JP4457623B2 - リモートコントロールシステム - Google Patents
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Description
そして、ユーザの車両への接近に伴って携帯機が所定範囲(室外検知用アンテナの送信範囲)内に入った場合には、携帯機が室外検知用信号を受信して起動され、応答信号を出力する。この応答信号を車載の受信アンテナが受信することにより、ユーザが車両に接近していることが認識され、制御ユニットがドアのロック・アンロック機構を駆動し、当該ドアをアンロックするように構成されている。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態に係るスマートエントリシステムを備えたリモートコントロールシステムを装備した自動車を模式的に示す平面説明図、図2はこのスマートエントリシステムのシステム構成の概略を示す説明図、また、図3は上記スマートエントリシステムのコントロールユニットの構成を概略的に示すブロック構成図である。
上記リフトゲートGの外側には、押し操作またはタッチ操作によりONするアクセススイッチSgが配置され、このアクセススイッチSgも上記コントロールユニットEに信号授受可能に接続されている。
また、本実施形態では、室内検知用アンテナNa,Nbの出力を減衰させる減衰回路14が設けられている。この減衰回路14は、制御回路10によってON/OFFが切り換えられる切換スイッチ15,15を介して、LF発振・変調回路13と室内検知用アンテナ増幅回路11の間に配設されている。
このように、本実施形態では、上記切換スイッチ15,15のOFF/ONが切り換えられることにより、室内検知用アンテナNa,Nbの出力が大小2段階に切り換えられるようになっている。
上記切換スイッチ15,15がOFF状態の場合には、室内検知用アンテナNa,Nbからの発信による磁界分布は、図4において破線曲線A1,B1で示されるように比較的広いものとなり、室内検知用信号はリフトゲートGを透過して室外まで送出される。この場合、リフトゲートGは合成樹脂製であるので、磁束洩れが大きく(つまり、信号の透過性が高く)、携帯機Kが室外に有る場合でも、室外に洩れた室内検知用信号に応答して、携帯機Kが室内に有るものと認識される惧れが生じることになる。この点については後述する。
次に、上記スマートエントリシステムにおける室内検知用アンテナの出力制御について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
次に、ステップ#3で、携帯機Kが室外検知用信号を受信したか否か(つまり、室外検知用信号に対する携帯機Kからの応答信号が受信アンテナNrで受信されたか否か)が判定される。これがNOの場合には、アクセス者は携帯機Kを所持していないものと判断され(ステップ#4)、ステップ#1へリターンする。
また、室内検知用アンテナNa,Nbは車室内の後部に配設されているので、車両後方に携帯機Kが位置している場合について、その位置検出を行う上で有利である。特に、
室内検知用アンテナNa,Nbが車体後端部に形成された開口部を開閉可能に覆うリフトゲートGの比較的近傍の車室内に配設されているので、スマートエントリシステム適用のニーズが高いリフトゲートGについて、その後方に携帯機Kが位置しているか否かを認識する上で有利である。
また更に、室内検知用アンテナNa,Nbが車室内後部の左右側部に1つずつ配設されているので、より一層きめ細かい携帯機Kの位置判定を行うことができるのである。
この第2の実施形態は、室内検知用アンテナNa,Nbの出力を大中小3段階に切り換えるようにしたものである。
図6は、第2の実施形態に係る室内検知用アンテナNa,Nb及び室外検知用アンテナNcの出力状態を模式的に示す上記自動車の平面説明図である。この図に示すように、この実施形態では、室内検知用アンテナNa,Nbの出力は大中小の3段階に切り換えることができるようになっている。すなわち、大出力の場合には、図6において破線曲線A1,B1で示されるように比較的広いものとなり、室内検知用信号はリフトゲートGを透過して室外まで送出される。また、小出力の場合には、図6において2点鎖線曲線A3,B3で示されるように、室内検知用信号は、室内をどうにかカバーできるがリフトゲートGを透過して室外にまで送出されることはないように設定されている。
このような、大中小3段階の出力の切り換えは、例えば、図2に示された減衰回路14及び切換スイッチ15,15を2種類設け、減衰回路の減衰特性を異ならせておくことにより、実現可能である。
このフローチャートのステップ#21〜#28は、第1の実施形態についてのフローチャート(図5)のステップ#1〜#8と同一であるので、その説明は省略する。
ステップ#26での判定、つまり、携帯機Kが送信エリアA1,B1の何れか一方(OR)又は両方(AND)の室内検知用信号を受信したか否か(つまり、室内検知用信号に対する携帯機Kからの応答信号が受信アンテナNrで受信されたか否か)の判定の結果がYESの場合には、更に、ステップ#29で、中出力で室内検知用信号が出力され、図6における中間の広さの磁界A2,B2の範囲で送信エリアが形成される。
一方、ステップ#30での判定結果がYESの場合には、更に、ステップ#32で、小出力で室内検知用信号が出力され、図6における最も狭い広さの磁界A3,B3の範囲で送信エリアが形成される。
尚、室内検知用アンテナNa,Nbの出力を更に多段階に切り換えるようにすることも可能である。この場合には、ステップ#29〜#31の手順が段階数に応じて繰り返されることになる。
まず、実施形態の第1参考例は、室内検知用アンテナNa,Nbの複数の大きさの出力のうち大出力のものを、携帯機検知用信号の送信範囲が室外の所定領域(つまり、室外検知用アンテナの送信エリアに略相当する領域)にまで及ぶように設定することで、携帯機Kが車室外にあることを検知する室外検知用信号を出力し得る専用の室外検知アンテナを無くするようにしたものである。
前述の切換スイッチ15,15がOFF状態の場合には、室内検知用アンテナNa,Nbからの発信による磁界分布は、図9において破線曲線A2,B2で示されるように比較的広いものとなり、室内検知用信号はリフトゲートGを透過して室外まで送出される。この送信エリアA2,B2は、第1および第2の実施形態で設けられていた室外検知用アンテナNcの送信エリアCに略相当する領域までカバーしている。
システムがスタートすると、リフトゲートGに設けたアクセススイッチSgがONされた否かが継続的に判定され(ステップ#41)、これがYESになると、ステップ#42で、左右のLFアンテナ(つまり、室内検知用アンテナNa,Nb)から、まず、小さい出力で室内検知用信号が出力され、図9における比較的狭い磁界A1,B1の範囲で送信エリアが形成される。このとき、室内検知用信号は、室内をどうにか検知できるがリフトゲートGを透過して室外にまで送出されることはない。
一方、ステップ#43での判定結果がNOの場合には、更に、ステップ#45で、左右のLFアンテナ(室内検知用アンテナNa,Nb)から、今度は、大きい出力で室内検知用信号が出力され、図9における比較的広い磁界A2,B2の範囲で送信エリアが形成される。このとき、室内検知用信号は、合成樹脂製で磁束洩れが大きい(つまり、信号の透過性が高い)リフトゲートGを透過して室外まで送出される。
この第2参考例は、室内検知用アンテナを車室内の後部における略中央部に1個だけ設けることにより、システムのより一層の簡素化を図るようにしたものである。
図11は第2参考例に係るスマートエントリシステムを備えたリモートコントロールシステムを装備した自動車を模式的に示す平面説明図、図12は上記第2参考例に係るスマートエントリシステムのシステム構成の概略を示す説明図、また、図13は上記第2参考例に係るスマートエントリシステムの室内検知用アンテナの出力状態を模式的に示す上記自動車の平面説明図である。
この室内検知用アンテナNdも、上述の第1実施形態及び第1参考例におけるものと同じく、大小2段階に出力が切り換えられ、室内検知用アンテナNdからの発信による磁界分布は、図13において破線曲線D1で示されるように比較的狭く、室内をどうにかカバーできるがリフトゲートGを透過して室外にまで送出されることはないエリアと、図13において2点鎖線曲線D2で示されるように比較的広く、検知用信号がリフトゲートGを透過して室外まで送出されるエリヤとに切り換えが可能である。
システムがスタートすると、リフトゲートGに設けたアクセススイッチSgがONされた否かが継続的に判定され(ステップ#51)、これがYESになると、ステップ#52で、中央LFアンテナ(つまり、室内検知用アンテナNd)から、まず、小さい出力で室内検知用信号が出力され、図13における比較的狭い磁界D1の範囲で送信エリアが形成される。このとき、室内検知用信号は、室内をどうにか検知できるがリフトゲートGを透過して室外にまで送出されることはない。
一方、ステップ#53での判定結果がNOの場合には、更に、ステップ#55で、中央のLFアンテナ(室内検知用アンテナNd)から、今度は、大きい出力で室内検知用信号が出力され、図13における比較的広い磁界D2の範囲で送信エリアが形成される。このとき、室内検知用信号は、合成樹脂製で磁束洩れが大きい(つまり、信号の透過性が高い)リフトゲートGを透過して室外まで送出される。
このように、本発明は、上記実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更や改良等が可能であることは言うまでもない。
14 出力減衰回路
15 切換スイッチ
E コントロールユニット
G リフトゲート
K 携帯機
M 自動車
Na,Nb 室内検出用アンテナ
Nc 室外検出用アンテナ
Claims (5)
- 車両に設けられ携帯機検知用信号を出力する検知手段からの出力信号を携帯機が受信したか否かによりユーザが車両に接近しているか否かを認識し、車体後端部に形成された開口部を開閉可能に覆うバックドアのロック・アンロック機構の作動を、制御ユニットによりロック・アンロックするようにしたスマートエントリシステムを備えた車両のリモートコントロールシステムであって、
上記検知手段は、車室内の後部に配設され、携帯機が車室内にあることを検知する室内検知用信号を出力し得る複数の室内検知用アンテナと、合成樹脂製の上記バックドアに配置され、携帯機が車室外にあることを検知する室外検知用信号を出力し得る室外検知用アンテナとを備え、
各室内検知用アンテナの出力を、検知用信号の送信エリアを車室外にまで広くする大きさを含む複数の大きさに切り換える出力切換手段と、
ユーザが上記バックドアに接近する際に、上記室外検知用アンテナから出力される出力信号について、上記携帯機が受信したか否かを判定し、次に、上記室内検知用アンテナから出力される複数の大きさの出力信号のそれぞれについて、上記携帯機が受信したか否かを判定して、当該携帯機の位置を判定する判定手段と、が設けられており、
該判定手段の位置判定により上記携帯機が上記バックドアより車室外に位置すると判定されたときには、上記制御ユニットにより上記バックドアのロック・アンロック機構をアンロックにする、
ことを特徴とするリモートコントロールシステム。 - 上記出力切換手段は、上記室内検知用アンテナの出力を大小2段階に切り換えることを特徴とする請求項1記載のリモートコントロールシステム。
- 上記室内検知用アンテナは、上記バックドア近傍の車室内に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリモートコントロールシステム。
- 上記室内検知用アンテナは、車室内後部の左右側部に1つずつ配設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載のリモートコントロールシステム。
- 上記出力切換手段は、上記室内検知用アンテナの出力を大中小3段階に切り換えることを特徴とする請求項3又は4に記載のリモートコントロールシステム。
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