JP4508617B2 - イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法 - Google Patents

イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法 Download PDF

Info

Publication number
JP4508617B2
JP4508617B2 JP2003400100A JP2003400100A JP4508617B2 JP 4508617 B2 JP4508617 B2 JP 4508617B2 JP 2003400100 A JP2003400100 A JP 2003400100A JP 2003400100 A JP2003400100 A JP 2003400100A JP 4508617 B2 JP4508617 B2 JP 4508617B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
weight
catalyst
hours
zeolite catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003400100A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005161122A (ja
Inventor
薫 藤元
賢二 朝見
勝博 城野
嗣雄 小柳
賢 牛尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JGC Catalysts and Chemicals Ltd filed Critical JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Priority to JP2003400100A priority Critical patent/JP4508617B2/ja
Publication of JP2005161122A publication Critical patent/JP2005161122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4508617B2 publication Critical patent/JP4508617B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

本発明は、微小ゼオライト粒子を含むイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒、および該ゼオライト触媒を用いるイソパラフィン−オレフィンアルキル化法に関する。
石油製品の白油化指向により余剰となるC重油の大部分は、流動接触分解法、水素化分解法によりガソリンに変換されている。この際、大量のイソブタンおよび低級オレフィンが副生し、これを有効利用するために、あるいは高オクタン価ガソリン用アルキレート基材の製造等を目的としてイソパラフィン−低級オレフィンのアルキル化によるアルキレートの製造が行われている。
このとき、触媒としては硫酸、フッ酸、塩化アルミニウム等の均一系触媒が用いられているが、これらは腐食性や毒性が高く、また廃触媒の処理が困難であったり、さらに環境問題等があるために不均一系触媒(固体触媒)が求められている。
このようなアルキル化用固体触媒としてゼオライトが活性を有することが報告されている(非特許文献1等参照)。しかしながら、ゼオライト触媒は前記均一系触媒に比して活性が低く、このため反応温度を高くする必要があるが、反応温度を高くすると、ガスの副生が多くなるほか高沸点留分やコークが増加してガソリン留分のアルキレートの選択性が低下したり、高沸点留分やコークが活性点を被毒するために活性が低下する問題がある。
P. V. Venuto, J. of Catalyst, Vol.11, p175, 1968
本発明者等は、上記問題点について鋭意検討した結果、微細な粒状ゼオライトまたは厚みの薄い平板状のゼオライトを含むゼオライト触媒を用いると高沸点留分やコークの生成が抑制されることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明のイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒は、微小ゼオライト粒子であって、平均粒子径が0.1〜1.0μmの範囲にある粒状ゼオライトおよび/または平均厚みが0.01〜0.5μmの範囲にある平板状ゼオライトを含んでなることを特徴とする。
前記ゼオライトはフォージャサイト型ゼオライトであり、また、ランタノイド族元素の1種または2種以上を、酸化物に換算して5〜30重量%の範囲で含むことが好ましい。
前記ゼオライト触媒が、前記ゼオライトとバインダーとからなり、平均粒子径が0.3〜5mmの範囲にある球状成形体であるか、または、平均厚みが0.01〜5mmの範囲にある板状成形体であることが好ましい。
本発明のイソパラフィン−オレフィンアルキル化法は、イソパラフィンのモル数(Mip)とオレフィンのモル数(Mo)との比(Mip/Mo)が2〜50の範囲にあるイソパラフィンとオレフィンとの混合物と、前記ゼオライト触媒とを、25〜150℃の温度範囲で接触させることを特徴とするものである。
本発明のゼオライト触媒によれば、イソパラフィン−オレフィンアルキル化反応によるアルキレートの製造において、高沸点留分や炭素質の生成が抑制されると共にガソリン留分炭化水素の選択性に優れ、長期にわたって高い選択性を維持することができる。
以下に、まず本発明に係るイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒について説明する。
本発明に係るイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒は、微小ゼオライト粒子であって、平均粒子径が0.1〜1.0μmの範囲にある粒状ゼオライトおよび/または平均厚みが0.01〜0.5μmの範囲にある平板状ゼオライトを含んでなることを特徴としている。
粒状ゼオライトの平均粒子径が0.1μm未満のものは得ることが困難であったり、得られたとしてもゼオライトの結晶性が不充分となることがあり、活性や選択性が低下する傾向がある。粒状ゼオライトの平均粒子径が1.0μmを越えると高沸点留分やコークの生成量が増加し、ガソリン留分のアルキレートが減少するとともに、活性の低下が大きくなる傾向がある。なお、ここで高沸点留分とは炭素数が9以上の炭化水素をいい、コークとは水素原子を含み、H/C比が概ね0.1〜2の固体または液体の炭素質を言い、反応後のゼオライト触媒に付着している。
また、平板状ゼオライトの平均厚みが0.01μm未満のものは得ることが困難であったり、得られたとしてもゼオライトの結晶性が不充分となることがあり、活性や選択性が低下する傾向がある。
平板状ゼオライトの平均厚みが0.5μmを越えると高沸点留分やコークの生成量が増加し、ガソリン留分のアルキレートが減少するとともに、活性の低下が大きくなる傾向がある。ここで、平板状ゼオライトとは必ずしも正方形、長方形、その他多角形に限定するものではなく、鱗片状であってもよく、平板状ゼオライトの平面の平均最大長さ(平均最大幅ではない)は前記平均厚みの5〜200倍の範囲にあることが好ましい。
本発明に用いるゼオライトとしてはフォージャサイト型ゼオライト(X型、Y型と言うことがある。)を用いることが好ましい。L型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、FMI型ゼオライト(ZSM−5型ゼオライトと言うことがある。)、β型ゼオライト等でも適度の活性は有しているが、なかでもフォージャサイト型ゼオライトは活性およびガソリン留分のアルキレートに対する選択性に優れている。
通常、ゼオライトは合成ゼオライトが含有するアルカリカチオンあるいは第4級アンモニウムイオン等を除去して用いる。このためイオン交換法によってアルカリ土類金属イオン、希土類金属イオン等の所望のカチオンに、所望の交換率にイオン交換したり、高温で焼成して第4級アンモニウムイオンを除去して用いることができる。さらに、必要に応じて水熱処理および/または酸、アルカリ等による化学的処理を施して用いることもできる。
前記したフォージャサイト型ゼオライトは、結晶を構成するSiO2とAl23のモル比によっても異なるが、ランタノイド族元素の1種または2種以上を、酸化物に換算して5〜30重量%、さらには10〜30重量%の範囲で含むことが好ましい。
ランタノイド族元素としてはLa、Ce、あるいはこれらを主成分とする混合希土類が通常用いられる。
ランタノイド族元素が酸化物に換算して5重量%未満の場合は、活性およびガソリン留分のアルキレートに対する選択性が不充分となる。ランタノイド族元素が酸化物に換算して30重量%を越えては、イオン交換法によって担持することが困難である。
また、前記ランタノイド族元素を含むフォージャサイト型ゼオライト中のアルカリ金属含有量は酸化物に換算して5重量%以下、さらには2重量%以下、特に1重量%以下であることが好ましい。このときのアルカリ金属は多くの場合Naであるが、K、Rb、Cs、Li等が含まれることもある。
フォージャサイト型ゼオライト中のアルカリ金属含有量が酸化物に換算して5重量%を越えると活性およびガソリン留分のアルキレートに対する選択性が不充分となる。
次に、上記したゼオライト触媒の製造方法について説明する。
本発明に用いる平均粒子径が0.1〜1.0μmの範囲にある粒状ゼオライトは、例えば、特開平2−116614号公報に開示された方法により、先ずNaY型ゼオライトを合成する。具体的には、SiO2/Al23(モル比)が11〜20、H2O/Al23(モル比)が220〜300、M2O/Al23(モル比)(Mはアルカリ金属)が6〜10であるアルミニウム化合物、ケイ素化合物およびアルカリ金属化合物を含む原料スラリーを調製し、これを40℃以下の温度に保持してゼオライト核を発生させ、ついで40℃以上の高温に概ね10時間以上保持し、ついで、スラリーを濾過洗浄することによってNaYゼオライトを得ることができる。このとき、NaYゼオライトの粒子径は概ね0.5μm以下である。
ついで、NaYゼオライトの分散液を調製し、これに塩化希土類化合物水溶液を加え、常法によってイオン交換して希土類を含有するゼオライトを調製する。本発明に用いるゼオライト触媒では、特に希土類の含有量の高いゼオライト触媒を得るためには、このイオン交換を繰り返し行うことが、あるいは必要に応じてイオン交換の間に乾燥、焼成を行うことが好ましい。
また、平均厚みが0.01〜0.5μmの範囲にある平板状ゼオライトは、例えば、特開平10−67514号公報に開示された方法により、平板状のNaY型ゼオライトを合成し、ついで、粒状ゼオライトと同様にして希土類を含有するゼオライトを調製する。
このようにして調製したゼオライトは、ランタノイド(希土類)を酸化物に換算して5〜30重量%の範囲で含有している。
本発明に係るゼオライト触媒は、前記ゼオライトと必要に応じて配合されるバインダーとからなり、平均粒子径が0.3〜5mmの範囲にある球状成形体であるか、平均厚みが0.01〜5mmの範囲にある板状成形体であることが好ましい。
ここでバインダーは、ゼオライト粒子間に存在して、成型時の可塑性を増して成形性を良くするために、また、得られるゼオライト微小球状成形体の強度を高めるために用いられ、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土鉱物の他、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア等の酸化物微粒子、複合酸化物微粒子が挙げられる。
このようなバインダーは、粒子径が概ね10nm〜5μmの範囲にあることが好ましい。また、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ等については酸化物微粒子のゾル、複合酸化物微粒子のゾルを用いることが好ましい。
本発明で用いるバインダーとしては、中でもベントナイト、アルミナ等の繊維状のバインダーは成形性に優れ、ゼオライト粒子間を閉塞することもないので好ましい。
ゼオライト触媒中のバインダーの含有量は固形分に換算して15重量%以下、好ましくは2〜10重量%の範囲にあることが好ましい。ゼオライト触媒中のバインダーの含有量が固形分に換算して15重量%を越えるとゼオライト触媒中細孔容積が減少し、活性が不充分となるとともに高沸点炭化水素やコーク(炭素質)の生成量が増加し、高オクタン価アルキレートの収率が低下するので好ましくない。
このような球状成形体または板状成形体であれば、反応方法、反応容器等によっても異なるが、固定床、流動床、沸騰床等、いずれの反応方式に用いても差圧、移送ラインの閉塞等の問題がなく、原料あるいは生成物との分離も容易である。
球状成形体の平均粒子径が0.3mm未満の成形体は得ることが困難であり、平均粒子径が5mmを越えると、前記した微細なゼオライトを使用することによる効果、すなわち高沸点留分やコークの生成量を抑制し、高いガソリン留分アルキレートへの選択性が充分得られないことがある。
このような球状成形体のゼオライト触媒は、流動性、分散性に優れるとともにゼオライト触媒が触媒同士あるいは反応器の器壁と接触しても容易に摩耗したり粉化することがないので流動床、沸騰床等の反応方式で用いることが好ましい。
また、板状成形体の平均厚みが0.01mm未満のものは得ることが困難であり、得られたとしても強度が不充分で長期使用や繰り返し使用等が困難となり、板状成形体の平均厚みが5mmを越えると高沸点留分やコークの生成量を抑制し、高いガソリン留分アルキレートへの選択性が充分得られないことがある。
このような板状成形体のゼオライト触媒は、メンブランリアクター(膜反応器)として好適に用いることができ、摩耗したり粉化することがなく、また、生成物との分離が不要である。
なお、球状成形体または板状成形体のゼオライト触媒は、細孔容積が0.1〜0.8ml/g、さらには0.2〜0.6ml/gの範囲にあることが好ましい。
成形体ゼオライト触媒の細孔容積が0.1ml/g未満の場合は、微細なゼオライトを使用することによる効果、すなわち高沸点留分やコークの生成量を抑制し、高いガソリン留分アルキレートへの選択性が充分得られないことがある。成形体ゼオライト触媒の細孔容積が0.8ml/gを越えると強度が不充分となり、成形体が粉化して差圧が生じたり、移送ラインの閉塞等が起こることがあり、また原料あるいは生成物との分離が困難になることがある。
次に、本発明に用いる前記成形体ゼオライト触媒の調製方法について説明する。
本発明に用いる前記成形体ゼオライト触媒の調製方法は、例えば、NaY型の粒状ゼオライトまたは平板状ゼオライトを常法によって成形した後、ランタノイド(希土類)イオン交換することによって、あるいはNaY型の粒状ゼオライトまたは平板状ゼオライトを前記したようにイオン交換した後成形することによって得ることができる。
成型方法としては、前記形状と充分な強度および細孔容積を有する成形体が得られれば特に制限はないが、球状成形体としては、例えば、特開平6−64916号公報、特開平10−87322号公報に記載の方法によって得ることができる。具体的には、ゼオライト粉末と、所定量のバインダー成分、増粘剤および/または保水剤、水分、からなる混合物を捏和混練し、嵩密度を0.7〜1.5kg/リットルとした後、押出し造粒成形、転動整粒、乾燥、焼成することによって得ることができる。なお、押出し造粒成形する際のダイスの穴径は、所望の粒子径に応じて概ね0.3〜1mmの範囲であることが好ましい。
また、板状成形体としては、上記の押出し造粒成形して得たペレットを、平坦面を有する2つの基板にて所望の厚さに押圧して平板状とした後、乾燥、焼成することによって得ることができる。あるいは、ゼオライト粒子とバインダー成分を含む分散液を、基板上に所望の厚みの成形体が得られるように塗布した後、乾燥、焼成することによっても得ることができる。
続いて、本発明に係るイソパラフィン−オレフィンアルキル化法について説明する。
本発明に係るイソパラフィン−オレフィンアルキル化法は、イソパラフィンのモル数(Mip)とオレフィンのモル数(Mo)との比(Mip/Mo)が2〜50の範囲にあるイソパラフィンとオレフィンとの混合物と前記ゼオライト触媒とを、25〜150℃の温度範囲で接触させることを特徴としている。
イソパラフィンとしては、通常イソブタンが用いられ、オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン、ペンテン等が用いられる。
このとき、イソパラフィン/オレフィンのモル比(Mip/Mo)は2〜50、さらには3〜20の範囲にあることが好ましい。イソパラフィン/オレフィンのモル比が2未満の場合はオレフィンの重合反応速度が高くなり、高沸点炭化水素の生成量が増加し、イソパラフィン/オレフィンモル比が50を越えても目的とするアルキレートへの選択性がさらに向上することもなく、イソパラフィンの利用効率が低下する。
反応温度は原料炭化水素の種類によっても異なるが、通常室温(約25℃)〜原料炭化水素の沸点(約150℃)近辺の温度で行われる。特に、原料炭化水素の沸点近辺(沸点±10℃)(以下、超臨界条件ということがある。)で行うと高オクタン価アルキレートを高収率で得ることができる。
反応温度が約25℃を下回ると反応速度が低く目的とする炭化水素の生成量が不充分であり、反応温度が150℃を越えると反応速度は高いものの特に原料以外の炭素数4以下のガスが副生し、また高沸点炭化水素や炭素質の生成量が増加し、高オクタン価アルキレートへの選択性が低下する傾向がある。
触媒と炭化水素(イソパラフィン+オレフィン)の重量比(触媒/炭化水素)は0.05〜0.5、さらには0.1〜0.4の範囲にあることが好ましい。
触媒と炭化水素の重量比(触媒/炭化水素)が0.05未満の場合はアルキレートの生成が不充分であり、触媒と炭化水素の重量比(触媒/炭化水素)が0.5を越えると高オクタン価アルキレートへの選択性が低下し、高沸点炭化水素の生成量が増加する傾向がある。
前記イソパラフィンとオレフィンとの混合物と前記ゼオライト触媒との接触は、有機溶剤の存在下で行うことができる。有機溶剤としては、ゼオライト触媒のゼオライト細孔内、触媒細孔内への炭素質の析出を抑制するとともに、析出した高沸点炭化水素や炭素質をゼオライト細孔外、触媒細孔外に抽出することができれば特に制限はないが、芳香族炭化水素、アルコール、グリコール、エステル、エーテル、ケトン、飽和炭化水素から選ばれる1種または2種以上が用いられる。
芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン等が挙げられる。アルコール類としてはメタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、iso-プロピルアルコール、ブタノール等のモノアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール等が挙げられる。その他、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン等も好適に用いることができる。
このような極性を有する溶剤や非極性の溶剤を、炭素質の性質によって適宜選択し、あるいは、これら溶剤を混合して用いると炭素質を効果的に抽出することができる場合がある。
有機溶剤の使用量は原料イソパラフィンとオレフィンの合計重量の0.1〜20重量%、さらには1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。有機溶剤の使用量が0.1重量%未満の場合は、高沸点炭化水素や炭素質の生成量を抑制する効果が充分得られず、20重量%を越えても高沸点炭化水素や炭素質の生成量を抑制したり抽出する効果がさらに向上することもなく、活性が低下する傾向がある。
ゼオライト触媒(1)の調製
水酸化アルミニウム850gに濃度49重量%の水酸化ナトリウム水溶液6.2Kgを加え、加熱溶解した後35℃以下に保持した(以下A液という)。コロイダルシリカ(日産化学スノーテックス30)14.3Kgに水10.2Kgを加え溶解し液温を35℃以下とした(以下B液という)。
A液とB液を反応釜にて溶液が35℃以下になるように調節しながら混合して原料スラリーを調製した。原料スラリーの組成は各成分の酸化物モル比で、Na2O:Al23:SiO2:H2O=7.0:1:13.2:250であった。
この原料スラリーを32〜35℃で10時間攪拌し(核生成工程)、ついでスラリーを45℃で18時間攪拌した(結晶成長工程)。生成物を濾過、水洗いしたのち、100℃で乾燥してNaYゼオライト(1)粉末を得た。NaYゼオライト(1)のSEM観察による平均粒子径(粒子50個の平均)は0.2μm、酸化物モル比はNa2O:Al23:SiO2=0.97:1:4.42であった。
このNa−Yゼオライト(1)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(1)を調製した。ゼオライト触媒(1)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は70%、アンモニウムイオン交換率は27%、Naイオン残存率が3%であった。
なお、ここでイオン交換率は、ゼオライト結晶骨格を構成するアルミニウム−酸素四面体が有する負電荷のサイトをしめる陽イオンの割合をいい、各成分の含有量から求めることができる。
アルキル化反応(1)
上記で得たゼオライト触媒(1)16.76g(固形分として14.25g)を250℃で3時間焼成して活性化を行った。ついで、内容積300mlのオートクレーブに充填し、真空ポンプにて15分間排気し、これにiso-ブタン58g、ついでエチレン2.8g(iso-ブタン/エチレン モル比=10)を充填し、撹拌しながら121℃に昇温し、24時間反応を行った。反応後、冷却器を通しながらオートクレーブの内容物を取り出すとともに捕集し、ガスクロマトグラフィー(日立製作所製:日立−063、0.25cmφ、45mスクアランカラム、温度25℃)にて定量を行った。反応後のゼオライト触媒(1)の炭素質を金属中炭素分析装置(堀場製作所製:EMIA-1110型)にて定量を行った。結果を以下の定義に基づいて表1に示した。
転化率=生成C5 + 重量/原料C2 = 重量 ×100(%)
5 +:炭素数5以上の炭化水素
ヘキサン選択性=生成C6重量/生成C5 + 重量×100(%)
高沸点炭化水素生成率=生成C9 + 重量/原料C2 = 重量 ×100(%)
9 +:炭素数9以上の炭化水素
ゼオライト触媒(2)の調製
実施例1と同様にして調製したNa−Yゼオライト(1)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液1.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(2)を調製した。ゼオライト触媒(2)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は85%、アンモニウムイオン交換率は14%、Naイオン残存率が1%であった。
アルキル化反応(2)
ゼオライト触媒(2)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
ゼオライト触媒(3)の調製
実施例1と同様にして調製した原料スラリーを32〜35℃で5時間攪拌し(核生成工程)、ついでスラリーを60℃で20時間攪拌した(結晶成長工程)。生成物を濾過、水洗いしたのち、100℃で乾燥してNaYゼオライト(2)粉末を得た。NaYゼオライト(2)のSEM観察による平均粒子径(粒子50個の平均)は0.5μm、酸化物モル比はNa2O:Al23:SiO2=0.97:1:4.42であった。
ついで、Na−Yゼオライト(2)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(3)を調製した。ゼオライト触媒(3)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は87%、アンモニウムイオン交換率は12%、Naイオン残存率が1%であった。
アルキル化反応(3)
ゼオライト触媒(3)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
ゼオライト触媒(4)の調製
実施例1と同様にして調製した原料スラリーを32〜35℃で5時間攪拌し(核生成工程)、ついでスラリーを80℃で48時間攪拌した(結晶成長工程)。生成物を濾過、水洗いしたのち、100℃で乾燥してNaYゼオライト(3)粉末を得た。NaYゼオライト(3)のSEM観察による平均粒子径(粒子50個の平均)は0.8μm、酸化物モル比はNa2O:Al23:SiO2=0.97:1:4.42であった。
ついで、Na−Yゼオライト(3)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(4)を調製した。ゼオライト触媒(4)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は88%、アンモニウムイオン交換率は11%、Naイオン残存率が1%であった。
アルキル化反応(4)
ゼオライト触媒(4)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
ゼオライト触媒(5)の調製
アルミン酸ナトリウム水溶液(Na2O:17重量%、Al23:22重量%)57.0gに攪拌しながら37.2wt%の水酸化ナトリウム水溶液187.4gを加えた。この溶液を攪拌しながらシリカ濃度24wt%の3号水硝子549.8gを純水205.8g中に加えた溶液に20℃、8.1g/minで添加した。その組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=16.0:1:17.9:332であった。これを約1時間攪拌した後30℃で16時間静置してゲル状凝集物を含んだ水溶液を得た。この場合のゲル状凝集物の粒子径は1.0〜5.0μmの範囲であった。
(マトリックスとしての複合酸化物ゾルの調製)
シリカゾル(平均粒子径5nm、シリカ濃度20重量%)40.4gを純水2864.0gで希釈したものを80℃に加温した。この希釈ゾルにSiO2として24.0重量%の3号水硝子279.5gを純水3356.4gで希釈したものとアルミン酸ナトリウム水溶液(Al23として22.0重量%)62.9gを純水3574.0gで希釈したものを、4時間かけて同時添加した。さらに、水酸化ナトリウム水溶液(Na2O:3重量%)111.0gを1時間かけて添加した。その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、SiO2-Al23複合酸化物ゾル9000gを得た。
この複合酸化物ゾルの分散質微粒子を化学分析法に基づいて測定した結果、その組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=4.3:1:9.3:3660であった。なお、水分量は、1000℃で1時間の灼熱減量から求めた。この場合の複合酸化物ゾルの粒子径は0.02〜0.04μmであった。
(反応混合物の調製)
マトリックスとして前記SiO2-Al23複合酸化物ゾル9000gを攪拌しながら、前記ゲル状物水溶液1000gを加え30分室温で攪拌混合した。このようにして得られたゲル状反応混合物の組成は、酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=9.9:1:13.4:2072であった。
このゲル状反応混合物を結晶化槽に移して攪拌することなく95〜98℃で72時間加温熟成を行って結晶化させた。熟成終了後、結晶生成物を取り出し、濾過、洗浄し、100℃で乾燥してNaYゼオライト(4)粉末を得た。NaYゼオライト(4)のSEM観察による平均厚み(粒子50個の平均)は0.41μm、アスペクト比は8、組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2=1.0:1:4.3であった。
ついで、Na−Yゼオライト(4)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.7Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.3Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.5Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(5)を調製した。ゼオライト触媒(5)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は87%、アンモニウムイオン交換率は12%、Naイオン残存率が1%であった。
アルキル化反応(5)
ゼオライト触媒(5)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
ゼオライト触媒(6)の調製
アルミン酸ナトリウム溶液(Na2O含有量:17重量%、Al23含有量:22重量%)463.6gに、攪拌しながら濃度22.88重量%の水酸化ナトリウム水溶液3182.4gを加えた。この溶液を攪拌しながらシリカ濃度24重量%の3号水硝子4450g中に加えた。この時ゲル状物の発生は認められず、混合物の組成は各成分の酸化物モル比、Na2O:Al23:SiO2:H2O=15.9:1:17.8:330であった。
これを約1時間攪拌した後30℃で12時間静置してゲル状物を含有しない透明な水溶液を得た。
(複合酸化物ゾルの調製)
シリカゾル(シリカ濃度20重量%、平均粒径5nm)350gを純水6650gで希釈し80℃に加温した。
この希釈ゾルに、水硝子をイオン交換樹脂にて脱アルカリして得た脱塩珪酸液(SiO2濃度1.5重量%)35000gとアルミン酸ナトリウム水溶液(Al23濃度0.3重量%)35000gとを同時に添加した。各々の添加速度は97g/分であり、その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、限外膜および加熱濃縮によってSiO2・Al23複合酸化物ゾル2738gを得た。
この複合酸化物ゾルの組成は、酸化物モル比、Na2O:Al23:SiO2:H2O=1.2:1:8.4:116であった。
ついで、前記SiO2・Al23複合酸化物ゾルを攪拌しながら、濃度48重量%の水酸化ナトリウム水溶液228.2gを除々に加え充分攪拌混合した。これに、攪拌しながら、前記ゲル状物を含有しない透明な水溶液142.9gを加え3時間室温で攪拌混合した。このようにして得られた結晶化用スラリーの組成は、酸化物モル比Na2O:Al23:SiO2:H2O=2.87:1:8.61:129であった。
ついで、結晶化用スラリーを結晶化槽に移し、攪拌することなく95〜98℃で96時間加温熟成を行った。熟成終了後、生成物を取り出し、濾過、洗浄し、100℃で乾燥してNaYゼオライト(5)粉末を得た。NaYゼオライト(5)のSEM観察による平均厚み(粒子50個の平均)は0.42μm、アスペクト比は6、組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2=0.98:1:5.6であった。
ついで、Na−Yゼオライト(5)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.0Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.0Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(6)を調製した。ゼオライト触媒(6)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は86%、アンモニウムイオン交換率は12%、Naイオン残存率が2%であった。
アルキル化反応(6)
ゼオライト触媒(6)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
ゼオライト触媒(7)の調製
実施例3と同様にして調製したNa-Yゼオライト(2)の粉末を水に分散して固形分濃度29.0重量%のゼオライト分散液を調製した。この分散液27.6Kgとバインダーとして粉末状アルミナ(触媒化成工業(株)製:アルミナゾル、Cataloid-AP、固形分濃度70.3重量%)2.84Kgと水19.6Kgとを混合し、固形分濃度20重量%のスラリーを得た。このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧乾燥(熱風の入口温度280〜310℃、出口温度118〜128℃)して粉末化した。得られた粉末の平均粒子径は78μm、水分含有量は21.6重量%であった。
この粉末1.28Kgを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C/I型)に入れ、水0.51Kgを入れて充分混合し、水分を44.0重量%に調整した。
この水分調整した粉末を、下押しロール型の押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで1回押し出しを行い、次いでノズル径1.5mmφで1回押し出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは2.3mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400型)で球状粒子とした。このときのマルメライザーの回転数は600rpm、外熱温度は70℃、処理時間は4分間であった。得られた球状成形体を130℃で24時間乾燥し、ついで600℃で3時間焼成してNa-Yゼオライト球状成形体(1)を得た。ゼオライト球状成形体(1)の平均粒子径は1.65mmであった。
ついで、Na−Yゼオライト成形体(1)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(7)を調製した。ゼオライト触媒(7)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は87%、アンモニウムイオン交換率は12%、Naイオン残存率が1%であった。
アルキル化反応(7)
ゼオライト触媒(7)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
アルキル化反応(8)
実施例7と同様にして得たゼオライト触媒(7)16.76g(固形分として14.25g)を250℃で3時間焼成して活性化を行った。ついで、内容積300mlのオートクレーブに充填し、真空ポンプにて15分間排気し、これにiso-ブタン58g、ついでエチレン2.8g(iso-ブタン/エチレン モル比=10)、有機溶剤としてトルエン6.1gを充填し、撹拌しながら121℃に昇温し、24時間アルキル化を行い、結果を表1に示した。
ゼオライト触媒(8)の調製
実施例7と同様にして径1.5mmφのペレットを調製し、ついで球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400型)で球状粒子とした。この球状粒子を圧縮して平均厚み0.5mmの平板状成形体とし、ついで、130℃で24時間乾燥し、600℃で3時間焼成してNa-Yゼオライト平板状成形体(1)を得た。
ついで、Na−Yゼオライト平板状成形体(1)118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(8)を調製した。ゼオライト触媒(8)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は87%、アンモニウムイオン交換率は12%、Naイオン残存率が1%であった。
アルキル化反応(9)
ゼオライト触媒(8)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
アルキル化反応(10)
ゼオライト触媒(8)を用いた以外は実施例8と同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
比較例1
ゼオライト触媒(R1)の調製
(ゲル状物水溶液の調製)
アルミン酸ナトリウム水溶液(Na2O:17重量%、Al23:22重量%)463.6gに、攪拌しながら濃度21.35重量%の水酸化ナトリウム水溶液3771.2gを加えた。この水溶液をシリカ濃度24wt%の3号水硝子3675g中に、攪拌しながら加えてゲル状凝集物を発生させた。このゲル状凝集物を含有する液の組成、は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=15.9:1:14.7:330であった。
さらに、これを約1時間攪拌した後30℃で12時間静置して、ゲル状凝集物を含有する液を得た。この場合のゲル状凝集物の粒子径は1.0〜5.0μmの範囲であった。
(マトリックスとしての複合酸化物ゾルの調製)
シリカゾル(SiO2濃度30重量%)809.3gを純水295.9gで希釈し、このゾルとシリカ濃度24wt%の3号水硝子1023.4gとを混合した。次いで、この液に、攪拌しながら、アルミン酸ソーダ水溶液(Na2O:17重量%、Al23:22重量%)455.5gを加えて、酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=2.56:1:8.29:103.9のゲル状反応物を得た。この場合のゲル状反応物の粒子径が5.0〜10.0μmであった。
(反応混合物の調製)
前述のゲル状反応物に、攪拌しながら、前述のゲル状凝集物を含有する液139.5gを加え3時間室温で撹絆混合した。このようにして得られたゲル状反応混合物の組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=2.8:1:8.4:108であった。
これを結晶化槽に移して95〜98℃で50時間加温熟成を行った。熟成終了後、結晶生成物を取り出し濾過、洗浄し、100℃で乾燥してNaYゼオライト(R1)粉末を得た。NaYゼオライト(R1)のSEM観察による平均粒子径(粒子50個の平均)は1.55μm、酸化物モル比はNa2O:Al23:SiO2=0.97:1:5.1であった。
ついで、Na−Yゼオライト(R1)粉末118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.0Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.0Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(R1)を調製した。ゼオライト触媒(R1)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は70%、アンモニウムイオン交換率は25%、Naイオン残存率が5%であった。
アルキル化反応(R1)
ゼオライト触媒(R1)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
比較例2
ゼオライト触媒(R2)の調製
(ゲル状物を含有する液の調製)
アルミン酸ナトリウム水溶液(Na2O:17重量%、Al2O3:22重量%)を463.6gに、攪拌しながら濃度21.35重量%の水酸化ナトリウム水溶液3771.2gを加えた。この溶液をシリカ濃度24重量%の3号水硝子3675g中に攪拌しながら加えてゲル状物を発生させた。このゲル状物を含有する液の組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=15.9:1:14.7:330であった。
さらに、これを約1時間攪拌した後30℃で12時間静置して、ゲル状物を含有する液を得た。
(ゲル状反応物の調製)
シリカゾル(SiO2:30重量%)809.3gを純水295.9gで希釈し、このゾルとシリカ濃度24重量%の3号水硝子1023.4gとを混合した。次いで、この液に、攪拌しながら、アルミン酸ソーダ溶液(Na2O:17重量%、Al23:22重量%)455.5gを加えて、酸化物モル比、Na2O:Al23:SiO2:H2O=2.56:1:8.28:104のゲル状反応物を得た。
(反応混合物の調製)
前述のゲル状反応物に、攪拌しながら、前述のゲル状物を含有する液139.5gを加え3時間室温で攪拌混合した。このようにして得られたゲル状反応混合物の組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2:H2O=2.8:1:8.4:108であった。
これを結晶化槽に移して95〜98℃で50時間加温熟成を行った。熟成終了後、結晶生成物を取り出し濾過、洗浄、100℃で乾燥してNaYゼオライト(R2)粉末を得た。NaYゼオライト(R2)のSEM観察による平均厚み(粒子50個の平均)は0.78μm、アスペクト比は8、組成は酸化物モル比でNa2O:Al23:SiO2=1.0:1:5.0であった。
ついで、Na−Yゼオライト(R2)粉末118gを濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液4.2Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、再び濃度2.5重量%の塩化ランタン水溶液2.1Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。この操作をさらに4回繰り返した後、濃度5.35重量%の塩化アンモニウム水溶液0.4Kgに分散し、80℃で2時間イオン交換を行った。ついで、濾過し、洗浄し、乾燥してゼオライト触媒(R2)を調製した。ゼオライト触媒(R2)のLoss on Ignition(1000℃で1時間加熱処理したときの重量減少)は15重量%、ランタンイオン交換率は70%、アンモニウムイオン交換率は70%、Naイオン残存率が5%であった。
アルキル化反応(R2)
ゼオライト触媒(R2)を用いた以外は同様にしてアルキル化を行い、結果を表1に示した。
Figure 0004508617

Claims (4)

  1. ランタノイド族元素の1種または2種以上を、酸化物に換算して5〜30重量%の範囲で含む微小フォージャサイト型ゼオライト粒子であって、平均粒子径が0.1〜1.0μmの範囲にある粒状ゼオライトおよび/または平均厚みが0.01〜0.5μmの範囲にある平板状ゼオライトを含んでなるイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒。
  2. 前記ゼオライト触媒が、前記ゼオライトとバインダーとからなり、平均粒子径が0.3〜5mmの範囲にある球状成形体であることを特徴とする請求項に記載のイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒。
  3. 前記ゼオライト触媒が、前記ゼオライトとバインダーとからなり、平均厚みが0.01〜5mmの範囲にある板状成形体であることを特徴とする請求項に記載のイソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒。
  4. イソパラフィンのモル数(Mip)とオレフィンのモル数(Mo)との比(Mip/Mo)が2〜50の範囲にあるイソパラフィンとオレフィンとの混合物と、請求項1〜のいずれかに記載のゼオライト触媒とを、25〜150℃の温度範囲で接触させることを特徴とするイソパラフィン−オレフィンアルキル化法。
JP2003400100A 2003-11-28 2003-11-28 イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法 Expired - Fee Related JP4508617B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003400100A JP4508617B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003400100A JP4508617B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005161122A JP2005161122A (ja) 2005-06-23
JP4508617B2 true JP4508617B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=34724459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003400100A Expired - Fee Related JP4508617B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4508617B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4890889B2 (ja) * 2006-03-07 2012-03-07 日揮触媒化成株式会社 抗菌性化粧料

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06503582A (ja) * 1991-06-03 1994-04-21 エービービー ルーマス クレスト インコーポレイテッド パラフィンによるオレフィンの改良されたアルキル化法
JPH07507805A (ja) * 1992-06-16 1995-08-31 モービル・オイル・コーポレイション イソパラフィン−オレフィンアルキル化方法
JP2001504504A (ja) * 1996-11-27 2001-04-03 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ 炭化水素のアルキル化法
JP2003534898A (ja) * 2000-05-30 2003-11-25 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ 新規なアルキル化触媒及びアルキル化におけるその使用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5337843B2 (ja) * 1974-12-06 1978-10-12
SK280228B6 (sk) * 1992-04-08 1999-10-08 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Spôsob úpravy parafínovej suroviny
JP3510742B2 (ja) * 1996-08-22 2004-03-29 触媒化成工業株式会社 フォージャサイト型ゼオライトおよびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06503582A (ja) * 1991-06-03 1994-04-21 エービービー ルーマス クレスト インコーポレイテッド パラフィンによるオレフィンの改良されたアルキル化法
JPH07507805A (ja) * 1992-06-16 1995-08-31 モービル・オイル・コーポレイション イソパラフィン−オレフィンアルキル化方法
JP2001504504A (ja) * 1996-11-27 2001-04-03 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ 炭化水素のアルキル化法
JP2003534898A (ja) * 2000-05-30 2003-11-25 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ 新規なアルキル化触媒及びアルキル化におけるその使用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005161122A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6022471A (en) Mesoporous FCC catalyst formulated with gibbsite and rare earth oxide
CN101462741B (zh) 一种原位晶化制备zsm-5沸石的方法
CN102822124A (zh) 制造用于mto工艺的包含磷改性沸石的催化剂的方法
CN101772476A (zh) 制造丙烯的方法
CN113509925B (zh) 一种固体碱催化剂及其制备方法
JPH10118501A (ja) ギブサイトを配合したメソ細孔性fcc触媒
CN107303502B (zh) 一种高固含量催化裂化催化剂的制备方法
WO2011075925A1 (zh) 一种小晶粒稀土-zsm5/zsm11共结晶沸石的合成方法
CN1512914A (zh) 生产具有改进之可及性的催化剂的方法
KR20150133742A (ko) 탄화수소유의 접촉 분해 촉매의 제조 방법
JPH04506173A (ja) 流動クラッキング触媒の物性および触媒特性を改良する方法
JP4630537B2 (ja) 結晶アルミノシリケートに基づく触媒の使用方法
TW201815678A (zh) 用於可流體化催化劑之對氧化鋁進行膠化之方法
KR20190023054A (ko) Zsm-5-계 촉매 제조; 에틸벤젠 탈알킬화 공정에서의 용도
CN114130426B (zh) 一种加氢lco多产低碳烯烃的催化裂解催化剂及其制备方法与应用
TWI307641B (en) Zeolite based catalyst of ultra-high kinetic conversion activity
JP4541688B2 (ja) イソパラフィン−オレフィンアルキル化法
US9511361B2 (en) Spherical zeolitic catalyst for converting methanol into olefins
JP4508617B2 (ja) イソパラフィン−オレフィンアルキル化用ゼオライト触媒および該触媒を用いたアルキル化法
JPS62225248A (ja) 触媒組成物
CN115872415A (zh) 一种纳米zsm-5分子筛及其制备方法
CN114425421B (zh) 一种催化裂化催化剂及其制备方法与应用
TWI411578B (zh) Synthesis of a Small Grain Rare Earth - ZSM5 / ZSM11 Co - Crystallized Zeolite
CN114425419B (zh) 一种加氢lco多产烯烃和芳烃的催化裂解催化剂及其制备方法与应用
EP3228384A1 (en) Catalyst and preparation method thereof, and method for preparing isobutylene by applying the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100427

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100427

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4508617

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees