JP4419833B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、水槽内に配置した回転ドラムを回転駆動することにより回転ドラム内に収容した洗濯物を洗浄するドラム式洗濯機に関するものである。
ドラム式洗濯機の従来構造例を図7を用いて説明する。
図7において、ドラム式洗濯機の洗濯機筐体57内にサスペンション構造によって弾性支持された水槽53内に、周面に多数の透孔52が形成された回転ドラム51が配設され、回転ドラム51はモータ55によって回転駆動され、洗濯機筐体57の正面側に開閉自在に設けられた扉体54を開くことにより水槽53の正面開口部53aおよび回転ドラム51の正面開口部51aを通して洗濯物を回転ドラム51内から出し入れできるように構成されている。
前記扉体54を開いて回転ドラム51内に洗濯物を投入し、洗剤を投入して運転を開始すると、水槽53内に給水がなされ、給水された水は透孔52を通じて回転ドラム51内にも所要量の水が給水される。モータ55により回転ドラム51が所定回転速度で回転駆動されると、回転ドラム51内に収容された洗濯物は回転ドラム51の内周面に設けられた撹拌突起56に引っ掛けられて回転方向に持ち上げられ、適当な高さから落下することにより、洗濯物には叩き洗いの作用が加えられることにより洗濯がなされる。
この洗濯行程の後、汚れた洗濯水は排水され、新たに給水された水を用いてすすぎ行程が実施され、すすぎ行程が終了すると回転ドラム51を高速回転させて脱水行程が実施される。これらの行程は所定の制御手順に基づいて自動実行される(例えば、特許文献1参照)。
ドラム式洗濯機において、回転ドラム51が静止した状態では洗濯物は回転ドラム51の下方に偏っており、洗い行程およびすすぎ行程の後に回転ドラム51内から排水し、回転ドラム51を高速回転させて洗濯物から遠心力によって脱水する脱水動作を行うとき、洗濯物が一方に偏った状態にあると大きな振動が生じて正常な脱水動作が行えない場合がある。
上記ドラム式洗濯機においては、第1の回転速度で回転ドラム51を回転させる布ほぐし行程と、第1の回転速度から第2の回転速度に増加させる布バランス行程と、第3の回転速度で回転ドラム51を所定回数回転させる予備脱水行程と、予備脱水行程の後に第2の回転速度で洗濯物のバランスを検知するバランス判定行程を実行し、バランス状態が良いと判定された時に脱水動作が実行されるように制御している。
そしてバランス判定行程においては、運転開始時の洗濯物が乾いた状態での洗濯物の量を検知した結果に基づき、バランス状態が良いか悪いかを判定するための判定値を変えるようにしている。
特開平10−201985号公報(第3〜5頁、図1)
しかしながら、上記従来のドラム式洗濯機に係る脱水制御では、乾いた洗濯物を回転ドラム51に入れて洗濯の最初から運転する場合は、脱水時のバランス判定行程において、洗濯物の量を検知した結果に基づき適切な判定値が設定されるが、洗濯機以外で洗いまたはすすいだ洗濯物の脱水のみ行う場合には、乾いた洗濯物の量を検知することはできないので、バランス判定行程において一律の判定値が設定され、バランス状態が良いと判定されにくく脱水動作が実行されないという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、濡れた状態の洗濯物の量を検知し、その量に応じて、布バランス判定時の判定値を補正し、洗濯物の量に応じた脱水運転が円滑に行なわれるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のドラム式洗濯機は、略水平又は傾斜した回転中心軸を有する回転ドラムと、洗濯機筐体内に弾性支持され前記回転ドラムを回転自在に内包する水槽と、前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記モータの回転を制御する制御手段と、前記モータまたは前記回転ドラムの回転速度を検知するための回転速度検知手段と、前記モータに流れる電流を検知するための電流検知手段とを備え、前記制御手段は、洗いおよび/又はすすぎの各行程後における脱水動作において、前記回転ドラムを略静止状態から布バランスを判定する第1の所定回転速度に立ち上げる時に、前記回転速度検知手段と前記電流検知手段からの信号に基づき前記回転ドラム内に収容された洗濯物の量を検知し、前記第1の所定回転速度において前記布バランスの判定が良好と判定されれば前記回転ドラムを脱水回転速度で回転するように制御するドラム式洗濯機において、前記電流検知手段で検知した入力電流値が安定した時の前記モータ又は前記回転ドラムの回転速度が、前記第1の所定回転速度より低い回転速度である第2の所定回転速度以下であれば、洗濯物が前記回転ドラム内に張り付いたと判定するとともに洗濯物の量を少量とみなし、布バランス判定時の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するようにしたもので、脱水のみ等の部分的な運転状態を含め、乾いた状態での洗濯物の量を検知できなくても、洗いやすすぎの各行程の後に実行される脱水動作において洗濯物が少量である場合の判定ができ、布バランス判定時の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するので、洗濯物の量を検知するための特別な動作を行うことなく、洗濯物が少量である場合、第1の所定回転速度に立ち上げてから布バランス判定を何回も繰り返すことはなくなり、円滑に脱水動作を実行することができる。
本発明のドラム式洗濯機は、脱水のみ等のような部分的な運転状態を含め、乾いた状態での洗濯物の量を検知できなくても、洗いおよびすすぎの各行程の後に実行される脱水動作において洗濯物が少量である場合の判定ができ、布バランス判定時の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するようにしたので、洗濯物の量を検知するための特別な動作を行うことなく、洗濯物が少量である場合、第1の所定回転速度に立ち上げてから布バランス判定を何回も繰り返すことはなくなり、円滑に脱水動作を実行することができる。
第1の発明は、略水平又は傾斜した回転中心軸を有する回転ドラムと、洗濯機筐体内に弾性支持され前記回転ドラムを回転自在に内包する水槽と、前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記モータの回転を制御する制御手段と、前記モータまたは前記回転ドラムの回転速度を検知するための回転速度検知手段と、前記モータに流れる電流を検知するための電流検知手段とを備え、前記制御手段は、洗いおよび/又はすすぎの各行程後における脱水動作において、前記回転ドラムを略静止状態から布バランスを判定する第1の所定回転速度に立ち上げる時に、前記回転速度検知手段と前記電流検知手段からの信号に基づき前記回転ドラム内に収容された洗濯物の量を検知し、前記第1の所定回転速度において前記布バランスの判定が良好と判定されれば前記回転ドラムを脱水回転速度で回転するように制御するドラム式洗濯機において、前記電流検知手段で検知した入力電流値が安定した時の前記モータ又は前記回転ドラムの回転速度が、前記第1の所定回転速度より低い回転速度である第2の所定回転速度以下であれば、洗濯物が前記回転ドラム内に張り付いたと判定するとともに洗濯物の量を少量とみなし、布バランス判定時の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するようにしたもので、脱水のみ等の部分的な運転状態を含め、乾いた状態での洗濯物の量を検知できなくても、洗いおよびすすぎの各行程の後に実行される脱水動作において洗濯物が少量である場合の判定ができ、布バランス判定時の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するので、洗濯物の量を検知するための特別な動作を行うことなく、洗濯物が少量である場合、第1の所定回転速度に立ち上げてから布バランス判定を何回も繰り返すことはなくなり、円滑に脱水動作を実行
することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機について、図1〜6を用いて説明する。
図1は、本実施の形態におけるドラム式洗濯機の概略断面図で、ドラム式洗濯機の洗濯機筐体9内にサスペンション構造(図示せず)により水槽3が弾性支持され、この水槽3内には有底円筒形に形成され、周壁に多数の透孔2を有する回転ドラム1がその開口部8側を洗濯機筐体9の正面側に、底面側を洗濯機筐体9の背面側にして、回転軸方向が正面側から背面側に向けて下向き傾斜となるようにして水槽3内に配置され、水槽3の背面に取り付けられたモータ5によって回転駆動される。水槽3の正面側には洗濯物を回転ドラム1内から出し入れするための開口部8が形成され、この開口部8に対向させて洗濯機筐体9の正面側に形成された傾斜面には開閉自在に扉体7が設けられている。
前記開口部8が上向きに開口し、扉体7は上向き傾斜面に設けられているので、扉体7を開くことにより回転ドラム1に対して洗濯物を出し入れする作業を容易に行うことができ、また、扉体7の一部あるいは全体を透明体によって形成することにより、回転ドラム1内を外部から透視することも容易となる。
上記構成のように回転ドラム1を傾斜配置すると、洗濯物を出し入れする作業が容易になることや、回転ドラム1内に給水された水が背面側に溜まって少ない水量でも深い貯水状態が得られる利点がある反面、回転ドラム1内に収容した洗濯物は、最も低い位置となる底面側の下部に集まり、洗濯物個々の位置を入れ替えてすべての洗濯物に満遍なく洗浄力を与える作用や脱水動作において洗濯物が回転ドラム1の内周壁に均等に張り付く状態が得がたい課題が発生する。
この課題を解決するために、本実施の形態においては、回転ドラム1の内周壁の複数位置に設けられた撹拌突起6の形状と、モータ5による回転ドラム1の回転駆動を制御することにより洗濯物の位置入れ替えを効率良く行うものである。
前記撹拌突起6は、回転ドラム1の回転軸方向から所定の傾き角度方向に長く形成された頂上部を有する形状に形成され、回転ドラム1が回転すると、回転ドラム1の低い位置に偏りがちになる洗濯物を高い位置に移動させる作用を効果的に得ることができる。このような撹拌突起6が内周壁の複数箇所に取り付けられた回転ドラム1を回転させると、傾斜した回転ドラム1内で低い位置側に偏りがちになる洗濯物は高い位置側に持ち上げられるようになるので、回転ドラム1を傾斜配置しても洗濯物は回転ドラム1の低い側に偏らずに充分に撹拌され、洗濯物の場所の入れ替わりと混ざりがよく、洗浄効果を低下させることがない。また、洗濯物の量が少ない場合には洗濯液の量も少なく、全ての洗濯物が満遍なく浸る状態が得られるようにするには洗濯物の場所の入れ替わりが充分になされるように撹拌する必要があるが、洗濯物の位置の入れ替えが充分になされるので、洗いむらがなく洗浄力を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、回転ドラム1の回転中心に略傾斜方向に回転軸4を設け、回転ドラム1の軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて配設しているが、回転ドラム1の回転中心に略水平方向に回転軸4を設け、回転ドラム1の軸心方向を略水平方向に配設してもよい。
図2は、上記構成になるドラム式洗濯機の制御構成を示すもので、ドラム式洗濯機の運転を制御する制御手段16は、モータ5や給水弁12、排水弁11の動作が制御できるように構成されている。洗濯機筐体9の表面には、入力設定手段17および表示手段18が設けられ、入力設定手段17から運転コースの選択入力を行うと、表示手段18に選択状態および運転状態の表示がなされ、制御手段16は制御手順に応じてモータ5や給水弁12、排水弁11を運転手順に対応して制御する。この制御手段16によって運転制御されるドラム式洗濯機の動作について、図1〜図3を参照して以下に説明する。
扉体7を開いて回転ドラム1内に洗濯物を投入し、給水部15に設けられた洗剤投入口(図示せず)から洗剤を投入し、図3に示す操作パネル35から電源入ボタン17fを押して電源を入れ、コース選択ボタン17dから洗濯物の種類に応じた運転コースを選択し、スタート・一時停止ボタン17eを押して運転開始の操作を行うと、制御手段16による運転制御が開始される。ドラム式洗濯機の運転は基本的に、図4に示すように、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程の順に実行され、乾燥機能が設けられている場合には、脱水行程の後で任意に乾燥行程を実施することができる。
まず、制御手段16は、回転ドラム1内に投入された乾いた状態での洗濯物の量を検知するために、駆動回路22に回転ドラム1を所定回転速度で回転駆動する制御指令を出力する。駆動回路22により駆動制御されたモータ5が回転ドラム1を回転させることにより、モータ5が洗濯物の量に対応して受ける負荷状態から洗濯物の量を検知する。
即ち、モータ5は直流ブラシレスモータで構成され、図2に示すように、駆動回路22はモータ5のステータ(図示せず)を構成する3相巻線5a、5b、5cに対する通電を制御するインバータ23のスイッチング素子23a〜23fをスイッチング制御する。前記インバータ23への直流電力の供給は、商用電力28をダイオードブリッジ回路29、チョークコイル30、平滑コンデンサ31で整流した直流が用いられており、モータ5が受ける負荷状態は、入力電流にほぼ比例するので、負荷検出手段24は、インバータ23への直流電力供給回路に直列に配設された抵抗器25の両端電圧から電流検知手段となる電流検知回路26により入力電流値を検出するので、制御手段16は、負荷検出手段24で検出された電流値から回転ドラム1内に投入された洗濯物の量を検知することができる。この制御手段16によって検知された洗濯物の量は後述する制御動作に用いるため、制御手段16内に設けられたメモリ(図示せず)に記憶される。
次に、制御手段16は、負荷駆動手段20に給水弁12を開く制御指令を出力するので、給水弁12が開かれて給水部15に接続された給水ホース(図示せず)から供給される水道水は給水部15に投入されている洗剤を混入させながら注水管13を経て水槽3内に給水される。水槽3内への給水量は運転開始時に検知された洗濯物の量に対応した水槽3内の水位で設定される。
水槽3内に給水された洗濯水の水位は、水槽3にエアーホース(図示せず)で接続され水槽3内の水圧を検知する水位検知手段19で検出され、制御手段16は水位検知手段19から信号を入力し、規定水位に達したことを検知すると、制御手段16は負荷駆動手段20に給水弁12を閉じる制御指令を出力して給水を停止させる。水槽3内に給水された洗濯水は回転ドラム1に形成された透孔2を通じて回転ドラム1内に収容された洗濯物に吸水され、水槽3内の水位は低下するので、補給のための給水が同様に実施される。
上記制御動作により洗い行程を開始することができるので、制御手段16はモータ5による回転ドラム1の回転駆動の制御指令を駆動回路22に出力する。回転ドラム1は所定回転速度で正方向に所定時間回転駆動された後、所定時間回転駆動が停止され、次いで、
逆方向に所定時間回転駆動された後、所定時間回転駆動が停止される制御動作を1サイクルとして所要時間繰り返す第1撹拌制御動作が実行される。前記所定回転速度は、回転ドラム1の内周面の複数位置に設けられた撹拌突起6によって引っ掛けられた洗濯物が回転ドラム1の回転により回転方向に持ち上げられ、遠心力より自重が勝る高さ位置から落下する挙動を示す回転速度である。持ち上げられた洗濯物が落下することにより洗濯物には叩き洗いの作用がおよび、これが繰り返されることにより洗剤を含む水を吸水している洗濯物から汚れを落とす洗浄作用がなされる。
また、積み重なった洗濯物から撹拌突起6に接するものだけが抜き出されるので、洗濯物の位置を入れ替える作用がなされる。回転ドラム1の回転速度が所定回転速度より遅い場合には、撹拌突起6が洗濯物を持ち上げることができず、逆に、回転ドラム1の回転速度が所定回転速度より早い場合には、遠心力の影響が大きくなるため、持ち上げられた洗濯物がその自重により落下せず、回転ドラム1の内周面に張り付いたままの状態となる。また、回転ドラム1の回転方向を反転させることにより、洗濯物に捩れが生じることが抑制され、位置の入れ替えも効果的になされる。
洗濯物を持ち上げて落とす叩き洗いの作用は、回転ドラム1内に収容された洗濯物の量によって影響を受けるので、洗濯物の量によって所定回転速度は変化させるのが、より好ましい制御方法となる。即ち、回転ドラム1内に収容された洗濯物の量は前述したように制御手段16によって検知されて記憶されているので、洗濯物の量が予め設定された所定量より多いときには、制御手段16は所定回転速度を減少させた回転速度になるように制御する。
一方、記憶された洗濯物の量が予め設定された所定量より少ないときには、制御手段16は所定回転速度を増加させた回転速度になるように制御する。前記第1撹拌制御動作を所要の洗濯時間繰り返すように制御しても洗濯物の位置を入れ替えながら洗濯する効果が得られるが、第1撹拌制御動作を所要時間実行した後、第2の撹拌制御動作を実行するのが、より好ましい効果を得ることができる。
第2の撹拌制御動作では、回転ドラム1は、第1の撹拌制御動作より速い所定回転速度で正方向に所定時間回転駆動された後、所定時間回転駆動が停止され、次いで、逆方向に正方向と同じ所定回転速度で所定時間回転駆動された後、所定時間回転駆動が停止される制御動作を1サイクルとして、これが所定時間繰り返される。この第2の撹拌制御動作における所定回転速度は、回転ドラム1を回転させることによる遠心力によって洗濯物を回転ドラム1の内周壁に張り付かせることができる回転速度である。
洗濯物が回転ドラム1の内周壁に張り付くことにより、塊状になっていた洗濯物も展開状態に広げられ、回転ドラム1の上方に移動していた洗濯物は所定時間で回転が停止されたとき、惰性で回転する回転ドラム1の内周壁から離れて落下する。この張り付きによる広がりと落下の挙動がなされることにより、洗濯物の位置移動や形の変化が生じ、叩き洗いの作用も効果的になされる。
上記第1および第2の各撹拌制御動作を交互に実行する制御動作が所要時間継続されることにより、洗濯物は回転ドラム1内で前後に位置入れ替えがなされると同時に、挙動が異なる叩き洗いの作用がおよび、傾斜配置された回転ドラム1にあっても洗浄性能を低下させることなく、全ての洗濯物に均等な洗浄力を与えることができる。
上記のようにして洗い行程が終了すると、制御手段16は排水弁11を開く制御指令を負荷駆動手段20に出力するので、水槽3内にある汚れた洗濯水は排水溝14、排水管路10を通じて外部に排出される。更に、制御手段16はモータ5を高速回転させて洗濯物
に含まれた洗濯水を脱水させる制御指令を駆動回路22に出力するので、洗い行程後の脱水動作が実施される。
所定時間の脱水動作が実施された後、制御手段16は排水弁11を閉じ、給水弁12を開いて水槽3内に新たに水道水を給水するすすぎ行程を開始する。すすぎ行程においても回転ドラム1は正逆方向に反転させて回転駆動される撹拌動作がなされるが、前述した洗い行程における第1の撹拌制御動作および/又は第2の撹拌制御動作を実行することにより、同様に洗濯物の位置の入れ替えにより叩き洗いの作用が全ての洗濯物に満遍なく及ぶため、すすぎムラのないすすぎ洗いが実施される。
図4は、すすぎ回数2回が選ばれた場合の標準的な運転内容を示しており、洗い行程の後、2回のすすぎ行程が実施され、最後に脱水行程が実行され、すすぎ行程の中でも脱水動作を行った後にすすぎ動作を行う。即ち、脱水動作は、すすぎ行程の1回目と2回目、そして脱水行程において、排水後に回転ドラム1を高速回転させて洗濯物から脱水する脱水動作として3回実行される。
各行程における脱水動作を確実に行わせるためには、洗濯物を回転ドラム1の内周壁に均等に張り付けた状態にして、洗濯物に含まれた水が遠心力により透孔2から水槽3内に抜け出るようにする必要がある。洗濯物が回転ドラム1内で偏った状態にあると脱水が円滑になされないばかりでなく、重心位置の偏りにより回転ドラム1に振れや振動が発生するので、脱水動作の開始にあたっては脱水立ち上げ動作が実行される。
以下に脱水動作の制御手順について説明する。
図5は、制御手段16において脱水動作における立ち上げ動作を実行する制御手順を示すものである。尚、各手順に示された番号S1、S2…は制御手順のステップ番号であって、本文中に添記する番号に一致する。
図5において、脱水動作が開始されると、判定繰り返し回数の初期化(N=1)がなされた後(S1)、布バランスを判定する第1の所定回転速度(例えば、90r/min)にまで立ち上げる以前に、図6(a)に示すように時間t1で初期回転数として40r/minまで上昇させ(S2)、その回転速度を所定時間(t1〜t2)維持した後、所定時間(t2〜t3)で第1の所定回転速度まで上昇させる(S3)。
このように、初期回転数40r/minで所定時間回転ドラム1を回転駆動することにより、洗濯物に回転ドラム1内で転動する作用が及んで洗濯物が拡散しやすくなり、拡散した状態で回転速度が第1の所定回転速度に上昇すると回転ドラム1の内周壁に均等分布して張り付きやすくなる。
制御手段16は、回転ドラム1の回転速度が第1の所定回転速度に達するまでに、少量判定を行う(S5)。ただし、既に少量判定してしまっている場合にはさらに少量判定を行うことはない(S4)。
ここで、洗濯物の量が比較的少ない場合は、洗濯物は回転ドラム1の内周壁に沿って分布し回転中心軸からの距離は遠くなるので、回転ドラム1の回転速度が徐々に上昇するときに、洗濯物に作用する遠心力が重力に勝って回転ドラム1内に張り付く回転速度は比較的に低くなる。
一方、洗濯物の量が比較的多い場合は、洗濯物は回転ドラム1内に全体的に分布し、回転中心軸からの距離が遠い洗濯物や近い洗濯物が存在するので、回転ドラム1の回転速度
が徐々に上昇するときに、回転ドラム1内で外周部分にある洗濯物から徐々に張り付き出し、洗濯物全体が張り付く回転速度は比較的に高くなる。
さらに、回転ドラム1内の洗濯物がその内壁に張り付かずに撹拌状態にあるとき、モータ5に必要とされるトルクは洗濯物を持ち上げるタイミングでは大きく、洗濯物が落下するタイミングでは小さいので、そのトルク変動は大きくなる。逆に、回転ドラム1内の洗濯物がその内壁に張り付いた状態にあると、モータ5に必要とされるトルクは安定して小さくなる。
この脱水動作の初期において洗濯物が数枚等の少量である場合は、図6(b)に示すように、モータ5に必要とされるトルクはモータ5に流れる電流と比例関係にあるので、起動時に大きな電流が流れた後、洗濯物が回転ドラム1内に張り付く時間txまで振動しながら収束する。少量の場合は比較的低い回転速度、例えば60r/minに達する時点で回転ドラム1内に張り付く。
また、洗濯物が多い場合は、図6(c)に示すように、起動時にやはり大きな電流が流れた後、洗濯物が回転ドラム1内に張り付く時間tyまで振動しながら収束する。洗濯物が多い場合は少量のときよりも高い回転速度、例えば80r/minに達する時点で回転ドラム1内に張り付く。
制御手段16は、布バランスを判定するために回転ドラム1を第1の所定回転速度(90r/min)まで上昇させるときに、負荷検出手段24からの信号を入力してモータ5に流れる電流を検知して、この電流が安定したときの回転ドラム1の回転速度が第2の所定回転速度(例えば65r/min)以下であれば少量と判定するようにしている。
モータ5を第1の所定回転速度に立ち上げた後、布バランスの判定が実行される(S6)。回転ドラム1の内周壁に洗濯物が均等に張り付いた状態にあれば、回転ドラム1は回転ムラなく正常に回転するので布バランスの判定においてバランス良好と判定されるので、制御手段16はモータ5を所定の脱水回転速度(例えば、900r/min)で高速回転させる脱水行程(S7)を実行することにより、洗濯物から脱水させることができる。
前記布バランスの判定は回転ドラム1の回転ムラを検出することによりなされる。図2に示すように、直流ブラシレスモータで構成されたモータ5のステータ(図示せず)には、ロータ(図示せず)が有する永久磁石(図示せず)に対峙するように電気角で120度の間隔でホールICからなる位置検出手段21a、21b、21cが設けられており、ロータが回転すると前記永久磁石の磁界が位置検出手段21a、21b、21cで検出されるので、電気角120度の間隔でパルスが制御手段16に含まれた回転速度検知手段27に入力される。
このパルス入力に基づいて制御手段16はスイッチング素子23a〜23fのオン・オフ状態を切り換え、ステータの三相巻線5a、5b、5cへの通電を制御するので、三相巻線5a、5b、5cにより発生する磁界によってロータが回転する。
また、スイッチング素子23a、23c、23eはそれぞれパルス幅変調(PWM)により制御され、所定の繰り返し周波数で通電比が制御されることによりロータの回転数を制御するように構成され、制御手段16は3つの位置検出手段21a、21b、21cから出力されるパルス周期からロータの回転数を算出して設定回転数になるようにスイッチング素子23a、23c、23eをPWM制御する。
従って、回転ドラム1の回転速度を所定の回転速度に保っている状態で位置検出手段2
1a、21b、21cからのパルスが所定間隔で出力されないことが検出されると、回転ドラム1に回転ムラが生じている状態、即ち洗濯物の内周壁への張り付きが悪く、布バランスが悪い状態と判定できる。従って、モータ5の回転速度の変動幅を布バランスの判定値として設定することにより、回転ドラム1内の洗濯物のアンバランス状態を検知することができる。
ここで、ステップS5において少量判定された場合は、布バランスの判定値であるモータ5の回転速度の変動幅を通常より大きな値に補正するようにして、モータ5を所定の脱水回転速度(例えば、900r/min)で高速回転させる脱水行程(S7)に移行しやすいようにする。少量の場合、洗濯物の枚数が少ないので回転ドラム1内に均一に張り付かせることは困難であるので、布バランスの判定値を緩めることにより布バランス判定を幾度となく繰り返すという不具合を防止するためである。このとき布バランスの判定値を緩めるわけであるが、洗濯物が少量であるときに限定しているので振動や騒音が大きくなることはない。
前記布バランスの判定(S6)において、回転ドラム1に回転ムラが生じる状態、即ち洗濯物の偏りがある状態と判定されると、制御手段16は回転ドラム1の回転を停止し(S8)、判定繰り返し回数Nが所定回数(例えばN=8)に達しているか否かを判定して(S9)、所定回数に達していなければ、判定繰り返し回数Nに1を加算し(S13)、ステップS2からの手順に戻って再度立ち上げ動作を実行する。
一方前記繰り返し回数Nの判定(S9)において、繰り返し回数Nが所定回数に達した場合には、立ち上げ動作の繰り返しによっても洗濯物の状態が改善されない、即ち洗濯物に複雑な絡まりなどがある状態と判断されるので、電子音や音声合成等による異常報知により使用者に、洗濯物の絡まりなどを解消するように異常報知を行って促す(S10)。
このとき図示していないが、使用者が洗濯物の絡まりなどを解消する処置を行ったことは、扉体7の開閉により判断できるので(S11)、扉体7の開閉が検出されたときには繰り返し回数Nを初期化(N=1)して(S12)、ステップS2からの手順に戻って再度立ち上げ動作を実行するようにしている。
また、脱水動作時の上記布バランスの判定は、洗い、すすぎ、脱水の各行程において、図4に示すように実施されるので、各行程における脱水動作において実行するようにしている。
すなわち制御手段16は、一旦洗濯物が少量であることを判定すれば、その情報をメモリに記憶しているので、少量判定した後の脱水動作での布バランスの判定において、その許容範囲が広くなるように判定値を補正することが可能となり円滑に脱水動作が実行されるようにできる。
以上のように本発明にかかるドラム式洗濯機は、脱水動作を行う前の布バランス判定の制御において、布バランス判定を行う回転速度まで立ち上げるまでに洗濯物の量が少量かどうかを判定し、少量のときは布バランス判定の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するようにして、脱水のみ等の部分的な運転状態を含め、乾いた状態での洗濯物の量を検知できなくても、円滑に脱水動作が実行されるようにできるもので、家庭用、業務用の各種脱水機、洗濯機に適用できる。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の概略断面図 同ドラム式洗濯機の回路図 同ドラム式洗濯機の操作パネルの平面図 同ドラム式洗濯機の洗い行程から脱水行程に至る各行程を示す図 同ドラム式洗濯機の脱水時の制御手順を示すフローチャート (a)同ドラム式洗濯機の脱水回転速度への立ち上げ動作を説明する図(b)同ドラム式洗濯機の脱水行程時の洗濯物が少ない場合のモータ電流の推移を示す図(c)同洗濯物が多い場合のモータ電流の推移を示す図 従来のドラム式洗濯機の概略断面図
1 回転ドラム
3 水槽
5 モータ
9 洗濯機筐体
16 制御手段
26 電流検知回路(電流検知手段)

Claims (1)

  1. 略水平又は傾斜した回転中心軸を有する回転ドラムと、洗濯機筐体内に弾性支持され前記回転ドラムを回転自在に内包する水槽と、前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記モータの回転を制御する制御手段と、前記モータまたは前記回転ドラムの回転速度を検知するための回転速度検知手段と、前記モータに流れる電流を検知するための電流検知手段とを備え、前記制御手段は、洗いおよび/又はすすぎの各行程後における脱水動作において、前記回転ドラムを略静止状態から布バランスを判定する第1の所定回転速度に立ち上げる時に、前記回転速度検知手段と前記電流検知手段からの信号に基づき前記回転ドラム内に収容された洗濯物の量を検知し、前記第1の所定回転速度において前記布バランスの判定が良好と判定されれば前記回転ドラムを脱水回転速度で回転するように制御するドラム式洗濯機において、前記電流検知手段で検知した入力電流値が安定した時の前記モータ又は前記回転ドラムの回転速度が、前記第1の所定回転速度より低い回転速度である第2の所定回転速度以下であれば、洗濯物が前記回転ドラム内に張り付いたと判定するとともに洗濯物の量を少量とみなし、布バランス判定時の判定値を布バランスが良好と判定されやすいように補正するようにしたドラム式洗濯機。
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