JP4480835B2 - ポジ型感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

ポジ型感放射線性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型感放射線性組成物に関する。詳しくは、パターン形状、解像性にすぐれ、半導体集積回路作成用ポジ型レジストに好適なポジ型感放射線性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、マスク寸法より小さいレジストパターンの形成に有利なポジ型感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の高集積度化、高密度化の波は目覚ましく早く、特に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)では64Mbitの量産化がすでに始まり、今世紀中には、256Mbitの記憶容量を持つものも生産が始まるといわれている。半導体集積回路の線幅は64Mbit、256MbitDRAMでは0.30μm、0.25μmの設計ルールが適用され、さらにチップの細密化のために上記の設計ルールは0.20μm、0.15μmの線幅へとシフトしている。
【0003】
又、クォーターミクロン或いはさらに微小な半導体デバイス設計ルールに対応するリソグラフィーとしてはX線リソグラフィーや電子線リソグラフィー及び、KrFエキシマーレーザーに代表される遠紫外線リソグラフィーが使用される。
【0004】
クォーターミクロン或いはさらに微小な半導体デバイス設計に適用される高性能のレジストとして、活性光線あるいは放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤と、酸によって容易に脱離する官能基を有し、官能基脱離の前後においてアルカリ現像液に対する溶解速度が変化する樹脂を組み合わせた化学増幅型のポジ型感光性組成物が主流になってきている。
【0005】
例えば、特開平8−82932号公報、特開平9−185158号公報には、フェノール性水酸基の少なくとも一部をターシャリーブトキシカルボニルオキシ基、ターシャリーブトキシ基、テトラヒドロピラニル基又はテトラヒドロフラニル基で保護した特定の樹脂と脱離助剤としてアルコール性水酸基を有する化合物との組み合わせが開示されている。該公報に記載の技術は、上記特定の樹脂を含む化学増幅型の感光性組成物では、酸分解性保護基の脱離後、酸分解性保護基が樹脂に再結合してしまうため、解像性に再現性がないなどの問題を見いだし、上記特定のポリマーに脱離助剤としてアルコール性水酸基含有化合物を併用することで解像力の再現性がとれるというものである。
一方、フェノール性水酸基の少なくとも一部をエトキシエチル等で保護したアルカリ可溶性樹脂を含有する化学増幅型の感光性組成物も広く知られている(例えば、特開平5−249682、特開平5−281745、特開平10−48826号公報等)。しかしながら、いずれの場合も、マスク寸法より小さい解像度のレジストパターンの形成については記載していない。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体集積回路を細密化するために設計ラインはどんどん細くなっており、照明系やレチクルの加工など超解像技術をもちいても細いラインを実用レベルにまでもっていくには限界がある。そこで現在解像されているラインを現像時間を長くしたり露光量を多くして細らせる手法が考えられるが、この手法により従来のレジストを単に細らせただけでは焦点深度(以下DOFと称す)が小さくなりパターン形状の劣化がおこるという問題点があった。
【0007】
本発明の目的は、マスクサイズよりも細いラインを形成しかつDOFを広く保ちかつパターン形状のよいポジ型感放射線性樹脂組成物を提供することである。
本発明者等は、上記実状に鑑み鋭意検討した結果、ポジ型感放射線性樹脂組成物が特定の樹脂、即ち酸分解性保護基として後記の一般式(I)で表される特定の基を必須成分として含む樹脂を使用し、かつ、脂肪族多価アルコール類を特定量含有することにより上記課題が解決されることを見いだした。
即ち、本発明の要旨は、(A)フェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂の該水酸基の少なくとも一部が酸分解性保護基で保護された樹脂及び(B)活性光線または放射線により分解して酸を発生する化合物を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)が酸分解性保護基として下記一般式(I)で表される基を必須成分として含み、
【0008】
【化2】
Figure 0004480835
【0009】
(ただし、R1 及びR2 は独立に水素原子、置換されていても良いアルキル基または置換されていても良いアルコキシ基を表し、R3 は置換されていても良いアルキル基を表す。)
かつ、該樹脂組成物が(C)脂肪族多価アルコール類を該樹脂組成物の固形分に対して0.5〜20重量%含有することを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明において、(A)成分におけるフェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂としては現像時に露光部がアルカリ可溶性となり、アルカリ現像液に溶出し、均一なレジスト膜形成能のあるものならば用いることができるが、例えばノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン単独での重合またはヒドロキシスチレンと各種のビニルモノマーとを共重合して得られる樹脂などのポリヒドロキシスチレン類を用いることができる。ここで、ポリヒドロキシスチレン類は、部分構造としてヒドロキシスチレン由来の構造を有する重合体であれば、単独重合でも共重合でもよく、又、ベンゼン環上又は、それ以外の部分に置換基を有しているものを含む。
【0011】
ノボラック樹脂の場合、フェノール成分としてはフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、レゾルシノール、ピロガロール、キシレノール等を用いることができ、アルデヒドまたはケトン成分としてはホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトン等を用いることができる。
また、ヒドロキシスチレンと共重合するビニルモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ジ−tert−ブチルマロニルメチルスチレン等の特開平5−61197号公報に記載のマロン酸誘導体、ビニルアルコールまたは、これらの誘導体などのエチレン性不飽和二重結合を含有する化合物を用いることができる。
【0012】
遠紫外線での露光用レジストの場合、特にKrF、ArFエキシマーレーザー光での露光においては、ポリヒドロキシスチレン類の方が好適に用いることができる。ノボラック樹脂は、KrFエキシマーレーザー光の波長での吸光度が大きく、レジスト膜のボトム部分での露光強度が弱くなるので、レジスト形状が台形になりやすい傾向がある。
【0013】
該フェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂がポリヒドロキシスチレン類の場合、具体的には、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(m−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレンなどのヒドロキシスチレン類の単独または2種以上をラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤またはカチオン重合開始剤の存在下で重合した樹脂等が用いられる。また、重合後樹脂の吸光度を下げるために水素添加を行なったものを用いてもよい。
【0014】
本発明では、上記フェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂の水酸基の少なくとも一部が酸分解性保護基で保護されている必要があるが、酸分解性保護基として下記一般式(I)の酸分解性保護基を必須成分として含有している必要がある。
【0015】
【化3】
Figure 0004480835
【0016】
(ただし、R1 及びR2 は独立に水素原子、置換されていても良いアルキル基または置換されていても良いアルコキシ基を表し、R3 は置換されていても良いアルキル基を表す。)
1 及びR2 で表わされるアルキル基又はアルコキシ基の炭素数は通常1〜6、好ましくは1〜4であり、R3 で表わされるアルキル基の炭素数は通常1〜10、好ましくは1〜6である。
式(I)で示される基としては、たとえばメトキシメトキシ基、1−メトキシエトキシ基、1−メトキシプロピルオキシ基、1−メトキシブチルオキシ基、1−エトキシエトキシ基、1−エトキシプロピルオキシ基、1−エトキシブチルオキシ基、1−(n−ブトキシ)エトキシ基、1−(iso−ブトキシ)エトキシ基、1−(sec−ブトキシ)エトキシ基、1−(tert−ブトキシ)エトキシ基、1−(シクロヘキシルオキシ)エトキシ基、などのアセタール基である。これらの基は任意の置換基を有していてもよいが、R1 とR3 が結合して環を形成することは含まない。酸分解性保護基は上記式(I)の必須の基を含めば、該酸分解性保護基を単独で用いても、複数種用いても良く、樹脂の1分子中に複数の種類の酸分解性保護基を有する共重合体であっても良い。その他の保護基としては、1−メトキシ−1−メチルメトキシ基、1−メトキシ−1−メチルエトキシ基などのケタール基、
【0017】
【化4】
Figure 0004480835
【0018】
メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロピルオキシカルボニルオキシ基、iso−プロピルオキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、sec−ブトキシカルボニルオキシ基、iso−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、メンチルオキシカルボニルオキシ基などのカーボネート基
【0019】
【化5】
Figure 0004480835
【0020】
などが使用される。(尚、本明細書に於いて、酸分解性保護基は、フェノール性水酸基由来の酸素原子を含めて表わしている。)
【0021】
酸分解性保護基によるアルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の保護率は、5〜60%が好ましく、特に10〜50%が好ましい。保護率が上記記載よりも小さすぎると、レジスト膜の未露光部の残膜率が低下し、解像性が低下する傾向がある。また、保護率が大きすぎると、現像時に現像液をはじいてしまい、現像できなくなる恐れがある。又、酸分解性保護基による全保護率に対する、前記式(I)の酸分解性保護基による保護率の割合は通常、20〜100%が好ましく、特に好ましくは30〜100%である。少なすぎると、本発明の所望の効果が十分に達成されない怖れがある。尚、該成分(A)として用いる樹脂の重量平均分子量Mwは、酸分解性保護基の導入前後で異なるが、いずれの場合に於てもレジスト膜が形成でき露光後にアルカリ現像液で現像できる範囲であれば使用することができる、好ましくはポリスチレン換算値(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ測定)で、通常3,000以上100,000以下、好ましくは4,000以上50,000以下さらに好ましくは6,000以上40,000以下のものが用いられる。
該樹脂の重量平均分子量が、この範囲よりも大きいと露光部分のアルカリ現像液に対する溶解性が小さくなり、良好なレジストのパターンが得られない怖れがある。また該樹脂の重量平均分子量が、この範囲よりも小さいと良好なレジスト塗膜が得られない怖れがある。
【0022】
フェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂を上記範囲に調整する方法としては、分別沈殿法、分別溶解法、カラム分別法、超遠心分離法等があるが、いずれかの方法を用いてもよい。又、該樹脂の分子量分布Mw/Mnは1以上1.5以下であるのが、解像力の点で好ましい。
【0023】
本発明で使用する成分(B)活性光線または放射線により分解して酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤という)としては、露光に用いられる活性光線または放射線によって酸を発生するものであれば特に限定されるものではなく、従来公知のものが使用できるが、具体的には、たとえばトリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリブロモメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジンなどのハロゲン含有s−トリアジン誘導体、1,2,3,4−テトラブロモブタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、四臭化炭素、ヨードホルムなどのハロゲン置換パラフィン系炭化水素、ヘキサブロモシクロヘキサン、ヘキサクロロシクロヘキサン、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン置換シクロパラフィン系炭化水素、ビス(トリクロロメチル)ベンゼン、ビス(トリブロモメチル)ベンゼンなどのハロゲン含有ベンゼン誘導体、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリクロロメチルフェニルスルホン、2,3−ジブロモスルホランなどのハロゲン含有スルホン化合物、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどのハロゲン含有イソシアヌレート誘導体、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメチルスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネートなどのスルホニウム塩、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメチルスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネートなどのヨードニウム塩、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸ブチル、p−トルエンスルホン酸フェニル、1,2,3−トリ(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン、p−トルエンスルホン酸ベンゾインエステル、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸ブチル、1,2,3−トリ(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、メタンスルホン酸フェニル、メタンスルホン酸ベンゾインエステル、トリフルオロメタンスルホン酸メチル、トリフルオロメタンスルホン酸エチル、トリフルオロメタンスルホン酸ブチル、1,2,3−トリ(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、トリフルオロメタンスルホン酸フェニル、トリフルオロメタンスルホン酸ベンゾインエステル、などのスルホン酸エステル類、ジフェニルジスルホンなどのジスルホン類、フェニルカルボニルフェニルスルホニルジアゾメタンなどのカルボニルスルホニルジアゾメタン類、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)メタンなどのビススルホニルメタン類、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンなどのビススルホニルジアゾメタン類、o−ニトロベンジル−p−トルエンスルホネートなどのo−ニトロベンジルエステル類、N,N'−ジ(フェニルスルホニル)ヒドラジドなどのスルホンヒドラジド類、フタルイミノトリフルオロメチルスルホネート、フタルイミノp−トルエンスルホネート、フタルイミノカンファースルホネートなどのイミノスルホネート類などが挙げられる。 これらの中でも、露光後スルホン酸を発生する化合物が好適に用いられ、なかでも下記一般式(II)に示すビスフェニルスルホニルジアゾメタン類が特に好ましい。
【0024】
【化6】
Figure 0004480835

【0025】
(ただし、R4 、R5 は独立に置換されていても良い直鎖状、分枝状または環状アルキル基、置換されていても良いアリール基、置換されていても良いアラルキル基を表す。)
【0026】
本発明の感放射線性組成物においては、樹脂成分(A)100重量部に対して光酸発生剤(B)0.001〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部の割合で用いられる。
光酸発生剤の量がこの範囲よりも少ないと感度が劣り、この範囲よりも多いと、光酸発生剤によるレジスト膜の透明性の低下によりレジストパターンが台形になり解像力の低下を引き起こす恐れがある。
本発明では、更に成分(C)の脂肪族多価アルコール類を特定量含有する必要がある。成分(C)は、ライン(レジストパターン)の線幅を細らせたときのDOFの確保と膜荒れを防ぐことができる成分である。この理由としては、現像液のレジスト膜への浸透性を変化させることができ、これによって現像時、膜の溶解を均一に進行させることができるためであると考えられる。
【0027】
本発明で使用する脂肪族多価アルコール類は、水酸基の数が2以上であれば置換基を有していても良い直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族多価アルコールでも、複数存在する水酸基の一部が変性されてエーテル構造、エステル構造等を形成した部分変性化物であっても良い。アルコールを構成する炭素数は2〜13が好ましく、更に炭素数3〜11が特に好ましい。炭素数が大きすぎると溶解性が低下する傾向がある。該アルコールの置換としては、アセチル基などのアシル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、エーテル基などがあげられる。又、該部分変性化物としては、脂肪族多価アルコールの水酸基がエステル化され、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ラウリルエステル等、好ましくはエステルを形成するアルキルの炭素数1〜17のアルキルエステル構造を形成した化合物が挙げられる。該部分変性化物の場合、アルコール性水酸基の変性の割合は40モル%以下が好ましい。変性割合が高いとパターン形状が劣る傾向がある。いずれにしても、本発明の脂肪族多価アルコール類の水酸基の数は2〜5であるのが好ましい。この範囲以下では沸点が低くなりすぎ、系中の存在量が少なくなり所望の効果が十分得られない可能性があり、この範囲以上では溶媒への溶解性が劣る傾向がある。
【0028】
本発明の脂肪族多価アルコール類の沸点又は分解温度は、本発明の感放射線性樹脂組成物を使用してレジストパターンを形成する工程での温度を考慮すると、130℃以上が好ましく、更に150℃以上が好ましい。上限は特に限定されないが、通常280℃以下程度である。
上記脂肪族多価アルコール類の具体例としては、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカノール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−シクロドデカンジオール、グリセリン−α―モノメチルエーテル、グリセリン−α−モノアセテート、グリセリン−α―モノカプレート、グリセリン−α―モノカプリレート、グリセリン−α―モノラウレート、グリセリン−α―モノオレート、グリセリン−α−モノパルメート、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2,3−シクロヘキサントリオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール、2−デオキシ−D−ガラクトース、6−デオキシ−D−ガラクトース、6−デオキシ−L−ガラクトース、2−デオキシ−D−グルコース、D−2−デオキシリボース、アドニトール、DL−アラビノース、DL−アラビトール、ピナコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどがあげられる。尚、成分(C)の脂肪族多価アルコール類は、単独でも混合使用してもよい。
【0029】
本発明の成分(C)の脂肪族多価アルコール類は、上記の如く、ラインの線幅を細らせる成分として有効なものであり、従来の化学増幅系感光性樹脂組成物に使用される溶媒とは区別されるものである。従って、樹脂成分(A)100重量部に対して0.5〜20重量部含有される。下限は好ましくは1重量部以上であり、上限は好ましくは15重量部含有される。この量が少なすぎるとラインの線幅を細らせる能力が劣る傾向があり、又、多すぎるとパターンが膜べりする傾向がある
更に、該化合物の添加量は以下に示す式を満足する範囲で添加することが好ましい。
【0030】
【数2】
Figure 0004480835
【0031】
式(i)の数値は、酸分解性保護基の導入率、成分(A)及び(C)の重量により変動する値であるが好ましくは2以上40以下である。この範囲より小さいとラインを細らせたときの膜荒れに悪影響をおよぼす傾向にあり、この範囲より大きいとラインの膜減りが大きくなりパターン形成に悪影響をおよぼす。
本発明の感放射線性樹脂組成物には更に添加剤を加えることができ、溶解抑制剤、含窒素化合物、有機カルボン酸、界面活性剤、吸光剤などが挙げられる。
溶解抑止剤としては、この種の化学増幅型ポジ型感放射線性組成物に添加する化合物として公知の種々の化合物を適用可能であり、又、例えば、本出願人による特願平10−18124号明細書に記載の溶解抑止剤が挙げられる。
【0032】
含窒素化合物は、光酸発生剤から発生した酸に対して塩基として作用する化合物であり、光酸発生剤から発生した酸が未露光部への拡散を防ぐもので、未露光部での好ましくない化学反応を制御するなどの効果を有するため配合することが好ましい。この含窒素化合物を配合することによってパターン形状が向上し、またレジストの解像性が向上するとともに、引き置きによる寸法変動が抑えらえ、プロセス安定性に極めて優れたものとなる。具体的には、アルキルアミン類、アリールアミン類、ピリジン類、ピリジニウム塩類などが挙げられ、特開平5−127369号、特開平5−232706号、特開平7−92678号、特開平9−179300号、特開平9−325496号公報等に開示されている化合物などを用いることができる。
【0033】
これら含窒素化合物は1種を単独で用いても2種以上混合して用いてもよく、その添加量は成分(A)の樹脂100重量部に対して、含窒素化合物0.0001〜5重量部、好ましくは0.001〜2重量部の割合で用いられる。含窒素化合物を上記範囲の量で用いると、十分な酸の未露光部への拡散を防止する効果が得られ、良好なレジストパターンが得られ好ましい。但し、過剰に多いとレジストの感度が落ちるため好ましくない。
有機カルボン酸は、環境からの塩基性物質の侵入によるレジスト性能の低下を抑制する目的で使用される。
【0034】
有機カルボン酸の具体例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族カルボン酸、ピルビン酸などのケトカルボン酸、安息香酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族カルボン酸、または商品名SAX(三井東圧化学製)として市販されている芳香族カルボン酸の構造単位を含むポリマーなどを用いることができる。有機カルボン酸の添加量は、該成分(A)100重量部に対して0.0001〜10重量部、好ましくは0.001〜5重量部の割合で用いられる。
【0035】
界面活性剤は、感放射線性樹脂組成物の塗膜性を良くし、スピンコート時の膜厚均一性を改善したり、感放射線性樹脂組成物の現像性を良くする目的で添加される。
このような目的で使用できる界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールラウリテート、ポリオキシエチレングリコールジステアレート、エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル社製)、メガファックF170、F171、F172、F173(大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC431、FC170C(住友3M社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC−101、SC−102、SC−103、SC−104、SC−105、SC−106(旭硝子社製)、KP341(信越化学社製)、ポリフローNo.75、No.95(共栄社油脂化学工業製)などを挙げることができる。
【0036】
これらの界面活性剤は単独であるいは2種以上を混合で用いることができ、通常樹脂成分(A)100重量部に対して、界面活性剤0.01重量部以上3重量部以下の割合で使用される。
アルミなどの反射率の高い基板上でレジストの画像形成をする場合には、基板からの露光光の反射によるレジストパターン形状の劣化を防ぐために、吸光剤を加えることができる。このような目的に使用される吸光剤の例としては、ナフトキノンジアジド化合物、ベンゾフェノン類、ナフタレンやアントラセンなどの縮合芳香族環含有化合物などを挙げることができる。
【0037】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記各成分を適当な溶媒に溶解して用いる。溶媒としては、本発明の各成分及びその他の添加剤に対して、十分な溶解度を持ち良好な塗膜性を与える溶媒であれば特に制限はないが、2−ヘキサノン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのプロピレングリコール系溶媒、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン系溶媒、あるいはこれらの混合溶媒、あるいはさらに芳香族炭化水素を添加したものなどが挙げられる。 溶媒の使用割合は、感放射線性樹脂組成物中の固形分の総量に対して重量比として1〜20倍の範囲であることが好ましい。
【0038】
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて半導体基板上にレジストパターンを形成する場合には、通常上記のような溶媒に溶解した本発明の感放射線性樹脂組成物を半導体基板上に塗布し、プリベーク、露光によるパターンの転写、露光後加熱(ポスト・エクスポージャー・ベーク;PEB)、現像の各工程を経てフォトレジストとして使用することができる。半導体基板は、通常半導体製造用基板として使用されているものであり、シリコン基板、ガリウムヒ素基板などである。
【0039】
塗布には通常スピンコーターが使用され、露光には、高圧水銀灯の436nm、365nmの光、低圧水銀灯の254nm、またはエキシマレーザーなどを光源とする157nm、193nm、222nm、248nmの光、X線、電子線などが好適に用いられる。露光の際の光は、単色光でなくブロードであってもよい。また、位相シフト法、輪帯照明などの超解像露光技術による露光も適用可能である。
【0040】
本発明の感放射線性樹脂組成物の現像液には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水などの無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミンなどの第1級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの第2級アミン類、トリエチルアミン、N,N−ジエチルメチルアミンなどの第3級アミン類、テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキシドなどの第4級アンモニウム塩、もしくはこれにアルコール、界面活性剤などを添加したものを使用することができる。
【0041】
本発明の感放射線性樹脂組成物は超LSIの製造のみならず一般のIC製造用、マスク製造用、画像形成用、液晶画面製造用、カラーフィルター製造用あるいはオフセット印刷用としても有用である。特に、KrFエキシマレーザー露光用として有用である。
【0042】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えない限り実施例により何等制約は受けない。
合成例1(1−エトキシエチル化ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(A―1)の合成)
窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた1Lの四つ口フラスコにポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量15,000、Mw/Mn1.12)30gと1,3−ジオキソラン300mLとを加え、均一に溶解させたあと、エチルビニルエーテル15.0gを加え、ウオーターバスで40℃に加熱した。これに、36%塩酸0.3gを加え、4時間攪拌を続けた。反応後、この反応溶液に28%アンモニア水3mLを加え30分撹拌した。この反応液を純水3L中に滴下して得られた沈殿を濾過した。さらに、この沈殿物をアセトンに溶解させ、その溶液を純水に滴下し沈殿させることにより目的のポリマーを回収した。析出したポリマーを真空乾燥して、37.1gの1−エトキシエチル化ポリビニルフェノールを得た。
得られたポリマーを重水素化アセトンに溶解し、プロトンNMRスペクトルを測定したところ、δ値6.2〜7.0の芳香族水素のシグナルとδ値5.2〜5.5のアセタールメチン水素のシグナルとの面積比は、10.2:1であった。この結果よりアセタール化率をもとめると39.4%となった。
【0043】
合成例2(1−エトキシエチル化ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(A−2)の合成)
ポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量15,000、Mw/Mn1.12)30g、エチルビニルエーテル12.18g、ジオキソラン300mlを用いた以外合成例1と同様に合成をおこない30.14gの1−エトキシエチル化ポリビニルフェノールを得た。
得られたポリマーを重水素化アセトンに溶解し、プロトンNMRスペクトルを測定したところ、δ値6.2〜7.0の芳香族水素のシグナルとδ値5.2〜5.5のアセタールメチン水素のシグナルとの面積比は、12.3:1であった。この結果よりアセタール化率をもとめると32.5%となった。
【0044】
合成例3(tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ヒドロスチレン)(A−3)の合成)
窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた500mLの四つ口フラスコにポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量8000、Mw/Mn1.1)36gとアセトン150mlとを加え、均一に溶解させたあと、さらに4―ジメチルアミノピリジン0.1gを加えて、ウオーターバスで40℃に加熱した。これに、ジ−tert−ブチルジカーボネート19.7gをゆっくり滴下し、攪拌しながら40℃で4時間反応させた。反応後、反応溶液を1500mlの水中に滴下してポリマーを析出させ沈殿をろ過した。さらに、この沈殿物をアセトンに溶解させ、その溶液を純水に滴下し沈殿させることにより目的のポリマーを回収した。
析出したポリマーを真空乾燥して、48gのtert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリビニルフェノールを得た。熱分解による重量減少率測定の結果からtert−ブトキシカルボニルオキシ化率は30%であった。
【0045】
合成例4(テトラヒドロピラニル化ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(A−4)の合成)
窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた500mLの四つ口フラスコにポリヒドロキシスチレン(重量平均分子量12000、Mw/Mn1.1)12gと酢酸エチル150mlとを加え、均一に溶解させたあと、さらに3,4−ジヒドロ−2H−ピラン6.6gを加えた。これに12Nの塩酸0.15mlを滴下し、攪拌しながら40℃で4時間反応させた。反応後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlを加え反応液を中和した後、酢酸エチル層を分液した。酢酸エチル層は、洗液が中性になるまで水で洗浄したあと、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥した酢酸エチル溶液を約100mlに濃縮したあと、1500mlのn-ヘキサン中に滴下してポリマーを析出させ、ろ別後、室温で10時間真空乾燥することによって、14.5gのテトラヒドロピラニル化ポリビニルフェノールを得た。
得られたポリマーを重水素化アセトンに溶解し、プロトンNMRスペクトルを測定したところ、δ値6.2〜7.0の芳香族水素のシグナルとδ値5.2〜5.5のアセタールメチン水素のシグナルとの面積比は、12.9:1であった。この結果よりアセタール化率をもとめると31%となった。
【0046】
実施例1、2及び4−10、参考例3並びに比較例1〜4
下記表−1(但し、部は重量に基づく)に示す各成分を表に記載の割合で混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調整した。その後、シリコンウエハ上に反射防止膜としてDUV42(日産化学(株)社製)を塗布した基板上に各組成物溶液をスピンコートした後、90℃で60秒プリベークを行って、膜厚0.72μmのレジスト被膜を形成した。ついで、(株)ニコン社製KrFエキシマーレーザー縮小投影露光装置(NA=0.42)を用いて露光した後、ホットプレート上で110℃、60秒間ベークした。この後、このレジスト膜をテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で1分間現像し、純水で洗浄、乾燥してレジストパターンを形成した。この現像後に得られたレジストパターンを走査電子顕微鏡で観察した。各レジストの下記評価方法による結果を表−2に示す。ここで、各実施例、参考例および比較例における有機塩基、脂肪族多価アルコールおよび溶剤は、以下の通りである。
【0047】
光酸発生剤:シクロヘキシルスルホニル−(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
有機塩基:ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン
脂肪族多価アルコール類(C)
C―1:1,4−シクロヘキサンジオール(b.p.150℃/20mmHg)
C―2:グリセリンーα−モノアセテート(b.p.158℃/16.5mHg)
C−3:1,6−ヘキサンジオール(b.p.250℃)
C―4:グリセリン−α−モノラウレート
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル−2―アセテート
【0048】
〔評価方法〕
マスク上で0.26μmのライン・アンド・スペースが0.20μmの線幅で解像する露光量を感度mJ/cm2で表し、その露光量でのベストフォーカスからレンズをずらしたとき0.20μmのラインが解像しているフォーカスの幅を焦点深度(DOF)として示した。また、パターン形状については断面を走査電子顕微鏡で観察した結果であり、基板に対して垂直に近く側壁あれのないものを1、少し側壁があれているものを2、レジストトップにひさしのようなでっぱりがでているものを3、レジスト形状が台形になっているものを4とランク付けを行なった。
【0049】
【表1】
Figure 0004480835
【0050】
【表2】
Figure 0004480835
【0051】
【表3】
Figure 0004480835
【0052】
比較例1、2から明らかな様に、樹脂が本発明の酸分解性保護基を有さない場合、パターン形状が不良であるか、DOFが小さい。又、比較例3及び4が示す様に、樹脂が本発明の酸分解性保護基を有しても、本発明の脂肪族多価アルコールを含有しない場合或は過剰に含有する場合、マスク上で0.26μmのライン・アンド・スペースを0.20μmの線幅で解像することができない。これに対し、実施例1、2及び4−10では0.20μmの線幅を高感度で解像でき、パターン形状、DOF共に良好である。
【0053】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物によれば、マスク寸法より細いレジストパターンを高感度で形成することができ、焦点深度が大きく、側壁あれがなく形状の良好なレジストパターンを形成することができる。

Claims (5)

  1. (A)フェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂の該水酸基の少なくとも一部が酸分解性保護基で保護された樹脂及び(B)活性光線または放射線により分解して酸を発生する化合物を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)が酸分解性保護基として下記一般式(I)で表される基を必須成分として含み、
    Figure 0004480835
    (ただし、R及びRは独立に水素原子、置換されていても良いアルキル基または置換されていても良いアルコキシ基を表し、Rは置換されていても良いアルキル基を表す。)
    かつ、該樹脂組成物が(C)脂肪族多価アルコール類を該樹脂組成物の固形分に対して0.5〜20重量%含有し、前記脂肪族多価アルコール類が、脂肪族アルコールの水酸基の一部がエステル化された化合物または環状の脂肪族多価アルコールであり、かつ前記脂肪族多価アルコール類が2以上5以下の水酸基を有することを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。
  2. 脂肪族多価アルコール類の脂肪族アルコール部分を構成する炭素数が2以上13以下であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
  3. 成分(A)と成分(C)が下記式(i)を満足する割合で存在することを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0004480835
    (ここで、MAは成分(A)のフェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂の、酸分解性保護基導入前のフェノール水酸基の総モル数、MBは成分(A)のフェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂のフェノール水酸基を保護をした酸分解性保護基のモル数、WAは成分(A)の重量、WCは成分(C)の重量である。)
  4. 成分(A)の酸分解性保護基による全保護率に対する、一般式(I)で表わされる酸分解性保護基による保護率が20〜100%である請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
  5. 前記脂肪族多価アルコール類が、1,4−シクロヘキサンジオール、グリセリン−α−モノアセテート及びグリセリン−α−モノラウレートからなる群から選択される1種以上の化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
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