JP4378780B2 - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばデジタル衛星放送などのデータサービスにおける受信設備側に設けられるとされる受信装置及び受信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル衛星放送の普及が進んでいる。デジタル衛星放送は、例えば既存のアナログ放送と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が向上され、多チャンネル化も図ることが可能になる。具体的には、デジタル衛星放送であれば1つの衛星で数百チャンネルを確保することも可能である。このようなデジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュースなどの専門チャンネルが多数用意されており、これらの専門チャンネルでは、それぞれの専門のコンテンツに応じたプログラムが放送されている。
【0003】
そして、上記のようなデジタル衛星放送システムを利用して、ユーザが楽曲等の音声データをダウンロードできるようにしたり、いわゆるテレビショッピングとして、例えばユーザが放送画面を見ながら何らかの商品についての購買契約を結べるようにしたりすることが提案されている。つまりは、デジタル衛星放送システムとして、通常の放送内容と並行したデータサービス放送を行うものである。
【0004】
一例として、楽曲データのダウンロードであれば、放送側においては、放送番組と並行して、楽曲データを多重化して放送するようにする。また、この楽曲データのダウンロードに際しては、GUI(Graphical User Interface)画面(即ちダウンロード用の操作画面である)を表示させることでインタラクティブな操作をユーザに行わせるようにされるが、このGUI画面出力のためのデータも多重化して放送するようにされる。
そして、受信装置を所有しているユーザ側では、所望のチャンネルを選局している状態で、受信装置に対する所定の操作によって楽曲データをダウンロードするためのGUI画面を表示出力させるようにする。そして、この表示された操作画面に対してユーザが操作を行うことで、例えば受信装置に接続したデジタルオーディオ機器に対してデータを供給し、これが録音されるようにするものである。
【0005】
ところで、上記のような楽曲データをダウンロードするためのGUI画面としては、例えばGUI画面を形成するパーツ的な画像データ、テキストデータなどの情報に加え、更には所定操作に応じた音声出力のための音声データなどの単位データ(ファイル)をそれぞれオブジェクトとして扱い、このオブジェクトの出力態様を所定方式によるシナリオ記述によって規定することによって、上記操作画面についての所要の表示形態及び音声等の出力態様を実現するように構成することが考えられる。
なお、ここでは、上記GUI画面のようにして、記述情報によって規定されることで、或る目的に従った機能を実現する表示画面(ここでは音声等の出力も含む)のことを「シーン」というものとする。また、「オブジェクト」とは、記述情報に基づいてその出力態様が規定される画像、音声、テキスト等の単位情報を示しており、伝送時においては、ここでは記述情報自体のデータファイルも「オブジェクト」の1つとして扱われるものとする。
【0006】
上記シーン表示及びシーン表示上での音声出力等を実現するためのオブジェクトは、放送局側で放送すべきシーンを形成するデータのディレクトリ構造に対して適当にマッピングが施され、所定の伝送方式に従ってエンコードされて送信される。例えば、或る1番組において複数のシーンが必要な場合には、これら複数のシーンに必要されるオブジェクトのデータが適当にマッピングされたうえで送信されることになる。
受信装置側では伝送方式に従ってデコード処理を施して、例えば表示に必要なシーンに必要とされるオブジェクトごとの纏まりとしてのデータを得て、これをシーンとして出力するようにされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、受信装置を所有するユーザにとってみれば、あるチャンネルを選局して最初にシーンを表示するまでの待ち時間や、或るシーンから他のシーンに表示を切り換えるような際の待ち時間はできるだけ短いようにすることが、快適な操作環境という点で好ましい。
【0008】
例えば、シーン表示の切り換えが迅速に行われるようにする対策として、受信装置側に比較的大容量のバッファを備えるようにし、受信データから取り込んだシーンごとのオブジェクトの集まりとしてのデータを、このバッファに格納しておくようにすることが考えられる。このようにすれば、バッファから読み出したデータに基づいて迅速に次のシーンに切り換えを行うことが可能になる。
但し、上記のようなバッファを受信装置に備えるということは、それだけ受信装置の回路規模の大型化及びコストアップにつながるという不利な点を抱えることになる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記した課題を考慮して、受信装置側においてできるだけ迅速に必要なシーンのデータが得られるようにし、例えばシーン出力の切り換えなども迅速に行われるようにすることを目的とする。また、これを実現するのにあたり、例えば大容量のバッファなどを備えることなく、出来るだけ小規模な回路で実現できるようにすることを目的とする。
【0010】
このため、本発明の受信装置は、オブジェクトカルーセル伝送方式によって繰り返し送信される、提示用コンテンツデータがブロックに分割されて伝送されるシーンデータとされるモジュールを含むDDBメッセージと、該カルーセルの識別子、カルーセル全体に関連する情報及びデータサービスのルートディレクトリの所在を知るための情報を有するDSIメッセージと、該カルーセルに含まれるモジュールごとに対応する情報を含むDIIメッセージを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信されたDDBメッセージに含まれる前記モジュールを、前記カルーセルによって伝送されるシーン切り換えの必要があるとされたときに、切り換えが行われる可能性の高さに従って付されている優先度情報に基づいて蓄積する蓄積手段と、前記DIIメッセージに含まれる情報であって、前記蓄積手段によって蓄積されている前記モジュールの位置を示す前記DSIメッセージが有するルートディレクトリを参照して、前記DDBメッセージ内の前記モジュールのうち、前記優先度情報に基づいてスタートアップファイルを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得されたスタートアップファイルを、前記蓄積手段によって蓄積されたDDBメッセージによって伝送される、前記提示用コンテンツデータについて表示制御を行うためのスクリプトに基づいて出力する出力制御手段とを備える。
【0011】
また、本発明の受信方法は、オブジェクトカルーセル伝送方式によって繰り返し送信される、提示用コンテンツデータがブロックに分割されて伝送されるシーンデータとされるモジュールを含むDDBメッセージと、該カルーセルの識別子、カルーセル全体に関連する情報データサービスのルートディレクトリの所在を知るための情報を有するDSIメッセージと、該カルーセルに含まれるモジュールごとに対応する情報を含むDIIメッセージを受信する受信手順と、前記受信手順によって受信されたDDBメッセージに含まれる前記モジュールを、前記カルーセルによって伝送されるシーン切り換えの必要があるとされたときに、切り換えが行われる可能性の高さに従って付されている優先度情報に基づいて蓄積する蓄積手順と、前記DIIメッセージに含まれる情報であって、前記蓄積手順によって蓄積されている前記モジュールの位置を示す前記DSIメッセージに含まれるルートディレクトリを参照して、前記DDBメッセージ内の前記モジュールのうち、前記優先度情報に基づいてスタートアップファイルを取得する取得手順と、前記取得手順によって取得されたスタートアップファイルを、前記蓄積手順によって蓄積されたDDBメッセージによって伝送される、前記提示用コンテンツデータについて表示制御を行うためのスクリプトに基づいて出力する出力制御手順とを実行する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以降、本発明の実施の形態について説明する。
本発明が適用されるシステムとしては、デジタル衛星放送を利用して番組を放送すると共に、受信装置側ではこの番組に関連した楽曲データ(音声データ)等の情報をダウンロードできるようにしたシステムを例に挙げることとする。
【0013】
なお、以降の説明は次の順序で行うこととする。
1.デジタル衛星放送システム
1−1.全体構成
1−2.GUI画面に対する操作
1−3.地上局
1−4.送信フォーマット
1−5.IRD
2.本発明に至った背景
3.地上局側のデータマッピング例
4.本実施の形態のキューへのモジュール割付
【0014】
1.デジタル衛星放送システムの構成
1−1.全体構成
図1は、本実施の形態としてのデジタル衛星放送システムの全体構成を示すものである。この図に示すように、デジタル衛星放送の地上局1には、テレビ番組素材サーバ6からのテレビ番組放送のための素材と、楽曲素材サーバ7からの楽曲データの素材と、音声付加情報サーバ8からの音声付加情報と、GUIデータサーバからのGUIデータとが送られる。
【0015】
テレビ番組素材サーバ6は、通常の放送番組の素材を提供するサーバである。このテレビ番組素材サーバから送られてくる音楽放送の素材は、動画及び音声とされる。例えば、音楽放送番組であれば、上記テレビ番組素材サーバ6の動画及び音声の素材を利用して、例えば新曲のプロモーション用の動画及び音声が放送されたりすることになる。
【0016】
楽曲素材サーバ7は、オーディオチャンネルを使用して、オーディオ番組を提供するサーバである。このオーディオ番組の素材は音声のみとなる。この楽曲素材サーバ7は、複数のオーディオチャンネルのオーディオ番組の素材を地上局1に伝送する。
各オーディオチャンネルの番組放送ではそれぞれ同一の楽曲が所定の単位時間繰り返して放送される。各オーディオチャンネルは、それぞれ、独立しており、その利用方法としては各種考えられる。例えば、1つのオーディオチャンネルでは最新の日本のポップスの数曲を或る一定時間繰り返し放送し、他のオーディオチャンネルでは最新の外国のポップスの数曲を或る一定時間繰り返し放送するというようにされる。
【0017】
音声付加情報サーバ8は、楽曲素材サーバ7から出力される楽曲の時間情報等を提供するサーバである。
【0018】
GUIデータサーバ9は、ユーザが操作に用いるGUI画面を形成するための「GUIデータ」を提供する。例えば後述するような楽曲のダウンロードに関するGUI画面であれば、配信される楽曲のリストページや各楽曲の情報ページを形成するための画像データ、テキストデータ、アルバムジャケットの静止画を形成するためのデータなどを提供する。更には、受信設備3側にていわゆるEPG(Electrical Program Guide)といわれる番組表表示を行うのに利用されるEPGデータもここから提供される。
なお、「GUIデータ」としては、例えばMHEG(Multimedia Hypermedia Information Coding Experts Group)方式が採用される。MHEGとは、マルチメディア情報、手順、操作などのそれぞれと、その組み合わせをオブジェクトとして捉え、それらのオブジェクトを符号化したうえで、タイトル(例えばGUI画面)として制作するためのシナリオ記述の国際標準とされる。また、本実施の形態ではMHEG−5を採用するものとする。
【0019】
地上局1は上記テレビ番組素材サーバ6、楽曲素材サーバ7、音声付加情報サーバ8、及びGUIデータサーバ9から伝送された情報を多重化して送信する。
本実施の形態では、テレビ番組素材サーバ6から伝送されたビデオデータはMPEG(Moving Picture Experts Group)2方式により圧縮符号化され、オーディオデータはMPEG2オーディオ方式により圧縮符号化される。また、楽曲素材サーバ7から伝送されたオーディオデータは、オーディオチャンネルごとに対応して、例えばMPEG2オーディオ方式と、ATRAC(Adoptive Tranform Acoustic Coding)方式と何れか一方の方式により圧縮符号化される。
また、これらのデータは多重化の際、キー情報サーバ10からのキー情報を利用して暗号化される。
なお、地上局1の内部構成例については後述する。
【0020】
地上局1からの信号は衛星2を介して各家庭の受信設備3で受信される。衛星2には複数のトランスポンダが搭載されている。1つのトランスポンダは例えば30Mbpsの伝送能力を有している。各家庭の受信設備3としては、パラボラアンテナ11とIRD(Integrated Receiver Decorder)12と、ストレージデバイス13と、モニタ装置14とが用意される。
また、この場合には、IRD12に対して操作を行うためのリモートコントローラ64が示されている。
【0021】
パラボラアンテナ11で衛星2を介して放送されてきた信号が受信される。この受信信号がパラボラアンテナ11に取り付けられたLNB(Low Noize Block Down Converter)15で所定の周波数に変換され、IRD12に供給される。
【0022】
IRD12における概略的な動作としては、受信信号から所定のチャンネルの信号を選局し、その選局された信号から番組としてのビデオデータ及びオーディオデータの復調を行ってビデオ信号、オーディオ信号として出力する。また、IRD12では、番組としてのデータと共に多重化されて送信されてくる、GUIデータに基づいてGUI画面としての出力も行う。このようなIRD12の出力は、例えばモニタ装置14に対して供給される。これにより、モニタ装置14では、IRD12により受信選局した番組の画像表示及び音声出力が行われ、また、後述するようなユーザの操作に従ってGUI画面を表示させることが可能となる。
【0023】
ストレージデバイス13は、IRD12によりダウンロードされたオーディオデータ(楽曲データ)を保存するためのものである。このストレージデバイス13の種類としては特に限定されるものではなく、MD(Mini Disc)レコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DVDレコーダ/プレーヤ等を用いることができる。また、ストレージデバイス13としてパーソナルコンピュータ装置を用い、ハードディスクのほか、CD−R等をはじめとする記録が可能なメディアにオーディオデータを保存するようにすることも可能とされる。
【0024】
また、本実施の形態の受信設備3としては、図2に示すように、データ伝送規格としてIEEE1394に対応したデータインターフェイスを備えたMDレコーダ/プレーヤ13Aを、図1に示すストレージデバイス13として使用することができるようになっている。
この図に示すIEEE1394対応のMDレコーダ/プレーヤ13Aは、IEEE1394バス16によりIRD12と接続される。これによって、本実施の形態では、IRD12にて受信された、楽曲としてのオーディオデータ(ダウンロードデータ)を、ATRAC方式により圧縮処理が施されたままの状態で直接取り込んで記録することができる。また、MDレコーダ/プレーヤ13AとIRD12とをIEEE1394バス16により接続した場合には、上記オーディオデータの他、そのアルバムのジャケットデータ(静止画データ)及び歌詞などのテキストデータを記録することも可能とされている。
【0025】
IRD12は、例えば電話回線4を介して課金サーバ5と通信可能とされている。IRD12には、後述するようにして各種情報が記憶されるICカードが挿入される。例えば楽曲のオーディオデータのダウンロードが行われたとすると、これに関する履歴情報がICカードに記憶される。このICカードの情報は、電話回線4を介して所定の機会、タイミングで課金サーバ5に送られる。課金サーバ5は、この送られてきた履歴情報に従って金額を設定して課金を行い、ユーザに請求する。
【0026】
これまでの説明から分かるように、本発明が適用されたシステムでは、地上局1は、テレビ番組素材サーバ6からの音楽番組放送の素材となるビデオデータ及びオーディオデータと、楽曲素材サーバ7からのオーディオチャンネルの素材となるオーディオデータと、音声付加情報サーバ8からの音声データと、GUIデータサーバ9からのGUIデータとを多重化して送信している。
そして、各家庭の受信設備3でこの放送を受信すると、例えばモニタ装置14により、選局したチャンネルの番組を視聴することができる。また、番組のデータと共に送信されるGUIデータを利用したGUI画面として、第1にはEPG(Electrical Program Guide;電子番組ガイド)画面を表示させ、番組の検索等を行うことができる。また、第2には、例えば通常の番組放送以外の特定のサービス用のGUI画面を利用して所要の操作を行うことで、本実施の形態の場合には、放送システムにおいて提供されている通常番組の視聴以外のサービスを享受することができる。
例えば、オーディオ(楽曲)データのダウンロードサービス用のGUI画面を表示させて、このGUI画面を利用して操作を行えば、ユーザが希望した楽曲のオーディオデータをダウンロードしてストレージデバイス13に記録して保存することが可能になる。
【0027】
なお、本実施の形態では、上記したようなGUI画面に対する操作を伴う、通常の番組放送以外の特定のサービスを提供するデータサービス放送については、インタラクティブ性を有することもあり、「インタラクティブ放送」ともいうことにする。
【0028】
1−2.GUI画面に対する操作
ここで、上述しているインタラクティブ放送の利用例、つまり、GUI画面に対する操作例について、図3及び図4を参照して概略的に説明しておく。ここでは、楽曲データ(オーディオデータ)のダウンロードを行う場合について述べる。
【0029】
先ず、図3によりIRD12に対してユーザが操作を行うためのリモートコントローラ64の操作キーについて、特に主要なものについて説明しておく。
図3には、リモートコントローラ64において各種キーが配列された操作パネル面が示されている。ここでは、これら各種キーのうち、電源キー101、数字キー102、画面表示切換キー103、インタラクティブ切換キー104、EPGキーパネル部105、チャンネルキー106について説明する。
【0030】
電源キー101は、IRD12の電源のオン/オフを行うためのキーである。数字キー102は、数字指定によりチャンネル切り換えを行ったり、例えばGUI画面において数値入力操作が必要な場合に操作するためのキーである。
画面表示切換キー103は、例えば通常の放送画面とEPG画面との切り換えを行うキーである。例えば、画面表示切換キー103によりEPG画面を呼び出した状態の下で、EPGキーパネル部105に配置されたキーを操作すれば、電子番組ガイドの表示画面を利用した番組検索が行えることになる。また、EPGキーパネル部105内の矢印キー105aは、後述するサービス用のGUI画面におけるカーソル移動などにも使用することができる。
インタラクティブ切換キー104は、通常の放送画面と、その放送番組に付随したサービスのためのGUI画面との切り換えを行うために設けられる。
チャンネルキー106は、IRD12における選局チャンネルをそのチャンネル番号の昇順、降順に従って順次切り換えていくために設けられるキーである。
【0031】
なお、本実施の形態のリモートコントローラ64としては、例えばモニタ装置14に対する各種操作も可能に構成されているものとされ、これに対応した各種キーも設けられているものであるが、ここでは、モニタ装置14に対応するキー等の説明は省略する。
【0032】
次に、図4を参照してGUI画面に対する操作の具体例について説明する。
受信設備3により放送を受信して所望のチャンネルを選局すると、モニタ装置14の表示画面には、図4(a)に示すように、テレビ番組素材サーバ6から提供された番組素材に基づく動画像が表示される。つまり、通常の番組内容が表示される。ここでは、例えば音楽番組が表示されているものとする。また、この音楽番組には楽曲のオーディオデータのダウンロードサービス(インタラクティブ放送)が付随されているものとする。
そして、この音楽番組が表示されている状態の下で、例えばユーザがリモートコントローラ64のインタラクティブ切換キー104を操作したとすると、表示画面は図4(b)に示すような、オーディオデータのダウンロードのためのGUI画面に切り替わる。
【0033】
このGUI画面においては、先ず、画面の左上部のテレビ番組表示エリア21Aに対して、図4(a)にて表示されていたテレビ番組素材サーバ6からのビデオデータによる画像が縮小化されて表示される。
また、画面の右上部には、オーディオチャンネルで放送されている各チャンネルの楽曲のリスト21Bが表示される。また、画面の左下にはテキスト表示エリア21Cとジャケット表示エリア21Dが表示される。さらに、画面の右側には歌詞表示ボタン22、プロフィール表示ボタン23、情報表示ボタン24、予約録音ボタン25、予約済一覧表示ボタン26、録音履歴表示ボタン27、およびダウンロードボタン28が表示される。
【0034】
ユーザは、このリスト21Bに表示されている楽曲名を見ながら、興味のある楽曲を探していく。そして、興味のある楽曲を見つけたらリモートコントローラ64の矢印キー105a(EPGキーパネル部105内)を操作して、その楽曲が表示されている位置にカーソルを合わせた後、エンター操作を行う(例えば矢印キー105aのセンター位置を押圧操作する)。
これによって、カーソルを合わせた楽曲を試聴することができる。すなわち、各オーディオチャンネルでは、所定の単位時間中、同一の楽曲が繰り返し放送されているので、テレビ番組表示エリア21Aの画面はそのままで、IRD12により上記操作により選択された楽曲のオーディオチャンネルに切り換えて音声出力することで、その楽曲を聞くことができる。この時、ジャケット表示エリア21Dにはその楽曲のMDジャケットの静止画像が表示される
【0035】
また、例えば上記の状態で歌詞表示ボタン22にカーソルを合わせ、エンター操作を行う(以下、ボタン表示にカーソルを合わせ、エンター操作を行うことを「ボタンを押す」という)と、テキスト表示エリア21Cに楽曲の歌詞がオーディオデータと同期したタイミングで表示される。同様に、プロフィール表示ボタン23あるいは情報表示ボタン24を押すと、楽曲に対応するアーティストのプロフィールあるいはコンサート情報などがテキスト表示エリア21Cに表示される。このように、ユーザは、現在どのような楽曲が配信されているのかを知ることができ、更に各楽曲についての詳細な情報を知ることができる。
【0036】
ユーザは試聴した楽曲を購入したい場合には、ダウンロードボタン28を押す。ダウンロードボタン28が押されると、選択された楽曲のオーディオデータがダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶される。楽曲のオーディオデータと共に、その歌詞データ、アーティストのプロフィール情報、ジャケットの静止画データ等をダウンロードすることもできる。
そして、このようにして楽曲のオーディオデータがダウンロードされる毎に、その履歴情報がIRD12内のICカードに記憶される。ICカードに記憶された情報は、例えば1カ月に一度ずつ課金サーバ5により取り込みが行われ、ユーザに対してデータサービスの使用履歴に応じた課金が行われる。これによって、ダウンロードされる楽曲の著作権を保護することができることにもなる。
【0037】
また、ユーザは予めダウンロードの予約を行いたい場合には、予約録音ボタン25を押す。このボタンを押すと、GUI画面の表示が切り換わり、予約が可能な楽曲のリストが画面全体に表示される。例えばこのリストは1時間単位、1週間単位、チャンル単位等で検索した楽曲を表示することが可能である。ユーザはこのリストの中からダウンロードの予約を行いたい楽曲を選択すると、その情報がIRD12内に登録される。そして、すでにダウンロードの予約を行った楽曲を碓認したい場合には、予約済一覧表示ボタン26を押すことにより、画面全体に表示させることができる。このようにして予約された楽曲は、予約時刻になるとIRD12によりダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶される。
【0038】
ユーザはダウンロードを行った楽曲について確認したい場合には、録音履歴ボタン27を押すことにより、既にダウンロードを行った楽曲のリストを画面全体に表示させることができる。
【0039】
このように、本発明が適用されたシステムの受信設備3では、モニタ装置14のGUI画面上に楽曲のリストが表示される。そして、このGUI画面上の表示にしたがって楽曲を選択するとその楽曲を試聴することができ、その楽曲の歌詞やアーティストのプロフィール等を知ることができる。さらに、楽曲のダウンロードとその予約、ダウンロードの履歴や予約済楽曲リストの表示等を行うことができる。
【0040】
詳しいことは後述するが、上記図4(b)に示すようなGUI画面の表示と、GUI画面に対するユーザの操作に応答したGUI画面上での表示変更、及び音声出力は、前述したMHEG方式に基づいたシナリオ記述により、オブジェクトの関係を規定することにより実現される。ここでいうオブジェクトとは、図4(b)に示された各ボタンに対応するパーツとしての画像データや各表示エリアに表示される素材データとなる。
そして、本明細書においては、このGUI画面のような、シナリオ記述によってオブジェクト間の関係が規定されることで、或る目的に従った情報の出力態様(画像表示や音声出力等)が実現される環境を「シーン」というものとする。また、1シーンを形成するオブジェクトとしては、シナリオ記述のファイル自体も含まれるものとする。
【0041】
以上、説明したように、本発明が適用されたデジタル衛星放送システムでは放送番組が配信されると共に、複数のオーディオチャンネルを使用して楽曲のオーディオデータが配信される。そして、配信されている楽曲のリスト等を使用して所望の楽曲を探し、そのオーディオデータをストレージデバイス13に簡単に保存することができる。
なお、デジタル衛星放送システムにおける番組提供以外のサービスとしては、上記した楽曲データのダウンロードの他にも各種考えられる。例えば、いわゆるテレビショッピングといわれる商品紹介番組を放送した上で、GUI画面としては購買契約が結べるようなものを用意することも考えられる。
【0042】
1−3.地上局
これまで、本実施の形態としてのデジタル衛星放送システムの概要について説明したが、以降、このシステムについてより詳しい説明を行っていくこととする。そこで、先ず地上局1の構成について図5を参照して説明する。
【0043】
なお、以降の説明にあたっては、次のことを前提とする。
本実施の形態では、地上局1から衛星2を介しての受信設備3への送信を行うのにあたり、DSM−CC(デジタル蓄積メディア・コマンド・アンド・コントロール;Digital Strage Media-Command and Control)プロトコルを採用する。
DSM−CC(MPEG−part6)方式は、既に知られているように、例えば、何らかのネットワークを介して、デジタル蓄積メディア(DSM)に蓄積されたMPEG符号化ビットストリームを取り出し(Retrieve)たり、或いはDSMに対してストリームを蓄積(Store)するためのコマンドや制御方式を規定したものである。そして本実施の形態においては、このDSM−CC方式がデジタル衛星放送システムにおける伝送規格として採用されているものである。
そして、DSM−CC方式によりデータ放送サービス(例えばGUI画面など)のコンテンツ(オブジェクトの集合)を伝送するためには、コンテンツの記述形式を定義しておく必要がある。本実施の形態では、この記述形式の定義として先に述べたMHEGが採用されるものである。
【0044】
図5に示す地上局1の構成において、テレビ番組素材登録システム31は、テレビ番組素材サーバ6から得られた素材データをAVサーバ35に登録する。この素材データはテレビ番組送出システム39に送られ、ここでビデオデータは例えばMPEG2方式で圧縮され、オーディオデータは、例えばMPEG2オーディオ方式によりパケット化される。テレビ番組送出システム39の出力はマルチプレクサ45に送られる。
【0045】
また、楽曲素材登録システム32では、楽曲素材サーバ7からの素材データ、つまりオーディオデータを、MPEG2オーディオエンコーダ36A、及びATRACエンコーダ36Bに供給する。MPEG2オーディオエンコーダ36A、ATRACエンコーダ36Bでは、それぞれ供給されたオーディオデータについてエンコード処理(圧縮符号化)を行った後、MPEGオーディオサーバ40A及びATRACオーディオサーバ40Bに登録させる。
MPEGオーディオサーバ40Aに登録されたMPEGオーディオデータは、MPEGオーディオ送出システム43Aに伝送されてここでパケット化された後、マルチプレクサ45に伝送される。ATRACオーディオサーバ40Bに登録されたATRACデータは、ATRACオーディオ送出システム43Bに4倍速ATRACデータとして送られ、ここでパケット化されてマルチプレクサ45に送出される。
【0046】
また、音声付加情報登録システム33では、音声付加情報サーバ8からの素材データである音声付加情報を音声付加情報データベース37に登録する。この音声付加情報データベース37に登録された音声付加情報は、音声付加情報送出システム41に伝送され、同様にして、ここでパケット化されてマルチプレクサ45に伝送される。
【0047】
また、GUI用素材登録システム34では、GUIデータサーバ9からの素材データであるGUIデータを、GUI素材データベース38に登録する。
【0048】
GUI素材データベース38に登録されたGUI素材データは、GUIオーサリングシステム42に伝送され、ここで、GUI画面、即ち図4にて述べた「シーン」としての出力が可能なデータ形式となるように処理が施される。
【0049】
つまり、GUIオーサリングシステム42に伝送されてくるデータとしては、例えば、楽曲のダウンロードのためのGUI画面であれば、アルバムジャケットの静止画像データ、歌詞などのテキストデータ、更には、操作に応じて出力されるべき音声データなどである。
上記した各データはいわゆるモノメディアといわれるが、GUIオーサリングシステム42では、MHEGオーサリングツールを用いて、これらのモノメディアデータを符号化して、これをオブジェクトとして扱うようにする。
そして、例えば図4(b)にて説明したようなシーン(GUI画面)の表示態様と操作に応じた画像音声の出力態様が得られるように上記オブジェクトの関係を規定したシナリオ記述ファイル(スクリプト)と共にMHEG−5のコンテンツを作成する。
また、図4(b)に示したようなGUI画面では、テレビ番組素材サーバ6の素材データを基とする画像・音声データ(MPEGビデオデータ、MPEGオーディオデータ)と、楽曲素材サーバ7の楽曲素材データを基とするMPEGオーディオデータ等も、GUI画面に表示され、操作に応じた出力態様が与えられる。
従って、上記シナリオ記述ファイルとしては、上記GUIオーサリングシステム42では、上記したテレビ番組素材サーバ6の素材データを基とする画像・音声データ、楽曲素材サーバ7の楽曲素材データを基とするMPEGオーディオデータ、更には、音声付加情報サーバ8を基とする音声付加情報も必要に応じてオブジェクトとして扱われて、MHEGのスクリプトによる規定が行われる。
【0050】
なお、GUIオーサリングシステム42から伝送されるMHEGコンテンツのデータとしては、スクリプトファイル、及びオブジェクトとしての各種静止画データファイルやテキストデータファイルなどとなるが、静止画データは、例えばJPEG(Joint Photograph Experts Group)方式で圧縮された640×480ピクセルのデータとされ、テキストデータは例えば800文字以内のファイルとされる。
【0051】
GUIオーサリングシステム42にて得られたMHEGコンテンツのデータはDSM−CCエンコーダ44に伝送される。
DSM−CCエンコーダ44では、MPEG2フォーマットに従ったビデオ、オーディオデータのデータストリームに多重できる形式のトランスポートストリーム(以下TS(Transport Stream)とも略す)に変換して、パケット化されてマルチプレクサ45に出力される。
【0052】
マルチプレクサ45においては、テレビ番組送出システム39からのビデオパケットおよびオーディオパケットと、MPEGオーディオ送出システム43Aからのオーディオパケットと、ATRACオーディオ送出システム43Bからの4倍速オーディオパケットと、音声付加情報送出システム41からの音声付加情報パケットと、GUIオーサリングシステム42からのGUIデータパケットとが時間軸多重化されると共に、キー情報サーバ10(図1)から出力されたキー情報に基づいて暗号化される。
【0053】
マルチプレクサ45の出力は電波送出システム46に伝送され、ここで例えば誤り訂正符号の付加、変調、及び周波数変換などの処理を施された後、アンテナから衛星2に向けて送信出力するようにされる。
【0054】
1−4.送信フォーマット
【0055】
次に、DSM−CC方式に基づいて規定された本実施の形態の送信フォーマットについて説明する。
図6は、地上局1から衛星2に送信出力される際のデータの一例を示している。なお、前述したように、この図に示す各データは実際には時間軸多重化されているものである。また、この図では、図6に示すように、時刻t1から時刻t2の間が1つのイベントとされ、時刻t2から次のイベントとされる。ここでいうイベントとは、例えば音楽番組のチャンネルであれば、複数楽曲のラインナップの組を変更する単位であり、時間的には30分或いは1時間程度となる。
【0056】
図6に示すように、時刻t1から時刻t2のイベントでは、通常の動画の番組放送で、所定の内容A1を有する番組が放送されている。また、時刻t2から始めるイベントでは、内容A2としての番組が放送されている。この通常の番組で放送されているのは動画と音声である。
【0057】
MPEGオーディオチャンネル(1)〜(10)は、例えば、チャンネルCH1からCH10の10チャンネル分用意される。このとき、各オーディオチャンネルCH1,CH2,CH3・・・・CH10では、1つのイベントが放送されている間は同一楽曲が繰り返し送信される。つまり、時刻t1〜t2のイベントの期間においては、オーディオチャンネルCH1では楽曲B1が繰り返し送信され、オーディオチャンネルCH2では楽曲C1が繰り返し送信され、以下同様に、オーディオチャンネルCH10では楽曲K1が繰り返し送信されることになる。これは、その下に示されている4倍速ATRACオーディオチャンネル(1)〜(10)についても共通である。
【0058】
つまり、図6において、MPEGオーディオチャンネルと4倍速ATRACオーディオチャンネルのチャンネル番号である( )内の数字が同じものは同じ楽曲となる。また、音声付加情報のチャンネル番号である( )内の数字は、同じチャンネル番号を有するオーディオデータに付加されている音声付加情報である。更に、GUIデータとして伝送される静止画データやテキストデータも各チャンネルごとに形成されるものである。これらのデータは、図7(a)〜(d)に示すようにMPEG2のトランスポートパケット内で時分割多重されて送信され、図7(e)〜(h)に示すようにしてIRD12内では各データパケットのヘッダ情報を用いて再構築される。
【0059】
また、上記図6及び図7に示した送信データのうち、少なくとも、データサービス(インタラクティブ放送)に利用されるGUIデータは、DSM−CC方式に則って論理的には次のようにして形成されるものである。ここでは、DSM−CCエンコーダ44から出力されるトランスポートストリームのデータに限定して説明する。
【0060】
図8(a)に示すように、DSM−CC方式によって伝送される本実施の形態のデータ放送サービスは、Service Gatewayという名称のルートディレクトリの中に全て含まれる。Service Gatewayに含まれるオブジェクトとしては、ディレクトリ(Directory),ファイル(File),ストリーム(Stream),ストリームイベント(Stream Event)などの種類が存在する。
【0061】
これらのうち、ファイルは静止画像、音声、テキスト、更にはMHEGにより記述されたスクリプトなどの個々のデータファイルとされる。
ストリームは例えば、他のデータサービスやAVストリーム(TV番組素材としてのMPEGビデオデータ、オーディオデータ、楽曲素材としてのMPEGオーディオデータ、ATRACオーディオデータ等)にリンクする情報が含まれる。
また、ストリームイベントは、同じくリンクの情報と時刻情報が含まれる。
ディレクトリは相互に関連するデータをまとめるフォルダである。
【0062】
そして、DSM−CC方式では、図8(b)に示すようにして、これらの単位情報とService Gatewayをそれぞれオブジェクトという単位と捉え、それぞれをBIOPメッセージという形式に変換する。
なお、本発明に関わる説明では、ファイル,ストリーム,ストリームイベントの3つのオブジェクトの区別は本質的なものではないので、以下の説明ではこれらをファイルとしてのオブジェクトに代表させて説明する。
【0063】
そして、DSM−CC方式では、図8(c)に示すモジュールといわれるデータ単位を生成する。このモジュールは、図8(b)に示したBIOPメッセージ化されたオブジェクトを1つ以上含むようにされたうえで、BIOPヘッダが付加されて形成される可変長のデータ単位であり、後述する受信側における受信データのバッファリング単位となる。
また、DSM−CC方式としては、1モジュールを複数のオブジェクトにより形成する場合の、オブジェクト間の関係については特に規定、制限はされていない。つまり、極端なことをいえば、全く関係の無いシーン間における2以上のオブジェクトにより1モジュールを形成したとしても、DSM−CC方式のもとでの規定に何ら違反するものではない。
【0064】
このモジュールは、MPEG2フォーマットにより規定されるセクションといわれる形式で伝送するために、図8(d)に示すように、機械的に「ブロック」といわれる原則固定長のデータ単位に分割される。但し、モジュールにおける最後のブロックについては規定の固定長である必要はないものとされている。このように、ブロック分割を行うのはMPEG2フォーマットにおいて、1セクションが4KBを越えてはならないという規定があることに起因する。
また、この場合には上記ブロックとしてのデータ単位と、セクションとは同義なものとなる。
【0065】
このようにしてモジュールを分割して得たブロックは、図8(e)に示すようにしてヘッダが付加されてDDB(Download Data Block)というメッセージの形式に変換される。
【0066】
また、上記DDBへの変換と並行して、DSI(Download Server Initiate)及びDII(Download Info Indication)という制御メッセージが生成される。
上記DSI及びDIIは、受信側(IRD12)で受信データからモジュールを取得する際に必要となる情報であり、DSIは主として、次に説明するカルーセル(モジュール)の識別子、カルーセル全体に関連する情報(カルーセルが1回転する時間、カルーセル回転のタイムアウト値)等の情報を有する。また、データサービスのルートディレクトリ(Service Gateway)の所在を知るための情報も有する(オブジェクトカルーセル方式の場合)。
【0067】
DIIは、カルーセルに含まれるモジュールごとに対応する情報であり、モジュールごとのサイズ、バージョン、そのモジュールのタイムアウト値などの情報を有する。
【0068】
そして、図8(f)に示すように、上記DDB、DSI、DIIの3種類のメッセージをセクションのデータ単位に対応させて周期的に、かつ、繰り返し送出するようにされる。これにより、受信機側では例えば目的のGUI画面(シーン)を得るのに必要なオブジェクトが含まれているモジュールをいつでも受信できるようにされる。
本明細書では、このような伝送方式を回転木馬に例えて「カルーセル方式」といい、図8(f)に示すようにして模式的に表されるデータ伝送形態をカルーセルというものとする。
また、「カルーセル方式」としては、「データカルーセル方式」のレベルと「オブジェクトカルーセル方式」のレベルとに分けられる。特にオブジェクトカルーセル方式では、ファイル、ディレクトリ、ストリーム、サービスゲートウェイなどの属性を持つオブジェクトをデータとしてカルーセルを用いて転送する方式で、ディレクトリ構造を扱えることがデータカルーセル方式と大きく異なる。本実施の形態のシステムでは、オブジェクトカルーセル方式を採用するものとされる。
【0069】
また、上記のようにしてカルーセルにより送信されるGUIデータ、つまり、図5のDSM−CCエンコーダ44から出力されるデータとしては、トランスポートストリームの形態により出力される。このトランスポートストリームは例えば図9に示す構造を有する。
図9(a)には、トランスポートストリームが示されている。このトランスポートストリームとはMPEGシステムで定義されているビット列であり、図のように188バイトの固定長パケット(トランスポートパケット)の連結により形成される。
【0070】
そして、各トランスポートパケットは、図9(b)に示すようにヘッダと特定の個別パケットに付加情報を含めるためのアダプテーションフィールドとパケットの内容(ビデオ/オーディオデータ等)を表すペイロード(データ領域)とからなる。
【0071】
ヘッダは、例えば実際には4バイトとされ、図9(c)に示すように、先頭には必ず同期バイトがあるようにされ、これより後ろの所定位置にそのパケットの識別情報であるPID(Packet_ID)、スクランブルの有無を示すスクランブル制御情報、後続するアダプテーションフィールドやペイロードの有無等を示すアダプテーションフィールド制御情報が格納されている。
【0072】
これらの制御情報に基づいて、受信装置側ではパケット単位でデスクランブルを行い、また、デマルチプレクサによりビデオ/オーディオ/データ等の必要パケットの分離・抽出を行うことができる。また、ビデオ/オーディオの同期再生の基準となる時刻情報を再生することもここで行うことができる。
【0073】
また、これまでの説明から分かるように、1つのトランスポートストリームには複数チャンネル分の映像/音声/データのパケットが多重されているが、それ以外にPSI(Program Specific Information)といわれる選局を司るための信号や、限定受信(個人の契約状況により有料チャンネルの受信可不可を決定する受信機能)に必要な情報(EMM/ECM)、EPGなどのサービスを実現するためのSI(Service Information)が同時に多重されている。ここでは、PSIについて説明する。
【0074】
PSIは、図10に示すようにして、4つのテーブルで構成されている。それぞれのテーブルは、セクション形式というMPEG Systemに準拠した形式で表されている。
図10(a)には、NIT(Network Informataion Table)及びCAT(Conditional Access Table)のテーブルが示されている。
NITは、全キャリアに同一内容が多重されている。キャリアごとの伝送諸元(偏波面、キャリア周波数、畳み込みレート等)と、そこに多重されているチャンネルのリストが記述されている。NITのPIDとしては、PID=0x0010とされている。
【0075】
CATもまた、全キャリアに同一内容が多重される。限定受信方式の識別と契約情報等の個別情報であるEMM(Entitlement Management Message)パケットのPIDが記述されている。PIDとしては、PID=0x0001により示される。
【0076】
図10(b)には、キャリアごとに固有の内容を有する情報として、PATが示される。PATには、そのキャリア内のチャンネル情報と、各チャンネルの内容を表すPMTのPIDが記述されている。PIDとしては、PID=0x0000により示される。
【0077】
また、キャリアにおけるチャンネルごとの情報として、図10(c)に示すPMT(Program Map Table)のテーブルを有する。
PMTは、チャンネル別の内容が多重されている。例えば、図10(d)に示すような、各チャンネルを構成するコンポーネント(ビデオ/オーディオ等)と、デスクランブルに必要なECM(Encryption Control Message)パケットのPIDが記述されているPMTのPIDは、PATにより指定される。
【0078】
1−5.IRD
続いて、受信設備3に備えられるIRD12の一構成例について図11を参照して説明する。
【0079】
この図に示すIRD12において、入力端子T1には、パラボラアンテナ11のLNB15により所定の周波数に変換された受信信号を入力してチューナ/フロントエンド部51に供給する。
チューナ/フロントエンド部51では、CPU(Central Processing Unit)80からの伝送諸元等を設定した設定信号に基づいて、この設定信号により決定されるキャリア(受信周波数)を受信して、例えばビタビ復調処理や誤り訂正処理等を施すことで、トランスポートストリームを得るようにされる。
チューナ/フロントエンド部51にて得られたトランスポートストリームは、デスクランブラ52に対して供給される。また、チューナ/フロントエンド部51では、トランスポートストリームからPSIのパケットを取得し、その選局情報を更新すると共に、トランスポートストリームにおける各チャンネルのコンポーネントPIDを得て、例えばCPU80に伝送する。CPU80では、取得したPIDを受信信号処理に利用することになる。
【0080】
デスクランブラ52では、ICカード65に記憶されているデスクランブルキーデータをCPU80を介して受け取ると共に、CPU80によりPIDが設定される。そして、このデスクランブルキーデータとPIDとに基づいてデスクランブル処理を実行し、トランスポート部53に対して伝送する。
【0081】
トランスポート部53は、デマルチプレクサ70と、例えばDRAM等により構成されるキュー(Queue)71とからなる。キュー(Queue)71は、モジュール単位に対応した複数のメモリ領域が列となるようにして形成されているものとされ、例えば本実施の形態では、32列のメモリ領域が備えられる。つまり、最大で32モジュールの情報を同時に格納することができる。
【0082】
デマルチプレクサ70の概略的動作としては、CPU80のDeMUXドライバ82により設定されたフィルタ条件に従って、デスクランブラ52から供給されたトランスポートストリームから必要なトランスポートパケットを分離し、必要があればキュー71を作業領域として利用して、先に図7(e)〜(h)により示したような形式のデータを得て、それぞれ必要な機能回路部に対して供給する。
デマルチプレクサ70にて分離されたMPEGビデオデータは、MPEG2ビデオデコーダ55に対して入力され、MPEGオーディオデータは、MPEGオーディオデコーダ54に対して入力される。これらデマルチプレクサ70により分離されたMPEGビデオ/オーディオデータの個別パケットは、PES(Packetized Elementary Stream)と呼ばれる形式でそれぞれのデコーダに入力される。
【0083】
また、トランスポートストリームにおけるMHEGコンテンツのデータについては、デマルチプレクサ70によりトランスポートストリームからトランスポートパケット単位で分離抽出されながらキュー71の所要のメモリ領域に書き込まれていくことで、モジュール単位にまとめられるようにして形成される。そして、このモジュール単位にまとめられたMHEGコンテンツのデータは、CPU80の制御によってデータバスを介して、メインメモリ90内のDSM−CCバッファ91に書き込まれて保持される。
【0084】
また、トランスポートストリームにおける4倍速ATRACデータ(圧縮オーディオデータ)も、例えばトランスポートパケット単位で必要なデータがデマルチプレクサ70により分離抽出されてIEEE1394インターフェイス60に対して出力される。また、IEEE1394インターフェイス60を介した場合には、オーディオディオデータの他、ビデオデータ及び各種コマンド信号等を送出することも可能とされる。
【0085】
PESとしての形式によるMPEGビデオデータが入力されたMPEG2ビデオデコーダ55では、メモリ55Aを作業領域として利用しながらMPEG2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化されたビデオデータは、表示処理部58に供給される。
【0086】
表示処理部58には、上記MPEG2ビデオデコーダ55から入力されたビデオデータと、後述するようにしてメインメモリ90のMHEGバッファ92にて得られるデータサービス用のGUI画面等のビデオデータが入力される。表示処理部58では、このようにして入力されたビデオデータについて所要の信号処理を施して、所定のテレビジョン方式によるアナログオーディオ信号に変換してアナログビデオ出力端子T2に対して出力する。
これにより、アナログビデオ出力端子T2とモニタ装置14のビデオ入力端子とを接続することで、例えば先に図4に示したような表示が行われる。
【0087】
また、PESによるMPEGオーディオデータが入力されるMPEG2オーディオデコーダ54では、メモリ54Aを作業領域として利用しながらMPEG2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化されたオーディオデータは、D/Aコンバータ56及び光デジタル出力インターフェイス59に対して供給される。
【0088】
D/Aコンバータ56では、入力されたオーディオデータについてアナログ音声信号に変換してスイッチ回路57に出力する。スイッチ回路57では、アナログオーディオ出力端子T3又はT4の何れか一方に対してアナログ音声信号を出力するように信号経路の切換を行う。
ここでは、アナログオーディオ出力端子T3はモニタ装置14の音声入力端子と接続されるために設けられているものとされる。また、アナログオーディオ出力端子T4はダウンロードした楽曲をアナログ信号により出力するための端子とされる。
また、光デジタル出力インターフェイス59では、入力されたデジタルオーディオデータを光デジタル信号に変換して出力する。この場合、光デジタル出力インターフェイス59は、例えばIEC958に準拠する。
【0089】
メインメモリ90は、CPU80が各種制御処理を行う際の作業領域として利用されるものである。そして、本実施の形態では、このメインメモリ90において、前述したDSM−CCバッファ91と、MHEGバッファ92としての領域が割り当てられるようになっている。
MHEGバッファ92には、MHEG方式によるスクリプトの記述に従って生成された画像データ(例えばGUI画面の画像データ)を生成するための作業領域とされ、ここで生成された画像データはバスラインを介して表示処理部58に供給される。
【0090】
CPU80は、IRD12における全体制御を実行する。このなかには、デマルチプレクサ70におけるデータ分離抽出についての制御も含まれる。
また、獲得したMHEGコンテンツのデータについてデコード処理を施すことで、スクリプトの記述内容に従ってGUI画面(シーン)を構成して出力するための処理も実行する。
【0091】
このため、本実施の形態のCPU80としては、主たる制御処理を実行する制御処理部81に加え、例えば少なくとも、DeMUXドライバ82、DSM−CCデコーダブロック83、及びMHEGデコーダブロック84が備えられる。本実施の形態では、このうち、少なくともDSM−CCデコーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84については、ソフトウェアにより構成される。
DeMUXドライバ82は、入力されたトランスポートストリームのPIDに基づいてデマルチプレクサ70におけるフィルタ条件を設定する。
DSM−CCデコーダブロック83は、DSM−Managerとしての機能を有するものであり、DSM−CCバッファ91に格納されているモジュール単位のデータについて、MHEGコンテンツのデータに再構築する。また、MHEGデコーダブロック84からのアクセスに従って所要のDSM−CCデコード等に関連する処理を実行する。
【0092】
MHEGデコーダブロック84は、DSM−CCデコーダブロック83により得られたMHEGコンテンツのデータ、つまり、DSM−CCバッファ91にて得られているMHEGコンテンツのデータにアクセスして、シーン出力のためのデコード処理を行う。つまり、そのMHEGコンテンツのスクリプトファイルにより規定されているオブジェクト間の関係を実現していくことで、シーンを形成するものである。この際、シーンとしてGUI画面を形成するのにあたっては、MHEGバッファ92を利用して、ここで、スクリプトファイルの内容に従ってGUI画面の画像データを生成するようにされる。
【0093】
DSM−CCデコーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84間のインターフェイスには、U−U API(Application Portability Interface)が採用される。
U−U APIは、DSM Managerオブジェクト(DSMの機能を実現するサーバオブジェクト)にアクセスするためのインターフェイスであり、これにより、Service Gateway,Directory,File,Stream,Stream Eventなどのオブジェクトに対する操作を行う。
クライアントオブジェクトは、このAPIを使用することによって、これらのオブジェクトに対して操作を行うことができる。
【0094】
ここで、CPU80の制御によりトランスポートストリームから1シーンを形成するのに必要な目的のオブジェクトを抽出するための動作例について説明しておく。
【0095】
DSM−CCでは、トランスポートストリーム中のオブジェクトの所在を示すのにIOR(Interoperable Object Reference)が使用される。IORには、オブジェクトを見つけ出すための力ルーセルに対応する識別子、オブジェクトの含まれるモジュールの識別子(以下module_idと表記)、1つのモジュール中でオブジェクトを特定する識別子(以下object_keyと表記)のほかに、オブジェクトの含まれるモジュールの情報を持つDIIを識別するためのタグ(association_tag)情報を含んでいる。
また、モジュール情報を持つDIIには、1つ以上のモジュールそれぞれについてのmodule_id、モジュールの大きさ、バージョンといった情報と、そのモジュールを識別するためのタグ(association_tag)情報を含んでいる。
【0096】
トランスポートストリームから抜き出されたIORがCPU80において識別された場合に、そのIORで示されたオブジェクトを受信、分離して得るプロセスは、例えば次のようになる。
(Pr1) CPU80のDeMUXドライバ82では、IORのassociation_tagと同じ値を持つエレメンタリーストリーム(以下ESと表記)を、カルーセルにおけるPMTのESループから探し出してPIDを得る。このPIDを持つESにDIIが含まれていることになる。
(Pr2) このPIDとtable_id_extensionとをフィルタ条件としてデマルチプレクサ70に対して設定する。これにより、デマルチプレクサ70では、DIIを分離してCPU80に対して出力する。
(Pr3) DIIの中で、先のIORに含まれていたmodule_idに相当するモジュールのassociation_tagを得る。
(Pr4) 上記association_tagと同じ値を有するESを、PMTのESループ(カルーセル)から探し出し、PIDを得る。このPIDを有するESに目的とするモジュールが含まれる。
(Pr5) 上記PIDとmodule_idとをフィルタ条件として設定して、デマルチプレクサ70によるフィルタリングを行う。このフィルタ条件に適合して分離抽出されたトランスポートパケットがキュー71の所要のメモリ領域(列)に格納されていくことで、最終的には、目的のモジュールが形成される。
(Pr6) 先のIORに含まれていたobject_keyに相当するオブジェクトをこのモジュールから抜き出す。これが目的とするオブジェクトになる。このモジュールから抜き出されたオブジェクトは、例えば、DSM−CCバッファ91の所定の領域に書き込みが行われる。
例えば、上記動作を繰り返し、目的とするオブジェクトを集めてDSM−CCバッファ91に格納していくことで、必要とされるシーンを形成するMHEGコンテンツが得られることになる。
【0097】
マンマシンインターフェイス61では、リモートコントローラ64から送信されてきたコマンド信号を受信してCPU80に対して伝送する。CPU80では、受信したコマンド信号に応じた機器の動作が得られるように、所要の制御処理を実行する。
【0098】
ICカードスロット62にはICカード65が挿入される。そして、この挿入されたICカード65に対してCPU80によって情報の書き込み及び読み出しが行われる。
【0099】
モデム63は、電話回線4を介して課金サーバ5と接続されており、CPU80の制御によってIRD12と課金サーバ5との通信が行われるように制御される。
【0100】
ここで、上記構成によるIRD12におけるビデオ/オーディオソースの信号の流れを、図4により説明した表示形態に照らし合わせながら補足的に説明する。
図4(a)に示すようにして、通常の番組を出力する場合には、入力されたトランスポートストリームから必要な番組のMPEGビデオデータとMPEGオーディオデータとが抽出されて、それぞれ復号化処理が施される。そして、このビデオデータとMPEGオーディオデータが、それぞれアナログビデオ出力端子T2と、アナログオーディオ出力端子T3に出力されることで、モニタ装置14では、放送番組の画像表示と音声出力が行われる。
【0101】
また、図4(b)に示したGUI画面を出力する場合には、入力されたトランスポートストリームから、このGUI画面(シーン)に必要なMHEGコンテンツのデータをトランスポート部53により分離抽出してDSM−CCバッファ91に取り込む。そして、このデータを利用して、前述したようにDSM−CCデコーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84が機能することで、MHEGバッファ92にてシーン(GUI画面)の画像データが作成される。そして、この画像データが表示処理部58を介してアナログビデオ出力端子T2に供給されることで、モニタ装置14にはGUI画面の表示が行われる。
【0102】
また、図4(b)に示したGUI画面上で楽曲のリスト21Bにより楽曲が選択され、その楽曲のオーディオデータを試聴する場合には、この楽曲のMPEGオーディオデータがデマルチプレクサ70により得られる。そして、このMPEGオーディオデータが、MPEGオーディオデコーダ54、D/Aコンバータ、スイッチ回路57、アナログオーディオ出力端子T3を介してアナログ音声信号とされてモニタ装置14に対して出力される。
【0103】
また、図4(b)に示したGUI画面上でダウンロードボタン28が押されてオーディオデータをダウンロードする場合には、ダウンロードすべき楽曲のオーディオデータがデマルチプレクサ70により抽出されてアナログオーディオ出力端子T4、光デジタル出力インターフェイス59、またはIEEE1394インターフェイス60に出力される。
【0104】
ここで、特にIEEE1394インターフェイス60に対して、図2に示したIEEE1394対応のMDレコーダ/プレーヤ13Aが接続されている場合には、デマルチプレクサ70ではダウンロード楽曲の4倍速ATRACデータが抽出され、IEEE1394インターフェイス60を介してMDレコーダ/プレーヤ13Aに装填されているディスクに対して記録が行われる。また、この際には、例えばJPEG方式で圧縮されたアルバムジャケットの静止画データ、歌詞やアーティストのプロフィールなどのテキストデータもデマルチプレクサ70においてトランスポートストリームから抽出され、IEEE1394インターフェイス60を介してMDレコーダ/プレーヤ13Aに転送される。MDレコーダ/プレーヤ13Aでは、装填されているディスクの所定の領域に対して、これら静止画データ、テキストデータを記録することができるようになっている。
【0105】
2.本発明に至った背景
このようにDSM−CC方式を伝送規格として採用した本実施の形態のデジタル衛星放送システムでは、受信装置、つまりIRDのタイプとして、受信バッファの構成の点から2種類に分けることができる。
【0106】
1つは、IRDが、データサービス(GUI画面表示出力)対応のフラッシュメモリやハードディスクドライバなどの大容量の受信バッファを有する構成のものである。このような構成では、放送されているデータサービス(MHEGコンテンツ)全体を一度に受信して、受信バッファに保持させる。これにより、一旦データサービスを受信して取り込んだ後は、MHEGによるどのシーン(GUI画面)についても、メモリアクセスの待ち時間のみ待機するだけで即座に表示出力させることが可能になる。つまり、GUI画面(シーン)の切換のための操作をユーザが行ったような場合にも、次のシーンがほぼ直ぐさま表示されることになる。
このような場合、デマルチプレクサのフィルタ条件の切り換えによる多少のオーバーヘッドは、GUI画面の表示に関しては特に問題となるものではない。
【0107】
もう1つは、IRDのコストを下げるなどの理由から、上記のような大容量の受信バッファを持たないものである。先に説明した本実施の形態のIRD12がこれに相当する。この場合、データ放送サービス全体のデータをバッファリングすることができず、データ放送のデータを受信する受信単位であるモジュールのいくつかがバッファリングできるだけの受信バッファしか持たない。図11に示したIRD12では、この受信バッファはキュー71に相当し、前述のようにモジュールがバッファリングできるメモリ領域が32列設けられているのみである。
このようなIRDでは、逆に言えば、モジュ−ルの大きさは受信機のバッファメモリーサイズを上回ることはできない。このため、データサービス全体がいくつかのモジュールの集合で構成されることになり、その時々で表示に必要なモジュールだけを受信するなどの手順が必要になってくる。
前述したオブジェクトを抽出するための手順(Pr1)〜(Pr6)は、このような大容量の受信バッファを有さないIRDの構成に対応したものである。
【0108】
ここで、図14に、MHEG方式に則ったデータサービスとしてのファイル(MHEG application file)のディレクトリ構造例を示す。前述したようにオブジェクトカルーセル方式は、このディレクトリ構造を扱えることに特徴を有する。
通常、Service Domainの入り口となる(MHEG application file)は、必ず、Service Gatewayの直下にある、app0/startupというファイルとなる。
基本的には、Service Domain(Service Gateway)の下にapplication directory(app0,app1・・・appN)があり、その下にstartupといわれるアプリケーション・ファイルと、applicationを構成する各sceneのdirectory(scene0,scene1・・・)があるようにされる。更にscene directoryの下には、MHEG scene fileとsceneを構成する各content fileがおかれることとしている。
【0109】
上記図14のディレクトリ構造を前提として、例えば或るデータサービスにおいて、データサービスの最初にアクセスすべきアプリケーションがService Gateway/app0/startupというファイルで、最初のシーンがscenedir0に含まれる静止画やテキストのファイルで構成されているとする。
そして、このようなデータサービスについてIRDにより受信を開始したとすれば、次のような手順となる。
(Pr11) PMTを参照して所望のデータサービスのPIDを取得し、そのPIDとtable_idとtable_id_extensionをフイルタ条件としてデマルチプレクサでフィルタリングを行い、DSIを得る。このDSIにはService GatewayオブジェクトのIORが書かれている。
(Pr12) このIORから、先に説明したオブジェクト抽出手順(Pr1)〜(Pr6)でService Gatewayオブジェクトを得る。
【0110】
Service Gatewayオブジェクトとディレクトリ・オブジェクトの2種類のBIOPメッセージの中には、そのディレクトリ直下のオブジェクトの名称、所在(lOR)、オブジェクトの種類といった情報が、bindingという属性情報として入っている。従ってオブジェクトの名称が与えられると、Service Gatewayから始まってディレクトリをーつづつ下にたどりながら、その名称のオブジェクトに行き着くことができる(同じ名称のオブジェクトが存在する場合は、違うところまで上位のバス名が必要になる)。そして、さらに次に示す手順に進む。
【0111】
(Pr13) Service Gatewayオブジェクトのbinding情報からapp0オブジェクトのIORを得て、オブジェクト抽出手順(Pr1)〜(Pr6)によりapp0オブジェクトを得る。
(Pr14) app0オブジェクトのbinding情報からstartupオブジェクトのIORを得て、オブジェクト抽出手順(Pr1)〜(Pr6)でstartupオブジェクトを得る。以下同様に最初のシーンであるscenedir0オブジェクトなどを得る。
【0112】
前述したように、モジュールを形成するオブジェクトの関係はDSM−CC方式のもとでは特に限定されるものではなく任意である。そこで、仮に図15に示すような、それぞれのオブジェクト1つがモジュール1つに対応するようなマッピングを取って地上局1から送信を行ったとする。なお、データサービスのディレクトリ構造に対するマッピングの処理は、DSM−CCエンコーダ44にてモジュールを形成する処理に際して、MHEGコンテンツのデータに対して行われるものである。
【0113】
この場合、IRD側において上記(Pr11)〜(Pr14)の手順によってオブジェクトを次々に得るには、一々新しいモジュールを受信することになる。このため、オブジェクトを得るごとにフィルタ条件を何度もデマルチプレクサ70に変更設定してフィルタリングする手順が必要であり、このようなフィルタリング動作の繰り返しによってシーンの取り込みが遅れ、その表示も遅くなるなどサービス性の低下を招くことになる。
データサ−ビスの全データの大きさや放送時に割り当てられる帯域にもよるが、カルーセル1回転の周期は数秒から、10秒以上に達することも考えられる。1回のフィルタリングには最悪で力ルーセル1回転分(平均1/2回転分)の待ち時間が生じるので、このフィルタリングの回数をできるだけ少なくすることがサービス性の向上に直接結びついてくる。
【0114】
また、シーンの切り換えについて考えてみると、図15に示すマッピングでは、表示中のシーンから次のシーンのファイルを呼び込むときには、上位のディレクトリからたどらなくてはならない場合が生じる。
例えば図15に示すマッピングの場合であれば、app0/scenedir0からapp0/scenedir1に移る場合は、既にapp0オブジェクトのBIOPメッセージからscenedir1のbinding情報が得られているが、app0/scenedir0からappN/scenedir0に移る場合は、Service GatewayオブジェクトのBIOPメッセージにあったappNオブジェクトのbinding情報からappN/scenedir0を辿ることになる。つまり、シーンを変更するために、先ずService Gatewayオブジェクトのモジュールを受信して、このBIOPメッセージからappNのbinding情報を得て、appN/scenedir0のディレクトリを識別してから、このappN/scenedir0のモジュールを受信せねばならなくなる。(但し、上記した動作は、1回目のappNをアクセスのときだけである。2回目以降はappNのbinding情報を保持していればこの手順は不要となる。)
つまり、このような場合もモジュールのフィルタリングによるシーン切り替えの待ち時間が大きくなる。
【0115】
3.地上局側のデータマッピング例
そこで、本実施の形態では、先に述べた(Pr1)〜(Pr6)によるオブジェクト抽出手順によっても、最初のシーン表示や、シーンの切り替えによる待ち時間が短縮されるように、次のようにオブジェクトのマッピング方法を提案するものである。
【0116】
図12は、本実施の形態としてのデータサービスのディレクトリ構造に対するマッピング例を示すものである。
図12においては、1つのシーンを構成するオブジェクト全てを1つのモジューとして纏め(モジュール2,3・・N)、それ以外のServiceGatewayを含む上位ディレクトリを1つのモジュール(モジュール1)にマッピングしている。ただし最初にアクセスするアプリケーションファイル「Startup」は、最初のシーンのモジュールとー緒のモジュール(モジュール2)にマッピングするようにする。
【0117】
このようなマッピングとされれば、まずService Gatewayのモジュール1を受信すれば、そのサブディレクトリの構成すべてが同じモジュールに入っているので、IRD12側ではディレクトリ構成全体をこのモジュール1の受信で得ることができる。
そして、これに続いてモジュール2を受信することになるが、このモジュール2は最初に提示するシーンのファイルがマッピングされて形成されたモジュールである。従って、このモジュール2のデータの取り込みが完了した段階で、最初のシーン出力に必要なオブジェクトの情報が全て得られることになる。つまり、先に示した(Pr5)の手順が完了した段階では、(Pr6)の手順もほぼ同時に完了させていることになる。実際には、キュー71にてモジュール2が得られたら、このモジュール2を1シーン分のデータとして、DSM−CCバッファ91に伝送するようにされる。なお、このような手順は、ルートディレクトリを含むモジュール1についても同様に行われる。
従って、この場合には、モジュール1、モジュール2と続けて、2回のモジュールの受信(獲得)さえ完了すれば、そのまま最初のシーンをの再生を始めることができる。また、さらに別のシーンに切り替わる場合は、最初に取り込んだディレクトリ・オブジェクトのbinding情報を参照すれば、直接所望のシーン・ディレクトリのモジュールを受信しにいくことができる。
【0118】
この場合でも、確かにシーン切り替えのオーバーヘッドは大きくないが、データサービスの最初のシーンの提示までに、モジュールを2回受信する必要がある。
【0119】
なお、図12に示すマッピングでは、上位ディレクトリをまとめたモジュール1に、多くのオブジェクトが入ることになるが、Service Gatewayとディレクトリの2種類のオブジェクトは、上記のようにそのディレクトリにbindされるオブジェクトの名称やIORといったデータ量としてはさほど大きくない情報の組み合わせで出来ているため、オブジェクトの数が多くても全体のデータ容量は大きくないものである。
【0120】
また図13に本実施の形態としての他のマッピング例を示す。ここでは、上位ディレクトリを纏めたものに、さらに最初にアクセスするアプリケーションファイル(startup)と最初のシーンのオブジェクトを1つのモジュール1にマッピングしている。これ以外の他のモジュール2・・Nは、図12に示したモジュール3・・N等と同様に、1シーンごとに必要とされるオブジェクトを纏めて形成されている。
このようなマッピングを施して送信した場合には、IRD側ではこのモジュール1だけを受信して、キュー71からDSM−CCバッファ91に伝送することで、すぐに最初のシーンを表示することができることになる。また、この段階で、ディレクトリ・オブジェクトのbinding情報が参照可能となるので、以降のシーンの切り換えに対応して必要なシーンのオブジェクトから成るモジュールに直ちにアクセスすることが可能になる。
【0121】
なお、上記マッピング例としては、1シーンを形成するオブジェクトが必ず1モジュールに収まるようにしているが、場合によっては、1シーンを形成する全てのオブジェクトの容量が大きく、モジュールとして規定されている最大サイズを超えるような場合、例えば、n番目のモジュールに対して或る1シーンを形成するオブジェクトを出来るだけ納めるようにし、n番目のモジュールに収まりきらなかった同一シーンを形成するオブジェクトによりn+1番目のモジュールを形成するようにする。そして、このn番目のモジュールとn+1番目のモジュールを連続させて、カルーセル方式で送信する。このようにすれば、n番目のモジュールとn+1番目のモジュールを2回受信する必要はあるが、比較的迅速にシーンの再生を行うことが出来る。
また、以降の説明においては、上述のようにして1シーンを形成することのできるオブジェクトが全て格納されることで形成されたモジュールのことを、「シーンモジュール」ともいうことにする。
【0122】
4.本実施の形態のキューへのモジュール割付
続いて、本発明の実施の形態の特徴となるIRD12側の受信処理として、キュー71へのモジュール割付について図16〜図20を参照して説明する。本実施の形態のIRD12では、上記した放送側(地上局側)のデータマッピングが行われることを前提として、以降説明するキュー71へのモジュール割付を行うことで、更に効率的に必要なシーンを得ることが可能になるものである。
【0123】
図16(a)には、トランスポート部53におけるデマルチプレクサ70とキュー71の構成、及びDSM−CCバッファ91のメモリ領域を概念的に示している。
【0124】
この図に示すトランスポート部53としては、デマルチプレクサ70と、キュー71を形成するメモリ領域Mem−1,Mem−2,Mem−3・・・Mem32が示されている。そして、これら各メモリ領域がモジュール単位のデータを蓄積可能とされている。
前述したように、デマルチプレクサ70に与えられたフィルタ条件に適合する種類のデータ(例えばセクション単位)がトランスポートストリームから分離抽出されるのであるが、この分離抽出されたセクションは、メモリ領域Mem−1〜Mem−32の何れかに対して格納される。そして、この動作が繰り返される結果、或るメモリ領域に対して上記フィルタ条件に適合して集められたセクションの集合より成るモジュールが形成されて、ここに蓄積されることになる。
【0125】
ここで、例えば、デマルチプレクサ70により、シーンAを形成するデータにより形成されるモジュールのデータを分離抽出して、メモリ領域Mem−2に格納したとする。そして、このシーンAのモジュールをGUI画面表示に使用する場合には、このシーンAのモジュールのデータをメモリ領域Mem−2からDSM−CCバッファに対して書き込みを行うようにされる。
つまり、受信したシーンのモジュールの一般的な伝送形態としては、一旦これをキューのメモリ領域にて蓄積した後、DSM−CCバッファ91に取り込むようにすることになる。そして、前述したようにDSM−CCバッファ91に取り込まれたシーンデータを、MHEGデコーダブロック84がアクセスしてロードし、MHEGバッファに取り込むことでGUI画面等のシーン出力が可能になる。
【0126】
ところで、ここでもメモリ領域Mem−1〜Mem32として示されているように、キュー71を形成するメモリ領域は本実施の形態では32列に限定されている。そして、これらのメモリ領域は、実際にはトランスポートストリームを受信する動作を行っている限りは、各種異なるフィルタ条件に適合して分離された、例えばMPEGストリームデータ等をはじめとする多種のモジュールデータによりほぼ占有されている状態にある。
このような状況は、例えば、MHEGデコーダブロック84がアクセスする必要があるとされる多数のシーンモジュールをDSM−CCバッファ91に取り込もうとしても、このシーンモジュールを一時保持するメモリ領域数が制限されていることで、例えば必要とされるシーンモジュールの多くを一度にキュー内の複数のメモリ領域に蓄積して、DSM−CCバッファ91に転送することが事実上困難であることを意味する。
また、DSM−CC方式では、モジュールの受信順(取込順)を特に規定してはいない。つまり、トランスポート部53においてどのような順序でシーンモジュールを抽出してメモリ領域に格納するのかは任意とされている。
【0127】
そこで、本実施の形態では、上記したメモリ領域数の制限が有ることを踏まえた上で、DSM−CCバッファ91に取り込む必要のあるモジュールが出来るだけ迅速にトランスポート部53にて得られるように、次のようにしてモジュール割付(受信順)を規定する。
【0128】
先に、説明したようにデータサービスのディレクトリ構造、及びこのディレクトリ構造に対するモジュールのマッピングは、例えば図12、図13に示すものとされるが、例えばapp0のディレクトリに関すれば、app0/startupと、app0/scenedir0/scsne0のオブジェクトを得さえすれば、app0のアプリケーションを形成するシーンの優先順位の情報を得ることが出来るようになっている。これはapp1〜Nまでの他のアプリケーションについても同じことがいえる。
ここでいう優先順位とは、例えば或るシーンの表示出力から他のシーンの表示出力に移行する(これを「トランジション」ともいう)場合には、上記他のシーンとして複数の候補があるのが通常であるが、これら複数のシーンの候補において、例えばユーザの操作によってシーン切り換えの必要があるとされたときに、切り換えが行われる可能性の高さに従って付されているものである。
【0129】
本実施の形態では、このシーンの優先順位の情報に基づいてモジュール割付を規定するが、これについて、再度図16を参照して説明する。
ここでは、説明の便宜上、トランスポート部53においてシーンモジュールを保持することのできるメモリ領域はMem−2のみとされて、他のメモリ領域は、それ以外の種類のモジュールを格納するために占有されているものとする。また、ここでは、app0のアプリケーションによりシーン出力する場合に関して説明する。
【0130】
ここで、トランスポート部53においては、既に上記したapp0/startupと、app0/scenedir0/scsne0のオブジェクトが属するモジュールを受信しており、例えばCPU80の制御処理部81では、app0のアプリケーションにおけるシーンの優先順位情報が得られているものとする。
そして、ここでは優先順位情報により、app0のディレクトリ構造化にある複数シーンについて、シーンA→シーンB→シーンC→シーンD・・のようにして優先順位が与えられているものとし、これらのシーンをDSM−CCバッファ91に出来るだけ取り込むことが必要であるとする。
【0131】
このような場合、制御処理部81では、先ず、優先順位が最も高いシーンAのモジュールがトランスポート部53のメモリ領域Mem−2に格納されるように制御を実行する。この制御に基づき、デマルチプレクサドライバ82は、シーンAのモジュールに適合するフィルタ条件をデマルチプレクサ70に対して設定する。これにより、図16(a)に示すようにして、シーンAのモジュールがメモリ領域Mem−2に格納され、DSM−CCバッファ91に転送する。
【0132】
続いては、制御処理部81は、シーンAに続く優先順位のシーンBを獲得するための処理として、シーンBのモジュールに適合するフィルタ条件をデマルチプレクサ70に対して設定するようにデマルチプレクサドライバ82に指示する。これにより、図16(b)に示すようにして、シーンBのモジュールがメモリ領域Mem−2に得られ、これをDSM−CCバッファ91に転送することになる。なお、図16(b)には、図16(a)に示した回路ブロックのうち、メモリ領域Mem−2とDSM−CCバッファ91のみを抜き出して示している。次に示す図16(c)も同様である。
【0133】
更に次は、シーンBに続く優先順位のシーンCを得るために、シーンCのモジュールに適合するフィルタ条件をデマルチプレクサ70に対して設定し、図16(c)に示すようにして、シーンCを得てDSM−CCバッファ91に転送する。
【0134】
以降、同様にして優先順位に従ったシーンのフィルタ条件をデマルチプレクサ70に設定して、そのシーンモジュールをメモリ領域Mem−2にて得て、これをDSM−CCバッファ91に転送していくようにされる。
【0135】
このような動作が行われる結果、DSM−CCバッファ91には、シーン出力のために必要、或いはシーン切り換え時において、次に必要となる可能性の高いシーンモジュールのデータがその優先順位に従って格納されることになる。
MHEGデコーダブロック84は、このようにしてDSM−CCバッファ91にて得られたシーンモジュールのデータにアクセスしてGUI画面などのシーン出力を行うが、例えばデータ放送中においてユーザの操作により所望のシーンの呼び出しの要求が有った場合、呼び出し要求のあったシーンのデータがDSM−CCバッファ91に既に保持されている可能性は非常に高く、ほぼ確実に呼び出し要求のあったシーンデータにアクセスして、これを即座に出力させることが可能になる。
【0136】
ところで、DSM−CCバッファ91の容量は当然のこととして有限であり、実際にはさほど多くの容量は割り当てられない。このため、例えばMHEGデコーダブロック84により使用することが想定される全てのシーンモジュールを格納することが出来ない場合がある。このために、例えば次のような不都合が生じることが想定される。
【0137】
ここで、例えば図17に示すようにして、あるアプリケーションのもとでシーンA,シーンB,シーンC,シーンD,シーンEの5つのシーンが用意されているとして、この各シーン間のトランジションの形態が図のように設定されている(このようなトランジジョンの規定はMHEGにより記述されている)ものとする。例えばシーンAであれば、シーンB,C,Eにトランジションが可能とされ、シーンBであればシーンA,Cにトランジション可能とされている。
【0138】
そして、DSM−CCバッファ91の容量として、最大で4つのシーンモジュールを格納することが限度であると仮定する。この条件の下で上記図17に示すシーンA〜Eの5つのモジュールが用意されたアプリケーションをMHEGデコーダブロック84が使用するとした場合、上記シーンA〜Eの5つのモジュールのうち、1つのシーンモジュールはDSM−CCバッファ91に格納できないことになる。
【0139】
上記した条件の下、例えば或る段階でシーンAを表示出力しており、このときDSM−CCバッファ91に取り込まれているシーンモジュールはシーンA,B,C,Dの4つであるとする。そして、この状態から、例えばユーザの操作によりシーンEの呼び出し要求が有ったとすると、これに応答してシーンAからシーンEにトランジションすることになる。
ところが、このときDSM−CCバッファ91にはシーンEのモジュールは無いことから、シーンEの呼び出し要求に応えるためには、シーンEのモジュールをカルーセルから新規に取り込む必要がある。この間、ユーザにとってはシーンAからシーンEの表示に移行するまでの待ち時間が生じることになる。
【0140】
そこで、このような不都合が出来るだけ解消されるようにするため、本実施の形態では、更に次のようなモジュール割付も行うようにされる。
【0141】
実際のMHEG方式によるデータサービスでは、或るアプリケーションにおける複数シーン間の優先順位は、現在表示出力中のシーンに依存して変更される場合がある。このような出力中のシーンに応じて変更される優先順位も、前述した優先順位情報に基づいて得ることが出来る。
そこで、本実施の形態では、MHEGデコーダブロック84のプログラムとして、現在あるシーンを出力しているときに、その出力中のシーンを基準として他のシーンの優先順位を管理する、ネクストシーンマネージャ(Next Scene Manager)を起動させることとする。
【0142】
ここで、ネクストシーンマネージャの管理例として、図17に示したシーンのうちで現在シーンAを出力中の場合に、ネクストシーンマネージャにより管理されている優先順位が図18に示したものであったとする。つまり、優先順位として(1)シーンA→(2)シーンC→(3)シーンE→(4)シーンB→(5)シーンDの順位で管理されているものとする。このような優先順位は、実際には、図に示すようなプライオリティ値によって決定される。このプライオリティ値が大きいほど優先順位は高いことになり、ここでは、シーンAに対する他のシーンのプライオリティ値として、シーンCが‘10’、シーンEが‘9’、シーンBが‘7’、シーンDが‘1’とされている。
そして、このときDSM−CCバッファ91に格納されているシーンモジュールは、図20(a)に示すように、シーンA,E,C,Bであるとする。
【0143】
この状態の下で、例えばシーンAからシーンCにトランジジョンするための要求が行われたとすると、MHEGデコーダブロック84では、図20(a)に示した格納状態にあるDSM−CCバッファ91からシーンCのデータにアクセスして、これを出力するための処理を実行する。
【0144】
また、MHEGデコーダブロック84では、シーンCにトランジションしたことに対応して、ネクストシーンマネージャによりシーンの優先順位を、例えば図19に示すように更新して管理する。
この図では、現在出力中のシーンCを筆頭に、(1)シーンC→(2)シーンB→(3)シーンA→(4)シーンD→(5)シーンEの順位であるとして管理している。また、この場合のシーンCに対する他のシーンのプライオリティ値は、それぞれシーンBが‘7’、シーンAが‘6’、シーンDが‘4’、シーンEが‘2’とされており、上記優先順位はこのプライオリティ値に従って決定されたものである。このように、現在出力中のシーンに応じて、シーン間の優先順位は変更される。
【0145】
そして、本実施の形態では、上記図19に示すようにして更新されたシーン間の優先順位に基づいて、次のようにしてDSM−CCバッファ91に格納されるシーンモジュールの内容を更新する。
例えば、CPU80は、上記図19に示す、現在ネクストシーンマネージャにより管理されているシーン間の優先順位と、図20(a)のDSM−CCバッファ91に格納されているシーンモジュールとの比較を行う。
すると、DSM−CCバッファ91には、図19に示す優先順位として1位のシーンC、2位のシーンB、3位のシーンA、及び5位(最下位)のシーンEが格納されており、4位のシーンDが格納されていないことが分かる。
【0146】
そこで、CPU80においては、DSM−CCバッファ91に格納されるシーンモジュールが、現在管理されている優先順位における上位4つのシーンとなるように制御を実行する。つまり、この場合であれば、図20(b)に示すようにして、シーンEの代わりにシーンDのモジュールがDSM−CCバッファ91に格納されるようにして、結果的に上位4つのシーンモジュールが格納されるようにするものである。
【0147】
このためには、先ず、例えばデマルチプレクサドライバ82からデマルチプレクサ70に対して、シーンDのモジュールを得るためのフィルタ条件を出力させるように、CPU80における制御処理部80が指示をするようにされる。これにより、キュー71においてシーンデータのモジュールのために割り当てられたメモリ領域にシーンDのモジュールが格納される。そして、このキュー71のメモリ領域に得られたシーンDのモジュールが、シーンEのモジュールと入れ替わるようにして、DSM−CCバッファ91に対する書き込み制御を実行するものである。この書き込み制御も、例えば制御処理部80が実行するようにされればよい。
なお、シーン切り換えに応じて変更されたシーンの優先順位と、それまでのDSM−CCバッファ91に格納されているシーンモジュールデータとの比較で、2以上のシーンモジュールを入れ替える必要が有れば、上記した制御動作に準じてこれらのシーンモジュールについての取り込みを行うようにされる。
【0148】
例えば、或るシーンを出力させている状態の下で、ユーザがシーンの切り換え操作を行う場合、やはり実際には、その時点でネクストシーンマネージャにより管理されている優先順位に従って、切り換えのシーンが選択される可能性が高い。
このため、上記のようにして、現在出力中のシーンに応じて決定されるシーンの優先順位の上位のシーンから優先的にDSM−CCバッファ91に取り込むように、トランスポート部53におけるモジュール割付を規定すれば、例えば、先に述べたように、シーンのトランジジョンの要求があったときに、このシーンのモジュールがDSM−CCバッファ91に格納されていないといった状況が生じる可能性は極力回避される。従って、ほとんどの場合、シーンの切り換え操作に応じて即座にシーンの切り換えが行われることになるものである。
【0149】
なお、シーン切り換えに応じて変更されたシーンの優先順位に応じて、例えば上記図20(a)から図20(b)に示したようにして、DSM−CCバッファ91の格納状態を遷移させるまでには、実際には、或る程度の時間がかかるのであるが、例えば、シーンCの出力が開始されて後において最初のシーン切り換え操作が行われるまでには、通常、或る程度の期間が存在する。つまり、シーンCが出力開始されてしばらくはユーザは、シーンCの画像を見ているのが普通である。そして、たいていはこの間にDSM−CCバッファ91におけるシーンデータの入れ替えはほぼ終了しているため、実用上は問題にはならないものである。
【0150】
続いて、上記図18〜図20により説明したモジュール割付を実現するための処理動作について、図21のフローチャートを参照して説明する。この図に示す処理は、CPU80が実行するものとされる。つまり、制御処理部81の全体制御に基づいて、デマルチプレクサドライバ82、DSM−CCデコーダブロック83、及びMHEGデコーダブロック84が適宜所要の制御処理を実行することにより実現されるものである。
また、この図においては、例えばユーザによるシーン切り換え要求のための操作等が行われたことでシーン切り換えが必要とされた場合における、シーンモジュール割付に関する対応処理を示している。
【0151】
この図に示すルーチンにおいては、先ずステップS101において、シーン切り換え前のネクストシーンマネージャのシーン優先順位に従って挙げられたシーン候補と、シーン切り換え後のネクストシーンマネージャのシーン優先順位に従って挙げられたシーン候補とを比較して、これらのシーン候補間で一致しないものをリストアップする。また、上記シーン候補間で共通に一致したシーンについては、シーン切り換えに応じてシーンネクストマネージャが扱うべき「シーンリスト」に対して登録が行われる。
この処理は、例えばMHEGデコーダブロック84において、ネクストシーンマネージャを起動させることにより実現される。
【0152】
続くステップS102においては、MHEGデコーダブロック84の処理として、上記ステップS101にてリストアップされた一致しないシーン候補のうちで、シーン切り換え前のシーン候補とされていたものについては削除し、シーン切り換え後に候補とされているシーンについてはシーンリストに追加するための処理が実行される。
この処理によって、シーン切り換えに応じて候補となる複数シーンが、シーンリストとして用意されることになる。
【0153】
続くステップS103においては、ネクストシーンマネージャの機能を用い、上記シーンリストとして登録されたシーンについて、シーン切り換えに応じて変更されたシーンの優先順位に従ってソートを実行するようにされる。
これにより、図18に示すネクストシーンマネージャの管理状態から、図19に示すネクストシーンマネージャの管理状態に移行することになる。
なお、上記ステップS101〜S103までに示す処理のうち、ステップS101,及びS102の処理については、先の図18及び図19に依る説明では特に言及していない。これは、図18、図19に示した場合においては、シーンAからシーンCへのシーン切り換えによっては、シーン候補の入れ替えが無いことによる。即ち、図18から図19の遷移に対応するシーン切り換えに際しては、ステップS101において一致しないシーンがリストアップされず、全てのシーンが一致したとして、シーンリストに登録されたことになる。
【0154】
ステップS103に続いては、ステップS104の処理が実行される。ここでは、上記ステップS103においてソートされたシーンリスト上において、優先順位的に最上位のシーンについての処理を開始する。つまり、このシーンを「現シーン」として扱って以降の処理を実行していくようにされる。
また、ステップS104においての「優先順位的に最上位のシーン」とは、現在出力中とされているシーン(図19であればシーンC)を除いて、最も優先順位の高いシーンが選択される。つまり、図19の場合で有ればシーンBが選択されることになる。但し、例えば図19に示す優先順位の管理状態が得られたとき、シーンCがDSM−CCバッファ91に格納されていない場合には、例外的にこのシーンCを現シーンとして扱うようにステップS104での処理が行われるものとする。
【0155】
続くステップS105においては、上記ステップS104にて選択された現シーンのデータにより形成されるモジュール(シーンモジュール)のデータサイズをチェックする。これは、例えば現シーンモジュールに対応する制御情報であるDII(図8参照)をカルーセルのデータから取り込み、例えばDSM−CCデコーダブロック83が、この取り込んだDIIにおけるモジュールのデータサイズを示す情報を参照することで識別が可能とされる。ここで得られた現シーンモジュールのデータサイズの情報は一時保持されて、後述するステップS107の判別処理に用いられる。
【0156】
ステップS106においては、現シーンモジュールがDSM−CCバッファ91に既に取り込まれている状態にあるか否かが判別され、ここで肯定結果が得られればステップS110に進んで、シーンリスト上で、これまでの現シーンに対して次の優先順位が与えられているシーンを現シーンとして選択して、この現シーンとしての処理を開始させるための処理を実行する。
これに対して、ステップS106において否定結果が得られた場合には、ステップS107の処理に移行する。
【0157】
ステップS107においては、現在のDSM−CCバッファ91の残り容量(データ取込可能容量)が、ステップS105にてチェックされた現シーンモジュールのサイズよりも大きいか否かを判別する。そして、肯定結果が得られた場合、つまり、現在のDSM−CCバッファ91の残り容量として、現シーンモジュールを取り込んで格納するだけの余裕があると判別された場合には、ステップS111に進んで現シーンモジュールのデータをカルーセルからキュー71に蓄積し、これをDSM−CCバッファ91に対して取り込んで格納するための処理が実行される。この処理を実現するためのCPU80の制御動作とこれに伴う各部の信号処理動作は、例えば図20の説明において述べたとおりである。
そして、上記ステップS111の処理を実行した後はステップS110の処理を経た上で、ステップS105の処理に戻るようにされる。
【0158】
また、ステップS107において否定結果が得られ、現在のDSM−CCバッファ91の残り容量が、ステップS105にてチェックされた現シーンモジュールのサイズよりも小さいと判別された場合には、ステップS108に進む。
ステップS108においては、現在のネクストシーンマネージャの優先順位管理と、現在DSM−CCバッファ91に格納されているシーンモジュールとを比較して、現在DSM−CCバッファ91に格納されているシーンモジュールにおいて、現在最も優先順位(プライオリティ)が低いものとして管理されているシーンモジュールを特定する。そして、次のステップS109において、この特定されたシーンモジュールのプライオリティが、現シーンよりも低いか否かを判別するようにされる。
【0159】
ステップS109において、ステップS108により特定されたシーンモジュールのプライオリティが現シーンよりも低いとされた場合には、ステップS112に進んで、この特定されたシーンモジュールをDSM−CCバッファから削除してステップS107に戻るようにされる。この処理により、現シーンモジュールが取り込み可能なDSM−CCバッファ91の残り容量が得られるまで、DSM−CCバッファ91から優先順位(プライオリティ)の最も低いシーンモジュール(但し現シーンよりもプライオリティが低いもののみが対象となる)が削除されていくことになる。
【0160】
そして、ステップS109において否定結果が得られた場合、つまり、ステップS108にて特定されたシーンモジュールのプライオリティが、現シーンよりも高いことが判別された場合であるが、この段階では、結果的に、DSM−CCバッファ91に格納されているシーンモジュールは、現在のネクストシーンマネージャにより管理されているシーンの優先順位に対応していることになる。つまり、先に説明した具体例に従えば、図19に示したネクストシーンマネージャの管理に対応して、図20(b)に示すシーンモジュールの格納状態が得られるものである。この場合には、図のようにして、これまでのモジュール割付のための処理が終了されることになる。
【0161】
なお、本発明としては、DSM−CC方式を採用した場合に限定されるものではなく、実施の形態において説明した送信フォーマットに準ずる伝送方式であれば本発明の適用が可能とされる。また、本発明が適用されるシステムとしてもデジタル衛星放送システムに限定されるものではなく、例えばケーブルテレビジョンなどの放送や、インターネット等において適用することも可能である。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、伝送方式として、1シーン分のシーンデータが原則1モジュールを形成するものとされたうえで、1以上のモジュールからなる伝送データをカルーセル方式により伝送する場合に対応する受信装置として、カルーセル(伝送情報)から抽出してキュー(メモリ手段)に取り込むべきシーンデータとしてのモジュールを、シーンの優先順位に従って決定するように規定される。
例えば、キューに対するモジュールの取込順を特に規定しない場合、表示出力に必要なシーンデータを得て、これをシーンデータ格納手段(DSM−CCバッファ)に取り込むまでには相応の時間を要することになる。また、これを解消しようとして、目的のシーンデータとしてのモジュールが出来るだけ迅速にシーンデータ格納手段にて得られるようにするためには、多くのキュー数が必要となってしまう。
これに対して、本発明では、上記構成によって優先順位に従ってシーンデータとしてのモジュールを取り込むようにされるため、制限されたキュー数の構成のもとであっても、表示出力に必要、又は必要とされる可能性の高いシーンデータが比較的迅速に得られることになる。つまり、本発明では、キュー数が少なくてもシーン出力、及びシーン切り換えに迅速に対応できることになる。また、逆に言えば、本発明を適用せずに迅速なシーン出力、シーン切り換えを実現しようとした場合と比較して、キュー数を削減することが可能であり、それだけIRD(受信装置)の回路規模の縮小及び低コスト化を図ることが可能となる。
【0163】
また、現在出力されているシーンに応じて変更される優先順位に応じて、受信データのカルーセルから取り込むべきシーンデータとしてのモジュールが決定されるため、常にシーン表示の切り換えに対応して、シーンデータ格納手段には優先順位的に上位のシーンデータから優先的に格納されている状態が得られることになる。
この場合、シーン表示の切り換え操作によって選択されるシーンのシーンデータがシーンデータ格納手段に格納されている可能性が非常に高く、これにより、例えばユーザによってシーン表示の切り換え操作が行われたとしても、ほとんどの場合において、そのシーンの切り換えが迅速に行われることになる。この構成は、シーンデータ格納手段(DSM−CCバッファ)の容量に制限があって、多数のシーンデータを格納することが出来ないような条件の下で特に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のデジタル衛星放送受信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態における受信設備の構築例を示すブロック図である。
【図3】IRDのためのリモートコントローラの外観を示す正面図である。
【図4】放送画面とGUI画面との切り換えを示す説明図である。
【図5】地上局の構成例を示すブロック図である。
【図6】地上局から送信されるデータを示すチャート図である。
【図7】送信データの時分割多重化構造を示す説明図である。
【図8】DSM−CCによる送信フォーマットを示す説明図である。
【図9】トランスポートストリームのデータ構造図である。
【図10】PSIのテーブル構造を示す説明図である。
【図11】IRDの構成を示す説明図である。
【図12】本実施の形態としてのデータサービスのディレクトリ構造に対するマッピング例を示す説明図である。
【図13】本実施の形態としてのデータサービスのディレクトリ構造に対する他のマッピング例を示す説明図である。
【図14】データサービスのディレクトリ構造の一例を示す説明図である。
【図15】データサービスのディレクトリ構造に対するマッピング例を示す説明図である。
【図16】本実施の形態のシーンデータのモジュールの取込動作を示す説明図である。
【図17】シーンのトランジション例を示す説明図である。
【図18】図17に示すシーンのトランジション例に従った、ネクストシーンマネージャにおいて管理されるシーン優先順位例を示す説明図である。
【図19】図17に示すシーンのトランジション例に従った、ネクストシーンマネージャにおいて管理されるシーン優先順位例を示す説明図である。
【図20】図18から図19の遷移として示すシーン優先順位の変更に応じたシーンデータのモジュールの取込動作を示す説明図である。
【図21】本実施の形態のシーン切り換えに応じたモジュール割付けを実現するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 地上局、2 衛星、3 受信設備、5 課金サーバ、6 テレビ番組素材サーバ、7 楽曲素材サーバ、8 音声付加情報サーバ、9 GUIデータサーバ、10 キー情報サーバ、11 パラボラアンテナ、13 ストレージデバイス、13A MDレコーダ/プレーヤ、14 モニタ装置、16 IEEE1394バス、21A テレビ番組表示エリア、21B リスト、21C テキスト表示エリア、21D ジャケット表示エリア、22 歌詞表示ボタン、23 プロフィール表示ボタン、24 情報表示ボタン、25 予約録音ボタン、26 予約済一覧表示ボタン、27 録音履歴ボタン、28 ダウンロードボタン、31 テレビ番組素材登録システム、32 楽曲素材登録システム、33 音声付加情報登録システム、34 GUI用素材登録システム、35 AVサーバ、36A MPEGオーディオエンコーダ、36B ATRACエンコーダ、37 音声付加情報データベース、38 GUI素材データベース、39 テレビ番組送出システム、40A MPEGオーディオサーバ、40B MPEGオーディオサーバ、41 音声付加情報送出システム、42 GUIオーサリングシステム、43A MPEGオーディオ送出システム、43B ATRACオーディオ送出システム、44 DSM−CCエンコーダ、45 マルチプレクサ、46 電波送出システム、51 チューナ/フロントエンド部、52 デスクランブラ、53 トランスポート部、54 MPEG2オーディオデコーダ、54A メモリ、55 MPEG2ビデオデコーダ、55A メモリ、56 D/Aコンバータ、57 スイッチ回路、58 表示処理部、59 光デジタル出力インターフェイス、60 IEEE1394インターフェイス、61 マンマシンインターフェイス、62 ICカードスロット、63 モデム、64 リモートコントローラ、65 ICカード、70 デマルチプレクサ、71 キュー、81 制御処理部、82 DeMUXドライバ、83 DSM−CCデコーダブロック、84 MHEGデコーダブロック、90 メインメモリ、91 DSM−CCバッファ、101 電源キー、102 数字キー、103 画面表示切換キー、104 インタラクティブ切換キー、105a 矢印キー、105 EPGキーパネル部、106 チャンネルキー、T1 入力端子、T2 アナログビデオ出力端子、T3 アナログオーディオ出力端子、T4 アナログオーディオ出力端子

Claims (2)

  1. オブジェクトカルーセル伝送方式によって繰り返し送信される、提示用コンテンツデータがブロックに分割されて伝送されるシーンデータとされるモジュールを含むDDBメッセージと、該カルーセルの識別子、カルーセル全体に関連する情報及びデータサービスのルートディレクトリの所在を知るための情報を有するDSIメッセージと、該カルーセルに含まれるモジュールごとに対応する情報を含むDIIメッセージを受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信されたDDBメッセージに含まれる前記モジュールを、前記カルーセルによって伝送されるシーン切り換えの必要があるとされたときに、切り換えが行われる可能性の高さに従って付されている優先度情報に基づいて蓄積する蓄積手段と、
    前記DIIメッセージに含まれる情報であって、前記蓄積手段によって蓄積されている前記モジュールの位置を示す前記DSIメッセージが有するルートディレクトリを参照して、前記DDBメッセージ内の前記モジュールのうち、前記優先度情報に基づいてスタートアップファイルを取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得されたスタートアップファイルを、前記蓄積手段によって蓄積されたDDBメッセージによって伝送される、前記提示用コンテンツデータについて表示制御を行うためのスクリプトに基づいて出力する出力制御手段と
    を備える受信装置。
  2. オブジェクトカルーセル伝送方式によって繰り返し送信される、提示用コンテンツデータがブロックに分割されて伝送されるシーンデータとされるモジュールを含むDDBメッセージと、該カルーセルの識別子、カルーセル全体に関連する情報データサービスのルートディレクトリの所在を知るための情報を有するDSIメッセージと、該カルーセルに含まれるモジュールごとに対応する情報を含むDIIメッセージを受信する受信手順と、
    前記受信手順によって受信されたDDBメッセージに含まれる前記モジュールを、前記カルーセルによって伝送されるシーン切り換えの必要があるとされたときに、切り換えが行われる可能性の高さに従って付されている優先度情報に基づいて蓄積する蓄積手順と、
    前記DIIメッセージに含まれる情報であって、前記蓄積手順によって蓄積されている前記モジュールの位置を示す前記DSIメッセージに含まれるルートディレクトリを参照して、前記DDBメッセージ内の前記モジュールのうち、前記優先度情報に基づいてスタートアップファイルを取得する取得手順と、
    前記取得手順によって取得されたスタートアップファイルを、前記蓄積手順によって蓄積されたDDBメッセージによって伝送される、前記提示用コンテンツデータについて表示制御を行うためのスクリプトに基づいて出力する出力制御手順と
    実行する受信方法。
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