JP4492061B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置、検査方法及び印刷システムに関する。
紙や布、フィルムなどの各種媒体に対してインクを吐出して印刷を行う印刷装置としてインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、ノズルからインクを吐出して媒体上にドットを形成して印刷を行う。
しかし、インクの固着などによりノズルに目詰まりが発生し、ノズルからインクが吐出されないことがある。インクを吐出できないノズルがあると、印刷画像の画質が低下する。
そこで、インクを吐出できないインクの有無を検出するため、ノズルによって検査用パターンを形成し、その検査用パターンをセンサによって検出し、ノズルの吐出検査が行われる。
特開2002−13721号公報
インクジェットプリンタの場合、検査用パターンを検出するセンサは、ノズルを移動させるキャリッジ等に設けられることになる。そして、このセンサは、ノズルにより形成される検査用パターンを検査するため、ノズルよりも搬送方向下流側に設けられる。
しかし、ノズルよりも搬送方向下流側にセンサを設けると、キャリッジの搬送方向の寸法が長くなってしまう(図28A参照)。
主たる発明は、媒体を搬送方向に沿って搬送するとともに、前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送可能である搬送ユニットと、前記搬送方向に沿って配置された複数のノズルを移動させる移動体と、前記搬送方向に関して前記搬送方向最上流側のノズルと前記搬送方向最下流側のノズルとの間に位置し、前記ノズルによって形成された前記媒体上のパターンを検出するセンサとを備え、前記媒体に前記パターンが形成された後、前記搬送ユニットが前記逆方向に前記媒体を搬送し、前記センサが前記パターンを検出する印刷装置であって、前記移動体は、有色の液体を吐出する複数の有色液体用ノズルと、無色の液体を吐出する複数の無色液体用ノズルとを移動させており、各前記無色液体用ノズルにブロック状の無色パターンをそれぞれ形成させ、前記複数の有色液体用ノズルに複数の前記無色パターンの上から前記有色の液体を、前記複数の有色液体用ノズルのみで形成される有色パターンの解像度よりも低い解像度で塗布させ、前記センサに、前記無色パターンの形成されるべき位置における前記有色の液体の滲み具合を検出させて、前記無色の液体を吐出していない無色液体用ノズルを検出することを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、移動体(例えばキャリッジ等)の搬送方向の寸法を小さくすることができる。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送ユニットと、
前記搬送方向に沿って配置された複数のノズルと、
前記ノズルによって形成された前記媒体上のパターンを検出するセンサと
を備える印刷装置であって、
前記センサは、前記搬送方向に関して、前記搬送方向最上流側のノズルと前記搬送方向最下流側のノズルとの間に位置し、
前記搬送ユニットは、前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送可能であることを特徴とする印刷装置。
媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送ユニットと、
前記搬送方向に沿って配置された複数のノズルを移動させる移動体と、
前記移動体に設けられ、前記ノズルによって形成された前記媒体上のパターンを検出するセンサと
を備える印刷装置であって、
前記センサは、前記搬送方向に関して、前記搬送方向最上流側のノズルと前記搬送方向最下流側のノズルとの間に位置することを特徴とする印刷装置。 このような印刷装置によれば、移動体の搬送方向の寸法を小さくすることができる。
かかる印刷装置であって、前記搬送ユニットは、前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送可能であることが望ましい。これにより、搬送方向最下流側のノズルが形成したパターンであっても、センサが検出可能である。
かかる印刷装置であって、前記媒体に前記パターンが形成された後、前記搬送ユニットが前記逆方向に前記媒体を搬送し、前記センサが前記パターンを検出することが望ましい。これにより、搬送方向最下流側のノズルが形成したパターンであっても、センサが検出可能である。
かかる印刷装置であって、前記搬送方向最上流側のノズルよりも前記搬送方向上流側に設けられた搬送ローラと、前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に設けられた排紙ローラと、を更に備えることが望ましい。これにより、搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離が小さくすることができる。その結果、プリンタ全体の寸法を小型化させることができ、プリンタの紙詰まりを減少させることができ、また、印刷画像の画質が向上する。
かかる印刷装置であって、前記搬送ユニットが前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送した後、前記媒体の先端が、前記排紙ローラよりも前記搬送方向下流側に位置していることが望ましい。これにより、検査用パターンの検出を正確に行うことができる。
かかる印刷装置であって、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルと前記センサとの間の前記搬送方向の距離は、前記媒体に前記パターンが形成されたときに前記排紙ローラから排出されている前記媒体の長さよりも短いことが望ましい。これにより、検査用パターンの検出を正確に行うことができる。
かかる印刷装置であって、前記搬送ユニットが前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送した後、前記媒体上のパターンが、前記搬送ローラよりも前記搬送方向下流側に位置していることが望ましい。これにより、紙を汚さなくて済む。
かかる印刷装置であって、前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルと前記センサとの間の前記搬送方向の距離は、前記媒体上のパターンが前記搬送ローラに到達するまでの搬送量よりも短いことが望ましい。これにより、紙を汚さなくて済む。
かかる印刷装置であって、前記距離とは、前記搬送方向最下流側のノズルの中心から、前記センサの検出部の中心までの間の距離であることが好ましい。
かかる印刷装置であって、前記センサは、光学センサであることが望ましい。これにより、非接触にてパターンを検出することができる。また、前記センサは、拡散反射光を利用したセンサであることが好ましい。これにより、簡単な構成にできる。
かかる印刷装置であって、前記センサが前記パターンを検出したときの検出結果に基づいて、前記ノズルの吐出検査を行うことが望ましい。これにより、ノズルの目詰まりを検出することができる。
搬送方向に沿って配置された複数のノズルを用いて媒体上にパターンを形成し、
前記パターンが形成された媒体を、前記搬送方向とは逆方向に搬送し、
前記搬送方向に関して前記搬送方向最上流側のノズルと前記搬送方向最下流側のノズルとの間に位置するセンサを用いて、前記ノズルによって形成された前記媒体上のパターンを検出する
ことを特徴とするパターン検査方法。
このようなパターン検査方法によれば、搬送方向に短い寸法の移動体に設けられたセンサを用いて、ノズルにより形成されたパターンを検出することができる。
コンピュータと、前記コンピュータと電気的に接続された印刷装置とを備えた印刷システムであって、
前記印刷装置は、
媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送ユニットと、
前記搬送方向に沿って配置された複数のノズルを移動させる移動体と、
前記移動体に設けられ、前記ノズルによって形成された前記媒体上のパターンを検出するセンサと
を備え、
前記センサは、前記搬送方向に関して、前記搬送方向最上流側のノズルと前記搬送方向最下流側のノズルとの間に位置することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、移動体の搬送方向の寸法を小さくすることができる。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ110は、プリンタ1と電気的に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のユーザインタフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード130Aやマウス130Bであり、表示装置120に表示されたユーザインタフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置140AやCD−ROMドライブ装置140Bが用いられる。
コンピュータ110にはプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、表示装置120にユーザインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ110とのシステムを意味する。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザは、アプリケーションプログラム114のユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタに出力する。ここで、印刷データとは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。ここで、コマンドデータとは、プリンタに特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータであり、例えば、ある画素に対応する紙上の位置に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)である。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理などを行う。なお、解像度変換処理は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、紙に印刷する際の解像度に変換する処理である。色変換処理は、RGBデータをCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する処理である。ハーフトーン処理は、高階調数のデータを、プリンタが形成可能な階調数のデータに変換する処理である。ラスタライズ処理は、マトリクス状の画像データを、プリンタに転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、印刷データに含まれる画素データとして、プリンタに出力される。
<プリンタドライバの設定について>
図3は、プリンタドライバのユーザインターフェースの説明図である。このプリンタドライバのユーザインターフェースは、ビデオドライバ112を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置130を用いて、プリンタドライバの各種の設定を行うことができる。
ユーザーは、この画面上から、印刷モードを選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷モードとして、高速印刷モード又はファイン印刷モードを選択することができる。そして、プリンタドライバは、選択された印刷モードに応じた形式になるように、画像データを印刷データに変換する。
また、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度(印刷するときのドットの間隔)を選択することができる。例えば、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度として720dpiや360dpiを選択することができる。そして、プリンタドライバは、選択された解像度に応じて解像度変換処理を行い、画像データを印刷データに変換する。
また、ユーザーは、この画面上から、印刷に用いられる印刷用紙を選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷用紙として、普通紙や光沢紙を選択することができる。紙の種類(紙種)が異なれば、インクの滲み方や乾き方も異なるため、印刷に適したインク量も異なる。そのため、プリンタドライバは、選択された紙種に応じて、画像データを印刷データに変換する。
このように、プリンタドライバは、ユーザインターフェースを介して設定された条件に従って、画像データを印刷データに変換する。なお、ユーザーは、この画面上から、プリンタドライバの各種の設定を行うことができるほか、カートリッジ内のインクの残量を知ること等もできる。
===プリンタの構成===
<インクジェットプリンタの構成について>
図4は、本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。また、図6は、本実施形態のプリンタの全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタは、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を形成する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。検出器群50から検出結果を受けたコントローラは、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で紙を搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送機構(搬送手段)として機能する。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した紙Sをプリンタの外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッドを所定の方向(以下、走査方向という)に移動(走査移動)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、走査方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが走査方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を走査方向に移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が走査方向に移動すると、ヘッド41も走査方向に移動する。そして、ヘッド41が走査方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、走査方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および上流側光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の走査方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙の先端の位置を検出する。上流側光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。上流側光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、上流側光学センサ54は、キャリッジ41によって移動しながら紙の端部の位置を検出する。上流側光学センサ54は、光学的に紙の端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。
なお、本実施形態では、検出器群50には下流側光学センサ55が含まれる。下流側光学センサ55は、キャリッジ31に取り付けられている。下流側光学センサ55は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙上に形成されたパターンを検出する。この下流側光学センサ55の構成については、後で詳述する。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<印刷動作について>
図7は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する(S001)。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
まず、コントローラ60は、給紙処理を行う(S002)。給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
次に、コントローラ60は、ドット形成処理を行う(S003)。ドット形成処理とは、走査方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を走査方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッドから吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。
次に、コントローラ60は、搬送処理を行う(S004)。搬送処理とは、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
次に、コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う(S005)。印刷中の紙に印刷するためのデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷するためのデータがなくなるまでドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。印刷中の紙に印刷するためのデータがなくなれば、コントローラ60は、その紙を排紙する。コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、印刷した紙を外部に排出する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う(S006)。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
<ノズルについて>
図8は、キャリッジの下面の構成の説明図である。キャリッジの下面には、ヘッド41と上流側光学センサ54と下流側光学センサ55とが設けられている。
ヘッド41の下面には、イエローインクノズル群Yと、マゼンタインクノズル群Mと、シアンインクノズル群Cと、マットブラックインクノズル群MBkと、フォトブラックインクノズル群PBkと、レッドインクノズル群Rと、バイオレットインクノズル群Vと、クリアインクノズル群FCLが、形成されている。各ノズル群は、各インクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、k=4である。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向の下流側に位置している。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
上流側光学センサ54は、搬送方向の位置に関して、一番上流側のノズル♯180とほぼ同じ位置に設けられている。一方、下流側光学センサ55は、搬送方向最下流側のノズル♯1よりもL(mm)だけ上流側に設けられている。
<色インク・クリアインクについて>
色インクとは、ここでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(マットブラック(MBk)とフォトブラック(PBk)の総称)、レッド(R)、バイオレット(V)などといった有色非透明のインクのことをいう。これら色インクは、染料インクや顔料インクなどから構成される。
クリアインクとは、一般に、色インクと対照的に無色透明なインクのことである。ここで、特にこのような無色透明に限らず、有色透明であったり、また有色非透明であっても、媒体に吐出されたときに、拡散反射光を用いた検出が難しいインクを広くいう。つまり、前述のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)などの有色非透明の色インクは、媒体に付着したときに、拡散反射光を用いれば光学センサを用いて検出可能であるのに対して、クリアインクは、媒体に付着したときに、拡散反射光を用いても付着しているのか否か特定が極めて難しい。このクリアインクは、光沢紙に付着された場合、付着した部分の光沢性を高める作用を有する。但し、このクリアインクは、普通紙に付着されても、付着した部分の光沢性はあまり高められない。
===光学センサの構成===
<上流側光学センサについて>
図9は、上流側光学センサ54の構成の説明図である。図中の右方向が搬送方向であり、図中の紙面垂直方向が走査方向である。
上流側光学センサ54は、発光部541と受光部542とを有する反射型光学センサである。発光部541は、例えば赤外LED(発光ダイオード)を有し、光を紙に照射する。受光部542は、例えばフォトトランジスタを有し、発光部から紙に照射された光の反射光を検出する。
上流側光学センサ54の発光部541は、紙Sに対して斜めに光を照射する。また、上流側光学センサ54の受光部542は、発光部541と対称の位置に設けられ、紙から斜めの放射される光を受光する。そのため、受光部542は、発光部541から紙に照射された光の正反射光を受光する。
発光部541が光を照射する領域に紙Sがない場合、受光部542が受光する反射光の光量が少なくなる。発光部541が光を照射する領域に紙Sがある場合、受光部542が受光する反射光の光量が多くなる。つまり、受光部542が受光する光量は紙の有無に応じて異なるので、受光部542の出力する信号に基づいて、コントローラは、紙の有無を検出することができる。
<下流側光学センサについて>
図10は、下流側光学センサ55の構成の説明図である。図中の左右方向が走査方向であり、図中の紙面垂直方向が搬送方向である。
この下流側光学センサ55は、紙上に形成されたパターンを検出するためのセンサである。下流側光学センサ55を利用したパターンの検出については、後述する。
下流側光学センサ55は、発光部551と受光部552を有する反射型光学センサである。発光部551は、例えば白色LED(発光ダイオード)を有し、光を紙に照射する。受光部552は、例えばフォトトランジスタを有し、発光部から紙に照射された光の反射光を検出する。
下流側光学センサ55の発光部551は、紙Sに対して斜めに光を照射する。また、下流側光学センサ55の受光部552は、紙Sに対して垂直な位置に設けられている。そのため、受光部552は、発光部から紙に照射された光の拡散反射光を受光する。
下流側光学センサ55の検出スポット(発光部551からの光が照射される紙上の領域)の位置に濃度の濃いパターンがある場合、受光部552が受光する光量が少なくなる。一方、下流側光学センサ55の検出スポットの位置に濃度の薄いパターンがある場合(パターンが形成されていない場合も含む)、受光部552が受光する光量が多くなる。つまり、受光部552が受光する光量はパターンの濃度に応じて異なるので、受光部552の出力する信号に基づいて、コントローラは、検出スポット内のパターンの濃度(又はパターンの有無)を検出することができる。なお、下流側光学センサの発光部551は、白色LEDによる光を紙に照射しているので、異なる色のパターンを検出可能である。
===吐出検査手順===
インクジェットプリンタ1は、前述した各色の色インクおよびクリアインクがノズルから適正に吐出されているか否かを検査することができる。この吐出検査にあっては、実際にノズルから色インク及びクリアインクを吐出して紙上に所定の検査用パターンを形成して行う。そして、検査の結果、ノズルに目詰まり等の吐出不良が発見された場合には、ノズルをクリーニングする処理を実行する。
図11は、吐出検査手順の一例を示したものである。以下に説明する各動作は、コントローラがプリンタ内の各ユニットを制御することによって、実現される。コントローラによる各ユニットの制御は、メモリ内に格納されているプログラムに従っている。このプログラムは、各ユニットを制御するためのコードから構成されている。
まず、プリンタは、紙に向けて色インクまたはクリアインクを吐出して所定の検査用パターンを形成する(S101)。なお、ここで形成される検査用パターンについては、後で詳しく説明する。
次に、プリンタは、搬送ユニット20を用いて紙を逆方向に搬送する。
次に、プリンタは、形成された検査用パターンを検査する(S103)。この検査においては、キャリッジに搭載された下流側光学センサ55を用いて行われる。なお、下流側光学センサ55を用いた検査用パターンの検査については、後で詳しく説明する。
このようにしてチェックを行った後、プリンタは、下流側光学センサ55からの検出結果に基づき、色インクまたはクリアインクの吐出不良の有無を判定する(S104)。ここで、吐出不良があると判定された場合には、プリンタは、ノズルクリーニングを実行する(S105)。このノズルクリーニングについては後で詳しく説明する。一方、吐出不良が発見されなかった場合には、プリンタは、吐出検査処理を終了する。
===色インクの検査用パターンの形成方法===
<検査用パターンについて>
図12は、色インクを吐出するノズルの吐出検査に用いる検査用パターン群70の全体概念図である。図13Aは、検査用パターン群70を構成する検査用パターン71の説明図である。図13Bは、色インクを吐出しないノズルが存在する場合の検査用パターンの一例である。図14は、色インクの検査用パターン71の構成の説明図である。図15は、検査用パターン71を構成するブロックパターンBLの説明図である。
検査用パターン群70は、複数の検査用パターン71から構成される。この複数の検査用パターン71は、走査方向に沿って隣接して形成されている。各検査用パターンは、色インク毎に区分されて構成されている。例えば、図12に「Y」と記載されている検査用パターン71は、イエローインクのみによって構成されている。すなわち、同図において、「Y」と記載されている検査用パターン71は、イエローインクを吐出するノズルによって形成されている。そして、後述するように、この検査用パターン71は、イエローインクを吐出するノズルの吐出検査に用いられる。他の色の検査用パターン71も同様に構成されている。
一つの検査用パターン71は、検査対象領域72と、非検査対象領域73とから構成される。検査対象領域72は、走査方向に9個のブロックパターンBL、搬送方向に20個のブロックパターンBLが配列され、計180個のブロックパターンBLから構成される。後述するとおり、一つのブロックパターンBLは、一つのノズルに対応している。そのため、検査対象領域72の180個のブロックパターンBLは、180個のノズルを検査するためのパターンとなる。非検査対象領域73は、検査対象領域72を囲むように形成される。この非検査対象領域73は、搬送方向上部検査マージン731と、搬送方向下部検査マージン732と、走査方向左部検査マージン733と、走査方向右部検査マージン734とから構成される。各検査マージンは、検査対象領域72内のブロックパターンBLを下流側光学センサ55が検出する際の誤検出を防止するために設けられている。すなわち、検査対象領域72の周りに非検査対象領域がない場合、検査対象領域の内側に形成され他のブロックパターンによって囲まれているブロックパターンと、検査対象領域の外縁に形成され他のブロックパターンに囲まれていないブロックパターンとでは、検出結果に差が生じてしまうため、検出対象領域72の外側にもブロックパターンを形成しているのである。
各ブロックパターンBLは、走査方向に沿って1/720インチ間隔にて56ドット、搬送方向に沿って1/360インチ間隔にて18ドット、から構成される長方形のパターンである。同じブロックパターンBL内のドットは、同じノズルから吐出されたインク滴によって形成される。例えば、図14において「♯1」と記載されているブロックパターンBLは、ノズル♯1から吐出されたインク滴のみによって形成される。これにより、各ブロックパターンBLは、そのブロックパターンBLを形成するノズルと対応づけられる。仮に、インク不吐出ノズル(インクが吐出されないノズル)が存在した場合、図13Bに示すように、検査用パターン71に長方形の空白のパターンが発生する。つまり、空白のパターンの有無を検出することにより、インク不吐出ノズルが存在するか否かを検査することができる。また、空白のパターンの位置を検出できれば、インク不吐出ノズルを特定することもできる。
<検査用パターンの形成方法について>
図16は、検査用パターン71の1行目の11個のブロックパターンの形成方法の説明図である。同図は、1回のドット形成処理(S003:図7参照)にて形成されるドット列(図15の走査方向に並ぶ56個のドット列)を示している。また、同図の左側の番号はノズル番号を示しており、ノズル番号の位置は、ブロックパターンBLに対する各ノズルの位置を示している。
まず、検査対象領域72の搬送方向下流側の先端位置がノズル♯9と対向するように、紙が給紙される。その後、プリンタは1回目のドット形成処理を実行し、キャリッジ31が所定の位置に達した位置にてノズル♯9からインクを間欠的に吐出する。これにより、ノズル♯9に対応するブロックパターンの下流側位置にドット列が形成される。
次に、プリンタは、ノズルピッチの半分(1/360インチ)だけ紙を搬送ユニットにより搬送する。そして、プリンタは2回目のドット形成処理を実行し、キャリッジが所定の位置に達した位置にてノズル♯9からインクを間欠的に吐出する。これにより、1回目のドット形成処理により形成されたドット列の搬送方向上流側に隣接して、ドット列が形成される。
次に、プリンタは、ノズルピッチの半分だけ紙を搬送ユニットにより搬送する。そして、プリンタは、3回目のドット形成処理を実行する。3回目のドット形成処理では、プリンタは、ノズル♯9とノズル♯8からインクを間欠的に吐出する。2回目のドット形成処理により形成されたドット列の搬送方向上流側に隣接して、ノズル♯9から吐出されたインクによって、ドット列が形成される。また、ノズル♯8から吐出されたインクによって、ノズル♯8に対応するブロックパターンBLの下流側位置にドット列が形成される。
次に、プリンタは、ノズルピッチの半分だけ紙を搬送ユニットにより搬送する。そして、プリンタは、4回目のドット形成処理を実行する。4回目のドット形成処理でも、プリンタは、ノズル♯9とノズル♯8からインクを間欠的に吐出し、3回目のドット形成処理により形成されたドット列の搬送方向上流側に隣接して、ドット列が形成される。このように、ドット形成処理と搬送処理とを実行してドット列を2回形成するとともに、2回のドット形成処理毎にインクを吐出させるノズルを搬送方向上流側から1つずつ増やしていく。
18回目のドット形成処理にて、ノズル♯9に対応するブロックパターンが完成する。このため、19回目のドット形成処理では、ノズル♯9からのインクの吐出を停止する。その後、2回のドット形成処理毎に搬送方向上流側に位置するノズルから順次1つずつインクの吐出を停止させていく。
そして、34回目のドット形成処理にて、検査対象領域72の1行目の11個のブロックパターンが完成する。
ここまでの説明は、検査対象領域72の最も搬送方向下流側に位置する1行目の11個のブロックパターンの形成方法について説明したが、1行目の11個のブロックパターンが形成されている間に、他の行の11個のブロックパターンも同時に形成されている。すなわち、ノズル♯1〜ノズル♯180までの180個のノズルを、連続する9個のノズルを一組とする20組のノズルグループとし、各ノズルグループ毎に11個のブロックパターンが同様の手順にて形成されている。例えば、ノズル♯9によりドット列が形成されているとき、ノズル♯9N(Nは整数)から同じタイミングにてインクが吐出されている。
隣接するブロックパターン間の間隔は、各ブロックパターンを構成するドット列のドット間隔と等しい。そのため、不吐出ノズルがなければ、検査用パターン71内の濃度は均一になり、検査用パターン71から個々のブロックパターンを肉眼で認識することは困難である。
===クリアインクの検査用パターンの形成方法===
図17は、クリアインクを吐出するノズルの検査用パターン81の説明図である。図18は、クリアインクの検査用パターン71の構成の説明図である。図19Aは、クリアインクにより形成されるブロックパターンCBLの説明図である。図19Bは、色インクにより形成されるパターンの説明図である。図20Aは、ブロックパターンCBLを形成したときの様子の説明図である。図20Bは、ブロックパターンCBLに色インクによるパターンを重ね合わせる様子の説明図である。図20Cは、検査用パターン81が完成したときの説明図である。
検査用パターン81は、クリアインクにより形成される複数のブロックパターンCBLに、色インクにより形成されるパターン83を重ね合わせることによって形成される。クリアインクにより形成されるブロックパターンCBLは、図に示されるとおり180個形成されている。クリアインクの検査用パターン81は、前述の色インクの検査用パターン群70の下側(搬送方向上流側)に形成される。
各ブロックパターンCBLは、前述の色インクの検査用パターンにおけるブロックパターンBLと同様に、走査方向に沿って1/720インチ間隔にて56ドット、搬送方向に沿って1/360インチ間隔にて18ドット、から構成される長方形のパターンである。同じブロックパターンCBL内のドットは、同じノズルから吐出されたクリアインク滴によって形成される。例えば、図18において「♯1」と記載されているブロックパターンCBLは、ノズル♯1から吐出されたクリアインク滴のみによって形成される。これにより、各ブロックパターンCBLは、そのブロックパターンCBLを形成するノズルと対応づけられる。仮に、インク不吐出ノズルが存在した場合、形成されないブロックパターンが発生する。つまり、形成されないブロックパターンの有無を検出することにより、インク不吐出ノズルが存在するか否かを検査することができる。また、形成されないブロックパターンの位置を検出できれば、インク不吐出ノズルを特定することもできる。
色インクにより形成されるパターン83は、走査方向に沿って1/180インチ間隔、搬送方向に沿って1/360インチ間隔にて、全てのブロックパターンCBLが分布する領域をカバーするように、形成される。つまり、走査方向に関して、色インクのパターン83の解像度の方が、クリアインクのブロックパターンCBLの解像度よりも、低い解像度である。また、走査方向に関して、クリアインクの検査用パターン81の色インクのパターン83の解像度の方が、色インクのノズルの検査用パターン71のブロックパターンBLの解像度よりも、低い解像度である。この色インクのパターン83は、ドット間隔が広いため、比較的淡い濃度のパターンになる。
クリアインクの検査用パターン81の形成方法は、まず、クリアインクによるブロックパターンCBLを媒体に形成し、そのブロックパターンCBLに重ね合わせるようにして、色インクのパターン83が形成される。クリアインクによる複数のブロックパターンCBLの形成方法は、前述の色インクの検査用パターン71の複数のブロックパターンBLとほぼ同様である。前述のブロックパターンBLを形成する際に、各ブロックパターン間に適当な余白を設けるようにすれば、図18のような配置にて複数のブロックパターンを形成することができる。つまり、クリアインクによる180個のブロックパターンCBLは、34回のドット形成処理によって形成される。そして、ブロックパターンCBLが形成された後、搬送ユニットは、紙を逆方向に搬送し、ヘッド41は、ブロックパターンCBLに重ね合わせるように色インクのパターン83を形成する。色インクのパターン83は、搬送方向に長いパターンなので、2回のドット形成処理によって上側パターン831を形成した後、2回のドット形成処理によって下側パターン832を形成する(図20B参照)。
図21は、検査用パターン81のブロックパターンCBLの左上付近の様子の説明図である。図中の点線で示される角は、ブロックパターンCBLの左上の角を示している。図中の点線の外側は、前述の検査用パターンの形成方法から理解されるとおり、色インク滴のみが着弾している。また、図中の点線の内側は、前述の検査用パターンの形成方法から理解されるとおり、クリアインク滴が着弾した後に、色インク滴が着弾している。クリアインク滴が着弾していない領域では、色インク滴が紙に着弾すると、通常のドット形成時と同様に、色インクの色素が紙の厚さ方向に浸透し、紙にドットが形成される。一方、クリアインク滴が着弾している領域に色インク滴が着弾すると、クリアインクによって濡れている紙面に色インクが着弾するため、色インクが滲む。その結果、色インクの色素が、通常のドットよりも広い範囲に、紙上に広がる(色インクの色素が、紙の平面方向に広がる)。これにより、ブロックパターンCBLの内側の領域では、ブロックパターンCBLの外側の領域(色インクのみのパターン83)と比較して、濃度が濃くなる。
クリアインクのみでブロックパターンを形成しても、クリアインクは無色透明なので、下流側光学センサ55は、クリアインクによるブロックパターンの有無を検出することができない。しかし、クリアインクによるブロックパターン上に色インクによるパターンを重ね合わせることによって、色インクによるパターンに濃淡が生じるので、コントローラは、このパターンの濃淡を検出すれば、クリアインクを吐出するノズルの吐出検査を行うことができる。
===紙の逆方向の搬送===
図22Aは、紙を逆方向に搬送する前の様子の説明図である。図22Bは、紙を逆方向に搬送した後の様子の説明図である。同図において、既に説明された構成要素については同じ符号を付しているので、説明を省略する。図中の紙Sにおいて、太線で示されている部分は、その位置に前述の検査用パターン(検査用パターン71又は検査用パターン91)が形成されていることを示している。
本実施形態では、下流側光学センサ55は、ノズル♯1とノズル♯180との間に設けられている。そのため、紙Sに検査用パターンを形成したとき、検査用パターンのノズル♯1に対応するブロックパターンは、下流側光学センサ55の検出スポットの紙上の位置よりも下流側に位置している。そのため、このままでは、下流側光学センサ55は、ノズル♯1に対応するブロックパターンと対向していないため、ノズル♯1に対応するブロックパターンを検出できず、ノズル♯1の吐出検査を行うことができない。
そこで、本実施形態では、検査用パターンを形成した後、ノズル♯1に対応するブロックパターンを下流側光学センサ55が検出できるようにするため、コントローラは、搬送ユニット20により、搬送方向とは逆方向に紙を搬送(逆搬送)している。下流側光学センサ55はノズル♯1よりもL(mm)だけ搬送方向上流側に設けられているので、下流側光学センサ55がノズル♯1に対応するブロックパターンと対向するまでの逆方向への搬送量は、少なくとも約Lmm(詳しくは、Lmm+9dot(1dotは1/360inch))になる。
また、本実施形態では、紙Sに検査用パターンを形成した後、紙Sを逆方向に搬送する前、紙Sの先端は、逆方向への搬送量L(mm)よりも大きいα(mm)だけ、排紙ローラから排出されている。すなわち、本実施形態では、紙Sの先端が排紙ローラ25からα(mm)だけ排出される状態になるように、紙Sの先端から所定の距離だけ離れた位置に検査用パターンを形成している。この理由について、以下に説明する。
図23Aは、第1の参考例における逆搬送前の様子の説明図である。図23Bは、第1の参考例における逆搬送後の様子の説明図である。同図において、既に説明された構成要素については同じ符号を付しているので、説明を省略する。この第1の参考例では、紙Sに検査用パターンを形成した後、紙Sを逆方向に搬送する前、紙Sの先端が排紙ローラからL(mm)よりも小さいβ(mm)だけ排出されている点で、本実施形態と異なる。
この第1の参考例の場合、紙Sを約L(mm)だけ逆搬送すると、紙Sの先端が排紙ローラ25を通過し、排紙ローラ25が紙と接触しない状態になる。つまり、逆搬送した後、紙Sは、搬送ローラ23のみによって搬送される状態になる(図23B参照)。そして、この状態から検査用パターンを検査すると、紙がプラテンから浮き上がるおそれがあるため、下流側光学センサ55が検査用パターンを正確に検出することができない。
一方、本実施形態によれば、予め紙Sの先端が排紙ローラ25からα(mm)だけ排出されているので、紙Sを搬送量L(mm)にて逆搬送しても、紙Sの先端は排紙ローラ25を通過しない。つまり、逆搬送した後、紙Sは2つのローラ(搬送ローラ23及び排紙ローラ25)によって搬送される状態になっている。この状態だと、下流側光学センサ55の検出スポットの位置では、紙はプラテン24から浮き上がらず、紙の姿勢が安定している。このため、本実施形態のプリンタでは、検査用パターンの検出を正確に行うことができる。
また、本実施形態では、ノズル♯1と下流側光学センサ55との間の距離Lは、ノズル♯180から搬送ローラ23までの間の搬送距離γ(mm)よりも、小さくなるように設定されている。逆に言えば、下流側光学センサ55は、ノズル♯180から搬送ローラ23までの間の搬送距離γ(mm)よりも小さい距離L(mm)だけ、ノズル♯1よりも搬送方向上流側に設けられている。この理由について、以下に説明する。
図24Aは、第2の参考例における逆搬送前の様子の説明図である。図24Bは、第2の参考例における逆搬送後の様子の説明図である。同図において、既に説明された構成要素については同じ符号を付しているので、説明を省略する。この第2の参考例では、下流側光学センサ55が、搬送距離γよりも大きい距離L'(mm)だけ搬送方向上流側に設けられている点で、本実施形態と異なる。そして、検査用パターンを形成した後の逆方向への搬送量は、ノズル♯1に対応するブロックパターンを下流側光学センサ55が検出できるようにするため、約L'(詳しくは、Lmm+9dot)になる。
この第2の参考例の場合、紙Sを約L'(mm)だけ逆搬送すると、紙Sに形成された検査用パターンが搬送ローラ23を通過する。つまり、逆搬送した後、搬送ローラ23に対向して設けられている従動ローラと検査用パターンとが接触する(図24B)。そして、従動ローラと検査用パターンとが接触すると、検査用パターンを形成している色インクによって従動ローラが汚れてしまう。従動ローラがインクにより汚れると、その後に印刷される紙を汚してしまう。
一方、本実施形態によれば、ノズル♯1と下流側光学センサ55との間の距離Lは、ノズル♯180から搬送ローラ23までの間の搬送距離γ(mm)よりも、小さくなるように設定されている。そのため、紙Sを搬送量L(mm)にて逆搬送しても、紙Sに形成された検査用パターンが搬送ローラ23を通過しない。つまり、逆搬送した後、検査用パターンが従動ローラと接触しない。このため、本実施形態のプリンタは、搬送ローラ23の従動ローラを汚さないので、その後の印刷の際に、紙を汚すことはない。
なお、「センサの位置」とは、実際にセンサがパターンを検出する素子の位置をいう。例えば、本実施形態では、「センサの位置」とは、下流側光学センサ55の受光部552の位置である。つまり、本実施形態では、下流側光学センサ55の受光部552が、搬送方向に関して、ノズル♯1とノズル♯180の間に位置している。そして、本実施形態では、下流側光学センサ55の受光部552が、距離Lだけノズル♯1よりも搬送方向上流側に位置している。
さらに詳しく言えば、「センサの位置」とは、実際にセンサがパターンを検出する素子の中心部の位置をいう。例えば、本実施形態では、「センサの位置」とは、下流側光学センサ55の受光部552の中心の位置である。つまり、本実施形態では、下流側光学センサ55の受光部552の中心が、搬送方向に関して、ノズル♯1とノズル♯180の間に位置している。そして、本実施形態では、下流側光学センサ55の受光部552の中心が、距離Lだけノズル♯1よりも搬送方向上流側に位置している。
===検査用パターンの検査===
検査用パターン(色インクの検査用パターン71及びクリアインクの検査用パターン81)の検査は、キャリッジ31を走査方向に移動させることによって、下流側光学センサの検出スポットを走査方向に走査させて、行われる。そして、コントローラは、検査用パターンの全ての検査領域の検査が終わるまで、下流側光学センサの検出スポットを走査させる処理と、搬送方向へ紙を1ブロック分搬送する処理と、を交互に繰り返す。そして、各ノズルに対応するブロックパターン(ブロックパターンBL、ブロックパターンCBL)の有無を検出することにより、各ノズルの吐出検査を行う。
以下、各検査用パターンの検査について説明する。
<色インクの検査用パターンの検査について>
図25Aは、色インクの検査用パターン71の検査の説明図である。図25Bは、不吐出ノズルがない場合の下流側光学センサ55の検査結果の説明図である。図25Cは、不吐出ノズルがある場合の下流側光学センサ55の検査結果の説明図である。図中の丸印SPは、下流側光学センサ55の検出スポットを示している。
色インクの検査用パターン71の検査では、下流側光学センサ55の受光部552の出力に基づいて、検査が行われる。下流側光学センサ55の受光部552は、受光した光量が多いほど高い電圧を出力し、受光した光量が少ないと低い電圧を出力する。
下流側光学センサ55の受光部552を用いて拡散反射光にて検査が行われるため、検出スポットSP内に色インクにより形成されたパターンが存在する場合、受光部552が受光する光量が減少し、下流側光学センサ55の出力電圧が低くなる。一方、検出スポットSP内に色インクにより形成されたパターンがない場合、受光部552が受光する光量が増加し、下流側光学センサ55の出力電圧が高くなる。
コントローラが検査用パターンを検査するとき、検出スポットSPは、走査方向に移動して、検査用パターン71を横切る。検出スポットSPの軌跡に空白のパターンがなければ、検出スポットSPが検査用パターン71を横切る間、下流側光学センサ55は低い電圧を出力する。つまり、不吐出ノズルが存在しなければ、検出スポットSPが検査用パターン71を横切る間、下流側光学センサ55は低い電圧を出力する(図25B参照)。
一方、検出スポットSPの軌跡に空白のパターンがあれば、空白のパターン上に検出スポットSPが位置するときに、下流側光学センサ55は、比較的高い電圧を出力する。つまり、不吐出ノズルが存在すれば、不吐出ノズルに対応するブロックパターンBL上に検出スポットが位置するときに、下流側光学センサ55は、比較的高い電圧を出力する(図25C)。
したがって、コントローラは、所定の閾値V1を予め設定し、検査用パターン71の検査中(検出スポットSPが検査用パターン71を横切る間)に下流側光学センサ55の出力電圧が閾値V1を越えるか否かを検出できれば、不吐出ノズルの存在を検出することができる。なお、閾値V1に関する情報は、予めメモリに記憶されている。また、下流側光学センサ55の出力電圧が閾値V1を何回越えたかをカウントすれば、不吐出ノズルが何個存在するかを検出することができる。
また、コントローラは、下流側光学センサ55の出力電圧がV1を越えたときの検出スポットSPの位置に基づいて、不吐出ノズルを特定することができる。なお、検出スポットSPの走査方向の位置は、リニア式エンコーダ51の出力に基づいて検出できる。また、検出スポットSPの搬送方向の位置は、ロータリー式エンコーダ52の出力に基づいて検出できる。例えば、コントローラは、図25Cのような下流側光学センサ55の検出結果に基づいて、不吐出ノズルがノズル♯112であることを特定することができる。なお、この場合、各ブロックパターンBLの位置とノズル番号とを関連付けた情報が、メモリに予め記憶されている。
<クリアインクの検査用パターンの検査について>
図26Aは、クリアインクの検査用パターン81の検査の説明図である。図26Bは、不吐出ノズルがない場合の下流側光学センサ55の検査結果の説明図である。図26Cは、不吐出ノズルがある場合の下流側光学センサ55の検査結果の説明図である。図中の丸印SPは、下流側光学センサ55の検出スポットを示している。
クリアインクの検査用パターン81の検査では、下流側光学センサ55の受光部552の出力に基づいて、検査が行われる。
下流側光学センサ55の受光部552を用いて拡散反射光にて検査が行われるため、検出スポットSP内に色インクのみにより形成されたパターン83が存在する場合、この色インクのみのパターンは比較的低い濃度なので、受光部552が受光する光量が比較的多く、下流側光学センサ55の出力電圧が比較的高くなる。一方、検出スポットSP内にブロックパターンCBLが存在する場合、このブロックパターンCBL内では色インクが滲んだ状態なので濃度が比較的高く、受光部552が受光する光量が比較的少なくなり、下流側光学センサ55の出力電圧が比較的低くなる。但し、不吐出ノズルがある場合、そのノズルに対応するブロックパターンCBLは形成されないので、その位置のパターンは色インクのみのパターンになる。つまり、不吐出ノズルがある場合、そのノズルに対応する位置のパターンは、色インクが滲んだ状態ではないので濃度が比較的低く、受光部552が受光する光量が比較的多くなり、下流側光学センサ55の出力電圧が比較的高くなる。
コントローラが検査用パターンを検査するとき、検出スポットSPは、走査方向に移動して、検査用パターン81を横切る。検出スポットSPが色インクのみのパターン83に位置する場合、下流側光学センサ55は、比較的高い電圧を出力する(図26B参照)。一方、検出スポットSPがブロックパターンCBLに位置する場合、下流側光学センサ55は、比較的低い電圧を出力する(図26B参照)。
一方、不吐出ノズルが存在する場合、不吐出ノズルに対応するブロックパターンCBL上に検出スポットSPが位置するときに、下流側光学センサ55は、比較的高い電圧を出力する(図26C参照)。
したがって、コントローラは、所定の閾値V2を予め設定し、検査用パターン81の検査中(検出スポットSPが検査用パターン81を横切る間)に下流側光学センサ55の出力電圧がV2より低くなる回数をカウントすれば、不吐出ノズルの存在を検出することができる。すなわち、不吐出ノズルがなければ、1回の走査によって、下流側光学センサ55の出力電圧がV2より低くなる現象が9回発生する(図26B参照)。一方、不吐出ノズルがあれば、1回の走査によって、下流側光学センサ55の出力電圧がV2より低くなる現象が少なくなる(図26C参照)。
また、ブロックパターンCBLの位置に関する情報がメモリに予め記憶されていれば、コントローラは、そのブロックパターンCBLの位置に検出スポットSPがあるときの下流側光学センサ55の出力電圧に基づいて、不吐出ノズルの存在を検出することができる。すなわち、検出スポットSPがブロックパターンCBLの位置にあるときに、下流側光学センサ55の出力電圧が閾値V2よりも高ければ、その位置のブロックパターンCBLが形成されていないので、不吐出ノズルが存在することが検出される。また、ブロックパターンCBLの位置とノズル番号とを関連付けた情報がメモリに予め記憶されていれば、不吐出ノズルを特定することができる。例えば、コントローラは、図26Cのような下流側光学センサ55の検出結果に基づいて、上から12行目であり左から5つ目であるブロックパターンCBLに対応するノズル♯104が不吐出ノズルであることを、特定することができる。
===ノズルクリーニング===
検査用パターンの検査の結果、不吐出ノズルが存在する場合、コントローラは、その吐出不良を解消するために、クリーニング処理を実行する。ここで、コントローラが実行するクリーニング処理として、以下の2種類が考えられる。但し、クリーニング処理は、これらに限られるものではなく、他の方法であっても良い。要するに、吐出不良となっているノズルの目詰まりを解消するような処理であればよい。
<ノズル吸引について>
ノズル吸引とは、ノズルからインクを強制的に吸引して、ノズルの目詰まり等の吐出不良を解消する処理である。キャリッジ31が待機位置にあるときに、ヘッド41がキャップに覆われる。この状態のときに、コントローラが、ポンプによってキャップ内を負圧にし、ノズル内のインクを吸い出す。
<フラッシングについて>
フラッシングとは、ノズルからインクを強制的に吐出させ、ノズルの目詰まり等の吐出不良を解消する処理である。コントローラは、印刷領域外においてピエゾ素子を駆動し、ノズルからインクを吐出させる。印刷時のインクの吐出とは異なり、フラッシング時に吐出されるインクは、紙に着弾せず、不図示の回収機構によって回収される。不吐出のノズルが特定されていれば、そのノズルのみインクを吐出する用にしても良い。このようにすれば、インクの無駄を避けることができる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、パターン検査方法、印刷システム等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<センサについて>
前述の実施形態では、下流側光学センサ55は、拡散反射光のみを受光していた。しかし、下流側光学センサ55は、この構成に限られるものではない。
図27は、別の実施形態の下流側光学センサ55である。この下流側光学センサは、発光部551、第1の受光部552および第2の受光部553を有する。この第2の受光部553を有している点で、前述の実施形態と異なる。この第2の受光部553は、発光部551から紙に照射された光の正反射光を受光する。下流側光学センサ55は、このような構成のセンサであっても、ノズルが形成した検査用パターンを検出できる。
ところで、クリアインクの吐出検査を行う場合、前述の実施形態では、色インク及びクリアインクを用いて検査用パターン81を形成し、拡散反射光を用いて下流側光学センサ55が検査用パターン55を検出していた。しかし、検査用パターン81は、検査用パターン71と比較して、大量のインクが必要である。一方、クリアインクのみを用いて検査用パターン71を形成しても、クリアインクは無色透明な液体なので、拡散反射光では検査用パターンを検出できない。但し、光沢紙にクリアインクのみの検査用パターン71を形成すれば、クリアインクが塗布されている領域で正反射光の光量が多くなるので、正反射光を用いて検査用パターンを検出することができる。そのため、本実施形態の下流側光学センサ55を用いれば、第2の受光部553により、光沢紙に形成されたクリアインクのみの検査用パターンを検出することができる。これにより、インクの消費量を減らすことができる。
<センサの取付位置について>
前述の実施形態では、キャリッジにセンサが取り付けられていた(つまり、前述の実施形態では、キャリッジが、ノズルを移動させる移動体であった)。しかし、センサの取付位置は、これに限られるものではない。例えば、センサがヘッド41に取り付けられていても良い。このようにしても、ヘッド41の搬送方向の寸法を小さくすることができるので、結果として、移動体であるキャリッジの搬送方向の寸法を小さくすることができる(なお、この場合、ヘッド41が移動体として機能する)。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<色インクについて>
前述の実施形態では、色インクとして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(マットブラック(MBk)とフォトブラック(PBk)の総称)、レッド(R)、バイオレット(V)が用いられていた。しかし、使用される色インクは、これに限られるものではない。例えば、ライトマゼンタ、ライトシアン、ダークイエローなどの色インクであっても良い。
<媒体について>
前述の実施形態では、媒体として、普通紙又は光沢紙が用いられていた。しかし、検査用パターンを形成する媒体は、これらに限られるものではない。例えば、図3に示されるような種々の媒体に対して検査用パターンを形成することができる。そして、プリンタは、下流側光学センサが検査用パターンを検出できるように、媒体の種類に応じた検査用パターンを形成する。
===まとめ==
図28Aは、比較例の説明図である。図28Bは、前述の実施形態の説明図である。比較例と前述の実施形態とを比べると、センサの取付位置が異なる。以下、これらの図を用いて上記の実施形態についてまとめる。
(1)前述の実施形態のプリンタ(印刷装置)は、紙(媒体)を搬送方向に沿って搬送する搬送ユニット20と、搬送方向に沿って配置された複数のノズル(図8参照)を移動させるキャリッジ31(移動体)と、キャリッジ31に設けられ、ノズルによって形成された紙上の検査用パターン71又は検査用パターン91(パターン)を検出する下流側光学センサ55(センサ)とを備える。通常、ノズルにより形成される検査用パターンを検査するためには、下流側光学センサは、ノズルよりも搬送方向下流側に設けられる。
しかし、ノズルよりも搬送方向下流側にセンサを設けると、キャリッジの搬送方向の寸法が長くなってしまう(図28A参照)。
そこで、前述の実施形態では、下流側光学センサ55は、搬送方向に関して、ノズル♯180(搬送方向最上流側のノズル)とノズル♯1(搬送方向最下流側のノズル)との間に位置している(図28B参照)。これにより、前述の実施形態によれば、キャリッジ31の搬送方向の寸法を小さくすることができる。そして、キャリッジ31を小型化させることができるので、プリンタ全体の寸法を小型化させることができる。
(2)前述の実施形態では、搬送ユニット20は、搬送方向とは逆方向に紙(媒体)を搬送可能である。すなわち、本実施形態では、搬送ユニット20の搬送モータ22が逆方向に回転可能であり、搬送モータ22が逆方向に回転すると、搬送ローラ23が逆方向に回転し、紙が逆方向に搬送される。
これにより、ノズル♯1により形成される検査用パターンのブロックパターン(検査用パターン71のブロックパターンBL又は検査用パターン81のブロックパターンCBL)を、下流側光学センサ55と対向する位置まで、搬送することが可能になる。すなわち、搬送方向最下流側のノズルであるノズル♯1により形成されたパターンを、センサが検出可能になる。
(3)前述の実施形態では、紙(媒体)に検査用パターン(パターン)が形成された後、搬送ユニット20が逆方向に紙を搬送し、下流側光学センサ55(センサ)が検査用パターンを検出していた。例えば、紙に検査用パターン71が形成された後、ノズル♯1により形成される検査用パターンのブロックパターンを下流側光学センサ55と対向する位置まで逆搬送し、下流側光学センサ55がノズル♯1が形成したブロックパターンを検出していた。
これにより、ノズル♯1が形成したブロックパターンをセンサが検出することができる。そして、例えば、搬送方向最下流側のノズルであるノズル♯1の吐出検査を行うことができる。
(4)前述の実施形態では、プリンタ(印刷装置)は、ノズル♯180(搬送方向最上流側のノズル)よりも搬送方向上流側に設けられた搬送ローラ23と、ノズル♯1(搬送方向最下流側のノズル)よりも搬送方向下流側に設けられた排紙ローラ25と、を更に備える。
このようなプリンタによれば、キャリッジの搬送方向の寸法を小さいので、搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離を小さくすることができ、プリンタ全体の寸法を小型化させることができる。
また、搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離が小さくなれば、以下のような効果も生じる。
まず、プリンタの紙詰まりを減少させることができる。すなわち、紙が給紙されたとき、紙の先端が搬送ローラ23を通過してから、紙の先端が排紙ローラ25に到達するまでの間、紙は搬送ローラ23のみによって搬送されている。そのため、紙に反りがあると、紙の先端が、プラテン24から浮き上がる。そして、搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離が長いと、紙の先端が、プラテン24から大きく浮き上がってしまう。その結果、排紙ローラと排紙ローラの従動ローラとの間に紙の先端が入り込めず、プリンタ内において紙詰まりが生じてしまう。一方、搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離が短いと、紙の先端は、プラテン24からあまり浮き上がらない。その結果、排紙ローラと排紙ローラの従動ローラとの間に紙の先端が正確に入り込み、プリンタ内における紙詰まりが生じなくなる。
さらに、印刷画像の画質が向上する。搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離が長いと、紙の先端が、プラテン24から大きく浮き上がる。そのため、紙の先端付近において、紙とノズルとの間隔が狭くなる。その結果、ノズルから吐出したインクが正しい位置に着弾せず、印刷画像の画質が低下する。一方、搬送ローラ23と排紙ローラ25との間の距離が短いと、紙の先端が、プラテン24からあまり浮き上がらない。そのため、紙の先端付近において、紙とノズルとの間隔が通常の間隔とほぼ等しくなる。その結果、ノズルから吐出したインクが正しい位置に着弾し、印刷画像の画質が維持される。
(5)前述の実施形態では、搬送ユニット20が搬送方向とは逆方向に紙(媒体)を搬送した後、紙の先端が、排紙ローラ25よりも搬送方向下流側に位置している(本実施形態の図22B及び第1参考例の図23Bを参照)。
仮に、逆搬送した後、紙の先端が排紙ローラ25よりも搬送方向上流側に位置していると、紙が搬送ローラ23のみによって搬送される状態になる(図23B参照)。この状態だと、紙の先端がプラテン24から浮き上がるおそれがある。紙の先端がプラテンから浮き上がると、下流側光学センサ55が検出する検査用パターンもプラテン24から浮き上がり、下流側光学センサ55が検査用パターンを正確に検出することができなくなる。
一方、逆搬送した後、紙の先端が排紙ローラ25よりも搬送方向下流側に位置していると、紙は、搬送ローラ23及び排紙ローラ25によって搬送される状態になる(図22B参照)。この状態だと、下流側光学センサ55の検出スポットの位置では、紙はプラテンから浮き上がらず、紙の姿勢が安定している。このため、プリンタは、検査用パターンの検出を正確に行うことができる。
なお、逆搬送後、紙の先端が、排紙ローラ25よりも搬送方向上流側に位置していても(図23B参照)、下流側光学センサ55が搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していれば、キャリッジの寸法を小さくするという効果を得ることはできる。但し、この場合、検査用パターンの検出の正確性が低下する。
(6)前述の実施形態では、ノズル♯1(複数のノズルのうちの搬送方向最下流側のノズル)と下流側光学センサ(センサ)との間の搬送方向の距離Lは、紙(媒体)に検査用パターン(パターン)が形成されたときに排紙ローラ25から排出されている紙の長さαよりも短い(本実施形態の図22A及び参考例の図23Aを参照)。
仮に、ノズル♯1と下流側光学センサとの間の搬送方向の距離Lよりも、検査用パターンが形成されたときに排紙ローラ25から排出されている紙の長さβの方が短いと、逆搬送したときに、紙の先端が排紙ローラを通過する。その結果、紙が搬送ローラ23のみによって搬送される状態になる(図23B参照)。この状態だと、下流側光学センサ55が検出する検査用パターンがプラテン24から浮き上がり、下流側光学センサ55が検査用パターンを正確に検出することができなくなる。
一方、ノズル♯1と下流側光学センサとの間の搬送方向の距離Lが、検査用パターンが形成されたときに排紙ローラ25から排出されている紙の長さαよりも短いと、逆搬送しても紙の先端が排紙ローラを通過しない(図22B)。この状態だと、下流側光学センサ55の検出スポットの位置では、紙はプラテンから浮き上がらず、紙の姿勢が安定している。このため、プリンタは、検査用パターンの検出を正確に行うことができる。
なお、ノズル♯1と下流側光学センサとの間の搬送方向の距離Lよりも、検査用パターンが形成されたときに排紙ローラ25から排出されている紙の長さβの方が短くても(図23A参照)、下流側光学センサ55が搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していれば、キャリッジの寸法を小さくするという効果を得ることはできる。但し、この場合、検査用パターンの検出の正確性が低下する。
(7)前述の実施形態では、搬送ユニット20が搬送方向とは逆方向に紙(媒体)を搬送した後、紙上の検査用パターン(パターン)が、搬送ローラ23よりも搬送方向下流側に位置している(本実施形態の図22B及び第2参考例の図24Bを参照)。
仮に、逆搬送した後、検査用パターンの少なくとも一部分が搬送ローラ23よりも上流側に位置していると、検査用パターンの少なくとも一部分が搬送ローラ23を通過することになる。その結果、搬送ローラ23に対向して設けられている従動ローラと検査用パターンとが接触する(図24B参照)。これにより、検査用パターンを形成している色インクによって従動ローラが汚れてしまい、その後に印刷される紙を汚してしまう。
一方、逆搬送した後、検査用パターンが搬送ローラ23よりも搬送方向下流側に位置していれば、検査用パターンは搬送ローラ23を通過しない。その結果、検査用パターンが従動ローラに接触しないので、従動ローラが汚れないため、紙を汚さなくて済む。
なお、逆搬送した後、検査用パターンの少なくとも一部分が搬送ローラ23よりも上流側に位置していても(図24B参照)、下流側光学センサ55が搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していれば、キャリッジの寸法を小さくするという効果を得ることはできる。但し、この場合、紙を汚すおそれがある。
(8)前述の実施形態では、ノズル♯1(複数のノズルのうちの搬送方向最下流側のノズル)と下流側光学センサ(センサ)との間の搬送方向の距離Lは、紙(媒体)上の検査用パターン(パターン)が搬送ローラに到達するまでの搬送量γよりも短い(本実施形態の図22B及び第2参考例の図24Aを参照)。
仮に、ノズル♯1と下流側光学センサとの間の搬送方向の距離L'が、搬送量γよりも長いと、逆搬送したときに、検査用パターンの少なくとも一部が排紙ローラを通過する。その結果、前述した理由と同様に、紙を汚すおそれがある。
一方、距離Lが搬送量γよりも短ければ、逆搬送しても、検査用パターンが搬送ローラに達しない。これにより紙を汚さなくて済む。
なお、ノズル♯1と下流側光学センサとの間の搬送方向の距離Lが搬送量γより長くても、下流側光学センサ55が搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していれば、キャリッジの寸法を小さくするという効果を得ることはできる。但し、この場合、紙を汚すおそれがある。
(9)前述の実施形態では、距離Lは、ノズル♯1の中心から、下流側光学センサ55の受光部552の中心までの間の距離としていた。
但し、これに限られるものではない。例えば、下流側光学センサ55のうちの最も下流側の位置を基準にしても良い。
(10)前述の実施形態では、下流側光学センサ55(センサ)は、光学センサであった。これにより、非接触にて紙上の検査用パターンを検出することができる。
但し、これに限られるものではない。例えば、機械的・磁気的なセンサであっても、検査用パターンを検出することができるのであれば、採用しても良い。このようなセンサが、搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していれば、キャリッジの寸法を小さくするという効果を得ることはできる。
(11)前述の実施形態によれば、下流側光学センサ55(センサ)は、拡散反射光を利用したセンサであった。これにより、簡単な構成にて、紙上に形成された検査用パターンを検出することができる。
但し、これに限られるものではない。例えば、CCDカメラを用いて検査用パターンを検出しても良い。但し、このような構成では、コストがかかってしまう。
(12)前述の実施形態によれば、プリンタ(印刷装置)は、下流側光学センサ55(センサ)が検査用パターン(パターン)を検出したときの検出結果に基づいて、ノズルの吐出検査を行っていた。これにより、ノズルの目詰まりを検出することができる。
但し、センサの用途はこれに限られるものではない。例えば、双方向印刷時のインク吐出タイミングを調整するための調整用パターンをノズルが形成し、形成された調整用パターンをセンサが検出しても良い。
このような印刷装置であっても、センサが、搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していれば、キャリッジの寸法を小さくするという効果を得ることはできる。要するに、ノズルが形成したパターンを検出するセンサが、搬送方向に関してノズル♯1とノズル♯180との間に位置していることが重要である。
印刷システムの全体構成の説明図である。 プリンタドライバが行う処理の説明図である。 プリンタドライバのユーザインターフェースの説明図である。 プリンタの全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の横断面図である。 印刷時の処理のフロー図である。 ノズルの配列を示す説明図である。 上流側光学センサの構成の説明図である。 下流側光学センサの構成の説明図である。 吐出検査手順のフロー図である。 色インクを吐出するノズルの吐出検査に用いる検査用パターン群70の全体概念図である。 図13Aは、検査用パターン群を構成する検査用パターンの説明図である。図13Bは、色インクを吐出しないノズルが存在する場合の検査用パターンの一例である。 色インクの検査用パターンの構成の説明図である。 検査用パターンを構成するブロックパターンの説明図である。 11個のブロックパターンの形成方法の説明図である。 クリアインクを吐出するノズルの検査用パターンの説明図である。 クリアインクの検査用パターンの構成の説明図である。 図19Aは、クリアインクにより形成されるブロックパターンの説明図である。図19Bは、色インクにより形成されるパターンの説明図である。 図20Aは、ブロックパターンを形成したときの様子の説明図である。図20Bは、ブロックパターンに色インクによるパターンを重ね合わせる様子の説明図である。図20Cは、検査用パターンが完成したときの説明図である。 検査用パターンのブロックパターンの左上付近の様子の説明図である。 図22Aは、紙を逆方向に搬送する前の様子の説明図である。図22Bは、紙を逆方向に搬送した後の様子の説明図である。 図23Aは、第1の参考例における逆搬送前の様子の説明図である。図23Bは、第1の参考例における逆搬送後の様子の説明図である。 図24Aは、第2の参考例における逆搬送前の様子の説明図である。図24Bは、第2の参考例における逆搬送後の様子の説明図である。 図25Aは、色インクの検査用パターンの検査の説明図である。図25Bは、不吐出ノズルがない場合の下流側光学センサの検査結果の説明図である。図25Cは、不吐出ノズルがある場合の下流側光学センサの検査結果の説明図である。 図26Aは、普通紙に形成されたクリアインクの検査用パターンの検査の説明図である。図26Bは、不吐出ノズルがない場合の下流側光学センサの検査結果の説明図である。図26Cは、不吐出ノズルがある場合の下流側光学センサの検査結果の説明図である。 他の実施形態の下流側光学センサ55の構成の説明図である。 図28Aは、比較例の説明図である。図28Bは、前述の実施形態の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 上流側光学センサ、 55 下流側光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
100 印刷システム、
110 コンピュータ、
120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、140A フレキシブルディスクドライブ装置、140B CD−ROMドライブ装置、
112 ビデオドライバ、 114 アプリケーションプログラム、
116 プリンタドライバ、
L ノズル♯1と下流側光学センサ55との間の搬送方向の距離、
α 検査用パターンが形成されたときに排紙ローラから排出されている紙の長さ(実施形態)、
β 検査用パターンが形成されたときに排紙ローラから排出されている紙の長さ(第1参考例)、
γ 紙上の検査用パターンが搬送ローラに到達するまでの搬送量、

Claims (9)

  1. 媒体を搬送方向に沿って搬送するとともに、前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送可能である搬送ユニットと、
    前記搬送方向に沿って配置された複数のノズルを移動させる移動体と、
    前記搬送方向に関して前記搬送方向最上流側のノズルと前記搬送方向最下流側のノズルとの間に位置し、前記ノズルによって形成された前記媒体上のパターンを検出するセンサと
    を備え、
    前記媒体に前記パターンが形成された後、前記搬送ユニットが前記逆方向に前記媒体を搬送し、前記センサが前記パターンを検出する印刷装置であって、
    前記移動体は、有色の液体を吐出する複数の有色液体用ノズルと、無色の液体を吐出する複数の無色液体用ノズルとを移動させており、
    各前記無色液体用ノズルにブロック状の無色パターンをそれぞれ形成させ、前記複数の有色液体用ノズルに複数の前記無色パターンの上から前記有色の液体を、前記複数の有色液体用ノズルのみで形成される有色パターンの解像度よりも低い解像度で塗布させ、前記センサに、前記無色パターンの形成されるべき位置における前記有色の液体の滲み具合を検出させて、前記無色の液体を吐出していない無色液体用ノズルを検出する
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記搬送方向最上流側のノズルよりも前記搬送方向上流側に設けられた搬送ローラと、
    前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に設けられた排紙ローラと、
    を更に備えることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記搬送ユニットが前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送した後、前記媒体の先端が、前記排紙ローラよりも前記搬送方向下流側に位置していることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項2又は3に記載の印刷装置であって、
    前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルと前記センサとの間の前記搬送方向の距離は、前記媒体に前記パターンが形成されたときに前記排紙ローラから排出されている前記媒体の長さよりも短いことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記搬送ユニットが前記搬送方向とは逆方向に前記媒体を搬送した後、前記媒体上のパターンが、前記搬送ローラよりも前記搬送方向下流側に位置していることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記複数のノズルのうちの前記搬送方向最下流側のノズルと前記センサとの間の前記搬送方向の距離は、前記媒体上のパターンが前記搬送ローラに到達するまでの搬送量よりも短いことを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項4又は6に記載の印刷装置であって、
    前記距離とは、前記搬送方向最下流側のノズルの中心から、前記センサの検出部の中心までの間の距離であることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記センサは、光学センサであることを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項8に記載の印刷装置であって、
    前記センサは、拡散反射光を利用したセンサであることを特徴とする印刷装置。
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