JPH06297728A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH06297728A
JPH06297728A JP5091039A JP9103993A JPH06297728A JP H06297728 A JPH06297728 A JP H06297728A JP 5091039 A JP5091039 A JP 5091039A JP 9103993 A JP9103993 A JP 9103993A JP H06297728 A JPH06297728 A JP H06297728A
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JP
Japan
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recording
ejection
ink
unit
density
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JP5091039A
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English (en)
Inventor
Mikio Shiga
幹夫 志賀
Tamaki Hashimoto
玉己 橋本
Munehiko Ota
宗彦 太田
Masahiro Taniguro
昌宏 谷黒
Akira Kuribayashi
明 栗林
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Ink Jet (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク詰まりを簡便な方法で安価にかつ自動
的に検出し、そして吐出回復を行なうことにより、低コ
ストで高速かつ高精細な記録を長期間良好に行える信頼
性の高い記録装置を実現する。 【構成】 記録ヘッド101の吐出口からインクを吐出
して、記録用紙上に所定の不吐出検出用パターンを記録
し、その記録濃度をフォトセンサ103によって検出
し、その検出結果から吐出不良となった吐出口を判定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置に関するもの
で、特にファクシミリの記録装置のように、利用者がそ
の場におらず遠隔操作を行なって記録を行う記録装置に
用いて有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙ないしはOHP用シートなどの
記録媒体(以下、記録用紙または単に紙ともいう。)に
対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方式による
記録ヘッドを搭載した形態で提案されている。この記録
ヘッドには、ワイヤードット方式,感熱方式,熱転写方
式,インクジェット方式によるものなどがある。特にイ
ンクジェット方式は、記録用紙に直接、インクを噴射す
るもので、高精細でランニングコストが安く、静かな記
録方法として注目されている。
【0003】かかるインクジェット方式による記録装置
においては、記録ヘッドとして一般に微細な吐出口を配
列したものが用いられる。そのため、吐出口内部への気
泡や塵埃の混入が生じた場合、あるいはインク溶剤の蒸
発に伴う増粘等によってインクが吐出せず記録に適さな
い状態(これを不吐出と呼ぶ。)となった場合等に、イ
ンクをリフレッシュすることにより、それら吐出不良要
因を除去する処理(吐出回復処理)がなされるようにな
っている。
【0004】このような吐出回復処理を行なう手段の一
形態としては、記録ヘッドの吐出口形成面を覆うことが
可能なキャップと、このキャップに連通し吸引力を作用
するポンプとを設けたものがある。これは、キャップを
吐出口形成面に対向させた状態で吐出口内部のインク吐
出エネルギ発生素子を駆動することによりインクを吐出
させ、あるいはキャップによって吐出口形成面を覆った
状態で吸引力を作用させて、インクとともに吐出不良要
因を除去せんとするものである。
【0005】従来装置においては、記録動作途中、或は
記録終了後の記録結果を見て不吐出状態を使用者が発見
した場合に、吐出回復動作ボタン等を操作することで前
記吐出回復処理を行い、再度記録を行う等の操作をする
ことが多い。また、このような回復処理に加えて、装置
の電源投入時に自動的に前記吐出回復動作を行うもの、
あるいは一定時間毎に自動的に前記吐出回復処理を行
い、良好な記録状態を保とうとするもの等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置において、使用者が目視により記録後の用紙記録
面を観察し吐出不良を検出した時点で吐出回復動作を作
動させる例の場合は、使用者が不良を発見するまでに記
録された用紙が無駄になってしまい、特にファクシミリ
の記録装置等、使用者が遠隔操作によって利用する記録
装置においては、前記吐出不良状態を常に利用者が監視
していることは望めないため、画像再生途中で不吐出が
生じても適切な吐出回復動作がなされず、大量の用紙が
無駄となる可能性があった。さらに、ファクシミリの記
録装置においては、記録不良に気づくのは受信者側であ
り、吐出回復処理後、発信者側に連絡を取り、再度記録
データを送信してもらわなければならないという煩わし
さがある。また、従来例で述べた定期的、自動的に上記
吐出回復動作を行なわせる例においても、不必要なとき
に吐出回復動作を行なうことによるインク消費量の増大
が考えられ、さらに、必要なときに吐出回復動作を行な
わないことによる記録不良発生の危険性は無くならな
い。
【0007】上記問題点を解決するためには、記録を始
める以前に記録ヘッドの吐出口の不吐出状態を検出し、
その不吐出状態が改善されるまで吐出回復動作を作動さ
せることが必要となる。本発明の目的の第1は、かかる
記録装置を遠隔操作した場合に生じるインク詰まりを簡
便な方法で安価にかつ自動的に検出し、そして吐出回復
を行なうことにより、低コストで高速かつ高精細な記録
を長期間良好に行える信頼性の高い記録装置を実現する
ことにある。
【0008】一方、従来方式の記録装置では、記録状態
を検出する手段を有していないため、インクタンクのイ
ンクがなくなった場合や記録ヘッドのインク噴出口の目
詰まり、インクの噴出エネルギ発生素子の破損等によ
り、正常にインクの噴出ができない記録不良が生じた場
合に、装置使用者が記録動作を停止させない限り記録動
作をし続けてしまうという欠点がある。
【0009】本発明の目的の第2は、インクを吐出させ
て記録媒体に記録情報を記録する記録装置において、記
録ヘッドの移動方向に対して後方に記録状態を検出する
光学的読み取り手段を設け、この光学的読み取り手段か
らの信号により記録状態を識別して、所定範囲の記録異
常を識別したときに所定の信号を出力する記録装置を実
現することにある。
【0010】さらに、従来、記録ヘッドが交換可能な記
録装置の記録ヘッドは情報を持つことがなかったため、
記録ヘッドを交換したときにインクチューブ内に空気の
層ができてしまい、そのまま記録してしまうと記録不良
になってしまうことが発生した。インクが供給されない
まま記録動作を実行すると、記録ヘッドを破壊してしま
う危険性もあった。
【0011】本発明の目的の第3は、記録手段としての
記録ヘッドが新規に交換されたものであるか否かを判定
することができて、それが新規に交換されたものである
場合に、通常の回復動作ではなくインクを充填するよう
な動作を実行することが可能な記録装置を実現すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態の記
録装置は、複数の吐出口からインクを吐出して記録媒体
に対して記録を行なう記録手段と、前記記録手段を制御
して前記記録媒体上に所定の不吐出検出用パターンの記
録を行なわせる吐出パターン制御手段と、前記記録媒体
に記録された不吐出検出パターンのインク濃度を検出す
るインク濃度検出手段と、前記検出手段の検出結果に基
づいて吐出不良となった吐出口を特定する判定手段とを
備えてなることを特徴とする。
【0013】本発明の第2の形態の記録装置は、吐出さ
せたインクによって、記録媒体に記録情報を記録する記
録装置において、インクを吐出させる記録手段と、前記
記録手段の移動方向に対し後方に位置して記録状態を検
出する光学的読み取り手段と、前記光学的読み取り手段
からの信号により記録状態を識別して、所定範囲の記録
異常を識別したときに所定の信号を出力する記録状態識
別手段と、前記記録状態識別手段からの所定の信号によ
り記録動作を制御する制御手段とを有することを特徴と
する。
【0014】本発明の第3の形態の記録装置は、記録手
段としての記録ヘッド上に、当該記録ヘッドが新規に交
換されたものであるか否かの識別情報の記憶が可能な記
憶手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の第1の形態の記録装置は、記録媒体上
に所望の記録を行なうためにインクを吐出する以前に、
記録媒体上に所定の不吐出検出用パターンの記録を行な
うべくインクを吐出させ、そして、その記録された不吐
出検出用パターン記録濃度を記録濃度検出手段によって
検出し、その検出結果に基づいて、インク不吐出の吐出
口を検出する。そして、インク詰まり等によるインク不
吐出の吐出口が検出がなされた場合にのみ吐出口の吐出
回復動作を行なって、良好な記録状態への自動的な回復
を可能とする。
【0016】インク不吐出の吐出口の判別例としては、
まず、記録濃度検出手段が検出可能な面積以上の領域に
渡って、記録ヘッドにおける特定された1つもしくは複
数の吐出口によってインクの吐出を行い、そのインクの
吐出によって形成された記録領域の濃度を前記記録濃度
検出手段によって検出する。この記録領域には、特定の
吐出口のみが関係するため、この領域の記録濃度は、そ
の領域の各部位に対応する吐出口の記録頻度に略比例す
ることになり、例えば、その領域のある部位の記録濃度
が所定以下であったときには、その部位に対応する吐出
口になんらかの不良があると判断することが可能であ
る。このようなインク不吐出の吐出口の判別動作は、全
ての吐出口に関して行うことができる。
【0017】また、1回の吐出回復動作では吐出口のイ
ンク詰まりの改善がなされない場合を想定し、不吐出検
出用パターンの記録濃度が所定の値になるまで上記吐出
回復動作、不吐出検出用パターンの記録動作、およびそ
の記録濃度の測定動作を繰り返すことは、信頼性を向上
させる上において好ましい。この場合、インク不吐出の
吐出口に関してのみ上記の動作を繰り返すことにより、
吐出回復動作に伴うインク消費量の低減および回復動作
時間の短縮も可能となる。さらに、上記の動作を所定回
数繰り返しても不吐出検出用パターンの記録濃度が規定
値以上に達しない場合には、記録装置に何らかの異常が
発生したと判断し、適切なメッセージを表示して利用者
に注意を喚起させることが好ましい。
【0018】また、不吐出検出用パターンの記録濃度の
検出結果から、インクの残量を検出することも可能であ
り、この場合には、インク残量検出手段を別途特別に設
ける必要がなくなって、記録装置自体の低価格化が可能
となる。また、不吐出検出用パターンを記録媒体の有効
記録領域外に記録して、インク不吐出の吐出口の検出動
作の終了後、その不吐出検出用パターンの記録領域を切
断することも可能である。この場合には、記録媒体とし
て、ロール状に巻かれた記録用紙を用いることが好まし
い。
【0019】本発明の第2の形態の記録装置は、記録ヘ
ッドの移動方向に対し後方に設けた光学的読み取り手段
によって記録状態を検出し、その記録状態に異常が生じ
た場合に自動的に記録動作を制御する。
【0020】本発明の第3の形態の記録装置は、記録ヘ
ッドに設けた記憶手段が、その記録ヘッドが新規に交換
されたものであるか否かの識別情報を記憶することによ
り、その記録ヘッドが新規に交換されたものである場合
に、インクの充填動作を自動的に実施可能とする。
【0021】
【実施例】以下、図面に示した実施例にもとずき、本発
明に係る記録装置について説明する。
【0022】図1は、前記第1の目的を達成する本発明
を適用可能な装置としてのファクシミリの外観構成例を
示したものである。1は記録装置であり、受信画像を記
録するものである。2は記録媒体としての記録用紙であ
り、ロール状に巻かれている。3はファクシミリ装置全
体を制御する制御基板(本体制御部)、4は装置の筐
体、5は吐出回復動作を動作させるためのクリーニング
スイッチ5a、吐出不良状態等を表示するエラーランプ
5b、ダイヤルボタン(不図示)、スタートスイッチ
(不図示)等が配置される操作パネルである。9は記録
した用紙を排出する用紙排出口、10は記録終了時に排
出された記録用紙を切断するカッターである。また、6
は送信原稿、7は読み取りセンサ、8は読み取りローラ
で、送信原稿6は原稿送信時に読取センサ7により読み
取られて光電変換により電気信号へと変換され、公衆回
線へ送信される。
【0023】図2は図1に示した記録装置1の内部構成
例を示す図である。101は図3において詳述するイン
クジェット記録ヘッドを有するヘッドカートリッジ(以
下、記録ヘッドとも呼ぶ。)、102はこれを搭載して
図中S方向に往復移動するためのキャリアである。10
3は後述する濃度検出手段たる反射型フォトセンサであ
る。104はヘッドカートリッジ101をキャリア10
2に取り付けるためのフック、105はフック104を
操作するためのレバーである。106はヘッドカートリ
ッジ101に対する電気接続部を支持する支持版であ
る。107はその電気接続部と本体制御部(制御基板)
3とを接続するためのフレキシブルケーブルである。
【0024】108はキャリア102をS方向に案内す
るためのガイド軸であり、キャリア102の軸受け10
9に挿通されている。110は、キャリア102が固着
されて、これをS方向に移動させるための動力を伝達す
るタイミングベルトであり、装置両端部に配置されたプ
ーリ111a,111b間に張架されている。一方のプ
ーリ111bには、ギヤ等の伝達機構を介してキャリア
モータ112より動力が伝達されている。
【0025】113は記録用紙の記録面を規制すると共
に記録等に際してこれを搬送するための搬送ローラであ
り、搬送モータ114によって駆動される。115はプ
ラテン128とともに記録用紙を記録位置に導くための
ペーパーパン、116は記録用紙の送給経路途中に配設
されて記録用紙を搬送ローラ113に向けて押圧し、こ
れを搬送するためのピンチローラである。117は記録
用紙の搬送方向上、記録位置より下流側に配置され、記
録用紙を排出口9(図1参照)へ向けて排出するための
排紙ローラである。118は排紙ローラ117に対応し
て設けられる拍車であり、記録用紙を介して排紙ローラ
117を押圧し、排紙ローラ117による記録用紙の搬
送力を生じさせる。119は記録用紙のセット等に際し
て、ピンチローラ116、記録位置近傍において記録用
紙の浮き上がり等を抑制して搬送ローラ113に対する
密着状態を確保するための押さえ板120、および拍車
118のそれぞれの付勢を解除するための解除レバーで
ある。
【0026】121はホームポジションにおいて記録ヘ
ッド101のインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾
性材料で成型したキャップであり、記録ヘッド101に
対して当接/離脱が可能となるように支持されている。
このキャップ121は、非記録時等の記録ヘッドの保護
や、記録ヘッドの吐出回復処理に際して用いられる。吐
出回復処理とは、インク吐出口内部に設けられてインク
吐出のために利用されるエネルギの発生素子を駆動する
ことにより、全吐出口からインクを吐出させ、これによ
って気泡や塵埃、および増粘して記録に適さなくなった
インク等の吐出不良原因を除去する処理(予備吐出とい
う。)や、これとは別に、吐出口よりインクを強制的に
排出させることにより吐出不良原因を除去する処理であ
る。
【0027】122はインクの強制排出のための吸引力
を発生すると共に、かかる強制排出による吐出回復処理
や予備吐出による吐出回復処理に際してキャップ121
に受容されたインクを吸収するために用いられるポンプ
である。123は、このポンプ122によって吸引され
た廃インクを貯溜するための廃インクタンク、124は
ポンプ122と廃インクタンク123とを連通するチュ
ーブである。
【0028】125は記録ヘッド101の吐出口形成面
のワイピングを行なうためのブレードであり、記録ヘッ
ド101側に突出してヘッド移動の過程でワイピングを
行なうための位置と、吐出口形成面に係合しない後退位
置との間にて移動可能となるように支持されている。1
26はポンプモータ、127は、ポンプモータ126か
ら動力を受けてポンプ122の駆動およびキャップ12
1やブレード125の移動をそれぞれおこなわせるため
のカム装置である。
【0029】図3は本実施例で使用される記録装置の記
録手段として用いられるヘッドカートリッジ101の斜
視図を示し、インク供給源たるインク収容部を一体とし
たディスポーザブルタイプのものである。このカートリ
ッジの記録ヘッド部1011は、Si基板上に複数個の
電気−熱変換素子(「吐出ヒータ」と呼ぶ。)と、これ
に電力を供給するAl等の配線とが成膜技術により形成
されて成るヒータボード(不図示)を備えている。記録
ヘッド部1011は供給タンクを備え、この供給タンク
は、インク供給源をなすインク貯蔵部1012からイン
ク供給を受けて、そのインクをヒータボードと天板との
接合により形成される共通液室に導くサブタンクとして
機能する。
【0030】上記インク貯留部1012には、インクを
含浸させるための吸収体が内在されている。1013は
カートリッジ101内部を大気に連通させるために設け
られた大気連通口である。大気連通口1013の内部に
は撥液材が配置されており、これにより大気連通口10
13からのインクの漏洩が防止される。インクは、イン
ク貯留部1012内部の供給口から、記録ヘッド部10
11に備わる供給タンク内に供給され、その内部を通っ
た後、導出口を介して記録ヘッド部1011の共通液室
内へと流入する。そして、所定の記録信号に基づき、複
数個の吐出ヒータを所望のパターンで発熱させ、その熱
エネルギを利用してインクを吐出し、所望の記録画像を
得ている。係る方式によって、記録の高精細化、高速化
を達成する。また、本実施例において、吐出ヒータおよ
びインク吐出口は64個設けられており、所謂64ドッ
トヘッドと言われるものである。
【0031】図4は、図1に示した制御基板3の記録制
御部を示したものである。301は受信バッファで、受
信制御ユニットによって受信した記録データが随時蓄積
されているものであり、簡単な小容量のFIFO(Fi
rst In FirstOut)等で構成されてい
る。302は変換バッファで、ライン単位で受信した記
録データを1回の記録ヘッド101の移動で記録可能な
ライン数分(本実施例では64ライン)蓄積し、ヘッド
101の移動に伴い、逐次記録データを取り出すために
使用されるもので、通常のDRAM(ダイナミックRA
M)等のメモリ素子で構成されている。303はヘッド
ドライバで、制御CPU304から受け取った記録デー
タをもとにして、記録ヘッド101のパワー素子つまり
吐出ヒータを選択的に駆動するものである。記録ヘッド
101は前述のヘッドカートリッジであり、インクジェ
ット方式のヘッドである。
【0032】キャリアモータドライバ305,搬送モー
タドライバ306は、前述のキャリアモータ112,搬
送モータ114を駆動するものであり、これらによって
キャリア102に搭載された記録ヘッド101の移動お
よび記録すべき記録用紙の搬送を行なっている。濃度検
出センサドライバ307は、前述のフォトセンサ103
からの記録濃度検出信号を増幅、2値化するものであ
る。
【0033】なお、記録制御CPU304は、以上説明
した受信バッファ301,変換バッファ302,ヘッド
ドライバ303,モータドライバ305および306,
濃度検出センサドライバ307の制御を行なうととも
に、記録データのやりとり、加工等を行なっている。図
中、太線はデータ線、細線は信号線を示している。
【0034】図5は記録装置の主制御シーケンスのフロ
ーチャートである。記録動作の詳細を以下に説明する
と、ファクシミリデータの着信待ちのループ(S1)か
ら、ファクシミリデータの着信と共に受信、記録動作が
開始する(S2)。記録が終了すると、記録された記録
用紙を排出しカットする(S3)。ここで、次のファク
シミリデータの着信があればS4からS2へ戻り、受
信,記録,排紙,カットを繰り返すが、そうでない場合
は、吐出不良の吐出口(以下、「不良ノズル」という)
を判別するための制御を行う(S5)。記録の終了直後
に不良ノズルの判別動作を行う理由は、本判別動作は、
すくなからず終了までに時間がかかるため、着信直後に
行うとファクシミリデータの取りこぼしが起こる可能性
があるためである。
【0035】次に、上記S5における不良判別動作の結
果、不良状態が改善されたかどうかを判定し(S6)、
改善されていれば、S3と同様の排紙、用紙カット動作
を行った後(S9)、S1の着信待ちループに入る。そ
うでなければ、図1に記載のエラーランプ5bを点滅さ
せて、使用者になんらかの吐出不良が起きていることを
知らせる(S7)。本実施例では、後述するように、不
良ノズル判定動作においてほとんどの吐出不良は改善さ
れる仕組みとなっているため、S7まで来るのはほとん
どがインクの残量不足によるものである。このエラーラ
ンプ5bの点滅は、不良原因の解除(例えば新しいヘッ
ドカートリッジの装着等)がなされるまで繰り返される
(S8)。
【0036】ここで、図5における記録部主制御シーケ
ンスのS2における受信、記録動作の詳細を図1,図2
および図4を参照して述べると、記録データが受信され
記録が行なわれる以前の初期状態において、記録用紙2
は搬送ローラ113とペーパーパン115との間に形成
される搬送路を通って、記録ヘッド101の移動経路で
ある記録位置、および排紙ローラ117と拍車118と
の間から排出口9付近のカッター10直前まで導入され
ている。これは、前回の受信画像の記録終了時の状態で
ある。
【0037】上記の初期状態において外部公衆回線より
ファクシミリデータが着信すると、受信制御ユニット
(図4参照)が1ラインずつデータを受信し、随時、受
信バッファ301に記録データの蓄積を始める。それと
同時に、制御CPU304は、搬送ローラ113を搬送
モータ114によって図2中のT1方向に回転駆動し、
ピンチローラ116の押圧力に基づく搬送ローラ113
と記録用紙2との間の摩擦力により、記録用紙が図1中
のT4方向に搬送される。記録用紙2の先端が記録位置
に対して所定の位置に達すると、搬送モータ114の駆
動は停止し、記録用紙2の記録位置への搬送を終える。
次に、記録ヘッド101を搭載したキャリア102は、
キャリアモータ112の駆動によってプーリ111aお
よび111b,タイミングベルト110を介して、記録
待機位置(ホームポジション)へと移動させられる。次
に、制御CPU304はキャリアモータ112を駆動
し、記録ヘッド101を所定位置に移動させると共に、
変換バッファ302から記録データを取りだしてヘッド
ドライバ303へと送る。ヘッドドライバ303は記録
ヘッド101を駆動し、前述の電気−熱変換体つまり吐
出ヒータを用いたインク吐出を行ない、記録用紙2に記
録がなされる。
【0038】上記記録動作は、記録用紙2の左端から右
端までなされ、これによって1行の記録がなされる。右
端まで移動した記録ヘッド101は、次の記録のため左
方向へと移動方向を変更され、ホームポジションまで復
帰する。制御CPU304は、上記1行分の記録が終了
する毎に搬送モータ114を駆動し、搬送ローラ113
を図2中のT2方向へ回転させることで、次の行の記録
を可能とするよう記録用紙2を図1中のT3方向へ送
る。このような動作を記録データが終了するまで繰り返
すことで、順次記録がなされる。
【0039】記録が終了すると、図5記載の排紙、用紙
カット制御ルーチンS3が開始される。すなわち記録ヘ
ッド101をホームポジションへ戻し、記録用紙2を図
2中のT2方向へ所定量送ったあと、排紙ローラ11
7,拍車118の上方にあるカッター10を駆動して、
記録済みの記録用紙2を切断する。
【0040】前述のように、記録終了直後に、本実施例
では、不良ノズル判定のための一連の動作、すなわち図
5記載の不良ノズル判定動作S5を行う。その判定動作
の概略を図6のフローチャートに示すと、まず、動作回
数をあらわす動作カウンタをクリアし(S51)、それ
から次の動作のために動作カウンタを1だけ加算する
(S52)。所定の不吐出検出パターンにしたがってイ
ンクを記録用紙2に吐出した後(S53)、その吐出面
のインクの濃度測定を行い(S54)、その測定結果か
ら不良ノズルの判別を行う(S55)。不良ノズルの数
がi以下であれば終了である(S59)。そうでなく
て、動作回数がj以下であるならばもう一度S52から
動作を繰り返す。動作回数がjを越えてしまったらエラ
ーであるむねを保存し(S58)、終了する(S5
9)。この場合には、図5のS7のエラー表示ルーチン
で表示がなされるわけである。また、本実施例では、i
=0,j=2と初期設定されている。これは、本実施例
では1つの吐出口(以下、「ノズル」ともいう)でも不
良があれば記録品位に問題ありとするためであり、吐出
回復動作を2回程度行えば殆どの場合不良は回復される
ためである。なお、このi,jはソフトウェアスイッチ
で可変とする構成になっている。
【0041】以下に各動作の詳細について説明する。
【0042】図7は不吐出検出パターンの吐出状態を示
し、同図(A)に示すように、1回目のキャリア102
(図2参照)の移動中において、第1ノズルのみを適当
な量駆動する。次に、その1回目のキャリア102の移
動中に、第2ノズルのみを適当量駆動する。同様にし
て、その1回目のキャリア102の移動中に、順次、第
3,第4,…第nノズルと駆動し、キャリア102の移
動方向に段差のついた細線をn個形成する。nは記録ヘ
ッド101のノズル数に等しく、本実施例では64個で
ある。また、前記の「適当な量」とは、検出センサ10
3の最小検出幅を上回る量に設定する。本実施例では約
3mmである。以上により、1回のキャリア102の移
動で約192mm幅に渡って1ドット幅の細線が段付で
吐出されることになる。
【0043】次に本実施例では、搬送モータ114(図
2参照)を駆動し、記録用紙を1ドット分だけT2方向
(図2参照)へ搬送し、同様なことをm回繰り返す(同
図(B)〜(D)参照)。ここにおいて、mは検出セン
サ103の最小検出高さを上回る量に設定され、本実施
例では約3mmである。以上により、m回の用紙搬送終
了時に、記録用紙上には各吐出ノズルにつき3mm×3
mmの吐出領域が幅192mmの範囲に形成される。こ
こで、第i番目のノズルに関わる吐出領域を第iノズル
吐出ブロックと呼ぶことにする。
【0044】次に濃度検出用のフォトセンサ103の動
作について図8,図9をもとに説明する。
【0045】図8はフォトセンサ103の記録用紙搬送
方向の配置を示す図である。濃度検出センサ103はキ
ャリア102(図2参照)に搭載され、検出中心Oは記
録ヘッド101の全ノズル(第1ノズルPから第64ノ
ズルQ)の中心からLだけ上方に配置される。このL
は、前記の全紙搬送量mに相当するもので、本実施例で
は約3mmである。本実施例のフォトセンサ103は反
射形フォトセンサであり、発光部103aから発光され
た赤外線等の光を受光部103bで受け、反射面の濃度
に応じた電気量に変えるものである。
【0046】また、図9はフォトセンサ103の濃度検
出パスを示すもので、不吐出検出パターン吐出完了後、
フォトセンサ103の検出中心Oはm≒Lと設定されて
いるので第1ノズル吐出ブロックの中心にある。キャリ
ア102の移動にともない第2,第3…第i,…第nブ
ロックまでの濃度を検出し、これをD11 ,D12 ,D
3 …D1i …D1n として記憶する。次に図8で示し
たLなる量(ここでは約3mm)記録用紙2の搬送を行
うと、フォトセンサ103の検出中心は第nノズル吐出
ブロックの中心に来る。この状態から今度はキャリア1
02を逆方向に移動させながら第n−1,n−2,…,
i,…,2,1ブロックまでの濃度を検出し、これをD
n ,D2n-1 ,D2n-2 ,…,D2i ,…D22 ,D
1 とする。この方法により、正味の第i吐出ブロック
の濃度Di は、
【0047】
【数1】 Di ={n−i+1)D1i +(i−1)D2i }/n で計算される。図中の矢印はセンサパスを示す。
【0048】次に、図6で示したS55の不吐出ノズル
の判別を行う。本実施例では、各ノズル領域が不吐出ノ
ズルが存在しないときの半分以下の濃度になったとき該
当ノズルは不良である、と判断している(ちなみに本実
施例では、マクベス濃度において0.5以下を不良とし
ている)。
【0049】なお、上記第1の実施例では、ロール状に
巻かれた記録用紙2を用いて不吐出検出パターン吐出後
にその領域を切断する例で説明したが、切断されている
用紙(いわゆるカット紙)を用い、カット紙の正味の記
録領域外に不吐出検出パターンを吐出してもよい。ま
た、ロール状に巻かれた記録用紙2を用いた場合でも、
不吐出検出パターンの記録領域をカットしなくともよ
い。これは、各記録毎にノズルの吐出状態を使用者が把
握しておきたい場合などに有効である。記録用紙2をカ
ットするか否かをソフトスイッチ等で使用者が選択でき
るようにしておくことは、使い勝手上さらに望ましい。
【0050】また、上記第1の実施例では、1ノズル以
上の不良ノズルがなくなるまで吐出回復動作をおこなう
例で説明したが、これについても、使用上適切な量を規
定してよい。例えば、不吐出が起きやすい過酷な環境で
使われ、かつ、記録品位がさほど問われない場合には、
不良ノズルが2,3本のうちは問題としないほうが賢明
であろう。さらに上記第1の実施例では、不良判別動作
が2回を越えた場合にはエラーとするシーケンスを組ん
でいるが、これも使用上任意の値を選んでよい。過酷な
使用環境におかれる機械にあっては、この回数を大きく
する方が望ましいと思われる。
【0051】さらに、上記第1の実施例では、不吐出検
出パターンにおける吐出ノズルブロックを3mm×3m
mの領域としているが、これは濃度検出センサ103の
最小検出面積より大きければいずれであってもよい。例
えば、1mm×1mmの領域を充分に検出可能なセンサ
を用いれば、ノズルブロックを1mm×1mmとするこ
とも可能である。この場合、不良ノズル判定動作は第1
の実施例の約9倍の早さで行うことが可能であり、か
つ、この動作におけるインク消費量も1/9となり、さ
らに望ましい結果を与える。
【0052】また、第1の本実施例では、各吐出ブロッ
クにおいて連続的な吐出(所謂「黒ベタ」)をおこなっ
ているが、図10に示すように、各吐出ブロックにおい
て間欠的な吐出を行ってもよい。すなわち、1回目のキ
ャリア102の移動で第1ノズルのみを1ドットおきに
適当な量駆動する(同図(A))。次に、第2ノズルの
みを同様に1ドットおきに適当量駆動する(同図
(B))。同様にして第3,第4ノズルを順次駆動し、
キャリア102の移動方向に段差のついた点線をn個形
成する。次に搬送モータ114(図2参照)を駆動し、
記録用紙を1ドットぶんだけT2(図2参照)方向へ搬
送して、同様に段差のついた点線をm回形成する。ただ
し、今回は前回吐出しなかったノズルについて吐出を行
うこととする。以上により、m回の用紙搬送終了時のみ
に記録用紙上には各吐出ノズルにつき格子状の吐出領域
が形成されることになる(同図(C)(D))。
【0053】この方法の利点は、不良ノズル検出動作に
おけるインク消費量を1/2に減らせることは無論のこ
と、にじみやすい記録用紙に吐出した場合でも、インク
のにじみによって隠れてしまう不吐出の検出が容易にな
り、不吐出の検出をシビアに行いたい場合等に効果的で
ある。また、この吐出パターンも、上記格子状のものに
かぎるものではなく、状況に応じて2ノズルおき、3ノ
ズルおきの吐出パターンを用いてもよい。
【0054】さらに、不吐出検出パターンの別例とし
て、1つの吐出ブロックに複数個のノズルで吐出するこ
とも考えられる。図11にこの場合の1例として、隣接
する2ノズルを同時に駆動する例を示した。すなわち1
回目のキャリア102の移動で第1ノズルと第2ノズル
のみを適当な量駆動する(同図(A))。次のブロック
では第3ノズル,第4ノズルのみを同様に適当量駆動す
る(同図(B))。同様にして第5,第6ノズルと駆動
し、キャリア102の移動方向に段差のついた線をn/
2個形成する。次に搬送モータ114(図2参照)を駆
動し、記録用紙を2ドットぶんだけT2方向(図2参
照)へ搬送し、同様のことをm/2回繰り返す。以上に
より、m/2回の用紙搬送終了時に記録用紙上には2つ
の吐出ノズルのペアにつき方形の吐出領域が形成される
ことになる。
【0055】この方法は、隣接する2ノイズのうちどち
らが不吐出となったかの判定は不能であるが、いずれで
あっても、前述のシーケンスに従えば不良原因が除去さ
れるまで吐出回復動作がなされるので問題はない。第1
の実施例に比し、本動作の所用時間ならびにインク吐出
量を1/4にできる。もちろん、上記2ノズルを同時に
駆動するだけでなく、状況に応じて3ノズル,4ノズル
を同時に駆動して不吐出検出パターンを吐出してよい。
【0056】また、フォトセンサ103の濃度検出動作
の別例として図12に示すものが考えられる。フォトセ
ンサ103の配置を図8で示したものと同一とすれば、
不吐出検出パターン吐出完了後、フォトセンサ103の
検出中心Oは第1ノズル吐出ブロックの中心にある。第
一吐出ブロックの検出濃度をD1とし、この後直ちに1
ノズル分の紙送りを行う。この状態では、フォトセンサ
103の検出中心は第2ノズル吐出ブロックの中心にあ
る。ここで第2吐出ブロックの濃度検出を行いこれをD
2とする。同様にして1ブロックづつキャリア102を
移動しながら1ノズルぶんの紙送りを行うことで第3…
第i,…第nブロックの濃度を検出し、直接濃度データ
D3,…,Di,…,Dnを求めることが可能となる。
【0057】また、図13に示すように、検出中心(O
1 ,O2 )が記録ヘッド101の全ノズルの中心からL
だけ上方に配置されるフォトセンサ1031 とノズルの
中心に配置されたフォトセンサ1032 の2つのフォト
センサをもつような場合も本発明に含まれる。図14
は、この場合の検出動作を示すものである。不吐出検出
パターン吐出終了後、フォトセンサ1031 の検出中心
1 は第1ノズル吐出ブロックの中心にあり、フォトセ
ンサ1032 の検出中心O2 は第nノズル吐出ブロック
の中心にある。従って、キャリア102の移動にともな
い、各吐出ブロックの濃度検出データを各フォトセンサ
1031 ,1032 それぞれについてD11 ,D12
D13 ,…,D1i ,…,D1n およびD21 ,D2
2 ,D23 ,…,D2i ,…,D2n とすれば、第i吐
出ブロックの正味の濃度Diは
【0058】
【数2】Di={(n−i+1)D1i +(i−1)D
i }/n で計算される。
【0059】次に、前述した本発明の第2の目的を達成
するための装置の実施例について説明する。
【0060】図15は、この第2の目的を達成するため
の装置の第1の実施例としてのインクジェット記録装置
の構成図、図16は、識別部11の内部構成図、図17
は、記録ヘッド部101の斜視図である。3は記録装置
全体の制御を行う制御部、101はインクの噴出を行う
記録ヘッド、1014はインクが吐出するノズル列、1
03は記録状態を赤外線を用いて検出するフォトセン
サ、103aはフォトセンサ103の発光部、103b
はフォトセンサ103の受光部、11は記録状態を識別
する識別部、1101はフォトセンサ103からの信号
をA/D変換するA/D変換部、1102は記録状態を
識別する基準値を設定するしきい値設定部、1103は
記録異常範囲をカウントするカウンタ部、1104はA
/D変換部1101で数値化されたフォトセンサ103
からの信号としきい値とを比較する比較部、1105は
比較部1104で比較するタイミングを記録ヘッド駆動
信号から生成するタイミング発生部、1012はインク
タンク、12は記録状態に異常が生じたとき異常を告知
するLEDである。その他の記録装置として必要な部分
は省略してある。
【0061】フォトセンサ103は、受光部103bで
受光する赤外線の量が多いときは高い電圧に、少ないと
きは低い電圧に変換して出力する。記録ヘッド部101
1は、記録ヘッド101と2個のフォトセンサ103
1 ,1032 を有し、フォトセンサ1031 ,1032
は、記録ヘッド101の両側に設けられて、記録ヘッド
101の往復動作で記録される範囲を検出できるように
なっている。
【0062】次に、本実施例の動作について説明する。
【0063】記録装置1(図1参照)に記録用紙2がセ
ットされると、記録ヘッド部1011は、一旦記録用紙
2の上まで移動して再びホームポジションに戻る。この
時、フォトセンサ103は、無記録状態の記録用紙2か
らの赤外線の反射を検出し、識別部11に出力する。識
別部11は、フォトセンサ103からの信号をA/D変
換部1101で数値化し、その値をもとにフォトセンサ
103の検出誤差等を考慮し、しきい値設定部1102
で所定のしきい値を設定し記憶する。
【0064】記録情報を受信し記録動作を開始すると、
記録ヘッド101の記録動作方向におけるその後方側の
フォトセンサ103は、記録直後の記録状態の検出を開
始する。識別部11内のA/D変換部1101は、フォ
トセンサ103からの信号を数値変換する。比較部11
04は、この値としきい値設定部1102で設定された
しきい値を比較する。比較するタイミングは、記録ヘッ
ド駆動信号をもとに、記録ヘッド101とフォトセンサ
103の設置位置差を考慮して、タイミング発生部11
05でつくられるタイミングで行われる。
【0065】カウンタ部1103は、フォトセンサ10
3からの信号がしきい値より大きい場合にカウントを開
始し、しきい値より小さいときはカウント値をクリアす
る。カウンタ部1103のカウント値が所定値に達する
と、記録されない状態または記録ドット密度が小さい状
態が連続で続いたことになり、この時は記録異常と判断
できるため、識別部11は記録異常を示す所定の信号を
制御部3に出力する。制御部3は、直ちに記録動作を停
止するとともに、LED12を点灯させ、記録異常を告
知する。フォトセンサ103は、記録ヘッド101の両
側に位置するため、往復記録動作での記録状態の検出が
可能となる。
【0066】図18は、前述した本発明の第2の目的を
達成するための装置の第2の実施例としてのインクジェ
ット記録装置における識別部11の内部構成図である。
1106は、記録データより記録ドット密度を求める記
録密度検出部である。1105は、比較部1104に必
要なタイミングを、記録ヘッド駆動信号、および記録密
度検出部1106で検出した記録密度から生成するタイ
ミング生成部である。その他の部分は、図16と同様で
ある。また、装置全体の構成は、図15と同様である。
また、動作については、この実施例では、識別部11内
の比較部1104での比較タイミング、つまりフォトセ
ンサ103からの信号としきい値とを比較するタイミン
グが前述した第1の実施例と異なり、他の動作について
は同様である。
【0067】記録密度検出部1106は、記録データに
より、これから記録を行う内容の記録密度を求め、その
記録密度がある所定値より大きいとき、そのことを示す
信号をタイミング発生部1105に出力する。タイミン
グ発生部1105は、記録ヘッド駆動信号から判別でき
る記録が行われる範囲において、記録密度検出部110
6からの記録密度がある一定値以上高い記録を示す信号
を入力したときに、比較部1104で比較動作を行うた
めのタイミング信号を出力する。これにより、記録密度
が小さい場合、つまり、記録異常か異常でないかの判断
が難しい場合を比較の対象から除いて、より正確な識別
を行うことが可能となる。
【0068】図19は、前述した本発明の第2の目的を
達成するための装置の第3の実施例としてのインクジェ
ット記録装置の構成図、図20は、識別部11の内部構
成図である。129は、後述するように記録ドットを検
出して、その有無を2値レベルで出力する密着イメージ
センサ、1107は密着イメージセンサ129で検出し
たドット数をカウントするドット数カウント部である。
その他の部分は前述した図15,図16と同様である。
【0069】密着イメージセンサ129は、記録ヘッド
101のノズル列1014(図17参照)の長さと同じ
長さのセンサ部を有する。そのセンサ部のドット数は記
録ヘッド101のノズル数と同数でなくても良いが、本
実施例では同数である。そして、記録ヘッド101上端
のノズルで記録したドットが密着イメージセンサ129
の上端センサで検出できるように、記録ヘッド101と
密着イメージセンサ129は、互いに平行な位置関係で
取り付けられている。
【0070】本実施例において装置が記録動作を開始す
ると、密着イメージセンサ129のセンサ部は記録状態
つまり記録ドットの有無を検出する。ドット数カウント
部1107は、密着イメージセンサ129の検出情報か
ら記録ドット数をカウントし、比較部1104に出力す
る。比較部1104は、ドット数カウント部1107で
カウントしたドット数と、記録データから求められる記
録ドット数とを、記録ヘッド駆動信号をもとにタイミン
グ発生部1105で生成されるタイミングで比較する。
その比較の結果、密着イメージセンサ129で検出され
るドット数が少ないとき、つまり実際に記録されるドッ
ト数が少ないときには、カウンタ部1103がカウント
を行う。密着イメージセンサ129で検出されるドット
数と同じ場合には、カウンタ部1103のカウント値を
クリアする。カウンタ部1103のカウント値が所定値
になると記録異常と判断し、記録異常通知信号を制御部
3に通知する。
【0071】また、密着イメージセンサ129のセンサ
の数が記録ヘッド101のノズル数より少ない場合に
は、密着イメージセンサ129の1つのセンサで検出す
る記録ドット数を考慮して、比較部1104で比較すれ
ば良い。例えば、密着イメージセンサ129のセンサの
数が記録ヘッド101のノズル数の1/2の場合、ドッ
ト数カウンタ部1107でカウントした値を2倍して比
較すれば良い。
【0072】図21は、前述した本発明の第2の目的を
達成するための装置の第4の実施例におけるキャリア1
02の斜視図である。この実施例は、記録ヘッドとイン
クタクとが一体化したインクカートリッジを使用するイ
ンクジェット記録装置としての適用例である。
【0073】102はインクカートリッジを取り付ける
キャリア、1021はインクカートリッジと信号のやり
取りを行う電極部である。103はキャリア102に設
置された記録状態を検出するフォトセンサである。2つ
のフォトセンサ103は、インクカートリッジの記録ヘ
ッド101の部分が間に入る間隔を開けてキャリア10
2に設置されており、インクカートリッジをキャリア1
02に取り付けたときにその記録ヘッド101の両側に
位置することになる。また、記録ヘッド101のノズル
面1014とフォトセンサ103のセンサ面が同一平面
上に位置することにもなる。これにより、フォトセンサ
103により記録状態を検出することが可能となる。本
実施例は、フォトセンサ103の設置構造に関するもの
であり、他の構成及び動作を上記実施例と同様にするこ
とにより、本発明を実現することが可能となる。
【0074】次に、前述した本発明の第3の目的を達成
するための装置の実施例について説明する。
【0075】図22は、この第3の目的を達成するため
の装置の第1の実施例としての記録装置のブロック図、
図23は、その記録ヘッドの構成図、図24は、本実施
例のイニシャライズ動作を説明するためのフローチャー
トを示すものである。
【0076】図23において、記録ヘッド101は、イ
ンクの供給ノズル1015を介して記録ヘッド101と
別体のインクタンクに結合して、そのインクタンクと共
にキャリア等に搭載可能な構成、またはインクの供給ノ
ズルを介して、装置本体の定位置に固定されたインクタ
ンクからインクの供給を受ける構成とされている。ま
た、この記録ヘッド101には、記録ノズル、インクの
液室、および記録ノズルドライバ等を備えた記録ヘッド
部1011と、記録ヘッド101自らの特性を示す情報
等を記憶して、それを記録装置本体の制御手段に提示す
るための記憶手段(EEPROM,抵抗体または溶断抵
抗体等)1016と、記録装置との接続用コネクタ10
17が設けられている。
【0077】図24において、記録装置本体の電源が投
入されるとステップS241で制御系のイニシャライズ
を実施する。ここでは、制御用ROM/RAMや記録文
字データが格納されているROM等の記憶部308(図
22参照)のチェックを実施し、さらに各種I/Oポー
トのチェックを行なう。各種I/Oポートとは、図22
中のインタフェース部13や表示操作部5、記録部13
1等にあるI/Oポートをいう。ここでのチェック中に
エラーが発生したら図示しないエラー処理が実施される
(この場合には、本フローには戻らない。)。次のステ
ップS242では、記録ヘッド101が搭載されたキャ
リア102(図2参照)のイニシャライズのためにホー
ムポジションの設定を実施する。そのホームポジション
が設定された後、ステップS243に移行し、記録ヘッ
ド101に搭載された導体(半導体も含み、図23に示
すような溶断抵抗体や、EEPROM等の掲示手段10
16の内の1つをいう。以下、「導体等」という。)の
抵抗値を確認する。この記録ヘッド101における導体
等の抵抗値は、インクが未充填状態の新規な記録ヘッド
101、つまり記録装置に対して新たに装着される記録
ヘッド101の場合には、予め定められた初期値に設定
されており、その導体等が後述するように電気的に処理
されることによって、その抵抗値が初期値ではなくな
る。ステップS243での判定の結果、その値が初期値
でなければ、つまりその導体等を搭載した記録ヘッド1
01が新規なものでなければ、ステップS246に移行
して通常の回復動作を実施してステップS247に移行
する。通常の回復動作とは、例えば、記録ノズルの回復
のための1回だけのインクの吸引動作、またはその吸引
時間を短くしたもの等、小規模な吸引動作をいう。
【0078】一方、記録ヘッド101に搭載された導体
等の抵抗値が初期値の場合、つまりその記録ヘッド10
1が新規なものである場合には、ステップS244に移
行してインクの供給動作を実施する。インクの供給動作
は、記録装置の種類等によって様々であり、例えば、上
述した通常の回復動作の回数を増やして、インクの供給
ノズル1015等に接続される図示しないインクチュー
ブ内の空気層を無くし、インクの交換ができるようにす
るものである。このようなインク供給動作実行中におい
て、例えば、インク無し等のエラーを検出して、インク
の供給動作が正常に終了しなかった場合には、そのイン
ク供給動作を停止して、エラー情報を記憶部308の制
御用RAMに書き込みステップS244を終了する。次
のステップS244−2では、前記記憶部308の制御
用RAMの内容を判別してエラー情報があると判定され
た場合は、インク供給動作を終了していないのでエラー
処理であるステップS244−3の処理へ移行してエラ
ー処理を実行する。そのエラー処理は、例えば、記録装
置の取り扱い者に対し、ベル等によって聴覚に訴え、ま
たは光などによって視覚に訴えることにより、エラーの
発生を知らせて回復操作を要請する処理等である。さら
に、次のステップS244−4では、前記のエラー処理
が回復しているかどうか、例えば所定の回復操作がされ
たか否かを判別し、まだエラー状態が回復していないな
らばステップS244−3を繰り返してエラーの回復を
待つ。
【0079】一方、エラーが回復したならば、インクの
供給動作が終了していないのでステップS244に戻り
インク供給動作を実行する。また、ステップS244−
2でインクの供給動作が正常に終了したと判定された場
合は、ステップS245へ移行する。ステップS245
では、記録ヘッド101に搭載された導体等を電気的に
切断して、その抵抗値を前述した初期値と異ならせる。
その切断方法の一例としては、記録ヘッド101にヒュ
ーズ等の溶断導体を搭載して、そこに電流を流して切断
する等の方法がある。その導体等を電気的に切断した後
は、ステップS247に移行して各種I/Oポートを初
期設定して、通常の記録装置の動作に移行する。
【0080】図25は、本発明の第3の目的を達成する
ための装置の第2の実施例のイニシャライズ動作説明用
のフローチャートである。
【0081】本実施例では、前述した実施例における図
24中のステップS245の処理だけが異なる。すなわ
ち、本実施例の場合は、ステップS245における導体
等の切断が機械的な方法となっている。この機械的な切
断方法としては、例えば、記録装置のキャリア側に備え
た機械的動作制御可能なプランジャ等の機械的手段を用
いて、ワイヤー等の導体等を切断する方法等が考えられ
る。
【0082】図26は、本発明の第3の目的を達成する
ための装置の第3の実施例のイニシャライズ動作説明用
のフローチャートである。
【0083】本実施例では、前述した実施例における図
24中のステップS242とS245の処理だけが異な
る。すなわち、本実施例のステップS242では、記録
ヘッド101に搭載されたEEPROMの特定番地の情
報が初期値かそれ以外かの判断をする。その初期値につ
いては特に指定値はなく、初期値と初期値以外の値が異
なれば良い。例えば、初期値を“1”として初期値以外
のデータを“0”としても、又その逆でもよい。そし
て、このEEPROMの特定番地の情報が初期値でなけ
れば、ステップS246へ移行して通常の回復動作を実
行し、一方、その特定番地の情報が初期値であれば、ス
テップS244へ移行してインクの供給動作を実行す
る。また、ステップS245では、記録ヘッド101に
搭載された前記のEEPROMの特定番地に初期値以外
のデータを書き込む。
【0084】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0085】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0086】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0087】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0088】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0089】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0090】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0091】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0092】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の形
態によれば、インクの吐出口の不吐状態を簡便な方法
で、安価にかつ自動的に検出して、吐出口の不吐状態が
改善されるまで吐出回復動作をさせることが可能とな
り、低コストで高速かつ高精細な記録を長期間良好に行
なうことができて信頼性の高い記録装置を実現すること
ができる。
【0094】また、本発明の第2の形態によれば、記録
動作中にインクがなくなった場合や、記録手段としての
記録ヘッドの不慮の故障により記録ができなくなった場
合に、直ちに記録動作を停止させることができる。
【0095】また、本発明の第3の形態によれば、記録
手段としての記録ヘッドが新規に交換されたものである
か否かを判定することができて、それが新規に交換され
たものである場合に、インク充填動作を自動的に実施し
て、インクが未充填状態のまま記録動作が実施されるこ
とを防止して、記録ヘッドに致命的なダメージを与える
ことを未然に回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態の記録装置を適用可能なフ
ァクシミリ装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1の形態としての記録装置の一実施
例の内部構成を説明するための斜視図である。
【図3】図2に示すヘッドカートリッジの構成を説明す
るための斜視図である。
【図4】図2に示す記録装置における記録制御部のブロ
ック構成図である。
【図5】図4に示す記録制御部の主制御シーケンスを説
明するためのフローチャートである。
【図6】図5に示す不良ノズル判定動作の動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図7】図6に示す不吐出検出パターンの吐出動作の説
明図である。
【図8】図2に示す濃度検出センサの側面図である。
【図9】図8に示す濃度検出センサの検出パスの説明図
である。
【図10】図6に示す不吐出検出パターンの吐出動作の
他の例の説明図である。
【図11】図6に示す不吐出検出パターンの吐出動作の
更に他の例の説明図である。
【図12】図8に示す濃度検出センサの検出パスの他の
例の説明図である。
【図13】図2に示す濃度検出センサの他の例を説明す
るための側面図である。
【図14】図8に示す濃度検出センサの検出パスの更に
他の例の説明図である。
【図15】本発明の第2の形態の記録装置の一実施例を
説明するためのブロック構成図である。
【図16】図15に示す識別部の内部構成図である。
【図17】図15に示す記録ヘッド部の斜視図である。
【図18】図15に示す識別部の他の構成例を説明する
ための内部構成図である。
【図19】本発明の第2の形態の記録装置の他の実施例
を説明するためのブロック構成図である。
【図20】図19に示す識別部の内部構成図である。
【図21】本発明の第2の形態の記録装置の更に他の実
施例のキャリッジ部を説明するための斜視図である。
【図22】本発明の第3の形態の記録装置の一実施例を
説明するためのブロック構成図である。
【図23】図22に示す記録ヘッドの概略構成図であ
る。
【図24】図1に示す記録装置の動作を説明するための
フローチャートである。
【図25】本発明の第3の形態の記録装置の他の実施例
の動作を説明するためのフローチャートである。
【図26】本発明の第3の形態の記録装置の更に他の実
施例の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録装置 2 記録用紙(記録媒体) 3 制御基板 5 操作パネル 10 カッター 11 識別部 12 LED 101 記録ヘッド 102 キャリア 103 フォトセンサ 129 密着イメージセンサ 304 CPU 307 濃度検出センサドライバ 308 ROM/RAM 1101 A/D変換部 1102 しきい値設定部 1103 カウンタ部 1104 比較部 1105 タイミング発生部 1106 記録密度検出部 1107 ドット数カウント部 1012 インクタンク 1014 ノズル列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/05 29/46 D 9113−2C 9012−2C B41J 3/04 103 B (72)発明者 谷黒 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 栗林 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の吐出口からインクを吐出して記録
    媒体に対して記録を行なう記録手段と、 前記記録手段を制御して前記記録媒体上に所定の不吐出
    検出用パターンの記録を行なわせる吐出パターン制御手
    段と、 前記記録媒体に記録された不吐出検出パターンのインク
    濃度を検出するインク濃度検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて吐出不良となった吐
    出口を特定する判定手段とを備えてなることを特徴とす
    る記録装置。
  2. 【請求項2】 前記吐出パターン制御手段は、前記イン
    ク濃度検出手段が検出可能な面積以上の領域に渡って前
    記記録媒体上に所定の不吐出検出用パターンを記録させ
    るものであり、 前記判定手段は、前記インク濃度検出手段によって所定
    以下のインク濃度が検出された前記不吐出検出用パター
    ンの位置に対応する吐出口を吐出不良であると判定する
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段のインクの吐出不良を回復
    させる吐出回復手段と、 前記判定手段により特定された吐出不良の吐出口が所定
    数以上のときに、前記吐出回復手段を動作させた後、再
    度、前記吐出パターン制御手段,インク濃度検出手段、
    および判定手段を動作させる吐出回復制御手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1または2に記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記吐出回復手段は、吐出不良となった
    吐出口のみによって、所定の不吐出検出パターンの記録
    を行なわせるものであることを特徴とする請求項3に記
    載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出回復制御手段は、前記判定手段
    によって吐出不良の吐出口が判定されたときに、前記吐
    出回復手段,吐出パターン制御手段,濃度検出手段、お
    よび判定手段を所定回数繰返し動作させた後、吐出不良
    の吐出口が所定数以上存在する場合に警報を発するもの
    であることを特徴とする請求項3または4に記載の記録
    装置。
  6. 【請求項6】 前記インク濃度検出手段は、インクの残
    量検出機能を兼有するものであることを特徴とする請求
    項1,2,3,4または5に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記吐出パターン制御手段は、前記不吐
    出検出パターンの記録を前記記録媒体の有効記録範囲外
    に行なうものであり、 また前記記録媒体における不吐出検出用パターンの記録
    領域を切断可能な切断手段を備えたことを特徴とする請
    求項1,2,3,4,5または6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録媒体はロール状に巻かれた記録
    用紙であることを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5,6または7に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記吐出パターン制御手段は、前記記録
    媒体に対する記録データの記録が終了した時点で起動す
    るものであることを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5,6,7または8に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 吐出させたインクによって、記録媒体
    に記録情報を記録する記録装置において、 インクを吐出させる記録手段と、 前記記録手段の移動方向に対し後方に位置して記録状態
    を検出する光学的読み取り手段と、 前記光学的読み取り手段からの信号により記録状態を識
    別して、所定範囲の記録異常を識別したときに所定の信
    号を出力する記録状態識別手段と、 前記記録状態識別手段からの所定の信号により記録動作
    を制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装
    置。
  11. 【請求項11】 記録手段としての記録ヘッドは、イン
    クタンクと一体化してインクカートリッジを構成するも
    のであることを特徴とする請求項10に記載の記録装
    置。
  12. 【請求項12】 前記記録状態識別手段は、記録異常の
    判定基準を設定する判定基準設定手段と、前記判定基準
    設定手段で設定された判定基準と前記光学的読み取り手
    段からの信号を比較する比較手段と、前記比較手段が比
    較を行うタイミングを決定するタイミング発生手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて異常記録の範囲を求
    めかつ該異常記録の範囲が所定範囲に達したときに所定
    の信号を出力する制御手段とを有することを特徴とする
    請求項10または11に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録状態識別手段は、記録異常の
    判定基準を設定する判定基準設定手段と、前記判定基準
    設定手段で設定された判定基準と前記光学的読み取り手
    段からの信号を比較する比較手段と、記録データから記
    録ドットの密度を検出する記録密度検出手段と、前記記
    録密度検出手段が検出した記録密度に基づいて前記比較
    手段が比較を行うタイミングを決定するタイミング発生
    手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて異常記録の
    範囲を求めかつ該異常記録の範囲が所定の範囲に達した
    ときに所定の信号を出力する制御手段とを有することを
    特徴とする請求項10または11に記載の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記光学的読み取り手段からの信号、
    および前記記録密度検出手段が検出した記録ドットの密
    度のそれぞれを数値化して前記比較手段に入力する数値
    化手段を有することを特徴とする請求項13に記載の記
    録装置。
  15. 【請求項15】 記録手段としての記録ヘッド上に、当
    該記録ヘッドが新規に交換されたものであるか否かの識
    別情報の記憶が可能な記憶手段を備えたことを特徴とす
    る記録装置。
  16. 【請求項16】 前記記憶手段は、前記記録ヘッド上に
    搭載されて電気的に切断可能な導体、又は半導体である
    ことを特徴とする請求項15に記載の記録装置。
  17. 【請求項17】 前記記憶手段は、前記記録ヘッド上に
    搭載されて機械的に切断可能な導体、又は半導体である
    ことを特徴とする請求項15に記載の記録装置。
  18. 【請求項18】 前記記憶手段は、前記記録ヘッドに搭
    載されたROMであることを特徴とする請求項15に記
    載の記録装置。
  19. 【請求項19】 前記記録手段は、熱エネルギーを利用
    して前記インクを吐出して記録を行うものであることを
    特徴とする請求項1から18のいずれかに記載の記録装
    置。
  20. 【請求項20】 前記記録手段は、インクを吐出するた
    めに利用されるエネルギーとして前記インクに膜沸騰を
    生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有す
    ることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載
    の記録装置。
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