JP4518074B2 - 液体吐出装置および調整用パターンの形成方法 - Google Patents

液体吐出装置および調整用パターンの形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、媒体に対して相対的にノズルが移動ながら媒体に向けて液体を吐出する液体吐出装置および調整用パターンの形成方法に関する。
液体吐出装置として、媒体に向けて液体としてインクを吐出して印刷を施すインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、インクとして、例えば、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)といった各色のインクをノズルから媒体に向けて吐出して印刷を施す。これらのインクを吐出するノズルは、キャリッジと呼ばれる、媒体に対して相対的に移動する移動体に設けられている。印刷が施されるときには、このキャリッジが媒体に対して相対的に移動して、ノズルから媒体に向けてインクが吐出される。これによって、媒体全体に対して印刷を施すことができる。
ところで、このようなインクジェットプリンタにあっては、媒体に対して相対的に移動しながらノズルから媒体に向けてインクを吐出したときに、ノズルから吐出されたインクが到達する位置が、ノズルの移動方向に沿ってずれてしまうといった問題が発生する。このような場合に、印刷される画像の品質に悪影響を及ぼすことがあった。特に、媒体に対して相対的にノズルを往復移動させながらインクを吐出して印刷をする場合、往路と復路とでインクの到達位置がずれることとなり、印刷される画像の品質により大きな影響を及ぼすことがあった。
このようなことから、従来、インクの到達位置を調整するために、ノズルからインクを吐出するタイミングを変更することが行われている(特許文献1参照)。このような方法によれば、ノズルからインクが吐出されるタイミングを変更することで、インクが到達する位置を調整することができる。これにより、印刷される画像の画質の劣化を防止することができる。
特開2000−318145号公報
しかしながら、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部などについては、印刷される画像の画質の劣化を十分に防止することができない場合があった。これは、媒体の端部に対して印刷を施すために、媒体の端部が、当該媒体を搬送する搬送ローラ等の搬送部から離れるためである。媒体の端部が搬送ローラ等の搬送部から離れる際に、媒体の端部が撓った状態となり、そのまま印刷部へと搬送されてしまう。このため、媒体の印刷面とノズルとの間のギャップが変動して、インクの到達位置に変位が生じてしまうことがあった。これによって、媒体の搬送方向の上流側端部または下流側端部において画質の劣化が生じることがあった。特に、最近は、処理速度を向上させるべく、キャリッジの移動速度が大幅なアップが図られている。このため、媒体の印刷面とノズルとのギャップ変動による画質劣化も無視し得ないものとなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化の抑制を図ることにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
搬送方向に沿って配置され、かつ媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けて液体を吐出する複数の前記ノズルと、
前記ノズルよりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記媒体を挟んで搬送する上流側搬送ローラ対、及び、前記ノズルよりも前記搬送方向の下流側に設けられ、前記媒体を挟んで搬送する下流側搬送ローラ対を有し、前記媒体を前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
前記上流側搬送ローラ対と前記下流側搬送ローラ対との何れか一方のローラ対によって前記媒体が挟まれた状態の媒体端部に、複数の前記ノズルの配置に沿って形成され、前記ノズルが前記媒体に対して一の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された液体によって前記媒体上に形成される第1パターンと、前記一の方向とは反対の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された液体によって前記媒体上に形成される第2パターンとの組を、前記第1パターンと前記第2パターンとのずれ量を異ならせて複数組有し、前記一の方向における前記液体の到達位置と、前記反対の方向における前記液体の到達位置とのずれを調整する調整用パターンを、前記ノズルの移動方向に複数形成するとともに、前記搬送方向に複数形成し、
前記調整用パターンそれぞれについて、前記複数組のうち、前記第1パターンと前記第2パターンとが相互に重なり合う最も適切な1組のパターンのずれ量を、調整値として設定し、前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出することにより、前記媒体端部における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整するコントローラであって、
何れか一方の前記ローラ対によって前記媒体が挟まれた第1の状態の前記媒体端部に、複数の前記調整用パターンのうち第1の調整用パターンを形成した後、前記搬送部により前記媒体を搬送して、前記第1の状態と同じローラ対によって前記媒体が挟まれた第2の状態の前記媒体端部に、第2の調整用パターンを前記第1の調整用パターンに対して前記移動方向に並べて形成するとともに、第3の調整用パターンを前記第1の調整用パターンに対して前記搬送方向に並べて形成するコントローラと、を備えた液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(A)媒体を所定の方向に沿って搬送する搬送部と、
(B)前記所定の方向に沿って配置され、かつ前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けて液体を吐出する複数のノズルと、
(C)前記複数のノズルのうちの一部のノズルから前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体上に第1の調整用パターンを形成した後、
前記搬送部により前記媒体を搬送してから、その後、前記複数のノズルのうちの前記一部のノズルとは異なる他のノズルから前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体上に、前記第1の調整用パターンに対して前記ノズルの移動方向に並べて第2の調整用パターンを形成するコントローラと、
(D)を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置にあっては、媒体が搬送される所定の方向に沿って配置された複数のノズルのちの一部のノズルから前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体上に第1の調整用パターンを形成した後、媒体を搬送して、その後、複数のノズルのうちの前記一部のノズルとは異なる他のノズルから媒体に向けて液体を吐出して媒体上に、第1の調整用パターンに対してノズルの移動方向に並べて第2の調整用パターンを形成することで、これら第1の調整用パターンおよび第2の調整用パターンに基づき、異なる位置に配置されたノズルについてそれぞれ個別にノズルから液体が吐出されるタイミングを調整して、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化の抑制を図ることができる。
かかる液体吐出装置にあっては、前記第1調整用パターンおよび前記第2調整用パターンのうちの少なくともいずれか一方は、前記ノズルが前記媒体に対して一の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された前記液体によって前記媒体上に形成された第1パターンと、前記ノズルが前記媒体に対して前記一の方向とは反対の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された前記液体によって前記媒体上に形成された第2パターンとを有していても良い。このような第1パターンおよび第2パターンを、第1調整用パターンおよび前記第2調整用パターンのうちの少なくともいずれか一方が有していれば、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化を簡単に抑制することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記第1パターンと前記第2パターンとが相互に近接して形成されても良い。このように第1パターンと第2パターンとが相互に近接して形成されれば、ノズルから液体が吐出されるタイミングを簡単に調整することができ、これにより、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化を簡単に抑制することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記第1パターンは、基準となるあるタイミングから所定幅遅れたタイミングにて前記ノズルから吐出された前記液体によって形成され、前記第2パターンは、前記基準となるあるタイミングから前記所定幅と同じ幅遅れたタイミングにて前記ノズルから吐出された前記液体によって形成されても良い。このように第1パターンおよび第2パターンが形成されることで、ノズルから液体が吐出されるタイミングを簡単に調整することができ、これにより、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化を簡単に抑制することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記第1パターンおよび前記第2パターンがそれぞれ複数形成され、前記所定幅がそれぞれ異なっても良い。このように第1パターンおよび第2パターンがそれぞれ複数形成され、所定幅がそれぞれ異なることで、ズルから液体が吐出されるタイミングをスムーズに調整して、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化を簡単に抑制することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記ノズルは、画像のデータに基づき前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体に画像を形成し、前記第1パターンおよび前記第2パターンを形成するために前記ノズルから前記液体が吐出される前記タイミングは、前記画像のデータに前記画像を構成する画素のデータとしてダミー画素データを用いて変更されても良い。このようにノズルから液体が吐出されるタイミングが、画像のデータに画像を構成する画素のデータとしてダミー画素データを用いて変更されることで、ノズルから液体が吐出されるタイミングを簡単に調整することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記液体として前記ノズルからインクが吐出されても良い。このように液体としてノズルからインクが吐出されれば、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化を抑制することができる。
媒体が搬送される方向に沿って配置され、かつ前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けて液体を吐出する複数のノズルのうちの一部のノズルから前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体上に第1の調整用パターンを形成し、
その後、前記媒体を搬送してから、前記複数のノズルのうちの前記一部のノズルとは異なる他のノズルから前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体上に、前記第1の調整用パターンに対して前記ノズルの移動方向に並べて第2の調整用パターンを形成することを特徴とする調整用パターンの形成方法。
===液体吐出装置の概要===
以下に本実施形態に係る液体吐出装置の実施の形態について説明する。ここでは、液体吐出装置として、媒体に向けてインクを吐出して印刷を施す印刷装置であるインクジェットプリンタ1を例にして説明する。図1〜図3は、そのインクジェットプリンタ1について説明したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部の構成を説明したものである。図4は、そのインクジェットプリンタ1のノズルを示したものである。図5は、そのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明したものである。
インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には、操作パネル2および排紙部3が設けられている。また、その背面部には、給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレイ7が設けられている。また、給紙部4には、カット紙などの媒体を保持するための給紙トレイ8が設けられている。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、左右方向に沿って相対的に移動可能に設けられている。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とが設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を左右方向(以下、キャリッジ移動方向ともいう)に沿って相対的に移動させるための駆動源である。タイミングベルト45は、プーリ44を介してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って案内する。
この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向(図中、前後方向。以下、搬送方向ともいう)に沿って搬送するための搬送ローラ17Aと、この搬送ローラ17Aを回転駆動させる搬送モータ15とが設けられている。
一方、キャリッジ41には、各種インクを収容したインクカートリッジ48と、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21とが設けられている。インクカートリッジ48は、例えば、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)などの各色のインクを収容しており、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部49に着脱可能に装着されている。また、ヘッド21は、本実施形態では、媒体Sに対してインクを吐出して印刷を施す。このために、ヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するためにノズルからインクを吸い出すポンプ装置31や、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するために、印刷を行わないとき(待機時など)にヘッド21のノズルを封止するキャッピング装置35などが設けられている。
次にこのインクジェットプリンタ1の搬送部について説明する。この搬送部には、図3に示すように、給紙ローラ13と、紙検知センサ53と、搬送ローラ17Aと、排紙ローラ17Bと、プラテン14と、フリーローラ18A、18Bとが設けられている。
印刷される媒体Sは、給紙トレイ8にセットされる。給紙トレイ8にセットされた媒体Sは、断面略D形状に成形された給紙ローラ13により、図中矢印A方向に沿って搬送されて、インクジェットプリンタ1の内部へと送られる。インクジェットプリンタ1の内部に送られてきた媒体Sは、紙検知センサ53と接触する。この紙検知センサ53は、給紙ローラ13と、搬送ローラ17Aとの間に設置されたもので、給紙ローラ13により給紙された媒体Sを検知する。
紙検知センサ53により検知された媒体Sは、搬送ローラ17Aによって、印刷が実施されるプラテン14へと順次搬送される。搬送ローラ17Aの対向位置には、フリーローラ18Aが設けられている。このフリーローラ18Aと搬送ローラ17Aとの間に、媒体Sを挟み込むことによって、媒体Sをスムーズに搬送する。これらのフリーローラ18Aと搬送ローラ17Aの組は、上流側搬送ローラ対を構成する。
プラテン14へと送り込まれた媒体Sは、ヘッド21から吐出されたインクによって順次印刷される。プラテン14は、ヘッド21と対向して設けられ、印刷される媒体Sを下側から支持する。
印刷が施された媒体Sは、排紙ローラ17Bにより順次、プリンタ外部へと排出される。排紙ローラ17Bは、搬送モータ15と同期に駆動されていて、当該排紙ローラ17Bに対向して設けられたフリーローラ18Bとの間に媒体Sを挟み込んで、媒体Sをプリンタ外部へと排出する。これらのフリーローラ18Bと排紙ローラ17Bの組は、下流側搬送ローラ対を構成する。
なお、本実施形態では、媒体Sの後端部を「上流側端部」とする。また、媒体Sの先端部を「下流側端部」とする。
<ヘッド>
図4は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯90からなるノズル列、即ちシアンノズル列211C、マゼンダノズル列211M、イエロノズル列211Y、ブラックノズル列211Kが設けられている。
各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯90は、所定の方向(ここでは、媒体Sの搬送方向)に沿って相互に間隔をあけて直線状に1列に配列されている。各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、ヘッド21の移動方向に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯90には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色のノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯90から吐出される。
<システム構成>
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図5に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、コントローラ126と、メインメモリ127と、通信インターフェース129と、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132とを備えている。
通信インターフェース129は、当該インクジェットプリンタ1が、例えばパーソナルコンピュータ等の外部のコンピュータ140とデータのやりとりを行うためのものである。通信インターフェース129は、外部のコンピュータ140と有線または無線等により通信可能に接続され、コンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信する。
バッファメモリ122には、通信インターフェース129により受信された印刷データ等の各種データが一時的に記憶される。また、イメージバッファ124には、バッファメモリ122に記憶された印刷データが順次記憶される。イメージバッファ124に記憶された印刷データは、順次、ヘッド駆動部132へと送られる。また、メインメモリ127は、ROMやRAM、EEPROMなどにより構成される。メインメモリ127には、当該インクジェットプリンタ1を制御するための各種プログラムや各種設定データなどが記憶される。
コントローラ126は、メインメモリ127から制御用プログラムや各設定データなどを読み出して、当該制御用プログラムや各種設定データに従ってインクジェットプリンタ1全体の制御を行う。また、コントローラ126には、ロータリ式エンコーダ134やリニア式エンコーダ51、紙検知センサ53などの各種センサからの検出信号が入力される。
コントローラ126は、外部のコンピュータ140から送られてきた印刷データ等の各種データが通信インターフェース129により受信されてバッファメモリ122に格納されると、その格納されたデータの中から必要な情報をバッファメモリ122から読み出す。コントローラ126は、その読み出した情報に基づき、リニア式エンコーダ51やロータリ式エンコーダ134からの出力を参照しながら、制御用プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御する。
キャリッジモータ制御部128は、コントローラ126からの命令に従って、キャリッジモータ42の回転方向や回転数、トルクなどを駆動制御する。搬送制御部130は、コントローラ126からの命令に従って、搬送ローラ17Aを回転駆動する搬送モータ15などを制御する。
ヘッド駆動部132は、コントローラ126からの命令に従って、イメージバッファ124に格納された印刷データに基づき、ヘッド21に設けられた各色のノズルを駆動制御する。
<駆動回路>
図6は、ヘッド21の駆動回路220の一例を示したものである。また、図7は、この駆動回路220の各信号を説明したタイミングチャートである。
この駆動回路220は、ヘッド21に設けられたノズル♯1〜♯90から各々インクを吐出するために設けられたもので、各ノズル♯1〜♯90にそれぞれ対応して設けられた90個のピエゾ素子PZT(1)〜(90)を駆動する。ピエゾ素子PZT(1)〜(90)の駆動は、当該駆動回路220に入力される印刷信号PRTSに基づき行われる。なお、同図中に各信号又は構成部の最後に付されたカッコ内の数字は、その信号又は構成部が対応するノズルの番号1〜90を示している。
本実施形態では、このような駆動回路220が、ヘッド21に設けられた各ノズル群211Y、211M、211C、211Kごとに個別に設けられている。すなわち、イエロノズル群211Y、マゼンダノズル群211M、シアンノズル群211Cおよびブラックノズル群211Kにそれぞれ対応して4つの駆動回路220が設けられている。
駆動回路220の構成について説明する。駆動回路220は、図6に示すように、駆動信号ODRVを発生する駆動信号生成回路222と、90個の第1シフトレジスタ224(1)〜(90)と、90個の第2シフトレジスタ226(1)〜(90)と、ラッチ回路群228と、データセレクタ230と、90個のスイッチSW(1)〜(90)とを備えている。
駆動信号生成回路222は、各ノズル♯1〜♯90に共通して用いられる駆動信号ODRVを生成する。この駆動信号ODRVは、各ノズル♯1〜♯90にそれぞれ対応して設けられた各ピエゾ素子PZT(1)〜(90)を駆動するための信号である。この駆動信号ODRVは、図7に示すように、一画素分の区間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)に複数のパルス、ここでは、第1パルスW1および第2パルスW2を有する信号である。駆動信号ODRVでは、これら複数のパルス(第1パルスW1および第2パルスW2)が所定の周期にて繰り返し発生する。駆動信号生成回路222で生成された駆動信号ODRVは、各スイッチSW(1)〜(90)に向けて出力されている。
一方、印刷信号PRTS(図6参照)は、各ピエゾ素子PZT(1)〜(90)を駆動するための90個の2ビットデータを含むデータ信号であり、各ノズル♯1〜♯90からのインクの吐出の有無や、吐出するインクの大きさなどを指示する信号である。このような印刷信号PRTSは、駆動回路220へとシリアル伝送され、そして、90個の第1シフトレジスタ224(1)〜(90)に入力される。次に、印刷信号PRTSは、第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に入力される。ここで、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)には、90個の2ビットデータのうち、1ビット目のデータがそれぞれ入力される。また、第2シフトレジスタ226(1)〜(90)には、90個の2ビットデータのうち、2ビット目のデータがそれぞれ入力される。
ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)および第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に格納されたデータをラッチして、「0(Low)」または「1(High)」の信号として取り出す。そして、ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)および第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に格納されたデータに基づき抽出された信号をそれぞれデータセレクタ230へと出力する。ラッチ回路群228のラッチタイミングは、当該ラッチ回路群228に入力されるラッチ信号(LAT)により制御される。すなわち、ラッチ回路群228に対して、ラッチ信号(LAT)として、図7に示すようなパルスが入力されると、ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)および第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に格納されたデータをラッチする。ラッチ回路群228は、ラッチ信号(LAT)としてパルスが入力される都度、ラッチする。
一方、データセレクタ230は、ラッチ回路群228から出力された信号(「0(Low)」または「1(High)」の信号)から、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)および第2シフトレジスタ226(1)〜(90)のうちのいずれか一方に対応する信号を選択して、印刷信号PRT(1)〜(90)として、スイッチSW(1)〜(90)にそれぞれ出力する。データセレクタ230が選択する信号の切り替えは、当該データセレクタ230に入力されるラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)の双方により行われる。
ここで、ラッチ信号(LAT信号)として、図7に示すようなパルスがデータセレクタ230に入力されると、データセレクタ230は、第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に格納されたデータに対応する信号を選択して、印刷信号PRT(1)〜(90)として、スイッチSW(1)〜(90)にそれぞれ出力する。また、チェンジ信号(CH信号)として、図7に示すようなパルスがデータセレクタ230に入力されると、データセレクタ230は、第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に格納されたデータに対応する信号から、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)に格納されたデータに対応する信号へと、選択する信号を切り替えて、印刷信号PRT(1)〜(90)として、スイッチSW(1)〜(90)に出力する。そして、再び、ラッチ信号(LAT信号)としてパルスが入力されたときには、データセレクタ230は、第1シフトレジスタ224(1)〜(90)に格納されたデータに対応する信号から、第2シフトレジスタ226(1)〜(90)に格納されたデータに対応する信号へと、選択する信号を切り替えて、印刷信号PRT(1)〜(90)として、スイッチSW(1)〜(90)に出力する。
ここで、ラッチ信号(LAT信号)には、図7に示すように、1画素単位の周期にてパルスが発生する。また、チェンジ信号(CH信号)には、図7に示すように、1画素分の周期のちょうど真ん中のタイミングにてパルスが発生する。このことから、スイッチSW(1)〜(90)には、それぞれ1画素分に対応する2ビットのデータがシリアルに伝送されることになる。すなわち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータが、1画素分の周期毎に、印刷信号PRT(1)〜(90)として、スイッチSW(1)〜(90)にそれぞれ入力される。
スイッチSW(1)〜(90)は、データセレクタ230から出力された印刷信号PRT(1)〜(90)、即ち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータに基づき、駆動信号生成回路222から入力された駆動信号ODRVを通過させるか否かを決定する。すなわち、印刷信号PRT(i)のレベルが「1(High)」のときには、駆動信号ODRVの対応する駆動パルス(第1パルスW1または第2パルスW2)をそのまま通過させて実駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0(Low)」のときには、スイッチSW(1)〜(90)は、駆動信号ODRVの対応する駆動パルス(第1パルスW1または第2パルスW2)を遮断する。
したがって、スイッチSW(1)〜(90)からピエゾ素子PZT(1)〜(90)へと入力される実駆動信号DRV(i)は、図7に示すように、データセレクタ230からスイッチSW(1)〜(90)に対して入力される印刷信号PRT(1)〜(90)、即ち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータに応じて異なる。
<PTS信号>
ラッチ回路群228またはデータセレクタ230に入力されるラッチ信号(LAT信号)は、PTS(Pulse Timing Signal)信号に基づき生成される。また、チェンジ信号(CH信号)は、このようにPTS信号に基づき生成されたラッチ信号(LAT信号)に基づき生成される。このPTS信号は、これらラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)においてパルスが発生するタイミングを規定する信号である。
図8は、PTS信号と、ラッチ信号(LAT信号)と、チェンジ信号(CH信号)とのタイミングの関係を詳しく説明したものである。PTS信号は、所定の周期T0にてパルスが発生する。ラッチ信号(LAT信号)は、このPTS信号に発生したパルスに基づき、これに呼応して直ちパルスが発生する。また、チェンジ信号(CH信号)は、このようにしてラッチ信号に発生したパルスに基づき、ラッチ信号のパルスが発生してから所定時間遅れたタイミングにてパルスが発生する。これらラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)の各パルスは、PTS信号でパルスが発生する都度、発生する。
このPTS信号は、本実施形態では、コントローラ126により生成される。コントローラ126は、リニア式エンコーダ51からの出力パルスに基づきPTS信号を生成する。すなわち、PTS信号は、キャリッジ41の移動量に応じて発生する。コントローラ126にて生成されたPTS信号は、ヘッド駆動部132へと出力される。ヘッド駆動部132では、コントローラ126から出力されたPTS信号に基づき、ラッチ信号(LAT信号)が生成される。また、このラッチ信号(LAT信号)に基づきチェンジ信号(CH信号)が生成され、原駆動信号生成回路222にて原駆動信号ODRVが生成される。
===従来の問題点===
ところで、このようなインクジェットプリンタ1にあっては、搬送される媒体Sの上流側端部(なお、本実施形態では、媒体Sの「後端部」に相当)または下流側端部(なお、本実施形態では、媒体Sの「先端部」に相当)については、印刷される画像の画質の劣化を十分に防止することができない場合があった。これは、媒体Sの上流側端部または下流側端部に対して印刷を施す際に、媒体Sの上流側端部または下流側端部が若干浮き上がってしまうためである。このようにして媒体Sの上流側端部または下流側端部が印刷位置から若干浮き上がるのは、媒体Sを搬送する搬送ローラ17A等から媒体の上流側端部または下流側端部が離れているためである。つまり、媒体Sに対して印刷を開始した初期の段階では、媒体Sの下流側端部が未だ搬送ローラ17A等に接触しておらず、媒体Sの下流側端部が搬送ローラ17A等から離れた状態にある。このため、媒体Sの下流側端部に対して印刷を施す際に、媒体Sの下流側端部が印刷位置から若干浮き上がることがあった。また、媒体Sに対して印刷を終了する間際においては、媒体Sの上流側端部が搬送ローラ17A等から離れた状態となる。このため、媒体Sの上流側端部に対して印刷を施す際に、媒体Sの上流側端部が印刷位置から若干浮き上がることがあった。
このようにして媒体Sの上流側端部または下流側端部が印刷位置から若干浮き上がった状態にて、媒体Sの上流側端部または下流側端部に印刷を施した場合に、媒体Sの印刷面とノズルとの間のギャップが変動してしまう。このように媒体Sの印刷面とノズル♯1〜♯90との間のギャップが変動してしまうと、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクの到達位置がずれ、媒体Sの上流側端部または下流側端部の画質劣化を招いてしまうことがあった。特に、最近は、印刷処理速度の向上を図るべく、キャリッジ41の移動速度の大幅なアップが実施されている。このため、媒体Sの印刷面とノズル♯1〜♯90とのギャップ変動による画質劣化も無視し得ないものとなっていた。
===ヘッドと印刷面のギャップ===
図9A〜図9Cは、媒体Sに対して印刷が施されるときのヘッド21と印刷面との間のギャップについて説明したものである。
媒体Sは、印刷されるときに、図9Aに示すように、搬送方向の上流側に配設された搬送ローラ17Aとフリーローラ18Aとの間に挟まれてプラテン14へと送られて、さらに、搬送方向の下流側に配設された排紙ローラ17Bとフリーローラ18Bとの間に挟まれて排紙側へと順次搬送される。
そして、媒体Sへの印刷が進み、媒体Sの上流側端部S1が搬送ローラ17Aとフリーローラ18Aとの間から離れると、図9Bに示すように、媒体Sの上流側端部S1が撓んだ状態となることがある。上流側端部S1が撓んだ媒体Sは、撓んだ状態のまま、排紙ローラ17Bとフリーローラ18Bとの間に挟まれて排紙側へと搬送される。
このため、ヘッド21の下方のプラテン14上を通過するときに、媒体Sの上流側端部S1は撓んだ状態のままとなる場合があり、図9Cに示すように、搬送方向上流側のヘッド21と媒体Sの印刷面との間のギャップGP2と、搬送方向下流側のヘッド21と媒体Sの印刷面との間のギャップGP1とが異なることがあった。搬送方向上流側のヘッド21と媒体Sの印刷面との間のギャップGP2は、媒体Sの上流側端部S1が撓んだことによって、搬送方向下流側のヘッド21と媒体Sの印刷面との間のギャップGP1よりも小さくなっている。このため、搬送方向上流側に位置するノズル、例えば、ノズル♯90などから吐出されたインクの到達位置にずれが発生した。
特に、キャリッジ41を媒体Sに対して相対的に往復移動させながら、ノズル♯1〜♯90からそれぞれインクを吐出した場合には、キャリッジ41が一の方向へと移動しているときに(キャリッジ41が往路を移動しているときに)、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが到達する媒体S上の位置と、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動しているときに(キャリッジ41が復路を移動しているときに)、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが到達する媒体S上の位置とが、大きくずれることになった。
なお、図9A〜図9Cでは、媒体Sの上流側端部S1が撓んだ状態となる場合を例にして説明したが、媒体Sの下流側端部(先端部)についても同様に、撓んだ状態となる場合がある。
<インク到達位置のずれ>
図10は、キャリッジ41を往復移動させた場合のインクの到達位置のずれについて説明したものである。
キャリッジ41が一の方向、即ち、ここでは、例えば、右方向に移動しているとき(往路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置と、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向、即ち、ここでは、例えば、左方向に移動しているとき(復路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置とは、通常、「Bi−d調整」と呼ばれる調整方法により、ポイントP1にて一致するように調整される。
しかし、前述したように、媒体Sの上流側端部S1が撓んでプラテン14から浮き上がった状態にある場合には、媒体Sの上流側端部S1の印刷面とヘッド21とのギャップが小さくなるから、キャリッジ41が一の方向、即ち、ここでは、例えば、右方向に移動しているとき(往路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置と、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向、即ち、ここでは、例えば、左方向に移動しているとき(復路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置とがそれぞれずれることになり、このため、ポイントP1にて一致しなくなってしまった。つまり、同図に示すように、ギャップ変動前の媒体Sの高さ方向の位置を『H1』とする。そして、ギャップ変動後の媒体Sの高さ方向の位置を『H2』とすると、キャリッジ41が一の方向、即ち、ここでは、例えば、右方向に移動しているとき(往路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置は、ポイントP2となる。他方、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向、即ち、ここでは、例えば、左方向に移動しているとき(復路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置は、ポイントP3となる。
このようにして、キャリッジ41が一の方向、即ち、ここでは、例えば、右方向に移動しているとき(往路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置(ポイントP2)と、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向、即ち、ここでは、例えば、左方向に移動しているとき(復路)に、ノズル♯1〜♯90から吐出されたインクが媒体Sに到達する位置(ポイントP3)とが相互にずれることになるから、媒体Sの高さ位置『H2』においてもポイントP1にて一致させるためには、別途調整が必要となる。
===調整方法===
そこで、本実施形態では、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部に対して印刷を施す場合には、ノズルから吐出されたインクの到達位置に大きなずれが生じないように、ノズルからインクが吐出されるタイミングをずらして、インクの到達位置を調整する必要がある。本実施形態では、「画素ずらし」と呼ばれる手法を利用することによって、ノズルからインクが吐出されるタイミングを変更する。以下にこの「画素ずらし」について詳しく説明する。
<画素ずらしの概要>
図11は、この「画素ずらし」の概要について説明したものである。この「画素ずらし」では、印刷しようとする画像のデータに、当該画像を構成する画素のデータとしてダミー画素データを用いることによって、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングを調整する。具体的には、同図に示すように、印刷しようとする画像の画素データにダミー画素データを付加して、これにより作成されたデータを用いて、ノズル♯1〜♯90からインクを吐出する。
ここで、ダミー画素データは、印刷しようとする画像の画素データの左右両側に付加される。同図の(1)に示すように、画素ずらしを行わない場合に、例えば、印刷しようとする画像の画素データの左右両側にそれぞれ3画素分ずつ、ダミー画素データA1〜A3、B1〜B3を付加するとする。
そして、例えば、同図の(2)に示すように、印刷しようとする画像の画素データを左方向に1画素分ずらしたい場合には、印刷しようとする画像の画素データの左側には、2画素分のダミー画素データA1〜A2を付加する一方、印刷しようとする画像の画素データの右側には、4画素分のダミー画素データB1〜B4を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データを左方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズルから♯1〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングがずれることになる。
また、例えば、同図の(3)に示すように、印刷しようとする画像の画素データを右方向に1画素分ずらしたい場合には、印刷しようとする画像の画素データの左側には、4画素分のダミー画素データA1〜A4を付加する一方、印刷しようとする画像の画素データの右側には、2画素分のダミー画素データB1〜B2を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データを右方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズルから♯1〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングがずれることになる。
<実際の適用例>
図12A〜図12Dは、媒体Sとヘッド21との間の配置例について説明したものである。図12Aは、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯1〜♯90の下方に差し掛かっていない状態について説明したものである。図12Bは、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯61〜♯90の下方に差し掛かっている状態について説明したものである。図12Cは、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯31〜♯90の下方に差し掛かっている状態について説明したものである。図12Dは、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯1〜♯90の下方に差し掛かっている状態について説明したものである。
図13A〜図13Dは、図12A〜図12Dの各配置例における「画素ずらし」の一実施例について説明したものである。図13Aは、図12Aに対応する「画素ずらし」の一実施例について説明している。図13Bは、図12Bに対応する「画素ずらし」の一実施例について説明している。図13Cは、図12Cに対応する「画素ずらし」の一実施例について説明している。図13Dは、図12Dに対応する「画素ずらし」の一実施例について説明している。
本実施形態では、「画素ずらし」を実施するにあたって、90個のノズル♯1〜♯90を3つのグループに分けている。すなわち、ノズル♯1〜♯30の第1グループと、ノズル♯31〜♯60の第2グループと、ノズル♯61〜♯90の第3グループとの3つのグループに分けている。そして、これら3つの第1〜第3グループにそれぞれ異なるずらし量を設定する。
(1)第1ステップ
まず、図12Aに示すように、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯1〜♯90の下方に差し掛かっていない場合には、ヘッド21のノズル♯1〜♯90と媒体Sの印刷面との間のギャップは変動していないことから、ノズル♯1〜♯90については、「画素ずらし」は実施されない。すなわち、例えば、図13Aに示すように、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左右両側にそれぞれ同じ数のダミー画素データA1〜A3、B1〜B3が付加される。ここでは、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左右両側にそれぞれ3画素ずつ、ダミー画素データA1〜A3、B1〜B3が付加されている。
(2)第2ステップ
次に、図12Bに示すように、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯61〜♯90の第3グループの下方に差し掛かっている場合について説明する。この場合、ヘッド21のノズル♯1〜♯60の第1および第2グループと媒体Sの印刷面との間のギャップは大きく変動していないものの、ヘッド21のノズル♯61〜♯90と媒体Sの印刷面との間のギャップは小さくなり変動している。このことから、ノズル♯1〜♯60については、「画素ずらし」は実施しないものの、ノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」を実施する。
すなわち、図13Bの(1)に示すように、ノズル♯1〜♯60については、「画素ずらし」は、実施しないことから、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左右両側にそれぞれ同じ数のダミー画素データA1〜A3、B1〜B3が付加される。一方、ノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」を実施する。ここで、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)と、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)とで、それぞれダミー画素データの配置方法が異なる。
つまり、図13Bの(2)に示すように、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、4画素分のダミー画素データA1〜A4を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、2画素分のダミー画素データB1〜B2を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を右方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズルから♯61〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されるタイミングが1画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯61〜♯90から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
また、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、2画素分のダミー画素データA1〜A2を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、4画素分のダミー画素データB1〜B4を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を左方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯61〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されるタイミングが1画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯61〜♯90から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
(3)第3ステップ
さらに、図12Cに示すように、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯31〜♯90の下方に差し掛かっている場合には、ヘッド21のノズル♯1〜♯30と媒体Sの印刷面との間のギャップは大きく変動していないものの、ヘッド21のノズル♯30〜♯90と媒体Sの印刷面との間のギャップは小さくなり変動している。このことから、ノズル♯1〜♯30については、「画素ずらし」は実施しないものの、ノズル♯31〜♯90については、「画素ずらし」を実施する。
すなわち、図13Cの(1)に示すように、ノズル♯1〜♯30については、「画素ずらし」は、実施しないことから、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左右両側にそれぞれ同じ数のダミー画素データA1〜A3、B1〜B3が付加される。一方、ノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」を実施することから、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左右両側のダミー画素データの数を調整する。ここで、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)と、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)とでは、それぞれダミー画素データの配置方法が異なる。また、本実施形態では、ノズル♯31〜♯60の第2グループと、ノズル♯61〜♯90の第3グループとでは、ずらし量が異なる。
つまり、ノズル♯31〜♯60の第2グループの場合には、図13Cの(2)に示すように、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)に、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、4画素分のダミー画素データA1〜A4を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、2画素分のダミー画素データB1〜B2を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を右方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯31〜♯60からインクを吐出した場合には、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されるタイミングが1画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯31〜♯60から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
また、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、2画素分のダミー画素データA1〜A2を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、4画素分のダミー画素データB1〜B4を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を左方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯31〜♯60からインクを吐出した場合には、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されるタイミングが1画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯31〜♯60から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
他方、ノズル♯61〜♯90の第3グループの場合には、図13Cの(3)に示すように、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)に、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、5画素分のダミー画素データA1〜A5を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、1画素分のダミー画素データB1を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を右方向に2画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯61〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されるタイミングが2画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯61〜♯90から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
また、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、1画素分のダミー画素データA1を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、5画素分のダミー画素データB1〜B5を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を左方向に2画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯61〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されるタイミングが2画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯61〜♯90から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
(4)第4ステップ
そして、図12Dに示すように、媒体Sの上流側端部S1がノズル♯1〜♯90の下方に差し掛かっている場合には、ノズル♯1〜♯90の全てが、媒体Sの印刷面との間のギャップが小さくなっていることから、「画素ずらし」を実施する。ここでは、ノズル♯1〜♯30の第1グループと、ノズル♯31〜♯60の第2グループと、ノズル♯61〜♯90の第3グループとについて、それぞれ異なるずらし量に設定する。
すなわち、ノズル♯1〜♯30の第1グループについては、図13Dの(1)に示すように、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)に、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、4画素分のダミー画素データA1〜A4を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、2画素分のダミー画素データB1〜B2を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を右方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯1〜♯30からインクを吐出した場合には、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されるタイミングが1画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯1〜♯30から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
一方、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、2画素分のダミー画素データA1〜A2を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、4画素分のダミー画素データB1〜B4を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を左方向に1画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯31〜♯60からインクを吐出した場合には、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されるタイミングが1画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯1〜♯30から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
また、ノズル♯31〜♯60の第2グループについては、図13Dの(2)に示すように、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)に、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、5画素分のダミー画素データA1〜A5を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、1画素分のダミー画素データB1を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を右方向に2画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯31〜♯60からインクを吐出した場合には、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されるタイミングが2画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯31〜♯60から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
一方、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、1画素分のダミー画素データA1を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、5画素分のダミー画素データB1〜B5を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を左方向に2画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯31〜♯60からインクを吐出した場合には、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されるタイミングが2画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯31〜♯60から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
また、ノズル♯61〜♯90の第3グループについては、図13Dの(3)に示すように、キャリッジ41が一の方向へ移動する場合(往路の場合)に、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側に、6画素分のダミー画素データA1〜A6を付加する。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、ダミー画素データは付加しない。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を右方向に3画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯61〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されるタイミングが3画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯61〜♯90から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
一方、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動する場合(復路の場合)には、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の左側には、ダミー画素データを付加しない。他方、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」の右側には、6画素分のダミー画素データB1〜B6を付加する。これによって、印刷しようとする画像の画素データ「1」〜「N5」を左方向に3画素分ずらすことができる。このことから、当該データに基づき各ノズル♯61〜♯90からインクを吐出した場合には、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されるタイミングが2画素分ずれることになる。これによって、ノズル♯61〜♯90から吐出されるインクの到達位置を調整することができる。
<補足>
図12A〜図12Dでは、媒体Sの上流側端部S1が撓んだ状態となる場合を例にして説明したが、媒体Sの下流側端部(先端部)についても同様に、撓んだ状態となる場合がある。このように媒体Sの下流側端部(先端部)が撓んだ状態となった場合でも、図13A〜図13Dにて説明した手法により対応可能である。
===その他の調整方法===
前述した実施の形態では、「画素ずらし」と呼ばれる方法により、ノズルからインクが吐出されるタイミングをずらしてインクの到達位置の調整を行っていたが、ノズルからインクが吐出されるタイミングをずらす方法としては、他の方法がある。その中の1つに「波形ずらし」と呼ばれる方法がある。この「波形ずらし」について詳しく説明する。
<波形ずらしの概要>
この「波形ずらし」では、ラッチ信号LATを出力するタイミングをずらす。これにより、原駆動信号発生部221から原駆動信号ODRVが出力されるタイミングを変更して、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングを調整する。
図14は、この「波形ずらし」の概要について簡単に説明したものである。「波形ずらし」では、PTS信号に基づき生成されるラッチ信号LATに発生するパルスを、例えば、同図に示すように、Δtmだけ遅らせるなどしてずらす。つまり、PTS信号にパルスが発生したときに、これに呼応して直ちにラッチ信号LATにパルスを発生させるのではなく、例えば、Δtmなど遅らせるなどして、ラッチ信号LATにパルスが発生するタイミングをずらす。なお、ここで、PTS信号に発生するパルスにより規定されるタイミングは、「基準となるあるタイミング」に相当する。
このようにしてラッチ信号LATにパルスが発生するタイミングが遅れることによって、原駆動信号発生部221から出力される原駆動信号ODRVもΔtmだけずれることになる。これによって、ピエゾ素子に原駆動信号ODRVが供給されるタイミングが遅れ、ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングがずれることになる。
このことから、ラッチ信号LATに発生するパルスが遅れる時間幅Δtmを適当に設定すれば、図10にて説明したように、ノズル♯1〜♯90と媒体Sの印刷面との間のギャップが変動しても、往路および復路においてノズル♯1〜♯90から吐出されたインクの到達位置が相互に一致するように調整することができる。
===実際の適用例===
前述した「波形ずらし」にあっては、ラッチ信号LATにおいてパルスが発生するタイミングを遅らせて、ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングの調整が行われている。この場合、ノズル♯1〜♯90からインクが吐出されるタイミングは、同一のラッチ信号LATにより規定されることから、ほぼ等しくなる。しかしながら、ノズル♯1〜♯90と印刷面との間のギャップは、ノズル♯1〜♯90の位置に応じてそれぞれ異なる。このため、ノズル♯1〜♯90からほぼ同一のタイミングでインクが吐出されても往路および復路においてインクの到達位置が相互に一致するように調整を行うためには、ノズル♯1〜♯90の位置に応じて個別にインクの吐出タイミングをずらすべく「波形ずらし」を行うのが望ましい。
そこで、ここでは、ノズル♯1〜♯90についてなるべく個別に「波形ずらし」を行うために、ノズル♯1〜♯90を3つのグループに分けて、各グループ毎に「波形ずらし」を行う。なお、ここでは、ノズル♯1〜♯90について、ノズル♯1〜♯30の第1グループと、ノズル♯31〜♯60の第2グループと、ノズル♯61〜♯90の第3グループとに分けた場合を例に説明する。
<回路構成例>
図15は、ノズル♯1〜♯90を3つのグループに分けて「波形ずらし」を行うための構成の一例について説明したものである。ノズル♯1〜♯90を3つのグループに分けてそれぞれ「波形ずらし」を行うためには、グループ毎に個別に駆動回路220を備えなくてはならない。そこで、ここでは、ノズル♯1〜♯90の駆動回路220として、3つの駆動回路、即ち、第1駆動回路220Aと、第2駆動回路220Bと、第3駆動回路220Cとを備えている。第1駆動回路220Aは、ノズル♯1〜♯30を駆動する。第2駆動回路220Bは、ノズル♯31〜♯60を駆動する。第3駆動回路220Cは、ノズル♯61〜♯90を駆動する。
これら第1駆動回路220A、第2駆動回路220Bおよび第3駆動回路220Cは、図6にて説明した駆動回路220と同様の構成をそれぞれ有している。すなわち、第1駆動回路220A、第2駆動回路220Bおよび第3駆動回路220Cには、ノズル♯1〜♯30、ノズル♯31〜♯60またはノズル♯61〜♯90にそれぞれ対応して設けられたピエゾ素子PZT(1)〜(30)、PZT(31)〜(60)またはPZT(61)〜(90)を駆動するための駆動信号生成回路222やデータセレクタ230、ラッチ回路群228、第1シフトレジスタ224、第2シフトレジスタ226などが設けられている。
そして、これら第1駆動回路220A、第2駆動回路220Bまたは第3駆動回路220Cにそれぞれ設けられた駆動信号生成回路222やデータセレクタ230、ラッチ回路群228、第1シフトレジスタ224、第2シフトレジスタ226などを駆動するための第1〜第3ラッチ信号LAT1、LAT2、LAT3が、第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cからそれぞれ出力されている。
第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cには、コントローラ126から出力されたPTS信号が入力されている。第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cは、コントローラ126から出力されたPTS信号に基づき、第1〜第3ラッチ信号LAT1、LAT2、LAT3をそれぞれ個別に生成する。
ここで、これら第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cは、ラッチ信号LAT1、LAT2、LAT3により規定されるタイミングをそれぞれ個別に変更することができる。つまり、第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cは、コントローラ126から出力されたPTS信号により規定されたタイミングに基づき本来規定されるべきタイミングからずれたタイミングを規定する信号を第1〜第3ラッチ信号LAT1、LAT2、LAT3としてそれぞれ生成することができる。
<ラッチ信号>
図16は、これら第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cにより生成される第1〜第3ラッチ信号LAT1、LAT2、LAT3について説明したものである。
タイミングが変更されていないラッチ信号LAT0は、PTS信号に発生したパルスWtに呼応して直ち発生するパルスWt0を有している。一方、第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bまたは第3信号出力部232Cによりタイミングが変更された第1ラッチ信号LAT1、第2ラッチ信号LAT2、および第3ラッチ信号LAT3は、タイミングが変更されていないラッチ信号LAT0に比べて遅れたタイミングにて発生するパルスWt1、Wt2、Wt3をそれぞれ有する。
ここで、第1ラッチ信号LAT1は、タイミングが変更されていないラッチ信号LAT0に比べて時間差Δtm1だけ遅れたタイミングにて発生するパルスWt1を有している。また、第2ラッチ信号LAT2は、タイミングが変更されていないラッチ信号LAT0に比べて時間差Δtm2だけ遅れたタイミングにて発生するパルスWt2を有している。また、第3ラッチ信号LAT3は、タイミングが変更されていないラッチ信号LAT0に比べて時間差Δtm3だけ遅れたタイミングにて発生するパルスWt3を有している。
このようにして第1信号出力部232A、第2信号出力部232Bおよび第3信号出力部232Cは、第1ラッチ信号LAT1、第2ラッチ信号LAT2または第3ラッチ信号LAT3をそれぞれ個別に時間差Δtm1、Δtm2、Δtm3だけタイミングを遅らせて生成することができる。
===調整用パターン===
ここで、「画素ずらし」のための適切な調整値を取得するために媒体上に形成される調整用パターンについて説明する。図17は、この調整用パターンの一例について説明したものである。
ここで、調整用パターンは、同図に示すように、第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fと、第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fとを有している。第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fは、キャリッジ41が一の方向へと移動しているときに、ノズル♯1〜♯90の全部または一部から吐出されたインクによって形成される。第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fは、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動しているときに、ノズル♯1〜♯90の全部または一部から吐出されたインクによって形成される。
ここでは、第1パターンとして、6つの第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fが形成される。また、第2パターンとして、6つの第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fが形成される。第1パターンとして形成される6つの第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fは、それぞれ「画素ずらし」のずらし方が異なっている。つまり、具体的には、例えば、左から1番目の第1パターン80Aは、「画素ずらし」を行わなかった場合のパターンを示す。また、左から2番目の第1パターン80Bは、右方向に1画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。また、左から3番目の第1パターン80Cは、右方向に2画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。また、左から4番目の第1パターン80Dは、右方向に3画素分の「画素ずらし」を行ったときのパターンを示す。また、左から5番目の第1パターン80Eは、右方向に4画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。また、1番右の第1パターン80Fは、右方向に5画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。
また、第2パターンとして形成される6つの第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fについても同様に、それぞれ「画素ずらし」のずらし方が異なっている。つまり、具体的には、例えば、左から1番目の第2パターン82Aは、「画素ずらし」を行わなかった場合のパターンを示す。また、左から2番目の第2パターン82Bは、左方向に1画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。また、左から3番目の第2パターン82Cは、左方向に2画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。また、左から4番目の第2パターン82Dは、左方向に3画素分の「画素ずらし」を行ったときのパターンを示す。また、左から5番目の第2パターン82Eは、左方向に4画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。また、1番右の第2パターン82Fは、左方向に5画素分の「画素ずらし」を行った場合のパターンを示す。
ここで、左から1番目の第1パターン80Aと第2パターン82Aは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成されている。また、左から2番目の第1パターン80Bと第2パターン82Bは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成されている。また、左から3番目の第1パターン80Cと第2パターン82Cは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成されている。また、左から4番目の第1パターン80Dと第2パターン82Dは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成されている。また、左から5番目の第1パターン80Eと第2パターン82Eは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成されている。また、左から6番目の第1パターン80Fと第2パターン82Fは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成されている。
そして、左から1番目の第1パターン80Aと第2パターン82Aとは、1組のパターン84Aとなっている。また、左から2番目の第1パターン80Bと第2パターン82Bとも、1組のパターン84Bとなっている。また、左から3番目の第1パターン80Cと第2パターン82Cとも、1組のパターン84Cとなっている。また、左から4番目の第1パターン80Dと第2パターン82Dとも、1組のパターン84Dとなっている。また、左から5番目の第1パターン80Eと第2パターン82Eとも、1組のパターン84Eとなっている。また、左から6番目の第1パターン80Fと第2パターン82Fとも、1組のパターン84Fとなっている。
「画素ずらし」のための適切な調整値を取得するときには、これら6組のパターン84A、84B、84C、84D、84E、84Fの中から最も適切な1組のパターンを選出する。ここでは、キャリッジ41が一の方向へと移動しているときに、ノズル♯1〜♯90の全部または一部から吐出されたインクによって形成された第1パターンと、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動しているときに、ノズル♯1〜♯90の全部または一部から吐出されたインクによって形成された第2パターンとが相互に重なり合うような組のパターンを選出する。すなわち、ここで選出されるべき組のパターンとしては、左から4番目の組のパターン84Dなどである。
本実施形態では、これら6組のパターン84A、84B、84C、84D、84E、84Fに各々対応して符合(A)〜(F)が付されている。「画素ずらし」のための適切な調整値を設定する場合には、最も適切な1組のパターンに対応する符合を入力する。すなわち、ここでは、左から4番目の組のパターン84Dに対応する符合(D)を最も適切な調整値として設定する。
なお、ここでは、「画素ずらし」により調整用パターンとして、第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fと、第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fとを形成していたが、これら第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80F、および第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fについては、「波形ずらし」により形成しても良い。
===実際の調整用パターンの形成方法===
図18は、実際の調整用パターンの形成方法の一例について説明したものである。ここでは、12個の調整用パターン、即ち第1〜第12調整用パターン86A、86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lが媒体Sに形成される。これら第1〜第12調整用パターン86A、86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lは、媒体Sの上流側端部S1付近に形成される。なお、ここでは、媒体Sの上流側端部S1が撓んだ場合の調整例について説明するが、媒体Sの下流側端部(先端部)が撓んむ場合においても、同様の調整用パターンを形成して調整を行うことができる。
そして、これら第1〜第12調整用パターン86A、86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lは、それぞれ、例えば、図17にて説明したような、第1パターンと、第2パターンとを有している。
同図中には、第1調整用パターン86Aについて詳しく示している。第1調整用パターン86Aは、例えば、6つの第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fと、同じく6つの第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fとを有している。第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fは、キャリッジ41が一の方向へと移動しているときに吐出されたインクによって形成されたパターンである。これらの第1パターン80A、80B、80C、80D、80E、80Fは、それぞれ「画素ずらし」のずらし方が異なっている。また、第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fは、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動しているときに吐出されたインクによって形成されたパターンである。これらの第2パターン82A、82B、82C、82D、82E、82Fは、それぞれ「画素ずらし」のずらし方が異なっている。
第1パターン80Aと第2パターン82Aは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成され、1組のパターン84Aを構成している。また、第1パターン80Bと第2パターン82Bは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成され、1組のパターン84Bを構成している。また、第1パターン80Cと第2パターン82Cは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成され、1組のパターン84Cを構成している。また、第1パターン80Dと第2パターン82Dは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成され、1組のパターン84Dを構成している。また、第1パターン80Eと第2パターン82Eは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成され、1組のパターン84Eを構成している。また、第1パターン80Fと第2パターン82Fは、相互に同じずれ量の「画素ずらし」が行われて形成され、1組のパターン84Fを構成している。
そして、これら6組のパターン84A、84B、84C、84D、84E、84Fの中から最も適切な1組のパターンを選出する。ここで選出する1組のパターンとしては、例えば、キャリッジ41が一の方向へと移動しているときに吐出されたインクによって形成された第1パターンと、キャリッジ41が一の方向とは反対の方向へと移動しているときに吐出されたインクによって形成された第2パターンとが相互に重なり合うような組のパターンを選出する。
他の調整用パターン、即ち第2〜第12調整用パターン86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lについても、第1調整用パターン86Aと同様に第1パターンと第2パターンとを有する。そして、各調整用パターン86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86L毎に、それぞれ適切な1組のパターンを選出する。
<各調整用パターンの形成方法>
ここで、各調整用パターン(第1〜第12調整用パターン)86A、86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lの形成方法について説明する。
ここで、第1調整用パターン86A、第4調整用パターン86D、第7調整用パターン86Gおよび第10調整用パターン86Jは、ノズル♯61〜♯90から吐出されたインクによって形成される。また、第2調整用パターン86B、第5調整用パターン86E、第8調整用パターン86Hおよび第11調整用パターン86Kは、ノズル♯31〜♯60から吐出されたインクによって形成される。また、第3調整用パターン86C、第6調整用パターン86F、第9調整用パターン86Iおよび第12調整用パターン86Lは、ノズル♯1〜♯30から吐出されたインクによって形成される。
第1調整用パターン86Aは、媒体Sに対してノズル♯1〜♯90が同図中の「パス1」に対応する位置に配置されたときに、ノズル♯61〜♯90から吐出されたインクによって形成される。
このようにして第1調整用パターン86Aが形成された後、次に、媒体Sを所定量搬送する。ここでは、媒体Sが搬送される所定量は、ノズル30個分の距離に設定されている。媒体Sが搬送された後、ノズル♯1〜♯90は、媒体Sに対して同図中の「パス2」に対応する位置に配置される。このときに、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されて、第2調整用パターン86Bが形成される。また、このときに、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されて、第4調整用パターン86Dが形成される。なお、この場合、第1調整用パターン86Aが「第1の調整用パターン」に相当し、第2調整用パターン86Bが「第2の調整用パターン」に相当する。
こうして第2調整用パターン86Bおよび第4調整用パターン86Dが形成された後、再び、媒体Sをノズル30個分の距離だけ搬送して、ノズル♯1〜♯90を媒体Sに対して同図中の「パス3」に対応する位置に配置する。このときに、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されて、第3調整用パターン86Cが形成される。また、このときに、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されて、第5調整用パターン86Eが形成される。また、このときに、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されて、第7調整用パターン86Gが形成される。なお、この場合、第2調整用パターン86Bおよび第4調整用パターン86Dが「第1の調整用パターン」に相当し、第3調整用パターン86Cおよび第5調整用パターン86Eが「第2の調整用パターン」に相当する。
そして、このように第3調整用パターン86C、第5調整用パターン86Eおよび第7調整用パターン86Gが形成された後、再び、媒体Sをノズル30個分の距離だけ搬送して、ノズル♯1〜♯90を媒体Sに対して同図中の「パス4」に対応する位置に配置する。このときに、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されて、第6調整用パターン86Fが形成される。また、このときに、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されて、第8調整用パターン86Hが形成される。また、このときに、ノズル♯61〜♯90からインクが吐出されて、第10調整用パターン86Jが形成される。なお、この場合、第5調整用パターン86Eおよび第7調整用パターン86Gが「第1の調整用パターン」に相当し、第6調整用パターン86Fおよび第8調整用パターン86Hが「第2の調整用パターン」に相当する。
このようにして第6調整用パターン86F、第8調整用パターン86Hおよび第10調整用パターン86Jが形成された後、再び、媒体Sをノズル30個分の距離だけ搬送して、ノズル♯1〜♯90を媒体Sに対して同図中の「パス5」に対応する位置に配置する。このときに、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されて、第9調整用パターン86Iが形成される。また、このときに、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されて、第11調整用パターン86Kが形成される。なお、この場合、第8調整用パターン86Hおよび第10調整用パターン86Jが「第1の調整用パターン」に相当し、第9調整用パターン86Iおよび第11調整用パターン86Kが「第2の調整用パターン」に相当する。
そして、第9調整用パターン86Iおよび第11調整用パターン86Kが形成された後、再び、媒体Sをノズル30個分の距離だけ搬送して、ノズル♯1〜♯90を媒体Sに対して同図中の「パス6」に対応する位置に配置する。このときに、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されて、第12調整用パターン86Lが形成される。なお、この場合、第11調整用パターン86Kが「第1の調整用パターン」に相当し、第12調整用パターン86Lが「第2の調整用パターン」に相当する。
以上のような手順にて、12個の調整用パターン、即ち、第1〜第12調整用パターン86A、86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lが媒体Sに形成される。
このように12個の調整用パターン、即ち、第1〜第12調整用パターン86A、86B、86C、86D、86E、86F、86G,86H、86I、86J、86K、86Lが媒体Sに形成されることで、「画素ずらし」を実行する際の調整値を、媒体Sが搬送される動作の合間にインクが吐出される動作が実行される毎に、即ちパス毎に取得することができる。
<調整値の設定>
このような調整値については、媒体Sの上流側端部S1が紙検知センサ53(図3参照)から離れた後に実行される印刷処理を対象に取得すると良い。つまり、媒体Sの上流側端部S1が紙検知センサ53(図3参照)から離れた後、即ち、紙検知センサ53により媒体Sが検知されなくなった後、実行される印刷処理について、媒体Sが搬送される動作の合間にインクが吐出される動作が実行される毎に、即ちパス毎に調整用パターンを形成して調整値を取得する。
図19は、このようにして取得される調整値の一例について説明したものである。紙検知センサ53により媒体Sが検知されなくなった後について、媒体Sが搬送される動作の合間にインクが吐出される動作が実行される毎に、即ちパス毎に調整用パターンを形成して調整値を取得する。紙検知センサ53により媒体Sが検知されなくなった直後のパス「1」では、ノズル♯1〜♯30、ノズル♯31〜♯60、ノズル♯61〜♯90が共に調整値『0』となり、特に「画素ずらし」によりインクが吐出されるタイミングを変更する必要がない。
そして、媒体Sが順次搬送されてノズル♯1〜♯90のうちのノズル♯61〜♯90が、パス「N」において媒体Sの上流側端部S1に差し掛かると、上流側に位置するノズル♯61〜♯90について「画素ずらし」のずらし量として調整値が『1』に設定される。
さらに、次のパス「N+1」においては、ノズル♯31〜♯60も媒体Sの上流側端部S1に差し掛かり、ノズル♯31〜♯60については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『1』に設定され、また、ノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『2』に設定される。
さらに、次のパス「N+2」においては、全てのノズル♯1〜♯90が媒体Sの上流側端部S1に差し掛かる。このため、ノズル♯1〜♯30については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『1』に設定され、また、ノズル♯31〜♯60については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『2』に設定され、また、ノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『3』に設定される。
そして、次のパス「N+3」においては、ノズル♯61〜♯90が媒体Sの上流側端部S1から外れる。これにより、ノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『0』に設定される。一方、ノズル♯1〜♯60については、媒体Sの上流側端部S1に差し掛かっていて、ノズル♯1〜♯30については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『2』に設定され、また、ノズル♯31〜♯60については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『3』に設定される。
そしてさらに、次のパス「N+4」においては、ノズル♯1〜♯30のみが媒体Sの上流側端部S1に差し掛かっていて、ノズル♯1〜♯30については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『3』に設定される。その他のノズル、即ち、ノズル♯31〜♯60およびノズル♯61〜♯90については、「画素ずらし」のずらし量として調整値が『0』に設定される。
その後、全てのノズル♯1〜♯90が媒体Sの上流側端部S1から外れ、全てのノズル♯1〜♯90について「画素ずらし」のずらし量として調整値がそれぞれ『0』に設定される。
===まとめ===
以上本実施形態にあっては、ノズル♯1〜♯90のうち、ノズル♯1〜♯30からインクが吐出されて媒体上に第1調整用パターン86Aが形成された後、媒体が搬送されて、その後、ノズル♯31〜♯60からインクが吐出されて媒体上に第2調整用パターン86Bが第1調整用パターンに対してキャリッジ41の移動方向(ノズル♯1〜♯90の移動方向)に並んで形成されるから、これら第1の調整用パターンおよび第2の調整用パターンに基づき、異なる位置に配置されたノズル(この場合、ノズル♯1〜♯30と、ノズル♯31〜♯60)についてそれぞれ個別にノズルから液体が吐出されるタイミングを調整して、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化の抑制を図ることができる。
なお、他の調整用パターン、即ち第3〜第12調整用パターン86C、86D、86E、86F、86G。86H、86I、86J、86K、86Lについても同様に、これら第3〜第12調整用パターン86C、86D、86E、86F、86G。86H、86I、86J、86K、86Lに基づき、それぞれ個別にノズルから液体が吐出されるタイミングを調整して、搬送される媒体の上流側端部または下流側端部の画質劣化の抑制を図ることができる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<媒体について>
前述した実施の形態では、「媒体」として、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、印刷対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
<液体について>
前述した実施の形態では、「液体」として、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)などのインクがノズルから吐出されていたが、ここでいう「液体」にあっては、必ずしもこのようなインクには限らない。
<液体吐出装置について>
前述した実施の形態では、「液体吐出装置」として、インクジェットプリンタ1等の印刷装置の場合を例にして説明したが、ここでいう「液体吐出装置」にあっては必ずしもこのようなインクジェットプリンタ1等である必要はない。すなわち、液体を吐出するノズルを備えた液体吐出装置であれば、どのようなタイプの液体吐出装置であっても構わない。
液体吐出装置(印刷装置)を一実施形態の斜視図。 液体吐出装置(印刷装置)の内部構成を説明した斜視図。 液体吐出装置(印刷装置)の搬送部を示す断面図。 ヘッドのノズルの配列を示す説明図。 液体吐出装置(印刷装置)のシステム構成を示すブロック構成図。 駆動回路の一例の説明図。 駆動回路の各信号を説明したタイミングチャート。 PTS信号、ラッチ信号、チェンジ信号のタイミングの関係の説明図。 媒体印刷時のヘッドと印刷面との間のギャップの説明図。 媒体端部が搬送ローラから離れたときの説明図。 搬送ローラから離れた媒体端部が印刷されるときの説明図。 キャリッジ往復移動時のインク到達位置のずれの説明図。 「画素ずらし」の説明図。 媒体の上流側端部がノズル♯1〜♯90の下方に差し掛かっていない状態の説明図。 媒体の上流側端部がノズル♯61〜♯90の下方に差し掛かっている状態の説明図。 媒体の上流側端部がノズル♯31〜♯90の下方に差し掛かっている状態の説明図。 媒体の上流側端部がノズル♯1〜♯90の下方に差し掛かっている状態の説明図。 図12Aに対応する「画素ずらし」の一実施例の説明図。 図12Bに対応する「画素ずらし」の一実施例の説明図。 図12Cに対応する「画素ずらし」の一実施例の説明図。 図12Dに対応する「画素ずらし」の一実施例の説明図。 「波形ずらし」の概要の説明図。 3つの駆動回路を備えた場合の一例の構成図。 第1〜第3ラッチ信号の説明図。 調整用パターンの一例を説明する説明図。 実際の調整用パターンの形成方法の一例の説明図。 調整用パターンにより取得される調整値の設定例の説明図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレイ、8 給紙トレイ、
13 給紙ローラ、14 プラテン、15 搬送モータ、17A 搬送ローラ、
17B 排紙ローラ、18A フリーローラ、18B フリーローラ、
21 ヘッド、41 キャリッジ、42 キャリッジモータ、44 プーリ、
45 タイミングベルト、46 ガイドレール、48 インクカートリッジ、
49 カートリッジ装着部、51 リニア式エンコーダ、53 紙検知センサ、
80A 第1パターン、80B 第1パターン、80C 第1パターン、
80D 第1パターン、80E 第1パターン、80F 第1パターン、
82A 第2パターン、82B 第2パターン、82C 第2パターン、
82D 第2パターン、82E 第2パターン、82F 第2パターン、
84A パターン、84B パターン、84C パターン、
84D パターン、84E パターン、84F パターン、
86A 第1調整用パターン、86B 第2調整用パターン、
86C 第3調整用パターン、86D 第4調整用パターン、
86E 第5調整用パターン、86F 第6調整用パターン、
86G 第7調整用パターン、86H 第8調整用パターン、
86I 第9調整用パターン、86J 第10調整用パターン、
86K 第11調整用パターン、86L 第12調整用パターン、
211Y イエロノズル列、211M マゼンダノズル列、
211C シアンノズル列、211K ブラックノズル列、
220 駆動回路、220A 第1駆動回路、220B 第2駆動回路、
220C 第3駆動回路、222 駆動信号生成回路、
224 第1シフトレジスタ、226 第2シフトレジスタ、
228 ラッチ回路群、230 データセレクタ、
232A 第1信号出力部、232B 第2信号出力部、
232C 第3信号出力部、PZT ピエゾ素子、SW スイッチ

Claims (6)

  1. 搬送方向に沿って配置され、かつ媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けて液体を吐出する複数のノズルと、
    前記ノズルよりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記媒体を挟んで搬送する上流側搬送ローラ対、及び、前記ノズルよりも前記搬送方向の下流側に設けられ、前記媒体を挟んで搬送する下流側搬送ローラ対を有し、前記媒体を前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    前記上流側搬送ローラ対と前記下流側搬送ローラ対との何れか一方のローラ対によって前記媒体が挟まれた状態の媒体端部に、複数の前記ノズルの配置に沿って形成され、前記ノズルが前記媒体に対して一の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された液体によって前記媒体上に形成される第1パターンと、前記一の方向とは反対の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された液体によって前記媒体上に形成される第2パターンとの組を、前記第1パターンと前記第2パターンとのずれ量を異ならせて複数組有し、前記一の方向における前記液体の到達位置と、前記反対の方向における前記液体の到達位置とのずれを調整する調整用パターンを、前記ノズルの移動方向に複数形成するとともに、前記搬送方向に複数形成し、
    前記調整用パターンそれぞれについて、前記複数組のうち、前記第1パターンと前記第2パターンとが相互に重なり合う最も適切な1組のパターンのずれ量を、調整値として設定し、前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出することにより、前記媒体端部における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    何れか一方の前記ローラ対によって前記媒体が挟まれた第1の状態の前記媒体端部に、複数の前記調整用パターンのうち第1の調整用パターンを形成した後、前記搬送部により前記媒体を搬送して、前記第1の状態と同じローラ対によって前記媒体が挟まれた第2の状態の前記媒体端部に、第2の調整用パターンを前記第1の調整用パターンに対して前記移動方向に並べて形成するとともに、第3の調整用パターンを前記第1の調整用パターンに対して前記搬送方向に並べて形成し、形成した各調整用パターンに対応する調整値を設定し、
    前記媒体端部において、前記第1の調整用パターンに対応する領域に、前記第1の調整用パターンに対応する前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出させることにより、当該領域における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整し、前記第2の調整用パターンに対応する領域に、前記第2の調整用パターンに対応する前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出させることにより、当該領域における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整し、前記第3の調整用パターンに対応する領域に、前記第3の調整用パターンに対応する前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出させることにより、当該領域における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整する、液体吐出装置。
  2. 前記第1パターンと前記第2パターンとが相互に近接して形成されることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1パターンは、基準となるあるタイミングから所定幅遅れたタイミングにて前記ノズルから吐出された前記液体によって形成され、
    前記第2パターンは、前記基準となるあるタイミングから前記所定幅と同じ幅遅れたタイミングにて前記ノズルから吐出された前記液体によって形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記ノズルは、画像のデータに基づき前記媒体に向けて前記液体を吐出して前記媒体に画像を形成し、
    前記第1パターンおよび前記第2パターンを形成するために前記ノズルから前記液体が吐出される前記タイミングは、前記画像のデータに前記画像を構成する画素のデータとしてダミー画素データを用いて変更されることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記液体として前記ノズルからインクが吐出されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 搬送方向に沿って配置され、かつ媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けて液体を吐出する複数のノズルと、前記ノズルよりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記媒体を挟んで搬送する上流側搬送ローラ対、及び、前記ノズルよりも前記搬送方向の下流側に設けられ、前記媒体を挟んで搬送する下流側搬送ローラ対を有し、前記媒体を前記搬送方向に沿って搬送する搬送部とを有する液体吐出装置を用いた調整用パターンの形成方法であって、
    前記上流側搬送ローラ対と前記下流側搬送ローラ対との何れか一方のローラ対によって前記媒体が挟まれた状態の媒体端部に、複数の前記ノズルの配置に沿って形成され、前記ノズルが前記媒体に対して一の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された液体によって前記媒体上に形成される第1パターンと、前記一の方向とは反対の方向に向かって移動しているときに、前記ノズルから吐出された液体によって前記媒体上に形成される第2パターンとの組を、前記第1パターンと前記第2パターンとのずれ量を異ならせて複数組有し、前記一の方向における前記液体の到達位置と、前記反対の方向における前記液体の到達位置とのずれを調整する調整用パターンを、前記ノズルの移動方向に複数形成するとともに、前記搬送方向に複数形成すること、
    前記調整用パターンそれぞれについて、前記複数組のうち、前記第1パターンと前記第2パターンとが相互に重なり合う最も適切な1組のパターンのずれ量を、調整値として設定し、前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出することにより、前記媒体端部における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整すること、
    何れか一方の前記ローラ対によって前記媒体が挟まれた第1の状態の前記媒体端部に、複数の前記調整用パターンのうち第1の調整用パターンを形成した後、前記搬送部により前記媒体を搬送して、前記第1の状態から、前記第1の状態と同じローラ対によって前記媒体が挟まれた第2の状態にすること、
    前記第2の状態の前記媒体端部に、第2の調整用パターンを前記第1の調整用パターンに対して前記移動方向に並べて形成するとともに、第3の調整用パターンを前記第1の調整用パターンに対して前記搬送方向に並べて形成すること、
    形成した各調整用パターンに対応する調整値を設定すること、
    前記媒体端部において、前記第1の調整用パターンに対応する領域に、前記第1の調整用パターンに対応する前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出させることにより、当該領域における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整し、前記第2の調整用パターンに対応する領域に、前記第2の調整用パターンに対応する前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出させることにより、当該領域における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整し、前記第3の調整用パターンに対応する領域に、前記第3の調整用パターンに対応する前記調整値に基づくタイミングで液体を吐出させることにより、当該領域における前記ノズルから吐出された液体の到達位置のずれを調整すること、
    を特徴とする調整パターン形成方法。
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