JP4513208B2 - 保存安定性に優れた着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、保存安定性に優れた着色感光性樹脂組成物に関し、詳しくは保存による感度の低下が少ない着色感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
着色感光性樹脂組成物(カラーレジスト)は、色素を含んでいる感光性樹脂組成物(レジスト)であって、カラー液晶表示装置、カラー固体撮像装置などのカラーフィルターなどを構成する色フィルタ層を形成するための原材料として広く使われている。かかる着色感光性樹脂組成物としては、例えば色素、アルカリ可溶樹脂、感光剤および硬化剤を含むものも知られている。
【0003】
かかる着色感光性樹脂組成物を用いて色フィルタ層(51)を形成するには、例えば基板(1)の表面上に全面に亙って着色感光性樹脂組成物からなる層(2)を形成し(図1(a))、該層(2)にレチクル(3)を介して光線(4)を照射して露光する(図1(b))方法が知られている。露光後の着色感光性樹脂組成物層(2)をアルカリ性水溶液で処理することにより、着色感光性樹脂組成物層(2)のうち露光において光線(4)が照射された領域(21)がアルカリ性水溶液に溶解し、照射されなかった領域(22)が溶解することなく残って、色フィルタ層(51)を構成する。着色感光性樹脂組成物に含まれる色素の色を代えながらがら同様の操作を繰り返し行うことにより、三原色に対応した各色の色フィルタ層(52、53)を順次形成して、カラーフィルター(6)を得ることができる(図3)。かかる着色感光性樹脂組成物の色素としては、染料および顔料を使用し得るが、より微細なパターンで色フィルタ層を形成し得る点で、染料が好ましく使用される。
【0004】
しかし、色素として染料を使用した着色感光性樹脂組成物の中には、保存によりその感度が低下するものがあった。着色感光性樹脂組成物の感度が低下すると、露光において光線を照射されてもアルカリ水溶液に溶解しない着色感光性樹脂組成物が生ずる場合があり、目的とするパターンで色フィルタ層を形成することが困難となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者は、保存による感度の低下が少ない着色感光性樹脂組成物を開発するべく鋭意検討した結果、アミン化合物およびピリジン化合物(A)は保存中の着色感光性樹脂組成物の感度の低下を低減し得ることを見出し、本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、アミン化合物およびピリジン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)、染料(B)、アルカリ可溶性樹脂(C)、感光剤(D)ならびに硬化剤(E)を含むことを特徴とする着色感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、アミン化合物およびピリジン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)を含む。アミン化合物としては、例えば一般式(I)
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。)
で示される置換基を有する化合物、具体的には一般式(I−1)
(式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を示し、R3はアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。)
で示される化合物が挙げられる。ここで、R1、R2およびR3におけるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜10程度のアルキル基が、シクロアルキル基としては、例えばシクロヘキシル基などの炭素数3〜10程度のシクロアルキル基が、アリール基としては、例えばフェニル基などがそれぞれ挙げられる。これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、置換基を有していてもよい。
【0008】
かかるアミン化合物としては、例えばN−メチルアミン、N−エチルアミン、N−シクロヘキシルアミン、p−アミノフェノール、
【0009】
N−ジメチルアミン、N−ジエチルアミン、N−メチルフェニルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、N−トリメチルアミン、N−トリエチルアミン、N−メチルジフェニルアミン、N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルフェニルシクロヘキシルアミン、N−トリフェニルアミンなどが挙げられる。
【0010】
ピリジン化合物としては、例えばピリジンのほか、一般式(II)
(式中、R4はアルキル基を示し、iは0〜4の整数を示す。)
で示される置換基を有する化合物が挙げられ、具体的には一般式(II−1)
(式中、R4およびiはそれぞれ前記と同じ意味を示し、nは1〜8の整数を示し、R5はアルキル基を示し、jは0〜4の整数を示す。)
で示される化合物が挙げられる。ここで、R4およびR5におけるアルキル基としては、R1、R2およびR3において上記下と同様の炭素数1〜10程度のアルキル基が挙げられる。かかるアルキル基は置換基を有していてもよい。
【0011】
かかるピリジン化合物としては、例えばジ(4−ピリジル)メタン、ジ(2−メチル−2−ピリジル)メタン、ジ(2−エチル−2−ピリジル)メタン、ジ(2−プロピル−2−ピリジル)メタン、ジ(4−ピリジル)メタン、ジ(2−メチル−3−ピリジル)メタン、ジ(2−エチル−3−ピリジル)メタン、ジ(2−プロピル−3−ピリジル)メタン、ジ(4−ピリジル)メタン、ジ(2−メチル−4−ピリジル)メタン、ジ(2−エチル−4−ピリジル)メタン、ジ(2−プロピル−4−ピリジル)メタン、
【0012】
1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−メチル−2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−エチル−2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−プロピル−2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−メチル−3−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−エチル−3−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−プロピル−3−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−メチル−4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−エチル−4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−プロピル−4−ピリジル)エタン、
【0013】
1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−メチル−2−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−エチル−2−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−プロピル−2−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−メチル−3−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−エチル−3−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−プロピル−3−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−メチル−4−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−エチル−4−ピリジル)プロパン、1,3−ジ(2−プロピル−4−ピリジル)プロパン、
【0014】
1,4−ジ(2−メチル−2−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−エチル−2−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−プロピル−2−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−メチル−3−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−エチル−3−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−プロピル−3−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−メチル−4−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−エチル−4−ピリジル)ブタン、1,4−ジ(2−プロピル−4−ピリジル)ブタン、
【0015】
1,5−ジ(2−メチル−2−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−エチル−2−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−プロピル−2−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−メチル−3−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−エチル−3−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−プロピル−3−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−メチル−4−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−エチル−4−ピリジル)ペンタン、1,5−ジ(2−プロピル−4−ピリジル)ペンタンなどが挙げられる。
【0016】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、色素として染料(B)を含有する。染料は感光性樹脂組成物に溶解し得て、カラーフィルターの色フィルタ層を形成し得る染料であれば、特に限定されるものではない。例えば黄色の色フィルタ層を形成するために用いられる着色感光性樹脂組成物には、シー・アイ・ソルベント・イエロー82(C.I.Solvent Yellow 82)、シー・アイ・ソルベント・イエロー162(C.I.Solvent Yellow 162)などの染料を用いることができる。
【0017】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(C)を含む。アルカリ可溶性樹脂とは、アルカリ性の現像液に溶解し得る樹脂であり、通常の感光性樹脂組成物に用いられると同様のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。かかるアルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、ビニルフェノール樹脂などが挙げられ、好ましくはノボラック樹脂である。ノボラック樹脂としては、p−クレゾールとホルムアルデヒドとが縮合されてなるノボラック樹脂、p−クレゾールおよびm−クレゾールとホルムアルデヒドとが縮合されてなるノボラック樹脂、式(1)
で示される構造単位を有するノボラック樹脂などが挙げられる。ビニルフェノール樹脂としては、例えばポリビニルフェノール、スチレン−ビニルフェノール共重合体などが挙げられる。
【0018】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、感光剤(D)を含む。感光剤とは、光線を照射されることによってアルカリ可溶性樹脂がアルカリ性溶液へ溶解することを防止する機能を有する化合物であって、通常の感光性樹脂組成物に用いられると同様の感光剤を用いることができる。かかる感光剤としては、例えばフェノール化合物とo−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化合物が挙げられる。ここで、フェノール化合物としては、例えば式(2)
で示される化合物が挙げられる。o−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としては、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸などが挙げられる。
【0019】
本発明の着色感光性樹脂組成物は硬化剤(E)を含む。硬化剤としては、通常、加熱されることによって色フィルタ層を硬化させることができる熱硬化剤が使用される。かかる熱硬化剤としては、例えば式(3)
〔式中、Zは−NQ5Q6で示される置換基またはフェニル基を示し、Q1〜Q6はそれぞれ独立に水素原子、−(CH2)sOHで示される置換基または−(CH2)sOQ0で示される置換基を示す。Q0はアルキル基を示し、sは1〜4の整数を示す。ただしQ1〜Q6のうちの少なくとも一つは−(CH2)sOHで示される置換基または−(CH2)sOQ0で示される置換基を示す。〕
で示される化合物、式(31)〜(36)
で示される化合物などを用いることができる。
【0020】
本発明の着色感光性樹脂組成物は通常、染料(B)、アルカリ可溶性樹脂(C)および感光剤(D)の合計量100重量部中に染料(B)を25〜55重量部、アルカリ可溶性樹脂(C)を3〜50重量部、感光剤(D)を15〜55重量部それぞれ含む。また、硬化剤(E)は通常、染料(B)、アルカリ可溶性樹脂(C)および感光剤(D)の合計量100重量部あたり硬化剤を10〜35重量部含む。
【0021】
染料(B)、アルカリ可溶性樹脂(C)、感光剤(D)および硬化剤(E)を含む着色感光性樹脂組成物にアミン化合物およびピリジン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)を含有させることにより、着色感光性樹脂組成物が保存安定化され、保存による感度の低下が少なく、安定して保存することができる。
【0022】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、溶剤で希釈されていてもよい。溶剤としては、例えばメチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、n−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N’−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸エチル、乳酸エチルなどが挙げられる。かかる溶剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶剤で希釈する場合、溶剤は、染料、感光剤、アルカリ可溶性樹脂および硬化剤の合計100重量部あたり、通常180〜400重量部程度用いられる。
【0023】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、例えば染料、感光剤、アルカリ可溶性樹脂および硬化剤を混合することにより製造され、溶剤中でこれらを混合することにより、溶剤で希釈された着色感光性樹脂組成物を製造することができる。
【0024】
かかる本発明の着色感光性樹脂組成物は、保存中の感度の低下が低減されているので、かかる着色感光性樹脂組成物をパターンニングして色フィルタ層を形成する工程を有する方法によりカラーフィルターを製造することとすれば、保存後の着色感光性樹脂組成物であっても、製造直後の着色感光性樹脂組成物を用いたと同様の光線強度、照射時間で露光して、色フィルタ層を形成することができる。
【0025】
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてパターンニングするには、通常と同様に、基板(1)の表面上に全面に亙って本発明の着色感光性樹脂組成物からなる層(2)を形成し(図1(a))、該層(2)にレチクル(3)を介して光線(4)を照射して露光すればよい(図1(b))。
【0026】
基板(1)は、ガラス板などであってもよいし、シリコンウェハーなどであってもよい。シリコンウェハーは、その表面に電荷結合素子(CCD)などの固体撮像素子などが形成されていてもよい。かかる基板の上に本発明の着色感光性樹脂組成物層(2)を形成するには、通常と同様にスピンコート法などの方法により着色感光性樹脂組成物を塗布すればよい。着色感光性樹脂組成物を溶剤で希釈された状態で塗布した場合には、塗布後、加熱するなどして溶剤を揮発させてもよい。
【0027】
光線(4)としては、例えばi線(波長365nm)を用いることができる。露光は、通常の露光機を用いて行うことができる。レチクル(3)と着色感光性樹脂組成物層(2)との間には、光学レンズ(図示せず。)が配置されていてもよい。光学レンズは、例えばレチクルを透過した光線を集光して、レチクルよりも小さなサイズの色フィルタ層を形成するために用いられる。
【0028】
レチクル(3)には光線(4)を透過する領域(31)と遮蔽する領域(32)とが設けられているので、着色感光性樹脂組成物層(2)には光線が照射される領域(21)と光線が照射されない領域(22)とが生ずる(図1(b))。露光における光線の強度や照射時間は、適宜選択されるが、本発明の着色感光性樹脂組成物は保存中の感度の低下が低減されているので、比較的長期間保存したのちの着色感光性樹脂組成物を用いた場合であっても、製造直後の着色感光性樹脂組成物を用いた場合の光線の強度および照射時間と同様の強度および照射時間で露光すればよい。
【0029】
露光後、着色感光性樹脂組成物層(2)をアルカリ性水溶液で処理することにより、着色感光性樹脂組成物層(2)のうちの光線が照射された領域(21)がアルカリ性水溶液に溶解し、光線が照射されなかった領域(22)が溶解することなく残って、色フィルタ層(51)を構成する(図1(c))。アルカリ性水溶液としては、感光性樹脂組成物の現像に通常用いられると同様のものと用いることができ、現像液として市販されているものと用いることもできる。アルカリ水溶液で処理するには、例えば露光後の感光性樹脂組成物層(2)を基板(1)とともにアルカリ性の水溶液に浸漬すればよい。アルカリ性水溶液で処理したのち、水洗し、乾燥することにより、色フィルタ層(51)を得る。
【0030】
かかる色フィルタ層は、着色感光性樹脂組成物に含有される染料によって着色されている。また、そのパターンはレチクルの光線を遮蔽する領域(32)と同様であって、例えば帯状であってもよいし(図2(a))、モザイク状であってもよい(図2(b))。
【0031】
アルカリ性水溶液で処理したのち、通常は加熱する。加熱することのより、得られた色フィルタ層(51)が硬化して、その機械的強度を向上することができる。
【0032】
次いで、着色感光性樹脂組成物に含まれる染料の色を換えて上記と同様の操作を繰り返し行うことにより、三原色に対応した各色の色フィルタ層(52、53)を順次形成して、カラーフィルター(6)を得ることができる(図3)。
【0033】
かくして得られるカラーフィルター(6)は、カラー液晶表示装置、カラー固体撮像装置などのカラーフィルターとして有用である。
【0034】
【発明の効果】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、保存中の感度の低下が少ないので、保存後であっても、製造直後の着色感光性樹脂組成物を用いた場合の光線の強度および照射時間と同様の強度および照射時間で露光することができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。
【0036】
実施例1
(着色感光性樹脂組成物の製造)
シー・アイ・ソルベント・イエロー82(染料)17.75重量部、シー・アイ・ソルベント・イエロー162(染料)17.75重量部、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸のエステル化合物(感光剤)26.5重量部、式(1)で示される構造単位を有するノボラック樹脂(アルカリ可溶性樹脂)18重量部、式(30)
で示される化合物であるヘキサメトキシメチルメラミン(硬化剤)20重量部、p−アミノフェノール(アミン化合物)0.1重量部、乳酸エチル(溶剤)255.6重量部およびN,N’−ジメチルホルムアミド(溶剤)109.5重量部を混合し、メンブランフィルター(孔径0.1μm)で濾過して着色感光性樹脂組成物を得た。
【0037】
(評価)
(1)製造直後の感度
上記で得た直後の着色感光性樹脂組成物をシリコンウェハー(1)の上にスピンコート法にて塗布し、100℃で1分間加熱して溶剤を揮発させて着色感光性樹脂組成物層(2)を形成した(図1(a))。次いで、露光機〔ニコン(株)製、「Nikon NSR 1755i7A」〕を用いてレチクル(3)を介してi線(波長365nm)を照射して露光したのち(図1(b))、現像液(住友化学工業(株)製、「SOPD−T」、23℃)に1分間浸漬して現像し、水洗、乾燥して、線幅が50μmで厚みが0.8μmの帯状のパターンで形成された黄色フィルタ層(51)を形成した(図3(a))。
露光における露光時間を変えながら上記と同様の操作を繰り返し行い、着色感光性樹脂組成物層(2)のうちの露光において光が照射された領域(21)が現像で完全に除去されるのに要する最小の露光時間を(T0)とした。
(2)保存後の着色感光性樹脂組成物の感度
上記で得た着色感光性樹脂組成物を褐色のガラス瓶に入れ、常温で2週間保管したのち、上記と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(2)のうちの露光において光が照射された領域(21)が現像で完全に除去されるのに要する最小の露光時間を(T1)とした。
(3)感度の変化率の計算
上記で得た露光時間T0、T1から計算式(4)
R=T1/T0 (4)
により感度の変化率(R)を算出した。結果を表1に示す。
【0038】
実施例2
p−アミノフェノールに代えて1,3−ジ−4−ピリジルプロパン(ピリジン化合物)0.1重量部を用いる以外は、実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物を得、評価を行い感度の変化率(R)を求めた。結果を表1に示す。
【0039】
比較例1
p−アミノフェノールを用いることなく着色感光性樹脂組成物を得る以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物を得、評価を行い感度の変化率(R)を求めた。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】着色感光性樹脂組成物を用いて色フィルタ層を得る工程を説明するための断面模式図である。
【図2】得られたカラーフィルターの一例を示す断面模式図である。
【図3】色フィルタ層のパターンの一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 :基板
2 :着色感光性樹脂組成物層
3 :レチクル 31:光線を透過する領域
32:光線を遮蔽する領域
4 :光線
51:色フィルタ層 52:色フィルタ層 53:色フィルタ層
6 :カラーフィルター
Claims (7)
- 染料(B)、アルカリ可溶性樹脂(C)、感光剤(D)および硬化剤(E)の合計100重量部あたりアミン化合物およびピリジン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)を0.01重量部以上含む請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 溶剤で希釈されている請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物をパターンニングして色フィルタ層を形成する工程を有することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
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