JP4433797B2 - ピリミジン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞周期阻害活性を保持し、そのため抗細胞増殖(anti-cell-proliferation)(たとえば抗癌)活性に関して有用であり、従ってヒトまたは動物での処置法で有用であるピリミジン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルに関する。また本発明は、前記ピリミジン誘導体の製造プロセス、これらを含む医薬組成物及び、ヒトなどの温血動物において抗細胞増殖作用を生じさせるのに使用するための薬剤の製造に関する。
サイクリン類と言われる細胞内タンパク質のあるファミリーは、細胞周期で重要な役割を果たす。サイクリン類の合成及び分解は、細胞周期の間にそれらの発現レベルが変動するように厳密に制御される。サイクリン類はサイクリン-依存性セリン/トレオニンキナーゼ(CDK)に結合し、この結合は、細胞中のCDK(たとえば、CDK1、CDK2、CDK4及び/またはCDK6)活性に不可欠である。これらの因子のそれぞれが一緒になってCDK活性を調節する方法の詳細についてははっきりと理解されていないが、この二つの因子間の均衡が、細胞が細胞周期を進行するか否かを決定している。
腫瘍遺伝子及び腫瘍抑制遺伝子の研究が近年、集中して行われてきた結果、細胞周期の移行の調節が、腫瘍での有糸***誘発の主要な制御点であることが確認された。さらに、CDKは、多くの腫瘍遺伝子のシグナル伝達経路の下流にあるようである。サイクリン類のアップレギュレーション及び/または内因性阻害剤の欠失によるCDK活性の調節障害は、有糸***のシグナル伝達経路と腫瘍細胞の増殖との間の重要な軸のようである。
従って、細胞周期キナーゼ類の阻害剤、特に、CDK2、CDK4及び/またはCDK6の阻害剤(S-期、G1-S及びG1-S期でそれぞれ機能する)は、哺乳類の癌細胞成長などの、細胞増殖の選択的阻害剤として重要に違いないと認識されてきた。
本発明は、意外にも、特定のピリミジン化合物がCDK2、CDK4及びCDK6に対して選択性を示す細胞周期キナーゼの作用を阻害し、かくして抗細胞増殖特性をもつという知見に基づく。そのような特性は、癌(充実性腫瘍及び白血病)、線維増殖性及び分化性疾患、乾癬、リウマチ様関節炎、カポジ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローム、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性の炎症、骨の疾患並びに網膜血管増殖を伴う眼球の疾患などの処置で重要であると予想される。
従って、本発明は、式(I):
Figure 0004433797
{式中、R1はハロ、シアノ、C1-3アルキルまたはC1-3アルコキシであり;
pは0〜2であり;ここでR1の値は同一または異なっていてもよく;
R2はアミノ、R6またはR6-NH2-であり;
R3は水素、ハロまたはシアノであり;
R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ベンジル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルC1-4アルキルまたは1-メトキシオキシプロプ-2-イルであり;ここでR4は場合により、環炭素上で一つ以上のメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシにより置換されていてもよく;前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含んでいる場合、その窒素は場合により一つ以上のメチル、エチル、アセチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはメトキシエチルにより置換されていてもよい;
R5はC1-6アルキルまたはC2-6アルケニルであり;ここでR5は場合により炭素上で、一つ以上のメトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシにより置換されていてもよい;
R6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、複素環基または(複素環基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つ以上のメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシで置換されていてもよく;前記複素環基が-NH-部分を含んでいる場合、その窒素は場合により、一つ以上のメチル、エチル、アセチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはメトキシエチルにより置換されていてもよい}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
従って、本発明のさらなる側面では、(上記)式(I)の化合物{式中、式(I):
R1はハロ、シアノ、C1-3アルキルまたはC1-3アルコキシであり;
pは0〜2であり;ここでR1の値は同一または異なっていてもよく;
R2はアミノ、R6またはR6-NH2-であり;
R3は水素、ハロまたはシアノであり;
R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルC1-4アルキルまたは1-メトキシオキシプロプ-2-イルであり;ここでR4は場合により、環炭素上で一つ以上のメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシにより置換されていてもよく;前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含んでいる場合、その窒素は場合により一つ以上のメチル、エチル、アセチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはメトキシエチルにより置換されていてもよい;
R5はC1-6アルキルまたはC2-6アルケニルであり;ここでR5は場合により炭素上で、一つ以上のメトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシにより置換されていてもよい;
R6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、複素環基または(複素環基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つ以上のメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシで置換されていてもよく;前記複素環基が-NH-部分を含んでいる場合、その窒素は場合により、一つ以上のメチル、エチル、アセチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはメトキシエチルにより置換されていてもよい}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
本明細書中、「アルキル」なる用語は、直鎖及び分岐鎖アルキル基のいずれをも包含するが、「プロピル」などの個々のアルキル基について言及する場合は、直鎖の形のみをいう。たとえば「C1-6アルキル」、「C1-4アルキル」及び「C1-3アルキル」は、プロピル、イソプロピル及びt-ブチルを包含する。しかしながら、「プロピル」などの個々のアルキル基について言及する場合は、直鎖の形のみをいい、「イソプロピル」などの個々の分岐鎖アルキル基について言及する場合には、分岐鎖の形のみをいう。同様の慣例を他の基に適用し、たとえば「C3-6シクロアルキルC1-4アルキル」及び「C3-6シクロアルキルC1-3アルキル」は、シクロプロピルメチル、1-シクロブチルエチル及び3-シクロプロピルプロピルを包含する。「ハロ」なる用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードをさす。
任意の置換基を「一つ以上の」基から選択する場合、この定義は、全ての置換基が特定の群の一つから選択されること、または置換基が特定の群の二つ以上から選択されることを包含すると理解すべきである。
「ヘテロサイクリル」とは、環炭素を介して結合し3〜6個の原子を含有する飽和の単環式環であって、そのうちの少なくとも一つの原子が窒素、硫黄または酸素から選択され、且つ環の硫黄原子が場合により酸化されて(単数または複数の)S-オキシドを形成していてもよい単環式環である。「ヘテロサイクリル」なる用語の例及び適当な意味としては、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ジオキソラニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、チオモルホリニルまたは1,1-ジオキソチオモルホリノがある。好適には、「ヘテロサイクリル」とは、テトラヒドロフラニルがある。
「複素環式基」は、4〜6個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式環であって、そのうちの少なくとも一つの原子が窒素、硫黄または酸素から選択され、他に記載しない限り、これは結合した炭素または窒素であってもよく、且つ環の硫黄原子は場合により酸化されて(単数または複数の)S-オキシドを形成していてもよい単環式環である。「複素環式基」なる用語の例及び適当な意味としては、モルホリノ、ピペリジニル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、イソチアゾリル、チエニル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル及びイソキサゾリルがある。好適には、「複素環式基」は、ピリジルである。
「C1-3アルコキシ」の例としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシが挙げられる。「C2-6アルケニル」及び「C2-4アルケニル」の例としては、ビニル、アリル、2-メチルプロプ-1-エニル及び1-プロペニルがある。「C2-4アルキニル」の例としては、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルがある。「C3-6シクロアルキル」の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルがある。「(複素環式基)C1-3アルキル」の例としては、ピリジルメチル、3-モルホリノプロピル及び2-ピリミド-2-イルエチルがある。「ヘテロサイクリルC1-6アルキル」の例としては、テトラヒドロフリルメチル、2-モルホリノエチル及び2-ピロリジン-1-イルプロピルがある。
本発明の化合物の適当な医薬的に許容可能な塩は、たとえば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩であり、たとえば、無機または有機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との酸付加塩がある。さらに、十分に酸性である本発明の化合物の適当な医薬的に許容可能な塩は、アルカリ金属塩であり、たとえばナトリウム若しくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえばカルシウム若しくはマグネシウム塩、アンモニウム塩または、生理学的に許容可能なカチオンを提供する有機塩基との塩、たとえばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン若しくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
カルボキシまたはヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のin-vivo加水分解可能なエステルは、たとえば、ヒトまたは動物の体内で加水分解されて、親酸またはアルコールを生じる医薬的に許容可能なエステルである。カルボキシに関する適当な医薬的に許容可能なエステルとしては、C1-6アルコキシメチルエステル類、たとえばメトキシメチル、C1-6アルカノイルオキシメチルエステル類、たとえばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル類、C3-8シクロアルコキシカルボニルオキシC1-6アルキルエステル類、たとえば1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3-ジオキソレン-2-オニルメチルエステル類、たとえば5-メチル-1,3-ジオキソレン-2-オニルメチル;及びC1-6アルコキシカルボニルオキシエステル類、たとえば1-メトキシカルボニルオキシエチルがあり、本発明の化合物の任意のカルボキシ基で形成することができる。
ヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のin-vivo加水分解可能なエステルとしては、無機エステル類、たとえばリン酸エステル類及びα-アシルオキシアルキルエーテル類並びに、エステル分解のin-vivo加水分解の結果として親ヒドロキシ基を与える関連化合物が挙げられる。α-アシルオキシアルキルエーテル類としては、アセトキシメトキシ及び2,2-ジメチルプロピオニルオキシ-メトキシが挙げられる。ヒドロキシに関してin-vivo加水分解可能なエステル形成基の選択としては、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル及び置換ベンゾイル、並びにフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(アルキルカーボネートエステルを与える)、ジアルキルカルバモイル及びN-(ジアルキルアミノエチル)-N-アルキルカルバモイル(カルバメートを与える)、ジアルキルアミノアセチル及びカルボキシアセチルが挙げられる。ベンゾイル上の置換基の例としては、環の窒素原子からメチレン基を介してベンゾイル環の3-位または4-位へ結合したモルホリノ及びピペラジノが挙げられる。
式(I)の幾つかの化合物は、キラル中心及び/または幾何異性中心(E-及びZ-異性体)をもっていてもよく、本発明は、CDK阻害活性を有するそのような全ての光学的、ジアステレオ異性体及び幾何異性体を包含するものと理解すべきである。
本発明は、CDK阻害活性を有する式(I)の化合物の全ての互変異性体に関する。特に、当業者は、R4が水素であるとき、式(I)に示されるイミダゾール環は互変異性化し得ることを理解するだろう。
式(I)の特定の化合物は、溶媒和形並びに非溶媒和形、たとえば水和形で存在することができることも理解すべきである。本発明は、CDK阻害活性を有するそのような全ての溶媒和形を包含するものと理解すべきである。
R1、R2、R3、R4、R5及びpの好適な意味は以下のごときである。そのような意味は、上記または下記に規定する定義、請求の範囲または態様のいずれかと、それぞれの場合において使用することができる。
R1はフルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシである。
pは0である。
pは1である。
pは2である。
R2はR6-NH2-であり、ここでR6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキルまたは(複素環式基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つのメトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルで置換されていてもよい。
R2はR6-NH2-であり、ここでR6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキルまたは(複素環式基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つのメチル、メトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルで置換されていてもよい。
R2はR6-NH2-であり、ここでR6はメチル、エチル、プロピル、t-ブチル、アリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、テトラヒドロフル-2-イルメチルまたはピリド-2-イルメチルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つのメトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルで置換されていてもよい。
R2はR6-NH2-であり、ここでR6はメチル、エチル、プロピル、t-ブチル、アリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、テトラヒドロフル-2-イルメチルまたはピリド-2-イルメチルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つのメチル、メトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルで置換されていてもよい。
R2はメチルアミノ、アリルアミノ、t-ブチルアミノ、2-メトキシエチルアミノ、2-エトキシエチルアミノ、3-メトキシプロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロプロピルメチルアミノ、2,2,2-トリフルオロエチルアミノ、テトラヒドロフル-2-イルメチルアミノまたはピリド-2-イルメチルアミノである。
R3は水素、クロロまたはフルオロである。
R3は水素である。
R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ヘテロサイクリルまたは1-メトキシプロプ-2-イルである。
R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ベンジル、ヘテロサイクリルまたは1-メトキシプロプ-2-イルである。
R4はシクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトラヒドロフリルである。
R4はシクロプロピルメチル、2-シクロプロピルエチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、ベンジル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトラヒドロフリルである。
R4はシクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトラヒドロフル-3-イルである。
R4はシクロプロピルメチル、2-シクロプロピルエチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、ベンジル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトラヒドロフル-3-イルである。
R5はC1-6アルキルである。
R5はC1-3アルキルである。
R5はメチルである。
R5はC1-6アルキルまたはC2-6アルケニルであり;ここでR5は場合により炭素上で、一つ以上のメトキシにより置換されていてもよい。
R5はメチル、エチル、プロピルまたは2-メチルプロプ-1-エニルであり;ここでR5は場合により炭素上で、一つ以上のメトキシにより置換されていてもよい。
R5はメチル、エチル、プロピル、メトキシメチルまたは2-メチルプロプ-1-エニルである。
従って、本発明のもう一つの側面では、(上記)式(I){式中、
pは0であり;
R2はR6-NH2-であり、ここでR6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキルまたは(複素環式基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つのメトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよく;
R3は水素であり;
R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ヘテロサイクリルまたは1-メトキシプロプ-2-イルであり;
R5はC1-6アルキルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
従って、本発明のもう一つの側面では、(上記)式(I){式中、
pは0であり;
R2はR6-NH2-であり、ここでR6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキルまたは(複素環式基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つのメトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよく;
R3は水素であり;
R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ベンジル、ヘテロサイクリルまたは1-メトキシプロプ-2-イルであり;
R5はC1-6アルキルまたはC2-6アルケニルであり;ここでR5は場合により炭素上で、一つ以上のメトキシにより置換されていてもよい}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
従って、本発明の追加の側面では、(上記)式(I){式中、
pは0であり;
R2はメチルアミノ、アリルアミノ、t-ブチルアミノ、2-メトキシエチルアミノ、2-エトキシエチルアミノ、3-メトキシプロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロプロピルメチルアミノ、2,2,2-トリフルオロエチルアミノ、テトラヒドロフル-2-イルメチルアミノまたはピリド-2-イルメチルアミノであり;
R3は水素であり;
R4はシクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトラヒドロフル-3-イルであり;
R5はメチルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
従って、本発明の追加の側面では、(上記)式(I){式中、
pは0であり;
R2はメチルアミノ、アリルアミノ、t-ブチルアミノ、2-メトキシエチルアミノ、2-エトキシエチルアミノ、3-メトキシプロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロプロピルメチルアミノ、2,2,2-トリフルオロエチルアミノ、テトラヒドロフル-2-イルメチルアミノまたはピリド-2-イルメチルアミノであり;
R3は水素であり;
R4はシクロプロピルメチル、2-シクロプロピルエチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、ベンジル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトラヒドロフル-3-イルであり;
R5はメチル、エチル、プロピル、メトキシメチルまたは2-メチルプロプ-1-エニルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
本発明のもう一つの側面では、本発明の特別な化合物は、実施例のいずれか一つまたはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルである。
本発明のもう一つの側面では、本発明の特別な化合物は、実施例7、22、23、24、25、34、39、41、46若しくは48のいずれか一つまたはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルである。
本発明の特別な側面は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩に関連するものである。
本発明のもう一つの側面では、式(I){式中、R1、R2、R3、R4、R5及びpは他に記載しない限り、式(I)の定義のごときである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの製造プロセスであって、
プロセスa) 式(II):
Figure 0004433797
{式中、Lは置換可能な基である}のピリミジンと、式(III):
Figure 0004433797
のアニリンとの反応、または
プロセスb) 式(IV):
Figure 0004433797
の化合物と、式(V):
Figure 0004433797
{式中、TはOまたはSであり、Rxは同一または異なっていてもよく、C1-6アルキルである}の化合物とを反応させる;
プロセスc) 式(I){式中、R2はアミノまたは基:R6-NH2-である}の化合物に関しては、式(VI):
Figure 0004433797
{式中、Xは置換可能な基である}のピリミジンと、式(VII):
Figure 0004433797
{式中、Raは水素またはR6である}のアミンとを反応させる;
プロセスd) 式(VIII):
Figure 0004433797
のピリミジンと、式(IX):
Figure 0004433797
{式中、Yは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;または
プロセスe) 式(I){式中、R2はR6である}の化合物に関しては、式(X):
Figure 0004433797
の化合物を酸化する;
を含み、その後、必要により、
i)式(I)の化合物を式(I)のもう一つの化合物に転換する:;
ii)全ての保護基を除去する;
iii)医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを形成する、
前記プロセスを提供する。
Lは置換可能な基であり、Lの適当な意味としては、たとえばハロゲノまたはスルホニルオキシ基、たとえばクロロ、ブロモ、メタンスルホニルオキシまたはトルエン-4-スルホニルオキシ基がある。
Xは置換可能な基であり、Xの適当な意味としては、たとえばフルオロまたはクロロ基がある。Xはフルオロであるのが好ましい。
Yは置換可能な基であり、Yの適当な意味としては、たとえばハロゲノまたはスルホニルオキシ基、たとえばブロモ、ヨードまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基がある。Yはヨードであるのが好ましい。
上記反応の具体的な反応条件は以下のごとくである。
プロセスa) 式(II)のピリミジンと式(III)のアニリンとは、
i)適当な溶媒の存在下、たとえばアセトンなどのケトン、またはエタノール若しくはブタノールなどのアルコール、またはトルエン若しくはN-メチルピロリドンなどの芳香族炭化水素の存在下、場合により適当な酸、塩酸若しくは硫酸などの無機酸、または酢酸若しくはギ酸などの有機酸(または適当ルイス酸)の存在下で、0℃〜還流の範囲の温度、好ましくは還流温度で;あるいは
ii)標準的なバックウォルド(Buchwald)条件下(たとえばJ.Am.Chem.Soc.,118巻、7215頁;J.Am.Chem.Soc.,119巻、8451頁;J.Org.Chem.,62巻、1568及び6066頁を参照されたい)、たとえば、酢酸パラジウムの存在下、適当な溶媒、たとえば芳香族溶媒、たとえばトルエン、ベンゼンまたはキシレン中、適当な塩基、たとえば無機塩基、たとえば炭酸セシウムまたは有機塩基、たとえばカリウム-t-ブトキシドと、適当な配位子、たとえば2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチルの存在下、及び25〜80℃の範囲の温度で、一緒に反応させることができる。
式(II){式中、Lはクロロである}のピリミジン類は、スキーム1に従って製造することができる。
Figure 0004433797
式(III)のアニリン類は、市販で入手可能な化合物であるか、または文献公知であるか、または当該技術分野で公知の標準的なプロセスで製造する。
プロセスb) 式(IV)の化合物及び式(V)の化合物は、適当な溶媒、たとえばN-メチルピロリジノンまたはブタノール中、100〜200℃の範囲、好ましくは150〜170℃の範囲の温度で一緒に反応させる。この反応は、好ましくは適当な塩基、たとえば水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシドまたは炭酸カリウムの存在下で実施する。
式(V)の化合物は、スキーム2に従って製造することができる。
Figure 0004433797
式(IV)及び(Va)の化合物は、市販で入手可能な化合物であるか、文献公知であるか、または当該技術分野で公知の標準的なプロセスで製造する。
プロセスc) 式(VI)の化合物と式(VII)のアミン類は、不活性溶媒、たとえばN-メチルピロリジノンまたはピリジンの存在下、塩基、炭酸セシウムなどの無機塩基の存在下、または過剰量の(VII)などの有機塩基の存在下、25〜80℃の範囲の温度で一緒に反応させることができる。
式(VI){式中、Xはクロロである}の化合物は、スキーム3に従って製造することができる。
Figure 0004433797
式(VIa)の化合物は、プロセスa、プロセスbまたはプロセスdに従って製造することができるが、ここで化合物(III)、(IV)及び(IX)はR2SO2-によって置換されていない。
プロセスd) 式(VIII)の化合物と式(IX)のアミン類は、プロセスaに記載したように標準的なバックウォルド条件下で一緒に反応させることができる。
式(VIII)の化合物の合成は、スキーム1に記載されている。
式(IX)の化合物は、市販で入手可能な化合物であるか、文献公知であるか、または当該技術分野で公知の標準的なプロセスで製造する。
式(VI)のアミン類は、市販で入手可能な化合物であるか、文献公知であるか、または当該技術分野で公知の標準的なプロセスで製造する。
プロセスe) 式(X)の化合物は、標準的な硫黄酸化条件;たとえば過酸化水素とトリフルオロ酢酸とを使用し、ある温度で、またはメタノールとアセトン中オキソン(oxone);または酢酸ブチル中チタンイソプロポキシド及びクメンヒドロペルオキシド;好ましくは室温付近で、酸化することができる。
式(X)の化合物は、式(I)の化合物の製造に関する上記プロセスを使用して製造することができるが、ここで式(I)のスルホンはスルフィドである。
本発明の一側面では、プロセスa)、プロセスb)、プロセスc)またはプロセスd)から選択されるプロセスである、式(I)の化合物を製造するためのプロセスを提供する。
本発明のもう一つの側面では、プロセスe)である、式(I)の化合物を製造するためのプロセスを提供する。
本発明の化合物の種々の環置換基のあるものは、上記プロセスの前若しくは直後に標準的な芳香族置換反応によって導入するかまたは慣用の官能基変性によって生成することができ、従って本発明のプロセスの側面に含まれるものと理解されよう。そのような反応及び変性としては、たとえば芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化及び置換基の酸化が挙げられる。そのような手段のための試薬及び反応条件は、当化学技術分野では公知である。芳香族置換反応の特定例としては、濃硝酸を使用するニトロ基の導入、フリーデルクラフツ条件下でハロゲン化アシル及び(三塩化アルミニウムなどの)ルイス酸を使用するアシル基の導入;フリーデルクラフツ条件下でハロゲン化アルキル及び(三塩化アルミニウムなどの)ルイス酸を使用するアルキル基の導入;並びにハロゲノ基の導入が挙げられる。変性の特定例としては、たとえばニッケル触媒を使用する接触水素化または加熱しながら塩酸の存在下での鉄との処理によるニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が挙げられる。
本明細書中で言及する反応の幾つかにおいては、化合物の全ての感受性基を保護することが必要/望ましいことも理解されよう。保護が必要であるかまたは望ましいかの事例、及び保護の適当な方法は、当業者には公知である。標準的なプラクティス(例として、T.W.Greenの“Protective Groups in Organic Synthesis”,John Wiley and Sons,1991年を参照されたい)に従って慣用の保護基を使用することができる。かくして、反応体がアミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書中で言及する反応の幾つかにおいてはこの基を保護することが望ましいかもしれない。
アミノまたはアルキルアミノ基の適当な保護基は、たとえばアシル基、アセチルのようなアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル若しくはt-ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、たとえばベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、たとえばベンゾイル基がある。上記保護基に関する脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。かくしてアルカノイル若しくはアルコキシカルボニル基などのアシル基またはアロイル基は、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などの適当な塩基との加水分解によって除去することができる。あるいは、t-ブトキシカルボニル基などのアシル基は、たとえば塩酸、硫酸若しくはリン酸またはトリフルオロ酢酸などの適当な酸による処理によって除去することができ、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、たとえば炭素上パラジウムなどの触媒での水素化またはホウ素トリ(トリフルオロアセテート)などのルイス酸との処理により除去することができる。一級アミノ基の適当な保護基は、ジメチルアミノプロピルアミンなどのアルキルアミン、またはヒドラジンとの処理によって除去し得るフタロイル基などがある。
ヒドロキシ基の適当な保護基としては、たとえばアシル基、たとえばアセチルのようなアルカノイル基、たとえばアセチル、アロイル基、たとえばベンゾイル、またはアリールメチル基、たとえばベンジルがある。上記保護基の脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。かくしてアルカノイルのようなアシル基またはアロイル基は、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属の水酸化物などの適当な塩基との加水分解によって除去することができる。あるいは、ベンジル基のようなアリールメチル基は、たとえば炭素上パラジウムなどの触媒との水素化により除去することができる。
カルボキシ基の適当な保護基としては、たとえばエステル形成基(esterifying group)、たとえば水酸化ナトリウムのような塩基との加水分解によって除去し得るメチル若しくはエチル基、またはトリフルオロ酢酸のような有機酸などの酸との処理によって除去し得るt-ブチル基、または炭素上パラジウムのような触媒上での水素化によって除去し得るベンジル基がある。
これらの保護基は、当該化学技術分野で公知の慣用法を使用して、合成の任意の段階で除去することができる。
上記の如く、本発明で定義した化合物は、化合物のCDK阻害活性に起因するものと考えられる抗癌活性などの抗細胞増殖活性を有する。これらの特性は、たとえばPCT国際公開第WO02/04429号に提示された手順を使用して評価することができる。
式(I)の化合物の薬理学的特性は、構造変化に伴って変動するが、通常、式(I)の化合物により保有される活性は、PCT国際公開第WO02/04429号に記載のin-vitroアッセイで250μM〜1nMの範囲のIC50または用量で示すことができる。
PCT国際公開第WO02/04429号に記載のSRBアッセイで試験する場合、本発明の化合物の典型的なIC50値は、1mM〜1nMの範囲である。
本発明のさらなる側面に従って、医薬的にその許容可能な希釈剤またはキャリヤと一緒に上記定義のごとき式(I)のピリミジン誘導体、または医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解なエステルを含む医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、たとえば錠剤若しくはカプセルとして経口投与用に、滅菌溶液、懸濁液若しくはエマルションとして注射用に(たとえば静脈内、皮下、筋肉内、血管内若しくは輸液を含む)、または座薬として直腸投与用に適当な形状であってもよい。
通常、上記組成物は、慣用の賦形剤を使用する慣用法にて製造することができる。
式(I)の化合物は、通常、動物の体表面積1平方メートル当たり5〜5000mg、すなわち約0.1〜100mg/kgの範囲の単位投薬量で温血動物に投与し、これは通常、治療的に効果的な投薬量を提供する。錠剤またはカプセルなどの単位剤形は、通常、活性成分1〜250mgを含有する。好ましくは、1〜50mg/kgの範囲の一日当たりの投薬量を使用する。しかしながら、この一日当たりの投薬量は、処置する宿主、特定の投与経路、及び処置している疾病の重篤度に依存して必然的に変動する。従って、最適投薬量は、任意の特定の患者を処置している開業医によって決定することができる。
本発明のさらなる側面に従って、治療によってヒトまたは動物の処置方法で使用するための上記定義のごとき式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解なエステルを提供する。
我々は、本発明で定義した化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルは、その特性がCDK阻害活性に起因すると考えられる、効果的な細胞周期阻害剤(抗細胞増殖剤)であることを知見した。従って、本発明の化合物は、CDK酵素によって単独または部分的に媒介された疾患または症状の処置に有用であると考えられる。すなわち、本発明の化合物は、そのような処置の必要な温血動物でCDK阻害効果をもたらすために使用することができる。かくして、本発明の化合物は、CDK酵素の阻害を特徴とする悪性細胞の増殖を処置するための方法を提供する。すなわち、本発明の化合物は、CDKの阻害によって単独または部分的に媒介される細胞増殖の阻害作用をもたらすために使用することができる。CDKは白血病、乳癌、肺癌、結腸癌、直腸癌、胃癌、前立腺癌、膀胱癌、膵臓癌及び卵巣癌などの多くの一般的なヒトの癌に関係しているとみなされているので、本発明のそのような化合物は広範囲の抗癌特性をもつものと予想される。かくして、本発明の化合物は、これらの癌に対する抗癌活性をもつと予想される。さらに、本発明の化合物は、様々な白血病、リンパ悪性腫瘍(lymphoid malignancy)、及び充実性腫瘍、たとえば肝臓、腎臓、前立腺及び膵臓などの組織における癌腫及び肉腫に対する活性をもつと予想される。特に、本発明のそのような化合物は、結腸、***、前立腺、肺及び皮膚などの原発性及び再発性腫瘍の成長を好都合に遅延化させると予想される。特に本発明のそのような化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルは、CDKに関連するこれらの原発性及び再発性の充実性腫瘍、特にその成長及び拡散に関してCDKに顕著に依存する、たとえば結腸、***、前立腺、肺、外陰及び皮膚の特定の腫瘍を含むこれらの腫瘍の成長を阻害すると考えられる。特に、「癌」は、白血病、乳ガン、肺癌、結腸直腸癌、胃癌、前立腺癌、膀胱癌、膵臓癌、卵巣癌、肝臓癌、腎臓癌、皮膚癌及び外陰の癌から選択される。
さらに本発明の化合物は、白血病、線維増殖性及び分化性異常、乾癬、リウマチ様関節炎、カポジ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローム、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性の炎症、骨の疾患並びに網膜血管増殖を伴う眼球の疾患を含む広範な他の症状で他の細胞増殖疾患に対する活性をもつと予想される。
かくして、本発明のこの側面は、薬剤として使用するための上記定義のごとき式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステル;及びヒトなどの温血動物で細胞周期阻害(抗細胞増殖)を生じさせるのに使用するための薬剤の製造における、上記定義のごとき式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの使用を提供する。特に、阻害作用は、CDK2、CDK4及び/またはCDK6、特にCDK2の阻害によってS期への移行またはS期の進行を阻害することによってもたらされる。
本発明のさらなる特徴に従って、癌(充実性腫瘍及び白血病)、線維増殖性及び分化性疾患、乾癬、リウマチ様関節炎、カポジ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローム、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性の炎症、骨の疾患並びに網膜血管増殖を伴う眼球の疾患の処置、特に癌の処置で使用する薬剤の製造において、上記のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
本発明のさらなる特徴に従って、細胞周期阻害(抗細胞増殖)などの処置の必要なヒトなどの温血動物においてかかる細胞周期阻害(抗細胞増殖)作用をもたらすための方法であって、直前で定義した化合物の有効量を前記動物に投与することを含む、かかる方法を提供する。特に、阻害作用は、CDK2、CDK4及び/またはCDK6、特にCDK2の阻害によってS期への移行またはS期の進行を阻害することによりもたらされる。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、細胞周期阻害(抗細胞増殖)などの処置の必要なヒトなどの温血動物においてかかる細胞周期阻害(抗細胞増殖)作用をもたらすための方法であって、直前で定義した式(I)化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの有効量を前記動物に投与することを含む、かかる方法を提供する。特に、阻害作用は、CDK2、CDK4及び/またはCDK6、特にCDK2の阻害によってS期への移行またはS期の進行を阻害することによりもたらされる。
本発明のこの側面の追加の特徴に従って、癌(充実性腫瘍及び白血病)、線維増殖性及び分化性疾患、乾癬、リウマチ様関節炎、カポジ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローム、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性の炎症、骨の疾患並びに網膜血管増殖を伴う眼球の疾患の処置が必要なヒトなどの温血動物においてかかる処置をする方法であって、上記定義のごとき式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
特に、癌の処置の必要なヒトなどの温血動物における癌の処置方法であって、上記定義のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面において、ヒトなどの温血動物において細胞周期阻害(抗細胞増殖)を生じさせるのに使用するための医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に、上記定義のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを含む医薬組成物を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物において、癌(充実性腫瘍及び白血病)、線維増殖性及び分化性疾患、乾癬、リウマチ様関節炎、カポジ肉腫、血管腫、急性及び慢性腎症、アテローム、アテローム性動脈硬化症、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性及び慢性の炎症、骨の疾患並びに網膜血管増殖を伴う眼球の疾患の処置で使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと一緒に、上記定義のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面において、ヒトなどの温血動物で癌の処置をする際に使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと一緒に、上記定義のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを含む医薬組成物を提供する。
本質的なS期開始活性(CDK2開始など)を阻害することによって細胞がDNA合成に入らないようにすることは、周期特異的薬剤の毒性から正常な細胞を保護することにおいても有用である。CDK2または4の阻害は、正常細胞における細胞周期への進行を阻害し、これはS期、G2または有糸***で作用する周期特異的薬剤の毒性を制限するだろう。そのような保護によって、これらの薬剤に通常伴う脱毛を防ぐことができる。
従って、本発明のさらなる側面において、細胞保護剤として使用するための上記定義のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
従って、本発明のさらなる側面において、薬剤による悪性症状の処置に起因する脱毛を防ぐ際に使用するための上記定義のごとき式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを提供する。
脱毛を生じさせることが公知の悪性症状の処置のための薬剤の例としては、アルキル化剤、たとえばイホスアミド(ifosfamide)及びシクロホスファミド;代謝拮抗物質、たとえばメトトレキセート、5-フルオロウラシル、ゲムシタビン(gemcitabine)及びシタラビン;ビンカアルカロイド類及び類似物質、たとえばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン;タキサン類、たとえばパクリタキセル及びドセタキセル;トポイソメラーゼI阻害剤、たとえばイリントテカン(irintotecan)及びトポテカン;細胞毒性抗生物質、たとえばドキソルビシン、ダウノルビシン、マイトキサントロン、アクチノマイシン-D及びマイトマイシン;並びにエトポシド及びトレチノインなどの他のものが挙げられる。
本発明のもう一つの側面において、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルは、上記医薬剤の一種以上と共同して投与することができる。この場合、式(I)の化合物は全身または非全身手段によって投与することができる。特に、式(I)の化合物は、非全身手段、たとえば局所投与によって投与することができる。
従って、本発明の追加の特徴において、ヒトなどの温血動物において、薬剤で一つ以上の悪性症状を処置する間の脱毛を防ぐ方法であって、前記動物に式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの有効量を投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明の追加の特徴において、ヒトなどの温血動物において、薬剤で一つ以上の悪性症状を処置する間の脱毛を防ぐ方法であって、前記動物に式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの有効量を、前記薬剤の有効量と同時、経時または別個に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、薬剤を用いての悪性症状の処置に起因する脱毛を防ぐために使用する医薬組成物であって、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルを含む、前記医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルと、脱毛を生じることが公知の悪性症状を処置するための薬剤とを含むキットを提供する。
本発明のさらなる側面に従って、
a)第一の単位剤形で、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステル;
b)第二の単位剤形で、脱毛を生じることが公知の悪性症状を処置するための薬剤;及び
c)前記第一及び第二の剤形を含有するためのコンテナ手段を含むキットを提供する。
本発明のもう一つの特徴に従って、薬剤で悪性症状を処置する間の脱毛を防ぐための医薬品の製造における、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの使用を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物に、場合により医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステルの有効量の投与と、悪性症状の処置のための薬剤の有効量を同時、順次または別個投与することを含む、脱毛を防ぐための組合わせ処置(combination treatment)を提供する。
上記の如く、特定の細胞増殖疾患の治療的または予防的処置に必要な用量のサイズは、処置される宿主、投与経路及び処置されている疾患の重篤度に依存して必然的に変動する。たとえば1〜100mg/kg、好ましくは1〜50mg/kgの範囲の単位用量が考えられる。
上記定義のCDK阻害活性は、単独治療として適用することができるか、または本発明の化合物に加えて一種以上の他の物質及び/または処置も含むことができる。そのような合同療法(conjoint treatment)は、処置の個々の成分を同時、順次または別個に投与することによって実施することができる。内科腫瘍学の分野において、それぞれの癌患者を処置するのに異なるフォームの組み合わせを使用することは通常、実施されていることである。内科腫瘍学において、上記定義の細胞周期阻害処置に加えてそのような合同療法の(単数または複数種類の)成分は、外科手術、放射線治療または化学療法であってもよい。そのような化学療法は、治療薬の三つのカテゴリーを網羅することができる:
(i)上記定義のものと同一または異なるメカニズムによって働く他の細胞周期阻害剤;
(ii)抗エストロゲンなどの細胞増殖抑制薬(たとえば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン)、プロゲストゲン(たとえば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害薬(たとえばアナストロゾール、レトラゾール、ボラゾール、エグゼメスタン)、抗プロゲストゲン、抗アンドロゲン(抗男性ホルモン)(たとえばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン)、LHRHアゴニスト及びアンタゴニスト(たとえば酢酸ゴセレリン、ルプロリド)、テストステロン5α-ジヒドロレダクターゼの阻害剤(たとえばフィナステリド)、抗侵襲薬(anti-invasion agents)(たとえばマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤及び、ウロキナーゼ・プラスミノーゲン・アクチベータ・レセプター機能の阻害剤)並びに成長因子機能の阻害剤[そのような成長因子はたとえば、血小板誘導成長因子(platelet derived growth factor)及び肝細胞成長因子を含み、そのような阻害剤は成長因子抗体、成長因子レセプター抗体、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤を含む]のような細胞増殖抑制薬;及び
(iii)医療腫瘍学で使用されるように抗増殖性/抗腫瘍薬及びその組み合わせ、たとえば代謝拮抗物質(たとえばメトトレキセートのような葉酸代謝拮抗薬、5-フルオロウラシルのようなフルオロピリミジン、プリン及びアデノシン類似体、チトシンアラビノシド);抗腫瘍抗生物質(たとえばドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン及びイダルビシンのようなアントラサイクリン類、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン、ミトラマイシン);プラチナ誘導体(たとえばシスプラチン、カルボプラチン);アルキル化剤(たとえばナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、シクロホスファミド、イフォスファミド、ニトロソウレア、チオテパ);抗有糸***剤(たとえば、ビンクリスチンのようなビンカアルカロイド類、タキソール、タキソテレのようなタキソイド類);トポイソメラーゼ阻害剤(たとえば、エトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン)。本発明のこの側面に従って、癌の合同療法のための上記定義のごとき式(I)の化合物及び追加の抗腫瘍物質を含む医薬組成物を提供する。
治療用薬剤でのその使用に加えて、式(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩は、新規治療薬の研究の一環として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット及びマウスなどの実験動物での細胞周期活性の阻害剤の効果を評価するためのin-vitro及びin-vivo試験系の開発及び標準化での薬理学的ツールとしても有用である。
上記他の医薬組成物、プロセス、使用及び薬剤の製造特徴には、本明細書中に記載の化合物の代替の態様及び好ましい態様もあてはまる。
本明細書中に記載の中間体の幾つかは新規であるので、本発明のさらなる側面として提供する。たとえば、本発明の追加の側面は式(X)の化合物を参照する。
本発明を以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。他に記載しない限り、
(i)温度は摂氏(℃)で表し、操作は室温または周囲温度、すなわち18〜25℃の範囲の温度で実施した;
(ii)有機溶液は、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した;溶媒の蒸発は、減圧下(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)で、60℃以下の浴温でロータリーエバポレーターを使用して実施した;
(iii)クロマトグラフィーは、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーを意味する;薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレート上で実施した;
(iv)通常、反応の工程はTLCで追跡し、反応時間は単なる例証である;
(v)最終生成物は、十分なプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/またはマススペクトルデータを有していた;
(vi)収率は単なる例証であり、必ずしも熱心なプロセス開発によって得られるものではない;より多くの材料が必要な場合には、調製を繰り返した;
(vii)NMRデータが与えられている場合には、このNMRデータデータは主な診断プロトンに関するデルタ値の形であり、他に記載しない限り、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対する100万分の1部(ppm)で、溶媒として過重水素化ジメチルスルホキシド(perdeuterio dimethylsulphoxide:DMSO-d6)を使用して測定した;
(viii)化学記号はその通常の意味をもつ;SI単位及び記号を使用する;
(ix)溶媒比は、容積:容積(v/v)で表す;及び
(x)マススペクトルは、直接暴露プローブを使用する化学イオン化(CI)モードで70エレクトロンボルトにて実施した;ここで示されたイオン化は、電子衝撃(EI)、高速電子衝撃(FAB)または電気スプレイ(ESP)により実施した;値はm/zで与える;通常、親の質量を示すイオンだけを報告する;他に記載しない限り、引用した質量イオンは(MH)+である;
(xi)他に記載しない限り、非対称置換炭素及び/または硫黄原子を含有する化合物は分割しなかった;
(xii)従前の実施例で記載したものと類似であるとして合成を記載する場合には、使用した量は、従前の実施例で記載したものとミリモル比等価(millimolar ratio equivalent)である;
(xvi)以下の略号を使用する:EtOAc=酢酸エチル;エーテル=ジエチルエーテル;MeOH=メタノール;及びDCM=ジクロロメタン;
(xvii)Isolute SCX-2カラムについて言及する場合には、これは塩基性化合物の吸着用の「イオン交換」抽出カートリッジ、すなわちInternational Sorbent Technologies Limited,Dyffryn Business Park,Hengeod,Mid Glamorgan,イギリス,CF82 7RJより入手した製造業者のインストラクションに従って使用した、ベンゼンスルホン酸ベースの強酸カチオン交換吸着剤を含有するポリプロピレンチューブを意味する;
(xviii)Isoluteアミンカラムについて言及する場合には、これは酸性化合物の吸着用の「イオン交換」抽出カートリッジ、すなわちInternational Sorbent Technologies Limited,Dyffryn Business Park,Hengeod,Mid Glamorgan,イギリス,CF82 7RJより入手した製造業者のインストラクションに従って使用した、シリカ粒子に共有結合したアミノシランを含有するポリプロピレンチューブを意味する。
実施例1
4-(1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(シクロプロピルメチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
クロロスルホン酸(150μl,2.16mmol)を、塩化チオニル(3ml)中の2-アニリノ-4-(1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)ピリミジン(方法61;165mg,0.54mmol)の溶液に滴下添加し、0℃に冷却し、この混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで90℃で90分間加熱した。揮発成分を蒸発により除去し、残渣を高真空(<2mmHg)下で1時間乾燥した。得られた固体を窒素下に置き、MeOH(3ml)中のシクロプロピルメチルアミン(700μl,8.1mmol)の溶液を添加した。この混合物を30分間撹拌し、揮発成分を真空中で蒸発させた。水(20ml)を添加し、沈殿した固体を濾過により集め、水洗した(2×10ml)。固体をMeOHに溶解し、Isoluteアミンカラム上に注ぎ、最初にMeOH(30ml)で溶出した。溶媒を真空中で蒸発させ、得られた泡状物をエーテルですりつぶした。この固体を濾過により集め、エーテル洗浄(2×10ml)し、真空下、60℃で乾燥すると、ベージュ色の固体が得られた。この固体をエーテル(6ml)、エーテル中の1M HCl(2ml,2mmol)中でスラリー化し、真空中で溶媒を蒸発させた。得られた固体をエーテルですりつぶし、濾過により集め、真空中で乾燥すると、吸湿性固体状の表記化合物(174mg,63%)が得られた。NMR:0.05(m,2H),0.34(m,2H),0.79(m,1H),1.70(m,2H),2.37(m,4H),2.62(m,2H),2.75(s,3H),5.40(m,1H),7.23(d,1H),7.54(brs,1H),7.76(d,2H),7.91(d,2H),8.14(s,1H),8.68(d,1H),10.26(brs,1H);m/z429。
実施例2〜19
以下の実施例は、適当な出発物質を使用して、実施例1の手順により製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
実施例20〜21
以下の実施例も、適当な出発物質を使用して、実施例1の手順により製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
実施例22
4-(1-メトキシプロプ-2-イル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(テトラヒドロフル-2-イルメチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
ジオキサン(10ml)中の2-アミノ-4-(1-メトキシプロプ-2-イル-2-メチルイミダゾール-5-イル)ピリミジン(方法53;118mg,0.75mmol)、N-(テトラヒドロフル-2-イルメチル)-4-ヨードベンゼンスルホンアミド(方法68;413mg,1.13mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(35mg,0.038mmol)及び2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル(47mg,0.076mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムt-ブトキシド(258mg,2.69mmol)を添加し、この混合物を80℃で一晩加熱した。この反応物を室温に冷却し、MeOH(5ml)を添加し、混合物をIsolute SCX-2カラム上に注ぎ、最初にMeOH(10×30ml)で抽出し、次いで生成物を10%メタノール性アンモニア(10×30ml)で溶出した。溶媒を蒸発により除去し、残渣をDCM/MeOH(100:0から極性を97:3に上昇させる)で溶出するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、泡状物が得られ、これをMeOH(2ml)に溶解し、エーテル中1M HCl(300μL,0.30mmol)で5分間処理した。溶媒を真空中で蒸発させると、黄色固体が得られた(115mg,30%)。NMR:1.52(d,3H),1.75(m,4H),2.70(m,2H),2.79(s,3H),3.16(s,3H),3.63(m,5H),5.65(m,1H),7.25(d,1H),7.56(t,1H),7.70(d,2H),7.88(d,2H),8.21(s,1H),8.68(d,1H),10.19(brs,1H);m/z 487。
実施例23〜39
以下の実施例は、適当な出発物質を使用して、実施例22の手順により製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
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Figure 0004433797
実施例40〜47
以下の実施例も、適当な出発物質を使用して実施例22に記載の手順により製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
実施例48
4-(1-シクロプロピルメチル-2-エチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
アニソール(4.57ml)、続いてトリフルオロ酢酸(22ml)を、4-(1-シクロプロピルメチル-2-エチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン(方法76;3.7g,7.22mmol)に添加した。この混合物を周囲温度で2時間撹拌し、揮発性物質を蒸発させ、残渣を水に溶解し、次いでEtOAcで抽出した。水性層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、EtOAcで抽出した。抽出物を乾燥し、溶媒を蒸発により除去した。残渣をEtOAc/MeOH(100:0から98:2へ極性を増加させる)で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製すると、泡状物の表記化合物(1.58g,48%)が得られた。NMR:0.00-0.02m,2H),0.18-0.20(m,2H),0.86-0.90(m,1H),1.10(t,3H),2.60(q,2H),2.75(q,2H),3.01(s,3H),3.18(q,2H),4.40(d,2H),7.10(d,1H),7.35(t,1H),7.52(s,1H),7.57(d,2H),7.77(d,2H),8.30(d,1H),9.70(s,1H);m/z 457。
実施例49
4-(1-ベンジル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-[4-(N-メチルスルファモイル)アニリノ]ピリミジン
4-アミノ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミド(250mg,1.34mmol)を最小量のMeOHに溶解し、1Mエーテル性塩化水素(1.34ml)を添加した。揮発性物質を蒸発により除去し、シアナミド(68mg,1.62mmol)、続いてジメチルアセトアミド(0.5ml)を添加し、この混合物を100℃で45分間加熱した。この混合物を放冷し、1-ベンジル-5-(3-ジメチルアミノプロプ-2-エン-1-オイル)-2-メチルイミダゾール(方法50;230mg,0.86mmol)とナトリウムメトキシド(150mg,2.78mmol)を添加し、この混合物を加熱して1時間還流させた。この混合物を放冷し、EtOAcと炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、揮発性物質を蒸発により除去した。残渣をDCM/7Nメタノール性アンモニア(96:4)で溶出するシリカ上のクロマトグラフィーにより精製した。精製した生成物を最小量の熱EtOAcですりつぶすと、クリーム色固体の表記化合物(260mg,70%)が得られた。NMR:2.28(s,3H),2.37(d,3H),5.96(s,2H),6.93(d,2H),7.15-7.28(m,5H),7.54(d,2H),7.75-7.81(m,3H),8.40(d,1H),9.86(s,1H);m/z 435。
実施例50
4-(1-シクロプロピルメチル-2-(2-メチルプロプ-1-エニル)イミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
アニソール(146μl,1.34mmol)、続いて水中の90%トリフルオロ酢酸(10ml)を、4-(1-シクロプロピルメチル-2-(2-メチルプロプ-1-エニル)イミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン(方法80;120mg,0.22mmol)に添加し、この混合物を周囲温度で1時間撹拌した。溶液をエーテル抽出し、残存する水性層を中和してpH7とし、次いでEtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を混合し、乾燥し、揮発性物質を蒸発により除去すると、固体状の表記化合物(30mg,41%)が得られた。NMR:0.15(q,2H),0.32(q,2H),1.01(t,1H),1.99(s,3H),2.18(s,3H),2.87(q,2H),3.18(s,3H),4.65(d,2H),6.30(s,1H),7.29(d,1H),7.50(t,1H),7.71(d,2H),7.82(s,1H),7.90(d,2H),8.47(d,1H),9.87(s,1H);m/z 457。
出発物質の製造
上記実施例の出発物質は、市販で入手可能であるか、公知物質から標準的な方法により容易に製造される。たとえば、以下の反応は、上記反応で使用した出発物質の幾つかの実例であるが、限定するものではない。
方法1〜36
以下の化合物は、JOC、1987年、2714〜2726頁に記載のものと類似の手順を使用して製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
Figure 0004433797
方法37
5-(3-ジメチルアミノプロプ-2-エノイル)-1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール
1-シクロブチル-2-メチル-4-アセチルイミダゾール(方法3;2.52g,14.1mmol)をDMF.DMA(75mL)に溶解し、この混合物を窒素雰囲気下、54時間還流下で加熱した。この反応混合物を周囲温度に放冷すると、生成物が結晶化した。この固体生成物を濾過により集め、DMF.DMA、次いでエーテルで洗浄し、真空下、40℃で乾燥すると、薄茶色結晶質固体(1.55g,47%)が得られた。NMR:1.72(m,2H),2.28(m,2H),2.39(s,3H),2.64(m,2H),2.95(m,6H),5.22(m,1H),5.50(d,1H),7.39(s,1H),7.51(d,1H)。
方法38〜50
以下の化合物は、適当な出発物質を使用して方法37の手順により製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
方法51
2-アミノ-4-(1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)ピリミジン
5-(3-ジメチルアミノプロプ-2-エン-1-オイル)-1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール(方法37;466mg,2mmol)とグアニジン塩酸塩(476mg,5mmol)を1-ブタノール(10ml)に懸濁させた。ナトリウムメトキシド(432g,8mmol)を一度に添加し、この混合物を、窒素雰囲気下で2時間、還流下で加熱した。この反応混合物を周囲温度に放冷し、DCM/2%メタノール性アンモニア(100:0〜97:3へ極性を増加させる)で溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーに予備吸着させると、表記化合物が得られた(301g,66%)。NMR:1.73(m,2H),2.45(m,7H),5.36(m,1H),6.58(s,2H),6.72(d,1H),7.24(s,1H),8.16(d,1H);m/z 230。
方法52〜60
以下の化合物は、適当な出発物質を使用して方法51の手順により製造した。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
方法61
2-アニリノ-4-(1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)ピリミジン
5-(3-ジメチルアミノプロプ-2-エン-1-オイル)-1-シクロブチル-2-メチルイミダゾール(方法37;466mg,2mmol)、炭酸水素フェニルグアニジン(434g,2.2mmol)及びナトリウムメトキシド(238mg,4.4mmol)を無水DMA(5ml)に懸濁させ、この混合物を160℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に放冷し、水(50ml)に注いだ。この溶液をEtOAc(2×50ml)で抽出した。混合した抽出物を水(2×50ml)、次いで塩水(2×50ml)で抽出し、乾燥し、揮発性物質を蒸発により除去した。残渣をエーテルですりつぶし、濾過により集め、風乾すると、茶色固体状の表記化合物(205mg,35%)が得られた。NMR:1.63(m,2H),2.35(m,4H),2.53(s,3H),5.51(m,1H),6.96(d,2H),7.28(m,4H)、7.70(d,2H),8.39(d,1H),9/45(s,1H);m/z 306。
方法62〜65
以下の化合物は、適当な出発物質を使用して方法61の手順により製造した。
Figure 0004433797
N-(2-メトキシエチル)-4-ヨードベンゼンスルホンアミド
DCM(30ml)中の4-ヨードフェニルスルホニルクロリド(3.64g,12mmol)の溶液を、氷浴で0℃に冷却したDCM(60ml)中の2-メトキシエチルアミン(1.3ml,15mmol)とトリエチルアミン(2ml,15mmol)の溶液に滴下添加した。次いでこの混合物を放置して周囲温度に温め、1時間撹拌した。溶媒を蒸発により除去し、得られたオイルをEtOAc(100ml)に溶解し、0.33Mクエン酸水溶液(2×100ml)、塩水(100ml)で洗浄し、乾燥した。揮発性物質を蒸発により除去すると、透明油状の表記化合物(4.1g,100%)が得られた。NMR:3.12(2H,q),3.28(3H,s),3.44(2H,t),4.90(1H,t),7.57(2H,d),7.81(2H,d);m/z:342。
方法67〜74
以下の化合物は、適当な出発物質を使用して方法66と類似の方法で合成した。
Figure 0004433797
方法75
N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)-4-ヨードベンゼンスルホンアミド
水素化ナトリウム(71mg,1.77mg)を、窒素下、0℃で、無水DMF(15ml)中のN-t-ブチル-4-ヨードベンゼンスルホンアミド(方法73;500mg,1.47mmol)の溶液に添加した。得られた懸濁液を0℃で30分間撹拌した。DMF(15ml)中の1-ブロモ-2-メトキシエタン(167μl,1.77mmol)とヨウ化ナトリウム(265mg,1.77mmol)の溶液(これは室温で予め1時間撹拌しておいた)を、反応温度が0℃に保持されるように滴下添加し、次いでこの混合物を10分間撹拌した。この混合物を室温に放置して温め、次いで60℃で20時間加熱し、次いで室温に放冷した。DMF(15ml)中の1-ブロモ-2-メトキシエタン(167μl,1.77mmol)とヨウ化ナトリウム(265mg,1.77mmol)のさらなる溶液(周囲温度で1時間、予備撹拌した)を滴下添加し、この反応混合物を60℃でさらに20時間加熱した。次いでこの混合物を冷却し、溶媒を蒸発により除去した。残渣をエーテル(25ml)に溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液(20ml)、水(3×25ml)で洗浄し、乾燥した。揮発性物質を蒸発により除去し、残渣をDCMで溶出するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、静置により結晶化した透明オイル状の表記化合物(147mg,25%)が得られた。NMR:1.23(s,9H),3.24(s,3H),3.48(s,4H),7.57(d,2H),7.94(d,2H)。
方法76
4-(1-シクロプロピルメチル-2-エチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
2-アミノ-4-(1-シクロプロピルメチル-2-エチルイミダゾール-5-イル)ピリミジン(方法56;2.35g,9.67mmol)を、実施例22に記載の条件下で、N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)-4-ヨードベンゼンスルホンアミド(方法75;4.61g,11.6mmol)で処理すると、表記化合物(3.7g,75%)が得られた。NMR:0.0-0.02(m,2H),0.07-0.10(m,2H),0.89-0.95(m,1H),1.09(s,9H),1.15(t,3H),2.60(q,2H),3.17(s,3H),3.36-3.41(m,4H),4.42(d,2H),7.10(d,1H),7.55-7.60(m,3H),7.77(d,2H),8.30(d,1H),9.89(s,1H)。m/z 513。
方法77
5-アセチル-1-ベンジル-2-メチルイミダゾール
4-アセチル-1-ベンジル-2-メチルイミダゾールと5-アセチル-1-ベンジル-2-メチルイミダゾール(PCT国際公開第WO02/20512号の方法8;20g,93.5mmol)との粗な混合物を、イソプロパノール(200ml)とシクロヘキセン(100ml)に溶解し、炭素上10%パラジウムを担持させた触媒(20g)を添加した。この混合物を窒素雰囲気下、加熱して2時間還流し、次いで放冷し、触媒を濾別し、濾液を蒸発させた。表記化合物と4-アセチル-2-メチルイミダゾールとを含んでいた残渣を、DCM/7Nメタノール性アンモニア(99.5:0.5から94:6へ極性を増加)で溶出するシリカ上のクロマトグラフィーにより精製すると、表記化合物(2.72g)が得られた。NMR:2.26(s,3H),2.37(s,3H),5.56(s,2H),6.95-6.98(m,2H),7.20-7.32(m,3H),7.92(s,1H)。
方法78
4-(1-シクロプロピルメチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
2-アミノ-4-(1-シクロプロピルメチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)ピリミジン(方法54;2g,8.73mmol)を、実施例22に記載の条件下で、N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)-4-ヨードベンゼンスルホンアミド(方法77;3.82g,9.61mmol)で処理した。酢酸(250μl,4.37mmol)を添加して反応を停止させ、混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水、次いで塩水で洗浄し、乾燥し、蒸発により溶媒を除去した。残渣をDCM/MeOH(97:3)で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製すると、薄黄色泡状物の表記化合物(1.4g,32%)が得られた。NMR:0.01(m,2H),0.18(m,2H),1.90(m,H),2.26(s,3H),3.15(s,3H),3.37(m,4H),4.42(d,2H),7.08(d,H),7.52(s,H),7.58(d,2H),7.75(d,2H),8.30(d,H),9.75(s,H);m/z 499。
実施例79
4-(1-シクロプロピルメチル-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)イミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
4-(1-シクロプロピルメチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン(方法78;1.15g,2.31mmol)を窒素下で、無水THF(80ml)に溶解した。この溶液を−78℃に溶解し、n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6N溶液2.88ml,4.62mmol)を、温度を−65℃未満に保持しながらゆっくりと添加した。次いで、この反応混合物を−78℃に30分間撹拌し、次いでアセトン(1187μl,2.54mmol)を添加し、混合物を放置して周囲温度に温め、1時間撹拌した。次いで反応混合物を水(100ml)に注ぎ、EtOAc(2×50ml)で抽出した。有機抽出物を混合し、水(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、乾燥した。揮発性物質を除去し、残渣をEtOAcで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製すると、黄色固体状の表記化合物(465mg,36%)が得られた。NMR:0.10(m,2H),0.18(m,2H),0.89(m,H),1.07(s,6H),1.12(s,9H),2.75(s,2H),3.15(s,3H),3.38(m,4H),4.54(d,2H),7.11(d,H),7.58(m,3H),7.75(d,2H),8.34(d,H),9.8(s,H);m/z 557。
方法80
4-(1-シクロプロピルメチル-2-(2-メチルプロプ-1-エニル)イミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン
トリエチルアミン(660μl,4.74mmol)とメタンスルホニルクロリド(248μl,3.30mmol)を、DCM(15ml)中の4-(1-シクロプロピルメチル-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)イミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)-N-(t-ブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジン(方法79;440mg,0.791mmol)の溶液に添加し、この混合物を周囲温度で18時間撹拌した。この反応混合物を水(2×20ml)、塩水(10ml)で洗浄し、乾燥し、揮発成分を蒸発により除去した。残渣をEtOAc/イソヘキサン(60:40〜90:10へ極性を増加)で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製すると、薄黄色泡状物の表記化合物(117mg,27%)が得られた。NMR:0.15(m,2H),0.30(m,2H),1.0(m,H),1.23(s,9H),1.95(s,3H),2.15(s,3H),3.30(隠れていた,3H),3.50(m,4H),4.65(d,2H),6.28(s,H),7.27(d,H),7.71(d,2H),7.83(s,H),7.88(d,H),8.43(d,H);m/z 540。
実施例51
以下は、ヒトで治療的または予防的に利用するための、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくはin-vivo加水分解可能なエステル(以後、化合物Xという)を含有する代表的な薬剤形を説明する。
Figure 0004433797
Figure 0004433797
注:
上記配合物は、医薬業界で公知の慣用手順によって得ることができる。錠剤(a)〜(c)は、慣用手段によって腸溶性コーティングをして、たとえば酢酸フタル酸セルロース・コーティングを提供することができる。

Claims (17)

  1. 式(I):
    Figure 0004433797
    {式中、R1はハロ、シアノ、C1-3アルキルまたはC1-3アルコキシであり;
    pは0〜2であり;ここでR1の値は同一または異なっていてもよく;
    R2はアミノ、R6またはR 6 -NH-であり;
    R3は水素、ハロまたはシアノであり;
    R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルC1-4アルキルまたは1-メトキシプロプ-2-イルであり;ここで
    R4は場合により、環炭素上で一つ以上のメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシにより置換されていてもよく;前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含んでいる場合、その窒素は場合により一つ以上のメチル、エチル、アセチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはメトキシエチルにより置換されていてもよく
    R5はC1-6アルキルまたはC2-6アルケニルであり;ここでR5は場合により炭素上で、一つ以上のメトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシにより置換されていてもよく
    R6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、複素環基または(複素環基)C1-3アルキルであり;ここでR6は場合により炭素上で、一つ以上のメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシまたはシクロプロピルメトキシで置換されていてもよく;前記複素環基が-NH-部分を含んでいる場合、その窒素は場合により、一つ以上のメチル、エチル、アセチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはメトキシエチルにより置換されていてもよい}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  2. 請求項1に記載の式(I){式中、pは0である}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  3. 請求項1〜2のいずれか1項に記載の式(I){式中、R2はR6-NH2-であり、ここでR6はC1-4アルキル、C2-4アルケニル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキルまたは(複素環基)C1-3アルキルであり、ここでR6は場合により炭素上で、一つのメトキシ、エトキシ、またはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I){式中、R3は水素、クロロまたはフルオロである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I){式中、R4はC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル、ヘテロサイクリルまたは1-メトキシプロプ-2-イルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I){式中、R5C 1-6 アルキルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  7. 請求項6に記載の式(I){式中、R 5 はメチルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  8. 請求項1に記載の式(I):{式中、pは0であり;
    R2はメチルアミノ、アリルアミノ、t-ブチルアミノ、2-メトキシエチルアミノ、2-エトキシエチルアミノ、3-メトキシプロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロプロピルメチルアミノ、2,2,2-トリフルオロエチルアミノ、テトラヒドロフル-2-イルメチルアミノまたはピリド-2-イルメチルアミノであり;
    R3は水素であり;
    R4はシクロプロピルメチル、2-シクロプロピルエチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、1-メトキシプロプ-2-イルまたはテトロヒドロフル-3-イルであり;
    R 5 はメチルである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  9. 4-(1-シクロペンチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(シクロプロピル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジンである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  10. 4-(1-メトキシプロプ-2-イル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(テトラヒドロフル-2-イルメチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジンである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  11. 4-(1-シクロプロピルメチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2-メトキシエチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジンである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  12. 4-(1-シクロプロピルメチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(2,2,2-トリフルオロエチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジンである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  13. 4-(1-シクロプロピルメチル-2-メチルイミダゾール-5-イル)-2-{4-[N-(シクロブチル)スルファモイル]アニリノ}ピリミジンである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  14. 式(I){式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びpは他に記載しない限り、請求項1に記載のごときである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
    式(II):
    Figure 0004433797
    {式中、Lは置換可能な基である}のピリミジンと、式(III):
    Figure 0004433797
    のアニリンとの反応
    を含み、その後、必要により、
    i)式(I)の化合物を式(I)のもう一つの化合物に転換する;
    ii)全ての保護基を除去する;
    iii)医薬的に許容可能な塩を形成する、
    ことを含む、前記方法。
  15. 式(I){式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びpは他に記載しない限り、請求項1に記載のごときである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
    式(IV):
    Figure 0004433797
    の化合物と、式(V):
    Figure 0004433797
    {式中、TはOまたはSであり、R x は同一または異なっていてもよく、C 1-6 アルキルである}の化合物とを反応させる;
    を含み、その後、必要により、
    i)式(I)の化合物を式(I)のもう一つの化合物に転換する;
    ii)全ての保護基を除去する;
    iii)医薬的に許容可能な塩を形成する、
    ことを含む、前記方法。
  16. 式(I){式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びpは他に記載しない限り、請求項1に記載のごときである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
    式(I){式中、R 2 はアミノまたは基:R 6 -NH 2 -である}の化合物に関しては、式(VI):
    Figure 0004433797
    {式中、Xは置換可能な基である}のピリミジンと、式(VII):
    Figure 0004433797
    {式中、R a は水素またはR 6 である}のアミンとを反応させる;
    を含み、その後、必要により、
    i)式(I)の化合物を式(I)のもう一つの化合物に転換する;
    ii)全ての保護基を除去する;
    iii)医薬的に許容可能な塩を形成する、
    ことを含む、前記方法。
  17. 式(I){式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びpは他に記載しない限り、請求項1に記載のごときである}の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
    式(VIII):
    Figure 0004433797
    のピリミジンと、式(IX):
    Figure 0004433797
    {式中、Yは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;
    を含み、その後、必要により、
    i)式(I)の化合物を式(I)のもう一つの化合物に転換する;
    ii)全ての保護基を除去する;
    iii)医薬的に許容可能な塩を形成する、
    ことを含む、前記方法。
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