの大径化により、デバイスの歩留りは上がるが、一方では、大口径結晶や大容量の結晶成長方法においては、絞り部における破断の問題の解決が急務となっている。特に、大口径結晶や大容量の結晶を得ようとするには、絞り部における破断を回避するために絞り部の径を太くする必要がある。ところが、太い径の絞り部を用いた場合には、従来の絞り部育成工程では、種結晶が融液に接触する際にスリップ転位が入ってしまうという問題がある。このスリップ転位の導入を最小限におさえるために、種結晶の先端部を円錐形にする方法が特開平4−104988号公報で提案されているが、特殊形状の種結晶を用いるため、その種結晶の加工が容易ではなく、結果としてコストがかさむこととなるという問題がある。また、生成させた結晶を所望とする長さの範囲内で無転位化できなかったときには、種結晶を交換して再度引き上げ作業を開始する必要が生じる。この交換作業には、長時間を要し、生産性に及ぼす影響が極めて大きいという問題がある。さらに、種結晶のホルダー中にヒーターが配置されているために、種結晶と絞り部との間に温度勾配が形成されにくく、そのために、極めてこの種の引き上げ速度としては、遅い速度を採用している。従って、シリコン単結晶の成長方法としては、経済的に大きな問題がある方法といえる。
【0005】
また、従来の方法では、絞り部育成条件をいろいろ変更しても、無転位化するためには、絞り部の直径を最低3〜4mmまで絞り込めば、簡単に転位を抜くことができる。しかし、絞り部の直径があまり細いとシリコン単結晶の引き上げ中に破断するなどの障害が生ずるおそれがある。一方、絞り部径を太くすればする程、転位を除去するためには、より絞り部の長さを長くする必要が生じてくる。絞り部の長さを短縮する方法としては、絞り部の径を太くしたり、細くしたりする操作を繰り返し、太い部分の径が細い径の2倍以上にすることにより絞り部の長さを短縮する方法も特開平11−199384号公報に提案されている。しかしながら、絞り部の径を太くしたり、細くしたりする操作を繰り返し、絞り部の太い部分の径が細い径の2倍以上にするためには、拡径部の形成を繰り返す必要があり、そのためには、絞り部の直径目標変更を頻繁に行わなければならず、工程管理が複雑となるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、CZ法は勿論のことMCZ法(マグネット印加下、横磁場、カプス型)にも適応可能な、大口径結晶や大重量の結晶を成長させる方法において、成長途中で、転位は勿論のこと破断発生もさせること無く、成長する際に必要とされる太い径の絞り部を採用しながら、絞り部の長さはできるだけ長くせずにシリコン単結晶を成長させることができる方法を提供しようとするものである。勿論、絞り部の長さをできるだけ短くするために、絞り部の形状を特殊な形状とする必要もなく、また、かなりの習熟と経験が必要とされる操作により絞り部の長さをできるだけ短くする必要もない方法により、極めて汎用性の高い種結晶を使用して、スリップ転位発生を除去しつつ、しかも、破断の発生を実質的に防止できるシリコン単結晶を成長させることができる方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために種々研究の結果、7mm以上の先端径を有する種結晶を使用して、絞り部の径が5mm以上から7mm未満という比較的太い絞り部を採用した条件下でも、育成速度を通常速度から極端に低速度に下げて一定時間保持する操作を少なくとも一回、好ましくは3回以上繰り返し、シリコン原料融液と種結晶の界面の形を凹形と凸形とに繰り返し変化させることにより、CZ法は勿論のこと、MCZ法においても、絞り部の長さを極めて短くすることができると共に、効率よくスリップ転位を除去することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0008】
すなわち、本発明によれば、第1に、種結晶をシリコン融液に接触させて絞り部育成を行う際に、絞り部の径が5mm以上7mm未満となるように保持しつつ、育成中に育成速度を著しい低速度に一定時間保持する操作を少なくとも1回行うことを特徴とする、スリップ転位発生のないシリコン単結晶の成長方法が提供される。
【0009】
さらに、本発明によれば、前記シリコン単結晶の育成に当たり、7mm以上の先端径を有する種結晶を使用することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の成長方法、前記の育成速度を著しい低速度で一定時間保持する操作により、種結晶とシリコン融液の界面形状を凹形から凸形に変化させることにより効率的にスリップ転位を除去することを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、前記著しい低速度が、0.80mm/min以下であることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、前記著しい低速度が、0.50mm/min以下であることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、および前記著しい低速度の保持時間が30秒〜5分であることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、が提供される。
【0010】
また、前記通常の育成速度と前記著しい低速度での育成速度の速度差が、1.50mm/min以上であることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、前記通常の育成速度と前記著しい低速度での育成速度の速度差が、2.50mm/min以上であることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、通常の育成速度と前記著しい低速度での育成速度との育成速度の切り替えを1分以内の時間で完了させることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、前記育成速度の切り替えを10秒〜20秒以内の時間で完了させることを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、育成速度を著しい低速度に一定時間保持する操作を3回以上行うことを特徴とするシリコン単結晶の成長方法、およびシリコン単結晶の育成を磁場印加下で行うことを特徴とするシリコン単結晶の成長方法が提供される。
【0011】
さらにまた、絞り部の径が5mm以上7mm未満であって、かつ、同絞り部には、100mmの長さを超えた箇所には、スリップ転位を有することのないシリコン単結晶、前記シリコン単結晶が、7mm以上の先端径を有する種結晶を使用して製造されたことを特徴とするシリコン単結晶、上述したシリコン単結晶の成長方法のいずれかの方法により絞り部が育成されたことを特徴とする口径が200mm以上のシリコン単結晶が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を具体的に説明する。本発明は、種結晶の絞り部の太さが、5mm以上〜7mm未満となるものを用い、絞り部の長さを著しく短縮しつつ、効率よくスリップ転位の発生を除去するためには、絞り部の育成期間中に、育成速度を200mmや300mm口径シリコン単結晶の通常の育成速度よりも少なくとも1.50mm以上、より好ましくは2.50mm以上、さらに好ましくは3.00mm以上の速度差が生ずるように減速して、一定時間保持した後、再び通常の速度に戻し、一定時間保持するという操作を所望の回数、少なくとも1回、好ましくは3回以上繰り返すことが効果的であるという知見に基づくものである。
【0013】
なお、通常の速度としては、2〜5mm/minの速度が採用されているが、この速度は必ずしも普遍的なものではなく、操作条件などにより異なることがしばしばあるので、低速度での引き上げ速度を、通常の速度と低速度のとの差で管理することが好ましい。換言すれば、両者の差が、一定以上の範囲内にあれば、通常の速度を、引き上げ条件により、変動させることを余儀なくされても、所望の効果が達成できる。引き上げ時の通常の速度が、2〜5mm/minの範囲内である場合、著しい低速度としては、0.8mm/min以下であれば、界面形状が凹形から凸形への変化に伴い無転位化が始まるが、好ましくは、0.5mm/min以下とすればより効率的に無転位を達成できる。
【0014】
通常の育成速度、例えば、2〜5mm/minの範囲内の速度で結晶を引き上げる際に所望とされる時間、例えば、引き上げた絞り部の長さが少なくとも10mm、好ましくは15mm、より好ましくは20mmとなる時点まで同速度を保持した後、結晶の引き上げ速度を、所定の時間径の増加が生じない速度であって、かつ、引き上げ開始当初に設定した通常の引き上げ速度よりも少なくとも1.50mm/min以上、好ましくは、2.50mm/min以上通常速度に比較して減速となるような速度に落として、所定の時間、例えば、1〜5分程度、好ましくは2〜3分間程度、同速度に保持した後、再び通常の速度に戻す。通常速度として設定した速度にもよるが、通常、この様な減速速度は、0.8mm/min以下、好ましくは0.5mm/min以下、より好ましくは0.3mm/min以下に設定すればよい。なお、切り替えに要する時間は、短ければ短い方がよく、通常は、20秒以下、好ましくは10秒以下である。これは、あまり時間がかかると、絞り部の外径が変動し、低速への切り替え操作により得られる効果が減殺されるからである。
【0015】
すなわち、著しい低速度で一定時間保持する操作を少なくとも1回、好ましくは3回以上絞り部の育成中に行う。著しい低速度で一定時間保持する操作が終了後は、所望とする時間内に通常の速度に戻して育成を続ける。通常、著しい低速度での保持時間にもよるが、著しい低速度での保持操作が1回含まれれば、所望の効果、すなわち、絞り部の長さを比較的長くすることなく、転位を除去でき、破断も防止できるという効果を上げることができる。しかし、より確実とするためには、複数回、例えば、3回以上上記の著しい低速度での保持操作を繰り返すことが好ましい。なお、低速度での育成操作と通常速度での育成操作とを相互に切り替えを行う際に要する時間は、短ければ短いほど好ましいが、通常は1分以内、より好ましくは、20秒〜10秒程度、さらに好ましくは10秒以下である。
【0016】
この様な効果を上げることができる理由としては、一般に育成速度を下げると結晶径は太るということは知られているが、極端に下げると、例えば、0.80mm/min以下、好ましくは0.50mm/min以下、より好ましくは0.30mm/min以下にすると、短い保持時間の間では結晶融液の界面形状は変化するが、絞り部は太りも細りもせず、同じ径で維持することができるという現象によるものと考えられる。この様な現象が発生するのは、上記のような著しい低速にすることにより、生成した結晶とシリコン原料の融液との界面形状が、凸形から凹形に変わり、絞り部の外側に集まった転位は抜けて行くものと考えられる。
【0017】
本発明にかかる成長方法においては、上述の如く、CZ法は勿論のことMCZ法にも適応可能であり、また、使用する種結晶の結晶方位に関しては、特に制限が無く、結晶方位が<100>であっても、<111>であっても使用可能である。なお、種結晶の先端部の太さが、7mm以上のものを用いることが好ましいのは上述の如くであるが、種結晶の先端部の太さは、引き上げ操作の開始時に7mm以上あればよく、例えば、先端部がこれよりの細いものを使用し、融液中で先端部を溶かしたりすることにより7mm以上とすることも可能である。即ち、本発明においては、引き上げ操作の開始時に、種結晶の先端部の太さが7mm以上あればよく、種結晶をチャックに装着するときに、種結晶の先端部の太さが7mm以上あることを要するものではないことは勿論である。上記以外の操作条件は、通常の結晶成長方法と同じ条件を採用すればよい。
【0018】
つぎに、本発明に係る方法により絞り部を育成した場合の転位除去効果について説明する。先ず、磁場を印加しない条件下での単結晶の育成例について説明することとする。なお、この例においては、単結晶の引き上げ成長は、140kgチャージ可能な直径600mm(24インチ)の坩堝を使用して行った。
底部が12mm角の種結晶を使用して、絞り部の育成を以下のようなスケジュールで行った。すなわち、種結晶の先端部に形成される絞り部の径が5mm以上となるに充分な速度である4mm/minで200mm口径のシリコン単結晶を引き上げ、絞り部の引き上げの長さが20mmに達する毎に、育成速度を0.20mm/minに落とし、この速度を1分間保持する操作を、計10回繰り返した。この結果得られた絞り部は、図1のX線トポグラフに示してあるように、1回目の低育成速度での引き上げ操作時には、ほぼ転位は抜けていることが認められる。
【0019】
従って、本発明に係る方法に基づき、育成速度を切り替えることにより、少なくとも1回、好ましくは3回で転位を除去することができることが判る。一方、比較例として行った、絞り部の太さが同じ5mmの種結晶を用いて、引き上げ速度を4.00mm/minとした通常の絞り工程による場合には、図3に示した絞り部のX線トポグラフから明らかなように、スリップ転位を完全に除去できる絞り部の長さは、150mmから200mmが必要なことが判る。
【0020】
次に、磁場を印加した条件下での単結晶の育成例について、磁場を印加しない条件下での単結晶の育成例、並びに磁場を印加した条件下および磁場を印加しない条件下での通常の育成速度を育成操作終了まで保持した場合との比較において説明することとする。なお、この例においては、単結晶の引き上げ成長は、140kgチャージ可能な直径600mm(24インチ)の坩堝を使用して行った。坩堝の側面から印加した磁場の強さは、3000ガウスである。
【0021】
底部が12mm角の種結晶を使用して、絞り部の育成を以下のようなスケジュールで行った。すなわち、種結晶の先端部に形成される絞り部の径が約6.5mmとなるに充分な通常の育成速度である2.00mm/min〜5.00mm/minで200mm口径のシリコン単結晶を引き上げ、絞り部の引き上げの長さが20mmに達する毎に、育成速度を低育成速度としての0.20mm/minに落とし、この速度を2分間保持する操作を、計5回繰り返した。なお、このときの通常育成速度と低育成速度との切り替え操作は、15秒以内に完了させた。
この例においては、次のような結果が得られた。
磁場印加例での本発明に係るシリコン単結晶は、100mm以内の絞り部に転位が認められたものは、僅かに3%であり、また、比較のための磁場を印加しなかった場合では、本発明に係る育成方法によるシリコン単結晶の場合には、100mm以内の絞り部では転位が認められたものは、その割合は僅かに2%であった。
【0022】
しかるに、引き上げ速度を育成操作終了まで通常育成速度である2.00mm/min〜5.00mm/minに保持し、かつ、3000ガウスの磁場を横から印加した場合においては、100mm以内の絞り部には100%の高頻度で、また、100mmを超え200mm以内の絞り部でも依然として100%の頻度で転位が認められた。磁場を印加せず、引き上げ速度を2.00mm/min〜5.00mm/minの範囲内に育成操作終了まで保持したものの場合には、100mm以内の絞り部には89%の高頻度で転位が認められたが、100mmを超え200mm以内の絞り部では、4%の頻度で転位が認められた。
以上から明らかな通り、特に磁場を印加する条件下でのシリコン単結晶育成には、本発明に係るシリコン単結晶の育成方法は、極めて優れた方法と言える。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るシリコン単結晶の育成方法、特に磁場印加下のシリコン単結晶の育成方法によれば、少なくとも200mmの口径単結晶シリコンを成長させるに際して、先端径が7mm以上の種結晶を使用し、かつ、5mm以上〜7mm未満の絞り部を形成する場合でも、スリップ転位を100mm以内で除去できるという効果が発揮されることとなる。しかも、引き上げ操作中での破断も実質的に生じないため極めて経済的な方法といえる。かくして、端径が7mm以上の種結晶を使用して育成した、5mm以上〜7mm未満の絞り部を有し、かつ、絞り部上のスリップ転位が100mmの長さを超えては形成されない口径が200mm(8インチ)以上、更には300mm(12インチ)の大口径のシリコン単結晶が提供されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る絞り部の育成方法により育成した絞り部のX線トポグラフによる写真である。
【図2】 本発明に係る絞り部の育成方法における通常速度−著しい低速度での操作の切り替えスケジュールと、経時的な絞り部の口径の変動を示すグラフである。
【図3】 従来の絞り部の育成方法により育成した絞り部のX線トポグラフによる写真である。
【図4】 従来の絞り部の育成方法により育成したときの引き上げ速度の変動経過と絞り部の経時的な口径の変動を示すグラフである。

Claims (15)

  1. 種結晶をシリコン融液に接触させて絞り部育成を行う際に、絞り部の径が5mm以上7mm未満となるように保持しつつ、育成中に、育成速度を通常の育成速度から著しい低速度に切り替え、同速度を一定時間保持する操作を少なくとも1回行うことを特徴とする、スリップ転位発生のないシリコン単結晶の成長方法。
  2. 前記シリコン単結晶の育成に当たり、7mm以上の先端径を有する種結晶を使用することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  3. 育成速度を著しい低速度で一定時間保持する前記操作により、種結晶とシリコン融液の界面形状を凹形から凸形に変化させることにより効率的にスリップ転位を除去することを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  4. 前記著しい低速度が、0.80mm/min以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  5. 前記著しい低速度が、0.50mm/min以下であることを特徴とする請求項4に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  6. 前記著しい低速度の保持時間が30秒〜5分であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  7. 前記通常の育成速度と前記著しい低速度での育成速度の速度差が、1.50mm/min以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  8. 前記通常の育成速度と前記著しい低速度での育成速度の速度差が、2.50mm/min以上であることを特徴とする請求項7に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  9. 通常の育成速度と前記著しい低速度での育成速度との育成速度の切り替えを1分以内の時間で完了させることを特徴とする請求項7に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  10. 前記育成速度の切り替えを10秒〜20秒以内の時間で完了させることを特徴とする請求項9に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  11. 育成速度を著しい低速度に一定時間保持する前記操作を3回以上行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  12. シリコン単結晶の育成を磁場印加下で行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のシリコン単結晶の成長方法。
  13. 絞り部の径が5mm以上7mm未満であって、かつ、同絞り部には、100mmの長さを超えた箇所には、スリップ転位を有することのない絞り部を有するシリコン単結晶。
  14. 前記シリコン単結晶が、7mm以上の先端径を有する種結晶を使用して製造されたことを特徴とする請求項13に記載の絞り部を有するシリコン単結晶。
  15. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法により絞り部が育成されたことを特徴とする絞り部を有し、口径が200mm以上のシリコン単結晶。
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