JP4498721B2 - コネクタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタの製造方法に関し、高振動環境下における雄雌端子間の微摺動磨耗による接続信頼性の低下防止を図るものである。
一般に、自動車用のワイヤハーネスを他のワイヤハーネスまたは自動車に備えられた機器に接続する際には、ワイヤハーネスの端末に取り付けられたコネクタを相手側のコネクタに嵌合することにより行われる。通常このような接続構造は、図11に示すように、雌端子1aとこの雌端子1aを収容する雌側ハウジング1bとからなる雌コネクタ1と、雄端子2aとこの雄端子2aを収容する雄側ハウジング2bとからなる雄コネクタ2との嵌合構造からなっている(特許文献1参照)。後端に電線Wが圧着された雌端子1aは雌側ハウジング1bのキャビティ1c内に挿入され、弾性ランス1dとランス孔1eによる係止構造により抜け止め保持される。このような雌端子1aの係止構造においては、通常雌端子1aとキャビティ1cとの間、雌端子1aと弾性ランス1dとの間等に所要のクリアランスが生じる。かかる構造は雄コネクタ2においても同様である。
また、雌コネクタ1と雄コネクタ2とは、雌側ハウジング1bの外面に設けた弾性撓み可能なロックアーム1fのロック爪1gを雄側ハウジング2bの外面に設けた係止枠2fに係止することにより両者を抜け止め状態で固定するようにしている。このようなロック構造においては、両コネクタ1、2の嵌合時にロックアーム1fが係止枠2fを乗り越える際に基部を支点として弾性的に撓んだ後、復帰動作することによりロックされる構成となっており、両コネクタ1、2の嵌合後の状態において所要のクリアアランスが生じる。更に、両ハウジング1b、2bの外周の嵌合部位においても寸法精度により生じるクリアランスが存在する。このように両コネクタ1、2は嵌合状態において、上記の種々の要因によるクリアランスが存在するため、振動の影響を受けて雌端子1aと雄端子2aとの接点間で微摺動が発生する。更に、両ハウジング1b、2bと雌端子1a、雄端子2aとの材質の相違による熱膨張係数の差異によっても温度変化の影響で雌端子1aと雄端子2aとの間で微摺動が発生する。
一方、近年のエンジンの小型・軽量・高出力化によって、エンジンの振動の加速度は一層大きくなる傾向にある。そのような高振動環境および温度変化の環境下にコネクタ1、2が長期間さらされると、微小摺動によって雌端子1aと雄端子2aとの間に生じる摩耗が著しく進行するおそれがあった。
特開平8−236207号公報
上記のような雄雌端子間の微摺動による摩耗を防止するには、雄雌コネクタの嵌合状態において雄雌ハウジングのロック部のクリアランス、各端子とハウジング間のクリアランス、雄雌ハウジング外面間のクリアランス等を無くす必要がある。しかしながら、これらの全てのクリアランスを無くすには非常に厳しい寸法精度の要求や、ネジ止め、バネ部材による押圧、特殊な外装部材による固定等の別部材での固定手段の追加等が必要となり、部品数の増加、組立工数の大幅な増加によるコストアップおよび作業性の低下と、コネクタの大型化に伴う取付スペースの制約等種々の問題が発生する。このため、上記種々のクリアランスを無くすという対応は極めて困難であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、雄雌端子間にある程度の微摺動が発生
しても端子の接点部分が摩耗しないような条件を満足するコネクタの製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係るコネクタの製造方法は、弾性接触片を有する雌端子と、この雌端子を収容する雌側ハウジングとを備えた第1のコネクタと、上記雌端子内に挿入されて上記弾性接触片に突設された接点部に接触する雄端子と、この雄端子を収容する雄側ハウジングとを備えた第2のコネクタとからなるコネクタの製造方法において、上記第1のコネクタと第2のコネクタとを製造するに際し、上記雄端子を雌端子の接点部に接触させた第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合固定状態で、上記雄端子と雌端子との間に生じ得る摺動距離が、下式に示すように、上記雄端子と雌端子の接点部との接触部分における接触痕の範囲よりも小さくなるように設定するとともに、上記接触痕を、接点部を形成するために弾性接触片に打ち出し形成されたエンボス形状に応じて設定する
(数1)
接触痕の範囲−摺動距離>0
更に、請求項2に記載の発明のように、上記雌端子と雄端子との間に生じ得る最大摺動距離は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合方向に沿った方向と、この嵌合方向に直交する方向のいずれもが、上記接触痕の範囲内よりも小さくなるように設定されることが好ましい。
請求項1の発明によれば、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合固定状態において、振動などの影響によって雄端子と雌端子との接点間に長期間にわたり微摺動が生じても、微摺動距離が雄端子と雌端子との間の接触痕の範囲内に設定されているので、接点部にガスタイト面を残した状態とすることができる。よって、このガスタイト面では、酸化およびアブレッシブ摩耗の発生が抑制されるため、雄雌端子の接触部間の微摺動による摩耗を著しく低減でき、長期間の使用においてもその接続信頼性を維持することができる。また、雄雌端子間に生じる微摺動の方向に応じてエンボス形状を対応させることで微摺動距離が接触痕の範囲内となる設定を容易に実現することができる。
請求項2の発明によれば、雄雌コネクタに作用する振動等の影響で雄雌端子間にどの方向の微衝動が発生しても両者間の接点部にガスタイト面を確保することができ、よって端子間の微摺動による摩耗を効果的に抑えることができる。
図1は本発明に係るコネクタ構造の実施形態の全体構造断面、図2(a)(b)はその端子構造の詳細断面を示している。
このコネクタ構造10は、防水タイプであり、互いに嵌合可能な第1のコネクタとしての雌コネクタ11と、相手側の第2のコネクタとしての雄コネクタ21とからなっている。雌コネクタ11は、合成樹脂製の雌ハウジング12と、この雌ハウジング12内に収容される雌端子13とを備え、同様に雄コネクタ21は雄ハウジング22と雄端子23とを備えている。
雌ハウジング12は、その内部に雄ハウジング22における後述のスカート部24内に嵌合される端子収容部14が備えられ、この端子収容部14には雌端子13を収容可能なキャビティ15が形成されている。雌端子13はキャビティ15の後方から挿入され、キャビティ15の内部に片持ち梁状に突設された弾性撓み可能なランス16をランス孔13aに係止させることで抜け止めされている。なお、雌端子13の先端部はキャビティ15の前壁部15aに当接することで挿入方向の位置が規制されている。また、雌端子13は端子収容部14におけるランス16の撓み空間14a内に挿入されたリテーナ17によって雌端子13挿入後のランス16の撓みを規制することで二重に係止されるようになっている。
雌端子13は、例えば錫メッキされた銅または銅合金からなり、前部に角筒状に形成されて雄端子23のタブ部23aを受け入れ可能な嵌合部13bを設け、後部に設けられたバレル部13cには電線Wの端末部と、電線Wに外装されキャビティ15の内壁に密着する防水ゴム栓31が圧着されている。
また、雌ハウジング12には端子収容部14を包囲する筒状のフード部18が雄ハウジング22との嵌合方向に向かって突設されている。このフード部18の内面と端子収容部14の外面との間は雄ハウジング22のスカート部24を受け入れるための嵌合空間19とされ、端子収容部14の外周にはゴムリング32が装着されている。
雄ハウジング22には、前方に開口した筒状のスカート部24が設けられ、このスカート部24の内周面は、雄ハウジング22と雌ハウジング12との嵌合状態においてゴムリング32の外周面に密着して防水が図られるようになっている。また、スカート部24内の奥壁24aからは、雄ハウジング22の後方からキャビティ25内に挿入した雄端子23のタブ部23aが突設されている。なお、雄端子23は、図示はしないが雌端子13と同様にランスとランス孔により抜け止め状態で係止固定され、雌端子13と同様の材質からなると共に、後端部には図示しない電線が接続されている。
また、雌ハウジング12のフード部18には、上下方向に弾性撓み可能なロックアーム18aが設けられている。このロックアーム18aは嵌合方向に向かって前後に延出され、中央を支点として後端の操作部18bを操作することで先端に内方へ向けて突設した係止爪18c側を上下動させるようになっている。一方、雄ハウジング22のスカート部24の外面には、雌ハウジング12との嵌合時に係止爪18cと係合して雄ハウジング22と雌ハウジング12との嵌合状態を保持するための係止突起24bを突設している。この係止突起24bの先端方にはテーパー状の案内面24cが形成され、雌ハウジング12とスカート部24との嵌合時にロックアーム18aの係止爪18cを持ち上げ状に案内して係止突起24bとの係合位置へ案内可能としている。
次に、雌端子13と雄端子23との接続のための構成について詳述すると、図2に示すように、雌端子13の嵌合部13b内には、固定接点13dが天板部の下面に設けられると共に、この固定接点13dと所定の初期クリアランスを隔てて対向する弾性接触片13eが底壁部の上方に設けられている。この弾性接触片13eは、上記嵌合部13bの底壁部の前端に連設された板状部材を斜め上方に折り返すことによって舌片状に形成され、その上面には、固定接点13d側に膨出する接点部13fが形成されている。この接点部13fは弾性接触片13eに対し円弧状のエンボスを打ち出すことによって形成される。また、接点部13fと固定接点13dとの間の初期クリアランスは、雄端子23のタブ部23aの厚みより狭く設定され、この接点部13fと固定接点13dとの間にタブ部23aが挿入されることで弾性接触片13eが底壁側に押しやられることで接点部13fがタブ部23aに対し弾性的に押圧される。
上記構成からなる雌コネクタ11と雄コネクタ21とは、雌ハウジング12と雄ハウジング22とをロックアーム18aと係止突起24bとからなるロック手段により嵌合係止した状態において、雄端子23のタブ部23aと雌端子13の接点部13fとが接触することにより両者間が電気的に接続されるようになっている。このとき、雌端子13と雌ハウジング12とは、ランス16とランス孔13aによって係止されているが、両者間には所要のクリアランスが存在し、同様に雄端子23と雄ハウジング22との間には所要のクリアランスが存在する。また、雌ハウジング12と雄ハウジング22におけるロックアーム18aと係止突起24bとの間にも所要のクリアランスが存在し、フード部18とスカート部24との間の周囲にもクリアランスが存在する。これらのクリアランスは、雌端子13と雄端子23とが嵌合方向とこれに直交する方向に相対的に摺動する要因となる。また、雌端子13、雄端子23と、雌ハウジング12、雄ハウジング22との材質の相違に伴う熱膨張係数の差異によっても雌端子13と雄端子23との間の摺動が生じる。
そして、本発明のコネクタ構造10では、これら摺動の要因となる各要素の総和によって雌端子13と雄端子23との間の相対的な摺動が最大となるときの摺動距離の嵌合方向の成分をX、これに直交する方向の成分をYとしたとき、次の条件を満足するように構成している。即ち、雌コネクタ11と雄コネクタ21との嵌合固定状態において、雄端子23のタブ部23aを雌端子13の接点部13fに接触させたときの摺動距離(X、Y)はタブ部23aと接点部13fとの接触痕Aの範囲よりも小さくなるように構成している。
図3は、本発明のコネクタ構造を実現するための条件を示す説明図である。
同図においては、接触痕A中、摺動によっても大気に暴露されない部分、すなわちガスタイト面Bでの酸化及びアブレッシブ摩耗の発生が抑制されており、良好な接触状態が維持されていると考えられる。したがって、このガスタイト面が残る範囲で安定した接続が得られることになる。そこで、幾何学的に、そのような安定した接続が得られるような関係を導くと、以下のようになる。
摺動痕=接触痕+摺動距離
摺動痕=2×接触痕−ガスタイト面長さ
ガスタイト面長さ=2×接触痕−摺動痕
=2×接触痕−(接触痕+摺動距離)
=接触痕−摺動距離
よって、ガスタイト面長さ>0となるには、
接触痕−摺動距離>0
すなわち、接触痕>摺動距離
となる。
図4、5は、摩耗の進行過程を示すものであり、以下、これらの図を参照して、端子12、23における微摺動摩耗劣化の基本的なメカニズムについて説明する。
雄端子23のタブ部23aが雌端子13の嵌合部13bに嵌合されて、その雌端子13の弾性接触片13eとタブ部23aとの接触部(接点部13f)が、振動等の外力や熱勾配時に材料の熱膨張係数の差異による伸縮力等を受けると、上記接触部に微小な摺動を生じる。すると、図4(a)(b)に示すように、錫めっきの凝着摩耗による表面荒れが生じ、その荒れた面が増加してくる(♯1)。ついで摩耗粉が発生して、この時、図3で摺動により大気中に暴露される非ガスタイト面Cではこの摩耗粉が酸化される(♯2)。酸化摩耗粉が堆積して(♯3)、接触部間へ酸化摩耗粉が介在するようになる(♯4)。そして、酸化摩耗粉で研磨されることによるアブレッシブ摩耗と、酸化物の剥離による腐食摩耗とにより、削れが促進され、接触抵抗が急増してくる(♯5)。
その様子を図6に示すが、同図(a)中の縦軸は摩耗量で、横軸は時間(=摺動回数)である。また同図(b)中の縦軸は接触抵抗で、横軸は時間(=摺動回数)である。同図(a)の曲線Dで示すように、最初は凝着摩耗が発生するが、この凝着摩耗の発生領域では、摩耗量の増加は緩やかであり、同図(b)の曲線Eで示すように、接触抵抗の劣化も小さい。そして、引き続きアブレッシブ摩耗と腐食摩耗とが発生するが、これらの摩耗の発生領域では、摩耗は比較的急激に進行し、同図(b)中の曲線Eで示すように、接触抵抗は非常に急激に増大するとともに、その変動が見られるようになり、不安定な状態となる。
また、摺動距離が大きい場合では、ガスタイト面Bが非常に小さいか、あるいは全く形成されないため、酸化摩耗粉の発生が著しく、同図(a)中の曲線Fで示すように、曲線Dに比べより早い段階でアブレッシブ摩耗と腐蝕摩耗の領域に移行し、また摩耗の程度も大きい。このとき、接触抵抗の変化も同図(b)中の曲線Gで示すように、早い段階から高抵抗化が見られ、更にその変動も大きく、著しく不安定な状態となる。
一方、摺動距離が小さい場合では、その接触痕Aのほとんどがガスタイト面Bのまま保持されているため、酸化が阻止され、酸化摩耗紛の発生が抑制される。このため、同図(a)中の曲線Hで示すようにアブレッシブ摩耗と腐蝕摩耗への移行が進まず、凝着摩耗領域で止まるため、摩耗量の増加もほとんどなく、同図(b)中の曲線Iで示すように接触抵抗の経時変化も少なくて安定な状態が保たれている。
同図(c)は上記図(a)(b)を組み合わせたもので、同図(c)中の縦軸は接触抵抗で、横軸は摩耗量である。同図(c)では、摩耗量が比較的少ない領域では、接触抵抗はほとんど増大しない安定領域(許容摩耗量)が得られるが、摩耗量が大きい領域では、摩耗量の大きさに比例して接触抵抗も高抵抗を示し、不安定領域となる。さらに摩耗量が著しく大きい領域では、接触抵抗も著しい高抵抗を示し、かつその変動幅が大きくなって、一層不安定な状態を示すようになる。
これにより、摩耗の進行抑制には、酸化摩耗粉の発生、接触部への介在を抑えてアブレッシブ摩耗等の進行を防止するのが有効と考えられる。
図7は微摺動摩耗試験結果であって、縦軸は接触抵抗(mΩ)、横軸は摺動回数を示している。試験条件としては、雌端子と雄端子とを嵌合した状態で高温放置した後、嵌合状態のまま微摺動を与えた。振動周波数は20Hz、摺動回数は約14万回とした。図中(a)は端子間の摺動距離が0.05mm、(b)は0.15mm、(c)は0.25mm、(d)は0.75mmの場合を示し、接触痕の大きさはいずれも0.20mmとしている。
この試験結果から判るように、雄雌端子間の摺動距離が接触痕よりも大きい場合(c)、(d)で、接触抵抗が増加するとともに大きくばらついて接続が不安定となるが、摺動距離が接触痕よりも小さい場合(b)では、接触抵抗が2mΩ付近で接続が安定となることが検証できた。また、更に摺動距離が小さい場合(a)では、接触抵抗の増加はほとんど見られず、1mΩ以下で非常に安定な特性を示している。
図8は上記微摺動摩耗試験での雌端子と雄端子との接触部分の表面状態を示し、上記の設定した摺動距離ごとにエンボスによる接点部側の雄雌(図2におけるタブ部23aの下側と接点部13f)と、天板側の雄雌(図2におけるタブ部23aの上面と固定接点13d)をそれぞれ示している。この図より、雄雌端子間の摺動距離が接触痕よりも小さい範囲では、摩耗が非常に少ないが、摺動距離が接触痕よりも大きくなると、摩耗が急激に増大している様子がわかる。
なお、接触痕Aの範囲は実験により嵌合時接触痕の測定で求められる他、エンボス形状から周知のヘルツの式を用いて求めることもでき、雄雌端子間でそれぞれ一定の荷重が付加される場合には、その接触痕は一定値となる。一方、摺動距離は、前述のように各部材間のクリアランスの総和であり、これらのクリアランスの発生要因を規制することで摺動距離が接触痕Aの範囲内となるように設定している。雄雌端子間の摺動距離を規制するには、例えば、図9(a)に示すようにロックアーム18a′と係止突起24b′との係合によるロック手段において、ロックアーム18a′の回動支点Pの位置を係止部の位置より外方へずらして設けることで係止突起24b′に対し係止爪18c′が食い込むような設定とする。これにより、ロック部におけるクリアランスを少なくすることができる。また、図9(b)に示すように、ランス16′をリテーナ17′により内側へ強制的に押し込んでランス孔13a′との間および雌端子13′とキャビティ15′との間のクリアランスを少なくすることができる。更に、図9(c)に示すように雌ハウジング12′の後端部に電線Wの振れ止め用の電線押さえカバー40を取り付けることで電線Wの振れに追従する雌端子13′の微摺動を軽減することもできる。なお、これらの対策例は雄コネクタ21側にも同様に施すことができる。
このように、雄雌端子間の摺動距離を少なくするためには、種々の対策が可能であり、本発明においては、摺動距離を完全に無くすために各構成部材を完全固定する必要はなく、摺動距離が接触痕の範囲内になるように設定している。
また、図10に示すように、雌端子13における弾性接触片13eの接点部13fの形状を13f′のように緩やかな曲面形状となるようにエンボス形状を設定すれば、雄端子23のタブ部23aとの間の接触痕Aの範囲が広がるため、接触痕Aの範囲内とされる摺動距離の設定条件を緩和することができる。更に、この場合、雄端子23との間の摩擦抵抗が小さいため、より一層摩耗し難い状況を提供することができる。
また、上記実施形態においては、図3で雄雌端子間の摺動が一方向に生じた場合の状態を示したが、図示の方向に直交する方向に対しても同様に摺動距離が接触痕の範囲内にあるという関係を満足すればよい。即ち、雄雌端子間の微摺動が雄雌コネクタの嵌合方向に平行する方向と、これに直交する方向に発生する場合は、両方向ともに摺動距離が接触痕の範囲内に含まれるという条件を満足する必要がある。一方、各部位のクリアランス対策によって、一方向の摺動が発生しない状況においては、他方向の摺動距離についてのみ接触痕との関係を満足すればよい。
また、上記実施形態では、雄コネクタ21側も雄端子23がランスにより係止される一般コネクタの構成を示したが、機器直結コネクタ、PCBコネクタのように雄ハウジングに対し、雄端子がモールドや圧入により完全固定された状態で装着されるタイプのコネクタであってもよい。この場合、雄コネクタ側の雄端子と雄ハウジングとの間での雄端子の微摺動がないため他のクリアランス調整が有利となる。
また、上記実施形態では防水タイプのコネクタを示したが、防水処理を施さない一般のコネクタにも同様に適用可能である。更に、雄雌端子の本数としては、1本または2本以上の複数本いずれのタイプにも適用可能である。
本発明のコネクタの製造方法により製造されたコネクタ構造の実施形態を示す断面図である。 (a)は雄コネクタと雌コネクタとの嵌合前の状態における要部断面図、(b)は嵌合状態の要部断面図である。 本発明のコネクタの製造方法を実現するための条件を示す説明図である。 (a)(b)は端子の摩耗の進行状況を示す説明図である。 本発明のコネクタの製造方法により製造されたコネクタ構造における摩耗の進行過程を示すブロック図である。 端子の摩耗の進行状況を示す説明図であって、(a)は摩耗量と時間との関係、(b)は接触抵抗と時間との関係、(c)は接触抵抗と摩耗量との関係を示す。 (a)〜(d)は端子の微摺動摩耗試験結果を示す図である。 雄雌端子間の接触部の表面状態を示す図である。 (a)〜(c)はコネクタ構造における各部位のクリアランス減少対策の例を示す図である。 雌端子の接点部におけるエンボス形状の変形例の模式図である。 従来の一般的コネクタを示す図である。
符号の説明
10 コネクタ構造
11 雌コネクタ(第1のコネクタ)
12 雌ハウジング
13 雌端子
13f 接点部
21 雄コネクタ(第2のコネクタ)
22 雄ハウジング
23 雄端子
23a タブ部
A 接触痕
X、Y 摺動距離

Claims (2)

  1. 弾性接触片を有する雌端子と、この雌端子を収容する雌側ハウジングとを備えた第1のコネクタと、
    上記雌端子内に挿入されて上記弾性接触片に突設された接点部に接触する雄端子と、この雄端子を収容する雄側ハウジングとを備えた第2のコネクタとからなるコネクタの製造方法において、
    上記第1のコネクタと第2のコネクタとを製造するに際し、上記雄端子を雌端子の接点部に接触させた第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合固定状態で、上記雄端子と雌端子との間に生じ得る摺動距離が、下式に示すように、上記雄端子と雌端子の接点部との接触部分における接触痕の範囲よりも小さくなるように設定するとともに、上記接触痕を、接点部を形成するために弾性接触片に打ち出し形成されたエンボス形状に応じて設定することを特徴とするコネクタの製造方法
    (数1)
    接触痕の範囲−摺動距離>0
  2. 上記雌端子と雄端子との間に生じ得る摺動距離は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合方向に沿った方向と、この嵌合方向に直交する方向のいずれもが、上記接触痕の範囲内よりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項1に記載のコネクタの製造方法
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