JP4448154B2 - 自動車エンジン用チェーン - Google Patents

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Description

本発明は、自動車エンジン用の動力伝達用チェーンやカムシャフト駆動用チェーンに関するものであって、特に好ましくは、自動車エンジン用タイミングチェーンに関する。
近年、自動車用エンジンのカムシャフト駆動機構等に用いられる動力伝達媒体には、高荷重、高速化、レイアウトの自由度の向上及びメンテナンスフリー化の要請から、従来、多用されていた歯付ベルトやVベルトに代わり、耐久性に優れた金属製ブシュチェーンや金属製ローラチェーンの採用が増加している。
一般に、自動車エンジン用の金属製ブシュチェーンは、円筒状のブシュの両端部が各々一対の内プレートのブシュ孔に圧入され、ブシュ内に遊貫された鋼製のピンの両端が、一対の内プレートの両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に圧入された構成をしており、金属製ローラチェーンは、金属製ブシュチェーンのブシュにローラが外挿された構成をしている。
このような構成をした従来のチェーンにおいては、ブシュとピンとの凝着摩耗特性、引張強度等の機械的特性の向上を目的として、ピンの母材にクロマイジング処理を施すことにより形成された、表面のクロム被覆層及び表面から母材に拡散したクロム拡散層を有し、クロム被覆層のビッカース硬度を1000以上とすると共に、その表面の開口が相当円形0.5〜15μmの微細孔形状からなる油溜まりを有するピンを用いることが提案されている(特許文献1参照)。
また、本願発明の出願人らは、従来の自動車エンジン用チェーンが抱えていた、エンジンルーム内の極端に劣化した酸化度の高い潤滑油と共に使用された場合に酸化や腐食の影響を受けやすく、ピンとブシュとの凝着(Adhension)に起因して摩耗しやすく、寿命が短いという課題を解決するために、ブシュの材質を浸炭処理したステンレス鋼とすると共に、ピンの表面に炭化バナジウム(Vanadium carbide)層を形成した自動車エンジン用タイミングチェーンを既に開発し、市場で高い評価を得ている(特許文献2参照)。
特許第3202653号公報 特許第3659963号公報
ところが、上述した金属製チェーンを自動車エンジンのタイミングチェーンに使用した際に、次のような更なる課題に対する対策が要請されるようになった。
すなわち、エンジンの燃焼過程にて発生したカーボンスーツ(Carbon soot)が潤滑油に混入する。このカーボンスーツの粒は、ビッカース硬さ(Vickers hardness)が約1500HVの硬さを有しているため、このようなカーボンスーツを含んだ潤滑油が、高速・高負荷で走行するタイミングチェーンの摺動部であるピンとブシュの間に侵入することによって、ピンやブシュに熱処理加工や被膜形成をしたにもかかわらず、ピンとブシュの摩耗が促進する、いわゆるアブレシブ摩耗(Abrasive wear)の発生が懸念されている。
また、カーボンスーツ自体が油膜の形成を阻害する性質を有しているため、ピンとブシュの摺動部表面にカーボンスーツが介在することにより、潤滑油が油膜切れを起こし、ピンとブシュの焼き付きが発生し、異常摩耗(Abnormal wear)に至る場合もあることが報告されている。
そこで、本発明の目的は、前述したような従来の自動車エンジン用チェーンが抱えていた問題点を解消し、カーボンスーツが混入している潤滑油条件下での摩耗伸び性能を向上させると共に、油膜切れに起因する異常摩耗の発生を抑制した自動車エンジン用チェーンを提供することである。
本発明者らが、自動車用エンジンに特有の使用環境であるカーボンスーツが混入している潤滑油条件下におけるピンとブシュとの摩耗の抑制について、鋭意研究した結果、ピンとブシュのそれぞれの表面粗さ、ピンの表面処理及びブシュの成形方法等を調整することによって、前記課題を解決できるという新規な知見に基づき、本発明を完成させたものである。
すなわち、請求項1に係る発明は、ブシュの両端がそれぞれ一対の内プレートのブシュ孔に圧入され、ブシュ内に遊貫されたピンの両端が一対の内プレートの両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に圧入されている自動車エンジン用チェーンにおいて、ピンの表面が炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆されており、ブシュが冷間鍛造により成形されたものであり、ピンの表面粗さが、Rz:0.1〜0.3μmであり、前記ブシュの表面粗さが、Rz:0.4〜2.0μmであることによって、前述した課題を解決するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、ピン表面の炭化クロム層又は炭化バナジウム層を粉末パック法により形成したことにより、前述した課題をさらに解決するものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る発明の構成に加えて、炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆されたピンの表面粗さを、バレル研磨処理(Barrel polishing)により、ブシュの表面粗さよりも小さくしたことにより、前述した課題を一層解決するものである。
なお、本発明が対象としているチェーンは、円筒状のブシュの両端がそれぞれ一対の内プレートのブシュ孔に圧入され、ブシュ内に遊貫されたピンの両端が、一対の内プレートの両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に圧入された構成をしているブシュチェーン及びブシュチェーンのブシュにローラが外挿された構成をしているローラチェーンである。また、本発明の主要構成要素であるピン及びブシュの母材の材質としては、鉄を主成分とする合金である鋼を用いている。
本発明は、ブシュの両端がそれぞれ一対の内プレートのブシュ孔に圧入され、ブシュ内に遊貫されたピンの両端が一対の内プレートの両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に圧入されている自動車エンジン用チェーンにおいて、ピンの表面が炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆されており、ブシュが冷間鍛造により成形されたものであり、ピンの表面粗さが、Rz:0.1〜0.3μmであり、ブシュの表面粗さが、Rz:0.4〜2.0μmであることによって、次のような本発明に特有の効果が奏される。
(1)ピンとブシュの間に存在する油膜中に含まれる微細な粒径のカーボンスーツをピンの表面粗さの谷に逃がし、ピンの表面粗さの谷に入らないような大きな粒径のカーボンスーツをブシュの表面粗さの谷に逃がすことができるので、ピンとブシュの摺動面へのカーボンスーツの介在が抑えられ、アブレシブ摩耗及び油膜切れの発生が抑制され、チェーンの長寿命化が図られる。
(2)ピンの表面が炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆されていることによって、ピンとブシュの摺動面における材質がそれぞれ異なるので、凝着に起因する摩耗が抑制され、チェーンの長寿命化が図られる。
(3)ブシュが冷間鍛造により成形されていることによって、ブシュの組織が微細化し、ファイバーフロー(繊維状組織)が切断されないので、捲き加工により成形された従来のブシュと比較して耐摩耗性が向上するとともに、最大内径と最小内径の差として定義される真円度が向上する。その結果、長期に亘って円滑に屈曲摺動する自動車エンジン用チェーンが得られる。
(4)ピンの表面粗さをRz:0.1〜0.3μm、ブシュの表面粗さをRz:0.4〜2.0μmにしたことにより、ピンのブシュに対する接触面積が大きくなり、ピンとブシュ間に作用する面圧が低下し、油膜切れの発生が抑制され、ブシュの摩耗が低減するので、チェーンの長寿命化が図られる。
本発明の実施の形態を実施例に基づき、図1乃至図3を参照して説明する。なお、前記の説明で明らかなように、本発明は、ブシュの内面とピンの外表面の摺接に起因する特性劣化を改善することを目的とした発明であるので、ローラチェーンであってもブシュチェーンであっても効果は、基本的に同じ傾向を示す。したがって、以下の実施例の説明においては、ローラチェーンに基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるローラチェーンの一部を示す斜視図である。この図1では、ローラチェーンの内部構造が分かるように、その一部を切り欠いた状態で図示している。
ローラチェーン10は、ブシュ12の両端が、それぞれ一対の内プレート11のブシュ孔11aに圧入され、ブシュ12内に遊貫されたピン15の両端が一対の内プレート11の両外側に配置された一対の外プレート14のピン孔14aに圧入されている。そして、ブシュ12にローラ13を回転自在に外挿している。
本発明のローラチェーン10は、ブシュ12が冷間鍛造により成形される。この冷間鍛造は、金型を用いて、素材の機械的性質を改善しながら、常温で形づくる鍛造法である。具体的には、冷間鍛造によってブシュ12を成形することによって、素材の組織が微細化し、ファイバーフロー(繊維状組織)が切断されないので、従来の捲き加工によって成形したブシュに比べて耐摩耗性が向上する。
冷間鍛造により成形されたブシュ12は、その表面にショットと呼ばれる金属粉を噴射する表面硬化処理を行った後に、メディアと呼ばれる研磨材を含んだ溶媒の中で回転させる研磨処理を行って表面粗さを小さく、すなわち、平滑にしている。この研磨処理は、表面粗さを小さくすると共に冷間鍛造時に形成されたスケール(酸化被膜)が除去されるという効果も有している。
本発明におけるブシュ12の表面粗さは、表面粗さの測定方法を定めたJIS0601−1994における十点平均粗さ(Rz)の値、すなわち、基準長さ毎の山頂の高い方から5点、谷底の低い方から5点を選び、その平均高さが、Rz:0.4〜2.0μmであることが好ましく、さらに好ましくは、Rz:0.5〜1.5μmである。
次に、ピン15の表面処理について説明する。まず、ピン15の母材となる鋼の表面15aを、例えば、拡散浸透処理を用いて炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆する。拡散浸透処理の具体的な方法としては、本実施例では、ピン15の周辺にクロム又はバナジウムの粉末又は合金粉末を充填して高温下で所定の時間加熱処理する“粉末パック法”と呼ばれる公知の方法を採用しているが、この方法に限られることなく、溶融塩中で処理する“溶融塩法”や、クロム粉末又はバナジウム粉末と沈殿防止剤を添加した塗料などを塗布して乾燥させ、不活性ガス又は真空中で加熱する“塗布法”等の方法を用いることも可能である。しかしながら、本実施例においては、製造原価が安く、ピン15のような小物の処理に適している“粉末パック法”を採用している。
さらに、炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆されたピン15の表面を研磨処理により表面粗さをブシュ12の表面粗さよりも小さく、すなわち平滑にする。具体的には、十点平均粗さ(Rz)の値が、Rz:0.1〜0.3μmとなるように研磨処理することが好ましい。この研磨処理としては、特に限定されるものではないが、本実施例では、被加工物であるピン15を粒子状の研磨材、媒材と共にバレル槽内に入れて、バレル槽を回転・上下運動させることにより研磨を行うバレル研磨処理を採用している。この方法を用いることにより、被加工物であるピン15と研磨材とが、バレル槽内で相対摩擦するので、ピン15のような小さな物品の研磨を効率よく行うことができる。
ここで、本発明においてピンの表面粗さをブシュの表面粗さよりも小さくすることによって、アブレシブ摩耗及び油膜切れの発生が抑制されるメカニズムについては、定かではないが、図2に基づいて、次のように推察することができる。
エンジンの燃焼過程にて発生するカーボンスーツの粒径は、小さいもので50nmと言われている。このように小さな粒径のカーボンスーツは、潤滑油とともにピン15とブシュ12の間の僅かな隙間に入り込む。そして、この小さな粒径のカーボンスーツは、ピン15とブシュ12との隙間において、次第に凝集して大きくなっていく。その過程でちょうどピン15の表面粗さの谷に填り込む大きさに凝集したカーボンスーツは、その谷に填り込み、その谷の形状に合うように若干変形することによって、再びピン15とブシュ12との隙間に出てくることなく、その谷にトラップされる。
一方、ピン15とブシュ12の隙間に入り込む前に、既にある程度、凝集していて、ピンと15ブシュ12の隙間に入り込んだ時に、ピン15の表面粗さの谷に填り込むことができない大きさのカーボンスーツは、ピン15とブシュ12との隙間において、さらに凝集して大きくなっていく。その過程でちょうどブシュ12の表面粗さの谷に填り込む大きさに凝集したカーボンスーツは、その谷に填り込み、その谷の形状に合うように若干変形することによって、再びピン15とブシュ12との隙間に出てくることなく、その谷にトラップされる。
また、ピン15とブシュ12の隙間に入り込む前に、既に相当程度、凝集していて、ブシュ12の表面粗さの谷に填り込むことができない大きさのカーボンスーツは、そもそも、ピン15とブシュ12の隙間に入り込むことができず、アブレシブ摩耗及び油膜切れの発生の原因にはならないので、問題ない。
ここで、本発明による自動車エンジン用チェーンの特性を計る測るため下記に示す試験条件で、摩耗伸び試験を行い、その結果を図3に示した。ここで、チェーン摩耗伸び指数は、通常品のチェーン摩耗伸びを100とした場合の指数を示しており、指数が高いほど摩耗伸びが大きいことを意味している。
<摩耗伸び試験条件>
・チェーン: ピッチ8mmのローラチェーン
・スプロケット歯数: 18枚×36枚
・回転速度: 7000r/min
・潤滑油: カーボンスーツを添加した潤滑油
・油量: 1L/min
なお、図3に示した発明品及び比較のために示した通常品、参考品のチェーン伸び試験の結果は、上記の条件で通常のモータリング試験機を用いてチェーン伸び試験を行った結果にのみ基づいている。しかしながら、上記の試験方法は、当業界で通常用いられている再現性の高い試験方法であるので、他の試験方法を行ったとしても、同じ傾向が示されると推認される。
ここで、通常品は、ブシュが捲き加工で成形されたものであって、表面粗さがRz:2.0〜3.0μmであり、ピンが、炭化クロム層又は炭化バナジウム層を表面に形成したものであって、表面粗さがRz:0.3〜0.8μmのものである。また、参考品は、ブシュが捲き加工で成形されたものであって、表面粗さがRz:3.0μmより大きく、ピンが、炭化クロム層又は炭化バナジウム層を表面に形成したものであって、表面粗さがRz:0.8μmより大きいものである。一方、発明品は、ブシュが冷間鍛造で成形されたものであって、表面粗さがRz:0.4〜2.0μmであり、ピンが、炭化クロム層又は炭化バナジウム層を表面に形成したものであって、表面粗さがRz:0.1〜0.3μmのものである。
図3に示した結果から明らかなように、発明品は、通常品に対してチェーン摩耗伸び指数が1/2に低減した。また、ピンとブシュの表面粗さの値が大きい参考品は、たとえ、カーボンスーツを摺動面から逃がすことができても、表面硬さが高いピンがブシュの摩耗を促進してしまうためチェーン摩耗伸び指数が大きくなってしまう。
これまで自動車エンジン用チェーンは、ピンもブシュも表面粗さが良ければ良い程、チェーンの摩耗伸びが改善されると認識されていた。ところが、本発明の発明者らが鋭意研究したところ、自動車用チェーンが潤滑油中にカーボンスーツ等の夾雑物が存在するような環境下で使用される場合、ピンの表面粗さをブシュの表面粗さより良くするという相対的な違いを持たせることによって、チェーン摩耗伸びがより抑制されるという新しい知見に基づき、本発明の自動車エンジン用チェーンは完成したものであって、特殊な製造設備や高価な材料を用いることなく、きわめて再現性良くチェーン摩耗伸びを改善することができる点で、産業上の利用可能性は、きわめて大きい。
本発明のローラチェーンの一部を示す斜視図。 本発明のメカニズムを説明する概念図。 本発明のローラチェーンのカーボンスーツが混入した潤滑油中におけるチェーン伸び試験結果。
10 ・・・ ローラチェーン
11 ・・・ 内プレート
11a ・・・ ブシュ孔
I2 ・・・ ブシュ
13 ・・・ ローラ
14 ・・・ 外プレート
14a ・・・ ピン孔
15 ・・・ ピン
15a ・・・ ピンの表面

Claims (3)

  1. 円筒状のブシュの両端がそれぞれ一対の内プレートのブシュ孔に圧入され、前記ブシュ内に遊貫されたピンの両端が前記一対の内プレートの両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に圧入されている自動車エンジン用チェーンにおいて、
    前記ピンの表面が炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆されており、
    前記ブシュが冷間鍛造により成形されたものであり、
    前記ピンの表面粗さが、Rz:0.1〜0.3μmであり、前記ブシュの表面粗さが、Rz:0.4〜2.0μmであることを特徴とする自動車エンジン用チェーン。
  2. 前記炭化クロム層又は炭化バナジウム層が粉末パック法により形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の自動車エンジン用チェーン。
  3. 前記炭化クロム層又は炭化バナジウム層により被覆された前記ピンの表面粗さを、バレル研磨処理により、前記ブシュの表面粗さよりも小さくしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車エンジン用チェーン。
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