JP4385713B2 - 画像データ読取装置、印刷装置及び画像データの読取方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記憶媒体に記憶された画像データを印刷処理する際に、その画像データを読み取る画像データ読取装置、印刷装置及び画像データの読取方法に関する。
従来、プリンタの機種として、メモリーカードの画像データを自分で読み取り、その画像データを印刷出力するスタンドアロン機が開発されている。この種の機種では、プリンタ内のCPU(ASIC)はメモリーカードに記憶された画像データ50を、図17(a)に示す矢印A方向に沿って行ごとに読み取る。そしてCPUは、読み取った画像データに対しRGB系からCMYK系への2値化処理、ヘッド解像度に合わせたデータに変換するマイクロウィーブ処理等の画像処理を施していく。
この画像処理後の画像データは、ノズル配列に対応したヘッド駆動データとしてRAMに一時的に書き込まれる。そして、CPU(ASIC)は、キャリッジモータによってヘッドを走査方向に動かすとともにRAMに書き込まれたヘッド駆動データに基づきヘッドのノズル孔から所定のタイミングでインクを吐出させ、1ラスタラインの印刷が終わるごとに紙送りモータで用紙を搬送させ、この処理を繰り返すことによって印刷処理を実行する。
ところで、この種のスタンドアロン機においてメモリーカードに格納された図17(a)に示す画像データ50を、例えば90度、180度、270度で回転させて印刷出力する場合が考えられる。ここで、図17(b)に画像を90度回転させて印刷出力したときの印刷画像51を示すが、RAMのメモリ領域に基づき図17(b)の斜線部分52を印刷しようとした場合、RAMへ書き込む最初の画像データとして同図(a)の点部分53のデータが必要となる。
しかし、通常のデータ読取り方法では、画像データ50を先頭から全て読み取る方法を用いるので、必要とするデータに到達するまでに不要なデータまで読み取る必要がある。従って、回転印刷する場合には、メモリーカードのカード読取りに時間がかかってしまうので、カード読取り時間を短縮したい要望があった。また、カード読取りに時間がかかると、その分だけカード印刷を行う場合に印刷のスループットが低下する問題も生じてしまう。
本発明は、記憶媒体の画像データを回転印刷するとき、記憶媒体の画像データの読取り時間を短縮することができる画像データ読取装置、印刷装置及び画像データの読取方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明では、印刷画像の回転角度を設定するための操作手段と、記憶媒体に複数のライン単位で書き込まれた画像データを、画像処理を施す過程で一時的に蓄積する記憶手段と、前記記憶媒体の画像データを、そのラインデータごとに読み取り可能な読取手段と、前記読取手段で読み取った画像データを前記記憶手段に書き込み可能な書込手段とを備え、前記読取手段は、前記画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記画像データのうち前記設定された回転角度で回転させた回転後の印刷画像に属するデータを、当該回転後の印刷画像の印刷先頭側から前記記憶手段への書込み可能な領域分ずつ順番に複数回に分けて読み取りを行うと共に、前記画像データのうち今回の読み取り対象の領域以外のデータについてはスキップしつつ今回の読み取り対象の領域についてはデータの読み取りを行うことで、回転後の印刷画像に属するデータを印刷先頭側から前記領域分ずつ順番に読み取り、前記書込手段は、前記読取手段読み取った一領域分の読取データを、前記印刷画像の回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込み、当該書込まれた一領域分のデータが画像処理を施すために当該記憶手段から読み出されると、前記読取手段が次に読み取った一領域分の読取データを前記回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込む処理を順次繰り返す構成とする。この構成によれば、回転印刷に際して読取不要部分のデータを読み飛ばすので、その分だけ画像データの読取時間が短縮される。
本発明では、前記読取データの書き込みに使用可能なメモリ領域が前記記憶手段にどれだけあるかを判断する判断手段を備え、前記読取手段は、前記判断手段の判断結果に基づき、前記記憶手段にデータ書込み可能なデータ量の領域分ずつデータを読み取る構成とする。この構成によれば、記憶手段の空きメモリ領域を判定してそれを読取データ書込み用のメモリとして使用するので、記憶手段のメモリ領域を有効利用することが可能となり、ひいては画像データの読取時間の短縮化にも寄与する。
本発明では、前記記憶媒体は、前記画像データを構成すると共に前記ラインデータの複数行を1つのかたまりとする複数の集合体が画像の組み立て順に反して不規則な並び順で記憶される構成であり、前記読取手段は、前記画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記領域に属するラインデータを当該領域内における前記集合体の並び順で順番に読み取り、
前記書込手段は、前記読取手段が読み取った集合体毎のデータを、前記記憶手段において回転後の印刷画像が組み立てられた並び順になるように書き込む構成とする。この構成によれば、画像データが画像の組み立て順に反した複数の集合体からなるデータであっても、各ラインデータの読み取り先を印刷画像の回転方向に応じてスキップさせる方法を採用することで画像データの読取時間の短縮化が可能である。
本発明では、前記読取手段は、前記記憶媒体の画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記画像データのうち前記操作手段で設定された印刷条件と印刷画像の回転角度とに応じて決まる印刷範囲に対しその外側にはみ出ることになる印刷不要部分に属するデータの読み取りもスキップしつつ、当該印刷範囲に属するデータの読み取りを行うことで、前記画像データのうち回転後の印刷画像の印刷に必要のない不要部分を切り取り、印刷に必要な部分のみを前記領域分ずつ順番に読み取る構成とする。この構成によれば、操作手段によって印刷条件として設定された印刷不要部分を切り落として印刷処理することが可能となる。
本発明では、前記印刷不要部分は、前記印刷条件が画像の拡大条件であって当該拡大条件で拡大した画像の前記回転後の当該画像が印刷媒体からはみ出す部分及び印刷画像を回転させたときに印刷媒体からはみ出す部分の少なくとも一方である構成とする。この構成によれば、拡大した画像を回転させたときに印刷媒体からはみ出す部分、印刷画像を回転させたときに印刷媒体からはみ出す部分を切り落として印刷処理することが可能となる。
本発明では、請求項のいずれか一項に記載の画像データ読取装置と、前記画像データ読取装置における前記読取手段が前記記憶媒体から読み取った一領域分のデータを前記書込み手段が前記記憶手段に書き込む度に、当該記憶手段から読み出された前記領域分のデータに画像処理を順次施した画像処理後の画像データに基づき印刷媒体に印刷処理を行う印刷機構とを備えた構成とする。
また、本発明では、記憶媒体には複数のライン単位で画像データが書き込まれており、前記記憶媒体の画像データを読取手段によってそのラインデータごとに読み取り、読み取った前記画像データを画像処理を施す過程で書込手段によって一時的に記憶手段に書き込む画像データの読取方法であって、前記読取手段は、前記画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記画像データのうち印刷画像に設定された回転角度で回転させた回転後の印刷画像に属するデータを、当該回転後の印刷画像の印刷先頭側から前記記憶手段への書込み可能な領域分ずつ順番に複数回に分けて読み取りを行うと共に、前記画像データのうち今回の読み取り対象の領域以外のデータについてはスキップしつつ、今回の読み取り対象の領域のデータの読み取りを行うことで、回転後の印刷画像に属するデータを印刷先頭側から前記領域分ずつ順番に読み取り、前記書込手段は、前記読取手段で読み取った一領域分の各ラインデータを、前記印刷画像の回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込み、当該書込まれた一領域分のデータが画像処理を施すために当該記憶手段から読み出されると、前記読取手段が次に読み取った一領域分の読取データを前記回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込む処理を順次繰り返すことを要旨とする。
以下、本発明を具体化した画像データ読取装置、印刷装置及び画像データの読取方法の一実施形態を図1〜図16に従って説明する。
図1は、印刷装置としてのプリンタ1の斜視図である。プリンタ1は、ホストコンピュータに接続することなく一台で印刷処理が可能なインクジェット式のスタンドアロン機である。プリンタ1は、原稿台2に載せた原稿(見本)をスキャンして、その画像を用紙3に印刷するスキャナ印刷(コピー印刷)が可能である。また、プリンタ1はスキャンした画像データをホストコンピュータに送信するスキャン読取りや、ホストコンピュータから受信した印刷データを印刷出力することも可能である。
プリンタ1の前面右側下部には、記憶媒体としてのメモリーカード4を挿し込むためのカードスロット5が配設されている。メモリーカード4には、デジタルカメラ等で撮影された画像がデジタル信号の画像情報として記憶されている。メモリーカード4の画像情報は、例えばデータ圧縮したJPEGファイルや、データ非圧縮のTIFFファイル、BITMAPファイル等で書き込まれている。プリンタ1は、カードスロット5に挿し込まれたメモリーカード4の画像情報を読み取り、所望の画像を用紙3に印刷するカード印刷が実行可能である。
プリンタ1のケース6の側面には操作手段としての操作パネル部7が配設され、この操作パネル部7にはLCD8や各種スイッチ類9が配設されている。LCD8には、プリンタ1のメニュー機能、印刷条件、動作内容、動作状況、エラー内容等が表示される。また、各種スイッチ類9としては電源を通電・遮断する電源ボタン10、プリンタ1の印刷条件を設定するときに操作する選択ボタン11、スキャナ印刷やカード印刷を開始するときに捜査する印刷開始ボタン12(カラー・モノクロの2種類)等がある。プリンタ1の上面には、メモリーカード4の画像を表示(サムネイル表示)可能なモニタ13が設置されている。
図2は、プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。プリンタ1はスキャナユニット14及びプリンタユニット15を備えている。スキャナユニット14は例えば露光ランプ、CCDセンサ、パルスモータ及びスキャナ入力回路等からなり、原稿台2に置かれた原稿をスキャン可能である。また、プリンタユニット15は例えばヘッド16、キャリッジ17、キャリッジモータ18、紙送りモータ19及び各種駆動回路20a〜20c等からなり、キャリッジ17が走査方向Zaに往復動してヘッドからインクを吐出し、用紙3を紙送りする動作を行って印刷を実行する。
プリンタ1はメイン制御を司るCPU21を備え、CPU21にはバス22を介してROM23、CPU用のRAM24、ASIC25、スキャナユニット14及びプリンタユニット15が接続されている。ROM23には、プリンタ1の起動・動作時に実行される制御プログラム、スキャナユニット14の動作を制御するためのスキャン用制御パラメータ、プリンタユニット15の動作を制御するためのプリンタ用制御パラメータ等が記憶されている。ROM23には、読み取り先をスキップさせる方法でCPU21にメモリーカード4の画像情報を読み取らせる読取制御プログラムも記憶されている。
カードスロット5は、カードI/F回路26を介してバス22に接続されている。CPU21はROM23の読取制御プログラムに基づき、カードスロット5に挿し込まれたメモリーカード4の画像を、カードI/F回路26を介して読み込む。このカード読取りの詳細については後述する。また、CPU21はスキャン用制御パラメータに基づきスキャナユニット14を駆動してスキャンを実行させ、原稿台2にセットされた原稿(見本)の画像を読み込む。
ASIC25にはASIC用のRAM27が接続され、ASIC25はRAM27を作業領域として、スキャンやカード読取りで入力した画像データを画像処理する。CPU21は、画像処理後の画像データに基づきヘッド16からインクを吐出させるとともに、プリンタ用制御パラメータに基づきキャリッジモータ18や紙送りモータ19を動かして印刷を実行させる。なお、読取手段、書込手段及び判断手段はCPU21及び読取制御プログラムによって構成される。また、印刷機構はプリンタユニット15、CPU21及びASIC25によって構成される。
図3は、TIFFファイルで画像が保存された場合のメモリーカード4のメモリ構造図である。各画像はヘッダ情報28及び画像データ29を各々有している。画像データ29は実際の絵の部分に相当するデータであり、縦1500ピクセル・横2000ピクセルの画像を保存すると、RGBの3色があるので9MByteのデータ量となる。また、メモリーカード4の横方向一列分のデータ(以下、カード側ラインデータと記す)30を1ラインとすると、画像データ29は複数のラインを1ブロックとしたストリップ単位で書き込まれている。本例では6つのストリップS0〜S5から構成されている。
また、ストリップS0〜S5が画像の組み立て順序とすると、TIFFファイルではこれらストリップS0〜S5が画像の組み立て順に並んでおらず、順序が不規則な状態で書き込まれている。これは、デジタルカメラ等で撮影した画像データ29をメモリーカード4に書き込むとき、画像組み立て順に関係なく空いているストリップに順にデータを書き込んでいくため、組み立て順が不規則な状態となる。また、画像データ29はメモリーカード4の一端(左端)から他端(右端)に向かう方向を読取方向(図3に示す矢印方向)Faとしている。
ヘッダ情報28には複数のタグ31,31,…が書き込まれている。これらタグ31は、各画像における高さ方向(図3の上下方向)のデータ量、幅方向(図3の左右方向)のデータ量、色空間等の画像の詳細に関する情報である。ヘッダ情報28にはストリップ(集合体)S0〜S5の詳細が記されたオフセット情報32も含まれている。オフセット情報32には、各ストリップS0〜S5のライン数を示すストリップライン数(本例は8ライン)33と、各ストリップS0〜S5がどのアドレスにあるかを示すオフセットテーブル34とが書き込まれている。
オフセットテーブル34には、各ストリップS0〜S5のファイル先頭からのByte数が書き込まれている。従って、ファイルの先頭をアドレス「0」としたときの各ストリップS0〜S5の先頭アドレスが分かり、このオフセットテーブル34を参照すれば各ストリップS0〜S5のメモリーカード4内での位置が判定される。オフセットテーブル34はメモリーカード4に画像を保存するときに書き込まれ、本例では図3に示す画像データ29のストリップ順序を便宜的にS4,S3,S1,S2,S0,S5としている。
図4は、バンドバッファ(プールメモリ)35のメモリ構造図である。ところで、CPU21はメモリーカード4のカード読取りを行うとき、CPU用のRAM24やASIC用のRAM27の空き領域を、読み取った画像データ29を書き込むための記憶手段としてのバンドバッファ35として設定する。このとき、CPU21は読み取った画像データ29を、RGB系のデータ(以下、RGBデータと記す)36にデータ処理して書き込んでいる。
また、CPU用のRAM24やASIC用のRAM27は、必ずしもカード読取りの際に全てのメモリ領域を使用できるわけではなく、カード読取り時であっても他の処理に使用される。このため、CPU21は2つのRAM24,27の両方の空きメモリ領域を判定し、その空きメモリ領域をバンドバッファ35として設定して、書き込める分だけバンドバッファ35に画像データ29を転送する処理を、1枚分の画像データ29を全て書き込むまで繰り返し実行する。
従って、図4に示すようにカード読取り開始時にバンドバッファ35aが生成されれば、そのバンドバッファ35aに書き込み可能な分の画像データ29aが転送され、次にバンドバッファ35bが生成されれば、そのバンドバッファ35bに書き込み可能な分の画像データ29bが転送される。そして、画像データ29の書き込みが完了するまでこの処理が繰り返される。よって、バンドバッファ35は、RAM24,27の空きメモリ領域の判定の度に違ったメモリ量をとることになる。
また、操作パネル部7を操作することによって、図5(a)〜(d)に示すように画像データ29のメモリーカード4への読取方向Faに対して0度、90度、180度、270度の4パターンで印刷画像37の印刷回転方向が設定可能である。このため、バンドバッファ35に書き込まれたRGBデータ36の各画素36aは、印刷画像37の印刷回転方向に合わせた並び順となって書き込まれる。ここで、例えば印刷画像37の印刷回転方向が0度の場合、RGBデータ36の各画素36aは、メモリーカード4と同じ並び順となる。
一方、印刷画像37の印刷回転方向が90度の場合、RGBデータ36の幅方向1ライン分のデータ(以下、バッファ側ラインデータと記す)38の上下方向の並び順は、画像データ29を高さ方向でラインをとって、そのラインが右端から左端に向かう順に並ぶ必要がある。従って、バンドバッファ35の先頭ラインには画像データ29の右端に並ぶ縦方向の右端ライン29cが書き込まれ、以降は画像データ29の右端から左端に向かって1ラインずつ順にバンドバッファ35に書き込まれた並び順となる。
また、印刷画像37の印刷回転方向が180度の場合、バッファ側ラインデータ38の高さ方向の並び順は、画像データ29の最終ライン29d(図5では下端)から先頭ライン29e(図5では上端)に向かう順に並ぶ必要がある。また、印刷画像37の印刷回転方向が270度の場合、バッファ側ラインデータ38の高さ方向の並び順は、画像データ29の左端ライン29fから右端ライン29cに向かう順に並ぶ必要がある。以上によって、バンドバッファ35には印刷回転方向に合わせたライン順で画像データ29が書き込まれる。
次に、メモリーカード4の画像を読み取るときのカード読取りを以下に詳述する。ここで、図6に示すように1枚分の画像に相当する画像データ29を印刷する場合を例にとり、例えば印刷先の用紙3のサイズやトリミング作業によって、画像データ29のHの部分(図6の破線で囲まれた領域)がデータ展開領域、要するにHの部分が用紙3への印刷部分として設定されたとする。このとき、印刷不要部分のデータを読み取らず、データ展開領域Hの画像データのみ読み取っていく。なお、このように印刷不要部分を切り落とす処理がクリッピング処理と呼ばれる。
ここで、画像データ29の画像幅をWidth 、画像高さをHeight、画像データ29の左端からデータ展開領域Hまでの幅方向印刷不要領域をX、画像データ29の先頭(図6の上端)からデータ展開領域Hまでの高さ方向印刷不要領域をYとする。また、データ展開領域Hの展開画像幅をDecWidth、展開画像高さをDecHeight とする。なお、画像幅Width ,画像高さHeight,幅方向印刷不要領域X,高さ方向印刷不要領域Y,展開画像幅DecWidth,展開画像高さDecHeight は単位を画素数としている。
また、図4に示すようにバンドバッファ35のバンド幅をBandWidth 、バンド高さをBandHeightとする。なお、バンド幅BandWidth ,バンド高さBandHeightは単位を画素数としており、何ライン分の画像データを書き込み可能かを示す値である。また、バンド高さBandHeightはその時々のバンドバッファ35のメモリ量に応じて可変となる値である。さらに、バッファ側ラインデータ38がバンドバッファ35の先頭から何番目のラインに位置するかを示すライン位置をCurLine とする。
まず最初に、印刷回転方向が0度の場合について説明する。ここで、バンドバッファ35にバッファ側ラインデータ38を書き込む際に、1ライン目のバッファ側ラインデータ38aの先頭画素39が画像データ29のどのストリップに位置しているかを示すストリップ位置をP、そのストリップ内でのライン位置をL、そのラインでの読取開始位置をMとする。また、1ライン中で読み取るべき処理データ数をD、次ラインのデータを読み取る際に読み取り先をどれだけスキップさせるかを示すスキップ量をSとする。
また、バンドバッファ35のスキップ量をQ、繰り返し回数をRとする。バンドバッファ35のスキップ量Qとは、メモリーカード4から読み取った所定ラインの読取ラインデータ(図7に示す矢印部分のデータ)40をバンドバッファ35に書き込んで、次ラインの読取ラインデータ40を書き込む際にその書き込み先に相当する値である。また、繰り返し回数Rとは、読取ラインデータ40を読み取ってバンドバッファ35に書き込む処理を何回行うかを示す値である。そして、これらP,L,M,S,Q,Rは以下の式によって算出される。
P=(Y+CurLine ×K1)/StripLine … (1)
L=(Y+CurLine ×K1)%StripLine … (2)
M=L×Width +X … (3)
D=DecWidth … (4)
S=Width −(X+DecWidth×K1)+Width ×K2+X … (5)
Q=BandWidth … (6)
R=BandHeight … (7)
ここで、K1,K2は印刷画像37に間引きを入れるときに関係する値である。K1は、間引きを入れないとき「1」、1画素だけ間引くとき「2」となり、間引く画素数によって「1」,「2」,「4」,「8」,…の各値に設定される。K2は、間引きをいれないとき「0」、1画素だけ間引くとき「1」となり、間引く画素数によって「0」,「1」,「3」,「7」,…の各値に設定される。また、式(2) では除算の余りを演算してLを算出している。なお、カード側ラインデータ30がラインデータに、読取ラインデータ40が読取データに相当する。
ここで、式(1) 〜(5) を用いてカード読取りの詳細を説明するが、各パラメータの算出に関しては図7に示すように各ストリップS0〜S5を画像組み立て順に並べた状態で考える。まずCPU21は、バンドバッファ35の1ライン目に書き込まれるバッファ側ラインデータ38aに関し、その先頭画素39が位置するストリップ位置Pを式(1) によって算出する。なお、ライン位置CurLine は「0」から始まるので、1ライン目の読み取り先を求める際には「0」が入力される。本例では、データ展開領域HがストリップS1〜S4に亘った領域であるので、1ライン目はストリップS1にあると判定される。
CPU21は、先頭画素39のストリップ内におけるライン位置Lを式(2) によって算出する。例えば高さ方向印刷不要領域Yを10ライン(10画素)とした場合、本例のStripLine が8であるので、ストリップS1内の3ライン目のカード側ラインデータ30aに先頭画素39があると判定される。そしてCPU21は、先頭画素39が位置するカード側ラインデータ30aでの読取開始位置Mを算出する。例えば幅方向印刷不要領域Xを5画素とすると、6画素目からが読取開始位置となる。
また、CPU21は式(3) で求めたカード側ラインデータの処理データ数Dを算出する。即ち、式(3) で求めたカード側ラインデータ30aのうち、読取開始位置Mから連続してどれだけのデータを読み取るかが算出される。印刷回転方向が0度の場合には、式(4) に示すように展開画像幅DecWidthが処理データ数Dとして算出される。そして、カード側ラインデータ30aのうち処理データ数D分読み取ったデータが読取ラインデータ40に相当することになる。
CPU21は、次ラインのアクセス先を求めるため、式(5) によってスキップ量Sを算出する。即ち、処理データ数Dの読取りが行われた後には次ラインのカード側ラインデータ30bについて読み取りが実施されるが、その次ラインのアクセス先が算出される。本例では、ストリップS1内の4ライン目のカード側ラインデータ30bが次に読み取られるラインデータとなり、このカード側ラインデータのうち左端から幅方向印刷不要領域X分シフトした画素がアクセス先に設定される。
CPU21は、式(6) によってバンドバッファ35のスキップ量Qを算出する。印刷回転方向が0度の場合には、式(6) に示すようにバンド幅BandWidth がスキップ量Qとして算出される。また、CPU21は式(7) によって繰り返し回数Rを算出する。例えば、バンド高さBandHeightが20ラインであるとすると、1ライン分の読取ラインデータ40を読み取ってそれをバンドバッファ35に書き込む処理を19回繰り返すことになるので、繰り返し回数Rが19に設定される。
また、TIFFファイルの画像データ29は画像組み立て順に並んでおらず、実際には図8(a)に示すように順序が不規則な状態で並んでおり、データ展開領域Hも不規則な状態となる。しかし、CPU21はオフセットテーブル34を参照することで、式(1) 〜(4) によって求めた各読取ラインデータ40がメモリーカード4のどこのアドレスに存在するかを判断する。そして、CPU21は各読取ラインデータ40をアドレスの小さい側から順に読み取っていくことになる。
従って、本例ではバンドバッファ35のバンド高さBandHeightから、ストリップS1の3ライン目以降と、ストリップS2の全ラインと、ストリップS3の上から2ラインとがデータ読取対象となるので、まずストリップS3の2ライン分の読取ラインデータ40a,40bを読み取る。そして、ストリップS1の3ライン目の読取ラインデータ40cにスキップして、ストリップS1の3ライン目以降とストリップS2の全ラインを読み取っていく。
一方、CPU21は読み取った読取ラインデータ40をバンドバッファ35に書き込むとき、その読み取り順に合わせて書き込み位置を指定して書き込む。即ち、図8(a),(b)に示すようにストリップS3の2ライン分の読取ラインデータ40a,40bを最初に読み取るので、ストリップS3の1ライン目の読取ラインデータ40aがバンドバッファ35の下から6行目に書き込まれる。そして、次の読取ラインデータ40bがバンドバッファ35の下から5行目に書き込まれ、ストリップS3内の各読取ラインデータ40が順に書き込まれる。
続いて、ストリップS1の3ライン目以降及びストリップS2の読取ラインデータ40を、バンドバッファ35へ先頭から順に書き込んでいく。なお本例では、説明の便宜上、バンドバッファ35に書き込まれた各バッファ側ラインデータ38を画素単位で記載しているが、実際には読取ラインデータ40のバンドバッファ35への書き込みはByte単位で実施される。
そして、読取ラインデータ40を読み取ってバンドバッファ35に書き込む処理が、繰り返し回数として求めたY回実施される。CPU21は、画像処理を施すためにバンドバッファ35に書き込まれたRGBデータ36をASIC25に送る。ASIC25は、そのRGBデータ36を2値化処理し、RGB系をYMCK系の画像データ(YMCKデータ)に変換する。続いて、ASIC25はYMCKデータをマイクロウィーブ処理し、ヘッドが一走査するときに印刷処理すべき一走査分のヘッド駆動データを生成する。
このヘッド駆動データは、ヘッドの各ノズルに対しインク吐出の有無と吐出量を指示する2値データであり、順次RAM24に書き込まれていく。そして、ASIC25は一走査分のヘッド駆動データがRAM24に溜まり次第、それを順次、プリンタユニット15に出力する。CPU21は、ヘッド駆動データに基づきヘッド16を駆動させるとともに、プリンタ用制御パラメータに基づきキャリッジモータ18や紙送りモータ19等を駆動して印刷処理を実行する。
また、バンドバッファ35に書き込まれたRGBデータ36がASIC25に送られて空状態になると、次の画像データが同様の手順でバンドバッファ35へ書き込まれる。そして、メモリーカード4のうち印刷対象として指定した画像の画像データ29について、データ読み取り、バンドバッファ35へのデータ書き込み、画像処理(2値化処理・マイクロウィーブ処理)及び印刷出力をバンドバッファ35の設定ごとに繰り返し、一連の印刷処理を実行する。
次に、印刷回転方向が90度の場合について説明する。印刷回転方向が90度の場合のP,L,M,S,Q,Rは以下の式によって算出される。
P=Y/StripLine … (8)
L=Y%StripLine … (9)
M=X+DecWidth−CurLine ×K1−BandWidth ×K1 … (10)
S=Width −BandHeight×K1 … (11)
Q=+1 … (12)
R=BandWidth … (13)
そして、これら式(8) 〜(13)によって求まる各パラメータに基づき、データ読取りやバンドバッファ35へのデータ書込みが実施される。以下に詳述すると、メモリーカード4の画像データ29を読み取ってそれをバンドバッファ35に書き込むが、印刷回転方向が90度の場合、1回目の書き込みには、図9に示すようにデータ展開領域Hのうち右端側(終端側)の画像データ(図9で斜線で示す部分のデータ)41が必要になる。この画像データ41の各読取ラインデータ40は、そのライン幅Wがバンドバッファ35のバンド高さBandHeightと同じである。
従って、例えばバンドバッファ35のバンド高さBandHeightを20ラインとした場合、データ展開領域Hの右端から20画素分のデータを読み取って読取ラインデータ40を生成し、読取ラインデータ40を読取方向Faに合わせてバンドバッファ35に下から上(図9(b)の矢印方向)へ書き込む。そして、このデータ読取り及びデータ書込みをカード側ラインデータ30ごとに繰り返し行って、バンドバッファ35に図9(b)に示す状態にRGBデータ36を書き込む。
また、メモリーカード4の画像データ29はアドレスの小さい側から順に読み取られるが、TIFFファイルの画像データ29は画像組み立て順に並んでおらず、図10(a)に示すように順序が不規則な状態で並んでいる。このため、印刷回転方向が0度の場合と同様に、各読取ラインデータ40に対し書き込み先を指定してバンドバッファ35に書き込んでいくことになる。
従って、図10(a)に示すようにアドレスの小さい側からストリップS4、S3、S1、S2の順に読取ラインデータ40の読み取りを行い、読み取る必要のない部分についてはアクセス先をスキップさせてデータ読取りが実施される。即ち、まずストリップS4の1ライン目の読取ラインデータ40eを読み取り、それをバンドバッファ35に送る。続いて、ストリップS4の2ライン目以降の読取ラインデータ40を読み取ってバンドバッファ35に送り、ストリップS4の読取りが完了すれば、ストリップS3にスキップして、以降同様に読取り処理を実施する。
一方、データ書込みは、図10(b)に示すように各読取ラインデータ40に応じて書込位置を指定し、データの読取方向Faに合わせて書込方向(同図の破線矢印方向)Fbを同図の下から上とすることで実施される。即ち、ストリップS4の1ライン目の読取ラインデータ40eがバンドバッファ35の左端から6行目に下側から順に書き込まれ、ストリップS4で以後読み取った読取ラインデータ40がそのラインの右側に順に書き込まれる。
そして、ストリップS3の1ライン目の読取ラインデータ40fはバンドバッファ35の右端から15行目に書き込まれ、ストリップS3で以後読み取った読取ラインデータ40がそのラインの右側に順に書き込まれる。また、ストリップS1、S2についても同様の手順でデータ書込みが実施される。従って、バンドバッファ35には図10(b)に示す状態にRGBデータ36が書き込まれ、このRGBデータ36が画像処理のためにASIC25に送られて空になると、次に処理すべき読取ラインデータ40を同様の手順でバンドバッファ35に書き込んでいく。
また、印刷回転方向が180度の場合は、0度と比べて上下が逆なだけであるので、基本的に0度の場合と同じ考え方である。従って、図11に示すようにバンドバッファ35にはデータ展開領域Hの下側部分(図11に示す斜線部分)の画像データが書き込まれる。また、印刷回転方向が270度の場合は、90度と比べて左右が逆なだけであるので、基本的に90度の場合と同じ考え方である。従って、図12に示すようにバンドバッファ35にはデータ展開領域Hの左端部分(図12に示す斜線部分)の画像データが書き込まれる。
ところで、通常のプリンタ1はサムネイル印刷が可能であるので、サムネイル印刷で印刷回転方向を変える場合もある。例えば、サムネイル印刷で印刷回転方向を90度とした場合を考えると、図13に示すように画像42a〜42dごとに上記した処理を施して読取ラインデータ40を各々読み取り、それをバンドバッファ35に書き込むが、各画像42a〜42dを読み取るときに間引き処理を行ってデータ量を小さくして書き込む。このため、サムネイル画像の印刷回転方向を変えても対応可能となる。
また、メモリーカード4内の画像を回転して葉書に印刷する場合があるが、この葉書印刷では画像データ29の印刷不要部分を切り取るクリッピング処理が実施される。このときのクリッピング処理を以下に説明すると、図14に示すようにデジタルカメラで取り込んだ画像43と葉書44との縦横比率は、画像43が3:4で、葉書44が3:2である。従って、例えば画像43を90度回転して葉書44に印刷すると、CPU21は画像43のサイズを調整して縦横が共に葉書44に収まるようにサイズ調整を行う。
すると、図14(b)に示すように画像43は縦方向で葉書44から所定量(図(b)の破線部分)はみ出してしまうことになる。よって、葉書印刷を開始する旨の操作がなされると、CPU21は印刷の回転方向に合わせて葉書44からはみ出す量を演算し、そのはみ出し量を画像43の上下で均等に分配して各はみ出し量(図14(a)に示す斜線部分)45a,45bを演算する。そして、CPU21は本例に記載した読取方法で画像読取りを行うが、はみ出し量45a,45bに相対するデータ部分をスキップさせ、印刷に必要な番地からのみ画像データを読み取って印刷を実行する。
また、これまではTIFFファイルについて説明したが、BITMAPファイルは各ストリップS0〜S5が画像の組み立てに並んでいる点がTIFFファイルと異なっているだけであるので、BITMAPファイルも上述した同様の手順でデータ読取り及びデータ書込みが実施される。また、JPEGファイルについては、圧縮データである点がTIFFファイルと異なっているだけであるので、JPEGファイルのデータ読取り及びデータ書込みも上述したものと同様の手順で実施される。
次に、カード読取り時にCPU21が実行する処理を図15及び図16に示すフローチャートに従って説明する。まず、印刷回転方向を判定するファイルデコードを図15のフローチャートを用いて説明する。
ステップ100では、ヘッド情報を読み出す。このため、タグ31やオフセット情報32等が読み取られる。
ステップ101では、ストリップS0〜S5をソートする。即ち、オフセットテーブル34はRAM24に一時的に書き込まれるが、オフセットテーブル34の各ストリップS0〜S5はストリップ順に並んでいるので、これらストリップS0〜S5をアドレスの小さい順に並び替えて読み取り順を指定する。
ステップ102では、印刷回転方向が90度か否かを判断する。印刷回転方向が90度であればステップ103に移行し、そうでないならばステップ104に移行する。
ステップ103では、印刷回転方向が90度の条件下でデコード処理を実行する。
ステップ104では、印刷回転方向が180度か否かを判断する。印刷回転方向が180度であればステップ105に移行し、そうでないならばステップ106に移行する。
ステップ105では、印刷回転方向が180度の条件下でデコード処理を実行する。
ステップ106では、印刷回転方向が270度か否かを判断する。印刷回転方向が270度であればステップ107に移行し、そうでないならばステップ108に移行する。
ステップ107では、印刷回転方向が270度の条件下でデコード処理を実行する。
ステップ108では、印刷回転方向が0度の条件下でデコード処理を実行する。
次に、メモリーカード4の画像データ29を読み取って、バンドバッファ35に書き込むデコード処理を図16のフローチャートを用いて説明する。なお、この図16に示すフローチャートは、図15に示す各ステップ103,105,107,108で実施される処理である。
ステップ200では、読取ラインデータ40をデコードするために必要な各パラメータを算出する。即ち、例えば印刷回転方向が0度の場合には式(1) 〜(7) を、印刷回転方向が90度の場合には式(8) 〜(13)を用いて各パラメータP,L,M,S,Q,Rが算出される。
ステップ201では、画像データ29の読取開始位置(先頭位置)へスキップする。即ち、データの読み取り先が、ステップ200で求めた読取開始位置Mにスキップする。
ステップ202では、画像データ29をデコードする。即ち、ステップ200で演算した読取開始位置Mからデータ読取りを開始し、それをバンドバッファ35の書込位置に順に書き込んでいく。
ステップ203では、処理データ数Dを読み取ったか否かを判断する。即ち、データ読取りを開始してから、処理データ数Dのデータ量を読み取ったか否かを判断する。処理データ数Dを読み取っていればステップ204に移行し、そうでなければステップ202に戻りデコードを継続する。
ステップ204では、ファイルスキップを行う。即ち、次ラインの読取ラインデータ40を読み取るために、データの読み取り先が次ラインの読取開始位置にスキップする。
ステップ205では、バンドバッファスキップを行う。即ち、次に読み取る読取ラインデータ40のバンドバッファ35での書き込み先を指定する。
ステップ206では、読取ラインデータ40の読み取りが繰り返し回数R回終了したか否かを判断する。終了していればこのフローを終了し、終了していなければステップ202に戻り、次ラインの読取ラインデータ40のデコードを実行する。
この実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)メモリーカード4の画像データ29を読み取ってバンドバッファ35に書き込むとき、画像データ29の各カード側ラインデータ30を読み取る際に印刷回転方向に応じて読み取り先をスキップさせて、バンドバッファ35に書き込むべき部分のデータ(即ち、読取ラインデータ40)のみを読み取る構成である。従って、バンドバッファ35に書き込まないデータ部分については読み飛ばすことになり、その分だけ画像データの読取時間を短縮することができ、ひいてはデータ読取時間を短縮することによってカード印刷のスループットも向上する。
(2)画像データ29のファイルがTIFFファイルの場合、ストリップSO〜S5は画像組み立て順に並んでおらず、例えばTIFFファイルの画像データ29を画像組み立て順に読み取る構成とすると、アクセス先を頻繁に変更しなくてはならずカード読取りのプログラムが複雑化してしまう。しかし、本例はアドレスの小さい側から順にカード側ラインデータ30を読み取り、読み取った読取ラインデータ40に応じて書込み先を指定してバンドバッファ35に書き込む構成であるので、カード読取りのプログラムが簡単なプログラムで済む。
(3)1ライン分の読取ラインデータ40を読み取り、それをバンドバッファ35の印刷画像の印刷回転方向に応じた書込み先に書き込む処理を繰り返して、画像データ29の読取り及び書込みが実施される。従って、例えばバンドバッファ35に書き込まれる全ての読取ラインデータ40を一括して読み取り、それを印刷回転方向に合わせてバンドバッファ35に書き込む処理を行う場合に比べ、読取制御プログラムのプログラム内容が簡単で済む。
(4)RAM24,27の空きメモリ領域を判定してバンドバッファ35を設定し、そこに読取ラインデータ40を書き込んでいく処理を、全ての画像データ29の書き込みが完了するまで繰り返する構成とした。従って、RAM24,27のメモリ領域を有効利用することができ、ひいては画像データ29の読取時間の短縮化にも寄与する。
(5)本例のプリンタ1はクリッピング処理が実施可能であるので、トリミングしたときに印刷不要となる部分、画像を拡大したときに印刷媒体からはみ出す部分、印刷画像を回転させたときに印刷媒体からはみ出す部分を印刷不要部分として切り落とすことができる。
なお、実施形態は以下の態様に変更してもよい。
(変形例1)画像データ29のファイル形式は、TIFF,JPEG,BITMAPに限らず、これら以外の形式を採用してもよい。
(変形例2)ストリップの個数はS0〜S5の6つに限らず、画像データ29のデータ量に応じて6つ以外でもよい。
(変形例3)バンドバッファ35に書込み可能な分の読取ラインデータ40を先に全て読み取り、それを印刷回転方向に応じた画像の並び順に組み替えてバンドバッファ35に書き込む手順を採用してもよい。この場合、先に読み取った読取ラインデータ40を一旦、RAM24,47の何処かに書き込んでおき、それをバンドバッファ35に書き込むことになる。
(変形例4)その時々のRAM24,27の空きメモリ領域をバンドバッファ35に設定することに限らず、予めバンドバッファ35のメモリ量を設定しておくことでメモリ量を固定した構成としてもよい。
(変形例5)印刷回転方向は90度、180度、270度に限らず、例えば120度、210度などの他の回転角度を採用してもよい。
(変形例6)印刷媒体は用紙3に限らず、例えばCD−RやDVD−R等のメディアとしてもよい。
(変形例7)印刷装置はプリンタ1に限らず、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造装置、有機ELディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極形成装置、バイオチップ製造用の生体有機物を噴射する噴射装置、精密ピペット用の製造装置でもよい。また、印刷装置をプリンタ1とした場合にはインクジェット式に限らず、レーザ式、ドットインパクト式等の各種タイプを採用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項9において、前記読取手段は、前記画像データのラインデータをアドレスの小さい側から順に読み取るとともに、前記書込手段は、読み取られた前記読取データが前記印刷画像の回転方向に応じた画素の並び順となるように該読取データの前記記憶手段での書込位置を指定し、その書込位置に前記読取データを書き込む。
(2)請求項9及び前記技術的思想(1)において、前記読取手段によって1ライン分の前記読取データが読み取られるとともに、それが書込手段によって前記記憶手段に書き込むという動作が繰り返されて、前記記憶媒体の画像データが前記記憶手段に書き込まれる。
一実施形態におけるプリンタ1の斜視図。 プリンタ1の電気的構成を示すブロック図。 メモリーカード4に書き込まれた画像情報のメモリ構造図。 画像データ29をバンドバッファ35に書き込むときの説明図。 (a)〜(d)は回転印刷の具体例を示す説明図。 画像データ28の各パラメータを示す説明図。 メモリーカード4内の画像データ29を読み取るときの説明図。 (a),(b)は印刷回転方向が0度の場合のカード読取りの説明図。 印刷回転方向が90度の場合の説明図であり、(a)は画像データ29のメモリ構造図、(b)は便宜的にバンドバッファ35を書き込んだ印刷画像37の平面図。 (a),(b)は印刷回転方向が90度の場合のカード読取りの説明図。 印刷回転方向が180度の場合のカード読取りの説明図。 印刷回転方向が270度の場合のカード読取りの説明図。 サムネイル画像を回転印刷するときのデータ展開を説明する説明図。 クリッピング処理を説明するときの説明図であり、(a)は画像データ29のメモリ構造図、(b)は葉書44の平面図。 ファイルデコードを実行するときのフローチャート。 デコード処理を実行するときのフローチャート。 従来におけるカード読取りを説明するための説明図であり、(a)は画像データ50のメモリ構造図、(b)は印刷画像51の平面図。
符号の説明
1…印刷装置としてのプリンタ、3…印刷媒体としての用紙、4…記憶媒体としてのメモリーカード、7…操作手段としての操作パネル部、15…印刷機構を構成するプリンタユニット、21…読取手段、書込手段、判断手段及び印刷機構を構成するCPU
25…印刷機構を構成するASIC、29,29a,29b,41…画像データ、30…ラインデータとしてのカード側ラインデータ、35…記憶手段としてのバンドバッファ、37…印刷画像、36a…画素、40…読取データとしての読取ラインデータ、S0〜S5…集合体としてのストリップ。

Claims (7)

  1. 印刷画像の回転角度を設定するための操作手段と、
    記憶媒体に複数のライン単位で書き込まれた画像データを、画像処理を施す過程で一時的に蓄積する記憶手段と、
    前記記憶媒体の画像データを、そのラインデータごとに読み取り可能な読取手段と、
    前記読取手段で読み取った画像データを前記記憶手段に書き込み可能な書込手段とを備え、
    前記読取手段は、前記画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記画像データのうち前記設定された回転角度で回転させた回転後の印刷画像に属するデータを、当該回転後の印刷画像の印刷先頭側から前記記憶手段への書込み可能な領域分ずつ順番に複数回に分けて読み取りを行うと共に、前記画像データのうち今回の読み取り対象の領域以外のデータについてはスキップしつつ今回の読み取り対象の領域についてはデータの読み取りを行うことで、回転後の印刷画像に属するデータを印刷先頭側から前記領域分ずつ順番に読み取り
    前記書込手段は、前記読取手段読み取った一領域分の読取データを、前記印刷画像の回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込み、当該書込まれた一領域分のデータが画像処理を施すために当該記憶手段から読み出されると、前記読取手段が次に読み取った一領域分の読取データを前記回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込む処理を順次繰り返すことを特徴とする画像データ読取装置
  2. 前記読取データの書き込みに使用可能なメモリ領域が前記記憶手段にどれだけあるかを判断する判断手段を備え、
    前記読取手段は、前記判断手段の判断結果に基づき、前記記憶手段にデータ書込み可能なデータ量の領域分ずつデータを読み取ることを特徴とする請求項1に記載の画像データ読取装置。
  3. 前記記憶媒体は、前記画像データを構成すると共に前記ラインデータの複数行を1つのかたまりとする複数の集合体が画像の組み立て順に反して不規則な並び順で記憶される構成であり、
    前記読取手段は、前記画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記領域に属するラインデータを当該領域内における前記集合体の並び順で順番に読み取り、
    前記書込手段は、前記読取手段が読み取った集合体毎のデータを、前記記憶手段において回転後の印刷画像が組み立てられた並び順になるように書き込むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ読取装置。
  4. 前記読取手段は、前記記憶媒体の画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記画像データのうち前記操作手段で設定された印刷条件と印刷画像の回転角度とに応じて決まる印刷範囲に対しその外側にはみ出ることになる印刷不要部分に属するデータの読み取りもスキップしつつ、当該印刷範囲に属するデータの読み取りを行うことで、前記画像データのうち回転後の印刷画像の印刷に必要のない不要部分を切り取り、印刷に必要な部分のみを前記領域分ずつ順番に読み取ることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の画像データ読取装置。
  5. 前記印刷不要部分は、前記印刷条件が画像の拡大条件であって当該拡大条件で拡大した画像の前記回転後の当該画像が印刷媒体からはみ出す部分及び印刷画像を回転させたときに印刷媒体からはみ出す部分の少なくとも一方であることを特徴とする請求項4に記載の画像データ読取装置。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の画像データ読取装置と、前記画像データ読取装置における前記読取手段が前記記憶媒体から読み取った一領域分のデータを前記書込み手段が前記記憶手段に書き込む度に、当該記憶手段から読み出された前記領域分のデータに画像処理を順次施した画像処理後の画像データに基づき印刷媒体に印刷処理を行う印刷機構とを備えたことを特徴とする印刷装置。
  7. 記憶媒体には複数のライン単位で画像データが書き込まれており、前記記憶媒体の画像データを読取手段によってそのラインデータごとに読み取り、読み取った前記画像データを画像処理を施す過程で書込手段によって一時的に記憶手段に書き込む画像データの読取方法であって、
    前記読取手段は、前記画像データの各ラインデータを読み取る際に、前記画像データのうち印刷画像に設定された回転角度で回転させた回転後の印刷画像に属するデータを、当該回転後の印刷画像の印刷先頭側から前記記憶手段への書込み可能な領域分ずつ順番に複数回に分けて読み取りを行うと共に、前記画像データのうち今回の読み取り対象の領域以外のデータについてはスキップしつつ、今回の読み取り対象の領域のデータの読み取りを行うことで、回転後の印刷画像に属するデータを印刷先頭側から前記領域分ずつ順番に読み取り、
    前記書込手段は、前記読取手段で読み取った一領域分の各ラインデータを、前記印刷画像の回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込み、当該書込まれた一領域分のデータが画像処理を施すために当該記憶手段から読み出されると、前記読取手段が次に読み取った一領域分の読取データを前記回転角度に合わせた画素の並び順で前記記憶手段に書き込む処理を順次繰り返すことを特徴とする画像データの読取方法。
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