JP4400707B2 - 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装材料、工業材料、電気絶縁材料、コンデンサー材料、磁気材料、光学材料等に用いられる、熱による寸法変化が少なくかつ平面性に優れた熱可塑性樹脂フィルムの弛緩熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂フィルムは延伸された後、必要に応じてスリットされて2次加工が施される。その際フィルムは再熱処理が施される場合があり、寸法安定性が要求される。この寸法安定性を向上させる手段として延伸フィルムを弛緩熱処理する方法、例えば、製膜工程でこの弛緩熱処理を行うことが知られている。この方法によると、フィルムに加熱、冷却を行う段階で縦方向のシワが発生し、これが熱固定されてフィルムの平面性が悪化する場合がある。
【0003】
この問題点を改善して弛緩熱処理時のフィルムに発生する縦方向のシワを除去するため、テンター内の弛緩ゾーンにフィルム両端を把持しながらフィルムに横方向の引張り力を与えるニップロールを設置する方法が考案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。しかし、これらの方法によれば縦方向のシワはある程度抑えられるが、フィルムをクリップから分離した際、フィルムに急激な収縮応力がかかるため、若干のシワが残ってしまう。また、短区間でフィルムを強制冷却することにより、風速の高い冷却風がフィルムに吹き付けられるため、フィルムがバタつき、冷却斑によりフィルムの平面性が損なわれ、近年の高度化される要求には十分耐えられるものではない。また、フィルムがバタつくため、幅出しを目的としたニップロール上でフィルムが折れシワとなるなど操業上の問題も発生する。
【0004】
また、前記の問題点を解決する方法として、テンター内のクリップの進行速度を徐々に遅くして弛緩熱処理する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この方法ではテンター内でエッジが拘束された状態でフィルムエッジ部分も含めて同時に熱処理するため、厚肉のエッジ部分と薄い中央部分との熱収縮量に差が発生する。そのため、フィルムの弛みが発生し平面性が悪化したり、熱収縮率が十分下がりきらないといった問題がある。また、設備面においても煩雑となり、コストが非常に高い等の問題点がある。
【0005】
【特許文献1】
特公平3−80620号公報
【0006】
【特許文献2】
特公平4−57182号公報
【0007】
【特許文献3】
特公昭44−20240号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、包装材料、工業材料、電気絶縁材料、コンデンサー材料、磁気材料、光学材料等に用いられる、熱による寸法変化が少なくかつ平面性に優れた熱可塑性樹脂フィルムの弛緩熱処理方法を提供することを目的とする。詳しくは、本発明は、加熱された熱可塑性樹脂延伸フィルムを走行速度差(フィルム引取り速度と供給速度の差)を利用して弛緩熱処理する際に、急激なフィルムの収縮応力の発生を抑制し熱シワを防止すること、フィルムの冷却過程において冷却風によるフィルムのバタつきを抑制し、急冷や冷却斑によるフィルムの平面性悪化を防止すること、フィルム自重により垂れ下がることにより発生する走行方向の縦シワを防止すること、及び幅出し装置上での折れ込みシワ等を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、テンター法で少なくとも一軸方向に延伸されたポリエステルフィルムをテンターの熱固定ゾーンで熱固定した後、テンタークリップから分離し、フィルム引取り速度と供給速度の差を利用して弛緩熱処理する厚さ12〜250μmのポリエステルフィルムの製造方法であって、前記速度差の生じている弛緩ゾーンでのフィルム冷却工程において、フィルムに送風される冷却風の冷却ダクト先端の風速Y(m/秒)と、フィルム冷却ゾーンを囲む2組の幅出し装置において、フィルムの幅方向に設けられた1組の幅出し装置のロール中心線間の距離a(m)及びフィルム走行方向に設けられた2つの幅出し装置のロール中心線間の距離b(m)を足しあわせた値X(m)とが、下記式(1)及び(2)を満足し、フィルムに送風される前記冷却風が、フィルム面の上下に設けられた冷却ダクトから、フィルム表面及び裏面に向けて垂直に対向するように吹き出され、該冷却風の温度が20〜50℃であり、該ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートを主体とする樹脂からなることを特徴とするポリエステルフィルムの弛緩熱処理方法:
12≦Y≦−1.5X+24 …(1)
5≦X≦7 …(2)
但し、X=a+b、1≦a≦7、1≦b≦3。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
熱可塑性樹脂フィルム
本発明の方法で用いられる熱可塑性樹脂とは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレートを主体としたポリエステル類;ポリオキシベンゾイル等のポリアリレート;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリm−フェニレン−イソフタルアミド等の芳香族ポリアミド;ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のポリエーテルケトン;ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等のポリサルホン;ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂;ポリテトラフロロエチレン等のフッ素樹脂;その他ポリフェニレンサルファイド等の樹脂が挙げられる。好ましくは、ポリエステル、ポリイミドが挙げられ、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリオレフィン等が挙げられる。
【0011】
また、少なくとも1軸方向に延伸されたフィルムとしては、縦方向に1軸延伸したフィルムや、縦方向及び横方向に2軸延伸したフィルムを挙げることができる。この延伸フィルムの製造は公知方法あるいは当業界に蓄積された技術によって行うことができる。
【0012】
例えば、2軸延伸ポリエステルフィルムの場合について説明する。ポリエステルを乾燥後、Tm〜(Tm+50)℃程度の温度範囲(Tmはポリマー融点)で溶融し、ダイスから冷却ドラム上に押出し急冷して固有粘度0.4〜0.8dl/g程度の未延伸フィルムを得る。引き続き該未延伸フィルムを縦方向に(Tg−10)〜(Tg+70)℃程度の温度範囲(Tgはポリマーのガラス転移温度)で2.0〜5.0倍程度延伸し、次いでテンターに導き横方向にTg〜(Tg+100)℃程度の温度で2.0〜5.0倍程度延伸する。更に(Tm−120)〜(Tm−10)℃程度の温度範囲で熱固定し、必要により横方向に0.1〜5.0%程度弛緩して、2軸延伸ポリエステルフィルムを製造する。
【0013】
本発明の方法で得られる熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、フィルムとして製膜できる厚さであればよく、通常9〜300μm程度、さらに12〜250μm程度の範囲から選択される。
弛緩熱処理
本発明における延伸フィルムの弛緩熱処理は、加熱された熱可塑性樹脂延伸フィルムを走行させ、フィルムの供給速度と引取り速度の差、すなわち引取り速度を供給速度より遅くすることで生じる速度差を利用して行う。この方法は当業界で公知の方法であり、フィルムの供給装置、引取り装置等は公知のものを用いることができる。
【0014】
この本発明の弛緩熱処理について図面を用いて説明する。
【0015】
図1〜4は、本発明の弛緩熱処理方法を実施するための形態の一例を示すものである。図1、3、5は、テンター内にフィルムエッジを切り離す固定カッター11、幅出し装置12、引取ロール13及び14を設置した状態を示す平面図である。図2、4、6は、図1、3、5それぞれのA−A’視野断面図である。これらの図の中で、1は予熱ゾーン、2は延伸ゾーン、3は熱固定ゾーン、4はフィルム処理風のないゾーン、5は冷却ゾーンを示す。
【0016】
本発明における弛緩ゾーンとは、具体的には図1〜6の4a、3b、4b及び5のゾーンをいう。
【0017】
熱可塑性樹脂フィルム21は、テンターにて予熱、延伸、熱固定、必要に応じ幅方向弛緩を経て、フィルム処理風の無いゾーン4aに導かれる。
【0018】
フィルム処理風の無いゾーン4aには、熱固定フィルムの両端部を切断分離する装置すなわち固定カッター11、及び幅出し装置12を設けることが好ましい。これは、安定したカット性、切粉の飛散防止、フィルムバタツキによる幅出しロール上での折れシワ防止、操作性、メンテナンス性等に優れるからである。
【0019】
フィルム処理風の無いゾーンは、フィルム速度差の生じている弛緩ゾーン内に、ゾーン4aを含め少なくとも2ゾーン以上設けることが好ましく、特に2〜3ゾーンを設けることがより好ましい(例えば、図5の4a、4b及び4c)。複数の熱処理風の無いゾーンを設ければ、熱処理風の無いゾーンに設置される幅出し装置12によりフィルムが安定的に把持され、フィルムの平面性悪化を防止できるからである。
【0020】
なお、フィルム処理風の無いゾーンは、実質的にフィルム処理風が無い状態、すなわち、上記の安定したカット性、切粉の飛散防止等に悪影響を与えない程度のフィルム処理風であればよい。
【0021】
フィルムは、テンタークリップから固定カッター11により切断され、エッジフィルムと中央フィルムに分離される。分離された中央フィルムは、テンター内のテンタークリップの把持が及ばない状態となっている。
【0022】
フィルムがテンタークリップから切断される時のフィルム温度は100〜150℃程度の範囲であり、好ましく110〜140℃程度の範囲であることが重要である。フィルム温度の上限を150℃程度以下としたのは、フィルム端部切断によりクリップ把持力がなくなり中央フィルムに収縮応力が急激にかかるのを防止するためであり、フィルムへのきつい洗濯板状の縦シワの混入や、それが冷却された後のフィルムの平面性悪化を抑制するためである。フィルム温度の下限を100℃程度以上としたのは、その後の熱固定ゾーン3bにおいて再熱処理される際に、フィルム温度が十分に上がるようにし、目的とする充分な熱収縮率を得るためである。また、フィルムを再加熱するための余分なエネルギーを必要としない点においても好ましい。
【0023】
なお、フィルムの切断部分は、切断時のフィルムの温度が高いと上述のようにカット不良を起こしやすいため、切断に先立ちフィルムを冷却するのが好ましい。そのため、図3〜6に示すように、熱固定ゾーン3aとフィルム処理風の無いゾーン4aの間に、冷却ゾーン5aを設けても良い。
【0024】
また、テンタークリップからフィルムを分離した後に、分離後のフィルムの両端部を幅出し装置12で把持する。この幅出し装置12は、テンタークリップから分離後のフィルム幅方向の両端部を把持しかつフィルム幅方向に引張力を与えるニップロールを有している。
【0025】
ここで、フィルムをテンタークリップから分離する点からフィルムの走行方向(後方)に約300mm以内、好ましくは約200mm以内の位置で、フィルム幅方向の両端部を幅出し装置12aにて把持するのが好ましい。フィルム分離点から幅出し装置にて把持する点までを距離cとし、それを図1に示す。該距離cを上記の範囲内に設定した場合には、フィルムの収縮応力およびフィルム自重によるシワの混入や、その後それが冷却されて平面性を悪化させることを抑制できる点で好ましい。
【0026】
テンタークリップから分離され、端部を幅出し装置にて把持された熱可塑性樹脂フィルム21は、引き続き熱固定ゾーン3bで熱弛緩される。この熱固定ゾーン3bを設けるのは、テンタークリップから分離後のフィルムを弛緩させフィルムの熱収縮率を充分に低下させるためである。
【0027】
熱固定ゾーン3bのフィルム温度は、150〜(Tm−30)℃程度の範囲であり、好ましくは160〜(Tm−40)℃程度の範囲である。フィルム走行張力との兼ね合いもあるが、この時のフィルム温度の上限を(Tm−30)℃程度以内に設定したのは、収縮応力によるシワの増大による平面性の悪化を抑制するためである。また、フィルム温度の下限を150℃程度以上に設定した場合には、目的とする充分な熱収縮率を得るためである。
【0028】
また、この熱弛緩の行われるのフィルム走行張力は、40〜250g/mm2程度の範囲であり、好ましくは70〜150g/mm2程度であることが重要である。フィルム走行張力の上限を250g/mm2程度としたのは、目的とする充分な熱収縮率を得るためである。また、フィルム走行張力の下限を40g/mm2程度としたのは、フィルムの垂れ下がり、ダクト等への接触、引取ロール部等におけるフィルムの蛇行、滑りの発生等を抑制し、フィルム表面へのキズの混入を防止するためである。
【0029】
この熱固定ゾーン3bにおいて、フィルムが自重により垂れ下がりシワが混入する場合は、幅出し装置12aと12bのフィルム走行方向の間隔を短くして防止することができる。熱固定ゾーン3bで熱弛緩されたフィルムは、引き続きフィルム処理風の無いゾーン4b及び冷却ゾーン5を経て冷却される。
【0030】
フィルム処理風の無いゾーン4aの次にフィルム冷却ゾーン5が設けられる。このフィルム冷却ゾーン5では、フィルムに送風される冷却風の風速Y(m/秒)と、フィルム冷却ゾーン5を囲む2組の幅出し装置の幅方向の設置間隔a(m)及びフィルム走行方向の設置間隔b(m)を足しあわせた値X(m)とが、下記式(1)及び(2)を満足することが重要である:
Y≦−1.5X+24 …(1)
2≦X≦8 …(2)
但し、X=a+b、1≦a≦7、1≦b≦5。
【0031】
それにより、フィルム走行時のバタつきを抑制し、冷却斑によるフィルムの平面性悪化を防止することができる
フィルム冷却ゾーン5は、フィルムを把持する2組の幅出し装置により囲まれている。幅出し装置のフィルム幅方向の設置間隔a(m)は、フィルム幅方向に設けられる1組の幅出し装置12bのロール中心線間の距離である。また、フィルム走行方向の設置間隔b(m)は、フィルム走行方向に設けられる2つの幅出し装置12bと12cのロール中心線間の距離である。
【0032】
また、上記式において、aの上限値を7(m)としたのは、aが7(m)を超えるとフィルムにシワや垂みが生じやすくなるため好ましくないからである。bの上限値を5(m)としたのは、bが5(m)を超えるとフィルム自重により垂みが生じてしまうため好ましくないからである。また、X(=a+b)の上限値を8としたのは、Xが8を超えるとフィルム自重により垂みが生じてしまうため好ましくないからである。
【0033】
また、式(1)及び(2)の関係は、a、b及びYを種々変換して実験を行いフィルムの平面性を評価した結果から導かれる。
【0034】
冷却ゾーン5におけるフィルム冷却工程の具体的な一形態を図8及び図9に例示する。図8はフィルム冷却工程の斜視図であり、図9はその側面図である。
【0035】
フィルムに送風される冷却風は、フィルムの上下に設けられた冷却ダクト14から、フィルム表面及び裏面に向けてほぼ垂直に吹き出される。冷却ダクト14は、フィルム幅方向に設置した吹き出し口15を設けたものが好ましい。吹き出し口15の形状は、冷却風が吹き出し口15から均等にフィルム表面に吹き出すことができる複数のノズルを有したもの、或いはスリット状の形状のもの等が好ましい。フィルムのばたつきによるシワや垂みを抑制するためには、上下の冷却ダクト14から吹き出される冷却風の向きが、フィルムを介して対向するように冷却ダクト14を設定するのが好ましい。
【0036】
冷却風の温度は、通常、20〜50℃程度であれば良く、好ましくは30〜40℃程度であればよい。
【0037】
上記の、フィルムの上下に設けられた2つの冷却ダクト14を1組の冷却機とした場合、冷却ゾーン5における冷却機の設置数は、フィルムの大きさや冷却工程の大きさに応じ適宜選択すればよい。冷却機のうち少なくとも1つは、冷却ゾーン5のうち幅出し装置12bの設置されたフィルム処理風の無いゾーン4bの近傍に設けるのが好ましい。
【0038】
フィルムに送風される冷却風の風速Y(m/秒)が前記式(1)より高い場合は、冷却風によりフィルムが走行時にバタつき、また冷却斑によりフィルムの平面性を悪化させる。冷却風Y(m/秒)の下限については、引取ロールに接触するまでに十分フィルムが冷却している範囲であれば特に限定されない。
【0039】
また、フィルム冷却時間は、約12秒以上かけて(Tg+10)℃程度以下に徐冷することが平面性悪化を防止するためには重要である。12秒以内でフィルムを急冷した場合、縦シワが発生し平面性が悪化する場合があるため好ましくない。
【0040】
本発明の熱弛緩処理方法により得られるフィルムの熱収縮率(150℃×30分)は、縦、横方向ともに−0.2〜0.6%の範囲であり、好ましくは0〜0.4%の範囲である。
【0041】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに説明する。なお、例中において各物性値は次の方法によって測定したものである。
【0042】
(1)150℃における熱収縮率[HS150]
下記のように、長尺状のフィルムから延伸方向(横方向)の熱収縮率を測定するためのサンプル(サンプル1)およびそれと垂直方向(長手方向)の熱収縮率を測定するためのサンプル(サンプル2)を切り出す。これらのサンプルは長辺200mm、短辺10mmの短冊状である。
【0043】
まず、図7に示すように、フィルムの全幅(延伸方向の端から端まで)の中央部を基準とし、長辺(図7においてaで示す)が延伸方向と平行、短辺(図7においてbで示す)が垂直となるように、200mmの間隔(サンプル同士の短辺間の距離)で複数個のサンプル1を切り出す。次に、長辺が延伸方向と垂直、短辺が平行となるように、200mmの間隔(サンプルの中央部から中央部までの距離)で複数個のサンプル2を切り出す。
【0044】
切り出した各々のサンプルの長手方向に沿って150mmの間隔となるような位置の2箇所に印をつける。このサンプルフィルムの長手方向に5gfの張力をかけて、該印間の間隔(長さ)Aを測定する。続いて、このサンプルを150℃の雰囲気中のオーブンに無荷重で30分間放置し、サンプルをオーブンから取り出し室温まで冷却する。次に、再び5gfの張力を長手方向にかけて該印間の間隔(長さ)Bを測定する。下記式より熱収縮率を算出し、サンプル1についての平均値、およびサンプル2についての平均値を求める。各実施例および比較例の結果を示す表1においては、延伸方向(サンプル1)の熱収縮率を「熱収縮率TD」、それと垂直方向(サンプル2)の熱収縮率を「熱収縮率MD」として示す。
【0045】
150℃における熱収縮率(%)
=[(熱処理前の長さA−熱処理後の長さB)/熱処理前の長さA]×100
【0046】
(2)平面性の乱れ
製品(幅1mの長尺状)から長手方向にサンプルを2m切り出し、平面性検反台の上に置く。転がし棒を用い、検反台に上記サンプルを密着させる。3分間放置後、平面性の悪い部分が検反台表面から浮き上がるので、この部分について下記のように評価する。
【0047】
フィルムの幅方向の両端部におけるワカメ状欠点については、浮き上がり高さが3mm以上となる箇所が3箇所以下の場合を◎、3〜5箇所の場合を○、6箇所以上の場合を×とする。フィルム全体において観察される膨らみ状の永久変形した欠点(熱による縦シワなど)については、上記ワカメ状欠点以外の部分で、浮き上がり高さが3mm以上となる箇所が3箇所以下の場合を◎、3〜5箇所の場合を○、6箇所以上の場合を×とする。
【0048】
平面性の乱れの総合評価は、ワカメ状欠点および膨らみ状欠点が共に◎の場合を◎、一方の評価が○でありもう一方の評価が○もしくは◎の場合を○、一方もしくは両方の評価が×の場合を×とする。
【0049】
(3)幅出装置上折れシワ評価
TD出口において観察を行い、折れシワとなり製品部に影響のでるもの及び幅出し装置からフィルムエッジが外れてしまうものを×、若干のシワが混入するが製品に影響がでないものを○、全くシワ等の混入がないものを◎とした。
【0050】
(4)ガラス転移温度(Tg)及びポリマー融点(Tm)
ガラス転移温度Tg、Tmは、示差走査熱量計(DSC)として、セイコー電子工業株式会社製ロボットDSC「RDC220」を用い、データ解析装置として、同社製ディスクステーション「SSC/5200」を用いて、アルミニウム製受皿に5mgのサンプルを充填して、300℃の温度で5分間溶融した後、液体窒素中で急冷する。この試料を、常温から20℃/分の昇温速度で昇温して、昇温DSC曲線を得た。該チャートから、JIS K−7121に従い、ガラス転移温度及び融点を求めた。DSC曲線においてガラス転移温度付近にショルダーが観測される場合は、ガラス転移温度を求めた後、ベースラインよりずれた部分の面積(単位:mJ/mg)を求め、5mJ/mg以下の値であれば、単一のTgとした。
【0051】
(5)固有粘度
オルトクロロフェノール中で加熱下サンプルを溶解し、25℃で、0.1mg/mlの濃度で測定した値である。単位はdl/gで表す。
【0052】
(6)冷却風風速
計測器(アネモマスターMODEL6161)にて、冷却ダクト先端の風速を測定した。
実施例1
固有粘度が0.62dl/gであり、不活性粒子を実質的に含有していないポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂ペレットを十分真空乾燥した後、これを押し出し機に供給し、285℃で溶融し、Tダイよりシート状に押し出し、直流の高圧を印加した電極を用いて冷却ロールに静電密着せしめて未延伸PETフィルムを得た。
【0053】
この未延伸PETフィルムを、テフロン(登録商標)ロールにより75℃に予熱し、さらに表面温度が700℃の赤外線ヒーターを4本用いて加熱しながら、フィルム温度が95℃となるように昇温した後、セラミックロール間で速度差を利用して縦方向に3.4倍延伸した。引き続き、この縦一軸延伸PETフィルムを図1、2、3、4で示すテンターにて導き、両端部をクリップで把持し、フィルム表面温度が100℃程度で予熱した後、延伸開始温度110℃程度、延伸終了温度140℃程度となるように横方向に4.0倍延伸した。
【0054】
延伸終了後、熱固定ゾーンにフィルムを導き、フィルム表面温度を220℃程度とし、7秒間程度熱固定した後、フィルム表面温度が200℃程度で幅方向に5%の弛緩熱処理を行った。
【0055】
次に、フィルムを熱風吹出しの無いゾーンに導き、フィルム表面温度を130℃とし、フィルム両端部を固定刃により切断、分離した。切断位置からフィルム走行方向へ150mmの位置でフィルム(クリップの把持力が及ばない中央フィルム)の両端部を幅出し装置で把持し、その後熱固定ゾーンでフィルム温度が170℃、走行張力80g/mm2となるよう調整し、フィルム走行方向に7秒間弛緩熱処理を行った。
【0056】
さらに、熱処理風の無いゾーンで再びフィルム端部を幅出し装置で把持した後、冷却ゾーンへフィルムを導き、フィルムを冷却した。フィルムの冷却は、フィルム幅方向に設置したプレナムダクトから、ダクト内の多数のノズルにより冷却風をフィルムに吹き付けた。冷却ゾーンでの冷却風の温度は40℃、風速は15m/秒であり、15秒かけフィルム表面温度を85℃に徐冷した。
【0057】
また、冷却ゾーンを出た熱処理風のない部分で再度フィルム端部を幅出し装置にて把持した。幅出し装置の幅方向の間隔は3m、フィルム走行方向への間隔は2mであった。
【0058】
このフィルムの厚みは125μmであり、熱収縮率(150℃、30分)はMD方向が0.4%、TD方向が0.1%であり、平面性評価は◎、幅出し装置上での折れシワ評価は◎であった。
実施例2
実施例1において、フィルム両端部を切断する時のフィルム表面温度を110℃、熱弛緩時のフィルム走行張力を90g/mm2、熱固定ゾーンのフィルム表面温度を190℃、冷却風の風速を12m/秒とし、20秒かけ85℃に冷却、幅出し装置の幅方向の間隔を4m、フィルム走行方向への間隔を3mとした以外は実施例1と同様の方法で行った。得られたフィルムの熱収縮率(150℃、30分)はMD方向が0.4%、TD方向が0.2%であり、平面性評価は◎、幅出し装置上での折れシワ評価は◎であった。
実施例3
実施例1において、フィルム両端部を切断する時のフィルム表面温度を155℃、熱弛緩時のフィルム表面温度を200℃、冷却風の風速を14m/秒、とした以外は実施例1と同様の方法で行った。得られたフィルムの熱収縮率(150℃、30分)はMD方向が0.3%、TD方向が0%であり、平面性評価は○、幅出し装置上での折れシワ評価は◎であった。
実施例4
実施例1において、熱弛緩処理の後、直接冷却ゾーンへ導き熱処理風のあるところでフィルム両端部をフィルム流れ方向に2箇所の位置で把持したこと、及び熱弛緩後のフィルムを10秒かけ85℃まで冷却した以外は実施例1と同様の方法で行った。得られたフィルムの熱収縮率(150℃、30分)はMD方向が0.4%、TD方向が0.1%であり、平面性評価は◎、幅出し装置上での折れシワ評価は○であった。
比較例1
実施例2において、冷却風の風速を18m/秒、熱処理風のあるところでフィルム両端部を2箇所で把持した以外は実施例2と同様の方法で行った。得られたフィルムの熱収縮率(150℃、30分)はMD方向が0.5%、TD方向が0.2%であり、平面性評価は○、幅出し装置上での折れシワ評価は×であった。
比較例2
実施例1において、フィルム両端部を切断する時の温度を140℃、切断位置からフィルム走行方向へ600mmの位置でフィルム(クリップの把持力が及ばない中央フィルム)の両端部を幅出し装置で把持し、冷却工程において幅出し装置のフィルム走行方向への間隔を5mとした以外は実施例1と同様の方法で行った。得られたフィルムの熱収縮率(150℃、30分)はMD方向が0.5%、TD方向が−0.1%であり、平面性評価は×、幅出し装置上での折れシワ評価は○であった。
これらの結果を表1にまとめて示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの弛緩熱処理方法によれば、熱による寸法変化が少なく、かつ平面性に優れた熱可塑性樹脂フィルムを得ることができる。
【0061】
詳しくは、本発明の弛緩熱処理方法によれば、加熱された熱可塑性樹脂延伸フィルムを走行速度差を利用して弛緩熱処理する際に、急激なフィルムの収縮応力の発生を抑制し熱シワを防止すること、フィルムの冷却過程において冷却風によるフィルムのバタつきを抑制し、冷却斑によるフィルムの平面性悪化を防止すること、急冷によるフィルムの平面性悪化を防止すること、フィルム自重により垂れ下がることにより発生する走行方向の縦シワを防止すること、及び幅出し装置上での折れ込みシワ等を防止することができる。
【0062】
そのため、本発明の弛緩熱処理方法は、包装材料、工業材料、電気絶縁材料、コンデンサー材料、磁気材料、光学材料等に用いる熱可塑性樹脂フィルムの製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルム幅出し装置の取付状態1を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’視野断面図である。
【図3】フィルム幅出し装置の取付状態2を示す平面図である。
【図4】図3のA−A’視野断面図である。
【図5】フィルム幅出し装置の取付状態3を示す平面図である。
【図6】図5のA−A’視野断面図である。
【図7】実施例および比較例において、長尺状のフィルムからのサンプルフィルムの切り出しを示す概略図である。
【図8】図1の冷却工程の斜視図である。
【図9】図1の冷却工程の側面図である。
【符号の説明】
1 予熱ゾーン
2 延伸ゾーン
3a 熱固定ゾーン
3b 熱固定ゾーン
4a フィルム処理風の無いゾーン
4b フィルム処理風の無いゾーン
4c フィルム処理風の無いゾーン
5a 冷却ゾーン
5b 冷却ゾーン
6 テンターレール
11a 固定カッター
11b 固定カッター
12a 幅出し装置
12b 幅出し装置
12c 幅出し装置
13a 引取ロール
13b 引取ロール
21 熱可塑性樹脂フィルム
a 幅出し装置の幅方向設置間隔
b 幅出し装置の走行方向設置間隔
c フィルム切断位置から幅出し装置までの距離
14 冷却ダクト
15 吹き出し口
Claims (5)
- テンター法で少なくとも一軸方向に延伸されたポリエステルフィルムをテンターの熱固定ゾーンで熱固定した後、テンタークリップから分離し、フィルム引取り速度と供給速度の差を利用して弛緩熱処理する厚さ12〜250μmのポリエステルフィルムの製造方法であって、前記速度差の生じている弛緩ゾーンでのフィルム冷却工程において、フィルムに送風される冷却風の冷却ダクト先端の風速Y(m/秒)と、フィルム冷却ゾーンを囲む2組の幅出し装置において、フィルムの幅方向に設けられた1組の幅出し装置のロール中心線間の距離a(m)及びフィルム走行方向に設けられた2つの幅出し装置のロール中心線間の距離b(m)を足しあわせた値X(m)とが、下記式(1)及び(2)を満足し、フィルムに送風される前記冷却風が、フィルム面の上下に設けられた冷却ダクトから、フィルム表面及び裏面に向けて垂直に対向するように吹き出され、該冷却風の温度が20〜50℃であり、該ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートを主体とする樹脂からなることを特徴とするポリエステルフィルムの弛緩熱処理方法:
12≦Y≦−1.5X+24 …(1)
5≦X≦7 …(2)
但し、X=a+b、1≦a≦7、1≦b≦3。 - フィルムをテンタークリップから分離する際のフィルム温度が100℃〜150℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルフィルムの弛緩熱処理方法。
- フィルムをテンタークリップから分離する点からフィルム走行方向(後方)に300mm以内の位置で、フィルム幅方向の両端部を幅出し装置にて把持することを特徴とする請求項2に記載のポリエステルフィルムの弛緩熱処理方法。
- フィルム冷却工程において、フィルムを12秒以上かけガラス転移温度(Tg)+10℃以下に徐冷することを特徴とする請求項3に記載のポリエステルフィルムの弛緩熱処理方法。
- テンター内におけるフィルム速度差の生じている弛緩ゾーン内に少なくとも2ゾーン以上実質的に熱処理風のないゾーンを設け、この熱処理風のないゾーンに熱固定フィルムの両端部を切断分離する装置および幅出し装置を有することを特徴とする請求項4記載のポリエステルフィルムの弛緩熱処理方法。
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