JP4517323B2 - 電子線マイクロアナライザーの測定データ補正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子線励起により発生する特性X線を利用して元素分析を行う電子線マイクロアナライザー(EPMA)において、微小部分析や薄膜分析で得られる測定データを補正して測定精度を高めるデータ補正に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子線マイクロアナライザーは、電子線を試料に照射し、発生する特性X線を検出して微小部の元素の定性・定量分析を行う機能の他に、同時に発生する電子や光の信号を利用して幾何学的形状や電気的特性・結晶状態などを分析する走査電子顕微鏡(SEM)の機能を備え、さらに、多種類の電子線、X線、光、内部起電力など試料から発生する多種多様の情報を用いて、元素間の結合状態を解明したり、試料の内部特性・構造解析を行う機能を備えた局所総合分析装置となっている。また、特性X線の分光検出を行うために、電子線マイクロアナライザーはWDX(波長分散型)及びEDX(エネルギー分散型)を備えている。
【0003】
電子線で励起された特性X線を分析する場合、試料中においてX線が発生する発生領域を考慮する必要がある。特に、試料が薄膜や微小組織を構成している場合には、X線の発生領域が下地や周辺組織に及ぶため、正確な定量分析を行うにはこの下地や周辺組織からのX線の寄与分を補正する必要がある。
従来、点分析において、X線発生領域をシミュレートしたりX線発生関数を求めることによって、目的とする薄膜や微小組織から発生する特性X線の発生量を算出し、これによって元素の定量分析を行っている。
【0004】
X線発生領域をシミュレートする手法としては、例えばモンテカルロ法やTEP法を用い、種々のモデル化によって入射電子の拡散領域や信号発生領域を求めるものが提案されている。また、X線発生関数は、発生した特性X線の試料による吸収を考慮して、実際に検出されるX線強度をX線の発生深さの関数として求めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来行われているX線分析は、試料が薄膜や微小部の場合に測定精度の点で十分といえないという問題がある。
線分析やマッピング分析等の多点分析の測定精度は、点分析の測定精度と比較して十分なものとはいい難いという問題がある。
点分析は試料上に照射する電子線を固定して特定に1点における分析を行うのに対して、線分析は入射電子あるいは試料を動かして、直線上での元素の分布変化や組成等を分析するものであり、マッピング分析(面分析)は電子線を二次元的に走査して面上での元素の分布変化や組成等を分析するものである。
【0006】
点分析については、前記したように、X線発生領域をシミュレートしたりX線発生関数を求めることによって特性X線の発生量を補正することが行われており、同手法を線分析やマッピング分析に適用することも考えられる。しかしながら、点分析に用いられる補正を線分析やマッピング分析に適用した場合には、演算量が膨大となり、測定時間や装置の規模を考慮すると非実用的である。
そのため、補正が施されない線分析やマッピング分析では、下地や周辺組織からX線が混入し、定性的にも定量的にも正確性を欠いた分析となる。例えば、本来濃度が低い元素であっても、下地からのX線が含まれることによって多めに測定されたり、あるいは、本来濃度が高いにも関わらず、X線発生領域を大きくとったことによって、見かけ上少なめに測定される場合がある。
【0007】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、電子線マイクロアナライザーによる薄膜や微小部の元素分析において、測定データの測定精度を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測定条件に基づいて各元素毎にX線発生領域を求め、測定されたX線強度データをX線発生領域によって補正することによって、第1に線分析やマッピング分析等の多点分析の測定精度を高める。また、複数の分光器を備える場合には、測定されたX線強度データをX線取出し角度と分光器の位置に基づいて補正することによって、第2に微小部の分析形状の分布の測定精度を高める。
【0009】
本発明の第1の態様は、電子線マイクロアナライザーにより試料上の直線あるいは二次元の走査し、入射電子線の励起で発生するX線を測定して得られる線分析あるいはマッピング分析のX線強度データのデータ処理において、入射電子線の加速電圧に基づいて試料中に含まれる元素毎にX線発生領域を推定する工程(以下、第1の工程という)と、推定したX線発生領域内の測定対象部分の比率に基づいて測定されたX線強度データを補正し、測定対象部分から発生するX線のX線強度を求める工程(以下、第2の工程という)とによって測定データを補正する。
【0010】
第1の工程は、測定されるX線強度データの発生源の範囲をX線発生領域として推定するものである。例えば、試料が薄膜部分と下地部分とから構成される場合、X線発生領域は薄膜部分と下地部分の両方を含む可能性がある。薄膜部分及び下地部分の膜厚が既知であれば、推定したX線発生領域と比較することによって、X線の発生源が薄膜部分のみか、あるいは薄膜部分と下地部分の両方であるかの判定、及び薄膜部分と下地部分の両方である場合にはその比率を推定することができる。
【0011】
第2の工程は、第1の工程で推定したX線発生領域に基づいて測定されたX線強度データを補正し、測定対象部分を発生源とするX線強度データを求めるものである。例えば、薄膜部分を測定対象部分としたとき、第1の工程で推定したX線発生領域内の内で測定対象部分である薄膜部分の比率に基づいて測定されたX線強度データを補正することによって、測定されたX線強度データの中で測定対象部分から発生するX線のX線強度を求めることができる。
【0012】
この測定データの補正は、線分析あるいはマッピング分析等の多点分析のX線強度データに対して単純で容易ではあるが効果的な補正をすることができ、従来のように各点毎にX線発生領域のシミュレートやX線発生関数の算出など複雑かつ厄介な補正計算を行う必要がないため、多点分析のX線強度データの補正を行うことができる。
【0013】
X線発生領域に対する測定対象部分の比率の第1の態様は、試料が薄膜部分と下地部分を備える構成であるとき、推定したX線発生領域内における下地部分に対する薄膜部分の膜厚比、及び下地部分の組成比で定まる。
例えば、薄膜部分の膜厚をd、下地部分の膜厚をDとしたとき、測定されたX線強度データを補正する補正係数は(d/(d+D))とすることができ、膜厚比d/Dから定めることができる。また、下地部分の組成比から、下地部分に含まれる測定対象元素の比率を求めることができ、X線強度データに寄与する割合を求めることができる。
【0014】
X線発生領域に対する測定対象部分の比率の第2の態様は、推定したX線発生領域に対する微小部の体積比とすることができる。微小部の体積は電子線マイクロアナライザーのSE像やBSE像から得られる形状測定によって求める微小部の形状及び大きさに基づいて定めることができる。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様において分光器を複数備える場合であり、X線取出し角度及び分光器の位置に応じてX線発生領域を補正するものである。
【0015】
さらに、本発明は、比率、及び又はX線取出し角度及び分光器の位置による補正係数を、X線強度を補正する補正ファクターとして測定条件毎に予め求めておき、この補正ファクターを測定条件を共通とする一連の分析において共通する補正ファクターとして用いることによって、線分析やマッピング分析等の多点分析、及び測定条件を同一とする複数の測定対象について、共通のデータ処理を適用することができ、処理操作を簡略化し、処理時間を短縮することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の測定データ補正方法における処理の流れを説明する概略図である。図1において、電子線マイクロアナライザーによって線分析あるいはマッピング分析等の多点分析を行うと、特性X線の検出からX線強度データ(a)が得られ、また、反射電子や背面散乱電子の検出からSE像やBSE像の像データ(b)が得られる。
X線強度データ(a)からは、測定対象部分に含まれる元素毎の分布状態を求めることができる。一方、像データ(b)からは、試料の表面形状を求めることができる。
【0017】
本発明の測定データ補正方法では、X線強度補正処理(e)において、測定されたX線強度データ(a)に対して入力データ(c)やX線発生領域(d)や像データ(b)を用いてX線強度データ(a)を補正し、測定対象部分を発生源とするX線強度データ(f)を求める。入力データ(c)としては試料情報や電子線のビーム条件や取出し角度があり、試料情報及び電子線のビーム条件からX線発生領域(d)を求めることができる。なお、試料情報としては、例えば、薄膜の膜厚、下地の膜厚、組成があり、ビーム条件としては加速電圧がある。
【0018】
図2は本発明の測定データ補正方法を適用した電子線マイクロアナライザーの構成例である。図2において、通常、電子線マイクロアナライザーは電子線マイクロアナライザー本体1,XYステージ駆動制御手段2,多点分析手段3,及びデータ保存手段4を備え、XYステージ駆動制御手段2によって試料Sを走査し、多点分析手段3によって得られたX線強度データに基づいて線分析やマッピング分析等の多点分析を行い、データ保存手段4にデータを保存している。なお、電子線マイクロアナライザー本体1は、電子線を試料Sに照射する電子線源1a,試料Sを支持する共に電子線に対する位置を変更するステージ機構1b,試料Sから発生する特性X線を波長毎に検出するX線分光器1c及びX線検出器1d,反射電子を検出するSE検出器1e、背面散乱電子を検出するBSE検出器1f等を備える。
【0019】
本発明の測定データ補正方法では、前記した電子線マイクロアナライザーの構成に加えて、入力手段5,補正係数算出手段6,及びデータ補正手段7を備える。入力手段5は試料情報や電子線のビーム条件や取出し角度等の補正係数の算出に用いるデータを入力し、補正係数算出手段6は入力データに基づいてX線発生領域を求め、測定されたX線強度データを補正するための補正係数を算出する。
【0020】
データ補正手段7は、多点分析手段3あるいはデータ保存手段4から測定されたX線強度データを入力し、このX線強度データを補正係数算出手段6から入力した補正係数を用いて補正し、補正後のX線強度データをデータ保存手段4に格納する。また、データ補正手段7は、SE検出器1eやBSE検出器1fから入力した微小部の像データの基づいて得られる微小部の形状や大きさに基づいて、X線強度データを補正することもできる。
なお、図2では、入力手段5,補正係数算出手段6,及びデータ補正手段7を従来の電子線マイクロアナライザー部分に付加する構成として示しているが、該各手段は、電子線マイクロアナライザーが備える入力手段を兼用したり、演算手段の処理内容を追加することによって構成することもできる。
【0021】
次に、本発明の測定データ補正方法の一手順について図3のフローチャート、図4〜図10の概略説明図を用いて説明する。
はじめに、入力手段5からX線発生領域及び補正係数kの算出に要する各種のデータを入力する。入力データとしては、例えば、試料が薄膜の場合には、試料表面の薄膜部分の膜厚d、下地部分の膜厚D、測定対象の元素の種類、下地部分の組成、電子ビームの加速電圧V、X線取出し角度β等がある(ステップS1)。
【0022】
補正係数算出手段6は、入力された電子ビームの加速電圧Vや測定対象の元素の種類に基づいて、各元素毎にX線発生領域を求める。このX線発生領域は、種々のモデルに基づく算出式によって求めることができる。X線発生領域を算出するモデルとして、例えばCastaingのモデルやSoejimaのモデルが知られており、入射電子線が到達する最大深さ、最大エネルギー損失深さ、完全拡散深さ、拡散半径、表面での横の広がり、有効深さ、拡散角等が求められる。なお、拡散角は入射電子線の90%あるいは99%が拡散する角度として求めることができる。
【0023】
図4は、Castaing及びSoejimaが与えるX線発生領域の簡易な最大深さRc及び実効的な深さRs、横の広がりRw(なお、RはRcあるいはRs)を概略的に示しており、それぞれ以下に示す式で表される。
Rc=0.033・(A・V1.7/ρZ)
Rs=(1/40)・(A・V1.7/ρZ)
Rw=(1.1γ/(1+γ))・R
なお、上記式の単位はμmであり、Aは原子量、Zは原子番号、ρは密度、Vは加速電圧(kV)、γ=0.187Z2/3である。
したがって、上記モデルあるいは式によって、各元素毎のX線発生領域を求めることができる(ステップS2)。
【0024】
電子線マイクロアナライザーによって試料を測定し、線分析あるいはマッピング分析等の多点分析を行い、特性X線を検出することによってX線強度データを測定し、また、反射信号や背面散乱電子の検出からSE像やBSE像の像データを測定し(ステップS3)、該像データを画像処理して、微小部の形状や大きさを求める。ここで求める測定対象部分である微小部の形状や大きさは、測定したX線強度データに対して微小部からの寄与量を推定するデータ補正に用いる(ステップS4)。
【0025】
次に、ステップS2で求めたX線発生領域とステップS4で求めた微小部とを比較してX線強度データを補正するか否かを判定し、補正を要する場合には補正係数kを求める。図5,図6,図7はX線発生領域と微小部との関係を説明するための概略図である。
図5はX線発生領域12の深さRが薄膜部分10の膜厚dよりも小さく、下地部分11まで達していない場合を示し、図5(a)はX線発生領域12の横の広がり2Rwが微小部13の幅Wよりも小さい場合であり、図5(b)はX線発生領域12の横の広がり2Rwが微小部13の幅Wよりも大きい場合である。
【0026】
図5(a)において、X線発生領域12は微小部13内に含まれるため、測定されるX線(図中の矢印で示す)は微小部13からのみ発生するX線とすることができ、補正を要しない。また、図5(b)において、X線発生領域12は微小部13外を含んでいる。このとき、微小部13以外の薄膜部分10が測定対象の元素を含まないとすると、測定されるX線(図中の矢印で示す)は微小部13からのみ発生するX線とすることができ、補正を要しない。
【0027】
図6はX線発生領域12の深さRが薄膜部分10の膜厚dよりも大きく、下地部分11まで達している場合を示し、図6(a)はX線発生領域12の横の広がり2Rwが微小部13の幅Wよりも小さい場合であり、図6(b)はX線発生領域12の横の広がり2Rwが微小部13の幅Wよりも大きい場合である。
図6(a)において、X線発生領域12は薄膜部分11と下地部分11にまたがり、薄膜部分11においてX線発生領域12は微小部13内に含まれる。そのため、測定されるX線(図中の矢印で示す)の内で微小部13から発生するX線は、X線発生領域12中の薄膜部分10とすることができ、補正をする必要がある。
【0028】
この補正に要する補正係数kは、X線発生領域の体積Vrと薄膜部分の体積Vsとの比で求めることができる。図7は体積比を求めるモデルを示しており、図7(a)は球体モデル例であり、図7(b)は円筒モデル例である。
球体モデル例の場合には、薄膜部分を求める補正係数ksはks=Vs/Vrで求めることができ、下地部分を求める補正係数kmはkm=Vm/Vrで求めることができる。なお、Vmは下地部分におけるX線発生領域の体積であり、Vr=Vs+Vmである。また、円筒モデル例の場合には、薄膜部分を求める補正係数ksはks=d/Rで求めることができ、下地部分を求める補正係数kmはkm=(R−d)/Rで求めることができる。
【0029】
一方、図6(b)において、X線発生領域12は薄膜部分11と下地部分11にまたがり、薄膜部分11においてX線発生領域12は微小部13外を含んでいる。そのため、測定されるX線(図中の矢印で示す)の内で微小部13から発生するX線は、X線発生領域12中の薄膜部分10の内のさらに微小部13とすることができ、補正をする必要がある。円筒モデル例による補正係数ksは、例えば、k=W2d/4Rw2Rで表される。
【0030】
また、図8は、微小部13の幅がX線発生領域の横の広がりよりも十分に大きい場合であり、図8(a)はX線発生領域12の深さRが薄膜部分10の膜厚dよりも小さく、下地部分11まで達していない場合を示し、図8(bはX線発生領域12の深さRが薄膜部分10の膜厚dよりも大きく、下地部分11まで達している場合を示している。
図8(a)の場合には、図5(a)と同様に補正が不要である。また、図8(b)の場合には、図6(a)と同様の補正係数によって補正することができる。
【0031】
図9は線分析あるいはマッピング分析において、X線発生領域12が微小部13の境界部分にある場合を示している。このとき、薄膜部分10において微小部13以外の部分には測定対象の元素が含まれないとすると、補正係数kは、X線発生領域の体積Vr(=Vs1+Vs2+Vm)に対するX線発生領域12内の微小部13の体積Vs1の比(=Vs1/Vs)とすることができる。なお、Vs2はX線発生領域12内の微小部13以外の体積を示している(ステップS5,6)。
ステップS3で求めたX線強度データに対して、ステップS6で求めた補正係数kを乗じることによって、微小部からのX線強度データを求めることができる(ステップS7)。
【0032】
また、複数の分光器を用いてX線強度データを求めている場合には、X線取出し角度及び分光器の位置に応じてX線発生領域を補正する。図10は、X線取出し角度及び分光器の位置の関係を説明するための概略図である。図10(a)は分光器の位置を簡易化して示しており、X線発生領域の深さをR、X線取出し角度をβ、分光器のX線取出し方向に対する角度をψとしたとき、X線発生領域の横方向の幅Rは分光器上においてRcosβ/sinψとなる。電子線マイクロアナライザーでは、測定波長に応じてX線取出し角度や分光器の配置位置を変更する場合(図10(b))、検出されるX線発生領域の形状はそれぞれ異なることになる。そこで、本発明では、X線取出し角度や分光器の配置位置によるX線発生領域の歪みを補正する補正係数lを演算あるいは測定データから求めておき、使用するX線取出し角度や分光器の配置位置に応じた補正係数lを読み出し、前記工程で求めたX線強度データを補正する(ステップS9)。
上記補正を測定対象とする元素毎に行うことによって、元素分布を求めることができる(ステップS10)。
【0033】
前記工程で用いた補正係数kやX線取出し角度及び分光器の位置による補正係数lは、X線強度を補正する補正ファクターとして測定条件毎に予め求めておくことができる。これによって、測定条件を共通とする一連の分析において共通する補正ファクターを用いることができ、線分析やマッピング分析等の多点分析、及び測定条件を同一とする複数の測定対象について共通のデータ処理に適用することができる。
【0034】
なお、前記で示した補正係数の算出例は一例に過ぎず、採用したX線発生領域のモデルに応じてより詳細に算出することができる。
また、本発明による測定データ補正方法は、線分析やマッピング分析等の多点分析に限らず、点分析についても適用することができる。
【0035】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明の測定データ補正方法によれば、試料が薄膜や微小部の場合の測定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定データ補正方法を説明する概略図である。
【図2】本発明の測定データ補正方法を適用した電子線マイクロアナライザーの構成例である。
【図3】本発明の測定データ補正方法の一手順を説明するフローチャートである。
【図4】X線発生領域の簡易なモデルを説明する概略図である。
【図5】X線発生領域と微小部との関係を説明するための概略図である。
【図6】X線発生領域と微小部との関係を説明するための概略図である。
【図7】X線発生領域と微小部との関係を説明するための概略図である。
【図8】X線発生領域と微小部との関係を説明するための概略図である。
【図9】X線発生領域と微小部との関係を説明するための概略図である。
【図10】X線取出し角度及び分光器の位置の関係を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1…電子線マイクロアナライザー、1a…電子線源、1b…ステージ機構、1c…X線分光器、1d…X線検出器、1e…SE検出器、1f…BSE検出器、2…XYステージ駆動制御手段、3…多点分析手段、4…データ保存手段、5…入力手段、6…補正係数算出手段、7…データ補正手段、a…X線強度データ、b…像データ、c…入力データ、d…X線発生領域、e…X線強度補正処理、f…補正X線強度データ、s…試料、R…X線発生領域の深さ。

Claims (3)

  1. 試料上の複数点において、電子線マイクロアナライザーにより入射電子線の励起で発生するX線を測定して得られる多点分析のX線強度データのデータ処理において、
    入射電子線の加速電圧に基づいて前記試料中に含まれる元素毎にX線発生領域を推定する工程と、
    前記工程で推定したX線発生領域において、当該X線発生領域に対する測定対象部分の比率に基づいて測定条件について補正ファクターを求め、
    前記求めた補正ファクターを、測定条件を共通とする前記試料上の測定対象点に適用して測定されたX線強度データを補正し、測定対象部分から発生するX線のX線強度を求める工程とを備えることを特徴とする、電子線マイクロアナライザーの測定データ補正方法。
  2. 試料上の複数点において、電子線マイクロアナライザーにより入射電子線の励起で発生するX線を測定して得られる多点分析のX線強度データのデータ処理において、
    薄膜および下地を含む試料において当該薄膜を測定対象部分とし、
    入射電子線の加速電圧に基づいて前記試料中に含まれる元素毎にX線発生領域を推定する工程と、
    前記推定したX線発生領域に対する前記測定対象部分の比率に基づいて測定されたX線強度データを補正し、前記測定対象部分から発生するX線のX線強度を求める工程とを備え、
    前記測定対象部分の比率は、前記推定したX線発生領域内における下地に対する薄膜の膜厚比であることを特徴とする、電子線マイクロアナライザーの測定データ補正方法。
  3. 試料上の複数点において、電子線マイクロアナライザーにより入射電子線の励起で発生するX線を測定して得られる多点分析のX線強度データのデータ処理において、
    前記試料内の微小部を測定対象部分とし、
    入射電子線の加速電圧に基づいて前記試料中に含まれる元素毎にX線発生領域を推定する工程と、
    前記推定したX線発生領域に対する前記測定対象部分の比率に基づいて測定されたX線強度データを補正し、前記測定対象部分から発生するX線のX線強度を求める工程とを備え、
    前記測定対象部分の比率は、前記推定したX線発生領域に対する前記微小部の体積比であることを特徴とする、電子線マイクロアナライザーの測定データ補正方法。
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