JP4470684B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータによって車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関し、更に詳しくは、操舵操作において操舵角が最大舵角に達したときに生じる衝撃すなわち端当て時の衝撃を緩和するための技術に関する。
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。
一般にステアリング装置では、ハンドルを中立位置から左または右のいずれかの操舵方向に操作を続けると、ハンドルの操作量がその最大値に相当する最大舵角に達し、機構上、その最大舵角以上にはハンドルを操作できないようになっている(以下、このように最大舵角に達して操作が強制的に停止させられるまでハンドルを操作することを「端当て」と呼ぶ)。そして、ハンドルが素早く操作される場合すなわち操舵速度が大きい場合には、この端当ての際に生じる衝撃が大きなものとなり、その結果、ステアリング機構の耐久性が低下したり、端当て時に音が発生したり、操舵操作において運転者が不快感を覚えたりすることがある。
これに対し、このような端当て時の衝撃を緩和するように構成された電動パワーステアリング装置が従来より提案されている。例えば特許文献1には、ステアリング系の操舵トルクに対応して補助トルクを発生する電動機を有する電動式パワーステアリング装置において、前記ステアリング系の操舵角が最大舵角より所定値手前になったことを判定する操舵角判定手段と、操舵角が最大舵角よりも所定値手前になったときに前記電動機へ供給する電力を減少させて前記補助トルクを減少させる補正手段とを備えたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置が開示されている。また、端当て時の衝撃緩和のための操舵補助力(転舵方向へのパワアシスト)の低減を操舵速度(例えば大転舵領域への突入時の操舵速度)を考慮して行うように構成された電動パワーステアリング装置も提案されている(例えば特許文献2)。
特公平6−4417号公報 特許第2775267号公報
しかし、ハンドル操作(操舵操作)における端当て時の衝撃の程度は最大舵角の近傍位置における操舵状態に依存し、操舵速度を考慮しただけでは、必ずしも端当て時の衝撃を十分に緩和できないことがある。例えば、操舵速度が大きい場合には、モータの慣性によっては十分に衝撃を緩和できないことがある。
そこで本発明は、操舵操作における端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、車両操舵のための操作手段による操作に応じて電動モータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
前記操作手段による操作の量を示す操舵角度を検出する操舵角度検出手段と、
前記操作手段による操作の最大量である最大舵角の近傍に設定された所定舵角を前記操舵角度が超えているときに、時間の経過に従って前記最大舵角に近づくように予め定められた時間の関数としての舵角目標値に前記操舵角度が追従するように前記操舵補助力を変更する操舵補助力変更手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記操舵補助力変更手段は、
前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに、前記操舵角度が前記最大舵角に近づくに従って前記操舵補助力が小さくなるように前記操舵補助力を低減させる低減手段と、
前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに、前記操舵角度が前記舵角目標値に追従するように前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を増減させる増減手段とを含むことを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記操作手段による前記操作量の変化速度を示す操舵速度を検出する操舵速度検出手段を更に備え、
前記操舵補助力変更手段は、
前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに、前記操舵角度が前記最大舵角に近づくに従って前記操舵補助力が小さくなるように前記操舵補助力を低減させる低減手段と、
前記操舵角度が前記所定舵角を超え、かつ前記操舵速度が前記所定値以上となったときには、前記操舵角度が前記舵角目標値に追従するように前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を増減させ、前記操舵速度が所定値未満であってかつ前記操舵角度が前記舵角目標値以下となったときには、前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を増減させない増減手段と
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
第4の発明は、第2または第3の発明において、
前記車両の走行速度である車速を検出する車速検出手段を更に備え、
前記操舵補助力変更手段は、前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を前記車速に応じて修正する修正手段を更に含むことを特徴とする。
上記第1の発明によれば、操舵角度が最大舵角近傍の所定舵角を超えているときには、時間の経過に従って最大舵角に近づくように予め定められた時間の関数としての舵角目標値に操舵角度が追従するように操舵補助力が変更される。したがって、その舵角目標値の適切な設定により、上記所定舵角近傍での操舵状態に拘わらず端当て直前(最大舵角に達する直前)の操舵速度を十分に低下させ、端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和することができる。
上記第2の発明によれば、操舵角度が所定舵角を超えているときに、操舵角度が最大舵角に近づくに従って操舵補助力が小さくなり、かつ、操舵角度が時間の関数としての舵角目標値に追従するように操舵補助力の低減量が増減する。したがって、その舵角目標値の適切な設定により操舵補助力の低減量を操舵状態に応じて増減させることで、上記所定舵角近傍での操舵状態に拘わらず端当て直前(最大舵角に達する直前)の操舵速度を十分に低下させ、端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和することができる。
上記第3の発明によれば、操舵角度が所定舵角を超えているときに、操舵角度が最大舵角に近づくに従って操舵補助力が小さくなり、また、操舵角度が所定舵角を超え、かつ操舵速度が所定値以上であるときに操舵角度が時間の関数としての舵角目標値に追従するように操舵補助力の低減量が増減する。したがって、その舵角目標値の適切な設定により操舵補助力の低減量を操舵状態に応じて増減させるとともに、操舵速度が所定値未満であるときには操舵補助力の低減量を増減させないで、端当て直前(最大舵角に達する直前)の操舵速度を十分に低下させ、端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和することができる。
上記第4の発明によれば、操舵角度が所定舵角を超え、かつ操舵速度が所定の値以上であるときに、端当て時の衝撃緩和のための操舵補助力の低減量を車速に応じて修正することで、端当ての可能性の高い車速領域では操舵補助力を十分に低減して端当て時の衝撃を確実に緩和し、一方、端当ての可能性の低い車速領域では操舵補助力の不必要な低減を抑えて最大舵角近傍での操舵フィーリングの劣化を回避することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の第1および第2の実施形態について説明する。
<1. 第1の実施形態>
<1.1 全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の回転位置を示す舵角を検出する舵角センサ2と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させる電動モータ6と、その操舵補助力をステアリングシャフト102に伝達する減速ギヤ7と、車載バッテリ8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受け、舵角センサ2や、トルクセンサ3、車速センサ4からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。なお以下では、電動パワーステアリング装置の駆動源であるモータ6としてブラシ付きモータが使用されるものとして説明する。
このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、その操作による操舵トルクがトルクセンサ3によって検出されると共に舵角が舵角センサ2によって検出され、検出された操舵トルクおよび舵角と車速センサ4によって検出された車速とに基づいてECU5によりモータ6が駆動される。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速ギヤ7を介してステアリングシャフト102に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクとモータ6の発生する操舵補助力によるトルクとの和が、出力トルクとして、ステアリングシャフト102を介してラックピニオン機構104に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラックピニオン機構104によってラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
<1.2 制御装置の構成>
図2は、上記電動パワーステアリング装置における制御装置であるECU5の機能的構成を示すブロック図である。このECU5は、モータ制御部として機能するマイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、そのマイコン10から出力される指令値Dに応じたデューティ比のパルス幅変調信号(PWM信号)を生成するPWM信号生成回路18と、そのPWM信号のデューティ比に応じた電圧をモータ6に印加するモータ駆動回路20と、モータ6に流れる電流を検出する電流検出器19とから構成される。なお、マイコン10は、プログラム格納用および作業用のメモリの他、時間計測手段としてのタイマーを内蔵している。
マイコン10は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、目標電流設定部12と減算器14とフィードバック制御演算部(以下「FB制御演算部」と略記する)16とからなるモータ制御部として機能する。このモータ制御部において、目標電流設定部12は、トルクセンサ3から出力される操舵トルクの検出値(以下「操舵トルク検出値」という)T、舵角センサ2から出力される舵角の検出値(以下「舵角検出値」という)θ、および車速センサ4から出力される車速の検出値(以下「車速検出値」という)Vに基づき、モータ6に流すべき電流の目標値Itを決定する。減算器14は、この電流目標値Itと電流検出器19から出力されるモータ電流の検出値Isとの偏差(It−Is)を算出する。FB制御演算部16は、この偏差(It−Is)に基づく比例積分制御演算によって、PWM信号生成回路18に与えるべきフィードバック制御のための上記指令値Dを生成する。
PWM信号生成回路18は、この指令値Dに応じたデューティ比のパルス信号、すなわち指令値Dに応じてパルス幅の変化するPWM信号を生成する。モータ駆動回路20は、スイッチング素子としての複数のパワートランジスタを用いて構成されており、それらのパワートランジスタをPWM信号によってオン/オフさせることにより、そのPWM信号のパルス幅(デューティ比)に応じた電圧をモータ6に印加する。モータ6は、その電圧印加によって流れる電流に応じた大きさおよび方向のトルクを発生する。
<1.3 目標電流設定部の構成>
図3は、本実施形態における目標電流設定部12の構成を示すブロック図である。この目標電流設定部12は、マイコン10が上記所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現され、アシスト電流演算部121と、角度ゲイン目標値演算部123と、角度ゲイン演算部125と、位置制御演算部127と、加算器129と、乗算器130とを備えている。アシスト電流演算部121には操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vが入力され、角度ゲイン目標値演算部123には車速検出値Vが入力され、角度ゲイン演算部125および位置制御演算部127には舵角検出値θが入力される。
このような目標電流設定部12において、アシスト電流演算部121は、操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vに基づき、上記電流目標値Itを決定するための基礎となるべきアシスト電流値Ia、すなわちハンドル操作を容易にする操舵補助力を発生させるためにモータ6に流すべき電流の値を生成する。具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモータ6に供給すべきアシスト電流の値と操舵トルクの値との関係を車速に応じて示すマップ(「アシストマップ」と呼ばれる)がアシスト電流演算部121内に予め保持されており、アシスト電流演算部121は、このアシストマップを参照して、上記操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vに対応するアシスト電流の値を求め、これをアシスト電流値Iaとして出力する。このアシストマップは、車速が小さいほど、また操舵トルクが大きいほどアシスト電流値Iaを大きくするように設定されている。これにより、ハンドル100が重いときほど操舵補助力が大きくなり、ハンドル操作が容易になる。
乗算器130は、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく最大舵角近傍において操舵補助力を低減するために、アシスト電流値Iaに後述のアシストゲインGを乗算することにより電流目標値It=G×Iaを算出する(ここで0<G≦1)。このアシストゲインGは、角度ゲイン演算部125によって決定される角度ゲインG1に基づき算出される(ここで0<G1≦1)。
角度ゲイン演算部125は、角度ゲインG1と舵角検出値θとの関係を示すマップとして図5に示すような角度ゲインマップを保持しており、この角度ゲインマップを参照して、舵角センサ2からの舵角検出値θに対応する角度ゲインG1を決定し出力する。この角度ゲインマップは、ハンドル100が最大舵角近傍以外の回転位置にあるときには角度ゲインG1は“1”であるが、ハンドル100が中立位置(θ=0の位置)から最大舵角θmax(ここでは627度)に向かう方向に操作されて、最大舵角近傍において予め定められた低減開始舵角θ1(ここでは577度)を超えると、角度ゲインG1が“1”から舵角検出値θに応じて低下するように設定されている。そして、ハンドル100が最大舵角θmaxの位置にあるときの角度ゲインG1(以下、このときの角度ゲインを「角度ゲイン目標値」といい、記号“Gv”で示すものとする)は、角度ゲイン目標値演算部123によって決定される。なお、図5は、右方向操舵の場合における角度ゲインG1と舵角検出値θとの関係を示しているが、左方向操舵の場合もθの正負の相違を除けば実質的に同様であるのでその説明を省略する(この点は、以下で言及する図面についても同様である)。
角度ゲイン目標値演算部123は、上記角度ゲイン目標値Gvと車速検出値Vとの関係を示すマップとして図6に示すような角度ゲイン目標値マップを保持しており、この角度ゲイン目標値マップを参照して、車速センサ4からの車速検出値Vに対応する角度ゲイン目標値Gvを決定し出力する。この角度ゲイン目標値マップは、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和する必要のある1〜10[km/h]の車速範囲で角度ゲイン目標値Gvが小さくなり、その車速範囲を越える中高速の範囲では角度ゲイン目標値Gvが車速に応じて大きくなるように設定されている。
位置制御演算部127は、舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1を超えた時点からの経過時間tの関数として予め定められた舵角目標値θtを保持しており(この舵角目標値θtが時間の関数であることを明示する場合には「舵角目標値関数」と呼び、記号“θt(t)”で表すものとする)、舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1を超えているときに舵角検出値θが舵角目標値θtに追従するように上記アシストゲインGを修正するための位置制御ゲインG2を決定し出力する。図7は、上記経過時間tの関数としての舵角目標値関数θt(t)の一例を示している。この例では、舵角目標値関数θt(t)は、舵角検出値θが低減開始舵角θ1=577度を超えると、時間tの経過に従って最大舵角θmax=627度に次第に近づく時間の関数として設定されており、舵角検出値θが低減開始舵角θ1を超えてから0.2秒経過すると最大舵角θmaxに達するように設定されている。なお本明細書では、「舵角目標値θt」は所定の時点での舵角目標値関数θt(t)の値(関数値)をも示すものとする。
図4は、上記位置制御演算部127をソフトウェア的に実現するためにマイコン10が実行する位置制御処理の手順を示すフローチャートである。イグニションスイッチ9がオンされると、マイコン10は、この手順に従って以下のように動作する。
まず、位置制御ゲインG2を“0”に初期化し(ステップS10)、舵角検出値θが低減開始舵角θ1を超えた時点からの経過時間tを計測するためのフラグflgを“0”にリセットする(ステップS11)。次に、舵角センサ2から舵角検出値θを取得し(ステップS12)、操舵操作の操作量すなわち舵角検出値の絶対値|θ|(以下、この絶対値|θ|を「操舵角度」という)が低減開始舵角θ1よりも大きいか否かを判定する(ステップS14)。この低減開始舵角θ1は、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく最大舵角近傍に設定される正の舵角値であって、ハンドル100が中立位置から最大舵角位置に向かって操作されているときに操舵補助力低減のための処理が開始される舵角である。既述のように本実施形態では、低減開始舵角θ1を577度としているが(図5および図7参照)、この値に限定されるものではなく、最大舵角θmaxが与えられたときに、その最大舵角θmaxの近傍での操舵補助力の低減によって端当て時の衝撃を十分に緩和できるように低減開始舵角θ1を決めればよい。
ステップS14での判定の結果、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1以下である場合には(ステップS14:No)、ステップS10へ戻り、以降、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えるまで、ステップS10〜S14を繰り返し実行する。この間に、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えると(ステップS14:Yes)、ステップS16へ進む。
ステップS16では、フラグflgがリセットされているか否か、すなわちflg=0か否かを判定する。その結果、フラグflgがリセットされていれば(ステップS16:Yes)、マイコン10に内蔵されたタイマーをスタートさせ(ステップS18)、当該フラグflgを“1”にセットし(ステップS20)、その後、ステップS22へ進む。これにより、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えた時点からの経過時間tがタイマーから取得できるようになる。一方、ステップS16での判定の結果、フラグflgがリセットされていない場合には(ステップS16:No)、タイマーを操作することなく、そのままステップS22へ進む。
ステップS22では、タイマーから経過時間tを取得し、その経過時間tにおける舵角目標値関数θt(t)の値を舵角目標値θtとして算出する。図7に示す例では、タイマーから取得される経過時間tがtpであるとき、θp=θt(tp)が舵角目標値θtとして算出される。
次に、このようにして得られた舵角目標値θtに基づき、次式により、位置制御ゲインG2を算出する(ステップS24)。
G2=(θt−|θ|)×a …(1)
ここで、aは、ハンドル操作における端当て時の衝撃が十分に緩和されるように、位置制御ゲインG2と舵角目標値関数θt(t)との関係を適切に設定すべく、実験やシミュレーション等に基づき決定される定数である。
上記のようにして位置制御ゲインG2が算出されると、ステップS12へ戻り、以降、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えている間、すなわち、操舵角度|θ|がθ1<|θ|≦θmaxの範囲(以下「最大舵角近傍領域」という)にある間は、ステップS12〜S24を繰り返し実行する。この間において、フラグflgは“1”であってステップS18およびS20は実行されないので、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えた時点からの経過時間tに対応する舵角目標値θtに基づき、上記式(1)により位置制御ゲインG2が順次算出されていく。なお、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えて最大舵角近傍領域に入った後、ハンドル100が中立位置の方向に操作されて操舵角度|θ|が最大舵角近傍領域から外れた場合には、位置制御ゲインG2が“0”に初期化されると共にフラグflgがリセットされる(ステップS10、S11)。したがって、その後、再び操舵角度|θ|が最大舵角近傍領域に入った場合には、ステップS18およびS20が実行されるので、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を再び超えた時点からの経過時間tがタイマーによって計測され、その経過時間tに対応する舵角目標値θtに基づき位置制御ゲインG2が算出される。
上記のような位置制御処理におけるステップS10およびS24で算出される位置制御ゲインG2は、図3に示すように、位置制御演算部127から出力されて加算器129に入力される。また、角度ゲイン演算部125から出力される角度ゲインG1も加算器129に入力される。そして加算器129は、角度ゲインG1に位置制御ゲインG2を加算し、その加算結果G1+G2をアシストゲインGとして出力する。既述のように、このアシストゲインGは乗算器130に入力され、乗算器130は、これをアシスト電流値Iaに乗算し、その乗算結果G×Iaを電流目標値Itとして出力する。
このようにして得られた電流目標値Itは目標電流設定部12から出力され、既述のように、この電流目標値Itの電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる(図2参照)。
<1.4 操舵補助力低減のための動作>
アシスト電流演算部121から出力されるアシスト電流値Iaは、ハンドル操作を容易にするための操舵補助力としてモータ6が発生すべきアシストトルクに対応する電流値であり、モータ6に流すべき電流の値としての電流目標値Itは、図3に示すようにアシスト電流値IaにアシストゲインGを乗算することにより得られる。操舵角度|θ|が最大舵角近傍領域から外れているとき(|θ|≦θ1のとき)には、図5に示すように角度ゲインG1は“1”であり、図4のステップS10〜S14より位置制御ゲインG2は“0”であるので、このアシストゲインG=G1+G2は“1”となり、ハンドル操作を容易にするための操舵補助力に対応するアシスト電流値Iaがそのまま電流目標値Itとなる。これに対し、ハンドル100が最大舵角位置に向かう方向に操作されて操舵角度|θ|が最大舵角近傍領域(|θ|>θ1の領域)に入ると、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、端当て時の衝撃を緩和すべく、操舵補助力を低減するための動作を開始する。以下、このときの動作について説明する。
操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えて最大舵角近傍領域に入り、更にハンドル100が最大舵角位置の方向に操作されると、図5に示すように、角度ゲインG1は、操舵角度|θ|に応じて低下し、操舵角度|θ|が最大舵角θmaxに達すると角度ゲイン目標値Gvとなる。この角度ゲイン目標値Gvは、図6に示すように車速検出値Vに依存し、端当ての生じる可能性の高い車速領域(1〜10[km/h])では、操舵補助力の低減量を大きくすべく、角度ゲイン目標値Gvは小さな値となり、端当ての生じる可能性の低い車速領域である中高速領域では、操舵補助力の低減量を小さくすべく、角度ゲイン目標値Gvは大きな値となる。
また、操舵角度|θ|が最大舵角近傍領域にあるとき(|θ|>θ1のとき)、図7に示す舵角目標値θtに基づき、上記式(1)すなわちG2=(θt−|θ|)×aより位置制御ゲインG2が算出される。そして、アシスト電流値Iaに乗じるべきアシストゲインGは、図3に示すように、この位置制御ゲインG2を上記角度ゲインG1に加算することにより算出される。したがって、図7と上記式(1)からわかるように、ハンドル100による操舵速度が高いために或る時点t=tpにおいて操舵角度|θ|が舵角目標値θt=θpよりも大きい場合には(以下、このときの操舵角速度ω=dθ/dtをωhとする)、位置制御ゲインG2は、負値となって、アシストゲインGによるアシスト電流値Iaの低減量(操舵補助力の低減量)を大きくする方向に作用する。一方、ハンドル100による操舵速度が低いために或る時点t=tpにおいて操舵角度|θ|が舵角目標値θt=θpよりも小さい場合には(以下、このときの操舵角速度ω=dθ/dtをωlとする)、位置制御ゲインG2は、正値となって、アシストゲインGによるアシスト電流値Iaの低減量(操舵補助力の低減量)を小さくする方向に作用する(図7参照)。そして、いずれの場合も、位置制御ゲインG2は、舵角目標値と操舵角度との差θt−|θ|=Δθ1またはΔθ2に比例する。
このようにして位置制御ゲインG2により、操舵角度|θ|が舵角目標値θtに追従するようにアシストゲインGが調整される。その結果、最大舵角近傍領域(θ1<|θ|≦θmaxの領域)において、アシストゲインGは、図8に示すように、操舵角度|θ|が最大舵角θmax=627[deg]に近づくに従って低下するが、その低下の仕方は操舵速度によって異なる。すなわち、ハンドル100が素早く操作されて操舵角速度ω=dθ/dtが上記ωhとなる場合には、図8に示す下に凸の曲線Chに従ってアシストゲインGが低下し、ハンドル100がゆっくりと操作されて操舵角速度ω=dθ/dtが上記ωlとなる場合には、図8に示す上に凸の曲線Clに従ってアシストゲインGが低下し、時間の関数として予め定められた舵角目標値θtに操舵角度|θ|が一致するようにハンドル100が操作される場合には、図8に示す直線Cmに従ってアシストゲインGが低下する。
なお、以上の説明からわかるように本実施形態では、図3に示す目標電流設定部12において、角度ゲイン目標値演算部123と角度ゲイン演算部125と位置制御演算部127と加算器129と乗算器130とにより、最大舵角近傍領域において操舵補助力を変更するための操舵補助力変更手段が実現されている。そして、この操舵補助力変更手段の構成要素のうち、角度ゲイン目標値演算部123と角度ゲイン演算部125とにより、最大舵角近傍領域において操舵補助力を低減する低減手段が実現され、位置制御演算部127により、最大舵角近傍領域において操舵角度|θ|が舵角目標値θtに追従するように当該低減手段による操舵補助力の低減量を増減させる増減手段が実現されている。また、角度ゲイン目標値演算部123により、角度ゲイン目標値Gvを車速検出値Vに応じて変更することで低減手段による操舵補助力の低減量を車速に応じて修正する修正手段が実現されている。
<1.5 効果>
上記実施形態によれば、ハンドル100が中立位置から最大舵角位置に向かって操作されて最大舵角近傍領域(|θ|>θ1の領域)に入ると、操舵角度|θ|に応じて角度ゲインG1が図5に示すように低下することにより操舵補助力が低減される。そして、この操舵補助力の低減動作において、図7に示すように最大舵角近傍領域に入った時点からの経過時間に応じて値の決まる舵角目標値θtに基づき図4のステップS24で算出される位置制御ゲインG2により、操舵角度|θ|が舵角目標値θtに追従するようにアシストゲインGが調整され、それに応じて操舵補助力の低減量も増減される(図3参照)。これにより、ハンドル操作における端当て時の衝撃が十分に緩和されるように端当て直前の操舵速度を低下させることができると共に、時間の関数としての舵角目標値θtを適切に設定することにより、低減開始舵角θ1近傍での操舵状態に拘わらず確実に端当て時の衝撃を緩和することができる。
例えば、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超える時点の操舵速度が大きく、その時点以降もしばらくは大きな操舵速度でハンドル100が操作された場合(ω=ωhで|θ|>θtの場合)には、舵角目標値と操舵角度との差θt−|θ|に応じて位置制御ゲインG2が小さくなることにより(負値で絶対値が大きくなることにより)、位置制御ゲインG2に基づく操舵補助力の低減量が時間の経過に従って大きくなる(図7参照)。したがって、この場合においても、端当て直前の操舵速度が十分に小さくなるので、端当て時の衝撃を十分に緩和することができる。なお、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超える時点の操舵速度が小さく、その時点以降もしばらくは小さな操舵速度でハンドル100が操作された場合(ω=ωlで|θ|<θtの場合)には、舵角目標値と操舵角度との差θt−|θ|に応じて位置制御ゲインG2が増大することにより、操舵補助力の低減が抑制される(図7参照)。これにより、端当てが生じても衝撃が十分に小さい操舵状態の場合には、操舵補助力の不必要な低減を抑えることができる。
また、上記実施形態によれば、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えて最大舵角θmaxに向かう場合には、図8に示すようにアシストゲインGは角度ゲイン目標値Gvに向かって低下するが、この角度ゲイン目標値Gvは、図6に示すように車速検出値Vに依存し、端当ての生じる可能性の高い車速領域では、角度ゲイン目標値Gvは小さな値となり、端当ての生じる可能性の低い車速領域では、角度ゲイン目標値Gvは大きな値となる。これにより、端当ての可能性の高い車速領域では操舵補助力を十分に低減して端当て時の衝撃を確実に緩和すると共に、端当ての可能性の低い車速領域では操舵補助力の不必要な低減を抑えて最大舵角近傍領域での操舵フィーリングの劣化を回避することができる。
<1.6 変形例>
上記実施形態では、最大舵角近傍領域(|θ|>θ1の領域)において角度ゲインG1を操舵角度|θ|に応じて低下させることで(図5)操舵補助力が低減され、操舵角度|θ|が舵角目標値θtに追従するように舵角目標値θtと操舵角度|θ|との差に応じて位置制御ゲインG2が算出されることで(図4のステップS24、図7)操舵補助力の低減量が調整される。しかし、最大舵角近傍領域において操舵角度|θ|が舵角目標値θtに追従するような構成であれば他の構成であっても、舵角目標値θtを適切に設定することにより、操舵補助力の低減によって端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和することができる。なお、時間の関数としての舵角目標値θtすなわち舵角目標値関数θt(t)は、図7に示した関数に限定されず、端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和できるように端当て直前の操舵速度を小さくするような関数であればよい。
また、上記実施形態では、電動パワーステアリング装置の駆動源であるモータ6としてブラシ付きモータが使用されているが、これに限定されるものではなく、ブラシレスモータが駆動源として使用されている場合にも本発明の適用が可能である。
なお、上記実施形態では、図6に示すように角度ゲイン目標値Gvを車速に応じて変更しているが、角度ゲイン目標値Gvを一定値としても、端当て時の衝撃の確実かつ十分な緩和という点については上記実施形態と同様の効果が得られる。
<2. 第2の実施形態>
<2.1 全体構成等>
本発明の第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の全体構成は、図1に示す第1の実施形態とほぼ同様であるので詳しい説明は省略するが、第2の実施形態では新たに操舵角速度センサ(不図示)が設けられる点が異なる。この操舵角速度センサは、運転者によるハンドル100の回転角速度を示す操舵角速度を検出する。なお、この操舵角速度センサに代えて、舵角センサ2により検出される舵角を時間微分する微分器が設けられ、舵角を時間微分することにより得られる操舵角速度が使用される構成であってもよい。また、第2の実施形態に示す制御装置であるECU5の構成も、目標電流設定部の構成を除き、図2に示す第1の実施形態における制御装置の構成と同様であるため、説明を省略する。このように第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、目標電流設定部の構成が第1の実施形態とは異なる。以下、この目標電流設定部の構成および動作につき詳しく説明する。
<2.2 目標電流設定部の構成>
図9は、本実施形態における目標電流設定部22の構成を示すブロック図である。この目標電流設定部22は、第1の実施形態における目標電流設定部12と同様に、マイコン10が上記所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現され、アシスト電流演算部121と、角度ゲイン目標値演算部123と、角度ゲイン演算部125と、加算器129と、乗算器130とを備えている。これらの構成要素は、第1の実施形態における目標電流設定部12と同様の動作を行うので説明は省略する。さらに目標電流設定部22は、第1の実施形態における位置制御演算部127に代えて、これと異なる動作を行う位置制御演算部227を備え、また新たに車速ゲイン演算部228を備える。
角度ゲイン演算部125は、角度ゲインG1と舵角検出値θとの関係を示すマップとして図5に示すような角度ゲインマップを保持しているが、この第2の実施形態では第1の実施形態とは異なる数値を使用しており、具体的には最大舵角θmaxは630度であり、低減開始舵角θ1は580度であるものとする。
角度ゲイン目標値演算部123は、上記角度ゲイン目標値Gvと車速検出値Vとの関係を示すマップとして図6に示すような角度ゲイン目標値マップを保持しているが、この第2の実施形態では第1の実施形態とは異なる値を使用しており、具体的には0〜1[km/h]の車速範囲で角度ゲイン目標値Gvが0.45から0.25へ小さくなり、1〜20[km/h]の車速範囲で角度ゲイン目標値Gvが0.25であり、その車速範囲を越える20〜40[km/h]の車速の範囲では角度ゲイン目標値Gvが車速に応じて0.25から1.0へ大きくなるように設定されている。
車速ゲイン演算部228は、車速ゲインGsと車速検出値Vとの関係を示すマップとして図10に示すような車速ゲインマップを保持しており、この車速ゲインマップを参照して、車速センサ4からの車速検出値Vに対応する車速ゲインGsを決定し出力する。この車速ゲインマップは、0〜20[km/h]の車速範囲で車速ゲインが1.0であり、その車速範囲を越える20〜40[km/h]の車速の範囲では車速ゲインGsが車速に応じて1.0から0へ小さくなるように設定されている。なお、この車速ゲイン演算部228は、第1の実施形態において同様に備えられていてもよい。
位置制御演算部227は、舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度センサから出力される操舵角速度の検出値(以下「操舵角速度検出値」という)ωが所定の閾値、ここでは端当て時の衝撃を十分に緩和できる操舵角速度である200[deg/sec]以上となる時点からの経過時間tの関数として予め定められた舵角目標値θtを保持している。ここで、この関数はθt=200t+αである。このαは経過時間tが0となる時点毎、すなわち舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上となる時点毎に設定される値であって、当該時点(t=0)における舵角検出値θに相当する値が設定される。位置制御演算部227は、操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上であって、かつ舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1を超えるときには、舵角検出値θが舵角目標値θtに追従するように上記アシストゲインGを修正するための位置制御ゲインG2を決定し出力することを開始する。なお、この位置制御ゲインG2には車速ゲイン演算部228から出力される車速ゲインGsが乗算されている。また、一旦舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上となった後に舵角検出値θが舵角目標値θt以下となった場合、または未だ舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1以下であるか、または操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]未満であるときには、舵角目標値θtを舵角検出値θとし(θt=θ)上記アシストゲインGを修正しない位置制御ゲインG2(=0)を出力する。なお、これらの詳しい処理内容については後述する。
例えば、図7を参照しつつ図中の各数値を変更し、θt=200t+580である舵角目標値関数θt(t)について説明すると、この舵角目標値関数θt(t)は、舵角検出値θが低減開始舵角θ1=580度以上となると、時間tの経過に従って最大舵角θmax=630度に次第に近づく時間の関数として設定されており、舵角検出値θが低減開始舵角θ1以上となってから0.25秒経過すると最大舵角θmaxに達するように設定される。
ここで説明の便宜上、本実施形態において上記舵角検出値θは正の値であるものとし、舵角検出値θは操舵角速度検出値ωが正の値であるときに最大舵角θmaxに近づくものとする。なお、上記舵角検出値θが負の値であるとき操舵角速度検出値ωが負の値であれば上記舵角検出値θは最大舵角θmax(=−630)に近づくので、舵角目標値θtを示す関数はθt=−200t−αであり、位置制御演算部227は、操舵角速度検出値ωが−200[deg/sec]以下であって、かつ舵角検出値θが上記低減開始舵角θ1(=−580)を下回るときには、舵角検出値θが舵角目標値θtに追従するように上記アシストゲインGを修正するための位置制御ゲインG2を決定し出力する。
次に、本実施形態における位置制御演算部227の処理手順について説明する。図11は、この位置制御演算部127をソフトウェア的に実現するためにマイコン10が実行する位置制御処理の手順を示すフローチャートである。イグニションスイッチ9がオンされると、マイコン10は、この手順に従って以下のように動作する。
まず、舵角センサ2から舵角検出値θを取得し、また操舵角速度センサから操舵角速度検出値ωを取得する(ステップS50)。次に、ステップS50において取得された舵角検出値θを舵角目標値θtに代入する(ステップS52)。
続いて、操舵角度θ(前述のように本実施形態ではθ>0)が低減開始舵角θ1よりも大きく、かつ操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上である、という条件を満たすか否かを判定する。すなわち、ここではθ>θ1およびω≧200の2つの条件式を同時に満たすか否かを判定する(ステップS54)。
なお、既述のように本実施形態では、低減開始舵角θ1を580度としているが、この値に限定されるものではないことは第1の実施形態における説明と同様である。また、操舵角速度ωと比較される値は200[deg/sec]としているが、端当て時の衝撃を十分に緩和できる操舵角速度に相当する値であれば、この値も同様に限定されるものではない。
ステップS54での判定の結果、操舵角度θが低減開始舵角θ1以下であるか、または操舵角速度ωが200[deg/sec]未満である場合(ステップS54:No)には、ステップS56〜S62の処理を省略してステップS64へ進む。また、上記判定の結果、操舵角度θが低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度ωが200[deg/sec]以上である場合(ステップS54:Yes)には、続くステップS56へ進む。
ステップS56では、マイコン10に内蔵されたタイマーをスタートさせる。次に、αに舵角検出値θを代入し(ステップS58)、続くステップS60へ進む。これにより、操舵角度θが低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度ωが200[deg/sec]以上となった時点からの経過時間tがタイマーから取得できるようになる。
ステップS60では、タイマーから経過時間tを取得し、その経過時間tにおける舵角目標値関数θt(t)=200t+αの値を舵角目標値θtとして算出する。次に、舵角センサ2から最新の舵角検出値θを取得する(ステップS62)。なお、操舵角速度ωが大きい(200[deg/sec]以上である)ことから、このステップS62において取得される最新の舵角検出値θは、実際にはステップS50において取得される少し前の舵角検出値θよりも若干大きな値となる。
続いて、このようにして得られた舵角目標値θtに基づき次式(2)により得られる位置制御ゲインG2を算出する(ステップS64)。
G2=(θt−θ)×a×Gs …(2)
続いて、操舵角度θが舵角目標値θtよりも大きいか否かを判定する(ステップS66)。この判定の結果、操舵角度θが舵角目標値θtよりも大きい場合(ステップS66:Yes)には、ステップS60へ戻り、操舵角度θが舵角目標値θt以下になるまでステップS60〜S66の処理を繰り返す(S66→S60→S62→S64→S66)。また、判定の結果、操舵角度θが舵角目標値θt以下である場合(ステップS66:No)には、最初のステップS50へ戻り、上記処理が繰り返される(S66→S50→S52→…→S64→S66)。
上記のように、操舵角度θが低減開始舵角θ1以下であるか、または操舵角速度ωが200[deg/sec]未満である間は、ステップS64において位置制御ゲインG2には0が代入され(θt−θ=0)、操舵角度θが低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度ωが200[deg/sec]以上になると、ステップS60〜S66が繰り返し実行される。この間において、操舵角度θが低減開始舵角θ1を超えかつ操舵角速度ωが200[deg/sec]以上となった時点からの経過時間tに対応する舵角目標値θtに基づき、上記式(2)により位置制御ゲインG2が順次算出されていく。その後、操舵角速度ωが200[deg/sec]より減少して操舵角度θの変化量が小さくなると、或る時点で操舵角度θが舵角目標値θt以下となる。その場合には、舵角目標値θtに現在の舵角検出値θが代入されるため(ステップS52)、ステップS64において再び位置制御ゲインG2は0となる。
上記のような位置制御処理におけるステップS64で算出される位置制御ゲインG2は、図9に示すように、位置制御演算部227から出力されて加算器129に入力される。また、角度ゲイン演算部125から出力される角度ゲインG1も加算器129に入力される。そして加算器129は、角度ゲインG1に位置制御ゲインG2を加算し、その加算結果G1+G2をアシストゲインGとして出力する。既述のように、このアシストゲインGは乗算器130に入力され、乗算器130は、これをアシスト電流値Iaに乗算し、その乗算結果G×Iaを電流目標値Itとして出力する。
このようにして得られた電流目標値Itは目標電流設定部22から出力され、既述のように、この電流目標値Itの電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる(図2参照)。
<2.3 操舵補助力低減のための動作>
アシスト電流演算部121から出力されるアシスト電流値Iaはアシストトルクに対応する電流値であり、電流目標値Itは、図9に示すようにアシスト電流値IaにアシストゲインGを乗算することにより得られる。ここで、第1の実施形態の場合と同様、操舵角度θが最大舵角近傍領域から外れているとき(θ≦θ1のとき)には、図5に示すように角度ゲインG1は“1”であり、図4のステップS10〜S14より位置制御ゲインG2は“0”であるので、このアシストゲインG=G1+G2は“1”となり、ハンドル操作を容易にするための操舵補助力に対応するアシスト電流値Iaがそのまま電流目標値Itとなる。
また、本実施形態では第1の実施形態の場合とは異なり、操舵角度θが最大舵角近傍領域(θ>θ1の領域)に入っていても、操舵角速度ωが200[deg/sec]未満である間は、ステップS50、S52、S64より位置制御ゲインG2は“0”である。したがって、操舵角度θが最大舵角近傍領域に入っている状態で、運転者がハンドル100の最大舵角位置に向かう方向への急激な操作を停止しまたは緩慢な操作に変更し、もしくは最大舵角位置に向かう方向とは逆の方向への操作を行ったとき、すなわち操舵角速度ωが200[deg/sec]未満となったときには、端当て時の衝撃を緩和する必要性が小さくなるので、舵角検出値θが舵角目標値θt以下となった場合に位置制御処理による操舵補助力の低減動作を停止する。なお、角度ゲイン目標値演算部123および角度ゲイン演算部125の動作は第1の実施形態と同様であり、角度ゲインG1に基づく操舵補助力の低減動作については前述したとおりである。
これに対し、操舵角度θが最大舵角近傍領域(θ>θ1の領域)に入っておりかつ操舵角速度ωが200[deg/sec]以上であるとき、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置は、端当て時の衝撃を緩和すべく、位置制御処理に基づく操舵補助力を低減するための動作を開始する。以下、このような動作の開始および停止について図12を参照して説明する。
図12は、運転者がハンドル100を様々に操作したときの舵角目標値θtの時間的変化を例示する図である。なお、図中の経過時間teは、最初に舵角検出値θが低減開始舵角θ1(=580)を超えた時点(以下「最初の時点」という)からの経過時間を示すものとし、図4に示す経過時間tとは異なるものとする。
図12に示される最初の時点からt1(=0.125)秒が経過するまで、運転者は操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上となる角速度でハンドル100を急激に操作している。この期間では、舵角目標値θtが同一時刻における操舵角度θよりも小さく設定されるため、位置制御処理に基づき操舵補助力が低減される。その後、経過時間がt1秒から0.25秒まで、運転者は操舵角度θを一定に保つ操作、すなわちハンドル100の操舵操作を停止しているが、最初の時点からt2(=0.175)秒後に、操舵角度θが舵角目標値θtに一致しているので、この時点以降では位置制御ゲインG2は“0”となり、位置制御処理により操舵補助力が低減されることはない。さらにその後、経過時間が0.25秒からt3(=0.30)秒まで、再び運転者は操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上となる角速度でハンドル100を急激に操作している。この期間では、最初の時点からt1秒が経過するまでの期間と同様、位置制御処理に基づき操舵補助力が低減される。このように運転者がハンドル100を急激に操作した後、いったん操作を停止し、さらに急激に操作した場合、本実施形態によれば操舵角度θが最大舵角近傍領域(θ>θ1の領域)に入っている途中でも必要に応じて位置制御処理に基づき操舵補助力が低減されることのない期間を含むことができ、また確実に端当て時の衝撃を緩和することができる。
また最初の時点からt4(=0.375)秒が経過した時点で、運転者は最大舵角位置に向かう方向とは逆の方向へハンドル100を操作し始め、経過時間がt5(=0.45)秒から0.50秒までの期間ではハンドル100の操舵操作を停止している。その後、経過時間が0.50秒からt6(=0.575)秒までの期間では運転者は操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上となる角速度でハンドル100を急激に操作しており、この期間では、上述のように位置制御処理に基づき操舵補助力が低減される。このように操舵角度θが最大舵角近傍領域(θ>θ1の領域)に入っているときに運転者がハンドル100を最大舵角位置に向かう方向とは逆の方向へ操作した後、いったん操作を停止し、さらに最大舵角位置に向かう方向へ急激に操作した場合にも、本実施形態によれば必要に応じて位置制御処理により操舵補助力が低減されることのない期間を含むことができ、また確実に端当て時の衝撃を緩和することができる。
また経過時間が0.75秒から1.00秒までの期間では、運転者は操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]未満となる角速度でハンドル100を緩慢に操作しており、この期間では位置制御ゲインG2は“0”となり、位置制御処理により操舵補助力が低減されることはない。その後、経過時間が1.00秒の時点から、運転者は操舵角速度検出値ωが200[deg/sec]以上となる角速度でハンドル100を急激に操作しており、この期間では、上述のように位置制御処理に基づき操舵補助力が低減される。このように操舵角度θが最大舵角近傍領域(θ>θ1の領域)に入っているときに運転者がハンドル100を緩慢に操作した後、急激に操作した場合にも、本実施形態によれば必要に応じて位置制御処理により操舵補助力が低減されることのない期間を含むことができ、また確実に端当て時の衝撃を緩和することができる。
なお、本実施形態では第1の実施形態と同様、図9に示す目標電流設定部22において、角度ゲイン目標値演算部123と角度ゲイン演算部125と位置制御演算部227と車速ゲイン演算部228と加算器129と乗算器130とにより、最大舵角近傍領域において操舵補助力を変更するための操舵補助力変更手段が実現されている。そして、この操舵補助力変更手段の構成要素のうち、角度ゲイン目標値演算部123と角度ゲイン演算部125とにより、最大舵角近傍領域において操舵補助力を低減する低減手段が実現され、車速ゲイン演算部228と位置制御演算部227とにより、最大舵角近傍領域において操舵角速度ωが200[deg/sec]以上であるとき、操舵角度θが舵角目標値θtに追従するように当該低減手段による操舵補助力の低減量を増減させる増減手段が実現されている。また、角度ゲイン目標値演算部123により、角度ゲイン目標値Gvを車速検出値Vに応じて変更することで低減手段による操舵補助力の低減量を車速に応じて修正する修正手段が実現されている。
<2.4 効果>
上記実施形態によれば、ハンドル100が中立位置から最大舵角位置に向かって操作されて最大舵角近傍領域(θ>θ1の領域)に入ると、第1の実施形態と同様に操舵角度θに応じて角度ゲインG1が図5に示すように低下する。そして、最大舵角近傍領域に入りかつ操舵角速度ωが200[deg/sec]以上となった時点からの経過時間に応じて値の決まる舵角目標値θtに基づき図11のステップS64で算出される位置制御ゲインG2により、操舵角度θが舵角目標値θtに追従するようにアシストゲインGが調整され、それに応じて操舵補助力の低減量も増減される(図9参照)。これにより、ハンドル操作における端当て時の衝撃が十分に緩和されるように端当て直前の操舵速度を低下させることができると共に、最大舵角近傍領域において操舵角速度ωが200[deg/sec]未満であって操舵角度θが舵角目標値θtよりも大きいときには位置制御処理に基づき操舵補助力が低減されることはないので、必要に応じて位置制御処理により操舵補助力が低減されることのない期間を含みつつ、確実に端当て時の衝撃を緩和することができる。
また、上記実施形態によれば、第1の実施形態と同様、角度ゲイン目標値Gvは、図6に示すように車速検出値Vに依存するので、端当ての可能性の高い車速領域では操舵補助力を十分に低減して端当て時の衝撃を確実に緩和すると共に、端当ての可能性の低い車速領域では操舵補助力の不必要な低減を抑えて最大舵角近傍領域での操舵フィーリングの劣化を回避することができる。
<2.5 変形例>
上記実施形態では、第1の実施形態と同様、最大舵角近傍領域において操舵角速度ωが端当て時の衝撃を十分に緩和できる操舵角速度(ここでは200[deg/sec])以上であるときに操舵角度θが舵角目標値θtに追従するような構成であれば他の構成であっても、舵角目標値θtを適切に設定することにより、操舵補助力の低減によって端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和することができる。なお、時間の関数としての舵角目標値θtすなわち舵角目標値関数θt(t)は、端当て時の衝撃を確実かつ十分に緩和できるように端当て直前の操舵速度を小さくするような関数であればよい。
なお、上記実施形態では、第1の実施形態と同様、図6に示すように角度ゲイン目標値Gvを車速に応じて変更しているが、角度ゲイン目標値Gvを一定値としても、端当て時の衝撃の確実かつ十分な緩和という点については上記実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。 上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの機能的構成を示すブロック図である。 上記実施形態における目標電流設定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態における位置制御演算部を実現するためにマイコンによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態における角度ゲインマップ(角度ゲインと舵角検出値との関係)を示す特性図である。 上記実施形態における角度ゲイン目標値マップ(角度ゲイン目標値と車速検出値との関係)を示す特性図である。 上記実施形態において操舵角度が最大舵角近傍領域にある場合の時間の関数としての舵角目標値を示す図である。 上記実施形態におけるアシストゲインと舵角検出値との関係を示す特性図である。 本発明の第2の実施形態における目標電流設定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態における車速ゲインマップ(車速ゲインと車速検出値との関係)を示す特性図である。 上記実施形態における位置制御演算部を実現するためにマイコンによって実行される処理の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態において運転者がハンドルを様々に操作したときの舵角目標値の時間的変化を例示する図である。
符号の説明
2 …舵角センサ(操舵角度検出手段)
3 …トルクセンサ
4 …車速センサ(車速検出手段)
5 …電子制御ユニット(ECU)
6 …モータ
10 …マイクロコンピュータ(モータ制御部)
12 …目標電流設定部
14 …減算器
16 …フィードバック制御演算部(FB制御演算部)
18 …PWM信号生成回路
19 …電流検出器
20 …モータ駆動回路
121 …アシスト電流演算部
123 …角度ゲイン目標値演算部
125 …角度ゲイン演算部
127 …位置制御演算部
129 …加算器
130 …乗算器
227 …位置制御演算部
228 …車速ゲイン演算部
It …電流目標値
Is …電流検出値
Ia …アシスト電流値
Gv …角度ゲイン目標値
G1 …角度ゲイン
G2 …位置制御ゲイン
G …アシストゲイン
T …操舵トルク検出値
V …車速検出値
θ …舵角検出値
θ1 …低減開始舵角(所定舵角)
θt …舵角目標値

Claims (4)

  1. 車両操舵のための操作手段による操作に応じて電動モータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    前記操作手段による操作の量を示す操舵角度を検出する操舵角度検出手段と、
    前記操作手段による操作の最大量である最大舵角の近傍に設定された所定舵角を前記操舵角度が超えているときに、時間の経過に従って前記最大舵角に近づくように予め定められた時間の関数としての舵角目標値に前記操舵角度が追従するように前記操舵補助力を変更する操舵補助力変更手段と
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記操舵補助力変更手段は、
    前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに、前記操舵角度が前記最大舵角に近づくに従って前記操舵補助力が小さくなるように前記操舵補助力を低減させる低減手段と、
    前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに、前記操舵角度が前記舵角目標値に追従するように前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を増減させる増減手段と
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記操作手段による前記操作量の変化速度を示す操舵速度を検出する操舵速度検出手段を更に備え、
    前記操舵補助力変更手段は、
    前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに、前記操舵角度が前記最大舵角に近づくに従って前記操舵補助力が小さくなるように前記操舵補助力を低減させる低減手段と、
    前記操舵角度が前記所定舵角を超え、かつ前記操舵速度が前記所定値以上となったときには、前記操舵角度が前記舵角目標値に追従するように前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を増減させ、前記操舵速度が所定値未満であってかつ前記操舵角度が前記舵角目標値以下となったときには、前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を増減させない増減手段と
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記車両の走行速度である車速を検出する車速検出手段を更に備え、
    前記操舵補助力変更手段は、前記低減手段による前記操舵補助力の低減量を前記車速に応じて修正する修正手段を更に含むことを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
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