JP4482801B2 - カーボンナノ材料の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

カーボンナノ材料の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属を担持したカーボンナノチューブ等のカーボンナノ材料の製造方法および製造装置に関する。
カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレン等に代表されるカーボンナノ材料は、その特異な形状と物性からナノサイズの電子的・機械的デバイスへの応用が期待されている。そのため、これらカーボンナノ材料の物性の基礎研究や応用を見据えて、様々な合成法が開発されてきている。
カーボンナノ材料の合成方法の一つとして、レーザアブレーション法がある。レーザアブレーション法では、カーボンナノ材料を合成する際の触媒となる金属(以下「触媒金属」と記載)と炭素との混合物からなるターゲットにレーザ光を照射することにより蒸発させ気相中で反応させてカーボンナノ材料を得る。また、特許文献1には、炭素ペレットと触媒金属ペレットとを分離して配置し、それぞれに同じ出力でYAGレーザ光(波長532nm)を照射することにより、発生するそれぞれの蒸気を反応させてカーボンナノチューブを合成する製造方法が開示されている。
ところで、上記のような方法で合成されるカーボンナノ材料は、たとえば、白金などの金属を担持させる担体として燃料電池などの触媒材料に利用される。カーボンナノ材料を担体とした触媒材料は、担体そのものが小さく、また、多くの金属を担持できるため、高い触媒効果を発揮する。このような触媒材料は、特許文献2に開示されているように、通常の方法で合成したカーボンナノチューブにエタノール・塩化白金酸溶液を浸漬して攪拌、加熱することにより還元して、カーボンナノチューブに白金(金属)を析出・担持させるのが一般的である。
上記の方法では、カーボンナノチューブを合成する工程と、合成されたカーボンナノチューブに金属を担持する工程と、が別々の工程である。この場合、カーボンナノチューブに金属を担持させるまでの間にカーボンナノチューブの表面が汚染される虞があるので、金属を担持する前にカーボンナノチューブの表面を清浄化する工程がさらに必要となる。また、金属を担持させる際に、金属を含む溶液を用いるため、廃液の処理が問題となる。
特開平11−180707号公報 特開2003−261311号公報
そこで発明者は、上記の問題点に着目し、カーボンナノ材料を合成する工程とカーボンナノ材料に金属を担持させる工程とを一つの工程とすることで、上記問題点を解決できることに想到した。すなわち、本発明は、一工程で金属を担持したカーボンナノ材料を生成することができるカーボンナノ材料の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
[カーボンナノ材料の製造方法]
本発明のカーボンナノ材料の製造方法は、レーザアブレーション法によりカーボンナノ材料を製造する方法であって、カーボンターゲットに波長が800nm以上であるレーザを照射して発生させたカーボンの蒸発ガスと、該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを金属ターゲットに照射して発生させた金属の蒸発ガスと、を気相中で反応させて該金属を担持したカーボンナノ材料を生成することを特徴とする。
前記金属ターゲットに照射するレーザの波長は、600nm以下であるのが望ましい。
また、本発明のカーボンナノ材料の製造方法は、レーザアブレーション法によりカーボンナノ材料を製造する方法であって、カーボンターゲットにレーザを照射して発生させたカーボンの蒸発ガスと、該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもち該波長が600nm以下であるレーザを金属ターゲットに照射して発生させた金属の蒸発ガスと、を気相中で反応させて該金属を担持したカーボンナノ材料を生成することを特徴とする
本発明のカーボンナノ材料の製造方法において、前記カーボンの蒸発ガスおよび前記金属の蒸発ガスは、互いに重なり合うように発生するのが望ましい。
また、前記気相中には不活性ガスが供給されるのが望ましい。この際、前記カーボンの蒸発ガスおよび前記金属の蒸発ガスは、供給される前記不活性ガスの気流により混合されるのが望ましい。
前記金属ターゲットは、Pt、Rh、Ru、Co、Fe、Niから選ばれる1以上からなるのが望ましい。なお、前記カーボンターゲットは、触媒金属を含まないのが望ましい。
[カーボンナノ材料の製造装置]
本発明のカーボンナノ材料の製造装置は、レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、反応容器と、カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、前記反応容器内を排気する排気手段と、
を具備し、前記第1レーザ発振器は、YAGレーザ、CO レーザ、または、半導体レーザであることを特徴とする。
前記第2レーザ発振器は、エキシマレーザ、第2高調波光を発振するYAGレーザ、第3高調波光を発振するYAGレーザ、または第4高調波光を発振するYAGレーザであるのが好ましい。なお、上記第1レーザ発振器のYAGレーザは、基本波を発振するYAGレーザである。
また、本発明のカーボンナノ材料の製造装置は、レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、反応容器と、カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、前記反応容器内を排気する排気手段と、
を具備し、前記第2レーザ発振器は、エキシマレーザ、第2高調波光を発振するYAGレーザ、第3高調波光を発振するYAGレーザ、または第4高調波光を発振するYAGレーザであることを特徴とする
また、本発明のカーボンナノ材料の製造装置は、レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、反応容器と、カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、前記反応容器内を排気する排気手段と、
を具備し、前記ターゲット固定手段は、前記カーボンターゲットおよび/または前記金属ターゲットの表面の向きを前記各レーザの進行方向に対して任意の角度で傾斜させる固定角度変更機構を有することを特徴とする
また、本発明のカーボンナノ材料の製造装置は、レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、反応容器と、カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、前記反応容器内を排気する排気手段と、
を具備し、前記ターゲット固定手段は、前記反応容器内で同一円周上に等間隔に複数個配置され、
前記ガス供給手段は、該ターゲット固定手段の遠心方向側で同一円周上に等間隔に配設され、かつ、軸芯方向に対して傾きをもって供給ガスを噴出する複数個の噴出口を有し、
前記排気手段は、前記反応容器に形成され前記ターゲット固定手段および前記ガス供給手段と同軸的に配設された排気口を有することを特徴とする
さらに、前記排気手段は、製造されたカーボンナノ材料を回収する回収手段を有するのが好ましい。
本発明のカーボンナノ材料の製造方法および製造装置は、金属ターゲットに、カーボンターゲットとは異なる波長のレーザを照射するので、各ターゲットに適した波長のレーザを照射することができ、各ターゲットの表面からカーボンおよび金属の原子やイオン、分子、原子クラスターなどを気相中に蒸発ガスとして良好に飛散(アブレーション)させることができる。その結果、カーボンナノ材料の合成と、合成されたカーボンナノ材料への金属の担持と、を一工程で行うことができる。
また、カーボンターゲットと金属ターゲットには別々のレーザを照射するため、照射するレーザの波長やエネルギー密度(=レーザの出力/スポットサイズ)をそれぞれ選択することにより、アブレーションさせるカーボンと金属との比率を変化させることができる。その結果、任意の量の金属を担持したカーボンナノ材料を生成することができる。
この際、カーボンターゲットに照射するレーザを800nm以上(たとえば、YAGレーザ、CO2 レーザ、または、半導体レーザをレーザ発振器として使用)、また、金属ターゲットに照射するレーザを600nm以下(たとえば、エキシマレーザ、第2高調波光を発振するYAGレーザ、第3高調波光を発振するYAGレーザ、または第4高調波光を発振するYAGレーザをレーザ発振器として使用)とし、各ターゲットの光吸収率に合わせた波長を用いることにより、カーボンと金属とをさらに良好にアブレーションさせることができる。
本発明のカーボンナノ材料の製造方法において、カーボンの蒸発ガスおよび金属の蒸発ガスを互いに重なり合うように発生させることにより、カーボンの蒸発ガスと金属の蒸発ガスとが良好に混合されるため、金属を担持したカーボンナノ材料を効率よく生成できる。
以下に、本発明のカーボンナノ材料の製造方法および製造装置を実施するための最良の形態を、図を用いて説明する。
[カーボンナノ材料の製造方法]
本発明のカーボンナノ材料の製造方法を実施するための最良の形態を説明する。
本発明のカーボンナノ材料の製造方法は、レーザアブレーション法によりカーボンナノ材料を製造する方法である。レーザアブレーションとは、固体の表面にレーザー光を照射すると局所的に熱せられることにより、固体表面から原子やイオン、分子、原子クラスターが気体中に飛散する現象である。本発明のカーボンナノ材料の製造方法では、カーボンターゲットにレーザを照射して発生させたカーボンの蒸発ガスと、金属ターゲットにレーザを照射して発生させた金属の蒸発ガスと、を気相中で反応させて金属を担持したカーボンナノ材料を生成する。
本発明のカーボンナノ材料の製造方法では、金属ターゲットに、カーボンターゲットとは異なる波長のレーザを照射するので、各ターゲットに適した波長のレーザを照射することができ、各ターゲットの表面からカーボンおよび金属の原子やイオン、分子、原子クラスターなどを気相中に蒸発ガスとして良好に飛散(アブレーション)させることができる。その結果、カーボンナノ材料の合成と、合成されたカーボンナノ材料への金属の担持と、を一工程で行うことができる。
本発明のカーボンナノ材料の製造方法において、金属を担持したカーボンナノ材料は、カーボンナノ材料が合成されると同時に、そのカーボンナノ材料に金属が担持されると思われる。カーボンナノ材料がどの様な形態をとるかは、生成する際の合成条件に依存する。この合成条件は、従来のカーボンナノ材料の合成と同様で、アブレーション条件や、反応系の圧力や供給するガスの種類、反応温度などにより、得られるカーボンナノ材料の種類や大きさ、収量が異なる。具体的には、たとえば、カーボンナノ材料の種類としては、触媒金属がFe、Ni、Coで反応温度が1000〜1500℃であればカーボンナノチューブ、触媒を用いず反応温度が常温であればカーボンナノホーン、触媒を用いず反応温度が1000〜1500℃であればフラーレン、を合成できることが知られている。
また、通常、光の吸収特性は、物質によって異なる。すなわち、カーボンと金属とでは、レーザの吸収特性が異なる。そして、物質の光吸収率は光の波長に依存する。したがって、カーボンターゲットおよび金属ターゲットに照射するレーザとして、カーボンおよび金属の吸収特性に合わせた最適な波長のレーザをそれぞれ用いることにより、カーボンと金属とをさらに良好にアブレーションさせることができる。具体的には、カーボンターゲットに照射するレーザの波長は、望ましくは800nm以上、さらに望ましくは10μm以上である。また、金属ターゲットに照射するレーザの波長は、望ましくは600nm以下、さらに望ましくは400nm以下である。
そして、カーボンターゲットと金属ターゲットには別々のレーザを照射するため、照射するレーザの波長やエネルギー密度をそれぞれ選択することにより、アブレーションさせるカーボンと金属との比率を変化させることができる。その結果、任意の量の金属を担持したカーボンナノ材料を生成することができる。特に、本発明のカーボンナノ材料の製造方法により生成されたカーボンナノ材料を燃料電池の電極などの触媒材料として用いる場合、カーボンと金属との比率を調整することにより、高い触媒効果を有する触媒材料を生成することが可能となる。
本発明のカーボンナノ材料の製造方法において、カーボンの蒸発ガスおよび金属の蒸発ガスは、互いに重なり合うように発生するのが望ましい。カーボンの蒸発ガスと金属の蒸発ガスとを互いに重なり合わせることにより、アブレーションされたカーボンと金属とが良好に混合されるため、金属を担持したカーボンナノ材料を効率よく生成できる。この際、互いの蒸発ガスの少なくとも一部が重なり合えば、重なり合った部分において、金属を担持したカーボンナノ材料を効率よく生成できる。
カーボンの蒸発ガスと金属の蒸発ガスとを互いに重なり合わせる方法に特に限定はない。カーボンターゲットと金属ターゲットとの位置や、レーザの照射角度によっては、各ターゲットの表面から発生するプルーム(境界層の不安定によって生じる上下方向の流れをもつ対流層)を重ね合わせることができる。また、気相中には不活性ガスが供給されるのが望ましく、この際、カーボンの蒸発ガスおよび金属の蒸発ガスは、供給される不活性ガスの気流により混合されるのが望ましい。アブレーションされたカーボンと金属とが気流によりさらに良好に混合するため、金属を担持したカーボンナノ材料をさらに効率よく生成できる。
なお、上記のカーボンの蒸発ガスと金属の蒸発ガスとを互いに重なり合わせるための構成に関しては、後述の[カーボンナノ材料の製造装置]において詳説する。
また、カーボンナノ材料に担持される金属の種類に特に限定はなく、いずれの金属であっても担持することができるが、金属ターゲットは、Pt、Rh、Ru、Co、Fe、Niから選ばれる1以上からなるのが望ましい。Pt、Rh、Ru、Co、Fe、Niから選ばれる1以上を担持したカーボンナノ材料は、たとえば燃料電池の電極材料として好適である。金属ターゲットは、合金や複数の金属の混合物からなる金属ターゲットであってもよいし、異なる金属からなる2以上の金属ターゲットに、それぞれレーザを照射してもよい。
また、カーボンターゲットは、触媒金属を含むものを用いてもよい。ここで、触媒金属とは、カーボンナノ材料を合成する際の触媒となる金属のことである。一般に、触媒金属の存在する環境下では、カーボンの蒸発ガスが触媒金属のクラスターの中に溶け込み、過飽和になったカーボンが触媒金属から析出することによってカーボンナノ材料が成長すると考えられている。触媒金属は、一般的には、Fe、Ni、Coの単体または2以上の混合物が用いられる。なお、触媒金属を用いなくとも、カーボンナノ材料を合成することも可能である。この場合、金属ターゲットからアブレーションされる金属のクラスターが、触媒金属の役割を果たすこともある。
さらに、触媒金属からなるターゲットを別に用意してもよい。この際、触媒金属からなるターゲットに照射されるレーザの波長は、600nm以下が望ましい。
なお、本発明のカーボンナノ材料の製造方法において、以下に説明するカーボンナノ材料の製造装置を用いることができる。
[カーボンナノ材料の製造装置]
本発明のカーボンナノ材料の製造装置を実施するための最良の形態を、図7を用いて説明する。
本発明のカーボンナノ材料の製造装置は、レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置である。そして、本発明のカーボンナノ材料の製造装置は、主として、反応容器と、カーボンターゲットおよび金属ターゲットを反応容器内に固定するターゲット固定手段と、各ターゲットに照射するレーザを発振するレーザ発振器と、反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、反応容器内を排気する排気手段と、を具備する。
本発明のカーボンナノ材料の製造装置において、反応容器は、その大きさや形状に特に限定はなく、従来のレーザアブレーション法において一般的に用いられている金属製のチャンバや石英管などであればよい。
ターゲット固定手段は、カーボンターゲットおよび金属ターゲットを反応容器内に固定する。ターゲット固定手段の形態は、カーボンナノ材料を生成する工程において保持された状態を保つことができれば、特に限定はない。また、ターゲット固定手段の配置にも特に限定はないが、反応容器内で同一円周上に等間隔に複数個配置されるのが好ましい。
また、ターゲット固定手段は、カーボンの蒸発ガスおよび金属の蒸発ガスが、互いに重なり合うような位置に配置するのが好ましい。たとえば、各ターゲットの表面から発生するプルームの少なくとも一部が互いに重なり合う程度に近い位置に配置すれば、カーボンおよび金属の蒸発ガスを容易に重ね合わせることができる。各蒸発ガスを互いに重なり合わせることにより、アブレーションされたカーボンと金属とが良好に混合されるため、金属を担持したカーボンナノ材料を効率よく生成できる。
ところで、たとえば、図7A(左図)のように、あるターゲットTの表面に対してレーザLA を垂直に照射すると、蒸発ガスを含むプルームPA がレーザLA が進行してくる方向に向かって発生する。この場合、プルームPA によりターゲットTの表面に照射されるレーザLA のエネルギーが弱まったり、プルームPA 中の蒸発ガスに再度レーザが照射されるため凝固しにくくなったりするため、カーボン材料や金属を担持したカーボン材料を効率よく生成することができない。そこで、図7B(右図)のように、あるターゲットTの表面に対してレーザLB をLA よりも傾斜させて照射すると、蒸発ガスを含むプルームPB がレーザLB の進行方向に対して角度をもって発生する。この場合、レーザLB のエネルギーが弱まったり、プルームPB 中の蒸発ガスが凝固しにくくなったりするという問題を回避できるため、カーボン材料を良好に生成することができる。さらに、プルームPB はレーザLB の入射方向に対して角度をもって発生するため、カーボンターゲットと金属ターゲットに照射するそれぞれのレーザの角度を適宜選択することにより、各ターゲットから発生するプルームを容易に重なり合わせることができる。
レーザの照射角度を変えるには、レーザ自体の進行方向を変更してもよいが、レーザが照射される各ターゲットの表面の向きを変更してもよい。すなわち、ターゲット固定手段は、カーボンターゲットおよび/または金属ターゲットの表面の向きを各レーザの進行方向に対して任意の角度で傾斜させる固定角度変更機構を有するのが好ましい。固定角度変更機構としては、たとえば、ターゲット固定手段を揺動させることによりターゲットの表面の向きに傾斜を付けることが可能なヒンジ部や回転中心を有するものであればよい。
レーザ発振器は、カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、からなる。
本発明のカーボンナノ材料の製造装置では、金属ターゲットに、カーボンターゲットとは異なる波長のレーザを照射するので、各ターゲットに適した波長のレーザを照射することができ、各ターゲットの表面から気相中に蒸発ガスを良好にアブレーションさせることができる。その結果、カーボンナノ材料の合成と、合成されたカーボンナノ材料への金属の担持と、を同じ反応容器中で一工程で行うことができる。
さらに、カーボンターゲットと金属ターゲットには別々のレーザ発振器から発振されたレーザが照射されるため、照射するレーザの波長やエネルギー密度をそれぞれ選択することにより、アブレーションさせるカーボンと金属との比率を変化させることができる。その結果、任意の量の金属を担持したカーボンナノ材料を生成することができる。
また、[カーボンナノ材料の製造方法]の欄で述べたように、カーボンターゲットおよび金属ターゲットに照射するレーザとして、カーボンおよび金属の吸収特性に合わせた最適な波長のレーザをそれぞれ用いることにより、カーボンと金属とをさらに良好にアブレーションさせることができる。そして、具体的には、カーボンターゲットに照射するレーザの波長は、800nm以上が望ましく、また、金属ターゲットに照射するレーザの波長は、望ましくは600nm以下が望ましい。
したがって、カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器は、YAGレーザ、CO2 レーザ(波長10600nm)、または、半導体レーザであるのが好ましい。YAGレーザとしては、Nd:YAGレーザ(波長1064nm)やEr:YAGレーザ(波長2940nm)等が使用可能である。半導体レーザとしては、GaAs半導体レーザ(波長830nm)やInGaAsP半導体レーザ(波長810nm)等が使用可能である。また、金属ターゲットにレーザを照射する第2レーザ発振器は、エキシマレーザ、第2高調波光を発振するYAGレーザ、第3高調波光を発振するYAGレーザ、または第4高調波光を発振するYAGレーザであるのが好ましい。エキシマレーザとしては、フッ化アルゴン(波長193nm)、フッ化クリプトン(波長248nm)、塩化キセノン(波長308nm)等のレーザ媒質が使用可能である。YAGレーザとしては、Nd:YAGレーザの第2高調波光(波長532nm)や第3高調波光(波長348nm)、第4高調波光(波長266nm)等が使用可能である。
ガス供給手段および排気手段は、従来のレーザアブレーション法において一般的に用いられている形態でよい。
排気手段は、反応中にカーボンが燃焼しない程度に反応容器内の酸素を取り除くことができればよいため、たとえば、ロータリーポンプ以上の排気能力を有すればよい。そして、排気手段は、製造されたカーボンナノ材料を回収する回収手段を有するのが好ましい。回収手段は、従来のカーボンナノ材料の製造装置において用いられている形態を使用することができる。
ガス供給手段は、排気手段により排気された反応容器中に不活性ガスが供給されるのが好ましい。不活性ガスの種類を適宜選択することにより、カーボンナノ材料の形態や、金属を担持したカーボンナノ材料の収量を調整することができる。また、この際、ガス供給手段からの不活性ガスの気流によりカーボンの蒸発ガスおよび金属の蒸発ガスが混合されるのが好ましい。アブレーションされたカーボンと金属とが気流によりさらに良好に混合されるため、金属を担持したカーボンナノ材料をさらに効率よく生成できる。
そして、特に、ターゲット固定手段は、反応容器内で同一円周上に等間隔に複数個配置され、ガス供給手段は、ターゲット固定手段の遠心方向側で同一円周上に等間隔に配設され供給ガスを噴出する複数個の噴出口を有し、排気手段は、反応容器に形成されターゲット固定手段およびガス供給手段と同軸的に配設された排気口を有するのが好ましい。上記構成により、反応容器の中央部に渦状ガスを発生させることができる。そのため、アブレーションされたカーボンと金属とが渦状ガスによりさらに良好に混合されるため、金属を担持したカーボンナノ材料をさらに効率よく生成できる。さらに、上記構成において、軸芯方向に対して傾きをもって噴出口から供給ガスを噴出させることにより、渦状ガスが容易に発生する。
また、渦状ガスにより蒸発ガスが混合される場合には、レーザが各ターゲットの表面に対して垂直に入射しても、蒸発ガスは渦状ガスにより反応容器の中央部に集められて混合されるため、レーザのエネルギーが弱まったり蒸発ガスが凝固しにくくなったりするという問題を回避することができる。もちろん、前述のように各ターゲットへのレーザの照射角度を変更するとともに、各ターゲットから発生した蒸発ガスを渦状ガスで混合してもよい。
なお、特開平11−180707号公報(特許文献1)に記載のような従来のカーボンナノ材料では、カーボンにも金属にも同じ波長・出力のレーザを照射してカーボンナノ材料を合成する。この際、金属は、カーボンナノ材料の合成において核となる触媒金属である。したがって、従来では、カーボンナノ材料の合成中に金属を担持させることは想定されていなかった。本発明のカーボンナノ材料の製造方法および製造装置では、上記構成により一工程でカーボンナノ材料に金属を担持させることができるため、金属を担持する前にカーボンナノ材料が汚染される虞がなく、また、溶液を使用する必要がない、これまでにない優れた製造方法および製造装置である。
以下に、本発明のカーボンナノ材料の製造方法および製造装置の実施例を、図1および図2を用いて説明する。なお、図1および図2は、本実施例のカーボンナノ材料の製造装置の断面図である。図1のX−X’における断面図が図2に相当し、図2のY−Y’における断面図が図1に相当する。
[カーボンナノ材料の製造装置]
本実施例のカーボンナノ材料の製造装置は、真空チャンバ1と、カーボンターゲットCおよび金属ターゲットMを真空チャンバ1内に固定するターゲット固定具10と、各ターゲットC,Mに照射するレーザを発振するレーザ発振手段2と、真空チャンバ1内にガスを供給するガス供給手段3と、真空チャンバ1内を排気する排気手段4と、を具備する。
真空チャンバ1は、ステンレス製で円筒形のチャンバ本体13を有する。真空チャンバ1は、チャンバ本体13の上部に2つの円形のレーザ光入射窓11,12が、下部に真空チャンバ1内を排気する排気口14が、設けられている。なお、排気口14は円形であって円筒形のチャンバ本体13と同軸的に形成されている。また、チャンバ本体13の側面には、真空チャンバ1内にガスを供給するための4つのガス噴出口16〜19が設けられている。ガス噴出口16〜19は、同一円周上で等間隔に配列する。
使用するターゲットを固定するターゲット固定具10(なお、図1に付された番号の添え字cはカーボンターゲット、mは金属ターゲットを保持する固定具であることを示す)は、ターゲットを固定する円板状の固定台101と、固定台101を回転可能に支持する支持棒103と、からなる。固定台101の中央部と支持棒103先端部とは、軸102で連結されている。そのため、固定台101は軸102を中心として回転可能であり、固定台101の表面(すなわちターゲットの表面)の向きを任意の傾きに設定することができる。そして、2つのターゲット固定具10が、真空チャンバ1の底部に配置される。2つのターゲット固定具10は、軸102が互いに平行となるように排気口14に対して対称的に位置する。また、それぞれのターゲット固定具10の直上には、2つのレーザ光入射窓11,12がそれぞれ同軸的に位置する。
レーザ発振手段2は、第1レーザ発振器21と集光レンズ26、第2レーザ発振器22と集光レンズ27、からなる。各レーザ発振器21,22から発振されたレーザL1 ,L2 は、集光レンズ26,27により集光されてターゲット固定具10に固定される各ターゲットC,Mに照射される。
ガス供給手段3は、チャンバ本体13に開口されたガス噴出口16〜19から真空チャンバ1内へ真っ直ぐに延出する管状のガス供給ノズル36〜39を有する。ガス供給ノズル36〜39は、チャンバ本体13の軸芯方向Pに対してθ=20°傾いて延出している。ガス供給ノズル36〜39は、ガス供給バルブやマスフローコントローラを介して、ガス供給通路によりArガスの封入されたガスボンベに連結される(図示せず)。
排気手段4は、排気通路41により真空チャンバ1の排気口14と連通するロータリーポンプ44からなる。排気通路41には、メインバルブ43が配される。また、生成されたカーボンナノ材料を回収するために、排気通路41の排気口14付近に孔径50nmのメッシュからなるフィルタ45を設けた。
[カーボンターゲットのアブレーション]
ターゲット固定具10の固定台101cに触媒金属を含まないカーボンターゲットC(東洋炭素製IG−11)を固定した。なお、固定台101cは、ターゲットCの表面がレーザの入射方向に対して垂直となるようにした。また、第1レーザ発振器21にはCO2 レーザ装置(波長10600nm)を用いた。
そして、上記の構成のカーボンナノ材料の製造装置を作動させた。まず、排気手段4により真空チャンバ1内を排気(到達真空度は0.01MPa程度)した。つぎに、ガス供給手段3のガス供給ノズル36〜39から、それぞれ均等な圧力、流量でアルゴンガスを真空チャンバ1に供給した。なお、供給するアルゴンガスの総量は30リットル/分とした。この際、真空チャンバ1は、メインバルブ43を調整することにより、ほぼ常圧に保たれた。
次に、レーザ発振器21を作動させ、カーボンターゲットCにCO2 レーザを照射した。なお、CO2 レーザは、レーザ照射時間1秒/pulse、スポット面積0.1cm2 とした。CO2 レーザの出力密度を変化させたときのカーボンターゲットの減少量と生成されたカーボンナノホーン(CNH)の純度を、表1および図3に示す。
Figure 0004482801
出力密度が大きいと、カーボンターゲットの減少量すなわちカーボンのアブレーション量が増加した。
[金属ターゲットのアブレーション]
ターゲット固定具10の固定台101mに金属ターゲットMとしてPtターゲット(田中貴金属製99.95%)を固定した。なお、固定台101cおよび101mは、いずれも各ターゲットM,Cの表面がレーザの入射方向に対して垂直となるようにした。また、第2レーザ発振器22にはレーザ媒質をKrFとしたエキシマレーザ装置(波長248nm)を用いた。
そして、上記のカーボンターゲットのアブレーションと同様にしてレーザ発振器22を作動させ、Ptターゲットにエキシマレーザを照射した。エキシマレーザ(周波数5Hz)のエネルギーを変化させたときのPtのアブレーション量を図4に、エキシマレーザ(レーザエネルギー124mJ/pulse)の周波数を変化させたときのPtのアブレーション量を図5に、それぞれ示す。照射するレーザのエネルギーが大きいと、アブレーションされるPtの量は多くなった。
すなわち、カーボンおよび金属に照射するレーザのエネルギー等を適宜選択することにより、所望のアブレーション量でカーボンおよび金属がアブレーションされるため、金属が所望の比率で担持されたカーボンナノ材料を得ることができる。以下にその一例を示す。
[金属を担持したカーボンナノホーンの生成]
ターゲット固定具10の固定台101c,101mに触媒金属を含まないカーボンターゲットC(東洋炭素製IG−11)と金属ターゲットMをそれぞれ固定した。金属ターゲットMには、Ptターゲット(田中貴金属製99.95%)を用いた。なお、固定台101cおよび101mは、いずれも各ターゲットM,Cの表面がレーザの入射方向に対して垂直となるようにした。また、第1レーザ発振器21にはCO2 レーザ装置(波長10600nm,1.25kW,スポット面積0.1cm2 ,(すなわち出力密度12.5kW/cm2)0.5Hz,)、第2レーザ発振器22にはレーザ媒質をKrFとしたエキシマレーザ装置(波長248nm,100mJ/pulse,5Hz)を用いた。
そして、上記のカーボンターゲット、金属ターゲットのアブレーションと同様にして、2つのレーザ発振器21,22を作動させ、カーボンターゲットCおよびPtターゲットMにそれぞれ同時にレーザを照射して、10秒の照射の後、Ptを担持したCNHを得た。得られたCNHのSEM(走査電子顕微鏡)写真を図6に示す。図6においてCNHは、たとえば中央の白い部分であって、周りの黒い部分がCNTに担持されたPt粒子である。
なお、真空チャンバ1は、反応中ほぼ常圧となるように排気を続けたため、真空チャンバ1内に渦状ガスが発生し、アブレーションにより発生したプルームに再度レーザが照射されることがなく、また、カーボンおよびPtの蒸発ガスが互いに良好に混合された。
実施例のカーボンナノ材料の製造装置の断面図であって、図2のY−Y’における断面図である。 実施例のカーボンナノ材料の製造装置の断面図であって、図1のX−X’における断面図である。 実施例において、カーボンターゲットに照射したレーザの出力密度とターゲット減少量の関係を示すグラフである。 実施例において、Ptターゲットに照射したレーザのエネルギーとアブレーション量の関係を示すグラフである。 実施例において、Ptターゲットに照射したレーザの周波数とアブレーション量の関係を示すグラフである。 実施例で得られたPtを担持したカーボンナノホーンのSEM写真である。 レーザの入射方向とターゲットとを模式的に示す図であって、ターゲットの表面に対してレーザを垂直に照射した場合(A)、Aよりも傾斜をつけてレーザを照射した場合(B)、の説明図である。
符号の説明
1:真空チャンバ(反応容器)
10:ターゲット固定手段
21:第1レーザ発振器
22:第2レーザ発振器
3:ガス供給手段
4:排気手段

Claims (13)

  1. レーザアブレーション法によりカーボンナノ材料を製造する方法であって、
    カーボンターゲットに波長が800nm以上であるレーザを照射して発生させたカーボンの蒸発ガスと、
    該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを金属ターゲットに照射して発生させた金属の蒸発ガスと、
    を気相中で反応させて該金属を担持したカーボンナノ材料を生成することを特徴とするカーボンナノ材料の製造方法。
  2. 前記金属ターゲットに照射するレーザの波長は、00nm以である請求項1記載のカーボンナノ材料の製造方法。
  3. レーザアブレーション法によりカーボンナノ材料を製造する方法であって、
    カーボンターゲットにレーザを照射して発生させたカーボンの蒸発ガスと、
    該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもち該波長が600nm以下であるレーザを金属ターゲットに照射して発生させた金属の蒸発ガスと、
    を気相中で反応させて該金属を担持したカーボンナノ材料を生成することを特徴とするカーボンナノ材料の製造方法。
  4. 前記カーボンの蒸発ガスおよび前記金属の蒸発ガスは、互いに重なり合うように発生する請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンナノ材料の製造方法。
  5. 前記気相中には不活性ガスが供給される請求項1〜4のいずれかに記載のカーボンナノ材料の製造方法。
  6. 前記カーボンの蒸発ガスおよび前記金属の蒸発ガスは、供給される前記不活性ガスの気流により混合される請求項5記載のカーボンナノ材料の製造方法。
  7. 前記金属ターゲットは、Pt、Rh、Ru、Co、Fe、Niから選ばれる1以上からなる請求項1〜6のいずれかに記載のカーボンナノ材料の製造方法。
  8. レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、
    反応容器と、
    カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、
    該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、
    該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、
    前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、
    前記反応容器内を排気する排気手段と、
    を具備し、前記第1レーザ発振器は、YAGレーザ、CO レーザ、または、半導体レーザであることを特徴とするカーボンナノ材料の製造装置。
  9. 前記第レーザ発振器は、エキシマレーザ、第2高調波光を発振するYAGレーザ、第3高調波光を発振するYAGレーザ、または第4高調波光を発振するYAGレーザである請求項8記載のカーボンナノ材料の製造装置。
  10. レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、
    反応容器と、
    カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、
    該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、
    該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、
    前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、
    前記反応容器内を排気する排気手段と、
    を具備し、前記第2レーザ発振器は、エキシマレーザ、第2高調波光を発振するYAGレーザ、第3高調波光を発振するYAGレーザ、または第4高調波光を発振するYAGレーザであることを特徴とするカーボンナノ材料の製造装置。
  11. レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、
    反応容器と、
    カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、
    該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、
    該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、
    前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、
    前記反応容器内を排気する排気手段と、
    を具備し、前記ターゲット固定手段は、前記カーボンターゲットおよび/または前記金属ターゲットの表面の向きを前記各レーザの進行方向に対して任意の角度で傾斜させる固定角度変更機構を有することを特徴とするカーボンナノ材料の製造装置。
  12. レーザアブレーション法により金属を担持したカーボンナノ材料を製造する装置であって、
    反応容器と、
    カーボンターゲットおよび金属ターゲットを該反応容器内に固定するターゲット固定手段と、
    該カーボンターゲットにレーザを照射する第1レーザ発振器と、
    該カーボンターゲットに照射するレーザとは異なる波長をもつレーザを前記金属ターゲットに照射する第2レーザ発振器と、
    前記反応容器内にガスを供給するガス供給手段と、
    前記反応容器内を排気する排気手段と、
    を具備し、前記ターゲット固定手段は、前記反応容器内で同一円周上に等間隔に複数個配置され、
    前記ガス供給手段は、該ターゲット固定手段の遠心方向側で同一円周上に等間隔に配設され、かつ、軸芯方向に対して傾きをもって供給ガスを噴出する複数個の噴出口を有し、
    前記排気手段は、前記反応容器に形成され前記ターゲット固定手段および前記ガス供給手段と同軸的に配設された排気口を有することを特徴とするカーボンナノ材料の製造装置。
  13. さらに、前記排気手段は、製造されたカーボンナノ材料を回収する回収手段を有する請求項8〜12のいずれかに記載のカーボンナノ材料の製造装置。
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