JP4506062B2 - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来プリント配線板の製造分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物及びそれに支持体と保護フィルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられている。プリント配線板は、感光性エレメントを銅基板上にラミネートして、パターン露光した後、硬化部分を現像液で除去し、エッチング又はめっき処理を施して、パターンを形成させた後、硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造されている。感光性エレメントは、近年のプリント配線板の高密度化に伴い、従来の感光性エレメントに比べて高解像度・高密着性に関する要求がますます高くなっている。
【0003】
また、一方では、作業性の向上という点から、高感度、低めっき浴汚染性の感光性樹脂組成物が望まれており、これらの特性は、使用される光重合開始剤の種類及び量に依存するものである。高感度の光重合開始剤としては、例えば、ドイツ特許第2,027,467号明細書、ヨーロッパ特許公開第11,786号明細書、ヨーロッパ特許公開第220号明細書、ヨーロッパ特許公開第589号明細書、特開平6−69631号公報等に記載されているが、これらはめっき浴汚染性を有するという欠点がある。
【0004】
この他に、めっき浴汚染性の少ない、光重合開始剤である2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体と、水素供与性化合物を組み合わせ高感度にした感光性樹脂組成物が、米国特許第3,479,185号明細書に記載されているが、要求される感度に調整するために2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体の使用量を増量すると、レジストパターンの線幅が太るという欠点があり、水素供与性化合物の使用量を増量すると、銅との密着性及び保存安定性が劣るという欠点がある。また、2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体とポリエチレングリコールジメタクリレート等の高反応性のエチレン性不飽和基を有する化合物を使用することが考えられるが、前記しためっき浴汚染性等の耐薬品性が著しく劣るという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は、感度、密着性、耐薬品性、柔軟性及びめっき浴汚染性が極めて優れるとともに、さらに解像度及び密着性が極めて優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。請求項2記載の発明は、感度、密着性、耐薬品性、柔軟性及びめっき浴汚染性が極めて優れるとともに、さらに剥離特性が極めて優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明の効果を奏し、さらに感度及び密着性が極めて優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の発明の効果に加え、さらにアルカリ現像性が極めて優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0006】
請求項5記載の発明は、感度、密着性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び作業性が極めて優れる感光性エレメントを提供するものである。請求項6記載の発明は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な感度、密着性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び作業性が極めて優れたレジストパターンの製造法を提供するものである。請求項7記載の発明は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な感度、密着性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び作業性が極めて優れたレジストパターンを有するプリント配線板の製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物並びに(C)光重合開始剤系として(C1)一般式(I)
【化6】
(式中、Z1及びZ2は各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基又は複素環を含む基を示し、また、Z1とZ2とが環を形成していてもよく、複数個のZ1又は複数個のZ2が結合して環を形成していてもよく、mは0〜2の整数であり、nは0〜4の整数である)で表わされるクマリン系誘導体及び(C2)一般式(II)
【化7】
(式中、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8、Z9及びZ10は、各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義である)で表されるホウ素塩化合物を含有してなる感光性樹脂組成物であって、(C)光重合開始剤系として、さらに(C3)2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有してなる前記感光性樹脂組成物に関するか、あるいは、(A)成分がスチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むカルボキシル基含有バインダーポリマーである前記感光性樹脂組成物に関する。
【0008】
また、本発明は、(C1)成分が一般式(III)
【化8】
(式中、Z11、Z12、Z13及びZ14は、各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義であり、pは0〜2の整数であり、gは0〜3の整数である)、一般式(IV)
【化9】
(式中、Z15、Z16、Z17及びZ18は、各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義であり、iは0〜8の整数であり、hは0〜3の整数である)又は一般式(V)
【化10】
(式中、Z19、Z20、Z21及びZ22は、各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義であり、aは0〜6の整数であり、bは0〜6の整数であり、cは0〜2の整数であり、dは0〜1の整数である)で表わされるクマリン系誘導体である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0009】
また、本発明は、(A)成分の酸価が30〜200mgKOH/gであり、重量平均分子量20,000〜300,000である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、(A′)スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むバインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C2′)オニウム塩化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。また、本発明は、(A)バインダーポリマー、(B′)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有するビスフェノールA系アクリレート化合物又はこれに対応するメタクリレート化合物及び(C2′)オニウム塩化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。また、本発明は、(A)バインダーポリマー、(B″)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有し、かつウレタン結合を有する光重合性化合物及び(C2′)オニウム塩化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。
【0011】
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物を、支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメントに関する。また、本発明は、前記感光性エレメントを、場合によって保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法に関する。また、本発明は、前記レジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明における感光性樹脂組成物には4つの特徴がある。本発明の感光性樹脂組成物の1つの特徴は、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物並びに(C)光重合開始剤系として(C1)前記一般式(I)で表わされるクマリン系誘導体及び(C2)前記一般式(II)で表されるホウ素塩化合物を含有することである。また、本発明の感光性樹脂組成物の他の1つの特徴は、(A′)スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むバインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C2′)オニウム塩化合物を含有することである。
【0013】
また、本発明の感光性樹脂組成物の他の1つの特徴は、(A)バインダーポリマー、(B′)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有するビスフェノールA系アクリレート化合物又はこれに対応するメタクリレート化合物及び(C2′)オニウム塩化合物を含有することである。また、本発明の感光性樹脂組成物の他の1つの特徴は、(A)バインダーポリマー、(B″)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有し、かつウレタン結合を有する光重合性化合物及び(C2′)オニウム塩化合物を含有することである。
【0014】
本発明における(A)成分であるバインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明における(A)成分のバインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、α−ブロモアクリル酸、α−クロルアクリル酸、β−フリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
【0016】
上記アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(VI)
【化11】
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。上記一般式(VI)中のR2で示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
【0017】
上記一般式(VI)で表される単量体としては、例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸ペンチルエステル、アクリル酸ヘキシルエステル、アクリル酸ヘプチルエステル、アクリル酸オクチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、アクリル酸ノニルエステル、アクリル酸デシルエステル、アクリル酸ウンデシルエステル、アクリル酸ドデシルエステル、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ペンチルエステル、メタクリル酸ヘキシルエステル、メタクリル酸ヘプチルエステル、メタクリル酸オクチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸ノニルエステル、メタクリル酸デシルエステル、メタクリル酸ウンデシルエステル、メタクリル酸ドデシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
また、本発明における(A)成分であるバインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
【0019】
また、本発明における(A)成分であるバインダーポリマーは、可とう性の見地からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。上記スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として、密着性及び剥離特性を共に良好にするには、0.1〜30重量%含むことが好ましく、1〜28重量%含むことがより好ましく、1.5〜27重量%含むことが特に好ましい。この含有量が0.1重量%未満では、密着性が劣る傾向があり、30重量%を超えると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向がある。
【0020】
スチレン誘導体としては、例えば、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン等が挙げられ、また、これらのスチレン誘導体は、ベンゼン環がニトロ基、ニトリル基、アルコキシル基、アシル基、スルホン基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子等の官能基で置換されていてもよく、メチル基、tert−ブチル基等の単一アルキル基で置換されていることが好ましい。密着性の見地からは、スチレン又はp−メチルスチレンが好ましい。これらのスチレン又はスチレン誘導体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0021】
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0022】
また、本発明における(A)成分のバインダーポリマーがカルボキシル基を有する場合、その酸価は、30〜200mgKOH/gであることが好ましく、50〜100mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が、30mgKOH/g未満では、現像時間が長くなる傾向があり、200mgKOH/gを超えると、光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。また、本発明における(A)成分のバインダーポリマーの重量平均分子量は、20,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜150,000であることがより好ましい。この重量平均分子量が、20,000未満では、耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を越えると、現像時間が長くなる傾向がある。なお、本発明における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算したものである。
【0023】
本発明における(B)成分の分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコール、多価アルコールにα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、分子内にウレタン結合を有するウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレンアクリレート、ノニルフェニルジオキシレンメタクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β′−アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β′−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
【0024】
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジアクリレート、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジメタクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
【0025】
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸が拳げられる。上記2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシデカエトキシ)フェニル)等が挙げられる。上記2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能である。
【0026】
前記2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、それらに対応するメタクリレート等が挙げられる。
【0027】
上記グリシジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリメタクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル、2,2−ビス(4−メタクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が拳げられる。上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有するアクリルモノマー又はそれに対応するメタクリルモノマー、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの付加反応物、トリス(メタクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネートヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジメタクリレート、EO,PO変性ウレタンジメタクリレート等が挙げられる。なお、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。
【0028】
上記アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。上記メタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0029】
また、本発明における(C1)成分である前記一般式(I)で表されるクマリン系誘導体において、式中のZ1及びZ2は、各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基又は複素環を含む基を示す。また、Z1とZ2とが環を形成していてもよく、複数個のZ1又は複数個のZ2が結合して環を形成していてもよい。また、これらの置換基中の水素原子がハロゲン原子等の上記置換基などに置換されていてもよい。また、m及びnがそれぞれ2以上の場合、2以上のZ1及び2以上のZ2は各々同一でも相違していてもよい。mは0〜2の整数であり、nは0〜4の整数である。
【0030】
上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、これらの構造異性体等が挙げられる。上記炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
【0031】
上記炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられ、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜20のアルキル基等で置換されていてもよい。上記炭素数1〜10のアルキルアミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基等が挙げられる。上記炭素数2〜20のジアルキルアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等が挙げられる。上記炭素数1〜10のアルキルメルカプト基としては、例えば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基等が挙げられる。
【0032】
上記炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基としては、例えば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。
【0033】
上記炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。上記複素環を含む基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、チアゾリル基、インドリル基、キノリル基等が挙げられる。
【0034】
また、本発明における(C1)成分の前記一般式(I)で表されるクマリン系誘導体は、感度、解像度及び密着性の見地から前記一般式(III)、前記一般式(IV)又は前記一般式(V)で表されるクマリン系誘導体がより好ましい。また、式中のZ11、Z12、Z13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19、Z20、Z21及びZ22は、各々独立に前記一般式(I)中のZ1と同意義であり、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基であることが好ましい。
【0035】
また、本発明における(C1)成分の前記一般式(I)で表されるクマリン系誘導体としては、例えば、7−アミノ−4−メチルクマリン、7−ジメチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、7−メチルアミノ−4−メチルクマリン、7−エチルアミノ−4−メチルクマリン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、4,6−ジエチル−7−エチルアミノクマリン、4,6−ジメチル−7−ジエチルアミノクマリン、4,6−ジメチル−7−ジメチルアミノクマリン、4,6−ジエチル−7−ジエチルアミノクマリン、4,6−ジエチル−7−ジメチルアミノクマリン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、7−ジメチルアミノシクロペンタ[c]クマリン、7−アミノシクロペンタ[c]クマリン、7−ジエチルアミノシクロペンタ[c]クマリン、2,3,6,7,10,11−ヘキサアンヒドロ−1H,5H−シクロペンタ[3,4][1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン12(9H)−オン、7−ジエチルアミノ−5′,7′−ジメトキシ−3,3′−カルボニルビスクマリン、3,3′−カルボニルビス[7−(ジエチルアミノ)クマリン]、7−ジエチルアミノ−3−チエノキシルクマリン、下記式(VII)
【化12】
で表される化合物等が挙げられる。
【0036】
入手可能なクマリン誘導体としては、例えば、アクロス社製Coumarin 1、Coumarin 2、Coumarin 4、Coumarin 6、Coumarin 7、Coumarin 30、Coumarin102、Coumarin 106、Coumarin 120、Coumarin 138、Coumarin 151、Coumarin 152、Coumarin 153、Coumarin 307、Coumarin 314、Coumarin 314T、Coumarin 334、Coumarin 337、Coumarin 338、Coumarin 339、Coumarin 500等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0037】
本発明における(C2)成分である前記一般式(II)で表されるホウ素塩化合物において、式中のZ3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8、Z9及びZ10は、各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義である。
【0038】
また、本発明における(C2)成分の前記一般式(II)で表されるホウ素塩化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブチルトリフェニルボレート、テトラエチルアンモニウムブチルトリフェニルボレート、テトラブチルアンモニウムブチルトリフェニルボレート、テトラメチルアンモニウムトリス(2−フルオロフェニル)ブチルボレート、テトラメチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ブチルボレート、テトラメチルアンモニウムトリス(4−フルオロフェニル)ブチルボレート、テトラエチルアンモニウムトリス(2−フルオロフェニル)ブチルボレート、テトラエチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ブチルボレート、テトラエチルアンモニウムトリス(4−フルオロフェニル)ブチルボレート、テトラメチルアンモニウムトリス(2−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラメチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラメチルアンモニウムトリス(4−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラエチルアンモニウムトリス(2−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラエチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラエチルアンモニウムトリス(4−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリス(2−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリス(4−フルオロフェニル)ヘキシルボレート等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0039】
また、本発明における前記(C2′)オニウム塩化合物としては、例えば、上記(C2)成分で例示したホウ素塩化合物等のアンモニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、スルホニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、アルソニウム塩化合物、スチボニウム塩化合物、オキソニウム塩化合物、セレノニウム塩化合物、スタンノニウム塩化合物などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0040】
上記ヨードニウム塩化合物としては、ジアリールヨードニウム塩化合物が好ましく、それらの例としては、一般式(VIII)
【化13】
(式中、R4及びR5は、各々独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、X-は対アニオンを示す)で表される化合物などが挙げられる。
【0041】
前記一般式(VIII)中のX-としては、例えば、Cl-、Br-等のハロゲンイオン、HSO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、ClO4 -、FSO3 -、F2PO2 -、SbF6 -、CF3SO3 -、C4F9SO3 -、B(C6F5)4 -、CH3SO3 -、C8F17SO3 -、
【化14】
などの対アニオンが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0042】
前記ヨードニウム塩化合物としては、例えば、ジフェニルヨードニウム塩、ジトリルヨードニウム塩、フェニル(p−メトキシフェニル)ヨードニウム塩、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、ビス(p−シアノフェニル)ヨードニウム塩、4−イソプロピル−4′−メチルジフェニルヨードニウム塩等ののクロライド、ブロマイド、トリフレート、4フッ化ホウ素塩、6フッ化リン塩、6フッ化ヒ素塩、6フッ化アンチモン塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素塩等のクロライド、ブロマイド、トリフレート、4−フッ化ほう素塩、6−フッ化リン塩、6−フッ化ヒ素塩、6−フッ化アンチモン塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう素塩などが挙げられる。
【0043】
これらのオニウム塩化合物の好ましい例としては下記構造式の物質等が挙げられる。
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】
【化17】
【0047】
本発明における(C3)成分の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体は光重合開始剤系の必須成分であり、アリール基がハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基又は複素環を含む基等で置換されていてもよい。
【0048】
2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体としては、例えば、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルイミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロロフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−テトラ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−フルオロフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロロp−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジブロモフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロロナフチル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o,m−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2′−ビス(o,pージクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,2′−ビス(p−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−ヨードフェニル)イミダゾール二量体、2,2′−ビス(m−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2′−ビス(m,p−ジブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールに置換した置換基は同一でも相違していてもよい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0049】
また、本発明における(C)光重合開始剤系は、(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分以外の光重合開始剤系を含有することができる。
【0050】
(C1)成分、(C2)及び(C3)成分成分以外の光重合開始剤系としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体などが挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0051】
本発明における(A)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部とすることが好ましく、40〜60重量部とすることがより好ましい。この配合量が、40重量部未満では、光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合、塗膜性に劣る傾向があり、80重量部を超えると、感度が不充分となる傾向がある。
【0052】
本発明における(B)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部とすることが好ましく、40〜60重量部とすることがより好ましい。この配合量が、20重量部未満では、感度が不充分となる傾向があり、60重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
【0053】
本発明における(C1)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.05〜5.0重量部とすることが好ましく、0.05〜1.0重量部とすることがより好ましく、0.1〜0.6重量部とすることが特に好ましい。この配合量が0.05重量部未満では、感度が不充分となる傾向があり、5.0重量部を超えると、解像度が悪化する傾向がある。
【0054】
本発明における(C2)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.05〜2.0重量部とすることが好ましく、0.1〜1.0重量部とすることがより好ましい。この配合量が0.05重量部未満では本発明の効果が得られない傾向があり、2.0重量部を超えると、解像度が悪化し、さらに現像時間が長くなる傾向がある。
【0055】
本発明における(C2′)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.05〜2.0重量部とすることが好ましく、0.1〜1.0重量部とすることがより好ましい。この配合量が0.05重量部未満では本発明の効果が得られない傾向があり、2.0重量部を超えると、解像度が悪化し、さらに現像時間が長くなる傾向がある。
【0056】
本発明における(C3)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10.0重量部とすることが好ましく、0.5〜6.0重量部とすることがより好ましい。この配合量が0.1重量部未満では感度が不十分となり、密着性が低下する傾向があり、10.0重量部を超えるとレジストパターンの線幅が太くなる傾向がある。
【0057】
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0058】
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
【0059】
本発明の感光性樹脂組成物は、特に制限はないが、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
【0060】
また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、1〜30μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となる傾向があり、200μmを超えるとレジスト底部の光硬化性が悪化する傾向がある。液状レジストに保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルム等が用いられるが、感光性樹脂組成物層からの剥離性の見地から、ポリエチレンフィルムが好ましい。
【0061】
また、感光性エレメントは、支持体として、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等からなる重合体フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することにより得られる。上記塗布は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、80〜150℃、5〜30分程度で行うことができる。また、これらの重合体フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの重合体フィルムの厚みは、5〜100μmとすることが好ましく、10〜30μmとすることがより好ましい。この厚みが5μm未満の場合、機械的強度が低下し、塗工時に重合体フィルムが破れるなどの問題が発生する傾向があり、30μmを超えると解像度が低下し、価格が高くなる傾向がある。また、これらの重合体フィルムの一つは感光性樹脂組成物層の支持フィルムとして、他の一つは感光性樹脂組成物の保護フィルムとして感光性樹脂組成物層の両面に積層してもよい。
【0062】
このようにして得られる感光性樹脂組成物層と重合体フィルムとの2層からなる本発明の感光性エレメントは、そのまま又は感光性樹脂組成物層の他の面に保護フィルムをさらに積層してロール状に巻きとって貯蔵される。
【0063】
感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に圧着することにより積層する方法などが挙げられ、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。感光性樹脂組成物層の加熱温度は70〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kg/cm2)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂組成物層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
【0064】
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま、活性光線を照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去する必要がある。感光性樹脂組成物層の保護という点からは、重合体フィルムは透明で、この重合体フィルムを残存させたまま、それを通して、活性光線を照射することが好ましい。活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。感光性樹脂組成物層に含まれる光重合開始剤の感受性は、通常紫外線領域において最大であるので、その場合は、活性光線の光源に紫外線を有効に放射するべきものを使用することが好ましい。
【0065】
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、アルカリ性水溶液等の現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
【0066】
また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。現像の方式には、ディップ方式、スプレー方式等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
【0067】
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10mJ/cm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。
【0068】
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどがある。次いで、レジストパターンは、通常、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離される。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜5重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜5重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよい。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0070】
実施例1〜9及び比較例1〜3表1に示す材料を配合し、溶液を得た。
【0071】
【表1】
【0072】
【化18】
【0073】
次いで、得られた溶液に表2に示す(C)成分を溶解させて、感光性樹脂組成物の溶液を得た。クマリン系誘導体及びジエチルアミノベンゾフェノンの365nmにおける分子吸光係数及び最大吸収波長を表3に示した。
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を、16μm厚のポリエチレンポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥器で、10分間乾燥して、感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の膜厚は、20μmであった。
【0077】
一方、厚さ35μmの銅箔を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工業(株)製、商品名MCL−E−61)の銅表面を、#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張積層板を80℃に加温し、その銅表面上に、前記感光性樹脂組成物層を、110℃に加熱しながらラミネートした。
【0078】
次に、高圧水銀灯ランプを有する露光機(オーク(株)製)590を用いて、ネガとしてストーファー41段ステップタブレットを試験片の上に置いて60mJ/cm2露光した。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃で1重量%炭酸ナトリウム水溶液を20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。また、未露光部のレジストが最も速く完全に除去できる現像時間を最少現像時間とした。
【0079】
さらに、銅張積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の感度を評価し、その結果を表4に示した。感度は、ステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど、感度が高いことを示す。現像後のパターンを観察し、ライン・アンド・スペースとして残ったライン幅(μm)から解像度(μm)を求めた。現像後に剥離せずに残った浮島パターンのライン幅(μm)を測定し、密着性として、結果を表4に示した。この密着性の数字が小さいほど、細いラインでも銅張積層板から剥離せずに銅張積層板に密着していることを示し、密着性が高いことを示す。
【0080】
【表4】
【0081】
参考例7
(C2)成分及び(C2′)成分として、トリメチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート0.15gの代わりに4,4′−ビス(tert−ブチル)フェニルヨードニウムトリフレート(みどり化学(株)製商品名BBI105)を0.15g使用する以外は全て実施例1と同様に感光性樹脂組成物を得、同様に評価した。その結果、感度は25(ST/41)、解像度は22(μm)、密着性は20(μm)、現像時間は8(μm)であった。
【0082】
実施例8(C2)成分及び(C2′)成分として、トリメチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート0.15gに加えて、さらに4,4′−ビス(tert−ブチル)フェニルヨードニウムトリフレート(みどり化学(株)製商品名BBI105)を0.15g使用する以外は全て実施例1と同様に感光性樹脂組成物を得、同様に評価した。その結果、感度は30(ST/41)、解像度は22(μm)、密着性は20(μm)、現像時間は8(μm)であった。
【0083】
参考例9
(C1)成分として7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリンを加えず、また、(C2)成分及び(C2′)成分として、トリメチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート0.15gの代わりに4,4′−ビス(tert−ブチル)フェニルヨードニウムトリフレート(みどり化学(株)製商品名BBI105)を0.15g使用し、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを0.15g使用する以外は全て実施例3と同様に感光性樹脂組成物を得、同様に評価した。その結果、感度は23(ST/41)、解像度は25(μm)、密着性は8(μm)、現像時間は10(μm)であった。
【0084】
【発明の効果】
請求項1記載の感光性樹脂組成物は、感度、密着性、耐薬品性、柔軟性及びめっき浴汚染性が極めて優れるとともに、さらに解像度及び密着性が極めて優れる。請求項2記載の感光性樹脂組成物は、感度、密着性、耐薬品性、柔軟性及びめっき浴汚染性が極めて優れるとともに、さらに剥離特性が極めて優れる。請求項3記載の感光性樹脂組成物は、請求項1又2記載の発明の効果を奏し、さらに感度が極めて優れる。請求項4記載の感光性樹脂組成物は、請求項1、2又は3記載の発明の効果に加え、さらにアルカリ現像性が極めて優れる。
【0085】
請求項5記載の感光性エレメントは、感度、密着性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び作業性が極めて優れる。請求項6記載のレジストパターンの製造法は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な感度、密着性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び作業性が極めて優れる。請求項7記載のプリント配線板の製造法は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な感度、密着性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び作業性が極めて優れる。
Claims (7)
- (A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物並びに(C)光重合開始剤系として(C1)一般式(I)
- (A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物並びに(C)光重合開始剤系として(C1)一般式(I)
- (C1)成分が一般式(III)
- (A)成分の酸価が30〜200mgKOH/gであり、重量平均分子量20,000〜300,000である請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1、2、3又は4記載の感光性樹脂組成物を、支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメント。
- 請求項5記載の感光性エレメントを、場合によって保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
- 請求項6記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
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