JP4503373B2 - ヘッドレストおよび車両用シート並びにヘッドレストの製造方法 - Google Patents

ヘッドレストおよび車両用シート並びにヘッドレストの製造方法 Download PDF

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Description

本発明はヘッドレストおよび車両用シート並びにヘッドレストの製造方法に係り、特に、開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストおよびこのヘッドレストを用いた車両用シート並びにヘッドレストの製造方法に関する。
従来から、例えば、車両用シートのヘッドレストとして、開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストが知られている。
一般に、上記ヘッドレストを製造するには、まず、発泡樹脂を開口部から表皮材の内部に注入し、この発泡樹脂を発泡させることによって表皮材の内部にクッション材を形成する。
そして、クッション材を表皮材で被覆した状態で、表皮材の開口部を封着することによってクッション材を表皮材で被覆する処理を完了する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
例えば、特許文献1に記載の例では、表皮材に形成された前側部材の下縁と下面部材の前縁とを縫着せずに、この部分に開口部を形成し、この開口部から表皮材の内部にクッション材の原料を注入している。
そして、表皮材の内部に注入したクッション材の原料を発泡させ、この発泡したクッション材によって前側部材の下縁と下面部材の前縁とを端末挟持させることにより、開口部を封着している。
ところが、特許文献1に記載のように、発泡したクッション材によって前側部材の下縁と下面部材の前縁とを端末挟持させて開口部を封着する方法では、クッション材の発泡による圧力によって開口部が開いてしまうことがあった。
このため、前側部材の下縁と下面部材の前縁とを接合できないことがあり、これによって、開口部の接合部分に穴が開いたり、開口部の周囲にしわや局所的な膨らみ等が生じたりすることがあった。
従って、特許文献1に記載の方法では、前側部材の下縁と下面部材の前縁との封着部分の外観を良好とすることが困難であった。
また、特許文献2に記載の例では、表皮材の開口部周縁に形成された第一表皮端末と第二表皮端末とを接着剤を介して重ね合わせ、第一表皮端末と第二表皮端末を外側から圧着した状態で加熱している。
そして、第一表皮端末と第二表皮端末を圧着した状態で加熱することによって接着剤を溶融させ、この溶融した接着剤を冷却固化させて第一表皮端末と第二表皮端末を接合し、これによって開口部を封着している。
ところが、特許文献2に記載のように、第一表皮端末と第二表皮端末を接着剤によって接合させて開口部を封着する方法では、第一表皮端末と第二表皮端末との間から接着剤がはみ出したり、第一表皮端末と第二表皮端末から接着剤が滲んだりすることがあった。
また、第一表皮端末と第二表皮端末を加熱処理する際に、第一表皮端末と第二表皮端末にずれやしわが生じることがあった。
従って、特許文献2に記載のように、第一表皮端末と第二表皮端末を接着剤によって接合させて開口部を封着する方法では、第一表皮端末と第二表皮端末の封着部分の外観を良好とすることが困難であった。
さらに、第一表皮端末と第二表皮端末に接着剤を装着する工程や第一表皮端末と第二表皮端末を加熱処理する工程において、作業者によって開口部の封着部分の仕上がりにばらつきが生じやすく、ヘッドレストの外観品質を一定に保持することが困難であった。
そこで、上記のような不具合を解消するために、外部装着部材を用いて開口部の封着部分を被覆処理するようにしたヘッドレストが提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
例えば、特許文献3に記載の例では、表皮材の開口部周縁に形成された第一表皮端末と第二表皮端末とにファスナを設けている。そして、表皮材の内部にクッション材を配置した状態でファスナを閉じることにより第一表皮端末と第二表皮端末を接合している。
そして、ファスナによって接合した第一表皮端末と第二表皮端末の上から外部装着部材としてのフィニッシャを装着することにより、第一表皮端末と第二表皮端末の封着部分を被覆し、これによって開口部を被覆処理している。
このように、特許文献3に記載の例では、第一表皮端末と第二表皮端末の封着部分をフィニッシャによって被覆するので、第一表皮端末と第二表皮端末の封着部分を外部から覆い隠すことが可能である。
一方、特許文献4に記載の例では、フレームの水平杆部を連結する外部装着部材としての連結フレームを用いている。この連結フレームの外周面には、表皮材に形成された開口部周縁の表皮端末を嵌合する嵌合溝が形成されている。
そして、表皮材に形成された開口部周縁の表皮端末を連結フレームの嵌合溝に嵌合することによって、表皮材の開口部を封着処理している。
また、連結フレームには、開口部の表皮端末を挟み込む嵌合溝が設けられているので、これによって開口部の封着部分を覆い隠すことが可能である。
さらに、特許文献4に記載の例では、開口部周縁の表皮端末を連結フレームの嵌合溝に嵌合することによって開口部の封着処理を行うことができるので、開口部周縁の表皮端末を接合する封着部材を不要にでき、ヘッドレストのコストを低減することが可能である。
特開2000−189291(第2−3頁、図20) 特開平9−76351号公報(第3頁、図3、図4) 特開平6−245851号公報(第3−4頁、図1) 特開平10−295485号公報(第2−3頁、図1、図4)
しかしながら、特許文献3に記載の例では、ヘッドレストの組立工程において、ファスナを閉じて第一表皮端末と第二表皮端末を接合する処理が作業者にとってたいへん煩わしいものであった。
従って、ヘッドレストを組み立てる作業現場では、第一表皮端末と第二表皮端末を接合する処理を簡素化することが望まれていた。
また、特許文献4に記載の例では、開口部の表皮端末を連結フレームの嵌合溝に嵌合する作業に熟練を要していた。このため、作業経験の少ない作業者によっては、開口部の表皮端末を連結フレームの嵌合溝に嵌合する際に、表皮端末にしわや弛みを生じさせてしまうことがあった。
このように、特許文献4に記載の例では、作業者によって開口部の封着部分の仕上がりにばらつきが生じやすく、ヘッドレストの外観品質を一定に保持することが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、外観品質を向上させることが可能なヘッドレストを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、外観品質を一定に保持することが可能なヘッドレストを提供することにある。
また、本発明のさらに他の目的は、ヘッドレストを備えてなる車両用シートにおいて、ヘッドレストの外観品質を向上させることが可能な車両用シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ヘッドレストを備えてなる車両用シートにおいて、ヘッドレストの外観品質を一定に保持することが可能な車両用シートを提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、ヘッドレストの外観品質を向上させることが可能なヘッドレストの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ヘッドレストの外観品質を一定に保持することが可能なヘッドレストの製造方法を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載の発明によれば開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストであって、前記表皮材の内側に配置されるインナー部材と、前記表皮材の外側に配置されるアウター部材と、を備え、前記インナー部材には、略円弧状又は略環状に形成され前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域を前記表皮材の内側から覆うインナー部材本体部と、該インナー部材本体部より突出し、前記インナー部材本体部を前記フレームに連結する連結部と、前記インナー部材本体部の径方向内側へ突出し前記表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して前記開口部を封着する封着部と、が設けられ、前記アウター部材には、略円弧状又は略環状に形成され前記表皮端末の接合部分を覆うアウター部材本体部と、該アウター部材本体部を前記インナー部材本体部に固定する固定部と、前記クッション材に接続される接続ピンと、が設けられ、前記連結部の一部分には、前記フレームの一部を係止して、前記インナー部材本体部を前記フレームに固定する係止部が形成されていること、により解決される。
このように、請求項1に記載のヘッドレストによれば、インナー部材本体部をフレームに連結する連結部を備えているので、インナー部材本体部を連結部を介してフレームに固定することができる。
これにより、インナー部材本体部に位置ずれ等が生じることを防ぐことができるので、ヘッドレストに形崩れ等が生じることを防止することが可能となる。
また、インナー部材本体部は、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域を表皮材の内側から覆うように構成されているので、フレームにインナー部材本体部を固定した状態で、このインナー部材本体部によって表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域を表皮材の内側から覆うことができる。
これにより、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域をインナー部材本体部の形状に沿った形状(例えば、アーチ状や円形状)とすることが可能となる。
また、インナー部材には、表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して開口部を封着する封着部が備えられているので、表皮材の開口部を封着するには、インナー部材の封着部で開口部周縁の表皮端末を接合するだけで良い。
従って、従来のように、表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材の開口部を封着する作業を簡素化することが可能となる。
さらに、本発明のヘッドレストによれば、アウター部材に、表皮端末の接合部分を覆うアウター部材本体部と、該アウター部材本体部をインナー部材本体部に固定する固定部とが備えられているので、アウター部材本体部を固定部によってインナー部材本体部に固定することにより、表皮端末の接合部分をアウター部材本体部によって外部から覆い隠すことができる。
また、アウター部材には、クッション材に接続される接続ピンが設けられているので、この接続ピンによってアウター部材とクッション材とを接続することができる。
これにより、アウター部材に対してクッション材を固定することができるので、クッション材に形崩れや位置ずれ等が生じることを防止することが可能となる。
ここで、請求項2に記載のように、インナー部材本体部が表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域の形状に沿って配設され、アウター部材本体部がインナー部材本体部の形状に沿って配設されていると、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域をインナー部材本体部およびアウター部材本体部の形状に沿わせることができる。
これにより、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域にしわやたるみ等が発生することを防止することが可能となる。
また、請求項3に記載のように、表皮端末が少なくとも第一表皮端末と第二表皮端末とを備え、第一表皮端末および第二表皮端末に互いに重なり合う第一表皮端末延出部および第二表皮端末延出部がそれぞれ形成され、第一表皮端末延出部に第一表皮端末係合孔が形成され、第二表皮端末延出部に第二表皮端末係合孔が形成され、インナー部材の封着部に第一表皮端末延出部および第二表皮端末延出部を互いに重ね合わせた状態で、第一表皮端末係合孔および第二表皮端末係合孔と係合する係合突起が形成されていると、第一表皮端末延出部および第二表皮端末延出部を互いに重ね合わせた状態で、係合突起を第一表皮端末係合孔および第二表皮端末係合孔と係合するという非常に簡単な作業によって第一表皮端末と第二表皮端末を接合することができる。
従って、従来のように、第一表皮端末と第二表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材の開口部を封着する作業をより簡単に行うことが可能となる。
また、第一表皮端末係合孔、第二表皮端末係合孔および係合突起は予め定められた位置に形成されているので、表皮端末を接合する際に、表皮端末を接合するための位置決め作業を行う必要が無く、作業の熟練を要することが無い。
従って、作業者によって接合位置にばらつきが生じることを防止できるので、開口部が形成された表皮材の表皮端末部分にしわやたるみ等が発生することを防止することが可能となる。
さらに、請求項4に記載のように、本発明のヘッドレストは、より具体的には、表皮材に樹脂を注入するための樹脂注入口が形成され、開口部がインナー部材によって封着された状態で、樹脂注入口より表皮材の内部に注入された発泡樹脂を発泡させることによってクッション材が形成される構成である。
このように、本発明のヘッドレストによれば、表皮材の開口部がインナー部材によって封着された状態で、樹脂注入口より表皮材の内部に注入された発泡樹脂を発泡させることによってクッション材が形成されるので、予め所定の形状に成形されたクッション材を表皮材の内部に挿入配置する場合に比して、表皮材の内側に配置したフレームやインナー部材等の隙間に隈なくクッション材を形成することができる。これにより、ヘッドレストを所望の形状とすることが可能となる。
また、請求項5に記載のように、接続ピンが樹脂注入口を介してクッション材に接続されていると、樹脂注入口からクッション材の一部が表皮材の外側に飛び出すことを防止できるので好適である。
そして、本発明のヘッドレストは、請求項6に記載のように、車両用シートに適用されると好適である。
また、前記課題は、請求項7に記載の発明によれば、開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストの製造方法であって、前記フレームおよび略円弧状又は略環状に形成されたインナー部材本体部を備えたインナー部材を前記表皮材の内部に配置すると共に、前記インナー部材より突出し、該インナー部材を前記フレームに連結する連結部に形成された係止部を、前記フレームに係止することにより、前記フレームに前記インナー部材を連結し、前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域を前記表皮材の内側から前記インナー部材によって覆う内側部材配置工程と、前記インナー部材によって前記表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して前記開口部を封着する開口部封着工程と、前記表皮材の外側から略円弧状又は略環状に形成されたアウター部材本体部を備えたアウター部材を前記インナー部材に装着することによって前記表皮端末の接合部分を被覆すると共に、前記アウター部材に形成された接続ピンをクッション材に接続する接合部被覆工程と、を備えたこと、により解決される。
このように、請求項7に記載のヘッドレストの製造方法によれば、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域を表皮材の内側からインナー部材によって覆うので、これにより、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域をインナー部材の形状に沿った形状(例えば、アーチ状や円形状)とすることが可能となる。
また、上述のように、インナー部材をフレームに連結すると、インナー部材に位置ずれ等が生じることを防ぐことができるので、これにより、ヘッドレストに形崩れ等が生じることを防止することが可能となる。
また、本発明のヘッドレストの製造方法において、表皮材の開口部を封着するには、インナー部材によって表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合するだけで良い。従って、従来のように、表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材の開口部を封着する作業を簡素化することが可能となる。
さらに、本発明によれば、表皮材の外側からアウター部材をインナー部材に装着することによって表皮端末の接合部分を被覆するので、表皮端末の接合部分をアウター部材本体部によって外部から覆い隠すことができる。
また、アウター部材をインナー部材に装着する際に、アウター部材に形成された接続ピンをクッション材に接続するので、アウター部材に対してクッション材を固定することができる。これにより、クッション材に形崩れや位置ずれ等が生じることを防止することが可能となる。
なお、請求項8に記載のように、開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストの製造方法であって、略円弧状又は略環状に形成されたインナー部材本体部を備えたインナー部材より突出し、該インナー部材を前記フレームに連結する連結部に形成された係止部を、前記フレームに係止することにより、前記フレームに前記インナー部材を連結すると共に、前記フレームおよび前記インナー部材を前記表皮材の内部に配置し、前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域を前記表皮材の内側から前記インナー部材によって覆う内側部材配置工程と、前記インナー部材によって前記表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して前記開口部を封着する開口部封着工程と、前記表皮材の外側から略円弧状又は略環状に形成されたアウター部材本体部を備えたアウター部材を前記インナー部材に装着することによって前記表皮端末の接合部分を被覆すると共に、前記アウター部材に形成された接続ピンをクッション材に接続する接合部被覆工程と、を備えるようにしても良い。
このように、本発明は、請求項7に記載のように、フレームおよびインナー部材を表皮材の内部に順次配置してからフレームにインナー部材を連結しても良く、また、請求項8に記載のように、フレームにインナー部材を連結してからフレームおよびインナー部材を表皮材の内部に配置しても良い。
そして、本発明では、請求項9に記載のように、前記開口部封着工程において、表皮端末のうち少なくとも第一表皮端末および第二表皮端末を互いに重ね合わせた状態で、第一表皮端末に形成された第一表皮端末係合孔と第二表皮端末に形成された第二表皮端末係合孔にインナー部材に形成された係合突起を係合することによって、開口部を封着するようにしているので、従来のように、第一表皮端末と第二表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材の開口部を封着する作業をより簡単に行うことが可能である。
また、予め定められた位置に形成されている第一表皮端末係合孔、第二表皮端末係合孔に係合突起を係合するだけで良いので、表皮端末を接合する際に、表皮端末を接合するための位置決め作業を行う必要が無く、作業の熟練を要することが無い。
従って、作業者によって接合位置にばらつきが生じることを防止できるので、開口部が形成された表皮材の表皮端末部分にしわやたるみ等が発生することを防止することが可能となる。
さらに、請求項10に記載のように、前記開口部封着工程の後に、表皮材の内部に発泡樹脂を注入し、該発泡樹脂を発泡させることによって表皮材の内部にクッション材を形成すると好適である。
すなわち、前記開口部封着工程の前に、予め所定の形状に成形されたクッション材を表皮材の内部に挿入配置しても良いが、請求項10に記載のように、前記開口部封着工程の後に、表皮材の内部に発泡樹脂を注入し、該発泡樹脂を発泡させることによって表皮材の内部にクッション材を形成すると、予め所定の形状に成形されたクッション材を表皮材の内部に挿入配置する場合に比して、表皮材の内側に配置したフレームやインナー部材等の隙間に隈なくクッション材を形成することができる。これにより、ヘッドレストを所望の形状とすることが可能となる。
本発明によれば、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域を表皮材の内側からインナー部材によって覆うことができるので、表皮材のうち少なくとも開口部が形成された領域をインナー部材の形状に沿った形状(例えば、アーチ状や円形状)とすることができる。
また、表皮材の外側からアウター部材をインナー部材に装着することによって表皮端末の接合部分を被覆することができるので、これにより、表皮端末の接合部分をアウター部材本体部によって外部から覆い隠すことができる。
さらに、アウター部材をインナー部材に装着する際に、アウター部材に形成された接続ピンをクッション材に接続することができる。これにより、アウター部材に対してクッション材を固定することができるので、クッション材に形崩れや位置ずれ等が生じることを防止することができる。
また、インナー部材をフレームに連結することによって、インナー部材に位置ずれ等が生じることを防ぐことができるので、これにより、ヘッドレストに形崩れ等が生じることを防止することができる。
また、表皮端末を接合する際に、表皮端末を接合するための位置決め作業を行う必要が無いので、作業の熟練を要することが無い。これにより、作業者によって接合位置にばらつきが生じることを防止できるので、開口部が形成された表皮材の表皮端末部分にしわやたるみ等が発生することを防止することができる。
さらに、表皮材の内側に配置したフレームやインナー部材等の隙間に隈なくクッション材を形成することができるので、ヘッドレストを所望の形状とすることができる。
本発明によれば、これらの作用により、従来に比して、ヘッドレストの外観品質を向上させることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、インナー部材によって表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合するだけで表皮材の開口部を封着することができる。従って、従来のように、表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材の開口部を封着する作業を簡素化することができる。
また、表皮端末のうち少なくとも第一表皮端末および第二表皮端末を互いに重ね合わせた状態で、第一表皮端末に形成された第一表皮端末係合孔と第二表皮端末に形成された第二表皮端末係合孔にインナー部材に形成された係合突起を係合することによって、開口部を封着することができるので、第一表皮端末と第二表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材の開口部を封着する作業をより簡単に行うことができる。
これにより、作業者によって開口部の封着部分の仕上がりにばらつきが生じることを防止することができるので、ヘッドレストの外観品質を一定に保持することが可能となる。
以下、本発明の第一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
(第一実施形態)
図1乃至図9は、本発明の第一実施形態を示す図であり、図1はヘッドレストの構成を示す断面図、図2はヘッドレストの分解斜視図、図3は端末表皮を係合突起によって接合した状態を示す断面図、図4は端末表皮を固定突起によって接合した状態を示す断面図、図5は表皮材の構成を示す斜視図、図6は表皮材の内部にフレームを配置させる様子を示す説明図、図7は表皮材の内部にインナーカバーを配置させる様子を示す説明図、図8はヘッドレストの内部に発泡樹脂を注入する様子を示す説明図、図9はヘッドレストにアウターカバーを装着する様子を示す説明図である。
はじめに、図1乃至図5を参照しながら、本発明の第一実施形態に係るヘッドレスト10の構成について説明する。
本発明の第一実施形態に係るヘッドレスト10は、例えば、乗用自動車等の車両に設けられた車両用シートのヘッドレストとして好適に用いられるものであり、フレーム20と、インナー部材としてのインナーカバー30と、アウター部材としてのアウターカバー40と、クッション材50と、表皮材60を有して構成されている。
フレーム20には、図1,図2に示すように、略水平方向に沿って延出する水平杆部21が形成されており、この水平杆部21の両端部には、斜め下方へ傾斜する傾斜杆部22が一体に形成されている。
傾斜杆部22の端部には、垂直方向に沿って延出する垂直杆部23が一体に形成されており、傾斜杆部22と傾斜杆部22とは、水平方向に沿って延出する連結杆部24によって連結されている。
なお、垂直杆部23の延出端部は、車両用シートに設けられた不図示のシートバックの上端部に固定される。これにより、本例のヘッドレスト10は、不図示のシートバックの上部に固定される。
インナーカバー30は、表皮材60の内側に配置されるものであり、概略円弧状のインナーカバー本体31を有して構成されている。
インナーカバー本体31は、表皮材60のうち少なくとも開口部64が形成された領域を表皮材60の内側から覆うものであり、表皮材60のうち開口部64が形成された領域の形状に沿って形成されている。
インナーカバー本体31の中央部には、垂直方向の上側へ延出する一対の第一フック32が形成されている。第一フック32は、連結杆部24に係止されるものであり、その先端部に鉤状の第一係止部32aを有して構成されている(図2参照)。
インナーカバー本体31の両端部には、水平方向の外側へ延出する一対の第二フック33が形成されている。第二フック33は、垂直杆部23に係止されるものであり、その先端部に鉤状の第二係止部33aを有して構成されている。
なお、第一フック32および第二フック33は、本発明に係る連結部に相当するものである。レイアウト上、第一フック32を連結杆部24に係止することができない場合には、第一フック32を伸ばして水平杆部21に係止しても良い。
また、レイアウト上、第一フック32をフレーム20に係止できない場合には、第一フック32を省いた構成としても良い。
インナーカバー本体31の頂部には、板厚方向に貫通する貫通孔34が形成されている。この貫通孔34には、後述するように、アウターカバー40に形成された接続ピン44が挿通される。
インナーカバー本体31の内側面には、径方向内側へ突出する封着部としての係合突起35が複数(例えば、4個)形成されている。
係合突起35は、図3に示すように、後述する表皮材60に形成された第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bに係合されるものであり、円柱基部35aと、先端球状部35bを有して構成されている。
先端球状部35bは、円柱基部35aの突出端に形成され、円柱基部35aよりも大径に構成されている。
インナーカバー本体31の端部の内側面には、図1,図2に示すように、径方向内側へ突出する固定突起36が形成されている。
固定突起36は、後述する表皮材60に形成された第一固定孔62cおよび第二固定孔63cに係合されると共に、アウターカバー40の固定板45に固定されるものである。
本例の固定突起36は、図4に示すように、円柱基部36aと、先端固定部36bを有して構成されている。先端固定部36bには、周方向に溝部36cが形成されている。
アウターカバー40は、図1,図2に示すように、表皮材60の外側に配置されるものであり、アウターカバー本体41を有して構成されている。
アウターカバー本体41は、表皮端末の接合部分を覆うためのものであり、インナーカバー本体31の曲面に沿った概略円弧状に形成されている。
アウターカバー本体41の縁部には、径方向外側へ延出する壁部42,43が形成されている。壁部42,43は、後述するように、ヘッドレスト10を組み立てたときに表皮材60から外部へ突出する係合突起35および固定突起36を外部から視認できないように覆い隠すためのものである。
アウターカバー本体41の頂部には、垂直方向の上側へ突出する接続ピン44が形成されている。この接続ピン44は、表皮材60に形成された第一樹脂注入口62d,第二樹脂注入口63dおよびインナーカバー30に形成された貫通孔34を介してクッション材50に接続される。
アウターカバー本体41の端部の外側面には、アウターカバー40をインナーカバー30に固定するための固定部としての固定板45が形成されている。固定板45は、図2に示すように、アウターカバー本体41の表面部と所定距離を有するように離間して配置されると共に、壁部42と壁部43に挟持されるように一体に形成されている。
固定板45には、鍵穴状に切欠かれた切欠き係合部45aが形成されている。この切欠き係合部45aは、固定突起36に形成された溝部36cに係合される。
クッション材50は、例えば、ウレタン等の発泡樹脂体により構成されている。本例のクッション材50は、フレーム20の上部およびインナーカバー30を包囲すると共に、表皮材60により被覆される。
なお、クッション材50は、後述するように、金型装置90を用いた発泡成形により形成される。
表皮材60は、クッション材50を被覆するためのものであり、図5に示すように、所定の立体的形状を有する概略袋状に形成されている。
本例の表皮材60は、例えば、本革、合成皮革、ファブリック等により構成されている。表皮材60の底面表皮61には、フレーム20の垂直杆部23を挿通するためのピラー孔61aが形成されている。
底面表皮61と底面表皮61との間には、第一表皮端末62および第二表皮端末63が設けられている。この第一表皮端末62および第二表皮端末63は互いに分離されており、これによって、第一表皮端末62と第二表皮端末63との間に開口部64が形成されている。
第一表皮端末62の第二表皮端末63側には、図3,図4に示すように、ヘッドレスト10の正面側へ延出する第一表皮端末延出部62aが形成されており、第二表皮端末63の第一表皮端末62側には、第二表皮端末延出部63aが形成されている。第一表皮端末延出部62aは、第二表皮端末延出部63aと重なり合うことができるように形成されている。
第一表皮端末延出部62aには、複数の第一表皮端末係合孔62b(例えば、4箇所)が形成されており、第二表皮端末延出部63aには、複数の第二表皮端末係合孔63b(例えば、4箇所)が形成されている。
この第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bは、インナーカバー30に設けられた係合突起35と対応する位置にそれぞれ形成されている。また、第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bは、係合突起35に形成された先端球状部35bよりも小径に形成されている。
第一表皮端末延出部62aの第一表皮端末係合孔62bが形成された位置よりも横方向外側には、第一固定孔62c(例えば、2箇所)が形成されており、第二表皮端末延出部63aの第一固定孔62cと整合する位置には、第二固定孔63c(例えば、2箇所)が形成されている。この第一固定孔62cおよび第二固定孔63cは、インナーカバー30に形成された固定突起36と係合する。
第一表皮端末62の中央部には、第一樹脂注入口62dが形成されており、第二表皮端末63の中央部には、第二樹脂注入口63dが形成されている。
この第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dは、後述するように、表皮材60の内側に発泡樹脂の原液を注入するためのものである。本例の第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dは、互いに整合する位置に形成されている。
次に、上記構成からなるヘッドレスト10の製造方法について説明する。
まず、図6に示すように、表皮材60の底面表皮61に形成されたピラー孔61aにフレーム20の垂直杆部23を挿通する。続いて、表皮材60の開口部64からフレーム20の上部を挿入することによって、フレーム20の上部に表皮材60を被覆する。
そして、上述のように、フレーム20の上部に表皮材60を被覆した状態で、図7に示すように、表皮材60の開口部64からインナーカバー30を挿入し、フレーム20にインナーカバー30を組み付ける。フレーム20にインナーカバー30を組み付けるには、インナーカバー30の第一フック32をフレーム20の連結杆部24に係止し、第二フック33を垂直杆部23に係止する(図1参照)。
このように、本例では、インナーカバー本体31を第一フック32および第二フック33を介してフレーム20に固定することができる。これにより、インナーカバー本体31に位置ずれ等が生じることを防ぐことができるので、ヘッドレスト10に形崩れ等が生じることを防止することが可能である。
また、本例では、フレーム20にインナーカバー本体31を固定することにより、インナーカバー本体31によって表皮材60のうち開口部64が形成された領域を表皮材60の内側から覆うことができる。これにより、表皮材60のうち少なくとも開口部64が形成された領域をインナーカバー本体31の形状に沿った形状(例えば、アーチ状)とすることができる。
続いて、図3に示すように、表皮材60の第一表皮端末延出部62aが第二表皮端末延出部63aの上側に位置するように第一表皮端末延出部62aと第二表皮端末延出部63aとを重ね合わせ、インナーカバー30に形成された係合突起35を、表皮材60に形成された第二表皮端末係合孔63bおよび第一表皮端末係合孔62bに順次係合する。
このようにして、係合突起35を第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bに係合すると、第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bより係合突起35の先端球状部35bが突出した状態となる。
また、係合突起35を第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bに係合すると同時に、図4に示すように、インナーカバー30に形成された固定突起36を、表皮材60に形成された第二固定孔63cおよび第一固定孔62cに順次係合する。
このように、固定突起36を第一固定孔62cおよび第二固定孔63cに係合すると、第一固定孔62cおよび第二固定孔63cより固定突起36の先端固定部36bが突出した状態となる。
そして、上述のように、第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bに係合突起35を係合することにより、第一表皮端末62と第二表皮端末63とが接合され、開口部64が封着される。
このように、本例では、表皮材60の開口部64を封着するには、第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bに係合突起35を係合して開口部64の周縁の表皮端末を接合するだけで良い。
従って、従来のように、表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材60の開口部64を封着する作業を簡素化することが可能である。
また、本例では、第一表皮端末係合孔62b、第二表皮端末係合孔63bおよび係合突起35は予め定められた位置に形成されているので、第一表皮端末62および第二表皮端末63を接合する際に、第一表皮端末62および第二表皮端末63を接合するための位置決め作業を行う必要が無く、作業の熟練を要することが無い。
従って、作業者によって接合位置にばらつきが生じることを防止できるので、開口部64が形成された表皮材60の表皮端末部分にしわやたるみ等が発生することを防止することが可能である。
そして、上述のように、第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bに係合突起35を係合すると共に、第一固定孔62cおよび第二固定孔63cに固定突起36を係合することにより、第一表皮端末延出部62aが第二表皮端末延出部63aに密着する。
これにより、第一表皮端末62および第二表皮端末63がインナーカバー本体31の円弧形状に沿うように円弧状に形成される。このとき、第一樹脂注入口62dと第二樹脂注入口63dとが整合した状態となる。
このようにして、フレーム20およびインナーカバー30に表皮材60を被覆した状態で、図8に示すように、ヘッドレスト10の本体部Aを金型装置90の型部(不図示)にセットする。なお、金型装置90の型部(不図示)は、ヘッドレスト10の本体部Aを所定形状に成形することができるように形成されている。
そして、第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63d(図8において第一樹脂注入口62dのみ図示)に樹脂注入ノズル91の先端部を挿入し、樹脂注入ノズル91からウレタン等の発泡樹脂の原液を表皮材60の内部に所定量注入する。
続いて、表皮材60の内部に注入した発泡樹脂の原液を樹脂発泡させてクッション材50を形成する。これにより、フレーム20、インナーカバー30、クッション材50、表皮材60が一体に形成される(図1参照)。
このように、本例では、表皮材60の開口部64がインナーカバー30によって封着された状態で、第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dより表皮材60の内部に注入された発泡樹脂を発泡させることによってクッション材50が形成される。
従って、予め所定の形状に成形されたクッション材50を表皮材60の内部に挿入配置する場合に比して、表皮材60の内側に配置したフレーム20やインナーカバー30等の隙間に隈なくクッション材50を形成することができる。
これにより、クッション材50が表皮材60の内部の隅部に行き渡らないことによって凹み等が発生することを防止できるので、ヘッドレスト10の外観品質を向上させることが可能である。
そして、上述のようにして、フレーム20、インナーカバー30、クッション材50、表皮材60を一体に形成した後、金型装置90の型開きを行い、金型装置90からヘッドレスト10を取り出す。
このようにして、ヘッドレスト10の本体部を所定形状に成形した後、図9に示すように、ヘッドレスト10に形成されたアーチ部Bにアウターカバー40を装着する。
このとき、第一固定孔62cより突出した固定突起36の先端固定部36bに固定板45の切欠き係合部45aを係合させることによって固定突起36を固定板45に固定し、アウターカバー40をインナーカバー30に固定する(図1参照)。
また、インナーカバー30の接続ピン44を第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63d(図9において第一樹脂注入口62dのみ図示)を介してクッション材50に接続することによって、クッション材50とインナーカバー30とを接続する(図1参照)。
このとき、第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bより突出した係合突起35の先端球状部35bと、第一固定孔62cおよび第二固定孔63cより突出した固定突起36の先端固定部36bとは、壁部42と壁部43とによって外部から視認できないように覆い隠される。これにより、ヘッドレスト10の外観品質を向上させることが可能である。
そして、上述のようにして、本実施形態に係るヘッドレスト10の製造を完了する。
このように、本発明の第一実施形態によれば、表皮材60のうち開口部64が形成された領域を表皮材60の内側からインナーカバー30によって覆うことができるので、表皮材60のうち開口部64が形成された領域をインナーカバー30の形状に沿った形状(例えば、アーチ状)とすることができる。
さらに、インナーカバー30をフレーム20に連結することによって、インナーカバー30に位置ずれ等が生じることを防ぐことができるので、これにより、ヘッドレスト10に形崩れ等が生じることを防止することができる。
また、表皮材60の外側からアウターカバー40をインナーカバー30に装着することによって第一表皮端末62および第二表皮端末63の接合部分を被覆することができるので、これにより、第一表皮端末62および第二表皮端末63の接合部分をアウターカバー本体41によって外部から覆い隠すことができる。
さらに、アウターカバー40をインナーカバー30に装着する際に、アウターカバー40に形成された接続ピン44をクッション材50に接続することができる。
これにより、アウターカバー40に対してクッション材50を固定することができるので、クッション材50に形崩れや位置ずれ等が生じることを防止することができる。
また、本例では、接続ピン44が第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dを介してクッション材50に接続されているので、第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dからクッション材50の一部が表皮材60の外側に飛び出すことを防止することができる。
また、第一表皮端末62および第二表皮端末63を接合する際に、第一表皮端末62および第二表皮端末63を接合するための位置決め作業を行う必要が無いので、作業の熟練を要することが無い。
これにより、作業者によって接合位置にばらつきが生じることを防止できるので、開口部64が形成された表皮材60の表皮端末部分にしわやたるみ等が発生することを防止することができる。
さらに、表皮材60の内側に配置したフレーム20やインナーカバー30等の隙間に隈なくクッション材50を形成することができるので、ヘッドレスト10を所望の形状とすることができる。
そして、本例によれば、これらの作用により、従来に比して、ヘッドレスト10の外観品質を向上させることができるという効果を奏する。
また、本例によれば、インナーカバー30によって表皮材60の開口部周縁に形成された第一表皮端末62および第二表皮端末63を接合するだけで表皮材60の開口部64を封着することができる。
従って、従来のように、第一表皮端末62および第二表皮端末63を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材60の開口部64を封着する作業を簡素化することができる。
また、第一表皮端末62および第二表皮端末63を互いに重ね合わせた状態で、第一表皮端末係合孔62bと第二表皮端末係合孔63bに係合突起35を係合することによって、開口部64を封着することができるので、第一表皮端末62と第二表皮端末63を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材60の開口部64を封着する作業をより簡単に行うことができる。
これにより、作業者によって開口部64の封着部分の仕上がりにばらつきが生じることを防止することができるので、ヘッドレスト10の外観品質を一定に保持することが可能となる。
なお、上記実施形態では、ヘッドレスト10本体のアーチ部に第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dが形成され、この第一樹脂注入口62dおよび第二樹脂注入口63dを介して表皮材60の内部に発泡樹脂の原液が注入される構成であったが、本発明はこれに限定されるものではない。
その他にも、例えば、図10に示すように、表皮材160の底面表皮161に樹脂注入口162dが設けられ、この樹脂注入口162dに樹脂注入ノズル91の先端部を挿入し、樹脂注入ノズル91からウレタン等の発泡樹脂の原液が表皮材160の内部に所定量注入される構成であっても良い。
また、上記実施形態では、表皮材の内部に発泡樹脂の原液を注入してクッション材を形成した後に、アウターカバーをヘッドレストに装着するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではない。
その他にも、例えば、図10に示すように、アウターカバー140をヘッドレスト110に装着してから発泡樹脂を表皮材160の内部に注入しても良い。
また、上記実施形態では、表皮材60の開口部64がインナーカバー30によって封着された状態で、樹脂注入口より表皮材60の内部に注入された発泡樹脂を発泡させることによってクッション材50が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。
その他にも、例えば、フレーム20やインナーカバー30を表皮材60の内部に挿入配置すると同時に、予め所定形状に成形されたクッション材50を表皮材60の内部に挿入配置させても良い。
また、上記実施形態では、第一表皮端末62に第一表皮端末係合孔62bが形成され、第二表皮端末63に第二表皮端末係合孔63bが形成され、インナーカバー30に第一表皮端末係合孔62bおよび第二表皮端末係合孔63bと係合する係合突起35が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。
その他にも、例えば、第一表皮端末62に第一端末係合突起が形成され、第二表皮端末63に第二端末係合突起が形成され、インナーカバー30に第一端末係合突起および第二端末係合突起と係合する係合孔が形成されていても良い。
上記実施形態では、表皮材60の開口部周縁に第一表皮端末62と第二表皮端末63の二枚の表皮端末が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、表皮材60の開口部周縁に複数毎の表皮端末が形成されていても良いことは勿論である。
上記実施形態では、フレーム20を表皮材60の内部に挿入した後に、インナーカバーを表皮材60の内部に挿入するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、例えば、インナーカバー30をフレーム20に装着した状態でこれらを表皮材60の内部に挿入しても良い。
(第二実施形態)
図11乃至図14は、本発明の第二実施形態を示す図であり、図11はヘッドレストの構成を示す断面図、図12はヘッドレストの分解斜視図、図13は表皮材の構成を示す斜視図、図14はヘッドレストの内部に発泡樹脂を注入する様子を示す説明図である。
上記第一実施形態では、ヘッドレスト本体にアーチ部を有する所謂アーチ型のヘッドレストについて説明したが、本発明の第二実施形態では、ヘッドレスト本体に孔部を有する所謂シースルー型のヘッドレストについて説明する。
本発明の第二実施形態に係るヘッドレスト210は、フレーム220と、インナーカバー230と、アウターカバー240と、クッション材250と、表皮材260を有して構成されている。
フレーム220には、図11,図12に示すように、略水平方向に沿って延出する水平杆部221が形成されており、この水平杆部221の両端部には、垂直方向に沿って延出する垂直杆部223が一体に形成されている。
インナーカバー230は、表皮材260の内側に配置されるものであり、インナーカバー本体231を有して構成されている。
インナーカバー本体231は、表皮材260のうち少なくとも開口部264が形成された領域を表皮材260の内側から覆うものであり、概略円弧状の円弧部材の両端を板状部材で接続してなる概略環状体により構成されている。
本例のインナーカバー本体231は、表皮材260のうち開口部264が形成された領域の形状に沿って形成されている。
インナーカバー本体231に形成された円弧部材の中央部には、垂直方向の上側へ延出する第一フック232が形成されている。第一フック232は、水平杆部221に係止されるものであり、その先端部に鉤状の第一係止部232aを有して構成されている。
インナーカバー本体231の両端部には、水平方向の外側へ延出する一対の第二フック233が形成されている。第二フック233は、垂直杆部223に係止されるものであり、その先端部に鉤状の第二係止部233aを有して構成されている。
インナーカバー本体231の内側面には、径方向内側へ突出する複数の係合突起235(例えば、7個)が形成されている。
係合突起235は、後述する表皮材260に形成された第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bに係合されるものである(図13参照)。
アウターカバー240は、インナーカバー本体231の内側で表皮材260の外側に配置されるものであり、インナーカバー本体231の内側面に沿うようにインナーカバー本体31と概略相似状に形成されている。
本例のアウターカバー240は、図12に示すように、第一アウターカバー本体240aおよび第二アウターカバー本体240bを有する分割構造となっている。
第一アウターカバー本体240aには、突起部246aを有する第一嵌合部246が形成されており、第二アウターカバー本体240bには、突起部246aと係合する係合孔247aを有する第二嵌合部247が形成されている。
第一アウターカバー本体240aの第二アウターカバー本体240bと反対側には、第一アウターカバー本体240aの表面部と垂直な方向に延出する第一壁部242が形成されている。
また、第二アウターカバー本体240bの第一アウターカバー本体240aと反対側には、第二アウターカバー本体240bの表面部と垂直な方向に延出する第二壁部243が形成されている。
これら第一壁部242および第二壁部243は、後述するように、ヘッドレスト210を組み立てたときに表皮材260から外部へ突出する係合突起235を外部から視認できないように覆い隠すためのものである。
第一アウターカバー本体240aの表面部には、突条体からなる第一係合部248が形成されており、第二アウターカバー本体240bの表面部には、第一係合部248と整合する位置に概略U字状の第二係合部249が形成されている。この第一係合部248および第二係合部249は、係合突起235と係合する。
クッション材250は、例えば、ウレタン等の発泡樹脂体により構成されている。本例のクッション材250は、フレーム220の上部およびインナーカバー230を包囲すると共に、表皮材260により被覆される。なお、クッション材250は、後述するように、金型装置290を用いた発泡成形により形成される。
表皮材260は、クッション材250を被覆するためのものであり、所定の立体的形状を有する袋状に形成されている。本例の表皮材260は、例えば、本革、合成皮革、ファブリック等により構成されている。
表皮材260の底面表皮261には、フレーム220の垂直杆部223を挿通するためのピラー孔261aが形成されている。また、本例の底面表皮261には、樹脂注入口262dが形成されている。この樹脂注入口262dは、後述するように、表皮材260の内側に発泡樹脂の原液を注入するためのものである。
側面表皮265には、車両の前後方向に沿って貫通する孔部265aが形成されており、この孔部265aには、この孔部265aの孔形状に沿って第一表皮端末262および第二表皮端末263が設けられている。
第一表皮端末262は、側面表皮265に縫合されており、第二表皮端末263は、側面表皮265と対峙する不図示の側面表皮に縫合されている。
また、本例の第一表皮端末262および第二表皮端末263は、互いに分離されており、これによって、第一表皮端末262と第二表皮端末263との間に環状の開口部264が形成されている。
第一表皮端末262の一部は、第二表皮端末263の一部と重なり合うことができるように形成されている。
第一表皮端末262には、複数の第一表皮端末係合孔262b(例えば、7箇所)が形成されており、第二表皮端末263には、複数の第二表皮端末係合孔263b(例えば、7箇所)が形成されている。
この第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bは、インナーカバー230に設けられた係合突起235と対応する位置にそれぞれ形成されている。
次に、上記構成からなるヘッドレスト210の製造方法について説明する。
まず、表皮材260の底面表皮261に形成されたピラー孔261aにフレーム220の垂直杆部223を挿通する。続いて、表皮材260の開口部264からフレーム220の上部を挿入することによって、フレーム220の上部に表皮材260を被覆する。
そして、上述のように、フレーム220の上部に表皮材260を被覆した状態で、表皮材260の開口部264からインナーカバー230を挿入し、フレーム220にインナーカバー230を組み付ける。フレーム220にインナーカバー230を組み付けるには、インナーカバー230の第一フック232をフレーム220の水平杆部221に係止し、第二フック233を垂直杆部223に係止する(図1参照)。
このように、本例では、インナーカバー本体231を第一フック232および第二フック233を介してフレーム220に固定することができる。これにより、インナーカバー本体231に位置ずれ等が生じることを防ぐことができるので、ヘッドレスト210に形崩れ等が生じることを防止することが可能である。
また、本例では、フレーム220にインナーカバー本体231を固定することにより、インナーカバー本体231によって表皮材260のうち開口部264が形成された領域を表皮材260の内側から覆うことができる。これにより、表皮材260のうち少なくとも開口部264が形成された領域をインナーカバー本体231の形状に沿った形状(例えば、環状)とすることができる。
続いて、表皮材260の第一表皮端末262の一部と第二表皮端末263の一部とを重ね合わせ、インナーカバー230に形成された係合突起235を、表皮材260に形成された第二表皮端末係合孔263bおよび第一表皮端末係合孔262bに順次係合する。
そして、上述のように、第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bに係合突起235を係合することにより、第一表皮端末262と第二表皮端末263とが接合され、開口部264が封着される。
このように、本例では、表皮材260の開口部264を封着するには、第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bに係合突起235を係合して開口部264の周縁の表皮端末を接合するだけで良い。
従って、従来のように、表皮端末を縫合したり接着したりする場合に比して、表皮材260の開口部264を封着する作業を簡素化することが可能である。
また、本例では、第一表皮端末係合孔262b、第二表皮端末係合孔263bおよび係合突起235は予め定められた位置に形成されているので、第一表皮端末262および第二表皮端末263を接合する際に、第一表皮端末262および第二表皮端末263を接合するための位置決め作業を行う必要が無く、作業の熟練を要することが無い。
従って、作業者によって接合位置にばらつきが生じることを防止できるので、開口部264が形成された表皮材260の表皮端末部分にしわやたるみ等が発生することを防止することが可能である。
そして、上述のように、第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bに係合突起235を係合することにより、第一表皮端末延出部262aが第二表皮端末延出部263aに密着する。
これにより、第一表皮端末262および第二表皮端末263がインナーカバー本体231の孔部231aの孔形状に沿うように環状に形成される。
このようにして、フレーム220およびインナーカバー230に表皮材260を被覆した状態で、図14に示すように、ヘッドレスト210の本体部Cを金型装置290の型部(不図示)にセットする。なお、金型装置290の型部(不図示)は、ヘッドレスト210の本体部Cを所定形状に成形することができるように形成されている。
そして、樹脂注入孔262dに樹脂注入ノズル291を挿入し、樹脂注入ノズル291からウレタン等の発泡樹脂の原液を表皮材260の内部に所定量注入する。
続いて、表皮材260の内部に注入した発泡樹脂の原液を樹脂発泡させてクッション材250を形成する。これにより、フレーム220、インナーカバー230、クッション材250、表皮材260が一体に形成される(図11参照)。
そして、上述のようにして、フレーム220、インナーカバー230、クッション材250、表皮材260を一体に形成した後、金型装置290の型開きを行い、金型装置290からヘッドレスト210を取り出す。
このようにして、ヘッドレスト210の本体部を所定形状に成形した後、ヘッドレスト210本体部に形成された孔部にアウターカバー240を装着する。このとき、車両後側から第一アウターカバー本体240aを装着し、車両前側から第二アウターカバー本体240bを装着する。
このとき、第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bより突出した係合突起235の先端部分を第一係合部248および第二係合部249によって挟持することによって、アウターカバー240をインナーカバー230に固定する(図1参照)。
また、第一表皮端末係合孔262bおよび第二表皮端末係合孔263bより突出した係合突起235の先端部分は、アウターカバー240の壁部242と壁部243とによって外部から視認できないように覆い隠される。このようにして、本実施形態に係るヘッドレスト210の製造を完了する。
このように、本例では、第一表皮端末262および第二表皮端末263を接合した後にインナーカバー230にアウターカバー240を装着するので、第一表皮端末262および第二表皮端末263の接合部分をアウターカバー240によって外部から覆い隠すことができる。従って、ヘッドレスト210の外観品質を向上させることが可能である。
なお、本発明の第二実施形態に係るヘッドレストは、上記第一実施形態に係るヘッドレストと同様に種々改変することができることは勿論である。
本発明の第一実施形態に係るヘッドレストの構成を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係るヘッドレストの分解斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る端末表皮を係合突起によって接合した状態を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る端末表皮を固定突起によって接合した状態を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る表皮材の構成を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る表皮材の内部にフレームを配置させる様子を示す説明図である。 本発明の第一実施形態に係る表皮材の内部にインナーカバーを配置させる様子を示す説明図である。 本発明の第一実施形態に係るヘッドレストの内部に発泡樹脂を注入する様子を示す説明図である。 本発明の第一実施形態に係るヘッドレストにアウターカバーを装着する様子を示す説明図である。 第一実施形態の改変例に係るヘッドレストの内部に発泡樹脂を注入する様子を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係るヘッドレストの構成を示す断面図である。 本発明の第二実施形態に係るヘッドレストの分解斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る表皮材の構成を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るヘッドレストの内部に発泡樹脂を注入する様子を示す説明図である。
符号の説明
10 ヘッドレスト
20 フレーム
30 インナーカバー
31 インナーカバー本体
32 第一フック
33 第二フック
34 貫通孔
35 係合突起
36 固定突起
40 アウターカバー
41 アウターカバー本体
42,43 壁部
44 接続ピン
45 固定板
50 クッション材
60 表皮材
61 底面表皮
62 第一表皮端末
62a 第一表皮端末延出部
62b 第一表皮端末係合孔
62d 第一樹脂注入口
63 第二表皮端末
63a 第二表皮端末延出部
63b 第二表皮端末係合孔
63d 第二樹脂注入口

Claims (10)

  1. 開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストであって、
    前記表皮材の内側に配置されるインナー部材と、
    前記表皮材の外側に配置されるアウター部材と、を備え、
    前記インナー部材には、略円弧状又は略環状に形成され前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域を前記表皮材の内側から覆うインナー部材本体部と、
    該インナー部材本体部より突出し、前記インナー部材本体部を前記フレームに連結する連結部と、
    前記インナー部材本体部の径方向内側へ突出し前記表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して前記開口部を封着する封着部と、が設けられ、
    前記アウター部材には、略円弧状又は略環状に形成され前記表皮端末の接合部分を覆うアウター部材本体部と、
    該アウター部材本体部を前記インナー部材本体部に固定する固定部と、
    前記クッション材に接続される接続ピンと、が設けられ、
    前記連結部の一部分には、前記フレームの一部を係止して、前記インナー部材本体部を前記フレームに固定する係止部が形成されていること特徴とするヘッドレスト。
  2. 前記インナー部材本体部は、前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域の形状に沿って配設され、
    前記アウター部材本体部は、前記インナー部材本体部の形状に沿って配設されたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。
  3. 前記表皮端末は、少なくとも第一表皮端末と第二表皮端末とを備え、
    前記第一表皮端末および前記第二表皮端末には、互いに重なり合う第一表皮端末延出部および第二表皮端末延出部がそれぞれ形成され、
    前記第一表皮端末延出部には、第一表皮端末係合孔が形成され、
    前記第二表皮端末延出部には、第二表皮端末係合孔が形成され、
    前記インナー部材の封着部には、前記第一表皮端末延出部および前記第二表皮端末延出部を互いに重ね合わせた状態で、前記第一表皮端末係合孔および前記第二表皮端末係合孔と係合する係合突起が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。
  4. 前記表皮材には、樹脂を注入するための樹脂注入口が形成され、
    前記クッション材は、前記開口部が前記インナー部材によって封着された状態で、前記樹脂注入口より前記表皮材の内部に注入された発泡樹脂を発泡させることによって形成されたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。
  5. 前記接続ピンは、前記樹脂注入口を介して前記クッション材に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッドレスト。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のヘッドレストを用いたことを特徴とする車両用シート。
  7. 開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストの製造方法であって、
    前記フレームおよび略円弧状又は略環状に形成されたインナー部材本体部を備えたインナー部材を前記表皮材の内部に配置すると共に、
    前記インナー部材より突出し、該インナー部材を前記フレームに連結する連結部に形成された係止部を、前記フレームに係止することにより、前記フレームに前記インナー部材を連結し、前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域を前記表皮材の内側から前記インナー部材によって覆う内側部材配置工程と、
    前記インナー部材によって前記表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して前記開口部を封着する開口部封着工程と、
    前記表皮材の外側から略円弧状又は略環状に形成されたアウター部材本体部を備えたアウター部材を前記インナー部材に装着することによって前記表皮端末の接合部分を被覆すると共に、前記アウター部材に形成された接続ピンをクッション材に接続する接合部被覆工程と、
    を備えたことを特徴とするヘッドレストの製造方法。
  8. 開口部を有する概略袋状の表皮材によってクッション材およびフレームを被覆してなるヘッドレストの製造方法であって、
    略円弧状又は略環状に形成されたインナー部材本体部を備えたインナー部材より突出し、該インナー部材を前記フレームに連結する連結部に形成された係止部を、前記フレームに係止することにより、前記フレームに前記インナー部材を連結すると共に、前記フレームおよび前記インナー部材を前記表皮材の内部に配置し、前記表皮材のうち少なくとも前記開口部が形成された領域を前記表皮材の内側から前記インナー部材によって覆う内側部材配置工程と、
    前記インナー部材によって前記表皮材の開口部周縁に形成された表皮端末を接合して前記開口部を封着する開口部封着工程と、
    前記表皮材の外側から略円弧状又は略環状に形成されたアウター部材本体部を備えたアウター部材を前記インナー部材に装着することによって前記表皮端末の接合部分を被覆すると共に、前記アウター部材に形成された接続ピンをクッション材に接続する接合部被覆工程と、
    を備えたことを特徴とするヘッドレストの製造方法。
  9. 前記開口部封着工程において、前記表皮端末のうち少なくとも第一表皮端末および第二表皮端末を互いに重ね合わせた状態で、前記第一表皮端末に形成された第一表皮端末係合孔と第二表皮端末に形成された第二表皮端末係合孔に、インナー部材に形成された係合突起を係合することによって、前記開口部を封着することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のヘッドレストの製造方法。
  10. 前記開口部封着工程の後に、前記表皮材の内部に発泡樹脂を注入し、該発泡樹脂を発泡させることによって前記表皮材の内部に前記クッション材を形成することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のヘッドレストの製造方法。
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