JP4464795B2 - 両開き扉付収納装置 - Google Patents

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Description

本発明は、両開き扉を備えたキャビネット、ロッカー、本箱、家具、電子機器の制御盤などの両開き扉付収納装置に関する。
例えば、オフィスなどの執務空間において使用されるキャビネットは、前面を大きく開くことができ、作業性の向上が期待できることから、両開き式の扉を用いた、いわゆる両開き扉付キャビネットとしたものが多い。
この両開き扉付のキャビネットは、内部に収納した物を外部の目から隠し、また内部を埃などから保護する目的で、通常は扉を閉じ、この閉じた状態を保持しておくラッチ機構と、該ラッチ機構に連動するラッチ解除操作用の操作部材を設けた構造が数多く知られている。
こうした両開き扉付収納装置では、左右1対の扉の一方の扉に、ラッチ機構とラッチ解除用の操作部材を設け、他方の扉に一方の扉の裏面に当接する当接部だけを設けて、両方の扉を閉じた状態で保持可能とした構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この構造では、ラッチ機構及び操作部材を一個設けるだけでよいが、扉の開操作を行うには、操作部材を設けた一方の扉を開けた後に、他方の扉を開けるという順序で行う必要がある。反対に、扉を閉じる場合には、他方の扉を閉じた後に、一方の扉を閉じるという順序になる。
これに対して、左右1対の扉の両方に、ラッチ機構およびラッチ解除用の操作部材を各々設けた構造も知られている(例えば、特許文献2参照)。この構造では、扉の開閉順序が発生することはなく、左右の各扉は他方の開閉状態に関係なく、開け閉めを自由に行うことができる。
実開平5−38237号公報 特開2000−73639号公報
しかし、特許文献1に記載されている構造では、上述したように、扉の開閉に順序の規制を受けるとともに、片側の扉にだけ操作部材が設けられているから、利用者の利き手の違い(右利き、左利き)によって操作性が変わる。すなわち、一般に、右利きの人は、荷物を左手で抱えて右手は自由に使えるようにし、左利きの人は、反対に荷物を右手で抱えて左手は自由に使えるようにしていることが多い。
したがって、操作部材が右側の扉に設けられている場合では、右利きの利用者は荷物を左手に抱えて、右手を操作部材の手掛部に添え、その手掛部を手前側に引いて、ラッチ機構のラッチを解除すると、右側の扉を開けることができる。続いて、反対の左側にある扉を開ける時には、左側の扉の背面に右手を添えて、手前側に引くと開けることができる。
これに対して、左利きの利用者は荷物を右手に抱え、左手を逆手にして操作部材の手掛部に添え、その手掛部を手前側に引いて、ラッチ機構のラッチを解除すると、右側の扉を開けることができる。続いて、反対の左側にある扉を開ける時には、同じく左手を逆手にして、左側の扉の背面に左手を添え、手前側に引くと開けることができる。しかし、右利きの利用者の場合に比べて、操作性が非常に悪くなる。
特許文献2に記載されている構造では、左右1対の扉の両方に、ラッチ機構およびラッチ解除用の操作部材を各々設けた構造であるから、扉の開閉順序は自由に行うことができる。しかし、片方の手だけで両方の扉の開閉操作を行う場合、利き手側の扉の操作は順手で行うことができるが、反対側の扉の操作は逆手での操作になり、操作性が悪いものになっていた。
本発明は、上述のような従来の課題を解決するためになされたものであって、利用者の利き手の違いや、空いている手の状況に関係なく、左右同一で良好な扉開閉操作性を実現できるようにした両開き扉付収納装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)筐体の前面開口部の両側部に、左右に並んで配置された1対の扉における外側の側部をそれぞれ枢着し、少なくともいずれか一方の扉の前面にラッチ解除操作用の手掛部を有する前部操作部材を設けるだけでなく、前記扉の背面または遊端面に開口するように設けた凹み部に、ラッチ解除操作用の手掛部を有する後部操作部材を設け、前記前部および後部のいずれの操作部材における手掛部を前方に引くことによってもラッチ解除可能とする
(2)上記(1)項において、筐体内の収容物により、手掛部が押動させられないように、少なくとも手掛部が扉の背面よりも前側に配置されるようにして、後部操作部材を設ける。
(3)上記(1)または(2)項において、後部操作部材の手掛部の一部が扉の内側の側端に露呈するようにして、後部操作部材を扉に設ける。
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、後部操作部材を、扉の上端部近傍若しくは下端部近傍に設ける。
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、前部または後部操作部材の手掛部を、上下方向に長いものとする。
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、少なくとも上下いずれかの端部に、筐体側の係合部に係合し得るラッチ爪を有し、中間部に回転部材が固着されたラッチ棒を、前記ラッチ爪が係合する方向に付勢しつつ、扉に回転可能に軸支するとともに、前記回転部材に前部および後部操作部材の一部を連係させ、該前部および後部操作部材を前記扉に回転可能に軸支して設ける。
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、中間部を扉に回転可能に取り付け、かつ一端側を回転部材に連係させ、かつ他端側の手掛部を前後に分岐し、この分岐した一方の手掛部を扉の背面に臨ませ、他方の手掛部を扉前面板に設けた手掛用開口部に臨ませることにより、前部操作部材における手掛部と、後部操作部材における手掛部とを一体化する。
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
(a)請求項1記載の発明によれば、一方の扉が開けられた状態で、他方の扉の背面に手を添えて後部操作部材を操作すると、背面側からラッチ解除操作を行うことができる。したがって、例えば利き手側の扉の開放は、その利き手側の扉の前面に設けられている前部操作部材に、手を順手の状態で手掛部に添えて操作をすると開けることができ、利き手と反対側の扉の開放は、扉の背面に設けられている後部操作部材に、同じ手を、同じ順手の状態で手掛部に添えて操作すると開けることができるから、左右いずれの扉を開放する場合でも順手での操作が可能になり、良好な操作性を実現することができる。
(b)請求項2記載の発明によれば、手掛部の全体を扉の背面よりも前面側に位置されるようにして設けているから、例えば地震時等に、筐体内の収納物が扉背面に当接したとしても、収納物が手掛部にぶつかって後部操作部材が回動することもない。したがって、扉の閉じ状態を確実に保持することができ、信頼性の向上が図られる。
(c)請求項3記載の発明によれば、一方の扉を開いたとき、他方の扉の背面側の後部操作部材の手掛部の一部が、他方の扉の側端から露呈するので、利用者は、扉背面側に設けられている後部操作部材の手掛部の位置を、目で見て簡単に知り、即座に操作へ移ることができ、良好な操作性を実現することができる。
(d)請求項4記載の発明によれば、扉の背面側におけるラッチ解除操作用の後部操作部材を、扉の上端部近傍若しくは下端部近傍に設けたことによって、筐体に対する利用者のアプローチ姿勢を変えずに、利用者が操作のし易い位置に設けられている後部操作部材を用いることにより、良好な操作性を実現することができる。
(e)請求項5記載の発明によれば、前部または後部操作部材の手掛部が上下方向に長いので、上下どのような位置においても、扉の開扉操作を行なうことができ、利用者の身長の相違、開扉等の姿勢等に左右されることなく、常に簡単に開扉操作をすることができる。
(f)請求項6記載の発明によれば、前部または後部操作部材を回転操作すると、この前部または後部操作部材の回転が回転部材を介してラッチ棒に伝わり、ラッチ棒の両端部に設けられているラッチ爪が筐体側の係合部から外れて、ラッチが簡単に解除されるから、良好な操作性を実現することができる。
(g)請求項記載の発明によれば、扉の背面側に設けられる後部操作部材と扉の前面側に設けられる前部操作部材とを単一のもので兼ねることができるから、部品点数の削減と構造の簡略化、および製造工数の削減が図れ、コストの低減に寄与する。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した両開き扉付収納装置の一例として示すキャビネットの外観斜視図である。
キャビネット(1)は、前面を開口した筐体であるキャビネット本体(2)を備えている。キャビネット本体(2)には、その前面開口部を閉じるようにして、左右1対の扉(3)(4)が取り付けられている。扉(3)(4)は、各扉(3)(4)における外側の側端部を、図示を省略した蝶番を介して、キャビネット本体(2)の前面開口部の両側部にそれぞれ回動可能に枢着されており、内側の側端部、すなわち自由端側の前面部に設けた操作装置(5)を操作することにより、前面手前側に両開き(「観音開き」と呼ばれることもある)することができる。
図2は、図1のII−II線に沿う横断面拡大図で、(a)〜(c)ではそれぞれ動作状態を変えて示している。図2に示すように、左右の各扉(3)(4)は、薄金属板によって扉前面板(6a)とその裏面に装着された扉背面板(6b)とにより中空状に形成されており、両扉(3)(4)の自由端側に寄った部位の内部には、上下端にわって延びるラッチ棒(7)が、水平回転自在に支持されている。なお、ラッチ棒(7)の水平断面形状は概略四角形である。
図3は図1のIII−III線に沿う横断面拡大図で、(a)(b)ではそれぞれ動作状態を変えて示している。
図3に示すように、両扉(3)(4)の自由端側に寄った部位の高さ方向中間位置には、ラッチ棒(7)を回転操作するための上記操作装置(5)を内蔵させている。さらに、各扉(3)(4)の自由端側の遊端面(6c)は、前後方向中間位置より後側の部分が、蝶番で取り付けられている他端側に向かって逃がされ、その遊端面(6c)の一部に、扉(3)(4)の高さ方向中間位置から上下方向の途中の位置まで連続した段差を設け、該段差による凹み部(6d)を形成している。その段差、すなわち凹み部(6d)は、各扉(3)(4)の上下端にわたって連続して形成してもよい。
なお、両扉(3)(4)にそれぞれ内蔵されたラッチ棒(7)および操作装置(5)の各構造は、左右対称に形成されていて、他の点における構造は同じである。したがって、同じ部材には同じ符号を付して重複説明は省略する。
ラッチ棒(7)の上下端には、図2に示すように、鉤状の爪部(8)を有するラッチ爪(9)が取り付けられている。ラッチ棒(7)の上下端におけるラッチ爪(9)とその周辺構造は、ほぼ上下対称形であるから、図2では上端側のラッチ爪(9)とその周辺構造だけを示し、下端側のラッチ爪(9)とその周辺構造は省略している。
そのラッチ棒(7)の上下端のラッチ爪(9)は、キャビネット本体(2)の上下のかまち(2a)に設けた係合孔(10)に係合される。すなわち、ラッチ爪(9)と係合孔(10)とは、各扉(3)(4)が閉じられたとき、各ラッチ爪(9)の爪部(8)がかまち(2a)の係合孔(10)に挿入される位置に設けられている。挿入後は、爪部(8)がかまち(2a)の背面側に係合して、各扉(3)(4)の開扉が阻止される。なお、ラッチ棒(7)と扉(3)(4)との間には、ラッチ爪(9)がかまち(2a)の係合孔(10)に係合する姿勢に付勢する付勢ばね(11)が設けられている。
図3に示すように、操作装置(5)は、把手カバー(12)と、回転部材(13)と、ラッチ解除用の前部操作部材(14)および後部操作部材(15)等により構成されている。
把手カバー(12)は、各扉(3)(4)の扉前面板(6a)の高さ方向中間位置に形成した前面側開口部(16)、および背面側開口部(17)にそれぞれ臨むようにして、各扉(3)(4)の扉前面板(6a)に取り付けられている。
把手カバー(12)は、ほぼ箱状に形成されており、前面のほぼ全体を開放している前面開口(12a)と背面の一部を開放している背面開口(12b)とを有し、内部には上記回転部材(13)および前部操作部材(14)が取り付けられ、外部には把手カバー(12)の上下面にまたがった状態にして、後部操作部材(15)が取り付けられている。
回転部材(13)は、中心に上下に貫通している貫通孔(13a)が設けられ、中空円筒状の部材であり、外周面に該外周面から外側に向かってほぼ直角に延びている突片(13b)を有している。回転部材(13)における貫通孔(13a)の水平断面形状は、ラッチ棒(7)の水平断面形状と同じ四角形状である。そして、回転部材(13)は、貫通孔(13a)にラッチ棒(7)を貫通させて、該ラッチ棒(7)の中間位置に、該ラッチ棒(7)に対して一体回転可能に固定されている。
前部操作部材(14)は、一端側に手掛部(14a)と係止アーム(14b)とが設けられ、その手掛部(14a)が把手カバー(12)の前面開口(12a)に臨み、かつ、係止アーム(14b)が回転部材(13)の突片(13b)と連係するようにして、他端側が把手カバー(12)に、上下方向を向く回転軸(18a)をもって枢着されている。
この前部操作部材(14)は、手掛部(14a)を利用者が指で前面手前に引くと、係止アーム(14b)が突片(13b)を引き連れ、付勢ばね(11)の付勢力に抗してラッチ棒(7)をロック位置からラッチ解除方向に回転させながら、全体が回転軸(18a)を支点として回転する。また、手掛部(14a)の引き力を取り除くと、ラッチ棒(7)に付与されている付勢ばね(11)の付勢力を突片(13b)を介して係止アーム(14b)が受け、ラッチ棒(7)とともに、ラッチ方向に回転させられて、再びロック位置に戻る構成になっている。
後部操作部材(15)は、一端側に手掛部(15a)と押動片(15b)とが設けられ、その手掛部(15a)が扉(3)(4)の遊端面(6c)における開口(6e)を通って凹み部(6d)内に延出し、かつ、押動片(15b)の先端で、突片(13b)を押動しうるようにして、他端側が把手カバー(12)に上下方向を向く回転軸(18b)をもって枢着されている。
この後部操作部材(15)は、手掛部(15a)を利用者が指で前面手前に押すと、押動片(15b)が突片(13b)を押し、付勢ばね(11)の付勢力に抗してラッチ棒(7)をロック位置からラッチ解除方向に回転させながら、全体が回転軸(18b)を支点として回転する。また、手掛部(15a)の押力を取り除くと、ラッチ棒(7)に付与されている付勢ばね(11)の付勢力を突片(13b)を介して押動片(15b)が受け、ラッチ棒(7)とともにラッチ方向に回転されて、再びロック位置に戻る構成になっている。
なお、後部操作部材(15)における手掛部(15a)は、その手掛部(15a)の全体を扉(3)(4)の扉背面板(6b)よりも扉前面板(6a)側に位置させた状態で、かつ、手掛部(15a)の先端が遊端面(6c)の最も先端とほぼ並び、片側の扉(3)(4)が開いたときに、利用者の目につきやすい状態にして設けてある。
手掛部(15a)の全体を、扉(3)(4)の扉背面板(6b)よりも扉前面板(6a)側に位置させて設ける理由は、例えば地震などで、キャビネット本体(2)内の収納物が扉背面板(6b)の背面に当接したとしても、扉背面板(6b)のところで止まり、収納物が手掛部(15a)にぶつかって後部操作部材(15)が回動し、意に反してラッチ棒(7)によるラッチ解除が行われることがないようにしたものである。
また、片側の扉(3)(4)が開いたとき、手掛部(15a)の先端が利用者の目につきやすい状態にして設けている理由は、片側の扉(3)(4)を開けたとき、扉裏面側に設けられた後部操作部材(15)の手掛部(15a)の位置を、利用者が直ぐに視認でき、操作へ直ぐに移ることができるようにして、良好な操作性を実現するためである。
次に、作用を、図2〜図4を参照して説明する。なお、図4は前部操作部材(14)を省略して、(a)(b)では後部操作部材(15)の動作状態をそれぞれ変えて示している。図2の(a)および図3の(a)は、扉(3)(4)をともに閉じた状態を示す。この状態では、ラッチ爪(9)がキャビネット本体(2)のかまち(2a)の係合孔(10)に挿入されて、ラッチ爪(9)の爪部(8)が係合孔(10)に係合し、各扉(3)(4)は閉止状態で係止されている。また、前部操作部材(14)および後部操作部材(15)も、突片(13b)と連係している係止アーム(14b)および押動片(15b)を介して、図3の(a)に示すロック位置に回動されて、保持されている。
例えば右利きの利用者が、右手を使って右側の扉(3)を開ける場合は、扉(3)の操作装置(5)において、利用者が手の平を手前側に向け、順手の状態で、前面開口(12a)から指を差し込み、その指を前部操作部材(14)の手掛部(14a)の内側にかけ、さらに正面手前側に引く。この動作は、前部操作部材(14)を、図3中において時計回り方向に回転させる。この回転は、係止アーム(14b)と回転部材(13)を介してラッチ棒(7)に伝わり、該ラッチ棒(7)が付勢ばね(11)の付勢力に抗して、図2中において時計回り方向に回転し、ラッチ爪(9)の爪部(8)と係合孔(10)の縁との係合が外れる。図2の(b)は、ラッチ爪(9)の爪部(8)と係合孔(10)の縁との係合が外れた状態を示す。
また、手掛部(14a)に指をかけた状態で、そのまま扉(3)を正面手前側に引くと、図示せぬ蝶番を支点として、扉(3)が正面手前側に回転して開く。図2の(c)および図3の(b)は、扉(3)が開かれて行く途中の状態を示す。
続いて、左側の扉(4)を開ける場合は、扉(3)を開けた後に、先端が扉(4)の内側の遊端面(6c)の部分に見えている、後部操作部材(15)の手掛部(15a)に、図4の(a)に示すように、利用者が右手の平を手前側に向けた順手の状態で、キャビネット本体(2)の内側から指をかけ、さらに正面手前側に引く。この動作は、図4の(b)に示すように、押動片(15b)と回転部材(13)を介してラッチ棒(7)に伝わる。そして、該ラッチ棒(7)が付勢ばね(11)の付勢力に抗して、図2および図3中において、反時計回り方向に回転し、ラッチ爪(9)の爪部(8)と係合孔(10)の縁との係合が外れる。
また、手掛部(15a)に手を添えた状態で、そのまま扉(4)を正面手前側に引くと、図示せぬ蝶番を支点として、扉(4)が図4の(b)に示すように回転して開く。これにより、同じ右手を使用して、しかも順手の状態で扉(3)と扉(4)を順に開いて、両開きすることができる。
反対に、開いている扉(3)および扉(4)を閉じる場合は、順番は問わずに、扉(3)と扉(4)をキャビネット本体(2)側にそれぞれ押して回転させると、ラッチ爪(9)が係合孔(10)と対応した位置で、係合孔(10)の縁にラッチ爪(9)の爪部(8)が係合されて、両扉(3)(4)は閉止状態で係止される。
なお、以上は右利きの利用者が、右手を使って右側の扉(3)と扉(4)を開ける場合に最適な手順を説明したが、左利きの利用者が、左手を使って開放する場合には、左側の扉(4)が最初で、続いて右側の扉(3)を開ける手順となるが、その操作方法は左右が反対になるだけであって同じである。また、この操作手順は、この順番に限定されるものではない。
以上説明してきたように、本発明の実施形態の構成にあっては、利き手側の扉(3)または扉(4)の開放は、この利き手側の扉(3)または扉(4)の前面側に設けている前部操作部材(14)に、順手の状態で手を添え、指で操作すると開けることができる。また、利き手と反対側の扉(4)または扉(3)の開放は、扉(3)(4)の背面に設けられている後部操作部材(15)に、同じ手を、同じ順手の状態で添え、指で操作すると簡単に開けることができる。さらに、例え逆手になる場合であっても、指を後部操作部材(15)に当てて引くだけで操作をすることができ、順手、逆手のいずれの場合であっても、良好な操作性を実現することができる。
(操作装置の別実施例)
図5は、本発明における両開き扉付収納装置に適用可能な操作装置の別の実施例を示す。図5に示す操作装置(5A)は、図1〜図4に示した操作装置(5)に変えて使用できるもので、図1〜図4に示した操作装置(5)の前部操作部材(14)と後部操作部材(15)とを一体化したものであり、他の構成は図1〜図4と同じであるから、同じ部材には同じ符号を付して重複した説明は省略する。
図5において、操作部材(19)は、一端側に手掛部(20)が設けられ、中間部が把手カバー(12)に回転軸(18c)をもって枢着され、他端側に回動アーム(21)が設けられている。また、手掛部(20)は、途中で前面用手掛部(20a)と背面用手掛部(20b)とに前後に分岐している。その前面用手掛部(20a)は、把手カバー(12)の前面開口(12a)に臨み、背面用手掛部(20b)は、扉(3)の遊端面(6c)における凹み部(6d)内に延出している。一方、回動アーム(21)は、突片(13b)の前面に重合するように延出し、突片(13b)と連係されている。
操作部材(19)は、突片(13b)との連係により、付勢ばね(11)によるラッチ棒(7)の回転付勢力を突片(13b)を介して受け、通常は、把手カバー(12)の後壁の前面に当接して位置決めされている。
次に、操作装置(5A)の作用を説明する。図5の(a)は、ラッチ棒(7)と操作部材(19)がともにロック位置にあり、ラッチ爪(9)の爪部(8)が係合孔(10)の縁に係合しているときの状態を示す。扉(3)を前側から開ける場合は、図5の(a)の状態において、前面開口(12a)から指を差し込み、その指を前面用手掛部(20a)の内側にかけ、さらに正面手前側に引く。この動作は、操作部材(19)を、図5中において、反時計回り方向に回転させる。この回転は、回動アーム(21)と回転部材(13)を介してラッチ棒(7)に伝わり、該ラッチ棒(7)が付勢ばね(11)の付勢力に抗して、図5中において、時計回り方向に回転し、ラッチ爪(9)と係合孔(10)の縁との係合が外れる。図5の(b)は、操作部材(19)の回転後の状態を示す。
したがって、前面用手掛部(20a)に手を添えた状態で、そのまま扉(3)を正面手前側に引くと、図示せぬ蝶番を支点として、扉(3)が回転して開く。また、前面用手掛部(20a)の引き力を解くと、ラッチ棒(7)および操作部材(19)は、付勢ばね(11)の付勢力で、図5の(a)に示すロック位置の状態に復帰する。
また、前面用手掛部(20a)に代えて、キャビネット本体(2)の内側から背面用手掛部(20b)に指をかけ、さらに正面手前側に引いた場合では、前面用手掛部(20a)を引いた場合と同様に、この動作は操作部材(19)を、図5中において反時計回り方向に回転させる。そして、この回転が回動アーム(21)と回転部材(13)とを介してラッチ棒(7)に伝わり、該ラッチ棒(7)が付勢ばね(11)の付勢力に抗して、図5中において時計回り方向に回転し、ラッチ爪(9)と係合孔(10)の縁との係合が外れることになる。したがって、背面用手掛部(20b)に手を添えた状態で、そのまま扉(3)を正面手前側に引くと、図示せぬ蝶番を支点として扉(3)が回転して開く。また、背面用手掛部(20b)の引き力を解くと、ラッチ棒(7)および操作部材(19)は、付勢ばね(11)の付勢力で、再びロック位置の状態に復帰する。
このように、利き手側の扉(3)または扉(4)の両方に操作装置(18)を設けておくことにより、利き手側の扉(3)または扉(4)の開放は、この利き手側の扉(3)または扉(4)の前面側に設けられている操作部材である前面用手掛部(20a)に、手を順手の状態で添えて操作すると開けることができる。また、利き手と反対側の扉(4)または扉(3)の開放は、扉(3)(4)の背面に設けられている操作部材である背面用手掛部(20b)に、同じ手を、同じ順手の状態で添えて操作すると開けることができる。さらに、例え逆手になる場合であっても、手を背面用手掛部(20b)に当てて引くだけで操作をすることができるので、順手、逆手のいずれの場合であっても、良好な操作性を実現することができる。
また、この操作装置(18)の場合では、前面用手掛部(20a)と背面用手掛部(20b)とを一体化し、一つの操作部材(19)としているので、構造の簡略化が図れ、部品点数の低減と工数の低減が図れ、コストを下げることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、上記各実施形態に種々の変形や変更を施すことも可能である。
例えば、上記実施形態では、操作装置(5)(5A)を、ラッチ棒(7)の高さ方向中間位置に一つだけ設けた構造として説明したが、この操作装置(5)(5A)を、中間位置に加えて、扉(3)(4)の上端部近傍または下端部近傍、あるいはその上端部近傍と下端部近傍の両方に設けてもよい。このように、複数箇所に設けた場合は、キャビネット本体(2)に対する利用者のアプローチ姿勢を変えずに、利用者が操作のし易い位置に設けられている操作部材を用いて開放操作を行うことができるから、良好な操作性を実現することができる。
また、複数の操作装置(5)(5A)を上下方向に並べて設ける代りに、操作部材(14)(15)(19)の手掛部(14a)(15a)(20b)を、例えば扉(3)(4)の上下方向のほぼ全長にわたるような長さとすることにより、上記と同様の効果を奏することができる。
さらに、上記実施形態では、凹み部(6d)を、扉(3)(4)の背面と遊端面との両方に開口するように設けてあるが、その一方のみに開口するように、すなわち、扉背面板(6b)より前方に凹入するように設けるか、または遊端面(6c)よりヒンジ側に向かって凹入するように設け、そこに操作部材(14)(15)(19)の手掛部(14a)(15a)(20b)を配設して、手掛部(14a)(15a)(20b)を扉(3)(4)の背面側のみ、または遊端面側のみから操作しうるようにしてもよい。
本発明の一実施形態の外観斜視図である。 図1におけるII−II線に沿う拡大横断平面図で、(a)は両扉が閉じられて係止されている状態を示す図、(b)は片側の扉の係止を解除した状態を示す図、(c)は片側の扉が開放途中にある状態を示す図である。 図1のIII−III線に沿う拡大横断平面図で、(a)は両扉が閉じられて係止されている状態を示す図、(b)は片側の扉が開放途中にある状態を示す図である。 後部操作部材の動作を示す概略横断平面図で、(a)は片側の扉が閉じられて係止されている状態を示す図、(b)は閉じられている片側の扉のラッチを解除したときの状態を示す図である。 操作装置の別の実施例を示す拡大横断平面図で、(a)は扉が閉じられて係止されている状態を示す図、(b)は閉じられている片側の扉のラッチを解除したときの状態を示す図である。
(1)キャビネット
(2)キャビネット本体(筐体)
(2a)かまち
(3)扉
(4)扉
(5)操作装置
(5A)操作装置
(6a)扉前面板
(6b)扉背面板
(6c)遊端面
(6d)凹み部
(6e)開口
(7)ラッチ棒
(8)爪部
(9)ラッチ爪
(10)係合孔
(11)付勢ばね
(12)把手カバー
(12a)前面開口
(12b)背面開口
(13)回転部材
(13a)貫通孔
(13b)突片
(14)前部操作部材
(14a)手掛部
(14b)係止アーム
(15)後部操作部材
(15a)手掛部
(15b)押動片
(16)前面側開口部
(17)背面側開口部
(18)操作装置
(18a)(18b)回転軸
(19)操作部材
(20)手掛部
(20a)前面用手掛部
(20b)背面用手掛部
(21)回動アーム

Claims (7)

  1. 筐体の前面開口部の両側部に、左右に並んで配置された1対の扉における外側の側部をそれぞれ枢着し、少なくともいずれか一方の扉の前面にラッチ解除操作用の手掛部を有する前部操作部材を設けるだけでなく、前記扉の背面または遊端面に開口するように設けた凹み部に、ラッチ解除操作用の手掛部を有する後部操作部材を設け、前記前部および後部のいずれの操作部材における手掛部を前方に引くことによってもラッチ解除可能としたことを特徴とする両開き扉付収納装置。
  2. 筐体内の収容物により、手掛部が押動させられないように、少なくとも手掛部が扉の背面よりも前側に配置されるようにして、後部操作部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の両開き扉付収納装置。
  3. 後部操作部材の手掛部の一部が扉の内側の側端に露呈するようにして、後部操作部材を扉に設けたことを特徴とする請求項1または2記載の両開き扉付収納装置。
  4. 後部操作部材を、扉の上端部近傍若しくは下端部近傍に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両開き扉付収納装置。
  5. 前部または後部操作部材の手掛部を、上下方向に長いものとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の両開き扉付収納装置。
  6. 少なくとも上下いずれかの端部に、筐体側の係合部に係合し得るラッチ爪を有し、中間部に回転部材が固着されたラッチ棒を、前記ラッチ爪が係合する方向に付勢しつつ、扉に回転可能に軸支するとともに、前記回転部材に前部および後部操作部材の一部を連係させ、該前部および後部操作部材を前記扉に回転可能に軸支して設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の両開き扉付収納装置。
  7. 中間部を扉に回転可能に取り付け、かつ一端側を回転部材に連係させ、かつ他端側の手掛部を前後に分岐し、この分岐した一方の手掛部を扉の背面に臨ませ、他方の手掛部を扉前面板に設けた手掛用開口部に臨ませることにより、前部操作部材における手掛部と、後部操作部材における手掛部とを一体化したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の両開き扉付収納装置。
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