JP4375996B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル制御の複写機やプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置においては、多くの機種で部品の共通化や操作性の統一を図る目的で、制御系を、ユーザーインターフェースやモード設定、コピーやプリンタといったアプリケーションの制御を司り機種間の共通性が高いコントローラ制御系と、画像形成動作を行うプリンタエンジンのセンサの検出やモータなどの駆動を行うエンジン制御系に分離するようになってきている。このような画像形成装置の制御系を図12に示す。
【0003】
図12に示すように、コントローラ制御系200は、主に各種の処理動作を行うCPU201、制御用プログラムを固定的に記憶したROM202、各種情報を一時的に記憶するRAM203、LANやシリアル通信などのインターフェースを提供するI/Oインターフェース204、エンジン制御系210との通信を行う外部インターフェース205などから構成され、それらはローカル通信バス206で結ばれている。また、I/Oインターフェース204には操作パネル(図示せず)が接続されている。コントローラ制御系200では、操作パネルなどからの画像形成動作の指定を受け付け、画像形成動作を設定する。
【0004】
エンジン制御系210は、主に各種の処理動作を行うCPU211、制御用プログラムを固定的に記憶したROM212、各種情報を一時的に記憶するRAM213、コントローラ制御系200との通信を行う外部インターフェース214、プリンタエンジンの各種モータ、クラッチ、ソレノイド、熱源(いずれも図示せず)などへの出力と各種センサ(図示せず)からの入力の読み取りなどを行うI/Oインターフェース215などから構成されている。
【0005】
さらに、このような画像形成装置においては、従来、コントローラ制御系200とエンジン制御系210とにそれぞれ分割して記憶させていた各種の動作条件の設定情報やログ情報などを、コントローラ制御系200に大容量の不揮発性記憶装置207を設けその不揮発性記憶装置207にまとめて記憶させるようになってきている。これにより、記憶装置を一つにまとめるコストメリットの他に、記憶情報の一元化によって、例えば基板交換時の設定情報の不整合の防止や、外部記憶装置やネットワークへの設定情報の書き出しなどといった設定情報の管理が容易になるといったメリットを得ることができる。
【0006】
この構成においては、エンジン制御系210は自らが必要とする動作条件の設定情報を電源投入時にコントローラ制御系200より取得し、RAM213に保存する。また、エンジン制御系210において設定情報に変更があった場合はRAM213に保存した設定情報を変更するとともに、コントローラ制御系200にその変更を通知する。一方、通知を受けたコントローラ制御系200は不揮発性記憶装置207の設定情報を変更する。
【0007】
画像形成装置では、プリンタエンジンに設けられた定着装置における、発煙、火災を引き起こす可能性がある異常発生状態や、特許文献1に示すように定着ジャム発生状態を不揮発性記憶装置に記憶し、それらが発生している場合は定着装置の準備動作を開始させない安全対策が一般的に行われている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−171794号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コントローラ制御系200はエンジン制御系210と比較し、操作パネルの画面表示や各アプリケーションの制御などを司るためデータ量が多く、またOSの立ち上げに時間がかかってしまうため電源投入時の初期化動作に約8〜10秒程度の時間がかかる。そのため、エンジン制御系210は自らの初期化動作は終了しても、コントローラ制御系200の初期化動作が終了するまではコントローラ制御系200から設定情報を取得できず、特に、定着装置に異常が有るか否かが分からず、プリンタエンジンの準備動作を開始させることができない。これにより、画像形成装置が動作開始可能になるのが遅くなってしまうという問題がある。
【0010】
本発明は、上記のようにコントローラ制御系がエンジン制御系よりも立ち上がるのが遅い画像形成装置において、プリンタエンジンの準備動作をより早く開始できる構成を提供することを目的とする。
【0011】
本発明は、上記のようにコントローラ制御系がエンジン制御系よりも立ち上がるのが遅い画像形成装置において、プリンタエンジン、特に定着装置の準備動作をより早く開始できる構成を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、画像形成動作の指定を受け付け画像形成動作を設定するコントローラ制御系と、電子写真方式により画像形成を行うプリンタエンジンを設定された画像形成動作に基づいて制御するエンジン制御系とを備えるとともに、定着熱源の熱によってトナー像を用紙上に定着させる定着装置を前記プリンタエンジンに有し、各部の動作条件に関する全ての設定情報を前記コントローラ制御系に設けられた第一の不揮発性記憶装置に記憶し、電源投入時の前記コントローラ制御系の立ち上がりが前記エンジン制御系の立ち上がりよりも遅く、且つ、電源投入後における前記定着熱源の予熱動作を開始するために必要な最小限の前記設定情報として、少なくとも、前記定着熱源についての異常状態であるか否かに関する異常情報を記憶する第二の不揮発性記憶装置を前記エンジン制御系に有する画像形成装置において、前記定着熱源の異常の有無を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段による前記定着熱源の異常の有無の検出に基づいて、前記第二の不揮発性記憶装置に前記異常情報を記憶させる異常情報記憶手段と、前記エンジン制御系において、電源投入時に前記第二の不揮発性記憶装置に記憶されている前記異常情報が定着熱源は異常状態でないという内容であれば前記予熱動作を開始し、当該異常情報が定着熱源は異常状態であるという内容であれば前記予熱動作を開始せずにコントローラ制御系が立ち上がるまで待機する第一の動作手段と、を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
したがって、コントローラ制御系が立ち上がるのを待つことなくエンジン制御系がプリンタエンジンの予熱動作を開始させることが可能となる。
また、コントローラ制御系が立ち上がるのを待つことなくエンジン制御部が定着熱源の予熱動作を開始させることが可能となる。
更には、定着熱源に異常が存在しながら定着装置を動作させてしまう危険性を回避しつつ、コントローラ制御系が立ち上がるのを待つことなく定着熱源の予熱動作を開始させることが可能となる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記第二の不揮発性記憶装置に記憶される前記設定情報には、少なくとも前記定着装置が用紙詰まり状態であるか否かに関する用紙詰まり情報が含まれ、前記定着装置の用紙詰まりの有無を検出する詰まり検出手段と、前記詰まり検出手段の用紙詰まりの有無の検出に基づいて前記第二の不揮発性記憶装置に前記用紙詰まり情報を記憶させる詰まり情報記憶手段と、前記エンジン制御系において、電源投入時に前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記用紙詰まり情報が前記定着装置は用紙詰まり状態であるという内容の場合、前記予熱動作を開始せずに前記コントローラ制御系が立ち上がるまで待機する第二の動作手段と、を備える。
【0019】
したがって、定着装置に用紙詰まりが存在した状態で定着装置を動作させてしまう危険性を回避しつつ、コントローラ制御系が立ち上がるのを待つことなく定着熱源の予熱動作を開始させることが可能となる。
【0020】
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶する前記設定情報には、少なくとも前記定着熱源の複数の制御目標温度が含まれ、前記第二の不揮発性記憶装置が記憶する前記設定情報には、前記第一の不揮発性記憶装置に記憶されている複数の前記制御目標温度のうちの一つが暫定目標温度として含まれ、前記エンジン制御系において、前記コントローラ制御系が立ち上がり前記コントローラ制御系から正規の前記制御目標温度が送られてくるまでの間、前記第二の不揮発性記憶装置が記憶している前記暫定目標温度を暫定の制御目標温度として前記定着熱源を制御する定着熱源制御手段を備える。
【0021】
したがって、エンジン制御系に持たせる不揮発性記憶装置を最小限の容量としながら定着熱源の温度が暫定目標温度を超えることのないように予熱動作を行うことが可能となる。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項記載の画像形成装置において、前記暫定目標温度は、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶している前記制御目標温度のうちの最も低い温度の前記制御目標温度である。
【0023】
したがって、予熱動作中に定着熱源の温度が、正規の制御目標温度を超えることが無い。
【0024】
請求項記載の発明は、請求項記載の画像形成装置において、前記暫定目標温度は、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶している前記制御目標温度のうちの最も使用される前記制御目標温度である。
【0025】
したがって、暫定目標温度が正規の前記制御目標温度と一致する可能性が高くなる。
【0026】
請求項記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一記載の画像形成装置において、画像を読み取って画像データを出力する画像読取装置を有し、この画像読取装置が読み取った画像データに基づく画像を用紙に形成することを特徴とする。
【0027】
したがって、請求項1乃至5のいずれか一記載の発明と同様の作用を奏する複写機が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。本実施の形態の画像形成装置は、デジタル複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等に適用し得るが、その一例として、電子写真方式を利用したデジタル複写機1への適用例を示す。図1はデジタル複写機1の概略構成を示す縦断正面図であり、装置本体2内にはプリンタエンジン3を有する他、用紙をこのプリンタエンジン3による印刷に供する給紙トレイ4、印刷済みの用紙が排紙される排紙トレイ5が設けられている。さらに、装置本体2の上部にはコピーすべき原稿の画像を読み取る画像読取装置(スキャナ装置)6や、オペレータが各種操作を行うためのキー部やLCD等による表示部を有する操作パネル7が設けられている。
【0029】
次に、プリンタエンジン3を説明する。プリンタエンジン3は電子写真方式によるものであり、所定の速度で回転駆動されるドラム状の感光体11を中心に構成されている。感光体11の周囲には帯電チャージャ12、光書き込みユニット13、現像ユニット14、転写チャージャ15、分離チャージャ16などが配置されている。感光体11は帯電チャージャ12により一様に帯電され、光書き込みユニット13によって静電潜像を書き込まれ、現像ユニット14によってトナー像を現像される。搬送部17により給紙トレイ4から送り出された用紙は、搬送部17の給紙ローラ17aにより搬送路18に沿って搬送され搬送部17のレジストローラ17bを経由して転写チャージャ15により感光体11上のトナー像を転写され、分離チャージャ16により感光体11より分離され、定着装置19によって加熱、加圧されトナーを溶融、定着され、搬送部17の排紙ローラ17cを経て排紙トレイ5に排紙される。このようなプリンタエンジン3各部には、周知の技術であるので、詳しい説明は省略するが、部材を回転駆動するモータ21(図3参照)やクラッチ22(図3参照)さらにソレノイド23(図3参照)などが設けられている。また、搬送路18上には給紙センサ24、レジストセンサ25、排紙センサ26の各センサが設けられており、用紙の進行状況が分かるようになっている。
【0030】
定着装置19を図2に基づいて説明する。図2に示すように、定着装置19は、定着ローラ31と、この定着ローラ31に圧接する加圧ローラ32とを有している。加圧ローラ32は、加圧機構33により定着ローラ31に向けて押されている。
【0031】
定着ローラ31は、表面がPFA,PTFE等の耐熱離型層でコーティングされており、その内部には加熱用の定着熱源34が設けられている。この定着熱源34には、ハロゲンヒータや赤外線ヒータ(ニクロム線)などが用いられる。また、定着ローラ31及び加圧ローラ32の表面部にはそれぞれ温度センサ35,36が設けられており、これら温度センサ35,36からの温度検出信号に基づいて定着ローラ31及び加圧ローラ32の温度がある一定値となるように定着熱源34が制御されると共に、用紙への供給熱量を制御するための定着ローラ31と加圧ローラ32とのニップ幅を変更するように加圧機構33が制御される。
【0032】
そして、定着装置19では、定着ローラ31がモータ21(図3参照)を駆動源とした駆動機構(図示せず)によって回転駆動され、加圧ローラ32と連動して用紙を搬送しながら、用紙に熱及び圧力を加えて定着処理を行う。
【0033】
定着装置19内の搬送路18には、用紙の有無を検出する定着用紙センサ37が設けられている。
【0034】
定着装置19には、定着ローラ31、加圧ローラ32を内部に収納する定着カバー38が設けられている。定着カバー38における定着ローラ31側には、開閉カバー39が開閉自在に設けられており、この開閉カバー39を開けることにより定着ローラ31及び搬送路18が露出する。
【0035】
このような定着装置19は、装置本体2に対して引き出し及び収納自在に設けられている。そして、この定着装置19内を搬送される用紙が定着装置19内で搬送不良を起こして滞った場合(ジャム状態)には、定着装置19を装置本体2の外部に引き出し、定着装置19の開閉カバー39を開けて定着装置19内部が外部から見える状態とした上で、用紙の取り除きを行う。なお、この定着装置19には、定着カバー38の開閉状態を検出する開閉センサ40が取り付けられており、定着カバー38の開閉状態を常時監視している。
【0036】
図3は、デジタル複写機1が備える制御系50を概略的に示すブロック図である。図3に示すように、デジタル複写機1が備える制御系50は、画像形成動作の指定を受け付け画像形成動作を設定するコントローラ制御系100と、プリンタエンジン3の駆動制御を行うエンジン制御系110とに分けられている。コントローラ制御系100は、具体的には、にユーザーインターフェースやモード設定、コピーやプリンタといったアプリケーションの制御などを司る。
【0037】
コントローラ制御系100は、主に各種の処理動作を行うCPU101、制御用プログラムを固定的に記憶したROM102、各種情報を一時的に記憶するRAM103、デジタル複写機1の動作条件の全ての設定情報を記憶する第一の不揮発性記憶装置104、LANやシリアル通信などのインターフェースを提供するI/Oインターフェース105、エンジン制御系110との通信を行う外部インターフェース106などから構成されており、それらはローカル通信バス107で結ばれている。I/Oインターフェース105には、操作パネル7が接続されている。このコントローラ制御系100は、I/Oインターフェース105を介しての操作パネル7や外部機器からの画像形成動作の指定を受け付け、画像形成動作を設定し、設定した画像形成動作をエンジン制御系に伝達する。
【0038】
第一の不揮発性記憶装置104には、動作条件の設定情報を記憶するコントローラ側設定情報エリア104aが設けられている。このコントローラ側設定情報エリア104aに記憶される設定情報の一つの具体例としては、異常情報である定着装置19の定着熱源34の温度に関する異常(以降、定着異常という)発生の有無情報である。定着異常発生の有無情報は、定着異常発生フラグで表され、後述する処理において、定着異常発生時には、コントローラ側設定情報エリア104aに定着異常発生フラグが立てられ、定着異常が解除された場合にはコントローラ側設定情報エリア104aの定着異常発生フラグが落とされる。
【0039】
さらに、このコントローラ側設定情報エリア104aには、図4に示すような、定着熱源34の制御目標温度が記憶された制御目標温度テーブルT1が記憶されている。制御目標温度テーブルT1には、詳しくは、用紙の種類(厚さや材質)毎に複数の制御目標温度(初期設定温度、最低温度、最高温度)が設定されている。そして、選択されている用紙やモードに応じて制御目標温度が選択される。これが正規の制御目標温度となる。また、制御目標温度の選択は、操作パネル7による設定操作により設定しても良い。
【0040】
エンジン制御系110は、主に各種の処理動作を行うCPU111、制御用プログラムを固定的に記憶したROM112、各種情報を一時的に記憶するRAM113、コントローラ制御系100との通信を行う外部インターフェース114、プリンタエンジン3の各部が接続され各種モータ21やクラッチ22、ソレノイド23、定着熱源34などへの出力と各種センサ24,25,26,35,36,37,40からの入力の読み取りなどを行うI/Oインターフェース115、第二の不揮発性記憶装置116などから構成されており、それらはローカル通信バス117で結ばれているなどから構成されている。第二の不揮発性記憶装置116は、電源投入後のプリンタエンジン3の準備動作を開始するために必要な動作条件に関する最小限の設定情報を記憶するものである。
【0041】
第二の不揮発性記憶装置116は10万回程度の書き換えが可能なNVRAMによって構成されるのが望ましいが、書き込むべきデータと現在記憶しているデータとを比較し不要な書き換えを行わないようにすることで書き換え回数に制約のある不揮発性記憶装置も使用可能である。
【0042】
第二の不揮発性記憶装置116には、電源投入後のプリンタエンジン3の準備動作を開始するために必要な動作条件に関する最小限の設定情報を記憶するエンジン側設定情報エリア116aが設けられている。エンジン側設定情報エリア116aには、具体的には、必要最小限の設定情報として定着装置19の定着異常発生の有無情報、及び、定着熱源34の暫定制御目標温度が記憶される。定着異常発生の有無情報は、定着異常発生フラグで表され、後述する処理において、定着異常発生時には、エンジン側設定情報エリア116aに定着異常発生フラグが立てられ、定着異常が解除された場合にはエンジン側設定情報エリア116aの定着異常発生フラグが落とされる。定着熱源34の暫定制御目標温度は、コントローラ制御系100の第一の不揮発性記憶装置104に記憶されている制御目標温度テーブルT1に記憶されている制御目標温度のうちで最も低い温度の制御目標温度が設定されている。具体的には、本実施の形態では薄紙の最低温度である145℃に設定されている。
【0043】
この第二の不揮発性記憶装置116は、電源投入後のプリンタエンジン3の準備動作を開始するために必要な動作条件に関する最小限の設定情報だけを記憶するので、コントローラ制御系100の第一の不揮発性記憶装置104に比べて記憶容量が少なく設定されている。
【0044】
次に、制御系50が制御プログラムに基づいて実行する各種の処理を説明する。まず、定着異常対応処理を図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0045】
図5に示すように、エンジン制御系110のCPU111は、定着熱源34の動作中の温度センサ35,36からの入力に基づいて、定着装置19が限界以上の温度になった(高温異常)、一定時間経過しても温度が上昇しない(低温異常)、温度が激しく変動するといった定着異常の有無を検出する(ステップS1、異常検出手段)。定着異常があると判断した場合には(ステップS2のY)、定着熱源34の動作を停止させ(ステップS3)、第二の不揮発性記憶装置116に定着異常発生を記憶させる(ステップS4、異常情報記憶手段)。具体的には、エンジン側設定情報エリア116aに定着異常発生フラグを立てる。そして、コントローラ制御系100に定着異常の発生を通知する(ステップS5)。
【0046】
一方、コントローラ制御系100のCPU101はエンジン制御系110から定着異常の発生の通知を受けた場合には(ステップS11のY)、操作パネル7の表示部に定着異常である旨を表示すると共に、第一の不揮発性記憶装置104に定着異常発生を書き込む(ステップS12)。具体的には、コントローラ側設定情報エリア104aに定着異常発生フラグを立てる。このような処理により、定着装置19に定着異常が発生した場合には、各第一及び第二の不揮発性記憶装置104,116に定着異常発生フラグが立てられることとなる。
【0047】
このような状態から、オペレータが操作パネル7で所定の操作(定着異常解除操作)を行うと、図6のフローチャートに示すように、エンジン制御系110のCPU111は定着異常状態が解除されたものと判断し(ステップS21のY)、第二の不揮発性記憶装置116に定着異常解除を書き込む(ステップS22、異常情報記憶手段)。具体的には、エンジン側設定情報エリア116aの定着異常発生フラグを落とす。そして、コントローラ制御系100にも定着異常の解除を通知する(ステップS23)。一方、コントローラ制御系100は、エンジン制御系110から定着異常の解除の通知を受け取った場合には(ステップS31のY)、第一の不揮発性記憶装置104に定着異常解除を書き込む(ステップS32)。具体的には、コントローラ側設定情報エリア104aの定着異常発生フラグを落とす。このような処理により、定着装置19の定着異常解除操作がされた場合には、第一及び第二の不揮発性記憶装置104,116の定着異常発生フラグが落とされる。
【0048】
次に、電源が投入された際の制御系50が実行する準備動作処理を図7に基づいて説明する。電源が投入されると、エンジン制御系110のCPU111は、初期化動作を行い(ステップS41)、その後、第二の不揮発性記憶装置116にアクセスしエンジン側設定情報エリア116aの情報を読み込んで定着異常発生フラグが立っているか否かを確認する(ステップS42)。
【0049】
エンジン側設定情報エリア116aに定着異常発生フラグが立っていなければ(ステップS43のN)、定着熱源34の予熱動作を開始する(ステップS44、定着熱源制御手段)。このときの定着熱源34の制御目標温度は、エンジン側設定情報エリア116aに記憶されている暫定制御目標温度である。そして、コントローラ制御系100の初期化処理の終了まで待機する(ステップS45)。詳しくは、初期化が終了したコントローラ制御系100から第一の不揮発性記憶装置104に記憶された設定情報が送られてくるまで待機する(ステップS46のN)。
【0050】
一方、ステップS43において、第二の不揮発性記憶装置116のエンジン側設定情報エリア116aに定着異常発生フラグが立っている場合には(ステップS43のY)、定着熱源34の予熱動作を行わずに、コントローラ制御系100の初期化処理の終了まで待機する(ステップS45)。ここで、ステップS42〜ステップS46により、第一の動作手段の機能が実行される。
【0051】
一方、コントローラ制御系100も電源の投入と同時に初期化動作を開始する(ステップS61)が、OSの立ち上げに時間を要するため初期化の終了には約8〜10秒を要する。初期化終了後、コントローラ制御系100は、エンジン制御系110と通信を開始し、第一の不揮発性記憶装置104に記憶されている設定情報をエンジン制御系110に送信する(ステップS62)。
【0052】
エンジン制御系110においては、コントローラ制御系100からの設定情報を受信したならば(ステップS46のY)、設定情報内の定着異常発生フラグを確認する(ステップS47)。このとき予熱動作をすでに開始している場合で(ステップS48のY)、受信した設定情報内に定着異常発生フラグが立っていなければ(コントローラ制御側が定着異常発生なしと設定している場合:ステップS49のN)、予熱動作を継続する(ステップS50)。このとき、定着熱源34の制御目標温度は、コントローラ制御系100から受信した設定情報に含まれている正規の制御目標温度に変更する。
【0053】
一方、受信した設定情報に定着異常発生フラグが立っていれば(コントローラ制御側が定着異常発生有りと設定している場合:ステップS49のY)、予熱動作を停止して(ステップS51)、エンジン側設定情報エリア116aに定着異常発生フラグを立てることにより第二の不揮発性記憶装置116に定着異常発生を書き込む(ステップS52)。
【0054】
一方、ステップS48において、予熱動作を開始していない場合で(ステップS48のN)、コントローラ制御系100から受信した設定情報において定着異常発生フラグが立っていなければ(コントローラ制御側が定着異常発生なしと設定している場合:ステップS53のN)、定着熱源34の予熱動作を開始する(ステップS54)。このとき、定着熱源34の制御目標温度は、コントローラ制御系100から受信した設定情報に含まれている正規の制御目標温度である。そして、エンジン側設定情報エリア116aの定着異常発生フラグを落とすことにより第二の不揮発性記憶装置116に定着異常発生の解除を書き込む(ステップS55)。
【0055】
ステップS53において、コントローラ制御系100から受信した設定情報において定着異常発生フラグが立っていると判断した場合には(ステップS53のY)、定着熱源34の予熱動作を開始せずそのまま待機する(ステップS56)。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態においては、電源投入後のプリンタエンジン3の準備動作である定着装置19の予熱動作を開始するために必要な最小限の設定情報を記憶する第二の不揮発性記憶装置116をエンジン制御系110に設けたことにより、コントローラ制御系100が立ち上がるのを待つことなくエンジン制御系110がプリンタエンジン3の定着装置19の予熱動作を開始させることができ、これにより、従来よりも早くプリンタエンジン3の定着装置19の準備動作(予熱動作)を開始することができる。
【0057】
また、電源投入時に第二の不揮発性記憶装置116に記憶されている異常情報が定着熱源34は異常状態でないという内容(定着異常発生フラグが立っていない状態)であれば予熱動作を開始し、当該異常情報が定着熱源34は異常状態であるという内容(定着異常発生フラグが立っている状態)であれば予熱動作を開始せずにコントローラ制御系100が立ち上がるまで待機するので、定着熱源34に異常が存在しながら定着装置19を動作させてしまう危険性を回避しつつ、定着熱源34の予熱動作を従来よりも早く開始させることができる。
【0058】
また、第二の不揮発性記憶装置116が記憶する設定情報には、第一の不揮発性記憶装置104の制御目標温度テーブルT1に記憶されている複数の制御目標温度のうちの一つが暫定制御目標温度として含まれ、コントローラ制御系100が立ち上がりコントローラ制御系100から正規の制御目標温度が送られてくるまでの間、第二の不揮発性記憶装置116が記憶している暫定制御目標温度を暫定の制御目標温度として定着熱源34を制御するので、エンジン制御系110に設けた第二の不揮発性記憶装置116を最小限の容量としながら定着熱源34の温度が暫定制御目標温度を超えることのないように予熱動作を行うことができる。
【0059】
また、暫定制御目標温度は、コントローラ制御系100の第一の不揮発性記憶装置104の制御目標温度テーブルT1に記憶されている制御目標温度のうちの最も低い温度の制御目標温度であることにより、予熱動作中に定着熱源34の温度が正規の制御目標温度を超えることが無いので、経済的である。
【0060】
次に、本実施の形態の変形例を説明する。本変形例では、コントローラ制御系100の第一の不揮発性記憶装置104のコントローラ側設定情報エリア104aに、定着装置19の制御目標温度のうち最もよく使われる温度である代表制御目標温度が記憶されている。具体的には、本実施の形態では、代表制御目標温度は、制御目標温度テーブルT1の普通紙の制御目標温度である。この代表制御目標温度は、操作パネル7の操作により変更可能である。
【0061】
第二の不揮発性記憶装置116のエンジン側設定情報エリア116aに記憶されている暫定制御目標温度は、コントローラ制御系100のコントローラ側設定情報エリア104aに記憶されている代表制御目標温度が設定されている。ここで、コントローラ側設定情報エリア104aに記憶されている代表制御目標温度が変更された場合には、その旨がコントローラ制御系100からエンジン制御系110に伝達され、エンジン制御系110においても代表制御目標温度が変更される。
【0062】
このような変形例において、上述したような制御系50が準備動作処理を実行した場合には、暫定制御目標温度が、第一の不揮発性記憶装置104が記憶している制御目標温度のうちの最も使用される制御目標温度であることにより、暫定制御目標温度が、正規の制御目標温度と一致する可能性が高くなるので、効率的である。
【0063】
次に、本発明の第二の実施の形態を図8ないし図11に基づいて説明する。なお、前述した実施の形態と同じ部分は同一の符号で示し説明も省略する。本実施の形態では、デジタル複写機1において用紙詰まりに関する処理を実行する。
【0064】
本実施の形態のコントローラ制御系100の第一の不揮発性記憶装置104のコントローラ側設定情報エリア104aには、デジタル複写機1の動作条件の全ての設定情報のうちの一つとして、用紙詰まり情報である定着装置19における用紙詰まり(以降、定着ジャムという)発生の有無情報が記憶される。定着ジャム発生の有無情報は、定着ジャム状態フラグで表され、後述する処理において、定着ジャム発生時には、コントローラ側設定情報エリア104aに定着ジャム状態フラグが立てられ、定着ジャムが解除された場合にはコントローラ側設定情報エリア104aの定着ジャム状態フラグが落とされる。
【0065】
エンジン制御系110の第二の不揮発性記憶装置116のエンジン側設定情報エリア116aには、電源投入後のプリンタエンジン3の準備動作を開始するために必要な動作条件に関する最小限の設定情報として、定着装置19の定着ジャム発生の有無情報、及び、第一の実施の形態と同じ定着装置19の制御目標温度が記憶される。定着ジャム発生の有無情報は、定着ジャム状態フラグで表され、後述する処理において、定着ジャム発生時には、エンジン側設定情報エリア116aに定着ジャム状態フラグが立てられ、定着ジャムが解除された場合にはエンジン側設定情報エリア116aの定着ジャム状態フラグが落とされる。
【0066】
次に、制御系50が実行する定着ジャム対応処理を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0067】
図8に示すように、エンジン制御系110のCPU111は、定着用紙センサ37からの入力に基づいて、定着装置19における定着ジャムの発生の有無を検出する(ステップS71、詰まり検出手段)。定着ジャムの発生が有ったと判断した場合には(ステップS72のY)、定着熱源34の動作を停止させて(ステップS73)、第二の不揮発性記憶装置116に定着ジャム発生を記憶させる(ステップS74、詰まり情報記憶手段)。具体的には、エンジン側設定情報エリア116aに定着ジャム状態フラグを立てる。そして、コントローラ制御系100に定着ジャムの発生を通知する(ステップS75)。
【0068】
一方、コントローラ制御系100のCPU101はエンジン制御系110から定着ジャムの発生の通知を受けた場合には(ステップS81のY)、操作パネル7の表示部に定着ジャムである旨を表示すると共に、第一の不揮発性記憶装置104に定着ジャム発生を書き込む(ステップS82)。具体的には、コントローラ側設定情報エリア104aに定着ジャム状態フラグを立てる。このような処理により、定着ジャムが発生した場合には、第一及び第二の不揮発性記憶装置104,116に定着ジャム状態フラグが立てられることとなる。
【0069】
オペレータによるジャム紙の取り除き作業に伴う、制御系50が行う定着ジャム解除対応処理を図9に基づいて説明する。
【0070】
定着ジャム解除設定処理では、エンジン制御系110のCPU111は、単に定着用紙センサ37が紙なしを検出しただけでは定着ジャム状態を解除せず、開閉センサ40の入力により定着装置19の開閉カバー39が開閉されたと判断し(ステップS91のY)、その後、定着用紙センサ37からの入力を読み取り(ステップS92)、定着用紙センサ37からの入力が用紙無しであれば(ステップS93のN)、定着装置19のジャム紙が取り除かれたものと判断し、第二の不揮発性記憶装置116に定着ジャム解除を書き込む(ステップS94、詰まり情報記憶手段)。具体的には、エンジン側設定情報エリア116aの定着ジャム状態フラグを落とす。そして、コントローラ制御系100にも定着ジャムの解除を通知する(ステップS95)。
【0071】
一方、コントローラ制御系100は、エンジン制御系110から定着ジャムの解除の通知を受け取った場合には(ステップS101のY)、第一の不揮発性記憶装置104に定着ジャム解除を書き込む(ステップS102)。具体的には、コントローラ側設定情報エリア104aの定着ジャム状態フラグを落とす。
【0072】
また、ステップS93において、定着用紙センサ37からの入力が用紙ありであれば(ステップS93Y)、定着装置19のジャム紙が取り除かれていないと判断して処理を終了する。
【0073】
次に、本実施の形態の制御系50が電源投入の際に実行する準備動作処理を図10及び図11に基づいて説明する。電源が投入されると、エンジン制御系110のCPU111は、初期化動作を行い(ステップS201)、その後、第二の不揮発性記憶装置116にアクセスしエンジン側設定情報エリア116aの情報を読み込んで定着ジャム状態フラグが立っているか否かを確認する(ステップS202)。そして、定着用紙センサ37からの入力を読み取る(ステップS203)。以下に、まず、定着用紙センサ37が用紙無しを検出した場合(ステップS203のN)を説明し、その後、定着用紙センサ37が用紙有りを検出した場合(ステップS203のY)を説明する。
【0074】
まず、ステップS203で定着用紙センサ37からの入力情報を確認した結果、定着用紙センサ37が用紙無しを検出していると判断した場合(ステップS204のN)には、ステップS202で確認したエンジン側設定情報エリア116aの定着ジャム状態フラグが立っていなければ(ステップS205のN)、定着熱源34の予熱動作を開始する(ステップS206、定着熱源制御手段)。このときの定着熱源34の制御目標温度は、エンジン側設定情報エリア116aに記憶されている暫定制御目標温度である。そして、コントローラ制御系100の初期化処理の終了まで待機する(ステップS207)。詳しくは、初期化が終了したコントローラ制御系100から第一の不揮発性記憶装置104に記憶された設定情報が送られてくるまで待機する(ステップS208のN)。
【0075】
一方、ステップS205において、ステップS202で確認したエンジン側設定情報エリア116aの定着ジャム状態フラグが立っていると判断した場合には(ステップS205のY)、定着熱源34の予熱動作を行わずに、コントローラ制御系100の初期化処理の終了まで待機する(ステップS207)。ここで、ステップS202、ステップS205、ステップS207、ステップS208により第二の動作手段の機能が実行される。
【0076】
一方、コントローラ制御系100も、第一の実施の形態と同様に、電源の投入と同時に初期化動作を開始する(ステップS61)。そして、初期化終了後、コントローラ制御系100は、エンジン制御系110と通信を開始し、第一の不揮発性記憶装置104に記憶されている設定情報をエンジン制御系110に送信する(ステップS62)。
【0077】
エンジン制御系110においては、コントローラ制御系100から設定情報を受信したならば(ステップS208のY)、受信した設定情報内の定着ジャム状態フラグを確認する(ステップS209)。このとき、定着用紙センサ37からの入力が用紙無し(ステップS210のN)であるので、ステップS211に進む。定着熱源34の予熱動作をすでに開始している場合は(ステップS211のY)、ステップS209での確認でコントローラ制御系100から受信した設定情報に定着ジャム状態フラグが立っていなければ(コントローラ制御側が定着ジャム発生なしと設定している場合:ステップS212のN)、予熱動作を継続する(ステップS213)。このとき、定着熱源34の制御目標温度は、コントローラ制御系100から受信した設定情報に含まれている正規の制御目標温度に変更する。
【0078】
一方、ステップS212において定着ジャム状態フラグが立っていないと判断した場合には(コントローラ制御側が定着ジャム発生有りと設定している場合:ステップS212のY)、予熱動作を停止して(ステップS214)、エンジン側設定情報エリア116aに定着ジャム状態フラグを立てることにより第二の不揮発性記憶装置116に定着ジャム発生を書き込む(ステップS215)。
【0079】
一方、ステップS211において、予熱動作を開始していない場合で(ステップS211のN)、コントローラ制御系100から受信した設定情報において定着ジャム状態フラグが立っていなければ(コントローラ制御側が定着ジャム発生なしと設定している場合(ステップS216のN))、定着熱源34の予熱動作を開始する(ステップS217)。このとき、定着熱源34の制御目標温度は、コントローラ制御系100から受信した設定情報に含まれている正規の制御目標温度である。そして、エンジン側設定情報エリア116aの定着ジャム状態フラグを落とすことにより第二の不揮発性記憶装置116に定着ジャム発生の解除を書き込む(ステップS218)。ステップS216において、コントローラ制御系100から受信した設定情報において定着ジャム状態フラグが立っていれば(ステップS216のY)、定着熱源34の予熱動作を開始せずそのまま待機する(ステップS219)。
【0080】
次に、ステップS203で定着用紙センサ37からの入力を読み取った結果、定着用紙センサ37が用紙有りを検出していると判断した場合(ステップS204のY)について説明する。この場合は、エンジン側設定情報エリア116aに定着ジャム状態フラグを立てることにより第二の不揮発性記憶装置116に定着ジャム発生を書き込む(ステップS220)
その後、ステップS207〜ステップS209を実行し、ステップS210に進む。この場合、定着センサからの入力は用紙有り(ステップS210のY)であるので、ステップS221に進む。そして、ステップS209での確認でコントローラ制御系100から受信した設定情報に定着ジャム状態フラグが立っていなければ(コントローラ制御側が定着ジャム発生なしと設定している場合:ステップS221のN)、コントローラ制御系100に定着ジャムが発生している旨を通知する(ステップS222)。一方、このとき、コントローラ制御系100から受信した設定情報に定着ジャム状態フラグが立っていなければ(コントローラ制御系100側が定着ジャム発生有りと設定している場合:ステップS221のY)は、処理を終了する。
【0081】
一方、コントローラ制御系100のCPU101はエンジン制御系110から定着ジャムの発生の通知を受けた場合には(ステップS301のY)、操作パネル7の表示部に定着ジャムである旨を表示すると共に、第一の不揮発性記憶装置104に定着ジャム発生を書き込む(ステップS302)。具体的には、コントローラ側設定情報エリア104aに定着ジャム状態フラグを立てる。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態では、電源投入時に第二の不揮発性記憶装置116に定着装置19は用紙詰まり状態である旨を表す定着ジャム状態フラグが立っている場合、予熱動作を開始せずにコントローラ制御系100が立ち上がるまで待機するので、定着装置19に用紙詰まりが存在した状態で定着装置19を動作させてしまう危険性を回避しつつ、定着熱源34の予熱動作を従来よりも早く開始させることができる。
【0083】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、画像形成動作の指定を受け付け画像形成動作を設定するコントローラ制御系と、電子写真方式により画像形成を行うプリンタエンジンを設定された画像形成動作に基づいて制御するエンジン制御系とを有し、各部の動作条件に関する全ての設定情報を前記コントローラ制御系に設けられた第一の不揮発性記憶装置に記憶し、電源投入時の前記コントローラ制御系の立ち上がりが前記エンジン制御系の立ち上がりよりも遅い画像形成装置において、電源投入後の前記プリンタエンジンの予熱動作を開始するために必要な最小限の前記設定情報を記憶する第二の不揮発性記憶装置を前記エンジン制御系に設けたことにより、コントローラ制御系が立ち上がるのを待つことなくエンジン制御系がプリンタエンジンの予熱動作を開始させることができ、これにより、従来よりも早くプリンタエンジンの予熱動作を開始することができる。
また、前記プリンタエンジンは、定着熱源の熱によりトナー像を用紙上に定着させる定着装置を有し、前記予熱動作は、前記定着熱源の予熱動作であることにより、コントローラ制御系が立ち上がるのを待つことなくエンジン制御部が定着熱源の予熱動作を開始させることができ、これにより、従来よりも早く定着熱源の予熱動作を開始することができる。
更に、前記第二の不揮発性記憶装置に記憶される前記設定情報には、少なくとも前記定着熱源が異常状態であるか否かに関する異常情報が含まれ、前記定着熱源の異常の有無を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段による前記定着熱源の異常の有無の検出に基づいて、前記第二の不揮発性記憶装置に前記異常情報を記憶させる異常情報記憶手段と、前記エンジン制御系において、電源投入時に前記第二の不揮発性記憶装置に記憶されている前記異常情報が定着熱源は異常状態でないという内容であれば前記予熱動作を開始し、当該異常情報が定着熱源は異常状態であるという内容であれば前記予熱動作を開始せずにコントローラ制御系が立ち上がるまで待機する第一の動作手段と、を備えることにより、定着熱源に異常が存在しながら定着装置を動作させてしまう危険性を回避しつつ、定着熱源の予熱動作を従来よりも早く開始させることができる。
【0086】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、前記第二の不揮発性記憶装置に記憶される前記設定情報には、少なくとも前記定着装置が用紙詰まり状態であるか否かに関する用紙詰まり情報が含まれ、前記定着装置の用紙詰まりの有無を検出する詰まり検出手段と、前記詰まり検出手段の用紙詰まりの有無の検出に基づいて前記第二の不揮発性記憶装置に前記用紙詰まり情報を記憶させる詰まり情報記憶手段と、前記エンジン制御系において、電源投入時に前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記用紙詰まり情報が前記定着装置は用紙詰まり状態であるという内容の場合、前記予熱動作を開始せずに前記コントローラ制御系が立ち上がるまで待機する第二の動作手段と、を備えることにより、定着装置に用紙詰まりが存在した状態で定着装置を動作させてしまう危険性を回避しつつ、定着熱源の予熱動作を従来よりも早く開始させることができる。
【0087】
請求項記載の発明によれば、請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶する前記設定情報には、少なくとも前記定着熱源の複数の制御目標温度が含まれ、前記第二の不揮発性記憶装置が記憶する前記設定情報には、前記第一の不揮発性記憶装置に記憶されている複数の前記制御目標温度のうちの一つが暫定目標温度として含まれ、前記エンジン制御系において、前記コントローラ制御系が立ち上がり前記コントローラ制御系から正規の前記制御目標温度が送られてくるまでの間、前記第二の不揮発性記憶装置が記憶している前記暫定目標温度を暫定の制御目標温度として前記定着熱源を制御する定着熱源制御手段を備えることにより、エンジン制御系に持たせる不揮発性記憶装置を最小限の容量としながら定着熱源の温度が暫定目標温度を超えることのないように予熱動作を行うことができる。
【0088】
請求項記載の発明によれば、請求項記載の画像形成装置において、前記暫定目標温度は、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶している前記制御目標温度のうちの最も低い温度の前記制御目標温度であることにより、予熱動作中に定着熱源の温度が正規の制御目標温度を超えることが無いので、経済的である。
【0089】
請求項記載の発明によれば、請求項記載の画像形成装置において、前記暫定目標温度は、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶している前記制御目標温度のうちの最も使用される前記制御目標温度であることにより、暫定目標温度が、正規の前記制御目標温度と一致する可能性が高くなるので、効率的である。
【0090】
請求項記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか一記載の画像形成装置において、画像を読み取って画像データを出力する画像読取装置を有し、この画像読取装置が読み取った画像データに基づく画像を用紙に形成することにより、請求項1乃至5のいずれか一記載の発明と同様の効果を奏する複写機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の画像形成装置を概略的に示す縦断正面図である。
【図2】定着装置を概略的に示す断面図である。
【図3】画像形成装置が備える制御系を概略的に示すブロック図である。
【図4】制御目標温度テーブルを示す模式図である。
【図5】定着異常対応処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】定着異常解除対応処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】電源が投入された際に制御系が実行する準備動作処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施の形態の定着ジャム対応処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】定着ジャム解除対応処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】電源が投入された際に制御系が実行する準備動作処理の前半の流れを示すフローチャートである。
【図11】電源が投入された際に制御系が実行する準備動作処理の後半の流れを示すフローチャートである。
【図12】従来の画像形成装置の制御系を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 デジタル複写機(画像形成装置)
3 プリンタエンジン
6 画像読取装置
19 定着装置
34 定着熱源
100 コントローラ制御系
104 第一の不揮発性記憶装置
110 エンジン制御系
116 第二の不揮発性記憶装置
S1 異常検出手段
S4,S22 異常情報記憶手段
S42〜S46 第一の動作手段
S44,S206 定着熱源制御手段
S71 詰まり検出手段
S74,S94 詰まり情報記憶手段
S202,S205,S207,S208 第二の動作手段

Claims (6)

  1. 画像形成動作の指定を受け付け画像形成動作を設定するコントローラ制御系と、電子写真方式により画像形成を行うプリンタエンジンを設定された画像形成動作に基づいて制御するエンジン制御系とを備えるとともに、定着熱源の熱によってトナー像を用紙上に定着させる定着装置を前記プリンタエンジンに有し、各部の動作条件に関する全ての設定情報を前記コントローラ制御系に設けられた第一の不揮発性記憶装置に記憶し、電源投入時の前記コントローラ制御系の立ち上がりが前記エンジン制御系の立ち上がりよりも遅く、且つ、電源投入後における前記定着熱源の予熱動作を開始するために必要な最小限の前記設定情報として、少なくとも、前記定着熱源についての異常状態であるか否かに関する異常情報を記憶する第二の不揮発性記憶装置を前記エンジン制御系に有する画像形成装置において、
    前記定着熱源の異常の有無を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段による前記定着熱源の異常の有無の検出に基づいて、前記第二の不揮発性記憶装置に前記異常情報を記憶させる異常情報記憶手段と、
    前記エンジン制御系において、電源投入時に前記第二の不揮発性記憶装置に記憶されている前記異常情報が定着熱源は異常状態でないという内容であれば前記予熱動作を開始し、当該異常情報が定着熱源は異常状態であるという内容であれば前記予熱動作を開始せずにコントローラ制御系が立ち上がるまで待機する第一の動作手段と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第二の不揮発性記憶装置に記憶される前記設定情報には、少なくとも前記定着装置が用紙詰まり状態であるか否かに関する用紙詰まり情報が含まれ、前記定着装置の用紙詰まりの有無を検出する詰まり検出手段と、前記詰まり検出手段の用紙詰まりの有無の検出に基づいて前記第二の不揮発性記憶装置に前記用紙詰まり情報を記憶させる詰まり情報記憶手段と、前記エンジン制御系において、電源投入時に前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記用紙詰まり情報が前記定着装置は用紙詰まり状態であるという内容の場合、前記予熱動作を開始せずに前記コントローラ制御系が立ち上がるまで待機する第二の動作手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第一の不揮発性記憶装置が記憶する前記設定情報には、少なくとも前記定着熱源の複数の制御目標温度が含まれ、前記第二の不揮発性記憶装置が記憶する前記設定情報には、前記第一の不揮発性記憶装置に記憶されている複数の前記制御目標温度のうちの一つが暫定目標温度として含まれ、前記エンジン制御系において、前記コントローラ制御系が立ち上がり前記コントローラ制御系から正規の前記制御目標温度が送られてくるまでの間、前記第二の不揮発性記憶装置が記憶している前記暫定目標温度を暫定の制御目標温度として前記定着熱源を制御する定着熱源制御手段を備える、ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記暫定目標温度は、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶している前記制御目標温度のうちの最も低い温度の前記制御目標温度であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記暫定目標温度は、前記第一の不揮発性記憶装置が記憶している前記制御目標温度のうちの最も使用される前記制御目標温度であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  6. 画像を読み取って画像データを出力する画像読取装置を有し、この画像読取装置が読み取った画像データに基づく画像を用紙に形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一記載の画像形成装置。
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