以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。まず、全体の構成について説明する。図28に示す200は複写機装置本体(画像形成装置)、1は複写機装置本体200の背面に連結する用紙折り装置(用紙後処理装置)を示している。用紙折り装置1は複写機装置本体200との連結部2と、用紙先端の端面を折る端面折り部3と、用紙を搬送方向にジャバラ状に折るジャバラ折り部4と、ジャバラ状に折られた用紙を搬送方向に切り換える搬送切換部5、搬送方向を切り換えた用紙を折るクロス折り部6、クロス折り部6でA4の大きさに折られた用紙を表裏反転させる反転部7、さらに用紙を回転する回転部8、及び用紙が排紙されるトレイ9から構成されている。
複写機装置本体200には画像読取装置205が配置されていると共に、その下部に手差し給紙台208が配置されている。この手差し給紙台208に用紙をセットすると、セットされた用紙は装置本体内に取り込まれ、取り込まれた用紙はレジストローラ207により一次停止され、タイミングをとって作像ユニット206に供給される。
作像ユニット206には感光体に画像データに対応した潜像が形成され、この潜像がトナーにより現像され、このトナーが用紙に転写されて、定着装置210により定着が行われる。定着装置210においてトナーが定着された記録済の用紙は用紙排出ロール211から機外に排出されると共に、紙折りを行う場合は紙折り機1へ排出される。また、紙折りを行わない場合は、図示されていない切換爪により上排紙ローラ209により本体胴内へ排出される。
用紙折り装置1に搬送された用紙は、端面折り部3により用紙先端の端面を折られる。端面折り部3により用紙先端の端面を折られた後、用紙はジャバラ折り部4により搬送方向にジャバラ状に折られ、搬送切換部5に送られる。搬送切換部5に送られたジャバラ状に折られた用紙は図28で示す矢印A方向にスキュー補正が行われ、パンチがある場合はジャバラ状に折られた用紙を穿孔し、クロス折り部6に用紙を送る。
クロス折り部6に送られたジャバラ状の用紙はジャバラ折りとは直交する方向に再度ジャバラ状に折り、A4サイズの大きさに折り込む。A4サイズに折られた用紙はトレイ9に排出した時に転写面が下になるように、折り種類によっては用紙を反転部7により反転し、さらに、トレイ9に排出した時に図面の向きが揃うように回転部8にて左右90°回転し、トレイ9に排出する。
次に本発明のスキュー補正機構について説明する。図2は搬送切換部5を上方向から見た平面図、図3は搬送切換部5を拡大して示す側面図である。端面折り部3にて端面を折られジャバラ折り部4で用紙を搬送方向にジャバラ状に折られた用紙が図3に示す用紙Pである。この用紙を入口搬送ローラ20が矢印方向に回転して、用紙先端が落下ガイド板29に当接し、ジョガーフェンス22内に搬送し落し込む。このとき図3に示すように、上流側のジョガーフェンス22aは入口搬送ローラ20の下側に隠れる位置で待機する構成となっている。
図15に示すように、ジョガーモータ39が図中CW方向に回転すると、ジョガーモータプーリ39a、駆動ベルト40、プーリ38を介して、ジョガーフェンス22a、22bのそれぞれに固定された駆動ベルト37が矢印方向に回転し、ジョガーフェンス22a、22bが閉じる。このとき、ジョガーフェンス22aに固定されたジョガーフェンスホームポジション遮光板22eが待機位置ではジョガーフェンスホームポジションセンサ28を遮光ONし、ジョガーフェンス22a、22bが移動するとジョガーフェンスホームポジションセンサ28がOFFし、そこからのジョガーモータ39の駆動タイミングでジョガーフェンス22a、22bの移動量が決まる構成になっている。
ここで、ジョガーモータ39が回転した分、ジョガーフェンス22a、22bの移動量は等しく移動する。つまり、下流側のクロス折り部6、回転部8の搬送センターとジョガーフェンス22a、22bそれぞれとの距離を等しく設定することにより、用紙Pの幅に関わらず用紙Pのセンターは一定になる構成としている。
さらに、下流側のジョガーフェンス22bは回転中心22cを中心に回転自在に取り付けられており、ジョガーフェンス22bの長孔22dとジョガーフェンス揺動ソレノイド27とが連結され、ジョガーフェンス揺動ソレノイド27がONするとジョガーフェンス22bは回転中心22cを中心に回転し、用紙搬送路から外れる位置に回避する構成になっている(図1)。
ジョガーフェンス22a、22b内に搬送された用紙は戻しコロ23により上流側、下流側とも縦横両方向に搬送可能になっている。戻しコロ23は図10に示すような用紙(A1サイズ)Pや図13に示す用紙(A4サイズ)Pのようにサイズ、折り種類が異なっても安定した搬送が可能なように複数個設けられている。さらに、図11に示すように横穴パンチユニット10の穿孔部(穴位置)に対向する位置に戻しコロ23が配置されており、穿孔部に搬送する際のスキューを防止し、安定した穿孔を得ることができるようになっている。
さらに、戻しコロ23は上流側のジョガーフェンス22aの近傍に配置されている。これは、駆動戻しコロ23bと同軸上に固定されたプーリ34が駆動ベルト35、プーリ32、駆動ベルト31、縦搬送モータプーリ30aに連結されており、縦搬送モータ30が図16に示す矢印方向であるCCW方向に回転すると駆動戻しコロ23bは下流側のジョガーフェンス22bに当接する方向である矢印方向に回転する。
また、縦搬送モータ30が図15に示す矢印方向とは反対側のCW方向に回転すると駆動戻しコロ23bは上流側ジョガーフェンス22aに接する方向に回転する構成になっている。図16に示す入口搬送ローラ20も同軸上に固定されたプーリ33が駆動ベルト35、プーリ32、駆動ベルト31、縦搬送モータプーリ30aに連結されており、縦搬送モータ30が図15に示す矢印方向であるCCW方向に回転すると用紙をジョガーフェンス22内に搬送し落し込むように矢印方向に回転する。
従動加圧戻しコロ23aは、図3に示すように用紙Pをジョガーフェンス22内に搬送して落し込む時、駆動戻しコロ23bとは離間して、用紙と接触しない位置に待避した状態で待機している。尚、縦搬送モータ30が回転し、駆動戻しコロ23bが用紙を搬送する時は、ソレノイド49がONし、縦搬送揺動レバー47を吸引すると縦搬送アーム26の支点26aを中心に破線位置から実線位置に回転し、縦搬送アーム26に加圧スプリング46を介して取り付けられた従動加圧戻しコロ23aが駆動戻しコロ23bと当接加圧する。
逆にソレノイド49がOFFし、縦搬送揺動レバー47が開放されると、縦搬送アーム26の支点26aを中心に実線位置から破線位置に回転し、縦搬送アーム26に取り付けられた従動加圧戻しコロ23aが駆動戻しコロ23bと離間する。さらに、図2及び図3に示すように、従動加圧戻しコロ23aの回転支点軸23cと同軸上に回転自在に取り付けられた押さえガイド25を構成している。従って、図5に示すように、従動加圧戻しコロ23aが用紙Pと当接すると押さえガイド25が用紙上面を押さえる構成になっている。
ジョガーフェンス22a、22b内に搬送された用紙は横搬送ローラ24により下流側のクロス折り部6へ搬送可能になっている。図16に示すように横搬送駆動ローラ24bと同軸上に固定されたプーリ41は、駆動ベルト42、プーリ43、駆動ベルト44、プーリ43、横搬送モータプーリ45aと連結されている。従って、横搬送モータ45が矢印方向のCCW方向に回転すると横搬送駆動ローラ24bは用紙をクロス折り部5へ搬送する矢印方向に回転駆動される。
次に、従動加圧横搬送ローラ24aは、図18に示すように従動加圧横搬送ローラ24aの軸24c、スプリング51を介して横搬送揺動加圧ブラケット50に接続されている。複数の従動加圧横搬送ローラ24a列を支持する横搬送揺動加圧ブラケット50は回転中心50aを中心に待機位置である2点破線位置と実線位置を回転揺動する。
また、横搬送揺動加圧ブラケット50は横搬送揺動加圧アーム連結支点50bで横搬送揺動加圧アーム53と回転自在に連結され、さらに横搬送揺動加圧アーム53はプーリ55に固定された横搬送揺動レバー54と横搬送揺動加圧レバー連結支点53aで回転自在に連結されている。
図18に示すように、プーリ55はベルト56を介して横搬送揺動加圧モータ57のプーリ57aと連結されている。従って横搬送揺動加圧モータ57がCW方向に回転すると従動加圧横搬送ローラ24aは横搬送駆動ローラ24bと当接している実線位置から離間し待機位置である2点破線位置に移動し、CCW方向に回転すると従動加圧横搬送ローラ24aは待機位置である2点破線位置から横搬送駆動ローラ24bと当接する実線位置に移動する構成になっている。
横搬送揺動加圧アーム53にはホームポジション検知遮光板50cを有し、従動加圧横搬送ローラ24aの待機位置である2点破線位置にてホームポジションセンサー52により位置検出を行っている。
次に、ジョガーフェンス22bの右下流側に並列して設けた横穴パンチユニット(穿孔手段)10及び、横搬送方向と直交して設けた縦穴パンチユニット(穿孔手段)11の構成について説明する。まず、横穴パンチユニット10は、図19に示すようにパンチを上下動作させ穿孔を行う横穴パンチ駆動軸と同軸上に横穴パンチ用クラッチ60を構成し、さらに同軸上に横穴パンチ用ホームポジション遮光板62を固定している。
横穴パンチ用クラッチ60は横穴パンチ用モータ63と連結されており、横穴パンチ用ホームポジション遮光板62は待機位置で横穴パンチ用HPセンサ61を遮光しON状態にしてある。この状態で横穴パンチ用モータ63が回転を開始し、横穴パンチ用クラッチ60がONし、横穴パンチ駆動軸10aが回転するとパンチが上下動作し穿孔を行い、横穴パンチ駆動軸10aが一回転し、再び横穴パンチ用ホームポジション遮光板62が横穴パンチ用ホームポジションセンサー61を遮光しONし、横穴パンチ用クラッチ60がOFFし、待機位置で停止させる構成となっている。
横穴パンチユニット10の入口直前には横穴パンチ用紙先端検知センサ12を配置しており、係るセンサで用紙を横穴パンチユニット10内に搬送停止させるタイミングを検出する。同様に、縦穴パンチユニット11はパンチを上下動作させ穿孔を行う縦穴パンチ駆動軸11aと同軸上に縦穴パンチ用クラッチ64を構成し、さらに同軸上に縦穴パンチ用ホームポジション遮光板66を固定している。
縦穴パンチ用クラッチ64は縦穴パンチ用モータ67と連結され、縦穴パンチ用ホームポジション遮光板66は待機位置で縦穴パンチ用ホームポジションセンサー65を遮光しON状態にある。この状態で縦穴パンチ用モータ67が回転を開始し、縦穴パンチ用クラッチ64がONし、縦穴パンチ駆動軸11aが回転するとパンチが上下動作し穿孔を行っている。縦穴パンチ駆動軸11aが一回転すると、再び縦穴パンチ用ホームポジション遮光板66が縦穴パンチ用ホームポジションセンサー65を遮光しONし、縦穴パンチ用クラッチ64がOFFし、待機位置で停止させる構成となっている。
縦穴パンチユニット11の入口直前に縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を配置しており、係るセンサで用紙を縦穴パンチユニット11内に搬送停止させるタイミングを検出している。
縦穴パンチユニット11は図9に示すように傾けて取り付けられており、穿孔によって発生したパンチ屑が縦穴パンチ屑受け11cに落ちて回収しやすい構造になっている。
本体の操作部201より折り種類、サイズ等の入力信号を本体制御基板202が受けると、クロス制御基板に情報が送られ、各センサ情報を元に、各モータを制御して用紙を搬送及びパンチする構成になっている。
次に本発明の用紙折り装置の作用及び効果についてフローチャートを使って説明する。まず端面折り部3にて端面を折られジャバラ折り部4で用紙を搬送方向にジャバラ状に折られた用紙Pを図2〜7にてスキュー補正する動作について説明する。
図20のフローチャートに示すように、図15に示す縦搬送モータ30がCCW方向に回転すると、用紙は入口搬送ローラ20内に入り、図3に示すガイド板29に沿って搬送して、ジョガーフェンス22内に落し込まれる(S1)。
このとき用紙Pの長さを検出するため、耳折りがあるか無いかを判断し(S2)、耳折りがある場合は、図22(a)に別途示すフローチャートである用紙搬送長さ計測フローに入る(S3,S4)。このフローにおいて、耳折りがある場合は耳折り用入口センサ21bにて用紙先端検知を行い、耳折りが無い場合は入口センサ21aにて用紙先端検知を行う。
用紙搬送長さを計測する場合には、まず、ジャバラ折り部4から用紙Pが搬送され入口センサ21aもしくは21bがONすると(S101)、搬送切替パンチコントローラ100により、用紙搬送長さαがカウントされ(S102)、入口センサ21aもしくは21bがOFFすると(S103)用紙搬送長さ計測が完了する。
用紙Pを矢印方向に搬送し、ジョガーフェンス22内に搬送し落し込んでから一定時間後、縦搬送モータ30を停止させる(S5)。次に搬送切替パンチコントローラ100により、ジョガーフェンス移動距離βが算出される。ジョガーフェンス移動距離βは、図23(a)に示すフローチャートのS402で用いられる式(※2)及びS403で用いられる式(※1)で表され、(※1)はジョガーHP位置でのジョガーフェンス間距離―(用紙搬送長さα+隙間A)、(※2)はジョガーHP位置でのジョガーフェンス間距離―(用紙搬送長さα+隙間A)+縦穴パンチ位置補正値L、で表される。
ここで、図3に示すジョガーフェンス22との隙間Aは上流側のジョガーフェンス22aと下流側のジョガーフェンス22bと用紙との隙間である。本実施例の場合、用紙をガイド板29に沿って搬送し、ジョガーフェンス22内に落し込む時、ガイド板29の角度や高さ、入口搬送ローラ20の用紙Pを排出する時の速度により上流側のジョガーフェンス22aに近い位置に落下搬送するよう設定されている。つまり、図3に示す上流側のジョガーフェンス22aと用紙との隙間Aは0になるよう設定されている。
図15に示すジョガーモータ39がCW方向に回転すると(S8)、ジョガーフェンス22をS6でのジョガーフェンス移動距離β分だけ移動し(S9)、図3に示す隙間A分空けてジョガーモータ39を停止させる(S9)。
次に下流側のクロス折り部6で折らない用紙、本実施例では図2に示す用紙PがA4縦、A4横もしくはA3縦の場合、横搬送動作(S15)以降に入る。クロス折り部6で折る用紙は図5に示す戻しコロ23によるジョガーフェンス22aへの突き当てスキュー補正動作に入る。
次のステップS10では用紙PがA4縦もしくはA4横もしくはA3縦の判断を行う。図3の用紙PがA4縦、A4横もしくはA3縦の何れでも無い場合、図17に示すソレノイド49がONになる。ソレノイド49がONになると、縦搬送揺動レバー47を吸引すると縦搬送アーム26の支点26aを中心に破線位置から実線位置に回転し、縦搬送アーム26に加圧スプリング46を介して取り付けられた従動加圧戻しコロが23a駆動戻しコロ23bと当接加圧する(S11)。
図5にこの状態が示されており、従動加圧戻しコロ23aの回転支点軸23cと同軸上に回転自在に取り付けられた押さえガイド25が用紙上面を押さえている。次に一定時間経過後、図15に示す縦搬送モータ30が図中矢印と反対方向のCW方向に回転すると、図5に示す駆動戻しコロ23bにより上流側のジョガーフェンス22aに向けて用紙Pを搬送する(S12)。
図6で示すように、用紙Pが実線位置から上流側のジョガーフェンス22aに突き当たった破線位置に達すると、一定時間後に縦搬送モータ30が停止する(S13)。続いてソレノイド49がOFFし、従動加圧戻しコロが23a駆動戻しコロ23bと離間し実線位置から破線位置に回転し、待機位置に戻る(S14)。
次に図17に示す横搬送揺動加圧モータ57がCCW方向に回転し、従動加圧横搬送ローラ24aは横搬送駆動ローラ24bと当接し待機位置である2点破線位置から当接する実線位置に移動する(S15)。
一定時間経過後、従動加圧横搬送ローラ24aが用紙Pを押さえ、横搬送駆動ローラ24bと挟んだ状態で、横搬送揺動加圧モータ57を停止させる(S16)。次いで横搬送モータ45が矢印方向のCCW方向に回転すると、横搬送駆動ローラ24bは矢印方向に回転駆動し、従動加圧横搬送ローラ24aが用紙Pを押さえ、横搬送駆動ローラ24bを挟んだ状態で矢印方向に回転し、図13に示すように用紙Pをクロス折り部5方向に向けて横方向に搬送する(S17)。
次に穿孔処理(パンチ処理)があるか無いかの判断を行い(S18)、パンチ処理がある場合、縦穴パンチか横穴パンチかの判断を行う(S19)。そこで、縦穴パンチの場合は縦穴パンチ位置用紙移動処理(S20)を行い、横穴パンチの場合は横穴パンチ位置用紙移動処理(S21)を行う。
次に、パンチが無い場合もしくは縦穴パンチ位置用紙移動処理(S20)後、用紙Pはクロス折り部5へ横方向に搬送され、用紙Pが図7の破線位置に示すように用紙先端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過し(S22)、さらに用紙Pの後端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過する(S23)。用紙Pの後端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過すると、横搬送モータ45が停止し(S24)、ジョガーフェンスホームポジション位置移動処理(図22(b))と横搬送揺動加圧ホームポジション位置移動処理(図22(c))を行い(S25)、フローを終了する。
次に図22(b)に示すフローチャートについて説明する。ジョガーフェンスホームポジション位置移動処理は、ジョガーフェンス22の待機位置、つまり図2に示すように、ジョガーフェンスホームポジション遮光板22eがジョガーフェンスホームポジションセンサ28を遮光してONになっている位置に戻す処理である。つまり、図15に示すジョガーモータ39がCCW方向に回転すると(S201)、ジョガーフェンス22a、22bが開く方向に移動し、ジョガーフェンスホームポジション遮光板22eがジョガーフェンスホームポジションセンサ28を遮光してセンサがONになる(S202)。センサがONになると、ジョガーモータ39が停止し(S203)、ジョガーフェンスホームポジション位置移動処理を終了する。
次に図22(c)に示すフローチャートについて説明する。横搬送揺動加圧ホームポジション位置移動処理は、図22(c)に示すように図18に示す横搬送揺動加圧モータ57がCW方向に回転すると(S301)、従動加圧横搬送ローラ24aは横搬送駆動ローラ24bと当接する実線位置から離間し、待機位置である2点破線位置に移動する(S301)。そして、横搬送揺動加圧アーム53のホームポジション検知遮光板50cがホームポジションセンサー52をONし(S302)、待機位置検出する。待機位置検出すると、横搬送揺動加圧モータ57が停止し(S303)、横搬送揺動加圧ホームポジション位置移動処理を終了する。
次に、図21のフローチャートに示すS20の縦穴パンチ位置用紙移動処理について、図23(b)のフローチャートを使って説明する。まず、図8に示す搬送切換爪ソレノイド15がONすると、図9に示すパンチ搬送切換爪14が破線位置から実線位置に移動し、用紙搬送路を縦穴パンチユニット11に向ける(S501)。この状態で用紙Pが送られると、図8に示すように用紙Pの先端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過してON信号を検出し(S502)、所定の時間(S503)で図16に示す横搬送モータ45を停止させる(S505)。尚、横搬送モータ45を停止させるための所定時間は穴を空けるべき所定位置に送るための時間と、図8に示すような縦穴位置を調整するための時間の合計である。また、縦穴位置調整値Lが0の場合、用紙先端は縦穴パンチ突き当て面11bに当接する。
横搬送モータ45が停止すると、次に縦穴パンチ実行処理が行われる(S506)。次に横搬送モータ45が矢印方向とは逆のCW方向に回転すると横搬送駆動ローラ24bは逆転駆動し、図9の破線矢印方向に用紙をスイッチバック搬送する(S507)。そこで、用紙先端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過し(S508)、横搬送モータ45を停止させ、さらに図8に示す搬送切換爪ソレノイド15がOFFしてスイッチバック搬送を停止する(S509)。
再度、図16に示す横搬送モータ45が矢印方向のCCW方向に回転すると、横搬送駆動ローラ24bは矢印方向に回転駆動し、従動加圧横搬送ローラ24aが用紙Pを押さえ横搬送駆動ローラ24bと挟んだ状態で図15中矢印方向に回転し、用紙Pをクロス折り部5へ向けて横方向に搬送し(S510)、縦穴パンチ位置用紙移動処理を終了する。
次に、図21のフローチャートに示すS21の横穴パンチ位置用紙移動処理について、図24のフローチャートを使って説明する。図10に示すように用紙が横方向に搬送され用紙Pの先端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過すると、ON信号を検出し(S602)、所定の時間で横搬送モータ45が停止する(S603)。この場合の所定の時間とは穴を空けるべき位置に送るための時間と、図11に示す横穴位置調整を行うための時間の合計である。
次に、用紙を横搬送から縦搬送に切り換えるため、横搬送揺動加圧ホームポジション位置移動処理を行う。(S604)。次にジョガーフェンス揺動ソレノイド27がONすると、ジョガーフェンス22bが回転中心22cを中心に回転し、用紙搬送路から外れる破線位置から実線位置に回避する(S605)。さらに図17に示すソレノイド49がONすると、破線位置から実線位置に回転し、従動加圧戻しコロが23a駆動戻しコロ23bと当接加圧し、図1に示すような状態になる(S606)。
そして一定時間経過後、縦搬送モータ30がCCW方向に回転すると、図1に示す駆動戻しコロ23bが実線矢印方向に回転し、用紙Pを実線矢印方向に搬送する(S607)。そして、用紙Pの先端が横穴パンチ用紙先端検知センサ12を通過すると、(S608)、所定の時間経過後に縦搬送モータ30が停止する(S609)。
この場合の所定の時間は穴を空けるべき位置に送るための時間と、図11に示す横穴位置を調整するための時間の合計である。また、縦穴位置調整値Lが0の場合、用紙先端は図1に示す横穴パンチ突き当て面10bに当接する。
ここで、横穴パンチユニット10は図12に示す用紙Pの綴じ代長さhの部分が横穴パンチユニット10に挿入できる綴じ代幅W以上の開口を有している。さらに、図11に示す横穴パンチユニット10の穿孔位置に対向する位置に戻しコロ23を配置している。この状態で横穴パンチ実行処理を行い、穿孔する(S610)。
次に、縦搬送モータ30が図15中矢印と反対方向のCW方向に回転すると、図1に示す駆動戻しコロ23bは破線矢印方向に回転し、上流側のジョガーフェンス22aに向けて用紙Pを破線矢印方向にスイッチバック搬送する(S611)。一定時間経過後、用紙Pを上流側のジョガーフェンス22aに突き当てて、縦搬送モータ30を停止する(S612)。
次に、図17に示すソレノイド49がOFFすると、従動加圧戻しコロ23aが駆動戻しコロ23bと離間し、実線位置から破線位置に回転して、待機位置に戻る(S613)。次に図1に示すジョガーフェンス揺動ソレノイド27がOFFすると、ジョガーフェンス22bは回転中心22cを中心に回転し、用紙Pをガイドする実線位置から破線位置に移動させる(S614)。
次に図18に示すように横搬送揺動加圧モータ57がCCW方向に回転すると、従動加圧横搬送ローラ24aは横搬送駆動ローラ24bと当接して、待機位置である2点破線位置から当接する実線位置に移動する(S615)。図12に示すように、一定時間経過後、従動加圧横搬送ローラ24aが破線位置に移動し、横搬送駆動ローラ24bと用紙Pを挟んだ状態で、横搬送揺動加圧モータ57を停止させる(S616)。
再度、横搬送モータ45が矢印方向のCCW方向に回転すると、図11に示す用紙Pはクロス折り部5へ向けて(矢印方向)搬送される(S617)。この状態で、用紙Pの先端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13上にあることを確認し(S618)、さらに用紙Pの後端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過する(S619)。用紙Pの後端が縦穴パンチ用紙先端検知センサ13を通過すると、横搬送モータ45が停止し(S620)、ジョガーフェンスホームポジション位置移動処理と横搬送揺動加圧ホームポジション位置移動処理を行い(S621)、フローを終了する。
次にS506、S610の縦穴(横穴)パンチ実行処理について、図25のフローチャートを使って説明する。基本的に縦穴パンチ11と横穴パンチ10は構成が同じであるため、縦穴パンチ11にて説明する。図19に示す縦穴パンチ用モータ67が指定の方向に回転すると(S701)、次に縦穴パンチ用クラッチ64がONする(S702)。このとき同時に縦穴パンチ用ホームポジションセンサー65がON状態の待機状態にあることを確認する。
縦穴パンチ用ホームポジションセンサー65がON状態の待機状態にあることを確認すると、縦穴パンチ用モータ67の回転駆動が縦穴パンチ用クラッチ64を介して、縦穴パンチ駆動軸11aに伝達させ、図示されていないパンチ移動機構により穿孔される。
この状態で縦穴パンチ用ホームポジションセンサー65がONからOFF状態に切り替わり、穿孔後再びON状態の待機状態になる(S704)。この瞬間、縦穴パンチ用クラッチ64がOFFし(S705)、所定の時間で縦穴パンチ用モータ67を停止させ縦穴パンチ位置用紙移動処理のフローを終了する。尚横穴パンチ位置用紙移動処理の一連の動作についても同様のフローである。
本発明では、搬送される用紙の所定箇所に綴じ穴を形成させた後、綴じ穴を形成した用紙を逆方向にスイッチバックさせるので、横穴パンチユニット10及び縦穴パンチユニット11内を用紙が通過させる必要が無くなる。よって、ポンチとダイスとの間のクリアランスを大きく設ける必要が無く、クリアランスのばらつきによる穿孔不良を防止できる。
用紙に綴じ穴を形成する前にスキュー補正を行うので、パンチユニット10、11に挿入される用紙の姿勢を修正し、パンチユニット10、11に真っすぐ用紙を挿入することができ、穿孔精度を高めることができる。
また、ジョガーフェンス20を用いて穿孔前の折り用紙の姿勢を修正しているので、穿孔のためだけの用紙のスキュー補正が不要となり、コストダウンを図れる。
パンチユニット10、11の搬送方向下流側にパンチ突き当て面を設けてあるので、用紙先端から穿孔位置までの距離を一定に保つことができ、穿孔位置のバラツキを最小限に抑えることができる。
縦穴パンチユニット11を搬送方向に対して斜めに配置しているので、パンチ屑がパンチ屑受けに自重で落下することで、別途回収機構が不要となり、コストダウンを図ることができる。
横穴パンチユニット10の用紙入口幅が綴じ代幅以上であるので、用紙の綴じ代部分がユニットの入口で引っ掛かり難く、ジャム発生を防止できる。
次に、他の実施の形態を説明するが、以下の説明において、上述した第1実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することにより、その部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では上述の第1実施の形態と異なる点を主に説明する。
上述の第1の実施形態では、図11に示すように用紙Pの綴じ代長さhの部分が用紙Pの破線位置のように横穴パンチユニット10に挿入できるだけの幅Wを有しているのに対し、第2の実施形態では、図30に示すように横穴パンチユニット10の側面を無くし、パンチ10c及びダイス10dを支持する支持部材10gがコ字状になるように横穴パンチユニット10のフレームを構成している。また、フレームの大きさは用紙の綴じ代部分のみがコ字内に位置して穿孔処理を行なうようになっている。
このように、支持部材10gがコ字状となっており、支持部材10gの両側部分が開いているので、用紙Pの綴じ代がどのような長さであっても挿入可能である。従って、図29に示すように用紙Pを横方向にそのまま搬送して穿孔することが可能となり、第1実施形態に示すように用紙をスイッチバック搬送しなくても、穿孔を行うことが可能である。
さらに、ジョガーフェンス22bは用紙の綴じ代部分の対抗位置から退避した位置になるような構成になっており、スキュー補正を行う際にジョガーフェンスが綴じ代部分にあたらないようにしている。
横穴パンチユニット10は、2つの穿孔穴を結ぶ直線に対して略垂直方向に移動自在であり、綴じ穴の形成時には退避位置から綴じ穴の形成位置まで移動すると共に、綴じ穴の形成終了後は反転して退避位置まで戻るようになっている。また、横穴パンチユニット10には、横方向からの用紙Pを案内するためのガイド部10eを構成している。
次に横穴パンチユニット10の移動駆動の構成について説明する。としては、図31に示すように横穴パンチ移動モータ71がCW方向に回転すると、横穴パンチ移動モータプーリ71a、駆動ベルト70、プーリ69を介して、横穴パンチユニット10に固定された駆動ベルト68が矢印方向に回転し、横穴パンチユニット10はホームポジションの実線位置から穿孔位置の破線位置に向かって移動する。
このとき図29及び図30に示す横穴パンチユニット10に固定された横穴パンチホームポジション遮光板10fが待機位置では横穴パンチホームポジションセンサ16を遮光ONし、横穴パンチユニット10が移動すると横穴パンチホームポジションセンサ28がOFFし、そこからの横穴パンチ移動モータ71の駆動タイミングで横穴パンチユニット10の移動量が決まり、これを図26に示す搬送切換パンチコントローラ100により制御している。
第1実施の形態では図21に示すフローチャートにおけるS21で用紙を横パンチに移動し穿孔するステップを行っているのに対し、第2実施形態では横パンチユニット10自身を用紙の綴じ代部分まで移動して穿孔処理を行っている(S21’)。
次に第2実施形態に係る用紙の穿孔処理動作について図20〜21及び図32のフローチャートを使って説明する。まず、図25の横穴パンチユニット10に固定された横穴パンチホームポジション遮光板10fが横穴パンチホームポジションセンサ16を遮光ONしているかを検出し(S801)、OFFの場合、つまり横穴パンチユニット10がホームポジションに無い場合、横穴パンチユニット10をホームポジションに移動する横穴パンチHP位置移動処理を行う(S802)。
図32(b)のフローチャートに示すように、横穴パンチHP位置移動処理では、横穴パンチホームポジションセンサ16を遮光ONしているかを検出し(S901)、OFFの場合、横穴パンチ移動モータ71がCCW方向に回転し(S902)、矢印方向とは反対方向に破線位置からホームポジションの実線位置に移動し、横穴パンチホームポジションセンサ16を遮光ONすると、横穴パンチ移動モータ71を停止させ(S903)、処理を終了する。
次に図32(a)に示すS803では、横穴パンチユニット10が実線のホームポジション位置から破線位置の穿孔位置までの距離δ分、横穴パンチ移動モータ71が図27のようにCW方向に回転し、横穴パンチ移動モータ71を停止する(S804)。尚、横穴パンチユニットの移動距離δは、ジョガーHP位置と横パンチHP位置との間の距離J−(ジョガー移動距離β+用紙搬送長さα−穿孔位置r−横穴位置調整値I)で示す。
横穴パンチ移動モータ71が停止すると同時に、図21のフローチャートのS17に示すように、横搬送モータ45が回転開始(CCW)し、横搬送ローラ(駆動)24bが図29に示す矢印の用紙送り方向に回転駆動する。そして、用紙Pの先端が図29に示すように縦穴パンチ用紙先端検知センサ13に到達ONし(S805)、さらに一定時間+横穴位置調整値Lの調整時間経過したら(S806)、横搬送モータ45が停止する(S807)。
次に、第1実施の形態と同様に図25のフローチャートに示すS701〜S706の横穴パンチ実行処理を行う(S808)。穿孔処理終了後、再び横搬送モータ45が回転開始(CCW)し、横搬送ローラ(駆動)24bが図29に示す矢印の用紙送り方向に回転駆動し(S809)、横穴パンチHP位置移動処理を行い(S810)、横穴パンチ移動処理が終了する。
横穴パンチ移動処理が終了すると、図21のフローチャートに示すS22以降の処理(縦穴パンチ用紙先端検知センサ13の到達ON確認以降の処理)を第1の実施形態と同様に行う。
本発明によれば、横穴パンチユニット10が移動自在に設けてあるので、用紙に綴じ穴を形成する場合にのみ、横穴パンチユニット10を用紙の綴じ穴の穿孔位置まで移動させれば良く、横穴パンチユニット10内を用紙が通過させる必要がなくなる。よって、パンチ10cとダイス10dとの間のクリアランスを大きく設ける必要がなく、クリアランスのばらつきによる穿孔不良を防止できる。
横穴パンチユニット10は穿孔穴を結ぶ直線に対して略垂直方向に移動自在に設けてあるので、各種の用紙サイズに対応することができ、給紙カセットの用紙セット方向の制限をなくして操作性を向上できる。
横穴パンチユニット10はジョガーフェンス20bと一体になって移動するので、穿孔穴の位置が用紙に対して斜めになり難く、穿孔穴の位置のバラツキを抑えて高精度での穿孔が可能となる。
ジョガーフェンス20bを用紙の綴じ代部分の対抗位置から退避した位置に設けているので、用紙の綴じ代部分がジョガーフェンス20bに突き当たることがなく、スキュー補正を確実に行うことができる。また、綴じ代部分のみ支持部材のコ字部分に位置するようにしているので、用紙1枚分の厚み分の大きさだけクリアランスを設ければ良く、コ字内のクリアランスを小さくでき穿孔不良を防止できる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。上述の第2実施の形態において、パンチ10cを保持する支持部材10gとダイス10dが一体でコの字形状にしているが、これに限らずパンチ10cを保持する支持部材10gとダイス10dとを分割したニの字形に設けてあっても良い。