JP4439671B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の摩擦要素の選択的な締結によって変速段が設定される車両用自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような車両用自動変速機においては、シフトレバーがパーキングレンジに入れられているときには駆動輪と繋がる変速機の出力軸がパーキング機構によりロックされる構成が採用される。このパーキング機構はシフトレバーの操作と連動して作動するパーキングロックポールの爪部を変速機の出力軸に固定されたパーキングギヤの歯に噛合させることにより変速機の出力軸、すなわち駆動輪の回転を阻止する構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような車両用自動変速機を備えた車両を傾斜のある路面(坂道)に駐車させてパーキング機構により駆動輪の回転をロックしている場合には、車両の自重によるトルクが出力軸に作用してパーキングロックポールの爪部とパーキングギヤの歯との間には大きな押圧力が働き、パーキングロックポールをロックの解除方向に移動させる動作、すなわちシフトレバーをパーキングレンジから他のレンジの操作する操作が行いにくく、発進をスムーズに行えないなどの問題があった。
【0004】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、坂道駐車から発進しようとするときに、パーキング機構による駆動輪のロックを解除するシフトレバーの操作を容易にしてスムーズな発進を行うことを可能にした車両用自動変速機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、油圧により締結される複数の摩擦要素(例えば、実施形態における1速〜4速クラッチCL1,CL2,CL3,CL4)を備え、これら摩擦要素の選択的な締結によって変速段が設定される車両用自動変速機であって、走行レンジの選択を行うシフトレバーと、シフトレバーがパーキングレンジへ操作されたときに、駆動輪と繋がる出力軸(例えば、実施形態におけるカウンターシャフト302)側の回転部材(例えば、実施形態におけるパーキングギヤ410)に係合して駆動輪の回転を阻止するパーキング機構と、前進走行側のポジションに位置しているときには出力軸に前進方向の駆動力が伝達されるように摩擦要素に作動油を供給し、後進走行側のポジションに位置しているときには出力軸に後進方向の駆動力が伝達されるように摩擦要素に作動油を供給するバルブ(例えば、実施形態におけるマニュアルバルブ10)と、シフトレバーにより選択された走行レンジを検出する走行レンジ検出手段(例えば、実施形態における走行レンジ検出センサSR1)と、走行レンジ検出手段により検出された走行レンジに対応するポジションに上記バルブを位置させるバルブ駆動手段(例えば、実施形態における電気コントロールユニットECU及びマニュアルバルブ駆動装置3)と、車両の傾斜を検出する傾斜検出手段(例えば、実施形態における傾斜角センサSR4)と、運転者によりブレーキが踏込まれていることを検出して第1検出信号を出力するブレーキ踏込み検出手段(例えば、実施形態におけるブレーキ踏込み検出センサSR5)と、運転者がシフトレバーをパーキングレンジから他の走行レンジに操作しようとする意志を検出して第2検出信号を出力するレバー操作検出手段(例えば、実施形態におけるプッシュノブ操作検出センサSR6)とを備え、バルブ駆動手段は、ブレーキ踏込み検出手段により第1検出信号が出力されレバー操作検出手段により第2検出信号が出力されており、且つ傾斜検出手段により車両が前方上げ方向に傾斜していることが検出されているときには上記バルブを前進走行側のポジションに位置させ、ブレーキ踏込み検出手段により第1検出信号が出力されレバー操作検出手段により第2検出信号が出力されており、且つ傾斜検出手段により車両が前方下げ方向に傾斜していることが検出されているときには上記バルブを後進走行側のポジションに位置させるようになっている。
【0006】
本発明に係る車両用自動変速機においては、先ず、前進走行側のポジションに位置しているときには出力軸に前進方向の駆動力が伝達されるように摩擦要素の作動油を供給し、後進走行側のポジションに位置しているときには出力軸に後進方向の駆動力が伝達されるように摩擦要素に作動油を供給するバルブ(マニュアルバルブ)が従来のようにシフトレバーと機械的に連結して作動する構成ではなく、シフトレバーにより選択された走行レンジを検出する走行レンジ検出手段と、走行レンジ検出手段により検出された走行レンジに対応するポジションに上記バルブを位置させるバルブ駆動手段とを介して作動する構成になっており、その上で、運転者がシフトレバーをパーキングレンジから他の走行レンジに操作しようとする意志が検出意志検出手段により検出されている場合に、傾斜検出手段により車両が前方上げ方向に傾斜していることが検出されているときにはバルブを前進走行側のポジションに位置させ、車両が前方下げ方向に傾斜していることが検出されているときには上記バルブを後進走行側のポジションに位置させる制御がなされるようになっている。このため坂道駐車から発進しようとするときには、車両の自重によるトルクとは反対方向の反転トルクが変速機の出力軸に作用することとなり、パーキング機構による駆動輪のロックを解除するシフトレバーの操作が容易となってスムーズな発進が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る車両用自動変速機(以下、変速機と称する)の構成をブロック図で示したものである。この変速機は、複数の摩擦要素(後述する1速〜4速クラッチCL1,CL2,CL3,CL4)を油圧により選択的に締結させて変速段を設定する変速制御装置1と、車体の運転席に設けられたシフトレバー2と、このシフトレバー2により選択された走行レンジを検出する走行レンジ検出センサSR1と、この走行レンジ検出センサSR1からの情報に基づきマニュアルバルブ駆動装置3を介して変速制御装置1のマニュアルバルブ10を作動させるとともに、車速センサSR2やアクセル開度センサSR3等からの情報に基づいて変速制御装置1のソレノイドバルブ(後述する第1〜第3ソレノイドバルブ31,32,33)及びリニアソレノイドバルブ(後述する第1及び第2リニアソレノイドバルブ41,42)を作動させる電気コントロールユニットECUと、シフトレバー2がパーキングレンジ(以下、Pレンジと称する)に入れられたとき(Pレンジが選択されたとき)に変速機の出力軸(後述するカウンターシャフト302)、すなわち車両の駆動輪を固定するパーキング機構4とを備えて構成されている。
【0008】
図2はこの変速機の動力伝達経路を説明するスケルトンである。この変速機はエンジンEからの動力がトルクコンバータTCを介して入力されるメインシャフト301とファイナルギヤ及び駆動輪へ繋がるカウンターシャフト302とが平行に設けられており、メインシャフト301上にはメイン3速ギヤ331が、カウンターシャフト302上にはカウンター2速ギヤ322、パーキングギヤ410及びセレクタハブ372がそれぞれ固定して設けられている。
【0009】
また、メインシャフト301上にはメイン1速ギヤ311、メイン2速ギヤ321、メイン4速ギヤ341が回転自在に取り付けられており、メイン4速ギヤ341にはこれと一体にメインリバースギヤ351が設けられている。カウンターシャフト302上にはカウンター3速ギヤ332と、カウンター4速ギヤ342と、カウンターリバースギヤ352とが回転自在に取り付けられるとともに、カウンター1速ギヤ312がワンウェイクラッチWCを介して一方向回転自在に取り付けられている。そして、メイン1速ギヤ311とカウンター1速ギヤ312、メイン2速ギヤ321とカウンター2速ギヤ322、メイン3速ギヤ331とカウンター3速ギヤ332とは直接噛合しており、メインリバースギヤ351とカウンターリバースギヤ352とはアイドルギヤ353を介して噛合している。
【0010】
カウンター4速ギヤ342及びカウンターリバースギヤ352はカウンターシャフト302の軸方向に沿って移動自在なリバースセレクタ381によりセレクタハブ372と噛み合っているときにカウンターシャフト302と一体となって回転することが可能である。このリバースセレクタ381は後述するサーボバルブ120のスプール121に取り付けられたシフトフォーク382に支持されており、このスプール121を図2の左右方向に移動させることによりカウンター4速ギヤ342とセレクタハブ372との噛合、或いはカウンターリバースギヤ352とセレクタハブ372との噛合を選択することが可能である。
【0011】
この変速機における1速モードではリバースセレクタ381によりセレクタハブ372とカウンター4速ギヤ342とが噛み合わされた状態で1速クラッチCL1が油圧により締結される。これによりメイン1速ギヤ311がメインシャフト301と一体となって回転し、エンジンEの動力がメインシャフト301、メイン1速ギヤ311、カウンター1速ギヤ312、ワンウェイクラッチWCからカウンターシャフト302へと伝達される。
【0012】
また2速モードではリバースセレクタ381によりセレクタハブ372とカウンター4速ギヤ342とが噛み合わされた状態で1速クラッチCL1及び2速クラッチCL2が油圧により締結される。これによりメイン1速ギヤ311及びメイン2速ギヤ321がメインシャフト301と一体となって回転し、エンジンEの動力がメインシャフト301、メイン2速ギヤ321、カウンター2速ギヤ322、カウンターシャフト302へと伝達される。なお、このときメイン1速ギヤ311はカウンター1速ギヤ312を回転させるが、ギヤ比の関係によりワンウェイクラッチWCは空転するのでこれら両ギヤ311,312を介してのカウンターシャフト302への動力の伝達はなされない。
【0013】
3速モードではリバースセレクタ381によりセレクタハブ372とカウンター4速ギヤ342とが噛み合わされた状態で1速クラッチCL1及び3速クラッチCL3が油圧により締結される。これによりメイン1速ギヤ311がメインシャフト301と、またカウンター3速ギヤ332がカウンターシャフト302とそれぞれ一体となって回転し、エンジンEの動力がメインシャフト301、メイン3速ギヤ331、カウンター3速ギヤ332、カウンターシャフト302へと伝達される。なお、このときもメイン1速ギヤ311はカウンター1速ギヤ312を回転させるが、ギヤ比の関係によりワンウェイクラッチWCは空転するのでこれら両ギヤ311,312を介してのカウンターシャフト302への動力の伝達はなされない。
【0014】
4速モードではリバースセレクタ381によりセレクタハブ372とカウンター4速ギヤ342とが噛み合わされた状態で1速クラッチCL1及び4速クラッチCL4が油圧により締結される。これによりメイン1速ギヤ311及びメイン4速ギヤ341がメインシャフト301と、またカウンター4速ギヤ342がカウンターシャフト302とそれぞれ一体となって回転し、エンジンEの動力がメインシャフト301、メイン4速ギヤ341、カウンター4速ギヤ342、セレクタハブ372、カウンターシャフト302へと伝達される。なお、このときもメイン1速ギヤ311はカウンター1速ギヤ312を回転させるが、ギヤ比の関係によりワンウェイクラッチWCは空転するのでこれら両ギヤ311,312を介してのカウンターシャフト302への動力の伝達はなされない。
【0015】
リバースモードではリバースセレクタ381によりセレクタハブ372とカウンターリバースギヤ352とが噛み合わされた状態で4速クラッチCL4が油圧により締結される。これによりメインリバースギヤ351がメインシャフト301と、またカウンターリバースギヤ352がカウンターシャフト302とそれぞれ一体となって回転し、エンジンEの動力がメインシャフト301、メインリバースギヤ351、アイドルギヤ353、カウンターリバースギヤ352、セレクタハブ372、カウンターシャフト302へと伝達される。このときカウンターシャフト302は上記1速〜4速の場合とは逆方向に回転する。
【0016】
次に、図3及び図4を用いて変速制御装置1の構成を説明する。これら両図中、丸で囲んだA〜Iの文字は油路が互いに接続されることを示している。この変速制御装置1は油圧ポンプPと、マニュアルバルブ10と、モジュレータバルブ20と、第1〜第3ソレノイドバルブ31,32,33と、第1及び第2リニアソレノイドバルブ41,42と、第1〜第4シフトバルブ50,60,70,80と、第1〜第3クラッチ圧コントロールバルブ90,100,110と、前述のサーボバルブ120及び1速〜4速クラッチCL1,CL2,CL3,CL4とを有して構成されている。
【0017】
油圧ポンプPはエンジンEにより駆動され、油タンクTから作動油を吸い上げて油路201内に圧油を供給する。この油路201内の圧油はレギュレータバルブRによりエンジンEの負荷等に応じた所要の圧力(ライン圧)に調圧されるようになっており、このときレギュレータバルブRより排出される作動油はトルクコンバータTCの作動油及び変速機全体の潤滑油として用いられる。
【0018】
マニュアルバルブ10はハウジング内にスプール11が設けられてなり、油路201から油室12に供給されたライン圧の供給先をシフトポジションに応じて切り換える。このマニュアルバルブ10のスプール11は前述のようにマニュアルバルブ駆動装置3を介して電気コントロールユニットECUにより駆動されるようになっており、Dレンジ(前進走行)に対応するポジションでは図のNレンジ(ニュートラル)に対応するポジションから左動して油路201を油路202及び油路203に連通させ、Rレンジ(後進走行)に対応するポジションではNレンジに対応するポジションから右動して油路201を油路204に連通させる。
【0019】
ここで、マニュアルバルブ駆動装置3は電気コントロールユニットECUにより制御される直流サーボモータとこの直流サーボモータの先端部に取り付けられたピニオンにより駆動されるラックとからなり、そのラックに設けたピンをマニュアルバルブ10の左端部に形成されたフック部15に引っ掛けた構成となっているが、このマニュアルバルブ駆動装置3は電気コントロールユニットECUにより電気的に駆動されてマニュアルバルブ10をハウジング内で移動させることができる構成のものであれば必ずしもこのような構成である必要はない。
【0020】
モジュレータバルブ20はハウジング内に設けられたスプール21とこれを左方に付勢するスプリング22とからなっており、油路201の分岐油路205から供給されるライン圧をスプリング22による付勢力と釣り合う圧力にまで減圧して油路206内にモジュレータ圧を供給する。
【0021】
第1〜第3ソレノイドバルブ31,32,33は電気コントロールユニットECUからの通電を受けていないとき(オフのとき)には油路207,208,209をそれぞれ油路206と接続し、電気コントロールユニットECUからの通電を受けているとき(オンのとき)には油路207,208,209をそれぞれドレンポート31a,32a,33aに開放する。このため第1〜第3ソレノイドバルブ31,32,33がそれぞれオフのときには油路207,208,209内にモジュレータ圧が供給され、これらバルブ31,32,33がそれぞれオンのときには油路207,208,209内の作動油はドレンされる。
【0022】
第1及び第2リニアソレノイドバルブ41,42は電気コントロールユニットECUにより制御されてスプール位置を変化させ、油路206内のモジュレータ圧をこのスプール位置に応じた圧力に調圧してそれぞれ油路210,211内に制御圧を出力する。
【0023】
第1シフトバルブ50はハウジング内に設けられたスプール51とこれを右方に付勢するスプリング52とからなっており、第1ソレノイドバルブ31がオンで油室53が油路207を介してドレンポート31aに繋がっているときにはスプール51はスプリング52により付勢されて右方のポジションに位置し、第1ソレノイドバルブ31がオフで油路207から油室53にモジュレータ圧が作用しているときにはスプール51はこのモジュレータ圧に付勢されて左方のポジションに位置する。
【0024】
第2シフトバルブ60はハウジング内に設けられたスプール61とこれを右方に付勢するスプリング62とからなっており、第2ソレノイドバルブ32がオンで油室63が油路208を介してドレンポート32aに繋がっているときにはスプール61はスプリング62により付勢されて右方のポジションに位置し、第2ソレノイドバルブ32がオフで油路208から油室63にモジュレータ圧が作用しているときにはスプール61はこのモジュレータ圧に付勢されて左方のポジションに位置する。
【0025】
第3シフトバルブ70はハウジング内に設けられたスプール71とこれを左方に付勢するスプリング72とからなっており、油路206の分岐油路212と繋がる油室73には常時モジュレータ圧が作用してスプール71に右方への付勢力を与えている。そして、第3ソレノイドバルブ33がオンで油室74が油路209を介してドレンポート33aに繋がっているときにはスプール71は油室73内のモジュレータ圧に付勢されて右方のポジションに位置し、第3ソレノイドバルブ33がオフで油路209から油室74にモジュレータ圧が作用しているときには両油室73,74内のモジュレータ圧による付勢力同士はほぼ釣り合い、スプール71はスプリング72に付勢されて左方のポジションに位置する。
【0026】
第1クラッチ圧コントロールバルブ90はハウジング内に設けられたスプール91とこれを右方に付勢するスプリング92とからなっており、第1リニアソレノイドバルブ41から出力された制御圧が油路210,213より油室93に作用しているときにはその制御圧に応じた量でスプール91が左方に駆動されるようになっている。この第1クラッチ圧コントロールバルブ90は油路202,214,215より供給されるライン圧をスプール91の位置に応じた圧力に調圧して油路217内にクラッチ圧を供給するが、このスプール91の位置は上記のように第1リニアソレノイドバルブ41からの制御圧により制御されるため、結局このクラッチ圧は電気コントロールユニットECUより制御することが可能である。
【0027】
第2クラッチ圧コントロールバルブ100はハウジング内に設けられたスプール101とこれを右方に付勢するスプリング102とからなっており、第2リニアソレノイドバルブ42から出力された制御圧が油路211より油室103に作用しているときにはその制御圧に応じた量でスプール101が左方に駆動されるようになっている。この第2クラッチ圧コントロールバルブ100は油路202,214,216より供給されるライン圧をスプール101の位置に応じた圧力に調圧して油路218内にクラッチ圧を供給するが、このスプール101の位置は上記のように第2リニアソレノイドバルブ42からの制御圧により制御されるため、結局このクラッチ圧は電気コントロールユニットECUより制御することが可能である。
【0028】
1速クラッチCL1は第2シフトバルブ60を経て油路219より供給される圧油(クラッチ圧)を受けて締結作動し、メインシャフト301の動力をメイン1速ギヤ311へ伝達する。2速クラッチCL2は第1シフトバルブ50を経て油路220より供給される圧油(クラッチ圧)を受けて締結作動し、メインシャフト301の動力をメイン2速ギヤ321へ伝達する。3速クラッチCL3は第2シフトバルブ60を経て油路221より供給される圧油(クラッチ圧)を受けて締結作動し、カウンター3速ギヤ332の動力をカウンターシャフト302に伝達する。また4速クラッチCL4はマニュアルバルブ10を経て油路223より供給される圧油(クラッチ圧)を受けて締結作動し、メインシャフト301の動力をメイン4速ギヤ341及びメインリバースギヤ351に伝達する。
【0029】
第4シフトバルブ80はハウジング内に設けられたスプール81とこれを右方に付勢するスプリング82とからなっており、第2ソレノイドバルブ32がオフでモジュレータが油路208,224から油室83に作用しているとき、或いは第2クラッチ圧コントロールバルブ100からのクラッチ圧が油路218,225から油室84に作用しているとき、また或いは第2シフトバルブ60から油路226を介して供給される圧油が油室85に作用しているときにはスプール81は左方へ付勢されて左方のポジションに位置するが、これら3つの条件がいずれも満たされていないときにはスプール81はスプリング82により付勢されて右方のポジションに位置する。そしてスプール81が右方のポジションに位置しているときには油路227をドレンポートに連通し、スプール81が左方のポジションに位置しているときにはライン圧が供給される油路203を油路227に連通する。
【0030】
第3クラッチ圧コントロールバルブ110はハウジング内に設けられたスプール111とこれを右方に付勢するスプリング112とからなっており、第3ソレノイドバルブ33がオフでモジュレータ圧が油路209,228より油室113に作用しているときにはスプール111は右方のポジションからやや左方へ移動し、また第1リニアソレノイドバルブ41から出力された制御圧が油路210,229より油室114に作用しているときにはその制御圧に応じた量でスプール111が左方に駆動されるようになっている。この第3クラッチ圧コントロールバルブ110はマニュアルバルブ10がRレンジに対応するポジションに位置したときに油路204より供給されるライン圧をスプール111の位置に応じた圧力に調圧して油路230内にクラッチ圧を供給するが、このスプール111の位置は上記のように第1リニアソレノイドバルブ41からの制御圧により制御されるため、結局このクラッチ圧は電気コントロールユニットECUにより制御することが可能である。
【0031】
サーボバルブ120はスプール121がハウジング内に設けられた構成となっている。このスプール121はデテント機構122により左方及び右方のいずれか一方のポジションに位置することが可能であり、第4シフトバルブ80から油路227を経て供給されるライン圧が油室123に作用したときにはスプール121は左方のポジション(前進走行側)に位置し、第3クラッチ圧コントロールバルブ110から油路230を経て供給されるクラッチ圧が油室124に作用したときにはスプール121は右方のポジション(後進方向側)に位置する。また、スプール121が右方のポジションに位置するときには、油室124はスプール121内の油路125を介して油路231と連通するため、第3クラッチ圧コントロールバルブ110より出力されるクラッチ圧はマニュアルバルブ10(このときマニュアルバルブ10はRレンジに対応するポジションに位置している)の油室13へ供給される。
【0032】
このサーボバルブ120のスプール121の右端部には前述のリバースセレクタ381を支持するシフトフォーク382が取り付けられており、スプール121が左方のポジション(前進走行側)に位置しているときにはセレクタハブ372とカウンター4速ギヤ342とが噛み合わされ、スプール121が右方のポジション(後進走行側)に位置しているときにはセレクタハブ372とカウンターリバースギヤ352とが噛み合わされる。
【0033】
次にこの変速制御装置1の作動を説明する。この変速機におけるギヤの切換は、電気コントロールユニットECUが車速センサSR2やアクセル開度センサSR3等からの検出情報に基いて、第1〜第3ソレノイドバルブ31,32,33及び第1、第2リニアソレノイドバルブ41,42を予め記憶された変速線図のデータに則った適切なタイミングで駆動させることにより自動的に行われる。以下、シフトレバー2によりDレンジを選択して車両の静止状態からアクセルを踏み込み、平坦な道路をアクセル開度ほぼ一定の状態で前進走行する場合を例にしてこの変速制御装置1の作動を説明する。
【0034】
運転席内のブレーキを踏んで車両を静止させている状態からシフトレバー2をDレンジに操作すると、走行レンジ検出センサSR1はシフトレバー2によりDレンジが選択されたことを検出して電気コントロールユニットECUに検出信号を出力する。電気コントロールユニットECUはこの検出信号に基づいてマニュアルバルブ駆動装置3を駆動し、マニュアルバルブ10をDレンジに対応するポジションに位置させる。
【0035】
車速センサSR2により車両が静止している状態が検出されており、且つ走行レンジ検出センサSR1によりマニュアルバルブ10がDレンジに対応するポジションに位置していることが検出されているときには、第1ソレノイドバルブ31はオフ、第2ソレノイドバルブ32はオン、第3ソレノイドバルブ33はオフにされる(図5の表▲1▼)。これにより第1シフトバルブ50のスプール51は左方、第2シフトバルブ60のスプール61は右方、第3シフトバルブ70のスプール71は左方のポジションに位置するが、第1リニアソレノイドバルブ41は電気コントロールユニットECUにより制御されて時間とともに増大する制御圧を油路210内に出力するため、第1クラッチ圧コントロールバルブ90はこれに対応して時間とともに増大するクラッチ圧を油路217内に出力し、これが第3シフトバルブ70,油路232、第1シフトバルブ50、油路234、第2シフトバルブ60、油路219より1速クラッチCL1へ供給されて同クラッチCL1は締結される(2〜4速クラッチCL2,CL3,CL4内の作動油はドレンされる)。
【0036】
また、このとき油路234内の圧力(第1クラッチ圧コントロールバルブ90からのクラッチ圧)は油路226を経て第4シフトバルブ80の油室85に作用するため同バルブ80のスプール81は左方のポジションに位置し、油路203内のライン圧は第4シフトバルブ80を経て油路227からサーボバルブ120の油室123に供給される。このため同バルブ120のスプール121は左方のポジションに位置してリバースセレクタ381はセレクタハブ372とカウンター4速ギヤ342とを噛み合わせる。これによりカウンターシャフト302には前進方向のトルクが伝達される(前進走行準備モード)。
【0037】
1速クラッチCL1が締結されたら第3ソレノイド33がオフからオンに切り換えられる(図5の表▲2▼)。これにより第3シフトバルブ70のスプール71は右動し、第1シフトバルブ50のスプール51は左方、第2シフトバルブ60のスプール61は右方、第3シフトバルブ70のスプール71も右方のポジションに位置して油路202内のライン圧は第3シフトバルブ70、油路232、第1シフトバルブ50、油路234、第2シフトバルブ60、油路219より1速クラッチCL1へ供給される。これにより1速クラッチCL1は第1クラッチ圧コントロールバルブバルブ90からのクラッチ圧に代わってライン圧により締結される(2〜4速クラッチCL2,CL3,CL4内の作動油はドレンされる)。これにより変速機は1速モードになる。
【0038】
この1速モードの状態からブレーキを離すと車両は走行を始め、アクセルが踏み込まれて車速が或る程度上昇してきたら第1ソレノイドバルブ31がオフからオンに切り換えられる(図5の表▲3▼)。これにより第1シフトバルブ50のスプールは右動し、第1シフトバルブ50のスプール51は右方、第2シフトバルブ60のスプール61も右方、第3シフトバルブ70のスプール71も右方のポジションに位置するが、第2リニアソレノイドバルブ42は電気コントロールユニットECUにより制御されて時間とともに増大する制御圧を油路211内に出力するため、第2クラッチ圧コントロールバルブ100はこれに対応して時間とともに増大するクラッチ圧を油路218内に出力し、これが第3シフトバルブ70,油路235、第2シフトバルブ60、油路236、第1シフトバルブ50、油路220より2速クラッチCL2へ供給されて同クラッチCL2は締結される(3速及び4速クラッチCL3,CL4内の作動油はドレンされる)。
【0039】
2速クラッチCL2が締結されたら第3ソレノイド33がオンからオフに切り換えられる(図5の表▲4▼)。これにより第3シフトバルブ70のスプール71は左動し、第1シフトバルブ50のスプール51は右方、第2シフトバルブ60のスプール61も右方、第3シフトバルブ70のスプール71は左方のポジションに位置して油路202内のライン圧は第3シフトバルブ70、油路235、第2シフトバルブ60、油路236、第1シフトバルブ50、油路220より2速クラッチCL2へ供給される。これにより2速クラッチCL2は第2クラッチ圧コントロールバルブ100からのクラッチ圧に代わってライン圧により締結される(3速及び4速クラッチCL3,CL4内の作動油はドレンされる)。これにより変速機は2速モードになる。
【0040】
この2速モードから更に車速が上昇すると、第2ソレノイドバルブ32がオンからオフに切り換えられる(図5の表▲5▼)。これにより第2シフトバルブ60のスプール61は左動し、第1シフトバルブ50のスプール51は右方、第2シフトバルブ60のスプール61は左方、第3シフトバルブ70のスプール71も左方のポジションに位置するが、第1リニアソレノイドバルブ41は電気コントロールユニットECUにより制御されて時間とともに増大する制御圧を油路210に出力するため、第1クラッチ圧コントロールバルブ90はこれに対応して時間とともに増大するクラッチ圧を油路217内に出力し、これが第3シフトバルブ70,油路232、第1シフトバルブ50、油路238、第2シフトバルブ60、油路221より3速クラッチCL3へ供給されて同クラッチCL3は締結される(2速及び4速クラッチCL2,CL4内の作動油はドレンされる)。
【0041】
3速クラッチCL3が締結されたら第3ソレノイド33がオフからオンに切り換えられる(図5の表▲6▼)。これにより第3シフトバルブ70のスプール71は右動し、第1シフトバルブ50のスプール51は右方、第2シフトバルブ60のスプール61は左方、第3シフトバルブ70のスプール71は右方のポジションに位置して油路202内のライン圧は第3シフトバルブ70、油路232、第1シフトバルブ50、油路238、第2シフトバルブ60、油路221より3速クラッチCL3へ供給される。これにより3速クラッチCL3は第1クラッチ圧コントロールバルブ90からのクラッチ圧に代わってライン圧により締結される(2速及び4速クラッチCL2,CL4内の作動油はドレンされる)。これにより変速機は3速モードになる。
【0042】
この3速モードから更に車速が上昇すると、第1ソレノイドバルブ31がオンからオフに切り換えられる(図5の表▲7▼)。これにより第1シフトバルブ50のスプール51は左動し、第1シフトバルブ50のスプール51は左方、第2シフトバルブ60のスプール61も左方、第3シフトバルブ70のスプール71は右方のポジションに位置するが、第2リニアソレノイドバルブ42は電気コントロールユニットECUにより制御されて時間とともに増大する制御圧を油路211に出力するため、第2クラッチ圧コントロールバルブ100はこれに対応して時間とともに増大するクラッチ圧を油路218内に出力し、これが第3シフトバルブ70,油路235、第2シフトバルブ60、油路239、第1シフトバルブ50、油路222、マニュアルバルブ10、油路223より4速クラッチCL4へ供給されて同クラッチCL4は締結される(2速及び3速クラッチCL2,CL3内の作動油はドレンされる)。
【0043】
4速クラッチCL4が締結されたら第3ソレノイド33がオンからオフに切り換えられる(図5の表▲8▼)。これにより第1シフトバルブ50のスプール51は左動し、第1シフトバルブ50のスプール51は左方、第2シフトバルブ60のスプール61も左方、第3シフトバルブ70のスプール71も左方のポジションに位置して油路202内のライン圧は第3シフトバルブ70、油路235、第2シフトバルブ60、油路239、第1シフトバルブ50、油路222、マニュアルバルブ10、油路223より4速クラッチCL4へ供給される。これにより同クラッチCL4は第2クラッチ圧コントロールバルブ100からのクラッチ圧に代わってライン圧により締結される(2速及び3速クラッチCL2,CL3内の作動油はドレンされる)。これにより変速機は4速モードになる。
【0044】
このように平坦な道路をアクセル開度ほぼ一定の状態で前進走行する場合には車速の上昇とともにギヤの変速比が順次小さくなるように変速されるのであるが、走行の途中で減速したりアクセルを全開付近まで急激に踏み込んだりした場合(キックダウン)には変速比が大きくなるように変速される場合もある。このときにはダウンシフト後の変速モードに応じて第1〜第3ソレノイドバルブ31,32,33及び第1、第2リニアソレノイドバルブ41,42の制御がなされるが、その説明はここでは省略する。
【0045】
一方、運転席内のブレーキを踏んで車両を静止させている状態からシフトレバー2をRレンジに操作すると、走行レンジ検出センサSR1はこれを検出して電気コントロールユニットECUに検出信号を出力する。電気コントロールユニットECUはこの検出信号に基づいてマニュアルバルブ駆動装置3を駆動し、マニュアルバルブ10をRレンジに対応するポジションに位置させる。このようにマニュアルバルブ10がRレンジに対応するポジションに位置すると前述のように油路201は油室12を介して油路204と連通し、ライン圧が第3クラッチ圧コントロールバルブ110に供給される。
【0046】
車速センサSR2により車両が静止している状態が検出されており、且つ走行レンジ検出センサSR1によりマニュアルバルブ10がRレンジに対応するポジションに位置していることが検出されているときには、第1ソレノイドバルブ31はオフ、第2ソレノイドバルブ32はオン、第3ソレノイドバルブ33はオフにされる(図5の表▲1▼)。これにより第1シフトバルブ50のスプール51は左方、第2シフトバルブ60のスプール61は右方、第3シフトバルブ70のスプール71は左方のポジションに位置し、第3クラッチ圧コントロールバルブ110は油路209,228を介して供給される第3ソレノイドバルブ33からのモジュレータ圧を受けて右方のポジションからやや左方へ移動するので、第3クラッチ圧コントロールバルブ110により減圧されたライン圧が油路230からサーボバルブ120の油室124へ供給され、同バルブ120のスプール121は右方に付勢されてデテント機構122を乗り越える寸前の所まで移動される。
【0047】
また、これと同時に第1リニアソレノイドバルブ41は電気コントロールユニットECUにより制御されて時間とともに増大する制御圧を油路210内に出力するため、第3クラッチ圧コントロールバルブ110はこれに対応して時間とともに増大するクラッチ圧を油路230に出力し、これがサーボバルブ120の油室124に供給される。これによりサーボバルブ120のスプール121は更に右方へ付勢され、デテント機構122を乗り越えて右方のポジションに位置する(なお、油路204の分岐油路240内のライン圧は第4シフトバルブ80の油室86へ供給されて同バルブ80のスプール81は右方のポジションに位置するため、サーボバルブ120の油室123内の作動油は油路227及び第4シフトバルブ80を介してドレンされる)。これによりリバースセレクタ381は右動し、セレクタハブ372とカウンターリバースギヤ352とが噛み合わされる。
【0048】
また、このようにサーボバルブ120のスプール121が右方のポジションに位置することにより油路230と油路231とはスプール121内の油路125を介して連通するので第3クラッチ圧コントロールバルブ110より出力されるクラッチ圧はマニュアルバルブ10の油室13内へ供給され、更に油路223から4速クラッチCL4へ供給されて同クラッチCL4は締結される(1〜3速クラッチCL1,CL2,CL3内の作動油はドレンされる)。これによりカウンターシャフト302には後進方向のトルクが伝達される(後進走行準備モード)。
【0049】
第1リニアソレノイドバルブ42からの制御圧が最大になったところでは第3クラッチ圧コントロールバルブ110のスプール111は最大限左方へ移動し、油路230内へ供給されるクラッチ圧はライン圧と等しくなる。これにより第4クラッチCL4はライン圧により締結され、変速機はリバースモードになる。
【0050】
次に図6及び図7を用いてパーキング機構4の構成を説明する。このパーキング機構4はカウンターシャフト302側の回転部材である前述のパーキングギヤ410に車体側(固定側)の部材であるパーキングロックポール420を係合させて用いる構成となっている。パーキングギヤ410は外周に複数の歯411を有し、カウンターシャフト302にスプライン嵌合されている。パーキングギヤ410の近傍にはカウンターシャフト302とほぼ平行に支持シャフト440が設けられており、この支持シャフト440には、パーキングギヤ410側に突出形成された爪部421を有したパーキングロックポール420が取り付けられている。このパーキングロックポール420は支持シャフト440に対して揺動自在に取り付けられているが、支持シャフト440に取り付けられたコイルばね441により、爪部421がパーキングギヤ410と離間する方向(図6のA方向)に付勢されている。このパーキングロックポール420をコイルばね441の付勢力に抗してパーキングギヤ410に近接する方向(図6のB方向)に揺動させることにより、爪部421をパーキングギヤ410の歯411に噛合させることが可能である。
【0051】
カウンターシャフト302とほぼ平行な位置にはコントロールシャフト450が左右のベアリング451(図6では片側のみを示す)に支持されて変速機ケース(図示せず)に回転自在に取り付けられており、このコントロールシャフト450の左端側(図の右方)にはシフトレバー2とワイヤ460を介して繋がるコントロールレバー470が取り付けられている。このコントロールレバー470は、シフトレバー2が前方(図6のC方向)へ操作されたときにはワイヤ460により押し出されて前方に揺動し、シフトレバー2が後方(図6のD方向)へ操作されたときにはワイヤ460により引かれて後方に揺動する。
【0052】
このようなコントロールレバー470の動作により、コントロールシャフト450はシフトレバー2の前方への操作に応じて図6のE方向に回転し、またシフトレバー2の後方への操作に応じて図6のF方向に回転するが、その回転量はシフトレバー2の操作量に対応して定まるので、シフトレバー2の操作により走行レンジが選択されたときには、コントロールシャフト450はその走行レンジに対応した所定の回転位置に位置する。なお、シフトレバー2を最前方に位置させたときにはPレンジが設定され、以下、後方に位置させることにより順次R(後進走行),N(ニュートラル),D(前進走行),…レンジが設定される。
【0053】
パーキングレバー430はコントロールシャフト450の右端側(図6の左方)に揺動自在に取り付けられており、アーム部431と、このアーム部431により回転自在に支持されたローラ432とを有して構成されている。このパーキングレバー430はコントロールシャフト450に形成されたストッパ(図示せず)によりE方向への揺動が制限されるとともに、コントロールシャフト450に取り付けられたコイルばね452により常時E方向に付勢されているため、コントロールシャフト450が回転したときにはこれと一体となって回転する。しかし、コントロールシャフト450がE方向に回転したときに、パーキングレバー430自身にF方向への大きな抵抗力(すなわち、パーキングレバー430のE方向への回転を妨げる力)が作用したときには、コントロールシャフト450のみがE方向に回転し、パーキングレバー430はこれに追従できずにコイルばね452によりE方向へ付勢されたまま待機する状態となる。なお、このような抵抗力が作用するのは後述するように、パーキングロックポール420の爪部421がパーキングギヤ410の歯411に乗り上げた場合である。
【0054】
シフトレバー2がC方向に操作されるとパーキングレバー430はコントロールシャフト450と一体となってE方向に回転し、シフトレバー2がPレンジまで操作されたときには、コントロールシャフト450及びパーキングレバー430はE方向に最も回転した位置に位置し(この位置を以下、E方向最大回転位置と称する)、ローラ432はパーキングロックポール420をコイルばね441の付勢力に抗してB方向に押圧し、パーキングロックポール420の爪部421とパーキングギヤ410の歯411とは噛合した状態となる(図7(A)参照)。この状態ではカウンターシャフト302の回転、すなわち駆動輪の回転は禁止される(ロック動作)。
【0055】
なお、シフトレバー2がPレンジまで操作されたときに、パーキングロックポール420の爪部421とパーキングギヤ410の歯411とが噛合できず、爪部421が歯411上に乗り上げてしまった場合には、コントロールシャフト450のみがE方向最大回転位置に位置し、パーキングレバー430はその少し手前の回転位置でコイルばね452によりE方向に付勢されつつ待機する状態となる。そしてその後、駆動輪すなわちカウンターシャフト302がわずかに動いてパーキングギヤ410が回転したときにはパーキングレバー430はコイルばね452に付勢されてE方向最大回転位置まで移動するので、パーキングロックポール420はパーキングレバー430に押圧されてB方向に揺動し、パーキングギヤ410と噛合する。
【0056】
一方、シフトレバー2がD方向に操作されるとパーキングレバー430はF方向に回転するが、シフトレバー2がPレンジから他の走行レンジに操作されたときには、コントロールシャフト450及びパーキングレバー430はE方向最大回転位置よりもF方向側に位置するようになるため、パーキングロックポール420に作用するローラ432からの押圧力は除去され、パーキングロックポール420はコイルばね441によりA方向へ付勢されてパーキングロックポール420の爪部421とパーキングギヤ410の歯411との噛合は解放された状態となる(図7(B)参照)。この状態ではカウンターシャフト302の回転、すなわち駆動輪の回転は自由になる(ロック解除動作)。
【0057】
このような構成のパーキング機構4を備えた車両を上り斜面に駐車させている場合(シフトレバー2はPレンジ)、駆動輪が後転しようとする力により生じる、図7(A)において矢印Jで示す方向の回転力がカウンターシャフト302に作用し(図7においては、紙面の左方が車両の前方に相当する)、パーキングロックポール420には、噛合した爪部421とパーキングギヤ410の歯411aとの接触面を介して路面の傾斜角に応じた大きさの押圧力が作用する。この押圧力はパーキングロックポール420を下方に揺動させる方向(A方向)に働き、パーキングロックポール420はローラ432に押し付けられるので、このような状態からシフトレバー2を操作してパーキングレバー430をF方向、すなわち駆動輪のロックを解除する方向に揺動させようとすると、上記両部材420,432間にはパーキングレバー430の動作を妨げる摩擦力が生じ、シフトレバー2をPレンジから操作するには、車両が傾斜のない平地に駐車されている場合よりも大きな操作力が必要となる。
【0058】
また、車両を下り斜面に駐車させている場合(シフトレバー2はPレンジ)には、駆動輪が前転しようとする力により生じる、上記矢印Jとは反対方向の回転力がカウンターシャフト302に作用し、パーキングロックポール420には、噛合した爪部421とパーキングギヤ410の歯411bとの接触面を介して路面の傾斜角に応じた大きさの押圧力が作用する。この押圧力もパーキングロックポール420を下方に揺動させる方向に働くので、車両を上り斜面に駐車させている場合と同様、シフトレバー2をPレンジから操作するには、平地の場合よりも大きな操作力が必要となる。
【0059】
このように、傾斜のある路面(坂道)に駐車した状態から行うシフトレバー2の操作には平地の場合よりも大きな操作力が必要となるが、本発明においては以下に説明するように、坂道から発進しようとする場合でもパーキング機構4による駆動輪のロックを解除するためのシフトレバー2の操作が容易になるようになっている。
【0060】
この変速機には車体の前後方向の傾斜角を検出する傾斜角センサSR4のほか、ブレーキが踏み込まれた状態にあるか否かを検出するブレーキ踏込み検出センサSR5と、シフトレバー2に設けられたプッシュノブ2a(図6参照)が押圧操作されているか否かを検出するプッシュノブ操作検出センサSR6とが備えられており、これらセンサSR4〜S6からの検出情報は電気コントロールユニットECUに入力されるようになっている。この変速機には上記プッシュノブ2aを押圧操作した状態でなければ少なくともPレンジとRレンジとの間のシフト操作が行えない誤操作防止機構と、ブレーキを踏んだ状態でなければPレンジから他の走行レンジへシフト操作することができないシフトロック機構とが備えられており、運転者はシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジへシフト操作するときには必ずブレーキを踏み、且つプッシュノブ2aを押す必要があるので、これらの動作を上記両センサSR5,SR6により検出することで運転者がシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジへ操作しようとしている意志を検知することができる。
【0061】
電気コントロールユニットECUは、走行レンジ検出センサSR1からの情報によりシフトレバー2がPレンジに入れられている(Pレンジが選択されている)ことを検知している状態において、上記両センサSR5,SR6からの情報により運転者がシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジに操作しようとしている意志を検知し、且つ傾斜角センサSR4からの情報により車両が前方上げ方向に傾斜している(すなわち上り坂に駐車している)ことを検知している場合には、シフトレバー2がPレンジに位置されたままであるに拘わらず、マニュアルバルブ駆動装置を作動させてマニュアルバルブ10をDレンジに対応するポジションに位置させるとともに、前述した前進走行準備モード対応の制御を行ってカウンターシャフト302に前進方向のトルクを与える。
【0062】
このように車両が上り坂に駐車してシフトレバー2がPレンジに入れられており、且つ運転者がシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジに操作しようとしている意志が検知されているとき、カウンターシャフト302には前進方向のトルクが与えられるのであるが、この前進方向のトルクは駐車時に自重により受けている後進方向のトルクとは反対方向のトルク(反転トルク)であり、この反転トルクはパーキング機構4におけるパーキングロックポール420との爪部421とパーキングギヤ410の歯411aとの接触面に作用する押圧力を小さくするように作用するので、パーキング機構4のロックを解除しようとするシフトレバー2の操作力(Pレンジから他の走行レンジにシフトする操作力)は軽減される。なお、第1クラッチ圧コントロールバルブ90より出力されるクラッチ圧を傾斜角センサSR4により検出される車体の傾斜角が大きいときほど大きくなるように設定すれば、シフトレバー2の操作力を車両の駐車している路面の勾配に応じた最適の値(平地並になることが好ましい)に調整することができる。
【0063】
一方、電気コントロールユニットECUは、走行レンジ検出センサSR1からの情報によりシフトレバー2がPレンジに入れられている(Pレンジが選択されている)ことを検知している状態において、上記両センサSR5,SR6からの情報により運転者がシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジに操作しようとしている意志を検知し、且つ傾斜角センサSR4からの情報により車両が前方下げ方向に傾斜している(すなわち下り坂に駐車している)ことを検知している場合には、シフトレバー2がPレンジに位置されたままであるにも拘わらず、マニュアルバルブ駆動装置3を作動させてマニュアルバルブ10をRレンジに対応するポジションに位置させるとともに、前述した後進走行準備モード対応の制御を行ってカウンターシャフト302に後進方向のトルクを与える。
【0064】
このように車両が下り坂に駐車してシフトレバー2がPレンジに入れられており、且つ運転者がシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジに操作しようとしている意志が検知されているとき、カウンターシャフト302には後進方向のトルクが与えられるのであるが、この後進方向のトルクは駐車時に自重により受けている前進方向のトルクとは反対方向のトルク(反転トルク)であり、この反転トルクはパーキング機構4におけるパーキングロックポール420との爪部421とパーキングギヤ410の歯411bとの接触面に作用する押圧力を小さくするように作用するので、パーキング機構4のロックを解除しようとするシフトレバー2の操作力(Pレンジから他の走行レンジにシフトする操作力)は軽減される。なお、第3クラッチ圧コントロールバルブ110より出力されるクラッチ圧を傾斜角センサSR4により検出される車体の傾斜角が大きいときほど大きくなるように設定すれば、シフトレバー2の操作力を車両の駐車している路面の勾配に応じた最適の値(平地並になることが好ましい)に調整することができる。
【0065】
図8は上記制御の流れをまとめて示すフローである。このフローに示すように電気コントロールユニットECUは先ず走行レンジ検出センサSR1からの検出情報に基づいて現在Pレンジであるか否かを判断し(ステップS1)、現在Pレンジでないと判断した場合には処理を終了し、現在Pレンジであると判断した場合には傾斜角センサSR4からの検出情報に基づいて傾斜判断を行う(ステップS2)。
【0066】
この傾斜判断は図9のサブフローに示すように、先ず車体が前方上げであるか否かを判断し(ステップS21)、車体が前方上げでない場合には「前方上げ」フラグを0に設定し(ステップS22)、車体が前方上げである場合には「前方上げ」フラグを1に設定する(ステップS23)。続いて車体が前方下げであるか否かを判断し、(ステップS24)、車体が前方下げでない場合には「前方下げ」フラグを0に設定し(ステップS25)、車体が前方下げである場合には「前方下げ」フラグを1に設定する(ステップS26)。
【0067】
このような傾斜判断が終了したら続いてブレーキ踏込み検出センサSR5からの検出情報に基づいて現在ブレーキが踏まれているか否かを判断し(ステップS3)、現在ブレーキが踏み込まれていないと判断した場合には処理を終了し、現在ブレーキが踏み込まれていると判断した場合には続いてプッシュノブ操作検出センサSR6からの検出情報に基づいて現在プッシュノブ2aが押圧操作されているか否かを判断する(ステップS4)。そして現在プッシュノブ2aが押圧操作されていないと判断した場合には処理を終了し、現在プッシュノブ2aが押圧操作されていると判断した場合には反転トルク発生制御を行う(ステップS5)。
【0068】
反転トルク発生制御は図10のサブフローに示すように、先ず「前方上げ」フラグが1であるか否かを判断し(ステップS51)、「前方上げ」フラグが1である場合にはマニュアルバルブ10をDレンジ対応ポジション位置させて前進方向の駆動力を発生させる制御を行う(ステップS52)。なお、この前進方向の駆動力を発生させる制御は具体的には前述の前進走行準備モード対応の制御である。
【0069】
また、上記ステップS51において「前方上げ」フラグが0である場合には続いて「前方下げ」フラグが1であるか否かを判断し(ステップS53)、「前方下げ」フラグが1である場合にはマニュアルバルブ10をRレンジ対応ポジション位置させて後進方向の駆動力を発生させる制御を行う(ステップS54)。なお、この後進方向の駆動力を発生させる制御は具体的には前述の後進走行準備モード対応の制御である。
【0070】
このように本発明に係る車両用自動変速機においては、先ずマニュアルバルブ10が従来のようにシフトレバー2と機械的に連結して作動する構成ではなく、シフトレバー2により選択された走行レンジを検出する走行レンジ検出センサSR1と、走行レンジ検出センサSR1により検出された走行レンジに対応するポジションにマニュアルバルブ10を位置させるマニュアルバルブ駆動装置3とを介して作動する構成になっており、その上で、運転者がシフトレバー2をPレンジから他の走行レンジに操作しようとする意志がブレーキ踏込み検出センサSR5及びプッシュノブ操作検出センサSR6により検出されており、傾斜角センサSR4により車両が前方上げ方向に傾斜していることが検出されている場合にはマニュアルバルブ10をDレンジに対応するポジションに位置させ、車両が前方下げ方向に傾斜していることが検出されている場合にはマニュアルバルブ10をRレンジに対応するポジションに位置させる制御がなされるようになっている。このため坂道駐車から発進しようとするときには、車両の自重によるトルクとは反対方向の反転トルクがカウンターシャフト302に作用することとなり、パーキング機構4による駆動輪のロックを解除するシフトレバー2の操作が容易となってスムーズな発進が可能となる。
【0071】
これまで本発明に係る車両用自動変速機の実施形態に付いて説明してきたが、本発明の範囲は上述のものに限定されない。例えば、パーキングギヤは上記実施形態では変速機の出力軸(カウンターシャフト302)に固定されるものであったが、このパーキングギヤは変速機の出力軸に限られず、この出力軸と駆動輪との間に介在して駆動輪に動力を伝達する駆動軸(例えばプロペラシャフト)に固定されるものであってもよい。更に、パーキングギヤのロックを行う手段は、上記のようにパーキングロックポールをパーキングレバーにより揺動させる構成のものに限られず、パーキングロックポールを、円錐状のパーキングロックカムを円錐軸上で移動させることにより揺動させる構成のもの等であってもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては傾斜角センサSR4を用いて車体が傾斜しているか否かを検出するようにしていたが、これをカウンターシャフト302に作用するトルクを検出するトルク検出器を用いて車体が傾斜しているか否かを検出するようにしてもよい。なお、車両の傾斜を検出する傾斜検出手段は、車両が前方上げ方向及び頭下げ方向のいずれに傾斜しているかを検出できればよいのであって、上記傾斜角センサやトルク検出器のように必ずしも傾斜角の値が検出できるものでなくてもよい。
【0073】
また、運転者がシフトレバーをパーキングレンジから他の走行レンジに操作しようとする意志を検出して検出信号を出力する意志検出手段は上記のようにブレーキ踏込み検出センサSR5とプッシュノブ操作検出センサSR6とによらなければならないわけではなく、これらいずれか一方によるもの、或いは他の方法によるものであっても構わない。
【0074】
また、上記実施形態では複数の摩擦要素を選択的に締結させるバルブの作動を電気コントロールユニットより行う電子制御式の自動変速機を例に説明したが、上記バルブ作動を油圧により作動させる油圧制御式の自動変速機であっても同様に適用することが可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る車両用自動変速機においては、前進走行時と後進走行時とで摩擦要素への作動油の供給油路を切り換えるバルブ(マニュアルバルブ)が、シフトレバーにより選択された走行レンジを検出する走行レンジ検出手段と、走行レンジ検出手段により検出された走行レンジに対応するポジションに上記バルブを位置させるバルブ駆動手段とを介して作動する構成になっており、その上で、運転者がシフトレバーをパーキングレンジから他の走行レンジに操作しようとする意志が検出意志検出手段により検出されている場合に、傾斜検出手段により車両が前方上げ方向に傾斜していることが検出されているときにはバルブを前進走行側のポジションに位置させ、車両が前方下げ方向に傾斜していることが検出されているときには上記バルブを後進走行側のポジションに位置させる制御がなされるようになっている。このため坂道駐車から発進しようとするときには、車両の自重によるトルクとは反対方向の反転トルクが変速機の出力軸に作用することとなり、パーキング機構による駆動輪のロックを解除するシフトレバーの操作が容易となってスムーズな発進が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用自動変速機の構成を示すブロック図である。
【図2】この車両用自動変速機の動力伝達経路を示すスケルトン図である。
【図3】この車両用自動変速機における変速制御装置の構成を示す油圧回路図である。
【図4】この車両用自動変速機における変速制御装置の構成を示す油圧回路図である。
【図5】この車両用自動変速機における第1〜第3ソレノイドバルブのオンオフ制御を走行モードごとに示す図表である。
【図6】この車両用自動変速機に備えられたパーキング機構の構成図である。
【図7】上記パーキング機構におけるロック動作とロック解除動作を説明するための図であり、(A)はパーキングロックポールとパーキングギヤとが噛合している状態を示し、(B)はパーキングロックポールとパーキングギヤとの噛合が解除されている状態を示している。
【図8】上記車両用自動変速機における反転トルク発生制御の流れを示すメインフローである。
【図9】上記車両用自動変速機における反転トルク発生制御の流れを示すサブフローである。
【図10】上記車両用自動変速機における反転トルク発生制御の流れを示すサブフローである。
【符号の説明】
1 変速制御装置
2 シフトレバー
3 マニュアルバルブ駆動装置(バルブ駆動手段)
4 パーキング機構
10 マニュアルバルブ(バルブ)
31〜33 第1〜第3ソレノイドバルブ
41,42 第1、第2リニアソレノイドバルブ
50〜80 第1〜第4シフトバルブ
90〜110 第1〜第3クラッチ圧コントロールバルブ
120 サーボバルブ
CL1〜CL4 1速〜4速クラッチ(摩擦要素)
ECU 電気コントロールユニット(バルブ駆動手段)
SR1 走行レンジ検出センサ(走行レンジ検出手段)
SR4 傾斜角センサ(傾斜検出手段)
SR5 ブレーキ踏込み検出センサ(意志検出手段)
SR6 プッシュノブ操作検出センサ(意志検出手段)

Claims (1)

  1. 油圧により締結される複数の摩擦要素を備え、これら摩擦要素の選択的な締結によって変速段が設定される車両用自動変速機であって、
    走行レンジの選択を行うシフトレバーと、
    前記シフトレバーがパーキングレンジへ操作されたときに、駆動輪と繋がる出力軸側の回転部材に係合して前記駆動輪の回転を阻止するパーキング機構と、
    前進走行側のポジションに位置しているときには前記出力軸に前進方向の駆動力が伝達されるように前記摩擦要素に作動油を供給し、後進走行側のポジションに位置しているときには前記出力軸に後進方向の駆動力が伝達されるように前記摩擦要素に作動油を供給するバルブと、
    前記シフトレバーにより選択された走行レンジを検出する走行レンジ検出手段と、
    前記走行レンジ検出手段により検出された走行レンジに対応するポジションに前記バルブを位置させるバルブ駆動手段と、
    前記車両の傾斜を検出する傾斜検出手段と、
    運転者によりブレーキが踏込まれていることを検出して第1検出信号を出力するブレーキ踏込み検出手段と、
    前記運転者が前記シフトレバーを前記パーキングレンジから他の走行レンジに操作しようとする意志を検出して第2検出信号を出力するレバー操作検出手段とを備え、
    前記バルブ駆動手段は、
    前記ブレーキ踏込み検出手段により前記第1検出信号が出力され前記レバー操作検出手段により前記第2検出信号が出力されており、且つ前記傾斜検出手段により前記車両が前方上げ方向に傾斜していることが検出されているときには前記バルブを前記前進走行側のポジションに位置させ、
    前記ブレーキ踏込み検出手段により前記第1検出信号が出力され前記レバー操作検出手段により前記第2検出信号が出力されており、且つ前記傾斜検出手段により前記車両が前方下げ方向に傾斜していることが検出されているときには前記バルブを前記後進走行側のポジションに位置させることを特徴とする車両用自動変速機。
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