JP4479023B2 - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【従来の技術】
従来、プリント配線板、金属の精密加工等の分野に用いられるレジストとして支持層と光重合層からなる、いわゆるドライフィルムレジスト(以下DFRと略す)が用いられている。DFRは、一般に支持層上に光重合性組成物からなる光重合層を積層し、多くの場合、更に、該光重合層上に保護用のフィルムを積層することにより形成される。
DFRの用途は、大きく分けると、回路形成用とソルダレジスト用の2種類に分けられる。
【0002】
回路形成用DFRは、サブトラクティブ法又はエッチドフォイル法と呼ばれる方法により回路を形成するのに用いられる。サブトラクティブ法とは、表面とスルーホールの内壁が銅層で覆われたガラスエポキシ基板等の回路形成用基板を用い、余分な銅をエッチングにより取り除いて回路を形成する方法であり、この方法はさらにテンティング法(エッチング法)と呼ばれる方法とめっき法と呼ばれる方法に分けられる。
【0003】
テンティング法(エッチング法)とは、チップ部品搭載のための銅スルーホールをレジストで保護し、エッチング、レジスト剥離を経て回路形成を行うものであり、このためレジストの被膜強度は強いことが望ましい。一方、めっき法とは、テンティング法(エッチング法)と逆に、スルーホール部及び回路となるべき部分を除いてレジストを被覆し、レジストで覆われていない部分の銅表面を半田めっきし、レジスト剥離して、半田めっきのパターンを形成し、この半田めっきのパターンをエッチング液に対するレジストとしてエッチングを行い、回路の形成を行うものである。
【0004】
テンティング法(エッチング法)においては、エッチング液をレジストと銅の間に浸潤させないために、レジストと銅の密着性が重要である。レジストと銅の間にエッチング液が浸潤すると、所望する部分の銅がエッチングされてしまい、回路の断線などが起こる。
テンティング法(エッチング法)と同様にめっき法においても、めっきをレジストと銅の間にもぐらせないために、レジストと銅の密着性が重要である。レジストと銅の間にめっきがもぐると、所望しない部分にもめっきのパターンが形成されてしまい、その後のエッチングで所望しない部分の銅が残存することになる。
【0005】
一方、ソルダレジスト用DFRは、半田付けによりプリント配線板に部品を実装する際の半田ブリッジを防止する以外に、環境などから永久的に回路を保護する役割があり、永久マスクとも呼ばれる。
【0006】
サブトラクティブ法のDFRを用いてプリント配線板を作製する方法は、次の通りである。
まず保護フィルムを剥離した後、銅張積層板等の回路形成用基板上に、DFRを積層する。次に、必要により支持層を剥離し、配線パターンマスクフィルム等のポジ又はネガフィルムを通して露光し、露光部のレジストを硬化させる。露光後に支持層がある場合は必要に応じて支持層を剥離し、現像液により未露光部分の光重合層を溶解若しくは分散除去し、回路形成用基板上に硬化レジスト画像を形成せしめる。光重合層としては、現像液としてアルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型と、有機溶剤を用いる溶剤現像型が知られているが、近年環境問題ないし費用の点からアルカリ現像型DFRの需要が伸びている。
【0007】
また、露光、現像により形成された硬化レジストはエッチング、あるいはめっき後に水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液により剥離される。剥離速度は作業性、取扱性及び生産性の観点から速いことが好ましい。また、レジスト硬化膜の剥離液に対する溶解性が高いと、剥離液の粘度の上昇をきたし、発泡が著しくなる。そのため、剥離液の処理能力は低下する。さらに、剥離液のBOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)が増大するため、廃液処理に要する費用が増大する。以上の点からレジスト硬化膜は剥離液に対して難溶であることが望ましい。
さらに、近年プリント配線の高密度化に伴い、解像度、下地金属との密着性及びコスト面からDFRは薄膜化の傾向がある。そのため、レジストの特性としては下地金属との密着性に優れ、さらに高解像化が要求される。
【0008】
また、一方では、作業性向上の見地から、高感度、低めっき浴汚染性の感光性樹脂組成物が望まれており、これらの特性は、使用される光重合開始剤の種類及び配合量に依存するものである。
高感度の光重合開始剤は、特公昭53−27605号公報、特公昭56−6420号公報、特公昭57−20163号公報、特公昭62−39419号公報、特開平6−69631号公報等に記載されているが、これらはめっき浴汚染性を有するという欠点がある。
また、特開平9−67406号公報には、ホウ素塩化物及びジアリールヨードニウム塩を含有してなる光重合性組成物が開示されているが、これらは密着性及び解像度が劣る傾向があり、プリント配線板の高密度化に対応させるには難しい。
【0009】
また、特開昭9−96903号公報には、2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体、ホウ素塩化物及びトリフェニルスルホニウム塩を含有してなる光重合性組成物が記載されているが、これらは密着性及び解像度が劣る傾向があり、プリント配線板の高密度化に対応させるには難しい。
また、特開平9−297398号公報には、ビスイミダゾール及びジアリールヨードニウム塩を含有してなる光重合性組成物が記載されているが、これらは感度が劣る傾向があり、プリント配線板の高密度化に対応させるには難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1、2、3、4、5、6及び7記載の発明は、光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び機械強度が特に優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。
請求項8記載の発明は、光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性、機械強度及び作業性が特に優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項9記載の発明は、プリント配線の高密度化に極めて有用な光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性、機械強度及び作業性が特に優れたレジストパターンの製造法を提供するものである。
請求項10記載の発明は、プリント配線の高密度化に極めて有用な光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性、機械強度及び作業性が特に優れたレジストパターンを有するプリント配線板の製造法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、(C)一般式(I)
【化6】
Figure 0004479023
(式中、Z、Z及びZは各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は複素環を含む基を示し、s、t及びuは各々独立に0〜5の整数である)で表される2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体、(D)(d1)一般式(II)
【化7】
Figure 0004479023
(式中、Zは前記一般式(I)におけるZと同意義であり、vは0〜5の整数である)で表されるアリールグリシン化合物及び(d2)一般式(III)
【化8】
Figure 0004479023
(式中、Z13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は複素環を含む基を示す)で表されるホウ素塩化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物並びに(E)(e1)一般式(IV)
【化9】
Figure 0004479023
(式中、X-は対アニオンを示し、Z及びZは各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義であり、w及びxは各々独立に0〜5の整数である)で表されるジアリールヨードニウム塩化合物及び(e2)一般式(V)
【化10】
Figure 0004479023
表されるビススルホニウム塩化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。
【0012】
また、本発明は、(D)成分の化合物が、(d1)成分の一般式(II)で表されるアリールグリシン化合物であり、(E)成分の化合物が、(e1)成分の一般式(IV)で表されるジアリールヨードニウム塩化合物である請求項1記載の感光性樹脂組成物に関する。また、本発明は、(D)成分の化合物が、(d2)成分の一般式(III)で表されるホウ素塩化合物であり、(E)成分の化合物が、(e2)成分の一般式(V)
【化28】
Figure 0004479023
表されるビススルホニウム塩化合物である感光性樹脂組成物に関する。
【0013】
た、本発明は、(A)成分のバインダーポリマーが、カルボキシル基を有するバインダーポリマーである前記感光性樹脂組成物に関する。
【0014】
また、本発明は、(A)成分のバインダーポリマーの酸価が30〜200mgKOH/gである前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)成分のバインダーポリマーの重量平均分子量が20,000〜300,000である前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物を、支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメントに関する。
【0015】
また、本発明は、前記感光性エレメントを、場合によって存在する保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法に関する。
また、本発明は、前記レジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感光性樹脂組成物に含まれる成分について詳述する。
本発明における(A)成分のバインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
【0017】
重合性単量体としては、特に制限はなく、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体又はスチレン、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレートアクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、α−ブロモアクリル酸、α−クロルアクリル酸、β−フリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などがある。
【0018】
上記アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルとしては、一般式(VI)
【化11】
Figure 0004479023
(式中、R6は水素原子又はメチル基を示し、R7は炭素数1〜12のアルキル基を示す)
で表される化合物がある。
上記一般式(VI)中のR7としては例えば、メチル基、エチル基、プロピル基 、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
【0019】
上記一般式(VI)で表される単量体としては、例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸ペンチルエステル、アクリル酸ヘキシルエステル、アクリル酸ヘプチルエステル、アクリル酸オクチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、アクリル酸ノニルエステル、アクリル酸デシルエステル、アクリル酸ウンデシルエステル、アクリル酸ドデシルエステル、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ペンチルエステル、メタクリル酸ヘキシルエステル、メタクリル酸ヘプチルエステル、メタクリル酸オクチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸ノニルエステル、メタクリル酸デシルエステル、メタクリル酸ウンデシルエステル、メタクリル酸ドデシルエステル等が挙げられる。
【0020】
また、本発明の(A)成分であるバインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
【0021】
本発明における(A)成分のバインダーポリマーがカルボキシル基を有する場合、酸価は、30〜200mgKOH/gであることが好ましく、50〜100mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が、30mgKOH/g未満では、現像時間が長くなる傾向があり、200mgKOH/gを超えると、光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。
【0022】
また、本発明における(A)成分のカルボキシル基を有するバインダーポリマーの重量平均分子量は、20,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜150,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が、20,000未満では、耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を越えると、現像時間が長くなる傾向がある。ここで、本発明における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算したものである。
【0023】
本発明における(B)成分の分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレンアクリレート又はそれに対応するメタクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−アクリロイルオキシエチル−o−フタレート又はそれに対応するメタクリレート、β−ヒドロキシエチル−β′−アクリロイルオキシエチル−o−フタレート又はそれに対応するメタクリレート、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0024】
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジアクリレート、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
【0025】
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸が拳げられる。
上記2,2−ビス(4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル)としては、例えば、2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(アクリロキシデカエトキシ)フェニル)等が挙げられる。
【0026】
上記2,2−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能である。
【0027】
上記グリシジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリメタクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル、2,2−ビス(4−メタクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が拳げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有するアクリルモノマー又はそれに対応するメタクリルモノマー、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの付加反応物、トリス(メタクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネートヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジメタクリレート、EO,PO変性ウレタンジメタクリレート等が挙げられる。但し、EOはエチレンオキシドを示し、POはプロピレンオキシドを示す。
【0028】
上記アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
上記メタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
【0029】
本発明における(C)成分の前記一般式(I)で表される2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体中のZ1、Z2及びZ3、(d1)成分の前記一般式(II)で表されるジアリールグリシン化合物中のZ4、(d2)成分の前記一般式 (III)で表されるホウ素塩化合物中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、(e1)成分の前記一般式(IV)で表されるジアリールヨードニウム塩化合物中のZ5及びZ6並びに(e2)成分の前記一般式(V)で表されるビススルホニウム塩化合物中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12は各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は複素環を含む基を示す。
【0030】
また、前記一般式(I)中のs、t及びu、前記一般式(II)中のv、前記一般式(III)中のw及びx並びに前記一般式(V)中のa、b、c及びdは、各々独立に0〜5の整数であり、s、t、u、v、w、x、a、b、c及びdが各々2以上の場合、2以上のZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8、Z9及びZ10は、各々同一でも相違していてもよい。また、一般式(V)中のe及びfは、各々独立に0〜4の整数であり、e及びfが各々2以上の場合、2以上のZ11及びZ12は、各々同一でも相違していてもよい。
【0031】
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12のハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン等が挙げられる。
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12の炭素数1〜15のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
【0032】
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12の炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12の炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられ、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜15のアルキル基等で置換されていてもよい。
【0033】
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12の炭素数1〜10のアルキルメルカプト基としては、例えば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基等が挙げられる。
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12の炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
【0034】
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12のアルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基としては、例えば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基等が挙げられる。
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12のアルキル基の炭素数が1〜10のアシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。
【0035】
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z1 1及びZ12の炭素数1〜10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
前記一般式(I)中のZ1、Z2及びZ3、前記一般式(II)中のZ4、前記一般式(III)中のZ13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20、前記一般式(IV)中のZ5及びZ6並びに前記一般式(V)中のZ7、Z8、Z9、Z10、Z11及びZ12の複素環を含む基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、チアゾリル基、インドリル基、キノリル基等が挙げられる。
【0036】
また、本発明の(C)成分の前記一般式(I)で表される2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体としては、例えば、2,2′−ビス(o−フルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス (oーヨードフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−メトキシフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−(カルボキシメチル)フェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−(メトキシカルボニル)フェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,6−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0037】
また、本発明における(d1)成分である前記一般式(II)で表されるアリールグリシン化合物としては、例えば、N−フェニルグリシン(NPG)、N− (p−クロロフェニル)グリシン、N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−(p−シアノフェニル)グリシン、N−(p−メチルフェニル)グリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−(p−ブロモフェニル)−N−メチルグリシン、N−(p−クロロフェニル)−N−エチルグリシン等が挙げられ、光感度特性の見地からは、N−フェニルグリシンが好ましい。
【0038】
また、本発明における(d2)成分である一般式(III)で表されるホウ素塩化合物としては、取扱性及びラジカル活性の見地から一般式(VII)
【化12】
Figure 0004479023
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は各々独立に炭素数1〜15のアルキル基を示し、Ar1、Ar2及びAr3は各々独立に前記一般式(III)におけるZ13と同意義である)
で表されるホウ素塩化合物が好ましい。
【0039】
また、一般式(VII)で表されるホウ素塩化合物としては、例えば、下記化学構造の化合物がより好ましく挙げられる。
【0040】
【化13】
Figure 0004479023
【0041】
また、本発明における(e1)成分である一般式(IV)で表されるジアリールヨードニウム塩中のX-は、ハロゲンイオン、HSO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CLO4 -、FSO3 -、F2PO2 -、CF3SO3 -、C49SO3 -、CH3SO3 -
【化14】
Figure 0004479023
等の対アニオンを示す。
【0042】
また、前記一般式(IV)で表されるジアリールヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム塩、ジトリルヨードニウム塩、フェニル(p−メトキシフェニル)ヨードニウム塩、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、ビス(p−シアノフェニル)ヨードニウム等のクロライド、ブロマイド、四フッ化ホウ素塩、六フッ化ホウ素塩、六フッ化ヒ素塩、六フッ化アンチモン素塩、過塩素酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、p−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸塩、n−ブチルトリフェニルほう酸塩などが挙げられるが、置換又は無置換のジフェニルヨードニウム塩であることが好ましい。好ましい化合物例として下記化学構造の化合物が挙げられる。
【0043】
【化15】
Figure 0004479023
【0044】
【化16】
Figure 0004479023
【0045】
また、解像度特性見地からは、一般式(VIII)で表されるジフェニルヨードニウム塩化合物又は一般式(IX)で表される4,4′−ビス(tert−ブチル)フェニルヨードニウム塩化合物であることがより好ましい。
【化17】
Figure 0004479023
(式中、Xは、前記一般式(III)中のX-と同様に対アニオンを示す)
【化18】
Figure 0004479023
(式中、Xは、前記一般式(III)中のX-と同様に対アニオンを示す)
【0046】
また、本発明における(e2)成分一般式(V)
【化19】
Figure 0004479023
表されるビススルホニウム塩化合物が、解像度特性の見地から好ましく挙げられる。
【0047】
本発明における(A)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部とすることが好ましく、40〜60重量部とすることがより好ましい。この配合量が、40重量部未満では、光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合、塗膜性に劣る傾向があり、80重量部を超えると、感度が不充分となる傾向がある。
【0048】
本発明における(B)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部とすることが好ましく、40〜60重量部とすることがより好ましい。この配合量が、20重量部未満では、感度が不充分となる傾向があり、60重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
【0049】
(C)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10重量部とすることが好ましく、0.5〜6重量部とすることがより好ましい。この配合量が、0.1未満では感度が不十分となり、密着性が低下する傾向があり、10重量部を超えるとレジストの線幅が太くなる傾向がある。
【0050】
(d1)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.03〜5重量部とすることが好ましく、0.05〜2.0重量部にすることが特に好ましい。この配合量が、0.03重量部未満では、感度が不充分となる傾向があり、5重量部を超えると、解像度が悪化し現像時間が長くなる傾向がある。
(d2)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.03〜5重量部とすることが好ましく、0.05〜2.0重量部にすることがより好ましい。この配合量が、0.03重量部未満では、感度が不充分となる傾向があり、5重量部を超えると、解像度が悪化し現像時間が長くなる傾向がある。
【0051】
(e1)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.03〜5重量部とすることが好ましく、0.05〜2.0重量部にすることがより好ましい。この配合量が0.03重量部未満では、解像度が悪化する傾向があり、5重量部を超えると、現像時間が長くなる傾向がある。
(e2)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.03〜5重量部とすることが好ましく、0.05〜2.0重量部にすることがより好ましい。この配合量が0.03重量部未満では、解像度が悪化する傾向があり、5重量部を超えると、現像時間が長くなる傾向がある。
【0052】
また、本発明の感光性樹脂組成物には、増感剤としてクマリン化合物、ジアミノベンゾフェノン化合物およびジアルキルアミノベンゾフェノン化合物等を加えることが好ましく、例えば、4,4′−(N,N−ジメチル)アミノベンゾフェノン、4,4′−(N,N−ジエチル)アミノベンゾフェノン、4,4′−(N−エチル,N−メチル)アミノベンゾフェノン等が挙げられる。これらの増感剤は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.03〜1重量部含有させることが好ましく、0.05〜0.8重量部含有させることがより好ましい。この配合量が0.03重量部未満では、パターンのすそ引きによって解像度が悪化する傾向があり、1重量部を超えると、露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0053】
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、染料、発色剤、熱発色防止剤、可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤などを(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。
【0054】
上記染料としては、例えば、フクシン、オーラミン塩基、カルコシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイトブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、アイオジンググリーン、ナイトグリーンB、トリバロサン、ニューマジェンタ、アシッドバイオレットRRH、レッドバイオレット5RS、エチルバイオレット、メチレンブルー、ニューメチレンブルーGG、フタロシアニングリーン、ダイヤモンドグリーン、ローダミンB等が挙げられる。
上記発色剤としては、例えば、トリブロモメチルフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等が挙げられる。
上記熱発色防止剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールA−PO2モル付加ジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物が挙げられる。
【0055】
上記可塑剤としては、例えば、ナフテン油、パラフィン油等の炭化水素油、分子量3000以下の低分子量ポリスチレン、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、石油樹脂、ジアルキルフタレート、アルキルホスフェート、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエステル、ポリエチレングリコールエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル樹脂、ポリテルペン樹脂、ポリイソプレン及びその水添物、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホンアミド、液状1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン及びその末端変性物並びにこれらの水酸化物又はカルボキシル化物、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びこれらのカルボキシル化物、液状スチレン−ブタジエン共重合体、エチレングリコール−プロピレングリコールブロック共重合体などが挙げられる。
【0056】
上記顔料としては、例えば、フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔料、インダンスレンブルー、フタロシアニングリーン、ハロゲン化フタロシアニン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンレッド等のキナクリドン顔料、ピロロ・ピロール系顔料、アントラキノン系顔料、ベリレン系顔料、カーボン、チタンカーボン、酸化鉄、アゾ系黒色顔料、チタン白、シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、沈降性炭酸バリウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。
上記充填剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、クレー、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉、磁性酸化鉄等の無機充填剤、カーボンブラック、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、中空プラスチックピグメント等有機充填剤などが挙げられる。
【0057】
上記消泡剤としては、例えば、シリコン系化合物、フッ素系化合物、高分子化合物、炭化水素系化合物等が挙げられる。
上記安定剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のヒドロキシ芳香族化合物、フェニベンゾキノン、p−トルキノン、p−キシロキノン等のキノン類、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、ジフェニルニトロソアミン、フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン類、フェノチアジン、ピリジン等の複素環式化合物、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、クロラニル、アリールフォースファイト、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、塩化第一銅などが挙げられる。
上記密着性付与剤としては、例えば、イミダゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアゾール系化合物、シランカップリング剤等が挙げられる。
上記レベリング剤としては、例えば、シリコン系化合物、フッ素系化合物、高分子系化合物、アクリレーキ共重合体等が挙げられる。
【0058】
上記酸化防止剤としては、例えば、フェニルサリチレート、モノグリコールサリチレート、p−tert−ブチルサリチレート等のサリチル酸系化合物、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物、レゾルシノールモノベンゾエート、2′−エチルヘキシル−2−シアノ−3−フェニルシンナメートなどの紫外線吸収剤、ヒドラジン化合物等の金属不活性剤、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−フェノール、2,4−ジ−メチル−6−tert−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系化合物、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、フェノチアジン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン化合物などのラジカル反応禁止剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルβ,β′−チオジブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等の硫黄系化合物、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−ホスファフェナンスレン、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系化合物などの過酸化物分解剤などが挙げられる。
【0059】
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じてメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、ヘキサノール等の脂肪族アルコール類、アリルアルコール、ベンジルアルコール、アニソール、フェネトール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の炭化水素類、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、4−メトキシ−1−ブタノール、3−エトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−エチル−1−1ペンタノール−4−エトキシ−1−ペンタノール、5−メトキシ−1−ヘキサノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケトン、ジブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−3−ペンタノン、6−ヒドロキシ−2−ヘキサノン、3−メチル−3−ヒドロキシ−2−ペンタノン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテル類およびそのアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノi−プロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類およびそのアセテート、ジメチルジエチレングリコール、ジエチルジエチレングリコール、ジブチルジエチレングリコール等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のトリエチレングリコールアルキルエーテル類、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、n−プロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、モノメチルエーテルアセテート、モノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテル類およびそのアセテート、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、n−プロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のジプロピレングリコールアルキルエーテル類、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル等のカルボン酸エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、炭酸プロピレンなどの溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
【0060】
本発明の感光性樹脂組成物は、特に制限はないが、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
【0061】
また、感光性樹脂組成物層の厚さは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μmであることが好ましく、特に1〜30μmであることが好ましい。1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となる傾向がある。
液状レジストに保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルム等が用いられる。
【0062】
感光性エレメントは、支持体として、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等からなる重合体フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布乾燥することにより得られる。
上記塗布は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、80〜150℃、5〜30分程度で行うことができる。また、これらの重合体フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの重合体フィルムの厚さは、1〜100μmとすることが好ましく、1〜30μmとすることがより好ましい。
また、これらの重合体フィルムの一つは感光性樹脂組成物層の支持フィルムとして、他の一つは感光性樹脂組成物の保護フィルムとして感光性樹脂組成物層の両面に積層してもよい。
【0063】
感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に圧着することにより積層する方法などが挙げられる。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。感光性樹脂組成物層の加熱温度は90〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kg/cm2)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂組成物層を前記のように90〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
【0064】
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま、活性光線を照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去する必要がある。感光性樹脂組成物層の保護という点からは、重合体フィルムは透明で、この重合体フィルムを残存させたまま、それを通して、活性光線を照射することが好ましい。
活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
【0065】
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、アルカリ水溶液等の現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
【0066】
また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは、9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。現像の方式には、ディップ方式、スプレー方式等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
【0067】
現像後の処理として、必要に応じて80〜250℃程度の加熱又は0.2〜5mJ/cm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。
【0068】
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。
上記めっき法としては、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどがある。
次いで、レジストパターンは、通常、現像に用いたアルカリ水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離される。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜5重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜5重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよい。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1〜4及び比較例1〜3
表1及び表2に示す(A)成分、(B)成分及びその他の材料を配合し、溶液を得た。次いで、得られた溶液に表3及び表4に示す(C)成分及び(D)成分を溶解させて、感光性樹脂組成物の溶液を得た。
【0070】
【表1】
Figure 0004479023
【0071】
【表2】
Figure 0004479023
【0072】
【表3】
Figure 0004479023
【0073】
【表4】
Figure 0004479023
【0074】
なお、表1、表3及び表4で使用した各材料を以下に示した。
*1:ビスフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレート
【化20】
Figure 0004479023
*2:EO変性ウレタンジメタクリレート
【化21】
Figure 0004479023
【0075】
*3:ジフェニルヨードニウムトリフレート
【化22】
Figure 0004479023
*4:4,4′−ビス(tert−ブチル)フェニルヨードニウムトリフレート
【化23】
Figure 0004479023
【0076】
*5:ボレート1
【化24】
Figure 0004479023
*6:ボレート2
【化25】
Figure 0004479023
【0077】
*7:ボレート3
【化26】
Figure 0004479023
*8:SP170
【化27】
Figure 0004479023
【0078】
次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製、GSタイプ)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、20μmであった。
【0079】
一方、銅箔(厚さ35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工業(株)製、製品名MCL−E−61)の銅表面を#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥させた。次いで、銅張積層板を80℃に加温した後、上記で得られた感光性エレメントを銅表面上に感光性樹脂組成物層を密着させるようにして110℃で0.4MPa(4kgf/cm2)の圧力下に積層した。
【0080】
次いで、感光性エレメントが積層された銅張積層板を冷却し、23℃になった時点でポリエチレンテレフタレート面に、ストーファーの41段ステップタブレットを有するフォトツールと密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/400〜50/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、3KW高圧水銀灯(オーク製作所社製、製品名HMW−590)を用いて、ストーファーの41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が21となるエネルギー量で露光を行った。尚、解像度の評価は、ストーファーの41段ステップタブレットを有するフォトツールと解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/10〜50/50(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを用いた。ここで、密着性は、現像処理によって未露光部を除去した後、密着していた細線のライン幅の最も小さい値により評価した。
【0081】
また、解像度は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値により評価した。密着性及び解像度の評価は共に数値が小さいほど良好な値である。
また、未露光部のレジストが最も速く完全に除去できる現像時間を最少現像時間とした。
また、光感度は、現像後の残存ステップ段数が21となるのに必要なエネルギー量で表され、このエネルギー量が小さいほど、光感度が高いことを示す。
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃で1.0重量%炭酸ナトリウム水溶液を20秒間スプレーし、未露光部分を除去した後、解像度、密着性及び光感度を測定し、表5及び表6に示した。
【0082】
【表5】
Figure 0004479023
【0083】
【表6】
Figure 0004479023
【0084】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4、5、6及び7記載の感光性樹脂組成物は、光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性及び機械強度が極めて優れ、液状レジスト及び感光性エレメントとしての用途に極めて好適である。
請求項8記載の感光性エレメントは、光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性、機械強度及び作業性が極めて優れるものであり、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用である。
【0085】
請求項9記載のレジストパターンの製造法は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性、機械強度及び作業性が極めて優れるレジストパターンの製造法である。
請求項10記載のプリント配線板の製造法は、プリント配線の高密度化及びプリント配線板製造の自動化に極めて有用な光感度、解像度、密着性、アルカリ現像性、耐薬品性、柔軟性、めっき浴汚染性、機械強度及び作業性が極めて優れるプリント配線板の製造法である。

Claims (9)

  1. (A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、(C)一般式(I)
    Figure 0004479023
    (式中、Z、Z及びZは各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は複素環を含む基を示し、s、t及びuは各々独立に0〜5の整数である)で表される2,4,5−トリフェニルイミダゾール二量体、(D)(d1)一般式(II)
    Figure 0004479023
    (式中、Zは前記一般式(I)におけるZと同意義であり、vは0〜5の整数である)で表されるアリールグリシン化合物及び(d2)一般式(III)
    Figure 0004479023
    (式中、Z13、Z14、Z15、Z16、Z17、Z18、Z19及びZ20は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は複素環を含む基を示す)で表されるホウ素塩化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物並びに(E)(e1)一般式(IV)
    Figure 0004479023
    (式中、X-は対アニオンを示し、Z及びZは各々独立に前記一般式(I)におけるZ1と同意義であり、w及びxは各々独立に0〜5の整数である)で表されるジアリールヨードニウム塩化合物及び(e2)一般式(V)
    Figure 0004479023
    表されるビススルホニウム塩化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有してなる感光性樹脂組成物。
  2. (D)成分の化合物が、(d1)成分の一般式(II)で表されるアリールグリシン化合物であり、(E)成分の化合物が、(e1)成分の一般式(IV)で表されるジアリールヨードニウム塩化合物である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. (D)成分の化合物が、(d2)成分の一般式(III)で表されるホウ素塩化合物であり、(E)成分の化合物が、(e2)成分の一般式(V)
    Figure 0004479023
    表されるビススルホニウム塩化合物である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  4. (A)成分のバインダーポリマーが、カルボキシル基を有するバインダーポリマーである請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組成物。
  5. (A)成分のバインダーポリマーの酸価が30〜200mgKOH/gである請求項4記載の感光性樹脂組成物。
  6. (A)成分のバインダーポリマーの重量平均分子量が20,000〜300,000である請求項1、2、3、4又は5記載の感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の感光性樹脂組成物を、支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメント。
  8. 請求項7記載の感光性エレメントを、場合によって存在する保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
  9. 請求項8記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
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